説明

ポイント管理装置及びRFIDタグ並びに携帯ストラップ

【課題】顧客の手を煩わすことなく来店した顧客にポイントを付与し得るとともに顧客が個人情報を店側に提供する必要もなくす。
【解決手段】客が出入するところにRFIDタグ交信用アンテナ1A,1Bを設ける。RFIDタグリーダ・ライタ2は、アンテナ1A,1Bの交信可能領域を通過するRFIDタグに対して非接触でデータを読み取り、ポイント管理サーバ3に出力する。ポイント管理サーバ3は、当該RFIDタグがポイントキャリア用タグか否かを識別し、ポイントキャリア用タグである場合には当該タグにおいて保持されているポイントデータに所定の来店ポイントを加算する。そして、このポイントデータを新規のポイントデータとして当該ポイントキャリア用タグにRFIDタグリーダ・ライタ2を介して書き込む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、小売店,飲食店,遊技場等で導入されているポイントサービスシステムの管理装置及びこのシステムでポイントキャリアとして使用されるRFID(Radio Frequency Identification)タグ並びに携帯ストラップに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、多くの小売店,飲食店,遊技場等では、販売の促進と客の定着化等を目的にポイントサービスシステムが導入されている。現状のポイントサービスシステムは、会員となった顧客に特定の顧客コードが記録されているポイントカードを配布する。そして、会員が買物(または飲食または施設利用)をする度にポイントカードのデータを読取って会員を特定し、その購入額(または飲食代または施設利用料金)に応じたポイントを付与するというものが一般的である。また最近では、店頭にポイント処理用の端末を設置し、来店した会員がポイントカードのデータを端末に読取らせるとその会員に対して一定のポイントを付与する、いわゆる来店ポイントサービスシステムも既に実施されている。
【0003】
その一方で、昨今、タグ識別子として固有のIDを設定記憶したICチップとアンテナを有し、専用のリーダ・ライタとの間で無線を利用して非接触で通信を行うことにより、IDの読出しや任意の情報の書込み及び読出しができる無線データキャリア、いわゆるRFIDタグが注目されている。RFIDタグは、小型かつ薄型化が可能である。そこで、定期券,診察券,身分証明書等の認証を要するカード状物品にRFIDタグを組込むとともに、改札口,病院受付,施設入退場口等にRFIDタグリーダ・ライタを設置することにより、非接触による認証システムを構築することは既に行われている。
【0004】
また、ポイントカードにRFIDタグを組み込むとともに、店舗の入口及び出口の近傍や店内の通路等にRFIDタグリーダ・ライタを設置し、ポイントカードを携帯している買物客毎に入店時間,出店時間,移動経路,滞在時間,来店回数等の各種データを入手できるようにしたポイントサービスシステムも提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2002−269639号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来のRFIDタグをポイントカードに組み込んだポイントサービスシステムは、会員登録を行った顧客に対してRFIDタグ内蔵のポイントカードを配布していた。また、ポイントカードには顧客カードが記録された磁気記録部が設けられており、ポイントの更新は、金銭登録機のスキャナでポイントカードの磁気記録部をスキャニングし、商品会計をすることによって行われていた。このため、顧客がポイントを取得する際の手順は従前の磁気式ポイントカードと何等変わっておらず、カードを出し入れする手間があった。また、顧客は会員登録のために氏名,住所,自宅電話番号等の個人情報を店側に提供しなければならないため、会員になりたがらない顧客も多くいた。
【0006】
本発明はこのような事情に基づいてなされたもので、その目的とするところは、顧客の手を煩わすことなく来店した顧客にポイントを付与できる上、顧客が個人情報を店側に提供する必要もなく、顧客にとって好都合なポイントサービスシステムを実現できるポイント管理装置及びこのポイント管理装置を用いたポイントサービスシステムで利用されるRFIDタグ並びに携帯ストラップを提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のポイント管理装置は、客が出入するところに設けられたRFIDタグ交信用のアンテナと、このアンテナの交信可能領域を通過するRFIDタグに対して該アンテナを介して非接触によりデータの読取り及び書込みを行うRFIDタグリーダ・ライタと、RFIDタグリーダ・ライタでデータが読取られたRFIDタグがポイントデータを保持するポイントキャリア用タグか否かを識別するタグ識別手段と、このタグ識別手段により識別されたRFIDタグがポイントキャリア用タグであるとき、当該ポイントキャリア用タグにおいて保持されているポイントデータに所定のポイント例えば来店ポイントを加算するポイント加算手段と、このポイント加算手段により算出されたポイントデータを新規のポイントデータとして当該ポイントキャリア用タグにRFIDタグリーダ・ライタを介して書き込ませるポイント更新手段とを備えたものである。
