説明

ボックスカルバートの継合構造

【課題】 地震時において極めて良好な振動吸収作用と止水作用とを発揮するボックスカルバートの耐震継合構造を提供すること。
【解決手段】 管体Aの一方の端部1の突き合わせ用開口周縁部に連結用凸部3を周設し、他方の端部1の突き合わせ用開口周縁部に連結用凸部3を係合支承する係合支承部4を周設し、連結用凸部3の外側周面を継合方向に対して傾斜したテーパ面3Aに形成すると共に、係合支承部4の内側周面をテーパ面3Aを支承する支承テーパ面4Aに形成し、テーパ面3Aと支承テーパ面4Aとの間に弾性変形自在なクッション材5を介在配設し、このクッション材5は連結機構2によって端部1同士を継合連結した際、突き合うテーパ面3Aと支承テーパ面4Aとの間で圧縮変形状態となり且つこのクッション材5の介在によってテーパ面3Aと支承テーパ面4Aとはテーパ圧接せず、テーパ面3Aと支承テーパ面4Aとの間に振動許容間隙6が保有されるように構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、地震時に生じる管体(ボックスカルバート)の振動や位置ズレ等を良好に吸収緩和して管路の損傷を防止するボックスカルバートの継合構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ボックスカルバート(管体A)は、一方の端部1の突き合わせ用開口周縁部に連結用凸部3を周設し、他方の端部1の突き合わせ用開口周縁部に前記連結用凸部3を係合支承する係合支承部4(凹設部)を周設した構成であり、この連結用凸部3を係合支承部4に係合支承した上、各管体Aの端部1同士をこの端部1に設けた連結機構によって順次継合連結して所定長の管路を形成し、これを掘穴の中に並べて排水路等を形成している。
【0003】
また、この管体Aには、図12に示すように、凹設する前記係合支承部4の底面(図中縦方向の面)に前記突き合わせ用開口周縁部を囲うようにして凹溝20を形成し、この凹溝20にゴムパッキン21を固定してあって、連結用凸部3を係合支承部4に突き合わせて各管体Aを継合連結すると、このゴムパッキン21が連結用凸部3の突出先端面に密着して止水(漏水防止)効果を発揮するように構成している。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような従来のボックスカルバートの継合構造では、例えば大規模な地震が発生した際に、並設する管体A同士が管路形成方向に対して縦方向や横方向等に大きく揺動することで連結用凸部3と係合支承部4とが激しく接触し合って破損したり、また、並設する管体A同士が互いに離反する方向に強い力で引っ張られることでゴムパッキン21の密着度合いが損なわれて良好な止水効果を発揮できなくなってしまうおそれがある。
【0005】
本発明は、このような現状に鑑み、これを解決するために開発されたもので、地震時においても極めて良好な振動吸収作用と止水作用とを発揮する画期的なボックスカルバートの耐震継合構造を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
添付図面を参照して本発明の要旨を説明する。
【0007】
各管体Aの端部1同士をこの端部1に設けた連結機構2によって順次継合連結して所定長の管路を形成するボックスカルバートの継合構造であって、一方の端部1の突き合わせ用開口周縁部に連結用凸部3を周設し、他方の端部1の突き合わせ用開口周縁部に前記連結用凸部3を係合支承する係合支承部4を周設し、前記連結用凸部3の外側周面を継合方向に対して傾斜したテーパ面3Aに形成するか,若しくは前記係合支承部4の内側周面を継合方向に対して傾斜した支承テーパ面4Aに形成し、前記テーパ面3Aと係合支承部4の内側周面との間,若しくは連結用凸部3の外側周面と前記支承テーパ面4Aとの間に弾性変形自在なクッション材5を介在配設し、このクッション材5は前記連結機構2によって前記各管体Aの端部1同士を継合連結した際、突き合う前記テーパ面3Aと前記係合支承部4の内側周面との間,若しくは前記連結用凸部3の外側周面と前記支承テーパ面4Aとの間で圧縮変形状態となり且つこのクッション材5の介在によって前記テーパ面3Aと前記係合支承部4の内側周面とは,若しくは前記連結用凸部3の外側周面と前記支承テーパ面4Aとは圧接せず、テーパ面3Aと係合支承部4の内側周面との間,若しくは連結用凸部3の外側周面と支承テーパ面4Aとの間に振動許容間隙6が保有されるように構成したことを特徴とするボックスカルバートの継合構造に係るものである。
【0008】
