ボトルから酸素の影響を受けるおそれのあるワインまたは他の液体をグラスにサーブする装置。
既に開封したボトルから酸素の影響を受けるおそれのある液体、特にワインを、前記ボトル内に加圧ガスを吹き込むことにより、酸素なしにサーブするサーブ装置は、固定係合部材(1)、および前記ボトル(30)に固定できる釈放可能締結部材(2)を備える。酸素のない加圧ガス供給源は、窒素またはアルゴンなどの不活性ガスを供給し、例えば加圧ガス供給装置(40)に接続したシリンダ(41)を有する。ガス供給装置(40)により加圧ガスをボトル(30)内に分配および供給するが、この場合、減圧バルブ(42)、シリンダ内のガスの欠乏を示す圧力スイッチ(43)、圧力スイッチ(43)の作動に応じてガスを送給するソレノイドバルブ(44)、最大閾値を越えることを防ぐ安全バルブ(45)、ソレノイドバルブ(44)が連続的に開くのを防止するガスタンク(46)、固定したボトル(30)内の圧力を維持するよう構成した圧力スイッチ(47)、を通過する。したがって、部分的に使用した第1ボトルを別のボトルと交換することができ、このとき第1ボトル内のワインを確実に最適な状態で保存でき、しかも異なるワインを単独の装置でサーブでき、このことは装置の寸法を小さいサイズに減少し、かつそれほど高価ではないようにすることができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、酸素の影響を受けるおそれのある液体をボトルからサーブ(給仕)し、またサーブ後に自動的にボトルからのサーブを停止することができる装置に関する。
【0002】
本発明は特に、ワイン醸造研究の分野で、高価なワインをボトルからグラスに注ぐサーブをすることに適しており、特に、ワインセラー、ワインショップ、バー、レストランなどでの使用に適する。
【背景技術】
【0003】
ボトルからワインをグラスにサーブし、サーブ後に自動でボトルからのサーブを停止することができる装置は存在する。しかし、他の液体と同様に、ワインは空気中に存在する酸素によって影響を受け易い。そのため、サーブする時とサーブした後にボトルを閉じる時の双方で、ボトルに侵入した空気がワインに影響することは不可避である。
【0004】
この問題は、例えば窒素のような不活性ガスまたはアルゴンのような希ガスなどの酸素を含まない加圧ガスをボトル内に吹き込むことにより、細長送給チューブを経て、ボトルからワインを注ぎ出すことができる自動装置により解決してきた。ボトル内に徐々に吹き込むガスにより、ボトル内における増大する圧力により、細長送給チューブからワインを強制的に流出させる。
【0005】
この装置は、加圧ガスを保有するシリンダと、ボトルネックに係合可能であり、ボトル内に加圧ガスを送給可能な細い入口チューブを有するガス供給接続部と、細い送給チューブと、シリンダからガス供給接続部にいたるガス流入ダクトとを備える。細長送給チューブは、開放時にワインを注ぎ出すためのタップを備えることができる。そのようなシステムは、ワインを注ぎ出すとき、および既に開封したボトル内にワインを保存するときの双方で空気がボトルに入り込むのを防ぐ。
【0006】
そのような装置の欠点は、第1ボトルが空になる前に、第1ボトルから第2ボトルに交換することが不可能であり、なぜなら、この交換は第1ボトルに空気を入れてしまうからであり、したがって、ボトル内のワインは短時間のみしか保存することが出来ない。
【0007】
したがって、二つの異なるタイプのワインを順にサーブするために、既知タイプの装置を使用することは不可能である。特に、このような従来技術による、グラスに2つの異なる種類のワインをサーブする場合、ワインのボトル毎に1個の装置でサーブすることが必要であり、なぜなら各ボトルを、それが空になるまでずっと対応する装置上に取り付け続けなければならないからである。
【0008】
これらの理由のために、従来技術の主な欠点は、異なるワイン用に多くの装置を並列的に設けなければならず、レストランおよびワインショップにおいて大きなスペースを必要とする。1つの装置は、約200×300×500mmの寸法を有するため、ワインボトルの数に比例する全体空間の負担は大きくなる。スペースだけでなくコストにも関連し、設備の全体コストは、ワインの異なるボトルの数に比例して増加する。このことにより、グラスで大衆に提供するワインの種類の数を限定することになる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の目的は、ボトルからワインまたは酸素の影響を受けるおそれのある他の液体をグラスにサーブするためのサーブ装置であって、部分的に使用した第1ボトルから別のボトルに交換し、このとき第1ボトル内のワインを確実に好適な状態で保存できるサーブ装置を得るにある。
【0010】
本発明の別の目的は、ワインまたは酸素の影響を受けるおそれのある他の液体をサーブするサーブ装置であって、異なるワインのサーブを単独の装置で行うことができるサーブ装置を得るにある。
【0011】
本発明のさらなる態様は、複数個のボトルから一種類以上のワインを酸素がない状態でサーブするサーブ装置であって、取り扱いが面倒ではなく、かつあまり高価でないサーブ装置を得るにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
これらおよび他の目的は、既に開封したボトルから酸素の影響を受けるおそれのある液体、特にワインを、前記ボトル内に加圧ガスを吹き込むことにより、酸素なしにサーブするサーブ装置であって、前記ボトルは口部にボトルネックを有するものとした、該サーブ装置によって達成することができ、このサーブ装置は、前記ボトルネックの口部に固定できる通常閉じている常閉の釈放可能締結部材であって、
‐前記加圧ガスを受け入れてボトル内に送るよう構成し、加圧ガス供給源に緊密接続する接続手段と、
‐ガスを送給する際に液体を注ぎ出すサーブ手段であって、ボトルの内側底部領域と液圧回路的に接続する、該サーブ手段と、
‐前記加圧ガス供給源から引き離したとき、前記ボトルを閉鎖状態に維持し、ボトル内の加圧ガスを維持するボトル閉止手段と、を備える。
【0013】
特に、前記ボトル閉止手段は、
‐締結手段により前記ボトルの口部に固定することができる閉鎖部材であって、前記閉鎖部材を通過して前記ボトル内に導入する加圧ガス流入ダクト、および前記ボトルの内側底部領域から液体を送出して外部にサーブするための液体送給ダクトを有する、該閉鎖部材と、
‐流入ダクトに設けた逆止バルブであって、前記加圧ガスを供給するときに開き、またそれ以外全ての場合に閉じるよう構成した、該チェックバルブと、;
‐前記液体送給ダクトに設けたチェックバルブと、
を備える構成とする。
【0014】
有利には、前記閉鎖部材は、ボトルネックに緊密に係合可能な円筒形部分を備える構成とする。
【0015】
好適には、加圧ガス供給源と緊密接続する前記接続手段は、前記加圧ガス供給源に属する固定係合部材に係合可能な結合面を有し、前記結合面が前記固定係合部財と係合するとき、前記加圧ガス供給源が前記流入ダクトと気密に緊密接続する。
【0016】
特に、以下の連結、すなわち、
‐バヨネット連結、
‐ねじ連結、
‐スナップ連結、
‐スライド連結、
‐磁気連結、
からなるグループから選択した連結により、前記結合面を、前記固定係合部材に係合可能な構成とする。
【0017】
特に、前記ボトルの口部に前記閉鎖部材を固定する締結手段は、前記閉鎖部材が係合できるブッシュを備え、このブッシュは、前記ボトルネックから突出するボトル端縁に固定することができるフック部分を有する。
【0018】
有利には、液体をサーブする前記サーブ手段は、前記液体送給ダクトと液圧回路的に接続し、また
‐液体を自由に送出させる細いチューブ、
‐開閉バルブを有して液体を送出させる細いチューブ、
‐空気/液体混合器
からなるグループから選択する。
【0019】
特に、前記細いチューブに設ける開閉バルブは、
‐押しボタンタップ、
‐ハンドルタップ、
‐ワインをサーブするためにボトルを開き、またボトル内に空気が逆流することを防ぐ逆止バルブ、
‐ソレノイドバルブ
からなるグループから選択する。
【0020】
有利には、前記サーブ装置は、ボトル内のガス圧が閾値を越えることを防ぐよう構成した安全バルブを有する構成とする。
【0021】
