ホースリール
【課題】ホース取出し窓を通してホースを繰り出し又は巻き取り、使い勝手に優れたものとする。
【解決手段】ホースを巻き取る巻取りドラムと、当該巻取りドラムの全体を覆って形成されて内部にこの巻取りドラムが回転可能に収納される筐体と、前記巻取りドラムから離れた位置の前記筐体に設けられ、人間の手を出し入れできる高さ方向の寸法に設定されて、前記ホースの繰り出し及び巻き取り時に当該ホースを案内するホース取出し窓と、前記巻取りドラムに連結して外部からこの巻取りドラムを回転させるハンドルと、前記筐体の下部に設けられ、内部に侵入したごみを通過させる開口とを備えて構成した。
【解決手段】ホースを巻き取る巻取りドラムと、当該巻取りドラムの全体を覆って形成されて内部にこの巻取りドラムが回転可能に収納される筐体と、前記巻取りドラムから離れた位置の前記筐体に設けられ、人間の手を出し入れできる高さ方向の寸法に設定されて、前記ホースの繰り出し及び巻き取り時に当該ホースを案内するホース取出し窓と、前記巻取りドラムに連結して外部からこの巻取りドラムを回転させるハンドルと、前記筐体の下部に設けられ、内部に侵入したごみを通過させる開口とを備えて構成した。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、洗車、水まき等に使用するホースの収納及び使い勝手並びに作業効率の向上を考慮して改良したホースリールに関する。
【背景技術】
【0002】
洗車等を行うときには、1本のホースの一端を水道の蛇口に接続し、他端から水を噴出させて、車等に水をかける。このとき使用するホースは長くて扱いづらいため、一般にドラムに巻かれて用いられる。即ち、巻取りドラムと、これに巻かれたホースとを含んでホースリールが構成され、このホースリールを用いて洗車等が行われる。このホースリールの巻取りドラムにホースが巻き取られて収納され、繰り出されて使用される。
【0003】
また、車高の高い自動車や高い位置に置かれた植木鉢等に水をかけるときには、通常踏み台が用いられる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、車高の高い自動車の洗車等を行う際には、ホースリールと共に踏み台が必要であるため、これらホースリール及び踏み台は、同時に使用され同時に収納されることが多い。ところが、これらはそれぞれ独立した物品であるので嵩張り、その取り扱い及び収納が煩雑である。
【0005】
これを解消するために、例えば実開平2−98060号公報記載の「洗車用具セット」のように、ホースリールを収納したボックスの外箱を、踏み台として用いたものが知られている。
【0006】
しかしこの場合、収納の際には嵩張らなくてよいが、洗車に際して使用するときは外箱をボックスから取り外し、収納する時にはボックスにはめ込まなければならない。
【0007】
このように、踏み台となる外箱とボックスとが別部材であるため、使用及び収納に際しては前述のように、ホースの配設と別に、外箱の取り外し及びはめ込み作業を行わなければならず、使い勝手のよいものではなかった。
【0008】
本発明は以上述べたような問題点に鑑みてなされたもので、容易に使用できかつ容易に収納できるように使い勝手及び作業効率の向上を図ったホースリールを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前述した課題を解決するために本発明に係るホースリールは、ホースを巻き取る巻取りドラムと、当該巻取りドラムの全体を覆って形成されて内部にこの巻取りドラムが回転可能に収納される筐体と、前記巻取りドラムから離れた位置の前記筐体に設けられ、人間の手を出し入れできる高さ方向の寸法に設定されて、前記ホースの繰り出し及び巻き取り時に当該ホースを案内するホース取出し窓と、前記巻取りドラムに連結して外部からこの巻取りドラムを回転させるハンドルと、前記筐体の下部に設けられ、内部に侵入したごみを通過させる開口とを備えて構成されたことを特徴とする。前記筐体は、傾斜した平板状の壁板を有し、当該壁板に前記ホース取出し窓を備えて構成した。
【発明の効果】
【0010】
巻取りドラムに巻かれたホースを、巻取りドラムから離れた位置に設けられたホース取出し窓を通して、繰り出し巻き取ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明に係るホースリールをその蓋体を取り外した状態で示す斜視図である。
【図2】本発明に係るホースリールを示す斜視図である。
【図3】本発明に係るホースリールをその下側面から見た斜視図である。
【図4】本発明に係るホースリールをその下側から見た下面図である。
【図5】本発明に係るホースリールの本体を示す斜視図である。
【図6】本体を示す正面図である。
【図7】本体を示す背面図である。
【図8】本体を示す側面断面図である。
【図9】本体を上側から見た平面図である。
【図10】本体を下側から見た下面図である。
【図11】蓋体を示す平面図である。
【図12】蓋体を示す下面図である。
【図13】蓋体を示す正面図である。
【図14】大巻取りドラムを示す正面図である。
【図15】小巻取りドラムを示す正面図である。
【図16】連結管を示す側面断面図である。
【図17】連結管を示す裏面図である。
【図18】ホース接続管を示す側面図である。
【図19】外側支持体を示す正面図である。
【図20】外側支持体を示す裏面図である。
【図21】外側支持体を示す側面図である。
【図22】中間支持体を示す正面図である。
【図23】中間支持体を示す平面図である。
【図24】中間支持体を示す下面図である。
【図25】中間支持体を示す側面断面図である。
【図26】回転軸支持板を示す正面図である。
【図27】回転軸支持板を示す平面図である。
【図28】回転軸支持板を示す下面図である。
【図29】回転軸支持板を示す正面断面図である。
【図30】回転軸支持板を示す側面図である。
【図31】回転軸支持板を示す側面断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、図1から図5は本実施形態に係るホースリール1をその細部を省略して概略的に記載した図であり、図6から図31はホースリール1の各部品を個別に記載した図である。図1はホースリール1をその蓋体6を取り外した状態で示す斜視図、図2はホースリール1を示す斜視図、図3はホースリール1をその下側面から見た斜視図、図4はホースリール1をその下側から見た下面図、図5はホースリール1の本体5を示す斜視図である。また、図6は本体5を示す正面図、図7は本体5を示す背面図、図8は本体5を示す側面断面図、図9は本体5を上側から見た平面図、図10は本体5を下側から見た下面図、図11は蓋体6を示す平面図、図12は蓋体6を示す下面図、図13は蓋体6を示す正面図、図14は大巻取りドラム45を示す正面図、図15は小巻取りドラム46を示す正面図、図16は連結管71を示す側面断面図、図17は連結管71を示す裏面図、図18はホース接続管81を示す側面図、図19は外側支持体48を示す正面図、図20は外側支持体48を示す裏面図、図21は外側支持体48を示す側面図、図22は中間支持体47を示す正面図、図23は中間支持体47を示す平面図、図24は中間支持体47を示す下面図、図25は中間支持体47を示す側面断面図、図26は回転軸支持板49を示す正面図、図27は回転軸支持板49を示す平面図、図28は回転軸支持板49を示す下面図、図29は回転軸支持板49を示す正面断面図、図30は回転軸支持板49を示す側面図、図31は回転軸支持板49を示す側面断面図である。
【0013】
本実施形態に係るホースリール1の全体構成は図1から図4に示すようになっている。
【0014】
このホースリール1は、筐体にホースリールを格納して一体品とし、ホースの収納、洗車等の際の使い勝手及び作業効率の改良を図ったものである。ホースリール1は具体的には、筐体としての踏み台部2と、ホースリール部3とから構成されている。
【0015】
踏み台部2は、外郭を構成する本体5と、この本体5の上側に着脱自在に取り付けられた蓋体6とから構成されている。
【0016】
本体5は、図5から図10に示すように、4枚の壁板によって上部及び下部が開口した筒状に、かつ、頭部(上部)を除去した裁頭四角錐状に形成されている。この本体5は、蓋体6が被せられた状態でその上に人が乗るため、壁面の厚みを増したり、補強用リブ(図示せず)を設けたりして、ある程度の強度が持たされている。
