説明

ポインタ案内表示システムおよびコンピュータプログラム

【課題】 広告を含むポップアップ表示について、閲覧者の煩わしさを解消する技術を提供することにある。
【解決手段】 ネットワークを介して閲覧に供される出力画面において、画面上でクリックするための操作ボタンを可視表示する操作ボタン表示、その操作ボタン表示を含んで設定するものの視認不能な操作可能領域、およびその操作可能領域の周囲に設定するものの視認不能な表示可能領域を備える。 閲覧者が操作するポインタを検知するポインタ位置検知手段と、そのポインタ位置検知手段が表示可能領域内であって操作可能領域よりも外側であるポップ表示領域にポインタの基準位置が滞在した時間を検知する滞在時間検知手段と、その滞在時間検知手段が検知した時間が所定時間よりも長い場合にポップアップ表示を出力するポップ表示出力手段とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、閲覧者に係るPCがネットワークを介してアクセスした場合に閲覧に供される出力画面について、閲覧者の操作と連動して所定の表示を提供することで、閲覧者の操作にゲーム性を加えた技術に関する。
【背景技術】
【0002】
インターネットなど、ネットワークを介してあるサイトから情報収集をする場合、そのサイト閲覧者に対して情報提供の対価を要求するサービスは極めて多く提供されている。また、対価に代わって広告を当該閲覧者に見てもらう技術もまた、一般的である。例えば、特許文献1には、情報閲覧時に広告を表示し、その広告主が閲覧料の全額または一部を負担するという技術が開示されている。
【0003】
【特許文献1】特開平9−114755号公報
【0004】
また、特許文献2には、広告を当該サイトの閲覧者が必ず見るようにしてもらうため、当該サイトの閲覧者に対して広告を見ることなしに欲する情報を閲覧させないという技術が開示されている。
【0005】
【特許文献2】特開2001−312652号公報
【0006】
広告手法としていわゆるバナー広告が一般化しているが、特許文献3においては、サイト内の決まった領域にバナー広告を複数用意しておき、閲覧者が広告を選べるようにした技術が開示されている。
【0007】
【特許文献3】特開2002−157498号公報
【0008】
さて、広告を出してもらっているサイト運営者としては、広告主から広告効果を要求される場合も多い。その要求に応えるため、広告効果を数値化する簡単な技術としては、当該サイトを閲覧した閲覧者の数をカウントするという手法がある。バナー広告であれば、そのバナー広告がクリックされた数をカウントして全閲覧者数からの確率を算出する、という手法もある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
これまでの技術では、以下のような問題点があった。
第一の問題点として、大多数の閲覧者としては、表示される広告が煩わしいと感じている。そうでない閲覧者は、広告が表されることに対して割り切っているか、気にしないように意識している。既に広告に対しては無意識、無関心になっている閲覧者も多い。いわゆるリピータやヘビーユーザに対しての広告の効果は、段々減少していると言える。
【0010】
第二の問題点として、特許文献2に記載されたような技術では、閲覧者から反感を買うことも多い。得られる情報と引き換えに広告そのものが表示されることについては承知していても、閲覧のスピードが奪われることにイライラを募らせているのである。これは、広告表示ではなく、クリック可能なボタンに関する説明を行ういわゆるポップアップ表示についても同様である。すなわち、閲覧者としては、ポップアップ表示が不要であるにもかかわらず、ポップアップ表示がなされるために操作が中断される場合があるのである。市販のソフトウェアにおけるポップアップ表示であれば、ポップアップ表示を行わない設定が用意されていることも多い。しかし、特許文献2に記載されたような技術を導入したサイトでは、閲覧者の自由にはならない。
【0011】
ところで、時間を無駄にしたくないと考える閲覧者としては、サイトが階層化されている場合に、下の階層へ進むことに躊躇することも多い。しかし、進んでみないと欲しい情報、有益な情報かどうかが判断できない。例えば、あるサイトの作成者が作成したコンテンツであろうと信じてクリックしたところ、別のサイトへリンクされているだけでガッカリするといったことを経験している閲覧者は少なくない。
閲覧者は、先に進めば有益な情報が得られるという、情報に対するいわゆる品質保証を、潜在的に求めていると言える。しかしながら、そのような潜在的な要求に直接応えるような技術は提供されているとは言い難い。これが第三の問題点である。
【0012】
第四の問題点として、広告効果に関する分析要求の高度化に答えられていない点である。バナー広告をクリックしたか否かという単純な分析では、サイト閲覧者の数を分母としクリックされた数を分子とした確率しか、回答がない。しかし、初めての閲覧者なのかリピータなのかを区別するデータ取得方法がない。例えば、閲覧者に対するアンケートなどでは客観的ではないし、アンケートそのものが集まりにくい。
また、クリックするか否か迷ったあげくにクリックしなかった閲覧者こそが、広告主としては知りたい広告効果である場合も多い。ところが、このような要望に直接応えるような技術は提供されているとは言い難い。これが第四の問題点である。
【0013】
さて、閲覧者の操作に対して、ポップアップ表示を操作毎に連続させる画面構成を提供した場合、ロールプレイングゲームに近似している。そして、ロールプレイングゲームでも、上記したような問題がある。すなわち、既にゲームを経験している閲覧者(リピータと同等)にとっては、既に分かっている説明がポップアップ表示されるのは煩わしいし、操作中断は不快でさえある。
【0014】
インターネット上の広告についての問題点を指摘したが、広告のみならず、操作説明や各種の案内などの情報表示に関しても似たような問題がある。本願発明は、上述したような問題点に対して解決の道を模索し、要求要望に応えようというものである。すなわち、閲覧者に対してコンテンツを提供している提供者にとって必須である表示にゲーム性を加えることで、閲覧者および提供者の要望を解決しようというものである。
【0015】
請求項1および請求項9に記載の発明の目的は、ポップアップ表示について、閲覧者の煩わしさを解消する技術を提供することにある。
請求項2および請求項10に記載の発明の目的は、更に、ポップアップ表示の表示効果に関して、細かなデータ収集に基づいた客観性の高い評価を行える技術を提供することになる。
請求項3に記載の発明の目的は、更に、提供されるコンテンツについて、閲覧者に対する品質保証機能を高める技術を提供することにある。
請求項4、請求項5、請求項11および請求項12に記載の発明の目的は、更に、提供されるコンテンツを閲覧するか否かを迷っていた閲覧者に負担を感じさせることなく、閲覧者が操作ボタンをクリックする確率を高める技術を提供することにある。
請求項6に記載の発明の目的は、更に、閲覧者に負担を感じさせることなく、ポップアップ表示に関係ある情報を増やすことができる技術を提供することにある。
請求項7および請求項13に記載の発明の目的は、いわゆるリピータに対して負担を感じさせることなく、表示による情報提供を行える技術を提供することにある。
