説明

ボイラーの燃料供給装置

【課題】本発明は、燃料貯蔵部に燃料を搬送する際の搬送効率を高めることを課題とする。
【解決手段】燃料供給装置110は、石炭貯蔵部120と、バイオマス/廃棄物燃料貯蔵部130と、荷卸しステージ160と、一対の昇降機170と、燃料投入部180A、180Bと、制御装置200とを有する。燃料搬送車両300は、入口側エレベータ170Aにより荷卸しステージ160の高所通路162に上昇し、入口側エレベータ170Aから前進して燃料投入部180A、180Bの何れかを通過した位置に停止し、荷台310を傾斜させて積載された燃料を燃料投入部180A、180Bの何れかに投入する。さらに、燃料搬送車両300の運転者は、荷卸しが完了すると、荷台310を水平状態に戻した後、さらに前進して出口側エレベータ170Bに進入し、高所通路162から地上(1階)へ降下する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はボイラーの燃料供給装置に係り、特にボイラーの燃焼室に石炭及びバイオマス、廃棄物燃料などを投入して燃焼させるように構成されたボイラーの燃料供給装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、バイオマス、廃棄物燃料(プラスチック、RPF(Refuse Paper and Plastic Fuel)、カットタイヤなど)を使用するボイラーの開発が進められている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
ボイラーに燃料を供給する装置としては、例えば、当該ボイラーの燃焼室よりも高い位置(高所)に各燃料の種別毎の貯蔵部が設けられ、各貯蔵部の燃料が傾斜を有する燃料供給管路を介して燃焼室に供給される方式が広く採用されている。
【0004】
また、各燃料は、車両により搬送され、車両から荷卸しされた各燃料は、コンベヤによって搬送され、各貯蔵部に投入される。
【0005】
各貯蔵部は、一定量の燃料を燃焼室に継続して供給するため、例えば、夜間に供給される分を昼間のうちに車両によって運搬された各燃料を余分に貯蔵している。従って、車両による燃料の補充作業は、昼間の時間帯に集中して行なわれている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2004−208667号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従来は、車両によって地上で荷卸しされた各燃料をコンベヤによって高所に設置された燃料貯蔵部まで搬送させるように構成されており、燃料貯蔵部の容量が大型化すると共に燃料貯蔵部の上部開口がより高所に位置するため、複数のコンベヤを連結する必要がある。
【0008】
さらに、燃料搬送車両によって搬送された各燃料をパワーシャベルなどの機械を操作してコンベヤに供給する場合には、作業に手間が掛かり、搬送効率を向上させることが難しかった。
【0009】
また、例えば、燃料として、石炭、バイオマス、廃棄物燃料などの固形物を使用する場合には、当該固形物を搬送する過程でコンベヤから溢れた細片や粉がローラに付着してローラの回転部分の摩擦を増大させるおそれがあるので、ローラの周囲を清掃する回数を増やして頻繁に清掃作業を行なうことになり、コンベヤ数の増加に伴いコンベヤのメンテナンスに多くの労力が必要となり、作業員の負担が増加するという問題があった。
【0010】
そこで、本発明は上記事情に鑑み、上記課題を解決したボイラーの燃料供給装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するため、本発明は以下のような手段を有する。
(1)本発明は、高所に設置された燃料貯蔵部からボイラーに燃料を供給するボイラーの燃料供給装置において、
燃料搬送車両が前記燃料貯蔵部の上方を通行するように形成された高所通路と、
前記燃料搬送車両を前記高所通路と地上との間で昇降させる昇降機と、
前記昇降機により前記高所通路に到着した前記燃料搬送車両に積載された燃料を前記燃料貯蔵部に投入するための開口を有する燃料投入部と、
を備え、
前記燃料搬送車両は、前記燃料を積載したまま前記昇降機により前記高所通路に上昇し、前記燃料投入部に前記燃料を投入した後に前記昇降機により降下することを特徴とする。
(2)本発明の前記昇降機は、
前記燃料を積載した前記燃料搬送車両を前記地上から前記高所通路に上昇させる入口側エレベータと、
前記燃料を前記燃料投入部に投入した前記燃料搬送車両を前記高所通路から前記地上に降下させる出口側エレベータと、
を有することを特徴とする。
(3)本発明は、前記入口側エレベータは前記高所通路の一端に配置され、
前記出口側エレベータは前記高所通路の他端に配置され、
前記燃料搬送車両は、前記高所通路の一端から進入し、前記高所通路の他端から退出することを特徴とする。
(4)本発明は、前記燃料貯蔵部及び前記燃料投入部を複数設け、
前記燃料搬送車両は、各燃料投入部に対応する種別の燃料を投入することを特徴とする。
(5)本発明は、前記高所通路に前記燃料搬送車両に積載された燃料の種別を検知する燃料検知手段と、
