ヘリカル放電ランプおよびヘリカル放電ランプハウス
【課題】 露光面或いは焼付面等の照射面上に高輝度で分布光量が均一なヘリカル放電ランプおよびヘリカル放電ランプハウスを得る。
【解決手段】 管体1および管体2がヘリカル状の少なくとも2本のヘリカル放電ランプHM1,HM2を基部31内の内部反射体40に立設したヘリカル放電ランプハウス3によって強力、高輝度で且つ、分布光量が均一なヘリカル放電ランプおよびヘリカル放電ランプハウスを得る。
【解決手段】 管体1および管体2がヘリカル状の少なくとも2本のヘリカル放電ランプHM1,HM2を基部31内の内部反射体40に立設したヘリカル放電ランプハウス3によって強力、高輝度で且つ、分布光量が均一なヘリカル放電ランプおよびヘリカル放電ランプハウスを得る。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はヘリカル放電ランプおよびヘリカル放電ランプハウスに係わり、特に、超高圧水銀ヘリカルランプからなる曲管状の高輝度放電ランプを用いて露光面上の絶対光量を増加させると共に高いパワーを出力することが可能なヘリカル放電ランプおよびヘリカル放電ランプハウスに関する。
【背景技術】
【0002】
高輝度放電ランプ(High Intensity Discharge Lamp :HID)は一般的には発光するアークが発光管の管壁温度によって、安定化される管壁負荷が3×10-4w.m-2以上である熱陰極放電ランプと定義されていて一般的には高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、高圧ナトリウムランプ等を指している。
【0003】
高圧水銀ランプは点灯中の蒸気分圧が105 Pa以上の水銀蒸気中の放電によって発光し、メタルハライドランプは金属蒸気とハロゲン化物の解離生成物との混合中の放電によって発光し、高圧ナトリウムランプは、点灯中の蒸気圧が104 Pa程度のナトリウム蒸気中の放電によって発光している。
【0004】
本発明者は上述の高圧水銀灯を超高圧化し、点灯時の圧力を2×107 Pa程度とし、ガラス管を逆U字状に形成した高輝度放電ランプを特許文献1で提案している。
【0005】
図10は特許文献1に開示された高輝度放電ランプを示すものであり、この構造を簡単に説明すると高圧水銀ランプから成る、高輝度放電ランプMは放電空間22を内部に形成する逆U字状に弯曲形成された石英管等より成る管体21を設け、この管体21の両端に例えばタングステン線より成る棒状の放電電極23Lおよび23Rを、管体21の両端部の管軸上に貫通配置させ、且つ気密的に封着させている。
【0006】
また、管体21の両端部には各端から所要の間隔を保持した位置に環状に括れ部24L及び24Rを管体21の管壁内に突設し、各括れ部24L及び24Rからガラスの管体21の各端の封着部の間に水銀26L,26Rを充填した水銀溜25L,25Rを形成する。各電極23L,23Rは、その内端が水銀26L,26Rより突出するようになされ、各放電電極23L,23Rの外端自体より成るリードまたは、この外端に連結されて成るリード27L,27Rが管体21外に端子として導出されている。
【0007】
さらに、高輝度放電ランプMの両端には、他部との電気的連結及び機械的補強に供する金属又は合成樹脂より成るベース28を設ける。このベース28には、管体21の両端部をそれぞれ挿入する透孔29L,29Rが穿設され、これら透孔29L,29Rを通じて両放電電極23L,23Rのリード27L,27Rがベース28の例えば下端より導出される。また、透孔29L,29R内には、例えばベース28が導電性である場合は絶縁性の接着剤30が充填されてベース28に管体21の機械的保持がなされる。
【0008】
上述の構成によると放電空間22を物理的に両端の水銀溜25L,25Rより上方に配置したので水銀26L,26Rの蒸発や凝縮の繰り返しにおいて、液化した水銀26L,26Rが表面張力のみならず、その自重によって速やかに水銀溜25L,25Rへと戻ることから、希ガスの取り込みを激減させることができ、これによって気泡の発生を効果的に減少させることができると共に、管体21の放電空間部22が屈曲されていることによってベース28から両電極の端子導出をなし得ることから、外部回路との連結が簡便となると共にベース28によって管体21の両端部が機械的に一体化されることによって補強効果を生じ、管体21の破損事故が激減される。また、全体の構成の小型コンパクト化も図られる。さらに、高輝度放電ランプMが直線状である場合に比し、配光分布もとり易いという利点がある。
【0009】
また、上述の様な逆U字状の高輝度放電ランプMを用いて、陰極線管の蛍光体やシャドウマスク、印刷製版、プリント基板、ICリードフレーム等の露光或いは焼付光源として用いる場合は図10および図11に示すような高輝度放電ランプハウスが用いられている。この様な高輝度放電ランプハウスは本出願人が先に特許文献2として提案している。
【0010】
図11および図12は上記特許文献2に提示した一形態例を示すもので図11は高輝度放電ランプハウスの平面図、図12は図11のA−A矢視断面図を示すものである。
【0011】
図11および図12において、31はランプハウスの基部であり、このランプハウスの基部31の4隅にピン孔31aを設けてガイドピンを嵌め込むことにより、基台に位置決めするようになっている。ランプハウスの基部31上には上面にネジ孔31bと、このネジ孔31bよりやや小さい径で同心円状の窓孔31cがそれぞれ形成され、さらに、右側面から内方に向って先端が円弧形のランプ収納部31dが形成されている。ランプ収納部31dは窓孔31cの下方に連続して配置されている。
【0012】
ランプ収納部31dの先端円弧部の中心には、馬蹄形状のランプ収納部31dを形成する円盤形の仕切り板32がネジ33により固定されている。これにより、ランプ収納部31d内にほぼ半円状の曲管収納部分が形成され、この端部においてランプ収納部31dとランプハウスの基部31の外側面との間に流路31e,31fがそれぞれ形成されている。
【0013】
一方、逆U字状に形成した、図10で詳記した例えば、高圧水銀ランプから成る高輝度放電ランプMは馬蹄形状のランプ収納部31d内に配設され、図10で説明したベース28のソケットと成るフランジ28aをランプハウスの基部31にOリング34を介して、気密に螺着している。なお、35はフランジに螺着した端子、27L及び27Rは端子から引き出された高輝度放電ランプMのリードである。
【0014】
また、窓孔31cにはガラスからなるフェースプレート36が嵌め込まれており、このフェースプレート36の外縁部にはOリング37を挟んでリング38が設けられている。枠リング39をネジ孔31bにネジ込むことにより、リング38は下方に押されてOリング37を圧縮して、窓孔31cは気密状態に保たれる。
【0015】
このような構成において、流路31fから冷却用の水を流入すると、水は高輝度放電ランプMの周囲を通過して流路31eから流出し、高輝度放電ランプMは水冷される。そして、リード27L及び27Rを電源に接続すると放電電極23L及び23R間に高電圧が加わり、管体21内で放電が起こって逆U字状の高輝度放電ランプMが光源として図12のA,B,C,D,E,Fで示す様に発光する様に成されていた。
【0016】