本発明の別の態様によれば、既に開封したボトルから酸素なしに、酸素の影響を受けるおそれのある液体、特にワインを、前記ボトル内に加圧ガスを吹き込むことで分配するサーブ装置を提供し、このサーブ装置は、
‐前記ボトルネックの口部に固定することができ通常は閉鎖している釈放可能な締結部材であって、前記加圧ガスを受け入れてボトル内に送るよう構成し、ガスを送給する際に液体を注ぎ出すサーブ手段を有する、該釈放可能締結部材と、
‐前記釈放可能締結部材を収容するよう構成した固定係合部材と、
‐前記固定係合部材に関連して設けたガス送給バルブと、
‐前記ガス送給バルブと空気回路的に接続した加圧ガス供給装置と、
‐前記ガス送給バルブと前記釈放可能締結部材との間の緊密係合手段と、
‐前記固定係合部材における前記釈放可能締結部材の存在を検知する手段と、
を備える。
【0022】
有利には、前記ガス送給バルブは、押しボタンまたは同等の操作装置により操作する。このようにして、使用者は固定係合部材により釈放可能締結部材にボトルを結合し、次に液体をサーブするサーブ手段の位置にグラスを配置して、押しボタンを押すことにより所望量の液体をグラスに注ぎ込むことができる。
【0023】
有利には、前記ガス送給バルブは、前記押しボタンにより操作する機械式バルブ、前記押しボタンにより操作するソレノイドバルブよりなるグループから選択する。
【0024】
好適には、前記ガス送給バルブと前記釈放可能締結部材との間の緊密係合手段は、前記釈放可能締結部材の前記緊密係合手段の表面に緊密に整合するよう構成した薄膜であって、送給されたガスの圧力に応じて形状が変化して前記緊密係合を確実に行う、該薄膜と、前記釈放可能締結部材に向かってガスが流れるようになる前に前記薄膜の変形を可能にするよう設けた較正可能なストッパとを有する構成とする。
【0025】
有利には、前記固定係合部材は、前記釈放可能締結部材の存在を検知するセンサを備え、前記釈放可能締結部材の存在/不在に応じて、前記センサは前記送給バルブの操作を、それぞれ許可/停止する。
【0026】
好適には、前記固定係合部材はガイド部材とし、前記釈放可能締結部材は前記ガイド部材に摺動可能に係合するフランジを有し、このフランジは、前記釈放可能締結部材が送給バルブに十分に整列するまで摺動可能にする。
【0027】
有利には、前記加圧ガス供給装置は、所定の圧力値以下にボトル内のガス圧を制限するよう構成した安全圧力スイッチを備えるものとする。
【0028】
有利には、前記加圧ガス供給装置は、
‐ガスシリンダ、
‐ガス供給ネットワーク、
よりなるグループから選択する。
【0029】
特に、前記ガスシリンダは減圧バルブを備える。
【0030】
有利には、前記加圧ガスは、ワインを酸化させないよう、酸素を含まない不活性ガスおよび/または希ガスであり、特に、
‐窒素、
‐アルゴン
よりなるグループから選択する。
【0031】
好適な例示的な実施形態において、サーブ装置は、異なるワイン用にそれぞれ対応するボトルおよび結合表面のため、複数の固定係合手段を備える構成とする。
【0032】
本発明は、非限定的な実施形態の例を、添付図面につき以下に詳細に説明することにより、明らかとなるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】酸素の影響を受けるワインまたは他の液体を酸素に触れることなく送給するための本発明による装置であって、本発明による釈放可能締結部材を3個備える装置を示す。
【図2】このような装置の液圧回路を示す。
【図3】本発明による、釈放可能締結部材に係合するよう構成したガス供給源の固定係合部材の断面図である。
【図4】本発明による釈放可能締結部材をボトルの口部に固定するための締結素子を示す。
【図5】本発明の第1実施形態において、締結素子によりボトルに適用し、またガス供給源の固定係合部材に対して適用する釈放可能締結部材の断面図である。
【図6】本発明の第2実施形態において、締結素子によりボトルに適用し、またガス供給源の固定係合部材に適用する釈放可能締結部材の断面図である。
【図7】釈放可能締結部材および固定係合部材を、関連の内側部分とともに示す図6の分解断面図である。
【図8】本発明の第2実施形態において、ボトルから液体をサーブするため装置における、釈放可能締結部材を有するボトルを固定係合部材に係合するステップを示す。
【図9】液体をグラスにサーブするときの図8に示す装置の操作を示す。
【図10】特にベンチュリー効果を利用する空液混合器の断面図である。
【図11】図10の空液混合器を有する図9の装置を示す。
【発明を実施するための形態】
【0034】
図1につき説明すると、例として本発明により酸素に触れることなく液体をサーブする装置の斜視図を示す。特に、図示のように3個の送給出口を設け、各送給出口は、固定係合部材1、およびボトル30に固定できる釈放可能締結部材2とにより形成する。
【0035】
サーブ装置の図示した実施例は3個の個別ボトル用に3個の接続部を有するが、実施形態としては、単独の釈放可能締結部材また、他の個数の釈放可能締結部材を有する実施形態を除外するものではない。
【0036】
サーブ装置は、不活性ガス、例えば窒素またはアルゴンなどの酸素なしの加圧ガス供給源を備え、例えばガス供給装置40に接続するシリンダ41を有し、その操作を図2の液圧回路図で説明する。ガス供給装置40により、加圧ガスを分配して、ボトル30内に、ダクト50を通過させて供給する。
【0037】
図3,4および5はより詳細に、本発明による、固定係合部材1(ダクト50に対する接続の仕方は示さない)、および釈放可能締結部材2を示す。
【0038】
図2は、サーブ装置の液圧回路図を示し、この液圧回路は、順次に、不活性ガスを収容するシリンダ41、減圧バルブ42、シリンダ41内のガス不足を表示する圧力スイッチ43、送給ガスに適するソレノイドバルブ44、最大閾値以下に圧力を制限するよう構成した安全バルブ45、連続してソレノイドバルブ44が開くのを防ぐガスタンク46、ソレノイドバルブを操作することによりボトル30内の圧力を一定に維持するよう構成した圧力スイッチ47、および最後に、固定係合部材1およびボトル30、特にワインボトルに固定した釈放可能締結部材2によって形成したサーブ装置と、を備える。
【0039】
図3は、固定係合部材1の断面を示し、図示しない仕方でチューブ50に装着するチャネル11が横断するブロック10を備える。例えば、チャネル11はコレクタ12で終端させ、このコレクタ12は、釈放可能締結部材2に設けた対応する孔23(図4参照)と緊密に係合できるようにする。当然ながら、固定係合部材1と釈放可能締結部材2との間における結合部を有する種々の実施形態もあり得る。
【0040】
図4は、ボトル30(図5参照)の口部に動作可能に固定できる釈放可能締結部材2の断面図を示す。釈放可能締結部材2は、ボトルネックから突出するリングに結合する手段21を有する締結素子20を備える。さらに、釈放可能締結部材2は、ボトルネックの口部に圧入して緊密な接続を確実に生ずるよう構成した円筒部分22を備える。釈放可能締結部材2には、短い長さでボトル内に達する加圧ガスの流入ダクト24を横断させ、ボトル内に含まれるワインに泡を発生しないようにする。釈放可能締結部材2には、さらに、流入ダクト24より長くボトルの内側底部領域に達する送給ダクト25を横断させる。常閉のサーブバルブ27、例えば押しボタンを、送給ダクト25から連続するサーブダクト26に取り付ける。
【0041】
図5は、酸素に触れることなくワインを分配できるよう、このような釈放可能締結部材2および固定係合部材1を動作可能に結合した状態を示す。図示のように、最初にボトルを開封した後に、ボトル30を釈放可能締結部材2により閉鎖し、閉じたワインボトルのように、冷蔵庫内で、例えば横倒しにしたり、直立させたりして使用準備をしてしまうことができる。内部に不活性ガスが存在することによって、長期間のワインの保存を可能にし、ボトル開封後に10〜15日経過しても感覚刺激特性を損なわない。
【0042】
