説明

ポリエチレン系樹脂発泡シート

【課題】接する相手材の汚染を抑制し得るポリエチレン系樹脂発泡シートを提供し、例えば、ディスプレイ用ガラス基板の合紙などに適したポリエチレン系樹脂発泡シートを提供することにある。
【解決手段】高分子型帯電防止剤と界面活性剤とがポリエチレン系樹脂とともに含有されてなるポリエチレン系樹脂発泡シートであって、前記ポリエチレン系樹脂100質量部に対して、前記高分子型帯電防止剤が4〜17質量部となる割合で含有され、且つ、前記界面活性剤として脂肪酸アルカノールアミド系界面活性剤が0.3〜1.2質量部含有されていることを特徴とするポリエチレン系樹脂発泡シートを提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリエチレン系樹脂発泡シートに関し、より詳しくは、ディスプレイ用ガラスなどの包装材や合紙などに用いられる、帯電防止性能を有するポリエチレン系樹脂発泡シートに関する。
【背景技術】
【0002】
ポリエチレン系樹脂発泡シートは、柔軟で緩衝性に優れるため、電子部品や家電製品の梱包材やガラスの合紙などに使用されている。
例えば、液晶ディスプレイやプラズマディスプレイ用のガラス基板は、間にポリエチレン系樹脂発泡シートを介装させた状態で複数枚が積層されてガラスメーカーからディスプレイメーカーに供給されている。
このような用途においては、ポリエチレン系樹脂発泡シートは、通常、ロール状に巻回されたシートロールの状態で用いられており、ガラス基板を重ね合わせるのにあわせて、シートロールから繰り出されて所定寸法に裁断され、該裁断されたものがガラス基板の間に挟み込まれて合紙として用いられている。
【0003】
ところで、一般にポリエチレン系樹脂発泡シートは、そのままの状態では比較的静電気を帯びやすい状態となるために、静電気などによってシート表面に埃などが付着することを防止すべくポリエチレン系樹脂発泡シートに帯電防止剤を含有させることが行われている。
【0004】
この種の帯電防止剤としては、界面活性剤などとして利用されるような所謂低分子型のものと、イオン伝導性ポリマーなどの所謂高分子型のものとが知られており、低分子型帯電防止剤は、比較的帯電防止効果が高くポリエチレン系樹脂発泡シートの製造後、早期に帯電防止効果を発現させる効果を有する一方でポリエチレン系樹脂発泡シート表面にブリードアウトして、当該ポリエチレン系樹脂発泡シートの搬送経路やガラス表面に付着してかえってガラス基板を汚染させるおそれを有する。
【0005】
一方で、高分子型の帯電防止剤は、移行性が低くガラス表面を汚染するおそれは低いものの比較的大量に配合しないと十分な帯電防止効果が発揮されないばかりでなく、高価であるために十分な帯電防止効果を発揮させようとすると合紙や梱包材といった消耗材として気軽に利用することが難しいレベルにまでポリエチレン系樹脂発泡シートのコストを増大させてしまうおそれを有する。
そのようなことから、例えば、下記特許文献1に示すように、低分子型帯電防止剤として機能する界面活性剤を高分子型帯電防止剤と併用することが従来検討されている。
【0006】
しかし、前記のように低分子型帯電防止剤として利用されている界面活性剤は、ポリエチレン系樹脂発泡シートが接する相手材に移行され易いために、単に高分子型帯電防止剤の併用によって界面活性剤の使用量の低減を図っても全く移行しないような状態にはならず、例えば、液晶ディスプレイやプラズマディスプレイのガラス基板、半導体素子、回路基板などといった僅かな汚染をも嫌う製品に接する用途のポリエチレン系樹脂発泡シートに利用することは困難である。
【0007】
なお、ディスプレイメーカーにおいては、ガラス基板を使用する前に付着物を除去するために当該ガラス基板を水で洗浄する工程が行われたりしており、界面活性剤は、ある程度の水溶性を有するために、この洗浄工程で除去されうるものの過度な付着量の場合には、基板表面に残存するおそれを有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2009−62442号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
このことに対して、ポリエチレン系樹脂発泡シートにおける界面活性剤の含有量を減少させることが考えられるが、界面活性剤は、ポリエチレン系樹脂発泡シートの製造直後から機能するものではなく、ある程度時間をかけて表面にブリードアウトすることで帯電防止の効果を発揮するために、含有量を減少させると帯電防止効果が発現しない間に合紙として利用されてしまい、静電気によって埃などが付着した状態で使用されるおそれを有する。
【0010】
