説明

ポンプユニット

【課題】水流噴出機能と湯水噴出機能とを有する循環アダプタに湯水を供給するポンプユニットにおいて、コントローラとの通信を行うことなく自律動作可能なポンプユニットを得る。
【解決手段】湯水が循環回路内3を流通する流量を、第1流量と第2流量との2段階で検知する補助流量センサ22を設けたため、補助流量センサ22により循環回路内の小流量の湯水を検出でき、ポンプ7の動作が開始された第1の時期を判別できる。また、第2流量の検知によりポンプ20の補助吐出量が十分となった第2の時期を判別できると共に、第2流量の検知がされなくなった時点でポンプ7が動作を停止した第3の時期を判別することが可能となる。従って、運転モードに適合した吐出量制御が最小限の期間で且つ、最小限の補助吐出量で可能とすることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は浴槽に湯水を供給するために使用されるポンプユニットに関し、特に、気泡水流浴または無気泡水流浴のための水流噴出機能と追焚または湯張り用の湯水を噴出する湯水噴出機能とを有する循環アダプタを備えたポンプユニットに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、浴槽の給湯システムは、風呂給湯器から新規な湯水が供給される注湯運転モード、浴槽内の湯水を再度給湯器に戻して加熱、再供給する追焚運転モード、気泡を湯水に混在させて気泡噴流を噴出させる気泡運転モード、更には、湯水に超音波振動を与えて噴出させる超音波運転モード等消費者のニーズに合せて様々な湯水の供給形態を有している。
【0003】
複数の運転モードを備えた浴槽の給湯システムについて、図5に基づいて説明する。
通常、浴槽の給湯システムは、浴槽1,風呂給湯器2,浴槽1の湯水を風呂給湯器2との間で循環させる循環回路3及び循環アダプタ4から構成されている。風呂給湯器2はガス等の燃焼部と熱交換部とからなる第1熱供給部5と風呂追焚用の第2熱供給部6と湯水を循環させるためのポンプ7とからなり、夫々の機器はコントローラ8によって制御される。また、コントローラ8は操作パネル9に電気的に接続されており、使用者が操作パネル9上に設置されている運転モード毎に設けられた押し釦を押すことによって風呂の湯張指示や各種モード選択の指示がコントローラ8に伝達され風呂給湯器2の作動が開始される。ポンプ7下流には流量センサ10が設けられ、安全上の観点から所定流量以上の湯水が流れていなければ第2熱供給部6による加熱動作が行われないように追焚制限機能が設けられている。
【0004】
一方、前述した消費者のニーズの多様化と合せて、浴槽に取付けられる循環アダプタの機構も複数の運転モードの噴流を実現するため複雑化している。例えば、追焚運転モードでは浴槽の湯水を吸引し加熱後噴出するのみで良いが、気泡運転モードや超音波運転モードでは空気の混合や振動の付与等様々な機構が必要であり、湯水の流路抵抗は運転モードの多様化に伴い増大する傾向にある。
【0005】
浴槽の給湯システムにおいて、複数の運転モードを切替える技術は従来から種々提案されており、当初から全ての運転モードを備えた風呂給湯システムを設置、導入するのであれば特定の循環アダプタとその循環アダプタに適合した湯水回路及びポンプを備付機能として織込むことも可能ではある。しかしながら、既存の風呂給湯システムを有する場合、所定の運転モード機能を追加しようとすると、その運転モード機能を備えた循環アダプタに取替える、所謂循環アダプタの後付が行われる。この後付の一般的な装着手法としては、例えば、気泡運転モードを追加する場合、吸入口や追焚噴流噴出口の他に微細気泡噴流噴出口を備える循環アダプタを既存のアダプタと付替えた後、風呂給湯用往路と戻りの復路を接続し、更に、フィルタやオリフィス等を備える空気吸入部をホースを介して接続する方法が取られている。
しかしながら、循環アダプタの後付では流路抵抗の増加が生じることから、回路内を循環する湯水流量が減少し、風呂給湯器の作動に必要な流量を確保できないという問題が発生する。
【0006】
特許文献1には、追焚運転モードと気泡運転モードとの湯水循環回路を並列に設け、夫々の運転モードの回路に適した吐出容量のポンプを設置すると共に、追焚運転モードの時には気泡運転モードを停止することで、運転モード毎に異なる容量のポンプを使い分ける技術が提案されている。
【0007】
特許文献2には、追焚運転モード回路と気泡運転モード回路とを並列に設けると共に、各運転モードの回路に個別のポンプを設置し、追焚運転モードの時には気泡運転モード用ポンプを補助ポンプとして使用する技術が提案されている。