【0017】
本体5の4枚の壁板の下部にはそれぞれ切欠部7a,7b,7c,7dが設けられている。4枚の壁板のうち正面壁板5aの上部には、大きく切り欠いたホース用の窓としてのホース取出し窓8が設けられている。後述の大巻取りドラム45に巻かれたホース55は本体5の内部からホース取出し窓8を介して外部に繰り出されると共に巻き取られるようになっている。
【0018】
本体5の裏面壁板5bの上部には、前記ホース取出し窓8よりも小さく形成されたホース取出し窓9が設けられている。後述の小巻取りドラム46に巻かれたホース55は本体5の内部からホース取出し窓9を介して外部に繰り出されるようになっている。
【0019】
本体5の側面壁板5c 5dには支持体嵌合部11が形成されている。この支持体嵌合部11は、後述する外側支持体48を嵌合して固定するためのもので、上方へ開口するように大きく切り欠いて構成されている。この支持体嵌合部11は各側面壁板5c 5dで同様の形状に形成されている。支持体嵌合部11は具体的にはほぼ逆台形状に形成されており、上方に開口している。支持体嵌合部11の下部は、両側に位置する平坦面部12と、中央に位置する半円状の円弧部13とから形成され、外側支持体48の下部が整合するようになっている。この支持体嵌合部11の底部は、内外側方向に十分な幅を持たせて、各巻取りドラム45 56を支持した外側支持体48を確実に支持し得るようになっている。さらに、この支持体嵌合部11の底部には外側支持体48の後述する嵌合突片103を嵌合支持するための嵌合長穴14(図8及び図9参照)が設けられている。
【0020】
支持体嵌合部11の上下方向中間部には、特に図8及び図9に示すように、外側支持体48が嵌合された状態で中間部においてこの外側支持体48を支持する嵌合穴15が両側にそれぞれ設けられている。この嵌合穴15には、その下側半円部分を外側に突出させた段部16が形成され、十分な幅を持たせた支持体嵌合部11の底部と相俟って外側支持体48を確実に支持し、間接的に巻取りドラム45 46を確実に支持するようになっている。
【0021】
支持体嵌合部11の上側部には、その両側に支持台部17と固定用ねじ穴18とが設けられている。支持台部17は、支持体嵌合部11の上側部の両側に平坦状に形成され、外側支持体48の固定板部99が上側から被さった状態でこの外側支持体48を下側から支持するようになっている。固定用ねじ穴18は支持台部17の中央に設けられ、固定板部99の上側から固定用ねじ(図示せず)がねじ込まれることで、固定板部99が支持台部17に固定され、外側支持体48が本体5に固定されるようになっている。
【0022】
本体5の中間部(図9及び図10の左右方向中間部)には、後述する中間支持体47が取り付けられる支持片21が設けられている。この支持片21は、本体5の正面壁板5a及び裏面壁板5bに互いに対向してそれぞれ設けられている。各支持片21は、正面壁板5a及び裏面壁板5bである背面壁21aと、両側を区画する側壁21b 21cと、下側を区画する底面壁21dとから構成され、中間支持体47の張出し部114 115が上側から嵌合するようになっている。
【0023】
各支持片21の上側には、支持台部22と固定用ねじ穴23とが設けられている。支持台部22は、正面壁板5a及び裏面壁板5bの上側部に平坦状に形成され、中間支持体47の固定用フランジ116が上側から被さった状態でこの固定用フランジ116を下側から支持するようになっている。固定用ねじ穴23は支持台部22に2つ設けられ、固定用フランジ116の上側から固定用ねじ(図示せず)がねじ込まれることで個の固定用フランジ116が支持台部22に固定されて、中間支持体47が本体5に固定されるようになっている。
【0024】
蓋体6は、本体5の上側を塞ぐと共に、踏み台の踏み板として機能する。蓋体6の全体構成は、図11から図13に示すように、前面壁31と後面壁32と両側壁33 34と上側板35とから構成されている。両側壁33 34の外側には、本体5側に取り付けられたバックル100(図1参照)が係止されるバックル係止片36がそれぞれ設けられている。
【0025】
上側板35は平板状に形成され、その内側面(下側面)に補強用リブ37が設けられている。この補強用リブ37は、上側板35の上に人が乗ったときに、その重量を十分に支えることができる程度の強度が得られるように設定されている。上側板35の上側面には、浅く窪ませた長溝38が並列に多数形成されている。この長溝38は、滑り止めと補強としての機能を兼ね備えたものである。
【0026】
上側板35の上側面中央部には、ホースリール1を持ち運ぶための取っ手39が設けられている。この取っ手39は回動式になっており、ホースリール1を持ち運ばないときには収納される。この取っ手39は収納されることで、上側板35の面から上方に突出しないように形成され、踏み台として使用する際に邪魔にならないようになっている。
【0027】
蓋体6の裏面の補強用リブ37には、後述する2つのハンドル50をそれぞれ嵌合して支持するための係止爪40が設けられている。この係止爪40は、補強用リブ37を円弧形状等に切り欠いて形成されている。ハンドル50は使用しないときには係止爪40に嵌め込んで収納される。
【0028】
ホースリール部3は、図1から図4に示すように主に、2つの巻取りドラム45 46と中間支持体47と外側支持体48と回転軸支持板49とハンドル50とから構成されている。
【0029】
2つの巻取りドラム45 46のうち、一方は他方よりも幅を広く形成されている。幅の広い大巻取りドラム45は、図14に示すように主に、両側の円盤部52 53と、各円盤部52 53を互いに接続して一体的に形成されホース55が直接に巻かれる筒部54とから構成されている。筒部54は長く成形され、各円盤部52 53の間が広く設定されている。筒部54には、後述するホース接続管81を通すための接続管挿入穴56が設けられている。一方の円盤部52の外側には回転軸58が設けられている。この回転軸58は、外側支持体48の後述する回転軸支持穴102に嵌合して巻取りドラム45の回転を支持するものである。また、回転軸58は、ハンドル50が嵌合連結して巻取りドラム45を回転させるハンドル連結用の筒としての機能も有している。
【0030】
小巻取りドラム46は、図15に示すように、その全体構成は前記大巻取りドラム45とほぼ同様で、両側の円盤部61 62と、各円盤部61 62を互いに接続して一体的に形成する筒部63とからなり、筒部63が前記大巻取りドラム45の筒部54よりも短く形成されて、各円盤部61 62の間が狭く設定されている。筒部63には接続管挿入穴64が設けられ、一方の円盤部61の外側には回転軸65が設けられている。
【0031】
各巻取りドラム45 46の他方の円盤部53、62には連結管71が取り付けられている。この連結管71は、巻取りドラム45 46の回転を支持する回転軸として機能すると共に、中間支持体47を介して2つの巻取りドラム45 46の間を連通して各巻取りドラム45 46の間での水の流れを許容する機能も備えている。この連結管71は具体的には、図16及び図17に示すように、各巻取りドラム45 46の他方の円盤部53、62に直接に取り付けられて連結管71が各巻取りドラム45 46に固定される円盤部72と、この円盤部72に一体的に成形され各筒部54 63の接続管挿入穴56 64と外部とを連通する連通管部73と、この連通管部73の内側端部に設けられホース接続管81(図18参照)が回転自在に連結される接続管連結部74と、連通管部73の外側端部に設けられ後述するドラム支持筒120に嵌合することで各巻取りドラム45 46が回転可能に支持されると共にそれらの間が連通されて水の流れが許容される接続回転軸部75とから構成されている。
【0032】
接続管連結部74は、筒状に形成され、連結管71が巻取りドラム45 46に取り付けられた状態で、巻取りドラム45 46の筒部54 63の接続管挿入穴56 64に臨ませて外部に突出しない状態に位置させて設けられている。接続管連結部74には、抜け止めピン(図示せず)が嵌合するピン穴76が2つ設けられている。円盤部72の周囲には、この円盤部72を巻取りドラム45 46にねじで固定するためのねじ穴78及び切欠き79 79が設けられている。
