説明

ペレット処理装置、そのフィルタユニット

【課題】樹脂異物を樹脂ペレットから分離する部材の定期的な清掃や交換を不要として樹脂ペレットの生産性を向上させることができるペレット処理装置を提供する。
【解決手段】ペレット通過部材110の上下方向に連通している開口孔111に樹脂ペレットと樹脂異物とが落下されるとき、異物捕集部材120,130を異物捕集状態に配置し、落下する樹脂異物が異物捕集部位121,131に係合し、樹脂ペレットが間隙APを通過する。そして、異物捕集部材120,130を異物捕集状態から異物廃棄状態に変位させ、異物捕集部位121,131に係合した樹脂異物を落下させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、樹脂ペレットに混入した長尺形状の樹脂異物を捕集するペレット処理装置に関し、特に、このように樹脂異物を捕集した樹脂ペレットを一定量ずつ移送するペレット処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
樹脂ペレットは、溶融した樹脂を押出機から押し出し、これを切断して粒状に成形することが一般的である。粒状に成形された樹脂ペレットは、任意でサイロ(貯蔵タンク)に一旦貯留されたうえで、所定量ずつ計量されて搬送容器に梱包され、製品として出荷される。また、押出機やサイロから搬送容器に至る移送経路の一部は配管で構成され、樹脂ペレットを搬送空気で空送することが広く行われている。
【0003】
ここで、スネークスキン、ストリーマ、フロス、等と呼ばれる長尺形状の樹脂異物(以下、これらを長尺異物と総称する)が樹脂ペレットの粒子同士の間に混入することが、製品の品質上の問題となっている。
【0004】
長尺異物の長さは様々であり、また種々の要因によって樹脂ペレットに混入することが知られている。特許文献1および2には、搬送空気によって空送される途中で樹脂ペレットの一部が溶融して長尺異物が生成され、これが樹脂ペレットに再混入することが記載されている。
【0005】
特許文献1では、樹脂ペレットなどの粉粒体をホッパー内で混合する装置において、ホッパー内の空気を吸引して上方に吸い上げるように気流方向を工夫することで、ホッパー内での長尺異物の発生を抑える方法が提案されている。
【0006】
この方法では、樹脂ペレットよりも小さな目開きのフィルターを通じてホッパー内の空気を吸引することにより、粉状の微細な異物と樹脂ペレットとを分級している。なお、フィルターとしてはパンチング板を用いることが開示されている。
【0007】
また、特許文献2には、貯蔵タンクに投入された樹脂ペレットに送風して異物を浮遊させ、気流とともに異物を排気する方法が提案されている。この方法では、樹脂ペレットのサイズの二分の一以下の網目をもつ金網を通じて微細な異物を排気している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2005−161290号公報
【特許文献2】特開平11−290782号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、特許文献1および2に記載の技術では、何れもスネークスキンなどの長尺異物をフィルタ部材で樹脂ペレットと分離している。このため、フィルタ部材を定期的に清掃や交換などする必要があり、樹脂ペレットの生産性が阻害されている。
【0010】
さらに、長尺異物は質量が大きく、場合によっては樹脂ペレットよりも大きな質量となるまで成長するため、長尺異物と樹脂ペレットとを特許文献1や特許文献2のように気流で分級することは難しい。
【0011】
本発明は上述のような課題に鑑みてなされたものであり、樹脂異物を樹脂ペレットから分離する部材の定期的な清掃や交換を不要として樹脂ペレットの生産性を向上させることができるペレット処理装置、そのフィルタユニット、を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明のペレット処理装置は、樹脂ペレットに混入した長尺形状の樹脂異物を捕集するペレット処理装置であって、樹脂ペレットと樹脂異物とが落下する開口孔が上下方向に連通しているペレット通過部材と、樹脂異物が係合する異物捕集部位を有し、異物捕集部位の間隙を樹脂ペレットが通過する異物捕集部材と、異物捕集部材をペレット通過部材の開口孔に配置して異物捕集状態とする部材配置手段と、異物捕集部材を異物捕集状態から異物廃棄状態に変位させる部材変位手段と、を有し、異物捕集状態では、樹脂ペレットが異物捕集部位の間隙を通過するとともに、樹脂異物が異物捕集部位に係合し、異物廃棄状態では、異物捕集部位に係合した樹脂異物が落下する。
【0013】
従って、本発明のペレット処理装置では、ペレット通過部材の上下方向に連通している開口孔に樹脂ペレットと樹脂異物とが落下される。ただし、ペレット通過部材の開口孔に、異物捕集部材が部材配置手段により異物捕集状態に配置される。このため、樹脂異物は異物捕集部位に係合し、異物捕集部位の間隙を樹脂ペレットが通過する。この異物捕集状態で係合した樹脂異物が異物捕集部位から落下する異物廃棄状態に、異物捕集部材を部材変位手段が変位させる。このため、異物捕集状態では異物捕集部材により樹脂異物を捕集して樹脂ペレットから分離することができ、異物廃棄状態では捕集された樹脂異物を異物捕集部材から落下させることができる。
