説明

ボトム衣類

【課題】 意識的なエクササイズによらずに着用者のお腹周りのシェイプアップ効果が得られるボトム衣類を提供する。
【解決手段】 このガードル1では、着用者が歩行する際に脚が後方に動くと、第1の緊締部10によって大殿筋Eに前方への負荷が与えられる。すると、この負荷に対抗しようとする反射的な筋肉の作用(筋刺激)が大殿筋Eに働くため、脚がより後方に動き、これに伴って腰が後方に大きく捻られる。さらに、この腰の後方への捻りによって隆起した中殿筋Fには第2の緊締部20によって前方への負荷が与られ、今度は腰が前方に大きく捻られる。かかる腰の捻り運動の促進により、着用者の腹筋群が必然的に鍛えられるので、着用者が意識的なエクササイズを行わなくても、お腹周りのシェイプアップ効果が得られる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主としてお腹周りをシェイプアップさせる機能を有するボトム衣類に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、特にお腹周りを中心として、自分の体型を美しく見せたいという強いニーズがある。このようなニーズに応えるための技術として、例えば特許文献1に記載の衣類構造がある。この従来の衣類構造では、筋肉の伸縮方向に合致して伸縮する伸縮部が設けられている。この衣類を着用した着用者がエクササイズを行うと、伸縮部がエクササイズに対応する筋肉を押えるように作用し、当該部分のシェイプアップ効果が図られる。
【特許文献1】特公平5−77761号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
お腹周りのシェイプアップには、多くの人が関心を寄せている。例えば、本願発明者が400名を対象に行ったお腹周りのシェイプアップに対する意識調査では、「出てきたお腹を引っ込めたいか」という問いに対し、約85%以上の人が「かなりそうしたい」及び「ややそうしたい」と回答した、という結果が得られている。一方、シェイプアップの具体的な手段については、「食事に気を付ける」(54%)、「腹筋・背筋運動を行う」(37%)となっている。
【0004】
ここで、上述した腹筋・背筋運動といった意識的なエクササイズは、継続的に行うことでシェイプアップ効果を得ることができるが、このような意識的なエクササイズは、シェイプアップに関心を持つ者であってもなかなか長続きしないのが現状である。かかる観点から考えると、上述した従来の衣類では、結局のところ、着用者が継続して意識的なエクササイズを行わない場合には、実効的なシェイプアップ効果が得られないという問題がある。
【0005】
本発明は上記課題の解決のためになされたものであり、意識的なエクササイズによらずに着用者のお腹周りのシェイプアップ効果が得られるボトム衣類を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題の解決のため、本願発明者は、鋭意研究を重ねていく過程で、日常の動作として欠かせない「歩行」に着目した。さらに、人が歩行するときは、腰を前後に捻ることで体の重心を一定の位置に保つようになっており、この歩行の際における腰の捻り運動には、腹筋群の運動が密接に関係し合っていることに着目した。
【0007】
ここで、トレッドミル上の歩行者の骨盤の運動状態を図9(a)及び図9(b)に示す。図9(a)に示すように、側面から見た場合、骨盤は、前後方向を長軸とする楕円の軌跡を描くように運動する(矢印a参照)。また、図9(b)に示すように、背面から見た場合、骨盤は、水平の8の字の軌跡を描くように運動する(矢印b参照)。そして、普段の歩行ではこの骨盤の軌跡は余り大きくなく、腰の捻り運動及びこれに伴う腹筋群の運動がほとんどなされていないことがわかった。そこで、本願発明者は、骨盤の軌跡が大きくなるような歩き方、すなわち大きな腰の捻り運動を伴う歩き方を日常的にできるようにサポートすれば、意識的なエクササイズによらずに着用者のお腹周りのシェイプアップ効果が得られるとの知見を得て、本発明を完成するに至った。
【0008】
