説明

ホワイトバランス制御装置及び電子機器

【課題】画像の色再現性及び階調再現性の悪化を抑制する。
【解決手段】画像Gの無彩色点の色温度に基づいて、ゲイン設定テーブルT3からRゲイン及びBゲインを取得して設定するゲイン設定手段(例えば、CPU8等)を備えるホワイトバランス制御装置(例えば、デジタルカメラ100等)である。画像に含まれる所定範囲の色信号レベルにおけるRゲイン及びBゲインの最大値に基づいて、輝度情報に応じて設定された制限色温度範囲を変更する制限色温度範囲変更手段(例えば、CPU8等)を備える。ゲイン設定手段は、無彩色点の色温度が、制限色温度範囲変更手段により変更された制限色温度範囲を超えた場合に、制限色温度範囲内の最も近い色温度に基づいて、ゲイン設定テーブルから補正用ゲインを取得して設定する。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ホワイトバランス制御装置及び電子機器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、デジタルカメラには、撮像した白い被写体をヒトの見た目に合わせるように、被写体の出力信号を自動的に調整するホワイトバランス補正を行うものがある。
ホワイトバランス補正の方式には、大別して、外部測定方式とTTL(Through The Lens)方式とがあり、後者は、さらに、全画面平均方式と無彩色検出方式とに分けられる。
【0003】
上記のうち、TTLの無彩色検出方式は、ホワイトバランス補正の主流となってきており、具体的には、画像中から白やグレー等の無彩色の領域を抽出して、その部分の色差が0「ゼロ」となるように補正する方式である。ここで、無彩色の領域を抽出(検出)する方法として、例えば、画像の色度情報を用いて色度平面S上で黒体輻射軌跡の近傍の画素を無彩色と判定する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)
そして、無彩色検出方式は、無彩色と判定した画素の色度情報を積分して、積分値のRGBがR:G:B=1:1:1となるように色調補正するのが一般的となっている。
【0004】
ところで、無彩色検出方式の場合、光源に照らされた白やグレーの被写体と、黒体輻射軌跡の近傍に位置する有彩色の被写体が混在していると、無彩色の被写体だけでなく有彩色の被写体の画素の色度情報も積分され、有彩色の被写体の彩度を下げるように色調補正してしまう。また、全画面検出方式の場合、有彩色の被写体が画像の大部分を占めていると、有彩色の彩度を下げる方向に色調補正してしまう。このため、TTL方式において画像のホワイトバランス補正を適正に行うことが困難となる。
【0005】
そこで、画像のホワイトバランス補正を行う際に、ホワイトバランス補正用のRゲイン及びBゲインの設定の制限に係るゲイン設定制限範囲を被写体の輝度レベルに基づいて変化させる撮像装置が知られている(例えば、特許文献2参照。)。
【0006】
【特許文献1】
特開2002−112282号公報
【特許文献2】
特開平5−64219号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特許文献2等の場合、ゲイン設定制限範囲を被写体の輝度レベルに基づいて変化させただけでは、例えば、低輝度で高色温度シーンや高輝度で低色温度シーンにおいて、画像のホワイトバランス補正を適正に行うことが困難となっている。即ち、この場合には、ゲイン設定制限範囲を適正な範囲に設定することができないために、RゲインやBゲイン等の補正用ゲインが不適切な値に設定されてしまい、画像全体が赤味を帯びたり青味を帯びたりして色再現性が悪くなるだけでなく、補正用ゲインが画像データに乗算されることによりデータが飽和して、階調再現性が悪化してしまうこととなる。
【0008】
本発明の課題は、画像の色再現性及び階調再現性の悪化を抑制することができるホワイトバランス制御装置及び電子機器を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、入力された画像情報の色信号に基づいて被写界の色温度を算出する色温度算出手段と、前記色温度算出手段により算出された被写界の色温度に基づいて、画像のホワイトバランス補正に係る色の補正用ゲインを設定するゲイン設定手段と、を備えるホワイトバランス制御装置であって、
入力された画像情報の色信号に基づいて、所定の輝度情報を算出する輝度情報算出手段と、
前記輝度情報算出手段により算出された輝度情報に基づいて、前記補正用ゲインを設定するための色温度の制限に係る制限色温度範囲を設定する制限色温度範囲設定手段と、
前記画像に含まれる所定範囲の色信号レベルにおける前記補正用ゲインの色に対応する色信号の最大値を検出する最大値検出手段と、
前記最大値検出手段により検出された前記補正用ゲインの色に対応する色信号の最大値に基づいて、前記制限色温度範囲設定手段により設定された制限色温度範囲を変更する制限色温度範囲変更手段と、を備え、
