ポータル管理
【課題】ロボット車両が、エリアの一部分への進入は許可され、あるいは他の一部分への進入は禁止されるようにする。
【解決手段】施錠システムは、第1側と第2側とを有するポータル104のためにある。ここでポータル104は柵118に設けられた門である。ポータル104は、開放位置と閉鎖位置との間で第1側において軸を中心にして回転するように構成されている。検出システム124は、ロボット車両106がポータルから選択距離以内に位置するときを検出するように構成されている。ポータル・アクセス・システムは、ポータル104が閉鎖位置にあり、ロボット車両106がポータルの選択距離以内にあることが、検出システム124を用いて検出されたときに、ポータル104を開錠する。
【解決手段】施錠システムは、第1側と第2側とを有するポータル104のためにある。ここでポータル104は柵118に設けられた門である。ポータル104は、開放位置と閉鎖位置との間で第1側において軸を中心にして回転するように構成されている。検出システム124は、ロボット車両106がポータルから選択距離以内に位置するときを検出するように構成されている。ポータル・アクセス・システムは、ポータル104が閉鎖位置にあり、ロボット車両106がポータルの選択距離以内にあることが、検出システム124を用いて検出されたときに、ポータル104を開錠する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的には、ポータル(portal)に関し、特に、ポータルを管理するための装置、システム、および方法に関する。更に特定すれば、本開示は、ポータルを用いてエリアへのアクセスを管理するための装置、システム、および方法に関する。
【従来技術】
【0002】
ロボット車両は、1つのエリア内において種々の肉体的作業を行うことができる。例えば、ロボット車両は、広場(yard)において草刈りをすることができる。エリアは、ロボット車両および/またはその他の物体が当該エリアの種々の部分間では走行できないように分割することができる。エリアの種々の部分間における走行は、ポータルによって制御することができる。ポータルとは、エリアの一部分への進入地点、および/またはそのエリアの一部分からの出発地点である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ポータルは、種々の部分への進入およびそこからの出発を制御することができる。即ち、ポータルは、ある例ではエリアの一部分へのアクセスを許可し、別の例ではそのエリアの一部分へのアクセスを禁止することができる。
【0004】
一例では、ポータルは、柵の回転して開閉する門とすることができる。この門は、広場の2つの部分間でアクセスを制御する。ロボット芝刈り機の形態としたロボット車両は、門が開いているとき、これを通過して、広場の異なる部分において芝刈り動作を実行する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
異なる例示的な実施形態は、施錠システム、検出システム、およびポータル・アクセス・システムを含む装置を提供する。施錠システムは、第1側と第2側とを有するポータルのためにある。ポータルは、第1側において開放位置と閉鎖位置との間で軸を中心にして回転するように構成されている。検出システムは、ロボット車両がポータルから選択距離以内に位置するときを検出するように構成されている。ポータル・アクセス・システムは、ポータルが閉鎖位置にあり、ロボット車両がポータルの選択距離以内にあることが、検出システムを用いて検出されたときに、ポータルを開錠する。
【0006】
また、異なる例示的な実施形態は、ポータル移動システム、ワイヤレス通信ユニット、検出システム、およびコントローラを含むポータル・アクセス・システムを提供する。ポータル移動システムは、ポータルを閉鎖位置と開放位置との間で動かす。ポータルは、第1側と第2側とを有し、ポータルは、第1側において開放位置と閉鎖位置との間で軸を中心にして回転する。ワイヤレス通信ユニットは、ポータルを動かす要求をロボット車両から受ける。検出システムは、ロボット車両がポータルの選択距離以内に位置するときを検出するように構成されている。コントローラは、ワイヤレス通信ユニットを用いて要求を受けたことに応答して、更に検出システムを用いて、ポータルの選択距離以内においてロボット車両を検出したことに応答して、ポータルを開放位置と閉鎖位置との間で動かすようにポータル移動システムを制御する。
【0007】
また、異なる例示的な実施形態は、ポータル管理方法を提供する。ロボット車両がポータルの選択距離以内にあるか否か判定する。ロボット車両がポータルの選択距離以内にあるという判定に応答して、ポータルを開錠する。
【0008】
また、異なる例示的な実施形態は、ポータル管理方法を提供する。ロボット車両がポータルの選択距離以内にあるか否か判定する。ロボット車両がポータルの選択距離以内にあるという判定に応答して、ポータルを開く。
【0009】
特徴、機能、および利点は、本発明の種々の実施形態において独立して達成することができ、または更に別の実施形態において組み合わせることもできる。実施形態における更なる詳細は、以下の説明および図面を参照することによって確認することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
例示的な実施形態の新規な特徴であると確信する特性について、添付した特許請求の範囲に明記する。しかしながら、例示的な実施形態、ならびにその好ましい使用様式、更に別の目的および利点は、以下の本発明の例示的な実施形態の詳細な説明を参照し、添付図面と合わせて読むことによって最良に理解されよう。
【図1】図1は、例示的な実施形態を実現することができるポータル管理環境の図である。
【図2】図2は、例示的な実施形態によるポータル管理環境のブロック図である。
【図3】図3は、例示的な実施形態にしたがってロボット車両を制御するために用いられるコンポーネントのブロック図である。
【図4】図4は、例示的な実施形態によるデータ処理システムのブロック図である。
【図5】図5は、例示的な実施形態によるポータル移動システムのブロック図である。
【図6】図6は、例示的な実施形態にしたがってポータルを管理するプロセスのフローチャートである。
【図7】図7は、例示的な実施形態にしたがってポータルを管理する追加プロセスのフローチャートである。
【図8】図8は、例示的な実施形態にしたがってポータルを開閉するプロセスのフローチャートである。
【図9】図9は、例示的な実施形態にしたがって、ロボット車両がポータルから選択された距離以内にあるか否か判定するプロセスのフローチャートである。
【図10】図10は、例示的な実施形態にしたがって、ロボット車両がポータルから選択された距離以内にあるか否か判定する第2プロセスのフローチャートである。
【図11】図11は、例示的な実施形態にしたがって、ロボット車両がポータルから選択された距離以内にあるか否か判定する第3プロセスのフローチャートである。
【図12】図12は、例示的な実施形態にしたがって、ロボット車両がポータルから選択された距離以内にあるか否か判定する第4プロセスのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
これより図面を参照するが、特に図1を参照すると、例示的な実施形態によるポータル管理環境の図が示されている。ポータル管理環境100は、ポータル管理システムが動作することができる任意のタイプのエリアである。例示的な例では、ポータル管理環境は、複数のポータルの動作を管理する。「複数の」は、本明細書において品目に言及するために用いる場合、1つ以上の品目を意味することとする。例えば、複数のポータルは1つ以上のポータルである。これらの例示的な例では、ポータルは、2つのエリア間におけるアクセスを制御する可動構造である。ポータルは、例えば、門、ドア、あるいは構造、建物、作業現場、エリア、広場、ゴルフ・コース、室内環境、野外環境、および/または任意のその他の適したポータル管理環境またはポータル管理環境の組み合わせの中に配置されたまたはこれらと関連付けられたその他のアクセス制御デバイスとすることができる。
【0012】
この例示的な例では、ポータル管理環境100は、芝生102、柵118、ポータル104、およびロボット車両106を含む。ロボット車両106は、芝生102のエリア130から芝生102のエリア132に向かって走行している。ロボット車両106は、完全無人モードまたは部分的無人モードで肉体的作業を行うことができる車両である。この例示的な実施形態では、ロボット車両106は、ロボット芝刈り機である。ロボット車両106は、芝生102上において肉体的作業を行っていることもある。例えば、ロボット車両106は芝生102を刈っていることもあり得る。
【0013】
この例示的な例では、ポータル104は柵118における門である。これらの構造は、エリア130とエリア132との間におけるアクセスを制御するために用いられる。柵118は、エリア130とエリア132との間の走行を物理的に阻止することによって、エリア130とエリア132との間におけるアクセスを制御する。また、ポータル104は、エリア130とエリア32との間における走行を物理的に阻止することによって、エリア130とエリア132との間におけるアクセスを制御する。しかしながら、ポータル104は、エリア130およびエリア132間の通過を許可するために、軸128を中心として片側120において回転する。
【0014】
この例示的な例では、ポータル104は、蝶番134を用いて方向126に回転することによって、閉鎖位置から開放位置まで回転する。別の例示的な実施形態では、ポータル104は、軸128を中心に片側122において回転することもできる。一旦ポータル104が開放位置に来たなら、ポータル104は、この例では方向126とは逆方向に回転して、閉鎖位置まで戻ることができる。
【0015】
この例示的な例では、錠116がポータル104に係合されている。ポータル104は、錠116が係合されているときには、実質的に動くことを禁止されている。錠116は、ポータルを柵118に締結するデバイスであり、許可を受けた者には錠116を解除することを許可するが、許可を受けていない者が錠116を解除することを禁止する。錠116は、手動で制御することおよび/または電子的に制御することができる。錠116を手動で制御するとは、鍵、組み合わせ、またはその他の手動方法を用いて錠116を係合または解除することを意味する。錠116を電子的に制御することは、アクチュエータ、磁石、またはその他の電子的方法を用いて錠116を係合または解除することを意味する。勿論、例示的な実施形態の中には、錠116をラッチと置き換える場合もある。ラッチは、ポータル104が閉鎖位置にあるときに、ポータル104が開くことを実質的に禁止するメカニズムである。
【0016】
検出システム124がポータル104と関連付けられている。本明細書において用いる場合、第1コンポーネントを第2コンポーネントに固着すること、第2コンポーネントに接合すること、第2コンポーネントに締結すること、および/または何らかのその他の適した態様で第2コンポーネントに接続することによって、第1コンポーネントが第2コンポーネントに関連付けられると考えられる。また、第1コンポーネントは、第3コンポーネントの使用を通じて、第2コンポーネントに接続することもできる。また、第1コンポーネントは、第2コンポーネントの一部および/または延長部として形成されることによって、第2コンポーネントと関連付けられていると見なされる。この例では、検出システム124はポータル104に締結されている。
【0017】
検出システム124は、ロボット車両106の存在を検出するためにデータをポータル・アクセス・システム114に送信する複数の計器である。計器は、カメラ・システム、赤外線システム、無線周波識別タグ・リーダ、またはその他の適した計器とすることができる。この例示的な例では、検出システム124はエリア130からデータを発生する。更に具体的には、検出システム124は、ポータル104から選択された距離110までのデータを発生する。例えば、検出システム124におけるカメラ・システムは、ポータル104から選択距離110までのエリアについての画像情報を送信することができる。
【0018】
選択距離110は、検出システム124が物体を検出する距離である。この例示的な例では、選択距離110は、ロボット車両106が走行してポータル104を通過しようとするときに、ロボット車両106が進入するポータル104の片側120および片側122における、ポータル104からの特定の距離である。この例示的な実施形態では、選択距離110はポータル104の片側120および片側122にある。しかしながら、他の例示的な実施形態では、選択距離110は、ポータルの特定の一方側だけであってもよい。この例示的な実施形態では、選択距離110は実質的にポータル104を中心とした円を形成する。選択距離110は、ユーザによって設定(configure)することができ、またはロボット車両106の大きさおよびポータル104の属性に基づいて決定することもできる。ポータル104の属性には、ポータル104の寸法、ならびに開放位置および閉鎖位置間で動くときのポータル104の速度が含まれる。
【0019】
ポータル・アクセス・システム114は、ポータル104および錠116の動作を制御する。ポータル・アクセス・システム114は、移動システムと、ポータル管理プロセスを実行するデータ処理システムとを備えることができる。ポータル管理プロセスは、検出システム124からデータを受け取る。ポータル管理プロセスは、検出システム124から受け取ったデータを用いて、ロボット車両が選択距離110以内に存在するか否か判定する。例えば、ポータル管理プロセスは、検出システム124内にあるカメラ・システムから受け取った画像情報が、データ処理システムに格納されているロボット車両106についての画像情報と一致する場合、ロボット車両106が選択距離110以内に存在すると判定することができる。
【0020】
別の例示的な実施形態では、ポータル管理プロセスは、画像情報を用いて、公認人物が選択距離110以内にいるか否か判定することができる。公認人物が選択距離110以内にいる場合、ポータル管理プロセスは、ロボット車両106が選択距離110以内にあるかのように処理を進めることができる。
【0021】
あるいは、ポータル管理プロセスは、ポータル・アクセス・システム114と関連付けられたワイヤレス通信ユニットおよび/または無線周波識別子タグ・リーダを用いて、ロボット車両106が選択距離110以内にあると判定することもできる。ワイヤレス通信ユニットは、ロボット車両によってワイヤレスに送信された要求を受けるために用いることができる。要求を受けると、ポータル管理プロセスに、ロボット車両106がポータル104の選択距離110以内にあることを判定させることができる。
【0022】
