説明

ホームネットワークシステム及びその制御方法

本発明の目的とするところは、被制御デバイスを一括制御するためのホームネットワークシステム及びその制御方法を提供することにある。
ホームネットワークシステムが開示される。本ホームネットワークシステムは、複数の被制御デバイスを制御するためのコマンドセットを伝送する入力デバイスと、入力デバイスから受信されたコマンドセットに基づいて、複数の被制御デバイスのうち、少なくとも二つの被制御デバイスを順次に一括制御する制御デバイスとを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ホームネットワークシステム及びその制御方法に関し、より詳細には、被制御デバイスを一括制御するためのホームネットワークシステム及びその制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、ホームネットワークシステムは、ホーム(Home)に設定されるホームネットワーク(Home Network)と外部通信ネットワーク間のネットワーク整合を行うことにより、知能化されたコミュニケーションができるようにするネットワークシステムを意味し、このようなネットワーク化を通じて家庭内の情報資源の共有と個別の製品の効用を極大化させる。
【0003】
ホームネットワークを構成するホームデバイスには、パーソナルコンピュータや、ファクス、スキャナ、プリンタなどのような情報系デバイスや、テレビやセットトップボックス、DVD、VCR、オーディオ、カムコーダ、家庭用のゲーム機などのようなA/Vデバイスや、コーヒーメーカや、炊飯器、冷蔵庫、洗濯機、電子レンジ、カメラなどのような制御系デバイス、及びリモコンやインターフォン、センサ、ライトなどのようなダミーデバイスなどがある。
【0004】
更に、最近は、ユーザが携帯して使用可能なポータブルデバイスをホームネットワークシステムに組み込ませて、ホームネットワークシステムを用いてホームデバイスだけでなくポータブルデバイスの制御も可能としている。
【0005】
このようなホームデバイスとポータブルデバイスとは、それぞれのカテゴリに応じて電話線や、無線LAN(Wireless LAN)や、ブルートゥース(Bluetooth(登録商標))、USB(Universal Serial Bus)、IEEE 1394、又は電力線などのようなサーブ網に接続される。
【0006】
一方、従来のホームネットワークシステムでは、それぞれのホームデバイスとポータブルデバイスに対する制御が可能であるが、ユーザの所望の状態や条件を満たすためには、それぞれのホームデバイス又はポータブルデバイスが一々制御されるように操作しなければならないという問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、被制御デバイスを一括制御するためのホームネットワークシステム及びその制御方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記目的を達成するための本発明の一実施形態に係るホームネットワークシステムは、複数の被制御デバイスを制御するためのコマンドセットを伝送する入力デバイスと、前記入力デバイスから受信されたコマンドセットに基づいて、前記複数の被制御デバイスのうち、少なくとも二つの被制御デバイスを順次に一括制御する制御デバイスとを含む。
【0009】
ここで、前記コマンドセットは、前記少なくとも二つの被制御デバイスを制御するための複数の制御命令が、前記制御デバイスで順次に生成されるようにするための一つの制御命令であってよい。
【0010】
そして、前記コマンドセットと前記複数の制御命令とは、前記制御デバイスに相互マッチングングして保存され、前記複数の制御命令の種類と、順番及び被制御対象のうち、少なくとも一つはユーザの操作によって変更可能であってよい。
【0011】
なお、前記制御デバイスは、前記複数の被制御デバイスと通信し、前記複数の被制御デバイスに対する情報及び前記複数の被制御デバイスを制御するための制御命令に対する情報を抽出して保存してよい。
【0012】
そして、前記複数の被制御デバイスに対する情報は、前記複数の被制御デバイスの種類と、名称及び製造者のうち、少なくとも一つに対する情報を含んでよい。
【0013】
なお、前記制御デバイスは、前記複数の制御命令を前記少なくとも二つの被制御デバイスに順次に伝送し、前記少なくとも二つの被制御デバイスを一括制御してよい。
【0014】
そして、前記コマンドセットは、前記制御デバイスから生成され、前記入力デバイスは、前記制御デバイスから生成されて伝達された少なくとも一つのコマンドセットに対するリストから一つのコマンドセットを選択し、前記制御デバイスに伝送してよい。
【0015】
