説明

ボルテージ・レギュレータ

【課題】 低消費電流でVDD端子121電圧の大小にかかわらず、出力端子122からの逆流を防止させることのできるボルテージ・レギュレータの提供。
【解決手段】ボルテージ・レギュレータのVDD端子121の電圧と出力端子122の電圧の比較回路において分圧抵抗を用いない回路構成とすることで、低消費電流化した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、出力端子がバックアップ電池に接続されているボルテージ・レギュレータに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の出力端子がバックアップ電池112に接続されているボルテージ・レギュレータとしては、図11に示されるような回路が知られていた(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
電源電圧は、VDD端子121とVSS端子123端子間に印加される。出力端子122は、バックアップ電池112が接続されており、VDD端子121とVSS端子123間の電源電圧が、ゼロになったとしても、出力端子122の負荷113(例えばRAM)には電圧が供給され続けられる。
【0004】
VDD端子121とVSS端子123間に電源電圧が供給されているとき、その端子間電圧をVBAT1、バックアップ電池の電圧をVBAT2とすると、一般に、VBAT1>VBAT2である。VDD端子121とVSS端子123間に電源電圧が供給されているときは、Vref回路101は、ある一定の電圧(Vref)を出力し、エラー・アンプ102は、出力端子122の電圧(VOUT)を抵抗107(抵抗値R1)と抵抗108(抵抗値R2)で分圧した電圧(R2/(R1+R2)×VOUT)とVrefとの差電圧を増幅して、Pchトランジスタ103のゲートを制御することで、出力端子122に一定の電圧を出力する。
【0005】
コンパレータ1105は、VDD端子121とVSS端子123の端子間電圧を、抵抗1101と抵抗1102で分圧された電圧を+入力端子に接続し、出力端子122とVSS端子123の端子間電圧を、抵抗1103と抵抗1104で分圧された電圧を−入力端子に接続してVDD端子121と出力端子122の端子電圧を比較する。VDD端子121とVSS端子123間に電源電圧が供給されているときは、抵抗1101と抵抗1102で分圧された電圧の方が、抵抗1103と抵抗1104で分圧された電圧よりも高いため、コンパレータ1105の出力は“H”となり、Pchトランジスタ105がON、Pchトランジスタ106がOFFとなり、Pchトランジスタ103の基板(NWELL)電位は、Pchトランジスタ105によって、VDD端子121の電位になる。
【0006】
一方、VDD端子121とVSS端子123の端子間電圧が、出力端子122とVSS端子123の端子間電圧よりも下がると、コンパレータ1105の出力が“L”となり、Pchトランジスタ106がON、Pchトランジスタ105がOFFとなり、Pchトランジスタの基板(NWELL)電位は、Pchトランジスタ106によって、出力端子122の電位になる。
【0007】
即ち、Pchトランジスタ103の基板(NWELL)電位を、VDD端子121側または出力端子122側の電位の高い側に切り替えることで、VDD端子121の電圧が出力端子122の電圧より下がっても、出力端子122からVDD端子121にPchトランジスタ103の基板間の寄生ダイオードを介して電流が流れることを防ぐ。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2001−51735号広報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、従来のボルテージ・レギュレータでは、VDD端子121側の電位がゼロになったときに、抵抗1103と1104を介してバックアップ電池の電流が流れるので、長時間バックアップ動作できないという課題があった。
【0010】
また、VDD端子121側の電位がゼロになったときPchトランジスタ103をOFFできず逆流電流が流れるという課題があった。
【0011】
そこで、本発明の目的は従来のこのような課題を解決して、VDD端子121側の電位がゼロになったときに、バックアップ電池の消費電流が少なく、かつPchトランジスタ103をOFFさせて確実に逆流電流を防止することが可能なボルテージ・レギュレータを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、ボルテージ・レギュレータのVDD端子121の電圧と出力端子122の電圧の比較回路において分圧抵抗を用いない回路構成とすることで、分圧抵抗に流れる電流を削減して上記課題を解決したものである。
【発明の効果】
【0013】
以上のような本発明のボルテージ・レギュレータによれば、低消費電流でVDD端子121の電圧の大小にかかわらず、出力端子122からVDD端子121への逆流を防止させることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明のボルテージ・レギュレータの回路図である。
【図2】本発明のボルテージ・レギュレータの第一の実施例の比較回路を示す回路図である。
【図3】本発明のボルテージ・レギュレータの第二の実施例の比較回路を示す回路図である。
【図4】本発明のボルテージ・レギュレータの第二の実施例の各部の電圧波形である。
【図5】本発明のボルテージ・レギュレータの第三の実施例の比較回路を示す回路図である。