ワインを再びサーブする時、このようなサーブ装置の作動は、ボトル内へ不活性加圧ガスを注入するステップを行う。加圧ガスはボトル内に含まれるワインを押圧し、これにより、送給ダクト25内で上昇させ、常閉サーブバルブ27を装備したサーブダクト26(図5参照)を経てボトルから流出させる。実際、釈放可能締結部材2を連結したボトル30が、係合部材1に結合した釈放可能締結部材2を有するとき、バルブ27開放の際に、ボトル内に空気が侵入することなくワインを供給する。第1ボトルのワインを別のワインを含む第2ボトルに交換して、グラスにサーブするとき、固定係合部材1から分離した釈放可能締結部材2とともに第1ボトルを単に外すだけでよく、固定係合部材1を第2ボトルに結合する。釈放可能締結部材2を固定係合部材1から分離するとき、ダクト24に取り付けた、図5には図示していない適切な逆止バルブにより、ボトル内に先に注入した加圧ガスの出口をブロックし、同時に空気の逆流をブロックし、ボトルに含まれるワインまたは他の液体を最も好ましい状態で保存する。
【0043】
本発明の好適な実施形態を図6に示し、互いに動作可能に結合した固定係合部材101および釈放可能締結部材102を示す。特に、固定係合部材101はバルブユニット80と、好適にはガイド70である連結部材とを備えるとともに、釈放可能締結部材102は、例えば固定係合部材101のガイド70に係合するフランジ61を有する継手部材60、およびボトル30に対する締結素子20により構成する。
【0044】
図6は、さらに、ネジ82によりガイド70に固定し、また部分的に見えているソレノイドバルブ47を継手部57で固定した、バルブユニット80を示す。バルブユニット80は可動素子53を収容し、この可動素子はハウジング84(図7参照)であるときに、ガスのための環状チャネル81を形成する形状およびサイズとする。
【0045】
可動素子53において、そのハウジング54(図7参照)内に、バネ負荷ストッパ39を対応のシール52で取り付ける。
【0046】
さらに、薄膜38をガイド70に挿入して、把持部材36によりブロックする。薄膜38は、チャネル81から到来するガス圧下で変形可能であり、これにより封止リップ37が継手部材60に圧着する。
【0047】
ガイド70と継手部材60との間の連結は、ガイド70の方向にフランジ61を差し入れることにより得る(図8参照)。この連結により、装置に組み込んだリードスイッチ85、および継手部材に組み込んだ磁性体86により、信号を発生する。
【0048】
継手部材60(図6参照)には、以下のもの、すなわち、
‐第1ハウジング89(図7参照)、
‐ハウジング89内に設けたバルブ本体34、
‐チャンバ83にガスを流入させるバルブ本体34内のチェックバルブ32、
‐第2ハウジング90(図7参照)、
‐常閉のサーブバルブ27であって、送給ダクト26に緊密接続するためにシール29および2個のOリング28とともにハウジング90に挿入したサーブバルブ27、
‐ガスの流入ダクト24、
‐ワインの送給ダクト25であって、ボトルの内側底部まで下方に延在するよう構成した図示しない細長チューブに接続する首端部25′を有する送給ダクト25、
が存在する。
【0049】
継手部材60の外側部分にねじ山88を設け、釈放可能締結部材の継手部材60を締結素子20に連結する機能を持たせ、当該締結素子20にはねじ山に対応する内側リップ88′を設け、この内側リップ88′は、強制挿入のため可撓性かつ円形形状にする、またはねじ連結のため螺旋形状にすることができる。
【0050】
ボトルネックの口部に配置すべき封止ブッシュ22を設け、ガス圧下でボトル内に含まれる液体を密封するとともに、フック21を締結素子20に設け、ボトル30の首部から突出する突起リング端縁31に係合させる。
【0051】
図7は、好適な実施形態における固定係合部材1、および釈放可能締結部材2の分解図である。
【0052】
この図面においては、以下のもの、すなわち、可動ユニット53のためのハウジング84を有するバルブユニット80、ガスのためのダクト56、ソレノイドバルブ47に連結する継手部57(図6参照)、および120゜毎に配置した3個のハウジング5、を示す。特に、ハウジング55は、孔35を有する突出部94に整合し、ねじ82(図6参照)によりガイド70をバルブユニット80に固定する。
【0053】
図7は、さらにまた、可動素子53とストッパ39との間に取り付けたシール52、ストッパ39に連結した保護カーター51、ガイド部材内の把持素子36により挿入する変形可能薄膜38を示す。
【0054】
ガイド70は、特にC字状輪郭部35を設け、継手部材60(図8参照)に属する補完形状のフランジ61を受け入れて、装置2全体をサーブ装置4に連結することができるようにする。
【0055】
図7は、さらに、ハウジング89内に装着したバルブ本体34を示し、ハウジング89には、チャンバ83内への流入を逆止バルブ32によって制御されるガスを送給する孔33を形成する。継手部材60には、さらにまた、ガス流入ダクト24、送給ダクト25、バルブ27のための第2ハウジング90を示す。曲げゴムリブ94および押し込みシール29によりハウジング90内に強制圧入するバルブ27において、Oリング用の窪み28を示し、これらOリングにより液体サーブダクト26との緊密な接続を確実にする。
【0056】
サーブダクト26は、ある実施形態において、特にベンチュリー効果を使用する従来の空気−ワイン混合器110(図10および11参照)に取り換えることができる。
【0057】
図8は、好適な実施形態としての本発明によるサーブ装置4、および釈放可能締結部材102を収容するよう構成した組み込み型の固定係合部材101を示す。特に、上述したように、ガイド70は係合部材101の一部として示し、釈放可能締結部材102の継手部材60に属するフランジ61を装着する。
【0058】
さらにまた、以下のもの、すなわち、ボトル30、こぼれる可能性がある液滴を収集する底面格子92、ガスシリンダ41(または、シリンダを格納できる関連シリンダーホルダ)、および以下に記載するようにワインをサーブするバルブ47(図6に部分的に示す)を調節するサーブ用の押しボタン91を示す。
【0059】
図5につき既に説明したように、ボトル30内のガスはワインの品質を確保し、釈放可能締結部材102の存在により所望のときにワインをサーブ(注ぐ)ことができる。
【0060】
図9は、釈放可能締結部材102を固定係合部材101のガイド70に配置した後におけるサーブ装置4の作動状態を示す。押しボタン91を押すことにより、ウィンは細長チューブ26をから流出し、グラス100に注ぎ込まれる。
【0061】
より正確には、図6につき説明したように、押しボタン91を押し込むことにより供給されるガスは、ダクト56に達して可動素子53を下方に押しこむ。次に、ガスは環状チャネル81から、薄膜38の上面に達し、薄膜38を変形させる。このようにして、薄膜は継手部材60のフランジ61の上面に対して所定圧力で合致し、緊密な連結を確実にする。ストッパ39はその開放時間を、薄膜38を変形させることができるようにするため、所定の遅延をもってストッパの開口部開放を確実にする圧力に較正する。ストッパ39が開くとき、ガスはボトル内に流入するが、孔33(図7参照)を設けたバルブ本体34における逆止バルブ32を開放し、孔33を経て流れる。バルブ32を通過後、ガスはチャンバ83を通過して、流入ダクト24からボトルに入る。
【0062】
この後即座に、ワインがボトルの内側底部領域から首端部25′まで上昇し、つぎに送給ダクト25および最終的にバルブ27を経て細長チューブ26から流出する。
【0063】
本発明のある実施形態においては、図11に示すように、細長チューブ26の代わりに混合器110を設け、ワインはこの混合器を通過して適度に酸化される。
【0064】
図10は、ねじ山112により連結取り付け具111上に装着する中空体113により構成した空/液混合器110の断面図を示す。
【0065】
好適な実施形態において、ねじ山112は、以下のもの、すなわち、
‐強制連結のための円形ねじ山、または
‐導入ねじのための螺旋ねじ山
よりなるグループから選択する。
【0066】
特に、連結取り付け具111はバルブ27を装着する入口区域116を備える。さらにまた、大気圧の外気が混合器110内に入り込む開孔119を有する。混合器110とバルブ27との間の緊密連結は、Oリング28の存在により確実になる。
【0067】
特に、本体113はバルブ27を通過した後即座にワインが流入するチャンバ117を有し、次に狭い横断面部分115を経て、円錐送給ダクト118に向かって流れる。狭い横断面部分115はチャネル114を介して外部に連通する。