前記燃料搬送車両の停止位置の燃料投入部の種別と前記燃料検知手段により検知された当該燃料搬送車両に積載された燃料の種別とを比較する比較手段と、
該比較手段による比較結果が不一致の場合に警報を発する警報手段と、
をさらに備えたことを特徴とする。
(6)本発明は、前記昇降機により昇降される過程で前記燃料搬送車両の重量を計測する重量計測手段と、
前記昇降機において、前記燃料搬送車両が上昇する過程で前記重量計測手段により計測された第1重量計測値から、前記燃料搬送車両が降下する過程で計測された第2重量計測値を差し引いた重量値を演算する演算手段と、
前記演算手段の演算結果を前記燃料投入部に投入された燃料の重量として記憶する記憶手段と、
をさらに備えたことを特徴とする。
(7)本発明は、前記入口側エレベータに設けられ、燃料が積載された前記燃料搬送車両の重量を計測する第1重量計測手段と、
前記出口側エレベータに設けられ、燃料を下ろした前記燃料搬送車両の重量を計測する第2重量計測手段と、
前記第1重量計測手段により計測された第1重量計測値から前記第2重量計測手段により計測された第2重量計測値を差し引いた値を当該燃料搬送車両から前記燃料投入部に投入された燃料の重量として記憶する記憶手段と、
をさらに備えたことを特徴とする。
(8)本発明は、前記高所通路に設けられ、前記燃料搬送車両の進行方向をガイドする進行方向ガイド手段をさらに備えたことを特徴とする。
(9)本発明の前記燃料搬送車両は、前記燃料が積載された荷台を後方に傾けて当該荷台の燃料を後端部より落下させる荷台傾斜機構を有し、
前記燃料搬送車両が前記荷台傾斜機構により前記荷台の燃料を後方へ落下させた後、前記荷台を水平状態に戻したことを検知する荷台検知手段を前記高所通路に設けたことを特徴とする。
(10)本発明は、前記燃料投入部を前記高所通路の側方に配置し、
前記高所通路に前記燃料搬送車両の向きを変更するターンテーブルを設け、
前記燃料搬送車両は、前記ターンテーブル上に停止した状態で荷台の後端が前記高所通路の側方に配置された前記燃料投入部の上方に移動したとき、前記荷台の燃料を後方へ落下させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、燃料搬送車両が燃料を積載したまま昇降機により高所通路に上昇し、燃料投入部に燃料を投入した後に昇降機により降下することにより、車両に搭載された燃料を直接、燃料貯蔵部に荷卸しすることが可能になり、燃料の搬送効率を向上させることができると共に、燃料を搬送するためのコンベヤを廃止してコンベヤの清掃作業を不要にして作業員の負担を軽減することができると共に、コンベヤのメンテナンスに要する手間を削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明によるボイラーの燃料供給装置の一実施例を模式的に示す概略構成図である。
【図2】荷卸しステージの平面図である。
【図3】制御装置が実行する入口側エレベータの制御処理を説明するためのフローチャートである。
【図4】制御装置が実行する荷卸しステージの制御処理を説明するためのフローチャートである。
【図5】制御装置が実行する出口側エレベータの制御処理を説明するためのフローチャートである。
【図6】変形例1の荷卸しステージの平面図である。
【図7】変形例2の荷卸しステージの平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を参照して本発明を実施するための形態について説明する。
【実施例1】
【0015】
図1は本発明によるボイラーの燃料供給装置の一実施例を模式的に示す概略構成図である。図2は荷卸しステージの平面図である。
【0016】
図1及び図2に示されるように、ボイラー10は、例えば、流動層ボイラーからなり、燃焼室20の炉下部に砂30が貯留され、燃焼室20の壁部近傍には、蒸発水管40が設けられている。また、燃焼室20の底部には、砂30を攪拌するエアノズル50が設けられている。さらに、エアノズル50の下方には、砂30に含まれる異物を除去するための異物除去装置への供給スクリューコンベヤ60が設けられている。尚、供給スクリューコンベヤ60から排出された異物は、濾過されて再利用される。
【0017】
また、燃焼室20の上方には、蒸気中の水滴を分離させる汽水分離装置70が設けられている。さらに、燃焼室20の側方には、蒸気過熱器80、節炭器82、空気予熱器90、集塵ホッパ100が設けられている。
【0018】
ボイラー10の燃焼室20においては、エアノズル50から噴射された空気により砂30が流動状態となり、この流動状態の中に燃料供給装置110より石炭やバイオマス、廃棄物燃料の各燃料を供給し、約700°C〜900°Cの温度で燃焼させる。
【0019】
燃料供給装置110は、石炭貯蔵部120と、バイオマス/廃棄物燃料貯蔵部130と、荷卸しステージ160と、一対の昇降機170と、燃料投入部180A、180Bと、制御装置200とを有する。石炭貯蔵部120及びバイオマス/廃棄物燃料貯蔵部130は、燃料貯蔵部であり、ボイラー10の燃焼室20よりも高い位置(高所)に設けられ、底部に燃料供給管140、150が連通されている。また、バイオマス/廃棄物燃料貯蔵部130は、木屑などからなるバイオマス又は廃棄物燃料(プラスチック、RPF(Refuse Paper and Plastic Fuel)、カットタイヤなど)を貯蔵する。尚、バイオマス/廃棄物燃料貯蔵部130にどの種類の燃料を貯蔵するのかは、そのときの購入コストなどによって任意に選択される。