前記ゲイン設定手段は、前記色温度算出手段により算出された被写界の色温度が、前記制限色温度範囲変更手段により変更された制限色温度範囲を超えた場合に、制限色温度範囲内の最も近い色温度に基づいて、前記補正用ゲインを設定することを特徴としている。
【0010】
請求項1に記載の発明によれば、画像に含まれる所定範囲の色信号レベルにおける補正用ゲインの色に対応する色信号の最大値に基づいて、予め設定された制限色温度範囲を変更するので、補正用ゲインの設定に係る制限色温度範囲を適正な範囲に変更設定することができる。また、変更された制限色温度範囲を被写界の色温度が超えた場合に、制限色温度範囲内の最も近い色温度に基づいて、補正用ゲインを取得して設定する。
従って、補正用ゲインをホワイトバランス補正に適正な値に設定することができることとなって、例えばホワイトバランスの補正過多や補正不足等の誤補正に起因した画像の色再現性及び階調再現性の悪化を抑制することができる。
【0011】
請求項2に記載の発明は、被写界の色温度と、画像のホワイトバランス補正に係る色の補正用ゲインとが対応付けられたゲイン設定テーブルを記憶する設定テーブル記憶手段と、入力された画像情報の色信号に基づいて被写界の色温度を算出する色温度算出手段と、前記色温度算出手段により算出された被写界の色温度に基づいて、前記設定テーブル記憶手段に記憶されたゲイン設定テーブルから前記補正用ゲインを取得して設定するゲイン設定手段と、を備えるホワイトバランス制御装置であって、
前記ゲイン設定手段により前記補正用ゲインを設定するための色温度の制限に係る制限色温度と、輝度レベルとが対応付けられた制限色温度範囲テーブルを記憶する制限色温度範囲テーブル記憶手段と、
入力された画像情報の色信号に基づいて、所定の輝度情報を算出する輝度情報算出手段と、
前記輝度情報算出手段により算出された輝度情報に基づいて、前記制限色温度範囲テーブル記憶手段に記憶された前記制限色温度範囲テーブルから制限色温度範囲を設定する制限色温度範囲設定手段と、
前記画像に含まれる所定範囲の色信号レベルにおける前記補正用ゲインの色に対応する色信号の最大値を検出する最大値検出手段と、
前記最大値検出手段により検出された前記補正用ゲインの色に対応する色信号の最大値に基づいて、前記制限色温度範囲設定手段により設定された制限色温度範囲を変更する制限色温度範囲変更手段と、を備え、
前記ゲイン設定手段は、前記色温度算出手段により算出された被写界の色温度が、前記制限色温度範囲変更手段により変更された制限色温度範囲を超えた場合に、制限色温度範囲内の最も近い色温度に基づいて、前記設定テーブル記憶手段に記憶されたゲイン設定テーブルから前記補正用ゲインを取得して設定することを特徴としている。
【0012】
請求項2に記載の発明によれば、画像に含まれる所定範囲の色信号レベルにおける補正用ゲインの色に対応する色信号の最大値に基づいて、予め制限色温度範囲テーブルから設定された制限色温度範囲を変更するので、補正用ゲインの設定に係る制限色温度範囲を適正な範囲に変更設定することができる。また、変更された制限色温度範囲を被写界の色温度が超えた場合に、制限色温度範囲内の最も近い色温度に基づいて、ゲイン設定テーブルから補正用ゲインを取得して設定する。
従って、補正用ゲインをホワイトバランス補正に適正な値に設定することができることとなって、例えばホワイトバランスの補正過多や補正不足等の誤補正に起因した画像の色再現性及び階調再現性の悪化を抑制することができる。
【0013】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のホワイトバランス制御装置において、
被写界の色温度と、前記補正用ゲインの色に対応する色信号の比較用最大値とが対応付けられた最大値判定テーブルを記憶する判定テーブル記憶手段と、
前記判定テーブル記憶手段に記憶された最大値判定テーブルの比較用最大値と、前記最大値検出手段により検出された前記色信号の最大値とを比較判定する最大値判定手段と、を備え、
前記制限色温度範囲変更手段は、前記最大値判定手段による判定結果に基づいて、前記制限色温度範囲を変更することを特徴としている。
【0014】
請求項3に記載の発明によれば、請求項2に記載の発明と同様の効果が得られるのは無論のこと、特に、最大値判定テーブルの比較用最大値と、色信号の最大値とを比較判定して、この判定結果に基づいて、制限色温度範囲を変更するので、補正用ゲインの設定に係る制限色温度範囲をより適正な範囲に変更することができる。
【0015】
請求項4に記載の発明は、請求項2又は3に記載のホワイトバランス制御装置において、
前記画像を複数のブロックに分割する画像分割手段と、
前記画像情報のうち、前記画像分割手段により分割された複数のブロックの各々に対応する部分の色信号に基づいて設定された色度空間における各ブロックの色度座標を算出する色度座標算出手段と、
前記色度座標算出手段により算出された各ブロックの色度座標に基づいて、前記色度空間の無彩色点を算出する無彩色点算出手段と、を備え、