【0068】
ワインの酸化は、ベンチュリー作用による空気吸引によって遂行される。実際、既知のように、狭い横断面部分115を通過するときにワインはその速度を増し、圧力低下を発生し、この結果、ワインと混合する空気をチャネル114から吸引する。連結取り付け具111における孔119は、チャンバ117内の圧力低下を回避して、大気圧に維持する。
【0069】
したがって、図11に示すように混合器110を配置することにより、グラス110内に予め酸化したワインを注ぎ入れる。このことは、特に、古いワインのような風味を出すために酸化を必要とするときに有利である。
【0070】
特別な実施形態について上述した説明は、本発明を概念的視点から完全に明らかにするものであり、したがって、最近の知識を適用することで当業者はそのような実施形態に対して、さらなる研究を必要とせず本発明から逸脱することなく変更および/または様々な応用をすることができ、そのような応用および変更は上述の特別な実施形態と等価であるとみなすことができることを理解されたい。本明細書に記載する、異なる機能を実施するための手段および材料は、この理由により本発明の範囲から逸脱することなく、異なる特性のものとすることができる。本明細書に使用した文言および用語は説明目的のためであり、限定する意図はないことを理解されたい。
【技術分野】
【0001】
本発明は、酸素の影響を受けるおそれのある液体をボトルからサーブ(給仕)し、またサーブ後に自動的にボトルからのサーブを停止することができる装置に関する。
【0002】
本発明は特に、ワイン醸造研究の分野で、高価なワインをボトルからグラスに注ぐサーブをすることに適しており、特に、ワインセラー、ワインショップ、バー、レストランなどでの使用に適する。
【背景技術】
【0003】
ボトルからワインをグラスにサーブし、サーブ後に自動でボトルからのサーブを停止することができる装置は存在する。しかし、他の液体と同様に、ワインは空気中に存在する酸素によって影響を受け易い。そのため、サーブする時とサーブした後にボトルを閉じる時の双方で、ボトルに侵入した空気がワインに影響することは不可避である。
【0004】
この問題は、例えば窒素のような不活性ガスまたはアルゴンのような希ガスなどの酸素を含まない加圧ガスをボトル内に吹き込むことにより、細長送給チューブを経て、ボトルからワインを注ぎ出すことができる自動装置により解決してきた。ボトル内に徐々に吹き込むガスにより、ボトル内における増大する圧力により、細長送給チューブからワインを強制的に流出させる。
【0005】
この装置は、加圧ガスを保有するシリンダと、ボトルネックに係合可能であり、ボトル内に加圧ガスを送給可能な細い入口チューブを有するガス供給接続部と、細い送給チューブと、シリンダからガス供給接続部にいたるガス流入ダクトとを備える。細長送給チューブは、開放時にワインを注ぎ出すためのタップを備えることができる。そのようなシステムは、ワインを注ぎ出すとき、および既に開封したボトル内にワインを保存するときの双方で空気がボトルに入り込むのを防ぐ。
【0006】
そのような装置の欠点は、第1ボトルが空になる前に、第1ボトルから第2ボトルに交換することが不可能であり、なぜなら、この交換は第1ボトルに空気を入れてしまうからであり、したがって、ボトル内のワインは短時間のみしか保存することが出来ない。
【0007】
したがって、二つの異なるタイプのワインを順にサーブするために、既知タイプの装置を使用することは不可能である。特に、このような従来技術による、グラスに2つの異なる種類のワインをサーブする場合、ワインのボトル毎に1個の装置でサーブすることが必要であり、なぜなら各ボトルを、それが空になるまでずっと対応する装置上に取り付け続けなければならないからである。
【0008】
これらの理由のために、従来技術の主な欠点は、異なるワイン用に多くの装置を並列的に設けなければならず、レストランおよびワインショップにおいて大きなスペースを必要とする。1つの装置は、約200×300×500mmの寸法を有するため、ワインボトルの数に比例する全体空間の負担は大きくなる。スペースだけでなくコストにも関連し、設備の全体コストは、ワインの異なるボトルの数に比例して増加する。このことにより、グラスで大衆に提供するワインの種類の数を限定することになる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の目的は、ボトルからワインまたは酸素の影響を受けるおそれのある他の液体をグラスにサーブするためのサーブ装置であって、部分的に使用した第1ボトルから別のボトルに交換し、このとき第1ボトル内のワインを確実に好適な状態で保存できるサーブ装置を得るにある。
【0010】
本発明の別の目的は、ワインまたは酸素の影響を受けるおそれのある他の液体をサーブするサーブ装置であって、異なるワインのサーブを単独の装置で行うことができるサーブ装置を得るにある。
【0011】
本発明のさらなる態様は、複数個のボトルから一種類以上のワインを酸素がない状態でサーブするサーブ装置であって、取り扱いが面倒ではなく、かつあまり高価でないサーブ装置を得るにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
これらおよび他の目的は、既に開封したボトルから酸素の影響を受けるおそれのある液体、特にワインを、前記ボトル内に加圧ガスを吹き込むことにより、酸素なしにサーブするサーブ装置であって、前記ボトルは口部にボトルネックを有するものとした、該サーブ装置によって達成することができ、このサーブ装置は、前記ボトルネックの口部に固定できる通常閉じている常閉の釈放可能締結部材であって、
‐前記加圧ガスを受け入れてボトル内に送るよう構成し、加圧ガス供給源に緊密接続する接続手段と、
‐ガスを送給する際に液体を注ぎ出すサーブ手段であって、ボトルの内側底部領域と液圧回路的に接続する、該サーブ手段と、
‐前記加圧ガス供給源から引き離したとき、前記ボトルを閉鎖状態に維持し、ボトル内の加圧ガスを維持するボトル閉止手段と、を備える。
【0013】
特に、前記ボトル閉止手段は、
‐締結手段により前記ボトルの口部に固定することができる閉鎖部材であって、前記閉鎖部材を通過して前記ボトル内に導入する加圧ガス流入ダクト、および前記ボトルの内側底部領域から液体を送出して外部にサーブするための液体送給ダクトを有する、該閉鎖部材と、
‐流入ダクトに設けた逆止バルブであって、前記加圧ガスを供給するときに開き、またそれ以外全ての場合に閉じるよう構成した、該チェックバルブと、;
‐前記液体送給ダクトに設けたチェックバルブと、
を備える構成とする。
【0014】
有利には、前記閉鎖部材は、ボトルネックに緊密に係合可能な円筒形部分を備える構成とする。
【0015】
好適には、加圧ガス供給源と緊密接続する前記接続手段は、前記加圧ガス供給源に属する固定係合部材に係合可能な結合面を有し、前記結合面が前記固定係合部財と係合するとき、前記加圧ガス供給源が前記流入ダクトと気密に緊密接続する。
【0016】
特に、以下の連結、すなわち、
‐バヨネット連結、
‐ねじ連結、
‐スナップ連結、
‐スライド連結、
‐磁気連結、
からなるグループから選択した連結により、前記結合面を、前記固定係合部材に係合可能な構成とする。
【0017】
特に、前記ボトルの口部に前記閉鎖部材を固定する締結手段は、前記閉鎖部材が係合できるブッシュを備え、このブッシュは、前記ボトルネックから突出するボトル端縁に固定することができるフック部分を有する。
【0018】
有利には、液体をサーブする前記サーブ手段は、前記液体送給ダクトと液圧回路的に接続し、また
‐液体を自由に送出させる細いチューブ、
‐開閉バルブを有して液体を送出させる細いチューブ、
‐空気/液体混合器
からなるグループから選択する。
【0019】
特に、前記細いチューブに設ける開閉バルブは、
‐押しボタンタップ、
‐ハンドルタップ、
‐ワインをサーブするためにボトルを開き、またボトル内に空気が逆流することを防ぐ逆止バルブ、
‐ソレノイドバルブ
からなるグループから選択する。
【0020】
有利には、前記サーブ装置は、ボトル内のガス圧が閾値を越えることを防ぐよう構成した安全バルブを有する構成とする。
【0021】
本発明の別の態様によれば、既に開封したボトルから酸素なしに、酸素の影響を受けるおそれのある液体、特にワインを、前記ボトル内に加圧ガスを吹き込むことで分配するサーブ装置を提供し、このサーブ装置は、