請求項8記載の発明の目的は、斬新な情報提供の手法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0016】
(請求項1)
請求項1に記載の発明は、 ネットワークを介して閲覧に供される出力画面において、 画面上でクリックするための操作ボタンを可視表示する操作ボタン表示、その操作ボタン表示を含んで設定するものの視認不能な操作可能領域、およびその操作可能領域の周囲に設定するものの視認不能な表示可能領域を備えるとともに、
閲覧者が操作するポインタの基準位置を検知するポインタ位置検知手段と、 そのポインタ位置検知手段が表示可能領域内であって操作可能領域よりも外側であるポップ表示領域にポインタの基準位置が滞在した時間を検知する滞在時間検知手段と、 その滞在時間検知手段が検知した時間が所定時間よりも長い場合にポップアップ表示を出力するポップ表示出力手段とを備えたことを特徴とするポインタ案内表示システムに係る。
【0017】
(用語説明)
「操作ボタン」とは、当該出力画面において何らかの操作を行う意思表示としてのクリックを促す表示である。例えば、次の画面を表す進行表示、「YES」、「NO」などのペア表示などがある。ポインタの基準位置が操作ボタンの表示されている領域内でクリックされると、予め用意された画面となったり、リンク先に飛んだりする。
「操作可能領域」について「操作ボタン表示を含んで設定」とし、「表示可能領域」について「周囲に設定」としているのは、一般的には一回り大きく設定することであるが、操作ボタンや操作可能領域の形状、配置などの関係で「正確に一回り大きい」ということに限られず、場合によっては操作ボタンや操作可能領域よりも小さくても良い。
「ポインタ位置検知手段」が検知する「ポインタの基準位置」とは、ポインタはある程度の大きさがあるので、位置検出をする基準位置(例えば、矢印の先端から縦横2ピクセル内側)が定められている。
【0018】
「ポップアップ表示」とは、バルーン表示、吹き出し表示などとも称される表示である。表示される情報は、操作ボタンをクリックした場合に訪れる出力画面の変化に関する説明(いわゆるヘルプ表示)、操作ボタンをクリックした場合に得られる情報を縮小したり要約したりするもの、広告表示などがある。
ポップアップ表示されるデータは、予め当該サイト運営者のデータベースに蓄積されているデータである場合の他、他のサイトにリンクさせることによって表示させるように設定した場合も含む。
「所定時間」とは、例えば、1.0秒、0.5秒などのごく短い時間であることが一般的であるが、これに限られるものではない。ほとんどの閲覧者にポップアップ表示を見て欲しいような場合には、0.05秒といった短い時間を設定すればよい。
【0019】
(作用)
閲覧者は、ネットワークを介して閲覧者に係るPCの出力画面上に、本願発明に係る画面を出力させる。すると、操作ボタン表示が出力されており、閲覧者は視認可能である。しかし、操作可能領域および表示可能領域は視認できないので、閲覧者は操作可能領域および表示可能領域を意識させられることはなく、それによって煩わされることはない。
さて、閲覧者が自らに係るPCの操作デバイス(マウスなどのポインティングデバイス)を操作し、操作ボタン表示の近傍へポインタを移動させたとする。そのポインタの移動については、ポインタ位置検知手段がポインタの基準位置を検知している。
ポインタ位置検知手段がポップ表示領域にポインタの基準位置が滞在していることを検知した場合、滞在時間検知手段は、ポップ表示領域にポインタの基準位置が滞在した時間を検知する。その滞在時間が所定時間よりも短かった場合には、ポップアップ表示がなされない。その場合、閲覧者はポップアップ表示に煩わされずに済む。すなわち、ポップアップ表示を望まない閲覧者(例えばポップアップ広告を見たくない閲覧者)は、所定時間よりも短くなるように、素早く操作すればよい。
【0020】
所定時間よりも長かった場合には、ポップ表示出力手段がポップアップ表示を出力する。この場合には、閲覧者がポップアップ表示を見ることになる。
なお、操作可能領域を狭く設定している場合には、操作ボタンをクリックしようとする閲覧者に対して正確な操作を要求することになる。その結果、閲覧者がラフな操作をした場合には、操作可能領域にポインタを移動させたつもりがポップ表示領域にとどまってしまう場合が出てくる。結果的に、ポップアップ表示がなされる確率を上昇させることとなる。
【0021】
閲覧者としては、素早い操作をすればポップアップ表示がなされないことが経験的に体得できるので、操作そのものがゲーム性を帯びてくる。すなわち、閲覧者は「ポップアップ表示」に煩わされない操作をゲームとして楽しめるようになる。一方、ポップアップ表示の提供者としては、閲覧者に見てもらえないことをあまり懸念しなくて良い。ポップアップ表示がなされないような操作を体得した閲覧者は、その操作体得までの間にポップアップ表示を少なくとも一度は閲覧していると考えられるからである。以上のことから、閲覧者およびポップアップの提供者のいずれに対しても、利益にもなる。
【0022】
(請求項2)
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のポインタ案内表示システムを限定したものである。
すなわち、前記の操作可能領域をクリックされたか否かというクリックデータを取得するクリックデータ取得手段と、 そのクリックデータと前記の滞在時間検知手段が検知したポップ表示領域にポインタの基準位置が滞在した時間データとを用いてポップアップ表示の表示効果を演算する表示効果演算手段とを備えたポインタ案内表示システムに係る。
【0023】
(用語説明)
「表示効果演算手段」は、以下のような場合分けを前提とし、各場合についての重み付けをして表示効果を演算する。
第一は、ポップアップ表示がなされた上で、操作可能領域がクリックされた場合である。最も表示効果が高い場合であると推定され、ポップアップ表示時間は長いほど表示効果も高いと推定される。
第二は、ポインタがポップ表示領域に全く入らなかった場合である。これは、サイト閲覧者の総数からポップ表示領域に入った閲覧者数を引き算することでカウントできる。表示はされていないので、表示効果はゼロと推定される。
第三は、ポップアップ表示がなされた上で操作可能領域がクリックされなかった場合である。ポップアップ表示を視認したものの、操作ボタンを押すまでの魅力がなかった場合であると推定される。
第四は、ポップ表示領域にポインタの基準位置が滞在した時間が所定時間に達しないほど短いものの操作可能領域がクリックされた場合である。ポップアップ表示を視認していないものの操作ボタンを押したいという魅力があった場合であると推定される。例えば、その閲覧者が既に当該操作ボタンを押したことがあるリピータである場合が代表的である。
【0024】
(作用)
前記の滞在時間検知手段は、ポップ表示領域にポインタの基準位置が滞在した時間データを検知している。また、クリックデータ取得手段は、前記の操作可能領域をクリックされたか否かというクリックデータを取得している。それら時間データおよびクリックデータを用いて、表示効果演算手段がポップアップ表示の表示効果を演算する。演算結果である表示効果は、所定の出力手段(例えば画面表示、送信など)によって出力される。
演算された表示効果については、その検証のほか、表示効果演算手段における演算手法についての改訂に用いることができる。ポップアップ表示が広告である場合には、広告料金の算定に用いることもできる。更に、広告である場合であってスポンサーにとってのアンケート的なコンテンツである場合などには、閲覧者に対して特典(現金、商品、サービス)などを与えるためのデータとして用いることもできる。
