説明

ポリエステル組成物

【課題】ポリエチレンテレフタレートの結晶性を改質することにより、諸物性の改善(高強度化、高ヤング率化、高タフネス化、寸法安定性向上、耐熱性向上、ガスバリア性向上等)を達成しうるポリエステル組成物を提供する。
【解決手段】主たる繰り返し単位がエチレンナフタレートであるポリエステルと、ホスフィン酸及びその誘導体、亜リン酸及びその誘導体より選ばれるリン化合物の少なくとも1種類をポリエステルを構成するジカルボン酸成分のモル数に対して10〜150ミリモル%含有することを特徴とするポリエステル組成物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はポリエステル組成物に関する。さらに詳しくは、高い結晶性を有することにより、優れた機械的強度、耐熱性、寸法安定性を発揮するポリエステル組成物及びそれよりなる成形品に関する。
【背景技術】
【0002】
ポリエチレンナフタレート(以下、PENと称することがある。)樹脂は強度、伸度、ヤング率若しくは弾性回復率等の機械的性質、耐熱性若しくは寸法安定性等の物理的性質、又は耐薬品性若しくは耐水性等の化学的性質が優れ、安価であるために工業的に大きな価値を有していることは良く知られており、例えば、繊維、樹脂成形品、及びフィルム等で多く用いられている。
【0003】
PENはポリエチレンテレフタレートと比較した際、剛直な分子鎖を有するため、結晶性が低い欠点がある。このPENの結晶性を高めることができれば、諸物性の改善(高強度化、高ヤング率化、高タフネス化、寸法安定性向上、耐熱性向上、ガスバリア性向上、など)が達成できると期待されている。しかし、この期待に沿う高結晶性を有するPEN組成物はまだ開発されていない。
結晶性を改善する試みの一つとして、共重合により結晶性を高める例がある(例えば特許文献1〜5参照。)。しかし、共重合を行うと剛直さが失われるため、ポリマー本来の物性(例えば強度、モジュラス、耐熱性)の低下を引き起こす欠点があった。
【0004】
【特許文献1】特開平08−048758号公報
【特許文献2】特開平08−048759号公報
【特許文献3】特開平08−048760号公報
【特許文献4】特開平08−059806号公報
【特許文献5】特開平08−157583号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は上記問題点に注目してなされたものであり、剛直な分子鎖を持ち結晶性の低いポリエチレンナフタレートを改質し、結晶性の良いポリエステル組成物を提供することにある。当該ポリエステル組成物により、諸物性の改善(高強度化、高ヤング率化、高タフネス化、寸法安定性向上、耐熱性向上、ガスバリア性向上等)を達成しうるポリエステル組成物を提供できることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、前記本発明の目的を達成するために鋭意検討を重ねた結果、スルホン酸化合物の少量添加によって、結晶化挙動を改善したポリエステル組成物を得られることを見出した。すなわち本発明は主たる繰り返し単位がエチレンナフタレートであるポリエステルと、該ポリエステル重量に対し、下記一般式(I)〜(III)で表されるリン化合物の少なくとも1種類をポリエステルを構成するジカルボン酸成分のモル数に対して10〜150ミリモル%含有することを特徴とするポリエステル組成物である。
【0007】
【化1】

[上の式中、Rは炭素数4〜12個の炭化水素基であるアルキル基、アリール基又はベンジル基であり、Rは水素原子又は炭素数の1〜12個の炭化水素基であるアルキル基、アリール基又はベンジル基を示す。]
【0008】
【化2】

[上の式中、Rは水素原子又は炭素数4〜18個の炭化水素基であるアルキル基、アリール基又はベンジル基を示す。分子内に存在するR基は同一でも異なっていてもよい。]
【0009】
【化3】