【0008】
【特許文献1】特開2007−163028号公報
【特許文献2】特開平6―30968号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
特許文献1のシステムでは、追焚運転モードと気泡運転モードとの湯水循環回路毎に異なる容量のポンプを設置し、回路内の流路抵抗に適したポンプを使用するためポンプの適合性の観点では優れている。しかしながら、各々単独で作動可能な大容量のポンプが必要となり、更に、回路配管も大掛かりとなることからコスト上及びスペース上問題がある。
【0010】
特許文献2の風呂装置では、追焚運転モードの時には気泡運転モード用ポンプを補助ポンプとして使用することから、ポンプの使用効率は優れている。しかしながら、既存の風呂給湯システムに気泡運転モードを後付する場合、別途流路回路配管の新設が必要となる。更に、運転モードに基づいて、新設するポンプ及び回路接続部に設置する切替弁を制御するため、コントローラとの通信設備等が必要となる。
【0011】
本発明の目的は、気泡水流浴または無気泡水流浴のための水流噴出機能と追焚または湯張り用の湯水を噴出する湯水噴出機能とを有する循環アダプタに湯水を供給するポンプユニットにおいて、コントローラとの通信を行うことなく自律動作可能なポンプユニットを得ることである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
請求項1のポンプユニットは、気泡水流浴または無気泡水流浴のための水流噴出機能と追焚または湯張り用の湯水を噴出する湯水噴出機能とを有する循環アダプタと、この循環アダプタに接続される風呂給湯器とが循環回路に設置されると共に、風呂給湯器とは独立して作動可能なポンプを備えるものであって、水流または湯水が循環回路内を流通する流量を、第1流量とこの第1流量より大きな第2流量との少なくとも2段階で検知する流量検知手段を設けたことを特徴としている。
【0013】
請求項2のポンプユニットは、請求項1の発明において、ポンプは回転数が可変制御可能とされており、流量検知手段の検知結果に基づき前記ポンプの回転数が設定されることを特徴としている。
【0014】
請求項3のポンプユニットは、請求項1又は2の発明において、前記流量検知手段の前記第1流量の検知により前記ポンプを作動させた後、このポンプの回転数を増加させ、前記流量検知手段の前記第2流量の検知により前記ポンプの回転数を一定に保持することを特徴としている。
【0015】
請求項4のポンプユニットは、請求項1〜3の発明において、前記ポンプが回転数を一定に保持され、前記流量検知手段が前記第2流量を検知しなくなった時、前記ポンプの回転を停止することを特徴としている。
【発明の効果】
【0016】
請求項1の発明によれば、水流または湯水が循環回路内を流通する流量を、第1流量とこの第1流量より大きな第2流量との少なくとも2段階で検知する流量検知手段を設けたため、風呂給湯器側との電気的接続なしに自律動作可能なポンプユニットを得ることができる。つまり、流量検知手段により循環回路内の小流量の湯水の流れを検出することで、風呂給湯器側のポンプ動作が開始された第1の時期を判別できる。また、大流量の湯水の検知によりポンプユニット側補助ポンプの補助吐出量が十分となった第2の時期を判別できると共に、大流量の湯水の検知がされなくなった時点で風呂給湯器側のポンプが動作を停止した第3の時期を判別することが可能となる。従って、補助ポンプを動作開始でき、第2時期で補助ポンプの吐出量を維持することができると共に、第3時期で補助ポンプを停止する制御がポンプユニット単独で可能となり、運転モードに適合した吐出量制御が最小限の期間で且つ、最小限の補助吐出量で可能となる。
更に、循環回路内の流量が確実に確保できるため、後から運転モードを追加した場合でも、追焚制限機能を作動させることなく追焚機能を正常に作動させることができる。
【0017】
請求項2の発明によれば、ポンプは回転数が可変制御可能とされており、流量検知手段の検知結果に基づきポンプの回転数を設定することにより、基本的に請求項1の発明の効果を精度よく達成できる。
【0018】
請求項3の発明によれば、流量検知手段の第1流量の検知により前記ポンプを作動させた後、このポンプの回転数を増加させ、流量検知手段の第2流量の検知によりポンプの回転数を一定に保持することにより、基本的に請求項1の発明の効果を、更に精度よく達成できる。