【発明の効果】
【0008】
かかる手段を講じた本発明によれば、顧客の手を煩わすことなく来店した顧客にポイントを付与できる上、顧客が個人情報を店側に提供する必要もなく、顧客にとって好都合なポイントサービスシステムを実現でき、顧客の定着化ひいては販売の促進を図り得る効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図面を用いて説明する。
はじめに、第1の実施の形態について、図1〜図6を用いて説明する。
【0010】
図1は本発明に係るポイント管理装置の第1の実施の形態を示す模式図である。同図において、符号1A,1Bは左右一対をなすゲート式アンテナであり、RFIDタグ交信用アンテナとして機能する。このゲート式アンテナ1A,1Bは、本装置を用いたポイントサービスシステムが導入される小売店,飲食店,遊技場等の施設(以下、導入施設と称する)の出入口や入退場ゲート等の客が出入するところに左右相対して設置される。そして、このゲート式アンテナ1A,1Bの間がRFIDタグとの交信可能領域となるように、ゲート式アンテナ1A,1Bの電波放射強度及び指向性の向きが定められている。
【0011】
ゲート式アンテナ1A,1Bは、RFIDタグリーダ・ライタ2に接続されている。RFIDタグリーダ・ライタ2は、ゲート式アンテナ1A,1Bの交信可能領域内を通過するRFIDタグに対して上記ゲート式アンテナ1A,1Bを介して非接触によりデータの読取り及び書込みを行うものである。RFIDタグリーダ・ライタ2は、ポイント管理サーバ3に接続されている。ポイント管理サーバ3については、後で詳細に説明する。
【0012】
図2は本発明に係るRFIDタグを取り付けた携帯ストラップ4の一例を示す模式図である。携帯ストラップ4は、帯状若しくは環状をなすストラップ本体41と、ストラップ本体41に連結され携帯電話等の携帯通信機器5の挿通孔51に挿通される連結部42とを備えている。そして、ストラップ本体41の一部に、ポイントキャリア用タグとしてのRFIDタグ6が取り付けられている。RFIDタグ6は、例えば帯状をなした小型かつ薄型の部品であり、ストラップ本体41に埋め込まれていてもよいし、その表面に貼り付けられていてもよい。
【0013】
一般的なRFIDタグの要部構成を図3のブロック図で示す。図示するように、RFIDタグは、アンテナ61と、該アンテナ61に接続されたICチップ62とからなる。ICチップ62は、アンテナ61で受信した変調電波の整流と安定化を行なうことによりICチップ62の各部に電源を供給する電源生成部63、上記変調電波を復調して制御部66へ送出する復調部64、制御部66から送出されたデータを変調してアンテナ61に送出する変調部65、復調部64で復調されたデータのメモリ67への書込みや、メモリ67から送信データを読み出して変調部65へ送出する制御部66及び不揮発性のメモリ67で構成されている。メモリ67には、当該RFIDタグ6の製造段階で製造業者により割当て設定された固有のIDを記憶するIDエリア67aと、ユーザが任意のデータを書込むことができるユーザエリア67bとが形成されている。
【0014】
そして、携帯ストラップ4に設けられたポイントキャリア用タグとしてのRFIDタグ6のユーザエリア67bは、少なくとも区分エリア71,店舗コードエリア72,ポイントエリア73及び更新時刻エリア74に区分されている。区分エリア71には、当該RFIDタグ6が、ポイントデータを保持するポイントキャリア用タグであることを示す情報が予め記憶されている。店舗コードエリア72には、当該RFIDタグ6が付された携帯ストラップ4を客に配布または販売した導入施設を特定する店舗コードが予め記憶されている。ポイントエリア73には、当該RFIDタグ6が付された携帯ストラップ4を所有している顧客のポイントデータが可変的に記憶される。更新時刻エリア74には、上記ポイントデータの最新更新時刻データが可変的に記憶される。
【0015】
なお、ポイントエリア73に記憶されたポイントデータは、既存のポイントサーヒスシステムと同様に、導入施設側から値引,割引などの特典を受ける毎に、その特典に相当したポイント分が減算される。
【0016】
図4はポイント管理サーバ3の要部構成を示すブロック図である。ポイント管理サーバ3は、制御部本体を構成するCPU(Central Processing Unit)31、プログラム等の固定的データが予め格納されたROM(Read Only Memory)32、各種データを書換え自在に記憶するRAM(Random Access Memory)33、現在の日付及び時刻を計時する計時手段としての時計部34、大容量の補助記憶装置であるHDD(Hard Disk Drive)装置35、ネットワークを介して接続される他の機器とのデータ通信を制御する通信コントローラ36及び前記RFIDタグリーダ・ライタ2が電気的に接続されるリーダ・ライタインターフェイス37等で構成されている。CPU31と、ROM32,RAM33,時計部34,HDD装置35,通信コントローラ36及びリーダ・ライタインターフェイス37とは、アドレスバス,データバス等のバスライン38で接続されている。
【0017】