上述の図11及び図12に示す高輝度放電ランプハウスの構成によると高輝度放電ランプMは図11および図12に示すようにランプハウスの基部31上に寝かされた状態で使用されるため、図10で詳記したような放電空間22を物理的に両端の水銀溜25L及び25Rより上方に配置したことで水銀26L,26Rの蒸発や凝縮の繰り返し時に、液化した水銀26L,26Rが表面張力のみならず、その自重によって速やかに水銀溜25L,25Rへと戻ることで、希ガスの取り込みを激減させることができ、これによって気泡の発生を効果的に減少させるという効果が得られない課題を有していた。さらに、高輝度放電ランプが逆U字状となるため光源が非対称となりの照光面上の均一化が難しくなる問題もあった。
【0017】
この様な課題を解決するために、本出願人は先願に係わる特願2003−322099号明細書によって高輝度放電ヘリカルランプ及び高輝度放電ヘリカルランプハウスを提案した。この構成は基台上に立設した1本のガラス管体をヘリカル状に形成した放電ランプを設けた高輝度放電ヘリカルランプ及び高輝度放電ヘリカルランプハウスとしたものである。
【特許文献1】特公平6−30240号公報(3頁、第1図)
【特許文献2】特開平1−14572号公報(2頁、第3図、第4図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0018】
上記した放電ランプをヘリカル状に成した構成の場合、液化した水銀26L,26Rが表面張力のみならず、その自重によって速やかに水銀溜25L,25Rへと戻ることで、希ガスの取り込みを激減させることができ、これによって気泡の発生を効果的に減少させるという課題を解決できるが、1本の高輝度放電ヘリカルランプをプリント基板、ICリードフレーム、CRT蛍光体、シャドウマスク、印刷製版等の露光或いは焼付けの光源とする場合、露光面或いは焼付面の絶対強度が不足し配光分布を考慮した時の照度分布の非対称性と均一性が難しくなる課題を生じた。
【0019】
本発明は上述の課題を解消するためになされたものであり、本発明が解決しようとする課題は露光面或いは焼付面での絶対光量を増大させると共に照度分布の対象性と均一性の調整が容易なヘリカル放電ランプおよびヘリカル放電ランプハウスを得ようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0020】
上記課題を解決し、本発明の目的を達成するための第1の本発明はガラス管体内に放電電極部が形成された、ヘリカル状のガラス管体からなるヘリカル放電ランプを少なくとも2本基板上に立設した放電ランプとしたものである。
【0021】
第2の本発明は、少なくとも2本のヘリカル放電ランプを水冷用のランプハウス内に収納させたものである。
【0022】
第3の本発明は、少なくとも2本のヘリカル放電ランプの照光面を2次元方向に広げる形状となしたヘリカ放電ランプとしたものである。
【0023】
第4の本発明は、ガラス管体内に放電電極部が形成され、ヘリカル状のガラス管体からなるヘリカル放電ランプを少なくとも2本基板上に立設したヘリカル放電ランプと、ヘリカル放電ランプの端子を導出すると共に冷却用入出力孔を有し、底部と側部を残した中ぐり部の形成された基部と、基部の中ぐり部内に挿入され、冷却用入出力孔と連通する通路と、ヘリカル放電ランプの端子の挿入される挿入孔を有すると共に上面に鏡面を形成した内部反射体と、内部反射体の略中央位置に立設させた排出管と、内部反射体を有する基部に係止されるガラスカバーと、を具備し、少なくとも2本のヘリカル放電ランプのヘリカル状の放電空間部の2次元的照光面から放射される放射光を上方に放射させたランプハウスとしたものである。
【0024】
第5の本発明は、排出管を第1および第2の管体のヘリカル状の放電空間部の略中央位置になる様に前記基部上に立設し、排出管を筒状又は蛇腹状となし、外面に反射層を形成してなるヘリカル放電ランプハウスとしたものである。
【発明の効果】
【0025】
本発明のヘリカル放電ランプおよびヘリカル放電ランプハウスによると、ヘリカル放電ランプハウスのヘリカル放電ランプのヘリカル部の光源が略円管状で少なくとも二重螺旋となり照光面或いは焼付面の輝度および照度は2倍以上となり且つ、照光面が対称となり照光面上の輝度および照度の均一化を図ることが可能となり配光分布も、とり易いという利点がある。さらに、水冷方法をガラスカバー内に立設した配水管により排水効率を高めると共に配水管の外壁に反射層を形成したので高いパワー出力が可能な放電ヘリカルランプおよび放電ヘリカルランプハウスを得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下、本発明のヘリカル放電ランプおよびヘリカル放電ランプハウスとして、放電空間部の管体をヘリカル状に形成した2本のヘリカル放電ランプをヘリカル放電ランプハウスに収納した構成およびその効果を図1乃至図9により詳記する。
【0027】
図1は本発明の1形態例を示すヘリカル放電ランプ及びヘリカル放電ランプハウスの組み立て状態を示す斜視図、図2(A)(B)は本発明の1形態例を示すヘリカル放電ランプハウスの平面図および図2(A)のA−A側断面矢視図、図3(A)(B)は本発明の左側面図および底面図、図4は本発明の1形態例を示すヘリカル放電ランプのヘリカル部を示す1部を断面とする斜視図及び平面図、図5(A)(B)(C)は第1のヘリカル放電ランプの形状を説明するための正面、側面、平面図、図6は第2のヘリカル放電ランプの形状を説明するための正面、側面、平面図、図7(A)(B)(C)は第1と第2のヘリカル放電ランプを組み合わせた状態を示す正面、側面、平面図、図8は本発明の他の形態例を示すヘリカル放電ランプのヘリカル部を示す平面図および斜視図、図9は強度分布特性曲線の測定方法を説明するための曲線図である。
【0028】
以下、図1乃至図9に於いて、図10乃至図12との対応部分には同一符号を付して説明する。
【0029】
以下、図1乃至図3(A)によって図2(A)の平面図に示される様に第1および第2のヘリカル放電ランプHM1とHM2の基部31への取り付け位置が互いに直交する様に配設された場合のヘリカル放電ランプ及びヘリカル放電ランプハウスについて説明する。本発明に用いる第1のヘリカル放電ランプHM1は図5(A)乃至図5(C)に示す様に構成する。即ち、石英等の碍子より成る第1の管体1は、図5(A)乃至図5(C)に示す様に一方の第1の直管部1Aからヘリカル状に立ち上がりヘリカル部1Bに連接され、その平面形状が図5(C)に示すように略リング状であり、該ヘリカル部1Bの終端は他方の第2の直管部1Cに連接されている。尚、第2の直管部1Cに配設されている1Dは第1の管体1内を真空排気するための排気口であり、第1および第2の直管部1A,1Cの下端部には仮想線で示されている様に端子35Aが接合されている。
【0030】
又、第2のヘリカル放電ランプHM2を構成する石英等の硝子より成る第2の管体2は図6(A)乃至(C)に示す様に、第1の放電ヘリカルランプHM1に比べてヘリカル部2Bの直径が小さく形成され、図2(A)に示す様に第1のヘリカル部1Bの内径内に収まるように選択される。即ち、図6(A)乃至図6(C)の如く、一方の第1の直管部2Aからヘリカル状に立ち上がり、その平面形状が図6(C)に示すように略リング状であり、ヘリカル部2Bの終端は他方の第2の直管部2Cに連接されている。第2の直管部2Cはヘリカル部2Bから立ち下る、尚、第2の直管部2Cに配設されている2Dは第2の管体2内を真空排気するための排気口であり、第1および第2の直管部2A,2Cの下端部には仮想線で示されている様に端子35Bが接合されている。図6(C)に示す構成では第1の直管部2Aと第2の直管部2CとはX軸およびY軸に対して90度の位置にあるが図1乃至図3に用いる第2のヘリカル放電ランプHM2の第2の管体の2つの端子35B、35Bは破線で示す様にX軸上の180度の角度位置にあるものが用いられる。