【0033】
接続回転軸部75は、筒状を有し、その外周面にOリング溝80が2つ設けられている。この各Oリング溝80にOリング(図示せず)が取り付けられた状態でドラム支持筒120に嵌合されることで、これらの間が回転を許容された状態で水密に結合されるようになっている。さらにこの接続回転軸部75は、巻取りドラム45 46の回転軸を兼用している。即ち、接続回転軸部75がドラム支持筒120に嵌合することで、巻取りドラム45 46が中間支持体47に回転可能に支持されるようになっている。接続回転軸部75の基部には、回転軸支持板49の切欠き138が回転可能に嵌合する嵌合溝139が設けられている。円盤部72の接続管連結部74側には、補強用リブ77が設けられている。
【0034】
ホース接続管81は、ホース55と連結管71とをつなぐためのもので、全体をほぼL型に形成されている。このホース接続管81をL型にしたのは、ホース55を巻取りドラム45 46の筒部54 63に巻き付けやすいようにするためである。即ち、ホース接続管81を連結管71に連結した状態でこのホース接続管81を筒部54、63の接続管挿入穴56 64に挿入したとき、ホース55が筒部54、63に対してその接線方向に接続されるようにするためである。これにより、筒部54、63へのホース55の巻き取りが容易になる。このホース接続管81は具体的には図18に示すように、L型の管本体82と、この管本体82の一方に設けられたホース接続部83と、管本体82の他方に設けられた連結管接続部84とから構成されている。
【0035】
ホース接続部83は、ホース55の端部が嵌合された状態でその端部の内側に係止して抜け落ちを防止する拡径爪部86と、この拡径爪部86の先端部に設けられホース55内に挿入されることでホース55の折れを防止する可撓性のあるホース折れ防止部87とから構成されている。
【0036】
連結管接続部84は、連結管71の接続管連結部74の内部に挿入されてこれらの間が接続される接続管部88によって構成されている。この接続管部88の先端にはシール用のOリング溝89が2つ設けられ、基端側には抜け止め用のピン溝90が設けられている。ホース接続管81の連結管接続部84が連結管71の接続管連結部74に嵌合した状態で、ピン溝90に接続管連結部74のピン穴76から抜け止めピンが嵌合されることで、ホース接続管81が接続管連結部74に対して回転が許容されて抜け落ちが防止されるようになっている。
【0037】
本体5の側面壁板5c 5dに設けられた支持体嵌合部11には、2つ並んで配設される各巻取りドラム45 46の両外側を回転可能に支持する2つの外側支持体48が設けられている。各外側支持体48はそれぞれ同じ形状を有し、ともにほぼ逆台形状に形成されている。この外側支持体48は具体的には図19から21に示すように、外側壁を構成する逆台形状の外側板96と、この外側板96の内側面に設けられ本体5の支持体嵌合部11の部分に整合して形成されてこの部分に嵌合することで外側支持体48が本体5に安定的に取り付けられるようにすると共に補強としての機能も備えた嵌合リブ97と、外側板96の内側面の上下方向中央部であって嵌合リブ97の両側部に2つ設けられ前記支持体嵌合部11の嵌合穴15に嵌合して安定的に取り付けられるようにする嵌合突起98と、外側板96の上側部において内側に折り曲げて形成され前記本体5の支持台部17に上側から被さるように取り付けられてねじで固定される固定板部99と、外側板96の外側面の上部に設けられバックル100が取り付けられるバックル取付部101と、外側板96の下部に設けられ巻取りドラム45 46の回転軸58 65を回転可能に支持する回転軸支持穴102と、この回転軸支持穴102の下部に設けられ本体5の支持体嵌合部11の嵌合長穴14に嵌合して外側支持体48を本体5に堅固に取り付ける嵌合突片103とから構成されている。回転軸支持穴102は、その上側半円部分が外側板96に食い込むように形成され、下側半円部分は外側板96から下方に半円状に突出させて形成されている。即ち、外側支持体48側に半円部が、本体5側に半円部がそれぞれ形成されてこれらが互いに合わせられることで回転軸の支持穴を構成する一般的な構成と異なり、ここでは強度及びがたつきを考慮して、円形の一体的な穴として回転軸支持穴102を構成している。
【0038】
本体5の中央部に取り付けられる中間支持体47は、各巻取りドラム45 46の間に位置して各巻取りドラム45 46を回転可能に支持するものである。この中間支持体47は図22から図25に示すように、正面形状をほぼ逆台形状に形成されている。具体的には、ほぼ逆台形状に形成された平板112と、この平板112の両側面に縦横に設けられた補強用リブ113とを有して構成されている。補強用リブ113は平板112の両側面にそれぞれ設けられるため、平面形状は十分な幅(厚み)を有し、十分な強度が保たれている。中間支持体47の上端部の両側には張出し部114 115が設けられている。この張出し部114 115は、本体5の支持片21に嵌合することで、この中間支持体47が本体5側に確実に支持されるようにするためのものである。このため、張出し部114 115は、その平板112及び補強用リブ113が両側へ延出して支持片21に整合するように形成されている。この張出し部114 115の上側には、本体5の支持台部22にその上側から被せるように取り付けられる固定用フランジ116が設けられている。さらにこの固定用フランジ116には、支持台部22の固定用ねじ穴23に整合する位置に2つのねじ穴117が設けられている。固定用フランジ116の上側には、この固定用フランジ116を補強する補強用リブ118が形成されている。
【0039】
中間支持体47の下端部には、巻取りドラム45 46に取り付けられた連結管71の接続回転軸部75を水密状態で回転可能に支持するドラム支持筒120が設けられている。このドラム支持筒120はその内周面を鏡面仕上げされており、前記接続回転軸部75の2つのOリングが内周面に接触することで十分な水密性を保てるようになっている。このドラム支持筒120の両側端部には、接続回転軸部75の嵌合を容易にするために、テーパが施されている。
【0040】
中間支持体47の下側面には、2つのねじ用突起121 122が設けられている。このねじ用突起121 122は円柱状に形成され、その内部がねじ穴になっている。
【0041】
回転軸支持板49は、前記中間支持体47のねじ用突起121 122に取り付けられることでこの中間支持体47を挟んで装着され、各巻取りドラム45 46の回転軸としての接続回転軸部75をその回転を許容した状態で掴んで支持するものである。具体的には、図26から図31に示すように、主にU字状本体131と2つの嵌合凹部132と補強用リブ133とから構成されている。
【0042】
U字状本体131は、平板部135と、この平板部135の両側に上方に立ち上げて形成された2枚の側板136 137とから構成されている。各側板136 137には、その上端部に半円形状の切欠き138が設けられている。この切欠き138は、連結管71の接続回転軸部75の嵌合溝139に嵌合してこの接続回転軸部75を支持するためのものである。具体的には、回転軸支持板49が中間支持体47に取り付けられた状態で、側板136 137の切欠き138が前記接続回転軸部75の嵌合溝139にその下側から当接して嵌合される。これにより、切欠き138は、接続回転軸部75の先端がドラム支持筒120に嵌合した状態でその基端部を支持してその回転を安定させると共に、接続回転軸部75の軸方向外方へのずれを防止してドラム支持筒120からの抜け落ちを防止している。
【0043】
