説明

ポリフェニレンサルファイド熱可塑性樹脂組成物

本発明に係るポリフェニレンサルファイド熱可塑性樹脂組成物は、(A)ポリフェニレンサルファイド樹脂20〜99.4重量部;(B)(b1)オレフィン系単量体60ない
し100重量%及びビニル系単量体0ないし40重量%を重合した共重合体40ないし90重量部及び(b2)ビニル系重合体10ないし60重量部をグラフト重合したオレフィ
ン系グラフト共重合体0.5〜10重量部;及び(C)フッ素化ポリオレフィン系樹脂0.1〜10重量部を含んでなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、耐衝撃性及び難燃性が優れたポリフェニレンサルファイド系熱可塑性樹脂組成物に関するものである。より具体的には、本発明はポリフェニレンサルファイド樹脂、オレフィン系グラフト共重合体及びフッ素化ポリオレフィン系樹脂を含んでなり、機械的強度及び難燃性が優れたポリフェニレンサルファイド熱可塑性樹脂組成物に関するものである。
【背景技術】
【0002】
最近、電気電子部品、自動車部品、または化学機器部品などの材料として熱可塑性樹脂が用いられている。従来は、アルミニウムや亜鉛のようなダイキャスティング用金属が習慣的に用いられていた。しかし、現在では、このような金属部品は熱可塑性樹脂、特に強化プラスチックに代替されている。このように電気電子部品などの材料として用いられる熱可塑性樹脂には高い耐熱性と耐薬品性とが要求される。ポリフェニレンサルファイドは、このような要求を充足する熱可塑性樹脂の一つである。ポリフェニレンサルファイドは、耐熱性、寸法安定性、耐薬品性、難燃性及び加工性が優れるため、前記の用途に好適に用いられる。
【0003】
しかし、ポリフェニレンサルファイドには、他のエンジニアリングプラスチックに比べて耐衝撃特性が劣るという根本的な短所がある。
このようなポリフェニレンサルファイド樹脂の耐衝撃特性を改善するためにポリフェニレンサルファイド樹脂に各種エラストマーを配合する方法が提案されている。
【0004】
日本特開昭58−154757号公報には、ポリフェニレンサルファイド樹脂にエポキシ基含有オレフィン系共重合体を配合する方法が開示されている。
また、日本特開平1−306467号公報は、ポリフェニレンサルファイド樹脂に、エポキシ基を含有するオレフィン系共重合体及びエポキシ基、酸無水物基を含有しないエラストマーを配合して製造されたポリフェニレンサルファイド組成物を開示している。
【0005】
日本特開昭62−172056号公報は、ポリフェニレンサルファイドと、不飽和カルボン酸、その無水物またはそれらの誘導体がグラフト共重合されたオレフィン共重合体とを、ブレンドして得られるポリフェニレンサルファイド組成物を開示している。
【0006】
しかし、このようにして製造された組成物では、機械的強度及び耐衝撃性が要求される用途に対していまだ充分ではなく、さらなる改善が多くの場合に求められている。