【0025】
(請求項3)
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載のポインタ案内表示システムを限定したものである。
すなわち、前記のポップ表示出力手段が出力するポップアップ表示には、著名な商標を含ませることとしたポインタ案内表示システムに係る。
【0026】
(用語説明)
「著名な商標」とは、閲覧者または閲覧者として推定される者にとって著名である商標のことである。例えば、一般的には無名であっても、当該サイトの閲覧者にとっては周知された商標であればよい。登録商標に限られることはなく、著名な商号ロゴも含まれることとする。
【0027】
(作用)
ポップ表示出力手段が出力するポップアップ表示によって、著名な商標が表示される。閲覧者は、操作ボタンをクリックした後に提供されるコンテンツに対して、あるレベルの品質が保証されたと認識することができるので、安心して操作ボタンをクリックできる確率が増加する。すなわち、操作ボタンをクリックした後に閲覧者に提供されるコンテンツについて、品質保証機能を高めることとなる。
【0028】
(請求項4)
請求項4に記載の発明は、請求項1から請求項3のいずれかに記載のポインタ案内表示システムを限定したものである。
すなわち、滞在時間検知手段が検知した時間が所定時間よりも長い場合には、操作可能領域を拡大させる操作領域拡大手段を備えたポインタ案内表示システムに係る。
【0029】
(用語説明)
「操作領域拡大手段」が操作可能領域を拡大させることとする「所定時間」とは、ポップアップ表示を開始する条件として設定されている所定時間とは異なる。結果として同じにしても良いが、別々に設定できるものである。
「操作領域拡大手段」が拡大させることとしている「操作可能領域」は、前記の所定時間を経過したら非連続に拡大させても良いし、経過時間と相関関係を持たせて連続的に拡大させても良い。ただし、ポップアップ表示がなされる表示可能領域よりも拡大させることはない。
【0030】
(作用)
滞在時間検知手段が検知した時間が所定時間よりも長い場合には、操作領域拡大手段が操作可能領域を拡大させる。すると、提供されるコンテンツを閲覧するか否かを迷っていた閲覧者にとって、負担を感じさせることなく操作ボタンをクリックする確率を高めることとなる。
閲覧者としては、ロールプレイングゲームにて多用されている「画面に導かれる感覚」を与えられ、ゲーム感覚で閲覧を続けることができ、楽しめる。
【0031】
なお、「操作可能領域」とポップ表示領域との関係は、「操作領域拡大手段」によって二種類があり得る。第一は、ポップ表示領域は初期の(拡大前の)操作可能領域との関係で一律に決定している場合である。第二は、操作可能領域の拡大によってポップ表示領域が狭められる場合である。
第二の場合は、最初にポップ表示領域へポインタを停止させており、所定時間が経過して操作可能領域が拡大した結果としてポインタの停止位置がポップ表示領域ではなくなる、というような場合があり得る。この場合、ポップアップ表示がされなくなり、代わりにポインタの停止位置が操作可能領域となる。閲覧者としては、ポップアップ表示を見続けなくて済むので煩わしくない上、ポインタを移動させずにクリックするだけで、操作ボタンを押すことができる。
【0032】
(請求項5)
請求項5に記載の発明は、請求項1から請求項4のいずれかに記載のポインタ案内表示システムを限定したものである。
すなわち、滞在時間検知手段が検知した時間が所定時間よりも長い場合には、操作ボタン表示を変化させる操作ボタン表示変更手段を備えたポインタ案内表示システムに係る。
【0033】
請求項4は、閲覧者には見えない「操作可能領域を拡大させる」という手法であるが、本請求項では、閲覧者が視認できる「操作ボタン表示を変化させる」というものである。
操作ボタン表示につき「変化させる」とは、拡大させる場合の他、縮小したり、縦横比を変えたり、ゆがめたり、色彩を変化させたり、表示の一部が少しずつ欠けたり、その場で回転などの動きをする変化を含む。閲覧者の視覚に刺激を与える目的で変化するのである。
【0034】
なお、請求項4による限定と請求項5による限定とを組み合わせることもできる。すなわち、滞在時間検知手段が検知した時間が所定時間よりも長い場合には、操作可能領域を拡大させるともに、操作ボタン表示を変化させるのである。その組合せによって、閲覧者が操作ボタンをクリックする確率をより一層高めることができる場合もある。
【0035】
(作用)
滞在時間検知手段が検知した時間が所定時間よりも長い場合には、操作ボタン表示変更手段が操作ボタン表示を変化させる。すると、提供されるコンテンツを閲覧するか否かを迷っていた閲覧者は、操作ボタンの表示が変化することに促され、操作ボタンをクリックする確率を高めることとなる。画面上の変化は、ゲームを操作している最中に提供される変化に似ており、閲覧者はゲーム感覚が楽しめる。
【0036】
(請求項6)
請求項6に記載の発明は、請求項1から請求項5のいずれかに記載のポインタ案内表示システムを限定したものである。
すなわち、 出力画面上において、ポップアップ表示とは別の場所に、当該ポップアップ表示と関連のある関連表示を出力させる関連表示出力手段を備えたポインタ案内表示システムに係る。
【0037】
(用語説明)
「関連表示」とは、例えばポップアップ表示が極めて短い説明文である場合にその少々詳しい説明文であったり、ポップアップ表示がスポンサー名のみである場合にそのスポンサーによる新商品紹介であったり、と関連性を持った表示である。ゲーム性のある画面においては、操作の解説であってもよい。
表示場所については、画面左下や画面左上にある「スタートボタン」に隣接される場所、画面上における重要ではない背景表示などがなされている場所などである。
【0038】
(作用)
出力画面上において、ポップアップ表示とは別の場所に、当該ポップアップ表示と関連のある関連表示が出力される。ポップアップ表示と関連表示との二種類があるので、情報レベルを異ならせるなど、メリハリをつけられる。閲覧者としても、ポップアップ表示と関連表示のうちの必要な情報のみを直感的に選択して利用することができる。
【0039】
(請求項7)
請求項7に記載の発明は、請求項2と請求項6の限定要素を備えたポインタ案内表示システムに係る。
すなわち、 ネットワークを介して閲覧に供される出力画面において、 画面上でクリックするための操作ボタンを可視表示する操作ボタン表示、その操作ボタン表示を含んで設定するものの視認不能な操作可能領域、およびその操作可能領域の周囲に設定するものの視認不能な表示可能領域を備える。
また、閲覧者が操作するポインタの基準位置を検知するポインタ位置検知手段と、 そのポインタ位置検知手段が表示可能領域内であって操作可能領域よりも外側であるポップ表示領域にポインタの基準位置が滞在した時間を検知する滞在時間検知手段と、 その滞在時間検知手段が検知した時間が所定時間よりも長い場合にポップアップ表示を出力するポップ表示出力手段と、 操作可能領域をクリックされたか否かというクリックデータを取得するクリックデータ取得手段と、 ポップアップ表示とは別の場所に当該ポップアップ表示と関連のある関連表示を出力させる関連表示出力手段とを備える。