‐前記ボトルネックの口部に固定することができ通常は閉鎖している釈放可能な締結部材であって、前記加圧ガスを受け入れてボトル内に送るよう構成し、ガスを送給する際に液体を注ぎ出すサーブ手段を有する、該釈放可能締結部材と、
‐前記釈放可能締結部材を収容するよう構成した固定係合部材と、
‐前記固定係合部材に関連して設けたガス送給バルブと、
‐前記ガス送給バルブと空気回路的に接続した加圧ガス供給装置と、
‐前記ガス送給バルブと前記釈放可能締結部材との間の緊密係合手段と、
‐前記固定係合部材における前記釈放可能締結部材の存在を検知する手段と、
を備える。
【0022】
有利には、前記ガス送給バルブは、押しボタンまたは同等の操作装置により操作する。このようにして、使用者は固定係合部材により釈放可能締結部材にボトルを結合し、次に液体をサーブするサーブ手段の位置にグラスを配置して、押しボタンを押すことにより所望量の液体をグラスに注ぎ込むことができる。
【0023】
有利には、前記ガス送給バルブは、前記押しボタンにより操作する機械式バルブ、前記押しボタンにより操作するソレノイドバルブよりなるグループから選択する。
【0024】
好適には、前記ガス送給バルブと前記釈放可能締結部材との間の緊密係合手段は、前記釈放可能締結部材の前記緊密係合手段の表面に緊密に整合するよう構成した薄膜であって、送給されたガスの圧力に応じて形状が変化して前記緊密係合を確実に行う、該薄膜と、前記釈放可能締結部材に向かってガスが流れるようになる前に前記薄膜の変形を可能にするよう設けた較正可能なストッパとを有する構成とする。
【0025】
有利には、前記固定係合部材は、前記釈放可能締結部材の存在を検知するセンサを備え、前記釈放可能締結部材の存在/不在に応じて、前記センサは前記送給バルブの操作を、それぞれ許可/停止する。
【0026】
好適には、前記固定係合部材はガイド部材とし、前記釈放可能締結部材は前記ガイド部材に摺動可能に係合するフランジを有し、このフランジは、前記釈放可能締結部材が送給バルブに十分に整列するまで摺動可能にする。
【0027】
有利には、前記加圧ガス供給装置は、所定の圧力値以下にボトル内のガス圧を制限するよう構成した安全圧力スイッチを備えるものとする。
【0028】
有利には、前記加圧ガス供給装置は、
‐ガスシリンダ、
‐ガス供給ネットワーク、
よりなるグループから選択する。
【0029】
特に、前記ガスシリンダは減圧バルブを備える。
【0030】
有利には、前記加圧ガスは、ワインを酸化させないよう、酸素を含まない不活性ガスおよび/または希ガスであり、特に、
‐窒素、
‐アルゴン
よりなるグループから選択する。
【0031】
好適な例示的な実施形態において、サーブ装置は、異なるワイン用にそれぞれ対応するボトルおよび結合表面のため、複数の固定係合手段を備える構成とする。
【0032】
本発明は、非限定的な実施形態の例を、添付図面につき以下に詳細に説明することにより、明らかとなるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】酸素の影響を受けるワインまたは他の液体を酸素に触れることなく送給するための本発明による装置であって、本発明による釈放可能締結部材を3個備える装置を示す。
【図2】このような装置の液圧回路を示す。
【図3】本発明による、釈放可能締結部材に係合するよう構成したガス供給源の固定係合部材の断面図である。
【図4】本発明による釈放可能締結部材をボトルの口部に固定するための締結素子を示す。
【図5】本発明の第1実施形態において、締結素子によりボトルに適用し、またガス供給源の固定係合部材に対して適用する釈放可能締結部材の断面図である。
【図6】本発明の第2実施形態において、締結素子によりボトルに適用し、またガス供給源の固定係合部材に適用する釈放可能締結部材の断面図である。
【図7】釈放可能締結部材および固定係合部材を、関連の内側部分とともに示す図6の分解断面図である。
【図8】本発明の第2実施形態において、ボトルから液体をサーブするため装置における、釈放可能締結部材を有するボトルを固定係合部材に係合するステップを示す。
【図9】液体をグラスにサーブするときの図8に示す装置の操作を示す。
【図10】特にベンチュリー効果を利用する空液混合器の断面図である。
【図11】図10の空液混合器を有する図9の装置を示す。
【発明を実施するための形態】
【0034】
図1につき説明すると、例として本発明により酸素に触れることなく液体をサーブする装置の斜視図を示す。特に、図示のように3個の送給出口を設け、各送給出口は、固定係合部材1、およびボトル30に固定できる釈放可能締結部材2とにより形成する。
【0035】
サーブ装置の図示した実施例は3個の個別ボトル用に3個の接続部を有するが、実施形態としては、単独の釈放可能締結部材また、他の個数の釈放可能締結部材を有する実施形態を除外するものではない。
【0036】
サーブ装置は、不活性ガス、例えば窒素またはアルゴンなどの酸素なしの加圧ガス供給源を備え、例えばガス供給装置40に接続するシリンダ41を有し、その操作を図2の液圧回路図で説明する。ガス供給装置40により、加圧ガスを分配して、ボトル30内に、ダクト50を通過させて供給する。
【0037】
図3,4および5はより詳細に、本発明による、固定係合部材1(ダクト50に対する接続の仕方は示さない)、および釈放可能締結部材2を示す。
【0038】
図2は、サーブ装置の液圧回路図を示し、この液圧回路は、順次に、不活性ガスを収容するシリンダ41、減圧バルブ42、シリンダ41内のガス不足を表示する圧力スイッチ43、送給ガスに適するソレノイドバルブ44、最大閾値以下に圧力を制限するよう構成した安全バルブ45、連続してソレノイドバルブ44が開くのを防ぐガスタンク46、ソレノイドバルブを操作することによりボトル30内の圧力を一定に維持するよう構成した圧力スイッチ47、および最後に、固定係合部材1およびボトル30、特にワインボトルに固定した釈放可能締結部材2によって形成したサーブ装置と、を備える。
【0039】
図3は、固定係合部材1の断面を示し、図示しない仕方でチューブ50に装着するチャネル11が横断するブロック10を備える。例えば、チャネル11はコレクタ12で終端させ、このコレクタ12は、釈放可能締結部材2に設けた対応する孔23(図4参照)と緊密に係合できるようにする。当然ながら、固定係合部材1と釈放可能締結部材2との間における結合部を有する種々の実施形態もあり得る。
【0040】
図4は、ボトル30(図5参照)の口部に動作可能に固定できる釈放可能締結部材2の断面図を示す。釈放可能締結部材2は、ボトルネックから突出するリングに結合する手段21を有する締結素子20を備える。さらに、釈放可能締結部材2は、ボトルネックの口部に圧入して緊密な接続を確実に生ずるよう構成した円筒部分22を備える。釈放可能締結部材2には、短い長さでボトル内に達する加圧ガスの流入ダクト24を横断させ、ボトル内に含まれるワインに泡を発生しないようにする。釈放可能締結部材2には、さらに、流入ダクト24より長くボトルの内側底部領域に達する送給ダクト25を横断させる。常閉のサーブバルブ27、例えば押しボタンを、送給ダクト25から連続するサーブダクト26に取り付ける。
【0041】
図5は、酸素に触れることなくワインを分配できるよう、このような釈放可能締結部材2および固定係合部材1を動作可能に結合した状態を示す。図示のように、最初にボトルを開封した後に、ボトル30を釈放可能締結部材2により閉鎖し、閉じたワインボトルのように、冷蔵庫内で、例えば横倒しにしたり、直立させたりして使用準備をしてしまうことができる。内部に不活性ガスが存在することによって、長期間のワインの保存を可能にし、ボトル開封後に10〜15日経過しても感覚刺激特性を損なわない。
【0042】
