説明

ペースト製造装置及び製造方法

【課題】手作業ではなく自動で付着ペーストの発生を抑制し、掻き落とし作業を要しないペースト製造装置及び製造方法を提供する。
【解決手段】粉体材料を溶媒に分散させたペーストを製造するペースト製造装置10であって、前記粉体材料と前記溶媒とを含む被混練物を収容する上部開口容器1と、前記上部開口容器1に挿入し、前記被混練物を混練する混練部材5を下部に配置し、当該混練部材5を回転させて前記被混練物を混練しながら前記混練部材5とともに下降して前記上部開口容器1を閉口する混練手段2と、前記混練部材5を前記被混練物の上方から前記被混練物中に回転させながら徐々に下降させる下降制御を行う制御手段4と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、粉体材料を溶媒に分散させた分散ペーストを製造するペースト製造装置及び製造方法の技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、粉体材料と溶媒とを混練して分散ペースト(粉体材料が溶媒に均一分散されたペースト)を製造する混練機として、プラネタリーミキサーが用いられている。例えば、撹拌ブレードと撹拌ブレード回転軸の上部に気体噴射ノズルを設けたプラネタリーミキサーが開示されている(特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1には、撹拌槽内において、枠型撹拌ブレード、枠型撹拌ブレード回転軸、歯付円板型羽根回転軸に対して気体を吹き付けることのできる気体噴射ノズルを備えたプラネタリーミキサーが記載されている。そして、当該プラネタリーミキサーを用い、液体成分または樹脂成分材料の撹拌を行いながら粉体を投入する粉体湿潤工程において、気体噴射ノズルから気体を噴出させ、枠型撹拌ブレード上、枠型撹拌ブレード回転軸上または歯付円板型羽根回転軸上に堆積、付着する粉体を吹き飛ばして除去する粉体分散液(ペースト)の製造方法が記載されている。すなわち、特許文献1記載のプラネタリーミキサーでは、エアーを上方から撹拌ブレード等に吹き付けて(図6に示す矢印部分)、付着する粉体やペーストの除去を行っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−22890号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の技術のように、気体を吹き付ける方法では、付着物を掻き落とす力が弱い。具体的には、この方法では、落とせるのは粉体のみで未分散ペーストは落とせない。また、粉体の仕込み量が多いと、気体吹き付けにより粉体が混練機内を舞ってしまい混練機本体各部のシール部分に入り込むので、設備寿命を短くする。
【0006】
また、上述したプラネタリーミキサーにおいて溶媒として非水分散媒を用いる場合、その性質上水分の混入を嫌うため吹き付ける気体をドライエアーにしなければならない。他方、分散媒が水の場合であっても、異物の混入を防ぐために吹き付け気体のフィルター処理等による異物除去処理が必要になる。つまり、どちらの場合も製造コストがかかってしまう。
【0007】
また、粉体材料を溶媒に分散して分散ペーストを製造する工程において、材料が混練機の混練部材(上述した枠型撹拌ブレード等)に付着して十分な分散ペーストが得られないことがある。そのため、材料付着の際に作業者がヘラ等で付着材料を掻き落とす工程を追加することになる。この掻き落とし工程を追加した場合、作業工数の増加や、作業のばらつきが発生したり、混練機を開口することによる異物混入や作業者の材料吸引等が発生したりする虞がある。そのため、ペーストの付着防止のため簡易かつ効率的な構成を新たに検討する必要がある。
【0008】
また、分散途中のペースト(粉体材料と溶媒とが均一に分散されていない未分散ペースト)は付着力が強く撹拌ブレード等の混練部材上部に付着すると自重では落下しない。そのため、このような未分散ペーストが混練部材に付着することを防止するために、ペースト製造の中間時に作業者の手によって未分散ペーストを掻き落とす作業が実行されてきた。掻き落とし作業は作業者の身体的負担になるだけでなく生産効率上悪影響を及ぼす。
【0009】