【0014】
また、上述のようなペレット処理装置において、異物捕集部材は、複数の細長形状の異物捕集部位が間隙を介して並列に配列されており、部材配置手段は、異物捕集状態でペレット通過部材の開口孔に複数の異物捕集部位を位置させ、部材変位手段は、異物捕集部材を異物捕集部位の長手方向にスライド移動させてペレット通過部材の開口孔から退避させてもよい。
【0015】
また、上述のようなペレット処理装置において、部材配置手段は、一対の異物捕集部材の異物捕集部位を略直交させてペレット通過部材の開口孔に配置し、部材変位手段は、一対の異物捕集部材の各々を異物捕集部位の長手方向にスライド移動させてもよい。
【0016】
また、上述のようなペレット処理装置において、ペレット通過部材に複数の貫通孔が形成されており、複数の貫通孔の各々に複数の異物捕集部位が個々にスライド自在に挿通されていてもよい。
【0017】
また、上述のようなペレット処理装置において、異物捕集部材は、複数の細長形状の異物捕集部位が間隙を介して並列に配列されており、部材配置手段は、異物捕集状態でペレット通過部材の開口孔に複数の異物捕集部位を位置させ、部材変位手段は、異物捕集部材の異物捕集部位を下方に回動させてペレット通過部材の開口孔から退避させてもよい。
【0018】
また、上述のようなペレット処理装置において、部材配置手段は、一対の異物捕集部材の異物捕集部位を略直交させてペレット通過部材の開口孔に配置し、部材変位手段は、一対の異物捕集部材の各々の異物捕集部位を下方に回動させてもよい。
【0019】
また、上述のようなペレット処理装置において、異物廃棄状態に配置された異物捕集部材に上方から気流を送風する気流送風機構を、さらに有してもよい。
【0020】
また、上述のようなペレット処理装置において、異物捕集部材が異物捕集状態に配置されているペレット通過部材の開口孔に、樹脂異物が混入している樹脂ペレットを落下させるペレット供給機構と、異物捕集部材の間隙を通過した樹脂ペレットが落下するペレット通路部材と、ペレット通路部材を通過した樹脂ペレットを一定量まで滞積させるペレット滞積機構と、異物捕集部材で捕集された樹脂異物を収集する異物収集機構と、ペレット通路部材を変位自在に支持してペレット滞積機構と異物収集機構とに選択的に連通させる通路切換機構と、を有し、ペレット供給機構は、所定タイミングで一時停止し、通路切換機構は、所定タイミングでペレット通路部材を変位させて異物収集機構に連通させ、部材変位手段は、所定タイミングで異物捕集部材を異物捕集状態から異物廃棄状態に変位させる。
【0021】
また、上述のようなペレット処理装置において、ペレット供給機構は、ペレット滞積機構に樹脂ペレットが一定量まで滞積すると一時停止し、通路切換機構は、ペレット滞積機構に樹脂ペレットが一定量まで滞積すると、ペレット通路部材を変位させて異物収集機構に連通させ、部材変位手段は、ペレット供給機構が停止されるとともにペレット通路部材が異物収集機構に連通されると、異物捕集部材を異物捕集状態から異物廃棄状態に変位させる。
【0022】
本発明のフィルタユニットは、樹脂ペレットに混入した長尺形状の樹脂異物を捕集するペレット処理装置に利用されるフィルタユニットであって、樹脂異物が係合する異物捕集部位を有し、異物捕集部位の間隙を樹脂ペレットが通過する異物捕集部材と、異物捕集部材を異物捕集状態とする部材配置手段と、異物捕集部材を異物捕集状態から異物廃棄状態に変位させる部材変位手段と、を有し、異物捕集状態では、樹脂ペレットが異物捕集部位の間隙を通過するとともに、樹脂異物が異物捕集部位に係合し、異物廃棄状態では、異物捕集部位に係合した樹脂異物が落下する。
【0023】
なお、本発明の各種の構成要素は、必ずしも個々に独立した存在である必要はなく、複数の構成要素が一個の部材として形成されていること、一つの構成要素が複数の部材で形成されていること、ある構成要素が他の構成要素の一部であること、ある構成要素の一部と他の構成要素の一部とが重複していること、等でもよい。
【0024】
また、本発明でいうフィルタユニットとは、樹脂ペレットが開口部を通過するときに樹脂異物を捕集する機能をもつ部材または部分をいう。フィルタユニットは、ペレット処理装置に対して不可分一体に形成されていてもよく、ペレット処理装置に対して分離可能に取り付けられていてもよく、またはペレット処理装置から離間して用いられてもよい。
【0025】
また、上記発明にいうペレット処理装置とは、少なくとも樹脂ペレットから樹脂異物を捕集する機能がある装置であればよく、例えば、樹脂ペレットの移送、製造、貯留、洗浄、乾燥、混合、計量、充填、などの工程の何れか一以上を行う装置であってもよい。
【発明の効果】
【0026】