本発明に係るボトム衣類は、伸縮性を有する本体部と、本体部の左右一対にそれぞれ配置され、本体部の緊締力よりも強い緊締力を有する帯状の第1の緊締部及び第2の緊締部とを備え、第1の緊締部は、着用者の股部から臀溝に沿い、大転子の真上に対応する位置を通って臍近傍まで延在し、第2の緊締部は、着用者の腰椎近傍から大殿筋の上部に沿い、大転子の真上に対応する位置で第1の緊締部に連結されていることを特徴としている。
【0009】
このボトム衣類では、着用者が歩行する際に脚が後方に動くと、第1の緊締部によって大殿筋に前方への負荷が与えられる。すると、この負荷に対抗しようとする反射的な筋肉の作用(筋刺激)が大殿筋に働くため、脚がより後方に動き、これに伴って腰が後方に大きく捻られる。さらに、この腰の後方への捻りによって隆起した中殿筋には、第2の緊締部によって前方への負荷が与られるので、今度は腰が前方に大きく捻られる。そして、かかる腰の捻り運動が促進されることにより、着用者の腹筋群(特に腹斜筋)が必然的に鍛えられる。したがって、このボトム衣類では、歩行という日常的な動作を強調することにより、着用者が意識的なエクササイズを行わなくても、お腹周りのシェイプアップを図ることが可能となる。
【0010】
また、第1の緊締部及び第2の緊締部は、それぞれ幅寸法が2cm〜7cmであることが好ましい。こうすると、歩行時の動作を阻害することなく臀部をしっかりと支えることが可能となるので、大殿筋及び中殿筋に対して好適に負荷を伝達させることができる。しかも、第1の緊締部及び第2の緊締部が体に食い込むこともなく、良好な着用感を維持できる。
【0011】
また、大転子の真上に対応する位置において、第1の緊締部及び第2の緊締部がなす角度は80度〜100度であることが好ましい。かかる構成により、大殿筋及び中殿筋に対して好適に負荷を伝達させることができる。
【0012】
また、第1の緊締部同士は、着用者の股部において相互に連結され、第2の緊締部同士は、着用者の第4腰椎に対応する位置で相互に連結されていることが好ましい。これにより、第1の緊締部及び第2の緊締部を大殿筋及び中殿筋に一層しっかりとフィットさせることができ、シェイプアップ効果をさらに高めることができる。
【0013】
また、第1の緊締部及び第2の緊締部の緊締力は、本体部の緊締力の1.2倍〜1.8倍であることが好ましい。この場合、着用感や歩き易さを保ちつつ、大殿筋及び中殿筋に好適な大きさの負荷を与えることができる。
【0014】
また、第1の緊締部及び第2の緊締部における大転子の真上に対応する位置での緊締力は、大転子の真上に対応する位置以外での緊締力よりも大きくなっていることが好ましい。この場合、大殿筋及び中殿筋に対してより好適に負荷を伝達させることができ、シェイプアップ効果を一層高めることができる。
【発明の効果】
【0015】
以上説明したように、本発明に係るボトム衣類によれば、意識的なエクササイズによらずに着用者のお腹周りのシェイプアップ効果が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、図面を参照しながら、本発明に係るボトム衣類の好適な実施形態について詳細に説明する。
【0017】
図1は、本発明に従って構成されたボトム衣類の一実施形態であるガードルを示す正面図であり、図2及び図3はその背面図及び側面図である。また、図4は、背面側から見た斜視図である。図1〜図4においては、着用者が当該ガードルを着用した状態を図示している。図1〜図4に示すように、このガードル1は、ガードル本体部2と、クロッチ部3と、当て布4と、第1の緊締部10,10と、第2の緊締部20,20とを備えており、裾丈が膝上まである、いわゆるロングタイプのガードルである。
【0018】
ガードル本体部2及びクロッチ部3は、伸縮性のツーウェイラッセル素材(ナイロン66 44T、ポリウレタン285T、ポリウレタン44T)からなり、互いに縫着されている。ガードル本体部2は、正面側及び背面側の中央部分で左右が縫着されて前身頃及び後身頃を構成している。また、ガードル本体部2のウエスト部2aには、ゴム入りのインサイドテープ(図示しない)が通されており、着用時のウエストのフィット感が確保されている。当て布4は、例えばナイロン・ポリウレタンを主とする非伸縮性のプレーンネット素材によって、菱形形状に形成されている。この当て布4は、ガードル本体部2の前身頃の中央に縫着され、着用者の下腹部にあてがわれる。
【0019】