【0031】
ヘリカル状に形成した第1および第2の管体1,2の第1及び第2の直管部1A,1Cと2A,2Cの両端内には図10と同様に図2に示すように〔図2(B)では第2の管体2の放電電極部のみを示すが、第1の管体1も同様に構成される。また、図6では立ち上がり部の第1の直管部2Aと立ち下がり部の第2の直管部2C間の角度は図6(C)の様に90度であるが図2(A)に示す様に互いに180度位置に在るものを用いた場合で説明する。〕タングステン線より成る棒状の左右の放電電極23L,23Rが設けられ、これら放電電極23L,23Rは管体2(または1)の第1および第2の直管部2A,2C(1A,1C)の左右封止端(1A,1Cでは前後封止端)から貫通立設されている。左右の放電電極(前後放電電極)23L,23R近傍の第1および第2の直管部2A,2C(1A,1C)の内壁には括れ部24L,24Rが突出形成され、左右封止部(前後封止部)と括れ部24L,24R間には水銀26L,26Rを挿入して水銀溜25L,25Rを形成する。
【0032】
第2(第1)のヘリカル放電ランプHM2(HM1)の第2の管体2(1)の左右両端から立設した第2の直管部2A,2Cの左右封止部は放電電極部を構成する端子35B、35B(35A、35A)となされ、ヘリカル放電ランプHM1の第1の管体1の前後両端から立設した第1の直管部1A,1Cの前後封止部は放電電極部を構成する端子35A、35Aとなされている。第1および第2の放電電極23L,23Rを電気的に連結すると共に機械的に補強するために合成樹脂より成る円筒状ベースの内径に第1および第2の管体1,2の第1および第2の直管部1A,1Cと2A,2Cの封止部を挿入して、絶縁性接着剤で接合する。第1の放電ヘリカルランプHM1の第1の管体1と第2のヘリカル放電ランプHM2の第2の管体2の端子35A、35Aと35B、35Bは図2(A)の平面図に示されるように互いに直交する位置に配置されている。
【0033】
これら放電電極部23L,23Rを構成する円筒状ベースの端子35B,35Aを貫通したリード27Lおよび27Rはヘリカル放電ランプハウス3の外部に導出されて所定の電源に接続される。
【0034】
つぎに、ヘリカル放電ランプハウス3の構成を説明する。ランプハウス台となる基部31は合成樹脂あるいは金属からなる略円盤状部材の上面を図1の様に円状に座ぐり、中ぐり部31Aを形成することで、底部31B,円周部31Cを残して断面が略凹状の基部31が形成される。基部31の底部1Bの中心には図2(B),図3(B)に示すように排水用の排出口31Dが穿たれ、この排出口31Dの両端に皿ネジ用の透孔31E,31Eを穿ち、後述する内部反射体40を基部31の底部31Bの裏側からネジ41で螺着させる。これら透孔31E,31Eの両端には第2のヘリカル放電ランプHM2の端子35Bを挿通させるための透孔31F,31F(第1のヘリカル放電ランプHM1用の透孔31P,31Pも透孔31E,31Eと直交した位置に穿たれている。)また、基部31の底部31Bの内側には排出口31Dおよび2個の透孔31F,31Fを囲むように2個のリング溝31G,31Hを形成してゴム製のOリング42を挿入して端子35を防水するように成される。
【0035】
また、基部31の円周部31Cには水挿入口31J,31Jが穿たれている。さらに、基部31の上部外周には雄ネジ31Kを形成し、リング状ネジ43の内径部に形成した雌ネジと螺合させるように成されている。
【0036】
第1および第2のヘリカル放電ランプHM1とHM2の端子35B,35Aを立設させるための内部反射体40は略円柱状の金属部材からなり、その上面は外周からリング状溝40Aを形成して、このリング状溝40AにOリング溝40Bを形成し、ゴム製のOリング47を挿入し、気密になし、さらに、ガラスカバー45のフランジ46をリング状溝40Aに載置し、Oリング48を介してリング状ネジ42を略コップ状のガラスカバー45の頂部から挿入し、リング状ネジ43の内径部に形成した雌ネジを基部31の雄ネジ31Kを螺合させる。又基部31の中ぐり部31Aに挿入される内部反射体40の中心位置には排出口31Dと連通する透孔40Cを形成する。また、この透孔40Cの両端にネジ41と螺合する雌ネジ40Dが形成されると共に、この雌ネジ40Dの両端には基部31に穿った透孔31F,31Fおよび31P,31Pと連通する段付透孔40Eが穿たれ第1および第2の放電ヘリカルランプHM1およびHM2の端子35B,35Aを挿入し、基部31の透孔31F,31Fおよび31P,31Pから端子35B,35Aの一部を突出させるように固定させる。
【0037】
内部反射体40の外周面には基部31の円周部31Cに穿った水排出口31Jに連通する傾斜通路40Gが段付透孔40Eから通じている。さらに、内部反射体40の外周面にはリング溝40Hが形成され、Oリング49が挿着されている。内部反射体40の上面は表面にニッケル鍍金等を施して、凹面部40Jまたは凸面部となされ、凹面部40Jは鏡面とされて反射面を構成して、ヘリカル部1B,2Bで発光した光は凹面部40Jで反射してガラスカバー45を介して上方に照射される。内部反射体40の中央の穿った透孔40C内には上部を蛇腹状にした排出管50が装着され所定の方法で固定されている。
【0038】
上述のように構成された各部材の組み立て方法を図1および図2により説明する。まず、基部31の中ぐり部31A内に内部反射体40を挿入する。つぎに、基部31の底部31Bの裏面からネジ41を雌ネジ40Dに挿入螺着させて基部31に内部反射体40を固定させる。また、内部反射体40の中央に穿った透孔40Cに排出管50を挿入固定する。この排出管50の固定方法はネジ止め、接着剤の接合、嵌合等の適宜方法で固定することが出来る。もちろん、基部31のリング溝31G,31H,内部反射体40のリング溝40B,40H内にはOリング42,47,49が装着されている。
【0039】
つぎに、第1および第2の放電ヘリカルランプHM1,HM2の端子35B,35Aを内部反射体40の段付透孔40Eと40P内に挿入して、排出管41の固定方法と同様に端子35A,35Bの先端が基部31の底部31Bから突出するように立設させて、ガラスカバー45のフランジ46を内部反射体40のリング状溝40A内に装着し、Oリング48を介してリング状ネジ42によって、リング状ネジ42の内径内の雌ネジを基部31に形成した雄ネジ31Kに螺合させることでガラスカバー45を基部31に固定させる。
【0040】
上述のように、組み立てられたヘリカル放電ランプハウス3の水挿入口31J,31Jから水を注入することで、傾斜通路40Gおよび段付透孔40Bを介してガラスカバー45内に充満した水は排出管50の頂部から排出口31Dを経由して矢印Aのように排出される。したがって、電気的に導通状態となされた第1及び第2のヘリカル放電ランプHM1,HM2を有効に冷却させることができる。
【0041】