ポータル管理プロセスが、ロボット車両106が選択距離110以内にあることを検出すると、ポータル管理プロセスは、ポータル104を開く信号を移動システムに発行する。移動システムは、錠116が係合されている場合、錠を解除する。次いで、移動システムは、ポータル104を閉鎖位置から開放位置に動かす。移動システムは、駆動モータ、アクチュエータ、および/またはギアを備えることができる。また、移動システムは、ポータル104を開放位置から閉鎖位置に動かすためにも用いることができる。
【0023】
一旦ポータル104が開かれると、ロボット車両106はポータル104を通過してエリア132に走行することができる。ポータル・アクセス・システム114におけるポータル管理プロセスは、ロボット車両106が指定距離110以内にあるか否か検出し続ける。一旦ロボット車両106がエリア132に進入すると、ポータル管理プロセスは、ロボット車両106がもはや指定距離110以内にはないことを検出する。ポータル管理プロセスは、検出システム124から受け取った情報、ワイヤレス通信ユニットを用いて受け取った情報、または無線周波識別子タグを用いて受け取った情報を用いて、ロボット車両106がもはや指定距離110以内にはないと判定することができる。
【0024】
ロボット車両106がもはや指定距離110以内では検出されない場合、ポータル管理プロセスは、ポータル104を閉じる信号を移動システムに発行する。すると、移動システムはポータル104を閉鎖位置に動かす。例示的な実施形態の中には、ポータル104を閉じた後に、移動システムが錠116を活性化する場合もある。
【0025】
例示的な実施形態の中には、開放位置と閉鎖位置の間で人間によってポータル104を動かすとよい場合もある。このような実施形態では、人間は組み合わせまたは鍵を用いて錠116を解除することができる。あるいは、錠116がラッチと置き換えられた実施形態では、人間は、ハンドルを捻る、コードを引っ張る、バーを動かす、またはその他の適した行為によって、ラッチを解除することができる。
【0026】
例示的な実施形態の中には、ポータル・アクセス・システム114内におけるポータル管理プロセスは、検出システム124、ワイヤレス通信ユニット、および/または無線周波識別子タグ・リーダからの情報も用いて、ロボット車両106がポータル104から安全距離112以内にあるか否か判定する。安全距離112とは、ロボット車両106とポータル104との間における最小距離であり、ポータル・アクセス・システム114がポータル104を開かせる前に、ロボット車両106はこの最小距離に位置していなければならない。この例示的な例では、安全距離112は、ポータル104が動いている間にロボット車両106が安全距離112以内にいた場合、ロボット車両106がポータル104に接触される、ポータル104からの距離である。即ち、ポータル104が閉鎖位置から開放位置にまたは開放位置から閉鎖位置に動いているときに、ロボット車両106が安全距離112以内に存在する場合、ポータル104がロボット車両106と接触する、および/またはこれを損傷する虞れがある。安全距離112は、ポータル104が開くまたは閉じるときに回転する際にポータルが通過する側に設定するとよい。この例示的な実施形態では、安全距離112は、ポータル104の片側120に設定されている。
【0027】
安全距離112以内でロボット車両が検出された場合、ポータル管理プロセスはポータル104を動かす信号を移動システムに送らない。移動システムが既にポータル104を動かすプロセスにある場合、ポータル管理プロセスは、現在の移動を取り消す信号を移動システムに送ることができる。ポータル管理プロセスは、通常動作を再開する前に、ロボット車両106がもはや安全距離112以内で検出されなくなるまで待機することができる。あるいは、ポータル管理プロセスは、ワイヤレス通信ユニットを用いて、メッセージをロボット車両106に送ることができる。メッセージは、ロボット車両106が安全距離112の外側に位置決めし直すことができるように、安全距離112の表現を含むことができる。
【0028】
図1におけるポータル管理環境100の図示は、異なる例示的な実施形態を実現することができる態様に対して、物理的または構造的限定を暗示することを意味するのではない。図示したコンポーネントに加えておよび/またはこれらに代わって他のコンポーネントを用いることもできる。有利な実施形態によっては、一部のコンポーネントが不要な場合もある。または、ブロックは一部の機能的コンポーネントを例示するために示されている。異なる例示的な実施形態において実現するときには、これらのブロックの1つ以上を組み合わせること、および/または異なるブロックに分割することもできる。
【0029】
例えば、例示的な実施形態の中には、検出システム124がポータル・アクセス・システム114の一部であるとよい場合もある。この例示的な例では、ポータル104は軸128を中心に片側120において回転するが、他の例示的な例では、ポータル104は片側120および片側122において回転することもできる。このような例示的な例では、安全距離112は、ポータル104の片側120および片側122に存在すればよい。別の例では、ポータル104および柵118は、少なくとも部分的に建物、自動車道、経路、または道路の中に配置されてもよい。
【0030】
異なる例示的な実施形態は、ロボット車両が人間の介入なくしてタスクを実行できることが望ましいことを認識し、これを考慮に入れている。タスクを実行しながらエリア中を走行するロボット車両は、ポータルの形態でアクセス制約を有するエリア間で走行することができる。例えば、ポータルは柵における門とすることができる。
【0031】
異なる例示的な実施形態は、ポータル管理システムがロボット車両の存在を、ポータルの選択距離以内において検出することを認識し、これを考慮に入れている。例えば、ロボット車両の検出は、ロボット車両からワイヤレス接続を通じて受けた要求、ポータル管理システムによって読み取られた無線周波識別タグ、カメラ・システムから受け取った画像情報、赤外線センサから受け取った赤外線情報、またはその他の適した検出方法とすることもできる。
【0032】
また、異なる例示的な実施形態は、一旦ロボット車両がポータル管理システムによって検出されると、ポータル管理システムがポータルを開けさせるとよいことも認める。次いで、ロボット車両は、ポータルを通過し、走行が制約されているエリア間を走行することができる。一旦ロボット車両がポータルを通過したなら、ポータル管理システムは門を閉じさせることができる。
【0033】
また、異なる例示的な実施形態は、ロボット車両が安全距離よりもポータルに近く、ポータルが回転門である場合、ポータルを開いている間にロボット車両が接触および/または損傷される虞れがあることも認識し、これも考慮に入れている。異なる例示的な実施形態は、ポータル管理システムが、門を開く前に、ロボット車両の位置が安全距離よりもポータルに近いか否か判定するとよいことを認める。
【0034】
このため、異なる例示的な実施形態は、ポータルを管理するための装置、システム、および方法を提供する。異なる例示的な実施形態は、施錠システム、検出システム、およびポータル・アクセス・システムを含む装置を提供する。施錠システムは、第1側および第2側を有するポータルに適している。ポータルは、開放位置および閉鎖位置の間で、軸を中心として第1側において回転するように構成されている。検出システムは、ロボット車両がポータルの選択距離以内に位置するときを検出するように構成されている。ポータル・アクセス・システムは、ポータルが閉鎖位置にあり、検出システムを用いて、ロボット車両がポータルの選択距離以内において検出されたときに、ポータルを開錠する。
【0035】
これより図2に移ると、例示的な実施形態によるポータル管理環境のブロック図が示されている。ポータル管理環境100は、ポータル管理環境200の実施態様の一例である。図1におけるポータル管理環境100は、ポータル管理環境200に合わせた実体的な一実施態様の例である。ポータル・アクセス・システム114は、ポータル・アクセス・システム218の実施態様の例である。門104は、ポータル234の実施態様の例である。
【0036】
ポータル管理環境200は、ポータル管理システムが動作することができる任意のタイプのエリアである。例示的な一例では、ポータル管理環境200は、門、ドア、あるいは構造、建物、作業現場、エリア、広場、ゴルフ・コース、室内環境、野外環境、および/または任意のその他の適したポータル管理環境またはポータル管理環境の組み合わせの中に配置されたその他のアクセス制御デバイスとすることができる。
【0037】
ロボット車両250は、完全無人モードまたは部分的無人モードで肉体的作業を行うことができる車両である。完全無人モードとは、ロボット車両250が、人間の介入なく、肉体的作業を行うモードである。例えば、ロボット車両250は、人間の介入なく、係合する、走行する。芝を刈る、ロボット車両250の元の位置またはその他の位置まで走行する、および解除することができる。部分的無人モードは、一部の作業を自動で行うが、ユーザによって制御することもできるモードである。例えば、ロボット車両250は、ユーザがボタンを作動させることによって係合され、ユーザによって特定の位置に誘導または動かすことができる。次いで、ロボット車両250は、ユーザがロボット車両250を解除するまで、肉体的作業を行うことができる。この例示的な実施形態では、ロボット車両250はロボット芝刈り機260である。
【0038】
ポータル234は、ポータル管理環境200内部に存在する。ポータル234は、ポータル234の片側236にあるエリアと、ポータル234の片側238にあるエリアとの間における物理的なアクセスを制御する障壁である。ポータル234は、開放位置242と閉鎖位置244との間で動くことが可能である。
【0039】
ポータル234が閉鎖位置244にあるとき、ポータル234を通過する物理的アクセスは阻止される。ポータル234は、軸240を中心にしてポータル234を動かすことによって、開放位置242に動かすことができる。軸240は、エリアの表面に対して垂直にするとよい。
【0040】
ポータル234が開放位置242にあるとき、ポータル234を通過する物理的なアクセスは許可される。即ち、ポータル234は、ポータル234を通じた特定のエリアへのアクセスを阻止または許可する可動障壁である。この例示的な実施形態では、ポータル234は門248である。
【0041】
また、ポータル234は錠270も備えることができる。錠270は、錠270が係合されているときに、ポータル234が動くのを実質的に禁止する締結デバイスである。錠270が解除されているとき、ポータル234は動くのを実質的に禁止されない。
【0042】
ポータル234は、柵246の一部であってもよい。また、柵246は、当該柵246の片側236にあるのエリアと柵246の片側238にあるエリアとの間における物理的アクセスを制御する。しかしながら、柵246は固定されており、柵246を通じて物理的なアクセスを許可するように動くことが可能とはなっていない。錠270を含む例示的な実施形態では、錠270が係合されているとき、錠270はポータル234を柵246に締結することができる。
【0043】
ポータル234は、ポータル管理システム202によって管理される。ポータル管理システム202は、ポータル234の動作を制御し、錠270の動作を制御し、ロボット車両250の存在および位置262を検出するために用いられる情報を発生する。ポータル管理システム202は、ポータル・アクセス・システム218、検出システム206、および施錠システム204を備えている。
【0044】
ポータル・アクセス・システム218は、ポータル234の動作を制御する複数のコンポーネントである。ポータル・アクセス・システム218は、ポータル移動システム220、コントローラ222、およびデータ処理システム268を備えている。データ処理システム268は、命令をストレージからメモリにロードし、この命令をプロセッサ・ユニットにおいて実行する。この例示的な例では、データ処理システム268はポータル管理プロセス272を実行する。
【0045】
ポータル管理プロセス272は、検出システム206およびコントローラ222からデータを受け取る。検出システム206は、ロボット車両250の存在を検出するために、ポータル管理プロセス272にデータを送信する複数の命令である。検出システム206は、ポータル234に取り付けること、ポータル管理システム202に配置すること、またはその他の適した位置に配置することができる。
【0046】
これらの例示的な例では、検出システム206は、カメラ・システム210および赤外線検出システム214を備えている。カメラ・システム210は、画像情報212を発生する。画像情報212は、特定のエリアについてカメラ・システム210によって得られた画像データである。画像情報212は、写真、ビデオ、または写真およびビデオの双方とすることができる。赤外線検出システム214は、赤外線情報216を発生する。赤外線情報216は、特定のエリアにおいて赤外線検出システム214によって得られた赤外線データである。赤外線情報216は、特定のエリアにおける動きを表す熱シグネチャーまたはデータとすることができる。また、赤外線検出システム214は、光検出および測距(LIDAR)検出器も備えることができる。このような例示的な実施形態では、赤外線情報216は、光検出および測距検出器からの飛行時間距離データとすることができる。
【0047】
検出システム206は、検出システム206によって発生された情報がポータル234から選択距離208までのエリアに相応する(relevant)ように、ポータル234から選択距離208までのエリアに方向付けることができる。例えば、検出システム206がカメラ・システム210を備えている例示的な実施形態では、カメラ・システム210によって発生される画像情報212が、ポータル234から選択距離208までのエリアの画像情報212となるように、カメラ・システム210が向けられる。
【0048】
例示的な実施形態の中には、検出システム206が、ポータル234から禁止距離(unauthorized distance)276までのエリアに方向付けられる場合もある。例えば、検出システム206がカメラ・システム210を備えている例示的な実施形態では、カメラ・システム210によって発生される画像情報212が、ポータル234から禁止距離276および選択距離208までのエリアの画像情報212となるように向けられる。
【0049】
ポータル管理プロセス272は、検出システム206から、画像情報212および赤外線情報216のような情報を受け取る。ポータル管理プロセス272は、次に、この情報を用いて、ロボット車両250が選択距離208以内に存在するか否か検出する。即ち、ポータル管理プロセス272は、ロボット車両250が画像情報212および/または赤外線情報216の中に存在するか否か判定する。
【0050】
別の例示的な実施形態では、ポータル管理プロセス272は、公認人物が画像情報212の中に存在するか否か判定する。この公認人物は、画像情報212を当該公認人物の格納されている画像と比較することによって特定することができる。公認人物が画像情報212の中に存在する場合、ポータル管理プロセスは、あたかもロボット車両250が選択距離208以内に位置するかのように処理を進めることができる。
