説明

ボルテックスミキサーおよび過飽和溶液またはスラリーを得る方法

【課題】改善されたボルテックスミキサーを提供する。
【解決手段】混合室(2)を備えるボルテックスミキサー(1)であって、該混合室(2)は、軸方向出口(3)および少なくとも実質的に接線方向を向く少なくとも1つの入口(4)を有する。さらに、該ミキサー(1)は、滞留室(5)を備え、該滞留室(5)は該軸方向出口(3)と反対方向の該混合室(2)側にあって軸方向に延在する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ボルテックスミキサーであって、軸方向出口および少なくとも実質的に接線方向を向く少なくとも1つの入口、すなわち接線方向成分が半径方向および軸方向成分よりも大きい方向に向いて延在する入口を有する混合室を備えるミキサーに関する。また本発明は、反応生成物の過飽和溶液またはスラリーを得る方法であって、少なくとも第1と第2の反応物質が前記ボルテックスミキサーの中へ導入される方法に関する。
【背景技術】
【0002】
欧州特許第646407号明細書は、ボルテックスミキサーを開示しており、該ミキサーは、軸方向の出口と複数の入口とを有する円筒形混合室を含み、該入口は、流体が該入口を介して該混合室へ入れられたときに、渦流が該混合室内で作られるように配置されている。この配置は、2以上の液体試薬が該混合室に入れられことを可能にし、または単一の試薬若しくは添加剤が該ミキサーを通してメインの液体の流れに加えられうるようになしうる。
【0003】
ボルテックスミキサーから流出した液体は、渦流の形をとる。その結果、この渦流の内側に沿うある程度の逆流が存在する。この逆流は、出口パイプの直径の数十倍に等しい、混合室から離れた場所に延在し得る。欧州特許第646407号明細書は、「操作」およびボルテックスミキサーから出た混合流体中の逆流を最小にする手段(符号5によって図面中に示されている)に関する。
【0004】
国際公開第02/04125号は、物質粒子の粉砕、混合および処理のためのシステムと方法、並びに高圧流体エネルギーミルに使う添加剤を開示する。ミルは、物質粒子、添加剤およびエネルギー伝達流体から成るスラリーを出力する。スラリーは、粒子径によって粒子を分別するための水力サイクロンに導かれる。スラリーは、噴霧乾燥機に導かれる。噴霧乾燥機は、スラリーを噴霧し、スラリーは熱領域を落下し、その結果流体を蒸発する。収集器は、乾燥した落下粒子を収集する。
【0005】
米国特許出願公開第2005/0155541号明細書は、如何に小さい結晶が所望の物質の溶液をアンチ溶剤と滞留時間が1秒以下、例えば10ミリ秒である流体ボルテックスミキサーの中で混合することによって作られるかを開示する。流体ボルテックスミキサー(12)内の液体は、トランスデューサ(20、22)からの強い強度の超音波にさらされる。溶液は非常に急速に過飽和になり、超音波は、結晶成長のための非常に多くの核を誘起しうる。例えば5μm未満の小さな結晶が形成される。得られる懸濁液は、不純物を添加又は除去するように扱われ、その後、各液滴は一以下の結晶を含むようなやり方で小さな液滴を生み出すように調整されたアトマイザーを使って噴霧乾燥される。
【0006】
米国特許第4734109号明細書は、放流河川の状態をある処理範囲内に調整するのに適した廃水処理装置を開示する。装置は、少なくとも1つの注入ノズルを含む注入システムを備え、該注入ノズルは、加圧された流体がそこから流出するとき、その曲げの共振振動の固有波長に少なくとも等しい実効的な長さの可撓性排出チューブを有する。図1および2によって示される装置は、「一般的に従来のサイクロン構成に基づいて」いる。この米国特許第4734109号明細書に従う空気処理装置は、「効率的な分離の領域を拡張し、領域16を介して導かれた流出物からのミクロンまたはサブミクロン規模の粒子の分類を許容する」。すなわち、この装置はセパレータであってミキサーではない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、改善されたボルテックスミキサーを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的のために、本発明に従うボルテックスミキサーは、軸方向出口と反対方向の混合室側で軸方向に延在する滞留室によって特徴付けられる。滞留室は、操作中に、外側渦流を出口から離れた方向に生成し、かつ内側渦流を出口の方向に生成するような寸法である。