なお、前記入力デバイスは、前記被制御デバイスとしても使われたり、前記複数の被制御デバイスのうちの一つは前記入力デバイスとしても使われてよい。
【0016】
そして、前記複数の被制御デバイスのうちの一つは、前記制御デバイスとしても使われてよい。
【0017】
一方、前記目的を達成するための本発明の一実施形態に係るホームネットワークシステムの制御方法は、被制御デバイスを順次に一括制御するためのコマンドセットを伝送するステップと、前記コマンドセットに基づいて、前記被制御デバイスに対する制御命令を順次に伝送するステップとを含む。
【発明の効果】
【0018】
上述のように、本発明の多様な実施形態によると、デバイス間の送受信を通じて別のデバイスを統制/制御し、ユーザの所望の状態や条件が遠隔で行われることができるようにし、一連の制御命令を一々入力することなく、一回の操作のみでユーザの所望の状態や条件をより容易かつ便利に最適化させつことができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の一実施形態に係るホームネットワークシステムを示す図である。
【図2】本発明の別の実施形態に係るホームネットワークシステムを示す図である。
【図3】別のデバイスの状態を考慮したマクロコントロール方法を説明するための図である。
【図4】外部環境を考慮したマクロコントロール方法を説明するための図である。
【図5A】コマンドセットと制御命令との方法を説明するための図である。
【図5B】コマンドセットと制御命令との連動方法を説明するための図である。
【図5C】コマンドセットと制御命令との連動方法を説明するための図である。
【図5D】コマンドセットと制御命令との連動方法を説明するための図である。
【図5E】コマンドセットと制御命令との連動方法を説明するための図である。
【図6】本発明の一実施形態に係るホームネットワークシステムの制御方法を説明するためのフローチャートである。
【図7】制御デバイスに対するブロック図である。
【図8】入力デバイス及び被制御デバイスに対するブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。特に、図1ないし図4を参照しながら、マクロコントロールのためのホームネットワークシステムについて説明し、図5Aないし図5Eを参照しながら、コマンドセットと制御命令との連動方法について説明する。なお、図6ないし図8を参照しながら、コマンドセットに基づいて制御命令を生成するためのプロセスと構成について説明する。
【0021】
<サーバを用いたマクロコントロール>
図1は、本発明の一実施形態に係るホームネットワークシステムを示す図である。本実施形態に係るホームネットワークシステムは、デバイスと中央のホームサーバとの送受信を通じて別のデバイスを統制/制御する。
【0022】
このようなホームネットワークシステムは、ホームサーバ110と、ホームデバイス120、130、140及びポータブルデバイス150、160、170で構成される。
【0023】
ホームサーバ110は、ホームネットワークシステム内のデバイスの動作全般を制御する。特に、ホームサーバ110はホームデバイス120、130、140及びポータブルデバイス150、160、170のうちの一つから遠隔で受信されたコマンドセットに基づいて、ホームデバイス120、130、140及びポータブルデバイス150、160、170のうち、少なくとも一つのデバイスをコントロールするための制御命令を生成し、各デバイスに伝達する。
【0024】
なお、ホームサーバ110は、受信されたコマンドセットに基づいて少なくとも一つのデバイスを制御するために、ホームネットワークシステム内のデバイスに対する情報を収集して保存する。具体的に、ホームサーバ110は、ホームネットワークシステム内のデバイスとの無線通信を通じて各デバイスの種類や、名称や、製造者などに対する情報を収集したり、ユーザによって、ホームネットワークシステム内のデバイスに対する情報が直接入力され、このような情報を保存するようになる。
【0025】
そして、ホームサーバ110は、受信されたコマンドセットに基づいて少なくとも一つのデバイスを制御するための制御命令を生成するために、それぞれのコマンドセットに対する情報を保存し、それぞれのコマンドセットに対応する制御命令に対する情報を保存する。
【0026】
一方、コマンドセットとは、少なくとも一つのデバイスによって特定状況になったり、少なくとも少なくとも一つのデバイスによって特定条件が満たされるように、少なくとも一つの制御命令を含む制御命令群が生成されるようにするための命令を意味する。
【0027】