【0019】
請求項4の発明によれば、ポンプが回転数を一定に保持され、流量検知手段が第2流量を検知しなくなった時、前記ポンプの回転を停止することから、基本的に請求項1の発明の効果を確実に達成できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明を実施する為の最良の形態について実施例に基づいて説明する。
【実施例】
【0021】
本発明に係る給湯システムについて図1に基づいて説明する。
本給湯システムは、浴槽1,風呂給湯器2,浴槽1の湯水を風呂給湯器2との間で循環させる循環回路3及び循環アダプタ4から構成されている。風呂給湯器2はガス等の燃焼部と熱交換部とからなる第1熱供給部5と風呂追焚用の第2熱供給部6と湯水を循環させるためのポンプ7とからなり、夫々の機器はコントローラ8によって制御される。また、コントローラ8は操作パネル9に電気的に接続されており、使用者が操作パネル9上に設置されている運転モード毎に設けられた押し釦を押すことによって風呂の湯張指示や各種モード選択の指示がコントローラ8に伝達され風呂給湯器2の作動が開始される。ポンプ7下流には流量センサ10が設けられ、安全上の観点から所定流量以上の湯水が流れていなければ第2熱供給部6による加熱動作が行われないように追焚制限機能が設けられている。
循環アダプタ4は、注湯運転モード、追焚運転モード、気泡運転モード及び超音波運転モードの4つの運転モードが実行可能である。使用者は操作パネル9上の押し釦で何れかのモードを選択するようになっている。
第1熱供給部5の回路は、導入路11に導入された水が第1流量センサ12を経て第1熱供給部5に供給され、排出路13を通って浴槽1及びその他の給湯系装置に供給される経路となっている。
風呂追焚用である第2熱供給部6に関連する循環回路について説明する。循環回路3は復路14と往路15とから構成されている。ポンプ7の作動により循環アダプタ4から吸入された浴槽1の湯水は復路14を経て第2熱供給部6で加熱されて往路15を通り循環アダプタ4から浴槽1に噴出供給される経路である。ポンプ7下流の復路14には第2流量センサ10が設けられている。尚、排出路13と復路14とは分岐排出路16で接続されており、その連通は電磁弁17により制御される。
【0022】
ポンプユニット18は、循環回路3の復路14と往路15との中間位置に設置されている。ポンプユニット18は、往路15に接続される部分往路19と、この部分往路19の途中に設置された補助ポンプ20と、復路14に接続される部分復路21と、この部分復路21の途中に設置された補助流量センサ22と、ポンプユニット用コントローラ23とから構成されている。本ポンプユニット18の補助ポンプ20は、直流モータの一種であるDCブラシレスモータである。
このポンプユニット18を給湯システムに取付ける手順は、循環回路3の復路14と往路15との中間位置の配管を取外した後、部分往路19と部分復路21とを夫々往路15と復路14とに連結して、最後にコンセント24を電源に接続することで行える。
【0023】
補助流量センサ22は、2段階の湯水の流量を検出可能であり、流量がないときOFF、少ない流量のときLowスイッチがON、多い流量のときHighスイッチがONするように構成されている。本ポンプユニット18では、LowスイッチがONとなる流量を2.5L/min、HighスイッチがONする流量を5.5L/minとしている。
ここで、LowスイッチがONとなる流量は、補助ポンプ20の吐出容量以上で第2流量センサ10の設定値以下とされており、2.5〜3.5L/minの範囲から適した値を選択可能である。また、HighスイッチがONする流量は、最も回路内流量が要求される気泡運転モード及び超音波運転モード機能の実行に必要な流量から設定されており、4.5〜5.5L/minの範囲から適した値を選択可能である。
【0024】
以下に、各運転モードにおける湯水の流れについて説明する。
(注湯運転モード)
操作パネル9で注湯運転モードを選択すると、水が導入路11に導入され第1熱供給部5に移動した水は加熱された後、排出路13に進行する。この時、コントローラ8の指示により、電磁弁17が開作動しており湯水は分岐排出管16を経由して復路14に導入される。湯水は復路14から往路15を通り、ポンプユニット18の部分往路19を経由して循環アダプタ4に導入される。本運転モードでは、第2熱供給部6及び補助ポンプ20は作動していない。
【0025】
(追焚運転モード)
