説明

ポイントを加味した電子マネーの決済システム

【課題】システムの維持コストを最小限に抑制して、本来のポイントサービスを充実させることのできる決済システムを提供する。
【解決手段】営業場所が異なる複数の支店の代金支払い位置に配置される電子マネー端末1は、電子マネーのマネー残高と共通ポイントのポイント残高とを特定する第1手段(ST10)と、利用額から、共通ポイント残高と支店ポイント残高とを減算して電子決済すべき支払額を決定する第2手段(ST13)と、決定された支払額に基づいて電子決済を実行し、その内容を電子マネーサーバ2に通知する第3手段(ST20)と、実行された電子決済に基づいて、共通ポイント及び支店ポイントのポイント残高と、マネー残高とを更新する第4手段(ST21〜22)と、更新されたマネー残高と、共通ポイントのポイント残高とを携帯電話機MBに送信して記憶させる第5手段(ST23〜24)とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子マネーによる代金決済を可能にすると共に、営業場所が異なる複数の支店を有する企業における充実したポイントサービスを可能にした電子マネーの決済システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
非接触ICカードが広く普及しつつある現在、おサイフケータイ(登録商標)と称されるFeliCa(登録商標)対応の携帯電話機による電子マネー決済も広く知られている。そして、各支店が顧客サービスの一環として従来から実行してきたポイントサービスと、非接触ICカードによる電子マネー決済とを関連させたシステムも提案されている(特許文献1)。
【特許文献1】特開2006−53933号公報
【0003】
特許文献1に記載のシステムは、携帯電話機やICカードによる電子マネー決済を実現する電子マネー端末と、複数の電子マネー端末に接続されて電子マネー決済の実績を一元管理する電子マネーサーバと、ICカードからポイント会員番号を読み取るポイント端末と、ポイント会員のポイント情報を一元管理するポイントサーバとを有して構成されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、この特許文献1に記載のシステムでは、電子マネー会員番号と、ポイント会員番号とを対応させて管理することを必須要件としているため、利用者が蓄積してきたポイントを電子マネーに変換する煩雑な手続きが必要であった。具体的には、蓄積ポイントを電子マネーに変換することを望む利用者は、自らポイントサイトにアクセスして、電子マネー会員番号とポイント会員番号とを対応させる手続を採る必要があり極めて煩雑であった。
【0005】
しかも、電子マネーサーバは、各利用者が蓄積したポイントを電子マネー決済に反映させるため、電子マネー決済のたびにポイントサーバと通信して、ポイントサーバで管理しているポイントを確認する必要があり、各サーバの処理も煩雑である。そして、このような煩雑な構成を採る限り、このシステムの利用者が増えれば増える程、電子マネーサーバとポイントサーバの処理負荷が増加して、結局は、円滑なサービスを提供できないことになる。
【0006】
そのため、円滑なサービスを永続して維持するためには、多大の維持コストが必要となり、これでは、肝心のポイントサービスに充てる原資が不足するという本末転倒の事態に陥ることになる。
【0007】
この発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであって、利用者に特別の手続負担を課すことなく、且つ、ポイントサーバなどによる中央管理処理を要することなく最小コストで合理的なポイントサービスを提供できる決済システムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を達成するため、本発明に係る決済システムは、営業場所が異なる複数の支店の代金支払い位置に配置される電子マネー端末と、前記電子マネー端末での電子マネー決済を管理する電子マネーサーバとが、通信回線を介して接続されて構成され、前記電子マネー端末は、本システムの利用者が保持する携帯電子装置と無線交信して、利用者が保有する電子マネーのマネー残高と、前記複数の支店が共通して発行した共通ポイントのポイント残高とを特定する第1手段と、当該電子マネー端末の設置された支店での利用額から、第1手段で特定された共通ポイントの残高と、当該利用者が当該支店に蓄積した支店ポイントのポイント残高とを減算して、その減算結果に基づいて電子決済すべき支払額を決定する第2手段と、第2手段により決定された支払額に基づいて電子決済を実行し、その内容を前記電子マネーサーバに通知する第3手段と、実行された電子決済に基づいて、共通ポイント及び支店ポイントのポイント残高と、マネー残高とを更新する第4手段と、更新されたマネー残高と、共通ポイントのポイント残高とを前記携帯電子装置に送信して、前記携帯電子装置に記憶させる第5手段と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、ポイント管理のためのセンターシステムやポイントサーバを構築する必要が全くなく、維持コストを最小限に抑制することができるので、本来のポイントサービスを充実させることができる。