なお、界面活性剤は、接触する相手材に付着しやすい一方でポリエチレン系樹脂発泡シートに含まれるその他の成分を相手材に付着させないようにする作用も奏することから、界面活性剤がブリードアウトしていない状態でガラス基板の合紙などに利用すると、ポリエチレン系樹脂に元々含有されていた低分子量成分や、押出し時における分解残渣などをガラス基板の表面に付着させてしまうおそれも有する。
このような成分は、通常、疎水性のものであるから洗浄によっても除去され難く、むしろ、界面活性剤の付着よりも大きな問題になるおそれを有する。
【0011】
このように、従来のポリエチレン系樹脂発泡シートは、接する相手材を汚染するおそれが十分に抑制されてはおらず、清浄度に対する要求の高い製品の緩衝材や包装材として適したものとはなっていないという問題を有する。
【0012】
本発明は、接する相手材の汚染を抑制し得るポリエチレン系樹脂発泡シートを提供し、例えば、ディスプレイ用ガラス基板の合紙などに適したポリエチレン系樹脂発泡シートを提供することを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明者は、上記のような課題を解決すべく、相手材に移行するおそれのない、或いは、移行したとしても、例えば、容易に洗浄除去できる程度の量でポリエチレン系樹脂発泡シートに優れた帯電防止効果を発揮させ得る界面活性剤について鋭意検討を行ったところ、特定の界面活性剤が、他のものに比べて帯電防止効果が早期に発現され少量で優れた効果を発揮し、しかも、仮に相手材に付着しても水等で容易に洗浄除去可能であることを見出して本発明を完成させるに至った。
【0014】
すなわち、ポリエチレン系樹脂発泡シートに係る本発明は、高分子型帯電防止剤と界面活性剤とがポリエチレン系樹脂とともに含有されてなるポリエチレン系樹脂発泡シートであって、前記ポリエチレン系樹脂100質量部に対して、前記高分子型帯電防止剤が4〜17質量部となる割合で含有され、且つ、前記界面活性剤として脂肪酸アルカノールアミド系界面活性剤が0.3〜1.2質量部含有されていることを特徴としている。
【0015】
前記脂肪酸アルカノールアミド系界面活性剤としては、ラウリン酸ジエタノールアミドが好ましく、前記高分子型帯電防止剤としては、ポリエーテル−ポリオレフィンブロック共重合体が好ましい。
【0016】
また、用いる前記高分子型帯電防止剤は、結晶化温度が90℃未満、且つ、メルトマスフローレイトが10g/10min以上、40g/10min以下であることが好ましく、前記ポリエチレン系樹脂は、密度が925kg/m3以上935kg/m3以下、且つ、メルトマスフローレイトが2g/10min以上6g/10min以下であることが好ましい。
【0017】
このようなポリエチレン系樹脂発泡シートは、ディスプレイ用ガラス基板の合紙として好適に用いられ得る。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、ポリエチレン系樹脂発泡シートを帯電防止効果に優れたものとすることができ、しかも、該ポリエチレン系樹脂発泡シートから相手材に界面活性剤が移行することを抑制させうる。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明のポリエチレン系樹脂発泡シートについて、ディスプレイ用ガラス基板の合紙に利用される場合を例示しつつその実施形態を説明する。
該ポリエチレン系樹脂発泡シート(以下、単に「発泡シート」ともいう)は、高分子型帯電防止剤と界面活性剤とがポリエチレン系樹脂とともに含有されたポリエチレン系樹脂組成物を押出し発泡させてシート状に形成されたものである。
【0020】
本実施形態の発泡シートを構成する前記ポリエチレン系樹脂としては、メルトマスフローレイト(以下「MFR」ともいう)が2〜6g/10min、かつ、樹脂密度が925kg/m3以上、935kg/m3以下の低密度ポリエチレン樹脂が好ましい。
上記のようなMFRの低密度ポリエチレン樹脂が好ましいのは、MFRが2g/10min未満では、押出機中で高分子型帯電防止剤との混練性に問題を生じて帯電防止性能が低下したり、押出発泡時に破泡などを生じて良好な発泡シートを得ることが難しくなるおそれを有するためである。
また、MFRが6g/10minを超えると溶融張力が低くなりすぎ低密度の発泡体を得にくくなったり、ダイス先端にメヤニ状の堆積物が発生しやすくなる。
【0021】
なお、このメルトマスフローレイトは、本明細書中においては、特段の断りがない限りにおいて、後述する高分子型帯電防止剤のMFRについても、JIS K 7210:1999「プラスチック−熱可塑性プラスチックのメルトマスフローレイト(MFR)」及びメルトボリュームフローレイト(MVR)の試験方法」B法記載の方法(但し、試験温度190℃、荷重21.18N)により測定される値を意図している。
【0022】
