説明

ベッドにいる患者の複数の異なるパラメータをモニタリングするシステム

ベッド(2)にいる患者の複数の異なるパラメータについての簡単な且つ信頼性高いモニタリング技術を提供するシステム(1)であって、第1方向(12)に作用する第1力成分を測定するように適合されている少なくとも1つの第1センサ装置(25)であって、第1力成分は患者の第1パラメータに対応している、第1センサ装置と、第2方向(13,14)に作用する第2力成分を測定するように適合されている少なくとも1つの第2センサ装置(36)であって、第2力成分は患者の第2パラメータに対応している、第2センサ装置と、少なくとも1つの第1センサ装置(25)及び少なくとも1つの第2センサ装置(36)から測定データを取得するように、そして患者の複数のパラメータに関する情報を与えるために測定データを処理するように適合されているデータ装置(16)と、を有するシステムについて開示している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ベッドにいる複数の患者をモニタリングするシステムに関する。更に、本発明は、そのようなシステムを動作させる方法及びコンピュータで実行されるコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
患者が眠っている間に患者をモニタリングすることは、病院の環境の大部分において適用される種々の状況下での標準的な活動である。診断に応じて、異なるパラメータがモニタされる。しばしば、モニタリングを必要とするパラメータは、睡眠中の特別な動きパターンのみならず、体重、心拍数、呼吸数及び呼吸異常である。それらの数値を測定することは重要な技術的努力を要し、そして異なる技術である。
【0003】
従来技術により、例えば、ベッドで圧力感応性シートを用いて、心肺性能に関する情報を得るための異なる技術が知られている。他の技術は、ベッドの支柱において又はその下部に体重計を備えることにより患者の体重を測定する解決方法を提供する。そのような解決方法については、例えば、米国特許第5,859,390号明細書に記載されている。しかしながら、患者の体重及び他のパラメータの組み合わされた測定のための簡単な且つ高信頼性の方法については知られていない。
【0004】
病院の環境下では、付加的な要件が適合される必要がある。典型的な病院のベッドは、固定的なベッドの支柱を備えていないが、患者の位置を操作する油圧式システムを備え、ベッドステッドは、通常、ベッドに装置(例えば、モニタリング装置、蓄尿瓶)を取り付けるために用いられる。更に、病院のベッドは移動可能である必要があり、マットレスの交換は、モニタリング装置に伴う何らかの煩わしさをもたらさない必要がある。
【特許文献1】米国特許第5,859,390号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、ベッドにいる患者の複数の異なるパラメータについての簡単な且つ信頼性高いモニタリング技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この目的は、本発明に従って、ベッドにいる患者の複数の異なるパラメータをモニタするシステムであって、第1方向に作用する第1力成分を測定するように適合された少なくとも1つの第1センサ装置であって、前記第1力成分は患者の第1パラメータに対応する、第1センサ装置と、第2方向に作用する第2力成分を測定するように適合されている少なくとも1つの第2センサ装置であって、前記第2力成分は患者の第2パラメータに対応する、第2センサ装置と、少なくとも1つの第1センサ装置及び少なくとも1つの第2センサ装置から測定データを取得して、患者の複数のパラメータに関する情報を与えるようにそれらのデータを処理するように適合されたデータ装置と、を有する、システムにより達成される。
【0007】
本発明の目的はまた、ベッドにいる患者の複数の異なるパラメータをモニタする方法であって、第1方向に作用する少なくとも1つの第1力成分を測定するステップであって、前記第1力成分は患者の第1パラメータに対応し、前記第2力成分は患者の第2パラメータに対応する、測定するステップと、その測定されたデータを取得するステップと、患者の複数のパラメータについての情報を与えるようにそれらのデータを処理するステップと、を有する方法により達成される。
【0008】