ワインを再びサーブする時、このようなサーブ装置の作動は、ボトル内へ不活性加圧ガスを注入するステップを行う。加圧ガスはボトル内に含まれるワインを押圧し、これにより、送給ダクト25内で上昇させ、常閉サーブバルブ27を装備したサーブダクト26(図5参照)を経てボトルから流出させる。実際、釈放可能締結部材2を連結したボトル30が、係合部材1に結合した釈放可能締結部材2を有するとき、バルブ27開放の際に、ボトル内に空気が侵入することなくワインを供給する。第1ボトルのワインを別のワインを含む第2ボトルに交換して、グラスにサーブするとき、固定係合部材1から分離した釈放可能締結部材2とともに第1ボトルを単に外すだけでよく、固定係合部材1を第2ボトルに結合する。釈放可能締結部材2を固定係合部材1から分離するとき、ダクト24に取り付けた、図5には図示していない適切な逆止バルブにより、ボトル内に先に注入した加圧ガスの出口をブロックし、同時に空気の逆流をブロックし、ボトルに含まれるワインまたは他の液体を最も好ましい状態で保存する。
【0043】
本発明の好適な実施形態を図6に示し、互いに動作可能に結合した固定係合部材101および釈放可能締結部材102を示す。特に、固定係合部材101はバルブユニット80と、好適にはガイド70である連結部材とを備えるとともに、釈放可能締結部材102は、例えば固定係合部材101のガイド70に係合するフランジ61を有する継手部材60、およびボトル30に対する締結素子20により構成する。
【0044】
図6は、さらに、ネジ82によりガイド70に固定し、また部分的に見えているソレノイドバルブ47を継手部57で固定した、バルブユニット80を示す。バルブユニット80は可動素子53を収容し、この可動素子はハウジング84(図7参照)であるときに、ガスのための環状チャネル81を形成する形状およびサイズとする。
【0045】
可動素子53において、そのハウジング54(図7参照)内に、バネ負荷ストッパ39を対応のシール52で取り付ける。
【0046】
さらに、薄膜38をガイド70に挿入して、把持部材36によりブロックする。薄膜38は、チャネル81から到来するガス圧下で変形可能であり、これにより封止リップ37が継手部材60に圧着する。
【0047】
ガイド70と継手部材60との間の連結は、ガイド70の方向にフランジ61を差し入れることにより得る(図8参照)。この連結により、装置に組み込んだリードスイッチ85、および継手部材に組み込んだ磁性体86により、信号を発生する。
【0048】
継手部材60(図6参照)には、以下のもの、すなわち、
‐第1ハウジング89(図7参照)、
‐ハウジング89内に設けたバルブ本体34、
‐チャンバ83にガスを流入させるバルブ本体34内のチェックバルブ32、
‐第2ハウジング90(図7参照)、
‐常閉のサーブバルブ27であって、送給ダクト26に緊密接続するためにシール29および2個のOリング28とともにハウジング90に挿入したサーブバルブ27、
‐ガスの流入ダクト24、
‐ワインの送給ダクト25であって、ボトルの内側底部まで下方に延在するよう構成した図示しない細長チューブに接続する首端部25′を有する送給ダクト25、
が存在する。
【0049】
継手部材60の外側部分にねじ山88を設け、釈放可能締結部材の継手部材60を締結素子20に連結する機能を持たせ、当該締結素子20にはねじ山に対応する内側リップ88′を設け、この内側リップ88′は、強制挿入のため可撓性かつ円形形状にする、またはねじ連結のため螺旋形状にすることができる。
【0050】
ボトルネックの口部に配置すべき封止ブッシュ22を設け、ガス圧下でボトル内に含まれる液体を密封するとともに、フック21を締結素子20に設け、ボトル30の首部から突出する突起リング端縁31に係合させる。
【0051】
図7は、好適な実施形態における固定係合部材1、および釈放可能締結部材2の分解図である。
【0052】
この図面においては、以下のもの、すなわち、可動ユニット53のためのハウジング84を有するバルブユニット80、ガスのためのダクト56、ソレノイドバルブ47に連結する継手部57(図6参照)、および120゜毎に配置した3個のハウジング5、を示す。特に、ハウジング55は、孔35を有する突出部94に整合し、ねじ82(図6参照)によりガイド70をバルブユニット80に固定する。
【0053】
図7は、さらにまた、可動素子53とストッパ39との間に取り付けたシール52、ストッパ39に連結した保護カーター51、ガイド部材内の把持素子36により挿入する変形可能薄膜38を示す。
【0054】
ガイド70は、特にC字状輪郭部35を設け、継手部材60(図8参照)に属する補完形状のフランジ61を受け入れて、装置2全体をサーブ装置4に連結することができるようにする。
【0055】
図7は、さらに、ハウジング89内に装着したバルブ本体34を示し、ハウジング89には、チャンバ83内への流入を逆止バルブ32によって制御されるガスを送給する孔33を形成する。継手部材60には、さらにまた、ガス流入ダクト24、送給ダクト25、バルブ27のための第2ハウジング90を示す。曲げゴムリブ94および押し込みシール29によりハウジング90内に強制圧入するバルブ27において、Oリング用の窪み28を示し、これらOリングにより液体サーブダクト26との緊密な接続を確実にする。
【0056】
サーブダクト26は、ある実施形態において、特にベンチュリー効果を使用する従来の空気−ワイン混合器110(図10および11参照)に取り換えることができる。
【0057】
図8は、好適な実施形態としての本発明によるサーブ装置4、および釈放可能締結部材102を収容するよう構成した組み込み型の固定係合部材101を示す。特に、上述したように、ガイド70は係合部材101の一部として示し、釈放可能締結部材102の継手部材60に属するフランジ61を装着する。
【0058】
さらにまた、以下のもの、すなわち、ボトル30、こぼれる可能性がある液滴を収集する底面格子92、ガスシリンダ41(または、シリンダを格納できる関連シリンダーホルダ)、および以下に記載するようにワインをサーブするバルブ47(図6に部分的に示す)を調節するサーブ用の押しボタン91を示す。
【0059】
図5につき既に説明したように、ボトル30内のガスはワインの品質を確保し、釈放可能締結部材102の存在により所望のときにワインをサーブ(注ぐ)ことができる。
【0060】
図9は、釈放可能締結部材102を固定係合部材101のガイド70に配置した後におけるサーブ装置4の作動状態を示す。押しボタン91を押すことにより、ウィンは細長チューブ26をから流出し、グラス100に注ぎ込まれる。
【0061】
より正確には、図6につき説明したように、押しボタン91を押し込むことにより供給されるガスは、ダクト56に達して可動素子53を下方に押しこむ。次に、ガスは環状チャネル81から、薄膜38の上面に達し、薄膜38を変形させる。このようにして、薄膜は継手部材60のフランジ61の上面に対して所定圧力で合致し、緊密な連結を確実にする。ストッパ39はその開放時間を、薄膜38を変形させることができるようにするため、所定の遅延をもってストッパの開口部開放を確実にする圧力に較正する。ストッパ39が開くとき、ガスはボトル内に流入するが、孔33(図7参照)を設けたバルブ本体34における逆止バルブ32を開放し、孔33を経て流れる。バルブ32を通過後、ガスはチャンバ83を通過して、流入ダクト24からボトルに入る。
【0062】
この後即座に、ワインがボトルの内側底部領域から首端部25′まで上昇し、つぎに送給ダクト25および最終的にバルブ27を経て細長チューブ26から流出する。
【0063】
本発明のある実施形態においては、図11に示すように、細長チューブ26の代わりに混合器110を設け、ワインはこの混合器を通過して適度に酸化される。
【0064】
図10は、ねじ山112により連結取り付け具111上に装着する中空体113により構成した空/液混合器110の断面図を示す。
【0065】
好適な実施形態において、ねじ山112は、以下のもの、すなわち、
‐強制連結のための円形ねじ山、または
‐導入ねじのための螺旋ねじ山
よりなるグループから選択する。
【0066】
特に、連結取り付け具111はバルブ27を装着する入口区域116を備える。さらにまた、大気圧の外気が混合器110内に入り込む開孔119を有する。混合器110とバルブ27との間の緊密連結は、Oリング28の存在により確実になる。
【0067】
特に、本体113はバルブ27を通過した後即座にワインが流入するチャンバ117を有し、次に狭い横断面部分115を経て、円錐送給ダクト118に向かって流れる。狭い横断面部分115はチャネル114を介して外部に連通する。
【0068】