【0051】
例示的な実施形態の中には、ポータル管理プロセス272がロボット車両250のポータル234に対する位置を識別する場合もある。即ち、ポータル管理プロセス272は、ポータル234からロボット車両250までの距離および方向を特定する。ポータル管理プロセス272は、画像情報212または赤外線情報216を用いて、ロボット車両250の位置262を判定することができる。
【0052】
コントローラ222は、ポータル移動システム220および施錠システム204を制御するポータル・アクセス・システム218のコンポーネントである。ポータル移動システム220は、開放位置242と閉鎖位置244との間でポータル234を動かす複数の機械的および電気的コンポーネントを備えている。例えば、ポータル移動システム220は、駆動モータを備えることができる。コントローラ222は、電圧を切り換え、ポータル移動システム220に、開放位置242と閉鎖位置244との間でポータル234を動かすために信号を送りそして受け取る。ポータル管理プロセス272が、ロボット車両が選択距離208以内に位置すると判定した場合、ポータル管理プロセス272は信号をコントローラ222に送る。
【0053】
コントローラ222は、ポータル234を開放位置242に動かすことを示すメッセージをポータル管理プロセス272から受け取る。コントローラ222は、電圧をポータル移動システム220および施錠システム204に印加し、これらとメッセージの受け渡しを行う。こうして、ポータル234は開放位置242に動く。
【0054】
ポータル管理プロセス272は、ロボット車両250がポータル234と選択距離208との間のエリアの外側に走行するまで、選択距離208以内におけるように、ロボット車両250を検出し続ける。一旦ロボット車両250が選択距離208の外側に出れば、ポータル管理プロセス272はもはや選択距離208以内でロボット車両250を検出することはない。次いで、ポータル管理プロセス272は、ポータル234を閉鎖位置244に動かすというメッセージをコントローラ222に送る。
【0055】
また、コントローラ222は、施錠システム204も制御する。施錠システム204はポータル234において錠270を係合および解除する。施錠システム204は、錠270が係合または解除されるように、コントローラ222から信号および/または電圧を受け取る。例示的な一実施形態では、施錠システム204は、錠270を係合または解除するアクチュエータを備えている。
【0056】
また、コントローラ222は、無線周波識別タグ・リーダ224およびワイヤレス通信ユニット226からポータル管理プロセス272に入力データを中継する。例示的な一実施形態では、ロボット車両250は要求258をコントローラ222に送る。コントローラ222は、ワイヤレス通信ユニット226を用いて要求258を受け取り、要求258をポータル管理プロセス272に中継する。ポータル管理プロセス272は、ポータル234を開くことを示すメッセージをコントローラ222に送ることによって、この要求を受け入れることができる。例示的な実施形態の中には、要求258が識別子または許可コードを含む場合もある。このような例示的な実施形態では、要求258が正しくない識別子または許可コードを有する場合、ポータル管理プロセス272は要求258を無視することができる。
【0057】
無線周波識別タグ・リーダ224は、無線周波識別タグ252の存在を検出する。この例示的な実施形態では、無線周波識別タグ252はロボット車両250内に配置されている。また、無線周波識別タグ・リーダ224は、無線周波識別タグ252に格納されている情報254も読み取る。情報254は、識別情報とすることができ、ポータル管理プロセス272に中継される。例示的な実施形態の中には、無線周波識別タグ・リーダ224が、無線周波識別タグ252から無線周波識別タグ・リーダ224までの距離を、ポータル管理プロセス272にコントローラ222を経由して送信するとよい場合もある。この距離は、情報254が無線周波識別タグ・リーダ224によって受け取られたときの情報254の信号強度によって決定することができる。
【0058】
ポータル管理プロセス272は、無線周波識別タグ・リーダ224によって受け取られた情報254を用いて、ロボット車両250が選択距離208以内にあると判定し、ポータル234を開くことを示す複数のメッセージをコントローラ222に送ることができる。
【0059】
例示的な実施形態の中には、ロボット車両250が、汎地球測位システム情報256をコントローラ222に送信することによって、ロボット車両250の位置262を特定する場合もある。汎地球測位システム情報256は、位置262を地球規模で特定するために用いられる複数の座標である。
【0060】
コントローラ222は、ワイヤレス通信ユニット226を用いて、汎地球測位システム情報256を受け取る。コントローラ222は、汎地球測位システム情報256をポータル管理プロセス272に中継する。ポータル管理プロセス272は、ポータル234から選択距離208までのエリアを識別する複数の汎地球測位システム座標を、データ処理システム268の中にあるストレージから引き出すことができる。
【0061】
ポータル管理プロセス272は、汎地球測位システム情報256を、ストレージから引き出した複数の座標と比較する。汎地球測位システム情報256が、複数の座標によって定められるエリア内に位置する場合、ポータル管理プロセス272は、選択距離208以内でロボット車両250を検出する。
【0062】
別の例示的な実施形態では、ロボット車両250は、局地的測位システム情報274を送信することによって、ロボット車両の位置262を特定する。局地的測位システム情報274は、特定のエリア内において位置262を特定するために用いられる複数の座標である。
【0063】
例えば、局地的測位システム情報274は、ロボット車両250周囲のエリアの画像情報を備えることができる。ロボット車両250は、画像情報において複数の項目を識別し、局地的測位情報274を決定することができる。例えば、ロボット車両250は、ロボット車両250周囲のエリアについての画像情報を発生することができる。次いで、ロボット車両250は、周囲エリアについての画像情報において識別された項目と関連した画像情報を突き止めることができる。そして、ロボット車両250は、画像情報において識別された項目に対する位置262に基づいて、局地的測位システム情報274を決定することができる。
【0064】
コントローラ222は、ワイヤレス通信ユニット226を用いて、局地的測位システム情報274を受け取る。コントローラ222は、局地的測位システム情報274をポータル管理プロセス272に中継する。ポータル管理プロセス272は、ポータル234から選択局208までのエリアを特定する複数の局地的測位システム座標を、データ処理システム268の中にあるストレージから引き出すことができる。
【0065】
ポータル管理プロセス272は、局地的測位システム情報274を、ストレージから引き出した複数の座標と比較する。局地的測位システム情報274が複数の座標によって定められるエリア内部に位置する場合、ポータル管理プロセス272はロボット車両250を選択距離208以内で検出する。
【0066】
例示的な実施形態の中には、条件を満たすときには、ポータル管理プロセス272が、ポータル234を閉鎖位置244から開放位置242に動かすメッセージをコントローラ222に送らない場合もある。ポータル管理プロセス272は、条件を満たすときには、ロボット車両250が選択距離208以内において検出された場合であっても、メッセージをコントローラ222に送らなくてもよい。
【0067】
ポータル管理プロセス272にポータル234を開放するメッセージを送らせなくてもよい条件の1つは、ポータル管理プロセス272がロボット車両250の位置262を安全距離230以内として検出することである。「安全距離230以内」とは、ポータル234と安全距離230との間にあるエリア以内を意味する。
【0068】
安全距離230は、ポータル234が動いている間にロボット車両250が安全距離230以内にある場合、ロボット車両250がポータル234によって接触される、ポータル234からの最小距離232である。最小距離232は、円または半円の半径とすることができる。即ち、ポータル234が閉鎖位置244から開放位置242にまたは開放位置242から閉鎖位置244に動いている間にロボット車両250が安全距離230以内に存在する場合、ポータル234はロボット車両250に接触するおよび/またはロボット車両250を損傷する虞れがある。例示的な実施形態の中には、安全距離230がユーザによって設定され、最小距離232でなくてもよい場合もある。
【0069】
ロボット車両250が安全距離230以内で検出されたとき、ポータル管理プロセス272は、ポータル234を開放することを示すメッセージをコントローラ222に送らなくてもよい。ポータル管理プロセス272は、ロボット車両250がもはや安全距離230以内で検出されなくなるまで、このメッセージを送らなくてもよい。
【0070】
例示的な実施形態の中には、ポータル管理プロセス272が、ワイヤレス通信ユニット226を用いて、コントローラ222に信号228をロボット車両250に送らせ宇場合もある。信号228は、安全距離230の識別である。例えば、信号228は、ポータル234からの安全距離230の数値表現とすることができる。また、信号228は、位置262が安全距離230の外側となるようにロボット車両250が走行する距離および方向の表現とすることもできる。
【0071】
別の例示的な例では、ポータル管理システム272は、複数の無許可物体264の位置266が禁止距離(unauthorized distance)276以内で検出された場合、ポータル234を開くことを示すメッセージをコントローラ222に送らなくてもよい。例示的な実施形態の中には、禁止距離276が選択距離208と同じ距離である場合もある。勿論、他の例示的な実施形態では、禁止距離276は選択距離208とは異なる。複数の無許可物体264は、ロボット車両250以外の任意の移動物体であればよい。別の例示的な例では、複数の無許可物体264は複数の特定的な人間または特定の種類の動物を含む。例えば、複数の無許可物体264は、一人の人間および全ての牛を含むことができる。ポータル管理プロセス272は、画像情報212、赤外線情報216、および/または情報254を用いて、複数の無許可物体264の位置266を検出する。
【0072】
ポータル管理プロセス272が赤外線情報216を用いて複数の無許可物体264を検出する例示的な実施形態では、ポータル管理プロセス272は赤外線情報216を、格納されている赤外線情報と比較することができる。格納されている赤外線情報は、例えば、ポータル234を通過する無許可の人間または動物の熱シグネーチャのデータベースとすることができる。
【0073】
ポータル管理プロセス272が情報254を用いて複数の無許可物体264を検出する例示的な実施形態では、ポータル管理プロセス272は、情報254を、格納されている無線周波識別タグ情報と比較することができる。格納されている無線周波識別タグ情報は、例えば、ポータル234を通過する無許可の無線周波識別タグのデータベースとすることができる。
【0074】
例えば、ロボット車両250によって維持されている畜舎の中にいる家畜類には、データ処理システム268において無許可として格納されている無線周波識別タグによって印を付けることができる。つまり、ロボット車両250が走行してポータル234を通過しており、家畜類が禁止距離276以内にいる場合には、ポータル234は開かない。禁止距離276は、選択距離208と実質的に同一であっても、別の適した距離であってもよい。
【0075】
ポータル管理プロセス272が画像情報212を用いて複数の無許可物体264を検出する例示的な実施形態では、ポータル管理プロセス272は画像情報212を、格納されている画像情報と比較することができる。格納されている画像情報は、例えば、ポータル234を通過する無許可の人間または動物のデータベースとすることができる。
【0076】
図2におけるポータル管理環境200の図示は、異なる例示的な実施形態を実現することができる態様に対して、物理的または構造的限定を暗示することを意味するのではない。図示したコンポーネントに加えておよび/またはこれらに代わって他のコンポーネントを用いることもできる。例示的な実施形態によっては、一部のコンポーネントが不要な場合もある。または、ブロックは一部の機能的コンポーネントを例示するために示されている。異なる例示的な実施形態において実現するときには、これらのブロックの1つ以上を組み合わせること、および/または異なるブロックに分割することもできる。
【0077】
例えば、複数の無許可物体264は、許可された無線周波識別タグがない全ての移動物体を含むことができる。このような例では、ポータル管理プロセス272は、ロボット車両250に加えて人間または動物が選択距離208以内にいる場合、ポータル234を開くことを示す信号をコントローラ222に送らなくてもよい。
【0078】
例えば、検出システム206は追加のセンサを備えることができる。例えば、検出システム206は、オーディオ検出システムを備えることができる。このような例示的な例では、オーディオ検出システムを用いて、ロボット車両のオーディオ固有性が検出された場合、ロボット車両250を選択距離208以内で検出することができる。
【0079】
更に別の例示的な例では、ポータル移動システム220がポータル管理システム220になくてもよい。このような例示的な例では、コントローラ220は施錠システム204を制御して錠270を係合および解除するが、ポータル234はポータル管理システム202によって動かされない。
【0080】
このような例示的な例では、ロボット車両250と関連した部材を用いてポータル234を動かす。この部材は、ロボット車両250と関連した可動アームとすることができる。一旦施錠システム204が錠270を解除したなら、ロボット車両250は可動アームを用いてポータル234を係合することができる。可動アームは、ポータル234を閉鎖位置244から開放位置242まで動かすことができる。ロボット車両250は、走行してポータル234を通過することができる。一旦ロボット車両250がポータル234を通過したなら、可動アームを用いてポータル234を開放位置242から閉鎖位置244に動かすことができる。次いで、施錠システム204を用いて、錠270を係合することができる。
【0081】
これより図3を参照すると、例示的な実施形態にしたがってロボット車両を制御するために用いられるコンポーネントのブロック図が示されている。この例では、ロボット車両300は、図2におけるロボット車両250のような、ロボット車両の一例である。この例では、ロボット車両300は、機械コントローラ302、操舵システム304、制動システム306、推進システム308、センサ・システム310、通信ユニット312、行動システム316、行動ライブラリ318、および知識ベース320を含む。