本発明の目的はまた、ベッドにいる患者の複数の異なるパラメータをモニタするコンピュータプログラムであって、そのコンピュータプログラムは、第1方向に作用する第1力成分を測定するように適合された少なくとも1つの第1センサ装置であって、前記第1力成分は患者の第1パラメータに対応する、少なくとも1つの第1センサ装置から、そして、第2方向に作用する第2力成分に適合された少なくとも1つの第2センサ装置であって、前記第2力成分は患者の第2パラメータに対応する、少なくとも1つの第2センサ装置から測定データを取得するコンピュータ指令と、コンピュータプログラムがコンピュータで実行されるとき、患者の複数のパラメータについての情報を与えるようにそれらのデータを処理するコンピュータ命令と、を有する、コンピュータプログラムにより達成される。本発明に従う技術的努力は、それ故、本発明にしたがったコンピュータプログラムの命令に基づいて実現される。そのようなコンピュータプログラムは、CD−ROM等の担体に記憶され、インターネット又は他のコンピュータネットワークにおいて利用可能である。実行に先だって、そのコンピュータプログラムは、例えば、CD−ROMプレーヤにより、担体から又はインターネットからコンピュータプログラムを読み取り、コンピュータのメモリに記憶することにより、コンピュータにロードされる。コンピュータは、特に、中央演算処理装置(CPU)、バスシステム、RAM又はROM等のメモリ手段、例えば、フロッピー(登録商標)又はハードディスク装置等の記憶手段、及び入力/出力装置を有する。代替として、本発明の方法は、例えば、1つ又はそれ以上の集積回路を用いるハードディスクで実施されることが可能である。
【0009】
本発明の中心概念は、力センサ装置を排他的に用いる異なる患者に関連するパラメータの組み合わされた測定のための技術を提供することである。機械力センサは簡単な且つロバストな低価格の装置である。本発明の概念は、従来技術の解決方法において、例えば、ECG電極等の他の種類のセンサを使用して得られる患者のパラメータに関する情報を得るように、前記力センサ装置を用いることである。特に、本発明により、患者の体重に関する情報ばかりでなく、患者の呼吸及び心拍数に関する情報も得ることが可能である。異なるパラメータを決定する異なる力センサを用いることにより、高精度な且つ高信頼性の測定が、干渉を伴わずに行われる。本発明はまた、健常者の睡眠の質をモニタするために用いられる。
【0010】
本発明に従ったベッドは、例えば、従来型のベッド、病院のベッド、ソファー、従来型の椅子、歯医者の患者用の椅子、車椅子、テーブル(手術台)等で休む又は腰掛ける面又は何れかの他の装置として定義される。しかしながら、本発明は、好適には、病院の環境で適用可能である。従って、そのベッドは、好適には、病院のベッドである。
【0011】
本発明の上記の及び他の特徴については、以下に、実施形態に基づいて詳述し、それらの実施形態については、同時提出の特許請求の範囲において記載されている。
【0012】
ベッドについての本発明の好適な実施形態に従って、少なくとも1つのジョイントセンサユニットが備えられ、そのセンサユニットは第1センサ装置及び第2センサ装置を有する。そのようなコンパクトなセンサユニットは、かなり容易な方法で設置され、それ故、設置コストを低減することができる。好適には、そのベッドは、ベースフレーム及び患者支持台を有し、患者支持台はベースフレームに接続されている。患者支持台については、何れかの種類の面を用いることが可能である。この場合、センサユニットは、好適には、ベースフレーム特有の部分であるように適合されている。このようにして、モニタリングシステムは、患者及び介護人に対して完全に目立たないものである。更に、センサユニット自体の存在及び測定処理は、ベッドに対する操作(例えば、患者支持台の高さ調節)のような臨床ルーチンに影響を及ぼすことはない。
【0013】
代替の実施形態においては、センサユニットは、患者支持台特有の一部であるように適合されている。しかしながら、病院のベッドにおける患者支持台は、通常は、調節可能な様式で(例えば、高さ調節するように)ベースフレームに接続されているため、患者支持台へのセンサユニットの一体化は、力の成分の方向が患者支持台の可変位置に応じて変化することが可能であるため、測定及び/又はデータ処理のためにかなりの努力を必要とする。それ故、前記パラメータの目立たないモニタリングのための、ベースフレームへの一体化は好ましい。