各嵌合凹部132は、中間支持体47のねじ用突起121 122に嵌合するものである。この嵌合凹部132がねじ用突起121 122に嵌合することでこの嵌合凹部132は、中間支持体47に確実に位置決めされて、堅固に取り付けられる。これにより、回転軸支持板49が中間支持体47に確実に取り付けられる。この嵌合凹部132は上方に開口し下方に突出した有底円筒状に形成されている。嵌合凹部132の内側形状はねじ用突起121 122に整合されている。平板部135の下側面に設けられた補強用リブ133は、平板部135から下方へ突出した嵌合凹部132と一体になって回転軸支持板49の全体を補強するものである。この補強用リブ133は、特に平板部135が撓むのと、側板136 137が開くのを抑えるように側板136 137に直交する方向に2本配設されている。これは次の理由による。平板部135が撓んで側板136 137が下方へずれることは、ドラム支持筒120に挿入された接続回転軸部75を下側から十分に支持できない状態になることであり、これでは水密性が悪くなると共に、巻取りドラム45 46の回転にも支障を来してしまう。さらに、側板136 137が開くと、接続回転軸部75がずれてドラム支持筒120から抜け落ちるおそれがある。このため、平板部135の撓みと側板136 137の開きを防止する目的で、側板136 137に直交する方向に補強用リブ133を2本配設した。
【0044】
ハンドル50は、各巻取りドラム45 46の回転軸58 65に連結して外部からこの巻取りドラム45 46を回転させてホース55を巻き取るためのもので、本体5の両側部から各巻取りドラム45 46にそれぞれ着脱可能に連結して取り付けられている。このハンドル50は具体的には、図1から図4及び図12に示すように、巻取りドラム45 46の回転軸58 65に互いに回転が規制された状態で嵌合するドラム嵌合部141と、各回転軸58 65に対して偏心させるアーム部142と、このアーム部142の先端部に回転可能に取り付けられた取っ手部143とから構成されている。このハンドル50は、使用しないときには、図12に示すように、蓋体6の補強用リブ37に設けられた係止爪40に取り付けられて収納されている。
【0045】
[使用態様]
以上のように構成されたホースリール1は、通常、車庫や倉庫等に収納しておく。使用するときには、蓋体6の取っ手39を手でもってホースリール1を持ち運ぶ。所望の位置に据え付けた後は、いずれかのホース取出し窓8 9からホース55を引き出して水道の蛇口に接続する。このとき、ホースリール1と蛇口との距離と、ホースリール1と水をかける対象(自動車等)との距離を考慮して、遠い方に大巻取りドラム45のホース55を使用する。特に、車高の高い自動車の洗車や高い位置に置かれた植物に水をやる場合等においては、踏み台があった方が便利なので、このときにはホースリール1を水をかける対象物の近くに置き、大巻取りドラム45のホース55を蛇口まで延ばす。
【0046】
各巻取りドラム45 46の一方からのホース55を水道の蛇口に接続した状態で、他方からのホース55を水をかける対象物に延ばす。この対象物側のホース55の先端には、水の噴出口を開閉できるノズル等を用いてもよい。
【0047】
そして、高い位置等に水をやる場合には、ホースリール1の蓋体6上に乗って行う。
【0048】
作業が終了した後は、バックル100を外して蓋体6を開け、この蓋体6の裏面の収納されたハンドル50を外して各巻取りドラム45 46に取り付ける。そして、ハンドル50で各巻取りドラム45 46を回転させて各ホース55を踏み台1内に巻き取る。その後、ハンドル50を外して蓋体6の係止爪40に取り付け、蓋体6を本体5に被せてバックル100で固定する。そして、取っ手39を持って倉庫等に収納する。また、通常の踏み台として使用する場合は、使用場所に戻す。
【0049】
[作用]
前記使用に際して各部は次のように作用する。
【0050】
ホース55を巻取りドラム45 46から引き出す際には、この巻取りドラム45 46が回転する。この巻取りドラム45 46の回転は、回転軸58 65が外側支持体48の回転軸支持穴102に支持されて、連結管71の接続回転軸部75が中間支持体47のドラム支持筒120に支持されて回転する。このとき、外側支持体48の回転軸支持穴102は、二つ割りでなく、円形状に一体的に形成されているので、この回転軸支持穴102と回転軸58 65との間でがたつきが生じにくく、安定的に回転する。
【0051】
さらに、接続回転軸部75とドラム支持筒120との間は、Oリング溝80に装着されたOリングが鏡面仕上げされたドラム支持筒120の内周面に接触して巻取りドラム45 46の回転が支持されるが、これだけの場合には多少ががたつきが生じてしまう。これを防止するために、回転軸支持板49の切欠き138が接続回転軸部75の基部に設けられた嵌合溝139にその下側から当接してこの接続回転軸部75を支持する。このため、接続回転軸部75はドラム支持筒120と共に回転軸支持板49の切欠き138によっても回転可能に支持される。
【0052】
これにより、各回転軸58 65及び接続回転軸部75が確実に支持されて、各巻取りドラム45 46が本体5に対して安定して回転する。
【0053】
また、一方の巻取りドラム45 46のホース55が水道の蛇口に接続されて水が流されると、その水はホース55からホース接続管81を介して連結管71に流入し、接続回転軸部75からドラム支持筒120を通って他方の巻取りドラム46 45の接続回転軸部75に流入する。さらに、ホース接続管81を介してホース55を通り、このホース55の先端部から対象物に水が噴出する。
【0054】
このとき、各巻取りドラム45 46の間では、接続回転軸部75が回転軸支持板49で支持されて安定した状態でドラム支持筒120内に挿入されている。これにより、接続回転軸部75のOリング溝80に取り付けられたOリングは、ドラム支持筒120の内周面に均等に当接されてこの部分で十分な水密性が保たれている。この状態で、各巻取りドラム45 46の間での水の流れが許容されている。
【0055】
[実施形態の効果]
踏み台1内にホースリールを格納したので、踏み台とホースリールとを個別に揃える場合に比べて、嵩張らず、整理、収納等が容易になる。さらに、使用する場合にも、ホース55の配設がそのまま踏み台1の設置になり、別体の外箱を取り外して使用する等の作業を要しないので、使い勝手が大幅に向上する。
【0056】
収納する場合は、ホース55を巻取りドラム45 46に巻き取ってそのまま車庫の片隅等に置くだけで済むので、かたづけが容易であると共に、嵩張らず、整理、収納等も容易になる。
【0057】
このホースリール1は、使用に際しては蓋体6の上側面が水に濡れやすいが、仮に濡れても蓋体6の上側面には長溝38を設けているので、滑ることはなく、安全である。
【0058】
以上詳細に説明したように本発明によれば、次の効果を奏することができる。
【0059】
(1) 踏み台内にホースリールを格納したので、踏み台とホースリールとを個別に揃える場合に比べて、嵩張らず、整理、収納等が容易になる。
【0060】
(2) 使用する場合に、ホースの配設がそのまま踏み台の設置になり、別体の外箱を取り外して使用する等の作業を要しない。このため、使い勝手が大幅に向上する。
【0061】
(3) 収納する場合は、ホースを巻取りドラムに巻き取ってそのまま車庫の片隅等に置くだけで済むので、かたづけが容易であると共に、嵩張らず、整理、収納等も容易になる。
【産業上の利用可能性】
【0062】
内部に巻取りドラムを備える形式のホースリールに適用することができる。
【符号の説明】
【0063】
1:ホースリール、2:踏み台部、3:ホースリール部、5:本体、6:蓋体、8、9:ホース取出し窓、11:支持体嵌合部、45、46:巻取りドラム、47:中間支持体、48:外側支持体、49:回転軸支持板、50:ハンドル、55:ホース。
【技術分野】
【0001】
本発明は、洗車、水まき等に使用するホースの収納及び使い勝手並びに作業効率の向上を考慮して改良したホースリールに関する。
【背景技術】
【0002】
洗車等を行うときには、1本のホースの一端を水道の蛇口に接続し、他端から水を噴出させて、車等に水をかける。このとき使用するホースは長くて扱いづらいため、一般にドラムに巻かれて用いられる。即ち、巻取りドラムと、これに巻かれたホースとを含んでホースリールが構成され、このホースリールを用いて洗車等が行われる。このホースリールの巻取りドラムにホースが巻き取られて収納され、繰り出されて使用される。
【0003】
また、車高の高い自動車や高い位置に置かれた植木鉢等に水をかけるときには、通常踏み台が用いられる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、車高の高い自動車の洗車等を行う際には、ホースリールと共に踏み台が必要であるため、これらホースリール及び踏み台は、同時に使用され同時に収納されることが多い。ところが、これらはそれぞれ独立した物品であるので嵩張り、その取り扱い及び収納が煩雑である。
