ホイルシールと貫通手段を伴う包装体
改良された包装体と、包装体の改良された製造方法と、包装体を用いた飲料の改良された製造方法とが提供される。包装体10は、キャップ60と、容器20と、キャップと容器の間に配置されて接続されるアダプタ30とを有する。アダプタ30は、スパイク部材50を用いてキャップ上のシール26、66を貫通し、キャップ60の内容物Pと容器20の内容物Dとの混合を可能にするように構成される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001]本開示は、殺菌包装に関する。本開示は、より具体的には様々な容器内への食品原料の無菌包装における改良に関する。
【背景技術】
【0002】
[0002]容器内への食材の無菌充填は、購入前後に冷凍または冷蔵を要しない常温保存可能な食品を提供するためにしばしば用いられる方法として当業界で周知である。硬性の容器(カップ、ボトルなど)内への食材の無菌充填は、製品および製品を収容する包装材の殺菌を必要とする。包装材は、典型的に、過酸化水素、過熱蒸気またはガンマ線照射により殺菌される。ガンマ線照射は、例えばキャップ、ホイルおよび蓋など、包装体上の閉鎖部材を殺菌するために頻繁に用いられる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
[0003]乳酸菌原料または他の敏感な原料(油など)の使用は、当業界で周知である。しかし、これらの原料の使用は、一般に、2週間から4週間に限定された保存可能期間を伴う乾燥製品または液体製品のいずれかに限定される。常温保存可能な液体製品(6週間から2年間の保存可能期間を伴う製品など)と組み合わせて乳酸菌原料または他の敏感な原料を使用するために、分離された区画を伴うストロー(BioGaiaなど)またはキャップなどの他のアプローチが使用されてきた。しかし、このようなキャップは、通常、キャップ内に収容された不安定な乳酸菌原料または他の敏感な原料を破壊または損傷しうるガンマ線照射により殺菌される必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
[0004]本開示は、包装体と、包装体の製造方法と、包装体を用いた飲料製造方法を対象としている。一般的な実施形態では、本開示は、第1シールにより密封された第1開放端を有する容器と、容器の第1開放端へ固定されたアダプタと、第2シールにより密封された第2開放端を有するキャップとを提示する。アダプタは、キャップの第2開放端へ固定されており、作動して第1シールと第2シールを貫通するように構成されている。
【0005】
[0005]一実施形態では、アダプタは、アダプタの内部に配置され、両方ともにホイルでありうる第1シールと第2シールの間に配置されたスパイク部材をさらに有している。アダプタは、複数のスパイク部材を有することもできる。スパイク部材は、アダプタの内部で実質的に中央に配置されることができ、第1シールに隣接した第1先端と、第2シールに隣接した第2先端とを有している。
【0006】
[0006]一実施形態では、アダプタは、アダプタの内壁上に環状の張出部をさらに有している。張出部は、キャップを受けてキャップの第2開放端へアダプタを固定するように構成されることができる。アダプタは、容器上の雄ねじに挿通可能に係合して容器の第1開放端へアダプタを固定するように構成された雌ねじをさらに有している。
【0007】
[0007]一実施形態では、アダプタは、さらに、第1シールと第2シールを貫通するように第1位置から第2位置へ移動するように構成されている。取外し可能バンドは、アダプタと容器の間に配置されてアダプタを第1位置に保持することができる。
【0008】
[0008]他の実施形態では、本開示は、包装体の製造方法を提示する。この製造方法は、第1開放端を有する容器と、第2開放端を有するキャップと、第1端と第2端を有するアダプタとを準備し、容器が殺菌されて液体を充填されて容器を無菌環境下で第1シールにより密封することを含む。この製造方法は、キャップに原料を充填してキャップを非無菌環境下で第2シールにより密封し、容器の第1開放端上へアダプタの第1端を固定し、キャップの第2開放端上へアダプタの第2端を固定することを含む。この製造方法は、容器の周りにバンドを挿入し、容器の第1開放端上へバンドに当接するようにアダプタの第1端を固定することをさらに含む。
【0009】
[0009]一実施形態では、原料は粉末である。原料は、例えば、乳酸菌(probotic)、油およびこれらの組み合わせからなる群から選択されてもよい。
【0010】
[0010]さらに他の実施形態では、本開示は、飲料製造方法を提示する。この製造方法は、スパイク部材を有するアダプタと、第1シールにより密封された第1開放端を有する容器と、第2シールにより密封された第2開放端を有するキャップとを準備することを含む。この製造方法は、容器の第1開放端上へアダプタの第1端を固定し、キャップの第2開放端上へアダプタの第2端を固定し、キャップ内に収容された原料と容器内に収容された希釈液が混合して飲料を形成するように、第1シールと第2シールをスパイク部材により貫通することをさらに含む。
【0011】
[0011]さらに他の実施形態では、本開示は、包装製品を提示する。包装製品は、希釈液を含む密封された容器と、原料を含む密封されたキャップとを有している。製品は、容器とキャップの間に配置されたアダプタも有している。アダプタは、容器とキャップを貫通して原料と希釈液の混合を可能にするように構成設計されている。
【0012】
[0012]本開示の利点は、常温保存に敏感な原料を含む常温保存可能な改良された包装体を提示することにある。
【0013】
[0013]本開示の他の利点は、常温保存可能な原料を収容するキャップを伴う包装体の改良された製造方法を提示することにある。
【0014】
[0014]本開示のさらに他の利点は、2つの成分を混合する単一の包装体を用いた改良された飲料製造方法を提示することにある。
【0015】
[0015]本開示のさらに他の利点は、輸送中に2つの飲料成分を分離する改良されたアダプタを提示することにある。
【0016】
[0016]本開示の他の利点は、2つの飲料成分を混合する改良されたアダプタを提示することにある。
【0017】
[0017]他の特徴と利点は、ここで説明されており、以下の詳細な説明と図面から明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本開示の一実施形態における包装体の断面図である。