【図6】本発明のボルテージ・レギュレータの第三の実施例の各部の電圧波形である。
【図7】一般的なボルテージ・レギュレータのエラー・アンプの回路図である。
【図8】Pチャネル型MOSトランジスタの断面図である。
【図9】本発明のボルテージ・レギュレータの第二の実施例のエラー・アンプの回路図である。
【図10】Pチャネル型MOSトランジスタの断面図である。
【図11】従来のボルテージ・レギュレータを示す回路図である。
【図12】本発明の第二の実施例のボルテージ・レギュレータの回路図である。
【図13】本発明のボルテージ・レギュレータの第三の実施例のエラー・アンプ回路図である。
【図14】本発明のボルテージ・レギュレータの第四の実施例のエラー・アンプ回路図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明を実施するための形態について、図面を参照して説明する。
【実施例1】
【0016】
図1は、本発明のボルテージ・レギュレータの第一の実施例を示す回路図である。本発明のボルテージ・レギュレータは、Vref回路101と、エラー・アンプ102と、比較回路130と、抵抗107と、抵抗108と、Pchトランジスタ103と、Pchトランジスタ104と、Pchトランジスタ105と、Pchトランジスタ106と、Nchトランジスタ109と、VDD端子121と、VSS端子123と、出力端子122で構成されている。 図11との違いは、コンパレータ1105と抵抗1101、1102、1103、1104が削除され、比較回路130によって、Pchトランジスタ105と106及び、追加されたPchトランジスタ104が制御されている。
【0017】
図2に本発明の比較回路を示す。
比較回路130は定電流回路203と、定電流回路204と、Pchトランジスタ201と、Pchトランジスタ202と、インバータ205と、インバータ206と、インバータ208と、レベルシフタ207で構成されている。
【0018】
本発明のボルテージ・レギュレータの接続について説明する。Vref回路の出力はエラー・アンプ102の反転入力端子に接続される。エラー・アンプ102の非反転入力端子は抵抗107と抵抗108の接続点に接続され、出力はPchトランジスタ103のゲートとPchトランジスタ104のソースに接続する。Pchトランジスタ103のソースはVDD端子121とPchトランジスタ105のドレインに接続され、ドレインは出力端子122とPchトランジスタ106のドレインに接続され、バックゲートはPchトランジスタ105のソースとPchトランジスタ106のソースに接続される。Pchトランジスタ105のゲートはノード111に接続され、バックゲートはPchトランジスタ105のソースに接続される。Pchトランジスタ106のゲートはノード110に接続され、バックゲートはPchトランジスタ106のソースに接続される。Pchトランジスタ104のドレインは出力端子122に接続され、ゲートはノード110に接続され、バックゲートはエラー・アンプ102の出力に接続される。抵抗107は片側が出力端子122に接続され、反対側が抵抗108に接続される。Nchトランジスタ109はゲートがノード110に接続され、ドレインが抵抗108に接続され、ソースがVSS端子123に接続される。比較回路130は出力端子122とVDD端子121とVSS端子123とノード110とノード111に接続されている。出力端子122はバックアップ電池112と負荷113が並列に接続されている。
【0019】
次に比較回路130の接続について説明する。Pchトランジスタ201のゲートはPchトランジスタ202のゲートとPchトランジスタ201のドレインと定電流回路203に接続され、ソースはVDD端子121に接続され、バックゲートはVDD端子121に接続される。Pchトランジスタ202のドレインはインバータ205と定電流回路204に接続され、ソースは出力端子122に接続され、バックゲートは出力端子122に接続される。インバータ205の出力はインバータ206に接続され、インバータ205は電源として出力端子122に接続される。インバータ206の出力はレベルシフタ207とCONT端子223に接続され、インバータ206は電源として出力端子122に接続される。レベルシフタ207の出力はインバータ208に接続され、レベルシフタ207は電源としてVDD端子121に接続される。インバータ208の出力はCONTX端子222接続され、インバータ208は電源としてVDD端子121に接続される。CONT端子223は図1のノード111に結線し、CONTX端子222は図1のノード110に結線する。
【0020】
次に本発明のボルテージ・レギュレータの動作について説明する。VDD端子121端子の電位が、出力端子122端子の電位よりも高いときは、Pchトランジスタ201のゲート−ソース間電圧がPchトランジスタ202のゲート−ソース間電圧よりも高くなる為、Pchトランジスタ202のドレインの電位は、“L”レベル(VSS端子123の電位)となる。波形整形用のインバータ205及び206によって、インバータ206の出力が接続するCONT端子223の電圧は“L”レベルになる。レベルシフタ207は、出力端子122の電位レベルをVDD端子121の電位レベルに変換する。インバータ208は、レベルシフタ207の出力電圧を反転する。CONT端子223の電圧が“L”レベルの時は、インバータ208の出力であるCONTX端子222は、VDD端子121の電位レベルとなる。この時、図1のPchトランジスタ103の基板(NWELL)電位は、Pchトランジスタ105がON、Pchトランジスタ106がOFFとなるので、VDD端子121となる。つまり、VDD端子121の電位と出力端子122の電位の高い方の電位が、Pchトランジスタ103の基板(NWEEL)電位となる。この時、Pchトランジスタ104はOFFである。一般的に、VDD端子121に電源が接続されているときは、VDD端子121の電位>出力端子122の電位となる。