【0020】
燃料供給管140、150は、水平に対して所定角度傾斜しており、上端が石炭貯蔵部120、バイオマス/廃棄物燃料貯蔵部130の底部に連通され、下端が燃焼室20の側壁に連通されている。また、燃料供給管140、150の上端には、各燃料の供給量を調整する供給量調整部142、152が設けられている。
【0021】
供給量調整部142、152により所定供給量に調整された各燃料は、燃料供給管140、150を介して燃焼室20内を流動する砂30に安定供給され、燃焼される。
【0022】
荷卸しステージ160は、石炭貯蔵部120及びバイオマス/廃棄物燃料貯蔵部130の上方に設けられ、燃料搬送車両300が通行する高所通路162を有する。高所通路162は、石炭貯蔵部120、バイオマス/廃棄物燃料貯蔵部130の上部開口に対向するように配置された燃料投入部180A、180Bが設けられている。
【0023】
一対の昇降機170は、燃料搬送車両300を高所通路162と地上(1階)との間で昇降させるエレベータ装置からなる。入口側の昇降機170は、燃料を積載した燃料搬送車両300を地上(1階)から高所通路162に上昇させる入口側エレベータ170Aを有する。また、出口側の昇降機170は、燃料を荷卸しした燃料搬送車両300を高所通路162から地上(1階)に降下させる出口側エレベータ170Bを有する。入口側エレベータ170A及び出口側エレベータ170Bは、それぞれ燃料搬送車両300が進入可能な大型の箱体からなり、それぞれ地上から荷卸しステージ160までの高さまで垂直に起立された昇降機用建屋172A、172B内を昇降可能に収納されている。そして、荷卸しステージ160は、両端が昇降機用建屋172A、172Bの側壁に結合され、昇降機用建屋172A、172B間に横架されている。
【0024】
昇降機用建屋172A、172Bは、入口側エレベータ170A、出口側エレベータ170Bが昇降するための空間を有し、当該空間の内壁には入口側エレベータ170A、出口側エレベータ170Bが昇降をガイドするガイドレールが設けられている。また、昇降機用建屋172A、172Bの上部には、入口側エレベータ170A、出口側エレベータ170Bを昇降させるケーブル巻き上げ装置250A、250Bが設けられている。
【0025】
さらに、入口側エレベータ170A及び出口側エレベータ170Bは、進入側ドア174A、174B、退出側ドア176A、176Bを有する。また、入口側エレベータ170A及び出口側エレベータ170Bは、上部に設けられたケーブル巻き上げ装置250A、250Bが巻き上げる複数のケーブルにより吊下されており、ケーブルの巻き上げ量に応じた高さ位置に移動するように構成されている。
【0026】
また、入口側エレベータ170A及び出口側エレベータ170Bの床面には、燃料搬送車両300の総重量を測定する第1、第2重量計測器260A、260Bが設けられている。重量計測器260A、260Bは、例えば、床面の下側に設けられたロードセルまたはトルクセンサなどの重量計測手段からなる。
【0027】
燃料搬送車両300は、ダンプカーのように荷卸し時に荷台310を後方に傾斜させる荷台傾斜機構を有する。また、燃料搬送車両300は、入口側エレベータ170A及び出口側エレベータ170Bの床面に設けられた重量計測器260A、260Bにより、荷卸し前の総重量と荷卸し後の総重量とを自動的に計測されるため、運転者が燃料搬送車両300を重量計測所に移動させる必要がなく、その分燃料搬送効率が高められている。
【0028】
燃料投入部180A、180Bは、高所通路162に所定間隔をおいて設けられ、燃料搬送車両300に積載された燃料を石炭貯蔵部120、バイオマス/廃棄物燃料貯蔵部130に投入するための開口を有する。また、燃料投入部180A、180Bは、格子状に形成された枠体(グレーチング)が嵌められており、所定寸法以下に粉砕された燃料のみが石炭貯蔵部120、バイオマス/廃棄物燃料貯蔵部130に投入されるように設けられている。
【0029】
入口側エレベータ170Aと出口側エレベータ170Bとの間は、直線状に形成された高所通路162により接続されており、且つ高所通路162には、燃料投入部180A、180Bが設けられている。そのため、燃料搬送車両300は、入口側エレベータ170Aにより荷卸しステージ160に上昇し、入口側エレベータ170Aから前進して燃料投入部180A、180Bの何れかを通過した位置に停止し、荷台310を傾斜させて積載された燃料を燃料投入部180A、180Bの何れかに投入する。さらに、燃料搬送車両300の運転者は、荷卸しが完了すると、荷台310を水平状態に戻した後、さらに前進して出口側エレベータ170Bに進入し、高所から地上(1階)へ降下する。従って、燃料搬送車両300の運転者は、狭い通路で方向転換せずに済み、直進することで高所通路162に進入し、荷卸し作業後、高所通路162を退出するため、移動時間を短縮することができる。
【0030】