【図2】本開示の他の実施形態における包装体の断面図である。
【図3】本開示の一実施形態における図1のアダプタの斜視図である。
【図4】本開示の他の実施形態における図2のアダプタの斜視図である。
【図5A】本開示の一実施形態における図1の包装体を第1位置で示す断面図である。
【図5B】本開示の一実施形態における図1の包装体を一部作動位置で示す断面図である。
【図5C】本開示の一実施形態における図1の包装体を第2作動位置で示す断面図である。
【図5D】本開示の一実施形態における図1の包装体を作動後の第1位置で示す断面図である。
【図6A】本開示の一実施形態における図2の包装体を第1位置で示す断面図である。
【図6B】本開示の一実施形態における図2の包装体を保護バンドが取り外された状態で示す断面図である。
【図6C】本開示の一実施形態における図2の包装体を第2位置に向けて移動する状態で示す断面図である。
【図6D】本開示の一実施形態における図2の包装体を第2作動位置で示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
[0030]本開示は、包装体、包装体の製造方法、包装体を用いた飲料製造方法の改良を対象にしている。一般的な実施形態では、本開示は、容器と、一端で容器へ接続されたアダプタと、アダプタの他端へ接続されたキャップとを有する包装体を提示している。容器は、希釈剤を収容し、キャップは、希釈剤と混合される原料を収容している。アダプタは、容器とキャップの間に配置されたスパイク部材を有している。スパイク部材の第1先端は、容器上のシールに対向し、第2先端は、キャップ上のシールに対向している。第1位置では、スパイク部材の先端が容器上のシールとキャップ上のシールに隣接するがシールを貫通しない。アダプタは、第2位置では、容器上とキャップ上の両方のシールを貫通し、原料が容器内へ蓄積して飲料を形成するように希釈剤との混合を可能にする。
【0020】
[0031]ここで用いられる用語「希釈剤」は、非限定的に、常温で少なくとも6週間に亘って微生物学的に安全な常温保存可能な液体を含む。このような液体は、例えば、水、ジュース、炭酸飲料、無菌処理済みの乳製品を含む。
【0021】
[0032]ここで用いられる用語「原料」は、非限定的に、常温保存可能な液体組成物または乾燥組成物を含む。このような原料は、例えば、乳酸菌、ビタミン、ミネラル、栄養素、医薬組成物および例えば魚油などの油を含む。
【0022】
[0033]図面、特に図1に示す実施形態を参照すると、本開示は、容器20と、スパイク部材50を有するアダプタ30と、キャップ60と、取外し可能バンド80とを有する包装体10を提示している。
【0023】
[0034]容器20は、非限定的に、ガラス、プラスチック、金属または硬性もしくは半硬性の任意のポリマーを含む、硬性または半硬性の任意の材料で作ることができる。容器20は、希釈剤Dを受容して収容するのに適した任意の形状とすることができる。容器20は、ネック22と、ネック22の外壁26から延びる環状の張出部24とを有することができる。容器20は、容器20の開放端29上へ形成されて容器20の内部を密封するシール28を伴うネック22で開放している。シール28は、例えばホイルなどの貫通可能な任意の材料で作ることができる。
【0024】
[0035]アダプタ30は、非限定的に、可撓性または半可撓性のプラスチックまたはポリマーを含む、可撓性または半可撓性の任意の材料で作ることができる。アダプタ30は、以下で詳述するように、容器20とキャップ60の間の取付けに適した、図3に示したような任意の形状とすることができる。例えば、図3に説明するように、アダプタ30は、容器とキャップも環状であるときに環状とすることができる。アダプタ30は、第1脆弱部34と下端36を有する下延長部32と、内面40と内座部42を有する上拡張部38と、内座部42から内向きに水平に延びる第2脆弱部44とを有している。
【0025】
[0036]スパイク部材50は、アダプタ30と同様に、非限定的に、可撓性または半可撓性のプラスチックまたはポリマーを含む、可撓性または半可撓性の任意の材料で作ることができる。スパイク部材50は、アダプタ30と同じ材料で作ることができ、成形されてアダプタ30とともに単一の纏まった部品を形成することができる。スパイク部材50は、第1先端52と、第2先端54と、先端52、54同士を接続するスパイク延長部56と、第1先端52に隣接するフランジ58とを有している。アダプタ30は、スパイク部材50を2つ以上有することができる。図3は、例えば、4つのスパイク部材50を伴うアダプタ30を示している。
【0026】
[0037]キャップ60は、非限定的に、ガラス、プラスチック、金属または硬性もしくは半硬性の任意のポリマーを含む、硬性または半硬性の任意の材料で作ることができる。キャップ60は、原料Pを受容して収容するのに適した任意の形状とすることができる。キャップ60は、キャップ端64を伴う側壁62を有することができる。キャップ60は、キャップ60の開放端68上へ形成されてキャップ60の内部を密封するシール66を伴う端64で開放している。シール66は、シール28と同様に、例えばホイルなどの貫通可能な任意の材料で作ることができる。
【0027】
[0038]取外し可能バンド80は、硬性または半硬性の任意のポリマーまたはプラスチックで作ることができ、容器20のネック22上への嵌合いに適した形状および寸法とすることができる。
【0028】
[0039]図1のように構成される包装体10を製造するために、容器20は、例えば、過酸化水素、過熱蒸気またはガンマ線照射など公知の任意の方法を用いて殺菌される。容器20内へ希釈剤Dが蓄積されると、シール28が開放端29上へ配置されて容器20を完全に密封する。キャップ60も、容器20と同様に、公知の任意の方法を用いて殺菌することができる。他方で、キャップ60は、キャップ60が例えば魚油または乳酸菌など、殺菌済みのキャップにより損傷または破壊されうる敏感な原料を収容するときは、殺菌されなくてもよい。選ばれた原料Pがキャップ60内へ蓄積されると、シール66が開放端68上へ配置されてキャップ60を完全に密封する。
【0029】