本発明のペレット処理装置では、ペレット通過部材の上下方向に連通している開口孔に樹脂ペレットと樹脂異物とが落下されるとき、部材配置手段が異物捕集部材を異物捕集状態に配置し、落下する樹脂異物が異物捕集部位に係合するとともに、樹脂ペレットが異物捕集部位の間隙を通過する。つぎに、部材変位手段が異物捕集部材を異物廃棄状態に変位させ、異物捕集状態で異物捕集部位に係合した樹脂異物を落下させる。このため、異物捕集状態では異物捕集部材により樹脂異物を捕集して樹脂ペレットから分離することができ、異物廃棄状態では捕集された樹脂異物を異物捕集部材から落下させることができる。従って、例えば、異物捕集状態で樹脂異物が分離された樹脂ペレットを産物として搬出することができ、定期的に異物廃棄状態とすることで捕集された樹脂異物を異物捕集部材から自動的に排除することができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明の実施の形態のペレット処理装置のフィルタユニットの構造を示す模式的な斜視図である。
【図2】ペレット処理装置の構造を示す模式的な側面図である。
【図3】ペレット処理装置の動作を示すフローチャートである。
【図4】一の変形例のペレット処理装置のフィルタユニットの構造を示す模式的な縦断側面図である。
【図5】他の変形例のペレット処理装置のフィルタユニットの構造を示す模式的な斜視図である。
【図6】さらに他の変形例のペレット処理装置のフィルタユニットの構造を示す模式的な平面図である。
【図7】フィルタユニットの要部の構造を示す模式的な平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
本発明の実施の一形態を図1ないし図3を参照して以下に説明する。なお、本実施の形態では図示するように前後左右上下の方向を規定して説明する。しかし、これは構成要素の相対関係を簡単に説明するために便宜的に規定するものである。従って、本発明を実施する製品の製造時や使用時の方向を限定するものではない。
【0029】
本実施の形態のペレット処理装置1000に利用されるフィルタユニット100は、樹脂ペレットPPに混入した長尺形状の樹脂異物PFを捕集する。このため、図1に示すように、本実施の形態のフィルタユニット100は、樹脂ペレットPPと樹脂異物PFとが落下する開口孔111が上下方向に連通しているペレット通過部材110と、樹脂異物PFが係合する異物捕集部位121,131を有し、異物捕集部位121,131の間隙APを樹脂ペレットPPが通過する異物捕集部材120,130と、異物捕集部材120,130をペレット通過部材110の開口孔111に配置して異物捕集状態とする部材配置手段と、異物捕集部材120,130を異物捕集状態から異物廃棄状態に変位させる部材変位手段と、を有する。
【0030】
異物捕集状態では、樹脂ペレットPPを異物捕集部位121,131の間隙APに通過させるとともに、樹脂異物PFを異物捕集部位121,131に係合させる。異物廃棄状態では、異物捕集部位121,131に係合した樹脂異物PFを落下させる。
【0031】
より具体的には、ペレット通過部材110は、矩形である正方形状の開口孔111が上下方向に貫通した枠状に形成されている。一対の異物捕集部材120,130は、前後方向および左右方向に細長形状の複数の異物捕集部位121,131を有しており、これら複数の細長形状の異物捕集部位121,131が間隙APを介して左右方向および前後方向に並列に配列されている。
【0032】
これら複数の異物捕集部位121,131が末端で一個の捕集連結部位122,132に各々固定されているので、一対の異物捕集部材120,130は、いわゆる櫛歯状に形成されている。
【0033】
なお、異物捕集部位121,131は、いわゆる丸棒状に形成されていてもよく、直方体状に形成されていてもよい。ただし、樹脂ペレットPPを良好に通過させるとともに、係合した樹脂異物PFの破断を防止する観点から、本実施の形態では丸棒状に形成されている。また、異物捕集部位121,131が相互に衝突しないように、例えば、異物捕集部位121は異物捕集部位131より下方に位置している。
【0034】
そして、ペレット通過部材110は、直交する二辺の部分に複数の貫通孔112,113が形成されており、これらの貫通孔112,113に複数の異物捕集部位121,131が個々にスライド自在に挿通されている。
【0035】
このため、前述した異物捕集状態では、図1(a)に示すように、一対の異物捕集部材120,130の異物捕集部位121,131が直交する状態でペレット通過部材110の開口孔111に位置する。そこで、直交する複数の異物捕集部位121,131により矩形である正方形状の複数の間隙APが前後左右に正方格子状に形成される。
【0036】
上述のように前後方向および左右方向にスライド自在な一対の異物捕集部材120,130の捕集連結部位122,132にはソレノイド141,142が連結されている。
【0037】
これら一対のソレノイド141,142がペレット処理装置1000の動作制御ユニット140に接続されている。詳細には後述するが、動作制御ユニット140はペレット処理装置1000の各部を統合制御するコンピュータ装置からなる。
【0038】
このため、この動作制御ユニット140と一対のソレノイド141,142とで、一対の異物捕集部材120,130を異物捕集部位121,131が略直交する異物捕集状態でペレット通過部材110の開口孔111に配置する部材配置手段と、一対の異物捕集部材120,130の各々を異物捕集部位121,131の長手方向にスライド移動させてペレット通過部材110の開口孔111から退避させる部材変位手段と、が実現されている。