前記色温度算出手段は、前記無彩色点算出手段により算出された無彩色点に基づいて、被写界の色温度を算出することを特徴としている。
【0016】
請求項4に記載の発明によれば、分割された画像の複数のブロックの各々の色度座標に基づいて、色度空間の無彩色点を算出して、算出された無彩色点に基づいて、被写界の色温度を算出するので、この被写体の色温度に基づいて、補正用ゲインを適正な値に設定することができる。即ち、画像の無彩色点を検出してホワイトバランス補正を行うホワイトバランス制御装置において、請求項2又は3に記載の発明と同様の効果を得ることができる。
【0017】
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4の何れか一項に記載のホワイトバランス制御装置を備える電子機器であって、
前記画像を撮像する撮像手段を備えることを特徴としている。
【0018】
請求項5に記載の発明によれば、画像を撮像する撮像手段を備える電子機器であっても、請求項1〜4に記載の発明と同様の効果を得ることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明について、図面を用いて具体的な態様を説明する。ただし、発明の範囲は、図示例に限定されない。
図1は、本発明に係るホワイトバランス制御装置を備える電子機器の好適な一例として例示するデジタルカメラの要部構成を示すブロック図である。
【0020】
図1に示すように、デジタルカメラ100は、撮像部1、A/D変換回路2、画像用メモリ3、表示装置4、不揮発性メモリ5、RAM6、ROM7、CPU8、電源スイッチ9、レリーズスイッチ10、照明用光源11等を備えて構成されている。
【0021】
撮像部1は、光路上において被写体の光学像を結像する撮像レンズ1aと、撮像レンズ1aの合焦位置調整のために当該撮像レンズ1aを光軸方向に移動させる駆動モータ1bと、撮像レンズ1aにより結像された光学像を光電変換し、光電変換した画像信号(アナログ信号)をA/D変換回路2に出力する、例えばCCD(Charge Coupled Device)等の撮像素子1c(撮像手段)と、CPU8により開放量が制御されることで撮像素子1cに入射する光の量を調節する絞り部1dとを備えている。
【0022】
A/D変換回路2は、撮像素子1cから出力され入力されたアナログ信号をデジタル信号に変換し、変換したデジタル画像信号を画像用メモリ3に出力する。ここで、本実施の形態におけるA/D変換回路2は、撮像素子1cに入射した光の強度が大きいほど大きな値のデジタル画像信号に変換するものとする。
画像用メモリ3は、A/D変換回路2を介して入力されたデジタル画像信号を一時的に格納する。
表示装置4は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)やEL(Electro Luminescence)ディスプレイ等により構成され、CPU8から出力され入力された表示信号に従って撮像画像Gや操作画面等を表示する。
不揮発性メモリ5は、例えばメモリカード等により構成され、画像用メモリ3に記憶されたデジタル画像信号のうち、CPU8の制御下にて各種の画像処理が施されたデジタル画像信号を記憶する。
【0023】
RAM(Random Access Memory)6は、例えば、揮発性の半導体メモリであり、CPU8が処理中のプログラム、データ等を一時的に記憶する作業領域を有している。
【0024】
ROM(Read Only Memory)7は、読み出し専用のメモリであり、CPU8により実行されるデジタルカメラ100としての各種の処理にかかるアプリケーションプログラムや、各種動作に使用するデータ等を記憶する。具体的には、ROM7は、画像分割プログラム7a、色度座標算出プログラム7b、無彩色点算出プログラム7c、色温度算出プログラム7d、輝度情報算出プログラム7e、最大値検出プログラム7f、最大値判定プログラム7g、制限色温度範囲変更プログラム7h、ゲイン設定プログラム7i等を記憶している。
【0025】
また、ROM7は、範囲テーブル記憶手段を構成しており、画像Gのホワイトバランス補正に用いられるRゲイン及びBゲイン(補正用ゲイン)を設定するための色温度の制限に係る制限色温度(K)からなる制限色温度範囲と、被写体の輝度レベルとが対応付けられた制限色温度範囲テーブルT1(図6参照)を記憶している。
ここで、制限色温度は、制限色温度範囲の上限(高温側)を規定する高色温度と、制限色温度範囲の下限(低温側)を規定する低色温度とを含んで構成されている。
【0026】
さらに、ROM7は、判定テーブル記憶手段を構成しており、被写界の色温度に応じて設定された色度平面Sにおける無彩色点の色温度(K)と、Rゲイン及びBゲインの各々の色に対応する色信号のR比較用最大値及びB比較用最大値(比較用最大値)とが対応付けられた最大値判定テーブルT2(図7参照)を記憶している。