[0040]取外し可能バンド80は、容器20のネック22に摩擦嵌めされて環状の張出部24に当接する。アダプタ30の下延長部32は、アダプタ30の下端36が取外し可能バンド80に当接するように、容器20のネック22上へ摩擦嵌めされる。代替的な実施形態では、下延長部32には、雌ねじを設けることができ、ネック22には、下延長部32がネック22へ挿通可能に係合して容器20のネック22にアダプタ30を固定するように、雄ねじを設けることができる。
【0030】
[0041]キャップ60は、キャップ側壁62がアダプタ30の内面40に摩擦嵌めされてキャップ端64がアダプタ30の内座部42に当接するように、アダプタ30の上延長部38に嵌められる。構成されるように、包装体10は、第1静止位置で、スパイク部材50の第1先端52が容器20のシール28に隣接して第2先端54がキャップ60のシール66に隣接するように、容器20とキャップ60の間にアダプタ30を設けている。
【0031】
[0042]図1に示す実施形態を用いて希釈剤Dと原料Pを混合して飲料を製造するために、包装体10は、まず、スパイク部材50の先端54、56がシール28、66に隣接するがシール28、66を貫通しない、図5Aに示す第1静止位置にある。
【0032】
[0043]容器20上のシール28を貫通するために、バンド80が取り外され、アダプタ端36を張出部24に当接するまでネック22に沿って移動可能にする。この位置では、先端52または54のいずれもシール28または66を貫通していない。下向きの力は、図5Bに示すようにアダプタ30を操作するようにキャップ60および/またはアダプタ30へ加えられる。下向きの力は、第1脆弱部34を内側に撓ませ、第1先端52がシール28を貫通できるように十分に下拡張部32を外向きに撓ませる。第1先端52は、フランジ58がネック22上の開放端29に接するまで前進を続ける。
【0033】
[0044]キャップ60上のシール66を貫通するために、図5Cに示すようにアダプタ30をさらに操作するようにキャップ60および/またはアダプタ30へ追加の力が加えられる。追加の力は、第1脆弱部34をさらに内向きに撓ませるとともに下延長部32をさらに外向きに撓ませる。結果として、第2脆弱部44も、第2先端54が上向きに移動してキャップ60上のシール66を貫通できるように撓む。この第2作動位置で両方のシールが貫通される。
【0034】
[0045]容器20内で原料Pが希釈剤Dと混合するために、下向きの力が取り除かれ、アダプタ30が図5Dに示す第1静止位置に復帰される。第1位置に戻ると、先端52が容器20の外側の原位置に移動し、希釈剤Dへのアクセスをもたらす第1穴90をシール28内に露わにする。同様に、先端54もキャップ60の外側の原位置に移動し、キャップ60の内部に収容される原料Pの出口をもたらす第2穴92をシール66内に露わにする。包装体10が第1位置に戻ると、原料Pは、キャップ60から出て、アダプタ30を通って移動し、飲料を製造するように容器20内で希釈剤Dと混合することができる。利用者は、実質的に全ての原料Pが希釈剤Dと混合することを確実にするように包装体10を振ってもよい。
【0035】
[0046]図2に示す実施形態では、本開示は、図1のアダプタ30から修正されたアダプタ130を提示している。アダプタ130は、非限定的に、硬性もしくは半硬性の任意のポリマーまたはプラスチックを含む、硬性または半硬性の任意の材料で作ることができる。アダプタ130は、以下で詳述するように、容器120とキャップ160の間の嵌合いに適した、図4に示すような任意の形状とすることができる。アダプタ130は、第1端134と第2端136を伴う環状壁132を有し、第2端は、環状壁132の内面140上に設けられた張出部138を有している。アダプタ130は、アダプタ130の内部に設けられたスパイク部材150をさらに有している。スパイク部材150は、中央部152を有し、中央部152は、中央部152の下方に延びる第1先端154と、中央部の上方に延びる第2先端156とを伴っている。リブ158は、スパイク部材150がアダプタ130の内部の中央に配されるようにスパイク部材150を環状壁132へ接続している。
【0036】
[0047]図2のように構成される包装体110を製造するために、容器120は、例えば、過酸化水素、過熱蒸気またはガンマ線照射など公知の任意の方法を用いて殺菌される。容器120内へ希釈剤Dが蓄積されると、シール128が開放端129上へ配置されて容器120を完全に密封する。キャップ160も、容器120と同様に、公知の任意の方法を用いて殺菌することができる。他方で、キャップ160は、キャップ160が例えば魚油または乳酸菌など、殺菌済みのキャップにより損傷または破壊されうる敏感な原料を収容するときは、殺菌されなくてもよい。選ばれた原料Pがキャップ160内へ蓄積されると、シール166がキャップ160の開放端168上へ配置されてキャップ160を完全に密封する。
【0037】
[0048]取外し可能バンド180は、容器120のネック122上へ摩擦嵌めされる。アダプタ130の環状壁132は、アダプタ130の第1端134がバンド180に当接するように、容器120のネック122上へ摩擦嵌めされる。キャップ160は、壁端164が環状壁132の内面140上の張出部138に載置するまでキャップ側壁162が環状壁132の内部で滑動するように、アダプタ130の第2端136に嵌められる。構成されるよう、包装体110は、スパイク部材150の第1先端154が容器120のシール128に隣接し、第2先端156がキャップ160のシール166に隣接するように、容器120とキャップ160の間にアダプタ130を設けている。
【0038】
[0049]図2に示す実施形態を用いて希釈剤Dと原料Pを混合して飲料を製造するために、包装体110は、まず、スパイク部材150の先端154、156がシール128、166に隣接するがシール128、166を貫通しない、図6Aに示す第1静止位置にある。
【0039】
[0050]容器120上のシール128を貫通するために、図6Bに示すようにバンド180が取り外される。図6Cに示すようにアダプタ130を移動するようにキャップ160および/またはアダプタ130へ下向きの力が加えられる。下向きの力は、スパイク先端154にシール128を貫通させ、容器120のネック122に進入させる。スパイク先端154は、アダプタ端134が張出部124に当接し、および/またはリブ158が容器120の開放端129に当接するまでネック122内へ前進を続ける。
【0040】