【0005】
これを解消するために、例えば実開平2−98060号公報記載の「洗車用具セット」のように、ホースリールを収納したボックスの外箱を、踏み台として用いたものが知られている。
【0006】
しかしこの場合、収納の際には嵩張らなくてよいが、洗車に際して使用するときは外箱をボックスから取り外し、収納する時にはボックスにはめ込まなければならない。
【0007】
このように、踏み台となる外箱とボックスとが別部材であるため、使用及び収納に際しては前述のように、ホースの配設と別に、外箱の取り外し及びはめ込み作業を行わなければならず、使い勝手のよいものではなかった。
【0008】
本発明は以上述べたような問題点に鑑みてなされたもので、容易に使用できかつ容易に収納できるように使い勝手及び作業効率の向上を図ったホースリールを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前述した課題を解決するために本発明に係るホースリールは、ホースを巻き取る巻取りドラムと、当該巻取りドラムの全体を覆って形成されて内部にこの巻取りドラムが回転可能に収納される筐体と、前記巻取りドラムから離れた位置の前記筐体に設けられ、人間の手を出し入れできる高さ方向の寸法に設定されて、前記ホースの繰り出し及び巻き取り時に当該ホースを案内するホース取出し窓と、前記巻取りドラムに連結して外部からこの巻取りドラムを回転させるハンドルと、前記筐体の下部に設けられ、内部に侵入したごみを通過させる開口とを備えて構成されたことを特徴とする。前記筐体は、傾斜した平板状の壁板を有し、当該壁板に前記ホース取出し窓を備えて構成した。
【発明の効果】
【0010】
巻取りドラムに巻かれたホースを、巻取りドラムから離れた位置に設けられたホース取出し窓を通して、繰り出し巻き取ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明に係るホースリールをその蓋体を取り外した状態で示す斜視図である。
【図2】本発明に係るホースリールを示す斜視図である。
【図3】本発明に係るホースリールをその下側面から見た斜視図である。
【図4】本発明に係るホースリールをその下側から見た下面図である。
【図5】本発明に係るホースリールの本体を示す斜視図である。
【図6】本体を示す正面図である。
【図7】本体を示す背面図である。
【図8】本体を示す側面断面図である。
【図9】本体を上側から見た平面図である。
【図10】本体を下側から見た下面図である。
【図11】蓋体を示す平面図である。
【図12】蓋体を示す下面図である。
【図13】蓋体を示す正面図である。
【図14】大巻取りドラムを示す正面図である。
【図15】小巻取りドラムを示す正面図である。
【図16】連結管を示す側面断面図である。
【図17】連結管を示す裏面図である。
【図18】ホース接続管を示す側面図である。
【図19】外側支持体を示す正面図である。
【図20】外側支持体を示す裏面図である。
【図21】外側支持体を示す側面図である。
【図22】中間支持体を示す正面図である。
【図23】中間支持体を示す平面図である。
【図24】中間支持体を示す下面図である。
【図25】中間支持体を示す側面断面図である。
【図26】回転軸支持板を示す正面図である。
【図27】回転軸支持板を示す平面図である。
【図28】回転軸支持板を示す下面図である。
【図29】回転軸支持板を示す正面断面図である。
【図30】回転軸支持板を示す側面図である。
【図31】回転軸支持板を示す側面断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、図1から図5は本実施形態に係るホースリール1をその細部を省略して概略的に記載した図であり、図6から図31はホースリール1の各部品を個別に記載した図である。図1はホースリール1をその蓋体6を取り外した状態で示す斜視図、図2はホースリール1を示す斜視図、図3はホースリール1をその下側面から見た斜視図、図4はホースリール1をその下側から見た下面図、図5はホースリール1の本体5を示す斜視図である。また、図6は本体5を示す正面図、図7は本体5を示す背面図、図8は本体5を示す側面断面図、図9は本体5を上側から見た平面図、図10は本体5を下側から見た下面図、図11は蓋体6を示す平面図、図12は蓋体6を示す下面図、図13は蓋体6を示す正面図、図14は大巻取りドラム45を示す正面図、図15は小巻取りドラム46を示す正面図、図16は連結管71を示す側面断面図、図17は連結管71を示す裏面図、図18はホース接続管81を示す側面図、図19は外側支持体48を示す正面図、図20は外側支持体48を示す裏面図、図21は外側支持体48を示す側面図、図22は中間支持体47を示す正面図、図23は中間支持体47を示す平面図、図24は中間支持体47を示す下面図、図25は中間支持体47を示す側面断面図、図26は回転軸支持板49を示す正面図、図27は回転軸支持板49を示す平面図、図28は回転軸支持板49を示す下面図、図29は回転軸支持板49を示す正面断面図、図30は回転軸支持板49を示す側面図、図31は回転軸支持板49を示す側面断面図である。
【0013】
本実施形態に係るホースリール1の全体構成は図1から図4に示すようになっている。
【0014】
このホースリール1は、筐体にホースリールを格納して一体品とし、ホースの収納、洗車等の際の使い勝手及び作業効率の改良を図ったものである。ホースリール1は具体的には、筐体としての踏み台部2と、ホースリール部3とから構成されている。
【0015】
踏み台部2は、外郭を構成する本体5と、この本体5の上側に着脱自在に取り付けられた蓋体6とから構成されている。
【0016】
本体5は、図5から図10に示すように、4枚の壁板によって上部及び下部が開口した筒状に、かつ、頭部(上部)を除去した裁頭四角錐状に形成されている。この本体5は、蓋体6が被せられた状態でその上に人が乗るため、壁面の厚みを増したり、補強用リブ(図示せず)を設けたりして、ある程度の強度が持たされている。
【0017】
本体5の4枚の壁板の下部にはそれぞれ切欠部7a,7b,7c,7dが設けられている。4枚の壁板のうち正面壁板5aの上部には、大きく切り欠いたホース用の窓としてのホース取出し窓8が設けられている。後述の大巻取りドラム45に巻かれたホース55は本体5の内部からホース取出し窓8を介して外部に繰り出されると共に巻き取られるようになっている。
【0018】
本体5の裏面壁板5bの上部には、前記ホース取出し窓8よりも小さく形成されたホース取出し窓9が設けられている。後述の小巻取りドラム46に巻かれたホース55は本体5の内部からホース取出し窓9を介して外部に繰り出されるようになっている。
【0019】
本体5の側面壁板5c 5dには支持体嵌合部11が形成されている。この支持体嵌合部11は、後述する外側支持体48を嵌合して固定するためのもので、上方へ開口するように大きく切り欠いて構成されている。この支持体嵌合部11は各側面壁板5c 5dで同様の形状に形成されている。支持体嵌合部11は具体的にはほぼ逆台形状に形成されており、上方に開口している。支持体嵌合部11の下部は、両側に位置する平坦面部12と、中央に位置する半円状の円弧部13とから形成され、外側支持体48の下部が整合するようになっている。この支持体嵌合部11の底部は、内外側方向に十分な幅を持たせて、各巻取りドラム45 56を支持した外側支持体48を確実に支持し得るようになっている。さらに、この支持体嵌合部11の底部には外側支持体48の後述する嵌合突片103を嵌合支持するための嵌合長穴14(図8及び図9参照)が設けられている。
【0020】
支持体嵌合部11の上下方向中間部には、特に図8及び図9に示すように、外側支持体48が嵌合された状態で中間部においてこの外側支持体48を支持する嵌合穴15が両側にそれぞれ設けられている。この嵌合穴15には、その下側半円部分を外側に突出させた段部16が形成され、十分な幅を持たせた支持体嵌合部11の底部と相俟って外側支持体48を確実に支持し、間接的に巻取りドラム45 46を確実に支持するようになっている。
【0021】