このように、燃料供給装置110では、燃料搬送車両300が燃料を積載したまま入口側の昇降機170により高所通路162に上昇し、燃料投入部180A、180Bの何れかに燃料を投入した後に出口側の昇降機170により降下することにより、燃料搬送車両300に積載された燃料を直接、燃料貯蔵部180A、180Bに荷卸しすることが可能になるため、燃料の搬送効率を向上させることができると共に、燃料を搬送するためのコンベヤを廃止してコンベヤの清掃作業やコンベヤのローラのメンテナンスを不要にして作業員の負担を軽減することが可能になる。
【0031】
また、高所通路162の天井には、燃料搬送車両300の荷台310に積載された燃料の種別を検出するための燃料種別検出センサ(燃料検知手段)190A、190Bが燃料投入部180A、180Bに対応して設けられている。燃料種別検出センサ190A、190Bは、例えば、イメージセンサ(CCD)などからなる。制御装置200は、燃料種別検出センサ190A、190Bによって検出された燃料搬送車両300の荷台310の画像データから燃料搬送車両300の有無、及び荷台に積載された燃料の形状や色をデータベースのデータと比較して石炭、あるいはバイオマス、廃棄物燃料の何れかを判別する。
【0032】
また、高所通路162の側壁には、燃料搬送車両300の進行方向(一方通行)をガイドする矢印形状の表示灯(進行方向ガイド手段)192A,192Bが設けられている。表示灯192A,192Bは、燃料搬送車両300が荷卸しを完了した後、点灯、又は点滅することで運転者に退出方向を指示する。これにより、運転者は、荷卸しが完了した後、燃料搬送車両300を前進させて出口側エレベータ170Bに進入させることができる。よって、運転者が誤って燃料搬送車両300を後退させて入口側エレベータ170Aに戻すことを防止できる。
【0033】
また、出口側エレベータ170Bの手前の側壁には、燃料搬送車両300の荷台310の高さを検出する荷台高さ検出センサ(荷台検知手段)194が設けられている。この荷台高さ検出センサ194は、例えば、超音波センサ、あるいは赤外線センサなどからなり、荷卸し後に荷台310を降下させずに燃料搬送車両300を前進させた場合、荷台310を検出したことを示す荷台検出信号を出力する。そして、運転者に対して警報を発して荷台310を降下させるように報知することを可能にすることができる。
【0034】
制御装置200は、例えば、ボイラー管理室などに設置されており、入口側エレベータ制御部210と、荷卸しステージ制御部220と、出口側エレベータ制御部230と、記憶部240とを有する。入口側エレベータ制御部210は、入口側エレベータ170Aの昇降動作及び進入側ドア174A、退出側ドア176Aの開閉制御、及び入口側エレベータ170Aに進入した燃料搬送車両300の総重量を計測し、当該重量計測値G1を記憶部240に記憶させる。
【0035】
荷卸しステージ制御部220は、入口側エレベータ170Aにより高所通路162に到着した燃料搬送車両300の停止位置、積載された燃料の種別を判別する。
【0036】
出口側エレベータ制御部230は、出口側エレベータ170Bの昇降動作及び進入側ドア174B、退出側ドア176Bの開閉制御、及び入口側エレベータ170Bに進入した燃料搬送車両300の総重量を計測し、当該重量計測値G2を記憶部240に記憶させる。
【0037】
記憶部240は、各制御で実行される制御プログラムや計測された重量値を各燃料搬送車両300から投入された燃料の重量として記憶する。また、記憶部240は、各燃料搬送車両300が搬送する燃料の種別(石炭またはバイオマス、廃棄物燃料)の識別するためのデータ(形状や大きさや色など)及び重量計測器260A、260Bにより計測された重量計測値G1、G2及び演算結果(G1−G2=)G3が格納されている。
【0038】
ここで、上記制御装置200が実行する制御処理について図3乃至図5を参照して説明する。
【0039】
図3は制御装置が実行する入口側エレベータの制御処理を説明するためのフローチャートである。図3に示されるように、制御装置200の入口側エレベータ制御部210は、S11で入口側エレベータ170Aが地上(1階)にあることを確認する。S11において、入口側エレベータ170Aが地上(1階)で停止している場合は、S12に進み、進入側ドア174Aを開放させる。
【0040】
次のS13では、入口側エレベータ170Aに燃料搬送車両300が進入したことか否かをチェックする。尚、入口側エレベータ170Aにおける燃料搬送車両300の存在を確認する手段としては、入口側エレベータ170A内の監視カメラの画像データを用いても良いし、あるいは重量計測器260Aの計測値の増大に基づいて判断することも可能である。
【0041】
S13において、入口側エレベータ170Aに燃料搬送車両300が進入したことが確認されると、S14に進み、進入側ドア174Aを閉止させ、ケーブル巻き上げ装置250Aを駆動して入口側エレベータ170Aを上昇させる。次のS15では、重量計測器260A(第1重量計測手段)により燃料搬送車両300の総重量を計測し、その重量計測値G1を荷卸し前の重量として記憶部240に記憶させる。
【0042】
続いて、S16に進み、入口側エレベータ170Aが荷卸しステージ160に到着したか否かをチェックする。S16において、入口側エレベータ170Aが荷卸しステージ160に到着した場合、S17に進み、入口側エレベータ170Aを停止させ、入口側エレベータ170Aの退出側ドア176Aを開放させる。