例えば、図1に示すように、外部のモバイルフォン170を介して遠隔で、DVD視聴のためのコマンドセットがホームサーバ110に入力された場合、ホームサーバ110はモバイルフォン170から受信されたコマンドセットであるDVD視聴命令に応じて、DVDプレーヤ130にDVDプレーヤ130がターンオンされるようにするための制御命令を伝送する。
【0028】
なお、ホームサーバ110は、モバイルフォン170から受信されたコマンドセットであるDVD視聴命令に応じて、DVDプレーヤ130に再生される画面がテレビ140に表示されるようにするために、テレビ140がターンオンされるようにするための制御命令を伝送する。
【0029】
一方、ホームデバイス120、130、140は、主に自宅内に固定された位置で使われるデバイスのことを意味し、本実施形態においては例示的にモニタ120と、DVDプレーヤ130及びテレビ140を示している。
【0030】
ポータブルデバイス150、160、170は、主に自宅外でユーザが携帯して使うデバイスのことを意味し、本実施形態においては例示的にモバイルフォン150、170と、デジタルカメラ160を示している。
【0031】
図1において、各デバイスを連結したバウンダリー180は、自宅内に存在するデバイスであることを表示するために使われている。従って、自宅内にはホームサーバ110と、モニタ120と、DVDプレーヤ130と、テレビ140と、モバイルフォン150及びデジタルカメラ160が存在し、自宅外にはモバイルフォン170が存在するということが分かる。
【0032】
図1に示すように、自宅外でモバイルフォン170を介して、DVD視聴のためのコマンドセットをホームサーバ110に伝送する場合、ホームサーバ110は受信されたDVD視聴コマンドセットに基づいて、DVDプレーヤ130とテレビ140とを制御するための制御命令を伝送する。
【0033】
このように、ホームネットワークシステムにおいては、自宅外のデバイスと中央のホームサーバ110との間の送受信及び中央のホームサーバ110と自宅内のデバイスの送受信を通じて、ユーザの所望の状況及び条件が遠隔で行われるようにする。
【0034】
<デバイスを用いたマクロコントロール>
図2は、本発明の別の実施形態に係るホームネットワークシステムを示す図である。本実施形態に係るホームネットワークシステムは、デバイス間の送受信を通じて別のデバイスを統制/制御する。
【0035】
このようなホームネットワークシステムは、ホームデバイス120、130、140及びポータブルデバイス150、160、170で構成される。
【0036】
ホームデバイス120、130、140は、主に自宅内に固定された位置で使われるデバイスのことを意味し、本実施形態においては例示的にモニタ120と、DVDプレーヤ130及びテレビ140を示している。
【0037】
ポータブルデバイス150、160、170は、主に自宅外でユーザが携帯して使うデバイスのことを意味し、本実施形態においては例示的にモバイルフォン150、170と、デジタルカメラ160を示している。
【0038】
図2において、各デバイスを連結したバウンダリー180は、自宅内に存在するデバイスであることを表示するために使われている。従って、自宅内にはモニタ120と、DVDプレーヤ130と、テレビ140と、モバイルフォン150及びデジタルカメラ160が存在し、自宅外にはモバイルフォン170が存在するということが分かる。
【0039】
一方、自宅内に存在するデバイスのうちの一つは、ホームネットワークシステム全般に対する制御、即ち、中央制御のための用途として使われる。本実施形態においては、テレビ140がホームネットワークシステム全般を制御するための用途として使われている。
【0040】
中央制御のための用途に使われるテレビ140は、ホームネットワークシステム内のデバイスの動作全般を制御する。特に、テレビ140はホームデバイス120、130及びポータブルデバイス150、160、170のうちの一つから遠隔で受信されたコマンドセットに基づいて、ホームデバイス120、130及びポータブルデバイス150、160、170のうち、少なくとも一つのデバイスをコントロールするための制御命令を生成し、各デバイスに伝達する。
【0041】
なお、テレビ140は、受信されたコマンドセットに基づいて少なくとも一つのデバイスを制御するために、ホームネットワークシステム内のデバイスに対する情報を収集して保存する。具体的に、テレビ140は、ホームネットワークシステム内のデバイスとの無線通信を通じて各デバイスの種類や、名称や、製造者などに対する情報を収集したり、ユーザによって、ホームネットワークシステム内のデバイスに対する情報が直接入力され、このような情報を保存するようになる。
【0042】
そして、テレビ140は、受信されたコマンドセットに基づいて少なくとも一つのデバイスを制御するための制御命令を生成するために、それぞれのコマンドセットに対する情報を保存し、それぞれのコマンドセットに対応する制御命令に対する情報を保存する。