次に、図4(A)(B)乃至図7によって他の形態例を説明する。図4(B)は高輝度ヘリカル放電ランプHMのヘリカル部1B,2Bを上側から見た平面図であり、図4(A)は1部を切断した他の構成を示すヘリカル部1Bの斜視図である。図1乃至図3では第1および第2の管体1,2は図5(C)に示す様に第1の直管部1A,1Cおよび2A、2Cに固定した端子35A,35Aおよび35B,35BX軸上の180度対抗した位置から立設されてヘリカル部1Bおよび2Bを構成した螺旋構造の管体1,2としたが、図4(A)(B)の構成は図5,図6に示すヘリカル状に形成した管体1,2を用いて図7の様に組み合わせたものでヘリカル部1Bと2Bを異なるピッチと異なる直径とし、第1の端子35Aの角度範囲は図5(C)の様にX軸上の180度の対抗位置とし、第2の端子35Bの角度範囲は図6(C)の様にX軸上とY軸上の90度位置に夫々配設したものを図7(A)乃至(C)の様に組み合わされたものである。又、第1および第2の直管部1A,2A,1C,2Cの立上がり、立下り部の角度範囲の異なる複数の管体1〜第N個の組合せは任意であり、このよう様な構成では、第1および第2あるいは第1乃至第N個までの複数の管体1,2…Nを容易に組み合わせることが可能となる。尚、図4で51は給排水管であり、又、排出管50は蛇腹状に限らず円管や方形管あるいは排出管50の上部を露斗状となしても良い。
【0042】
次に、図8に基づいて、本発明の他の形態例を説明する。図8(A)は第1および第2ヘリカル放電ランプHM1,HM2のヘリカル部1B,2Bを上側から見た平面図であり、図8(B)は更に他の構成を示すヘリカル部1B,2Bの斜視図である。図1乃至図3ではヘリカル部1B,2Bは異なる径の螺旋構造の管体1,2としたが、図8(A)ではヘリカル部1B,2Bを略方形状に異なる或いは同一の大きさで1方のヘリカル部のピッチを他方のピッチの2倍以上として立ち上げたものである。もちろん、方形状のヘリカル部1B,2Bの大きさを順次大きく、あるいは小さくさせる様にしても良い。また、排出管50も管軸と直交(X,Y軸)する断面の形状を略正方形状となしたものである。このように構成することで、照光面での発光面積を自由に選択することができて、輝度等も自由に選択可能となる。また、ヘリカル部1B,2Bを方形以外の多角形状に構成させるようにしてもよい。
【0043】
図8(B)に示す構成は図4と同様に略円形状にヘリカル部1Bを立ち上げているが、このヘリカル部1B,2Bの直径を順次大きくして、照光面での発光面積を増加させる様にしたものである。もちろん、上述の構成と逆にヘリカル部1B,2Bの直径を順次小さくして照光面での発光面積を増加又は減少させる様にしてもよい。
【0044】
つぎに、上述の本発明のヘリカル放電ランプ及びヘリカル放電ランプハウスに基づいて被照射体に露光用の光を照射した場合の強度(照度)分布測定結果を以下に説明する。
【0045】
図9は、第1のヘリカル放電ランプHM1およびヘリカル放電ランプハウスの強度分布の測定方法を示す模式図であり、図1で示した内部反射体40上に1個のヘリカル放電ランプHM1を設けて光源としたヘリカル放電ランプハウス3の2次元方向の測定点を示すものである。表1は光源のXYZ軸の中心位置Oから220mmの1次元の水平円周方向の各位置0乃至位置15地点の輝度強度(Mw/cm2)分布の測定結果を示し、表2はヘリカル放電ランプHM1の光源中心位置Oから220mmの2次元の垂直円周方向のY軸位置に配した各位置イ乃至位置ワ地点の強度分布の測定結果を示し、表3はヘリカル放電ランプHM1の光源中心位置Oから220mmの2次元の垂直円周方向のX軸位置に配した各位置a乃至位置m地点の強度分布測定結果を示す。なお、各地点の1区間の角度は22.5度である。
【表1】
【表2】
【表3】
【0046】
上述の1個のヘリカル放電ランプHM1の強度分布特性図からも明らかなように、本発明の様に第1および第2のヘリカル放電ランプHM1、HM2およびヘリカル放電ランプハウスとすれば、表2で示されるロ位置からハ位置およびル位置からヲ位置への強度変化並びに表3のb位置からc位置およびk位置からj位置への強度変化を第2のヘリカル放電ランプHM2のヘリカル部2Bの直径を調整することで照光面上の輝度強度変化点を調整可能となり同時に輝度を2倍乃至N倍と成すことが出来て、輝度強度の増大を図ることができる。従って、照度面での均一性が改善されて均一な露光可能なヘリカル放電ランプ及びヘリカル放電ランプハウスが得られる。
【0047】
本発明ではこのような輝度変化を生ぜず、輝度強度の増大したものが得られるのでプリント基板やICリードフレーム、CRTのシャドウマスク等の露光光源に用いる場合の露光面の輝度の絶対光量を増加させると共に照度分布の均一性調整が容易なものが得られる。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明のヘリカル放電ランプハウスの1形態例の組み立て状態を示す斜視図である。
【図2】本発明のヘリカル放電ランプハウスの1形態例を示す平面および図2(A)のA−A側断面図である。
【図3】本発明のヘリカル放電ランプハウスの1形態例を示す側面図および底面図である。
【図4】本発明のヘリカル放電ランプの他の形態例を示す斜視図および平面図である。
【図5】本発明のヘリカル放電ランプに用いる第1の管体の側面図、正面図、平面図である。
【図6】本発明のヘリカル放電ランプに用いる第2の管体の側面図、正面図、平面図である。
【図7】本発明のヘリカル放電ランプに用いる第1および第2の管体を組み合わせた状態を示す側面図、正面図、平面図である。
【図8】本発明のヘリカル放電ランプの更に他の形態例を示す平面図および斜視図である。
【図9】本発明および従来のヘリカル放電ランプハウスに用いた輝度の強度分布測定方法を説明するための説明図である。
【図10】従来の放電ランプの構成を示す側断面図である。
【図11】従来の放電ランプハウスの平面図である。
【図12】従来の放電ランプハウスの側断面図である。
【符号の説明】
【0049】
HM1,HM2・・・ヘリカル放電ランプ、1・・・第1の管体、2・・・第2の管体、1A,2A・・・第1の直管部、1B,2B・・・ヘリカル部、1C,2C・・・第2の直管部、3・・・ヘリカル放電ランプハウス、31・・・基部、35A,35B・・・端子、40・・・内部反射体、42・・・リング状ネジ、46・・・ガラスカバー
【技術分野】
【0001】
本発明はヘリカル放電ランプおよびヘリカル放電ランプハウスに係わり、特に、超高圧水銀ヘリカルランプからなる曲管状の高輝度放電ランプを用いて露光面上の絶対光量を増加させると共に高いパワーを出力することが可能なヘリカル放電ランプおよびヘリカル放電ランプハウスに関する。
【背景技術】
【0002】
高輝度放電ランプ(High Intensity Discharge Lamp :HID)は一般的には発光するアークが発光管の管壁温度によって、安定化される管壁負荷が3×10-4w.m-2以上である熱陰極放電ランプと定義されていて一般的には高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、高圧ナトリウムランプ等を指している。
【0003】
高圧水銀ランプは点灯中の蒸気分圧が105 Pa以上の水銀蒸気中の放電によって発光し、メタルハライドランプは金属蒸気とハロゲン化物の解離生成物との混合中の放電によって発光し、高圧ナトリウムランプは、点灯中の蒸気圧が104 Pa程度のナトリウム蒸気中の放電によって発光している。
【0004】
本発明者は上述の高圧水銀灯を超高圧化し、点灯時の圧力を2×107 Pa程度とし、ガラス管を逆U字状に形成した高輝度放電ランプを特許文献1で提案している。
【0005】
図10は特許文献1に開示された高輝度放電ランプを示すものであり、この構造を簡単に説明すると高圧水銀ランプから成る、高輝度放電ランプMは放電空間22を内部に形成する逆U字状に弯曲形成された石英管等より成る管体21を設け、この管体21の両端に例えばタングステン線より成る棒状の放電電極23Lおよび23Rを、管体21の両端部の管軸上に貫通配置させ、且つ気密的に封着させている。
【0006】