また、各支店は、利用者にポイント利用の確認や、利用者もポイント利用要請など余分の手続負担を課すことなくポイントサービスを提供できる。利用者にとっても、単に電子決済をするだけで、登録手続きが自動的に完了するので利便性が高まる。
【0010】
また、本発明では、複数の支店が共通して発行する共通ポイントと、支店毎に発行可能な支店ポイントとの二本立てのサービスが可能となるので、各支店では、再来店を促す販促サービスを充実させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態を詳細に説明する。図1は、実施形態に係る電子マネーの決済システムSYSを示すシステム構成図である。この決済システムSYSは、営業場所が異なる複数の支店(A,B・・・X)を有する企業に好適に適用され、各支店が共通的して発行する共通ポイントと、各支店の営業戦略に基づき個々的に発行される支店ポイントとが加味された電子マネー決済が実現される。
【0012】
本システムにおいて、共通ポイントは、何れの支店でも使用できるが、支店ポイントについては、これを発行した支店に記憶されており、当該支店においてだけ使用可能となる。したがって、各支店では、その立地条件や営業戦略などに基づいた最適なポイントサービスを実現することができる。
【0013】
図示の通り、この決済システムSYSは、各支店の支払いレジスタの位置に配置される電子マネー端末1と、電子マネー端末1での電子マネー決済に基づき、各支店への現金処理などを管理する電子マネーサーバ2とが、専用回線3を介して接続されて構成されている。
【0014】
この実施例では、電子マネーの一例として、Edy(登録商標)を使用するので、電子マネー端末1は、FeliCa(登録商標)カードなどの非接触ICカードCAや、おサイフケータイ(登録商標)などのFeliCa対応の携帯電話機MBと、交信可能に構成されている。
【0015】
FeliCaカードCAや、FeliCa対応の携帯電話機MB(図2(a))は、IDm(Manufacture ID Block)が付与されたICチップ(FeliCaチップ)CHを内蔵して構成されている。ここで、IDmとは、製造者コード+製造機器コード+製造日付+製造シリアル番号からなる各ICチップを一意に特定する書換え不能の8オクテット長(=8×8ビット長)の固有データである。
【0016】
図1に示す通り、電子マネー端末1は、データベースDBが接続されている。このデータベースDBには、本システムの利用実績が、利用者の所有するICチップのIDmにより特定されるよう記憶されている。利用実績には、利用額、実際の支払額、共通ポイントのポイント残高他に、各支店が付与した支店ポイントのポイント残高が含まれている(図7参照)。なお、以降の説明では、共通ポイント及び支店ポイントのポイント残高を、各々、共通ポイント残高及び支店ポイント残高と言うことがある。
【0017】
図2(b)に示すように、ICチップCHは、無線送受信を可能にするアンテナ10と、アンテナ10に接続されて送信電波への変調動作や受信電波からの復調動作を実行する変復調部11と、FeliCaOSなどの制御プログラムを記憶するROM12と、作業領域として使用されるRAM13と、電子マネー残高やポイント残高を記憶すると共に、アプリケーションソフトが格納されるEEPROM(Electrically Erasable PROM)14と、前記各部の動作を制御するCPU15とで構成されている。
【0018】
なお、CPU15やその他の電子素子12〜14を動作させる電源電圧は、アンテナ10の受信電波を整流して生成されるので、このICチップCHには、電池が内蔵されていない。
【0019】
図2(c)は、EEPROM14の内容を概念的に図示したものであり、電子マネーID(Edy番号)で管理される電子マネー残高を記憶する電子マネー領域MYと、各企業の企業IDで管理されるポイント残高を記憶するポイントカード領域PTと、アプリケーションソフトが格納されるプログラム領域とが示されている。アプリケーションソフトは、電子マネー端末1との交信に基づき、電子マネー領域MTやポイントカード領域PTのデータを読み出して送信すると共に、受信した更新後のデータを該当領域に上書きする。