RAM33には、図5に示すように、有効店舗コードXXXX,来店ポイントA及びポイント付与時間Tの各データが設定されるポイント管理設定テーブル39が形成されている。有効店舗コードXXXXは、当該ポイント管理サーバ3によりポイント付与対象として管理される導入施設を特定するコードである。来店ポイントAは、当該ポイント管理サーバ3が設置されている導入施設に来店した顧客に対して付与されるポイントの基準値である。ポイント付与時間Tは、当該ポイント管理サーバ3が設置されている導入施設への前回来店時から今回来店時までの経過時間に対するしきい値であり、この経過時間がポイント付与時間T以上の場合を条件に来店ポイントAが付与される。
【0018】
ここで、1つの有効店舗コードによって特定される導入施設は、1施設に限るものではない。例えば、チェーン店のような関連する導入施設群に対してそれぞれ割り当てる店舗コードを、その上位M(M≧1)桁を共通の値とし、下位N(N≧1)桁を異なる値とする。そして、共通の上位M桁の値を有効店舗コードとすることにより、1つの有効店舗コードによって複数の導入施設が特定されるようになる。
【0019】
図6は上記ポイント管理サーバ3におけるCPU31の主要な処理手順を示す流れ図である。すなわちCPU31は、ST(ステップ)1として、RFIDタグが検知されるのを待機している。そして、リーダ・ライタインターフェイス37に入力されるRFIDタグリーダ・ライタ2からのデータ信号によりRFIDタグのデータが読取られたことを検知した場合には、CPU31は、ST2としてそのRFIDタグのメモリデータをRFIDタグリーダ・ライタ2から読み込む。
【0020】
次にCPU31は、ST3としてそのメモリデータが前記ポイントキャリア用タグとしてのRFIDタグ6のデータであるか否かを、そのデータ中の区分コードに基づいて識別する(タグ識別手段)。そして、区分コードがポイントキャリア用タグ以外のRFIDタグを示すコードであった場合には、CPU31は、RFIDタグリーダ・ライタ2から読み込んだメモリデータを破棄し、次のRFIDタグが検知されるのを待機する。
【0021】
これに対し、区分コードがポイントキャリア用タグを示すコードであった場合には、CPU31は、ST4として当該メモリデータの店舗コードとポイント管理設定テーブル39に設定されている有効店舗コードXXXXとを照合する。そして、ST5として当該メモリデータの店舗コードの少なくとも一部が有効店舗コードXXXXと一致するか否かを判断する。ここで、一致しない場合には、CPU31は、当該メモリデータを破棄し、次のRFIDタグが検知されるのを待機する。
【0022】
これに対し、一致する場合には、CPU31は、ST6として当該メモリデータの更新時刻データから前回更新時刻T1を取得する。また、ST7として時計部34から現在時刻T2を取得する。そして、ST8として下記(1)式により、前回更新時刻T1から現在時刻T2までの経過時間T3を算出する(経過時間算出手段)。
【0023】
T3=T2−T1 …(1)
次にCPU31は、ST9として上記経過時間T3とポイント管理設定テーブル39に設定されているポイント付与時間Tとの大小比較を行う(経過時間判断手段)。その結果、経過時間T3の方がポイント付与時間Tより小さい場合には、CPU31は、当該メモリデータを破棄し、次のRFIDタグが検知されるのを待機する。
【0024】
これに対し、経過時間T3とポイント付与時間Tが等しい、若しくは経過時間T3の方がポイント付与時間Tより大きい場合には、CPU31は、ST10として当該メモリデータのポイントPにポイント管理設定テーブル39に設定されている来店ポイントAを加算する(ポイント加算手段)。そして、ST11として当該メモリデータのIDが設定されたRFIDタグ6のメモリ67におけるポイントエリア73及び更新時刻エリア74の各データP,T1を、それぞれ来店ポイントAを加算した後のポイントデータP′と、現在時刻データT2とに書き換えるべく、RFIDタグリーダ・ライタ2を制御する(ポイント更新手段)。しかる後、次のRFIDタグが検知されるのを待機するものとなっている。
【0025】
このように構成された本実施の形態においては、携帯ストラップ4を所持している顧客が導入施設に入るためにその出入口を通過しようとすると、上記携帯ストラップ4に取り付けられているポイントキャリア用タグとしてのRFIDタグ6が、一対のゲート式アンテナ1A,1Bの交信可能領域内に入る。これにより、上記RFIDタグ6のメモリデータがRFIDタグリーダ・ライタ2によって読取られ、ポイント管理サーバ3に出力される。
【0026】
ポイント管理サーバ3では、先ず、当該メモリデータの区分コードから、上記RFIDタグ6はポイントキャリア用タグであることが識別される。次いで、当該メモリデータの店舗コードが有効店舗コードXXXXと照合される。ここで、当該メモリデータの店舗コードの少なくとも一部が有効店舗コードXXXXと一致する場合には、上記RFIDタグ6が付された携帯ストラップ4を所持している顧客は、当該導入施設に来店することによってポイントが付与されるポイント会員であると判別される。そして次に、当該メモリデータの前回更新時刻T1から現在時刻T2までの経過時間T3が算出され、この経過時間T3がポイント付与時間Tと比較される。ここで、経過時間T3がポイント付与時間T以上である場合には、上記RFIDタグ6のポイントエリア73に記憶されているポイントデータPに来店ポイントA分が加算更新される。また、同RFIDタグ6の更新時刻エリア74に記憶されている時刻データが現在時刻T2に更新される。これに対し、経過時間T3がポイント付与時間T未満の場合には、RFIDタグ6のポイントエリア73及び更新時刻エリア74のデータは更新されない。