【0009】
さらに、滞留室は閉じられた室であることが好ましい、すなわち、ミキサーに導入された全ての液体は、同じ側に、典型的には単一の出口を介して、ミキサーを出ていくことが好ましい。
【0010】
2重渦流が成分の強い混合を維持し、これにより長期に渡る混合を可能にすることが発見された。すると、例えば、過飽和溶液及び/又はスラリーを生み出す反応物質の場合には、長期に渡る強い混合は、反応物質がより完全に反応するようにでき、及び/又は種晶の数の増大をもたらす。
【0011】
滞留室の内部の長さ(L)は10cmから2mの範囲であり、好ましくは15cmから1mの範囲であり、より好ましくは20cmから70cmの範囲であり、滞留室の内直径(D)は1cmから20cmの範囲であり、好ましくは2cmから10cmの範囲であり、及び/又はアスペクト比(L/D)は、0.5から50の範囲であり、好ましくは3から15の範囲であることが好ましい。
【0012】
もし、ミキサーに流入される成分の調節可能な流量に加えて、滞留室の長さが調節可能であり、及び/又はミキサーが、少なくとも2つの交換可能な、異なる長さの滞留室を備えたキットの一部であれば、混合物のせん断時間及び滞留時間が独立に選択可能である。
【0013】
また本発明は、反応生成物の過飽和溶液またはスラリーを得る方法であって、
少なくとも、第1の反応物質を含む第1の液状ストリーム及び第2の反応物質を含む第2の液状ストリームは、上述のボルテックスミキサーの中へ導入され、該ミキサーは、ミキサーの出口から離れた方向に外側渦流を生成し、かつ出口の方向に内側渦流を生成し、及び複数の反応物質は反応して飽和溶液を形成する方法に関する。
【0014】
第1のストリームは、例えば乳酸、グルコン酸およびクエン酸から選択された、有機酸の溶液であり、及び/又は第2のストリームは、例えば(水)酸化マグネシウム(水酸化マグネシウム又は酸化マグネシウムを意味する)、(水)酸化カルシウム、(水)酸化亜鉛および(水)酸化アルミニウムから選択された、塩基の懸濁物であることが好ましい。生成物の例は、例えばマグネシウム、カルシウム、亜鉛およびアルミニウムの乳酸塩、グルコン酸塩およびクエン酸塩である。また、それ以外の有機酸または無機酸の塩、例えばMg、Ca、ZnおよびAl塩、も得られうる。
【0015】
本発明に従う方法は、反応物質の消耗および比較的小さな結晶の生成を促進し、該結晶は、例えば、1μmから100μmの範囲、好ましくは1μmから20μmの範囲の平均寸法を有し、及び/又は反応物質をより少なく含む若しくは全く含まない結晶の生成を促進する。
【0016】
ミキサー内の圧力は、少なくとも0.3バール(大気圧を超えて)、好ましくは少なくとも0.5バールが好ましい。したがって、典型的には攪拌容器又は晶析装置内に過飽和溶液を集めることにより、結晶が所望の粒子径分布に到達するために必要な時間は、著しく減少させられる。勿論、圧力は、使用されるミキサーの機械的な強度によって、例えば5バールまたは10バールまでに制限される。
【0017】
ボルテックスミキサーの出口で、非常に高い固形分含量、例えば、25重量%を越える、または30重量%を越えかつ例えば80重量%までの若しくは50重量%までを有する高度に過飽和の溶液が、低い粘度を維持しながら生成されうることが見出された。この場合におけるボルテックスミキサーの利点は、小さな結晶を多量に含むスラリーが形成される前に、混合が生じることである。小さな結晶を多量に含むこれらスラリーは、高固形分濃度での高粘度としてよく知られている。低粘度の液体の混合は、高粘度の液体またはスラリーの混合よりも遥かに速くかつエネルギー消費が少ない。したがって、該ボルテックスミキサーの使用によって、非常に高い固形分濃度を有するスラリーの生成が可能であり、このことは、攪拌された槽反応器の構成では得ることが不可能ではないにしても困難である。