【0043】
なお、図1に示すように、外部のモバイルフォン170を介して遠隔で、DVD視聴のためのコマンドセットがテレビ140に入力された場合、テレビ140はモバイルフォン170から受信されたコマンドセットであるDVD視聴命令に応じて、DVDプレーヤ130にDVDプレーヤ130がターンオンされるようにするための制御命令を伝送する。
【0044】
そして、テレビ140は、モバイルフォン170から受信されたコマンドセットであるDVD視聴命令に応じて、DVDプレーヤ130で再生される画面がテレビ140に表示されるようにするために、自分をターンオンさせる。
【0045】
このように、ホームネットワークシステムにおいては、デバイス間の送受信を通じて別のデバイスを統制/制御し、ユーザの所望の状況及び条件が遠隔で行われるようにする。
【0046】
以上では、自宅外に存在するデバイスであるモバイルフォン170を用いて自宅内のデバイスを一括制御するものとして想定したが、自宅内のデバイスを用いて自宅内又は自宅外のデバイスを一括制御するように実現する場合にも、本発明の技術的な思想がそのまま適用されてよい。ただ、自宅内のデバイスを用いて自宅外のデバイスを制御するためには、ホームサーバ110又は中央制御デバイスが遠距離制御のための通信手段を備えるべきである。
【0047】
そして、以上では、DVD視聴ために、DVDプレーヤ130とテレビ140とを制御すると説明したが、DVD視聴という状況(条件)は説明の便宜上のための例示的なものに過ぎない。従って、音楽鑑賞やゲーム実行などの状況(条件)の場合にも、本発明の技術的な思想がそのまま適用可能である。
【0048】
例えば、ホームネットワークシステムを用いて音楽鑑賞のための状況(条件)を作り上げるため、ユーザが音楽鑑賞のためのコマンドセットをホームサーバ110に入力した場合、ホームサーバ110はユーザのコマンドセットを受信し、MP3P(図示せず)の電源オン制御や、音量制御、選局制御及びDVDプレーヤ130の電源オフ制御などを順次かつ一括で行うことができる。
【0049】
これは、以下の説明でも同様に適用される。
【0050】
<別のデバイスの状態を考慮したマクロコントロール>
一方、以上では、DVD視聴のためにDVD視聴に必要なデバイスを制御するものとして想定してきたが、それも説明の便宜上のための例示的なものに過ぎない。従って、DVD視聴に必要なデバイスの制御だけでなく、DVD視聴に必要でないデバイスの制御が同時に行われるものとして実現できてよい。それに対する説明のために、図3を参照しながら以下で説明する。
【0051】
図3は、別のデバイスの状態を考慮したマクロコントロール方法を説明するための図である。図3において説明の便宜性のために、ホームサーバを備えたホームネットワークシステムを基準に説明する。しかし、ホームサーバを備えていないホームネットワークシステムにも以下の説明が同様に適用されてよい。
【0052】
モバイルフォン170からDVD視聴のためのコマンドセットが受信されると、ホームサーバ110は、受信されたコマンドセットに基づいて自宅内のデバイスを制御するための制御命令を生成する。
【0053】
まず、ホームサーバ110は上述のように、DVDプレーヤ130とテレビ140とを制御するための制御命令を生成し、DVDプレーヤ130とテレビ140とにそれぞれ伝送する。それにより、DVDプレーヤ130とテレビ140とは、それぞれ受信された制御命令に応じて動作する。
【0054】
例えば、DVDプレーヤ130に伝送された制御命令が「3分後にターンオン及び再生」という制御命令である場合、DVDプレーヤ130は受信された制御命令に従って、制御命令が受信された時点から3分後にターンオン及び再生するようになる。なお、テレビ140に伝送された制御命令が「ターンオン、鮮明な画質、音量16、字幕ON」である場合、テレビ140は受信された制御命令に従って、自分をターンオンさせ、「鮮明な画質、音量16、字幕ON」に合うように、各テレビ140の設定値をセットする。
【0055】
なお、ホームサーバ110は、DVDプレーヤ130とテレビ140以外の自宅内のデバイスに対する状態を点検し、各デバイスの状態に応じた制御命令を生成してDVD視聴と関連のないデバイスに伝送することができる。
【0056】
即ち、ユーザがDVD視聴をする場合、ユーザはモニタ120及びデジタルカメラ160を使用しないのが一般的である。従って、ユーザはDVD視聴の際に、モニタ120及びデジタルカメラ160の電源をOFFすることを要求してよい。
【0057】
従って、ホームサーバ110は、DVD視聴に必要なデバイスであるDVDプレーヤ130とテレビ140だけでなく、DVD視聴に必要でないデバイスであるモニタ120とデジタルカメラ160に対する制御命令までも生成して各デバイスに制御命令を伝送することができる。