【0014】
本発明の他の好適な実施形態にしたがって、センサ装置は、特定の構成で備えられる。4つの異なる構成があり、それらは次のようである。第1の構成においては、第1センサ装置は患者支持台に(固く)取り付けられ、第1センサ装置はスライドに接続され、そのスライドは第2センサ装置に移動可能であるように接続され、その第2センサ装置はベースフレームに(固く)取り付けられている。第2構成においては、第1センサ装置はベースフレームに取り付けられ、第1センサ装置はベースフレームに取り付けられ、第1センサ装置はスライドに接続され、そのスライドは第2センサ装置に移動可能であるように接続され、その第2センサ装置は患者支持台に取り付けられている。第3構成においては、第2センサ装置は患者支持台に取り付けられ、第2センサ装置はスライドに接続され、そのスライドは第1センサ装置に移動可能であるように接続され、その第1センサ装置はベースフレームに取り付けられている。第4構成においては、第2センサ装置はベースフレームに取り付けられ、第2センサ装置はスライドに接続され、そのスライドは第1センサ装置に移動可能であるように接続され、その第1センサ装置は患者支持台に取り付けられている。それらの4つの構成全てにおいては、第1センサ及び第2センサは、スライドを用いて、互いと協働し、そのスライドは、センサ装置から力を受け入れ、他のセンサ装置に前記力を適用するように備えられている。
【0015】
他の好適な実施形態においては、対応するセンサ装置とのスライドの接続は弾力性のある要素により支持されている。その弾力性のある要素は、スライド及びセンサ装置のそれぞれに特定の規定された張力を与える。このように、センサユニット全てにおける力の測定は、規定された感度で行われる。従って、測定の精度及び再現性は高くなる。
【0016】
本発明に従って、センサユニットの単一の種類のみが、患者の動き及び患者の体重の両方を測定し、特徴付けるように、病院のベッドに一体化されるように用いられる。好適には、第1センサは、患者の体重を与えるように、鉛直方向の力成分を測定するように適合されている。好適な実施形態においては、第1センサは、高信頼性の及びロバストな歪みゲージセンサである。好適には、第2センサは、患者の動きに関する情報を与えるように、水平方向の力成分を測定するように適合されている。好適な実施形態においては、第2センサは、高信頼性の及びロバストな圧電センサである。
【0017】
好適には、データ装置は、例えば、心拍数及び呼吸数等の測定データから特定のパターンを抽出し、患者の体重を与えるように適合されている。更に、例えば、不穏下肢症候群の症状の発見の間の特定の動き、及び、勿論、ベッドにいる患者の存在が演繹されることが可能である。
【0018】
最新技術における本発明にしたがったシステムの有利点は、そのシステムは1つの装置においてモニタされる最も重要なパラメータのうちの3つ(心拍数、呼吸数及び体重)を有していることである。そのシステムの他の有利点は、病院の環境下でさえ、目立たないモニタリングを可能にすることである。本発明の他の有利点は、そのシステムがロバストであり、安価であり、システムの実施について、既知の力センサ等の一般的な構成要素を用いることが可能であることである。
【0019】
本発明の上記の及び他の特徴については、以下、例示として、添付図を参照して、実施形態について詳述する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
図1は、典型的な移動可能な病院のベッド2に適用される本発明に従ったシステム1を示している。ベッド2は、ベースフレーム3と、移動可能な患者支持台4と、を有する。患者のマットレス(図示せず)は、患者支持台4の上部5位置付けられている。ベースフレーム3は、4つの車輪7を有する車輪フレーム6を有し、患者支持台4を支えるように車輪フレーム6から上方に延びる4つのベッドの支柱8を更に、有している。各々のベッドの支柱8の上端部には、センサユニット9が備えられている。換言すれば、センサユニット9は、ベースフレーム3特有の部品であり、患者支持台4は、前記センサユニット9を介して4つのベッドの支柱8の上端部に接続されている。ベッド2は、互いに対してそれぞれ、患者支持台4の異なる領域11の位置決め及び患者の高さについて構造化可能である。
【0021】