さらに、ROM7は、設定テーブル記憶手段を構成しており、色度平面Sにおける無彩色点の色温度(K)と、Rゲイン及びBゲインとが対応付けられたゲイン設定テーブルT3(図8参照)を記憶している。
上記において、ゲイン設定テーブルT3は、当該デジタルカメラ100の撮像系の特性によって決定されるものであり、このゲイン設定テーブルT3に関連付けられて最大値判定テーブルT2のR比較用最大値及びB比較用最大値が設定されている。即ち、最大値判定テーブルT2には、例えば、当該デジタルカメラ100が撮像した画像Gを10bit階調(0〜1023)で表現するものとして、1023を各色温度におけるRゲイン及びBゲインの値で除算することにより算出される値が、各温度におけるR比較用最大値又はB比較用最大値として設定されている。
なお、最大値判定テーブルのうち、色温度が10000K、9200K、8600Kに対応するB比較用最大値は、上記のような除算により算出された値が1023を越えるため、一様に1023と規定している。
【0027】
CPU(Central Processing Unit)8は、ROM7に記憶されているデジタルカメラ100としての各種機能に関る各種アプリケーションプログラムを読み出してRAM6内の作業領域に展開し、当該プログラムに従って動画や静止画の撮像処理等の各種処理を実行する。
具体的には、撮像処理において、CPU8は、画像用メモリ3に格納されたデジタル画像信号に基づいて、撮像画像G(図3(a)参照)のホワイトバランス補正処理を行う。
【0028】
また、ホワイトバランス補正処理にて、CPU8は、画像分割手段として、画像分割プログラム7aに従って、画像用メモリ3に格納したデジタル画像信号に基づいて、撮像画像Gを複数(例えば、横:64×縦:48)のブロックに分割する(図3(b)参照)。
さらに、CPU8は、色度座標算出手段として、色度座標算出プログラム7bに従って、デジタル画像信号のうち、分割された複数のブロックの各々に対応する信号に含まれる色データに基づいて、色度平面Sにおける各ブロックの色度座標を算出する。
また、CPU8は、無彩色点算出手段として、無彩色点算出プログラム7cに従って、各ブロックの色度座標に基づいて、色度平面Sにおける無彩色点を算出する。
さらに、CPU8は、色温度算出手段として、色温度算出プログラム7dに従って、デジタル画像信号の色信号、即ち、色度平面Sにおける無彩色点の色度座標に基づいて、無彩色点の色温度(被写界の色温度)を算出する。
【0029】
また、CPU8は、輝度情報算出手段として、輝度情報算出プログラム7eに従って、デジタル画像信号の色信号に基づいて、被写体の輝度値(輝度情報)を算出する。
さらに、CPU8は、制限色温度範囲設定手段として、被写体の輝度値に基づいて、制限色温度範囲テーブルT1から制限色温度範囲を設定する。
【0030】
さらに、CPU8は、最大値検出手段として、最大値検出プログラム7fに従って、撮像画像Gの全画素からRゲイン及びBゲインの各々の色に対応するR信号最大値及びB信号最大値を検出する。具体的には、CPU8は、全画素のデジタル画像信号に含まれる所定範囲の色信号レベルのR信号最大値及びB信号最大値を検出する。即ち、撮像画像Gの一部に例えば蛍光灯や太陽光等の発光体が存在した場合、R信号最大値やB信号最大値は飽和している可能性がある。そこで、R信号最大値及びB信号最大値として、例えば、出現率99%の色信号レベルの各色信号を適用したり、所定の演算を行うことにより撮像画像G中の主要被写体領域を特定して、その領域内において算出された各色信号の最大値を適用したりするのが好ましい。
【0031】
また、CPU8は、制限色温度範囲変更手段として、制限色温度範囲変更プログラム7hに従って、Rゲイン及びBゲインに対応するR信号最大値及びB信号最大値に基づいて、予め設定された制限色温度範囲を変更する。このとき、CPU8は、最大値判定手段として、最大値判定プログラム7gに従って、最大値判定テーブルT2のR比較用最大値及びB比較用最大値と、R信号最大値及びB信号最大値とを比較判定する。そして、CPU8は、R信号最大値及びB信号最大値とR比較用最大値及びB比較用最大値との判定結果に基づいて、具体的には、R信号最大値がR比較用最大値よりも大きい、又は、B信号最大値がB比較用最大値よりも小さいと判定した場合に、制限色温度範囲を変更するようになっている。
【0032】
さらに、CPU8は、ゲイン設定手段として、ゲイン設定プログラム7iに従って、無彩色点(被写界)の色温度が、上記のようにして変更された制限色温度範囲を超えた場合に、無彩色点の色温度を制限色温度範囲内の最も近い色温度に規定して、この規定された無彩色点の色温度に基づいて、ゲイン設定テーブルT3からRゲイン及びBゲインを取得して設定する。
【0033】
電源スイッチ9は、ユーザの操作に基づいて、デジタルカメラ100の電源を投入或いは遮断するための指示信号を出力する。