[0051]キャップ160上のシール166を貫通するために、図6Dに示すようにキャップ160を移動するように追加の下向きの力が加えられる。追加の力は、キャップ160上の環状壁162が張出部138に対する嵌合いを乗り越えて先端がキャップ160上のシール166を貫通するまで、環状壁162をスパイク先端156へ向けて移動させる。環状壁162は、壁端164がリブ158に当接するまでアダプタ130を通して前進を続ける。この第2作動位置で両方のシール128、166が貫通され、原料Pは、シール166内に形成された穴190を通ってキャップ160を出て、リブ158同士の間に形成された空間を通って容器120内へ移動し、飲料を製造するように容器内で希釈剤Dと混合することができる。利用者は、実質的に全ての原料Pが希釈剤Dと混合することを確実にするように包装体100を振ってもよい。
【0041】
[0052]ここで説明される現在の好適な実施形態に対する様々な変更や修正は、当業者にとって明らかであろう。このような変更や修正は、本主題の趣旨や範囲から逸脱せず、その意図される利点を損なわずに行われるであろう。このため、このような変更や修正は、特許請求の範囲に属することが意図される。
【技術分野】
【0001】
[0001]本開示は、殺菌包装に関する。本開示は、より具体的には様々な容器内への食品原料の無菌包装における改良に関する。
【背景技術】
【0002】
[0002]容器内への食材の無菌充填は、購入前後に冷凍または冷蔵を要しない常温保存可能な食品を提供するためにしばしば用いられる方法として当業界で周知である。硬性の容器(カップ、ボトルなど)内への食材の無菌充填は、製品および製品を収容する包装材の殺菌を必要とする。包装材は、典型的に、過酸化水素、過熱蒸気またはガンマ線照射により殺菌される。ガンマ線照射は、例えばキャップ、ホイルおよび蓋など、包装体上の閉鎖部材を殺菌するために頻繁に用いられる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
[0003]乳酸菌原料または他の敏感な原料(油など)の使用は、当業界で周知である。しかし、これらの原料の使用は、一般に、2週間から4週間に限定された保存可能期間を伴う乾燥製品または液体製品のいずれかに限定される。常温保存可能な液体製品(6週間から2年間の保存可能期間を伴う製品など)と組み合わせて乳酸菌原料または他の敏感な原料を使用するために、分離された区画を伴うストロー(BioGaiaなど)またはキャップなどの他のアプローチが使用されてきた。しかし、このようなキャップは、通常、キャップ内に収容された不安定な乳酸菌原料または他の敏感な原料を破壊または損傷しうるガンマ線照射により殺菌される必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
[0004]本開示は、包装体と、包装体の製造方法と、包装体を用いた飲料製造方法を対象としている。一般的な実施形態では、本開示は、第1シールにより密封された第1開放端を有する容器と、容器の第1開放端へ固定されたアダプタと、第2シールにより密封された第2開放端を有するキャップとを提示する。アダプタは、キャップの第2開放端へ固定されており、作動して第1シールと第2シールを貫通するように構成されている。
【0005】
[0005]一実施形態では、アダプタは、アダプタの内部に配置され、両方ともにホイルでありうる第1シールと第2シールの間に配置されたスパイク部材をさらに有している。アダプタは、複数のスパイク部材を有することもできる。スパイク部材は、アダプタの内部で実質的に中央に配置されることができ、第1シールに隣接した第1先端と、第2シールに隣接した第2先端とを有している。
【0006】
[0006]一実施形態では、アダプタは、アダプタの内壁上に環状の張出部をさらに有している。張出部は、キャップを受けてキャップの第2開放端へアダプタを固定するように構成されることができる。アダプタは、容器上の雄ねじに挿通可能に係合して容器の第1開放端へアダプタを固定するように構成された雌ねじをさらに有している。
【0007】
[0007]一実施形態では、アダプタは、さらに、第1シールと第2シールを貫通するように第1位置から第2位置へ移動するように構成されている。取外し可能バンドは、アダプタと容器の間に配置されてアダプタを第1位置に保持することができる。
【0008】
[0008]他の実施形態では、本開示は、包装体の製造方法を提示する。この製造方法は、第1開放端を有する容器と、第2開放端を有するキャップと、第1端と第2端を有するアダプタとを準備し、容器が殺菌されて液体を充填されて容器を無菌環境下で第1シールにより密封することを含む。この製造方法は、キャップに原料を充填してキャップを非無菌環境下で第2シールにより密封し、容器の第1開放端上へアダプタの第1端を固定し、キャップの第2開放端上へアダプタの第2端を固定することを含む。この製造方法は、容器の周りにバンドを挿入し、容器の第1開放端上へバンドに当接するようにアダプタの第1端を固定することをさらに含む。
【0009】
[0009]一実施形態では、原料は粉末である。原料は、例えば、乳酸菌(probotic)、油およびこれらの組み合わせからなる群から選択されてもよい。
【0010】
[0010]さらに他の実施形態では、本開示は、飲料製造方法を提示する。この製造方法は、スパイク部材を有するアダプタと、第1シールにより密封された第1開放端を有する容器と、第2シールにより密封された第2開放端を有するキャップとを準備することを含む。この製造方法は、容器の第1開放端上へアダプタの第1端を固定し、キャップの第2開放端上へアダプタの第2端を固定し、キャップ内に収容された原料と容器内に収容された希釈液が混合して飲料を形成するように、第1シールと第2シールをスパイク部材により貫通することをさらに含む。
【0011】
[0011]さらに他の実施形態では、本開示は、包装製品を提示する。包装製品は、希釈液を含む密封された容器と、原料を含む密封されたキャップとを有している。製品は、容器とキャップの間に配置されたアダプタも有している。アダプタは、容器とキャップを貫通して原料と希釈液の混合を可能にするように構成設計されている。
【0012】
[0012]本開示の利点は、常温保存に敏感な原料を含む常温保存可能な改良された包装体を提示することにある。
【0013】
[0013]本開示の他の利点は、常温保存可能な原料を収容するキャップを伴う包装体の改良された製造方法を提示することにある。