そこで、本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、手作業ではなく自動で付着ペーストの発生を抑制し、掻き落とし作業を要しないペースト製造装置及び製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
【0011】
即ち、請求項1においては、
粉体材料を溶媒に分散させたペーストを製造するペースト製造装置であって、
前記粉体材料と前記溶媒とを含む被混練物を収容する上部開口容器と、
前記上部開口容器に挿入し、前記被混練物を混練する混練部材を下部に配置し、当該混練部材を回転させて前記被混練物を混練しながら前記混練部材とともに下降して前記上部開口容器を閉口する混練手段と、
前記混練部材を前記被混練物の上方から前記被混練物中に回転させながら徐々に下降させる下降制御を行う制御手段と、
を備えるものである。
【0012】
請求項2においては、
前記制御手段は、前記混練部材を所定の速度にて下降させるものである。
【0013】
請求項3においては、
前記制御手段は、前記混練部材を多段階にて下降させるものである。
【0014】
請求項4においては、
粉体材料を溶媒に分散させたペーストを製造するペースト製造方法であって、
前記粉体材料と前記溶媒とを含む被混練物を収容する上部開口容器と、
前記上部開口容器に挿入し、前記被混練物を混練する混練部材を下部に配置し、当該混練部材を回転させて前記被混練物を混練しながら前記混練部材とともに下降して前記上部開口容器を閉口する混練手段と、
を用いて、
前記混練部材を前記被混練物の上方から前記被混練物中に回転させながら徐々に下降させて、前記被混練物を混練するものである。
【0015】
請求項5においては、
前記混練部材を所定の速度にて下降させながら、前記上部開口容器を閉口するものである。
【0016】
請求項6においては、
前記混練部材を多段階にて下降させながら、前記上部開口容器を閉口するものである。
【発明の効果】
【0017】
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
【0018】
請求項1においては、前記混練部材を前記被混練物の上方から前記被混練物中に回転させながら徐々に下降させる下降制御を行うことで、未分散ペーストが混練部材に付着することを抑制できる。
【0019】
請求項2においては、前記混練部材を所定の速度にて下降させることで、未分散ペーストが混練部材に付着することを抑制できる。
【0020】
請求項3においては、前記混練部材を多段階にて下降させることで、未分散ペーストが混練部材に付着することを抑制できる。さらに、混練部材を段階的に下降させるため、簡易な装置構成で行うことが可能であり、かつ制御が容易である。
【0021】
請求項4においては、前記混練部材を前記被混練物の上方から前記被混練物中に回転させながら徐々に下降させて、前記被混練物を混練するので、未分散ペーストが混練部材に付着することを抑制できる。
【0022】
請求項5においては、前記混練部材を所定の速度にて下降させることで、未分散ペーストが混練部材に付着することを抑制できる。
【0023】
請求項6においては、前記混練部材を多段階にて下降させることで、未分散ペーストが混練部材に付着することを抑制できる。さらに、混練部材を段階的に下降させるため、簡易な装置構成で行うことが可能であり、かつ制御が容易である。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明の一実施形態に係るペースト製造装置の構成を示す模式図。
【図2】ペースト製造の工程を示す図。
【図3】閉口速度と付着ペースト量の関係を示す図。
【図4】閉口回数と付着ペースト量の関係を示す図。
【図5】粉体材料を溶媒に分散する際の体積変化を示す図。
【図6】従来技術を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0025】
次に、発明の実施の形態を説明する。
本実施形態においては、リチウムイオン2次電池用負極用ペーストを製造する際に本発明に係るペースト製造装置及びペースト製造方法を適用した例を用いて説明する。
なお、本発明は、本実施形態に限定するものではなく、種々の分散ペーストを製造する際に、広く適用することが可能である。
【0026】