【0020】
図示の通り、ポイントカード領域PTは、ポイントサービスを提供する企業毎に、複数のエリアPT1〜PTnに区分されているが、同一店舗(例えばレストラン○○)に属する複数の支店(図1ではA支店〜X支店を例示)は、単一のエリアPTiを共通して使用し、そこには当該企業の共通ポイントのポイント残高を記憶している。ここで、ポイントとは、電子マネーとほぼ同等に使用可能な準電子マネーを意味するが、図1(a)のシステムでは、共通ポイントは、それを発行した支店だけでなく、全ての支店で使用可能である。
【0021】
このように、図1(a)のシステムでは、共通ポイントは、これを発行した支店が属する店舗(レストラン○○)に固有の準電子マネーとなる。なお、本実施形態では、ポイントカード領域PTの未使用のエリアPTiに、新規の企業IDを関連づける際、利用者側での特別の手続は不要である。言い換えると、電子マネー端末1から、特定コマンドを受信するだけで、未使用エリアが当該電子マネー端末1の設置された店舗の使用可能エリアとなる。
【0022】
図3及び図4は、電子マネー決済時における電子マネー端末1の動作内容を説明するフローチャートである。また、図5は、電子マネー端末1によって起動されるICチップのCPUの動作内容を概略的に説明するフローチャートである。
【0023】
売買代金の精算のために本システムの利用者が、支払いレジスタの位置に来ると、係員は、電子マネー端末1に利用額を入力するが、ここでは、携帯電話機MBを所持する利用者を想定する。この場合、利用者が携帯電話機MBを該当箇所にかざすことで、図3のフローチャートに示す動作が開始される。
【0024】
そして、電子マネー端末1は、最初に、携帯電話機MBのICチップCHに、通信開始用の電波を送信する。具体的には、例えば、搬送周波数13.56MHz程度の電波が使用され、その送信電波による電磁誘導作用によって、ICチップCHに電源電圧が給電される。そして、正しく通信路が確立されると電子マネー端末1は、当該支店の属する企業を特定する企業IDを送信する。なお、送受信される情報は、例えば、ASK(amplitude shift keying)変調方式によって搬送波に重畳される。
【0025】
図5は、電子マネー端末1から受けた電波によって、ICチップCHに電源電圧が給電され、正しく通信路が確立された後の動作を示している。ICチップCHのCPU15は、電子マネー端末1から新たなコマンドが送信されるのを待ち(ST1)、コマンドを受信すると、これを解析して(ST2)、受信コマンドに対応する処理(ST3〜ST6)を実行する。
【0026】
電子マネー端末1は、動作開始時にICチップCHに対して、当該ICチップに固有のIDmの返送を指示するコマンドと、電子マネーID、電子マネー残高、及び共通ポイント残高の返送を指示するコマンドとを送信している。そこで、ICチップCHは、受信した各コマンドに基づいて、電子マネー領域MYに記憶されている電子マネーID、電子マネー残高、及び共通ポイント残高を返送すると共に(ST3)、IDmを返送する(ST4)。なお、これらの返送動作を実現するための企業IDは、電子マネー端末1から送信されるコマンドに付随して予め送信されている。
【0027】
以上の通り、ICチップCHは、電子マネー端末1が送信するコマンドに対応した情報を返送する。そこで、電子マネー端末1は、ICチップCHから電子マネー残高と、共通ポイント残高を取得すると共に(ST10)、ICチップCHのIDmを取得する(ST11)。そして、取得したIDmを検索キーにしてデータベースDBを検索して、支店ポイントのポイント残高を特定する(ST12)。先に説明した通り、支店ポイント残高は、これを発行した支店の電子マネー端末1のデータベースDBに記憶されている。
【0028】
このようにして、共通ポイント残高と支店ポイント残高とが特定されたら、次に、当該支店における今回の利用額から、共通ポイントと支店ポイントのポイント残高を減算して、決済支払額を計算する(ST13)。この演算は、[決済支払額←利用額−支店ポイント残高−共通ポイント残高]の計算式によるが、この計算において、ポイント残高が多い場合には、決済支払額がマイナスとなり、一方、ポイント残高がゼロの場合には、利用金額=決済支払額となる。
【0029】
次に、ステップST13の処理で算出した決済支払額と、ICチップから取得したマネー残高とを対比する(ST14)。その結果、マネー残高が不足する場合、つまり、決済支払額>マネー残高となる場合には、電子マネーによる代金決済ができないので、その旨のエラー処理をして決済処理を終える(ST15)。
【0030】