【0027】
例えば今、ポイント付与時間Tとして6時間が設定されていたとすると、携帯ストラップ4を所持している顧客は、前回のポイント更新時刻から6時間以上後に来店すると、それだけで来店ポイントAが付与される。しかし、前回のポイント更新時刻から6時間を経過していないと、ゲート式アンテナ1A,1Bの交信可能領域内を何度通過しても来店ポイントAは付与されない。
【0028】
このように、ポイントキャリア用タグとしてのRFIDタグ6が取り付けられた携帯ストラップ4を所持している顧客に対しては、当該RFIDタグ6に記憶されている店舗コードを有効店舗コードとしている導入施設のゲート式アンテナ1A,1Bが設けられている出入口等を通過するだけでポイントが付与される。したがって、顧客はポイントカードを出し入れするといった手間なしに、ポイントを獲得することができる。また、導入施設側も、ポイントを提供するための特別な作業は不要である。これにより、客が何度でも来店するようになるので、客の定着化を図ることができ、ひいては販売促進の効果を奏することができる。
【0029】
例えば飲食店の場合、混雑時にはテーブルに着くまでに長時間待たされることがあり、客の中には来店しても食事をせずに帰ってしまうケースがある。このような場合、今までは客には何等メリットがなかったため、以後、その店は待たされるという印象から再来店してもらえなくなる虞れがあった。しかしながら、本実施の形態のポイントサービスシステムを導入することによって、とりあえず来店することでポイントを獲得できるので、再来店してもらえる可能性を高めることができる。
【0030】
また本実施の形態においては、各顧客がそれぞれ所持している携帯ストラップ4のRFIDタグ6に記憶された区分コード及び店舗コードの認証により、当該顧客がポイント付与対象の客か否かが判定される上、ポイントも同RFIDタグ6のメモリにて累積記憶されるので、顧客の個人認証を全く必要としない。したがって、携帯ストラップ4を入手する場合も、顧客は氏名,住所,電話番号等の個人情報を導入施設側に提供する必要がないので、安心して携帯ストラップ4を入手し、ポイントサービスを受けることができる。
【0031】
また通常、携帯ストラップは商品として販売することができる。そこで、ポイントキャリア用タグとしてのRFIDタグ6を取り付けた本実施の形態の携帯ストラップ4も商品として販売する。こうすることにより、これを買上げた顧客だけがポイントを獲得できるので、従来、店側が発行していたポイントカードの発行費用を低減できる効果も奏する。
【0032】
ここに、本実施の形態におけるポイント管理装置と、ポイントキャリア用タグとしてのRFIDタグ6を取り付けた本実施の形態の携帯ストラップ4とによって、顧客の手を煩わすことなく来店した顧客にポイントを付与できる上、顧客が個人情報を店側に提供する必要もなく、顧客にとって好都合なポイントサービスシステムが実現される。
【0033】
ところで、上記第1の実施の形態では、ゲート式アンテナ1A,1Bの間を通過する顧客の進行方向までは考慮されていない。このため、ポイント付与時間Tの設定如何によっては、来店時にポイントを獲得した客が出店時にもポイントを二重に獲得してしまう可能性がある。これを確実に防ぐためには、例えば導入施設の出入口を入口と出口とに分離し、何れか一方にゲート式アンテナ1A,1Bを設けるといった制約が必要となる。
【0034】
そこで次に、このような制約を設けることなくポイントの重複獲得を防止した第2の実施の形態について、図7〜図10を用いて説明する。
なお、この第2の実施の形態においても、ポイントキャリア用タグとしてのRFIDタグ6を取り付けた携帯ストラップ4を使用するものとし、第1の実施の形態と共通する部分には同一符号を付して、その詳しい説明については省略するものとする。
【0035】
図7は本発明に係るポイント管理装置の第2の実施の形態を示す模式図である。同図において、符号1A,1B及び1C,1Dはそれぞれ左右一対をなすゲート式アンテナであり、いずれもRFIDタグ交信用アンテナとして機能する。これらのゲート式アンテナ1A,1B及び1C,1Dは、いずれも導入施設の出入口や入退場ゲート等の客が出入するところに左右相対して設置される。また、一方の対をなすゲート式アンテナ1A,1Bと他方の対をなすゲート式アンテナ1C,1Dとは、客の進行方向に沿って並設されている。そして、各ゲート式アンテナ1A,1B及び1C,1Dの間がそれぞれRFIDタグとの交信可能領域となるように、ゲート式アンテナ1A,1B,1C,1Dの電波放射強度及び指向性の向きが定められている。
【0036】
一方のゲート式アンテナ1A,1Bは、第1のRFIDタグリーダ・ライタ2Aに接続されており、他方のゲート式アンテナ1C,1Dは、第2のRFIDタグリーダ・ライタ2Bに接続されている。第1及び第2のRFIDタグリーダ・ライタ2A,2Bは、ポイント管理サーバ30に接続されている。
【0037】