本実施形態の発泡シートを構成する前記ポリエチレン系樹脂として、上記のような密度を有していることが好ましいのは、樹脂密度が925kg/m3未満では、押出後の発泡シートからの発泡剤の逸散が速く、樹脂自体の剛性が小さく、収縮を抑制できなくなるおそれがある一方で樹脂密度を935kg/m3を超えた値とすると樹脂自体の剛性が大きすぎて、発泡シートが包装材としてのクッション性を失うおそれを有するためである。
【0023】
前記ポリエチレン系樹脂とともに発泡シートを構成する前記高分子型帯電防止剤としては、結晶化温度が90℃未満でかつMFRが10〜40g/10minの高分子型帯電防止剤が好ましい。
高分子型帯電防止剤の結晶化温度が90℃未満であることが好ましいのは、90℃以上であると、押出機中で結晶化が進んで分散が悪くなったり、また、押出発泡時に気泡膜が延伸される際、高分子型帯電防止剤が変形せず、塊となって帯電防止剤の分散粒子間距離が広くなって添加量に見合う帯電防止機能を発現させ難いためである。
【0024】
また、高分子型帯電防止剤のMFRが前記のような範囲内であることが好ましいのは、高分子型帯電防止剤のMFRが10g/10min未満では、押出機中やダイス内でのポリエチレン樹脂への分散が不均一となって表面固有抵抗値は優れるものの静電気減衰率が悪くなる傾向を示すためである。
また、MFRが40g/10minを超えるとポリエチレン系樹脂との分散性が低下すると共にポリエチレン系樹脂組成物の溶融張力を低下させてしまうために低密度の発泡シートが得られなかったり、連通化したような粗大気泡を発生させるおそれを有する。
【0025】
なお、前記結晶化温度は、本明細書中においては、特段の断りがない限りにおいて、JIS K7122「プラスチックの転移温度測定方法」記載の方法に従って測定した値を意図している。
具体的には、示差走査熱量計(例えば、エス・アイ・アイナノテクノロジー社製「DSC6220」)を用い、測定容器に試料を約6.5mg充てんして、窒素ガス流量30ml/minのもと10℃/minの昇温冷却速度で30℃〜200℃の間で昇温冷却し、冷却時の発熱ピーク温度を結晶化温度として測定することができる。
なお、発熱ピークが2つ以上現れる場合、全ピーク面積の5%以上を有する面積ピークの内、最も高温側のピークの頂点の温度を結晶化温度とする。
【0026】
前記高分子型帯電防止剤としては、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、ポリエチレングリコール、ポリエステルアミド、ポリエーテルエステルアミド、エチレン−メタクリル酸共重合体などのアイオノマー、ポリエチレングリコールメタクリレート系共重合体等の第四級アンモニウム塩、特開2001−278985号公報に記載のオレフィン系ブロックと親水性ブロックとの共重合体等が挙げられる。
【0027】
これらの中では、オレフィン系ブロックと親水性ブロックとの共重合体が好ましく、ポリエーテル−ポリオレフィンブロック共重合体(ポリエーテル系ブロックとポリオレフィン系ブロックのブロック共重含体)を前記高分子型帯電防止剤としてポリエチレン系樹脂組成物に含有させることが好ましい。
なお、高分子型帯電防止剤としては、2以上の物質の混合品であっても良く、帯電防止性能の更なる向上を目的とし、前記ブロック共重合体にポリアミドを混合したもの、またはポリアミド系ブロックをさらに共重合させたものであってもよい。
【0028】
前記高分子型帯電防止剤としては、プロピレンを70モル%以上含むオレフィン系ブロックとポリエーテル系ブロックとの共重合体を主成分とするものがより好ましい。
ここで「主成分」とは、含有する全ての高分子型帯電防止剤中に占めるポリエーテル−ポリオレフィンブロック共重合体の割合が、50質量%以上であることをいう。
なお、前記ポリエーテル−ポリオレフィンブロック共重合体が高分子型帯電防止剤に占める割合を70質量%以上とすることが好ましく、80質量%以上とすることがさらに好ましい。
【0029】
本実施形態のポリエチレン系樹脂発泡シートを構成するポリエチレン系樹脂組成物における、前記ポリエチレン系樹脂と前記高分子型帯電防止剤との配合割合としては、ポリエチレン系樹脂100質量部に対して、前記高分子型帯電防止剤が4〜17質量部となる割合とされることが重要である。
ポリエチレン系樹脂組成物における高分子型帯電防止剤の配合割合が前記範囲内であることが重要なのは、前記範囲の下限値未満では、発泡シートの帯電防止性能が不足するおそれがあり、静電気によって発泡シートに塵埃を付着させるおそれを有するためであり、前記範囲の上限値を超えて含有させると、それ以上の帯電防止性能の向上を期待することが難しくなり、単にコストアップになるばかりでなくポリエチレン系樹脂組成物の発泡性を低下させて低密度の発泡シートが得られなくなるおそれを有するためである。