一方、決済支払額<マネー残高となる場合には、次に、決済支払額がマイナスでないか確認する(ST16)。これは、決済支払額は、[決済支払額←利用金額−支店ポイント残高−共通ポイント残高]の計算式で算出されるので(ST13参照)、ポイント残高が多い場合には、決済支払額がマイナスとなるからである。
【0031】
そこで、決済支払額がマイナスとなる場合には、決済支払額をゼロに設定すると共に(ST17)、今回使用したポイント分を踏まえてポイント残高を更新する(ST18)。決済支払額がマイナスになる場合とは、要するに、ポイント残高が十分にあって、今回は、電子マネー決済が不要になる場合である。但し、この場合、詳細には、支店ポイントだけを使用すれば足りる場合と、支店ポイントに加えて共通ポイントを加算して使用する必要がある場合とに区分される。
【0032】
そこで、具体的には、図4(a)に示すポイント残高の減算処理を実行する。先ず、支店ポイント残高と利用額の何れが大きいかを判定する(ST180)。そして、利用額が支店ポイント残高に等しいか、利用額より支店ポイント残高の方が多い場合には、今回の利用額の清算は、支店ポイントの使用だけで足りることを意味するので、[支店ポイント残高←支店ポイント残高−利用額]の計算式によって、支店ポイント残高の値を更新して処理を終える(ST181)。
【0033】
一方、ステップST180の判定において、支店ポイント残高より利用額の方が多い場合、つまり、支店ポイント残高<利用額となる場合には、不足金額について共通ポイントを使用する必要がある。そこで、先ず、[更新額←利用額−支店ポイント残高]の計算から不足金額を計算した上で(ST182)、ポイントを使い切るべく、支店ポイント残高をゼロに設定する(ST183)。次に、[共通ポイント←共通ポイント残高−更新額]の演算を実行することで、今回の利用金額の支払いを、共通ポイントと支店ポイントの使用だけで完了させる(ST184)。
【0034】
ところで、図3のステップST16の判定において、決済支払額≧マネー残高であって、決済支払額がゼロ以上である場合とは、要するに、今回の利用額の清算には、ポイントを使い切った上に、電子マネー決済も必要になる場合である。そこで、このような場合には、最初に、共通ポイント残高及び支店ポイント残高を共にゼロに更新する(ST19)。次に、ステップST13の処理で算出された決済支払額について電子マネー決済を実行する(ST20)。
【0035】
具体的には、電子マネーサーバ2に、今回の決済内容を送信する処理を起動するが、直ちに決済内容を送信したのでは、電子マネーサーバ2との通信トラフィックが徒に増加するので、ある程度の件数がまとまった段階で、一群の決済内容について電子マネーサーバ2に送信するバッチ処理とする。そして、送信処理では、今回の決済支払額が電子マネーIDと共に、電子マネーサーバ2に報告される。
【0036】
続いて、今回の決済によって新規に取得した取得ポイントを算出し、共通ポイントと支店ポイントの残高を更新する(ST21)。
【0037】
具体的には、図4(b)に示す通りであり、先ず、共通ポイントの更新のために、[取得ポイント1←決済支払額×ポイント係数1]の計算をする(ST210)。なお、ポイント係数1は、全ての支店に共通の値であり、例えば10%とする。そして、この段階における共通ポイント残高に、ステップST210で算出された取得ポイント1の値を加算する(ST211)。
【0038】
以上の処理によって共通ポイントの更新が終わるので、次に、支店ポイントの更新のために、[取得ポイント2←決済支払額×ポイント係数2]の計算をする(ST212)。ポイント係数2は、当該支店の営業戦略に応じて個々的に決定されるが、ここでは例えば5%とする。そして、この段階における支店ポイント残高に、ステップST212で算出された取得ポイント2の値を加算する(ST213)。次に、更新された支店ポイント残高をデータベースDBに記憶して処理を終える(ST214)。なお、記憶すべき箇所は、ステップST11の処理で取得されたICチップのIDmによって特定される。
【0039】
次に、マネー残高の値を決済支払額に基づいて更新する(図3のST22)。具体的には、[マネー残高←マネー残高−決済支払額]の計算式によってマネー残高の値を更新する。なお、今回の利用額が全て支店ポイント残高の使用だけで完了するか、或いは、共通ポイント残高と支店ポイント残高の使用だけで完了する場合には、ステップST17の処理によって決済利用額がゼロに設定されているので、マネー残高に変更はない。
【0040】
以上の処理によって必要な更新処理が終わるので、電子マネー端末1は、携帯電話機MBのICチップCHに対して、マネー残高と共通ポイント残高とを送信する(ST23,ST24)。これらのデータは、適宜なコマンドに付随して送信されるので、これらのコマンドを受信したICチップCHでは、マネー残高と共通ポイント残高とを、EEPROM14の該当領域に上書きする(図5のST5,ST6)。