また、前記管体Aの一方の端部1の突き合わせ用開口周縁部に、この一方の端部1の外周部を残した突出状態にして前記連結用凸部3を周設し、この管体Aの他方の端部1の突き合わせ用開口周縁部を、前記連結用凸部3を差し込み嵌合し得るようにこの他方の端部1の外周部を残して凹設し、この凹設部を前記係合支承部4として他方の端部1の突き合わせ用開口周縁部に前記連結用凸部3を係合支承する係合支承部4を周設し、この連結用凸部3を係合支承部4に差し込み係合支承して各管体Aの端部1同士を突き合わせた際に、前記連結用凸部3の外側周面と係合支承部4の内側周面とが突き合うように構成し、この連結用凸部3の外側周面を継合方向に対して傾斜したテーパ面3Aに形成するか,若しくは凹設した前記係合支承部4の立ち上がり内周面を継合方向に対して傾斜した前記支承テーパ面4Aに形成し、前記テーパ面3Aと係合支承部4の内側周面との間,若しくは連結用凸部3の外側周面と前記支承テーパ面4Aとの間に弾性変形自在なクッション材5を介在配設したことを特徴とする請求項1記載のボックスカルバートの継合構造に係るものである。
【0009】
また、断面略丸形状の前記クッション材5を採用したことを特徴とする請求項1,2のいずれか1項に記載のボックスカルバートの継合構造に係るものである。
【0010】
また、前記テーパ面3Aを前記連結用凸部3の外側周面の全周にわたって形成し、若しくは前記支承テーパ面4Aを前記係合支承部4の内側周面の全周にわたって形成し、前記クッション材5は、テーパ面3Aと係合支承部4の内側周面との間,若しくは連結用凸部3の外側周面と支承テーパ面4Aとの間の全周にわたって介在配設したことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のボックスカルバートの継合構造に係るものである。
【0011】
また、前記クッション材5は、前記各管体A同士を継合連結する前に、前記連結用凸部3の外側周面若しくは前記テーパ面3A若しくは前記係合支承部4の内側周面若しくは前記支承テーパ面4Aに固定しておく構成としたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のボックスカルバートの継合構造に係るものである。
【0012】
また、前記テーパ面3Aと前記係合支承部4の内側周面とのいずれか一方若しくは双方,又は前記連結用凸部3の外側周面と前記支承テーパ面4Aとのいずれか一方若しくは双方に、弾性素材により構成した支承板7を付設し、この支承板7に対し前記クッション材5が接触して圧縮変形状態となる構成としたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のボックスカルバートの継合構造に係るものである。
【0013】
また、前記連結用凸部3の外側周面を継合方向に対して傾斜したテーパ面3Aに形成すると共に、前記係合支承部4の内側周面を前記テーパ面3Aを支承する支承テーパ面4Aに形成し、前記テーパ面3Aと前記支承テーパ面4Aとの間に弾性変形自在な前記クッション材5を介在配設し、このクッション材5は前記連結機構2によって端部1同士を継合連結した際、突き合うテーパ面3Aと支承テーパ面4Aとの間で圧縮変形状態となり且つこのクッション材5の介在によってテーパ面3Aと支承テーパ面4Aとはテーパ圧接せず、テーパ面3Aと支承テーパ面4Aとの間に前記振動許容間隙6が保有されるように構成したことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のボックスカルバートの継合構造に係るものである。
【0014】
また、前記管体Aの端部1に複数の連結孔2Aを形成し、前記連結用凸部3を前記係合支承部4に係合支承して各管体Aの端部1同士を突き合わせた際、この突き合う各端部1の前記各連結孔2Aに連結用螺子杆2Bを挿通し、この挿通した連結用螺子杆2Bに弾性変形可能な緩衝座金2Cを装着しこの緩衝座金2Cを介して連結用螺子杆2Bに締付具2Dを締付固定することで各管体Aの端部1同士を継合連結する前記連結機構2を構成し、前記連結孔2Aは、前記連結用螺子杆2Bの径寸法より径大な孔径寸法を有するように設定したことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のボックスカルバートの継合構造に係るものである。
【発明の効果】
【0015】
本発明は上述のように構成したから、例えば、地震等によって継合連結した各管体がその管路形成方向と直交する360度方向に揺動したり、回動したり、継合連結した管体同士が更に接近するように動いたりしても、この各管体の動きがクッション材の弾性変形によって良好に吸収緩和されて管体の継合部分に破損を生じにくいことになり、しかも、止水材としても機能し得るクッション材は、管体の動きに対応して弾性変形するので、地震時等でもこの管体の継合部分の止水性が良好に保持(発揮)されることになるなど、秀れた耐震性能を発揮し得、その上、圧縮変形状態のクッション材によって常に各管体は弾発付勢状態で連結機構により連結されているため、この継合連結した各管体が簡単にガタつくようなことがなく、この連結姿勢が安定的に維持されることになる極めて実用性に秀れた画期的なボックスカルバートの継合構造となる。
【0016】
また、請求項2記載の発明においては、連結用凸部を係合支承部に差し込んで係合支承し易い構成となり、前記作用・効果を確実に発揮する一層実用性に秀れた構成のボックスカルバートの継合構造となる。
