ヘマグルチニンを発現するトランスジェニック植物において産生された組換え型インフルエンザウイルス様粒子(VLP)
植物内または植物の部分内でインフルエンザウイルス様粒子(VLP)を合成するための方法が提供される。本方法は、植物内でのインフルエンザHAの発現、およびサイズ排除クロマトグラフィーによる精製を伴う。本発明は、インフルエンザHAタンパク質および植物脂質を含むVLPにも関する。本発明はさらに、インフルエンザHAをコードする核酸ならびにベクターを対象とする。VLPは、インフルエンザワクチンを処方するために使用されてもよく、または従来型ワクチンを濃縮するために使用されてもよい。
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
植物において活性のある調節領域に作動可能に連結された、インフルエンザ赤血球凝集素(HA)をコードするヌクレオチド配列を含む核酸。
【請求項2】
前記HAが、天然または非天然シグナルペプチドを含む、請求項1に記載の核酸。
【請求項3】
前記非天然シグナルペプチドが、タンパク質ジスルフィドイソメラーゼシグナルペプチドである、請求項2に記載の核酸。
【請求項4】
前記HAが、A型インフルエンザ、B型インフルエンザであるか、またはH1、H2、H3、H4、H5、H6、H7、H8、H9、H10、H11、H12、H13、H14、H15、およびH16からなる群から選択されるA型インフルエンザの亜型である、請求項1に記載の核酸。
【請求項5】
前記HAが、H1、H2、H3、H5、H6、H7、およびH9からなる群から選択されるA型インフルエンザ由来である、請求項1に記載の核酸。
【請求項6】
インフルエンザウイルス様粒子(VLP)を植物において生産する方法であって、
a)請求項1に記載の核酸を該植物または該植物の部分に導入する工程と、
b)該核酸の発現を可能にする条件下で該植物または該植物の部分をインキュベートし、それにより該VLPを生産する工程と
を含む方法。
【請求項7】
前記導入工程(工程a)において、前記核酸が、前記植物中で一過性に発現される、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記導入工程(工程a)において、前記核酸が、前記植物中で安定的に発現される、請求項6に記載の方法。
【請求項9】
c)宿主を回収し、前記VLPを精製する工程
をさらに含む、請求項6に記載の方法。
【請求項10】
前記導入工程(工程a)において、1つまたは複数のシャペロンタンパク質をコードするヌクレオチド配列を含む第2の核酸が、前記植物に導入される、請求項6に記載の方法。
【請求項11】
前記1つまたは複数のシャペロンタンパク質が、Hsp40およびHsp70からなる群から選択される、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
インフルエンザウイルス様粒子(VLP)を植物において生産する方法であって、
a)請求項1に記載の核酸を含む植物または植物の部分を準備する工程と、
b)該核酸の発現を可能にする条件下で該植物または該植物の部分をインキュベートし、それにより該VLPを生産する工程と
を含む方法。
【請求項13】
請求項1に記載の核酸を含む植物。
【請求項14】
植物において活性のある調節領域に作動可能に連結された、1つまたは複数のシャペロンタンパク質をコードするヌクレオチド配列を含む核酸をさらに含む、請求項13に記載の植物。
【請求項15】
前記1つまたは複数のシャペロンタンパク質が、Hsp40およびHsp70からなる群から選択される、請求項14に記載の植物。
【請求項16】
インフルエンザウイルス赤血球凝集素(HA)タンパク質および植物に由来する1つまたは複数の脂質を含むウイルス様粒子(VLP)。
【請求項17】
前記HAが、A型インフルエンザ、B型インフルエンザ、またはH1、H2、H3、H4、H5、H6、H7、H8、H9、H10、H11、H12、H13、H14、H15、およびH16からなる群から選択されるA型インフルエンザHAの亜型である、請求項16に記載のウイルス様粒子(VLP)。
【請求項18】
前記HAが、H1、H2、H3、H5、H6、H7、およびH9からなる群から選択されるA型インフルエンザ由来である、請求項17に記載のVLP。
【請求項19】
有効用量の請求項16に記載のVLPおよび薬学的に許容される担体を含む組成物。
【請求項20】
対象においてインフルエンザウイルス感染に対する免疫を誘導する方法であって、請求項16に記載のウイルス様粒子を投与することを含む方法。
【請求項21】
前記ウイルス様粒子が、経口、皮内、鼻腔内、筋肉内、腹腔内、静脈内、または皮下で、対象に投与される、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
植物特異的N−グリカンまたは修飾N−グリカンを保持するインフルエンザウイルスHAを含むウイルス様粒子(VLP)。
【請求項23】