レリーズスイッチ10は、ユーザの操作に基づいて、CPU8に撮像動作の開始を指示する指示信号を出力する。ここで、出力された指示信号がCPU8に入力されると、CPU8は、図示しないシャッター装置を駆動して画像Gの撮像を行うようになっている。
照明用光源11は、ストロボ等により構成され、CPU8から出力され入力された発光タイミング制御信号に従って照明補助用としての光を発光する。
【0034】
次に、CPU8の制御下におけるホワイトバランス補正処理について、図2〜図8を参照して説明する。
ここで、図2は、デジタルカメラ100によるホワイトバランス補正に係る色の補正用ゲイン設定処理動作の一例を示すフローチャートである。また、図3(a)は、デジタルカメラ100により撮像された画像Gを模式的に示した図であり、図3(b)は、撮像画像Gを複数のブロックに分割した状態を示すものである。また、図4は、補正用ゲイン設定処理に係る色度平面Sを複数のセルに分割した状態を模式的に示した図であり、図5は、複数のセルに分割された色度平面Sにおける黒体輻射軌跡BLを模式的に示した図である。なお、色度平面S内に記載された各数値は、色度係数を表している。
また、図6は、補正用ゲイン設定処理に係る制限色温度範囲テーブルT1を模式的に示した図であり、図7は、最大値判定テーブルT2を模式的に示した図であり、図8は、ゲイン設定テーブルT3を模式的に示した図である。
【0035】
CPU8は、被写体の撮像処理中に、撮像された画像G(図3(a)参照)のホワイトバランス補正処理を実行するようになっており、このホワイトバランス補正処理において、図2に示すように、補正用ゲインとしてのRゲイン及びBゲインを設定する処理を行う。
即ち、CPU8は、先ず、ROM7から画像分割プログラム7aを読み出してRAM6に展開し、この画像分割プログラム7aに従って、画像用メモリ3に格納されたデジタル画像信号に基づく1フレームの画像G1を、例えば横:64×縦:48のブロックに分割する(図3(b)参照)。
【0036】
次に、CPU8は、ROM7から色度座標算出プログラム7bを読み出してRAM6に展開し、この色度座標算出プログラム7bに従って、各ブロックの色データに基づいて、色度平面S(図4参照)における各ブロックの色度座標を算出する。
具体的には、CPU8は、先ず、図示しないRGB分離回路によってデジタル画像信号をR、G、Bの3成分に分離し、各ブロック毎にR、G、B信号の平均値(R、G、B)を算出する(ステップS1)。なお、このとき、飽和した画素を検出し、飽和画素については平均値の算出には用いないものとする。
続けて、CPU8は、所定の演算プログラムに従って、算出したブロック毎のR、G、B平均値(R、G、B)に、色度座標を調整するための基準(例えば、D50)のRGBゲインを乗算して、各画素のR’、G’、B’データ(R’、G’、B’)を算出する(ステップS2)。
ここで、
R’=gR_D50×R
G’=gG_D50×G
B’=gB_D50×B
とする。
そして、CPU8は、所定の演算プログラムに従って、各画素のR’、G’、B’データを用いて色度値を算出し、その値を各ブロック毎の色度座標とする(ステップS3)。即ち、縦軸:g=G/(R+G+B)、横軸:r=R/(R+G+B)の色度平面Sにおける色度値として、
r=R’/(R’+G’+B’)
g=G’/(R’+G’+B’)
を算出する。
【0037】
次に、CPU8は、算出された各ブロックの色度座標から色度平面S内にて所定の光源(例えば、太陽光)下にて表現される黒体輻射軌跡BL(図4参照)の近傍に位置するブロックを無彩色点であると判定する(ステップS4)。
続けて、CPU8は、色度平面Sを、複数(例えば、横:32×縦:16)のセルに分割して(図4参照)、各セルの色度座標とホワイトバランス補正の重み付けに係る重み付け係数とが対応付けられた重み付け係数設定テーブル(図5参照)から各ブロックの重み付け係数を取得して設定する(ステップS5)。なお、重み付け係数設定テーブルには、例えば、黒体輻射軌跡BL(図5参照)からの距離に応じて、各ブロックの重み付け係数が設定されている。
次に、CPU8は、設定された各ブロックの重み付け係数を各ブロックの(R’、G’、B’)データに乗算し、係数が乗算された(R’、G’、B’)データを全ブロックで積算して、画像全体の積分結果を算出する(ステップS6)。
ここで、算出された画像全体の積分結果を、
(R_sum、G_sum、B_sum)
とする。
【0038】
そして、CPU8は、ROM7から無彩色点算出プログラム7cを読み出してRAM6に展開し、この無彩色点算出プログラム7cに従って、色度平面Sにおける無彩色点を算出する(ステップS7)。具体的には、CPU8は、算出された画像全体の積分結果(R_sum、G_sum、B_sum)を用いて色度値を算出して、その値を画像Gの無彩色点とする。即ち、色度値として、
r_sum=R_sum/(R_sum+G_sum+B_sum)
g_sum=G_sum/(R_sum+G_sum+B_sum)
を算出する。
【0039】