【0082】
機械コントローラ302は、例えば、図4におけるデータ処理システム400のようなデータ処理システム、またはロボット車両の動きを制御するプロセスを実行することができる何らかのその他のデバイスとすることができる。機械コントローラ302は、例えば、コンピュータ、特定用途集積回路、および/または何らかのその他の適したデバイスとすることができる。異なるタイプのデバイスおよびシステムを用いて冗長性およびフォールト・トレランスを設けることもできる。機械コントローラ302は、操舵システム304、制動システム306、および推進システム308を制御して、ロボット車両300の動きを制御するプロセスを実行することができる。機械コントローラ302は、種々のコマンドをこれらのコンポーネントに送って、ロボット車両を異なる動作モードで動作させることができる。これらのコマンドは、実施態様に応じて、種々の形態をなすことができる。例えば、コマンドは、アナログ電気信号とすることができ、この場合電圧および/または電流変化を用いてこれらのシステムを制御する。別の実施態様では、コマンドは、所望の行為を開始するためにシステムに送られるデータの形態をなすこともできる。
【0083】
操舵システム304は、機械コントローラ302から受け取ったコマンドに応答して、ロボット車両の方向または操舵を制御する。操舵システム304は、例えば、限定ではなく、電気制御油圧操舵システム、電気駆動ラックおよびピニオン操舵システム、アッカーマン(Ackerman)操舵システム、スキッド・ステア(skid-steer)操舵システム、差動操舵システム、または何らかのその他の適した操舵システムとすることができる。
【0084】
制動システム306は、機械コントローラ302から受け取ったコマンドに応答して、ロボット車両を減速および/または停止させることができる。制動システム306は、電気制御式制動システムとすることができる。制動システム306は、例えば、油圧制動システム、摩擦制動システム、または電気的に制御することができる何らかのその他の適した制動システムとすることができる。
【0085】
これらの例では、推進システム308は、機械コントローラ302からのコマンドに応答して、ロボット車両を推進または動かす。推進システム308は、機械コントローラ302から受け取った命令に応答して、ロボット車両が動く速度を維持または上昇させることができる。推進システム308は、電気制御推進システムとすることができる。推進システム308は、例えば、内燃エンジン、内燃エンジン/電気混成システム、電気エンジン(electric engine)、または何らかのその他の適した推進システムとすることができる。
【0086】
センサ・システム310は、高集結度(high integrity)知覚システムであり、ロボット車両周囲の環境についての情報を収集するために用いられる1組のセンサとすることができる。これらの例では、ロボット車両がどのように異なる動作モードで動くべきか識別する際にデータを供給するために、情報が機械コントローラ302に送られる。これらの例では、1組とは1つ以上の項目を指す。1組のセンサは、これらの例では1つ以上のセンサである。
【0087】
通信ユニット312は、高集結度通信システムであり、情報を受信するために、機械コントローラ302に複数の冗長通信リンクおよびチャネルを設けることができる。通信リンクおよびチャネルは、フェール・セーフ通信を提供する異質および/または均質冗長コンポーネントとすることができる。この情報は、例えば、データ、コマンド、および/または命令を含む。通信ユニット312は、種々の形態をなすことができる。例えば、通信ユニット312はワイヤレス通信ユニット326を含むことができる。ワイヤレス通信ユニット326は、ワイヤレス・システムを用いてデータを送信および受信することができるワイヤレス送信機および受信機である。ワイヤレス・システムの例には、セルラ電話システム、Wi−Fiワイヤレス・システム、Bluetoothワイヤレス・システム、および/または何らかのその他の適したワイヤレス通信システムがある。また、通信ユニット312は、例えば、ユニバーサル・シリアル・バス・ポート、シリアル・インターフェース、パラレル・ポート・インターフェース、ネットワーク・インターフェース、および/または物理的通信リンクを提供するための何らかのその他の適したポートを含むことができる。
【0088】
更に、通信ユニットは、無線周波識別子タグ328も含むことができる。無線周波識別子タグ328は、無線周波識別子タグ328に識別子を送信するデバイスである。送信は、能動的または受動的でもよい。即ち、送信は常時行われていてもよく、あるいは図2における無線周波識別子タグ・リーダ224のような、無線周波識別子タグ・リーダの特定範囲以内に無線周波識別子タグ328があるときにのみ、通信が行われるのであってもよい。識別子は、ポータル管理システムがポータルを開くまたは閉じるためにロボット車両300を特定するために用いることができる。
【0089】
通信ユニット312は、図2における要求258のような要求を、ポータル・アクセス・システムに送るために用いることができる。また、通信ユニット312は、ポータル・アクセス・システムから応答を受け取るために用いることができる。この応答は、ロボット車両が維持すべき、ポータルからの特定の距離を示すことができる。この距離は、図2にける安全距離230のような、安全距離とすることができる。
【0090】
行動システム316は、行動ライブラリ318を内蔵する。一方、行動ライブラリ318は、機械コントローラ302によってコールし実行することができる、機械調整に特定的な種々の行動プロセスを内蔵する。例示的な一実施形態では、行動ライブラリ318は、ポータルが開いているまたは閉じているときに、運動および推進を中断するための行動を含む。行動システム316は、ロボット車両300の外部に配置された別のデータ処理システムのような離れた位置、または1つ以上の車両内に実装することができる。行動システム316は、複数のロボット車両に跨って分散されていてもよく、あるいは図3における高集結度ロボット車両アーキテクチャ300のような、1つの制御ロボット車両に局在的に位置してもよい。例示的な実施形態では、行動システム316が1つの制御ロボット車両に位置する場合、この制御ロボット車両は、必要に応じて、行動ライブラリを1つ以上の他のロボット車両に分散させることができる。別の例示的な実施形態では、行動システム316の一部のコンポーネントを制御ロボット車両または1つ以上のロボット車両に配置することができ、一方行動システム316の他のコンポーネントは、ロボット車両外部にある複数のデータ処理システムに配置してもよい。例えば、行動ライブラリ318をロボット車両に配置することができ、一方行動システム316の他の態様を、離れたオフィスにあるデータ処理システムに配置する。例示的な一実施形態では、冗長性を設けるために、ロボット車両300における行動システム316内に、行動ライブラリ318の複数のコピーがあってもよい。
【0091】
知識ベース320は、例えば、道、構造物、樹木の位置、およびその他の固定物体の位置を示す固定地図のような、動作環境についての情報を収容する。また、知識ベース320は、限定ではなく、動作環境の局在的植物(flora)および動物相(fauna)、動作環境の現在の天候、動作環境の天候履歴、ロボット車両に影響を及ぼす作業エリアの特定的な環境の特徴等のような情報も収容することができる。知識ベース320の中にある情報は、分類および計画行為を実行するために用いることができる。知識ベース320は、全体的にロボット車両300に配置することができ、あるいは知識ベース320の一部または全部を、機械コントローラ302によってアクセスされる離れた位置に設置することもできる。
【0092】
これより図4に移ると、例示的な実施形態によるデータ処理システムのブロック図が示されている。データ処理システム400は、図2におけるデータ処理システム268の一例である。
【0093】
この例示的な例では、データ処理システム400は、プロセッサ・ユニット404との間に通信を設ける通信ファブリック402、メモリ406、永続的ストレージ408、通信ユニット210、および入力/出力(I/O)ユニット412を含む。
【0094】
プロセッサ・ユニット404は、メモリ406にロードすることができるソフトウェアの命令を実行する機能を果たす。プロセッサ・ユニット404は、個々の実施態様に応じて、1組の1つ以上のプロセッサであってもよく、またはマルチプロセッサ・コアであってもよい。更に、プロセッサ・ユニット404は、1つ以上の異質なプロセッサ・システムを用いて実現することもできる。この場合、主プロセッサが副プロセッサと共に1つのチップ上に存在する。別の例示的な例として、プロセッサ・ユニット404は、同じタイプの複数の(multiple)プロセッサを内蔵する対称マルチプロセッサ・システムであってもよい。
【0095】
メモリ406および永続的ストレージ408は、記憶デバイス416の例である。記憶デバイスは、例えば限定ではなく、データ、機能的形態のプログラム・コード、および/またはその他の適した情報というような情報を、一時的におよび/または永続的に格納することができる任意のハードウェア部である。メモリ406は、この例では、例えば、ランダム・アクセス・メモリあるいはその他の任意の適した揮発性または不揮発性記憶デバイスとすることができる。永続的ストレージ408は、個々の実施態様に応じて、種々の形態をなすことができる。例えば、永続的ストレージ408は、1つ以上のコンポーネントまたはデバイスを内蔵することができる。例えば、永続的ストレージ408は、ハード・ドライブ、フラッシュ・メモリ、再書き込み可能な光ディスク、再書き込み可能な磁気テープ、または以上の何らかの組み合わせとすることができる。また、永続的ストレージ408によって用いられる媒体は、リムーバブルであってもよい。例えば、リムーバブル・ハード・ドライブを永続的ストレージ408に用いることもできる。
【0096】
通信ユニット410は、これらの例では、他のデータ処理システムまたはデバイスとの通信に備える。これらの例では、通信ユニット410はネットワーク・インターフェース・カードである。通信ユニット410は、物理的およびワイヤレス通信の一方または双方の使用によって、通信を提供することができる。
【0097】
この例示的な実施形態では、通信ユニット410は、ワイヤレス通信ユニット414を備えている。ワイヤレス通信ユニット4t14は、図2におけるワイヤレス通信ユニット226の実施態様の例である。ワイヤレス通信システム414は、メッセージをロボット車両に送信し、更にメッセージをロボット車両から受信することができる。メッセージは、プロセッサ・ユニット404において実行されるポータル管理プロセス416によって引き出すことができる。
【0098】
入力/出力ユニット412は、データ処理システム400に接続することができるその他のデバイスとのデータの入力および出力を可能にする。例えば、入力/出力ユニット412は、キーボード、マウス、および/またはその他の適した何らかの入力デバイスを通じて、ユーザ入力のための接続を設けることができる。更に、入力/出力ユニット412は、出力をプリンタに送ることができる。例示的な実施形態の中には、入力/出力ユニット412が、コントローラ222のようなコントローラに接続される場合もある。プロセッサ・ユニット404において実行するポータル管理プロセス416は、入力/出力ユニット412に、メッセージをコントローラ222に中継させることができる。
【0099】
オペレーティング・システム、アプリケーション、および/またはプログラムの命令は、記憶デバイス416に配置することができる。記憶デバイス416は、通信ファブリック402を通じてプロセッサ・ユニット404と通信状態にある。これらの例示的な例では、命令は、永続的ストレージ408において機能的形態となっている。これらの命令をメモリ406にロードして、プロセッサ・ユニット404によって実行することができる。異なる実施形態のプロセスは、プロセッサ・ユニット404によって、コンピュータ実装命令を用いて実行することができる。コンピュータ実装命令は、メモリ406のようなメモリに配置することができる。
【0100】
これらの命令は、プログラム・コード、コンピュータ使用可能プログラム・コード、またはコンピュータ読み取り可能プログラムと呼ばれており、プロセッサ・ユニット404におけるプロセッサによって読み取って実行することができる。異なる実施形態におけるプログラム・コードは、メモリ406または永続的ストレージ408のような、異なる物理的またはコンピュータ読み取り可能媒体において具体化することができる。
【0101】
データ処理システム400について図示した異なるコンポーネントは、異なる実施形態を実現することができる態様に対して構造的限定を規定することを意味するのではない。異なる例示的な実施形態は、データ処理システム400について図示したコンポーネントに加えてまたはこれらの代わりにコンポーネントを含むデータ処理システムにおいても実現することができる。図4に示すその他のコンポーネントは、図示する例示的な例から変更することができる。異なる実施形態は、プログラム・コードを実行することができる任意のハードウェア・デバイスまたはシステムを用いて実現することができる。一例として、データ処理システム400は、無機コンポーネントと統合された有機コンポーネントを含むことができ、および/または人を除外した有機コンポーネントで全体的に構成することもできる。例えば、記憶デバイスを有機半導体で構成することもできる。
【0102】
別の例として、データ処理システム400における記憶デバイスは、データを記憶することができる任意のハードウェア装置である。メモリ406、永続的ストレージ408、およびコンピュータ読み取り可能媒体は、有形形態とした記憶デバイスの例である。
【0103】
別の例では、通信ファブリック402を実現するためにバス・システムを用いることもでき、このバス・システムは、システム・バスまたは入力/出力バスというような、1系統以上のバスで構成することができる。勿論、バス・システムは、当該バス・システムに取り付けられている異なるコンポーネントまたはデバイス間におけるデータの転送に備えているアーキテクチャの内任意の適したタイプを用いて実現することができる。加えて、通信ユニットは、モデムまたはネットワーク・アダプタのような、データを送信および受信するために用いられる1つ以上のデバイスを含むことができる。更に、メモリは、例えば、メモリ406、または通信ファブリック402の中に存在することもあるインターフェースおよびメモリ・コントローラ・ハブにおいて見られるようなキャッシュとすることもできる。
【0104】
これより図5に移ると、例示的な実施形態によるポータル移動システムのブロック図が示されている。ポータル移動システム500は、図2におけるポータル移動システム220の実施態様例である。
【0105】