また、管体21の両端部には各端から所要の間隔を保持した位置に環状に括れ部24L及び24Rを管体21の管壁内に突設し、各括れ部24L及び24Rからガラスの管体21の各端の封着部の間に水銀26L,26Rを充填した水銀溜25L,25Rを形成する。各電極23L,23Rは、その内端が水銀26L,26Rより突出するようになされ、各放電電極23L,23Rの外端自体より成るリードまたは、この外端に連結されて成るリード27L,27Rが管体21外に端子として導出されている。
【0007】
さらに、高輝度放電ランプMの両端には、他部との電気的連結及び機械的補強に供する金属又は合成樹脂より成るベース28を設ける。このベース28には、管体21の両端部をそれぞれ挿入する透孔29L,29Rが穿設され、これら透孔29L,29Rを通じて両放電電極23L,23Rのリード27L,27Rがベース28の例えば下端より導出される。また、透孔29L,29R内には、例えばベース28が導電性である場合は絶縁性の接着剤30が充填されてベース28に管体21の機械的保持がなされる。
【0008】
上述の構成によると放電空間22を物理的に両端の水銀溜25L,25Rより上方に配置したので水銀26L,26Rの蒸発や凝縮の繰り返しにおいて、液化した水銀26L,26Rが表面張力のみならず、その自重によって速やかに水銀溜25L,25Rへと戻ることから、希ガスの取り込みを激減させることができ、これによって気泡の発生を効果的に減少させることができると共に、管体21の放電空間部22が屈曲されていることによってベース28から両電極の端子導出をなし得ることから、外部回路との連結が簡便となると共にベース28によって管体21の両端部が機械的に一体化されることによって補強効果を生じ、管体21の破損事故が激減される。また、全体の構成の小型コンパクト化も図られる。さらに、高輝度放電ランプMが直線状である場合に比し、配光分布もとり易いという利点がある。
【0009】
また、上述の様な逆U字状の高輝度放電ランプMを用いて、陰極線管の蛍光体やシャドウマスク、印刷製版、プリント基板、ICリードフレーム等の露光或いは焼付光源として用いる場合は図10および図11に示すような高輝度放電ランプハウスが用いられている。この様な高輝度放電ランプハウスは本出願人が先に特許文献2として提案している。
【0010】
図11および図12は上記特許文献2に提示した一形態例を示すもので図11は高輝度放電ランプハウスの平面図、図12は図11のA−A矢視断面図を示すものである。
【0011】
図11および図12において、31はランプハウスの基部であり、このランプハウスの基部31の4隅にピン孔31aを設けてガイドピンを嵌め込むことにより、基台に位置決めするようになっている。ランプハウスの基部31上には上面にネジ孔31bと、このネジ孔31bよりやや小さい径で同心円状の窓孔31cがそれぞれ形成され、さらに、右側面から内方に向って先端が円弧形のランプ収納部31dが形成されている。ランプ収納部31dは窓孔31cの下方に連続して配置されている。
【0012】
ランプ収納部31dの先端円弧部の中心には、馬蹄形状のランプ収納部31dを形成する円盤形の仕切り板32がネジ33により固定されている。これにより、ランプ収納部31d内にほぼ半円状の曲管収納部分が形成され、この端部においてランプ収納部31dとランプハウスの基部31の外側面との間に流路31e,31fがそれぞれ形成されている。
【0013】
一方、逆U字状に形成した、図10で詳記した例えば、高圧水銀ランプから成る高輝度放電ランプMは馬蹄形状のランプ収納部31d内に配設され、図10で説明したベース28のソケットと成るフランジ28aをランプハウスの基部31にOリング34を介して、気密に螺着している。なお、35はフランジに螺着した端子、27L及び27Rは端子から引き出された高輝度放電ランプMのリードである。
【0014】
また、窓孔31cにはガラスからなるフェースプレート36が嵌め込まれており、このフェースプレート36の外縁部にはOリング37を挟んでリング38が設けられている。枠リング39をネジ孔31bにネジ込むことにより、リング38は下方に押されてOリング37を圧縮して、窓孔31cは気密状態に保たれる。
【0015】
このような構成において、流路31fから冷却用の水を流入すると、水は高輝度放電ランプMの周囲を通過して流路31eから流出し、高輝度放電ランプMは水冷される。そして、リード27L及び27Rを電源に接続すると放電電極23L及び23R間に高電圧が加わり、管体21内で放電が起こって逆U字状の高輝度放電ランプMが光源として図12のA,B,C,D,E,Fで示す様に発光する様に成されていた。
【0016】
上述の図11及び図12に示す高輝度放電ランプハウスの構成によると高輝度放電ランプMは図11および図12に示すようにランプハウスの基部31上に寝かされた状態で使用されるため、図10で詳記したような放電空間22を物理的に両端の水銀溜25L及び25Rより上方に配置したことで水銀26L,26Rの蒸発や凝縮の繰り返し時に、液化した水銀26L,26Rが表面張力のみならず、その自重によって速やかに水銀溜25L,25Rへと戻ることで、希ガスの取り込みを激減させることができ、これによって気泡の発生を効果的に減少させるという効果が得られない課題を有していた。さらに、高輝度放電ランプが逆U字状となるため光源が非対称となりの照光面上の均一化が難しくなる問題もあった。
【0017】
この様な課題を解決するために、本出願人は先願に係わる特願2003−322099号明細書によって高輝度放電ヘリカルランプ及び高輝度放電ヘリカルランプハウスを提案した。この構成は基台上に立設した1本のガラス管体をヘリカル状に形成した放電ランプを設けた高輝度放電ヘリカルランプ及び高輝度放電ヘリカルランプハウスとしたものである。
【特許文献1】特公平6−30240号公報(3頁、第1図)
【特許文献2】特開平1−14572号公報(2頁、第3図、第4図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0018】
上記した放電ランプをヘリカル状に成した構成の場合、液化した水銀26L,26Rが表面張力のみならず、その自重によって速やかに水銀溜25L,25Rへと戻ることで、希ガスの取り込みを激減させることができ、これによって気泡の発生を効果的に減少させるという課題を解決できるが、1本の高輝度放電ヘリカルランプをプリント基板、ICリードフレーム、CRT蛍光体、シャドウマスク、印刷製版等の露光或いは焼付けの光源とする場合、露光面或いは焼付面の絶対強度が不足し配光分布を考慮した時の照度分布の非対称性と均一性が難しくなる課題を生じた。
【0019】
本発明は上述の課題を解消するためになされたものであり、本発明が解決しようとする課題は露光面或いは焼付面での絶対光量を増大させると共に照度分布の対象性と均一性の調整が容易なヘリカル放電ランプおよびヘリカル放電ランプハウスを得ようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0020】
上記課題を解決し、本発明の目的を達成するための第1の本発明はガラス管体内に放電電極部が形成された、ヘリカル状のガラス管体からなるヘリカル放電ランプを少なくとも2本基板上に立設した放電ランプとしたものである。
【0021】
第2の本発明は、少なくとも2本のヘリカル放電ランプを水冷用のランプハウス内に収納させたものである。
【0022】
第3の本発明は、少なくとも2本のヘリカル放電ランプの照光面を2次元方向に広げる形状となしたヘリカ放電ランプとしたものである。
【0023】