そして、CPU8は、ROM7から色温度算出プログラム7dを読み出してRAM6に展開し、この色温度算出プログラム7dに従って、無彩色点の色度座標に基づいて、無彩色点(被写体)の色温度を算出する(ステップS8)。具体的には、CPU8は、例えば、色度平面Sにおいて無彩色点から黒体輻射軌跡BLに対して法線を引き、その交点から色温度を算出して、無彩色点の色温度とするようになっている。
【0040】
次に、CPU8は、ROM7から輝度情報算出プログラム7eを読み出してRAM6に展開し、この輝度情報算出プログラム7eに従って、デジタル画像信号の色信号に基づいて、被写体の輝度値を算出する。
そして、CPU8は、制限色温度範囲テーブルT1を用いて、算出された被写体の輝度値が含まれる被写体輝度レベルを特定して、この被写体輝度レベルと対応付けられた制限色温度範囲を取得して設定する(ステップS9)。これにより、CPU8は、設定された制限色温度範囲の上限を規定する高色温度と、制限色温度範囲の下限を規定する低色温度とを取得する。
【0041】
次に、CPU8は、ROM7から最大値検出プログラム7fを読み出してRAM6に展開し、この最大値検出プログラム7fに従って、撮像画像Gの全画素からRゲイン及びBゲインの各々の色に対応するR信号最大値及びB信号最大値を検出する。
そして、CPU8は、ROM7から制限色温度範囲変更プログラム7hを読み出してRAM6に展開し、この制限色温度範囲変更プログラム7hに従って、R信号最大値及びB信号最大値に基づいて、予め設定された制限色温度範囲を変更する(ステップS10)。
具体的には、CPU8は、先ず、ROM7から最大値判定プログラム7gを読み出してRAM6に展開し、この最大値判定プログラム7gに従って、最大値判定テーブルT2(図7参照)の制限色温度範囲の高色温度及び低色温度に対応するR比較用最大値及びB比較用最大値と、R信号最大値及びB信号最大値とを比較判定する。この判定の結果、CPU8は、例えば、R信号最大値が、制限色温度範囲の高色温度におけるR比較用最大値よりも大きいと判定した場合には、例えばR比較用最大値がR信号最大値よりも大きくなる色温度までか、或いは、所定の温度だけ高色温度を低温度側に補正する一方で、B信号最大値が、制限色温度範囲の下限の低色温度におけるB比較用最大値よりも小さいと判定した場合には、例えばB比較用最大値がB信号最大値よりも大きくなる色温度までか、或いは、所定の温度だけ低色温度を高温度側に補正するようになっている。
【0042】
次に、CPU8は、制限色温度範囲に基づいて、無彩色点の色温度の制限処理を実行する(ステップS11)。
具体的には、CPU8は、先ず、ROM7から読み出した所定の判定プログラムに従って、変更された制限色温度範囲内に無彩色点の色温度が含まれるか否かを判定する。ここで、CPU8は、無彩色点の色温度が制限色温度範囲の高色温度よりも高いと判定した場合には、高色温度を無彩色点の色温度として適用する制限処理を行う一方で、無彩色点の色温度が制限色温度範囲の低色温度よりも低いと判定した場合には、低色温度を無彩色点の色温度として適用する制限処理を行う。
次に、CPU8は、ROM7からゲイン設定プログラム7iを読み出してRAM6に展開し、このゲイン設定プログラム7iに従って、制限処理が施された無彩色点の色温度に対応付けられたRゲイン及びBゲインをゲイン設定テーブルT3(図8参照)から取得して設定する(ステップS12)。
【0043】
そして、CPU8は、上記のようにして設定されたホワイトバランス補正に係るRゲイン及びBゲインを用いて撮像画像Gにホワイトバランス補正処理を施して不揮発性メモリ5に記憶する。
【0044】
以上のように、画像Gの無彩色点を検出してホワイトバランス補正を行う、本実施の形態のデジタルカメラ100によれば、撮像画像Gの全画素から検出されたRゲイン及びBゲインの各々の色に対応するR信号最大値及びB信号最大値に基づいて、予め被写体の輝度レベルに応じて制限色温度範囲テーブルT1から設定された制限色温度範囲を変更するので、補正用ゲインの設定に係る制限色温度範囲を適正な範囲に変更設定することができる。このとき、最大値判定テーブルT2のR比較用最大値及びB比較用最大値と、R信号最大値及びB信号最大値とを比較判定して、この判定結果に基づいて、制限色温度範囲を変更するので、制限色温度範囲をより適正な範囲に変更することができる。
また、変更された制限色温度範囲を無彩色点の色温度が超えた場合に、制限色温度範囲内の最も近い色温度に基づいて、ゲイン設定テーブルT3からホワイトバランス補正に適正な値の補正用ゲインを取得して設定することができる。
従って、従来のようにホワイトバランスの補正過多や補正不足等の誤補正に起因した画像Gの色再現性及び階調再現性の悪化を抑制することができる。
【0045】
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の改良並びに設計の変更を行っても良い。