前記HAが、A型インフルエンザ、B型インフルエンザであるか、またはH1、H2、H3、H4、H5、H6、H7、H8、H9、H10、H11、H12、H13、H14、H15、およびH16からなる群から選択されるA型インフルエンザHAの亜型である、請求項22に記載のウイルス様粒子(VLP)。
【請求項24】
前記HAが、H1、H2、H3、H5、H6、H7、およびH9からなる群から選択されるA型インフルエンザ由来である、請求項23に記載のVLP。
【請求項25】
有効用量の請求項22に記載のVLPおよび薬学的に許容される担体を含む組成物。
【請求項26】
対象においてインフルエンザウイルス感染に対する免疫を誘導する方法であって、請求項25に記載の組成物を投与することを含む方法。
【請求項27】
前記組成物が、経口、皮内、鼻腔内、筋肉内、腹腔内、静脈内、または皮下で、対象に投与される、請求項26に記載の方法。
【請求項1】
植物において活性のある調節領域に作動可能に連結された、インフルエンザ赤血球凝集素(HA)をコードするヌクレオチド配列を含む核酸。
【請求項2】
前記HAが、天然または非天然シグナルペプチドを含む、請求項1に記載の核酸。
【請求項3】
前記非天然シグナルペプチドが、タンパク質ジスルフィドイソメラーゼシグナルペプチドである、請求項2に記載の核酸。
【請求項4】
前記HAが、A型インフルエンザ、B型インフルエンザであるか、またはH1、H2、H3、H4、H5、H6、H7、H8、H9、H10、H11、H12、H13、H14、H15、およびH16からなる群から選択されるA型インフルエンザの亜型である、請求項1に記載の核酸。
【請求項5】
前記HAが、H1、H2、H3、H5、H6、H7、およびH9からなる群から選択されるA型インフルエンザ由来である、請求項1に記載の核酸。
【請求項6】
インフルエンザウイルス様粒子(VLP)を植物において生産する方法であって、
a)請求項1に記載の核酸を該植物または該植物の部分に導入する工程と、
b)該核酸の発現を可能にする条件下で該植物または該植物の部分をインキュベートし、それにより該VLPを生産する工程と
を含む方法。
【請求項7】
前記導入工程(工程a)において、前記核酸が、前記植物中で一過性に発現される、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記導入工程(工程a)において、前記核酸が、前記植物中で安定的に発現される、請求項6に記載の方法。
【請求項9】
c)宿主を回収し、前記VLPを精製する工程
をさらに含む、請求項6に記載の方法。
【請求項10】
前記導入工程(工程a)において、1つまたは複数のシャペロンタンパク質をコードするヌクレオチド配列を含む第2の核酸が、前記植物に導入される、請求項6に記載の方法。
【請求項11】
前記1つまたは複数のシャペロンタンパク質が、Hsp40およびHsp70からなる群から選択される、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
インフルエンザウイルス様粒子(VLP)を植物において生産する方法であって、
a)請求項1に記載の核酸を含む植物または植物の部分を準備する工程と、
b)該核酸の発現を可能にする条件下で該植物または該植物の部分をインキュベートし、それにより該VLPを生産する工程と
を含む方法。
【請求項13】
請求項1に記載の核酸を含む植物。
【請求項14】
植物において活性のある調節領域に作動可能に連結された、1つまたは複数のシャペロンタンパク質をコードするヌクレオチド配列を含む核酸をさらに含む、請求項13に記載の植物。
【請求項15】
前記1つまたは複数のシャペロンタンパク質が、Hsp40およびHsp70からなる群から選択される、請求項14に記載の植物。
【請求項16】
インフルエンザウイルス赤血球凝集素(HA)タンパク質および植物に由来する1つまたは複数の脂質を含むウイルス様粒子(VLP)。
【請求項17】
前記HAが、A型インフルエンザ、B型インフルエンザ、またはH1、H2、H3、H4、H5、H6、H7、H8、H9、H10、H11、H12、H13、H14、H15、およびH16からなる群から選択されるA型インフルエンザHAの亜型である、請求項16に記載のウイルス様粒子(VLP)。
【請求項18】
前記HAが、H1、H2、H3、H5、H6、H7、およびH9からなる群から選択されるA型インフルエンザ由来である、請求項17に記載のVLP。
【請求項19】
有効用量の請求項16に記載のVLPおよび薬学的に許容される担体を含む組成物。
【請求項20】
対象においてインフルエンザウイルス感染に対する免疫を誘導する方法であって、請求項16に記載のウイルス様粒子を投与することを含む方法。
【請求項21】
前記ウイルス様粒子が、経口、皮内、鼻腔内、筋肉内、腹腔内、静脈内、または皮下で、対象に投与される、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
植物特異的N−グリカンまたは修飾N−グリカンを保持するインフルエンザウイルスHAを含むウイルス様粒子(VLP)。
【請求項23】
前記HAが、A型インフルエンザ、B型インフルエンザであるか、またはH1、H2、H3、H4、H5、H6、H7、H8、H9、H10、H11、H12、H13、H14、H15、およびH16からなる群から選択されるA型インフルエンザHAの亜型である、請求項22に記載のウイルス様粒子(VLP)。