第4の本発明は、ガラス管体内に放電電極部が形成され、ヘリカル状のガラス管体からなるヘリカル放電ランプを少なくとも2本基板上に立設したヘリカル放電ランプと、ヘリカル放電ランプの端子を導出すると共に冷却用入出力孔を有し、底部と側部を残した中ぐり部の形成された基部と、基部の中ぐり部内に挿入され、冷却用入出力孔と連通する通路と、ヘリカル放電ランプの端子の挿入される挿入孔を有すると共に上面に鏡面を形成した内部反射体と、内部反射体の略中央位置に立設させた排出管と、内部反射体を有する基部に係止されるガラスカバーと、を具備し、少なくとも2本のヘリカル放電ランプのヘリカル状の放電空間部の2次元的照光面から放射される放射光を上方に放射させたランプハウスとしたものである。
【0024】
第5の本発明は、排出管を第1および第2の管体のヘリカル状の放電空間部の略中央位置になる様に前記基部上に立設し、排出管を筒状又は蛇腹状となし、外面に反射層を形成してなるヘリカル放電ランプハウスとしたものである。
【発明の効果】
【0025】
本発明のヘリカル放電ランプおよびヘリカル放電ランプハウスによると、ヘリカル放電ランプハウスのヘリカル放電ランプのヘリカル部の光源が略円管状で少なくとも二重螺旋となり照光面或いは焼付面の輝度および照度は2倍以上となり且つ、照光面が対称となり照光面上の輝度および照度の均一化を図ることが可能となり配光分布も、とり易いという利点がある。さらに、水冷方法をガラスカバー内に立設した配水管により排水効率を高めると共に配水管の外壁に反射層を形成したので高いパワー出力が可能な放電ヘリカルランプおよび放電ヘリカルランプハウスを得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下、本発明のヘリカル放電ランプおよびヘリカル放電ランプハウスとして、放電空間部の管体をヘリカル状に形成した2本のヘリカル放電ランプをヘリカル放電ランプハウスに収納した構成およびその効果を図1乃至図9により詳記する。
【0027】
図1は本発明の1形態例を示すヘリカル放電ランプ及びヘリカル放電ランプハウスの組み立て状態を示す斜視図、図2(A)(B)は本発明の1形態例を示すヘリカル放電ランプハウスの平面図および図2(A)のA−A側断面矢視図、図3(A)(B)は本発明の左側面図および底面図、図4は本発明の1形態例を示すヘリカル放電ランプのヘリカル部を示す1部を断面とする斜視図及び平面図、図5(A)(B)(C)は第1のヘリカル放電ランプの形状を説明するための正面、側面、平面図、図6は第2のヘリカル放電ランプの形状を説明するための正面、側面、平面図、図7(A)(B)(C)は第1と第2のヘリカル放電ランプを組み合わせた状態を示す正面、側面、平面図、図8は本発明の他の形態例を示すヘリカル放電ランプのヘリカル部を示す平面図および斜視図、図9は強度分布特性曲線の測定方法を説明するための曲線図である。
【0028】
以下、図1乃至図9に於いて、図10乃至図12との対応部分には同一符号を付して説明する。
【0029】
以下、図1乃至図3(A)によって図2(A)の平面図に示される様に第1および第2のヘリカル放電ランプHM1とHM2の基部31への取り付け位置が互いに直交する様に配設された場合のヘリカル放電ランプ及びヘリカル放電ランプハウスについて説明する。本発明に用いる第1のヘリカル放電ランプHM1は図5(A)乃至図5(C)に示す様に構成する。即ち、石英等の碍子より成る第1の管体1は、図5(A)乃至図5(C)に示す様に一方の第1の直管部1Aからヘリカル状に立ち上がりヘリカル部1Bに連接され、その平面形状が図5(C)に示すように略リング状であり、該ヘリカル部1Bの終端は他方の第2の直管部1Cに連接されている。尚、第2の直管部1Cに配設されている1Dは第1の管体1内を真空排気するための排気口であり、第1および第2の直管部1A,1Cの下端部には仮想線で示されている様に端子35Aが接合されている。
【0030】
又、第2のヘリカル放電ランプHM2を構成する石英等の硝子より成る第2の管体2は図6(A)乃至(C)に示す様に、第1の放電ヘリカルランプHM1に比べてヘリカル部2Bの直径が小さく形成され、図2(A)に示す様に第1のヘリカル部1Bの内径内に収まるように選択される。即ち、図6(A)乃至図6(C)の如く、一方の第1の直管部2Aからヘリカル状に立ち上がり、その平面形状が図6(C)に示すように略リング状であり、ヘリカル部2Bの終端は他方の第2の直管部2Cに連接されている。第2の直管部2Cはヘリカル部2Bから立ち下る、尚、第2の直管部2Cに配設されている2Dは第2の管体2内を真空排気するための排気口であり、第1および第2の直管部2A,2Cの下端部には仮想線で示されている様に端子35Bが接合されている。図6(C)に示す構成では第1の直管部2Aと第2の直管部2CとはX軸およびY軸に対して90度の位置にあるが図1乃至図3に用いる第2のヘリカル放電ランプHM2の第2の管体の2つの端子35B、35Bは破線で示す様にX軸上の180度の角度位置にあるものが用いられる。
【0031】
ヘリカル状に形成した第1および第2の管体1,2の第1及び第2の直管部1A,1Cと2A,2Cの両端内には図10と同様に図2に示すように〔図2(B)では第2の管体2の放電電極部のみを示すが、第1の管体1も同様に構成される。また、図6では立ち上がり部の第1の直管部2Aと立ち下がり部の第2の直管部2C間の角度は図6(C)の様に90度であるが図2(A)に示す様に互いに180度位置に在るものを用いた場合で説明する。〕タングステン線より成る棒状の左右の放電電極23L,23Rが設けられ、これら放電電極23L,23Rは管体2(または1)の第1および第2の直管部2A,2C(1A,1C)の左右封止端(1A,1Cでは前後封止端)から貫通立設されている。左右の放電電極(前後放電電極)23L,23R近傍の第1および第2の直管部2A,2C(1A,1C)の内壁には括れ部24L,24Rが突出形成され、左右封止部(前後封止部)と括れ部24L,24R間には水銀26L,26Rを挿入して水銀溜25L,25Rを形成する。
【0032】
第2(第1)のヘリカル放電ランプHM2(HM1)の第2の管体2(1)の左右両端から立設した第2の直管部2A,2Cの左右封止部は放電電極部を構成する端子35B、35B(35A、35A)となされ、ヘリカル放電ランプHM1の第1の管体1の前後両端から立設した第1の直管部1A,1Cの前後封止部は放電電極部を構成する端子35A、35Aとなされている。第1および第2の放電電極23L,23Rを電気的に連結すると共に機械的に補強するために合成樹脂より成る円筒状ベースの内径に第1および第2の管体1,2の第1および第2の直管部1A,1Cと2A,2Cの封止部を挿入して、絶縁性接着剤で接合する。第1の放電ヘリカルランプHM1の第1の管体1と第2のヘリカル放電ランプHM2の第2の管体2の端子35A、35Aと35B、35Bは図2(A)の平面図に示されるように互いに直交する位置に配置されている。
【0033】
これら放電電極部23L,23Rを構成する円筒状ベースの端子35B,35Aを貫通したリード27Lおよび27Rはヘリカル放電ランプハウス3の外部に導出されて所定の電源に接続される。
【0034】