【0018】
本発明で得られる生成物は、様々な応用、例えば化粧用及びパーソナルケアへの応用、歯又は口内の手入れへの応用および技術的な応用にとって非常に好適であることが見出された。
【0019】
また、本発明で得られる生成物、特に乳酸マグネシウム、乳酸亜鉛およびクエン酸カルシウムは、多様な食品(ビタミン及びミネラルのサプリメント及び飲料を含む)に使用されることができ、それらの錠剤を作るにも適している。このことは、従来、乳酸またはクエン酸金属塩を使用できなかった新しい用途を創造する。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】円筒形滞留室を備える本発明に係るボルテックスミキサーの第1の実施態様の透視図である。
【図2】円筒形滞留室を備える本発明に係るボルテックスミキサーの第2の実施態様の透視図である。
【図3】円錐形滞留室を備える本発明に係るボルテックスミキサーの第3の実施態様の透視図である。
【図4】円錐形滞留室を備える本発明に係るボルテックスミキサーの第4の実施態様の透視図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明は以下、本発明に従うボルテックスミキサーのいくつかの実施態様を示す図面を参照してより詳細に説明される。
【0022】
図面は、必ずしも寸法および詳細までを示すものではなく、寸法および詳細は本発明を理解するために必ずしも必要ではなく、省略されうる。さらに、少なくとも実質的に同一である要素、または少なくとも実質的に同一の機能を示す要素は同一の符号で表示される。さらに、用語「下方に」「上」および「水平に」などは、図面に示している方向である。
【0023】
図1は、本発明に従うボルテックスミキサーの第1の実施態様を示し、該ボルテックスミキサーは、下方を向いた軸方向出口(3)および混合室(2)の周面に対して接するように延在する2つの水平の入口(4A、4B)を有する混合室(2)を備えている。この例では、混合室(2)は、内部の高さが20mmであり、直径が35mmである。入口(4A、4B)は互いに180°で配置される。
【0024】
閉じられた滞留室(5)は、混合室(2)に取り外し可能なように、例えば、フランジ、クランプまたはネジ式結合の手段(図示しない)によって接続され、かつ軸方向出口(3)から反対方向の混合室(2)側にかつ入口(4)と混合室(2)を超えて軸方向に延在する。一般に、出口(3)は、パイプから成ることが好ましく、該パイプは混合室(2)を通過して軸方向に延在し、混合室(2)と滞留室(5)または滞留室(5)の内部との間の遷移部分で若しくはその近くで終わり、その結果として入口(4A、4B)から出口(3)への反応物質の短絡が避けられる。
【0025】
滞留室(5)は、円筒形のメイン部分と円錐形のトップ部分(5A)備えている。本例では、滞留室(5)は、35mmの内径(D)と25cmの内部長を有する。
【0026】
上述した部分(2、5)は、1バールを超える、例えば5または10バールの内部圧力に耐えられる十分な強度を備える、かつ内部の流れの乱れと堆積物の形成を減少させ若しくは避けるように滑らかな内部表面を備えている材料でできている。適切な材料は、例えば、ステンレス鋼、エンジニアリングポリマー、例えば、ポリエーテルエステルケトン(PEEK)、ガラスおよびガラスでライニングされた鋼鉄を含む。同じ理由のために、混合室と滞留室との境界で、これらの室の断面は少なくとも実質的に同一であり位置が合っていることが好ましい。
【0027】
使用中、第1の反応物質を含む溶媒の第1の液体ストリーム、例えば水に溶けた乳酸、および第2の反応物質を含む第2の液体ストリーム、例えば、水中の(水)酸化マグネシウムの懸濁液は、例えば、高圧ポンプという手段によって、1.5バールで、温度60℃で、およびそれぞれ0.5および1m/hの流量で、ボルテックスミキサーへ供給される。2重渦流、すなわち滞留室(5)を昇る外側渦流(6)および滞留室(5)を下方へ強制され出口(3)へ向かう内側渦流(7)が生成される。
【0028】