【0017】
また、請求項3記載の発明においては、断面丸形状のクッション材は、継合連結する各管体が曲がったり回ったりしても良好に復元作用を発揮することができ、しかも、圧縮変形状態となった際に湾曲表面がテーパ面と係合支承部の内側周面への接触面積,若しくは連結用凸部と支承テーパ面への接触面積を良好に確保できるため、振動許容間隙を確実に埋めることができて極めて良好な止水性を発揮することになるなど、一層実用性に秀れた構成のボックスカルバートの継合構造となる。
【0018】
また、請求項4記載の発明においては、前記振動吸収効果並びに前記止水効果を極めて良好に発揮することになる一層実用性に秀れた構成のボックスカルバートの継合構造となる。
【0019】
また、請求項5記載の発明においては、予めクッション材を連結用凸部の外側周面若しくはテーパ面若しくは係合支承部の内側周面若しくは支承テーパ面に固定しておくことによって、管体の継合連結作業に際しクッション材をテーパ面と係合支承部の内側周面との間,若しくは連結用凸部の外側周面と支承テーパ面との間に介在配設する手間が省けるために一層作業性が向上することになる秀れた構成のボックスカルバートの継合構造となる。
【0020】
また、請求項6記載の発明においては、弾性変形自在なクッション材と弾性素材で成る支承板との密着性が極めて良好となるため、秀れた止水効果を発揮することになる一層実用性に秀れた構成のボックスカルバートの継合構造となる。
【0021】
また、請求項7記載の発明においては、テーパ面と支承テーパ面とを突き合わせてこの各テーパ面間にクッション材を介在配設したため、継合連結した管体同士が更に接近するように動いた際のクッション作用が一層良好に発揮されることになる極めて実用性に秀れた構成のボックスカルバートの継合構造となる。
【0022】
また、請求項8記載の発明においては、地震等によって継合連結した各管体がその管路形成方向と直交する360度方向に揺動したり、回動したり、継合連結した管体同士が更に接近するように動いたりした際に、連結機構も管体の動きを許容するため、この連結機構においても損傷を生じにくくなるなど、一層実用性に秀れたボックスカルバートの継合構造となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
好適と考える本発明の実施形態(発明をどのように実施するか)を、図面に基づいて本発明の作用を示して簡単に説明する。
【0024】
管体Aの一方の端部1の連結用凸部3を、他の管体Aの他方の端部1の係合支承部4に係合支承して各管体A同士を並設し、この各端部1に設けた連結機構2によって並設した各管体Aを継合連結し、同様にして順次管体Aを継合連結して所定長の管路を形成するが、本発明においては、連結用凸部3の外側周面の、管体A継合方向に対して傾斜したテーパ面3Aとこの連結用凸部3を係合支承する係合支承部4の内側周面との間,若しくは連結用凸部3の外側周面とこの連結用凸部3を係合支承する係合支承部4の内側周面の、管体A継合方向に対して傾斜した支承テーパ面4Aとの間に弾性変形自在なクッション材5を介在配設し、このクッション材5は前記連結機構2によって端部1同士を継合連結した際、突き合うテーパ面3Aと係合支承部4の内側周面との間,若しくは連結用凸部3の外側周面と支承テーパ面4Aとの間で圧縮変形状態となり且つこのクッション材5の介在によってテーパ面3Aと係合支承部4の内側周面とは,若しくは連結用凸部3の外側周面と前記支承テーパ面4Aとはテーパ圧接せず、テーパ面3Aと係合支承部4の内側周面との間,若しくは連結用凸部3の外側周面と支承テーパ面4Aとの間に振動許容間隙6が保有されるように構成している。
【0025】
例えば、地震等によって各管体Aがその管路形成方向と直交する360度方向に揺れ動いたり、回動したりした場合でも、テーパ面3Aと係合支承部4の内側周面との間,若しくは連結用凸部3の外側周面と支承テーパ面4Aとの間の振動許容間隙6によってこの各管体Aの揺動等が許容されると共に、この各管体Aの動きは、前記クッション材5の弾性変形によって良好に吸収緩和されるために、テーパ面3Aと係合支承部4の内側周面とが,若しくは連結用凸部3の外側周面と支承テーパ面4Aとが激しく接触し合うことが防止されて、管体Aの継合部分に破損を生じにくいことになる。
【0026】
また、クッション材5が配設して接触する連結用凸部3の外側周面を、管体Aの継合方向に対して傾斜したテーパ面3Aとするか,若しくはクッション材5が配設して接触する係合支承部4の内側周面を、管体Aの継合方向に対して傾斜した支承テーパ面4Aとしたことにより、継合連結した管体A同士が更に接近するように動いた場合も、圧縮変形するクッション材5がテーパ面3A,若しくは支承テーパ面4Aによって継合方向に支持されてこの動きがクッション材5の弾性変形によって良好に吸収緩和されることになる。
【0027】