【0021】
一方、VDD端子121に電源が接続されないときは、出力端子122には、バックアップ用の電池112が接続されているため、VDD端子121の電位<出力端子122の電位となる。この時は、Pchトランジスタ201のゲート−ソース間電圧がPchトランジスタ202のゲート−ソース間電圧よりも低くなる為、Pchトランジスタ202のドレインの電位は、“H”レベル(出力端子122の電位)となる。波形整形用のインバータ205及び206によって、インバータ206の出力であるCONT端子223の電圧は“H”レベル(出力端子122の電位)になる。レベルシフタ207は、出力端子122の電位レベルをVDD端子121の電位レベルに変換する。インバータ208は、レベルシフタ207の出力電圧を反転する。CONT端子223の電圧が“H”レベル(出力端子122の電位)の時は、インバータ208の出力であるCONTX端子222の電圧は、“L”レベル(VSS端子123の電位レベル)となる。この時、図1のPchトランジスタ103の基板(NWELL)電位は、Pchトランジスタ106がON、Pchトランジスタ105がOFFとなるので、出力端子122となる。つまり、VDD端子121の電位と出力端子122の電位の高い方の電位が、Pchトランジスタ103の基板(NWEEL)電位となる。この時、Pchトランジスタ104はONであり、Pchトランジスタ103のゲートを出力端子122と同電位にすることで、Pchトランジスタ103をOFFさせる。このようにすることで、たとえVDD端子121の電位<出力端子122の電位となっても、Pchトランジスタ103によって、出力端子122からVDD端子121に電流が流れることを防止することができる。
【0022】
次に図1で用いられるエラー・アンプ102について説明する。一般的なエラー・アンプの構成は図7に示すようになっている。定電流回路705と、Nchトランジスタ701、702と、Pchトランジスタ703、704からなり、INP721が+入力端子、INM722が−入力端子、EOUT723が出力である。また、図8に、Pchトランジスタ704の断面図を示す。P基板上のNWELLの中に、P型のソース及びドレイン領域が存在する。P基板は、低い電位のVSS端子123に接続されている。またNWELLは、ソース(VDD端子121)に接続されている。
【0023】
図7の一般的なエラー・アンプを用いた場合、出力端子122の電位がVDD端子121の電位よりも高くなったときに、Pchトランジスタ104をONすると、エラー・アンプ102の出力723は、出力端子122に接続されることになる。その際、図7の一般的なエラー・アンプ回路では、トランジスタ704のドレインをエミッタ、ソースをベース、基板をコレクタとするPNPトランジスタがONして、Pchトランジスタ104を介して、バックアップ電池112が放電されてしまう。この現象を回避するため、エラー・アンプ回路としては図9の構成を用いることが望ましい。
【0024】
図9のエラー・アンプ回路102の第三の実施例では、エラー・アンプの出力723とPchトランジスタ704の間に、新たにPchトランジスタ801が追加されている。Pchトランジスタ801は、ソース及びNWELLをエラー・アンプの出力723、ドレインをPchトランジスタ704のドレインに接続し、ゲートは図1のノード111の信号(CONT信号)によって制御される。図10にPchトランジスタ704、801の断面図を示す。この場合、出力端子122の電位がVDD端子121の電位よりも高くなったときに、Pchトランジスタ104がONすることで、エラー・アンプ102の出力723は、出力端子122に接続されるが、ノード111の信号は、出力端子122と同じ電位となるので、Pchトランジスタ801はOFFし、Pchトランジスタ801のドレインからPchトランジスタ704のドレインへ電流が流れることはない。
【0025】
さらに、図7との違いは、Nchトランジスタ701と702で構成される差動入力回路のソース側の定電流回路705との間に、Nchトランジスタ802が挿入されている点である。Nchトランジスタ802のドレインは、Nchトランジスタ701と702のソースに接続され、ソースは、定電流回路705に接続され、ゲートは、図1のノード110の信号(CONTX信号)に接続され制御される。出力端子122の電位がVDD端子121の電位よりも高くなった時、Pchトランジスタ104がONし、エラー・アンプ102の出力723は出力端子122に接続され、Nchトランジスタ702はON状態となる。そして、出力端子122とNchトランジスタ701、702のソースが電気的に接続された状態となるが、Nchトランジスタ802がOFFすることで定電流回路705の電流パスを遮断する。こうして、出力端子122からNchトランジスタ702を通り、VSS端子123に電流が流れることを防止できる。
【0026】
図9の説明では、Nchトランジスタ802がNchトランジスタ701、702のソースと定電流回路705の間に挿入されているが、定電流回路705とVSS端子123の間に挿入しても同様な効果があることは明白である。また、Pchトランジスタ801がエラー・アンプ102の出力723とPchトランジスタ704の間に挿入されているが、電源端子121とPchトランジスタ704の間に挿入しても同様の効果があることは明白である。