2重渦流は、長期に渡る滞留時間の間、本例では0.5秒間、強い混合を維持し、この時間は、一方において全ての反応物質を実質的に使い果たしかつ種晶を形成するのに十分に長く、他方においてミキサー内での結晶成長を妨げるのに十分に短い。本例では、過飽和溶液は攪拌された容器に集められ、その結果として、平均寸法が15μmで狭い寸法分布を有しかつ本質的に反応物質を含まない結晶を含むスラリーを生み出す。
【0029】
スラリー中のまたは結晶に付着した反応物質の存在は、滞留時間が短すぎることを示している可能性がある。この場合には、滞留室は、より長いけれども他の点では同一の滞留室によって置き換えられうる。逆に、より大きな結晶またはより幅広い粒子径分布の存在は、結晶成長がミキサー内ですでに始まっていることを示している可能性がある。この場合には、滞留室は、より短いけれども他の点では同一の滞留室によって置き換えられうる。本発明に従う方法においては、滞留時間は、典型的には0.1秒から2秒の範囲であり、より具体的には0.2秒から1秒の範囲である。
【0030】
もう一つの例として、再び直径35mmのボルテックスミキサーを使用して、70重量%で水に溶けたクエン酸の第1の液体ストリームおよび28重量%の水中の水酸化カルシウムの懸濁液(「石灰のミルク」)の第2の液体ストリームは、配量ポンプによって、1バールで、60℃の温度で、それぞれ0.310m/hrおよび0.900m/hrの流量で、ボルテックスミキサーに供給される。渦流の内部での0.5秒の滞留時間の間の混合は、全ての反応物質を実質的に使い切り、種晶を形成するのに十分である。ボルテックスミキサーの出口で、約89℃の温度が計測され、(発熱の)中和反応が完全であることを示している。
【0031】
ボルテックスミキサーを出る過飽和溶液は、攪拌された容器に集められ、わずかに酸性の環境(pH=4.3)において、スラリーを形成しうる。続く4時間の間に、粘度が10Pa.s(パスカル・秒)まで増加し、スラリーが平均粒子径7.7μmのクエン酸カルシウム4水和物(calciumcitrate.4.aq)の結晶を含んで形成された。このスラリーは噴霧乾燥に適していた。
【0032】
比較例として、0.2バールの圧力以外は同様の条件下で実施されたが、20時間以内には同様の平均粒子径が得られなかった。
【0033】
より長い滞留室及び/又はより高い圧力を使って、噴霧乾燥に適した平均粒子径を有するスラリーが、混合の間に、すなわちボルテックスミキサー内部ですでに得られうる。そのような構成及び/又はそのような条件の下のそれぞれで、ボルテックスミキサーは、直接に若しくは少なくとも連続工程で噴霧乾燥器に接続されうる。
【0034】
ボルテックスミキサーの複数の入口は異なった断面を持つことができ、例えば、比較的高い粘度を有する液体用の入口のアスペクト比は、ミキサー内に液体を比較的薄い層または膜の形で導入するように、より高く選択されうる。
【0035】
2つの分離した入口の替わりに、入口(4A、4B)は、図2に示すように、混合室(2)の共通入口(4)を形成するよう結合されうる。さらに、代替案は、3以上の入口、例えば混合室に沿って120°間隔の3つの入口、及び/又は半径成分を有する方向に延在する入口を備える混合室を含むが、しかしこれらに限定されるものではない。
【0036】
円錐形の頂上部分(5A)は、第2の渦流の生成を強化する。図3は、図1に示したものと同様のボルテックスミキサー(1)を示すが、その全長に渡って円錐形をしている滞留室(5)を持っている。円錐形部分の(相対的)長さの増大は、外側渦流における液体のより緩やかな加速をもたらす。図4は、共通入口(4)及び滞留室(5)を有するボルテックスミキサー(1)を示し、この滞留室(5)はその全長に渡って円錐形をしている。
【0037】
本発明は、上述した実施態様に制限されず、請求項の範囲内で数多くのやり方で変形されうる。例えば、本ボルテックスミキサーは、非反応物質、例えば、冷水および熱水を完全に混合して、ある選択された温度の生ぬるい温水を得るため、または油および水を徹底的に混合して、例えば薬剤用若しくは化粧品目的のエマルジョンを作るために採用されうる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