【0039】
そして、本実施の形態のペレット処理装置1000は、図2に示すように、異物捕集部材120,130が異物捕集状態に配置されているペレット通過部材110の開口孔111に、樹脂異物PFが混入している樹脂ペレットPPを落下させるペレット供給機構300と、上述のフィルタユニット100と、異物捕集部材120,130の間隙を通過した樹脂ペレットPPが落下するペレット通路部材400と、ペレット通路部材400を通過した樹脂ペレットPPを一定量まで滞積させるペレット滞積機構500と、異物捕集部材120,130で捕集された樹脂異物PFを収集する異物収集機構600と、ペレット通路部材400を変位自在に支持してペレット滞積機構500と異物収集機構600とに選択的に連通させる通路切換機構410と、を有する。
【0040】
そして、前述の動作制御ユニット140の統合制御により、ペレット供給機構300は、ペレット滞積機構500に樹脂ペレットPPが一定量まで滞積すると一時停止する。
【0041】
このため、ペレット供給機構300には、下端の吐出口(図示せず)にシャッタ部材310が開閉自在に装着されており、このシャッタ部材310を開閉するソレノイド311が動作制御ユニット140に接続されている。
【0042】
また、ペレット滞積機構500には、歪ゲージなどの電子重量計540が搭載されており、一定量に樹脂ペレットPPが滞積したことを重量で検出する。ペレット滞積機構500の下端には吐出口510が形成されており、これがシャッタ部材520で開閉自在に閉止されている。このシャッタ部材520にもソレノイド530が連結されており、このソレノイド530も動作制御ユニット140に接続されている。
【0043】
通路切換機構410は、例えば、既存のダンパーなどで形成されており、ペレット滞積機構500に樹脂ペレットPPが一定量まで滞積するとペレット通路部材400を変位させて異物収集機構600に連通させる。
【0044】
動作制御ユニット140は、上述のようにペレット供給機構300が停止されるとともにペレット通路部材400が異物収集機構600に連通されると、異物捕集部材120,130を異物捕集状態から異物廃棄状態に変位させる。
【0045】
なお、樹脂ペレットPPは当然ながら樹脂で形成されているが、その樹脂の原料は特に限定されない。例えば、エチレン−αオレフィン共重合体ゴム、プロピレン−αオレフィン共重合体ゴム、エチレン・プロピレン・ジエン共重合体ゴム、エチレン−酢酸ビニル共重合体などのエチレン系共重合体のほか、高密度ポリエチレン、プロピレンホモ重合体、カーボネート樹脂またはポリエチレンテレフタレートなどの熱可塑性樹脂が挙げられる。
【0046】
樹脂ペレットPPの形状および寸法は、前述の間隙APを通過可能であるかぎり限定されるものではないが、より具体的には、間隙APの内接円の直径(以下、開口径という)よりも最外寸法が小さな球状または円柱状が好ましい。
【0047】
樹脂ペレットPPの最外寸法(以下、ペレットサイズという)とは、平均粒径の樹脂ペレットPPに対する外接球の内直径である。より好ましくは、ペレットサイズは間隙APの開口径の五分の一以下であることが好ましい。
【0048】
フィルタユニット100で捕集される樹脂異物PFは、一般的に樹脂ペレットPPの最外寸法よりも長尺である。この種の樹脂異物PF(長尺異物)は、フロス、スネークスキン、ストリーマ、などと呼ばれるが、これらを本明細書では区別しない。
【0049】
上述のような構成において、本実施の形態のペレット処理装置1000の動作を以下に順番に説明する。まず、本実施の形態のペレット処理装置1000では、図2に示すように、樹脂ペレットPPを別体のペレットコンテナPCに一定重量ずつ供給して移送するために利用される。
【0050】
このため、図2および図3に示すように、まず、ペレット処理装置1000のペレット滞積機構500の吐出口510の下方に、新規のペレットコンテナPCが配置される(ステップS1)。
【0051】
つぎに、動作制御ユニット140の動作制御により、図1(a)に示すように、フィルタユニット100が異物捕集状態とされる(ステップS2)。より具体的には、動作制御ユニット140がソレノイド141,142を伸張させることにより、一対の異物捕集部材120,130の異物捕集部位121,131が直交する状態でペレット通過部材110の開口孔111に位置する。
【0052】
そこで、直交する複数の異物捕集部位121,131により矩形である正方形状の複数の間隙APが前後左右に正方格子状に形成される。つぎに、動作制御ユニット140が通路切換機構410を動作制御することにより、ペレット通路部材400がペレット滞積機構500に連通した通常状態とされる(ステップS3)。
【0053】
上述のような初期設定が完了すると、動作制御ユニット140の統合制御により、ペレット供給機構300が樹脂ペレットPPの供給を実行する(ステップS4)。このとき、供給される樹脂ペレットPPはフィルタユニット100に落下することになるが、そこに樹脂異物PFが必然的に混入することになる。