センサユニット9は、ベースフレームを移動可能な様式で患者支持台4と接続されている。このことは、患者がマットレスの上に位置している場合に、患者支持台4は矢印12の方向に、即ち、下方に移動可能である。患者が動く場合、患者支持台4は、任意の方向に、例えば、矢印13の方向に又は矢印14の方向に、スライド式に移動可能である。それらの横方向への移動は、例えば、患者が向きを変えるときの“大きい”動きにより、又は、例えば、患者の心拍又は患者の呼吸等の“小さい”動きによりもたらされる。
【0022】
より詳細に下で説明するように、各々のセンサユニット9は、異なる方向12、13、14で力成分を検知する2つの力センサを有する。下で説明するように、各々のセンサユニット9は、有線又は無線データ通信リンク17を用いるデータ装置16に測定データを送るセンダ15を有する。センサユニット9の特定の位置は、患者がベッド2のベースフレーム3に対して横になっているマットレス及び患者支持台4の力の測定を可能にする。患者の動きのみならず、患者の体重が特徴付けられ、患者の心拍数及び呼吸数が抽出されることが可能である。ベッド2のベースフレーム3は、測定に影響することなく、他の装置を備えることが可能である。
【0023】
この実施形態においては、データ装置16はベッドの支柱8の一に一体化されている。データ装置16は、有線又は無線データ通信リンク17を介してセンサユニット9から測定データを受信するように適合された取得ユニット18を有する。データ装置16はデータ処理ユニット19を更に有し、そのデータ処理ユニットは、測定データの処理及び演算並びに結果の決定及び評価の全てのタスクを実行するように適合されている。特に、処理ユニット19は、患者の体重、心拍数及び呼吸数に関する情報を供給するように、測定データを処理するように適合されている。このことは、ソフトウェアが処理ユニット19で実行されるときに、本発明の方法のステップを実行するように適合されているコンピュータ命令を有するコンピュータソフトウェアにより、本発明に従って達成される。処理ユニット19自体は、ハードウェア、ソフトウェアの形で又はそれらの両方を組み合わせた形で実施される、基本的なコンピュータモジュール又はユニットであることが可能である。好適な実施形態においては、本発明は、専用のハードウェアで実行されるソフトウェアを用いて実施される、即ち、そのハードウェアは、特定のソフトウェアを実行するように選択されている及び/又は設計されている。
【0024】
体重、心拍数、呼吸数等に関する情報はデータ装置に記憶される、及び/又は、病院のスタッフに対して表示される、及び/又は、外部で記憶される及び/又は表示されるように外部の受信器20に送信されることが可能である。このために、データ装置16は、好適には、例えば、ハードディスク等のデータ記憶装置(図示せず)、及び/又は、例えば、LEDモニタ等の表示ユニット(表示せず)、及び/又は、例えば、Bluetooth又はWLANを用いて、外部の受信器20に好適な無線通信リンク22を備えるように適合された送信機21を有する。外部の受信器20は、パラメータ情報を表示するように、LEDモニタ23を有する。
【0025】
データ装置16は、好適には、例えば、風袋の重さを規定するように“ゼロ”ボタンを、例えば、枕等の加算中の、患者支持台4への処理中に患者の体重を記憶している“ホールド”ボタンを操作するルーチンを処理するツールを有する。そのようなツールは、好適には、ソフトウェアモジュールの形で実施される。
【0026】
図2及び3においては、単一のセンサユニット9を示している。この実施形態においては、第1センサ装置としての役割を果たす歪みゲージセンサ25が、患者の支持台4に固く取り付けられている。歪みゲージセンサ25は、患者の体重を与えるように、鉛直方向12の力成分を測定するように適合されている。歪みゲージセンサ25は、円筒形の形状の保護ボックス26内に水平方向12に備えられている。歪みゲージセンサ25の一端部は、鉛直方向の中間片28により腰部の上部T字型接続プレート27の自由端と連結されている。上部接続プレート27は、3つの接続部材(図示せず)により患者支持台4の下側29(図1を参照されたい)に対して備えられている。歪みゲージセンサ25の他端部は、接続部材32によりスライド31と連結されている。スライド31は、ベースフレーム3及び患者支持台4の相対運動を可能にしている。スライド31はレール要素33の上に備えられている。レール要素33は、歪みゲージセンサ25の長手方向の軸34に対して垂直方向に且つ水平方向に広がりを有する。