ポイント管理サーバ30の要部構成を図8に示す。同図において、図4に示す第1の実施の形態のポイント管理サーバ3と共通する部分には同一符号を付している。すなわち、この第2の実施の形態におけるポイント管理サーバ30は、ポイント管理サーバ3に対して第2のリーダ・ライタインターフェイス310が追加されている。第1のリーダ・ライタインターフェイス37には、第1のRFIDタグリーダ・ライタ2Aが電気的に接続されており、第2のリーダ・ライタインターフェイス310には、第2のRFIDタグリーダ・ライタ2Bが電気的に接続されている。
【0038】
RAM33には、前記ポイント管理設定テーブル39の他、図9に示すように、RFIDタグに設定されたIDをそれぞれ複数記憶可能な第1のIDバッファ311及び第2のIDバッファ312が形成されている。第1のIDバッファ311には、第1のRFIDタグリーダ・ライタ2Aによって読取られたRFIDタグのIDが一時的に保存される。また、第2のIDバッファ312には、第2のRFIDタグリーダ・ライタ2Bによって読取られたRFIDタグのIDが一時的に保存される。
【0039】
図10は上記ポイント管理サーバ3におけるCPU31の主要な処理手順を示す流れ図である。すなわちCPU31は、ST21として第1のRFIDタグリーダ・ライタ2AによりRFIDタグが検知されるか、ST22として第2のRFIDタグリーダ・ライタ2BによりRFIDタグが検知されるのを待機している。
【0040】
そして、第1のリーダ・ライタインターフェイス37に入力される第1のRFIDタグリーダ・ライタ2Aからのデータ信号によりRFIDタグのデータが読取られたことを検知した場合には、CPU31は、ST23としてそのRFIDタグのメモリデータを第1のRFIDタグリーダ・ライタ2Aから読み込む。
【0041】
次にCPU31は、ST24としてそのメモリデータが前記ポイントキャリア用タグとしてのRFIDタグ6のデータであるか否かを、そのデータ中の区分コードに基づいて識別する(タグ識別手段)。そして、区分コードがポイントキャリア用タグ以外のRFIDタグを示すコードであった場合には、CPU31は、第1のRFIDタグリーダ・ライタ2Aから読み込んだメモリデータを破棄し、次のRFIDタグが検知されるのを待機する。
【0042】
これに対し、区分コードがポイントキャリア用タグを示すコードであった場合には、CPU31は、ST25として当該メモリデータの店舗コードとポイント管理設定テーブル39に設定されている有効店舗コードXXXXとを照合する。そして、ST26として当該メモリデータの店舗コードの少なくとも一部が有効店舗コードXXXXと一致するか否かを判断する。ここで、一致しない場合には、CPU31は、当該メモリデータを破棄し、次のRFIDタグが検知されるのを待機する。
【0043】
これに対し、一致する場合には、CPU31は、ST27として当該メモリデータのIDで第2のIDバッファ312を検索する。そして、ST28として同一のIDが第2のIDバッファ312に記憶されているか否かを判断する(方向検出手段)。ここで、同一IDが記憶されている場合には、当該IDを含むメモリデータを記憶したRFIDタグ6は、第2のRFIDタグリーダ・ライタ2Bでも検出されたタグであり、当該RFIDタグ6の移動方向,つまりは携帯ストラップ4を所持している客の進行方向が矢印Gとは逆の方向なので、CPU31は、ST29として第2のIDバッファ312から当該IDを削除する。
【0044】
これに対し、同一IDが記憶されていない場合には、当該IDを含むメモリデータを記憶したRFIDタグ6は、第2のRFIDタグリーダ・ライタ2Bでは検出されていないタグなので、CPU31は、ST30として第1のIDバッファ311で当該IDを記憶する。その後、CPU31は、当該メモリデータを破棄し、次のRFIDタグが検知されるのを待機する。
【0045】
一方、第2のリーダ・ライタインターフェイス310に入力される第2のRFIDタグリーダ・ライタ2Bからのデータ信号によりRFIDタグのデータが読取られたことを検知した場合には、CPU31は、ST31としてそのRFIDタグのメモリデータを第2のRFIDタグリーダ・ライタ2Bから読み込む。
【0046】
次にCPU31は、ST32として当該メモリデータのIDで第1のIDバッファ311を検索する。そして、ST33として同一のIDが第1のIDバッファ311に記憶されているか否かを判断する(方向検出手段)。ここで、同一IDが記憶されている場合には、当該IDを含むメモリデータを記憶したRFIDタグ6は、第1のRFIDタグリーダ・ライタ2Aでも検出されたタグであり、当該RFIDタグ6の移動方向,つまりは携帯ストラップ4を所持している客の進行方向が矢印Gの方向なので、CPU31は、ST34として第1のIDバッファ311から当該IDを削除する。
【0047】
しかる後、CPU31は、ST35〜ST40として第1の実施の形態における該当処理手順のST6〜ST11と同一の処理を実行する。すなわち、CPU31は、ST35として当該メモリデータの更新時刻データから前回更新時刻T1を取得する。また、ST36として時計部34から現在時刻T2を取得する。そして、ST37として前記(1)式により、前回更新時刻T1から現在時刻T2までの経過時間T3を算出する(経過時間算出手段)。
【0048】
次にCPU31は、ST38として上記経過時間T3とポイント管理設定テーブル39に設定されているポイント付与時間Tとの大小比較を行う(経過時間判断手段)。その結果、経過時間T3の方がポイント付与時間Tより小さい場合には、CPU31は、当該メモリデータを破棄し、次のRFIDタグが検知されるのを待機する。