【0054】
しかし、前述のようにフィルタユニット100は異物捕集状態とされているため、ペレット通過部材110の開口孔111に上方から落下する樹脂ペレットPPは、異物捕集部材120,130の間隙APを通過することになる。
【0055】
一方、上方から落下する長尺形状の樹脂異物PFは、全部が完全にではないものの、大部分が異物捕集部位121,131に係合する。このように樹脂異物PFが排除された樹脂ペレットPPはペレット通路部材400を通過してペレット滞積機構500に滞積される。
【0056】
このとき、ペレット滞積機構500は、前述のように滞積される樹脂ペレットPPの重量を常時測定する。そこで、滞積される樹脂ペレットPPの重量が1トンなどの所定重量に到達すると(ステップS5−Y)、これを検知した動作制御ユニット140は、ペレット供給機構300による樹脂ペレットPPの供給を停止させる(ステップS6)。
【0057】
さらに、動作制御ユニット140が通路切換機構410を動作制御することにより、ペレット通路部材400が異物収集機構600に連通した収集状態とされる(ステップS7)。
【0058】
このような状態で、動作制御ユニット140の動作制御により、図1(b)に示すように、フィルタユニット100が異物廃棄状態とされる(ステップS8)。より具体的には、動作制御ユニット140がソレノイド141,142を収縮させることにより、一対の異物捕集部材120,130の異物捕集部位121,131がペレット通過部材110の開口孔111から退避する。
【0059】
このとき、異物捕集部位121,131は、ペレット通過部材110の貫通孔112,113をスライド移動して開口孔111から退避する。このため、異物捕集部材120,130の異物捕集部位121,131に係合していた樹脂異物PFはペレット通過部材110の開口孔111の内側面に衝突して落下することになる。
【0060】
このとき、異物捕集部位121,131に係合していた少数の樹脂ペレットPPも同様に落下することになるが、全体的な生産量に比較して極微量であるために問題とならない。
【0061】
上述のように落下する樹脂異物PFは、収集状態に変位されているペレット通路部材400を通過して異物収集機構600に収集される。そして、全部の樹脂異物PFの落下に必要な所定時間が経過すると(ステップS9−Y)、一個のペレットコンテナPCへの樹脂ペレットPPの供給作業が完了したことになり、上述の処理動作(ステップS1〜S9)が再開される。
【0062】
なお、異物収集機構600に収集された樹脂異物PFは、そのまま廃棄されてもよく、樹脂ペレットPPにリサイクルされてもよい。また、上記形態では異物収集機構600を容器状に図示しているが、例えば、ここにベルトコンベアなどが配置されていてもよい(図示せず)。
【0063】
本実施の形態のペレット処理装置1000では、上述のようにペレット通過部材110の上下方向に連通している開口孔111に樹脂ペレットPPと樹脂異物PFとが落下されるとき、異物捕集部材120,130を上方から落下する樹脂異物PFが異物捕集部位121,131に係合して樹脂ペレットPPが間隙APを通過する異物捕集状態に配置する。この異物捕集状態で係合した樹脂異物PFが異物捕集部位121,131から落下する異物廃棄状態に異物捕集部材120,130を変位させる。
【0064】
このため、フィルタユニット100が異物捕集状態では異物捕集部材120,130により樹脂異物PFを捕集して樹脂ペレットPPから分離することができ、異物廃棄状態では捕集された樹脂異物PFを異物捕集部材120,130から落下させることができる。
【0065】
従って、異物捕集状態で樹脂異物PFが分離された樹脂ペレットPPを産物として搬出することができ、捕集された樹脂異物PFを異物捕集部材120,130から自動的に排除することができる。
【0066】
特に、本実施の形態のペレット処理装置1000では、ペレットコンテナPCに所定重量の樹脂ペレットPPが排出されるごとにフィルタユニット100が異物廃棄状態とされる。
【0067】
このため、フィルタユニット100が自動的に定期的に清掃されるので、常時良好に樹脂ペレットPPから樹脂異物PFを排除することができ、ペレットコンテナPCごとの樹脂ペレットPPの品質差も解消することができる。
【0068】
しかも、ペレットコンテナPCの交換中にフィルタユニット100から樹脂異物PFを排除するようなこともできるので、樹脂ペレットPPの生産性を阻害することなくフィルタユニット100を清掃することができる。
【0069】
さらに、本実施の形態のペレット処理装置1000では、フィルタユニット100は一対の異物捕集部材120,130を異物捕集部位121,131が略直交する異物捕集状態でペレット通過部材110の開口孔111に配置する。このため、球状や円筒状の樹脂ペレットPPを良好に通過させながら、長尺形状の樹脂異物PFを良好に捕集することができる。
【0070】
特に、ペレット通過部材110に形成されている複数の貫通孔112,113に複数の異物捕集部位121,131が個々にスライド自在に挿通されている。このため、樹脂異物PFが異物捕集部位121,131に強固に絡み付いているような場合でも、これをペレット通過部材110の開口孔111の内側面で異物捕集部位121,131から確実に脱落させることができる。