そして、滞在時間検知手段が検知した時間が所定時間よりも短い場合には、関連表示出力手段によって関連表示を出力させることとしたポインタ案内表示システムである。
【0040】
(作用)
ポップ表示領域にポインタの基準位置が滞在した時間が所定時間に達しないほど短いものの操作可能領域がクリックされた場合には、ポップアップ表示がなされない。例えばリピータによる操作ではこのような事態がある。しかし、このような場合にも、関連表示出力手段によって関連表示を出力させることで、最新の情報提供や、改めての注意を促したり、広告宣伝を行ったりすることができる。
【0041】
(請求項8)
請求項8記載の発明は、ネットワークを介して閲覧に供される出力画面において、 画面上でクリックするための操作ボタンを可視表示する操作ボタン表示、その操作ボタン表示を含んで設定するものの視認不能な操作可能領域、およびその操作可能領域の周囲に設定するものの視認不能な表示可能領域を備えるとともに、 閲覧者が操作するポインタの基準位置を検知するポインタ位置検知手段と、 そのポインタ位置検知手段が表示可能領域内に存在した場合には、ポップアップ表示を出力するポップ表示出力手段とを備えたことを特徴とするポインタ案内表示システムに係る。
【0042】
(請求項9)
請求項9に記載の発明は、ネットワークを介して閲覧に供される出力画面を提供するコンピュータプログラムに係る。
そのプログラムは、 画面上でクリックするための操作ボタンを可視表示する操作ボタン表示、その操作ボタン表示を含んで設定するものの視認不能な操作可能領域、およびその操作可能領域の周囲に設定するものの視認不能な表示可能領域を備えた基本画面を、ネットワーク経由で閲覧に供する基本画面出力手順と、 閲覧者が操作するポインタの基準位置を検知するポインタ位置検知手順と、 そのポインタ位置検知手順にて表示可能領域内であって操作可能領域よりも外側であるポップ表示領域にポインタの基準位置が滞在した時間を検知する滞在時間検知手順と、 その滞在時間検知手順が検知した時間が所定時間よりも長い場合にポップアップ表示を出力するポップ表示出力手順とをコンピュータに実行させることとしたコンピュータプログラムである。
【0043】
(請求項10)
請求項10に記載の発明は、請求項9に記載のコンピュータプログラムを限定したものである。
すなわち、操作可能領域をクリックされたか否かというクリックデータを取得するクリックデータ取得手順と、 そのクリックデータと前記の滞在時間検知手順にて検知したポップ表示領域にポインタの基準位置が滞在した時間データとを用いてポップアップ表示の表示効果を演算する表示効果演算手順とを備えたコンピュータプログラムに係る。
表示効果演算手順にて演算した表示効果を出力する表示効果出力手順を標準的に備えたコンピュータプログラムを提供することも可能である。
【0044】
(請求項11)
請求項11に記載の発明は、請求項9または請求項10のいずれかに記載のコンピュータプログラムを限定したものである。
すなわち、滞在時間検知手順にて検知した時間が所定時間よりも長い場合には、操作可能領域を拡大させる操作領域拡大手順を備えたコンピュータプログラムに係る。
【0045】
(請求項12)
請求項12に記載の発明は、請求項9から請求項11のいずれかに記載のコンピュータプログラムを限定したものである。
すなわち、滞在時間検知手順にて検知した時間が所定時間よりも長い場合には、操作ボタン表示を変化させる操作ボタン表示変更手順を備えたコンピュータプログラムに係る。
【0046】
(請求項13)
請求項13に記載の発明は、ネットワークを介して閲覧に供される出力画面を提供するコンピュータプログラムに係る。
そのプログラムは、 画面上でクリックするための操作ボタンを可視表示する操作ボタン表示、その操作ボタン表示を含んで設定するものの視認不能な操作可能領域、およびその操作可能領域の周囲に設定するものの視認不能な表示可能領域を備えた基本画面を、ネットワーク経由で閲覧に供する基本画面出力手順と、
閲覧者が操作するポインタの基準位置を検知するポインタ位置検知手順と、 そのポインタ位置検知手順にて表示可能領域内であって操作可能領域よりも外側であるポップ表示領域にポインタの基準位置が滞在した時間を検知する滞在時間検知手順と、 その滞在時間検知手順にて検知した時間が所定時間よりも長い場合にポップアップ表示を出力するポップ表示出力手順と、 操作可能領域をクリックされたか否かというクリックデータを取得するクリックデータ取得手順と、 ポップアップ表示とは別の場所に当該ポップアップ表示と関連のある関連表示を出力させる関連表示出力手順とをコンピュータに実行させる。
そして、滞在時間検知手順にて検知した時間が所定時間よりも短い場合には、関連表示出力手順にて関連表示を出力させることとしたことを特徴とするコンピュータプログラムである。
【0047】
請求項9から請求項13に係るコンピュータプログラムを、記録媒体へ記憶させて提供することもできる。ここで、「記録媒体」とは、それ自身では空間を占有し得ないプログラムを担持することができる媒体であり、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、CD−R、MO(光磁気ディスク)、DVD−Rなどである。
また、これらの発明に係るプログラムを格納したコンピュータから、通信回線を通じて他のコンピュータへ伝送することも可能である。
【0048】
なお、汎用的なコンピュータを備えた電子化コンテンツ運用装置に対して、上記のような各手段を達成可能であるようなプログラムをプリインストール、あるいはダウンロードすることで、請求項1等に係る機能を備えたシステムを形成することも可能である。
【0049】
(第一のプロセス発明)
請求項9に対応させたプロセス発明を提供することも可能である。
すなわち、画面上でクリックするための操作ボタンを可視表示する操作ボタン表示、その操作ボタン表示を含んで設定するものの視認不能な操作可能領域、およびその操作可能領域の周囲に設定するものの視認不能な表示可能領域を備えた基本画面を、ネットワーク経由で閲覧に供する基本画面出力手順と、
閲覧者が操作するポインタの基準位置を検知するポインタ位置検知手順と、 そのポインタ位置検知手順にて表示可能領域内であって操作可能領域よりも外側であるポップ表示領域にポインタの基準位置が滞在した時間を検知する滞在時間検知手順と、 その滞在時間検知手順が検知した時間が所定時間よりも長い場合にポップアップ表示を出力するポップ表示出力手順とを備えたポインタ案内表示方法である。
【0050】
(第二のプロセス発明)
請求項13に対応させたプロセス発明を提供することも可能である。
すなわち、画面上でクリックするための操作ボタンを可視表示する操作ボタン表示、その操作ボタン表示を含んで設定するものの視認不能な操作可能領域、およびその操作可能領域の周囲に設定するものの視認不能な表示可能領域を備えた基本画面を、ネットワーク経由で閲覧に供する基本画面出力手順と、 閲覧者が操作するポインタの基準位置を検知するポインタ位置検知手順と、 そのポインタ位置検知手順にて表示可能領域内であって操作可能領域よりも外側であるポップ表示領域にポインタの基準位置が滞在した時間を検知する滞在時間検知手順と、 その滞在時間検知手順にて検知した時間が所定時間よりも長い場合にポップアップ表示を出力するポップ表示出力手順と、 操作可能領域をクリックされたか否かというクリックデータを取得するクリックデータ取得手順と、 ポップアップ表示とは別の場所に当該ポップアップ表示と関連のある関連表示を出力させる関連表示出力手順とをコンピュータに実行させる。