【0058】
それにより、ユーザの所望の状況又は条件をより最適化させることができるようになる。
【0059】
<環境を考慮したマクロコントロール>
以上で説明したように、ユーザの所望の状況や条件を満たすために入力されたユーザのコマンドセットに対応する制御命令をホームサーバ110に予め保存されるようになり、ホームサーバ110はユーザのコマンドセットに対応する制御命令を生成して各デバイスに伝達するようになる。
【0060】
しかし、ホームサーバ110は、如何なる場合であっても、ユーザのコマンドセットに対応する制御命令を画一的に生成することなく、外部環境に応じて異なる制御命令が生成させるようにできる。それに関し、以下で詳細に説明する。
【0061】
図4は、外部環境を考慮したマクロコントロール方法を説明するための図である。図4においては、説明の便宜性のために、ホームサーバを備えたホームネットワークシステムを基準に説明する。しかし、ホームサーバを備えていないホームネットワークシステムにも以下の説明が同様に適用されてよい。
【0062】
一方、本実施形態に係るホームネットワークシステム400は、ホームサーバ110及びホームデバイス410、420、430で構成される。なお、ホームデバイスは、湿度調節のための加湿器410と、自然光遮断のためのカーテン420及び温度調節のためのエアコン430で構成されている。
【0063】
上述のように、自宅外のモバイルフォン170を介してDVD視聴のためのユーザの命令、即ち、コマンドセットがホームサーバ110に入力されると、ホームサーバ110は入力されたコマンドセットに基づいて、DVDプレーヤ130の動作及びテレビ140の動作を制御する。
【0064】
なお、ホームサーバ110は、ユーザのコマンドセットに対応する制御命令以外の制御命令を任意に生成することができる。即ち、図4に示すように、ユーザからDVD視聴に対するコマンドセットがホームサーバ110に入力された場合、ホームサーバ110はDVD視聴と直接に関連のない加湿器410と、カーテン420及びエアコン430についても、制御命令を生成してよい。
【0065】
加湿器410とエアコン430に対する制御命令は、現在の温度と湿度、そしてDVD視聴のためのユーザの命令が自宅内のデバイスから入力されたか、自宅外のデバイスから入力されたか否かに基づいて生成されてよい。
【0066】
例えば、自宅内のデバイスからDVD視聴のためのユーザの命令が入力された場合、ユーザは自宅内にいると見なすはずであるため、現在自宅内の温度及び湿度に満足していると見なしてよい。従って、自宅内のデバイスからDVD視聴のためのユーザの命令が入力された場合、加湿器410とエアコン430がオンであるかオフであるかによらず、ホームサーバ110は加湿器410とエアコン430に対する別途の制御命令を生成しなくてよい。
【0067】
しかし、自宅外のデバイスからDVD視聴のためのユーザの命令が入力された場合、ユーザは自宅外にいると見なすはずであるため、ユーザが現在自宅内の温度及び湿度に満足している否かを確認することができない。従って、自宅外のデバイスからDVD視聴のためのユーザの命令が入力された場合、ユーザが自宅内で直にDVD視聴をするはずであるため、ホームサーバ110はDVD視聴のための最適の温度及び湿度になるようにするため、加湿器410とエアコン430に対する別途の制御命令を生成するようになる。
【0068】
一方、カーテン420に対する制御命令は、現在の時間又は自宅内に差し込む自然光の具合などの天気に基づいて生成されてよい。
【0069】
例えば、ユーザからDVD視聴のための命令が入力された時点が午前であるか、自然光の自宅内に差し込む光量が多い時点であれば、眩しさなどの理由でユーザのDVD視聴を妨げるおそれがある。従って、ホームサーバ110はDVD視聴が円滑になるように、カーテン420を閉めるための制御命令をカーテン420に伝送する。
【0070】
なお、ユーザからDVD視聴のための命令が入力された時点が夜であるか、自然光の自宅内に差し込む光量が少ない時点であれば、眩しさなどの理由でユーザのDVD視聴を妨げるおそれがない。従って、ホームサーバ110は現在の状態を維持するために、カーテン420に別途の制御命令を伝送しなくてよい。
【0071】
それにより、ユーザの所望の状況又は条件をより最適化させることができるようになる。
【0072】
<コマンドセットと制御命令との連動方法>
一方、以上では、ホームサーバがコマンドセットとコマンドセットに対応する制御命令を保存すると述べている。以下では、ホームサーバがコマンドセットと制御命令を対応させて保存する過程について、図5Aないし図5Eを参照しながら説明し、但し、ホームネットワークシステムについては図1におけるホームネットワークシステムを基準に説明する。