【0071】
なお、本発明は本実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で各種の変形を許容する。例えば、上記形態では異物捕集部位121,131が相互に衝突しないように、単純に異物捕集部位121が異物捕集部位131より下方に位置していることを例示した。
【0072】
しかし、これでは図4(a)に示すように、下方の異物捕集部位121が重力のために湾曲し、上方の異物捕集部位131から離間する可能性がある。この場合、樹脂異物PFの捕集性能が低下する懸念がある。
【0073】
そこで、これが問題となる場合には、図4に示すように、下方の異物捕集部位131の先端が位置するペレット通過部材110の開口孔111の内側面にテーパ状の支持部114を形成しておいてもよい。
【0074】
この場合、下方の異物捕集部位121の先端が支持部114の斜面により上昇されるので、上方の異物捕集部位131と下方の異物捕集部位121とを密着させて樹脂異物PFの捕集性能を向上させることができる。
【0075】
また、上記形態では一対の異物捕集部材120,130の異物捕集部位121,131が直交する状態でペレット通過部材110の開口孔111に位置し、正方形状の複数の間隙APが前後左右に正方格子状に形成されることを例示した。
【0076】
しかし、一対の異物捕集部材120,130の異物捕集部位121,131の一方のみがペレット通過部材110の開口孔111に位置し、スリット状の複数の間隙APが並列に形成されてもよい(図示せず)。
【0077】
この場合、フィルタユニットの構造が簡単となり、樹脂異物PFの捕集性能は低下するが、樹脂ペレットPPの通過性能は向上することになる。これを補償するため、例えば、一個の異物捕集部材の異物捕集部位の間隙APを短縮してもよい(図示せず)。
【0078】
さらに、上記形態では異物排除状態では異物捕集部材120,130を異物捕集部位121,131の長手方向にスライド移動させてペレット通過部材110の開口孔111から退避させることを例示した。
【0079】
しかし、図5に例示するペレット処理装置のフィルタユニット700のように、異物排除状態では異物捕集部材720,730の異物捕集部位121,131を下方に回動させてペレット通過部材110の開口孔111から退避させてもよい。
【0080】
より具体的には、このペレット処理装置のフィルタユニット700では、異物捕集部材720,730が連結されている捕集連結部位722,732が円筒状に形成されており、回動自在に軸支されている。捕集連結部位722,732には、例えば、ステッピングモータなどの駆動モータ741,742が連結されており、これらの駆動モータ741,742が動作制御ユニット140に接続されている。
【0081】
このペレット処理装置のフィルタユニット700では、図5(a)に示すように、異物捕集状態では駆動モータ741,742により捕集連結部位722,732が回動されてペレット通過部材110の開口孔111に異物捕集部材720,730が配置される。
【0082】
しかし、図5(b)に示すように、異物排除状態では、駆動モータ741,742により捕集連結部位722,732が回動されて異物捕集部材720,730が下方に配置されるので、ペレット通過部材110の開口孔111が開放される。
【0083】
この異物排除状態では、異物捕集部位121,131の長手方向が略上下方向となるので、異物捕集部位121,131に係合した樹脂異物PFが良好に下方に落下することになる。
【0084】
なお、このようなペレット処理装置のフィルタユニット700において、異物捕集状態に配置された異物捕集部材720,730の異物捕集部位121,131の先端部分をロック機構などで着脱自在に保持してもよい(図示せず)。
【0085】
また、このようなペレット処理装置のフィルタユニット700でも、一対の異物捕集部材720,730の一方のみを利用してスリット状の間隙APで樹脂ペレットPPと樹脂異物PFとを分離してもよい(図示せず)。
【0086】
また、上述のようなペレット処理装置のフィルタユニット700では、異物捕集部位121,131に強固に絡み付いた樹脂異物PFなどが落下しない懸念もある。そこで、これが問題となる場合には、異物廃棄状態に配置された異物捕集部材720,730の異物捕集部位121,131に上方から気流を送風する気流送風機構をペレット処理装置に増設してもよい(図示せず)。この場合、上方から送風される気流により、異物捕集部位121,131に強固に絡み付いた樹脂異物PFを良好に落下させることができる。
【0087】
さらに、上述のような気流送風機構が異物捕集部材720,730に送風する気流を脈動させてもよい。この場合、さらに良好に異物捕集部位121,131から樹脂異物PFを落下させることができる。
【0088】
また、異物廃棄状態に配置された異物捕集部材720,730の異物捕集部位121,131を振動させる部材振動機構を、ペレット処理装置に増設してもよい(図示せず)。
【0089】