ワインの酸化は、ベンチュリー作用による空気吸引によって遂行される。実際、既知のように、狭い横断面部分115を通過するときにワインはその速度を増し、圧力低下を発生し、この結果、ワインと混合する空気をチャネル114から吸引する。連結取り付け具111における孔119は、チャンバ117内の圧力低下を回避して、大気圧に維持する。
【0069】
したがって、図11に示すように混合器110を配置することにより、グラス110内に予め酸化したワインを注ぎ入れる。このことは、特に、古いワインのような風味を出すために酸化を必要とするときに有利である。
【0070】
特別な実施形態について上述した説明は、本発明を概念的視点から完全に明らかにするものであり、したがって、最近の知識を適用することで当業者はそのような実施形態に対して、さらなる研究を必要とせず本発明から逸脱することなく変更および/または様々な応用をすることができ、そのような応用および変更は上述の特別な実施形態と等価であるとみなすことができることを理解されたい。本明細書に記載する、異なる機能を実施するための手段および材料は、この理由により本発明の範囲から逸脱することなく、異なる特性のものとすることができる。本明細書に使用した文言および用語は説明目的のためであり、限定する意図はないことを理解されたい。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
既に開封したボトルから酸素の影響を受けるおそれのある液体、特にワインを、前記ボトル内に加圧ガスを吹き込むことにより、酸素なしにサーブするサーブ装置であって、前記ボトルは口部にボトルネックを有するものとした、該サーブ装置において、
‐前記ボトルネックの口部に固定できる、通常閉じている常閉の釈放可能締結部材であって、
‐前記加圧ガスを受け入れてボトル内に送るよう構成し、加圧ガス供給源に緊密接続する接続手段と、
‐ガスを送給する際に液体を注ぎ出すサーブ手段であって、ボトルの内側底部領域と液圧回路的に接続する、該サーブ手段と、
‐前記加圧ガス供給源から引き離したとき、前記ボトルを閉鎖状態に維持し、ボトル内の加圧ガスを維持するボトル閉止手段と、
を有する、該解放可能締結部材を備えた装置。
【請求項2】
請求項1に記載の装置において、前記ボトル閉止手段は、
‐締結手段により前記ボトルの口部に固定することができる閉鎖部材であって、前記閉鎖部材を通過して前記ボトル内に導入する加圧ガスの流入ダクト、および前記ボトルの内側底部領域から液体を送出して外部にサーブするための液体送給ダクトを有する、該閉鎖部材と、
‐流入ダクトに設けた逆止バルブであって、前記加圧ガスを供給するときに開き、またそれ以外全ての場合に閉じるよう構成した、該逆止バルブと、
‐前記液体送給ダクトに設けた逆止バルブと、
を備える構成とした、装置。
【請求項3】
請求項2に記載の装置において、前記閉鎖部材は、前記ボトルネックに緊密に係合可能な円筒形部分を備える装置。
【請求項4】
請求項1に記載の装置において、加圧ガス供給源と緊密接続する前記接続手段は、前記加圧ガス供給源に属する固定係合部材に係合可能な結合面を有し、前記結合面が前記固定係合部材に係合するとき、前記加圧ガス供給源が前記流入ダクトと気密に緊密接続する装置。
【請求項5】
請求項4に記載の装置において、以下の連結、すなわち、
‐バヨネット連結、
‐ねじ連結、
‐スナップ連結、
‐スライド連結、
‐磁気連結、
からなるグループから選択した連結により、前記結合面を、前記固定係合部材に係合可能な構成とした、装置。
【請求項6】
請求項2に記載の装置において、前記ボトルの口部に前記閉鎖部材を固定する前記締結手段は、前記閉鎖部材が係合できるブッシュを備え、前記ブッシュは、前記ボトルネックから突出するボトル端縁に固定することができるフック部分を有する装置。
【請求項7】
請求項1に記載の装置において、液体をサーブする前記サーブ手段は、前記液体送給ダクトと液圧回路的に接続し、また
‐液体を自由に送出させる細いチューブ、
‐開閉バルブを有して液体を送出させる細いチューブ、
‐空気/液体混合器
からなるグループから選択した、装置。
【請求項8】
請求項7に記載の装置において、前記細いチューブに設ける開閉バルブは、
−押しボタンタップ、
‐ハンドルタップ、
‐ワインをサーブするためにボトルを開き、またボトル内に空気が逆流することを防ぐ逆止バルブ、
‐ソレノイドバルブ、
からなるグループから選択した、装置。
【請求項9】
請求項1に記載の装置において、ボトル内のガス圧が閾値を越えることを防ぐよう構成した安全バルブを有する装置。
【請求項10】
既に開封したボトルから酸素なしに、酸素の影響を受けるおそれのある液体、特にワインを、前記ボトル内に加圧ガスを吹き込むことでサーブするサーブ装置において、
‐前記ボトルネックの口部に固定することができ、通常は閉鎖している釈放可能締結部材であって、前記加圧ガスを受け入れてボトル内に送るよう構成し、ガスを送給する際に液体を注ぎ出すサーブ手段を有する、該釈放可能締結部材と、
‐前記釈放可能締結部材を収容するよう構成した固定係合部材と、
‐前記固定係合部材に関連して設けたガス送給バルブと、
‐前記ガス送給バルブと空気回路的に接続した加圧ガス供給装置と、
‐前記ガス送給バルブと前記釈放可能締結部材との間の緊密係合手段と、
‐前記固定係合部材における前記釈放可能締結部材の存在を検知する手段と、
を備える装置。
【請求項11】
請求項10に記載の装置において、前記ガス送給バルブは、押しボタンまたは同等の操作装置により操作する装置。
【請求項12】
請求項10に記載の装置において、前記ガス送給バルブは、前記押しボタンにより操作する機械式バルブ、前記押しボタンにより操作するソレノイドバルブからなるグループから選択した装置。
【請求項13】
請求項10に記載の装置において、前記ガス送給バルブと前記釈放可能締結部材との間の緊密係合手段は、前記釈放可能締結部材の前記緊密係合手段の表面に緊密に整合するよう構成した薄膜であって、前記薄膜は、送給されたガスの圧力で形状が変化して前記緊密係合を確実に行う、該薄膜と、前記釈放可能締結部材に向かってガスが流れるようになる前に前記薄膜の変形を可能にするよう設けた較正可能なストッパとを有する構成とした、装置。
【請求項14】
請求項10に記載の装置において、前記固定係合部材は、前記釈放可能締結部材の存在を検知するセンサを備え、前記釈放可能締結部材の存在/不在に応じて、前記センサは前記送給バルブの操作を、それぞれ許可/阻止する構成とした、装置。
【請求項15】
請求項10に記載の装置において、前記固定係合部材はガイド部材とし、前記釈放可能締結部材は前記ガイド部材に摺動可能に係合するフランジを有し、前記フランジは、前記釈放可能締結部材が前記送給バルブに十分に整列するまで摺動可能にした、装置。
【請求項16】
請求項10に記載の装置において、前記加圧ガス供給装置は、所定の圧力値以下にボトル内のガス圧を制限するよう構成した安全圧力スイッチを備える装置。
【請求項17】
請求項10に記載の装置において、前記加圧ガス供給装置は、
‐ガスシリンダ、
‐ガス供給ネットワーク
よりなるグループから選択した、装置。
【請求項18】
請求項17に記載の装置において、前記ガスシリンダは1.5リットルより少ない容積を有するものとした、装置。
【請求項19】
請求項18に記載の装置において、前記ガスシリンダは減圧バルブを備えるものとした、装置。
【請求項20】
請求項10に記載の装置において、前記加圧ガスは、ワインを酸化させないよう、酸素を含まない不活性ガスおよび/または希ガスとし、特に、
‐窒素、
‐アルゴン
よりなるグループから選択した、装置。
【請求項21】
請求項10に記載の装置において、異なるワイン用にそれぞれ対応するボトルおよび結合表面のため、複数の固定係合手段を備える構成とした、装置。
【請求項22】
請求項10に記載の装置において、液体をサーブする前記サーブ手段は、前記液体送給ダクトと液圧的に接続し、
‐液体を自由に送出させる細いチューブ、
‐開閉バルブを有して液体を送出させる細いチューブ、
‐空気/液体混合器
からなるグループから選択した、装置。
【請求項23】
請求項10に記載の装置において、前記空気/液体混合器は、ベンチュリー作用により空気を吸引し、ワインを酸化させる、狭い横断面部分を有する中空体を備える構成とした、装置。
【請求項1】