本発明者は、前記の問題点を解決するため、熱可塑性ポリフェニレンサルファイド樹脂、オレフィン系グラフト共重合体、エポキシ化合物及び無機充填剤を含み、加工性及び寸法安定性を維持しながら機械的強度及びアイゾッド衝撃強度が向上されたポリフェニレンサルファイド樹脂組成物を開発したことがある。
【0007】
しかし、前記組成物では、耐衝撃性、特にアイゾッド衝撃強度をある程度向上させることはできたが、ポリフェニレンサルファイド樹脂の難燃性を維持することができなかった。
【0008】
従って、本発明者は、熱可塑性ポリフェニレンサルファイド樹脂にオレフィン系グラフト共重合体及びフッ素化ポリオレフィン系樹脂を添加して、加工性、寸法安定性、機械的強度を維持しながら優れた耐衝撃性と難燃性とを有するポリフェニレンサルファイド熱可塑性樹脂組成物を開発することに至った。さらに、前記ポリフェニレンサルファイド熱可
塑性樹脂組成物は、エポキシ化合物及び無機充填剤を含むことができる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の目的は、耐衝撃性が優れたポリフェニレンサルファイド熱可塑性樹脂組成物を提供することにある。
本発明の他の目的は、難燃性が優れたポリフェニレンサルファイド熱可塑性樹脂組成物を提供することにある。
【0010】
本発明のまた他の目的は、耐熱性及び耐薬品性が優れたポリフェニレンサルファイド熱可塑性樹脂組成物を提供することにある。
本発明のまた他の目的は、加工性が優れたポリフェニレンサルファイド熱可塑性樹脂組成物を提供することにある。
【0011】
本発明のまた他の目的は、寸法安定性が優れたポリフェニレンサルファイド熱可塑性樹脂組成物を提供することにある。
本発明のその他の目的および優位性は、下記の開示および特許請求の範囲によって明らかにされる。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明に係るポリフェニレンサルファイド熱可塑性樹脂組成物は、(A)ポリフェニレンサルファイド樹脂20〜99.4重量部;(B)(b1)オレフィン系単量体60ない
し100重量%及びビニル系単量体0ないし40重量%を重合した共重合体40ないし90重量部及び(b2)ビニル系重合体10ないし60重量部をグラフト重合して製造した
オレフィン系グラフト共重合体0.5〜10重量部;及び(C)フッ素化ポリオレフィン系樹脂0.1〜10重量部を含んでなる。さらに、本発明に係るポリフェニレンサルファイド熱可塑性樹脂組成物は、(D)1分子内にエポキシ基を2つ以上有するエポキシ化合物0〜3重量部及び(E)充填剤0〜70重量部を含むことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
(A)ポリフェニレンサルファイド樹脂
本発明に用いられるポリフェニレンサルファイド樹脂は、下記構造を有する繰り返し単位を70モル%以上含有する重合体である。70モル%以上の繰り返し単位を含有する前記ポリフェニレンサルファイドは、高い結晶化度、充分な耐熱性及び耐薬品性、優れた耐衝撃性を有する。
【0014】
【化3】