【0027】
図9では1段増幅回路のエラー・アンプの例として説明を行ったが、エラー・アンプ回路は2段以上の多段増幅回路であっても構わない。その場合、図9のようにエラー・アンプの出力とVDD側に、電流パスを遮断するための機能を有するPchトランジスタ801を挿入し、エラー・アンプの出力とVSS側に、電流パスを遮断するための機能を有するNchトランジスタ802を挿入すればよい。
【0028】
以上説明したように、図11の従来のボルテージ・レギュレータと比較した場合、VDD端子121の電位と出力端子122の電位を比較するための、抵抗1101、抵抗1102、抵抗1103、抵抗1104が存在しないため、その分の消費電流を削減することができる。例えば、バックアップ電池112の電圧を3V、抵抗1103と抵抗1104の和を仮に3MegΩとすると、抵抗1103と抵抗1104には1μAの電流が、バックアップ電池112から消費されることになる。しかし、図1のボルテージ・レギュレータは、この抵抗に相当するものが存在せず、その分の消費はない。図11のコンパレータ1105の消費電流と、図2の比較回路130の消費電流が仮に等しく、0.5μAとする。この時、図11のボルテージ・レギュレータでは、バックアップ電池112から1.5μAを消費するのに対し、図1のボルテージ・レギュレータでは、その1/3の0.5μAのみの消費となり、バックアップ電池112の動作時間を大幅に伸ばすことが可能となる。
【実施例2】
【0029】
図3に、図1の本発明のボルテージ・レギュレータの比較回路130の第二の実施例を示す。第二の実施例の比較回路130は定電流回路303と、定電流回路304と、Pchトランジスタ201と、Pchトランジスタ301と、Pchトランジスタ302と、Pchトランジスタ305と、インバータ205と、インバータ206と、インバータ208と、レベルシフタ207で構成されている。図2との違いは、Pchトランジスタ202に相当するものが、2つのトランジスタ、Pchトランジスタ301とPchトランジスタ302とからなり、かつ、ヒステリシス機能を実現するためのPchトランジスタ305が追加されている。また、定電流回路203及び定電流回路204は、ゲートとソースをVSS端子123に接続したNチャネル・デプレッション型MOSトランジスタで具体的に示した。
【0030】
次に比較回路130の接続について説明する。Pchトランジスタ201のゲートはPchトランジスタ301のゲートとPchトランジスタ302のゲートとPchトランジスタ201のドレインと定電流回路303に接続され、ソースはVDD端子121に接続され、バックゲートはVDD端子121に接続される。Pchトランジスタ302のドレインはインバータ205と定電流回路304に接続され、ソースはPchトランジスタ301のドレインとPchトランジスタ305のドレインに接続され、バックゲートは出力端子122に接続される。Pchトランジスタ301のソースは出力端子122に接続され、バックゲートは出力端子122に接続される。Pchトランジスタ305のゲートはインバータ205の出力に接続され、ソースは出力端子122に接続され、バックゲートは出力端子122に接続される。インバータ205の出力はインバータ206に接続され、インバータ205は電源として出力端子122に接続される。インバータ206の出力はレベルシフタ207とCONT端子223に接続され、インバータ206は電源として出力端子122に接続される。レベルシフタ207の出力はインバータ208に接続され、レベルシフタ207は電源としてVDD端子121に接続される。インバータ208の出力はCONTX端子222接続され、インバータ208は電源としてVDD端子121に接続される。定電流回路303および定電流回路304はNチャネル・デプレッション型MOSトランジスタを用い、両方ともゲートとソースをVSS端子123に接続し、ドレインを出力として用いている。CONT端子223は図1のノード111に結線し、CONTX端子222は図1のノード110に結線する。
【0031】
次に第二の実施例である比較回路を用いたボルテージ・レギュレータの動作について説明する。VDD端子121の電位が、出力端子122の電位よりも十分に高いときは、Pchトランジスタ201のゲート−ソース間電圧がPchトランジスタ301、Pchトランジスタ302のゲート−ソース間電圧よりも十分に高くなる為、Pchトランジスタ302のドレインの電位は、“L”レベル(VSS端子123の電位)となる。波形整形用のインバータ205及び206によって、インバータ205の出力は、“H”(出力端子122の電位)となり、Pchトランジスタ305はOFFし、インバータ206の出力であるCONT端子223の電圧は“L”レベルになる。レベルシフタ207は、出力端子122の電位レベルをVDD端子121の電位レベルに変換する。インバータ208は、レベルシフタ207の出力電圧を反転する。CONT端子223の電圧が“L”レベルの時は、インバータ208の出力であるCONTX端子222は、VDD端子121の電位レベルとなる。この時、Pchトランジスタ103の基板(NWELL)電位は、Pchトランジスタ105がON、Pchトランジスタ106がOFFとなるので、VDD端子121の電位となる。つまり、VDD端子121の電位と出力端子122の電位の高い方の電位が、Pchトランジスタ103の基板(NWELL)電位となる。この時、Pchトランジスタ104はOFFである。一般的に、VDD端子121に電源が接続されているときは、VDD端子121の電位>出力端子122の電位となる。
【0032】