また、本発明においては、テーパ面3Aと係合支承部4の内側周面との間,若しくは連結用凸部3の外側周面と支承テーパ面4Aとの間に圧縮変形状態で介在配設するクッション材5が止水材として機能し得る。
【0028】
しかも、各管体Aの管路形成方向と直交する360度方向への揺動や、回動や、各管体A同士が互いに離反する方向へ引っ張られるような動きに際して、突き合うテーパ面3Aと係合支承部4の内側周面との距離,若しくは連結用凸部3の外側周面と支承テーパ面4Aとの距離が広がっても、通常の継合連結状態で圧縮変形状態となっているこのクッション材5がその弾性によって復帰(復元)しようとするため、このクッション材5のテーパ面3A並びに係合支承部4の内側周面への密着状態,若しくは連結用凸部3の外側周面並びに支承テーパ面4Aへの密着状態が維持されてテーパ面3Aと係合支承部4の内側周面との間,若しくは連結用凸部3の外側周面と支承テーパ面4Aとの間に隙間が生じることはなく、この管体Aの継合部分の止水性が良好に保持(発揮)されることになる。
【0029】
また、各管体Aの継合連結状態では、圧縮変形状態のクッション材5によって常に各管体Aは弾発付勢状態で連結機構2により連結されているため、この継合連結した各管体Aが簡単にガタつくようなことがなく、この連結姿勢が安定的に維持されることになる。
【実施例1】
【0030】
本発明の具体的な実施例1について図1〜図6に基づいて説明する。
【0031】
本実施例のボックスカルバート(管体A)は、図1に示すように、底壁部,天壁部,左右側壁部を一体にコンクリート成形して成り、また、一方の端部1の突き合わせ用開口周縁部には連結用凸部3を周設し、他方の端部1の突き合わせ用開口周縁部には前記連結用凸部3を係合支承する係合支承部4を周設している。
【0032】
更に詳しくは、管体Aの一方の突き合わせ用開口周縁部を、この一方の端部1の外周部を残して環状に突設し、この一方の端部1より一体的に突設する環状の凸条部を前記連結用凸部3とし、他方の端部1の突き合せ用開口周縁部を、前記連結用凸部3を差し込み嵌合し得るようにこの他方の端部1の外周部を残して凹設し、この凹設部を前記係合支承部4としている。
【0033】
また、この連結用凸部3の外側周面を継合方向に対して傾斜したテーパ面3Aに形成すると共に、前記係合支承部4の内側周面を前記テーパ面3Aを支承し得る傾斜面となる支承テーパ面4Aに形成している。
【0034】
更に詳しくは、図3に示すように、この連結用凸部3の外側周面を、この連結用凸部3が先細形状となるように傾斜した前記テーパ面3Aに形成し、凹設した前記係合支承部4の立ち上がり内周面を、この内周面が端部1側程径大となるように傾斜した前記テーパ面3Aを支承し得る前記支承テーパ面4Aに形成している。
【0035】
また、このテーパ面3Aは、前記連結用凸部3の外側周面の全周にわたって形成し、前記支承テーパ面4Aは、前記係合支承部4の内側周面の全周にわたって形成している。
【0036】
本実施例では、管体Aの端部1に連結機構2を設け、この連結機構2により各管体Aの端部1同士を順次継合連結して所定長の管路を形成し得るように構成している(図2参照。)。
【0037】
また、管体Aの一方の端部1と、他の管体Aの他方の端部1とを突き合わせ、連結用凸部3を係合支承部4に係合支承して管体A同士を継合連結する際、前記テーパ面3Aと前記支承テーパ面4Aとの間に弾性変形自在なクッション材5を介在配設する構造としている。
【0038】
具体的には、本実施例のクッション材5はゴム製とし、図3に示すように断面形状を丸形状とした長尺材(環状材でも良い。)に形成している。
【0039】
本実施例では、このクッション材5を、前記テーパ面3Aと前記支承テーパ面4Aとの間の全周にわたって介在配設している。
【0040】
そして、このクッション材5は前記連結機構2によって端部1同士を継合連結した際、突き合う前記テーパ面3Aと支承テーパ面4Aとの間で圧縮変形状態となり且つこのクッション材5の介在によって前記テーパ面3Aと前記支承テーパ面4Aとはテーパ圧接せず、テーパ面3Aと支承テーパ面4Aとの間に振動許容間隙6が保有されるように構成している。
【0041】
尚、予め、管体Aの端部1同士を突き合わせた際に、テーパ面3A全周と支承テーパ面4A全周との間に振動許容間隙6が生じる関係となるように、環状の前記連結用凸部3の外径寸法を前記係合支承部4の内径寸法よりもやや径小に設定構成する。
【0042】
このようにしてテーパ面3Aと支承テーパ面4Aとの隙間(振動許容間隙6)に配するクッション材5は、止水材として機能する。また、このクッション材5を断面丸形としたことで、圧縮変形状態となってもこのクッション材5は湾曲表面がテーパ面3A及び支承テーパ面4Aへの接触面積を良好に確保できるため、テーパ面3Aと支承テーパ面4Aとの隙間(振動許容間隙6)を確実に埋めることができて極めて良好な止水性を発揮することになる。
【0043】