本実施形態に係るペースト製造装置10は、粉体材料を溶媒に分散させたペーストを製造する装置である。ペースト製造装置10は、図1に示すように、上部開口容器1と、混練手段2と、昇降手段3と、制御手段4を主に備える。
なお、本実施形態では、便宜上粉体材料を溶媒に均一に分散させたペーストを「分散ペースト」という。また、分散ペーストに至る途中の状態である粉体材料が溶媒に均一に分散されていないペーストを「未分散ペースト」という。
【0027】
上部開口容器1は、上部が開口された円筒状容器であり、粉体材料と溶媒とを含む被混練物を収容するものである。
【0028】
混練手段2は混練部材5を具備し、昇降手段3により昇降可能に構成される。混練手段2は、前記上部開口容器1に挿入し、前記被混練物を混練する混練部材5を下部に配置し、当該混練部材5を回転させて前記被混練物を混練しながら前記混練部材5とともに下降して前記上部開口容器1を、下部に配置される蓋部材にて閉口するものである。
【0029】
混練部材5は、略五角形枠状(門構え形状)の被混練物を撹拌するための撹拌ブレードである。混練部材5は、当該混練部材5を回転駆動させる図示せぬ駆動手段に連結されており、この駆動手段により混練部材5を回転(自転及び公転)させることで、被混練物を撹拌して混練することが可能である。駆動手段は、制御手段4に接続されている。
なお、混練部材は、特に限定するものではなく、混練部材の形状、配置数は被混練物に応じて適宜変更可能である。
【0030】
昇降手段3は、混練手段2を上下方向に昇降する手段である。昇降手段3としては、例えば、油圧アクチュエータと油圧ポンプ等を備えた油圧装置を適用できる。昇降手段3は、制御手段4に接続されている。
【0031】
制御手段4は、混練部材5を回転駆動させる駆動手段と昇降手段3とをそれぞれ制御する手段である。制御手段4は、駆動手段による混練部材5の回転駆動条件(回転数、回転始動、回転停止等)を予め設定することが可能である。また、制御手段4は、昇降手段3による混練手段2(混練部材5)の昇降条件(上昇、下降、停止、上昇または下降時の速度等)を予め設定することが可能である。例えば、混練手段2(混練部材5)を下降させる場合、制御手段4は、昇降手段3を制御して、混練手段2による閉口速度(混練手段2を上部開口容器1を閉口する際の下降速度)や多段階の閉口を行うことができる。制御手段4は、例えば、前記混練部材5を前記被混練物の上方から前記被混練物中に回転させながら徐々に下降させる下降制御を行うことができる。
なお、多段階の閉口とは、所定の上下方向のストローク(例えば、被混練物を上部開口容器1に投入した際の被混練物の上端位置から混練部材5先端部が最も下降した位置との間)を複数回に分けて段階的に下降させて、上部開口容器1を閉口することである。具体的には、混練部材5をある高さ位置にまで下降した状態で混練部材5を回転させて被混練物の混練を所定時間行い、その後混練部材5を現在の高さ位置から所定距離だけ下降させ、再度被混練物の混練を行うといったように、混練部材5をある高さ位置で保持した状態で混練部材5による混練作業を行う工程と、混練部材5を下降させる工程とを繰り返し行うことである。
また、多段階の閉口を行う場合は、例えば、混練手段2の停止位置に、混練手段2の位置決めをするためのストッパ等設けることが可能である。
【0032】
次に、上述したペースト製造装置10を用いて分散ペーストを製造するペースト製造方法について説明する。
【0033】
本実施形態に係るペースト製造方法は、粉体材料を溶媒に分散させたペーストを製造するペースト製造方法であり、前記混練部材を前記被混練物の上方から前記被混練物中に回転させながら徐々に下降させて、前記被混練物を混練する方法である。
以下に、ペースト製造装置10に本実施形態に係るペースト製造方法を適用し、リチウムイオン2次電池用負極用ペーストを製造する例を、図2を用いて説明する。
【0034】
図2に示すように、先ず上部開口容器(混練釜)1に粉体材料である黒鉛(活物質)とCMC(増粘材)、及び分散媒である水を順次投入する(図2(1)参照)。
【0035】