【0049】
これに対し、経過時間T3とポイント付与時間Tが等しい、若しくは経過時間T3の方がポイント付与時間Tより大きい場合には、CPU31は、ST39として当該メモリデータのポイントPにポイント管理設定テーブル39に設定されている来店ポイントAを加算する(ポイント加算手段)。そして、ST40として当該メモリデータのIDが設定されたRFIDタグ6のメモリ67におけるポイントエリア73及び更新時刻エリア74の各データP,T1を、それぞれ来店ポイントAを加算した後のポイントデータP′と、現在時刻データT2とに書き換えるべく、第2のRFIDタグリーダ・ライタ2Bを制御する(ポイント更新手段)。しかる後、次のRFIDタグが検知されるのを待機する。
【0050】
一方、ST33にて第1のIDバッファ311に同一IDが記憶されていない場合には、当該IDを含むメモリデータを記憶したRFIDタグ6は、第1のRFIDタグリーダ・ライタ2Aでは検出されていないタグなので、CPU31は、ST41として第2のIDバッファ312で当該IDを記憶する。その後、CPU31は、当該メモリデータを破棄し、次のRFIDタグが検知されるのを待機する。
【0051】
このように構成された第2の実施の形態においては、携帯ストラップ4を所持している顧客が導入施設に入るためにその出入口を矢印G方向に通過しようとすると、上記携帯ストラップ4に取り付けられているポイントキャリア用タグとしてのRFIDタグ6が、先ず第1のRFIDタグリーダ・ライタ2Aで検知され、続いて第2のRFIDタグリーダ・ライタ2Bによって検知されて、このRFIDタグ6のメモリデータがポイント管理サーバ30に出力される。
【0052】
ポイント管理サーバ30では、先ず、第1のRFIDタグリーダ・ライタ2Aを介して読み込んだメモリデータの区分コードから、上記RFIDタグ6はポイントキャリア用タグであることが識別される。次いで、当該メモリデータの店舗コードが有効店舗コードXXXXと照合される。ここで、当該メモリデータの店舗コードの少なくとも一部が有効店舗コードXXXXと一致する場合には、上記RFIDタグ6が付された携帯ストラップ4を所持している顧客は、当該導入施設に来店することによってポイントが付与されるポイント会員であると判別される。そして当該メモリデータのIDが第1のIDバッファ311に記憶される。
【0053】
次いで、ポイント管理サーバ3では、第2のRFIDタグリーダ・ライタ2Aを介して読み込んだ当該メモリデータのIDが第1のIDバッファ311に記憶されていることから、当該メモリデータの前回更新時刻T1から現在時刻T2までの経過時間T3が算出され、この経過時間T3がポイント付与時間Tと比較される。ここで、経過時間T3がポイント付与時間T以上である場合には、上記RFIDタグ6のポイントエリア73に記憶されているポイントデータPに来店ポイントA分が加算更新される。また、同RFIDタグ6の更新時刻エリア74に記憶されている時刻データが現在時刻T2に更新される。これに対し、経過時間T3がポイント付与時間T未満の場合には、RFIDタグ6のポイントエリア73及び更新時刻エリア74のデータは更新されない。
【0054】
一方、この顧客が導入施設から出るためにその出入口を矢印Gとは逆方向に通過しようとすると、上記携帯ストラップ4に取り付けられているポイントキャリア用タグとしてのRFIDタグ6が、先ず第2のRFIDタグリーダ・ライタ2Bで検知され、続いて第1のRFIDタグリーダ・ライタ2Aによって検知されて、このRFIDタグ6のメモリデータがポイント管理サーバ30に出力される。
【0055】
ポイント管理サーバ30では、先ず、第2のRFIDタグリーダ・ライタ2Bを介して読み込んだメモリデータのIDが第1のIDバッファ311に記憶されていないことから、当該IDが第2のIDバッファ312に記憶される。続いて、ポイント管理サーバ30では、第1のRFIDタグリーダ・ライタ2Aを介して読み込んだメモリデータのIDが第2のIDバッファ312に記憶されていることから、当該IDが第2のIDバッファ312から削除される。したがって、RFIDタグ6のポイントエリア73及び更新時刻エリア74のデータは更新されない。
【0056】
このように、ポイントキャリア用タグとしてのRFIDタグ6が取り付けられた携帯ストラップ4を所持している顧客に対しては、当該RFIDタグ6に記憶されている店舗コードを有効店舗コードとしている導入施設のゲート式アンテナ1A,1B及び1C,1Dが設けられている出入口等を矢印G方向に通過する場合のみポイントが付与される。
【0057】
なお、この第2の実施の形態では、矢印G方向を導入施設への入場方向とし、入口側に一方の対をなすゲート式アンテナ1A,1Bを設け、施設内側に他方の対をなすゲート式アンテナ1C,1Dを設けて、入場時にポイントを付与するものとしたが、矢印G方向を導入施設への退場方向とし、施設内側に一方の対をなすゲート式アンテナ1A,1Bを設け、出口側に他方の対をなすゲート式アンテナ1C,1Dを設けて、退場時にポイントを付与するようにしてもよい。
【0058】
次に、第3の実施の形態について、図11及び図12を用いて説明する。