【0015】
本発明に係るポリフェニレンサルファイド樹脂は、線形重合体、分岐型重合体または架橋型重合体、またはその混合物であってもよい。
架橋型ポリフェニレンサルファイド樹脂の製造方法は日本特公昭45−3368号公報に、線形ポリフェニレンサルファイド樹脂の製造方法は日本特公昭52−12240号公報に開示されており、本発明はこれを参照として含む。
【0016】
本発明のポリフェニレンサルファイド樹脂は、50モル%未満、好ましくは30モル%
未満の、下記構造を有する他の繰り返し単位を含むことができる:
【0017】
【化4】

【0018】
本発明において、ポリフェニレンサルファイド樹脂の溶融指数は、樹脂組成物の熱安定性や加工性を考慮して、316℃、2.16kgの荷重で10ないし300g/10分の
範囲であるのが好ましい。溶融指数が300g/10分を超過する場合には強度低下の問
題があり、10g/10分未満の場合には溶融混練及び射出工程時の溶融混練性および加
工性低下の問題が発生する。
【0019】
(B)オレフィン系グラフト共重合体
本発明のオレフィン系グラフト共重合体は、(b1)オレフィン系単量体60ないし1
00重量%及びビニル系単量体0ないし40重量%を重合した共重合体40ないし90重量部及び(b2)ビニル系重合体10ないし60重量部をグラフト重合した共重合体であ
る。
【0020】
前記オレフィン系単量体としては、たとえば、エチレン、プロピレンまたはブチレンなどを用いることができる。これらは単独または2種以上混合して用いることができる。
前記ビニル系単量体の例としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、これらと無水マレイン酸との混合物;ビニルアセテート類;グリシジルメタクリレート、グリシジルアクリレート、グリシジルエタクリレートなどのようなエポキシ基を含有するビニル単量体などを挙げることができる。この中では、メチルアクリレート、エチルアクリレート/無水マレイン酸、ビニルアセテート
、グリシジルメタクリレート及びこれらの混合物が好ましい。
【0021】
前記ビニル系重合体(b2)の例としては、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン
、スチレン−アクリロニトリル共重合体(SAN)のようなスチレンとシアン化ビニル系単量体との共重合体、及びこれらの混合物を挙げることができる。
【0022】
本発明において、前記オレフィン系グラフト共重合体は0.5〜10重量部の範囲で用
いられる。前記共重合体の含量が0.5重量部未満では衝撃補強効果を得ることができない。含量が10重量部を超過する場合には、0.8mm難燃度がV−0を充足できない。
【0023】
(C)フッ素化ポリオレフィン系樹脂
本発明のフッ素化ポリオレフィン系樹脂の例としては、ポリテトラフルオロエチレン、ポリビニリデンフルオライド、テトラフルオロエチレン/ビニリデンフルオロライド共重
合体、テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体、及びエチレン/テトラフルオロエチレン共重合体を挙げることができる。前記フッ素化ポリオレフィン系樹脂は単独でまたは混合物として組み合わせて用いることができる。
【0024】
前記フッ素化ポリオレフィン系樹脂は、フッ素化ポリオレフィン樹脂を含有する樹脂組成物が押出される時、繊維状網状(fibrillar network)を形成して、燃焼時に樹脂の流れ粘度を低下させ、収縮率を増加させて樹脂の滴下現象を防止する。
【0025】
本発明で用いられるフッ素化ポリオレフィン系樹脂は公知の重合方法で製造することができ、例えば、7ないし71kg/cm2の圧力と0ないし200℃の温度、好ましくは20ないし100℃の条件でナトリウム−、カリウム−またはアンモニウム−パーオキシジサルフェートなどのフリーラジカル形成触媒の存在下、水性溶媒中で製造される。
【0026】
フッ素化ポリオレフィン系樹脂はエマルジョン状態または粉末状態で用いられる。エマルジョン状態で用いる場合には、フッ素化ポリオレフィン系樹脂の分散性は良好であるが、製造工程が複雑になるという短所がある。従って、フッ素化ポリオレフィン系樹脂が樹脂組成物中で全体に均一に分散されて繊維状網状を形成することができれば、粉末状態で用いるのが好ましい。
【0027】
本発明の好ましいフッ素化ポリオレフィン系樹脂は、平均粒径が0.05〜1,000μmで、密度が1.2〜2.3g/cm3であるポリテトラフルオロエチレンである。
本発明で前記フッ素化ポリオレフィン系樹脂は0.1〜10重量部の範囲で用いられる。前記フッ素化ポリオレフィン系樹脂の使用量が10重量部を超過する場合には、該フッ素化樹脂が樹脂組成物中で分散することができず、押出が難しくなる。
【0028】
(D)エポキシ基を2つ以上有するエポキシ化合物
1分子内にエポキシ基を2つ以上有する本発明に係るエポキシ化合物は、下記一般式I
で表される:
【0029】
【化5】