【0014】
[0014]本開示のさらに他の利点は、2つの成分を混合する単一の包装体を用いた改良された飲料製造方法を提示することにある。
【0015】
[0015]本開示のさらに他の利点は、輸送中に2つの飲料成分を分離する改良されたアダプタを提示することにある。
【0016】
[0016]本開示の他の利点は、2つの飲料成分を混合する改良されたアダプタを提示することにある。
【0017】
[0017]他の特徴と利点は、ここで説明されており、以下の詳細な説明と図面から明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本開示の一実施形態における包装体の断面図である。
【図2】本開示の他の実施形態における包装体の断面図である。
【図3】本開示の一実施形態における図1のアダプタの斜視図である。
【図4】本開示の他の実施形態における図2のアダプタの斜視図である。
【図5A】本開示の一実施形態における図1の包装体を第1位置で示す断面図である。
【図5B】本開示の一実施形態における図1の包装体を一部作動位置で示す断面図である。
【図5C】本開示の一実施形態における図1の包装体を第2作動位置で示す断面図である。
【図5D】本開示の一実施形態における図1の包装体を作動後の第1位置で示す断面図である。
【図6A】本開示の一実施形態における図2の包装体を第1位置で示す断面図である。
【図6B】本開示の一実施形態における図2の包装体を保護バンドが取り外された状態で示す断面図である。
【図6C】本開示の一実施形態における図2の包装体を第2位置に向けて移動する状態で示す断面図である。
【図6D】本開示の一実施形態における図2の包装体を第2作動位置で示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
[0030]本開示は、包装体、包装体の製造方法、包装体を用いた飲料製造方法の改良を対象にしている。一般的な実施形態では、本開示は、容器と、一端で容器へ接続されたアダプタと、アダプタの他端へ接続されたキャップとを有する包装体を提示している。容器は、希釈剤を収容し、キャップは、希釈剤と混合される原料を収容している。アダプタは、容器とキャップの間に配置されたスパイク部材を有している。スパイク部材の第1先端は、容器上のシールに対向し、第2先端は、キャップ上のシールに対向している。第1位置では、スパイク部材の先端が容器上のシールとキャップ上のシールに隣接するがシールを貫通しない。アダプタは、第2位置では、容器上とキャップ上の両方のシールを貫通し、原料が容器内へ蓄積して飲料を形成するように希釈剤との混合を可能にする。
【0020】
[0031]ここで用いられる用語「希釈剤」は、非限定的に、常温で少なくとも6週間に亘って微生物学的に安全な常温保存可能な液体を含む。このような液体は、例えば、水、ジュース、炭酸飲料、無菌処理済みの乳製品を含む。
【0021】
[0032]ここで用いられる用語「原料」は、非限定的に、常温保存可能な液体組成物または乾燥組成物を含む。このような原料は、例えば、乳酸菌、ビタミン、ミネラル、栄養素、医薬組成物および例えば魚油などの油を含む。
【0022】
[0033]図面、特に図1に示す実施形態を参照すると、本開示は、容器20と、スパイク部材50を有するアダプタ30と、キャップ60と、取外し可能バンド80とを有する包装体10を提示している。
【0023】
[0034]容器20は、非限定的に、ガラス、プラスチック、金属または硬性もしくは半硬性の任意のポリマーを含む、硬性または半硬性の任意の材料で作ることができる。容器20は、希釈剤Dを受容して収容するのに適した任意の形状とすることができる。容器20は、ネック22と、ネック22の外壁26から延びる環状の張出部24とを有することができる。容器20は、容器20の開放端29上へ形成されて容器20の内部を密封するシール28を伴うネック22で開放している。シール28は、例えばホイルなどの貫通可能な任意の材料で作ることができる。
【0024】
[0035]アダプタ30は、非限定的に、可撓性または半可撓性のプラスチックまたはポリマーを含む、可撓性または半可撓性の任意の材料で作ることができる。アダプタ30は、以下で詳述するように、容器20とキャップ60の間の取付けに適した、図3に示したような任意の形状とすることができる。例えば、図3に説明するように、アダプタ30は、容器とキャップも環状であるときに環状とすることができる。アダプタ30は、第1脆弱部34と下端36を有する下延長部32と、内面40と内座部42を有する上拡張部38と、内座部42から内向きに水平に延びる第2脆弱部44とを有している。
【0025】
[0036]スパイク部材50は、アダプタ30と同様に、非限定的に、可撓性または半可撓性のプラスチックまたはポリマーを含む、可撓性または半可撓性の任意の材料で作ることができる。スパイク部材50は、アダプタ30と同じ材料で作ることができ、成形されてアダプタ30とともに単一の纏まった部品を形成することができる。スパイク部材50は、第1先端52と、第2先端54と、先端52、54同士を接続するスパイク延長部56と、第1先端52に隣接するフランジ58とを有している。アダプタ30は、スパイク部材50を2つ以上有することができる。図3は、例えば、4つのスパイク部材50を伴うアダプタ30を示している。
【0026】
[0037]キャップ60は、非限定的に、ガラス、プラスチック、金属または硬性もしくは半硬性の任意のポリマーを含む、硬性または半硬性の任意の材料で作ることができる。キャップ60は、原料Pを受容して収容するのに適した任意の形状とすることができる。キャップ60は、キャップ端64を伴う側壁62を有することができる。キャップ60は、キャップ60の開放端68上へ形成されてキャップ60の内部を密封するシール66を伴う端64で開放している。シール66は、シール28と同様に、例えばホイルなどの貫通可能な任意の材料で作ることができる。
【0027】
[0038]取外し可能バンド80は、硬性または半硬性の任意のポリマーまたはプラスチックで作ることができ、容器20のネック22上への嵌合いに適した形状および寸法とすることができる。
【0028】