この場合、異物捕集部材720,730の捕集連結部位122,132で異物捕集部位121,131を変位自在に支持して振動素子等で振動させてもよく、ペレット通過部材110に異物捕集部材720,730を変位自在に支持して振動させてもよく、フィルタユニット700をペレット処理装置に変位自在に支持して振動させてもよい(図示せず)。
【0090】
さらに、その振動方向としては、上下方向、前後方向、左右方向、これらの組み合わせ、等とすることができる。また、異物捕集部材720,730を異物廃棄状態に配置して駆動モータ741,742を微少に往復回動させることにより、異物捕集部位121,131を振動させてもよい。
【0091】
さらに、異物廃棄状態に配置された異物捕集部材720,730の異物捕集部位121,131に超音波を照射する音波照射機構をペレット処理装置に増設してもよい(図示せず)。
【0092】
この場合、異物捕集部位121,131に付着した樹脂異物PFを超音波により振動させることができるので、異物捕集部位121,131から樹脂異物PFを良好に落下させることが期待できる。なお、当然ながら、上述のような複数の手法は自在に組み合わせることもできる。
【0093】
また、図6に例示するペレット処理装置のフィルタユニット900のように、ペレット通過部材910を六角形の枠状に形成し、その三辺に異物捕集部材920,930,940をスライド自在に配置してもよい。
【0094】
この場合、図7に示すように、異物捕集部材920,930,940の捕集連結部位922,932,942に連結されている異物捕集部位921,931,941で、六角形の間隙APが形成される。
【0095】
これらの異物捕集部材920,930,940の捕集連結部位922,932,942にはソレノイド951,952,953が連結されており、これらのソレノイド951,952,953が動作制御ユニット140に接続されている。このようなフィルタユニット900では、例えば、樹脂ペレットPPは六角形の間隙APを良好に通過する。
【0096】
なお、上述のような異物捕集部材920,930,940の捕集連結部位922,932,942で六角形の間隙APを形成するフィルタユニットにおいて、前述したフィルタユニット700と同様に、異物排除状態では円筒形の異物捕集部材922,932,942の異物捕集部位920,930,940を下方に回動させてペレット通過部材910の開口孔から退避させてもよい(図示せず)。
【0097】
さらに、上記形態では、フィルタユニット100を異物廃棄状態とするとき、まず、ペレット供給機構300による樹脂ペレットPPの供給を停止させ、ペレット通路部材400を異物収集機構600に連通した収集状態とし、フィルタユニット100を異物廃棄状態とすることを例示した。しかし、これら一連の処理動作の順番は上記に限定されるものではなく、各種に変更することができ、全部ないし一部を同時に実行してもよい。
【0098】
また、上記形態では所定重量の樹脂ペレットPPがペレット滞積機構500に滞積してペレットコンテナPCに搬出するごとに、フィルタユニット100を異物廃棄状態とすることを例示した。
【0099】
しかし、所定個数のペレットコンテナPCに所定重量の樹脂ペレットPP搬出するごとに、フィルタユニット100を異物廃棄状態としてもよく、ペレット滞積機構500に樹脂ペレットPPを滞積させている途中で、フィルタユニット100を異物廃棄状態としてもよく、そのタイミングは各種に設定することができる。
【0100】
なお、当然ながら、上述した実施の形態および複数の変形例は、その内容が相反しない範囲で組み合わせることができる。また、上述した実施の形態および変形例では、各部の構造などを具体的に説明したが、その構造などは本願発明を満足する範囲で各種に変更することができる。
【符号の説明】
【0101】
100 フィルタユニット
110 ペレット通過部材
111 開口孔
112,113 貫通孔
114 支持部
120,130 異物捕集部材
121 異物捕集部位
122,132 捕集連結部位
131 異物捕集部位
140 動作制御ユニット
141,142 ソレノイド
300 ペレット供給機構
310 シャッタ部材
311 ソレノイド
400 ペレット通路部材
410 通路切換機構
500 ペレット滞積機構
510 吐出口
520 シャッタ部材
540 電子重量計
530 ソレノイド
600 異物収集機構
700 フィルタユニット
720,730 異物捕集部材
722,732 捕集連結部位
741,742 駆動モータ
800 フィルタユニット
810 異物捕集部材
811 捕集連結部位
820 駆動モータ
830 異物捕集部位
900 フィルタユニット
910 ペレット通過部材
920,930,940 異物捕集部材
921,931,941 異物捕集部位
922,932,942 捕集連結部位
951,952,953 ソレノイド
1000 ペレット処理装置
AP 間隙
PC ペレットコンテナ
PF 樹脂異物
PP 樹脂ペレット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
樹脂ペレットに混入した長尺形状の樹脂異物を捕集するペレット処理装置であって、