また、地震等によって各管体Aがその管路形成方向と直交する360度方向に揺れ動いたり、回動したり、各管体A同士が曲がったり(カーブするように動いたり)しても、テーパ面3Aと支承テーパ面4Aとの間の振動許容間隙6によってこの各管体Aの揺動等が許容されると共に、この各管体Aの揺動・回動等は、前記クッション材5の弾性変形によって良好に吸収緩和されるために、テーパ面3Aと支承テーパ面4Aとが激しく接触し合うことが防止されて、管体Aの継合部分に破損を生じにくいことになる構成としている。
【0044】
更に、管体Aの継合方向に対して傾斜したテーパ面3Aとこのテーパ面3Aを支承する支承テーパ面4Aとの間にクッション材5を配設したことにより、継合連結した管体A同士が更に接近するように動いた際も、圧縮変形するクッション材5が対向傾斜するテーパ面3A及び支承テーパ面4Aによって継合方向に支持されるために、この動きがクッション材5の弾性変形によって良好に吸収緩和されることになる構成としている。
【0045】
しかも、各管体Aの管路形成方向と直交する360度方向への揺動や、回動や、各管体A同士の曲がり動や、各管体A同士が互いに離反する方向へ引っ張られるような動きに際して、突き合うテーパ面3Aと支承テーパ面4Aとの距離が広がっても、通常の継合連結状態で圧縮変形状態となっているこのクッション材5がその弾性によって復帰(復元)しようとするため、このクッション材5のテーパ面3A並びに支承テーパ面4Aへの密着状態が維持されてテーパ面3Aと支承テーパ面4Aとの間に隙間が生じることはなく、この管体Aの継合部分の止水性が良好に保持(発揮)されることになる構成としている。
【0046】
また、各管体Aの継合連結状態では、圧縮変形状態のクッション材5によって常に各管体Aは弾発付勢状態で連結機構2により連結されているため、この継合連結した各管体Aが簡単にガタつくようなことがなく、この連結姿勢が安定的に維持されることになる構成としている。
【0047】
また、本実施例では、前記テーパ面3Aと前記支承テーパ面4Aとのいずれか一方若しくは双方に、弾性素材により構成した支承板7を付設し、この支承板7に対して前記クッション材5が接触して圧縮変形状態となる構成としている。
【0048】
具体的には、テーパ面3Aの全周にわたってゴム板により構成した支承板7を付設すると共に、支承テーパ面4Aの全周にわたってゴム板により構成した支承板7を付設し、この支承板7をその表面がテーパ面3A及び支承テーパ面4Aの表面と略面一状態となるように設けている。
【0049】
このようにゴム板から成る支承板7をテーパ面3A並びに支承テーパ面4Aに付設し、この支承板7にクッション材5が接触する構成としたことにより、表面が粗いコンクリート面であるテーパ面3A及び支承テーパ面4Aに直接クッション材5を接触させる構成とした場合に比して、クッション材5と支承板7との密着性が極めて良好となるため秀れた止水効果を発揮することになる構成としている。
【0050】
また、本実施例では、クッション材5は、前記管体Aを継合連結する前に前記テーパ面3Aに固定しておく構成としている。従って、このように予めクッション材5をテーパ面3Aに固定しておくことで、管体Aの継合連結作業に際してクッション材5をテーパ面3Aと支承テーパ面4Aとの間に介在配設する手間が省けて作業性が向上することになる。
【0051】
具体的には、前記テーパ面3Aに付設する支承板7の上面の一部とクッション材5の下部の一部とが連設するようにこの支承板7とクッション材5とを一体成形している。即ち、支承板7をテーパ面3Aに付設することで、この支承板7を介してテーパ面3Aにクッション材5が固定される構成としている。
【0052】
尚、図面では、各管体Aの端部1同士を継合連結した際に、支承テーパ面4Aとの摩擦によってクッション材5が連結用凸部3の基部方向へ移動しつつ圧縮変形してクッション材5より切断分離するように構成した場合を示している。
【0053】
また、ここで、本実施例の前記連結機構2について説明すると、前記管体Aの端部1に複数の連結孔2Aを形成し、前記連結用凸部3を前記係合支承部4に係合支承して各管体Aの端部1同士を突き合わせた際、この突き合う各端部1の前記連結孔2Aに連結用螺子杆2Bを挿通し、この挿通した連結用螺子杆2Bに弾性変形可能な緩衝座金2Cを装着しこの緩衝座金2Cを介して連結用螺子杆2Bに締付具2Dを締付固定することで各管体Aの端部1同士を継合連結し得る構成としている。
【0054】
具体的には、図1,図4に示すように、管体Aの一方及び他方の端部1の突き合わせ用開口周縁部、即ち、連結用凸部3と係合支承部4の四隅部(角部)に、夫々管体Aの内側に向かって凹となる切欠部2Eを凹設し、この各切欠部2Eの端部1側の開放部には断面コ字形をなす取付金具2Fを埋設固定して、この取付金具2Fの中間板部の表面が前記連結用凸部3の突出先端面並びに前記係合支承部4の凹設底面と略面一状態となるように設けている。
【0055】
また、この各取付金具2Fの中間板部には貫通孔を形成し、この貫通孔を前記連結孔2Aとしている。
【0056】