【0043】
続いて、S18では、燃料搬送車両300が入口側エレベータ170Aから退出したか否かをチェックする。尚、入口側エレベータ170Aから燃料搬送車両300が退出したことを確認する手段としては、入口側エレベータ170A内の監視カメラの画像データを用いても良いし、あるいは重量計測器260Aの計測値の減少に基づいて判断することも可能である。
【0044】
S18において、燃料搬送車両300が入口側エレベータ170Aから退出した場合は、S19に進み、入口側エレベータ170Aの退出側ドア176Aを閉止させ、ケーブル巻き上げ装置250Aを駆動して入口側エレベータ170Aを降下させる。この後は、S11の制御処理に戻り、S11〜S19の処理を繰り返す。
【0045】
図4は制御装置が実行する荷卸しステージの制御処理を説明するためのフローチャートである。図4に示されるように、制御装置200の荷卸しステージ制御部220は、S21で燃料搬送車両300の停止位置を検出する。停止位置の検出手段としては、燃料種別検出センサ190A、190Bあるいは高所通路162を監視する監視カメラを用いても良い。続いて、S22に進み、当該燃料搬送車両300の荷台310に積載された燃料の種別を燃料種別検出センサ190A、190Bによって検出する。
【0046】
尚、上記S21の燃料搬送車両300の停止位置を検出、及びS22の荷台310に積載された燃料の種別を検出する処理は、同時に行なっても良い、あるいは処理順序を逆の手順で行なっても良い。
【0047】
次のS23では、当該燃料搬送車両300が停止した位置からの荷卸し可能な燃料投入部180A、180B(石炭貯蔵部120、バイオマス/廃棄物燃料貯蔵部130)の種別と、荷台310に積載された燃料の種別とが一致するか否かをチェックする(比較手段)。
【0048】
S23において、当該燃料搬送車両300が停止した位置から荷卸し可能な燃料投入部180A、180Bの種別と荷台310に積載された燃料の種別とが一致しない場合は、S24に進み、警報(アラーム)を発声させるか、あるいはスピーカから荷卸しの位置が間違っていることを報知する(警報手段)。例えば、石炭を積載した燃料搬送車両300がバイオマス用の燃料投入部180Bに荷卸しする位置で停止した場合、あるいはバイオマス又は廃棄物燃料を積載した燃料搬送車両300が石炭用の燃料投入部180Aに荷卸しする位置で停止した場合は、S24で警報あるいは警告メッセージを発して当該燃料搬送車両300の運転者に報知する。
【0049】
また、S23において、当該燃料搬送車両300が停止した位置から荷卸し可能な燃料投入部180A、180Bの種別と荷台310に積載された燃料の種別とが一致した場合、すなわち、石炭を積載した燃料搬送車両300が石炭用の燃料投入部180Aに荷卸しする位置で停止した場合、あるいはバイオマス又は廃棄物燃料を積載した燃料搬送車両300がバイオマス又は廃棄物燃料用の燃料投入部180Bに荷卸しする位置で停止した場合は、S25に進む。S25では、当該燃料搬送車両300が停止した位置での荷卸しを許可するための緑色ランプを点灯させる。また、緑色ランプの代わりに電光表示器により、例えば、「荷卸しOK」といった文字パターンを点灯させても良い。尚、緑色ランプ又は電光表示器は、荷卸しステージ160の高所通路162の側壁又は天井などに設けられており、当該燃料搬送車両300の運転席から見やすい位置に設けられている。
【0050】
これにより、当該燃料搬送車両300の運転者は、荷台傾斜機構を駆動させて荷台310を傾斜させて後部側から、燃料投入部180Aまたは180Bに燃料を荷卸しする。そして、荷台310に積載された燃料は、燃料投入部180Aまたは180Bを通過して上方から石炭貯蔵部120またはバイオマス/廃棄物燃料貯蔵部130に投入される。従って、運転者が当該燃料搬送車両300の荷台310に積載された燃料の種別と停止位置における荷卸し可能な燃料投入部180Aまたは180Bの種別が一致した場合に荷卸しが許可され、石炭貯蔵部120またはバイオマス/廃棄物燃料貯蔵部130に誤って種別の異なる燃料を投入することが防止される。
【0051】
次のS26では、当該燃料搬送車両300の荷卸しが完了したか否かをチェックする。このS26においては、例えば、燃料種別検出センサ190A、190Bの検出信号(画像信号または色信号)の変化、あるいは高所通路162を監視する監視カメラから出力された画像データに基づいて荷卸し完了を判断しても良い。
【0052】
S26において、当該燃料搬送車両300の荷卸しが完了した場合は、S27に進み、高所通路162の側壁に設けられた矢印形状の表示灯192A,192Bを点灯または点滅させて運転者に進行方向をガイド(進行方向ガイド手段)する。これにより、運転者は、当該燃料搬送車両300の荷台310を降下させながら表示灯192A,192Bの矢印方向である出口側エレベータ170Bに向かって該燃料搬送車両300を移動させる。
【0053】
次のS28では、出口側エレベータ170Bに向かって移動する当該燃料搬送車両300の荷台310の高さ位置を荷台高さ検出センサ194により検出する。続いて、S29においては、当該燃料搬送車両300の荷台310の高さが高い位置(荷台310が傾斜状態)にある場合、S30に進み、警報(アラーム)または「荷台を降下させて」といった音声メッセージをスピーカから発声させて運転者に報知する。