そして、滞在時間検知手順にて検知した時間が所定時間よりも短い場合には、関連表示出力手順にて関連表示を出力させることとしたことを特徴とするポインタ案内表示方法である。
【0051】
(他のバリエーション)
請求項8に対応するプログラム発明を提供することもできる。
そのプログラムは、 画面上でクリックするための操作ボタンを可視表示する操作ボタン表示、その操作ボタン表示を含んで設定するものの視認不能な操作可能領域、およびその操作可能領域の周囲に設定するものの視認不能な表示可能領域を備えた基本画面を、ネットワーク経由で閲覧に供する基本画面出力手順と、 閲覧者が操作するポインタの基準位置を検知するポインタ位置検知手順と、 そのポインタ位置検知手順にてポインタの基準位置が表示可能領域内に存在したことを検知した場合にポップアップ表示を出力するポップ表示出力手順とをコンピュータに実行させることとしたコンピュータプログラムである。
【発明の効果】
【0052】
請求項1および請求項9に記載の発明によれば、ポップアップ表示について、閲覧者の煩わしさを解消する技術を提供することができた。
請求項2および請求項10に記載の発明によれば、更に、ポップアップ表示の表示効果に関して、細かなデータ収集に基づいた客観性の高い評価を行える技術を提供することができた。
請求項3に記載の発明によれば、更に、提供されるコンテンツについて、閲覧者に対する品質保証機能を高める技術を提供することができた。
請求項4、請求項5、請求項11および請求項12に記載の発明によれば、更に、提供されるコンテンツを閲覧するか否かを迷っていた閲覧者に負担を感じさせることなく、閲覧者が操作ボタンをクリックする確率を高める技術を提供することができた。
請求項6に記載の発明によれば、更に、閲覧者に負担を感じさせることなく、ポップアップ表示に関係ある情報を増やすことができる技術を提供することができた。
請求項7および請求項13に記載の発明によれば、いわゆるリピータに対して負担を感じさせることなく、表示による情報提供を行える技術を提供することができた。
請求項8記載の発明によれば、斬新な情報提供の手法を提供することができた。
【発明を実施するための最良の形態】
【0053】
以下、図面を用いつつ、本願発明の実施形態について説明する。ここで使用する図面は、図1から図13である。
(図1)
図1には、ネットワークを介して閲覧に供される出力画面において、先へ進むことについて閲覧者の選択に委ねる旨の操作ボタンとその閲覧者によるポインタの操作状態を表示している。また、操作ボタン表示を囲んで一回り大きな操作可能領域と、ポップアップ表示がなされる領域としての表示可能領域とが、閲覧者には視認できないように設定されている。
【0054】
図1[A]では、ポインタが表示可能領域よりも外側に位置した状態を示しており、閲覧者が操作ボタンを目指してポインタを移動させ、表示可能領域内にポインタを移動させた様子を図1[B]では示している。
このポップアップ表示では、操作ボタンを押すことによって得られるコンテンツに関する品質を保証するような表示、「この先のコンテンツは、ABC(株)のご厚意により提供されています。」という表示を図示している。ポップアップ表示に記載されるスポンサー企業名によって、閲覧者は、操作ボタンを押すことで得られるコンテンツについての一定の品質が保証されていることを認識できる。また、後述するように、クリックした先が有料コンテンツである場合であっても、コンテンツ閲覧料をスポンサー企業が提供している旨ポップアップ表示内に表示することによって、閲覧者はそのコンテンツが無料閲覧可能であること認識できる。
【0055】
(図2)
図2は、操作可能領域を示す境界線、表示可能領域を示す境界線および表示可能領域の関係を図示するとともに、操作画面の裏側での機能を図示している。
ポップアップ表示がなされる表示可能領域は、表示可能領域を示す境界線と、操作可能領域を示す境界線とに囲まれた領域である。
なお、操作可能領域を狭く設定すると、操作可能領域へのポインタ移動に正確さを求めることとなり、結果としてポップアップ表示の表示時間の延長が期待される。閲覧者としては、ポインタ移動についての正確さが求められるということを経験的に体得することで、ポインタ操作にゲーム性を見出せる場合には、新たな楽しみを感じることができる。
【0056】
図1に示した画面を実現するため、当該システムでは、閲覧者が操作するポインタの基準位置を検知するポインタ位置検知手段と、 そのポインタ位置検知手段が表示可能領域内であって操作可能領域よりも外側であるポップ表示領域にポインタの基準位置が滞在した時間を検知する滞在時間検知手段と、 その滞在時間検知手段が検知した時間が所定時間よりも長い場合にポップアップ表示を出力するポップ表示出力手段とを備えている。
また、ポップ表示出力手段によって出力されるポップアップ表示は、ポップアップ表示用データを蓄積したデータベースであるポップアップ表示用データ蓄積手段から呼び出される。
【0057】
(図3)
図3は、前述したポインタ位置検知手段および滞在時間検知手段の機能を図解したものである。すなわち、閲覧者がポインタを素早く動かすことによって所定時間内に表示可能領域を通過させると、ポインタが操作ボタンに辿り着いてもポップアップ表示はなされない。これによって、閲覧者はポップアップ表示を閲覧することなく、操作ボタンのクリックが可能となる。
なお、図3[B]において、ポインタが表示可能領域にはみ出ているように図示しているが、この状態でポップアップ表示がなされないのは、ポインタ位置検知手段が検知しているのが、ポインタの基準位置であり、その基準位置はポインタにおける矢印先端に近い位置に定めているからである。
【0058】
(図4)
図4は、閲覧者によるポインタの操作について、場合分けをしたものである。
図4[A]においては、ポインタが表示可能領域に入ってから所定時間を経過したため、ポップアップ表示がなされている状態を示している。
閲覧者としては、ポップアップ表示を参考にするか、あるいは別の判断基準によって次なる操作(マウスなど)を選択する。
操作ボタンをクリックするために操作可能領域へポインタを動かす場合を示したのが図4[B]である。また、操作ボタンを押さないことにした場合には、ポインタを表示可能領域から離すように操作するのであり、それを示したのが図4[C]である。いずれの場合も表示可能領域からポインタが離れるので、ポップアップ表示はされなくなる。
【0059】
(図5)
図5では、ポップアップ表示がなされた時間を、滞在時間検知手段によってカウントする場合の場合分けを図示している。
図5[A]においては、ポインタ(正確にはポインタの基準位置)が表示可能領域に入ってから出るまでの時間を、滞在時間検知手段がカウントする場合を図示している。なお、この時間が所定時間よりも短い場合には、ポップアップ表示がなされない。
図5[B]においては、ポインタが表示可能領域に入ってからクリックされるまでの時間を、滞在時間検知手段がカウントする場合を図示している。この場合も、時間が所定時間よりも短い場合には、ポップアップ表示がなされない。
【0060】
マーケティングデータとしては、以下のように推測される。