[上の式中、Rは炭素数4〜18個の炭化水素基である、2価のアルキレン基、アリーレン基を示す。]
【発明の効果】
【0010】
かくして本発明によれば、主たる繰り返し単位がポリエチレンナフタレートであるポリエステルを含むポリエステル組成物において、ポリエステル組成物に高い結晶性を付与することができ、その結果機械的強度、耐熱性、寸法安定性、ガスバリア性を高めることが期待できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下本発明を詳しく説明する。
本発明のポリエステルとは主たる繰り返し単位がエチレンナフタレート、すなわちジカルボン酸成分として2,6−ナフタレンジカルボン酸、ジオール成分として、エチレングリコールを用いたポリエステルポリマーを示している。主たる繰り返し単位とはポリエステルを構成する全繰り返し単位のうち70モル%以上がエチレンナフタレート単位であることを表す。より好ましくは80モル%以上である。最も好ましくは90モル%以上である。
【0012】
本発明のポリエステルには、全ジカルボン酸成分の30モル%未満の範囲で共重合成分を共重合することが可能である。共重合可能なジカルボン酸成分としてはシュウ酸、マロン酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸等の脂肪族ジカルボン酸;テレフタル酸、イソフタル酸、ジフェニルジカルボン酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸、ジフェニルスルホンジカルボン酸、ジフェニルエーテルジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸;シクロヘキサンジカルボン酸、デカリンジカルボン酸、テトラリンジカルボン酸等の脂環族ジカルボン酸;グリコール酸、p−オキシ安息香酸等のオキシ酸等があげられる。
【0013】
本発明のポリエステルには、全グリコール成分の30モル%未満の範囲で他のジオール成分が共重合されることが可能である。共重合可能なジオール成分として、トリメチレングリコール、テトラメチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジメタノール、2、2−ビス(4−β−ヒドロキシエトキシフェニル)プロパン等のジオールが挙げられる。
【0014】
上記のようなジカルボン酸成分及び/又はグリコール成分の共重合量がポリエステルを構成する全繰り返し単位中30モル%を超える場合、ポリエチレンナフタレート本来の物性、例えば強度、モジュラス、ヤング率、寸法安定性などが劣ることがある。そのため、共重合量はポリエステルに対し、好ましくは、20モル%以下、さらに好ましくは10モル%以下である。
【0015】
また、本発明のポリエステルに分岐成分、例えばトリカルバリル酸、トリメシン酸、トリメリット酸等の、三官能又は四官能のエステル形成能を持つ酸、又はグリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールなどの三官能又は四官能のエステル形成能を持つアルコールを共重合してもよく、その場合にそれらはポリエステルを構成する全ジカルボン酸成分の1.0モル%以下、好ましくは0.5モル%以下、さらに好ましくは、0.3モル%以下である。更に、本発明のポリエステル組成物はこれら共重合成分を2種類以上組み合わせて使用しても構わない。
【0016】
本発明に用いるポリエステル組成物は結晶性の改善された特徴として、下記(1)と(2)に示す熱特性を有することが好ましい。
(1)該ポリエステル組成物を300℃で2分間溶融保持させた後、液体窒素中で固化させる処理を行い得られた急冷固化ポリエステル組成物を、示差走査熱量計を用い窒素気流下20℃/分の昇温条件にて測定し現れる発熱ピークのエネルギーが0.1〜50J/gである。
(2)該ポリエステル組成物を示差走査熱量計を用い窒素気流下20℃/分の昇温条件にて300℃まで加熱し5分溶融保持させた後、窒素気流下10℃/分の降温条件にて測定し現れる発熱ピークのエネルギーが0.1〜50J/gである。
【0017】
上記の条件において現れる発熱ピークは(1)の条件では一旦急冷固化させることによりポリエステル組成物が完全乃至はほぼ完全に非晶状態とした後の昇温結晶化による発熱ピークを表し、(2)は加熱溶融させることによりポリエステル組成物が等方性の溶融状態とした後の降温結晶化による発熱ピークを表すと考える。これらいずれか一方の発熱(結晶化)エネルギーが0.1J/g未満の時、結晶性が低すぎるため、好ましくない。好ましくは発熱(結晶化)エネルギーは、0.1〜40J/gの範囲が好ましい。また、より結晶化を促進するため、発熱(結晶化)エネルギーが1.0J/g以上であることがさらに好ましく、発熱(結晶化)結晶化エネルギーとしては、1.0〜37J/gが好ましい。一方50J/gより大きい場合はポリエステルの非晶状態から結晶状態への変化として、ポリエステルの一次的構造(繰り返し単位の化学構造)を考慮すると困難が伴うと考えられる。また、本特許が目的とする結晶性を評価するには、(2)の昇温条件は20℃/分で測定することが好ましい。この示差走査熱量計による評価方法にて発熱ピークのエネルギーが0.1〜50J/gである場合には高い結晶性を有するポリエステルであると判断する事ができ、破断強度、ヤング率、タフネス性、寸法安定性、耐熱性、ガスバリア性等といった物性について従来の値を上回る事が期待できる。
【0018】
本発明には、ポリエステル組成物を製造する任意の段階で、ポリエステルを構成するジカルボン酸成分のモル数に対して10〜150ミリモル%含むように、下記の構造式群(I)〜(III)で示されるリン化合物の少なくとも1種類を添加することが必要である。
【0019】
【化4】

[上の式中、Rは炭素数4〜12個の炭化水素基であるアルキル基、アリール基又はベンジル基であり、Rは水素原子又は炭素数の1〜12個の炭化水素基であるアルキル基、アリール基又はベンジル基を示す。]
【0020】
【化5】

[上の式中、Rは水素原子又は炭素数4〜18個の炭化水素基であるアルキル基、アリール基又はベンジル基を示す。分子内に存在するR基は同一でも異なっていてもよい。]
【0021】
【化6】