次に、VDD端子121の電位が下がると、Pchトランジスタ305はOFFしているため、Pchトランジスタ301とPchトランジスタ302の複合トランジスタとPchトランジスタ201によって、VDD端子121の電圧と出力端子122端子の電圧が比較される。VDD端子121の電位が下がり、出力端子122の電位よりもΔV1だけ下がると、Pchトランジスタ201のゲート−ソース間電圧がPchトランジスタ301、Pchトランジスタ302のゲート−ソース間電圧よりもΔV1だけ低くなる為、Pchトランジスタ302のドレインの電位は、“H”レベル(出力端子122の電位)となる。波形整形用のインバータ205及び206によって、インバータ205の出力は、“L”レベルとなり、Pchトランジスタ305はONし、インバータ206の出力であるCONT端子223の電圧は“H”レベル(出力端子122の電位)になる。レベルシフタ207は、出力端子122の電位レベルをVDD端子121の電位レベルに変換する。インバータ208は、レベルシフタ207の出力電圧を反転する。CONT端子223の電圧が“H”レベルの時は、インバータ208の出力であるCONTX端子222は、“L”レベルとなる。この時、図1のPchトランジスタ103の基板(NWELL)電位は、Pchトランジスタ106がON、Pchトランジスタ105がOFFとなるので、出力端子122となる。つまり、VDD端子121の電位と出力端子122の電位の高い方の電位が、Pchトランジスタ103の基板(NWELL)電位となる。この時、Pchトランジスタ104はONであり、Pchトランジスタ103のゲートを出力端子122と同電位にすることで、Pchトランジスタ103をOFFさせる。
【0033】
ΔV1の電圧は、式(1)で与えられる。
【0034】
【数1】

ここで、Iは、定電流回路303、304の電流値で、μは、Pchトランジスタ201及び、Pchトランジスタ301とPchトランジスタ302の移動度、L6は、Pchトランジスタ301とPchトランジスタ302のトランジスタのL長の和、L5は、Pchトランジスタ201のトランジスタのL長、W6、W5は、それぞれPchトランジスタ301とPchトランジスタ302及び、Pchトランジスタ201のトランジスタのW長である。
【0035】
次にVDD端子121電位が上がると、Pchトランジスタ305はONしているため、Pchトランジスタ201とPchトランジスタ302のトランジスタによってVDD端子121電圧と出力端子122電圧が比較される。定電流回路303と304の電流値が等しく、かつ、Pchトランジスタ201とPchトランジスタ302のトランジスタの種類(VTH、移動度等)、L長、W長が同じ時、(1)式のΔV1はΔV1=0となり、VDD端子121電圧と出力端子122電圧がほぼ等しいときに、CONT端子223及びCONTX端子222の電圧が反転する。
【0036】
図4に、横軸を時間、縦軸を電圧として出力端子122の電圧を一定として、VDD端子121の電圧を変化させたときの、CONT端子223とCONTX端子222の電圧波形を示す。VDD端子121の電圧が出力端子122の電圧よりも、ΔV1だけ下がった時、CONT端子223とCONTX端子222の電圧が反転し、その後、VDD端子121の電圧を上昇させ、VDD端子121の電圧と出力端子122の電圧が等しくなったときに、CONT端子223とCONTX端子222の電圧が反転する。このようにして、Pchトランジスタ103の基板(NWELL)電位を切り替えるVDD端子121の電圧と出力端子122の電圧の間にヒステリシスを付加した。これによって、VDD端子121の電圧と出力端子122の電圧が近接していても、誤動作なく、Pchトランジスタ103の基板(NWELL)電位の切り替えを確実に行うことが可能となった。
【0037】
尚、このΔV1の値としては、VDD端子121の電圧が下がったときに、Pchトランジスタ103の出力端子122と基板間との寄生ダイオードがONしないように、寄生ダイオードの順方向ON電圧以下(約0.6V)に設定する必要がある。通常、ΔV1の値としては、50mV〜200mV前後である。
【0038】
また、図3では、Pchトランジスタ305をPchトランジスタ301に並列に接続しているが、Pchトランジスタ305をPchトランジスタ302に並列に接続しても、同様の効果があることは明白である。また、実施例1で示したが、エラー・アンプに関しては実施例1と同様に図9の構成を用いるのが望ましい。
【実施例3】
【0039】
図5に、図1の本発明のボルテージ・レギュレータの比較回路130の第三の実施例を示す。第三の実施例の比較回路130は定電流回路303と、定電流回路304と、Pchトランジスタ202と、Pchトランジスタ501と、Pchトランジスタ502と、Pchトランジスタ503と、インバータ205と、インバータ206と、インバータ208と、レベルシフタ207で構成されている。図2との違いは、Pchトランジスタ201に相当するものが、2つのPchトランジスタ501とPchトランジスタ502とからなり、かつ、ヒステリシス機能を実現するためのPchトランジスタ503が追加されている。また、定電流回路203及び204は、図3と同様にゲートとソースをVSS端子123に接続したNチャネル・デプレッション型MOSトランジスタで具体的に示した。
【0040】