まず、表示可能領域に入ってからクリックされずに出てしまう場合、出るまでの時間からポップアップ表示をしない所定時間を差し引いた時間がポップアップ表示のなされていた時間である。この場合、操作ボタンを押した後に用意されているコンテンツの魅力が乏しい場合、ポップアップ表示による品質保証機能が弱かった場合などである、と推測できる。
表示可能領域に入ってからクリックされずに出てしまう場合であって、ポップアップ表示のなされていた時間がゼロである場合は、閲覧者の単なる操作ミスなどが想定できる。
【0061】
ポインタが表示可能領域に入ってからクリックされる場合、クリックされるまでの時間からポップアップ表示をしない所定時間を差し引いた時間がポップアップ表示のなされていた時間である。この場合、コンテンツの魅力が十分であると閲覧者が納得している場合、ポップアップ表示による品質保証機能が働いた場合などである、と推測できる。
ポップアップ表示のなされていた時間が相対的に長い場合には、ポップアップ表示による品質保証機能が有効であったと推測できる。クリックするか否かを判断する時間に、ポップアップ表示がなされていたからである。
なお、ポップアップ表示のなされていた時間がゼロである場合は、コンテンツの魅力が高いと閲覧者が判断している場合や、閲覧者がリピータである場合などが推測できる。
【0062】
図5に示したような場合分けと、それらによって得られる表示効果について説明する。
滞在時間検知手段がポップ表示領域にポインタの基準位置が滞在した時間データを検知し、図示を省略したクリックデータ取得手段が前記の操作可能領域をクリックされたか否かというクリックデータを取得している。それら時間データおよびクリックデータを用いて、表示効果演算手段がポップアップ表示の表示効果を演算する。演算結果である表示効果は、表示効果出力手段によって出力される。
出力された表示効果については、その検証のほか、表示効果演算手段における演算手法についての改訂に用いることができる。ポップアップ表示が広告である場合には、広告料金の算定に用いることもできる。
【0063】
(図6)
図6は、ポップアップ表示がなされた時間が所定以上経過した場合に、操作可能領域を拡大させる実施形態を示したものである。
すなわち、滞在時間検知手段が検知した時間が所定時間よりも長い場合には、操作可能領域を拡大させる操作領域拡大手段を備えたポインタ案内表示システムとしている。
この「所定時間」とは、ポップアップ表示を開始する条件として設定されている所定時間とは異なり、別々に設定できる。通常は、ポップアップ表示を開始する条件として設定されている所定時間よりも長い。
「操作領域拡大手段」が拡大させることとしている「操作可能領域」は、経過時間と相関関係を持たせて徐々に拡大させる。ただし、ポップアップ表示がなされる表示可能領域よりも拡大させることはない。
滞在時間検知手段が検知した時間が所定時間よりも長い場合には、操作領域拡大手段が操作可能領域を拡大させる。すると、提供されるコンテンツを閲覧するか否かを迷っていた閲覧者にとって、負担を感じさせることなく操作ボタンをクリックする確率を高めることとなる。
【0064】
(図7)
図7に示すのは、図6のバリエーションである。すなわち、滞在時間検知手段が検知した時間が所定時間よりも長い場合には、操作可能領域を拡大させるとともに、操作ボタン表示を縮小させるものである。
すると、提供されるコンテンツを閲覧するか否かを迷っていた閲覧者は、操作ボタンの表示が縮小していく変化に刺激され、操作ボタンをクリックする確率を高めることとなる。画面上の変化は、ゲームを操作している最中に提供される変化に似ており、閲覧者はゲーム感覚が楽しめる。
【0065】
(図8)
図8は、ポップアップ表示のバリエーションや、欄外広告表示の例を示している。
まず、ポップアップ表示には、著名な商標が含まれている。見慣れた商標を目にした閲覧者は、当該コンテンツに対する信用が高まったとして、操作ボタンをクリックしやすくなる。
この実施形態に係る出力画面では、ポップアップ表示とは別に、欄外広告表示領域を設けている。この欄外広告表示領域では、ポップアップ表示に関連した情報を出力することとしている。出力画面上において、ポップアップ表示とは別の場所に、当該ポップアップ表示と関連のある関連表示が出力され、ポップアップ表示と関連表示との二種類があるので、情報レベルを異ならせるなど、メリハリをつけられる。閲覧者としても、ポップアップ表示と関連表示のうちの必要な情報のみを直感的に選択して利用することができる。
例えば、この図8に示す例では、ポップアップ表示にはコンテンツの品質保証を目的とした表示を出力し、欄外広告表示領域を広告スペースとして明確にコンセプトを分けている。
【0066】
(関連表示のみの出力)
ところで、前述したように、これまで説明してきた実施形態では、ポップ表示領域にポインタの基準位置が滞在した時間が所定時間に達しないほど短いものの操作可能領域がクリックされた場合には、ポップアップ表示がなされない。このような閲覧者はリピータなどであることが推測される。
しかし、リピータに対しても新たに告知したい情報や注意事項があったり、広告したい情報もある。そこで、図示は省略するが、ポップアップ表示がなされないような操作をした閲覧者に対しても、関連表示出力手段による出力は可能であるという構成を提供する。それにより、視線の中心となるポインタ付近に表れるポップアップ表示ではなく、視線の中心からは離れた関連表示(例えば欄外広告表示)がなされるので、閲覧者にとっての負担が小さく、広告主にとっても効果的な報知手段を確保できる。
【0067】
(広告料金の算定例)
広告主に対する広告料金の算定について、演算の一例を説明する。
最も表示効果が高い場合であると推定されるのは、ポップアップ表示がなされた上で、操作可能領域がクリックされた場合である。ポップアップ表示時間は長いほど表示効果も高いと推定されるため、ポップアップ表示時間に「1」以上の係数をかけ算して広告効果とする。
ポップアップ表示がなされた上で操作可能領域がクリックされなかった場合は、この場合に該当する閲覧者によるポップアップ表示時間を単純に足し算する。
【0068】
ポップ表示領域にポインタの基準位置が滞在した時間が所定時間に達しないほど短いものの操作可能領域がクリックされた場合は、ポップアップ表示時間がゼロであるものの、そのような閲覧者はリピータである可能性が高い。このような閲覧者が多い場合には、ポップアップ表示とは別の関連表示の出力を可能とし、広告料金を算定する。
なお、ポップアップ表示時間がゼロである閲覧者と一般の閲覧者とでは、関連表示に供される広告の種類を別にしておくこともできる。ポップアップ表示時間がゼロである閲覧者は、一般の閲覧者とはマーケティングセグメントが異なると予想でき、興味のある商品やサービスが絞りやすい場合があるからである。
【0069】
こうして算定された広告料金は、閲覧者の属性と閲覧コンテンツとに基づいて、その一部が閲覧コンテンツに係る費用、例えば本来閲覧者が負担すべきコンテンツ閲覧費用や、閲覧コンテンツの内容改変費用に充当されても良い。具体的には、以下のようなプロセスを経ても良い。
広告料金を算出する広告料金算出手段から出力される広告料金情報がゼロでない事を条件として、閲覧者の属性情報、閲覧コンテンツ属性情報、及び広告主であるスポンサー企業情報を入力としてコンテンツ閲覧費用負担額を算出する負担額算出手段、並びに上記の三種類の情報入力によって閲覧コンテンツの改変支援額を算出する支援額算出手段がそれぞれ負担額と支援額とを算出する。そして、これらの額に係る情報を入力として、ポップアップ表示または関連表示に負担額や支援額に応じた表示を行う制御を貢献表示制御手段が実行する。ここでの表示は、例えば「ABC(株)は本コンテンツの閲覧料を全額提供し、さらに次回作の制作費の一部支援を行っております。」である。