ポータル移動システム500は、開放位置と閉鎖位置との間で、関連したポータルを機械的に動かす。駆動モータ504は、電気エネルギを機械エネルギに変換する。駆動モータ504の一例にステッパ・モータ516がある。ステッパ・モータ516は、複数の電磁石が中央ギアの縁の周囲に位置付けられたモータである。電磁石は、ギアを回転させる特定のパターンで係合されている。
【0106】
この例示的な例では、入力電圧514が駆動モータ504に印加される。駆動モータ504は、クラッチ508を用いてギア510を回転させる機械エネルギを生成する。クラッチ508は、ポータル移動システム500が妨害された場合に、駆動モータ504を滑動させる。例えば、駆動モータ504が動かすことができない物体とポータルが接触した場合、クラッチ508は、ギア510を損傷させることなく、駆動モータ504の出力を滑動させる。
【0107】
ギア508は、アーム506において駆動モータ504のトルク出力を増大させるように構成されている。アーム506は、ポータルおよびギア510と関連した突出エレメントである。アーム506は、ギア510からの回転力を用いて突出および後退する。アーム506が突出すると、ポータルを閉じさせる。アーム508が後退すると、ポータルを開かせる。例示的な実施形態の中には、ポータルがトラック512上にある場合もある。ポータルは、当該ポータルの動き中、トラック512によって案内されるホイールを有するとよい。
【0108】
これより図6に移ると、例示的な実施形態にしたがってポータルを管理するプロセスのフローチャートが示されている。このプロセスは、図2におけるポータル管理システム202を用いて、ポータル管理環境200において実現することができる。このプロセスは、ポータル管理プロセス272によって実行することができる。
【0109】
このプロセスが開始すると、ロボット車両がポータルの選択距離以内にあるか否か判定する(動作602)。選択距離は、ユーザによって設定しても、ロボット車両の大きさに基づいて決定してもよい。本プロセスは、カメラ・システムからの画像情報、無線周波識別タグ情報、汎地球測位システム情報、赤外線情報、画像情報、またはその他の適した情報を用いてこの決定を下すことができる。
【0110】
ロボット車両がポータルの選択距離以内にはないと本プロセスが判定した場合、本プロセスは終了する。本プロセスが動作602においてロボット車両がポータルの選択距離以内にあると判定した場合、本プロセスはポータルを開錠する(動作604)。本プロセスは、錠270のような錠を解除することによってポータルを開錠することができる。その後、本プロセスは終了する。
【0111】
これより図7に移ると、例示的な実施形態にしたがってポータルを管理する追加プロセスのフローチャートが示されている。このプロセスは、図2におけるポータル管理システム202を用いて、ポータル管理環境200において実現することができる。本プロセスは、ポータル管理プロセス272によって実行することができる。
【0112】
本プロセスが開始すると、ポータル車両がポータルの選択距離以内にあるか否か判定する(ステップ702)。選択距離は、ユーザによって設定しても、ロボット車両の大きさに基づいて決定してもよい。また、選択距離は、ポータルの大きさおよび検出システムの最大範囲に基づいて決定してもよい。本プロセスは、カメラ・システムからの画像情報、無線周波識別タグ情報、汎地球測位システム情報、赤外線情報、画像情報、またはその他の適した情報を用いてこの決定を下すことができる。
【0113】
ロボット車両がポータルの選択距離以内にはないと本プロセスが判定した場合、本プロセスは終了する。本プロセスが動作702においてロボット車両がポータルの選択距離以内にあると判定した場合、本プロセスはポータルを開く(動作704)。本プロセスは、図5におけるポータル移動システム500のようなポータル移動システムを用いて、ポータルを開くことができる。その後、本プロセスは終了する。
【0114】
これより図8を参照すると、例示的な実施形態にしたがってポータルを開閉するプロセスのフローチャートが示されている。このプロセスは、図2におけるポータル管理システム202を用いて、ポータル管理環境200において実現することができる。本プロセスは、ポータル管理プロセス272によって実行することができる。
【0115】
本プロセスが開始すると、ロボット車両の位置を特定する(動作802)。本プロセスは、カメラ・システムからの画像情報、無線周波識別タグ情報、汎地球測位システム情報、赤外線情報、画像情報、またはその他の適した情報を用いて位置を特定することができる。次に、本プロセスは、ロボット車両が少なくともポータルから安全距離のところにあるか否か判定する(動作804)。安全距離は、ポータルの動き中に、ポータルによって接触されずにロボット車両がいられる最小距離とするとよい。
【0116】
車両がポータルから少なくとも安全距離のところにないと本プロセスが判定すると、本プロセスは終了する。プロセスが動作804において車両がポータルから少なくとも安全距離のところにいると判定すると、本プロセスはポータルを開く(動作806)。次いで、本プロセスは、ロボット車両がポータルを通過し終えるまで待つ(動作808)。次に、本プロセスは、ロボット車両が少なくともポータルから選択距離のところにあるか否か判定する(動作810)。本プロセスがロボット車両が少なくともポータルから選択距離のところにはないと判定した場合、本プロセスは動作808に戻る。選択距離は、選択距離208の実施態様例である。
【0117】
本プロセスがステップ810においてロボット車両が少なくともポータルから選択距離のところにあると判定した場合、本プロセスはポータルを閉じる(動作812)。その後、本プロセスは終了する。
【0118】
これより図9に移ると、例示的な実施形態にしたがって、ロボット車両がポータルの選択距離以内にあるか否か判定するプロセスのフローチャートが示されている。このプロセスは、図2におけるポータル管理システム202を用いて、ポータル管理環境200において実現することができる。本プロセスは、ポータル管理プロセス272によって実行することができる。本プロセスは、図6における動作602の実施態様例である。
【0119】
本プロセスが開始すると、ロボット車両に配されている無線周波識別タグを読み取る(動作902)。本プロセスは、無線周波識別タグから情報を受け取ることによって、無線周波識別タグを読み取ることができる。例えば、本プロセスは無線周波識別タグから識別子を受け取ることができる。
【0120】
次に、本プロセスは、無線周波識別タグがポータルの選択距離以内にあるか否か判定する(ステップ904)。この判定は、無線周波識別タグからまたは情報の信号強度から受け取った情報に基づくことができる。
【0121】
本プロセスが、無線周波識別タグがポータルの選択距離以内にはないと判定した場合、本プロセスは終了する。本プロセスが、無線周波識別タグがポータルの選択距離以内にあると判定した場合、本プロセスはポータルを開く(動作906)。その後、本プロセスは終了する。
【0122】
これより図10に移ると、例示的な実施形態にしたがって、ロボット車両がポータルの選択距離以内にあるか否か判定する第2プロセスのフローチャートが示されている。このプロセスは、図2におけるポータル管理システム202を用いて、ポータル管理環境200において実現することができる。本プロセスは、ポータル管理プロセス272によって実行することができる。本プロセスは、図6における動作602の実施態様例である。
【0123】
本プロセスが開始すると、ポータルに取り付けられているカメラ・システムから画像情報を入手する(動作1002)。この画像情報は、写真、ビデオ、または双方であってもよい。次に、本プロセスは、この画像情報を用いて、ロボット車両のポータルからの距離を特定する(動作1004)。
【0124】
次に、本プロセスは、ロボット車両のポータルからの距離が指定距離以下であるか否か判定する(動作1006)。本プロセスが、ロボット車両のポータルからの距離が指定距離以下ではないと判定した場合、本プロセスは終了する。本プロセスが、ロボット車両のポータルからの距離が指定距離以下であると判定した場合、本プロセスはポータルを開く(動作1008)。例示的な実施態様の中には、ロボット車両の位置には関係なく、ある条件がある場合には動作1008においてポータルが開かない場合もある。例えば、この条件は、ポータルが開くまたは閉じるときにロボット車両に接触するような距離以内にロボット車両が存在することであってもよい。その後、本プロセスは終了する。
【0125】
これより図11に移ると、例示的な実施形態にしたがって、ロボット車両がポータルの選択距離以内にあるか否か判定する第3のプロセスのフローチャートが示されている。このプロセスは、図2におけるポータル管理システム202を用いて、ポータル管理環境200において実現することができる。本プロセスは、ポータル管理プロセス272によって実行することができる。本プロセスは、図6における動作602の実施態様例である。
【0126】
本プロセスが開始すると、ポータルに取り付けられているカメラ・システムから赤外線情報を入手する(動作1002)。赤外線情報は、熱シグネチャー、運動パターン、または双方を含むことができる。次に、本プロセスは、赤外線情報を用いて、ロボット車両のポータルからの距離を特定する(動作1004)。
【0127】
次に、本プロセスは、ロボット車両のポータルからの距離が指定距離以下であるか否か判定する(動作1106)。本プロセスが、ロボット車両のポータルからの距離が指定距離よりも大きいと判定した場合、本プロセスは終了する。本プロセスが、ロボット車両のポータルからの距離が、指定距離以下であると判定した場合、本プロセスはポータルを開く(動作1108)。その後、本プロセスは終了する。例示的な実施態様の中には、ロボット車両の位置には関係なく、ある条件がある場合には動作1108においてポータルが開かない場合もある。例えば、この条件は、ポータルが開くまたは閉じるときにロボット車両に接触するような距離以内にロボット車両が存在することであってもよい。
【0128】
これより図12に移ると、例示的な実施形態にしたがって、ロボット車両がポータルの選択距離以内にあるか否か判定する第4のプロセスのフローチャートが示されている。このプロセスは、図2におけるポータル管理システム202を用いて、ポータル管理環境200において実現することができる。本プロセスは、ポータル管理プロセス272によって実行することができる。本プロセスは、図6における動作602の実施態様例である。
【0129】
本プロセスが開始すると、ロボット車両の現在の位置を表す汎地球測位システム座標をロボット車両から受信する(動作1202)。ロボット車両は、あるエリアに入ったときに、汎地球測位システム座標を送信することができ、または本プロセスがロボット車両に汎地球測位システム座標を求める要求を送ることもできる。
【0130】
次に、本プロセスは、汎地球測位システム座標が、ポータルからの指定距離を表す座標の範囲以内にあるか否か判定する(動作1204)。この座標の範囲は、本プロセスによって記憶デバイスから引き出すことができる。本プロセスが、汎地球測位システム座標が、ポータルからの指定距離を表す座標の範囲以内にないと判定した場合、本プロセスは終了する。本プロセスが、汎地球測位システム座標が、ポータルからの指定距離を表す座標の範囲以内にあると判定した場合、本プロセスはポータルを開く(動作1206)。その後、本プロセスは終了する。例示的な実施態様の中には、ロボット車両の位置には関係なく、ある条件がある場合には動作1206においてポータルが開かない場合もある。例えば、この条件は、ポータルが開くまたは閉じるときにロボット車両に接触するような距離以内にロボット車両が存在することであってもよい。
【0131】
勿論、他の例示的な実施形態では、プロセス1200は、汎地球測位システム情報の代わりに、局地的測位システム情報を用いて実行される場合もある。このような例示的な例では、本プロセスは動作1202において局地的測位システム座標を受信する。
【0132】
また、本プロセスは、動作1204において、局地的測位システム座標が、ポータルからの指定距離を表す座標の範囲以内にあるか否か判定する。局地的測位システム座標がポータルからの指定距離を表す座標の範囲以内にあるという判定に応答して、本プロセスは動作1026においてポータルを開く。
【0133】
図示した異なる実施形態のフローチャートおよびブロック図は、異なる例示的な実施形態において可能な装置および方法の色々な実施態様のアーキテクチャ、機能、および動作を例示する。これに関して、フローチャートまたはブロック図における各ブロックは、モジュール、セグメント、機能、および/または動作またはステップの一部を表すことができる。代替的な実施態様に中には、ブロックにおいて記された機能または複数の機能が、図に記した順序以外で行われる場合もあり得る。例えば、限定ではなく、場合によっては、連続的に示される2つのブロックを実質的に同時に実行することがあり、また、関与する機能に応じて、ブロックを逆の順序で実行するとよいこともあり得る。また、フローチャートまたはブロック図において図示されているブロックに加えて、他のブロックを追加してもよい。
【0134】
例えば、図6におけるステップは、動作604においてポータルを開錠した後にポータルを開くこともできる。別の例示的な例では、ポータルには複数の認証方法が必要であってもよい。このような例示的な実施形態では、図9におけるプロセスおよび図10におけるプロセスの双方を実行することができる。
【0135】
加えて、図8におけるプロセスは、動作810において、ロボット車両がポータルから少なくとも安全距離のところにあるか否か、代わりに判定することもできる。例示的な実施形態では、ポータルは両側まで回転することができる。つまり、本プロセスは、ロボット車両がポータルの一方側または両側において、安全距離以内にあるか否か判定することができる。
【0136】
異なる例示的な実施形態は、ポータルによってアクセスが制限されているエリアに、人間の介入なくポータルを通過することによって、ロボット車両がアクセスすることを可能にする。このように、ロボット車両は、夜間や操作者が休暇中の間というような、人間の操作者が居合わせるのが不都合なときに動作することができる。
【0137】
このように、異なる例示的な実施形態は、ポータルを管理するための装置、システム、および方法を提供する。異なる例示的な実施形態は、施錠システム、検出システム、およびポータル・アクセス・システムを備えている装置を提供する。施錠システムは、第1側および第2側を有するポータルのためにある。ポータルは、第1側において開放位置と閉鎖位置との間で軸を中心として回転するように構成されている。検出システムは、ロボット車両がポータルから選択距離以内に位置するときを検出するように構成されている。ポータル・アクセス・システムは、ポータルが閉鎖位置にあり、ロボット車両がポータルの選択距離以内において、検出システムを用いて検出されたときに、ポータルを開錠する。
【0138】