支持体嵌合部11の上側部には、その両側に支持台部17と固定用ねじ穴18とが設けられている。支持台部17は、支持体嵌合部11の上側部の両側に平坦状に形成され、外側支持体48の固定板部99が上側から被さった状態でこの外側支持体48を下側から支持するようになっている。固定用ねじ穴18は支持台部17の中央に設けられ、固定板部99の上側から固定用ねじ(図示せず)がねじ込まれることで、固定板部99が支持台部17に固定され、外側支持体48が本体5に固定されるようになっている。
【0022】
本体5の中間部(図9及び図10の左右方向中間部)には、後述する中間支持体47が取り付けられる支持片21が設けられている。この支持片21は、本体5の正面壁板5a及び裏面壁板5bに互いに対向してそれぞれ設けられている。各支持片21は、正面壁板5a及び裏面壁板5bである背面壁21aと、両側を区画する側壁21b 21cと、下側を区画する底面壁21dとから構成され、中間支持体47の張出し部114 115が上側から嵌合するようになっている。
【0023】
各支持片21の上側には、支持台部22と固定用ねじ穴23とが設けられている。支持台部22は、正面壁板5a及び裏面壁板5bの上側部に平坦状に形成され、中間支持体47の固定用フランジ116が上側から被さった状態でこの固定用フランジ116を下側から支持するようになっている。固定用ねじ穴23は支持台部22に2つ設けられ、固定用フランジ116の上側から固定用ねじ(図示せず)がねじ込まれることで個の固定用フランジ116が支持台部22に固定されて、中間支持体47が本体5に固定されるようになっている。
【0024】
蓋体6は、本体5の上側を塞ぐと共に、踏み台の踏み板として機能する。蓋体6の全体構成は、図11から図13に示すように、前面壁31と後面壁32と両側壁33 34と上側板35とから構成されている。両側壁33 34の外側には、本体5側に取り付けられたバックル100(図1参照)が係止されるバックル係止片36がそれぞれ設けられている。
【0025】
上側板35は平板状に形成され、その内側面(下側面)に補強用リブ37が設けられている。この補強用リブ37は、上側板35の上に人が乗ったときに、その重量を十分に支えることができる程度の強度が得られるように設定されている。上側板35の上側面には、浅く窪ませた長溝38が並列に多数形成されている。この長溝38は、滑り止めと補強としての機能を兼ね備えたものである。
【0026】
上側板35の上側面中央部には、ホースリール1を持ち運ぶための取っ手39が設けられている。この取っ手39は回動式になっており、ホースリール1を持ち運ばないときには収納される。この取っ手39は収納されることで、上側板35の面から上方に突出しないように形成され、踏み台として使用する際に邪魔にならないようになっている。
【0027】
蓋体6の裏面の補強用リブ37には、後述する2つのハンドル50をそれぞれ嵌合して支持するための係止爪40が設けられている。この係止爪40は、補強用リブ37を円弧形状等に切り欠いて形成されている。ハンドル50は使用しないときには係止爪40に嵌め込んで収納される。
【0028】
ホースリール部3は、図1から図4に示すように主に、2つの巻取りドラム45 46と中間支持体47と外側支持体48と回転軸支持板49とハンドル50とから構成されている。
【0029】
2つの巻取りドラム45 46のうち、一方は他方よりも幅を広く形成されている。幅の広い大巻取りドラム45は、図14に示すように主に、両側の円盤部52 53と、各円盤部52 53を互いに接続して一体的に形成されホース55が直接に巻かれる筒部54とから構成されている。筒部54は長く成形され、各円盤部52 53の間が広く設定されている。筒部54には、後述するホース接続管81を通すための接続管挿入穴56が設けられている。一方の円盤部52の外側には回転軸58が設けられている。この回転軸58は、外側支持体48の後述する回転軸支持穴102に嵌合して巻取りドラム45の回転を支持するものである。また、回転軸58は、ハンドル50が嵌合連結して巻取りドラム45を回転させるハンドル連結用の筒としての機能も有している。
【0030】
小巻取りドラム46は、図15に示すように、その全体構成は前記大巻取りドラム45とほぼ同様で、両側の円盤部61 62と、各円盤部61 62を互いに接続して一体的に形成する筒部63とからなり、筒部63が前記大巻取りドラム45の筒部54よりも短く形成されて、各円盤部61 62の間が狭く設定されている。筒部63には接続管挿入穴64が設けられ、一方の円盤部61の外側には回転軸65が設けられている。
【0031】
各巻取りドラム45 46の他方の円盤部53、62には連結管71が取り付けられている。この連結管71は、巻取りドラム45 46の回転を支持する回転軸として機能すると共に、中間支持体47を介して2つの巻取りドラム45 46の間を連通して各巻取りドラム45 46の間での水の流れを許容する機能も備えている。この連結管71は具体的には、図16及び図17に示すように、各巻取りドラム45 46の他方の円盤部53、62に直接に取り付けられて連結管71が各巻取りドラム45 46に固定される円盤部72と、この円盤部72に一体的に成形され各筒部54 63の接続管挿入穴56 64と外部とを連通する連通管部73と、この連通管部73の内側端部に設けられホース接続管81(図18参照)が回転自在に連結される接続管連結部74と、連通管部73の外側端部に設けられ後述するドラム支持筒120に嵌合することで各巻取りドラム45 46が回転可能に支持されると共にそれらの間が連通されて水の流れが許容される接続回転軸部75とから構成されている。
【0032】
接続管連結部74は、筒状に形成され、連結管71が巻取りドラム45 46に取り付けられた状態で、巻取りドラム45 46の筒部54 63の接続管挿入穴56 64に臨ませて外部に突出しない状態に位置させて設けられている。接続管連結部74には、抜け止めピン(図示せず)が嵌合するピン穴76が2つ設けられている。円盤部72の周囲には、この円盤部72を巻取りドラム45 46にねじで固定するためのねじ穴78及び切欠き79 79が設けられている。
【0033】
接続回転軸部75は、筒状を有し、その外周面にOリング溝80が2つ設けられている。この各Oリング溝80にOリング(図示せず)が取り付けられた状態でドラム支持筒120に嵌合されることで、これらの間が回転を許容された状態で水密に結合されるようになっている。さらにこの接続回転軸部75は、巻取りドラム45 46の回転軸を兼用している。即ち、接続回転軸部75がドラム支持筒120に嵌合することで、巻取りドラム45 46が中間支持体47に回転可能に支持されるようになっている。接続回転軸部75の基部には、回転軸支持板49の切欠き138が回転可能に嵌合する嵌合溝139が設けられている。円盤部72の接続管連結部74側には、補強用リブ77が設けられている。
【0034】
ホース接続管81は、ホース55と連結管71とをつなぐためのもので、全体をほぼL型に形成されている。このホース接続管81をL型にしたのは、ホース55を巻取りドラム45 46の筒部54 63に巻き付けやすいようにするためである。即ち、ホース接続管81を連結管71に連結した状態でこのホース接続管81を筒部54、63の接続管挿入穴56 64に挿入したとき、ホース55が筒部54、63に対してその接線方向に接続されるようにするためである。これにより、筒部54、63へのホース55の巻き取りが容易になる。このホース接続管81は具体的には図18に示すように、L型の管本体82と、この管本体82の一方に設けられたホース接続部83と、管本体82の他方に設けられた連結管接続部84とから構成されている。
【0035】
ホース接続部83は、ホース55の端部が嵌合された状態でその端部の内側に係止して抜け落ちを防止する拡径爪部86と、この拡径爪部86の先端部に設けられホース55内に挿入されることでホース55の折れを防止する可撓性のあるホース折れ防止部87とから構成されている。
【0036】
連結管接続部84は、連結管71の接続管連結部74の内部に挿入されてこれらの間が接続される接続管部88によって構成されている。この接続管部88の先端にはシール用のOリング溝89が2つ設けられ、基端側には抜け止め用のピン溝90が設けられている。ホース接続管81の連結管接続部84が連結管71の接続管連結部74に嵌合した状態で、ピン溝90に接続管連結部74のピン穴76から抜け止めピンが嵌合されることで、ホース接続管81が接続管連結部74に対して回転が許容されて抜け落ちが防止されるようになっている。