【請求項24】
前記HAが、H1、H2、H3、H5、H6、H7、およびH9からなる群から選択されるA型インフルエンザ由来である、請求項23に記載のVLP。
【請求項25】
有効用量の請求項22に記載のVLPおよび薬学的に許容される担体を含む組成物。
【請求項26】
対象においてインフルエンザウイルス感染に対する免疫を誘導する方法であって、請求項25に記載の組成物を投与することを含む方法。
【請求項27】
前記組成物が、経口、皮内、鼻腔内、筋肉内、腹腔内、静脈内、または皮下で、対象に投与される、請求項26に記載の方法。
【図1A】
【図1B】
【図2A】
【図2B】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図3D】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10A】
【図10B】
【図10C】
【図10D】
【図10E】
【図10F】
【図10G】
【図10H】
【図10I】
【図10J】
【図10K】
【図10L】
【図10M】
【図10N】
【図10O】
【図10P】
【図10Q】
【図10R】
【図10S】
【図10T】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15A】
【図15B】
【図15C】
【図15D】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【図40】
【図41】
【図42】
【図43】
【図44】
【図45】
【図46】
【図47】
【図48a】
【図48b】
【図49】
【図50】
【図51】
【図52】
【図53】
【図54】
【図55】
【図56】
【図57】
【図58】
【図59】
【図60】
【図61】
【図62】
【図63】
【図64】
【図65】
【図66】
【図67】
【図68】
【図69】
【図70】
【図71】
【図72】
【図73】
【図74】
【図75】
【図76】
【図77】
【図78】
【図79】
【図80】
【図81】
【図82】
【図83】
【図84】
【図85A】
【図85B】
【図86】
【図87】
【図88】
【図89】
【図1B】
【図2A】
【図2B】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図3D】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10A】
【図10B】
【図10C】
【図10D】
【図10E】
【図10F】
【図10G】
【図10H】
【図10I】
【図10J】
【図10K】
【図10L】
【図10M】
【図10N】
【図10O】
【図10P】
【図10Q】
【図10R】
【図10S】
【図10T】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15A】
【図15B】
【図15C】
【図15D】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【図40】
【図41】
【図42】
【図43】
【図44】
【図45】
【図46】
【図47】
【図48a】
【図48b】
【図49】
【図50】
【図51】
【図52】
【図53】
【図54】
【図55】
【図56】
【図57】
【図58】
【図59】
【図60】
【図61】
【図62】
【図63】
【図64】
【図65】
【図66】
【図67】
【図68】
【図69】
【図70】
【図71】
【図72】
【図73】
【図74】
【図75】
【図76】
【図77】
【図78】
【図79】
【図80】
【図81】
【図82】
【図83】
【図84】
【図85A】
【図85B】
【図86】
【図87】
【図88】
【図89】
【公表番号】特表2011−509661(P2011−509661A)
【公表日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−542486(P2010−542486)
【出願日】平成21年1月12日(2009.1.12)
【国際出願番号】PCT/CA2009/000032
【国際公開番号】WO2009/076778
【国際公開日】平成21年6月25日(2009.6.25)
【出願人】(502121395)メディカゴ インコーポレイテッド (13)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年1月12日(2009.1.12)
【国際出願番号】PCT/CA2009/000032
【国際公開番号】WO2009/076778
【国際公開日】平成21年6月25日(2009.6.25)
【出願人】(502121395)メディカゴ インコーポレイテッド (13)
【Fターム(参考)】
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