[0039]図1のように構成される包装体10を製造するために、容器20は、例えば、過酸化水素、過熱蒸気またはガンマ線照射など公知の任意の方法を用いて殺菌される。容器20内へ希釈剤Dが蓄積されると、シール28が開放端29上へ配置されて容器20を完全に密封する。キャップ60も、容器20と同様に、公知の任意の方法を用いて殺菌することができる。他方で、キャップ60は、キャップ60が例えば魚油または乳酸菌など、殺菌済みのキャップにより損傷または破壊されうる敏感な原料を収容するときは、殺菌されなくてもよい。選ばれた原料Pがキャップ60内へ蓄積されると、シール66が開放端68上へ配置されてキャップ60を完全に密封する。
【0029】
[0040]取外し可能バンド80は、容器20のネック22に摩擦嵌めされて環状の張出部24に当接する。アダプタ30の下延長部32は、アダプタ30の下端36が取外し可能バンド80に当接するように、容器20のネック22上へ摩擦嵌めされる。代替的な実施形態では、下延長部32には、雌ねじを設けることができ、ネック22には、下延長部32がネック22へ挿通可能に係合して容器20のネック22にアダプタ30を固定するように、雄ねじを設けることができる。
【0030】
[0041]キャップ60は、キャップ側壁62がアダプタ30の内面40に摩擦嵌めされてキャップ端64がアダプタ30の内座部42に当接するように、アダプタ30の上延長部38に嵌められる。構成されるように、包装体10は、第1静止位置で、スパイク部材50の第1先端52が容器20のシール28に隣接して第2先端54がキャップ60のシール66に隣接するように、容器20とキャップ60の間にアダプタ30を設けている。
【0031】
[0042]図1に示す実施形態を用いて希釈剤Dと原料Pを混合して飲料を製造するために、包装体10は、まず、スパイク部材50の先端54、56がシール28、66に隣接するがシール28、66を貫通しない、図5Aに示す第1静止位置にある。
【0032】
[0043]容器20上のシール28を貫通するために、バンド80が取り外され、アダプタ端36を張出部24に当接するまでネック22に沿って移動可能にする。この位置では、先端52または54のいずれもシール28または66を貫通していない。下向きの力は、図5Bに示すようにアダプタ30を操作するようにキャップ60および/またはアダプタ30へ加えられる。下向きの力は、第1脆弱部34を内側に撓ませ、第1先端52がシール28を貫通できるように十分に下拡張部32を外向きに撓ませる。第1先端52は、フランジ58がネック22上の開放端29に接するまで前進を続ける。
【0033】
[0044]キャップ60上のシール66を貫通するために、図5Cに示すようにアダプタ30をさらに操作するようにキャップ60および/またはアダプタ30へ追加の力が加えられる。追加の力は、第1脆弱部34をさらに内向きに撓ませるとともに下延長部32をさらに外向きに撓ませる。結果として、第2脆弱部44も、第2先端54が上向きに移動してキャップ60上のシール66を貫通できるように撓む。この第2作動位置で両方のシールが貫通される。
【0034】
[0045]容器20内で原料Pが希釈剤Dと混合するために、下向きの力が取り除かれ、アダプタ30が図5Dに示す第1静止位置に復帰される。第1位置に戻ると、先端52が容器20の外側の原位置に移動し、希釈剤Dへのアクセスをもたらす第1穴90をシール28内に露わにする。同様に、先端54もキャップ60の外側の原位置に移動し、キャップ60の内部に収容される原料Pの出口をもたらす第2穴92をシール66内に露わにする。包装体10が第1位置に戻ると、原料Pは、キャップ60から出て、アダプタ30を通って移動し、飲料を製造するように容器20内で希釈剤Dと混合することができる。利用者は、実質的に全ての原料Pが希釈剤Dと混合することを確実にするように包装体10を振ってもよい。
【0035】
[0046]図2に示す実施形態では、本開示は、図1のアダプタ30から修正されたアダプタ130を提示している。アダプタ130は、非限定的に、硬性もしくは半硬性の任意のポリマーまたはプラスチックを含む、硬性または半硬性の任意の材料で作ることができる。アダプタ130は、以下で詳述するように、容器120とキャップ160の間の嵌合いに適した、図4に示すような任意の形状とすることができる。アダプタ130は、第1端134と第2端136を伴う環状壁132を有し、第2端は、環状壁132の内面140上に設けられた張出部138を有している。アダプタ130は、アダプタ130の内部に設けられたスパイク部材150をさらに有している。スパイク部材150は、中央部152を有し、中央部152は、中央部152の下方に延びる第1先端154と、中央部の上方に延びる第2先端156とを伴っている。リブ158は、スパイク部材150がアダプタ130の内部の中央に配されるようにスパイク部材150を環状壁132へ接続している。
【0036】
[0047]図2のように構成される包装体110を製造するために、容器120は、例えば、過酸化水素、過熱蒸気またはガンマ線照射など公知の任意の方法を用いて殺菌される。容器120内へ希釈剤Dが蓄積されると、シール128が開放端129上へ配置されて容器120を完全に密封する。キャップ160も、容器120と同様に、公知の任意の方法を用いて殺菌することができる。他方で、キャップ160は、キャップ160が例えば魚油または乳酸菌など、殺菌済みのキャップにより損傷または破壊されうる敏感な原料を収容するときは、殺菌されなくてもよい。選ばれた原料Pがキャップ160内へ蓄積されると、シール166がキャップ160の開放端168上へ配置されてキャップ160を完全に密封する。
【0037】
[0048]取外し可能バンド180は、容器120のネック122上へ摩擦嵌めされる。アダプタ130の環状壁132は、アダプタ130の第1端134がバンド180に当接するように、容器120のネック122上へ摩擦嵌めされる。キャップ160は、壁端164が環状壁132の内面140上の張出部138に載置するまでキャップ側壁162が環状壁132の内部で滑動するように、アダプタ130の第2端136に嵌められる。構成されるよう、包装体110は、スパイク部材150の第1先端154が容器120のシール128に隣接し、第2先端156がキャップ160のシール166に隣接するように、容器120とキャップ160の間にアダプタ130を設けている。
【0038】
[0049]図2に示す実施形態を用いて希釈剤Dと原料Pを混合して飲料を製造するために、包装体110は、まず、スパイク部材150の先端154、156がシール128、166に隣接するがシール128、166を貫通しない、図6Aに示す第1静止位置にある。