【0030】
この高分子型帯電防止剤とともにポリエチレン系樹脂発泡シートに含有させる前記界面活性剤は、所謂低分子型帯電防止剤として帯電防止に機能するものであり、本実施形態においては、前記界面活性剤として脂肪酸アルカノールアミド系界面活性剤を採用することが重要である。
この脂肪酸アルカノールアミド系界面活性剤とは、脂肪酸とアルカノールアミンから形成されるものであり、例えば、炭素数が8〜20の飽和又は不飽和脂肪酸基をアルカノールアミンの窒素原子に結合させたものを挙げることができる。
このアルカノールアミンとしては、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、イソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、エチルエタノールアミン、ブチルエタノールアミン、イソプロピルエタノールアミン等が挙げられる。
なかでも、カプリン酸(C10)、ラウリン酸(C12)、ミリスチン酸(C14)、パルミチン酸(C16)と、ジエタノールアミン又はモノエタノールアミンのいずれかとからなるものが好ましく、ラウリン酸ジエタノールアミドが特に好ましい。
【0031】
このラウリン酸ジエタノールアミドをはじめとする脂肪酸アルカノールアミド系界面活性剤は、前記高分子型帯電防止剤との相乗効果によって、ポリエチレン系樹脂組成物に僅かな量ですばやく帯電防止効果を付与することができ、該脂肪酸アルカノールアミド系界面活性剤を含有させることによって発泡シートをディスプレイ用ガラス基板のような汚染を嫌う部材の緩衝材(合紙)として好適なものとすることができる。
本実施形態のポリエチレン系樹脂発泡シートを構成するポリエチレン系樹脂組成物における前記ポリエチレン系樹脂と当該脂肪酸アルカノールアミド系界面活性剤との配合割合については、ポリエチレン系樹脂100質量部に対して、脂肪酸アルカノールアミド系界面活性剤を0.3〜1.2質量部含有させることが重要である。
【0032】
ポリエチレン系樹脂組成物における脂肪酸アルカノールアミド系界面活性剤の配合割合が前記範囲内であることが重要なのは、前記範囲の下限値未満では、発泡シートの帯電防止性能が不足するおそれがあり、静電気によって発泡シートに塵埃を付着させるおそれを有するためであり、前記範囲の上限値を超えて含有させると、それ以上の帯電防止性能の向上が期待できなくなるとともにディスプレイ用ガラス基板に対する当該界面活性剤の過度な付着が生じてしまうおそれを有するためである。
【0033】
この脂肪酸アルカノールアミド系界面活性剤、なかでも、ラウリン酸ジエタノールアミドは、水洗によってガラス基板から容易に除去することができる点においても好ましい。
このような界面活性剤を高分子型帯電防止剤と併用することで、これらの配合量などにもよって異なるが、例えば、一般的なガラス基板の合紙にされるような発泡シートであれば、発泡シート製造後24 時間以内経過した時点において、その表面抵抗率を、10の13乗未満(1012(Ω/□)オーダー)に低下させることができる。
【0034】
すなわち、この脂肪酸アルカノールアミド系界面活性剤は、従来の界面活性剤と違って、すばやく帯電防止効果が発揮されることから、大量配合することなく静電気による塵埃等の付着を防止することができるとともにガラス基板との接触時間が長時間に及んだとしても、従来のものに比べて移行量を低減させることができ、しかも、仮に移行が見られたとしてもアルカリ洗浄水などで容易に洗浄除去することができるために汚染を嫌うガラス基板の合紙などに特に好適なものであるといえる。
【0035】
このような発泡シートは、ポリエチレン系樹脂組成物に、さらに、発泡性を付与するための成分を加えて、一般的な押出発泡による製造方法を選択して製造することができる。
この発泡のための成分としては、発泡剤や気泡調整剤を挙げることができ、これら以外にも、必要に応じて、更に、熱安定剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、着色剤等の添加剤を前記ポリエチレン系樹脂組成物に添加することもできる。
【0036】
なお、前記発泡剤としては、イソブタンを50モル%以上、好ましくは60モル%以上、特に好ましくは70モル%以上含有する発泡剤を用いることが好ましい。
このような割合でイソブタンを含有させることが好ましいのは、イソブタンの量が50モル%未満の発泡剤では、ポリエチレン系樹脂を発泡に適した925〜935kg/m3の樹脂密度のものから選択したとしても、その気泡膜をその他の発泡剤が透過しやすくなって、収縮が大きくなりすぎるおそれを有するためである。
【0037】
イソブタン以外の発泡剤成分としては、ハロゲン非含有発泡剤が好ましい。