例えば、上記実施の形態では、画像Gの無彩色点を検出して、この無彩色点に基づいて画像Gのホワイトバランス補正を行う無彩色検出方式を例示したが、これに限られるものではなく、経験則等に従って撮像画像Gの全色差の総和が0「ゼロ」となるようにホワイトバランス補正を行う全画面検出方式であっても良い。
また、本発明にあっては、制限色温度範囲テーブルT1、最大値判定テーブルT2、ゲイン設定テーブルT3内の具体的な値は、例えば画像G、光源等の種類や撮像系の特性等に応じて適宜任意に変更可能となっていることは勿論である。さらに、制限色温度範囲テーブル記憶手段、判定テーブル記憶手段及び設定テーブル記憶手段としてROM7を例示したが、これに限られるものではなく、例えば、電気的に書き換え可能な記憶手段であっても良く、これにより、ユーザは必要に応じて制限色温度範囲テーブルT1、最大値判定テーブルT2及びゲイン設定テーブルT3の内容を変更することができる。
【0046】
また、上記実施の形態では、制限色温度範囲テーブルT1から制限色温度範囲を設定し、ゲイン設定テーブルT3からRゲイン及びBゲイン等の補正用ゲインを取得して設定するような構成としたが、これに限られるものではなく、例えば、CPU8が、制限色温度範囲設定手段やゲイン設定手段として、所定の演算プログラムを実行することに基づいて、制限色温度範囲や補正用ゲインを算出して設定するような構成としても良い。
【0047】
さらに、上記実施の形態では、画像の無彩色点の算出に用いられる色空間として色度平面Sを例示したが、これに限られるものではなく、図示は省略するが、例えば、色差信号(R−Y)、(B−Y)を座標軸とする色空間や、色差信号(R−G)、(B−G)を座標軸とする色空間や、R信号とG信号との比R/G、B信号とG信号との比B/Gを座標軸とする色空間等であっても良いのは勿論である。
【0048】
さらに、上記実施の形態では、電子機器としてデジタルカメラ100を例示したが、これに限られるものではなく、画像Gを撮像する撮像手段を備える電子機器であれば如何なるものであっても良い。
【0049】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、補正用ゲインの設定に係る制限色温度範囲を適正な範囲に変更設定することができるので、補正用ゲインをホワイトバランス補正に適正な値に設定することができる。従って、例えばホワイトバランスの補正過多や補正不足等の誤補正に起因した画像の色再現性及び階調再現性の悪化を抑制することができる。
【0050】
請求項2に記載の発明によれば、補正用ゲインの設定に係る制限色温度範囲を適正な範囲に変更設定することができるので、補正用ゲインをホワイトバランス補正に適正な値に設定することができる。従って、例えばホワイトバランスの補正過多や補正不足等の誤補正に起因した画像の色再現性及び階調再現性の悪化を抑制することができる。
【0051】
請求項3に記載の発明によれば、補正用ゲインの設定に係る制限色温度範囲をより適正な範囲に変更することができる。
【0052】
請求項4に記載の発明によれば、画像の無彩色点を検出してホワイトバランス補正を行うホワイトバランス制御装置において、請求項2又は3に記載の発明と同様の効果を得ることができる。
【0053】
請求項5に記載の発明によれば、画像を撮像する撮像手段を備える電子機器であるので、請求項1〜4に記載の発明と同様の効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るホワイトバランス制御装置を備える電子機器の好適な一例として例示するデジタルカメラの要部構成を示すブロック図である。
【図2】図1のデジタルカメラによるホワイトバランス補正に係る色の補正用ゲイン設定処理動作の一例を示すフローチャートである。
【図3】図1のデジタルカメラにより撮像された画像を模式的に示した図である。
【図4】図2の補正用ゲイン設定処理に係る色度平面を複数のセルに分割した状態を模式的に示した図である。
【図5】図4の複数のセルに分割された色度平面における黒体輻射軌跡を模式的に示した図である。
【図6】図2の補正用ゲイン設定処理に係る制限色温度範囲テーブルを模式的に示した図である。
【図7】図2の補正用ゲイン設定処理に係る最大値判定テーブルを模式的に示した図である。
【図8】図2の補正用ゲイン設定処理に係るゲイン設定テーブルを模式的に示した図である。
【符号の説明】
100 デジタルカメラ(電子機器)
1c 撮像素子(撮像手段)
7 ROM7(ホワイトバランス制御装置、設定テーブル記憶手段、制限色温度範囲テーブル記憶手段、判定テーブル記憶手段)
8 CPU(ホワイトバランス制御装置、色温度算出手段、ゲイン設定手段、輝度情報算出手段、制限色温度範囲設定手段、最大値検出手段、制限色温度範囲変更手段、最大値判定手段、画像分割手段、色度座標算出手段、無彩色点算出手段)
G 画像
S 色度平面(色度空間)
T1 制限色温度範囲テーブル
T2 最大値判定テーブル