前記樹脂ペレットと前記樹脂異物とが落下する開口孔が上下方向に連通しているペレット通過部材と、
前記樹脂異物が係合する異物捕集部位を有し、前記異物捕集部位の間隙を前記樹脂ペレットが通過する異物捕集部材と、
前記異物捕集部材を前記ペレット通過部材の前記開口孔に配置して異物捕集状態とする部材配置手段と、
前記異物捕集部材を前記異物捕集状態から異物廃棄状態に変位させる部材変位手段と、を有し、
前記異物捕集状態では、前記樹脂ペレットが前記異物捕集部位の間隙を通過するとともに、前記樹脂異物が前記異物捕集部位に係合し、
前記異物廃棄状態では、前記異物捕集部位に係合した前記樹脂異物が落下するペレット処理装置。
【請求項2】
前記異物捕集部材は、複数の細長形状の前記異物捕集部位が前記間隙を介して並列に配列されており、
前記部材配置手段は、前記異物捕集状態で前記ペレット通過部材の前記開口孔に複数の前記異物捕集部位を位置させ、
前記部材変位手段は、前記異物捕集部材を前記異物捕集部位の長手方向にスライド移動させて前記ペレット通過部材の前記開口孔から退避させる請求項1に記載のペレット処理装置。
【請求項3】
前記部材配置手段は、一対の前記異物捕集部材の前記異物捕集部位を略直交させて前記ペレット通過部材の前記開口孔に配置し、
前記部材変位手段は、一対の前記異物捕集部材の各々を前記異物捕集部位の長手方向にスライド移動させる請求項2に記載のペレット処理装置。
【請求項4】
前記ペレット通過部材に複数の貫通孔が形成されており、複数の前記貫通孔の各々に複数の前記異物捕集部位が個々にスライド自在に挿通されている請求項2または3に記載のペレット処理装置。
【請求項5】
前記異物捕集部材は、複数の細長形状の前記異物捕集部位が前記間隙を介して並列に配列されており、
前記部材配置手段は、前記異物捕集状態で前記ペレット通過部材の前記開口孔に複数の前記異物捕集部位を位置させ、
前記部材変位手段は、前記異物捕集部材の前記異物捕集部位を下方に回動させて前記ペレット通過部材の前記開口孔から退避させる請求項1に記載のペレット処理装置。
【請求項6】
前記部材配置手段は、一対の前記異物捕集部材の前記異物捕集部位を略直交させて前記ペレット通過部材の前記開口孔に配置し、
前記部材変位手段は、一対の前記異物捕集部材の各々の前記異物捕集部位を下方に回動させる請求項5に記載のペレット処理装置。
【請求項7】
前記異物廃棄状態に配置された前記異物捕集部材に気流を送風する気流送風機構を、さらに有する請求項5または6に記載のペレット処理装置。
【請求項8】
前記異物捕集部材が前記異物捕集状態に配置されている前記ペレット通過部材の前記開口孔に、前記樹脂異物が混入している前記樹脂ペレットを落下させるペレット供給機構と、
前記異物捕集部材の間隙を通過した前記樹脂ペレットが落下するペレット通路部材と、
前記ペレット通路部材を通過した前記樹脂ペレットを一定量まで滞積させるペレット滞積機構と、
前記異物捕集部材で捕集された前記樹脂異物を収集する異物収集機構と、
前記ペレット通路部材を変位自在に支持して前記ペレット滞積機構と前記異物収集機構とに選択的に連通させる通路切換機構と、を有し、
前記ペレット供給機構は、所定タイミングで一時停止し、
前記通路切換機構は、前記所定タイミングで前記ペレット通路部材を変位させて前記異物収集機構に連通させ、
前記部材変位手段は、前記所定タイミングで前記異物捕集部材を前記異物捕集状態から前記異物廃棄状態に変位させる請求項1ないし7の何れか一項に記載のペレット処理装置。
【請求項9】
前記ペレット供給機構は、前記ペレット滞積機構に前記樹脂ペレットが一定量まで滞積すると一時停止し、
前記通路切換機構は、前記ペレット滞積機構に前記樹脂ペレットが一定量まで滞積すると、前記ペレット通路部材を変位させて前記異物収集機構に連通させ、
前記部材変位手段は、前記ペレット供給機構が停止されるとともに前記ペレット通路部材が前記異物収集機構に連通されると、前記異物捕集部材を前記異物捕集状態から前記異物廃棄状態に変位させる請求項8に記載のペレット処理装置。
【請求項10】
樹脂ペレットに混入した長尺形状の樹脂異物を捕集するペレット処理装置に利用されるフィルタユニットであって、
前記樹脂異物が係合する異物捕集部位を有し、前記異物捕集部位の間隙を前記樹脂ペレットが通過する異物捕集部材と、
前記異物捕集部材を異物捕集状態とする部材配置手段と、
前記異物捕集部材を前記異物捕集状態から異物廃棄状態に変位させる部材変位手段と、を有し、
前記異物捕集状態では、前記樹脂ペレットが前記異物捕集部位の間隙を通過するとともに、前記樹脂異物が前記異物捕集部位に係合し、
前記異物廃棄状態では、前記異物捕集部位に係合した前記樹脂異物が落下するフィルタユニット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−156810(P2011−156810A)
【公開日】平成23年8月18日(2011.8.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−21868(P2010−21868)
【出願日】平成22年2月3日(2010.2.3)
【出願人】(000174862)三井・デュポンポリケミカル株式会社 (174)
【Fターム(参考)】