即ち、各管体Aの一方の端部1と他方の端部1とを突き合わせ、連結用凸部3を係合支承部4に係合支承した際に、この一方の端部1の取付金具2Fと他方の端部1の取付金具2Fとが突き合わせ状態となり、この際突き合う取付金具2Fの各連結孔2Aが連通状態となってこの連通する各連結孔2Aに連結用螺子杆2Bを挿通し得るようにしている。
【0057】
連結用螺子杆2Bはボルト(以下、ボルト2Bと称す。)を採用し、緩衝座金2Cはゴム製の座金を採用し、締付具2Dはナット(以下、ナット2Dと称す。)ている。尚、緩衝座金2Cについては、特に東洋ゴム工業(株)製の弾性ゴムワッシャーを採用することが好ましく、これを採用することで後述の振動緩衝作用・効果を良好に発揮できることが確認されている。
【0058】
そして、このボルト2Bの基端部にゴム製の緩衝座金2Cを被嵌装着して前記突き合わせた各連結孔2Aに挿通し、このボルト2Bの各連結孔2Aを介して突出する挿通先端側にもゴム製の緩衝座金2Cを被嵌装着し、この先端側の緩衝座金2Cの外側からボルト2B先端にナット2Dを螺着して締付固定することにより、並設する管体A1同士を抜け止め状態に継合連結する前記連結機構2を構成している(図4参照。)。
【0059】
また、本実施例では、前記連結孔2Aは、前記連結用螺子杆2B(ボルト)の径寸法より径大な孔径寸法を有するように設定している。
【0060】
従って、連結孔2Aに許容される範囲で緩衝座金2Cの弾性に抗しボルト2Bが傾動可能となる構成であり、このボルト2Bの傾動により地震等が起こった場合には、継合した各管体A同士が前記振動許容間隙6に許容される移動範囲で且つ前記クッション材5の圧縮弾性力に抗して管路と直交する360度方向へ動くことを許容すると共に、このボルト2Bの動きが前記緩衝座金2Cの弾性変形によって吸収緩和される構成としている(図5参照。)。
【0061】
また、継合した各管体A同士が互いに離反する方向へ移動した際には、ボルト2B両端の各緩衝座金2Cが圧縮(収縮)変形して各管体A同士が離反移動することを許容すると共に、この各管体A同士の動きが緩衝座金2Cの弾性変形によって吸収緩和される構成としている(図6参照。)。
【0062】
図中符号8は管体Aを設置するための基礎である。
【実施例2】
【0063】
本発明の具体的な実施例2について図7に基づいて説明する。
【0064】
本実施例は、前記実施例1において、クッション材5のテーパ面3Aへの固定構造を異ならせた場合である。
【0065】
具体的には、断面丸形のクッション材5の下部に逆T字形の取付脚部5Aを一体成形し、この取付脚部5Aを前記連結用凸部3のテーパ面3Aに埋設固定することで、テーパ面3Aにクッション材5を固定した場合を示している。
【0066】
尚、図面では、この取付脚部5Aは、各管体Aの端部1同士を継合連結した際に、支承テーパ面4Aとの摩擦によってクッション材5が連結用凸部3の基部方向へ移動しつつ圧縮変形してクッション材5より切断分離するように構成した場合を示している。
【0067】
また、本実施例では、前記支承板7を用いず、クッション材5がテーパ面3A,支承テーパ面4Aたるコンクリート面に直接接触する構成とした場合を示している。
【実施例3】
【0068】
本発明の具体的な実施例3について図8に基づいて説明する。
【0069】
本実施例も、前記実施例1において、クッション材5のテーパ面3Aへの固定構造を異ならせた場合である。
【0070】
具体的には、断面丸形のクッション材5の下部に前記支承板7を一体成形すると共に、この支承板7の下面に突起7Aを一体成形し、この突起7Aを前記連結用凸部3のテーパ面3Aに埋設して支承板7をテーパ面3Aに付設することで、テーパ面3Aに支承板7を介してクッション材5を固定した場合を示している。
【0071】
尚、図面では、各管体Aの端部1同士を継合連結した際に、支承テーパ面4Aとの摩擦によってクッション材5が連結用凸部3の基部方向へ移動しつつ圧縮変形してこのクッション材5が支承板7より切断分離するように構成した場合を示している。
【実施例4】
【0072】
本発明の具体的な実施例4について図9に基づいて説明する。
【0073】
本実施例も、前記実施例1において、クッション材5のテーパ面3Aへの固定構造を異ならせた場合である。
【0074】
具体的には、前記実施例1と実施例2とを組み合わせたというような構成であり、断面丸形のクッション材5の下部に前記支承板7を一体成形し、この支承板7の下面に逆T字形の取付脚部5Aを垂設状態にして一体成形し、この取付脚部5Aを前記連結用凸部3のテーパ面3Aに埋設して支承板7をテーパ面3Aに付設することで、テーパ面3Aに支承板7を介してクッション材5を固定した場合を示している。
【0075】
尚、図面では、各管体Aの端部1同士を継合連結した際に、支承テーパ面4Aとの摩擦によってクッション材5が連結用凸部3の基部方向へ移動しつつ圧縮変形してこのクッション材5が支承板7,取付脚部5Aより切断分離するように構成した場合を示している。