【0041】
なお、当該支店の属する企業での最初の電子決済である場合には、携帯電話機MBのICチップCHに、当該企業IDで管理される新規のポイントカード領域PTiを自動生成してポイント残高を記憶する。
【0042】
以上の処理が終われば、最後に、電子マネー端末1では、ポイント使用実績を示すログテーブルTBL(図7)を更新すると共に、決済レシート(図6)を出力して処理を終える(ST25)。支店ポイントについては、携帯電話機MBには記憶されないので、利用者は、決済レシートの記載内容から支店ポイント残高を把握することになる。
【0043】
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、具体的な説明は、単なる例示に過ぎず、本発明の趣旨を逸脱することなく、更に各種の改変が可能である。例えば、利用者によっては、ある程度ポイントを蓄積した上でまとめて使用したいと希望する場合がある、そこで、そのような利用者に対しては、図8の処理が実行される。この場合には、図3のステップ13の処理がスキップされ、決済支払額に代えて、利用額が電子マネーのマネー残高と比較され(ST14’)、不足時にはエラー処理がされる(ST15)。また、ステップST16〜ST19の処理についても、その実行がスキップされる。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】実施形態に係る電子マネーの決済システムを示すシステム構成図である。
【図2】ICチップを内蔵する携帯電話機とICチップの内部構成を説明する図面である。
【図3】電子マネー端末の動作を説明するフローチャートである。
【図4】図3の一部を詳細に説明するフローチャートである。
【図5】ICチップの動作を説明するフローチャートである。
【図6】決済レシートの一例を図示してものである。
【図7】ログテーブルの一例を図示してものである。
【図8】電子マネー端末の別の動作を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
【0045】
1 電子マネー端末
2 電子マネーサーバ
3 通信回線
ST10 第1手段
ST13 第2手段
ST20 第3手段
ST21〜ST22 第4手段
ST23〜ST24 第5手段


【特許請求の範囲】
【請求項1】
営業場所が異なる複数の支店の代金支払い位置に配置される電子マネー端末と、前記電子マネー端末での電子マネー決済を管理する電子マネーサーバとが、通信回線を介して接続されて構成され、
前記電子マネー端末は、
本システムの利用者が保持する携帯電子装置と無線交信して、利用者が保有する電子マネーのマネー残高と、前記複数の支店が共通して発行した共通ポイントのポイント残高とを特定する第1手段と、
当該電子マネー端末の設置された支店での利用額から、第1手段で特定された共通ポイントの残高と、当該利用者が当該支店に蓄積した支店ポイントのポイント残高とを減算して、その減算結果に基づいて電子決済すべき支払額を決定する第2手段と、
第2手段により決定された支払額に基づいて電子決済を実行し、その内容を前記電子マネーサーバに通知する第3手段と、
実行された電子決済に基づいて、共通ポイント及び支店ポイントのポイント残高と、マネー残高とを更新する第4手段と、
更新されたマネー残高と、共通ポイントのポイント残高とを前記携帯電子装置に送信して、前記携帯電子装置に記憶させる第5手段と、
を有することを特徴とする電子マネーの決済システム。
【請求項2】
前記電子マネー端末は、
電子決済が実行される毎に、前記利用額と前記支払額と前記支店ポイントとを含む使用実績を、自らの記憶装置に記憶する記憶手段を、更に有する請求項1に記載の決済システム。
【請求項3】
前記第1手段は、共通ポイントのポイント残高については、携帯電子装置から取得したポイント値を、そのまま使用する請求項1又は2に記載の決済システム。
【請求項4】
前記第4手段は、電子決済された支払額と、固定化されたポイント係数とに基づいて取得ポイントを算出し、算出された取得ポイントに基づいて前記共通ポイントの残高を更新する請求項1〜3の何れかに記載の決済システム。
【請求項5】
前記第4手段は、電子決済された支払額と、支店毎に決定されたポイント係数とに基づいて取得ポイントを算出し、算出された取得ポイントに基づいて前記支店ポイントのポイント残高を更新して記憶する請求項1〜4の何れかに記載の決済システム。


【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図1】
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