【0030】
前記式において、R1、R2は互いに独立にC6-8のアリール基であり、nは0または自
然数であり、0または1が好ましい。
エポキシ基を1つ有するエポキシ化合物が用いられた場合、樹脂組成物は充分な機械的強度及び耐衝撃性を得ることができない。またエポキシ基を4つ以上有するエポキシ化合物が用いられた場合には、反応が急に進行されて、樹脂組成物の流動性が低下する。
【0031】
前記エポキシ基を2つ以上有するエポキシ化合物の例としては、ポリグリシジルエーテル化合物、ポリグリシジルアミンエポキシ化合物、ビスフェノールA型エポキシ化合物、ビスフェノールF型エポキシ化合物、レゾルシノール型エポキシ化合物、テトラヒドロキシビスフェノールF型エポキシ化合物、クレゾールノボラック型エポキシ化合物、フェノールノボラック型エポキシ化合物、脂環式エポキシ化合物などがある。この中では、ビスフェノールA型エポキシ化合物が樹脂組成物の耐衝撃性または押出作業性の面で好ましい。
【0032】
本発明のエポキシ基を2つ以上有するエポキシ化合物は、0〜3重量部の範囲で用いられる。
(E)充填剤
本発明で用いられる充填剤は、繊維状充填剤、粉粒子状充填剤及びこれらの混合物を含む。前記繊維状充填剤の例としては、ガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維、チタン酸カリウム繊維、炭化珪素繊維、ウォラストナイトなどを挙げることができる。粉粒子状充填剤の例としては、炭酸カルシウム、シリカ、酸化チタン、カーボンブラック、アルミナ、炭酸リチウム、酸化鉄、二硫化モリブデン、黒鉛、ガラスビーズ、滑石、クレー雲母、酸化ジルコニウム、珪酸カルシウム、窒化硼素などを挙げることができる。
【0033】
本発明の前記充填剤は0〜70重量部の範囲で用いられる。
本発明のポリフェニレンサルファイド熱可塑性樹脂組成物は、それぞれの用途に応じて、他の添加剤、たとえば、酸化防止剤、離型剤、難燃剤、潤滑剤、顔料や染料などの着色剤、少量の各種ポリマーなどをさらに含むことができる。
【0034】
本発明の樹脂組成物は公知の方法で製造することができる。例えば、前述した構成成分と添加剤を全て混合した後、押出機内で溶融押出してペレット形態に製造することができる。
【0035】
本発明の樹脂組成物は各種成形方法に用いられ、各種成形品を形成することができる。前記組成物は特に、優れた機械的強度、加工性及び耐衝撃性が要求される、マグネシウムやアルミニウムのダイキャスティングの代替素材及び電気電子部品または精密部品に好適に用いられる。
【0036】
本発明は、下記の実施例により、より具体化されるが、下記の実施例は本発明の具体的な例示目的のためであり、特許請求の範囲に記載された本発明の保護範囲を限定したり制限しようとするのではない。下記実施例において、すべての部及び%は他の言及がない限り、重量基準である。
【実施例】
【0037】
実施例及び比較例で用いられた各成分は以下のとおりである:
(A)ポリフェニレンサルファイド樹脂
溶融指数(MI)が316℃、2.16kgの荷重で50ないし100g/10分であ
る日本のDIC社のポリフェニレンサルファイド樹脂(PPS)を用いた。
【0038】
(B)オレフィン系グラフト共重合体
日本油脂(Nippon oil fats)社のModiper A4400(商品名)を用いた。
【0039】
(C)フッ素化ポリオレフィン系樹脂
米国Dupont社のテフロン(登録商標)7AJを用いた。
(D)エポキシ基を2つ以上有するエポキシ化合物
(d1)エポキシ基を2つ有するエポキシ化合物
米国ユニオンカーバイド(Union Carbide)社のERL−4221(商品名)を用いた。
【0040】
(d2)エポキシ基を3つ有するエポキシ化合物
日本化薬(Nippon Kayaku)社のEOCN−104S(商品名)を用いた。
【0041】
(E)充填剤
カップリング剤としてのアミノシラン及びメタクリルオキシシラン、滑剤及び糊付剤で処理され、直径13μm、チョップ(chop)の長さ3mmの韓国オウェンスコーニング(Owens Corning)社製のガラス繊維を用いた。
【0042】
[実施例1〜4]
表1に示した成分、酸化防止剤、熱安定剤を通常の混合機内に添加して混合し、混合物をL/D=36、Φ=45mmの二軸押出機を用いて押出し、ペレット形態の押出物を製
造した。製造されたペレットを射出温度320℃で10oz射出機を用いて試験片に成形し、該試験片の難燃度およびその他の物性を測定した。
【0043】
[比較例1〜4]
比較例1〜4は、各成分の量を変えたほかは前記実施例1〜4と同様な方法で実施した。
【0044】
【表1】

【0045】
前記実施例1〜4及び比較例1〜4により製造された試験片を、23℃、相対湿度50%で48時間放置した後、試験片の物性を下記の方法で測定した:
(1)難燃度:UL94VB難燃規定により0.8mm厚さで難燃度を測定した。
(2)曲げ強度:ASTM D790により曲げ強度を測定した。
(3)衝撃強度:ASTM D256(1/8″ノッチ)により、ノッチ付きアイゾッド
衝撃強度を測定した。
【0046】
テストの結果は下記の表2に表した:
【0047】
【表2】