【0054】
そのため、運転者は、荷卸し完了した後に荷台310を傾斜させたまま当該燃料搬送車両300を発車させて出口側エレベータ170Bに向かって移動した場合、警報または音声メッセージにより荷台310を降下させる操作を忘れていることに気付き、当該燃料搬送車両300を停止して荷台310を降下させることができる。
【0055】
また、S29においては、当該燃料搬送車両300の荷台310の高さが低い位置(荷台310が水平状態)にある場合、S31に進み、出口側エレベータ170Bの進入側ドア174Bを開放させる。これにより、当該燃料搬送車両300は、荷台310を低い位置(荷台310が水平状態)に降下させたことを条件に出口側エレベータ170B内に進入することが許可される。従って、運転者が荷台310を低い位置に降下させずに移動した場合は、出口側エレベータ170Bの進入側ドア174Bが閉止されているので、当該燃料搬送車両300が出口側エレベータ170Bに進入することが阻止される。
【0056】
これで、荷卸しステージ160における制御処理が終了し、S21の制御処理に戻り、S21〜S31の処理を繰り返す。
【0057】
図5は制御装置が実行する出口側エレベータの制御処理を説明するためのフローチャートである。図5に示されるように、制御装置200の出口側エレベータ制御部230は、S41で出口側エレベータ170Bに燃料搬送車両300が進入したか否かをチェックする。尚、出口側エレベータ170Bにおける燃料搬送車両300の存在を確認する手段としては、出口側エレベータ170B内の監視カメラの画像データを用いても良いし、あるいは重量計測器260Bの計測値の増大に基づいて判断することも可能である。
【0058】
S41において、出口側エレベータ170Bに燃料搬送車両300が進入したことが確認された場合は、S42に進み、出口側エレベータ170Bの進入側ドア174Bを閉止し、ケーブル巻き上げ装置250Bを駆動して出口側エレベータ170Bを降下させる。
【0059】
次のS43では、重量計測器260B(第2重量計測手段)により燃料搬送車両300の総重量を計測し、その重量計測値G2を荷卸し後の重量として記憶部240に記憶させる。
【0060】
続いて、S44に進み、荷卸し前の重量計測値G1から荷卸し後の重量計測値G2を差引いて、演算結果(G1−G2=)G3を当該燃料搬送車両300による燃料の投入量として記憶部240に記憶させる(演算手段)。
【0061】
次のS45では、出口側エレベータ170Bが地上(1階)に到着したか否かをチェックする。S45において、出口側エレベータ170Bが地上(1階)に到着した場合、S46に進み、出口側エレベータ170Bを停止させ、出口側エレベータ170Bの退出側ドア176Bを開放させる。
【0062】
続いて、S47では、燃料搬送車両300が出口側エレベータ170Bから退出したか否かをチェックする。尚、出口側エレベータ170Bから燃料搬送車両300が退出したことを確認する手段としては、出口側エレベータ170B内の監視カメラの画像データを用いても良いし、あるいは重量計測器260Bの計測値の減少に基づいて判断することも可能である。
【0063】
S47において、燃料搬送車両300が出口側エレベータ170Bから退出した場合は、S48に進み、出口側エレベータ170Bの退出側ドア176Bを閉止させ、ケーブル巻き上げ装置250Aを駆動して出口側エレベータ170Bを上昇させる。この後は、S41の制御処理に戻り、S41〜S48の処理を繰り返す。
【0064】
このように、荷卸し完了した燃料搬送車両300は、出口側エレベータ170Bが降下する間に荷卸し後の総重量を計測されると共に、荷卸し前の総重量の重量計測値G1から荷卸し後の重量計測値G2を減算して石炭貯蔵部120またはバイオマス/廃棄物燃料貯蔵部130に投入された燃料の投入量を演算することが可能になり、運転者が重量計測のために別の場所に設置された重量計測所へ迂回する必要がなくなり、その分、燃料搬送車両300の移動時間が短縮されて燃料の搬送効率が向上する。
【0065】
ここで、変形例について説明する。
【0066】
図6は変形例1の荷卸しステージの平面図である。尚、図6において、上記実施例と同一部分には、同一符合を付してその説明を省略する。
【0067】
図6に示されるように、変形例1の燃料供給装置110Aは、昇降機170が1基のみであり、上記実施例よりも出口側の昇降機170が1基削減されている。そのため、荷卸しステージ160は、一端が昇降機170の昇降機建屋172Aの側壁に結合され、他端が地上から起立する支柱400により支持されている。
【0068】
また、燃料搬送車両300は、昇降機170のエレベータ170Aによって荷卸しステージ160まで上昇し、高所通路162に設けられた燃料投入部180Aまたは180Bに燃料を荷卸しする。荷卸し完了した燃料搬送車両300は、荷台310を降下させて後退し、退出側ドア176Aから昇降機170のエレベータ170Aに戻る。
【0069】