前記第1及び第2の実施の形態では、ポイントキャリア用タグとしてのRFIDタグ6でポイントデータだけでなく最新の更新時刻データも記憶保持するようにしたが、更新時刻データについては、ポイント管理サーバ3,30で保持することも可能である。そこで、第1の実施の形態のシステムにおいて、更新時刻データをポイント管理サーバ3で保持するようにしたものを第3の実施の形態として説明する。なお、第2の実施の形態のシステムにおいても同様に適用できるのは言うまでもないことである。
【0059】
図11は本発明に係るポイント管理装置の第3の実施の形態を示す模式図であり、第1の実施の形態と同様に、一対のゲート式アンテナ1A,1Bと、RFIDタグリーダ・ライタ2と、ポイント管理サーバ3とによって構成されている。第1の実施の形態と異なる点は、ポイント管理サーバ3のRAM33またはHDD装置35に、ポイントキャリア用タグとしてのRFIDタグ6のIDと関連付けて、そのRFIDタグ6のメモリに記憶されているポイントデータの最新更新時刻データを記憶するID別時刻テーブル7を記憶している点である。
【0060】
かかる構成において、ポイント管理サーバ3のCPU31は、図12の流れ図に示す処理手順で動作するものとなっている。ここで、図6に示す第1の実施の形態の該当処理手順と同一処理の部分には同一符号を付し、その説明を省略する。
【0061】
すなわち、第1の実施の形態と異なる点の1つめは、ST4にて当該メモリデータの店舗コードとポイント管理設定テーブル39に設定されている有効店舗コードXXXXとを照合し、その結果、ST5にて当該メモリデータの店舗コードの少なくとも一部が有効店舗コードXXXXと一致すると判断された場合に、ST51として当該メモリデータのIDでID別時刻テーブル7を検索して当該IDに対応して記憶されている更新時刻データを読取る処理を追加した点である(テーブル検索手段)。これにより、ST6ではID別時刻テーブル7から読取られた更新時刻データにより前回更新時刻T1を取得するものとなっている。
【0062】
また、第1の実施の形態と異なる点の2つめは、ST10にて当該メモリデータのポイントPにポイント管理設定テーブル39に設定されている来店ポイントAを加算した後(ポイント加算手段)、ST52として当該メモリデータのIDが設定されたRFIDタグ6のメモリ67におけるポイントエリア73のデータPを、来店ポイントAを加算した後のポイントデータP′に書き換えるべく、RFIDタグリーダ・ライタ2を制御する点である(ポイント更新手段)。
【0063】
さらに、この第3の実施の形態においては、ST53としてID別時刻テーブル7の当該メモリデータのIDに対応した更新時刻データT1を現在時刻T2のデータに更新する処理を追加している。
【0064】
このように構成された第3の実施の形態においても、第1及び第2の実施の形態と同様の作用効果を奏することができる。また、この第3の実施の形態においては、RFIDタグ6のメモリに更新時刻データのエリアを形成しなくてよいので、RFIDタグ6のメモリを効率よく使用できる利点がある。
【0065】
なお、この発明は前記各実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。
【0066】
例えば、来店ポイントAとして付与されるポイントは一定でなくてもよい。例えば日付に対応させて任意のポイント倍率を設定し、来店ポイントAに来店日のポイント倍率を乗算して算出されるポイントを付与することも可能である。
【0067】
また、前記各実施の形態では、RFIDタグ交信用アンテナをゲート式アンテナとしたが、客が出入するところに設けられ、出入する客が所持する携帯ストラップ4のRFIDタグ6と交信可能なアンテナであればよい。
【0068】
また、前記各実施の形態では、RFIDタグ6が取り付けられる物品を携帯ストラップ4としたが、顧客が携帯可能な物品であればよい。例えば携帯電話機等の携帯通信機器そのものにRFIDタグ6を内蔵させ、この機器を所持している顧客に対してポイントを付与することも可能である。また、定期券,キャッシュカード,身分証明書等のカード媒体にRFIDタグ6を内蔵させ、顧客に携帯させるようにしてもよい。
【0069】
この他、前記各実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態に亘る構成要素を組合わせてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0070】
【図1】本発明に係るポイント管理装置の第1の実施形態を示す模式図。
【図2】本発明に係る携帯ストラップの一実施形態を示す模式図。
【図3】ポイントキャリア用タグとして用いられるRFIDタグの要部構成を示すブロック図。
【図4】第1の実施形態におけるポイント管理サーバの要部構成を示すブロック図。
【図5】同ポイント管理サーバが記憶するポイント管理設定テーブルのデータ構造を示す模式図。
【図6】同ポイント管理サーバのCPUが実行する処理手順の要部を示す流れ図。
【図7】本発明に係るポイント管理装置の第2の実施形態を示す模式図。
【図8】第2の実施形態におけるポイント管理サーバの要部構成を示すブロック図。
【図9】同ポイント管理サーバが記憶する第1,第2のIDバッファを示す模式図。
【図10】同ポイント管理サーバのCPUが実行する処理手順の要部を示す流れ図。
【図11】本発明に係るポイント管理装置の第3の実施形態を示す模式図。