スライド31の一の前端35は、圧電センサ36に対して接している。圧電センサ36は第2センサ装置としての役割を果たし、主U字型下部接続プレート37に固く取り付けられている。下部接続プレート37は、4つの接続部材(図示せず)を用いてベースフレーム3に接続されている。スライド31を案内するレール要素33は下部接続プレート37の2つのU字型脚部39、40間に備えられ、圧電センサ36は第1U字型脚部39の内側に備えられている。圧電センサ36は、患者の動きに関する情報を与えるように、例えば、方向13又は14の水平方向の力成分を測定するように適合されている。換言すれば、全ての付加的な水平方向の力成分は、圧電センサ36における信号をもたらす。スライド31は、圧縮応力が与えられた螺旋状スプリング41を介して圧電センサ36に接続されている。圧電センサにおける特定の規定された張力を与える螺旋状スプリング41は、対向する第2U字型脚部40の内側に備えられ、スライド31の他の前端42に接続されている。螺旋状スプリング41の最初の張力は、第2U字型脚部40の外側の調整スクリュー43により調整されることが可能である。螺旋状スプリング41に代えて、他の種類の弾力性のある要素を用いることが可能である。
【0027】
センサユニット9におけるスライド31のアライメントは各々のセンサユニットについて異なる。本発明の好適な実施形態においては、スライド31は垂直方向に配置され、それ故、両方の水平方向13、14における動きが検出されることが可能である。このために、センサユニット9は、互いに対して回転するように簡単に位置付けられている。
【0028】
本発明の他の実施形態においては、例えば、何れかの方向における測定を実行する傾斜角度(図示せず)を用いるセンサユニット9の異なる形状の構成が用いられる。
【0029】
他の実施形態においては、4つのセンサユニット9は、全てが等価ではない。例えば、1つ又は2つのセンサユニットのみが、水平方向の力成分を測定する第2センサを有していることが可能である。他の実施形態においては、センサユニット9は、鉛直方向の力成分を測定する第1センサを全てが有してはいない。好適には、3つの第1センサを有するシステムが、機械的に安定な体重測定を行うように用いられる。
【0030】
他の実施形態においては、少ない数のセンサユニット9が用いられる。上記のような完全なパラメータ情報を得るために、3つのセンサユニット9が、好適には、用いられる。しかしながら、ベッドのデザインに応じて及び測定の所望の精度に応じて、2つ又は1つのセンサユニットのみを用いることが可能である。
【0031】
本発明の更なる実施形態においては、ベッド2におけるセンサの位置並びにセンサの種類の選択及びセンサの品質の選択は、横たえられる患者の特別扱いの方向に応じて、好適に実行される。
【0032】
本発明の他の実施形態においては、他の種類の力又は負荷センサを用いることが可能である。
【0033】
本発明は、上記の例示の実施形態についての詳細に限定されるものではなく、本発明の範囲及び本質的な属性から逸脱することなく他の特定の様式で本発明が実施されることが可能であることを、当業者は理解することができるであろう。上記の実施形態は、それ故、全て、例示としてのものであり、限定的なものではなく、本発明の範囲は、上記の説明によるのではなく、同時提出の特許請求の範囲により示され、請求項との同等性の意味及び範囲内にある全ての変形が、それ故、包含されるように意図されている。更に、用語“を有する”は他の要素又はステップを排除するものではなく、単数表現は複数の存在を排除するものではなく、コンピュータシステム又は他のユニット等の単独の要素は、請求項に記載している複数の手段の機能を実行することが可能であることは明らかである。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】4つのセンサを有する病院のベッドの模式図である。
【図2】モニタリングシステムの模式図である。
【図3】センサユニットの第1の図である。
【図4】センサユニットの第2の図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベッドにいる患者の複数の異なるパラメータをモニタするシステムであって:
第1方向に作用する第1力成分を測定するように適合されている少なくとも1つの第1センサ装置であって、前記第1力成分は前記患者の第1パラメータに対応している、第1センサ装置;