次に比較回路130の接続について説明する。Pchトランジスタ501のゲートはPchトランジスタ202のゲートとPchトランジスタ502のゲートとPchトランジスタ502のドレインと定電流回路303に接続され、ソースはVDD端子121に接続され、ドレインはPchトランジスタ502のソースとPchトランジスタ503のドレインに接続され、バックゲートはVDD端子121に接続される。Pchトランジスタ503のゲートはレベルシフタ207の出力に接続され、ソースはVDD端子121に接続され、バックゲートはVDD端子121に接続される。Pchトランジスタ202のドレインはインバータ205と定電流回路304に接続され、ソースは出力端子122され、バックゲートは出力端子122される。インバータ205の出力はインバータ206に接続され、インバータ205は電源として出力端子122に接続される。インバータ206の出力はレベルシフタ207とCONT端子223に接続され、インバータ206は電源として出力端子122に接続される。レベルシフタ207の出力はインバータ208に接続され、レベルシフタ207は電源としてVDD端子121に接続される。インバータ208の出力はCONTX端子222接続され、インバータ208は電源としてVDD端子121に接続される。定電流回路303および定電流回路304はNチャネル・デプレッション型MOSトランジスタを用い、両方ともゲートとソースをVSS端子123に接続し、ドレインを出力として用いている。CONT端子223は図1のノード111に結線し、CONTX端子222は図1のノード110に結線する。
【0041】
次に第三の実施例である比較回路を用いたボルテージ・レギュレータの動作について説明する。VDD端子121の電位が、出力端子122の電位よりも十分に高いときは、Pchトランジスタ501、Pchトランジスタ502がON、Pchトランジスタ202がOFFして、Pchトランジスタ202のドレインの電位は、“L”レベル(VSS端子123の電位)となる。波形整形用のインバータ205及び206によって、インバータ206の出力であるCONT端子223の電圧は“L”レベルになる。レベルシフタ207は、出力端子122の電位レベルをVDD端子121の電位レベルに変換する。インバータ208は、レベルシフタ207の出力電圧を反転する。CONT端子223の電圧が“L”レベルの時は、レベルシフタ207の出力は“L”レベルとなりPchトランジスタ503はONし、インバータ208の出力であるCONTX端子222は、VDD端子121の電位レベルとなる。この時、図1のPchトランジスタ103の基板(NWELL)電位は、Pchトランジスタ105がON、Pchトランジスタ106がOFFとなるので、VDD端子121となる。つまり、VDD端子121の電位と出力端子122の電位の高い方の電位が、Pchトランジスタ103の基板(NWELL)電位となる。この時、Pchトランジスタ104はOFFである。一般的に、VDD端子121に電源が接続されているときは、VDD端子121の電位>出力端子122の電位となる。
【0042】
次に、VDD端子121の電位が下がると、Pchトランジスタ503はONしているため、Pchトランジスタ502とPchトランジスタ202によって、VDD端子121の電圧と出力端子122の電圧が比較される。定電流回路303と304の電流値が等しく、かつ、Pchトランジスタ502とPchトランジスタ202のトランジスタの種類(VTH、移動度等)、L長、W長が同じ時、VDD端子121の電位が出力端子122の電位とほぼ同じ値まで下がると、Pchトランジスタ502がOFF、Pchトランジスタ202がONして、Pchトランジスタ202のドレインの電位は、“H”レベル(出力端子122の電位)となる。波形整形用のインバータ205及び206によって、インバータ206の出力であるCONT端子223の電圧は“H”レベル(出力端子122の電位)になる。レベルシフタ207は、出力端子122の電位レベルをVDD端子121の電位レベルに変換する。インバータ208は、レベルシフタ207の出力電圧を反転する。CONT端子223の電圧が“H”レベルの時は、レベルシフタ207の出力はVDD端子121の電圧となり、Pchトランジスタ503をOFFして、インバータ208の出力であるCONTX端子222は、“L”レベルとなる。この時、Pchトランジスタ103の基板(NWELL)電位は、Pchトランジスタ106がON、Pchトランジスタ105がOFFとなるので、出力端子122となる。つまり、VDD端子121の電位と出力端子122の電位の高い方の電位が、Pchトランジスタ103の基板(NWELL)電位となる。この時、Pchトランジスタ104はONであり、Pchトランジスタ103のゲートを出力端子122と同電位にすることで、Pchトランジスタ103をOFFさせる。
【0043】
次に、VDD端子121の電位が上がると、Pchトランジスタ503はOFFしているため、Pchトランジスタ501とPchトランジスタ502の複合トランジスタとPchトランジスタ202によって、VDD端子121の電圧と出力端子122の電圧が比較される。VDD端子121の電圧が出力端子122の電圧よりもΔV2だけ高くなると、CONT端子223及びCONTX端子222が反転する。
【0044】
ΔV2の電圧は、式(2)で与えられる。
【0045】
【数2】

ここで、Iは、定電流回路303、304の電流値で、μはPchトランジスタ202及び、Pchトランジスタ501とPchトランジスタ502の移動度、L6はPchトランジスタ202のトランジスタのL長、L5はPchトランジスタ501とPchトランジスタ502のトランジスタのL長の和、W6、W5は、それぞれPchトランジスタ202及び、Pchトランジスタ501とPchトランジスタ502のトランジスタのW長である。
【0046】