【図12】同ポイント管理サーバのCPUが実行する処理手順の要部を示す流れ図。
【符号の説明】
【0071】
1A,1B,1C,1D…ゲート式アンテナ、2,2A,2B…RFIDタグリーダ・ライタ、3,30…ポイント管理サーバ、4…携帯ストラップ、5…携帯通信機器、6…RFIDタグ、7…ID別時刻テーブル、39…ポイント管理設定テーブル、311,312…第1,第2のIDバッファ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
客が出入するところに設けられたRFID(Radio Frequency Identification)タグ交信用のアンテナと、
前記アンテナの交信可能領域を通過するRFIDタグに対して前記アンテナを介して非接触によりデータの読取り及び書込みを行うRFIDタグリーダ・ライタと、
前記RFIDタグリーダ・ライタでデータが読取られた前記RFIDタグがポイントデータを保持するポイントキャリア用タグか否かを識別するタグ識別手段と、
このタグ識別手段により識別されたRFIDタグが前記ポイントキャリア用タグであるとき、当該ポイントキャリア用タグにおいて保持されているポイントデータに所定のポイントを加算するポイント加算手段と、
このポイント加算手段により算出されたポイントデータを新規のポイントデータとして当該ポイントキャリア用タグに前記RFIDタグリーダ・ライタを介して書き込ませるポイント更新手段と、
を具備したことを特徴とするポイント管理装置。
【請求項2】
前記ポイントキャリア用タグには、ポイントデータとともに更新時刻データが記憶されており、
現在時刻を計時する計時手段と、
前記タグ識別手段により識別されたRFIDタグが前記ポイントキャリア用タグであるとき、当該ポイントキャリア用タグにおいて保持されている更新時刻データの時刻から前記現在時刻までの経過時間を算出する経過時間算出手段と、
前記経過時間が一定時間を越えているか否かを判断する経過時間判断手段とをさらに具備し、
前記ポイント更新手段は、前記経過時間が一定時間を越えていることを条件に、前記ポイント加算手段により算出されたポイントデータを新規のポイントデータとして、かつ現在時刻を新規の更新時刻データとして当該ポイントキャリア用タグに前記RFIDタグリーダ・ライタを介して書き込ませる手段であることを特徴とする請求項1記載のポイント管理装置。
【請求項3】
現在時刻を計時する計時手段と、
各RFIDタグに予め記憶されているタグ固有のIDと関連付けて時刻データを記憶可能なID別時刻テーブルと、
前記タグ識別手段により識別されたRFIDタグが前記ポイントキャリア用タグであるとき、当該ポイントキャリア用タグに記憶されたIDと関連付けられて時刻データが前記ID別時刻テーブルに記憶されているか検索するテーブル検索手段と、
このテーブル検索手段により前記ID別時刻テーブルに時刻データが記憶されていることが確認されると、その時刻データの時刻から前記計時手段によって計時されている現在時刻までの経過時間を算出する経過時間算出手段と、
前記経過時間が一定時間を越えているか否かを判断する経過時間判断手段と、
この経過時間判断手段による判断処理の後に、当該ポイントキャリア用タグに記憶されたIDと関連付けられて前記ID別時刻テーブルに記憶されている時刻データを前記計時手段で計時されている現在時刻のデータに更新する時刻更新手段とをさらに具備し、
前記ポイント更新手段は、前記経過時間が一定時間を越えていることを条件に、前記ポイント加算手段により算出されたポイントデータを新規のポイントデータとして当該ポイントキャリア用タグに前記RFIDタグリーダ・ライタを介して書き込ませる手段であることを特徴とする請求項1記載のポイント管理装置。
【請求項4】
前記アンテナの交信可能領域内を通過するRFIDタグの進行方向を検出する方向検出手段をさらに具備し、
前記ポイント更新手段は、前記タグ識別手段によって前記ポイントキャリア用タグと識別されたRFIDタグの前記方向検出手段により検出された進行方向が店内への入場または店内からの退場の何れか一方向であることを条件に、前記ポイント加算手段により算出されたポイントデータを新規のポイントデータとして当該ポイントキャリア用タグに前記RFIDタグリーダ・ライタを介して書き込ませる手段であることを特徴とする請求項1記載のポイント管理装置。
【請求項5】
固有のIDが記憶されたメモリとアンテナを有し、外部から非接触により前記メモリに対してデータの読取り及び書込みが可能なRFIDタグにおいて、
前記メモリに、ポイントデータが書き込まれるポイントエリアと、時刻データが書き込まれる時刻エリアとを形成してなることを特徴とするRFIDタグ。
【請求項6】
携帯通信機器と連結される携帯ストラップであって、
ストラップ本体に、請求項5記載のRFIDタグが取り付けられていることを特徴とする携帯ストラップ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2007−72880(P2007−72880A)
【公開日】平成19年3月22日(2007.3.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−260933(P2005−260933)
【出願日】平成17年9月8日(2005.9.8)
【出願人】(000003562)東芝テック株式会社 (5,631)
【Fターム(参考)】