追焚運転モードを選択すると、コントローラ8の指示によりポンプ7及び第2熱供給部6が作動を開始し、ポンプ7が浴槽内の湯水を循環アダプタ4の吸込口から復路14に導入する。湯水は部分復路21の補助流量センサ22で流量計測された後、第2熱供給部6により加熱され、往路15を通りポンプユニット18の部分往路19に導入される。部分往路19に導入された湯水は、更に後述する条件で制御される補助ポンプ20によって加圧されて循環アダプタ4に導入される。第2流量センサ10の検出結果に基づき、安全上の観点から3.5L/min以上の流量がなければ第2熱供給部6は加熱動作しない仕様になっている。尚、電磁弁17は非作動となっており、分岐排出管16と循環回路3との接続は遮断されている。
【0026】
(気泡運転モード)
操作パネル9上で気泡運転モードを選択すると、コントローラ8がポンプ7を作動させる。第2熱供給部6が非作動とされる以外、湯水の進行経路は基本的に追焚運転モードと同様である。循環アダプタ4内で、湯水は図示しない吸気ユニットから導入された空気と混合された後、噴出口から噴出される。
(超音波運転モード)
操作パネル9上で超音波運転モードの押し釦を選択操作する。湯水の進行経路は気泡運転モードと同様である。循環アダプタ4内で、湯水に所定周波数の超音波を与えた後、噴出口から噴出されるように構成されている。尚、気泡運転モードと同様に超音波運転モードにおいて第2熱供給部6は作動していない。
【0027】
次に、ポンプユニット18の動作制御について図2のフローチャートに基づいて説明する。
ポンプユニット用コントローラ23の電源がONされると、コントローラ23により補助流量センサ22の流量計測が開始される。ステップ1(以下、「ステップ」をSTと表記する)でLowスイッチがONか否か判断する。LowスイッチがOFFの場合はST1に戻る。ONの場合は、回路中に湯水の流れがあるため、更にポンプ7の動作開始を識別するため次のSTに進む。
【0028】
ST2でHighスイッチがONの場合は、流量が5.5L/min以上あるため既に補助ポンプ20が作動していることからST1に戻る。HighスイッチがOFFの場合は、ポンプ7が作動を開始しており回路内に流量はあるが5.5L/minに満たない状況、所謂第1時期の検出である。第1時期の検出によりST3に進み、補助ポンプ20の動作を開始させる。尚、補助ポンプ20の初期目標回転数は、所定の極低回転に設定されている。
【0029】
ST4では、ST3で設定された目標回転数を徐々に増加させる。ST3とST4とは補助ポンプ20の連続する制御となっており、本ポンプユニットでは初期目標回転数からリニアに回転数を増加させている。
次に、ST5でHighスイッチの判定結果を判断する。HighスイッチがOFFの場合、補助ポンプ20の補助吐出量が特定の運転モード、例えば、最も流路抵抗が大きな気泡運転モードを実行するには不足しているため、再度ST4に戻り補助ポンプ20の目標回転数の増加を行い、HighスイッチがONされるまで回転数の増加を継続する。
ST5で、HighスイッチONが検出されると、第2時期検出となりST6に進む。
HighスイッチONの時点では、ポンプ7の吐出量と補助ポンプ20の吐出量とを合せた全吐出量が、何れの運転モードが選択されても実行可能な流量となっている。
【0030】
ST6では、HighスイッチがONとなった時点で補助ポンプ20の目標回転数増加を停止し、回転数を一定に維持する。
ST7で、HighスイッチOFFの時点が第3時期検出である。HighスイッチのON状態が継続している間は補助ポンプ20の回転数を一定に維持しているため、HighスイッチのOFF状態の検出はポンプ7の停止と看做し、ST8に進み補助ポンプ20を停止する。
【0031】
次に、ST9でLowスイッチOFFを判別する。LowスイッチがONの場合は、何らかの要因で一時的に流量が減少したことが想定されるため、ST3に戻り以下に続く処理を前述と同様に行う。
LowスイッチがOFFの場合は、完全に回路内の流量がないことが確認されたためST1に戻る。
【0032】
補助ポンプ20の作動について、図3及び図4に基づいて説明する。尚、図3において、縦軸は補助ポンプ20の回転数、横軸は時間を示し、図4において、縦軸は回路内を流れる湯水の流量、横軸は時間を示す。
使用者が操作パネル9上の押し釦で、例えば、気泡運転モードを選択した場合、ポンプ7がtから作動を開始する。補助流量センサ22のLowスイッチON、所謂2.5L/min以上の流量があり、且つ、HighスイッチがOFFの判定条件により、第1時期tを検出する。