【0073】
図5Aないし図5Eは、コマンドセットと制御命令との連動方法を説明するための図である。
【0074】
上述のように、ホームサーバ110は、ホームネットワークシステム内に存在するホームデバイス又はポータブルデバイスに対する情報を自動で収集して保存したり、ユーザによって、ホームネットワークシステム内のデバイスに対する情報が直接入力され、このような情報を保存するようになる。
【0075】
ユーザからホームネットワークシステム内のデバイスに対する情報が直接入力された場合や、自動で収集して保存された情報を変更する場合のために、ホームサーバ110は自主的に入力手段と表示手段とを備えてよいが、図5Aに示すように、モバイルフォン150を入力手段として使用し、モニタ120を表示手段として使用してよい。
【0076】
図5Aのように、モバイルフォン150を入力手段として使用する場合、ホームサーバ110はモバイルフォン150から入力された信号に基づいてホームネットワークシステム内のデバイスに対する情報が入力されるようにしたり、ホームネットワークシステム内のデバイスに対して自動で収集された情報が変更されて入力されるようにする。
【0077】
なお、モニタ120を表示手段として使用する場合、ホームサーバ110はホームネットワークシステム内のデバイスに対する情報が入力された事項、又はホームネットワークシステム内のデバイスに対して自動で収集された情報が変更されて入力された事項に対し、モニタ120に表示される画面を見ながら確認できるようになる。
【0078】
このように、ホームサーバ110は、入力手段及び表示手段を用いて、情報の入力又は入力された情報の修正ができるようになる。
【0079】
更に、ホームサーバ110は、入力手段及び表示手段を用いて、コマンドセットと制御命令を対応させることができる。図5Bの画面は、ホームネットワークシステムにおけるコマンドセットと制御命令のマッチングのために、表示手段に表示される画面である。図5Bに示すように、画面の左側にはホームネットワークシステムを構成するデバイスがアイテム化されて表示され、画面の右側にはコマンドセットがアイテム化されて表示される。
【0080】
ユーザが入力手段を通じてテレビアイテムを選択した場合、表示手段の画面には図5Cのように、テレビ140を制御するための制御命令アイテムが表示される。なお、ユーザが制御命令アイテムのうちの画質制御アイテムを選択する場合、表示手段の画面にはテレビ140の画質制御のための具体的なアイテムが表示されるようになる。
【0081】
ユーザは、このような過程をホームネットワークシステム内のデバイスごとに繰り返し、ホームネットワークシステム内のデバイスに対する具体的な制御命令を選択でき、選択されたアイテムを画面の右側のコマンドセットにマッチングさせてコマンドセットを完成できるようになる。
【0082】
一方、完成したコマンドセットの名称は、図5Dに示すように、ユーザが識別しやすいように、入力手段を通じてユーザが任意に変更可能である。
【0083】
コマンドセットが完成し、コマンドセットに対する名称が決定されると、ユーザは図5Eのように、コマンドセットに対応する制御命令を確認することができる。図5Eに示すように、「DVD視聴」に対するコマンドセットは、「1.DVD on→2.テレビ on→3.チャネル:外部入力→音量:14→5.鮮明な画質→6.ガス火 off」となる。
【0084】
ユーザは、表示手段を通じて「DVD視聴」に対するコマンドセットを確認し、「DVD視聴」に対するコマンドセットに対応する制御命令の順番を変更することができる。即ち、ユーザは、「1.DVD on」、「2.テレビ on」、「3.チャネル:外部入力」、「音量:14」、「5.鮮明な画質」、及び「6.ガス火 off」となっているアイテムの順番が変更されるようにすることにより、その次にコマンドセットがホームサーバ110に入力される際、ホームサーバ110がデバイスに制御命令を伝送するための順番を決定することができる。
【0085】
一方、このように生成されたコマンドセットは、再びホームネットワークシステム内の各デバイスに伝達される。具体的に、特定デバイスを操作するユーザからコマンドセット伝送要求を受けた場合、ホームサーバ110はユーザが操作している特定デバイスにコマンドセットを伝送する。それにより、ユーザは、特定デバイスを通じてホームネットワークシステム全般を制御できるようになる。
【0086】
これにより、ユーザは一連の制御命令を一々入力しなくとも、一回の操作のみでユーザの所望の状況又は条件を容易かつ便利に最適化させることができるようになる。
【0087】