具体的な化合物としては、ノルマルブタン、プロパン、ペンタン、ヘキサン、シクロブタン、シクロペンタンなどの炭化水素、二酸化炭素、窒素などの無機ガスを挙げることができる。
ただし、本発明のようにイソブタン比率を高くすると、発泡体の連続気泡率が大きくなるおそれがあるので、イソブタン以外の発泡剤成分を含有させる場合は、ノルマルブタンのような、イソブタンよりもポリエチレン系樹脂との相溶性に優れる発泡剤を2モル%以上含有させることが好ましい。
【0038】
従って、発泡剤としては、イソブタン含有量50モル%以上、ノルマルブタン含有量2モル%以上の混合ブタンとすることが好ましい。
すなわち、前記発泡剤としては、イソブタン50〜98モル%とノルマルブタン2〜50モル%の混合ブタンが好ましく、イソブタン60〜97モル%とノルマルブタン3〜40モル%の混合ブタンがより好ましく、イソブタン70〜96モル%とノルマルブタン4〜30モル%の混合ブタンが特に好ましい。
【0039】
このようにしてイソブタン/ノルマルブタンの混合ブタンを用いると、イソブタンによって、押出発泡工程における発泡剤の急激な逸散が抑制される一方、ポリエチレン系樹脂との相溶性が優れるノルマルブタンが、イソブタンによる発泡体の連続気泡率の増大を抑制するので、収縮が少なく、かつ連続気泡率の少ないクッション性に優れた発泡シートを得ることができる。
【0040】
なお、発泡剤の量は、求める発泡度合いにもよるが、密度が925〜935kg/m3、MFRが2〜6g/10minのポリエチレン系樹脂と結晶化温度が90℃未満、かつMFRが10〜40g/10minの高分子型帯電防止剤との混合物に対する発泡剤の添加割合は、前記混合物100質量部に対して、通常、5質量部以上、25質量部以下とされる。
通常、このような範囲とされるのは、発泡剤の添加割合が5質量部未満であると十分な発泡を得にくく、25質量部を超えると、気泡膜が破泡して良好な発泡体が得られないおそれを有するためである。
【0041】
また、発泡剤によって形成される気泡を調整するための前記気泡調整剤としては、タルク、シリカなどの無機粉末や分解型発泡剤としても用いられる多価カルボン酸と炭酸ナトリウムあるいは重曹(重炭酸ナトリウム)との混合物、アゾジカルボン酸アミドなどが挙げられる。
これらは単独で用いても、併用してもよい。添加量は、ポリエチレン系樹脂100質量部あたり0.5質量部以下が好ましい。
【0042】
この発泡シートの密度(見掛け密度)については、特に限定されるものではなく、ガラス基板の合紙として一般に求められているクッション性を発揮させる程度の密度とすれば良く、通常、70kg/m3未満であり、好ましくは10kg/m3以上、60kg/m3以下である。
このような密度が、選択されているのは、密度が70kg/m3以上では、発泡シートの柔軟性が不足して緩衝性が低いものとなるおそれを有するためであり、密度が小さすぎると発泡シートの強度が十分なものにならない結果、緩衝性が低いものとなるおそれを有するためである。
さらに、気泡膜の厚みが薄くなりすぎると、収縮が大きくなる結果、長尺な発泡シートを作製した際に、これを一つのロールとして巻き取ることが困難になる。
したがって、密度を10kg/m3以上とすることが好ましく、15kg/m3以上とすることが好ましいものである。
【0043】
本実施形態に係る発泡シートの製造方法について、一例を挙げると、前記ポリエチレン系樹脂組成物を押出し発泡して押出発泡シートを作製する押出発泡工程、押し出されたシートを巻取り機により巻き取って原反ロールを作製する巻き取り工程、巻き取った原反ロールを一定期間熟成させる熟成工程、巻き直し機などで原反ロールを製品ロール用に巻きなおす化粧巻き工程を行う態様が挙げられる。
【0044】
(押出発泡工程)
具体的には、樹脂密度が925〜935kg/m3かつMFRが2〜6g/10minのポリエチレン系樹脂と、結晶化温度が90℃未満、かつMFRが10〜40g/10minの高分子型帯電防止剤と、脂肪酸アルカノールアミド系界面活性剤を含んだマスターバッチとを、前記ポリエチレン系樹脂100質量部に対して、前記高分子型帯電防止剤が4〜17質量部となり、前記脂肪酸アルカノールアミド系界面活性剤が0.3〜1.2質量部となるように配合し、さらに、気泡調整剤を含んだマスターバッチを配合して、この配合物を先端部にサーキュラーダイを接続した押出機に供給して溶融混練する。
このとき、一旦、混練物が押出しに適した温度以上になるように加熱して発泡剤の分散性を向上させた状態でこの押出し機の途中に設けた発泡剤注入口からイソブタンを50モル%以上含有する発泡剤を加えてさらに溶融混練し、その後、温度を下げてサーキュラーダイの円環状の開口から発泡状態で押し出させて円筒状の発泡体とし、前記サーキュラーダイの前方に設けた前記開口よりも径大な冷却マンドレルの外周面に前記発泡体を摺接させて周方向に延伸しつつ冷却し、該冷却後の発泡体に押出し方向に沿って切断したものを開いて平坦なシートにさせる。