【0037】
本体5の側面壁板5c 5dに設けられた支持体嵌合部11には、2つ並んで配設される各巻取りドラム45 46の両外側を回転可能に支持する2つの外側支持体48が設けられている。各外側支持体48はそれぞれ同じ形状を有し、ともにほぼ逆台形状に形成されている。この外側支持体48は具体的には図19から21に示すように、外側壁を構成する逆台形状の外側板96と、この外側板96の内側面に設けられ本体5の支持体嵌合部11の部分に整合して形成されてこの部分に嵌合することで外側支持体48が本体5に安定的に取り付けられるようにすると共に補強としての機能も備えた嵌合リブ97と、外側板96の内側面の上下方向中央部であって嵌合リブ97の両側部に2つ設けられ前記支持体嵌合部11の嵌合穴15に嵌合して安定的に取り付けられるようにする嵌合突起98と、外側板96の上側部において内側に折り曲げて形成され前記本体5の支持台部17に上側から被さるように取り付けられてねじで固定される固定板部99と、外側板96の外側面の上部に設けられバックル100が取り付けられるバックル取付部101と、外側板96の下部に設けられ巻取りドラム45 46の回転軸58 65を回転可能に支持する回転軸支持穴102と、この回転軸支持穴102の下部に設けられ本体5の支持体嵌合部11の嵌合長穴14に嵌合して外側支持体48を本体5に堅固に取り付ける嵌合突片103とから構成されている。回転軸支持穴102は、その上側半円部分が外側板96に食い込むように形成され、下側半円部分は外側板96から下方に半円状に突出させて形成されている。即ち、外側支持体48側に半円部が、本体5側に半円部がそれぞれ形成されてこれらが互いに合わせられることで回転軸の支持穴を構成する一般的な構成と異なり、ここでは強度及びがたつきを考慮して、円形の一体的な穴として回転軸支持穴102を構成している。
【0038】
本体5の中央部に取り付けられる中間支持体47は、各巻取りドラム45 46の間に位置して各巻取りドラム45 46を回転可能に支持するものである。この中間支持体47は図22から図25に示すように、正面形状をほぼ逆台形状に形成されている。具体的には、ほぼ逆台形状に形成された平板112と、この平板112の両側面に縦横に設けられた補強用リブ113とを有して構成されている。補強用リブ113は平板112の両側面にそれぞれ設けられるため、平面形状は十分な幅(厚み)を有し、十分な強度が保たれている。中間支持体47の上端部の両側には張出し部114 115が設けられている。この張出し部114 115は、本体5の支持片21に嵌合することで、この中間支持体47が本体5側に確実に支持されるようにするためのものである。このため、張出し部114 115は、その平板112及び補強用リブ113が両側へ延出して支持片21に整合するように形成されている。この張出し部114 115の上側には、本体5の支持台部22にその上側から被せるように取り付けられる固定用フランジ116が設けられている。さらにこの固定用フランジ116には、支持台部22の固定用ねじ穴23に整合する位置に2つのねじ穴117が設けられている。固定用フランジ116の上側には、この固定用フランジ116を補強する補強用リブ118が形成されている。
【0039】
中間支持体47の下端部には、巻取りドラム45 46に取り付けられた連結管71の接続回転軸部75を水密状態で回転可能に支持するドラム支持筒120が設けられている。このドラム支持筒120はその内周面を鏡面仕上げされており、前記接続回転軸部75の2つのOリングが内周面に接触することで十分な水密性を保てるようになっている。このドラム支持筒120の両側端部には、接続回転軸部75の嵌合を容易にするために、テーパが施されている。
【0040】
中間支持体47の下側面には、2つのねじ用突起121 122が設けられている。このねじ用突起121 122は円柱状に形成され、その内部がねじ穴になっている。
【0041】
回転軸支持板49は、前記中間支持体47のねじ用突起121 122に取り付けられることでこの中間支持体47を挟んで装着され、各巻取りドラム45 46の回転軸としての接続回転軸部75をその回転を許容した状態で掴んで支持するものである。具体的には、図26から図31に示すように、主にU字状本体131と2つの嵌合凹部132と補強用リブ133とから構成されている。
【0042】
U字状本体131は、平板部135と、この平板部135の両側に上方に立ち上げて形成された2枚の側板136 137とから構成されている。各側板136 137には、その上端部に半円形状の切欠き138が設けられている。この切欠き138は、連結管71の接続回転軸部75の嵌合溝139に嵌合してこの接続回転軸部75を支持するためのものである。具体的には、回転軸支持板49が中間支持体47に取り付けられた状態で、側板136 137の切欠き138が前記接続回転軸部75の嵌合溝139にその下側から当接して嵌合される。これにより、切欠き138は、接続回転軸部75の先端がドラム支持筒120に嵌合した状態でその基端部を支持してその回転を安定させると共に、接続回転軸部75の軸方向外方へのずれを防止してドラム支持筒120からの抜け落ちを防止している。
【0043】
各嵌合凹部132は、中間支持体47のねじ用突起121 122に嵌合するものである。この嵌合凹部132がねじ用突起121 122に嵌合することでこの嵌合凹部132は、中間支持体47に確実に位置決めされて、堅固に取り付けられる。これにより、回転軸支持板49が中間支持体47に確実に取り付けられる。この嵌合凹部132は上方に開口し下方に突出した有底円筒状に形成されている。嵌合凹部132の内側形状はねじ用突起121 122に整合されている。平板部135の下側面に設けられた補強用リブ133は、平板部135から下方へ突出した嵌合凹部132と一体になって回転軸支持板49の全体を補強するものである。この補強用リブ133は、特に平板部135が撓むのと、側板136 137が開くのを抑えるように側板136 137に直交する方向に2本配設されている。これは次の理由による。平板部135が撓んで側板136 137が下方へずれることは、ドラム支持筒120に挿入された接続回転軸部75を下側から十分に支持できない状態になることであり、これでは水密性が悪くなると共に、巻取りドラム45 46の回転にも支障を来してしまう。さらに、側板136 137が開くと、接続回転軸部75がずれてドラム支持筒120から抜け落ちるおそれがある。このため、平板部135の撓みと側板136 137の開きを防止する目的で、側板136 137に直交する方向に補強用リブ133を2本配設した。
【0044】
ハンドル50は、各巻取りドラム45 46の回転軸58 65に連結して外部からこの巻取りドラム45 46を回転させてホース55を巻き取るためのもので、本体5の両側部から各巻取りドラム45 46にそれぞれ着脱可能に連結して取り付けられている。このハンドル50は具体的には、図1から図4及び図12に示すように、巻取りドラム45 46の回転軸58 65に互いに回転が規制された状態で嵌合するドラム嵌合部141と、各回転軸58 65に対して偏心させるアーム部142と、このアーム部142の先端部に回転可能に取り付けられた取っ手部143とから構成されている。このハンドル50は、使用しないときには、図12に示すように、蓋体6の補強用リブ37に設けられた係止爪40に取り付けられて収納されている。
【0045】
[使用態様]
以上のように構成されたホースリール1は、通常、車庫や倉庫等に収納しておく。使用するときには、蓋体6の取っ手39を手でもってホースリール1を持ち運ぶ。所望の位置に据え付けた後は、いずれかのホース取出し窓8 9からホース55を引き出して水道の蛇口に接続する。このとき、ホースリール1と蛇口との距離と、ホースリール1と水をかける対象(自動車等)との距離を考慮して、遠い方に大巻取りドラム45のホース55を使用する。特に、車高の高い自動車の洗車や高い位置に置かれた植物に水をやる場合等においては、踏み台があった方が便利なので、このときにはホースリール1を水をかける対象物の近くに置き、大巻取りドラム45のホース55を蛇口まで延ばす。