異なる例示的な実施形態の記載は、例示および説明を目的として提示したのであって、網羅的であることも、実施形態を開示した形態に限定することを意図するのではない。多くの変更および変容も当業者には明白であろう。更に、異なる実施形態は、他の実施形態と比較して、異なる利点を提供することができる。選択された1つまたは複数の実施形態は、本発明の原理、実用的用途を最良に説明するため、そして当業者が、想定される個々の使用に適するような種々の変更を加えた種々の実施形態について、本発明を理解することが可能となるために、選定し説明したのである。
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的には、ポータル(portal)に関し、特に、ポータルを管理するための装置、システム、および方法に関する。更に特定すれば、本開示は、ポータルを用いてエリアへのアクセスを管理するための装置、システム、および方法に関する。
【従来技術】
【0002】
ロボット車両は、1つのエリア内において種々の肉体的作業を行うことができる。例えば、ロボット車両は、広場(yard)において草刈りをすることができる。エリアは、ロボット車両および/またはその他の物体が当該エリアの種々の部分間では走行できないように分割することができる。エリアの種々の部分間における走行は、ポータルによって制御することができる。ポータルとは、エリアの一部分への進入地点、および/またはそのエリアの一部分からの出発地点である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ポータルは、種々の部分への進入およびそこからの出発を制御することができる。即ち、ポータルは、ある例ではエリアの一部分へのアクセスを許可し、別の例ではそのエリアの一部分へのアクセスを禁止することができる。
【0004】
一例では、ポータルは、柵の回転して開閉する門とすることができる。この門は、広場の2つの部分間でアクセスを制御する。ロボット芝刈り機の形態としたロボット車両は、門が開いているとき、これを通過して、広場の異なる部分において芝刈り動作を実行する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
異なる例示的な実施形態は、施錠システム、検出システム、およびポータル・アクセス・システムを含む装置を提供する。施錠システムは、第1側と第2側とを有するポータルのためにある。ポータルは、第1側において開放位置と閉鎖位置との間で軸を中心にして回転するように構成されている。検出システムは、ロボット車両がポータルから選択距離以内に位置するときを検出するように構成されている。ポータル・アクセス・システムは、ポータルが閉鎖位置にあり、ロボット車両がポータルの選択距離以内にあることが、検出システムを用いて検出されたときに、ポータルを開錠する。
【0006】
また、異なる例示的な実施形態は、ポータル移動システム、ワイヤレス通信ユニット、検出システム、およびコントローラを含むポータル・アクセス・システムを提供する。ポータル移動システムは、ポータルを閉鎖位置と開放位置との間で動かす。ポータルは、第1側と第2側とを有し、ポータルは、第1側において開放位置と閉鎖位置との間で軸を中心にして回転する。ワイヤレス通信ユニットは、ポータルを動かす要求をロボット車両から受ける。検出システムは、ロボット車両がポータルの選択距離以内に位置するときを検出するように構成されている。コントローラは、ワイヤレス通信ユニットを用いて要求を受けたことに応答して、更に検出システムを用いて、ポータルの選択距離以内においてロボット車両を検出したことに応答して、ポータルを開放位置と閉鎖位置との間で動かすようにポータル移動システムを制御する。
【0007】
また、異なる例示的な実施形態は、ポータル管理方法を提供する。ロボット車両がポータルの選択距離以内にあるか否か判定する。ロボット車両がポータルの選択距離以内にあるという判定に応答して、ポータルを開錠する。
【0008】
また、異なる例示的な実施形態は、ポータル管理方法を提供する。ロボット車両がポータルの選択距離以内にあるか否か判定する。ロボット車両がポータルの選択距離以内にあるという判定に応答して、ポータルを開く。
【0009】
特徴、機能、および利点は、本発明の種々の実施形態において独立して達成することができ、または更に別の実施形態において組み合わせることもできる。実施形態における更なる詳細は、以下の説明および図面を参照することによって確認することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
例示的な実施形態の新規な特徴であると確信する特性について、添付した特許請求の範囲に明記する。しかしながら、例示的な実施形態、ならびにその好ましい使用様式、更に別の目的および利点は、以下の本発明の例示的な実施形態の詳細な説明を参照し、添付図面と合わせて読むことによって最良に理解されよう。
【図1】図1は、例示的な実施形態を実現することができるポータル管理環境の図である。
【図2】図2は、例示的な実施形態によるポータル管理環境のブロック図である。
【図3】図3は、例示的な実施形態にしたがってロボット車両を制御するために用いられるコンポーネントのブロック図である。
【図4】図4は、例示的な実施形態によるデータ処理システムのブロック図である。
【図5】図5は、例示的な実施形態によるポータル移動システムのブロック図である。
【図6】図6は、例示的な実施形態にしたがってポータルを管理するプロセスのフローチャートである。
【図7】図7は、例示的な実施形態にしたがってポータルを管理する追加プロセスのフローチャートである。
【図8】図8は、例示的な実施形態にしたがってポータルを開閉するプロセスのフローチャートである。
【図9】図9は、例示的な実施形態にしたがって、ロボット車両がポータルから選択された距離以内にあるか否か判定するプロセスのフローチャートである。
【図10】図10は、例示的な実施形態にしたがって、ロボット車両がポータルから選択された距離以内にあるか否か判定する第2プロセスのフローチャートである。
【図11】図11は、例示的な実施形態にしたがって、ロボット車両がポータルから選択された距離以内にあるか否か判定する第3プロセスのフローチャートである。
【図12】図12は、例示的な実施形態にしたがって、ロボット車両がポータルから選択された距離以内にあるか否か判定する第4プロセスのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
これより図面を参照するが、特に図1を参照すると、例示的な実施形態によるポータル管理環境の図が示されている。ポータル管理環境100は、ポータル管理システムが動作することができる任意のタイプのエリアである。例示的な例では、ポータル管理環境は、複数のポータルの動作を管理する。「複数の」は、本明細書において品目に言及するために用いる場合、1つ以上の品目を意味することとする。例えば、複数のポータルは1つ以上のポータルである。これらの例示的な例では、ポータルは、2つのエリア間におけるアクセスを制御する可動構造である。ポータルは、例えば、門、ドア、あるいは構造、建物、作業現場、エリア、広場、ゴルフ・コース、室内環境、野外環境、および/または任意のその他の適したポータル管理環境またはポータル管理環境の組み合わせの中に配置されたまたはこれらと関連付けられたその他のアクセス制御デバイスとすることができる。
【0012】
この例示的な例では、ポータル管理環境100は、芝生102、柵118、ポータル104、およびロボット車両106を含む。ロボット車両106は、芝生102のエリア130から芝生102のエリア132に向かって走行している。ロボット車両106は、完全無人モードまたは部分的無人モードで肉体的作業を行うことができる車両である。この例示的な実施形態では、ロボット車両106は、ロボット芝刈り機である。ロボット車両106は、芝生102上において肉体的作業を行っていることもある。例えば、ロボット車両106は芝生102を刈っていることもあり得る。
【0013】
この例示的な例では、ポータル104は柵118における門である。これらの構造は、エリア130とエリア132との間におけるアクセスを制御するために用いられる。柵118は、エリア130とエリア132との間の走行を物理的に阻止することによって、エリア130とエリア132との間におけるアクセスを制御する。また、ポータル104は、エリア130とエリア32との間における走行を物理的に阻止することによって、エリア130とエリア132との間におけるアクセスを制御する。しかしながら、ポータル104は、エリア130およびエリア132間の通過を許可するために、軸128を中心として片側120において回転する。
【0014】
この例示的な例では、ポータル104は、蝶番134を用いて方向126に回転することによって、閉鎖位置から開放位置まで回転する。別の例示的な実施形態では、ポータル104は、軸128を中心に片側122において回転することもできる。一旦ポータル104が開放位置に来たなら、ポータル104は、この例では方向126とは逆方向に回転して、閉鎖位置まで戻ることができる。
【0015】
この例示的な例では、錠116がポータル104に係合されている。ポータル104は、錠116が係合されているときには、実質的に動くことを禁止されている。錠116は、ポータルを柵118に締結するデバイスであり、許可を受けた者には錠116を解除することを許可するが、許可を受けていない者が錠116を解除することを禁止する。錠116は、手動で制御することおよび/または電子的に制御することができる。錠116を手動で制御するとは、鍵、組み合わせ、またはその他の手動方法を用いて錠116を係合または解除することを意味する。錠116を電子的に制御することは、アクチュエータ、磁石、またはその他の電子的方法を用いて錠116を係合または解除することを意味する。勿論、例示的な実施形態の中には、錠116をラッチと置き換える場合もある。ラッチは、ポータル104が閉鎖位置にあるときに、ポータル104が開くことを実質的に禁止するメカニズムである。
【0016】
検出システム124がポータル104と関連付けられている。本明細書において用いる場合、第1コンポーネントを第2コンポーネントに固着すること、第2コンポーネントに接合すること、第2コンポーネントに締結すること、および/または何らかのその他の適した態様で第2コンポーネントに接続することによって、第1コンポーネントが第2コンポーネントに関連付けられると考えられる。また、第1コンポーネントは、第3コンポーネントの使用を通じて、第2コンポーネントに接続することもできる。また、第1コンポーネントは、第2コンポーネントの一部および/または延長部として形成されることによって、第2コンポーネントと関連付けられていると見なされる。この例では、検出システム124はポータル104に締結されている。
【0017】
検出システム124は、ロボット車両106の存在を検出するためにデータをポータル・アクセス・システム114に送信する複数の計器である。計器は、カメラ・システム、赤外線システム、無線周波識別タグ・リーダ、またはその他の適した計器とすることができる。この例示的な例では、検出システム124はエリア130からデータを発生する。更に具体的には、検出システム124は、ポータル104から選択された距離110までのデータを発生する。例えば、検出システム124におけるカメラ・システムは、ポータル104から選択距離110までのエリアについての画像情報を送信することができる。
【0018】
選択距離110は、検出システム124が物体を検出する距離である。この例示的な例では、選択距離110は、ロボット車両106が走行してポータル104を通過しようとするときに、ロボット車両106が進入するポータル104の片側120および片側122における、ポータル104からの特定の距離である。この例示的な実施形態では、選択距離110はポータル104の片側120および片側122にある。しかしながら、他の例示的な実施形態では、選択距離110は、ポータルの特定の一方側だけであってもよい。この例示的な実施形態では、選択距離110は実質的にポータル104を中心とした円を形成する。選択距離110は、ユーザによって設定(configure)することができ、またはロボット車両106の大きさおよびポータル104の属性に基づいて決定することもできる。ポータル104の属性には、ポータル104の寸法、ならびに開放位置および閉鎖位置間で動くときのポータル104の速度が含まれる。
【0019】
ポータル・アクセス・システム114は、ポータル104および錠116の動作を制御する。ポータル・アクセス・システム114は、移動システムと、ポータル管理プロセスを実行するデータ処理システムとを備えることができる。ポータル管理プロセスは、検出システム124からデータを受け取る。ポータル管理プロセスは、検出システム124から受け取ったデータを用いて、ロボット車両が選択距離110以内に存在するか否か判定する。例えば、ポータル管理プロセスは、検出システム124内にあるカメラ・システムから受け取った画像情報が、データ処理システムに格納されているロボット車両106についての画像情報と一致する場合、ロボット車両106が選択距離110以内に存在すると判定することができる。
【0020】
別の例示的な実施形態では、ポータル管理プロセスは、画像情報を用いて、公認人物が選択距離110以内にいるか否か判定することができる。公認人物が選択距離110以内にいる場合、ポータル管理プロセスは、ロボット車両106が選択距離110以内にあるかのように処理を進めることができる。
【0021】
あるいは、ポータル管理プロセスは、ポータル・アクセス・システム114と関連付けられたワイヤレス通信ユニットおよび/または無線周波識別子タグ・リーダを用いて、ロボット車両106が選択距離110以内にあると判定することもできる。ワイヤレス通信ユニットは、ロボット車両によってワイヤレスに送信された要求を受けるために用いることができる。要求を受けると、ポータル管理プロセスに、ロボット車両106がポータル104の選択距離110以内にあることを判定させることができる。
【0022】
ポータル管理プロセスが、ロボット車両106が選択距離110以内にあることを検出すると、ポータル管理プロセスは、ポータル104を開く信号を移動システムに発行する。移動システムは、錠116が係合されている場合、錠を解除する。次いで、移動システムは、ポータル104を閉鎖位置から開放位置に動かす。移動システムは、駆動モータ、アクチュエータ、および/またはギアを備えることができる。また、移動システムは、ポータル104を開放位置から閉鎖位置に動かすためにも用いることができる。
【0023】
一旦ポータル104が開かれると、ロボット車両106はポータル104を通過してエリア132に走行することができる。ポータル・アクセス・システム114におけるポータル管理プロセスは、ロボット車両106が指定距離110以内にあるか否か検出し続ける。一旦ロボット車両106がエリア132に進入すると、ポータル管理プロセスは、ロボット車両106がもはや指定距離110以内にはないことを検出する。ポータル管理プロセスは、検出システム124から受け取った情報、ワイヤレス通信ユニットを用いて受け取った情報、または無線周波識別子タグを用いて受け取った情報を用いて、ロボット車両106がもはや指定距離110以内にはないと判定することができる。