そして、エレベータ170Aが地上(1階)に降下すると、燃料搬送車両300は、退出側ドア176Aから退出する。従って、燃料搬送車両300は、1台ずつ昇降機170により昇降して荷卸し作業を行なう。
【0070】
また、燃料搬送車両300は、エレベータ170Aが荷卸しステージ160に上昇する過程で荷卸し前の総重量が重量計測器260Aにより計測され、エレベータ170Aが地上(1階)に降下する過程で荷卸し完了後の総重量が計測される。そして、エレベータ170Aが地上(1階)に到着するまでに、荷卸し前の重量計測値G1から荷卸し後の重量計測値G2を差引いて、演算結果(G1−G2=)G3を当該燃料搬送車両300による燃料の投入量として記憶部240に記憶させることができる。
【0071】
変形例1の燃料供給装置110Aでは、昇降機170が1基設けられた構成であるので、敷地面積の小さい場所にも建設することが可能であり、且つ建設コストも安価に抑えることが可能になる。
【0072】
図7は変形例2の荷卸しステージの平面図である。尚、図7において、上記実施例と同一部分には、同一符合を付してその説明を省略する。
【0073】
図7に示されるように、変形例2の燃料供給装置110Bは、上記変形例1と同様に、昇降機170が1基のみであり、上記実施例よりも出口側の昇降機170が1基削減されている。また、高所通路162の側方に燃料投入部180A、180Bが設置され、高所通路162には、燃料搬送車両300の向きを回転させて方向転換するターンテーブル164A、164Bが設けられている。
【0074】
また、燃料搬送車両300は、昇降機170のエレベータ170Aによって荷卸しステージ160まで上昇し、エレベータ170Aの退出側ドア176Bから高所通路162に退出し、ターンテーブル164Aまたは164B上で停止する。そして、ターンテーブル164Aまたは164Bが時計方向に90°回動することにより、燃料搬送車両300の後部側を燃料投入部180A、180Bに向けた位置に停止させる。
【0075】
この後、運転者は、燃料搬送車両300を後退させて荷台310の後部を燃料投入部180A、180Bの上方に移動させる。そして、運転者は、荷台310を傾斜させて燃料を荷卸しする。
【0076】
荷卸し完了した燃料搬送車両300は、荷台310を降下させて前進してターンテーブル164Aまたは164Bに戻り、ターンテーブル164Aまたは164B上で停止する。このため、燃料搬送車両300は、燃料投入部180A、180Bを通過することがないので、タイヤが燃料投入部180A、180Bの周囲に溢れた燃料によって汚れることがないので、清掃作業を省略することができる。
【0077】
そして、荷卸しが完了した燃料搬送車両300は、ターンテーブル164A、164Bが90°時計方向に回動して前部(運転席側)がエレベータ170Aを向くように方向転換される。
【0078】
この後、運転者は、燃料搬送車両300を前進させて退出側ドア176Aから昇降機170のエレベータ170Aに戻る。そして、エレベータ170Aが地上(1階)に到着すると、燃料搬送車両300は進入側ドア174Aから退出する。
【0079】
また、変形例2においても、上記変形例1の場合と同様に、エレベータ170Aが荷卸しステージ160に上昇する過程で荷卸し前の燃料搬送車両300の総重量が重量計測器260Aにより計測され、エレベータ170Aが地上(1階)に降下する過程で荷卸し完了後の燃料搬送車両300の総重量が計測される。そして、エレベータ170Aが地上(1階)に到着するまでに、荷卸し前の重量計測値G1から荷卸し後の重量計測値G2を差引いて、演算結果(G1−G2=)G3を当該燃料搬送車両300による燃料の投入量として記憶部240に記憶させることができる。
【産業上の利用可能性】
【0080】
尚、上記説明では、昇降機1基、あるいは2基の場合を例に挙げて説明したが、これに限らず、昇降機を3基または4基設ける構成としても良いのは勿論である。
【0081】
また、上記説明では、バイオマス又は廃棄物燃料が貯蔵される燃料貯蔵部を1基のみの場合を説明したが、これに限らず、複数のバイオマス又は廃棄物燃料を貯留する複数の燃料貯蔵部を設置する構成としても良いのは勿論である。
【0082】
また、上記実施例では、流動層ボイラーを用いて説明したが、これに限らず、流動層ボイラー以外のボイラーでも良いし、また流動層ボイラーにはバブリング流動層ボイラー(図1に示す)と、外部循環流動層ボイラーとがあるが、どちらのタイプでも本発明が適用することができるのは勿論である。
【符号の説明】
【0083】
10 ボイラー
20 燃焼室
30 砂
40 蒸発水管
50 エアノズル
60 供給スクリューコンベヤ
70 汽水分離装置
80 熱交換機
90 排ガスヒータ
100 集塵ホッパ
110、110A、110B 燃料供給装置
120 石炭貯蔵部
130 バイオマス/廃棄物燃料貯蔵部
140、150 燃料供給管
142、152 供給量調整部
160 荷卸しステージ
162 高所通路
164A、164B ターンテーブル
170 昇降機
170A 入口側エレベータ
170B 出口側エレベータ
172A、172B 昇降機用建屋
174A、174B 進入側ドア
176A、176B 退出側ドア
180A、180B 燃料投入部
190A、190B 燃料種別検出センサ
192A,192B 表示灯