第1の緊締部10,10及び第2の緊締部20,20は、ガードル本体部2の左右一対にそれぞれ配置されている。この第1の緊締部10,10及び第2の緊締部20,20は、2重のプレーンネット素材(ナイロン44T、ポリウレタン/綿 470T/60T)からなり、ガードル本体部2の緊締力よりも強い緊締力を有している。また、第1の緊締部10,10及び第2の緊締部20,20は、それぞれ幅寸法が約6cmの帯状に形成されており、その周縁部がガードル本体部2に縫着されている。
【0020】
ここで、第1の緊締部10,10は、着用者の股部にあてられるクロッチ部3の背面側で相互に連結されると共に、クロッチ部3から臀溝Aを中心とする大殿筋Eの下縁及び太股の上部に沿うようにして斜め上方に延び、大転子の真上に対応する位置Bを通っている。この大転子の真上に対応する位置Bは、体側線上に沿って、大転子に対応する位置Baの約5cm上方に位置している。さらに、第1の緊締部10,10は、大転子の真上に対応する位置Bから脇腹にかけて斜め上方に延び、臍Cの真下の位置となるウエスト部2aの略中央部分まで延在している。一方、第2の緊締部20,20は、第4腰椎に対応する位置Dで相互に連結されると共に、この位置Dから大殿筋Eの上縁及び中殿筋Fに沿うようにして斜め下方に延びている。そして、第2の緊締部20,20は、大転子の真上に対応する位置Bにおいて、第1の緊締部10,10と略直交した状態で重ね合わされている。このような第1の緊締部10,10及び第2の緊締部20,20は、ガードル本体部2への縫着のほか、ガードル本体部2への貼り付けによって形成してもよく、ガードル本体部2に接ぎ合わせて形成してもよい。また、ガードル本体部2の編みの密度を高めたり、ガードル本体部2にポリエステルやウレタンなどの樹脂を塗布したりすることによって、第1の緊締部10,10及び第2の緊締部20,20を形成してもよい。
【0021】
次に、このガードル1のパワーバランスについて説明する。本実施形態では、ガードル本体部2の緊締力は約2.9kPaとなっている。これに対し、第1の緊締部10,10及び第2の緊締部20,20の緊締力は、ガードル本体部の緊締力に対して約1.3倍〜約1.7倍となっている。より具体的には、第1の緊締部10,10のうち、臀溝Aに沿う部分10a,10aの緊締力は約3.9kPaとなっており、脇腹に沿う部分10b,10bの緊締力は約4.4kPaとなっている。また、第2の緊締部20,20のうち、大殿筋の上縁に沿う部分20a,20aの緊締力は、約4.4kPaとなっている。そして、第1の緊締部10,10及び第2の緊締部20,20のうち、大転子の真上に対応する位置Bでの緊締力は、他の部分に比べて最も大きく、約4.9kPaとなっている。なお、ガードル本体部2、第1の緊締部10,10、及び第2の緊締部20,20の各緊締力は、衣服圧測定器(エイエムアイ・テクノ社製、AMI3037−10)を用いて計測したものである。
【0022】
続いて、図5及び図6を参照しながら、上述の構成を有するガードル1を着用して歩行する際の作用について説明する。
【0023】
まず、図5(a)に示すように、着用者が歩行する際に脚(ここでは、右脚)が後方に動くと、第1の緊締部10が有する緊締力によって大殿筋Eに前方への負荷が与えられる。このとき、第1の緊締部10による負荷を受けた大殿筋Eには、負荷に対抗しようとする反射的な筋肉の作用(筋刺激)が働くため、図5(b)に示すように、脚がさらに後方に動くようになり、これに伴って腰が後方に大きく捻られる。
【0024】
さらに、図6(a)に示すように、腰の後方への大きな捻りによって中殿筋Fが上方に隆起する。すると、この隆起した中殿筋Fに対し、第2の緊締部20が有する緊締力による前方への負荷が与られる。この負荷により、図6(b)に示すように、脚を前方に動かす際の動きが大きなものとなり、これに伴って今度は腰が前方に大きく捻られる。以下、歩行の際に脚を動かす度に同様の作用が働き、腰の捻り運動が繰り返しなされることにより、着用者の腹筋群が必然的に鍛えられる。なお、腹筋群のうちの腹斜筋は、腰の捻り運動に直結している筋肉であり、また、普段の生活において主体的に使われていない筋肉であることから、比較的短期間のうちに効果的に鍛えられる。
【0025】