【実施例5】
【0076】
本発明の具体的な実施例5について図10に基づいて説明する。
【0077】
本実施例は、前記実施例1において、クッション材5の形状を異ならせた場合である。
【0078】
具体的には、取付板5B上に突出先端部が湾曲形状となる凸部5Cを一体的に突設した断面形状のクッション材5を採用し、この取付板5Bを前記連結用凸部3のテーパ面3Aに埋設固定することで、テーパ面3Aにクッション材5を固定した場合を示している。
【0079】
本実施例のクッション材5においても、凸部5Cの突出先端部が湾曲面状であるため、このクッション材5が圧縮変形しても、凸部5Cの湾曲表面が支承テーパ面4Aへの接触面積を良好に確保できて良好な止水性能を発揮する。
【0080】
また、本実施例では、前記支承板7を用いず、クッション材5(凸部5C)が支承テーパ面4Aたるコンクリート面に直接接触する構成とした場合を示している。
【実施例6】
【0081】
本発明の具体的な実施例6について図11に基づいて説明する。
【0082】
本実施例は、前記実施例1において、支承板7を備えたテーパ面3A及び支承テーパ面4Aの形状を異ならせた場合である。
【0083】
具体的には、テーパ面3Aの中程部位と支承テーパ面4Aの中程部位とを凹設し、この凹部に前記実施例1と略同様のクッション材5を一体成形した支承板7を付設して、この支承板7の表面が凹部以外のテーパ面3A及び支承テーパ面4Aよりも凹んだ位置に存するように設けた場合を示している。
【0084】
また、本実施例の場合、支承板7が凹んでいる分、この支承板7に接触する断面丸形状のクッション材5の径幅を径大としている。そのため、この径大なクッション材5は、テーパ面3A,支承テーパ面4A(支承板7)に対する接触面積が一層広く確保できて止水性に秀れる上、クッション性も一層良好となる。
【0085】
尚、図面では、各管体Aの端部1同士を継合連結した際に、支承テーパ面4Aとの摩擦によってクッション材5が連結用凸部3の基部方向へ移動しつつ圧縮変形してこのクッション材5が支承板7より切断分離するように構成した場合を示している。
【0086】
上記実施例2〜6で説明を省略した構成については、前記実施例1と同様である。
【0087】
尚、本発明は、実施例1〜6に限られるものではなく、各構成要件の具体的構成は適宜設計し得るものである。
【0088】
例えば、実施例1〜6では、クッション材5をテーパ面3Aに固定した場合を示しているが、クッション材5を支承テーパ面4Aに固定する構成としても良い。また、クッション材5の固定構造は、簡易な接着固定等でも良い。
【0089】
また、実施例1〜6では、連結用凸部3と係合支承部4の双方にテーパ面(3A,4A)を形成した場合を示したが、連結用凸部3と係合支承部4のいずれか一方だけにテーパ面を形成する構成としても良い。
【図面の簡単な説明】
【0090】
【図1】実施例1のボックスカルバートを示す斜視図である。
【図2】実施例1の使用(施工)状態を示す斜視図である。
【図3】実施例1の継合構造を示す部分拡大説明図である。
【図4】実施例1のボルト挿通孔とボルトとによる継合構造を示す部分拡大説明図である。
【図5】図4の状態から、並設するボックスカルバート同士が互いに離反する方向に移動した状態の作動を示す部分拡大説明図である。
【図6】図4の状態から、並設するボックスカルバート同士が連通する開口部の連通方向と直交する方向に移動した状態の作動を示す部分拡大説明図である。
【図7】実施例2の継合構造を示す部分拡大説明図である。
【図8】実施例3の継合構造を示す部分拡大説明図である。
【図9】実施例4の継合構造を示す部分拡大説明図である。
【図10】実施例5の継合構造を示す部分拡大説明図である。
【図11】実施例6の継合構造を示す部分拡大説明図である。
【図12】従来例の継合構造を示す部分拡大説明図である。
【符号の説明】
【0091】
1 端部
2 連結機構
2A 連結孔
2B 連結用螺子杆
2C 緩衝座金
2D 締付具
3 連結用凸部
3A テーパ面
4 係合支承部
4A 支承テーパ面
5 クッション材
6 振動許容間隙
7 支承板
A 管体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
各管体の端部同士をこの端部に設けた連結機構によって順次継合連結して所定長の管路を形成するボックスカルバートの継合構造であって、一方の端部の突き合わせ用開口周縁部に連結用凸部を周設し、他方の端部の突き合わせ用開口周縁部に前記連結用凸部を係合支承する係合支承部を周設し、前記連結用凸部の外側周面を継合方向に対して傾斜したテーパ面に形成するか,若しくは前記係合支承部の内側周面を継合方向に対して傾斜した支承テーパ面に形成し、前記テーパ面と係合支承部の内側周面との間,若しくは連結用凸部の外側周面と前記支承テーパ面との間に弾性変形自在なクッション材を介在配設し、このクッション材は前記連結機構によって前記各管体の端部同士を継合連結した際、突き合う前記テーパ面と前記係合支承部の内側周面との間,若しくは前記連結用凸部の外側周面と前記支承テーパ面との間で圧縮変形状態となり且つこのクッション材の介在によって前記テーパ面と前記係合支承部の内側周面とは,若しくは前記連結用凸部の外側周面と前記支承テーパ面とは圧接せず、テーパ面と係合支承部の内側周面との間,若しくは連結用凸部の外側周面と支承テーパ面との間に振動許容間隙が保有されるように構成したことを特徴とするボックスカルバートの継合構造。