この押出し発泡を連続的に実施することで長尺な帯状の発泡シートを作製することができる。
【0045】
この発泡シートの製造方法では、前記の通り、MFRが2〜6g/10minのポリエチレン系樹脂とMFRが10〜40g/10minの高分子型帯電防止剤を脂肪酸アルカノールアミドとともに含有するポリエチレン系樹脂組成物を原料として用いるため、所定範囲のMFRを有するポリエチレン系樹脂、並びに、高分子型帯電防止剤によって当該押出発泡工程において、吐出量を上げても、発泡に適する温度に樹脂温度を低下させることができ、押出量を増やすことができる。
したがって、発泡シート製造を生産性に優れたコンディションで実施することができる。
【0046】
(巻き取り工程)
前記押出発泡工程において得られた長尺状の発泡シートを巻取り機によってロール状に巻き取る本工程では、巻き取り時にできるだけ小さい張力で緩く巻き取ることが好ましい。
これは、小さい張力で緩く巻き取ることにより、収縮した厚みが回復するスペースをシートどうしの間に確保することができ、一旦収縮した発泡シートが回復する時に、元の厚み近くになりやすいためである。
また、このことによってロール内の厚みバラツキをより少なくすることができる。
すなわち、張力が高いと、柔らかい高発泡のポリエチレン系樹脂発泡シートは、引っ張られて伸びたり、巻き縮まって厚みが実際よりも薄くなった状態で巻かれることになるだけでなく、厚み方向に押しつぶされてしまい製品厚みが薄くなってしまうおそれがある。
反対に、張力が小さすぎるとロール状に巻くことが困難になるため、具体的にはシート幅1mあたり4.9〜29.4Nの平均張力とすることが好ましい。
【0047】
また、巻取り機による巻き取りは、押出発泡工程後、できるだけ短時間に行うことが好ましい。
押出発泡後、巻き取られるまでの巻きあがり時間を短くすることにより、巻き取られる発泡シートからの発泡剤の逸散量を少なくし、巻き取り段階における発泡シートの厚み減少を抑えることができる。
これにより、ロールの巻き芯部と外周部のシート厚み差を小さくすることができる。
具体的には巻き上がりまでの時間を15分以内とすることが好ましく、巻き上がりまでの時間を15分以内とすることにより、より収縮の少ない状態で巻き取ることができる。
【0048】
また、巻取り機の巻き芯の直径は、大きいほうが好ましく、具体的には直径140mm以上とすることが好ましい。
直径が大きいと、張力コントロールが行いやすく、全体をほぼ同じ張力で巻けるため、厚み差が発生しにくい。
一方、巻き芯の直径が140mm未満であると、巻き始めの張力を大きくしないと巻きにくく、巻き芯部付近の厚みが薄くなってしまいやすくなる。
ただし、反対に、巻き芯直径が大きくなりすぎると、大掛かりな巻き取り設備が必要になるため、巻き芯の最大直径は適宜制約される。
【0049】
前記のように、この発泡シートの製造方法では、前記押出発泡工程において、吐出量を上げて押出量を増やすことができることから、巻き取り工程にて巻き取りスピードを速くすることができ、ロールの巻きあがり時間も短くすることができる。
したがって、ロール巻きあがり時間を短縮できて、発泡剤の逸散量を減少させることができるため、結果的に発泡シートの収縮を少なくすることができる。
【0050】
(熟成工程)
この発泡シートの製造においては、押出発泡が終了したシートを巻き取り工程で巻き取った原反ロールを一定の雰囲気状態で一定期間放置して熟成させ、この熟成によって、発泡シートの寸法回復及び余分な発泡剤の発散・除去を行う。
収縮防止剤を加えた発泡シートの場合、通常10日間ほど熟成させる必要がある。
しかし、本実施形態における発泡シートの製造方法では、収縮防止剤を用いない場合、熟成工程における発泡剤の逸散及び空気の侵入が早く、熟成期間を短縮することができ、およそ3〜4日で足りる。
熟成工程においては、巻き取った発泡シート内で均一に厚みを回復しやすくするために、巻き芯が水平になるようにし、かつ、空中に浮かした吊り状態でロール状の発泡シートを放置して行うことが好ましい。
また、熟成温度は、低いと寸法回復や発泡剤の空気との置換などに長時間要し、高いと発泡シートが熱収縮するおそれがあるので、15〜55℃が好ましく、20〜50℃がより好ましい。
【0051】
(化粧巻き工程)
この化粧巻き工程は、熟成の終わった原反ロールから発泡シートを繰り出すとともに、繰り出された発泡シートを別の巻き芯に巻き取って原反ロールと同じ長さの製品ロールを作製する方法、或いは、途中で切断して原反ロールよりも短い製品ロールを作製する方法、一つの原反ロールの末端に別の原反ロールの先端部を接合して複数の発泡シートが連結された製品ロールを作製する方法などを採用して実施することができる。