つぎに、ヘリカル放電ランプハウス3の構成を説明する。ランプハウス台となる基部31は合成樹脂あるいは金属からなる略円盤状部材の上面を図1の様に円状に座ぐり、中ぐり部31Aを形成することで、底部31B,円周部31Cを残して断面が略凹状の基部31が形成される。基部31の底部1Bの中心には図2(B),図3(B)に示すように排水用の排出口31Dが穿たれ、この排出口31Dの両端に皿ネジ用の透孔31E,31Eを穿ち、後述する内部反射体40を基部31の底部31Bの裏側からネジ41で螺着させる。これら透孔31E,31Eの両端には第2のヘリカル放電ランプHM2の端子35Bを挿通させるための透孔31F,31F(第1のヘリカル放電ランプHM1用の透孔31P,31Pも透孔31E,31Eと直交した位置に穿たれている。)また、基部31の底部31Bの内側には排出口31Dおよび2個の透孔31F,31Fを囲むように2個のリング溝31G,31Hを形成してゴム製のOリング42を挿入して端子35を防水するように成される。
【0035】
また、基部31の円周部31Cには水挿入口31J,31Jが穿たれている。さらに、基部31の上部外周には雄ネジ31Kを形成し、リング状ネジ43の内径部に形成した雌ネジと螺合させるように成されている。
【0036】
第1および第2のヘリカル放電ランプHM1とHM2の端子35B,35Aを立設させるための内部反射体40は略円柱状の金属部材からなり、その上面は外周からリング状溝40Aを形成して、このリング状溝40AにOリング溝40Bを形成し、ゴム製のOリング47を挿入し、気密になし、さらに、ガラスカバー45のフランジ46をリング状溝40Aに載置し、Oリング48を介してリング状ネジ42を略コップ状のガラスカバー45の頂部から挿入し、リング状ネジ43の内径部に形成した雌ネジを基部31の雄ネジ31Kを螺合させる。又基部31の中ぐり部31Aに挿入される内部反射体40の中心位置には排出口31Dと連通する透孔40Cを形成する。また、この透孔40Cの両端にネジ41と螺合する雌ネジ40Dが形成されると共に、この雌ネジ40Dの両端には基部31に穿った透孔31F,31Fおよび31P,31Pと連通する段付透孔40Eが穿たれ第1および第2の放電ヘリカルランプHM1およびHM2の端子35B,35Aを挿入し、基部31の透孔31F,31Fおよび31P,31Pから端子35B,35Aの一部を突出させるように固定させる。
【0037】
内部反射体40の外周面には基部31の円周部31Cに穿った水排出口31Jに連通する傾斜通路40Gが段付透孔40Eから通じている。さらに、内部反射体40の外周面にはリング溝40Hが形成され、Oリング49が挿着されている。内部反射体40の上面は表面にニッケル鍍金等を施して、凹面部40Jまたは凸面部となされ、凹面部40Jは鏡面とされて反射面を構成して、ヘリカル部1B,2Bで発光した光は凹面部40Jで反射してガラスカバー45を介して上方に照射される。内部反射体40の中央の穿った透孔40C内には上部を蛇腹状にした排出管50が装着され所定の方法で固定されている。
【0038】
上述のように構成された各部材の組み立て方法を図1および図2により説明する。まず、基部31の中ぐり部31A内に内部反射体40を挿入する。つぎに、基部31の底部31Bの裏面からネジ41を雌ネジ40Dに挿入螺着させて基部31に内部反射体40を固定させる。また、内部反射体40の中央に穿った透孔40Cに排出管50を挿入固定する。この排出管50の固定方法はネジ止め、接着剤の接合、嵌合等の適宜方法で固定することが出来る。もちろん、基部31のリング溝31G,31H,内部反射体40のリング溝40B,40H内にはOリング42,47,49が装着されている。
【0039】
つぎに、第1および第2の放電ヘリカルランプHM1,HM2の端子35B,35Aを内部反射体40の段付透孔40Eと40P内に挿入して、排出管41の固定方法と同様に端子35A,35Bの先端が基部31の底部31Bから突出するように立設させて、ガラスカバー45のフランジ46を内部反射体40のリング状溝40A内に装着し、Oリング48を介してリング状ネジ42によって、リング状ネジ42の内径内の雌ネジを基部31に形成した雄ネジ31Kに螺合させることでガラスカバー45を基部31に固定させる。
【0040】
上述のように、組み立てられたヘリカル放電ランプハウス3の水挿入口31J,31Jから水を注入することで、傾斜通路40Gおよび段付透孔40Bを介してガラスカバー45内に充満した水は排出管50の頂部から排出口31Dを経由して矢印Aのように排出される。したがって、電気的に導通状態となされた第1及び第2のヘリカル放電ランプHM1,HM2を有効に冷却させることができる。
【0041】
次に、図4(A)(B)乃至図7によって他の形態例を説明する。図4(B)は高輝度ヘリカル放電ランプHMのヘリカル部1B,2Bを上側から見た平面図であり、図4(A)は1部を切断した他の構成を示すヘリカル部1Bの斜視図である。図1乃至図3では第1および第2の管体1,2は図5(C)に示す様に第1の直管部1A,1Cおよび2A、2Cに固定した端子35A,35Aおよび35B,35BX軸上の180度対抗した位置から立設されてヘリカル部1Bおよび2Bを構成した螺旋構造の管体1,2としたが、図4(A)(B)の構成は図5,図6に示すヘリカル状に形成した管体1,2を用いて図7の様に組み合わせたものでヘリカル部1Bと2Bを異なるピッチと異なる直径とし、第1の端子35Aの角度範囲は図5(C)の様にX軸上の180度の対抗位置とし、第2の端子35Bの角度範囲は図6(C)の様にX軸上とY軸上の90度位置に夫々配設したものを図7(A)乃至(C)の様に組み合わされたものである。又、第1および第2の直管部1A,2A,1C,2Cの立上がり、立下り部の角度範囲の異なる複数の管体1〜第N個の組合せは任意であり、このよう様な構成では、第1および第2あるいは第1乃至第N個までの複数の管体1,2…Nを容易に組み合わせることが可能となる。尚、図4で51は給排水管であり、又、排出管50は蛇腹状に限らず円管や方形管あるいは排出管50の上部を露斗状となしても良い。
【0042】
次に、図8に基づいて、本発明の他の形態例を説明する。図8(A)は第1および第2ヘリカル放電ランプHM1,HM2のヘリカル部1B,2Bを上側から見た平面図であり、図8(B)は更に他の構成を示すヘリカル部1B,2Bの斜視図である。図1乃至図3ではヘリカル部1B,2Bは異なる径の螺旋構造の管体1,2としたが、図8(A)ではヘリカル部1B,2Bを略方形状に異なる或いは同一の大きさで1方のヘリカル部のピッチを他方のピッチの2倍以上として立ち上げたものである。もちろん、方形状のヘリカル部1B,2Bの大きさを順次大きく、あるいは小さくさせる様にしても良い。また、排出管50も管軸と直交(X,Y軸)する断面の形状を略正方形状となしたものである。このように構成することで、照光面での発光面積を自由に選択することができて、輝度等も自由に選択可能となる。また、ヘリカル部1B,2Bを方形以外の多角形状に構成させるようにしてもよい。
【0043】
図8(B)に示す構成は図4と同様に略円形状にヘリカル部1Bを立ち上げているが、このヘリカル部1B,2Bの直径を順次大きくして、照光面での発光面積を増加させる様にしたものである。もちろん、上述の構成と逆にヘリカル部1B,2Bの直径を順次小さくして照光面での発光面積を増加又は減少させる様にしてもよい。
【0044】
つぎに、上述の本発明のヘリカル放電ランプ及びヘリカル放電ランプハウスに基づいて被照射体に露光用の光を照射した場合の強度(照度)分布測定結果を以下に説明する。
【0045】
図9は、第1のヘリカル放電ランプHM1およびヘリカル放電ランプハウスの強度分布の測定方法を示す模式図であり、図1で示した内部反射体40上に1個のヘリカル放電ランプHM1を設けて光源としたヘリカル放電ランプハウス3の2次元方向の測定点を示すものである。表1は光源のXYZ軸の中心位置Oから220mmの1次元の水平円周方向の各位置0乃至位置15地点の輝度強度(Mw/cm2)分布の測定結果を示し、表2はヘリカル放電ランプHM1の光源中心位置Oから220mmの2次元の垂直円周方向のY軸位置に配した各位置イ乃至位置ワ地点の強度分布の測定結果を示し、表3はヘリカル放電ランプHM1の光源中心位置Oから220mmの2次元の垂直円周方向のX軸位置に配した各位置a乃至位置m地点の強度分布測定結果を示す。なお、各地点の1区間の角度は22.5度である。