[上の式中、Rは炭素数4〜18個の炭化水素基である、2価のアルキレン基、アリーレン基を示す。]
【0022】
上記、(I)〜(III)における、アルキル基、アリール基、ジフェニル基、ベンジル基、アルキレン基、アリーレン基は、例えば、ヒドロキシル基、エステル基、アルコキシ基で置換されていても良い。
かかる置換基で置換されたアルキル基、アリール基又はベンジル基としては、好適には、下記官能基及びその異性体を例示することができる。
【0023】
【化7】

【0024】
一般式群(I)〜(III)で表されるリン化合物含有量がポリエステルを構成するジカルボン酸成分のモル数に対して10ミリモル%未満であると、得られるポリエステル組成物の結晶性が不十分となり、150ミリモル%を超えると加工時に異物が発生するため、好ましくない。一般式群(I)〜(III)で表されるリン化合物の添加量は該ポリエステルを構成するジカルボン酸成分のモル数に対して20〜110ミリモル%の範囲がより好ましく、35〜60ミリモル%の範囲が更に好ましい。
【0025】
そのリン化合物の添加時期は、好ましくはポリエステルの製造工程において、エステル交換反応又はエステル化反応を開始当初から終了するまでであり、より好ましくはエステル交換反応又はエステル化反応を終了から重縮合反応工程の開始前である。
【0026】
本発明に用いるポリエステルの重合度は好ましくは、固有粘度(ポリエステル組成物チップをフェノール/テトラクロロエタン=6/4(重量比)混合溶媒に溶解した希薄溶液を、35℃でオストワルド型粘度計を用いて測定した値)は、0.10〜2.00dL/g、より好ましくは0.30〜1.50dL/g、さらに好ましくは0.40〜1.30dL/gの範囲である。
【0027】
本発明に用いるポリエステルには、ジエチレングリコールの生成を抑制するため、必要に応じて塩基成分を加えることができる。その塩基成分としては、酢酸ナトリウム、酢酸リチウム、酢酸カリウムをはじめとする有機酸アルキル金属塩、又はトリエチルアミンをはじめとするアミン化合物、水酸化テトラエチルアンモニウムをはじめとするアンモニウム系化合物を例示することができる。
【0028】
本発明に用いるポリマーは必要に応じて、固相重合を実施することができる。すなわち液相重合反応にて固有粘度0.40〜0.70dL/gのポリエステルチップを製造した後、そのポリエステルチップを結晶化処理をした後、220〜260℃の温度及び真空下で0.70〜1.50dL/gの固有粘度を有するように固相重合することもできる。
【0029】
本発明に用いるポリマーは、機械的強度、寸法安定性、耐熱性を高めるために、補強剤としてフィラーを添加することが出来る。フィラーとしては、モンモリロナイト、ベントナイト、ヘクトライト、板状酸化鉄、板状炭酸カルシウム、板状ベーマイト又は針状ベーマイト、カーボンナノチューブ等を挙げることができる。
【0030】
本発明に用いるポリマーには必要に応じて、各種の添加剤、例えば、熱安定剤、消泡剤、整色剤、難燃剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、赤外線吸収剤、蛍光増白剤、可塑剤又は耐衝撃剤等の添加剤を共重合、又は混合してもよい。
【0031】
さらに本発明のポリエステル組成物は、射出成形、押し出し成形、ブロー成形などの手法により溶融成形をすることができ、各種のポリエステル製の成形品を製造することができる。具体的には繊維、フィルム、シート、中空成形体である。
【実施例】
【0032】
本発明をさらに下記実施例により具体的に説明するが、本発明の範囲はこれら実施例により限定されるものではない。また各種特性は下記の方法により測定した。
(ア)固有粘度:
ポリエステル組成物チップをフェノール・テトラクロロエタン=6/4(重量比)混合溶媒に溶解した希薄溶液を、35℃でオストワルド型粘度計を用いて測定した。
(イ)ジエチレングリコール含有量:
ヒドラジンヒドラート(抱水ヒドラジン)を用いてポリエステル組成物チップを分解し、この分解生成物中のジエチレングリコールの含有量をガスクロマトグラフィ−(ヒューレットパッカード社製(HP6850型))を用いて測定した。
(ウ)示差走査熱量計
TAインスツルメンツ社製Q10型示差走査熱量計を用いて測定した。測定条件は下記の通り。
(1)得られたポリエステル組成物サンプルを、300℃で2分間溶融保持させ、次にこれを液体窒素中で急冷・固化させることにより急冷固化ポリエステル該組成物を得た。その急冷固化ポリエステル該組成物に対し、示差走査熱量計を用い、窒素気流下、20℃/分の昇温条件にて測定した。現れる発熱ピークを観測し、ピーク面積より発熱エネルギーを計算した。以下、この測定により表れる発熱ピークの頂点の温度をTc、ピーク面積から求めたエネルギーをΔHcと表記した。
(2)得られたポリエステル組成物サンプルを、示差走査熱量計を用い窒素気流下20℃/分の昇温条件にて300℃まで加熱し5分溶融保持させた。その後、窒素気流下10℃/分の降温条件にて測定し、現れる発熱ピークを観測し、ピーク面積よりエネルギーを計算した。以下、この測定により表れる発熱ピークの頂点の温度をTcd、ピーク面積から求めたエネルギーをΔHcdと表記した。
【0033】
[実施例1]
・ポリエステル組成物チップの製造
2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチル100質量部とエチレングリコール50質量部との混合物に酢酸マンガン四水和物0.030質量部、酢酸ナトリウム三水和物0.0056質量部を撹拌機、精留塔及びメタノール留出コンデンサーを設けた反応器に仕込み、150℃から245℃まで徐々に昇温しつつ、反応の結果生成するメタノールを反応器外に留出させながら、エステル交換反応を行った。その後、フェニルホスフィン酸0.023質量部を添加し、エステル交換反応を終了させた。その後、反応生成物に三酸化二アンチモン0.024質量部を添加して、撹拌装置、窒素導入口、減圧口及び蒸留装置を備えた反応容器に移し、305℃まで昇温させ、30Pa以下の高真空で縮合重合反応を行い、固有粘度0.62dL/g、ジエチレングリコール含有量が0.6質量%であるポリエステル組成物を得た。さらに常法に従いチップ化した。結果を表1に示した。
【0034】
[実施例2〜8]
実施例1において、フェニルホスフィン酸0.023質量部の代わりに表1に示す化合物種、量に変更したこと以外は実施例1と同様に実施した。結果を表1に示した。
【0035】
[比較例1〜2]
実施例1において、フェニルホスフィン酸0.023質量部の代わりに表1に示す化合物種、量に変更したこと以外は実施例1と同様に実施した。結果を表1に示した。
【0036】
【表1】