図6に、横軸を時間、縦軸を電圧として出力端子122の電圧を一定として、VDD端子121の電圧を変化させたときの、CONT端子223とCONTX端子222の電圧波形を示す。VDD端子121の電圧が下がり、出力端子122の電圧と等しくなった時、CONT端子223とCONTX端子222の電圧が反転する。その後、VDD端子121の電圧を上昇させ、VDD端子121の電圧が出力端子122の電圧よりもΔV2だけ高くなったときに、CONT端子223とCONTX端子222の電圧が反転する。このようにして、Pchトランジスタ103の基板(NWELL)電位を切り替えるVDD端子121の電圧と出力端子122の電圧の間にヒステリシスを付加した。これによって、VDD端子121の電圧と出力端子122の電圧が近接していても、誤動作なく、Pchトランジスタ103の基板(NWELL)電位の切り替えを確実に行うことが可能となった。
【0047】
尚、このΔV2の値としては、VDD端子121の電圧が上がったときに、Pchトランジスタ103のVDD端子121と基板間との寄生ダイオードがONしないように、寄生ダイオードの順方向ON電圧以下(約0.6V)に設定する必要がある。通常、ΔV2の値としては、50mV〜200mV前後である。
【0048】
また、図5では、Pchトランジスタ503をPchトランジスタ501に並列に接続しているが、Pchトランジスタ503をPchトランジスタ502に並列に接続しても、同様の効果があることは明白である。また、実施例1で示したが、エラー・アンプに関しては実施例1と同様に図9の構成を用いるのが望ましい。
【実施例4】
【0049】
図12に、第二の実施形態のボルテージ・レギュレータの回路図を示す。図1との違いは、Pchトランジスタ104のバックゲートをPchトランジスタ103のバックゲートに接続し、比較回路の130の出力に遅延回路1201を追加した点である。接続に関しては比較回路130の出力が遅延回路1201に接続され、遅延回路1201の出力がノード110およびノード111として出力される。
【0050】
次に第二の実施形態のボルテージ・レギュレータの動作について説明する。VDD端子121の電圧が出力端子122の電圧より大きい時、ノード111の電圧が“L”レベル、ノード110の電圧が“H”レベルとなり、Pchトランジスタ105がオンしPchトランジスタ106がオフする。この時、Pchトランジスタ104の基板(NWELL)電位はVDD端子121の電圧なり、確実にPchトランジスタ104をオフすることができる。
【0051】
遅延回路1201はタイマー回路によってノード110と111の電圧が同時に“L”レベルになることを防いでいる。こうすることで、Pchトランジスタ105と106が同時にオンし、VDD端子121から出力端子122へ、または出力端子122からVDD端子121へ電流が流れる事を防ぐことができる。
【0052】
なお、第二の実施形態のボルテージ・レギュレータはPchトランジスタ105と106が同時にオンする問題が発生するが遅延回路1201なしで動作させてもよい。
【実施例5】
【0053】
図13に、図1の本発明のボルテージ・レギュレータのエラー・アンプ回路102の第三の実施例を示す。図9との違いは定電流回路705の下にPchトランジスタ803を挿入し、ゲートをCONT端子823に接続した点である。
【0054】
次に動作について説明する。出力端子122の電位がVDD端子121の電位よりも高くなった時、Pchトランジスタ104がONし、エラー・アンプ102の出力723は出力端子122に接続される。Nchトランジスタ702はON状態のため、出力端子122とNchトランジスタ701、702のソースが、電気的に接続された状態となる。そして、Nchトランジスタ802、803がOFFすることで、定電流回路705の電流パスを遮断し、出力端子122からNchトランジスタ702を通りVSS端子123に電流が流れることを防止できる。
【0055】
また、図13では1段増幅回路のエラー・アンプの例として説明を行ったが、エラー・アンプ回路は2段以上の多段増幅回路であっても構わない。その場合、図13のようにエラー・アンプの出力とVDD側に、電流パスを遮断するための機能を有するPchトランジスタ801を挿入し、エラー・アンプの出力とVSS側に、電流パスを遮断するための機能を有するNchトランジスタ802およびPchトランジスタ803を挿入すればよい。
【実施例6】
【0056】
図14に、図1の本発明のボルテージ・レギュレータのエラー・アンプ回路102の第四の実施例を示す。図13との違いはNchトランジスタ802、803を削除し、CONT端子823と定電流回路705を接続した点である。
【0057】
次に動作について説明する。出力端子122の電位がVDD端子121の電位よりも高くなった時、Pchトランジスタ104がON、Pchトランジスタ801がオフし、エラー・アンプ102の出力723は出力端子122に接続される。Nchトランジスタ702はON状態のため、出力端子122とNchトランジスタ701、702のソースが、電気的に接続された状態となる。そして、CONT端子823の信号により定電流回路705はオフされ電流パスを遮断し、出力端子122からNchトランジスタ702を通りVSS端子123に電流が流れることを防止できる。
【0058】
また、図14では1段増幅回路のエラー・アンプの例として説明を行ったが、エラー・アンプ回路は2段以上の多段増幅回路であっても構わない。その場合、CONT端子823の信号により定電流回路をオフする構成にすればよい。
【符号の説明】
【0059】
101 Vref回路
102 エラー・アンプ
112 バックアップ電池
113 負荷