【表1】
【表2】
【表3】
【0046】
上述の1個のヘリカル放電ランプHM1の強度分布特性図からも明らかなように、本発明の様に第1および第2のヘリカル放電ランプHM1、HM2およびヘリカル放電ランプハウスとすれば、表2で示されるロ位置からハ位置およびル位置からヲ位置への強度変化並びに表3のb位置からc位置およびk位置からj位置への強度変化を第2のヘリカル放電ランプHM2のヘリカル部2Bの直径を調整することで照光面上の輝度強度変化点を調整可能となり同時に輝度を2倍乃至N倍と成すことが出来て、輝度強度の増大を図ることができる。従って、照度面での均一性が改善されて均一な露光可能なヘリカル放電ランプ及びヘリカル放電ランプハウスが得られる。
【0047】
本発明ではこのような輝度変化を生ぜず、輝度強度の増大したものが得られるのでプリント基板やICリードフレーム、CRTのシャドウマスク等の露光光源に用いる場合の露光面の輝度の絶対光量を増加させると共に照度分布の均一性調整が容易なものが得られる。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明のヘリカル放電ランプハウスの1形態例の組み立て状態を示す斜視図である。
【図2】本発明のヘリカル放電ランプハウスの1形態例を示す平面および図2(A)のA−A側断面図である。
【図3】本発明のヘリカル放電ランプハウスの1形態例を示す側面図および底面図である。
【図4】本発明のヘリカル放電ランプの他の形態例を示す斜視図および平面図である。
【図5】本発明のヘリカル放電ランプに用いる第1の管体の側面図、正面図、平面図である。
【図6】本発明のヘリカル放電ランプに用いる第2の管体の側面図、正面図、平面図である。
【図7】本発明のヘリカル放電ランプに用いる第1および第2の管体を組み合わせた状態を示す側面図、正面図、平面図である。
【図8】本発明のヘリカル放電ランプの更に他の形態例を示す平面図および斜視図である。
【図9】本発明および従来のヘリカル放電ランプハウスに用いた輝度の強度分布測定方法を説明するための説明図である。
【図10】従来の放電ランプの構成を示す側断面図である。
【図11】従来の放電ランプハウスの平面図である。
【図12】従来の放電ランプハウスの側断面図である。
【符号の説明】
【0049】
HM1,HM2・・・ヘリカル放電ランプ、1・・・第1の管体、2・・・第2の管体、1A,2A・・・第1の直管部、1B,2B・・・ヘリカル部、1C,2C・・・第2の直管部、3・・・ヘリカル放電ランプハウス、31・・・基部、35A,35B・・・端子、40・・・内部反射体、42・・・リング状ネジ、46・・・ガラスカバー
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガラス管体内に放電電極部が形成された、ヘリカル状のガラス管体からなるヘリカル放電ランプを少なくとも2本基板上に立設してなることを特徴とするヘリカル放電ランプ。
【請求項2】
前記少なくとも2本のヘリカル放電ランプを水冷用のランプハウス内に収納させて成ることを特徴とする請求項1記載のヘリカル放電ランプ。
【請求項3】
前記少なくとも2本のヘリカル放電ランプの照光面を2次元方向に広げる形状となしたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載のヘリカル放電ランプ。
【請求項4】
ガラス管体内に放電電極部が形成され、ヘリカル状のガラス管体からなるヘリカル放電ランプを少なくとも2本基板上に立設したヘリカル放電ランプと、
上記ヘリカル放電ランプの端子を導出すると共に冷却用入出力孔を有し、底部と側部を残した中ぐり部の形成された基部と、
上記基部の中ぐり部内に挿入され、上記冷却用入出力孔と連通する通路と上記ヘリカル放電ランプの上記端子の挿入される挿入孔を有すると共に上面に鏡面を形成した内部反射体と、
上記内部反射体の略中央位置に立設させた排出管と、
上記内部反射体を有する上記基部に係止されるガラスカバーと、
を具備し、
上記少なくとも2本のヘリカル放電ランプの上記ヘリカル状の放電空間部の2次元的照光面から放射される放射光を上方に放射させて成ることを特徴とするヘリカル放電ランプハウス。
【請求項5】
前記排出管を前記第1および第2の管体の前記ヘリカル状の前記放電空間部の略中央位置になる様に前記基部上に立設し、該排出管を筒状又は蛇腹状となし、外面に反射層を形成してなることを特徴とする請求項4記載のヘリカル放電ランプハウス。
【請求項1】
ガラス管体内に放電電極部が形成された、ヘリカル状のガラス管体からなるヘリカル放電ランプを少なくとも2本基板上に立設してなることを特徴とするヘリカル放電ランプ。
【請求項2】
前記少なくとも2本のヘリカル放電ランプを水冷用のランプハウス内に収納させて成ることを特徴とする請求項1記載のヘリカル放電ランプ。
【請求項3】
前記少なくとも2本のヘリカル放電ランプの照光面を2次元方向に広げる形状となしたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載のヘリカル放電ランプ。
【請求項4】
ガラス管体内に放電電極部が形成され、ヘリカル状のガラス管体からなるヘリカル放電ランプを少なくとも2本基板上に立設したヘリカル放電ランプと、
上記ヘリカル放電ランプの端子を導出すると共に冷却用入出力孔を有し、底部と側部を残した中ぐり部の形成された基部と、
上記基部の中ぐり部内に挿入され、上記冷却用入出力孔と連通する通路と上記ヘリカル放電ランプの上記端子の挿入される挿入孔を有すると共に上面に鏡面を形成した内部反射体と、
上記内部反射体の略中央位置に立設させた排出管と、
上記内部反射体を有する上記基部に係止されるガラスカバーと、
を具備し、
上記少なくとも2本のヘリカル放電ランプの上記ヘリカル状の放電空間部の2次元的照光面から放射される放射光を上方に放射させて成ることを特徴とするヘリカル放電ランプハウス。
【請求項5】
前記排出管を前記第1および第2の管体の前記ヘリカル状の前記放電空間部の略中央位置になる様に前記基部上に立設し、該排出管を筒状又は蛇腹状となし、外面に反射層を形成してなることを特徴とする請求項4記載のヘリカル放電ランプハウス。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2006−173015(P2006−173015A)
【公開日】平成18年6月29日(2006.6.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−366540(P2004−366540)
【出願日】平成16年12月17日(2004.12.17)
【出願人】(596158994)富士光研株式会社 (4)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年6月29日(2006.6.29)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年12月17日(2004.12.17)
【出願人】(596158994)富士光研株式会社 (4)
【Fターム(参考)】
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