【請求項2】
前記管体の一方の端部の突き合わせ用開口周縁部に、この一方の端部の外周部を残した突出状態にして前記連結用凸部を周設し、この管体の他方の端部の突き合わせ用開口周縁部を、前記連結用凸部を差し込み嵌合し得るようにこの他方の端部の外周部を残して凹設し、この凹設部を前記係合支承部として他方の端部の突き合わせ用開口周縁部に前記連結用凸部を係合支承する係合支承部を周設し、この連結用凸部を係合支承部に差し込み係合支承して各管体の端部同士を突き合わせた際に、前記連結用凸部の外側周面と係合支承部の内側周面とが突き合うように構成し、この連結用凸部の外側周面を継合方向に対して傾斜したテーパ面に形成するか,若しくは凹設した前記係合支承部の立ち上がり内周面を継合方向に対して傾斜した前記支承テーパ面に形成し、前記テーパ面と係合支承部の内側周面との間,若しくは連結用凸部の外側周面と前記支承テーパ面との間に弾性変形自在なクッション材を介在配設したことを特徴とする請求項1記載のボックスカルバートの継合構造。
【請求項3】
断面略丸形状の前記クッション材を採用したことを特徴とする請求項1,2のいずれか1項に記載のボックスカルバートの継合構造。
【請求項4】
前記テーパ面を前記連結用凸部の外側周面の全周にわたって形成し、若しくは前記支承テーパ面を前記係合支承部の内側周面の全周にわたって形成し、前記クッション材は、テーパ面と係合支承部の内側周面との間,若しくは連結用凸部の外側周面と支承テーパ面との間の全周にわたって介在配設したことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のボックスカルバートの継合構造。
【請求項5】
前記クッション材は、前記各管体同士を継合連結する前に、前記連結用凸部の外側周面若しくは前記テーパ面若しくは前記係合支承部の内側周面若しくは前記支承テーパ面に固定しておく構成としたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のボックスカルバートの継合構造。
【請求項6】
前記テーパ面と前記係合支承部の内側周面とのいずれか一方若しくは双方,又は前記連結用凸部の外側周面と前記支承テーパ面とのいずれか一方若しくは双方に、弾性素材により構成した支承板を付設し、この支承板に対し前記クッション材が接触して圧縮変形状態となる構成としたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のボックスカルバートの継合構造。
【請求項7】
前記連結用凸部の外側周面を継合方向に対して傾斜したテーパ面に形成すると共に、前記係合支承部の内側周面を前記テーパ面を支承する支承テーパ面に形成し、前記テーパ面と前記支承テーパ面との間に弾性変形自在な前記クッション材を介在配設し、このクッション材は前記連結機構によって端部同士を継合連結した際、突き合うテーパ面と支承テーパ面との間で圧縮変形状態となり且つこのクッション材の介在によってテーパ面と支承テーパ面とはテーパ圧接せず、テーパ面と支承テーパ面との間に前記振動許容間隙が保有されるように構成したことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のボックスカルバートの継合構造。
【請求項8】
前記管体の端部に複数の連結孔を形成し、前記連結用凸部を前記係合支承部に係合支承して各管体の端部同士を突き合わせた際、この突き合う各端部の前記各連結孔に連結用螺子杆を挿通し、この挿通した連結用螺子杆に弾性変形可能な緩衝座金を装着しこの緩衝座金を介して連結用螺子杆に締付具を締付固定することで各管体の端部同士を継合連結する前記連結機構を構成し、前記連結孔は、前記連結用螺子杆の径寸法より径大な孔径寸法を有するように設定したことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のボックスカルバートの継合構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2006−169845(P2006−169845A)
【公開日】平成18年6月29日(2006.6.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−364899(P2004−364899)
【出願日】平成16年12月16日(2004.12.16)
【出願人】(591036125)藤林コンクリート工業株式会社 (4)
【Fターム(参考)】