【0039】
[0050]容器120上のシール128を貫通するために、図6Bに示すようにバンド180が取り外される。図6Cに示すようにアダプタ130を移動するようにキャップ160および/またはアダプタ130へ下向きの力が加えられる。下向きの力は、スパイク先端154にシール128を貫通させ、容器120のネック122に進入させる。スパイク先端154は、アダプタ端134が張出部124に当接し、および/またはリブ158が容器120の開放端129に当接するまでネック122内へ前進を続ける。
【0040】
[0051]キャップ160上のシール166を貫通するために、図6Dに示すようにキャップ160を移動するように追加の下向きの力が加えられる。追加の力は、キャップ160上の環状壁162が張出部138に対する嵌合いを乗り越えて先端がキャップ160上のシール166を貫通するまで、環状壁162をスパイク先端156へ向けて移動させる。環状壁162は、壁端164がリブ158に当接するまでアダプタ130を通して前進を続ける。この第2作動位置で両方のシール128、166が貫通され、原料Pは、シール166内に形成された穴190を通ってキャップ160を出て、リブ158同士の間に形成された空間を通って容器120内へ移動し、飲料を製造するように容器内で希釈剤Dと混合することができる。利用者は、実質的に全ての原料Pが希釈剤Dと混合することを確実にするように包装体100を振ってもよい。
【0041】
[0052]ここで説明される現在の好適な実施形態に対する様々な変更や修正は、当業者にとって明らかであろう。このような変更や修正は、本主題の趣旨や範囲から逸脱せず、その意図される利点を損なわずに行われるであろう。このため、このような変更や修正は、特許請求の範囲に属することが意図される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1シールにより密封された第1開放端を有する容器と、
前記容器の第1開放端へ固定されたアダプタと、
第2シールにより密封された第2開放端を有するキャップと、
を備え、
前記アダプタが、前記キャップの前記第2開放端へ固定されて前記第1シールと前記第2シールを貫通できるように構成設計されている包装体。
【請求項2】
前記アダプタが、該アダプタの内部に配置されて前記第1シールと前記第2シールの間に配置されたスパイク部材をさらに有する、請求項1に記載の包装体。
【請求項3】
前記アダプタが、複数のスパイク部材を有する、請求項1に記載の包装体。
【請求項4】
前記スパイク部材が前記アダプタの内部で実質的に中央に配置されている、請求項2に記載の包装体。
【請求項5】
前記スパイク部材が、前記第1シールに隣接した第1先端と、前記第2シールに隣接した第2先端とを有する、請求項2に記載の包装体。
【請求項6】
前記第1シールと前記第2シールがそれぞれ1つのホイルである、請求項1に記載の包装体。
【請求項7】
前記アダプタが、該アダプタの内壁上に環状の張出部をさらに有し、前記張出部が、前記キャップを受けて該キャップの前記第2開放端へ前記アダプタを固定するように構成されている、請求項1に記載の包装体。
【請求項8】
前記アダプタが、さらに、前記第1シールと前記第2シールを貫通するように第1位置から第2位置へ移動するように構成されている、請求項1に記載の包装体。
【請求項9】
前記アダプタと前記容器の間に配置されて前記アダプタを前記第1位置に保持する取外し可能バンドをさらに備える、請求項8に記載の包装体。
【請求項10】
前記アダプタが、前記容器上の雄ねじに挿通可能に係合して前記容器の前記第1開放端へ前記アダプタを固定するように構成された雌ねじをさらに有する、請求項1に記載の包装体。
【請求項11】
第1開放端を有する容器と、第2開放端を有するキャップと、第1端と第2端を有するアダプタとを準備し、
前記容器を殺菌し、
前記容器に液体を充填して前記容器を無菌環境下で第1シールにより密封し、
前記キャップに原料を充填して前記キャップを非無菌環境下で第2シールにより密封し、
前記容器の第1開放端上へ前記アダプタの前記第1端を固定し、
前記キャップの第2開放端上へ前記アダプタの前記第2端を固定すること
を含む、包装体の製造方法。
【請求項12】
前記原料が粉末である、請求項11に記載の製造方法。
【請求項13】
前記原料が乳酸菌、油およびこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項11に記載の製造方法。
【請求項14】
前記容器の前記第1開放端上へ前記アダプタの前記第1端を摩擦嵌めにより固定する、請求項11に記載の製造方法。
【請求項15】
前記容器の周りにバンドを挿入し、
前記容器の前記第1開放端上へ前記バンドに当接するように前記アダプタの前記第1端を固定することをさらに含む、請求項11に記載の製造方法。
【請求項16】
スパイク部材を有するアダプタと、第1シールにより密封された第1開放端を有する容器と、第2シールにより密封された第2開放端を有するキャップとを準備し、
前記容器の前記第1開放端上へ前記アダプタの第1端を固定し、
前記キャップの前記第2開放端上へ前記アダプタの第2端を固定し、
前記キャップ内に収容された原料と前記容器内に収容された希釈液が混合して飲料を形成するように、前記第1シールと前記第2シールを前記スパイク部材により貫通すること
を含む飲料製造方法。
【請求項17】
前記容器の壁に沿って下向きに前記アダプタを移動させて前記スパイク部材により前記第1シールを貫通することをさらに含む、請求項16に記載の製造方法。
【請求項18】
前記アダプタの壁に沿って下向きに前記キャップを移動させて前記スパイク部材により前記第2シールを貫通することをさらに含む、請求項16に記載の製造方法。
【請求項19】
前記容器の前記第1開放端上へ取外し可能なバンドを固定し、前記容器の前記第1開放端上と前記バンド上へ前記アダプタの前記第1端を固定して前記アダプタを第1位置に保時することをさらに含む、請求項16に記載の製造方法。
【請求項20】
前記バンドを取り外し、
前記アダプタを前記第1位置から第2位置へ移動させて前記第1シールと前記第2シールを貫通することをさらに含む、請求項19に記載の製造方法。
【請求項21】
希釈液を含む密封された容器と、
原料を含む密封されたキャップと、
前記容器と前記キャップの間に配置されたアダプタと、
を備え、