第2方向に作用する第2力成分を測定するように適合されている少なくとも1つの第2センサ装置であって、前記第2力成分は前記患者の第2パラメータに対応している、第2センサ装置;並びに
前記少なくとも1つの第1センサ装置及び前記少なくとも1つの第2センサ装置から測定データを取得するように、そして前記患者の前記複数のパラメータに関する情報を与えるために前記測定データを処理するように適合されているデータ装置;
を有するシステム。
【請求項2】
請求項1に記載のシステムであって、少なくとも1つのジョイントセンサユニットが備えられ、前記ジョイントセンサユニットは前記第1センサ装置及び前記第2センサ装置を有する、システム。
【請求項3】
請求項2に記載のシステムであって、前記ベッドはベースフレーム及び患者支持台を有し、前記患者支持台は前記ベースフレームに接続され、前記センサユニットは前記ベースフレーム特有の部分である、システム。
【請求項4】
請求項3に記載のシステムであって、前記第1センサ装置又は前記第2センサ装置は前記患者支持台又は前記ベースフレームに取り付けられ、前記第1センサ装置又は前記第2センサ装置はスライドに接続され、前記スライドは、前記第2センサ装置又は前記第1センサ装置にそれぞれ、移動可能であるように接続され、前記第2センサ装置及び前記第1センサ装置は、前記患者支持台又は前記ベースフレームにそれぞれ、取り付けられている、システム。
【請求項5】
請求項4に記載のシステムであって、前記第2センサ装置又は前記第1センサ装置への前記スライドの接続は弾力性のある要素により支持されている、システム。
【請求項6】
請求項1に記載のシステムであって、前記第1センサ装置は、鉛直方向の力成分を測定するように適合されている、システム。
【請求項7】
請求項1に記載のシステムであって、前記第1センサ装置は歪みゲージセンサを有する、システム。
【請求項8】
請求項1に記載のシステムであって、前記第2センサ装置は、水平方向の力成分を測定するように適合されている、システム。
【請求項9】
請求項1に記載のシステムであって、前記第2センサ装置は圧電センサを有する、システム。
【請求項10】
請求項1に記載のシステムであって、前記データ装置は、体重及び/又は呼吸数及び/又は心拍数に関する情報を与えるように適合されている、システム。
【請求項11】
ベッドにいる患者の複数の異なるパラメータをモニタする方法であって:
第1方向に作用する少なくとも1つの第1力成分を測定するステップであって、前記第1力成分は前記患者の第1パラメータに対応している、ステップ;
第2方向に作用する少なくとも1つの第2力成分を測定するステップであって、前記第2力成分は前記患者の第2パラメータに対応している、ステップ;並びに
前記患者の前記複数のパラメータに関する情報を与えるように、測定データを取得して、前記取得データを処理するステップ;
を有する方法。
【請求項12】
ベッドにいる患者の複数の異なるパラメータをモニタするコンピュータプログラムであって:
第1方向に作用する第1力成分を測定するように適合されている少なくとも1つの第1センサ装置から、そして作用する第2力成分を測定するように適合されている少なくとも1つの第2センサ装置から、測定データを取得するコンピュータ命令であって、前記第2力成分は前記患者の第2パラメータに対応している、コンピュータ命令;及び
前記コンピュータプログラムがコンピュータにおいて実行されるとき、前記患者の前記複数のパラメータに関する情報を与えるように、前記測定データを処理するコンピュータ命令;
を有するコンピュータプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2009−511152(P2009−511152A)
【公表日】平成21年3月19日(2009.3.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−535146(P2008−535146)
【出願日】平成18年9月29日(2006.9.29)
【国際出願番号】PCT/IB2006/053562
【国際公開番号】WO2007/042960
【国際公開日】平成19年4月19日(2007.4.19)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【Fターム(参考)】