【0024】
ロボット車両106がもはや指定距離110以内では検出されない場合、ポータル管理プロセスは、ポータル104を閉じる信号を移動システムに発行する。すると、移動システムはポータル104を閉鎖位置に動かす。例示的な実施形態の中には、ポータル104を閉じた後に、移動システムが錠116を活性化する場合もある。
【0025】
例示的な実施形態の中には、開放位置と閉鎖位置の間で人間によってポータル104を動かすとよい場合もある。このような実施形態では、人間は組み合わせまたは鍵を用いて錠116を解除することができる。あるいは、錠116がラッチと置き換えられた実施形態では、人間は、ハンドルを捻る、コードを引っ張る、バーを動かす、またはその他の適した行為によって、ラッチを解除することができる。
【0026】
例示的な実施形態の中には、ポータル・アクセス・システム114内におけるポータル管理プロセスは、検出システム124、ワイヤレス通信ユニット、および/または無線周波識別子タグ・リーダからの情報も用いて、ロボット車両106がポータル104から安全距離112以内にあるか否か判定する。安全距離112とは、ロボット車両106とポータル104との間における最小距離であり、ポータル・アクセス・システム114がポータル104を開かせる前に、ロボット車両106はこの最小距離に位置していなければならない。この例示的な例では、安全距離112は、ポータル104が動いている間にロボット車両106が安全距離112以内にいた場合、ロボット車両106がポータル104に接触される、ポータル104からの距離である。即ち、ポータル104が閉鎖位置から開放位置にまたは開放位置から閉鎖位置に動いているときに、ロボット車両106が安全距離112以内に存在する場合、ポータル104がロボット車両106と接触する、および/またはこれを損傷する虞れがある。安全距離112は、ポータル104が開くまたは閉じるときに回転する際にポータルが通過する側に設定するとよい。この例示的な実施形態では、安全距離112は、ポータル104の片側120に設定されている。
【0027】
安全距離112以内でロボット車両が検出された場合、ポータル管理プロセスはポータル104を動かす信号を移動システムに送らない。移動システムが既にポータル104を動かすプロセスにある場合、ポータル管理プロセスは、現在の移動を取り消す信号を移動システムに送ることができる。ポータル管理プロセスは、通常動作を再開する前に、ロボット車両106がもはや安全距離112以内で検出されなくなるまで待機することができる。あるいは、ポータル管理プロセスは、ワイヤレス通信ユニットを用いて、メッセージをロボット車両106に送ることができる。メッセージは、ロボット車両106が安全距離112の外側に位置決めし直すことができるように、安全距離112の表現を含むことができる。
【0028】
図1におけるポータル管理環境100の図示は、異なる例示的な実施形態を実現することができる態様に対して、物理的または構造的限定を暗示することを意味するのではない。図示したコンポーネントに加えておよび/またはこれらに代わって他のコンポーネントを用いることもできる。有利な実施形態によっては、一部のコンポーネントが不要な場合もある。または、ブロックは一部の機能的コンポーネントを例示するために示されている。異なる例示的な実施形態において実現するときには、これらのブロックの1つ以上を組み合わせること、および/または異なるブロックに分割することもできる。
【0029】
例えば、例示的な実施形態の中には、検出システム124がポータル・アクセス・システム114の一部であるとよい場合もある。この例示的な例では、ポータル104は軸128を中心に片側120において回転するが、他の例示的な例では、ポータル104は片側120および片側122において回転することもできる。このような例示的な例では、安全距離112は、ポータル104の片側120および片側122に存在すればよい。別の例では、ポータル104および柵118は、少なくとも部分的に建物、自動車道、経路、または道路の中に配置されてもよい。
【0030】
異なる例示的な実施形態は、ロボット車両が人間の介入なくしてタスクを実行できることが望ましいことを認識し、これを考慮に入れている。タスクを実行しながらエリア中を走行するロボット車両は、ポータルの形態でアクセス制約を有するエリア間で走行することができる。例えば、ポータルは柵における門とすることができる。
【0031】
異なる例示的な実施形態は、ポータル管理システムがロボット車両の存在を、ポータルの選択距離以内において検出することを認識し、これを考慮に入れている。例えば、ロボット車両の検出は、ロボット車両からワイヤレス接続を通じて受けた要求、ポータル管理システムによって読み取られた無線周波識別タグ、カメラ・システムから受け取った画像情報、赤外線センサから受け取った赤外線情報、またはその他の適した検出方法とすることもできる。
【0032】
また、異なる例示的な実施形態は、一旦ロボット車両がポータル管理システムによって検出されると、ポータル管理システムがポータルを開けさせるとよいことも認める。次いで、ロボット車両は、ポータルを通過し、走行が制約されているエリア間を走行することができる。一旦ロボット車両がポータルを通過したなら、ポータル管理システムは門を閉じさせることができる。
【0033】
また、異なる例示的な実施形態は、ロボット車両が安全距離よりもポータルに近く、ポータルが回転門である場合、ポータルを開いている間にロボット車両が接触および/または損傷される虞れがあることも認識し、これも考慮に入れている。異なる例示的な実施形態は、ポータル管理システムが、門を開く前に、ロボット車両の位置が安全距離よりもポータルに近いか否か判定するとよいことを認める。
【0034】
このため、異なる例示的な実施形態は、ポータルを管理するための装置、システム、および方法を提供する。異なる例示的な実施形態は、施錠システム、検出システム、およびポータル・アクセス・システムを含む装置を提供する。施錠システムは、第1側および第2側を有するポータルに適している。ポータルは、開放位置および閉鎖位置の間で、軸を中心として第1側において回転するように構成されている。検出システムは、ロボット車両がポータルの選択距離以内に位置するときを検出するように構成されている。ポータル・アクセス・システムは、ポータルが閉鎖位置にあり、検出システムを用いて、ロボット車両がポータルの選択距離以内において検出されたときに、ポータルを開錠する。
【0035】
これより図2に移ると、例示的な実施形態によるポータル管理環境のブロック図が示されている。ポータル管理環境100は、ポータル管理環境200の実施態様の一例である。図1におけるポータル管理環境100は、ポータル管理環境200に合わせた実体的な一実施態様の例である。ポータル・アクセス・システム114は、ポータル・アクセス・システム218の実施態様の例である。門104は、ポータル234の実施態様の例である。
【0036】
ポータル管理環境200は、ポータル管理システムが動作することができる任意のタイプのエリアである。例示的な一例では、ポータル管理環境200は、門、ドア、あるいは構造、建物、作業現場、エリア、広場、ゴルフ・コース、室内環境、野外環境、および/または任意のその他の適したポータル管理環境またはポータル管理環境の組み合わせの中に配置されたその他のアクセス制御デバイスとすることができる。
【0037】
ロボット車両250は、完全無人モードまたは部分的無人モードで肉体的作業を行うことができる車両である。完全無人モードとは、ロボット車両250が、人間の介入なく、肉体的作業を行うモードである。例えば、ロボット車両250は、人間の介入なく、係合する、走行する。芝を刈る、ロボット車両250の元の位置またはその他の位置まで走行する、および解除することができる。部分的無人モードは、一部の作業を自動で行うが、ユーザによって制御することもできるモードである。例えば、ロボット車両250は、ユーザがボタンを作動させることによって係合され、ユーザによって特定の位置に誘導または動かすことができる。次いで、ロボット車両250は、ユーザがロボット車両250を解除するまで、肉体的作業を行うことができる。この例示的な実施形態では、ロボット車両250はロボット芝刈り機260である。
【0038】
ポータル234は、ポータル管理環境200内部に存在する。ポータル234は、ポータル234の片側236にあるエリアと、ポータル234の片側238にあるエリアとの間における物理的なアクセスを制御する障壁である。ポータル234は、開放位置242と閉鎖位置244との間で動くことが可能である。
【0039】
ポータル234が閉鎖位置244にあるとき、ポータル234を通過する物理的アクセスは阻止される。ポータル234は、軸240を中心にしてポータル234を動かすことによって、開放位置242に動かすことができる。軸240は、エリアの表面に対して垂直にするとよい。
【0040】
ポータル234が開放位置242にあるとき、ポータル234を通過する物理的なアクセスは許可される。即ち、ポータル234は、ポータル234を通じた特定のエリアへのアクセスを阻止または許可する可動障壁である。この例示的な実施形態では、ポータル234は門248である。
【0041】
また、ポータル234は錠270も備えることができる。錠270は、錠270が係合されているときに、ポータル234が動くのを実質的に禁止する締結デバイスである。錠270が解除されているとき、ポータル234は動くのを実質的に禁止されない。
【0042】
ポータル234は、柵246の一部であってもよい。また、柵246は、当該柵246の片側236にあるのエリアと柵246の片側238にあるエリアとの間における物理的アクセスを制御する。しかしながら、柵246は固定されており、柵246を通じて物理的なアクセスを許可するように動くことが可能とはなっていない。錠270を含む例示的な実施形態では、錠270が係合されているとき、錠270はポータル234を柵246に締結することができる。
【0043】
ポータル234は、ポータル管理システム202によって管理される。ポータル管理システム202は、ポータル234の動作を制御し、錠270の動作を制御し、ロボット車両250の存在および位置262を検出するために用いられる情報を発生する。ポータル管理システム202は、ポータル・アクセス・システム218、検出システム206、および施錠システム204を備えている。
【0044】
ポータル・アクセス・システム218は、ポータル234の動作を制御する複数のコンポーネントである。ポータル・アクセス・システム218は、ポータル移動システム220、コントローラ222、およびデータ処理システム268を備えている。データ処理システム268は、命令をストレージからメモリにロードし、この命令をプロセッサ・ユニットにおいて実行する。この例示的な例では、データ処理システム268はポータル管理プロセス272を実行する。
【0045】
ポータル管理プロセス272は、検出システム206およびコントローラ222からデータを受け取る。検出システム206は、ロボット車両250の存在を検出するために、ポータル管理プロセス272にデータを送信する複数の命令である。検出システム206は、ポータル234に取り付けること、ポータル管理システム202に配置すること、またはその他の適した位置に配置することができる。
【0046】
これらの例示的な例では、検出システム206は、カメラ・システム210および赤外線検出システム214を備えている。カメラ・システム210は、画像情報212を発生する。画像情報212は、特定のエリアについてカメラ・システム210によって得られた画像データである。画像情報212は、写真、ビデオ、または写真およびビデオの双方とすることができる。赤外線検出システム214は、赤外線情報216を発生する。赤外線情報216は、特定のエリアにおいて赤外線検出システム214によって得られた赤外線データである。赤外線情報216は、特定のエリアにおける動きを表す熱シグネチャーまたはデータとすることができる。また、赤外線検出システム214は、光検出および測距(LIDAR)検出器も備えることができる。このような例示的な実施形態では、赤外線情報216は、光検出および測距検出器からの飛行時間距離データとすることができる。
【0047】
検出システム206は、検出システム206によって発生された情報がポータル234から選択距離208までのエリアに相応する(relevant)ように、ポータル234から選択距離208までのエリアに方向付けることができる。例えば、検出システム206がカメラ・システム210を備えている例示的な実施形態では、カメラ・システム210によって発生される画像情報212が、ポータル234から選択距離208までのエリアの画像情報212となるように、カメラ・システム210が向けられる。
【0048】
例示的な実施形態の中には、検出システム206が、ポータル234から禁止距離(unauthorized distance)276までのエリアに方向付けられる場合もある。例えば、検出システム206がカメラ・システム210を備えている例示的な実施形態では、カメラ・システム210によって発生される画像情報212が、ポータル234から禁止距離276および選択距離208までのエリアの画像情報212となるように向けられる。
【0049】
ポータル管理プロセス272は、検出システム206から、画像情報212および赤外線情報216のような情報を受け取る。ポータル管理プロセス272は、次に、この情報を用いて、ロボット車両250が選択距離208以内に存在するか否か検出する。即ち、ポータル管理プロセス272は、ロボット車両250が画像情報212および/または赤外線情報216の中に存在するか否か判定する。
【0050】
別の例示的な実施形態では、ポータル管理プロセス272は、公認人物が画像情報212の中に存在するか否か判定する。この公認人物は、画像情報212を当該公認人物の格納されている画像と比較することによって特定することができる。公認人物が画像情報212の中に存在する場合、ポータル管理プロセスは、あたかもロボット車両250が選択距離208以内に位置するかのように処理を進めることができる。
【0051】
例示的な実施形態の中には、ポータル管理プロセス272がロボット車両250のポータル234に対する位置を識別する場合もある。即ち、ポータル管理プロセス272は、ポータル234からロボット車両250までの距離および方向を特定する。ポータル管理プロセス272は、画像情報212または赤外線情報216を用いて、ロボット車両250の位置262を判定することができる。
【0052】
コントローラ222は、ポータル移動システム220および施錠システム204を制御するポータル・アクセス・システム218のコンポーネントである。ポータル移動システム220は、開放位置242と閉鎖位置244との間でポータル234を動かす複数の機械的および電気的コンポーネントを備えている。例えば、ポータル移動システム220は、駆動モータを備えることができる。コントローラ222は、電圧を切り換え、ポータル移動システム220に、開放位置242と閉鎖位置244との間でポータル234を動かすために信号を送りそして受け取る。ポータル管理プロセス272が、ロボット車両が選択距離208以内に位置すると判定した場合、ポータル管理プロセス272は信号をコントローラ222に送る。