T3 ゲイン設定テーブル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力された画像情報の色信号に基づいて被写界の色温度を算出する色温度算出手段と、前記色温度算出手段により算出された被写界の色温度に基づいて、画像のホワイトバランス補正に係る色の補正用ゲインを設定するゲイン設定手段と、を備えるホワイトバランス制御装置であって、
入力された画像情報の色信号に基づいて、所定の輝度情報を算出する輝度情報算出手段と、
前記輝度情報算出手段により算出された輝度情報に基づいて、前記補正用ゲインを設定するための色温度の制限に係る制限色温度範囲を設定する制限色温度範囲設定手段と、
前記画像に含まれる所定範囲の色信号レベルにおける前記補正用ゲインの色に対応する色信号の最大値を検出する最大値検出手段と、
前記最大値検出手段により検出された前記補正用ゲインの色に対応する色信号の最大値に基づいて、前記制限色温度範囲設定手段により設定された制限色温度範囲を変更する制限色温度範囲変更手段と、を備え、
前記ゲイン設定手段は、前記色温度算出手段により算出された被写界の色温度が、前記制限色温度範囲変更手段により変更された制限色温度範囲を超えた場合に、制限色温度範囲内の最も近い色温度に基づいて、前記補正用ゲインを設定することを特徴とするホワイトバランス制御装置。
【請求項2】
被写界の色温度と、画像のホワイトバランス補正に係る色の補正用ゲインとが対応付けられたゲイン設定テーブルを記憶する設定テーブル記憶手段と、入力された画像情報の色信号に基づいて被写界の色温度を算出する色温度算出手段と、前記色温度算出手段により算出された被写界の色温度に基づいて、前記設定テーブル記憶手段に記憶されたゲイン設定テーブルから前記補正用ゲインを取得して設定するゲイン設定手段と、を備えるホワイトバランス制御装置であって、
前記ゲイン設定手段により前記補正用ゲインを設定するための色温度の制限に係る制限色温度と、輝度レベルとが対応付けられた制限色温度範囲テーブルを記憶する制限色温度範囲テーブル記憶手段と、
入力された画像情報の色信号に基づいて、所定の輝度情報を算出する輝度情報算出手段と、
前記輝度情報算出手段により算出された輝度情報に基づいて、前記制限色温度範囲テーブル記憶手段に記憶された前記制限色温度範囲テーブルから制限色温度範囲を設定する制限色温度範囲設定手段と、
前記画像に含まれる所定範囲の色信号レベルにおける前記補正用ゲインの色に対応する色信号の最大値を検出する最大値検出手段と、
前記最大値検出手段により検出された前記補正用ゲインの色に対応する色信号の最大値に基づいて、前記制限色温度範囲設定手段により設定された制限色温度範囲を変更する制限色温度範囲変更手段と、を備え、
前記ゲイン設定手段は、前記色温度算出手段により算出された被写界の色温度が、前記制限色温度範囲変更手段により変更された制限色温度範囲を超えた場合に、制限色温度範囲内の最も近い色温度に基づいて、前記設定テーブル記憶手段に記憶されたゲイン設定テーブルから前記補正用ゲインを取得して設定することを特徴とするホワイトバランス制御装置。
【請求項3】
被写界の色温度と、前記補正用ゲインの色に対応する色信号の比較用最大値とが対応付けられた最大値判定テーブルを記憶する判定テーブル記憶手段と、
前記判定テーブル記憶手段に記憶された最大値判定テーブルの比較用最大値と、前記最大値検出手段により検出された前記色信号の最大値とを比較判定する最大値判定手段と、を備え、
前記制限色温度範囲変更手段は、前記最大値判定手段による判定結果に基づいて、前記制限色温度範囲を変更することを特徴とする請求項2に記載のホワイトバランス制御装置。
【請求項4】
前記画像を複数のブロックに分割する画像分割手段と、
前記画像情報のうち、前記画像分割手段により分割された複数のブロックの各々に対応する部分の色信号に基づいて設定された色度空間における各ブロックの色度座標を算出する色度座標算出手段と、
前記色度座標算出手段により算出された各ブロックの色度座標に基づいて、前記色度空間の無彩色点を算出する無彩色点算出手段と、を備え、
前記色温度算出手段は、前記無彩色点算出手段により算出された無彩色点に基づいて、被写界の色温度を算出することを特徴とする請求項2又は3に記載のホワイトバランス制御装置。
【請求項5】
請求項1〜4の何れか一項に記載のホワイトバランス制御装置を備える電子機器であって、
前記画像を撮像する撮像手段を備えることを特徴とする電子機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2005−33330(P2005−33330A)
【公開日】平成17年2月3日(2005.2.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2003−193799(P2003−193799)
【出願日】平成15年7月8日(2003.7.8)
【出願人】(303000408)コニカミノルタオプト株式会社 (3,255)
【Fターム(参考)】