以上説明したように、本実施形態に係るガードル1では、第1の緊締部10,10及び第2の緊締部20,20の作用により、歩行という日常的な動作の中で腰の捻り運動が強調されるので、無意識のうちに腹筋群を鍛えることができる。したがって、着用者は、腹筋運動や背筋運動といった意識的なエクササイズを行わなくても、お腹周りのシェイプアップの実効的な効果を得ることが可能となる。
【0026】
また、ガードル1では、第1の緊締部10,10及び第2の緊締部20,20は、それぞれ幅寸法が約6cmの帯状とされているので、歩行時の動作を阻害することなく臀部をしっかりと支えることが可能となる。また、第1の緊締部10,10及び第2の緊締部20,20が体に食い込むこともほとんどないので、良好な着用感を維持できる。この効果は、幅寸法が2cm〜7cmの範囲であれば好適に得ることができる。
【0027】
また、第1の緊締部10,10及び第2の緊締部20,20は、大転子の真上に対応する位置Bにおいて、略直角をなして連結されていると共に、第1の緊締部10,10同士はクロッチ部3において相互に連結され、第2の緊締部20,20同士は、第4腰椎に対応する位置Dで相互に連結されている。これにより、第1の緊締部10,10及び第2の緊締部20,20を大殿筋E及び中殿筋Fにしっかりとフィットさせることができ、シェイプアップ効果の向上が図られている。なお、第1の緊締部10,10及び第2の緊締部20,20が大転子の真上に対応する位置Bにおいてなす角度は、80度〜100度の範囲で適宜変更しても同様の作用効果を奏する。
【0028】
さらに、ガードル1のパワーバランスとして、第1の緊締部10,10及び第2の緊締部20,20の緊締力は、ガードル本体部2の緊締力の約1.3倍〜約1.7倍とされている。また、第1の緊締部10,10及び第2の緊締部20,20における大転子の真上に対応する位置Bでの緊締力は、大転子の真上に対応する位置B以外の部分10a、10b、及び20aでの緊締力よりも0.5kPa〜0.1kPa程度大きいものとなっている。このようなパワーバランスにより、着用感や歩き易さを保ちつつ、大殿筋E及び中殿筋Fに好適な大きさの負荷を与えることができる。このパワーバランスは、ガードル本体部2の緊締力に対して1.2倍〜1.8倍の範囲で適宜変更しても、上述した実施形態と同様の作用効果を奏する。
【0029】
続いて、図1〜図4に示したガードル1のモニター試験結果について説明する。このモニター試験では、10名のモニターに対し、ガードル1と同等の構造を有するサンプルを1ヶ月間着用させた後、図7に示すように、臍周径G及び下腹部周径Hとを測定し、お腹周りのシェイプアップ効果が得られたか否かを調べた。このモニター試験の結果、モニター10名のうち7名で、臍周径Gが1.5cm〜2.5cm程度細くなり、下腹部周径Hが1.0cm程度細くなっていたことが確認された。また、ガードル1の着用感に関し、各モニターからは、「腰を捻りやすい」(10名中7名)、「お腹に力が入る」(10名中6名)、「しっかり歩ける」(10名中9名)、「着け心地がよい」(10名中9名)、という回答が得られた。なお、残り3名のモニターのうちの2名については、モニター期間中の体重管理が不十分で太ってしまったため、シェイプアップ効果が得られたか否かの判断ができなかったものである。
【0030】
シェイプアップ効果が見られたモニターについて、ガードル1使用前及び使用後における臍部近傍の断面を、MRI(磁気共鳴断層画像装置)によって撮像した結果を図8(a)及び図8(b)に示す。図8(a)に示すガードル1使用前の断面と比較すると、図8(b)に示すガードル1使用後の断面では、腹筋群を構成する腹直筋I及び腹斜筋Jが増強していることが確認できた。特に、腹斜筋Jは顕著に増強しており、これにより、お腹周りの皮下脂肪が引き上げられ、外形ラインがすっきりと引き締められていることも確認できた。
【0031】
さらに、本願発明者は、ガードル本体部2と第1の緊締部10及び第2の緊締部20とのパワーバランスについても、種々の比較例に係るサンプルを作製し、そのシェイプアップ効果について調べた。まず、各緊締部10,20について、ガードル1で用いた2重のプレーンネット素材(緊締力強)のほか、1重のプレーンネット素材(ナイロン 44T、ポリウレタン/綿 470T/60T:緊締力中)、及びツーウェイラッセル素材(ナイロン66 44T、ポリウレタン/綿 470T/60T:緊締力小)の計3種類の素材を用意した。また、ガードル本体部2についても、図1に示したガードル本体部2のほか、伸縮性の小さいツーウェイラッセル素材(ナイロン66 44T、ポリウレタン 44T、ポリウレタン78T)、及びこれによりも伸縮性の大きいツーウェイラッセル素材の計3種類の素材を用意した。そして、これらをそれぞれ組み合わせて構成した計9種類のガードルのサンプルについて、それぞれシェイプアップ効果の有無を調べた。その結果、各緊締部10,20の緊締力が強いほうが、高いシェイプアップ効果が得られる傾向が確認された。