【0048】
前記表2から分かるように、ポリフェニレンサルファイド樹脂、オレフィン系グラフト共重合体及びフッ素化ポリオレフィン系樹脂を用いた実施例1の樹脂組成物は、比較例1に比べて優れた難燃性を示した。さらに、エポキシ化合物及び充填剤をさらに含む実施例2〜4の樹脂組成物は向上された機械的物性を示した。
【0049】
本発明はこの分野の通常の知識を有する者により容易に利用されることができ、本発明の変形や変更の多くは、特許請求の範囲によって特徴付けられる本発明の領域に含まれる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)ポリフェニレンサルファイド樹脂20〜99.4重量部;
(B)(b1)オレフィン系単量体60ないし100重量%及びビニル系単量体0ない
し40重量%を重合した共重合体40ないし90重量部及び(b2)ビニル系重合体10
ないし60重量部をグラフト重合したオレフィン系グラフト共重合体0.5〜10重量部;及び
(C)フッ素化ポリオレフィン系樹脂0.1〜10重量部;
を含んでなることを特徴とする、ポリフェニレンサルファイド熱可塑性樹脂組成物。
【請求項2】
さらに前記組成物が、下記式(I)で表されるエポキシ化合物(D)を0〜3重量部
含むことを特徴とする、請求項1に記載のポリフェニレンサルファイド熱可塑性樹脂組成物:
【化1】

前記式において、R1、R2は互いに独立にC6-8のアリール基であり、nは0または自
然数である。
【請求項3】
さらに前記組成物が、充填剤(E)を0〜70重量部含むことを特徴とする、請求項1または2に記載のポリフェニレンサルファイド熱可塑性樹脂組成物。
【請求項4】
前記ポリフェニレンサルファイド樹脂が、下記構造を有する繰り返し単位を70モル%以上含有し、316℃、2.16kgの荷重で10ないし300g/10分の溶融指数を
有することを特徴とする、請求項1に記載のポリフェニレンサルファイド熱可塑性樹脂組成物:
【化2】


【請求項5】
前記オレフィン系単量体が、エチレン、プロピレン、ブチレン及びこれらの混合物よりなる群から選択されることを特徴とする、請求項1に記載のポリフェニレンサルファイド熱可塑性樹脂組成物。
【請求項6】
前記ビニル系単量体が、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、これらと無水マレイン酸との混合物;ビニルアセテート類;グリシジルメタクリレート、グリシジルアクリレート、グリシジルエタクリレート及びこれらの混合物よりなる群から選択されることを特徴とする、請求項1に記載のポリフェニレンサルファイド熱可塑性樹脂組成物。
【請求項7】
前記ビニル系重合体が、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、スチレンとシアン化ビニル系単量体との共重合体及びこれらの混合物よりなる群から選択されることを特徴
とする、請求項1に記載のポリフェニレンサルファイド熱可塑性樹脂組成物。
【請求項8】
前記フッ素化ポリオレフィン系樹脂が、平均粒径0.05〜1000μmで、密度が1.2〜2.3g/cm3であることを特徴とする、請求項1に記載のポリフェニレンサルファイド熱可塑性樹脂組成物。
【請求項9】
前記エポキシ化合物が、ポリグリシジルエーテル化合物、ポリグリシジルアミンエポキシ化合物、ビスフェノールA型エポキシ化合物、ビスフェノールF型エポキシ化合物、レゾルシノール型エポキシ化合物、テトラヒドロキシビスフェノールF型エポキシ化合物、クレゾールノボラック型エポキシ化合物、フェノールノボラック型エポキシ化合物、脂環式エポキシ化合物よりなる群から選択されることを特徴とする、請求項2に記載のポリフェニレンサルファイド熱可塑性樹脂組成物。

【公表番号】特表2007−512406(P2007−512406A)
【公表日】平成19年5月17日(2007.5.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−541022(P2006−541022)
【出願日】平成16年10月13日(2004.10.13)
【国際出願番号】PCT/KR2004/002609
【国際公開番号】WO2005/049732
【国際公開日】平成17年6月2日(2005.6.2)
【出願人】(500005066)チェイル インダストリーズ インコーポレイテッド (263)
【Fターム(参考)】