【0070】
係る表示により、閲覧者は、広告主のコンテンツ提供者への思い入れを直接的に視認することができる。このため、閲覧者は当該コンテンツの価値をこの思い入れによって閲覧前に知ることができ、効率的な閲覧を行うことが実現される。また、コンテンツ提供者にとっては、係る表示によってコンテンツの価値を宣伝することができ、閲覧機会の増加に資する。さらに、広告主は、自らの存在によってコンテンツ価値が図られることになるため、自らのブランド力を直接的に閲覧者に示すことができ、高い広告効果が期待される。
また、コンテンツ、広告主、および負担額や支援額をリスト状に表示し、例えば特定の広告主が特に支援しているコンテンツを優先的に閲覧することを容易にしてもよい。さらには、特定のコンテンツの表示画面内にこのリストへのジャンプボタンを設けてもよい。
【0071】
(図9)
図9には、ポップアップ表示および欄外広告表示のバリエーションを示している。
ポップアップ表示では、操作ボタンの案内として、料理のレシピを紹介するとともにそのレシピというコンテンツについての品質保証をしている登録商標が表示されている。
このサイトにおいては、画面の左上に時刻を表示し、欄外広告表示領域においては、時間限定でクーポン券を進呈する旨を告知し、閲覧者に対するクリックを促している。換言すれば、時刻管理手段を備えること、時刻データを取得することなどによって、このページ全体の広告効果を検証するデータを取得することができる。
【0072】
(図10)
図10に示すのは、ポップアップ表示のバリエーションである。
コンテンツについてのスポンサー企業が複数ある場合に、二次元で表現された回転円筒の曲面に企業名やロゴなどを表示し、その円筒形を回転させることにより、複数のスポンサーを表示させるものである。
また、ポインタを操作するデバイスで右クリック(またはコントロールキー、オプションキーなどのキー操作)をすると、当該コンテンツに関する過去のスポンサーが閲覧できたり、現在のスポンサーのホームページにジャンプした入りするメニューが表れるようにしている。
【0073】
(コンテンツのスポンサー探しオークション)
図11には、閲覧者の中でも所定の電子化コンテンツに関わるスポンサーとなる権利を落札するための構成およびプロセスを示している。
サイトにおいて閲覧に供される電子化コンテンツに関して、コンテンツ提供者から電子化されたコンテンツおよびスポンサー条件データをコンテンツ受信手段が受信し、そのスポンサー条件データをスポンサー条件記憶手段が記憶する。その希望スポンサー条件データと格付けデータとを用いて、当該電子化コンテンツ入札対象となるか否かを入札対象判定手段が判定する。電子化コンテンツが入札対象外であると判定した場合には、その旨を当該電子化コンテンツに係る出展者にその旨を送信する。
【0074】
また、入札対象判定手段は、入札対象となる旨の判断をした電子化コンテンツについてのスポンサー条件データ(α)を決定する。そして、決定されたスポンサー条件データ(α)は、入札対象である当該電子化コンテンツとともに入札対象コンテンツデータベースに蓄積される。また、当該電子化コンテンツは、入札対象である旨が明示された状態で、スポンサー条件データ(α)を秘匿した状態で閲覧に供される。
【0075】
続いて、入札対象である電子化コンテンツを閲覧し、スポンサーとなることを希望する希望者から、当該電子化コンテンツに対するスポンサー条件データ(β)を、条件受信手段が受信する。そして、そのスポンサー条件データ(β)と入札対象コンテンツデータベースに秘匿蓄積された落札条件データ(α)とから、落札処理手段が落札か否かを決定する。落札結果については、コンテンツ提供者に送信するとともに、スポンサー条件を入札して落札した者に送信する。また、入札を希望して入札したが落札できなかった者にも、落札できなかった旨を送信する。
なお、 前記格付けデータおよびその格付けデータを作成する格付け手段は、電子化コンテンツの人気に関するデータを用いたものである。
【0076】
(図12)
図12は、図11の変形例である。すなわち、電子化コンテンツを作成した作成者がシステム運営者である場合に、そのコンテンツについての広告主を募るシステムとして、広告主が落札するまでを概念的に示したものである。
【0077】
(図13)
図13は、ポップアップ表示が広告である場合の広告料金を算出する手順の一例を示している。
ポップアップ表示用のデータとしての広告データがポップアップ表示用データベースに蓄積されており、その広告主に関するデータ(例えば広告主との契約内容)は広告主データベースに蓄積されている。また、出力画面に提供されるコンテンツは、コンテンツデータベースに蓄積されている。
【0078】
システムには、閲覧者に係る出力画面上の閲覧者のポインタ位置を検知するポインタ位置検知手段と、滞在時間検知手段と、ポップアップ表示が出力された場合における表示効果を演算する表示効果演算手段とを備える。広告料金算出手段は、前記の表示効果演算手段が演算した表示効果データと、広告主データベースに蓄積された広告主データとを用いて広告料金を算出する。
閲覧者に対してアンケートを行うことによって閲覧者の属性データなどを得たい場合には、アンケート内容を蓄積したアンケートデータベース、そのアンケートに対する閲覧者の入力データを得る閲覧者属性データベースを備える。そして、広告料金データとともに、閲覧者属性データを広告主に出力する。
【0079】
なお、図10のように広告主が複数存在する場合には、その広告に対する表示時間や表示面積などを考慮して広告料金を算出したり、広告主との契約内容に応じてポップアップ広告の表示時間や表示面積を変更したり、複数のポップアップ表示回数の割り振りをする、といったフィードバック制御を行う場合もある。
【産業上の利用可能性】
【0080】
本願発明は、事業としてインターネットサイトを運営する場合、インターネットサイトにてコンテンツを提供する場合の品質や安全性などを保証するサービスを運営する場合、インターネットを用いた広告を事業とする場合、それらにゲーム性を加味したい場合などに利用される。
【図面の簡単な説明】
【0081】
【図1】ネットワークを介して閲覧に供される出力画面において、操作ボタンとポインタの操作状態を示している。
【図2】操作可能領域を示す境界線、表示可能領域を示す境界線および表示可能領域の関係と、操作画面の機能とを図示している。
【図3】ポインタ位置検知手段および滞在時間検知手段の機能を示したものである。
【図4】閲覧者によるポインタの操作について、場合分けを示したものである。
【図5】ポップアップ表示がなされた時間をカウントする場合の場合分けを示したものである。
【図6】操作可能領域を拡大させる実施形態を示したものである。
【図7】操作ボタンの大きさが縮小する実施形態を示したものである。
【図8】ポップアップ表示のバリエーションや、欄外広告表示の例を示したものである。
【図9】ポップアップ表示および欄外広告表示のバリエーションを示したものである。
【図10】ポップアップ表示のバリエーションを示したものである。
【図11】コンテンツ提供者が広告主を募る場合に、広告主が落札するまでを概念的に示したものである。
【図12】システム運営者があるコンテンツについての広告主を募る場合に、広告主が落札するまでを概念的に示したものである。