194 荷台高さ検出センサ
200 制御装置
210 入口側エレベータ制御部
220 荷卸しステージ制御部
230 出口側エレベータ制御部
240 記憶部
250A、250B ケーブル巻き上げ装置
260A、260B 重量計測器
300 燃料搬送車両
310 荷台



【特許請求の範囲】
【請求項1】
高所に設置された燃料貯蔵部からボイラーに燃料を供給するボイラーの燃料供給装置において、
燃料搬送車両が前記燃料貯蔵部の上方を通行するように形成された高所通路と、
前記燃料搬送車両を前記高所通路と地上との間で昇降させる昇降機と、
前記昇降機により前記高所通路に到着した前記燃料搬送車両に積載された燃料を前記燃料貯蔵部に投入するための開口を有する燃料投入部と、
を備え、
前記燃料搬送車両は、前記燃料を積載したまま前記昇降機により前記高所通路に上昇し、前記燃料投入部に前記燃料を投入した後に前記昇降機により降下することを特徴とするボイラーの燃料供給装置。
【請求項2】
前記昇降機は、
前記燃料を積載した前記燃料搬送車両を前記地上から前記高所通路に上昇させる入口側エレベータと、
前記燃料を前記燃料投入部に投入した前記燃料搬送車両を前記高所通路から前記地上に降下させる出口側エレベータと、
を有することを特徴とする請求項1に記載のボイラーの燃料供給装置。
【請求項3】
前記入口側エレベータは前記高所通路の一端に配置され、
前記出口側エレベータは前記高所通路の他端に配置され、
前記燃料搬送車両は、前記高所通路の一端から進入し、前記高所通路の他端から退出することを特徴とする請求項2に記載のボイラーの燃料供給装置。
【請求項4】
前記燃料貯蔵部及び前記燃料投入部を、複数設け、
前記燃料搬送車両は、各燃料投入部に対応する種別の燃料を投入することを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載のボイラーの燃料供給装置。
【請求項5】
前記車両通行部に前記燃料搬送車両に積載された燃料の種別を検知する燃料検知手段と、
前記燃料搬送車両の停止位置の燃料投入部の種別と前記燃料検知手段により検知された当該燃料搬送車両に積載された燃料の種別とを比較する比較手段と、
該比較手段による比較結果が不一致の場合に警報を発する警報手段と、
をさらに備えたことを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載のボイラーの燃料供給装置。
【請求項6】
前記昇降機により昇降される過程で前記燃料搬送車両の重量を計測する重量計測手段と、
前記昇降機において、前記燃料搬送車両が上昇する過程で前記重量計測手段により計測された第1重量計測値から、前記燃料搬送車両が降下する過程で計測された第2重量計測値を差し引いた重量値を演算する演算手段と、
前記演算手段の演算結果を前記燃料投入部に投入された燃料の重量として記憶する記憶手段と、
をさらに備えたことを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載のボイラーの燃料供給装置。
【請求項7】
前記入口側エレベータに設けられ、燃料が積載された前記燃料搬送車両の重量を計測する第1重量計測手段と、
前記出口側エレベータに設けられ、燃料を下ろした前記燃料搬送車両の重量を計測する第2重量計測手段と、
前記第1重量計測手段により計測された第1重量計測値から前記第2重量計測手段により計測された第2重量計測値を差し引いた値を当該燃料搬送車両から前記燃料投入部に投入された燃料の重量として記憶する記憶手段と、
をさらに備えたことを特徴とする請求項2乃至5の何れかに記載のボイラーの燃料供給装置。
【請求項8】
前記高所通路に設けられ、前記燃料搬送車両の進行方向をガイドする進行方向ガイド手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1乃至7の何れかに記載のボイラーの燃料供給装置。
【請求項9】
前記燃料搬送車両は、前記燃料が積載された荷台を後方に傾けて当該荷台の燃料を後端部より落下させる荷台傾斜機構を有し、
前記燃料搬送車両が前記荷台傾斜機構により前記荷台の燃料を後方へ落下させた後、前記荷台を水平状態に戻したことを検知する荷台検知手段を前記高所通路に設けたことを特徴とする請求項1乃至8の何れかに記載のボイラーの燃料供給装置。
【請求項10】
前記燃料投入部を前記高所通路の側方に配置し、
前記高所通路に前記燃料搬送車両の向きを変更するターンテーブルを設け、
前記燃料搬送車両は、前記ターンテーブル上に停止した状態で荷台の後端が前記高所通路の側方に配置された前記燃料投入部の上方に移動したとき、前記荷台の燃料を後方へ落下させることを特徴とする請求項1乃至9の何れかに記載のボイラーの燃料供給装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−242033(P2011−242033A)
【公開日】平成23年12月1日(2011.12.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−113450(P2010−113450)
【出願日】平成22年5月17日(2010.5.17)
【出願人】(510135854)丸茶株式会社 (1)
【Fターム(参考)】