前記アダプタが、前記容器と前記キャップを貫通して前記原料と前記希釈液の混合を可能にするように構成設計されている包装製品。
【請求項1】
第1シールにより密封された第1開放端を有する容器と、
前記容器の第1開放端へ固定されたアダプタと、
第2シールにより密封された第2開放端を有するキャップと、
を備え、
前記アダプタが、前記キャップの前記第2開放端へ固定されて前記第1シールと前記第2シールを貫通できるように構成設計されている包装体。
【請求項2】
前記アダプタが、該アダプタの内部に配置されて前記第1シールと前記第2シールの間に配置されたスパイク部材をさらに有する、請求項1に記載の包装体。
【請求項3】
前記アダプタが、複数のスパイク部材を有する、請求項1に記載の包装体。
【請求項4】
前記スパイク部材が前記アダプタの内部で実質的に中央に配置されている、請求項2に記載の包装体。
【請求項5】
前記スパイク部材が、前記第1シールに隣接した第1先端と、前記第2シールに隣接した第2先端とを有する、請求項2に記載の包装体。
【請求項6】
前記第1シールと前記第2シールがそれぞれ1つのホイルである、請求項1に記載の包装体。
【請求項7】
前記アダプタが、該アダプタの内壁上に環状の張出部をさらに有し、前記張出部が、前記キャップを受けて該キャップの前記第2開放端へ前記アダプタを固定するように構成されている、請求項1に記載の包装体。
【請求項8】
前記アダプタが、さらに、前記第1シールと前記第2シールを貫通するように第1位置から第2位置へ移動するように構成されている、請求項1に記載の包装体。
【請求項9】
前記アダプタと前記容器の間に配置されて前記アダプタを前記第1位置に保持する取外し可能バンドをさらに備える、請求項8に記載の包装体。
【請求項10】
前記アダプタが、前記容器上の雄ねじに挿通可能に係合して前記容器の前記第1開放端へ前記アダプタを固定するように構成された雌ねじをさらに有する、請求項1に記載の包装体。
【請求項11】
第1開放端を有する容器と、第2開放端を有するキャップと、第1端と第2端を有するアダプタとを準備し、
前記容器を殺菌し、
前記容器に液体を充填して前記容器を無菌環境下で第1シールにより密封し、
前記キャップに原料を充填して前記キャップを非無菌環境下で第2シールにより密封し、
前記容器の第1開放端上へ前記アダプタの前記第1端を固定し、
前記キャップの第2開放端上へ前記アダプタの前記第2端を固定すること
を含む、包装体の製造方法。
【請求項12】
前記原料が粉末である、請求項11に記載の製造方法。
【請求項13】
前記原料が乳酸菌、油およびこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項11に記載の製造方法。
【請求項14】
前記容器の前記第1開放端上へ前記アダプタの前記第1端を摩擦嵌めにより固定する、請求項11に記載の製造方法。
【請求項15】
前記容器の周りにバンドを挿入し、
前記容器の前記第1開放端上へ前記バンドに当接するように前記アダプタの前記第1端を固定することをさらに含む、請求項11に記載の製造方法。
【請求項16】
スパイク部材を有するアダプタと、第1シールにより密封された第1開放端を有する容器と、第2シールにより密封された第2開放端を有するキャップとを準備し、
前記容器の前記第1開放端上へ前記アダプタの第1端を固定し、
前記キャップの前記第2開放端上へ前記アダプタの第2端を固定し、
前記キャップ内に収容された原料と前記容器内に収容された希釈液が混合して飲料を形成するように、前記第1シールと前記第2シールを前記スパイク部材により貫通すること
を含む飲料製造方法。
【請求項17】
前記容器の壁に沿って下向きに前記アダプタを移動させて前記スパイク部材により前記第1シールを貫通することをさらに含む、請求項16に記載の製造方法。
【請求項18】
前記アダプタの壁に沿って下向きに前記キャップを移動させて前記スパイク部材により前記第2シールを貫通することをさらに含む、請求項16に記載の製造方法。
【請求項19】
前記容器の前記第1開放端上へ取外し可能なバンドを固定し、前記容器の前記第1開放端上と前記バンド上へ前記アダプタの前記第1端を固定して前記アダプタを第1位置に保時することをさらに含む、請求項16に記載の製造方法。
【請求項20】
前記バンドを取り外し、
前記アダプタを前記第1位置から第2位置へ移動させて前記第1シールと前記第2シールを貫通することをさらに含む、請求項19に記載の製造方法。
【請求項21】
希釈液を含む密封された容器と、
原料を含む密封されたキャップと、
前記容器と前記キャップの間に配置されたアダプタと、
を備え、
前記アダプタが、前記容器と前記キャップを貫通して前記原料と前記希釈液の混合を可能にするように構成設計されている包装製品。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【図5D】
【図6A】
【図6B】
【図6C】
【図6D】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【図5D】
【図6A】
【図6B】
【図6C】
【図6D】
【公表番号】特表2013−504500(P2013−504500A)
【公表日】平成25年2月7日(2013.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−529195(P2012−529195)
【出願日】平成22年8月26日(2010.8.26)
【国際出願番号】PCT/EP2010/062493
【国際公開番号】WO2011/029731
【国際公開日】平成23年3月17日(2011.3.17)
【出願人】(599132904)ネステク ソシエテ アノニム (637)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成25年2月7日(2013.2.7)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年8月26日(2010.8.26)
【国際出願番号】PCT/EP2010/062493
【国際公開番号】WO2011/029731
【国際公開日】平成23年3月17日(2011.3.17)
【出願人】(599132904)ネステク ソシエテ アノニム (637)
【Fターム(参考)】
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