本実施形態に係る発泡シートには、すばやく帯電防止効果が発現することからこの化粧巻き工程において原反ロールから発泡シートを繰り出す際に静電気が生じることが抑制され、塵埃等の付着のない清浄な発泡シートを所定長さ巻き取った製品ロールを作製することができる。
【0052】
このように本実施形態においては、ガラス基板の合紙として特に優れた発泡シートを得ることができる。
なお、本発明の発泡シートは、その用途をガラス基板の合紙に限定するものではなく、各種用途に利用することができる。
【実施例】
【0053】
次に実施例を挙げて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0054】
(実施例1)
ポリエチレン系樹脂として日本ポリエチレン株式会社製の低密度ポリエチレン樹脂(LDPE)(商品名:「LF580」、密度:928kg/m3、MFR=4.0g/10min)100質量部に対して、三洋化成株式会社製の高分子型帯電防止剤(ポリエーテル−ポリプロピレンブロック共重合体)(商品名:「ペレスタット300」、結晶化温度:85.4℃、MFR=20.2g/10min)5質量部、ミヨシ油脂株式会社製の界面活性剤(ラウリン酸ジエタノールアミド)(商品名:「アミコールLDE」)0.3質量部、気泡調整剤マスターバッチ(三協化成製セルマイクMB1023)0.5質量部をφ90mm−φ150mmのタンデム押出機のφ90mmの第一押出機に供給し、押出機内で溶融した後、押出機途中から発泡剤としてブタン(イソブタン/ノルマルブタン=95/5(モル比))を13質量部圧入し、混練した後、φ150mmの第二押出機で発泡に適する温度域(112℃)まで冷却し、出口直径が145mm(スリット0.2mm)のサーキュラーダイより大気中に押出発泡した。
押出発泡された筒状発泡体を直径が520mmの冷却マンドレル上を沿わせて冷却すると共に、1点で切り開くことでシート状の押出発泡シートを得た。
【0055】
引き続き、得られた押出発泡シートを巻取り機にてシート幅1mあたり平均張力20Nで640mの巻き長さでロール状に巻き取った。
なお、巻き芯の直径は150mm、巻き径は960mmであった。発泡シートの坪量は、0.03kg/m2であった。そのロール状の発泡シートを35℃に温調された部屋に、巻き芯が水平になるように、かつ、空中に浮かした状態に吊るして24時間放置し熟成させた。
その後、そのロール状の発泡シートを、巻き直し機にてシート幅1mあたり平均張力20Nで620mの巻き長さで3インチの紙管にロ−ル状に巻き直し、約20℃の部屋に24時間放置し、本実施例のロール状の発泡シートを得た。
本実施例の発泡シートの密度は、巻取り直後において37kg/m3であった。
一方で、室温にて5日間放置した後の当該発泡シートの密度は32kg/m3であった。
【0056】
(比較例1)
界面活性剤(ラウリン酸ジエタノールアミド、0.3質量部)を添加しなかったこと以外は、実施例1で同様に発泡シートを作製した。
【0057】
(評価)
前記実施例1の発泡シート並びに前記比較例1の発泡シートについて、以下のような評価を実施した。
【0058】
(くもり現象評価)
接触する相手材への成分移行による汚染性の評価は、ガラス板の上に発泡シートを乗せ、その上に重りを乗せて放置し、ガラス板の汚れ具合を肉眼で観察して5段階評価を行った。
具体的には、発泡シートを5cm×5cmの大きさに切り、これを洗浄・乾燥したガラス板(日本電気硝子株式会社製 無アルカリガラス OA−10G)の上に乗せ、その上にさらに4kgの重りを乗せて(荷重15690.64Pa)、温度65℃、相対湿度90%の槽内に24時間放置した後、温度25℃、相対湿度60%にて1時間自然冷却した。
そして、発泡シートを取り除いてガラス板の表面のくもり発生(汚れ具合)を肉眼で評価し、結果を以下に示した5段階で評価した。
【0059】
(判定基準)
1.全く移行物を確認することができない。
2.よく見て微かに移行物が確認できる。
3.移行物がうっすらと確認できる。
4.一目ではっきりと移行物が確認できる。
5.全面にべっとりと移行物が確認できる。
【0060】
(接触角評価)
くもり評価に用いた試料と同じように調整した試料(発泡シートの成分を移行させたガラス板)に対する水の接触角を室温で接触角計(協和界面化学製、CA−X型)によって測定した。
【0061】
(洗浄効果評価)
くもり評価、接触角評価した試料をアルカリ洗浄液(pH10の水溶液)で洗浄した後に改めてくもり評価と接触角評価とを実施し、洗浄効果の確認を実施した。