【0037】
[実施例9]
実施例1で得られたポリエステル組成物を溶融紡糸してポリエチレンナフタレート繊維を得た。
【産業上の利用可能性】
【0038】
本発明によれば、剛直な分子鎖を持ち結晶性の低いポリエチレンテレフタレートを改質し、諸物性の改善(高強度化、高ヤング率化、高タフネス化、寸法安定性向上、耐熱性向上、ガスバリア性向上等)を達成しうるポリエステル組成物を提供することが可能となる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
主たる繰り返し単位がエチレンナフタレートであるポリエステルと、該ポリエステルに対し下記一般式(I)〜(III)で表されるリン化合物の少なくとも1種類をポリエステルを構成するジカルボン酸成分のモル数に対して10〜150ミリモル%含有することを特徴とするポリエステル組成物。
【化1】

[上の式中、Rは炭素数4〜12個の炭化水素基であるアルキル基、アリール基又はベンジル基であり、Rは水素原子又は炭素数の1〜12個の炭化水素基であるアルキル基、アリール基又はベンジル基を示す。]
【化2】

[上の式中、Rは水素原子又は炭素数4〜18個の炭化水素基であるアルキル基、アリール基又はベンジル基を示す。分子内に存在するR基は同一でも異なっていてもよい。]
【化3】

[上の式中、Rは炭素数4〜18個の炭化水素基である、2価のアルキレン基、アリーレン基を示す。]
【請求項2】
一般式(I)〜(III)で示されるリン化合物がフェニルホスフィン酸、フェニルホスフィン酸エチレングリコールエステル、亜リン酸ジブチルエステル、亜リン酸ジステアリルエステル、9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキシド又は亜リン酸である請求項1記載のポリエステル組成物。
【請求項3】
ポリエステル組成物が以下(1)及び(2)に示す結晶化特性を示すことを特徴とする請求項1又は2記載のポリエステル組成物。
(1)該ポリエステル組成物を300℃で2分間溶融保持させた後、液体窒素中で固化させる処理を行い得られた急冷固化ポリエステル組成物を、示差走査熱量計を用い窒素気流下20℃/分の昇温条件にて測定し現れる発熱ピークのエネルギーが0.1〜50J/gである。
(2)該ポリエステル組成物を示差走査熱量計を用い窒素気流下20℃/分の昇温条件にて300℃まで加熱し5分溶融保持させた後、窒素気流下10℃/分の降温条件にて測定し現れる発熱ピークのエネルギーが0.1〜50J/gである。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項記載のポリエステル組成物を成形することによって得られるポリエステル成形品。

【公開番号】特開2008−247932(P2008−247932A)
【公開日】平成20年10月16日(2008.10.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−87110(P2007−87110)
【出願日】平成19年3月29日(2007.3.29)
【出願人】(302011711)帝人ファイバー株式会社 (1,101)
【Fターム(参考)】