一方、以上で説明したコマンドセットと制御命令との連動過程は、説明の便宜性のために例示的なものに過ぎない。従って、それとは異なるの過程又は方法により、コマンドセットと制御命令との連動させる場合にも、本発明の思想はそのまま適用されてよい。
【0088】
<コマンドセットに基づいて制御命令を生成するためのプロセスと構成>
以下では、上述のように、コマンドセットと制御命令とが連動されて保存され、ユーザから入力されたコマンドセットに基づいて制御命令が各デバイスに伝達される具体的なプロセスについて説明する。
【0089】
図6は、本発明の一実施形態に係るホームネットワークシステムの制御方法を説明するためのフローチャートである。
【0090】
以上で説明したように、制御デバイスはコマンドセットと制御命令を対応させて保存する(S600)。即ち、制御デバイスは、コマンドセットと制御命令を対応させて保存するホームサーバ、又はホームサーバに代わってホームネットワークシステムの中央制御を担うデバイスになる。
【0091】
入力デバイスは、入力デバイスを使用するユーザから制御デバイスに保存されているコマンドセットリストに対する伝送を要求するための命令が入力されたか否かを判断する(S610)。即ち、入力デバイスは、ホームネットワークシステム内のデバイスを一括で制御し、ユーザの所望の状況又は条件を満たすための操作に使われるデバイスである。
【0092】
ユーザからコマンドセットリストに対する伝送要求命令が入力されたと判断されると(S610−Y)、入力デバイスは制御デバイスにコマンドセットリスト伝送要求のための信号を伝送し(S620)、制御デバイスはコマンドセットリスト伝送要求に応じてコマンドセットリストを入力デバイスに伝送する(S630)。
【0093】
その後、ユーザが入力デバイスを通じてコマンドセットリストのうちいずれか一つのコマンドセットを選択すると(S640)、入力デバイスは選択されたコマンドセットに対する情報を制御デバイスに伝送する(S650)。
【0094】
制御デバイスは、入力デバイスから受信された情報を用いて、選択されたコマンドセットに対応する制御命令を順次に生成する(S660)。
【0095】
なお、制御デバイスは、生成されたそれぞれの制御命令が伝達されるべき被制御デバイス(被制御デバイス1〜被制御デバイスN)を選定し、各被制御デバイスに生成された制御命令がそれぞれ伝送されるようにする(S670−1〜S670−n)。ここで、被制御デバイスとは、ホームネットワークシステム内のデバイスのことを意味する。
【0096】
このように、ユーザは入力デバイスを通じてホームネットワークシステム内のデバイスを容易かつ便利に制御できるようになる。
【0097】
図7は、これまで説明してきた制御デバイスに対するブロック図である。図7においては、本発明の説明に必要な構成のみを概略的に示している。
【0098】
制御デバイスは、通信部710と、入力手段連結部720と、制御部730と、出力手段連結部740及び保存部750で構成される。
【0099】
通信部710は、入力デバイス又は被制御デバイスと通信し、コマンドセットを受信し、制御命令を送信するために使われる。
【0100】
入力手段連結部720は、制御デバイスにコマンドセットを生成するためのユーザの操作が入力されるための入力手段が連結されるインターフェースである。
【0101】
出力手段連結部740は、制御デバイスにコマンドセットを生成するためのユーザの操作内容及びコマンドセット生成内訳などを表示するための表示手段が連結されるインターフェースである。
【0102】
保存部750は、ユーザの操作によるコマンドセットとコマンドセットに対応する制御命令を保存するための手段として使われる。
【0103】
制御部730は、制御デバイス全般を制御し、入力デバイスから受信されたコマンドセットに対する情報に基づいて制御命令が生成され、生成された制御命令が各被制御デバイスに順次に伝達されるようにする。
【0104】
一方、図8はこれまで説明してきた入力デバイス及び被制御デバイスに対するブロック図である。入力デバイスは被制御デバイスとして使用可能であり、被制御デバイスは入力デバイスとして使用可能であると説明したため、以下では、それを一つの図面で一緒に説明し、被制御デバイスとして説明する。図8では、本発明の説明に必要な構成のみを概略的に示している。
【0105】
被制御デバイスは、通信部810と、操作部820と、制御部830と、ディスプレイ840及び保存部850で構成される。
【0106】
通信部810は、制御デバイスと通信し、コマンドセットを送信して制御命令を受信するために使われる。
【0107】
操作部820は、制御デバイスにコマンドセットが生成されるようにし、コマンドセットリストのうちいずれか一つを選択するための用途として使われる。
【0108】