具体的には、くもり評価、接触角評価において調整したガラス板をアルカリ洗浄液に3分間浸した後、流水で洗い流し、その後、さらに蒸留水で濯いで洗浄したものを乾燥させてくもり評価試料並びに接触角測定試料とした。
なお、この接触角は、親水性の高い界面活性剤の付着によって見かけ上、小さく観察されることがあるが、通常、良好な洗浄がなされて付着物が除去されるほど接触角が下がり、接触角が10度以下となるものについては清浄な状態になっていると判断することができる。
【0062】
(表面固有抵抗率)
実施例、比較例の発泡シートに対して、JIS K 6911:1995「熱硬化性プラスチックー般試験方法」記載の方法により表面抵抗率の値を測定した。
具体的には、一辺が10cmの平面正方形状の試験片を温度22℃、湿度60%の雰囲気下に24時間放置した後、温度22℃、湿度60%の環境下、試験装置(アドバンテスト社製、デジタル超高抵抗/微少電流計R8340及びレジスティビティ・チェンバR12702A)を使用し、試験片に、約30Nの荷重にて電極を圧着させ500Vの電圧を印加して1分経過後の抵抗値を測定し、次式により算出した。
ρs=π(D+d)/(D−d)×Rs
ただし、
ρs:表面固有抵抗率(Ω/□)
D:表面の環状電極の内径(cm)(レジスティビティ・チェンバR12702Aでは、7cm)
d:表面電極の内円の外径(cm)(レジスティビティ・チェンバR12702Aでは、5cm)
Rs:表面抵抗(Ω)

なお、測定は3枚のシートに対して実施し相加平均を求めてそれぞれの表面固有抵抗率とした。
【0063】
これらの評価結果を、下記表1に示す。
【表1】

【0064】
上記くもり試験に供した試料の表面付着物を赤外吸収スペクトル(IR)によって確認したところ、ポリエチレンの低分子量成分、並びに、高分子型帯電防止剤が比較例1の試料に付着していることが確認できた。
これは、4kgの重りによって発泡シートが圧接されたために、その圧接部分における発泡シートの構成成分自体がガラス板に移行したためであると考えられる。
一方で、実施例1の試料は、界面活性剤(ラウリン酸ジエタノールアミド)がすばやく発泡シート表面を覆っているために、高分子型帯電防止剤やポリエチレンがガラス板表面に付着することが防止され、くもり試験の結果が比較例1よりも良好になったと見られる。
また、比較例1の試料が洗浄後も同程度のくもりを示すのに対して、実施例1の試料では洗浄によって付着物が洗い流されていることからも上記のような機能が実施例1の試料に作用していることが確認できる。
【0065】
このことからも、本発明の発泡シートが、接する相手剤の汚染防止に有用なものであることがわかり、ガラス基板の合紙などに有用なものであることがわかる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
高分子型帯電防止剤と界面活性剤とがポリエチレン系樹脂とともに含有されてなるポリエチレン系樹脂発泡シートであって、
前記ポリエチレン系樹脂100質量部に対して、前記高分子型帯電防止剤が4〜17質量部となる割合で含有され、且つ、前記界面活性剤として脂肪酸アルカノールアミド系界面活性剤が0.3〜1.2質量部含有されていることを特徴とするポリエチレン系樹脂発泡シート。
【請求項2】
前記脂肪酸アルカノールアミド系界面活性剤が、ラウリン酸ジエタノールアミドである請求項1記載のポリエチレン系樹脂発泡シート。
【請求項3】
前記高分子型帯電防止剤が、ポリエーテル−ポリオレフィンブロック共重合体である請求項1又は2に記載のポリエチレン系樹脂発泡シート。
【請求項4】
前記高分子型帯電防止剤は、結晶化温度が90℃未満、且つ、メルトマスフローレイトが10g/10min以上、40g/10min以下である請求項1乃至3のいずれか1項に記載のポリエチレン系樹脂発泡シート。
【請求項5】
前記ポリエチレン系樹脂が、密度が925kg/m3以上935kg/m3以下、且つ、メルトマスフローレイトが2g/10min以上6g/10min以下である請求項1乃至4のいずれか1項に記載のポリエチレン系樹脂発泡シート。
【請求項6】
ディスプレイ用ガラス基板の合紙として用いられる請求項1乃至5のいずれか1項に記載のポリエチレン系樹脂発泡シート。

【公開番号】特開2013−10906(P2013−10906A)
【公開日】平成25年1月17日(2013.1.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−145840(P2011−145840)
【出願日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【出願人】(000002440)積水化成品工業株式会社 (1,335)
【出願人】(000232243)日本電気硝子株式会社 (1,447)
【Fターム(参考)】