【図13】広告料金を算出する手順の一例を示すブロック図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークを介して閲覧に供される出力画面において、
画面上でクリックするための操作ボタンを可視表示する操作ボタン表示、その操作ボタン表示を含んで設定するものの視認不能な操作可能領域、およびその操作可能領域の周囲に設定するものの視認不能な表示可能領域を備えるとともに、
閲覧者が操作するポインタの基準位置を検知するポインタ位置検知手段と、
そのポインタ位置検知手段が表示可能領域内であって操作可能領域よりも外側であるポップ表示領域にポインタの基準位置が滞在した時間を検知する滞在時間検知手段と、
その滞在時間検知手段が検知した時間が所定時間よりも長い場合にポップアップ表示を出力するポップ表示出力手段とを備えたことを特徴とするポインタ案内表示システム。
【請求項2】
前記の操作可能領域をクリックされたか否かというクリックデータを取得するクリックデータ取得手段と、
そのクリックデータと前記の滞在時間検知手段が検知したポップ表示領域にポインタの基準位置が滞在した時間データとを用いてポップアップ表示の表示効果を演算する表示効果演算手段とを備えた請求項1に記載のポインタ案内表示システム。
【請求項3】
前記のポップ表示出力手段が出力するポップアップ表示には、著名な商標を含ませることとした請求項1または請求項2に記載のポインタ案内表示システム。
【請求項4】
滞在時間検知手段が検知した時間が所定時間よりも長い場合には、操作可能領域を拡大させる操作領域拡大手段を備えた請求項1から請求項3のいずれかに記載のポインタ案内表示システム。
【請求項5】
滞在時間検知手段が検知した時間が所定時間よりも長い場合には、操作ボタン表示を変化させる操作ボタン表示変更手段を備えた請求項1から請求項4のいずれかに記載のポインタ案内表示システム。
【請求項6】
出力画面上において、ポップアップ表示とは別の場所に、当該ポップアップ表示と関連のある関連表示を出力させる関連表示出力手段を備えた請求項1から請求項5のいずれかに記載のポインタ案内表示システム。
【請求項7】
ネットワークを介して閲覧に供される出力画面において、
画面上でクリックするための操作ボタンを可視表示する操作ボタン表示、その操作ボタン表示を含んで設定するものの視認不能な操作可能領域、およびその操作可能領域の周囲に設定するものの視認不能な表示可能領域を備えるとともに、
閲覧者が操作するポインタの基準位置を検知するポインタ位置検知手段と、
そのポインタ位置検知手段が表示可能領域内であって操作可能領域よりも外側であるポップ表示領域にポインタの基準位置が滞在した時間を検知する滞在時間検知手段と、
その滞在時間検知手段が検知した時間が所定時間よりも長い場合にポップアップ表示を出力するポップ表示出力手段と、
操作可能領域をクリックされたか否かというクリックデータを取得するクリックデータ取得手段と、
ポップアップ表示とは別の場所に当該ポップアップ表示と関連のある関連表示を出力させる関連表示出力手段とを備え、
滞在時間検知手段が検知した時間が所定時間よりも短い場合には、関連表示出力手段によって関連表示を出力させることとしたポインタ案内表示システム。
【請求項8】
ネットワークを介して閲覧に供される出力画面において、
画面上でクリックするための操作ボタンを可視表示する操作ボタン表示、その操作ボタン表示を含んで設定するものの視認不能な操作可能領域、およびその操作可能領域の周囲に設定するものの視認不能な表示可能領域を備えるとともに、
閲覧者が操作するポインタの基準位置を検知するポインタ位置検知手段と、
そのポインタ位置検知手段が表示可能領域内に存在した場合には、ポップアップ表示を出力するポップ表示出力手段とを備えたことを特徴とするポインタ案内表示システム。
【請求項9】
ネットワークを介して閲覧に供される出力画面を提供するコンピュータプログラムであって、
そのプログラムは、 画面上でクリックするための操作ボタンを可視表示する操作ボタン表示、その操作ボタン表示を含んで設定するものの視認不能な操作可能領域、およびその操作可能領域の周囲に設定するものの視認不能な表示可能領域を備えた基本画面を、ネットワーク経由で閲覧に供する基本画面出力手順と、
閲覧者が操作するポインタの基準位置を検知するポインタ位置検知手順と、
そのポインタ位置検知手順にて表示可能領域内であって操作可能領域よりも外側であるポップ表示領域にポインタの基準位置が滞在した時間を検知する滞在時間検知手順と、
その滞在時間検知手順が検知した時間が所定時間よりも長い場合にポップアップ表示を出力するポップ表示出力手順とをコンピュータに実行させることとしたコンピュータプログラム。
【請求項10】
操作可能領域をクリックされたか否かというクリックデータを取得するクリックデータ取得手順と、
そのクリックデータと前記の滞在時間検知手順にて検知したポップ表示領域にポインタの基準位置が滞在した時間データとを用いてポップアップ表示の表示効果を演算する表示効果演算手順とを備えた請求項9に記載のコンピュータプログラム。
【請求項11】
滞在時間検知手順にて検知した時間が所定時間よりも長い場合には、操作可能領域を拡大させる操作領域拡大手順を備えた請求項9または請求項10のいずれかに記載のコンピュータプログラム。
【請求項12】
滞在時間検知手順にて検知した時間が所定時間よりも長い場合には、操作ボタン表示を変化させる操作ボタン表示変更手順を備えた請求項9から請求項11のいずれかに記載のコンピュータプログラム。
【請求項13】
ネットワークを介して閲覧に供される出力画面を提供するコンピュータプログラムであって、
そのプログラムは、 画面上でクリックするための操作ボタンを可視表示する操作ボタン表示、その操作ボタン表示を含んで設定するものの視認不能な操作可能領域、およびその操作可能領域の周囲に設定するものの視認不能な表示可能領域を備えた基本画面を、ネットワーク経由で閲覧に供する基本画面出力手順と、
閲覧者が操作するポインタの基準位置を検知するポインタ位置検知手順と、
そのポインタ位置検知手順にて表示可能領域内であって操作可能領域よりも外側であるポップ表示領域にポインタの基準位置が滞在した時間を検知する滞在時間検知手順と、
その滞在時間検知手順にて検知した時間が所定時間よりも長い場合にポップアップ表示を出力するポップ表示出力手順と、
操作可能領域をクリックされたか否かというクリックデータを取得するクリックデータ取得手順と、
ポップアップ表示とは別の場所に当該ポップアップ表示と関連のある関連表示を出力させる関連表示出力手順とをコンピュータに実行させるとともに、
滞在時間検知手順にて検知した時間が所定時間よりも短い場合には、関連表示出力手順にて関連表示を出力させることとしたコンピュータプログラム。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2006−338102(P2006−338102A)
【公開日】平成18年12月14日(2006.12.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−158991(P2005−158991)
【出願日】平成17年5月31日(2005.5.31)
【出願人】(500135754)伊藤忠テクノサイエンス株式会社 (12)
【Fターム(参考)】