【0032】
以上の結果から、本実施形態に係るガードル1では、第1の緊締部10,10及び第2の緊締部20,20の作用により、歩行という日常的な動作の中で腰の捻り運動が好適に強調され、お腹周りのシェイプアップの実効的な効果が得られることが実証された。さらに、ガードル1は、着用感や歩き易さにも優れたものであり、継続的な着用に対して違和感の無い仕様となっていることが実証された。
【0033】
なお、本発明は上述した実施形態に限られるものではない。例えばシェイプアップ効果を得るという観点から言えば、当て布4は必ずしも設ける必要はない。また、上述した実施形態では、ボトム衣類としてガードルを例示して説明したが、本発明は、ガードル以外のボトム衣類にも適用することもできる。例えば、スパッツ、タイツ、サポーター及びガーターベルト等にも適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明に従って構成されたボトム衣類の一実施形態であるガードルを示す正面図である。
【図2】図1に示したガードルの背面図である。
【図3】図1に示したガードルの側面図である。
【図4】図1に示したガードルを背面側から見た斜視図である。
【図5】図1に示したガードルの作用を説明するための図である。
【図6】図5の後続の作用を説明するための図である。
【図7】図1に示したガードルのモニター試験を受けた被験者の腹部を示した図である。
【図8】図7に示した被験者の腹部の断面を撮像した図である。
【図9】トレッドミル上の歩行者の腰の運動状態を示す図である。
【符号の説明】
【0035】
1…ガードル(ボトム衣類)、2…ガードル本体部、3…クロッチ部、10…第1の緊締部、20…第2の緊締部、A…臀溝、B…大転子の真上に対応する位置、C…臍、D…第4腰椎に対応する位置、E…大殿筋、F…中殿筋。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
伸縮性を有する本体部と、前記本体部の左右一対にそれぞれ配置され、前記本体部の緊締力よりも強い緊締力を有する帯状の第1の緊締部及び第2の緊締部とを備え、
前記第1の緊締部は、着用者の股部から臀溝に沿い、大転子の真上に対応する位置を通って臍近傍まで延在し、
前記第2の緊締部は、前記着用者の腰椎近傍から大殿筋の上部に沿い、前記大転子の真上に対応する位置で前記第1の緊締部に連結されていることを特徴とするボトム衣類。
【請求項2】
前記第1の緊締部及び前記第2の緊締部は、それぞれ幅寸法が2cm〜7cmであることを特徴とする請求項1記載のボトム衣類。
【請求項3】
前記大転子の真上に対応する位置において、前記第1の緊締部及び前記第2の緊締部がなす角度は80度〜100度であることを特徴とする請求項1又は2記載のボトム衣類。
【請求項4】
前記第1の緊締部同士は、前記着用者の股部において相互に連結され、
前記第2の緊締部同士は、前記着用者の第4腰椎に対応する位置で相互に連結されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項記載のボトム衣類。
【請求項5】
前記第1の緊締部及び前記第2の緊締部の緊締力は、前記本体部の緊締力の1.2倍〜1.8倍であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項記載のボトム衣類。
【請求項6】
前記第1の緊締部及び前記第2の緊締部における前記大転子の真上に対応する位置での緊締力は、当該大転子の真上に対応する位置以外での緊締力よりも大きくなっていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項記載のボトム衣類。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate