説明

ポータブルUSBオブジェクトを生成するためのカードパーソナライゼーション装置、関連のカード、カードの種類を検出するためのプロセス、および大量郵便プロセスにおけるカードの使用

本発明は、ポータブルUSBオブジェクトを生成するためのカードパーソナライゼーション装置であって、ISO規格に従って動作するカードとUSB規格に従って動作するカードとを認識することができる装置を有しており、この認識装置が、電力供給端子を検出されたカードの種類に従ってカードのUSB電力供給コンタクト(C1、C4)またはISO電力供給コンタクト(C1、C5)に対応するコンタクトパッドへ切り換えるための装置(50)に接続されているカードパーソナライゼーション装置に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンピュータ部品を構成するように設計されたカードの分野に関する。コンピュータ部品を構成するように設計されたプレカットの取り外し可能部を含んでいるプラスチック製の本体を備えるカードは、最新技術においてすでに公知である。
【背景技術】
【0002】
カードは、例えばISO7816規格に従ったカードであり、特にチップカードの物理的特徴に関するISO7816−1規格に従ったカードである。この規格によれば、カードの形式は、ID1形式(幅=54mm、長さ=85.6mm)であってもよい。
【0003】
コンピュータ部品は、例えば、ID000フォーマット(幅=15mm、長さ=25mm)によるSIM(加入者識別モジュール)カードである。ID000のSIMカードは、ID1のカードからあらかじめ切り出し(プレカット)されている。SIMカードを構成する取り外し可能部が、接続手段を構成する電気コンタクトを有している第1の要素と、電気コンタクトへ電気的に接続された電子チップを有している第2の要素とを備えるモジュールにまとめられた電子手段を有している。第1の要素は、モジュールがSIMカードの適切な位置にあるときに、第2の要素を完全に覆っている。
【0004】
SIMカードを構成する取り外し可能部を切り出した後で、このSIMカードを、携帯電話機などのホストコンポーネントへ接続して動作可能にすることができ、すなわち例えばデータへのアクセス、暗号機能、および電話サービス事業者のアプリケーションの実行を提供することができる。
【0005】
コンピュータ部品を構成するように設計された取り外し可能部を備えているこの形式のカードは、特にISO7816規格に従うチップカードの標準化ゆえに、高い生産の速度および量を可能にする実績ある従来のプロセスによって製造される。さらに、上述の形式のカードは、特にパーソナライズのために従来のプロセスによって容易に印刷を施すことが可能である。
【0006】
カードが、一方では折れ曲がることがないように比較的硬く、他方では重量による追加料金を必要とせずに郵便経路にて発送できるように比較的軽量であることが、一般的に望まれている。
【0007】
この理由で、ISO7816−1規格によって推奨されているカードの厚さは、0.76mmである。カードを製造するために一般的に使用されるプラスチックに鑑み、推奨の厚さは、
カードが折れ曲がることがないようにし、
たとえISO7816規格によって提案される最大のフォーマット、すなわちID1フォーマットに従う場合でも、カードの重量を抑える
ために充分である。
【0008】
さらに、1990年代の中頃から、USB(ユニバーサルシリアルバス)規格によるシリアル伝送コンピュータバス型の接続手段を含む電子手段について、著しい発展が見られている。
【0009】
USB規格に適合した雄のコネクタを、ISO7816−1規格に適合した長さおよび幅を有し、例えばストレージ周辺機器(USBキー)を構成するプラスチック製のカードに一体化させることが、公知の慣行である。
【0010】
しかしながら、USB規格に適合する雄のコネクタの寸法に鑑み、USBキーを構成するカードの厚さがかなり大きく、一般的には2mmを超え、このカードを郵便経路で流通させる可能性を制限する結果となっている。
【0011】
さらには、USB規格に適合する雄のコネクタが、通常はUSBキーを構成するカードへ着脱可能に接続されるため、このカードの製造が比較的複雑であり、ISO7816規格によるチップカードのための従来の製造プロセスでは達成することができない。
【0012】
また、マイクロ回路カードにもとづく着脱式の電子キーを、例えばUSBポートなどの接続ポートに直接挿入できるように構成することが、特許出願の国際公開第03/027946号によって知られている。実施の一変形例によれば、マイクロ回路を有するキーの一部分が、USBコネクタの厚さを得るために折り重ねまたは曲げによって湾曲させることができる縁を有している。しかしながら、そのようなキーは、マイクロ回路カードのために開発された製造ライン(そのような厚さを有するカードを取り扱うには適していない)では製造することができない。
【0013】
加えて、USBコネクタは、ISO7816規格と互換ではない。実際、USB周辺機器においては、コンタクトパッドC1およびC4の間に電力が供給される一方で、ISO7816規格によるチップカードには、コンタクトパッドC1およびC5を通じて電力が供給される。
【0014】
最後に、コンタクトパッドC1が、USB周辺機器においては接地に相当し、ISO7816規格によるチップカードにおいては「Vcc」端子に相当する。したがって、そのようなカードのプログラミングは、特有のパーソナライゼーション装置を必要とし、結果としてカードの製造コストが上昇することで、カードの大規模な流通が妨げられる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
本発明は、ポータブルUSBオブジェクトを構成するように設計されたカードパーソナライゼーション装置であって、チップカードの分野において一般的に使用されているパーソナライゼーション装置に対する変更がわずかであるカードパーソナライゼーション装置を提案することによって、この問題を補償するという目的を有する。
【課題を解決するための手段】
【0016】
この目標は、ポータブルUSBオブジェクトを生成するために設計されたカードパーソナライゼーション装置であって、ISO規格に従って動作するカードおよびUSB規格に従って動作するカードを認識することができる装置を有しており、この認識装置が、電源供給端子を、検出されたカードの種類に応じて、カードのUSB電源供給コンタクトに対応するコンタクトパッドまたはISO電源供給コンタクトに対応するコンタクトパッドへ切り換えることができる装置に接続されているカードパーソナライゼーション装置によって達成される。
【0017】
第1の変形例によれば、認識装置が、カードの一領域の少なくとも1つのスロットを検出することができる手段を有する。
【0018】
この変形例の別の特徴によれば、認識装置が、装置内のカードの存在を検出することができる手段を有する。
【0019】
別の変形例によれば、カードの種類の認識が、カードの接続手段の少なくとも1つのコンタクトパッドにおいて、マイクロ回路への特定のモードの電源供給の結果としてのマイクロ回路の応答を分析することによって、カプラによって実行される。
【0020】
別の特徴によれば、カードパーソナライゼーション装置が、カードローダと、カードのマイクロ回路をプログラムするための手段と、カードにおいてパーソナライズされた外形を切り出すための手段と、印刷手段とを備える。
【0021】
別の特徴によれば、装置が、カードのチップをプログラムし、保存されたファイルに応じてパーソナライズされた外形を構成し、カードの少なくとも一部分において少なくとも外形に一致するパーソナライズされた印刷を実行することを、自動的に行うことができる。
【0022】
別の特徴によれば、切り出しの手段が、フライス加工(milling)または打ち抜き(punching)の手段である。
【0023】
別の特徴によれば、切り出しの手段に、吸引手段が組み合わせられる。
【0024】
別の特徴によれば、切り出しの手段が、コンピュータ手段によって制御され、特定の指令ファイルにもとづいてパーソナライズされた外形を製作することができる。
【0025】
さらに本発明は、ポータブルなUSB方式のオブジェクトを構成するように設計された取り外し式のプレカット部を備えているカードであって、このオブジェクトが大きな厚さを少なくとも局所的に有しているが、カードの厚さを過度に増加させることがなく、かつ特にISO7816規格による従来のチップカード製造技術を可能な限り利用することができるカードを提案するという目標を有する。
【0026】
この目標は、USB方式のポータブルオブジェクトを形成するように設計されたプレカット取り外し可能部を備えるポータブルUSBオブジェクトを構成するように設計されたカードであって、取り外し可能部が、少なくとも1つのマイクロ回路と、セキュアな不揮発メモリ空間と、クロック回路と、接続手段とを含んでおり、メモリ空間が、USB製品をヒューマンインターフェイスデバイス(HID)であるとして識別させるように設計された少なくとも1つの識別子と、ASCIIコードで記述された所定のURLアドレスまたはヒューマンインターフェイスデバイスによる実行が可能な任意の他の指令と、ユーザを特定するためにURLアドレスとともに送信されるように設計された識別子とを含んでおり、ポータブルオブジェクトを、取り外し可能部の切り出し後に、特定の読み取り機を追加することなくUSBポートへ接続して動作可能にすることができるカードによって達成される。
【0027】
別の特徴によれば、カードが、チップカードモードまたはUSBモードの動作を選択するための手段と、カードの接続手段のコンタクトパッドとマイクロ回路との間に配置され、一方がUSB方式と適合しており、他方がISO方式と適合している少なくとも1つの二重の配線手段と、ISO方式またはUSB方式の動作モードに応じて2つの配線のうちの一方へ信号を切り換えることを可能にする手段とを有する。
【0028】
別の特徴によれば、取り外し可能部が、折り目を具現化する手段(例えば、カード本体の局所的な薄肉部)を備えており、この折り目が、スタンディング側およびドロップ側とそれぞれ呼ばれる2つの領域を隔てており、取り外し可能部を切り出し、この取り外し可能部をドロップ側をスタンディング側へ折り重ねることによって折り曲げた後で、ポータブルオブジェクトを接続して動作可能にすることができる。
【0029】
別の特徴によれば、スタンディング側およびドロップ側に、ドロップ側をスタンディング側へ折り返した後で有効にされて両者を互いに堅固に取り付ける好ましくはスナップアクション式の対をなす手段が設けられる。
【0030】
別の特徴によれば、カードの接続手段が、8つのコンタクトをISO7816のフォーマットにて有するコンタクトパッド配置によって具現化され、各々のコンタクトパッドが、他のコンタクトパッドから電気的に絶縁されており、4つのコンタクトパッドの長さが、USB方式の接続手段の長さに一致するように延長されている。
【0031】
別の特徴によれば、取り外し可能部が、カードの本体の線状のスロットによって画定されており、この線状のスロットは、取り外し可能部をこの取り外し可能部と対をなすカードの本体の部品に接続している破ることができる接続手段によって中断されている。
【0032】
別の特徴によれば、カードの接続手段が、ISO7816規格に適合した寸法および位置を有している。
【0033】
別の特徴によれば、カードが、ISO7816規格に適合した長さおよび幅と、外周において測定される好ましくは1mm以上、例えば1mm〜1.3mmの間の厚さとを有する。
【0034】
本発明の別の目標は、装置に存在するカードの種類を検出するためのプロセスを提案することにある。
【0035】
この目標は、プログラミングカプラによって実行されるUSB方式のカードを検出するためのプロセスであって、ISOモードでマイクロ回路へ電力を供給するステップと、ゼロへのリセットを行い、ATR応答を待つステップと、USBモードでマイクロ回路へ電力を供給するステップと、USB製品の製造時にマイクロ回路のメモリへ書き込まれたUSB製品に特有の識別子を要求するステップとを含むプロセスによって達成される。
【0036】
別の特徴によれば、プログラミングカプラが、ISOモードにおいてコンタクトC1およびC5にカードへの電力を供給し、ATR応答の場合に対応するISOコンタクトにデータを送り、あるいはUSBのコンタクトC1およびC4に電力を供給し、URLアドレスデータおよびUSB製品をヒューマンインターフェイスデバイス型であると認識させる情報を、コンタクトC2およびC3においてマイクロ回路へ送る。
【0037】
本発明の別の目標は、例えば製品および/またはレターと本発明によるカードとを組み合わせる大量郵便プロセスを提案することにある。
【0038】
この目標は、ポータブルUSBオブジェクトを生成するように設計されたチップカードを電気的および/または物理的にパーソナライズするステップであって、チップのメモリ領域へ一意かつ秘密の情報をプログラムすることを少なくとも含んでいるステップと、カードを少なくとも1つの大量郵便レターに組み合わせるステップと、発送ステップと、を含んでいる自動大量郵便プロセスであって、チップに収容された秘密の情報が、受取人に対して露わにされることがないが、ポータブルUSBオブジェクトがインターネットへ接続されたコンピュータホストへUSBポートを介して接続されたときに、インターネットサイトへの直接アクセスを可能にすることを特徴とする自動大量郵便プロセスによって達成される。
【0039】
本発明は、あくまでも例として提示され、図面を参照して行われる以下の説明を検討することによって、よりよく理解される。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明の一実施形態によるカードの前面の図である。
【図2】本発明の一実施形態によるカードの後面の図である。
【図3】図2の線III−IIIに沿った断面図であり、カードの電子手段は図示されていない。
【図4】カードの電子手段について、カードに組み込まれる前の斜視図である。
【図5】カードの電子手段について、カードに組み込まれる前の斜視図であり、電子手段を図4の状態に対して裏返した状態で示している。
【図6】図1と同様の図であり、このカードの製造の一段階におけるこのカードの状態を示している。
【図7】図1と同様の図であり、このカードの製造の一段階におけるこのカードの状態を示している。
【図8】図3と同様の表示の状況のもとでの図7の線VIII−VIIIに沿った断面図である。
【図9】図1から図3に示したカードにもとづき本発明によるプロセスに従って製造されたコンピュータ部品の上面図である。
【図10】図9の線X−Xに沿った断面図である。
【図11】図9に示したコンピュータ部品の底面図である。
【図12a】接続手段を構成するISOのコンタクトパッドの配置の実施の例である。
【図12b】接続手段を構成するISOのコンタクトパッドの配置の実施の例である。
【図12c】接続手段を構成するISOのコンタクトパッドの配置の実施の例である。
【図13a】ISO方式のカードまたはUSB方式のカードの存在によるパーソナライゼーション装置の変更方式の例を示している。
【図13b】ISO方式のカードまたはUSB方式のカードの存在によるパーソナライゼーション装置の変更方式の例を示している。
【図14】パーソナライゼーション装置の変更方式の実施の一変形例である。
【図15】本発明によるポータブルオブジェクトの種々の動作段階を示している。
【図16】プログラミングカプラによるカードの種類の検出の各段階を示すフロー図の例である。
【図17】チップカードとポータブルUSBオブジェクトとが組み込まれた混合カードのための配線の実施の例である。
【発明を実施するための形態】
【0041】
図1から図3に、本発明の一実施形態によるカード(全体が参照符号12で指し示されている)が示されている。
【0042】
このカードは、例えばABS(アクリロニトリルブタジエンスチレン)またはPVC(ポリ塩化ビニル)などのプラスチックで作られた従来の本体(14)を備えている。実施の一変形例によれば、カード(12)の本体(14)を、生分解性の材料で製作することができる。カード(12)(あるいは、本体14)は、前面(図1に見て取ることができる)および後面(図2に見て取ることができる)とそれぞれ呼ばれる2つの反対向きの面によって画定されている。本体14は、コンピュータ部品(17)を構成するように設計されたプレカット取り外し可能部(16)を含んでいる。
【0043】
取り外し可能部(16)は、カードの本体(14)に設けられた線状のスロット(18)によって画定されている。この線状のスロット(18)は、取り外し可能部(16)をこの取り外し可能部(16)と対をなすカード本体の部品(20)に接続している破ることができる接続の構成(さらに詳しく後述される)によって中断されている。カードの本体(14)の部品(20)が、カードを例えば剛体フックまたは可撓リンクによって吊り下げるためのアイレットを構成するスロット(22)を備えてもよいことに、注意すべきである。
【0044】
図示の実施形態においては、カード(12)(さらに詳しくは、本体(14))が、ISO7816規格に適合し、特にチップカードの物理的特徴に関するISO7816−1規格に適合する長さおよび幅を有している。より詳しくは、カード(12)が、ISO7816規格によって定められるID1フォーマットに相当する約54mmの幅および約85.6mmの長さを有している。当然ながら、この実施形態は、決して本発明を限定するものではなく、カードの寸法は、ID00フォーマットまたは任意の他の将来に規格化されるフォーマットに対応することができる。
【0045】
外周(すなわち、本体(14)の外周)において測定されるカードの厚さは、好ましくは1mm以上であり、例えば1〜1.3mmの間である。したがって、カード(12)の厚さは、ISO7816規格の推奨よりもわずかに大きい。取り外し可能部(16)が、図4および図5にさらに詳しく示される電子装置(24)を有している。これらの図4および図5においては、電子装置(24)が、カードの本体14から分離されている。
【0046】
図4および図5に示した実施形態においては、電子装置(24)が、おおむね絶縁材料からなり、一方の面に接続の機構を構成する電気コンタクトパッド(30)を有している第1の要素(28)と、電子チップをコンタクトパッドの直上に配置し、コンタクトパッドに電気的に接続して有している第2の要素(32)とを備えるモジュール(26)にまとめられている。
【0047】
電子チップは、例えば、これらに限られるわけではないが、マイクロプロセッサ、USBコントローラ、マイクロコントローラ、またはマイクロ計算器などといったマイクロ回路(53)と、マイクロ回路(53)に組み込まれていても、あるいは組み込まれていなくてもよい1つ以上のセキュアな不揮発メモリ(55)とを含むことができる。従来のチップカードの場合と異なり、USB方式の周辺機器のクロック信号は、USBコネクタによって送信されるのではなく、したがって、チップが、マイクロ回路(53)に組み込まれていても、あるいは組み込まれていなくてもよい自身の固有のクロック回路(54)を有することができる。このクロック回路(54)は、例えば、これに限られるわけではないが、共振器または水晶振動子を備えることができる。
【0048】
モジュール(26)は、それ自身は公知の方法で、カードの本体(14)の前面に設けられた段状の凹所(34)に組み付けられる(図3を参照)。凹所は、例えば2つの段を有することができ、一方の段にチップが挿入され、もう1つの段がコンタクトパッド(30)を収容する。ISO7816規格に従うために、モジュール(26)は、コンタクトパッド(30)がカードの本体(14)の前面と同じ高さになるように組み付けられる。
【0049】
モジュール(26)の第1の要素28は、例えば、図4に示されるように電気コンタクト(30)を構成する金属製の電路が形成されたプリント基板またはPCBを含むことができる。
【0050】
他の実施形態によれば、コンタクトパッド(30)が、8つのコンタクトを図12aから図12cに示されるとおりのISOフォーマットにて有するコンタクトパッドの配置によって具現化される。例えば図12aに示されているようなチップカードにおいて一般的に使用されているコンタクトパッドの配置と異なり、ISOのコンタクトC1〜C4に対応するコンタクトパッドが、このレイアウトのコンタクトパッドの寸法をUSBコネクタのコンタクトパッドの寸法に対応させつつ、依然としてコンタクトの寸法および位置に関する7816−1規格を満たすように拡張されている。この目的のため、ISOのコンタクトC5〜C8に相当するコンタクトパッドの長さが、短縮されている。USBコネクタは、電路を4つだけしか備えておらず、したがってISOのコンタクトC5〜C8に相当するコンタクトパッドは、使用されない。図12cに示されている第1の実施形態によれば、これらのコンタクトパッドの各々が、互いに絶縁されているが、マイクロ回路へ配線されてはいない。図12bに示されている別の実施形態によれば、ISOのコンタクトC5〜C8に相当するコンタクトパッドを、ISOのコンタクトC2〜C4から絶縁することができるが、これらのコンタクトパッドが互いには絶縁されず、ただ1つのコンタクトパッドを構成するようにISOのコンタクトC1へ接続される。この実施形態においては、電力がカードへ供給されるときに、ISOのコンタクトC1およびC5の間の完全短絡の存在が、モジュールへの通電前に検出される。
【0051】
図12aから図12cにおいては、規格化されたコンタクトの位置が、破線で示されている。図12aに、規格化されたISOのコンタクトの各々の機能が明記されている。同様に、図12cには、規格化されたUSBコンタクトの機能が明記されている。
【0052】
モジュール(26)の第2の要素(32)は、例えば電子チップを収容するQFN(クアッドフラットパッケージ、ノンリード)形式のパッケージを備えている。変形例として、電子チップを含んでいるQFNパッケージを、集積回路によって置き換えることができる。チップは、例えば、これらに限られるわけではないが、マイクロ計算器、マイクロコントローラ、または任意の他のマイクロ回路と、マイクロ回路に統合され、あるいは統合されていない共振器と、マイクロ回路(53)に統合され、あるいは統合されていない1つ以上のセキュアな不揮発メモリ(55)とを含むことができる。
【0053】
モジュール(26)がカード(12)の所定の位置にあるとき、第1の要素(28)が、第2の要素(32)を、第1の要素28(したがって、電気コンタクト(30))がカード(12)の前面と同一面になるように、好ましくは完全に覆うことに注意すべきである。
【0054】
取り外し可能部(16)は、折り目(35)を具現化する構成を備えている。図示の例では、折り目(35)が、カードの本体(14)を局所的に薄くすることによって具現化されている。このように薄くすることを、例えば、これらに限られるわけではないが、打ち抜き、フライス加工、レーザ切断、または任意の他の機械加工プロセスによって達成することができる。
【0055】
折り目(35)が、スタンディング側(standing side)(36)およびドロップ側(drop side)(38)とそれぞれ呼ばれる2つの領域を隔てていることに注意すべきである。
【0056】
取り外し可能部(16)を切り出し、ドロップ側(38)をスタンディング側(36)へ折り返すことによってこの取り外し可能部(16)を折り曲げた後で、コンピュータ部品(17)は、図9から図11に示されるとおりの構成を有する。ドロップ側(38)をスタンディング側(36)へ折り曲げることで、コネクタの下方に存在する部品に、雌のUSBコネクタの寸法に適合する厚さを与えることができる。この構成において、ポータブルオブジェクト(17)を、例えばカードリーダなどの特別な読み取り装置を追加することなく、ホストオフィスコンピュータ、ホストポケットコンピュータ、インテリジェントポータブルコンピュータ(スマートフォン)または任意の他のコンピュータ端末など、USBまたはmini−USBポートを有するコンピュータホストへ接続して機能させることができる。mini−USBポートの場合には、USB/mini−USBアダプタが必要になるかもしれない。
【0057】
図示の実施形態においては、電子装置(26)の接続の構成が、好ましくはUSB(ユニバーサルシリアルバス)の規格に従ったシリアル伝送コンピュータバス方式である。したがって、図9から図11を参照すると、スタンディング側(36)およびドロップ側(38)が、ドロップ側(38)をスタンディング側(36)へ折り曲げた後で電気コンタクト(30)を含む接続の構成と協働してUSB規格に適合した雄のコネクタを形成するように設計された外形および寸法を有していることを、見て取ることができる。
【0058】
折り目(35)が、取り外し可能部(16)を超えては延びていないことに、注意すべきである。特に、折り目(35)が、カードの本体(14)の部品(20)へ延びることがない。これは、カード(12)全体が不都合にも折り曲げられることを防止する。
【0059】
取り外し可能部(16)を折り曲げた後で、ドロップ側(38)をスタンディング側(36)に対して保持するために、スタンディング側(36)およびドロップ側(38)に、好ましくはスナップアクション式でスタンディング側(36)およびドロップ側(38)を互いに堅固に取り付けるための対をなす機構(40)を設けることができる。
【0060】
カード(12)の後面に設けられるスナップ機構(40)が、ドロップ側(38)をスタンディング側(36)へ折り曲げた後で有効にされる。スナップ機構(40)は、例えば、ドロップ側(38)に設けられるスタッド(42)で構成できる雄の部材を備えることができ、この雄の部材が、スタンディング側(36)に設けられる環状の隆起帯で構成できる雌の部材(44)とスナップアクションによって協働するように設計される。別の実施形態によれば、雌の取り付け部材がドロップ側に形成され、雄の取り付け部材がスタンディング側に形成される。
【0061】
好ましくは、取り外し可能部(16)が、パーソナライズされた外形を有する領域(16A)と、電子装置(24)のための基板を構成する領域(16B)とを備えている。図示の例では、スタンディング側(36)が、基板を構成する領域(16B)を含んでおり、好ましくはパーソナライズされた外形の領域(16A)を含んでいる。本体(14)の部品(16)および(20)を接続している破ることができる接続の構成が、一方では、部品(20)を基板を構成する領域(16B)に接続している破ることができる薄肉部(46)によって具現化され、他方では、部品(20)をドロップ側(38)に接続している破ることができるブリッジ(48)によって具現化されていることに、注意すべきである。
【0062】
したがって、図示の例では、取り外し可能部(16)のパーソナライズされた領域(16A)が、電子装置のための基板として機能する領域(16B)によってのみ本体(14)の部品(20)へ接続されている。この方法で、パーソナライズされた領域(16A)が、特に1枚以上の紙、ボール紙、または任意の他の薄い物体をこのパーソナライズされた領域(16A)とカードの本体(14)の部品(20)との間に配置することができるペーパークリップを好都合に構成できる。
【0063】
実施の一変形例(図示せず)によれば、パーソナライズされた領域(16A)が、このパーソナライズされた領域(16A)をこのパーソナライズされた領域(16A)と対をなすカードの本体(14)の部品(20)へ接続する破ることができる接続の構成を備えてもよい。
【0064】
当業者の従来の選択と対照的に、本発明は、カードの厚さを、接続可能な状態のコンピュータ部品の寸法に一致させるために、増加させることがない。
【0065】
対照的に、本発明は、コンピュータ部品の最終的な厚さを、カードのスタンディング側とドロップ側との間で分配することを教示する。コンピュータ部品の最終的な厚さは、カードの取り外し可能部を折り曲げた後で、スタンディング側およびドロップ側の厚さを足し合わせることによって得られる。
【0066】
さらに本発明は、従来の推奨と異なり、カードの折り曲げ部分、すなわちカードの取り外し可能部を設けることで、所望の厚さを有するコンピュータ部品を得ることを可能にしている。
【0067】
最後に、本発明によれば、カードの厚さが依然として抑えられているため、カードの重量が小さいままであり、したがって、カードを、郵便経路にて容易に流通させることができる。
【0068】
本発明によるカード12は、きわめて容易に製造することができる。この本発明に関するカードの製造の主要なステップを、以下に説明する。好ましくは、カードの製造は、製造コストを下げるために、従来のチップカード製造プロセスのステップおよび設備を可能な限り多く取り入れる。
【0069】
最初に、図6に示されているような本体(14)の構成を得るために、従来の設備を使用してカードの本体(14)を例えば射出成形によって成形するステップが実行される。この成形のステップにおいては、図6に示されるように、線状のスロット(18)の一部(18A)だけが形成される。カードの本体(14)のこの状態においては、取り外し可能部のうちの基板(16B)として機能する領域だけが、その取り付け手段とともに形成されている。しかしながら、ドロップ側(38)は完全に形成されている。この実施形態によれば、金型が、スロット(22)の形態も含んでいる。図6に示した構成は、決して本発明を限定するものではなく、カードが、成形後に、例えばスロット(22)を備えていなくてもよい。
【0070】
実施の一変形例によれば、成形ステップの際に、線状のスロット(18)の全体が形成され、スタンディング側(36)およびドロップ側(38)ならびにパーソナライズされた形状(16A)が画定される。金型が、スロット(22)の形態をさらに含んでもよい。
【0071】
好ましくは、図6に示した構成にてカードの本体(14)を成形した後で、パーソナライズされた外形の領域(16A)が、線状のスロットの部品(18A)を、領域(16A)を画定するこの線状のスロットの部品(18B)で延長することによって形成される(図1および図7を参照)。線状のスロットの部品(18A)は、例えば従来の打ち抜き設備、従来のレーザ切断設備、または従来のフライス加工設備から選択される設備を使用してパーソナライズされた外形の領域(16A)を切り出した結果である。
【0072】
切り出しの設備を、例えば、これに限られるわけではないが例えば特定のロゴまたは形状を表わすべくコンピュータ支援の設計ソフトウェアによって供給されるコンピュータファイルに従ってパーソナライズされた外形(18B)を機械加工できるようにするコンピュータ設備へ接続することができる。別の実施形態によれば、コンピュータ設備が、スキャナまたは任意の他の種類のデジタル化設備を備えており、形状または画像をデジタル化し、切り出し設備を制御することができるデジタル指令へ変換することができる。
【0073】
さらに、電子装置(24)がまとめられてなるモジュール(26)が、それ自身は公知のプロセスによって製造される。チップが、第1の要素(28)のうちの電気接続の構成(30)を有していない方の面に配置される。次いで、チップの電気コンタクトが、接続の構成(30)へ電気的に接続される。図12aから図12cが、コンタクトの配置の種々の実施形態を示している。8つのコンタクトパッドを有するISOのレイアウトを使用する場合には、ISOのコンタクトC1〜C4を有するコンタクトパッドだけを、マイクロ回路へ配線することができる。
【0074】
配線のステップに続いて、チップおよび種々のコンタクトへの接続を包むように、樹脂をチップへ付着させることができる。
【0075】
段状の凹所(34)を形成するために、スロットがカードに形成される。別の実施形態によれば、段状の凹所が、カードを成形するステップの際に形成される。次いで、モジュール(26)が、段状の凹所(34)に配置され、例えば埋め込みステップにおいて従来の接着剤を使用してカードの本体(14)へ恒久的に取り付けられる。所望により、段状の凹所(34)の位置を、ひとたびモジュール(26)が配置されたときにコンタクトパッドの位置がISO7816−2規格に従うように選択する。
【0076】
モジュール(26)を組み付けた後で、チップがプログラムされる。このプログラミングのステップは、チップの1つ以上のメモリ空間に、少なくともポータブルオブジェクトを接続することが所望されるインターネットサイトのアドレスまたはヒューマンインターフェイスデバイスにおいて実行することができる任意の他の指令、例えばインターネットサイトへの接続の際にユーザの識別を可能にする一意の識別子、マイクロ回路の1つ以上の動作プログラム、ならびにポータブルオブジェクトを接続先の端末のオペレーティングシステムによってHID(ヒューマンインターフェイスデバイス)として認識できるようにするUSB識別子を、保存するために行われる。ヒューマンインターフェイスデバイスは、例えば、これに限られるわけではないが、キーパッドであってもよい。ポータブルオブジェクト(17)によって実行される指令は、例えば、マイクロ回路のメモリ空間に保存されたアドレスのインターネットサイトへの接続、マイクロ回路のメモリに保存されたアドレスへの電子メールメッセージの送信、またはヒューマンインターフェイスデバイスにおいて実行することができる任意の他の指令であってもよい。
【0077】
例えば銀行カードなどの従来のチップカードと異なり、ポータブルオブジェクトは、オペレーティングシステムを搭載しておらず、代わりに接続先の端末のオペレーティングシステムを使用する。
【0078】
決して本発明を限定するものではない一実施形態によれば、カードのチップを1回だけプログラムすることができ、プログラムし直すことは不可能である。ひとたびデータ(インターネットアドレス、識別子、マイクロ回路の動作プログラム...)が入力されると、もはや変更は不可能である。同様に、チップのプログラミングの完了後に情報を追加することも不可能である。
【0079】
他の実施形態によれば、カードチップをプログラムし直すことが可能である。所望により、URLアドレスまたはあらかじめプログラムされた指令だけをプログラムし直すことができ、カードの動作プログラムは、変更不可能であってもよい。この選択肢は、例えば、これに限られるわけではないが実証の際に有用であるかもしれない。実証に先立って、カードのチップが、例えばこの実証のために特別に生成されたURLアドレスでプログラムし直される。ひとたび実証が終わると、カードのチップを、例えば別のURLアドレスまたはポータブルオブジェクト(17)によって実行されるべき別の指令を使用する別の実証のために、プログラムし直すことができる。これにより、ポータブルオブジェクト(17)の再使用が可能になり、実証のたびごとに廃棄することを回避できる。
【0080】
所望により、ポータブルオブジェクトのプログラミングは、例えば、これに限られるわけではないが銀行カードなど、従来のチップカードの分野において使用されるものと同じ製造およびプログラミングツールによって実行される。そのような設備にてプログラムすることができるよう、ポータブルオブジェクトは、図12aから図12cに示されるように、ISO規格によるコンタクトパッドの配置であってもよいコネクタを備える。
【0081】
ISO規格によるコネクタの場合には、電力が、コンタクトパッドC1(Vcc)およびC5(GND)においてチップへ供給される。USB規格によるコネクタの場合には、コンタクトC1が接地に相当し、VccコンタクトがコンタクトパッドC4に配置される。正の極性は、USBモードにおいてはC4に位置し、チップカードモードにおいてはC1に位置し、したがって、USBコネクタとISO7816−2規格とは非互換である。さらに、図12aによるカードのUSBコネクタの形態においては、プログラミング装置のISOコネクタが短絡される。同様に、カードのプログラミングは、USBモードにおいてはISOのコンタクトC2およびC3(それぞれ、D+およびD−)で実行されるが、チップカードモードにおいてはISOの入出力(I/Oまたは入力/出力)コンタクトC7において実行され、コンタクトC2およびC3が、それぞれゼロへのリセットのコンタクト(リセット(Reset)を略してRST)およびクロック信号のコンタクト(クロック(Clock)を略してCLK)に相当する。
【0082】
この問題を修正するために、パーソナライゼーション装置が、配線および/またはプログラミングによって変更される。
【0083】
第1の実施形態によれば、パーソナライゼーション装置のISOコネクタが変更される。コンタクトC1〜C4だけが維持され、USBモードにおいては使用されないコンタクトC5〜C8は、取り下げられる。このようにして、短絡の危険が回避され、チップカードのプログラミングツールを、USB方式のカードをプログラムするために使用することができる。しかしながら、この解決策は、USB方式のカードのプログラミングを可能にするにすぎない。
【0084】
実施の一変形例によれば、USB方式およびISO方式のカードを同じパーソナライゼーション装置でプログラムできるようにするために、パーソナライゼーション装置に、プログラミング装置内に存在するカードの種類を認識するための装置が備えられる。
【0085】
第1の実施形態によれば、認識装置が、カードのスロット領域の有無を検出することによって、ポータブルオブジェクトを有しているカードの存在を検出する。実際、本発明によるカードと異なり、例えば銀行カードなどの従来のマイクロ回路カードはソリッドであり、いかなるスロットも備えていない。ID1フォーマットのカードに組み込まれたID 000フォーマットの携帯電話用SIMカードは、スロット領域を含んでいるが、それらのスロット領域は、例えばドロップ側(38)およびスタンディング側(36)を構成する領域の周囲には存在しない。この認識装置は、例えば、これに限られるわけではないが「光電バリア」形式の装置(K2)に組み合わせられた「リミットスイッチ」式の装置(K1)によって具現化することができる。大部分のチップカードパーソナライゼーション装置に一般的に存在する「リミットスイッチ」装置(K1)は、装置内のカードの存在を検出する。「光電バリア」形式の装置(K2)は、例えば、これに限られるわけではないが、例えばフォトダイオードまたはフォトトランジスタなどの感光素子を、例えば赤外またはレーザ発光ダイオードなどの光ビームを発する素子の直上に配置して備える。この装置が、本発明によるポータブルオブジェクトを有するすべてのカードに共通のスロットを検出するように配置される。このスロットは、例えば、要素18Aまたは要素22に相当することができる。実施の一変形例によれば、カード上のスロットの検出が、フィーラスイッチ(K2)または「リミットスイッチ」によって実行される。
【0086】
カード種認識装置は、ISO方式のカードが検出されたときにはカードへの電力をコンタクトC1およびC5の間に供給し、USB方式のカードが検出されたときにはコンタクトC1およびC4の間に供給することを可能にする切り換え装置(50)に組み合わせられる。
【0087】
切り換え装置を、例えば、これに限られるわけではないが、図13または図14に示されるような6回路のリレー(50)によって具現化することができる。検出器(K1、K2)が、電源とリレーコイル(51)との間に接続される。「常時開」型の第1の接点が、「Vcc/+5V」極をパーソナライゼーション装置のコネクタC1に接続している。「常時閉」型の第2の接点が、「C4」極をパーソナライゼーション装置のコネクタC4に接続している。「常時開」型の第3の接点が、「Vcc/+5V」極をパーソナライゼーション装置のコネクタC1に接続している。「常時閉」型の第4の接点が、「Vss/GND」極をパーソナライゼーション装置のコネクタC1に接続している。「Vss/GND」極が、パーソナライゼーション装置のコネクタC5へ配線されることに、注目することができる。さらに、リレー(50)のコイル(51)は、パーソナライゼーション装置のコネクタC2およびC3を「D+」および「D−」極あるいは「RST」および「CLK」極へそれぞれ切り換えることを可能にする2つの整流子を制御する。
【0088】
図13aを参照すると、従来のチップカードがパーソナライゼーション装置へ挿入されるとき、2つのスイッチ(K1、K2)が閉じられ、コイルへの通電が行われる。パーソナライゼーション装置のコネクタC1が、「Vcc/+5V」極へ電気的に接続され、7816規格に従ってISOのコンタクトC1およびC5の間においてカードに電力が供給される。さらに、コンタクトC4が、パーソナライゼーション装置の極C4へ接続される。コンタクトC2およびC3は、それぞれ「RST」および「CLK」極へ接続される。
【0089】
図13bを参照すると、USB方式のカードがパーソナライゼーション装置へ挿入されるとき、コイル(51)への通電は生じない。パーソナライゼーション装置のコネクタC1が、「Vss/GND」極へ電気的に接続され、USB規格に従ってISOのコンタクトC1およびC4の間において電力がカードへ供給される。コンタクトC2およびC3は、それぞれ「D+」および「D−」極へ接続され、したがって、これら2つのコンタクトを介してマイクロ回路をプログラムすることが可能である。
【0090】
この実施形態においては、カードの接続手段を構成するコンタクトパッドの配置において、8つのパッドが図12cに示されるように絶縁されていなければならない。
【0091】
図14に示されている実施の一変形例によれば、カード認識装置が、検出器(K)を1つだけしか使用しない。この実施形態においては、カードの存在の検出器(K)の位置が、USB方式のカードにのみ存在するスロット領域のうちの1つに位置を移す。したがって、カードが検出されない場合、パーソナライゼーション装置にカードが存在しないか、あるいはUSBカードが挿入されているかのいずれかである。カードが存在しない場合、パーソナライゼーション装置のコネクタからのコンタクトC4を、「Vcc/+5V」極へ電気的に接続することができ、コンタクトC1を、「Vss/GND」極へ接続することができる。さらに、パーソナライゼーション装置のコネクタからのコンタクトC2およびC3を、それぞれ「RST」および「CLK」極へ電気的に接続することも可能にする。
【0092】
別の好ましい実施形態によれば、パーソナライゼーション装置が、プログラミングカプラを備える。プログラミングカプラを使用する利点は、設置がより容易な点にある。実際、この実施形態は、パーソナライゼーション装置の機械的な変更を必要としない。カプラの動作プログラムだけを変更すればよい。チップのプログラミングの際に、パーソナライゼーション装置が発する電気信号C1〜C8が、もはや8ピンコネクタへ直接接続されるのではなく、最初にカプラを通過する。したがって、信号を、ソフトウェアにてコネクタの所望のピンへ向け直すことができる。検出されたカードの種類に応じて、カプラのプログラムが、電源信号をISOのコンタクトC1およびC4あるいはコンタクトC1およびC5へ案内する。同様に、電気的なパーソナライゼーションのためのデータが、ISOのコンタクトC7あるいはISOのコンタクトC2およびC3へ案内される。同様の方法で、コンタクトC2およびC3は、USB方式のカードが検出された場合には入力/出力に対応する信号を受信し、従来のチップカードが検出された場合にはリセット信号およびクロック信号を受信する。
【0093】
この実施形態においては、カードの種類の認識が、カードのチップへ電力を供給しようと試みるあらかじめプログラムされたテスト動作を実行することによってポータブルオブジェクトを有するカードの存在を検出するカプラのプログラムによって実行される。図16が、カプラの認識プログラムの種々のステップを示している。最初に、例えば、これに限られるわけではないがマイクロ回路カードパーソナライゼーション装置の大部分に存在する「リミットスイッチ」式の装置によって、装置の内部にカードが存在することが検出(E1)された後で、カプラが、ISO規格に従ってカードへ電力を供給(E2)し、すなわちISOのコンタクトC1(Vcc)およびC5(GND)の間に電圧を加えることによってカードへ電力を供給する。カプラは、ISOのコンタクトC2においてリセットを実行(E3)し、ISOの入力/出力コンタクトC7において、カードのマイクロ回路からの「ATR」(リセットへの応答(Answer To Reset))形式の応答を待つ(E4)。カプラは、「ATR」応答が受信されたならば、カードが従来のチップカードであると認識(E40)し、装置はチップのプログラムを行わず、あるいは「チップカードモード」においてのみチップのプログラムを行い、すなわち「入力/出力」コンタクトに相当するISOのコンタクトパッドC7を使用することによってチップのプログラムを行う。カプラは、ISOのコンタクトC7(I/O)において電気信号が検出されない場合には、ISOのコンタクトC1およびC4に相当するコンタクトパッドの間に電源電圧を加えることによって第2の機能テストを実行する(E41)。本発明によるカードの場合に、ISOのコンタクトC5〜C8に相当するコンタクトパッドが、マイクロ回路へ配線されておらず、各々のコンタクトパッドが互いに絶縁されていることを想起されたい。
【0094】
ひとたびカードに電源が供給されると、カプラは、ISOのコンタクトC2およびC3(それぞれD+およびD−)に相当するコンタクトパッドにおいて、これら限られるわけではないが例えば製造供給元の識別子(ベンダID)および/または周辺機器識別子(デバイスID)および/または製品識別子(プロダクトID)などの各々のUSB製品に特有の識別子を尋ねる要求を送信する(E42)。カプラは、コンタクトD+およびD−においてマイクロ回路からの応答を待つ(E43)。認識装置がコンタクトD+およびD−において特定の識別子を受信した場合に、チップが「USBモード」でプログラム(E431)され、すなわちコンタクトD+およびD−を使用してプログラムされる。応答が受信されない場合には、カードが不良または別の種類であると認識され、いかなる動作も実行されない(E430)。
【0095】
プログラミングカプラを使用するこの手順の利点は、従来のチップカードまたはUSB方式のカードを同じ装置においてプログラムできる点にある。さらに、装置が複数のプログラミングヘッドを有する場合には、これら2つの種類のカードのプログラミングを、同時に実行することが可能である。
【0096】
カードの電気的なパーソナライゼーションの後で、物理的な(グラフィックによる)パーソナライゼーションのステップを実行することができる。印刷が、カードの少なくとも一方の面(例えば、カードの前面)について実行される。印刷は、これらに限られるわけではないが例えば昇華型プリンタやスクリーン印刷装置などの従来の手段によって実行され、例えばパーソナライズされた装飾および/またはパーソナライズされた文字列を含む。
【0097】
カードの本体へのモジュール26の組み付け、カードの印刷、および取り外し可能部(16)のパーソナライズされた領域(16A)の切り出しの後で、カード(12)が図1から図3に示された構成で得られ、消費者へカードを流通させることができる。
【0098】
製造プロセスにおける各ステップの順序は、決して限定されず、別の順序で実行することが可能である。例えば、カードの本体(14)へのモジュール(26)の組み付けを、カードの印刷の後および/または取り外し可能部(16)のパーソナライズされた領域(16A)の切り出しの前に実行することができる。
【0099】
電気的なパーソナライゼーションのステップを、2つのステップで実行することも可能である。例えば、第1のステップにおいて、プログラムがチップのメモリ領域(マイクロ回路に一体化されていても、あるいは一体化されていなくてもよい)に保存され、後のステップにおいて、ユーザ識別子と、例えばインターネットアドレスまたはヒューマンインターフェイスデバイスにおいて実行することができる任意の指令とが、チップのメモリ領域へプログラムされ、あるいは実施の一変形例によれば、インターネットアドレスまたはヒューマンインターフェイスデバイスにおいて実行することができる任意の指令だけが、チップのメモリ領域へプログラムされる。
【0100】
同様に、パーソナライズされた外形を切り出すステップを、例えば物理的なパーソナライゼーションのステップに組み込んでもよい。
【0101】
実施の一変形例によれば、製造プロセスを、2つの一連のステップで実行することができる。
【0102】
最初に、例えば工場において、カードが、すでに説明したステップと同一の成形ステップに従って成形される。
【0103】
次いで、モジュールが組み立てられ、カードに形成された段状の空洞(34)へ挿入される。
【0104】
次いで、チップが、製造時に部分的にプログラムされる。この部分的なプログラミングのステップにおいて、マイクロ回路の動作プログラムおよび/または回路の識別子だけが、チップのメモリ空間に保存される。
【0105】
第2に、識別子がポータブルオブジェクト(17)をヒューマンインターフェイスデバイス型のUSB周辺機器として認識させることを可能にし、ユーザ識別子が、インターネットアドレスまたはURL(ユニフォームリソースロケータ)とともに、チップのメモリ空間へプログラムされる。
【0106】
次いで、物理的なパーソナライゼーションのステップが実行され、その最中に、パーソナライズされた外形(18B)が切り出され、カードの少なくとも一部分への印刷が実行される。
【0107】
この2つの一連のステップでの製造プロセスを、例えば少量の生産において使用することができる。例えば、これらに限られるわけではないが、小売店のバナーまたは他の商店を使用することが可能である。商店があらかじめパーソナライズされたカードを仕入れ、消費者が商品を購入するときに、販売員がカードのパーソナライズを仕上げる。このパーソナライゼーションのステップにおいて、販売員が、購入された製品に関するインターネットアドレスおよびユーザ識別子をプログラムし、この識別子を、例えば商店の顧客データベースにおいて顧客に関連付ける。このステップにおいて、さらに販売員は、これに限られるわけではないが購入された製品のロゴの画像によって、パーソナライズされた外形の切り出しおよび印刷も行うことができる。
【0108】
このステップを実行するために、販売員は、例えばコンピュータ装置に接続された自動カードパーソナライゼーション装置を利用することができる。この装置は、例えば、あらかじめパーソナライズされた素材カードを保管し、カードを最終的なパーソナライズのために装置へ供給するように設計されたカードホッパを備えることができる。別の実施形態によれば、装置への供給が、ユーザによって手動で行われる。
【0109】
装置は、少なくともインターネットアドレスおよびユーザ識別子をカードのチップのメモリ領域に保存することができるプログラミング装置を備える。この装置は、これらに限られるわけではないが例えばフライス加工、レーザ切断、または打ち抜きによる切り出しのための設備と、像および/または文字列(パーソナライズされており、パーソナライズされた外形(18B)に合わせられている)をカードの少なくとも一部分に印刷することができる印刷設備とをさらに備える。
【0110】
一実施形態によれば、パーソナライゼーションが、例えばポータブルオブジェクト(17)の少なくとも1つの面への点字(Braille)での印刷を含むことができる。
【0111】
フライス加工の設備を、例えば吸引設備に組み合わせることができる。切り出しおよび/または印刷の設備を、例えばデータベースまたはコンピュータ設備のメモリ空間に保存されたファイルに従ってカードの切り出しおよび印刷を行うように、コンピュータ設備によって制御することができる。別の実施形態によれば、パーソナライゼーション装置が、例えば装置のメモリに記録されたパラメータによるただ1つのパーソナライズされた形状およびただ1つの印刷デザインを実行するようにプログラムされる。
【0112】
ポータブルオブジェクト(17)の各々は、一意のシリアル番号を有するマイクロ回路を有する。このシリアル番号は、製造者によって保証され、各々のマイクロ回路を一意にする。このマイクロ回路の一意性を、例えば複製による不正コピーを防止するために使用することができる。マイクロ回路をプログラミングする前に、プログラマは、例えばマイクロ回路のシリアル番号を確認し、これに限られるわけではないが例えばインターネット上でアクセスできる製造者のデータベースにおいて、この部品がすでにプログラムされているか否かを確認することができる。カードのプログラムの変更に、例えばそのような変更を認識可能にして複数回のプログラミングを認める特別なシリアル番号を与えることができる。別の変形例によれば、プログラムの変更が可能なカード群のシリアル番号にデータベースにおいてフラグを立てることで、これらのカードの複数回のプログラミングを認めることができる。
【0113】
次に、図15を参照し、ポータブルオブジェクト(17)の使用を、Windows(登録商標)オペレーティングシステムについて提示する。
【0114】
コンピュータホストがUSBポートへ接続(ETP1)されたとき、ポータブルオブジェクト(17)は、コンピュータホストのオペレーティングシステムによって、USB列挙(enumeration)段階(すなわち、オペレーティングシステムが周辺機器を識別および設定しつつ、周辺機器に一意のアドレスを与える段階)において、例えばキーパッドなどのヒューマンインターフェイスデバイス(HID)に分類される周辺機器として、自動的に認識される。この目的のために、コンピュータ端末が、USBポートへポータブルオブジェクト(17)が接続されたことを2つの電源コンタクトへ接続されたプルダウン抵抗の電圧の変化によって検出(ETP2)したときに、ポータブルオブジェクトに対して自身の身元を明らかにするようにとの要求を発行する(ETP3)。マイクロ回路が、ポータブルオブジェクト(17)がヒューマンインターフェイスデバイスとして識別されるよう、ポータブルオブジェクト(17)のチップのメモリ空間に保存された識別子を使用して、例えば周辺機器識別子(ペリフェラルID)および/または製造供給元の識別子(ベンダID)および/または製品識別子(プロダクトID)などの一連の記述子を、端末へ供給する(ETP4)。
【0115】
ひとたびポータブルオブジェクトがヒューマンインターフェイスデバイスとして識別(ETP5)されると、端末のオペレーティングシステムは、ポータブルオブジェクトにアドレスを割り当てる。
【0116】
マイクロ回路が、アプリケーションの起動を可能にするキーボードショートカットに対応するキー(すなわち、「Windows」キーとその後の「r」キー)のユーザによるタイピングを模擬するコードのシーケンスを端末へ送信(ETP6)し、次いでポータブルオブジェクト(17)のチップのメモリ領域に保存されたURLアドレスまたは指令を端末へ送信する。所望により、従来のキーパッドと異なり、オブジェクトのプログラムは、押された種々のキーの位置に対応するキーコード(後に、オペレーティングシステムに定義されたキーパッドの種類に従ってASCIIコードへ変換される)を端末へ送信しない。ポータブルオブジェクトのプログラムは、種々の仮想的に押されたキーに関連付けられた文字に対応するASCIIコードを直接送信する。結果として、オペレーティングシステムに定義されたキーパッドの種類にかかわらず、オペレーティングシステムが受信する文字列が、ポータブルオブジェクトのプログラムによって送信される文字列と常に同一である。したがって、たとえどんなキーボード(AZERTYまたはQUERTY)が使用されていても、さらには/あるいはオペレーティングシステムにおいてどんな地域パラメータが定義されていても、例えば文字「a」が端末のオペレーティングシステムによって正しく認識される。これは、例えばa、z、q、またはwといった文字を含んでいるインターネットアドレスが、特定の端末においては正しく機能するが、他の端末においては正しく機能しないということを、防止することを可能にする。これにより、ポータブルオブジェクト(17)を同じプログラミングで国際的に使用することができる。
【0117】
別の実施形態によれば、URLアドレスまたはヒューマンインターフェイスデバイスにおいて実行できる任意の他の指令が、ASCIIコードでは保存されず、例えばキーパッド形式の周辺機器の場合におけるキーコードなど、周辺機器によって一般的に使用されているコードを使用して保存される。
【0118】
端末のオペレーティングシステムは、ひとたびインストラクションを受信すると、この情報をユーザによってタイプされたキーボードコマンドとして解釈する。したがって、ポータブルオブジェクトの接続先の端末のオペレーティングシステムが、チップへプログラムされたアドレスのインターネットページでブラウザを開く(ETP7)ことができ、あるいは指令を実行することができる。インターネットページを開く場合に、ユーザが、アドレスを打ち込んだり、サイトの種々のページを移動したりせずに、インターネットに直接アクセスすることができる。これは、アドレスが長い場合や、打ち込みにくいアドレスである場合に、より一層好都合である。これは、例えばインターネットアドレスの打ち込みミスに起因するエラーメッセージの結果としてユーザがくじけてあきらめることも、防止する。
【0119】
本発明の1つの利点は、Windows(すなわち、今日の時点でインストールされているオペレーティングシステムの大多数)のもとで、きわめて簡単に使用することができ、端末へのソフトウェアまたはドライバのインストールを必要としない点にある。
【0120】
ポータブルオブジェクト(17)は、端末によってヒューマンインターフェイスデバイス(例えば、キーパッド)として認識され、最後に述べたオペレーティングシステムにすでにインストールされているドライバを使用する。さらに、ポータブルオブジェクト(17)は、ウイルス対策プログラムによって阻止される可能性があるいかなる自動実行形式のプログラムも起動させず、あるいはあらかじめプログラムされたインターネットサイトへの移動についてユーザの同意を求めるいかなるウインドウも開かない。
【0121】
MacIntoshまたはLinux(登録商標)オペレーティングシステムのもとでは、ポータブルオブジェクト(17)は、ヒューマンインターフェイスデバイスとして自動的には認識されることがない。本発明によるポータブルオブジェクト(17)を最初に使用するとき、ユーザは、オペレーティングシステムがポータブルオブジェクト(17)をヒューマンインターフェイスデバイス型の周辺機器として認識するよう、プログラムまたはドライバをインストールしなければならない。このプログラムを、例えばインターネットからダウンロードすることができる。ひとたびプログラムが端末にインストールされると、ポータブルオブジェクト(17)の使用は、Windowsオペレーティングシステムと同様に簡単である。同じプログラムが、すべてのポータブルオブジェクト(17)の認識を可能にすることに、注意すべきである。したがって、各々のポータブルオブジェクト(17)について特有のプログラムをインストールする必要がない。
【0122】
したがって、プログラムは、MacIntoshまたはLinuxといったオペレーティングシステムがポータブルオブジェクト(17)をヒューマンインターフェイスデバイスに分類される周辺機器として認識することを可能にするという目的を有している。また、例えばベンダID、プロダクトID、デバイスIDなどといったUSBオブジェクトに特有の識別子や、例えば端末が接続すべきページのURLアドレスまたは実行すべき指令など、チップのメモリに収容された秘密の情報など、ポータブルオブジェクトのチップのメモリに存在する情報を読み出すという役割も有している。プログラムは、例えばASCIIコードでエンコードされてチップに収容されたURLアドレスを読み出すと、このアドレスを変換し、アドレスに対応するウェブページを開くべくインターネットブラウザを起動させる。
【0123】
ポータブルオブジェクトが、いかなる実行可能なプログラムも実行せず、キーボード指令だけを実行するということは、コンピュータウイルスまたは他の悪意のあるプログラムの危険も軽減する。
【0124】
インターネットページを開くことによって、ポータブルオブジェクトは、例えばチップのメモリ空間に保存された識別子を送信して、訪問先のページにおけるユーザおよび/またはポータブルオブジェクトの認識を可能にすることもできる。各々のポータブルオブジェクトが一意であり、一意のシリアル番号を含んでいることに、注意すべきである。このシリアル番号が、例えばユーザの識別子の全体または一部を形成して、一意の識別子を生み出すように機能することができる。さらに、識別を強化するために、チップに存在する暗号の機構を使用することが可能である。
【0125】
さらに本発明は、自動大量郵便作成システムに関する。
【0126】
このシステムは、電気的および物理的なパーソナライゼーションユニットと、文書印刷ユニットと、梱包ユニットとを含むことができる。
【0127】
例えばコンピュータ設備へ接続されたパーソナライゼーションユニットに、接続手段とチップとを備えるモジュールが前もって埋め込まれた素材カードが、例えばカードの販売業者によって供給される。パーソナライゼーションユニットは、2種類のパーソナライゼーション、すなわち電気的なパーソナライゼーションおよび物理的なパーソナライゼーションを実行する。電気的なパーソナライゼーションは、例えばコンピュータ手段のメモリ領域に保存されたデータに応じてカードのチップをプログラムすることを含む。マイクロ回路の動作プログラム、ポータブルオブジェクトをヒューマンインターフェイスデバイスとして認識させることを可能にするUSB識別子、ユーザ識別子、およびポータブルオブジェクトが接続すべきインターネットページのアドレスが、チップのメモリ空間に保存される。物理的なパーソナライゼーションは、ポータブルオブジェクトのパーソナライズ可能な外形のプレカットならびにカードの少なくとも一部への画像および/または文字の印刷を含む。
【0128】
印刷ユニットは、例えばポータブルオブジェクトの用途、有用性、利点、などを説明する送り状を印刷することができる印刷設備を含む。
【0129】
梱包ユニットは、送り状と、ポータブルオブジェクトを含むカードと、例えば注文された製品とをまとめる。カードを、これらに限られるわけではないが例えば、再配置可能な接着剤によって送り状へ貼り付けることができ、送り状または製品へ留めることができ、あるいは空洞(22)へ延びるひも類を使用して製品に取り付けることができる。次いで、梱包ユニットは、すべてを発送の目的のために梱包する。
【0130】
例えばコードが添えられた銀行カードまたはPIN(個人識別番号)コードが添えられたSIM(加入者識別モジュール)を送信するチップカード業界における従来の大量郵便プロセスと異なり、このプロセスにおいては、チップに収容される秘密情報、すなわちユーザ識別子が、受取人へ送信されることがなく、秘密のままである。カードの発行者だけが、チップに保存された秘密のメッセージを含んでいる。
【0131】
別の実施形態によれば、ポータブルUSBオブジェクト(17)が、例えば大量の郵便において銀行カードに組み合わせられる。複数のプログラミングヘッドを有するパーソナライゼーション装置のおかげで、銀行カードとポータブルUSBオブジェクトを有するカード(12)とが、同時に同じ機械でプログラムされる。これら2つのカードが、後に例えば再配置可能な接着剤によって貼り付けられて1つの同じ書状にまとめられ、封筒に入れられる。この大量郵便においては、受取人が、自身の銀行カードを、ポータブルUSBオブジェクトが組み合わせられた状態で受け取り、ポータブルUSBオブジェクトによって、アドレスや自身の識別子を打ち込むことなく自身のアカウントのインターネットページへ接続することができる。その後は、インターネット上で自身のアカウントを管理するために自身のインターネットパスワードを入力するだけでよい。
【0132】
ポータブルオブジェクト(17)によれば、ユーザを例えば海賊サイトまたは悪意のあるサイトへ誘導することになりかねない入力ミスが排除される。
【0133】
このカード(12)は、本発明の製造プロセスによるコンピュータ部品(17)の製造を可能にする。
【0134】
実際、カード(12)の製造後に、コンピュータ部品(17)が、カードの本体(14)の一部(16)を取り外すことによって形成される。
【0135】
好ましくは、部品(16)を取り外す前に、破ることができるブリッジ48が破られ、ドロップ側(38)がスタンディング側(36)へ折り返され、より詳しくはスタンディング側の基板領域(16A)へ折り返され、図7および図8に示されているカード(12)の構成が得られる。この構成において、雄のスナップ部材(42)が雌のスナップ部材(44)へ挿入されることで、ドロップ側(38)がスタンディング側(36)へ折り返された状態で、ドロップ側(38)がスタンディング側(36)へ所定位置に堅固に取り付けられることに、注意すべきである。
【0136】
次いで、破ることができる薄肉部(46)が破られ、スタンディング側(36)−ドロップ側(38)の集合体が、カードの本体(14)の部品(20)から分離される。結果として、図9から図11に示されているとおりのコンピュータ部品(17)が得られる。
【0137】
領域(16A)の取り外しを容易にするために、線状のスロットの部品(18B)が、ユーザの指または適切な工具の端部などの分離手段を挿入するための局所的な拡大(49)を備えることができる。
【0138】
図9および図10に示した寸法l、L、およびeに関しては、例えば
L=12mmであり、Lは11.75mmよりも大きく、e=1.95mmであり、これらの寸法がUSB規格に沿う。
【0139】
図9から図11に示した構成において、ポータブルUSBオブジェクト(17)を、コンピュータホストの従来のUSBポートに、USBカードリーダ形式の特有の機器を使用することなく、直接接続することができる。好都合には、電子チップのメモリが、コンピュータ部品(17)がコンピュータホストの有する相手方の接続手段に接続されたときにコンピュータホストの機能を作動させるソフトウェア手段を含んでいる。
【0140】
例として、コンピュータ部品17がコンピュータホストへ接続されたときに、インターネットブラウザソフトウェアを作動させ、所定のインターネットページへのアクセスおよびユーザ識別子の送信を自動的に生じさせることができる。
【0141】
ポータブルオブジェクト(17)を、これに限られるわけではないが例えば、大量郵便広告キャンペーンに組み合わせることができる。広告郵便が、紙の広告資料に加えて、本発明によるカード(12)を含むことができ、受取人に対して、広告の対象である製品についてさならる情報を得るために自身のポータブルオブジェクト(17)を接続するように案内することができる。読み手が自身のポータブルオブジェクト(17)を接続してインターネットサイトに接続したときに、ポータブルオブジェクト(17)は、カード(12)に関連付けられたユーザ識別子をインターネットサイトへ送信する。このようにして、広告主が、同じ種類の識別子をカウントするサイトのサーバを介して自身の大量広告への反響を得ることができる。例えば、この大量広告の後にサイトを閲覧した人数を知ることができる。各々のポータブルオブジェクトが、一意のユーザ識別子を有しているため、広告主は、サイトへ接続されたポータブルオブジェクト(17)の識別子を知ることができる。例えば、各々の識別子を個人に関連付けることができ、あるいは一群の識別子を、或る地域に関連付けることができる。広告主が、自身の大量広告の有効性に関して、正確な反響を得ることができる。例えば、誰が接続したのかを知ることができ、あるいはどの地域からの接続が最も多かったかを知ることができ、したがって、自身の将来のキャンペーンの焦点をより正確に合わせ直すことができる。
【0142】
別の使用の方法によれば、ポータブルオブジェクト(17)を、これらに限られるわけではないが例えば機関誌または雑誌に組み合わせることができ、読者に対して、これらに限られるわけではないが例えば特定のURLアドレスを使用することによってメディアサイトに公開されたデジタル記事へアクセスし、編集スタッフに連絡し、フォーラムに参加し、雑誌に掲載された広告に関する製品のサイトにアクセスする、などのために、自身のポータブルオブジェクトを接続するように案内することができる。
【0143】
カード(12)を、製品の購入時に引き渡すことも可能である。カードは、引き渡しの前に、製品を購入した個人に対応する特定の識別子および購入された製品に関する特定のインターネットアドレスでプログラムされる。この識別子が、例えば、購入した製品の保証を有効にし、さらに/あるいは製品の取扱説明書をダウンロードするように機能することができる。チップへプログラムされたインターネットアドレスが、例えばポータブルオブジェクト(17)の接続時にユーザを購入された製品の販売後サービスのインターネットページへ直接案内することができる。このようにして、購入者が、サイトのアドレスまたは購入した製品のカタログ番号を打ち込むことなく、購入した製品について、カタログ番号を入手し、さらには/あるいは消耗品または予備部品を注文することができる。さらに、購入者は、例えば購入した製品の組み立てまたは使用のビデオ(紙媒体によるよりも実用的である)を提供するページにアクセスすることもできる。他方で、供給元は、ポータブルオブジェクトのIP(インターネットプロトコル)接続アドレスのおかげで、購入された物件を追跡することができる。
【0144】
他の使用の方法によれば、カードが、従来のチップカードとポータブルUSBオブジェクトとを組み合わせてなる混合カードであってもよい。図17が、そのようなカードにおける配線の例を示している。
【0145】
チップが、USBおよびチップカードの動作モードを管理することができるただ1つのマイクロ回路(53)を、メモリ(55)およびクロック回路(54)へ接続して備えている。この実施形態は、決して本発明を限定するものではなく、実施の他の変形例によれば、チップが、例えば、チップカードの動作に特有のマイクロ回路(53)と、USB規格による動作に特有の第2のマイクロ回路(53)とを備えることができる。別の実施形態によれば、クロック回路(54)を、マイクロ回路(53)に統合することができる。さらにチップは、いくつかのメモリを含むことができる。
【0146】
この実施形態において、チップは、チップカード読み取り機または既存のUSBポートを変更することなく、チップカード読み取り機または既存のUSBポートにおいて問題なく動作できるよう、カードの動作の種類を選択するための手段(52)を備える。動作モードの選択を、これに限られるわけではないが例えばカードのマイクロ回路によって自動的に、これに限られるわけではないが例えば回路の電力供給モードをテストすることによって、実行することができる。装置がISOのコンタクトC1およびC5の間に電源電圧を検出した場合、カードはチップカードモードで動作し、ISOのコンタクトC1およびC4の間に電源電圧が検出された場合には、カードがUSBモードで動作する。実施の一変形例によれば、動作モード選択装置(52)が、カード上に配置されてユーザによって操作される操作ボタンによって具現化される。操作ボタンを、例えば、ユーザが自身の指を乗せることによって操作するカード上の電路によって具現化することができる。
【0147】
ISOのコンタクトC1〜C4に対応する接続手段(30)の各々のコンタクトパッドが、例えば動作モード選択装置(52)によって制御される4極スイッチなどの変更装置(56)の1つの入力へそれぞれ接続される。
【0148】
動作モード選択装置(52)は、USBモードの動作が検出されたとき、コンタクトパッドをUSB機能を管理するマイクロ回路(53)またはマイクロ回路(53)の一部分へ接続された配線に接続するように、スイッチ(56)へ電気信号を送信する。同様に、チップカード方式の動作が検出されたとき、変更装置(56)は、ISOのコンタクトC1〜C4に対応するコンタクトパッドを、チップカードの機能を管理するマイクロ回路またはマイクロ回路の一部分へ接続された配線に接続する。
【0149】
ISOのコンタクトC5〜C8に対応するコンタクトパッドは、チップカードの動作を管理するマイクロ回路(53)またはマイクロ回路の一部分へ配線される。
【0150】
カードは、USB方式のコンピュータ部品を構成するように設計された取り外し可能部を切り出し後に含むことができる。ユーザは、ポータブルオブジェクトをチップカードとして使用することを望む場合、ポータブルオブジェクトを、カード本体の部品20に一致する形態を有するアダプタへ挿入する。
【0151】
混合カードのプログラミングを、2つのステップにて行うことができる。最初に、カードが、従来のチップカードに必要なデータをメモリに保存するために、ISOモードでプログラムされる。第2に、カードが、ポータブルUSBオブジェクト(17)に必要なデータを入力するために、USBモードでプログラムされる。所望により、このパーソナライゼーションは、コネクタを実行すべきプログラミングの種類に従って構成するプログラムを備えるカプラによって実行される。
【0152】
本発明が、特許請求の範囲に記載されるとおりの本発明の応用の範囲から逸脱することなく、多数の他の具体的形態での実施形態を許容することは、当業者にとって自明である。したがって、これまでの実施形態は、あくまでも例示にすぎないと考えられなければならず、添付の特許請求の範囲の技術的範囲によって定められる領域において変更が可能であり、本発明は、上述した詳細には限定されない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポータブルUSBオブジェクト(17)を生成するために設計されたカードパーソナライゼーション装置であって、
ISO規格に従って動作するカードおよびUSB規格に従って動作するカードを認識することができる装置を有しており、認識装置が、電源供給端子を、検出されたカードの種類に応じて、カードのUSB電源供給コンタクト(C1、C4)に対応するコンタクトパッドまたはISO電源供給コンタクト(C1、C5)に対応するコンタクトパッドへ切り換えることができる装置(50)に接続されていることを特徴とする、装置。
【請求項2】
認識装置が、カードの一領域の少なくとも1つのスロットを検出することができる手段(K2、K)を有していることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
認識装置が、装置内のカードの存在を検出することができる手段(K1、K)を有していることを特徴とする、請求項1または2に記載の装置。
【請求項4】
カードの種類の認識が、カードの接続手段(30)の少なくとも1つのコンタクトパッドにおいて、マイクロ回路への特定のモードの電源供給を承けてのマイクロ回路の応答を分析することによって、カプラによって実行されることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
カードローダを備えており、
カードのマイクロ回路をプログラムするための手段と、カードにおいてパーソナライズされた外形(16A)を切り出すための手段と、印刷手段とをさらに備えることを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載の装置。
【請求項6】
カードのチップをプログラムし、メモリに保存されるファイルに応じてパーソナライズされた外形(16A)を構成し、カードの少なくとも一部分において少なくとも外形に一致するパーソナライズされた印刷を実行することを、自動的に行うことができることを特徴とする、請求項5に記載の装置。
【請求項7】
切り出しの手段が、フライス加工または打ち抜きの手段であることを特徴とする、請求項5または6に記載の装置。
【請求項8】
切り出しの手段に、吸引手段が組み合わせられていることを特徴とする、請求項5から7のいずれか一項に記載の装置。
【請求項9】
切り出しの手段が、コンピュータ手段によって制御され、特定の指令ファイルにもとづいてパーソナライズされた外形を製作することができることを特徴とする、請求項5から8のいずれか一項に記載の装置。
【請求項10】
USB方式のポータブルオブジェクト(17)を形成するように設計されたプレカット取り外し可能部(16)を備えるポータブルUSBオブジェクトを構成するように設計されたカード(12)であって、
取り外し可能部(16)が、少なくとも1つのマイクロ回路(53)と、セキュアな不揮発メモリ空間と、クロック回路と、接続手段(30)とを含んでおり、
メモリ空間が、USB製品をヒューマンインターフェイスデバイス(HID)であるとして識別させるために設計された少なくとも1つの識別子、ASCIIコードで記述された所定のURLアドレスまたはヒューマンインターフェイスデバイスによる実行が可能な任意の他の指令、ユーザを特定するためにURLアドレスとともに送信されるように設計された識別子、を含んでおり、
ポータブルオブジェクト(17)を、取り外し可能部(16)の切り出し後に、特定の読み取り機を追加することなくUSBポートへ接続して動作可能にすることができることを特徴とする、カード(12)。
【請求項11】
チップカードモードまたはUSBモードの動作を選択するための手段(52)と、
カードの接続手段(30)のコンタクトパッドとマイクロ回路(53)との間に配置され、一方がUSB方式と適合しており、他方がISO方式と適合している少なくとも1つの二重の配線手段と、
ISO方式またはUSB方式の動作モードに応じて2つの配線のうちの一方へ信号を切り換えることを可能にする手段(56)と
を有することを特徴とする、請求項10に記載のカード。
【請求項12】
取り外し可能部が、折り目(35)を具現化する手段を備え、例えばカード本体(14)の局所的な薄肉部を備えており、
折り目が、スタンディング側(36)およびドロップ側(38)とそれぞれ呼ばれる2つの領域を隔てており、取り外し可能部(16)を切り出し、ドロップ側(38)をスタンディング側(36)へ折り重ねることによって取り外し可能部(16)を折り曲げた後で、ポータブルオブジェクト(17)を接続して動作可能にすることができることを特徴とする、請求項10または11に記載のカード。
【請求項13】
スタンディング側(36)およびドロップ側(38)に、ドロップ側(38)をスタンディング側(36)へ折り返した後で有効にされて両者を互いに堅固に取り付ける好ましくはスナップアクション式の対をなす手段(40)が設けられていることを特徴とする、請求項10から12のいずれか一項に記載のカード。
【請求項14】
カードの接続手段(30)が、8つのコンタクトをISO7816のフォーマットにて有するコンタクトパッド配置によって具現化され、各々のコンタクトパッドが、他のコンタクトパッドから電気的に絶縁されており、4つのコンタクトパッドの長さが、USB方式の接続手段の長さに一致するように延長されていることを特徴とする、請求項10から13のいずれか一項に記載のカード。
【請求項15】
取り外し可能部(16)が、カードの本体(14)の線状のスロット(18)によって画定されており、線状のスロットが、取り外し可能部(16)を取り外し可能部(16)と対をなすカードの本体(14)の部品(20)に接続している破ることができる接続手段(46、48)によって中断されていることを特徴とする、請求項10から14のいずれか一項に記載のカード。
【請求項16】
カードの接続手段(30)が、ISO7816規格に適合した寸法および位置を有していることを特徴とする、請求項10から15のいずれか一項に記載のカード。
【請求項17】
カードが、ISO7816規格に適合した長さおよび幅と、外周において測定される好ましくは1mm以上、例えば1mm〜1.3mmの間の厚さとを有することを特徴とする、請求項10から16のいずれか一項に記載のカード。
【請求項18】
プログラミングカプラによって実行されるUSB方式のカードを検出するためのプロセスであって、
ISOモードでマイクロ回路へ電力を供給するステップと、
ゼロへのリセットを行い、ATR応答を待つステップと、
USBモードでマイクロ回路へ電力を供給するステップと、
USB製品の製造時にマイクロ回路のメモリへ書き込まれたUSB製品に特有の識別子を要求するステップと
を含むことを特徴とする、プロセス。
【請求項19】
プログラミングカプラが、ISOモードにおいてコンタクトC1およびC5にカードへの電力を供給し、ATR応答の場合に対応するISOコンタクトにデータを送り、あるいはUSBのコンタクトC1およびC4に電力を供給し、URLアドレスデータおよびUSB製品をヒューマンインターフェイスデバイス型であると認識させる情報を、コンタクトC2およびC3においてマイクロ回路へ送ることを特徴とする、請求項18に記載のプロセス。
【請求項20】
ポータブルUSBオブジェクトを生成するように設計されたチップカードを電気的および/または物理的にパーソナライズするステップであって、チップのメモリ領域へ一意かつ秘密の情報をプログラムすることを少なくとも含んでいるステップと、
カードを少なくとも1つの大量郵便レターに組み合わせるステップと、
発送ステップと
を含んでいる自動大量郵便プロセスであって、
チップに収容された秘密の情報が、受取人に対して露わにされることがないが、ポータブルUSBオブジェクト(17)がインターネットへ接続されたコンピュータホストへUSBポートを介して接続されたときに、インターネットサイトへの直接アクセスを可能にすることを特徴とする自動大量郵便プロセス。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12a】
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【図12b】
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【図12c】
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【図13a】
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【図13b】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公表番号】特表2013−501285(P2013−501285A)
【公表日】平成25年1月10日(2013.1.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−523360(P2012−523360)
【出願日】平成22年8月2日(2010.8.2)
【国際出願番号】PCT/FR2010/000562
【国際公開番号】WO2011/015730
【国際公開日】平成23年2月10日(2011.2.10)
【出願人】(512030315)
【Fターム(参考)】