121 VDD端子
122 出力端子
123 VSS端子
130 比較回路
203 定電流回路
204 定電流回路
207 レベルシフタ
222 CONTX端子
223 CONT端子
303 定電流回路
304 定電流回路
705 定電流回路
721 +入力端子
722 −入力端子
723 EOUT端子
823 CONT端子
1105 コンパレータ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電源端子と出力端子の間に設けられた出力トランジスタと、
前記出力端子の電圧が一定になるように前記出力トランジスタのゲート電圧を制御するエラー・アンプと、
前記出力トランジスタの基板を前記電源端子に接続するための第2のトランジスタと、
前記出力トランジスタの基板を、前記出力端子に接続するための第3のトランジスタと、
前記電源端子と前記出力端子の電圧を比較し、該比較結果によって前記第2のトランジスタと前記第3のトランジスタを切替え制御する比較回路と、
を備えたボルテージ・レギュレータであって、
前記比較回路は、
ソースが前記電源端子に接続され、ゲートがドレインに接続され、ドレインが第1の定電流回路に接続された第4のトランジスタと、
ソースが前記出力端子に接続され、ゲートが前記第4のトランジスタのゲートに接続され、ドレインが第2の定電流回路と接続された第5のトランジスタと、を備え、
前記第5のトランジスタと前記第2の定電流回路の接続点の電圧によって前記比較結果を出力することを特徴とするボルテージ・レギュレータ。
【請求項2】
前記比較回路は、
前記電源端子の電圧が前記出力端子の電圧よりも高いときに、前記第2のトランジスタをONし、
前記電源端子の電圧が前記出力端子の電位よりも低いときに、前記第3のトランジスタをONする、ことを特徴とする請求項1記載のボルテージ・レギュレータ。
【請求項3】
前記比較回路は、ヒステリシス機能を有する、ことを特徴とする請求項1または2記載のボルテージ・レギュレータ。
【請求項4】
前記ヒステリシス機能は、
前記第5のトランジスタに直列接続した第6のトランジスタと、
前記第5のトランジスタに並列接続した第7のトランジスタと、を有し、
前記第7のトランジスタを前記比較回路の出力で制御してなる、ことを特徴とする請求項3記載のボルテージ・レギュレータ。
【請求項5】
前記ヒステリシス機能は、
前記第4のトランジスタに直列接続した第8のトランジスタと、
前記第4のトランジスタと並列接続した第9のトランジスタと、を有し、
前記第9のトランジスタを前記比較回路の出力で制御してなる、ことを特徴とする請求項3記載のボルテージ・レギュレータ。
【請求項6】
前記エラー・アンプは、
前記エラー・アンプの出力と前記電源端子との間に設けられ、基板が前記エラー・アンプの出力に接続された第10のトランジスタと、
前記エラー・アンプの出力とグラウンド端子との間に設けられた第11のトランジスタと、を有し、
前記出力端子の電圧が前記電源端子の電圧より高くなった時、前記第10のトランジスタと前記第11のトランジスタをオフする事を特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のボルテージ・レギュレータ。
【請求項7】
前記エラー・アンプは、
前記エラー・アンプの出力と前記電源端子との間に設けられ、基板が前記エラー・アンプの出力に接続された第10のトランジスタと、
前記エラー・アンプの出力と第3の定電流回路との間に設けられた第11のトランジスタと、
前記第3の定電流回路とグラウンド端子との間に設けられた第12のトランジスタと、を有し、
前記出力端子の電圧が前記電源端子の電圧より高くなった時、前記第10のトランジスタと前記第11のトランジスタと前記第12のトランジスタをオフする事を特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のボルテージ・レギュレータ。
【請求項8】
前記エラー・アンプは、
前記エラー・アンプの出力と前記電源端子との間に設けられ、基板が前記エラー・アンプの出力に接続された第10のトランジスタと、
前記第3の定電流回路と、を有し、
前記出力端子の電圧が前記電源端子の電圧より高くなった時、前記第3の定電流回路をオフする事を特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のボルテージ・レギュレータ。
【請求項9】
前記ボルテージ・レギュレータは、
前記エラー・アンプの出力を前記出力端子に接続するための第13のトランジスタと、
を備え、前記第13のトランジスタの基板を前記出力トランジスタの基板に接続する事を特徴とする請求項1から8のいずれかに記載のボルテージ・レギュレータ。
【請求項10】
前記ボルテージ・レギュレータは、
比較回路の出力が入力され、前記第2のトランジスタと前記第3のトランジスタを切替え制御する遅延回路と、
を備え、前記遅延回路は前記第2のトランジスタと前記第3のトランジスタを同時にオンさせないように制御する事を特徴とする請求項1から9のいずれかに記載のボルテージ・レギュレータ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2011−65634(P2011−65634A)
【公開日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−167460(P2010−167460)
【出願日】平成22年7月26日(2010.7.26)
【出願人】(000002325)セイコーインスツル株式会社 (3,629)
【Fターム(参考)】