次に、制御手段4は、昇降手段3を駆動させて、上部開口容器1上に位置する混練手段2を下降させていく。その際に、制御手段4は、混練部材5を回転させながら、被混練物の上方から被混練物中に徐々に下降させて、前記被混練物を混練する。すなわち、制御手段4は、混練手段2の下部に配置された混練部材5を回転させながら上部開口容器1に挿入し、混練部材5を回転させて被混練物を混練しながら、混練手段2を混練部材5とともに下降して前記上部開口容器1を閉口していく(図2(2)参照)。そして、上部開口容器1の閉口が完了する(図2(3)参照)。このように被混練物の混練を行うことで、未分散ペーストが混練部材5に付着することを抑制できる。
【0036】
次に、上記の如く、混練手段2を徐々に閉口(混練部材5を徐々に下降)した場合に未分散ペーストが混練部材5に付着することを抑制できることがわかったが、さらに、未分散ペーストが混練部材5等に付着しないメカニズムと、好適な下降条件を詳細に検討した。以下に、その検討結果について示す。
【0037】
図5に示すように、分散ペーストを製造する際に、各材料の密度の違いから体積は粉体投入時(図5(1))、分散媒投入時(図5(2))の各状態に比べ、分散時(図5(3))には体積が大きく減少する(密度が大きくなる)。すなわち、粉末材料と溶媒からなる被混練物は、混練していくことで徐々に被混練物の密度が上昇して、被混練物の体積が図5(2)(3)に示すように減少していくのである。そこで、本発明では、このように混練する際に減少していく体積に合わせて混練部材5の位置を制御するものである。より具体的には、図2(1)に示すように、粉体材料と溶媒の投入直後においては、粉体材料が上部開口容器1内の底部に貯留されるとともに溶媒は粉体材料の上部に貯留する。そうして、混練部材5の下端部分を図2(2)示すような位置で回転して撹拌すると、溶媒内で徐々に粉体材料が分散して分散ペーストが形成されるため、被混練物の上層部において未分散ペーストの発生を抑えることが可能となり、これにより未分散ペーストが混練部材5に付着することが抑えられるのである。
【0038】
上記の如く、混練手段2を下降する場合において、混練手段2の下降速度(閉口速度)と付着ペーストの関係と、混練手段2の閉口回数と付着ペーストの関係をそれぞれ調べた(図3、図4参照)。
なお、付着量の測定においては、図2(3)に示す混練手段2が閉口完了した後で、混練部材5に付着した被混練物を採取して、その採取量を実測した。また、付着ペースト量は、被混練物の総量に対する重量パーセントで示している。
【0039】
(テストA:開口速度と付着ペーストの関係)
混練手段2閉口中の閉口速度を変えて分散ペーストを製造し、混練部材5に付着する付着ペースト量を測定した(図3参照)。ここで、閉口速度とは、混練手段2が上部開口容器1を閉口する際の速度であり、混練部材5が下降する速度のことである。テスト結果としては、閉口速度を0.1cm/min以下にすると、付着ペースト量が0.01%まで低下することがわかった。
【0040】
(テストB:閉口回数と付着ペーストの関係)
混練手段2を閉口する際に、多段階に分けて閉口した。一段階に応じて10分の撹拌を加え、次段階へ閉口した。閉口回数を4回以上にすると付着ペースト量が0.01%まで低下することが分かる。
なお、多段階の閉口とは、所定の上下方向のストローク(例えば、被混練物を上部開口容器1に投入した際の被混練物の上端位置から混練部材5先端部が最も下降した位置との間)を複数回に分けて段階的に下降させて、上部開口容器1を閉口することである。また、混練部材5を次段階に下降させる際は、混練部材5を回転している状態のまま下降させる。
【0041】
結果として、テストAとテストBにて示したような混練手段2(混練部材5)の下降条件において付着ペースト量を所定量(0.01%以下)に抑えることができる。本実施形態においては、付着ペースト量を0.01%以下にした場合は、掻き落とし作業は不要となる。テストA及びテストBにおいては、どちらも混練部材5を徐々に被混練物に挿入し、被混練物の体積変化(密度変化)に応じて、すなわち、体積の減少(密度の増加)に応じて混練部材5を所定条件下で徐々に下降していくことにより、付着ペースト量が減少したものと考えられる。閉口速度を所定速度以下にした場合や、閉口回数を所定回数以上とした場合において、未分散ペーストが混練部材に付着することを抑制できる。さらに、閉口回数を所定回数以上とした場合においては、簡易な装置構成で行うことが可能であり、かつ制御が容易である。つまり、閉口速度を所定速度以下にする場合、下降速度制御のためのサーボモータ等を追加する必要があるが、多段階で閉口する場合は、一般的な油圧装置を適用することが可能となり、閉口速度を所定速度以下にする場合よりも多段階で閉口する場合が装置構成(装置の自動化等)等を考慮するとより好適である。