【0033】
補助ポンプ20は第1時期tから徐々に目標回転数を増加させた後、第2時期tの時点で補助流量センサ22が5.5L/minの流量を検出し、HighスイッチがON状態になる。その後、使用者が気泡運転モードを停止するtまでの間は、ポンプ7は継続作動している。また、ポンプ7の停止をHighスイッチがOFFになる第3時期tまでは補助ポンプ20は一定回転で所定の吐出量を維持している。従って、ポンプ7が作動する期間は、5.5L/minの流量を確保することができ、流量不足により追焚制限機能が作動する事態を防止できる。尚、使用者の操作によるポンプ7の停止tからHighスイッチがOFFになる第3時期tまでは極短時間である。
【0034】
次に、前記実施例を部分的に変更した変形例について説明する。
1〕前記実施例においては、4つの運転モードを実現可能な例について説明したが、追焚運転モードと気泡運転モードの2の運転モードを備えるもの或いは、更に多くの運転モードを備えるものについても、本発明のポンプユニットを適用できる。
【0035】
2〕前記実施例においては、補助流量センサが大小2段階の流量検出する例について説明したが、設定される運転モード毎に多段階の設定としても良く、また、使用者により設置後、段階数や回転数について設定可能とするものについても、本発明のポンプユニットを適用できる。
【0036】
3〕前記実施例においては、補助流量センサが1つのケーシングに大小2段階の流量検知のセンサ部が内蔵された例について説明したが、内臓するセンサ部を1つにし、複数のセンサケーシングにするものについても、本発明のポンプユニットを適用できる。
【0037】
4〕前記実施例においては、補助流量センサを復路に設置する例について説明したが、往路に設置するものについても、本発明のポンプユニットを適用できる。
【0038】
5〕その他、当業者であれば、本発明の趣旨を逸脱することなく、前記実施例に種々の変更を付加した形態で実施可能であり、本発明はそのような変更形態も包含するものである。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】実施例の風呂給湯システムの全体説明図である。
【図2】ポンプユニットの動作制御に関するフローチャート図である。
【図3】補助ポンプの回転数に関するタイムチャートである。
【図4】循環回路内の湯水流量に関するタイムチャートである。
【図5】従来の風呂給湯システムの説明図である。
【符号の説明】
【0040】
1 浴槽
3 循環回路
4 循環アダプタ
6 第2熱供給部
14 復路
15 往路
18 ポンプユニット
20 補助ポンプ
22 補助流量センサ
23 ポンプユニット用コントローラ



【特許請求の範囲】
【請求項1】
気泡水流浴または無気泡水流浴のための水流噴出機能と追焚または湯張り用の湯水を噴出する湯水噴出機能とを有する循環アダプタと、この循環アダプタに接続される風呂給湯器とが循環回路に設置されると共に、風呂給湯器とは独立して作動可能なポンプを備えるポンプユニットであって、
水流または湯水が循環回路内を流通する流量を、第1流量とこの第1流量より大きな第2流量との少なくとも2段階で検知する流量検知手段を設けたことを特徴とするポンプユニット。
【請求項2】
前記ポンプは回転数が可変制御可能とされており、前記流量検知手段の検知結果に基づき前記ポンプの回転数が設定されることを特徴とする請求項1に記載のポンプユニット。
【請求項3】
前記流量検知手段の前記第1流量の検知により前記ポンプを作動させた後、このポンプの回転数を増加させ、前記流量検知手段の前記第2流量の検知により前記ポンプの回転数を一定に保持することを特徴とする請求項1又は2に記載のポンプユニット。
【請求項4】
前記ポンプが回転数を一定に保持され、前記流量検知手段が前記第2流量を検知しなくなった時、前記ポンプの回転を停止することを特徴とする請求項1〜3に記載のポンプユニット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2009−198094(P2009−198094A)
【公開日】平成21年9月3日(2009.9.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−40809(P2008−40809)
【出願日】平成20年2月22日(2008.2.22)
【出願人】(000004709)株式会社ノーリツ (1,293)
【Fターム(参考)】