ディスプレイ840は、コマンドセットリストなどを表示するための表示手段として使われる。
【0109】
保存部850は、ユーザの操作によるコマンドセットリストを保存し、受信された制御命令による設定値を保存するための目的として使われる。
【0110】
制御部830は、被制御デバイス全般を制御し、制御デバイスと通信してコマンドセットリストを受信し、受信されたコマンドセットリストの中から選択されたコマンドセットに対する情報を制御デバイスに伝送し、被制御デバイスが制御デバイスから受信された制御命令に応じて動作されるようにする。
【0111】
これにより、デバイス間の送受信を通じて別のデバイスを統制/制御し、ユーザの所望の状況及び条件が遠隔で行われるように、一連の制御命令を一々入力することなく、一回の操作のみでユーザの所望の状況又は条件をより容易かつ便利に最適化させることができるようになる。
【0112】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の被制御デバイスを制御するためのコマンドセットを伝送する入力デバイスと、
前記入力デバイスから受信されたコマンドセットに基づいて、前記複数の被制御デバイスのうち、少なくとも二つの被制御デバイスを順次に一括制御する制御デバイスと
を含むホームネットワークシステム。
【請求項2】
前記コマンドセットは、前記少なくとも二つの被制御デバイスを制御するための複数の制御命令が、前記制御デバイスで順次に生成されるようにするための一つの制御命令であることを特徴とする請求項1に記載のホームネットワークシステム。
【請求項3】
前記コマンドセットと前記複数の制御命令とは、前記制御デバイスに相互マッチングングして保存され、前記複数の制御命令の種類と、順番及び被制御対象のうち、少なくとも一つはユーザの操作によって変更可能であることを特徴とする請求項2に記載のホームネットワークシステム。
【請求項4】
前記制御デバイスは、前記複数の被制御デバイスと通信し、前記複数の被制御デバイスに対する情報及び前記複数の被制御デバイスを制御するための制御命令に対する情報を抽出して保存することを特徴とする請求項2に記載のホームネットワークシステム。
【請求項5】
前記複数の被制御デバイスに対する情報は、前記複数の被制御デバイスの種類と、名称及び製造者のうち、少なくとも一つに対する情報を含むことを特徴とする請求項4に記載のホームネットワークシステム。
【請求項6】
前記制御デバイスは、前記複数の制御命令を前記少なくとも二つの被制御デバイスに順次に伝送し、前記少なくとも二つの被制御デバイスを一括制御することを特徴とする請求項2に記載のホームネットワークシステム。
【請求項7】
前記コマンドセットは、前記制御デバイスから生成され、
前記入力デバイスは、前記制御デバイスから生成されて伝達された少なくとも一つのコマンドセットに対するリストから一つのコマンドセットを選択し、前記制御デバイスに伝送することを特徴とする請求項1に記載のホームネットワークシステム。
【請求項8】
前記入力デバイスは、前記被制御デバイスとしても使われたり、前記複数の被制御デバイスのうちの一つは前記入力デバイスとしても使われることを特徴とする請求項1に記載のホームネットワークシステム。
【請求項9】
前記複数の被制御デバイスのうちの一つは、前記制御デバイスとしても使われることを特徴とする請求項1に記載のホームネットワークシステム。
【請求項10】
被制御デバイスを順次に一括制御するためのコマンドセットを伝送するステップと、
前記コマンドセットに基づいて、前記被制御デバイスに対する制御命令を順次に伝送するステップと
を含むホームネットワークシステムの制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図5C】
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【図5D】
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【図5E】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2013−502819(P2013−502819A)
【公表日】平成25年1月24日(2013.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−525498(P2012−525498)
【出願日】平成22年8月20日(2010.8.20)
【国際出願番号】PCT/KR2010/005558
【国際公開番号】WO2011/021901
【国際公開日】平成23年2月24日(2011.2.24)
【出願人】(503447036)サムスン エレクトロニクス カンパニー リミテッド (2,221)
【Fターム(参考)】