混合室(2)を備えたボルテックスミキサー(1)であって、該混合室(2)は、軸方向出口(3)および少なくとも実質的に接線方向を向く少なくとも1つの入口(4)を有し、該軸方向出口(3)と反対方向の該混合室(2)側で軸方向に延在する滞留室(5)を備えることを特徴とする、上記ボルテックスミキサー。
【請求項2】
該滞留室(5)は、操作中に、外側渦流(6)を該出口(3)から離れた方向に生成し、かつ内側渦流(7)を該出口(3)の方向に生成するような寸法である、請求項1に記載のボルテックスミキサー。
【請求項3】
該滞留室(5)の少なくとも端部(5A)は円錐形である、請求項1又は2に記載のボルテックスミキサー。
【請求項4】
該滞留室(5)の内部の長さ(L)は10cmから2mの範囲であり、好ましくは15cmから1mの範囲であり、より好ましくは20cmから70cmの範囲であり、該滞留室(5)の内直径(D)は、1cmから20cmの範囲であり、好ましくは2cmから10cmの範囲であり、及び/又はアスペクト比(L/D)は、0.5から50の範囲であり、好ましくは3から15の範囲である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のボルテックスミキサー。
【請求項5】
該混合室(2)と該滞留室(5)との境界において、該2つの室(2、5)の断面は少なくとも実質的に同一でありかつ位置が合っている、請求項1〜4のいずれか1項に記載のボルテックスミキサー。
【請求項6】
該滞留室(5)の長さが調節可能であり、及び/又は該ミキサー(1)は、少なくとも2つの交換可能な、異なる長さの滞留室(5)を備えたキットの一部である、請求項1〜5のいずれか1項に記載のボルテックスミキサー。
【請求項7】
該出口(3)はパイプを備え、該パイプは、該混合室(2)を通して延在し、かつ該混合室(2)と該滞留室(5)との間の遷移部分で若しくはその近くで終わり、または該滞留室(5)の内部で終わる、請求項1〜6のいずれか1項に記載のボルテックスミキサー。
【請求項8】
該滞留室(5)は閉じられた室である、請求項1〜7のいずれか1項に記載のボルテックスミキサー。
【請求項9】
反応生成物の過飽和溶液またはスラリーを得る方法であって、
少なくとも、第1の反応物質を含む第1の液状ストリーム及び第2の反応物質を含む第2の液状ストリームが、請求項1〜8のいずれか1項に記載のボルテックスミキサー(1)の中へ導入され、該ミキサー(1)は、該ミキサー(1)の該出口(3)から離れた方向に外側渦流(6)を生成し、かつ該出口(3)の方向に内側渦流(7)を生成し、および該複数の反応物質は反応して該飽和溶液を形成する、前記方法。
【請求項10】
該第1のストリームは、例えば乳酸、グルコン酸およびクエン酸から選択された、有機酸の溶液であり、及び/又は該第2のストリームは、例えば(水)酸化マグネシウム、(水)酸化カルシウム、(水)酸化亜鉛および(水)酸化アルミニウムから選択された、塩基の懸濁物である、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
該ミキサー内の圧力は、少なくとも0.3バール、好ましくは、0.5バールから10バールの範囲である、請求項9または10に記載の方法。
【請求項12】
該過飽和溶液は、25重量%を越える、好ましくは30重量%を越える、好ましくは30重量%から80重量%の範囲にある、固形分を有する、請求項9〜11のいずれか1項に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2011−510813(P2011−510813A)
【公表日】平成23年4月7日(2011.4.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−545470(P2010−545470)
【出願日】平成21年2月6日(2009.2.6)
【国際出願番号】PCT/EP2009/051348
【国際公開番号】WO2009/098274
【国際公開日】平成21年8月13日(2009.8.13)
【出願人】(306003419)ピュラック バイオケム ビー.ブイ. (40)
【Fターム(参考)】