既に開封したボトルから酸素の影響を受けるおそれのある液体、特にワインを、前記ボトル内に加圧ガスを吹き込むことにより、酸素なしにサーブするサーブ装置であって、前記ボトルは口部にボトルネックを有するものとした、該サーブ装置において、
‐前記ボトルネックの口部に固定できる、通常閉じている常閉の釈放可能締結部材であって、
‐前記加圧ガスを受け入れてボトル内に送るよう構成し、加圧ガス供給源に緊密接続する接続手段と、
‐ガスを送給する際に液体を注ぎ出すサーブ手段であって、ボトルの内側底部領域と液圧回路的に接続する、該サーブ手段と、
‐前記加圧ガス供給源から引き離したとき、前記ボトルを閉鎖状態に維持し、ボトル内の加圧ガスを維持するボトル閉止手段と、
を有する、該解放可能締結部材を備えた装置。
【請求項2】
請求項1に記載の装置において、前記ボトル閉止手段は、
‐締結手段により前記ボトルの口部に固定することができる閉鎖部材であって、前記閉鎖部材を通過して前記ボトル内に導入する加圧ガスの流入ダクト、および前記ボトルの内側底部領域から液体を送出して外部にサーブするための液体送給ダクトを有する、該閉鎖部材と、
‐流入ダクトに設けた逆止バルブであって、前記加圧ガスを供給するときに開き、またそれ以外全ての場合に閉じるよう構成した、該逆止バルブと、
‐前記液体送給ダクトに設けた逆止バルブと、
を備える構成とした、装置。
【請求項3】
請求項2に記載の装置において、前記閉鎖部材は、前記ボトルネックに緊密に係合可能な円筒形部分を備える装置。
【請求項4】
請求項1に記載の装置において、加圧ガス供給源と緊密接続する前記接続手段は、前記加圧ガス供給源に属する固定係合部材に係合可能な結合面を有し、前記結合面が前記固定係合部材に係合するとき、前記加圧ガス供給源が前記流入ダクトと気密に緊密接続する装置。
【請求項5】
請求項4に記載の装置において、以下の連結、すなわち、
‐バヨネット連結、
‐ねじ連結、
‐スナップ連結、
‐スライド連結、
‐磁気連結、
からなるグループから選択した連結により、前記結合面を、前記固定係合部材に係合可能な構成とした、装置。
【請求項6】
請求項2に記載の装置において、前記ボトルの口部に前記閉鎖部材を固定する前記締結手段は、前記閉鎖部材が係合できるブッシュを備え、前記ブッシュは、前記ボトルネックから突出するボトル端縁に固定することができるフック部分を有する装置。
【請求項7】
請求項1に記載の装置において、液体をサーブする前記サーブ手段は、前記液体送給ダクトと液圧回路的に接続し、また
‐液体を自由に送出させる細いチューブ、
‐開閉バルブを有して液体を送出させる細いチューブ、
‐空気/液体混合器
からなるグループから選択した、装置。
【請求項8】
請求項7に記載の装置において、前記細いチューブに設ける開閉バルブは、
−押しボタンタップ、
‐ハンドルタップ、
‐ワインをサーブするためにボトルを開き、またボトル内に空気が逆流することを防ぐ逆止バルブ、
‐ソレノイドバルブ、
からなるグループから選択した、装置。
【請求項9】
請求項1に記載の装置において、ボトル内のガス圧が閾値を越えることを防ぐよう構成した安全バルブを有する装置。
【請求項10】
既に開封したボトルから酸素なしに、酸素の影響を受けるおそれのある液体、特にワインを、前記ボトル内に加圧ガスを吹き込むことでサーブするサーブ装置において、
‐前記ボトルネックの口部に固定することができ、通常は閉鎖している釈放可能締結部材であって、前記加圧ガスを受け入れてボトル内に送るよう構成し、ガスを送給する際に液体を注ぎ出すサーブ手段を有する、該釈放可能締結部材と、
‐前記釈放可能締結部材を収容するよう構成した固定係合部材と、
‐前記固定係合部材に関連して設けたガス送給バルブと、
‐前記ガス送給バルブと空気回路的に接続した加圧ガス供給装置と、
‐前記ガス送給バルブと前記釈放可能締結部材との間の緊密係合手段と、
‐前記固定係合部材における前記釈放可能締結部材の存在を検知する手段と、
を備える装置。
【請求項11】
請求項10に記載の装置において、前記ガス送給バルブは、押しボタンまたは同等の操作装置により操作する装置。
【請求項12】
請求項10に記載の装置において、前記ガス送給バルブは、前記押しボタンにより操作する機械式バルブ、前記押しボタンにより操作するソレノイドバルブからなるグループから選択した装置。
【請求項13】
請求項10に記載の装置において、前記ガス送給バルブと前記釈放可能締結部材との間の緊密係合手段は、前記釈放可能締結部材の前記緊密係合手段の表面に緊密に整合するよう構成した薄膜であって、前記薄膜は、送給されたガスの圧力で形状が変化して前記緊密係合を確実に行う、該薄膜と、前記釈放可能締結部材に向かってガスが流れるようになる前に前記薄膜の変形を可能にするよう設けた較正可能なストッパとを有する構成とした、装置。
【請求項14】
請求項10に記載の装置において、前記固定係合部材は、前記釈放可能締結部材の存在を検知するセンサを備え、前記釈放可能締結部材の存在/不在に応じて、前記センサは前記送給バルブの操作を、それぞれ許可/阻止する構成とした、装置。
【請求項15】
請求項10に記載の装置において、前記固定係合部材はガイド部材とし、前記釈放可能締結部材は前記ガイド部材に摺動可能に係合するフランジを有し、前記フランジは、前記釈放可能締結部材が前記送給バルブに十分に整列するまで摺動可能にした、装置。
【請求項16】
請求項10に記載の装置において、前記加圧ガス供給装置は、所定の圧力値以下にボトル内のガス圧を制限するよう構成した安全圧力スイッチを備える装置。
【請求項17】
請求項10に記載の装置において、前記加圧ガス供給装置は、
‐ガスシリンダ、
‐ガス供給ネットワーク
よりなるグループから選択した、装置。
【請求項18】
請求項17に記載の装置において、前記ガスシリンダは1.5リットルより少ない容積を有するものとした、装置。
【請求項19】
請求項18に記載の装置において、前記ガスシリンダは減圧バルブを備えるものとした、装置。
【請求項20】
請求項10に記載の装置において、前記加圧ガスは、ワインを酸化させないよう、酸素を含まない不活性ガスおよび/または希ガスとし、特に、
‐窒素、
‐アルゴン
よりなるグループから選択した、装置。
【請求項21】
請求項10に記載の装置において、異なるワイン用にそれぞれ対応するボトルおよび結合表面のため、複数の固定係合手段を備える構成とした、装置。
【請求項22】
請求項10に記載の装置において、液体をサーブする前記サーブ手段は、前記液体送給ダクトと液圧的に接続し、
‐液体を自由に送出させる細いチューブ、
‐開閉バルブを有して液体を送出させる細いチューブ、
‐空気/液体混合器
からなるグループから選択した、装置。
【請求項23】
請求項10に記載の装置において、前記空気/液体混合器は、ベンチュリー作用により空気を吸引し、ワインを酸化させる、狭い横断面部分を有する中空体を備える構成とした、装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公表番号】特表2011−504855(P2011−504855A)
【公表日】平成23年2月17日(2011.2.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−535221(P2010−535221)
【出願日】平成19年11月28日(2007.11.28)
【国際出願番号】PCT/EP2007/010328
【国際公開番号】WO2009/068054
【国際公開日】平成21年6月4日(2009.6.4)
【出願人】(510148234)ワインフィット エス.アール.エル (2)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成23年2月17日(2011.2.17)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年11月28日(2007.11.28)
【国際出願番号】PCT/EP2007/010328
【国際公開番号】WO2009/068054
【国際公開日】平成21年6月4日(2009.6.4)
【出願人】(510148234)ワインフィット エス.アール.エル (2)
【Fターム(参考)】
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