【0046】
各巻取りドラム45 46の一方からのホース55を水道の蛇口に接続した状態で、他方からのホース55を水をかける対象物に延ばす。この対象物側のホース55の先端には、水の噴出口を開閉できるノズル等を用いてもよい。
【0047】
そして、高い位置等に水をやる場合には、ホースリール1の蓋体6上に乗って行う。
【0048】
作業が終了した後は、バックル100を外して蓋体6を開け、この蓋体6の裏面の収納されたハンドル50を外して各巻取りドラム45 46に取り付ける。そして、ハンドル50で各巻取りドラム45 46を回転させて各ホース55を踏み台1内に巻き取る。その後、ハンドル50を外して蓋体6の係止爪40に取り付け、蓋体6を本体5に被せてバックル100で固定する。そして、取っ手39を持って倉庫等に収納する。また、通常の踏み台として使用する場合は、使用場所に戻す。
【0049】
[作用]
前記使用に際して各部は次のように作用する。
【0050】
ホース55を巻取りドラム45 46から引き出す際には、この巻取りドラム45 46が回転する。この巻取りドラム45 46の回転は、回転軸58 65が外側支持体48の回転軸支持穴102に支持されて、連結管71の接続回転軸部75が中間支持体47のドラム支持筒120に支持されて回転する。このとき、外側支持体48の回転軸支持穴102は、二つ割りでなく、円形状に一体的に形成されているので、この回転軸支持穴102と回転軸58 65との間でがたつきが生じにくく、安定的に回転する。
【0051】
さらに、接続回転軸部75とドラム支持筒120との間は、Oリング溝80に装着されたOリングが鏡面仕上げされたドラム支持筒120の内周面に接触して巻取りドラム45 46の回転が支持されるが、これだけの場合には多少ががたつきが生じてしまう。これを防止するために、回転軸支持板49の切欠き138が接続回転軸部75の基部に設けられた嵌合溝139にその下側から当接してこの接続回転軸部75を支持する。このため、接続回転軸部75はドラム支持筒120と共に回転軸支持板49の切欠き138によっても回転可能に支持される。
【0052】
これにより、各回転軸58 65及び接続回転軸部75が確実に支持されて、各巻取りドラム45 46が本体5に対して安定して回転する。
【0053】
また、一方の巻取りドラム45 46のホース55が水道の蛇口に接続されて水が流されると、その水はホース55からホース接続管81を介して連結管71に流入し、接続回転軸部75からドラム支持筒120を通って他方の巻取りドラム46 45の接続回転軸部75に流入する。さらに、ホース接続管81を介してホース55を通り、このホース55の先端部から対象物に水が噴出する。
【0054】
このとき、各巻取りドラム45 46の間では、接続回転軸部75が回転軸支持板49で支持されて安定した状態でドラム支持筒120内に挿入されている。これにより、接続回転軸部75のOリング溝80に取り付けられたOリングは、ドラム支持筒120の内周面に均等に当接されてこの部分で十分な水密性が保たれている。この状態で、各巻取りドラム45 46の間での水の流れが許容されている。
【0055】
[実施形態の効果]
踏み台1内にホースリールを格納したので、踏み台とホースリールとを個別に揃える場合に比べて、嵩張らず、整理、収納等が容易になる。さらに、使用する場合にも、ホース55の配設がそのまま踏み台1の設置になり、別体の外箱を取り外して使用する等の作業を要しないので、使い勝手が大幅に向上する。
【0056】
収納する場合は、ホース55を巻取りドラム45 46に巻き取ってそのまま車庫の片隅等に置くだけで済むので、かたづけが容易であると共に、嵩張らず、整理、収納等も容易になる。
【0057】
このホースリール1は、使用に際しては蓋体6の上側面が水に濡れやすいが、仮に濡れても蓋体6の上側面には長溝38を設けているので、滑ることはなく、安全である。
【0058】
以上詳細に説明したように本発明によれば、次の効果を奏することができる。
【0059】
(1) 踏み台内にホースリールを格納したので、踏み台とホースリールとを個別に揃える場合に比べて、嵩張らず、整理、収納等が容易になる。
【0060】
(2) 使用する場合に、ホースの配設がそのまま踏み台の設置になり、別体の外箱を取り外して使用する等の作業を要しない。このため、使い勝手が大幅に向上する。
【0061】
(3) 収納する場合は、ホースを巻取りドラムに巻き取ってそのまま車庫の片隅等に置くだけで済むので、かたづけが容易であると共に、嵩張らず、整理、収納等も容易になる。
【産業上の利用可能性】
【0062】
内部に巻取りドラムを備える形式のホースリールに適用することができる。
【符号の説明】
【0063】
1:ホースリール、2:踏み台部、3:ホースリール部、5:本体、6:蓋体、8、9:ホース取出し窓、11:支持体嵌合部、45、46:巻取りドラム、47:中間支持体、48:外側支持体、49:回転軸支持板、50:ハンドル、55:ホース。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ホースを巻き取る巻取りドラムと、
当該巻取りドラムの全体を覆って形成されて内部にこの巻取りドラムが回転可能に収納される筐体と、
前記巻取りドラムから離れた位置の前記筐体に設けられ、人間の手を出し入れできる高さ方向の寸法に設定されて、前記ホースの繰り出し及び巻き取り時に当該ホースを案内するホース取出し窓と、
前記巻取りドラムに連結して外部からこの巻取りドラムを回転させるハンドルと、
前記筐体の下部に設けられ、内部に侵入したごみを通過させる開口と
を備えて構成されたことを特徴とするホースリール。
【請求項2】
請求項1に記載のホースリールにおいて、
前記筐体が、傾斜した平板状の壁板を有し、当該壁板に前記ホース取出し窓を備えて構成されたことを特徴とするホースリール。
【請求項3】
請求項2に記載のホースリールにおいて、
前記筐体の平板状の壁板が、下方へ向けて広がる方向に傾斜したことを特徴とするホースリール。
【請求項1】
ホースを巻き取る巻取りドラムと、
当該巻取りドラムの全体を覆って形成されて内部にこの巻取りドラムが回転可能に収納される筐体と、
前記巻取りドラムから離れた位置の前記筐体に設けられ、人間の手を出し入れできる高さ方向の寸法に設定されて、前記ホースの繰り出し及び巻き取り時に当該ホースを案内するホース取出し窓と、
前記巻取りドラムに連結して外部からこの巻取りドラムを回転させるハンドルと、
前記筐体の下部に設けられ、内部に侵入したごみを通過させる開口と
を備えて構成されたことを特徴とするホースリール。
【請求項2】
請求項1に記載のホースリールにおいて、
前記筐体が、傾斜した平板状の壁板を有し、当該壁板に前記ホース取出し窓を備えて構成されたことを特徴とするホースリール。
【請求項3】
請求項2に記載のホースリールにおいて、
前記筐体の平板状の壁板が、下方へ向けて広がる方向に傾斜したことを特徴とするホースリール。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【公開番号】特開2009−149451(P2009−149451A)
【公開日】平成21年7月9日(2009.7.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−95560(P2009−95560)
【出願日】平成21年4月10日(2009.4.10)
【分割の表示】特願2006−119724(P2006−119724)の分割
【原出願日】平成8年1月16日(1996.1.16)
【出願人】(391001457)アイリスオーヤマ株式会社 (146)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年7月9日(2009.7.9)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年4月10日(2009.4.10)
【分割の表示】特願2006−119724(P2006−119724)の分割
【原出願日】平成8年1月16日(1996.1.16)
【出願人】(391001457)アイリスオーヤマ株式会社 (146)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]