【0042】
以上のように、本発明は、掻き落とし作業を廃止するために密度(体積)変化に応じて混練手段及び混練部材を移動させることを特徴とするものである。すなわち、本発明は、材料投入後の粉体材料分散時において、混練機を閉める際に、1)混練機の閉口速度を一定以下にする、もしくは、2)閉口時に多段階に分けて混練しながら閉口する、のいずれかの方法で付着ペーストを抑制するものである。
【0043】
従来は、上部開口容器に材料投入後、混練部材を被混練物内に完全に没入させる方法であったため、混練部材の上部に未分散ペーストが付着するものであったが、本発明のように、混練部材を被混練物の上方からゆっくりと下降させることで、混練部材に未分散ペーストが付着することを抑えることができ、手作業ではなく自動で付着ペーストの発生を抑制するため作業者による掻き落とし作業が不要となる。また、本発明のように被混練物の混練を行った場合、粉末材料が舞うことも抑えられ、かつ、未分散ペーストが混練部材の上部に付着することもなく、混練を行うことが可能であるとともに上部開口容器の閉口が行われるので、異物混入も防ぐことが可能である。
【0044】
本発明は、混練手段(混練機)により粉体材料を溶剤に分散させる分散ペーストの製造方法において、前記混練手段の閉口速度を一定以下(上記実施形態においては、0.1cm/min以下)にし、且つ混練しながら閉口することを特徴とする。これにより、簡易な構成で、ペーストの混練手段への付着を抑制することができる。
【0045】
本発明は、混練手段(混練機)により粉体材料を溶剤に分散させるペーストの製造方法において、前記混練手段の閉口時に多段階に分けて混練しながら閉口することを特徴とする。これにより、簡易な構成で、ペーストの混練手段への付着を抑制することができる。すなわち、混練手段の昇降手段として汎用の油圧装置等を用いることが可能であるため、費用をかけずに装置自動化を行うことができる。
【符号の説明】
【0046】
1 上部開口容器
2 混練手段
4 制御手段
5 混練部材
10 ペースト製造装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
粉体材料を溶媒に分散させたペーストを製造するペースト製造装置であって、
前記粉体材料と前記溶媒とを含む被混練物を収容する上部開口容器と、
前記上部開口容器に挿入し、前記被混練物を混練する混練部材を下部に配置し、当該混練部材を回転させて前記被混練物を混練しながら前記混練部材とともに下降して前記上部開口容器を閉口する混練手段と、
前記混練部材を前記被混練物の上方から前記被混練物中に回転させながら徐々に下降させる下降制御を行う制御手段と、
を備えることを特徴とするペースト製造装置。
【請求項2】
前記制御手段は、前記混練部材を所定の速度にて下降させることを特徴とする請求項1に記載のペースト製造装置。
【請求項3】
前記制御手段は、前記混練部材を多段階にて下降させることを特徴とする請求項1に記載のペースト製造装置。
【請求項4】
粉体材料を溶媒に分散させたペーストを製造するペースト製造方法であって、
前記粉体材料と前記溶媒とを含む被混練物を収容する上部開口容器と、
前記上部開口容器に挿入し、前記被混練物を混練する混練部材を下部に配置し、当該混練部材を回転させて前記被混練物を混練しながら前記混練部材とともに下降して前記上部開口容器を閉口する混練手段と、
を用いて、
前記混練部材を前記被混練物の上方から前記被混練物中に回転させながら徐々に下降させて、前記被混練物を混練することを特徴とするペースト製造方法。
【請求項5】
前記混練部材を所定の速度にて下降させながら、前記上部開口容器を閉口することを特徴とする請求項4に記載のペースト製造方法。
【請求項6】
前記混練部材を多段階にて下降させながら、前記上部開口容器を閉口することを特徴とする請求項4に記載のペースト製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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