【0053】
コントローラ222は、ポータル234を開放位置242に動かすことを示すメッセージをポータル管理プロセス272から受け取る。コントローラ222は、電圧をポータル移動システム220および施錠システム204に印加し、これらとメッセージの受け渡しを行う。こうして、ポータル234は開放位置242に動く。
【0054】
ポータル管理プロセス272は、ロボット車両250がポータル234と選択距離208との間のエリアの外側に走行するまで、選択距離208以内におけるように、ロボット車両250を検出し続ける。一旦ロボット車両250が選択距離208の外側に出れば、ポータル管理プロセス272はもはや選択距離208以内でロボット車両250を検出することはない。次いで、ポータル管理プロセス272は、ポータル234を閉鎖位置244に動かすというメッセージをコントローラ222に送る。
【0055】
また、コントローラ222は、施錠システム204も制御する。施錠システム204はポータル234において錠270を係合および解除する。施錠システム204は、錠270が係合または解除されるように、コントローラ222から信号および/または電圧を受け取る。例示的な一実施形態では、施錠システム204は、錠270を係合または解除するアクチュエータを備えている。
【0056】
また、コントローラ222は、無線周波識別タグ・リーダ224およびワイヤレス通信ユニット226からポータル管理プロセス272に入力データを中継する。例示的な一実施形態では、ロボット車両250は要求258をコントローラ222に送る。コントローラ222は、ワイヤレス通信ユニット226を用いて要求258を受け取り、要求258をポータル管理プロセス272に中継する。ポータル管理プロセス272は、ポータル234を開くことを示すメッセージをコントローラ222に送ることによって、この要求を受け入れることができる。例示的な実施形態の中には、要求258が識別子または許可コードを含む場合もある。このような例示的な実施形態では、要求258が正しくない識別子または許可コードを有する場合、ポータル管理プロセス272は要求258を無視することができる。
【0057】
無線周波識別タグ・リーダ224は、無線周波識別タグ252の存在を検出する。この例示的な実施形態では、無線周波識別タグ252はロボット車両250内に配置されている。また、無線周波識別タグ・リーダ224は、無線周波識別タグ252に格納されている情報254も読み取る。情報254は、識別情報とすることができ、ポータル管理プロセス272に中継される。例示的な実施形態の中には、無線周波識別タグ・リーダ224が、無線周波識別タグ252から無線周波識別タグ・リーダ224までの距離を、ポータル管理プロセス272にコントローラ222を経由して送信するとよい場合もある。この距離は、情報254が無線周波識別タグ・リーダ224によって受け取られたときの情報254の信号強度によって決定することができる。
【0058】
ポータル管理プロセス272は、無線周波識別タグ・リーダ224によって受け取られた情報254を用いて、ロボット車両250が選択距離208以内にあると判定し、ポータル234を開くことを示す複数のメッセージをコントローラ222に送ることができる。
【0059】
例示的な実施形態の中には、ロボット車両250が、汎地球測位システム情報256をコントローラ222に送信することによって、ロボット車両250の位置262を特定する場合もある。汎地球測位システム情報256は、位置262を地球規模で特定するために用いられる複数の座標である。
【0060】
コントローラ222は、ワイヤレス通信ユニット226を用いて、汎地球測位システム情報256を受け取る。コントローラ222は、汎地球測位システム情報256をポータル管理プロセス272に中継する。ポータル管理プロセス272は、ポータル234から選択距離208までのエリアを識別する複数の汎地球測位システム座標を、データ処理システム268の中にあるストレージから引き出すことができる。
【0061】
ポータル管理プロセス272は、汎地球測位システム情報256を、ストレージから引き出した複数の座標と比較する。汎地球測位システム情報256が、複数の座標によって定められるエリア内に位置する場合、ポータル管理プロセス272は、選択距離208以内でロボット車両250を検出する。
【0062】
別の例示的な実施形態では、ロボット車両250は、局地的測位システム情報274を送信することによって、ロボット車両の位置262を特定する。局地的測位システム情報274は、特定のエリア内において位置262を特定するために用いられる複数の座標である。
【0063】
例えば、局地的測位システム情報274は、ロボット車両250周囲のエリアの画像情報を備えることができる。ロボット車両250は、画像情報において複数の項目を識別し、局地的測位情報274を決定することができる。例えば、ロボット車両250は、ロボット車両250周囲のエリアについての画像情報を発生することができる。次いで、ロボット車両250は、周囲エリアについての画像情報において識別された項目と関連した画像情報を突き止めることができる。そして、ロボット車両250は、画像情報において識別された項目に対する位置262に基づいて、局地的測位システム情報274を決定することができる。
【0064】
コントローラ222は、ワイヤレス通信ユニット226を用いて、局地的測位システム情報274を受け取る。コントローラ222は、局地的測位システム情報274をポータル管理プロセス272に中継する。ポータル管理プロセス272は、ポータル234から選択局208までのエリアを特定する複数の局地的測位システム座標を、データ処理システム268の中にあるストレージから引き出すことができる。
【0065】
ポータル管理プロセス272は、局地的測位システム情報274を、ストレージから引き出した複数の座標と比較する。局地的測位システム情報274が複数の座標によって定められるエリア内部に位置する場合、ポータル管理プロセス272はロボット車両250を選択距離208以内で検出する。
【0066】
例示的な実施形態の中には、条件を満たすときには、ポータル管理プロセス272が、ポータル234を閉鎖位置244から開放位置242に動かすメッセージをコントローラ222に送らない場合もある。ポータル管理プロセス272は、条件を満たすときには、ロボット車両250が選択距離208以内において検出された場合であっても、メッセージをコントローラ222に送らなくてもよい。
【0067】
ポータル管理プロセス272にポータル234を開放するメッセージを送らせなくてもよい条件の1つは、ポータル管理プロセス272がロボット車両250の位置262を安全距離230以内として検出することである。「安全距離230以内」とは、ポータル234と安全距離230との間にあるエリア以内を意味する。
【0068】
安全距離230は、ポータル234が動いている間にロボット車両250が安全距離230以内にある場合、ロボット車両250がポータル234によって接触される、ポータル234からの最小距離232である。最小距離232は、円または半円の半径とすることができる。即ち、ポータル234が閉鎖位置244から開放位置242にまたは開放位置242から閉鎖位置244に動いている間にロボット車両250が安全距離230以内に存在する場合、ポータル234はロボット車両250に接触するおよび/またはロボット車両250を損傷する虞れがある。例示的な実施形態の中には、安全距離230がユーザによって設定され、最小距離232でなくてもよい場合もある。
【0069】
ロボット車両250が安全距離230以内で検出されたとき、ポータル管理プロセス272は、ポータル234を開放することを示すメッセージをコントローラ222に送らなくてもよい。ポータル管理プロセス272は、ロボット車両250がもはや安全距離230以内で検出されなくなるまで、このメッセージを送らなくてもよい。
【0070】
例示的な実施形態の中には、ポータル管理プロセス272が、ワイヤレス通信ユニット226を用いて、コントローラ222に信号228をロボット車両250に送らせ宇場合もある。信号228は、安全距離230の識別である。例えば、信号228は、ポータル234からの安全距離230の数値表現とすることができる。また、信号228は、位置262が安全距離230の外側となるようにロボット車両250が走行する距離および方向の表現とすることもできる。
【0071】
別の例示的な例では、ポータル管理システム272は、複数の無許可物体264の位置266が禁止距離(unauthorized distance)276以内で検出された場合、ポータル234を開くことを示すメッセージをコントローラ222に送らなくてもよい。例示的な実施形態の中には、禁止距離276が選択距離208と同じ距離である場合もある。勿論、他の例示的な実施形態では、禁止距離276は選択距離208とは異なる。複数の無許可物体264は、ロボット車両250以外の任意の移動物体であればよい。別の例示的な例では、複数の無許可物体264は複数の特定的な人間または特定の種類の動物を含む。例えば、複数の無許可物体264は、一人の人間および全ての牛を含むことができる。ポータル管理プロセス272は、画像情報212、赤外線情報216、および/または情報254を用いて、複数の無許可物体264の位置266を検出する。
【0072】
ポータル管理プロセス272が赤外線情報216を用いて複数の無許可物体264を検出する例示的な実施形態では、ポータル管理プロセス272は赤外線情報216を、格納されている赤外線情報と比較することができる。格納されている赤外線情報は、例えば、ポータル234を通過する無許可の人間または動物の熱シグネーチャのデータベースとすることができる。
【0073】
ポータル管理プロセス272が情報254を用いて複数の無許可物体264を検出する例示的な実施形態では、ポータル管理プロセス272は、情報254を、格納されている無線周波識別タグ情報と比較することができる。格納されている無線周波識別タグ情報は、例えば、ポータル234を通過する無許可の無線周波識別タグのデータベースとすることができる。
【0074】
例えば、ロボット車両250によって維持されている畜舎の中にいる家畜類には、データ処理システム268において無許可として格納されている無線周波識別タグによって印を付けることができる。つまり、ロボット車両250が走行してポータル234を通過しており、家畜類が禁止距離276以内にいる場合には、ポータル234は開かない。禁止距離276は、選択距離208と実質的に同一であっても、別の適した距離であってもよい。
【0075】
ポータル管理プロセス272が画像情報212を用いて複数の無許可物体264を検出する例示的な実施形態では、ポータル管理プロセス272は画像情報212を、格納されている画像情報と比較することができる。格納されている画像情報は、例えば、ポータル234を通過する無許可の人間または動物のデータベースとすることができる。
【0076】
図2におけるポータル管理環境200の図示は、異なる例示的な実施形態を実現することができる態様に対して、物理的または構造的限定を暗示することを意味するのではない。図示したコンポーネントに加えておよび/またはこれらに代わって他のコンポーネントを用いることもできる。例示的な実施形態によっては、一部のコンポーネントが不要な場合もある。または、ブロックは一部の機能的コンポーネントを例示するために示されている。異なる例示的な実施形態において実現するときには、これらのブロックの1つ以上を組み合わせること、および/または異なるブロックに分割することもできる。
【0077】
例えば、複数の無許可物体264は、許可された無線周波識別タグがない全ての移動物体を含むことができる。このような例では、ポータル管理プロセス272は、ロボット車両250に加えて人間または動物が選択距離208以内にいる場合、ポータル234を開くことを示す信号をコントローラ222に送らなくてもよい。
【0078】
例えば、検出システム206は追加のセンサを備えることができる。例えば、検出システム206は、オーディオ検出システムを備えることができる。このような例示的な例では、オーディオ検出システムを用いて、ロボット車両のオーディオ固有性が検出された場合、ロボット車両250を選択距離208以内で検出することができる。
【0079】
更に別の例示的な例では、ポータル移動システム220がポータル管理システム220になくてもよい。このような例示的な例では、コントローラ220は施錠システム204を制御して錠270を係合および解除するが、ポータル234はポータル管理システム202によって動かされない。
【0080】
このような例示的な例では、ロボット車両250と関連した部材を用いてポータル234を動かす。この部材は、ロボット車両250と関連した可動アームとすることができる。一旦施錠システム204が錠270を解除したなら、ロボット車両250は可動アームを用いてポータル234を係合することができる。可動アームは、ポータル234を閉鎖位置244から開放位置242まで動かすことができる。ロボット車両250は、走行してポータル234を通過することができる。一旦ロボット車両250がポータル234を通過したなら、可動アームを用いてポータル234を開放位置242から閉鎖位置244に動かすことができる。次いで、施錠システム204を用いて、錠270を係合することができる。
【0081】
これより図3を参照すると、例示的な実施形態にしたがってロボット車両を制御するために用いられるコンポーネントのブロック図が示されている。この例では、ロボット車両300は、図2におけるロボット車両250のような、ロボット車両の一例である。この例では、ロボット車両300は、機械コントローラ302、操舵システム304、制動システム306、推進システム308、センサ・システム310、通信ユニット312、行動システム316、行動ライブラリ318、および知識ベース320を含む。
【0082】
機械コントローラ302は、例えば、図4におけるデータ処理システム400のようなデータ処理システム、またはロボット車両の動きを制御するプロセスを実行することができる何らかのその他のデバイスとすることができる。機械コントローラ302は、例えば、コンピュータ、特定用途集積回路、および/または何らかのその他の適したデバイスとすることができる。異なるタイプのデバイスおよびシステムを用いて冗長性およびフォールト・トレランスを設けることもできる。機械コントローラ302は、操舵システム304、制動システム306、および推進システム308を制御して、ロボット車両300の動きを制御するプロセスを実行することができる。機械コントローラ302は、種々のコマンドをこれらのコンポーネントに送って、ロボット車両を異なる動作モードで動作させることができる。これらのコマンドは、実施態様に応じて、種々の形態をなすことができる。例えば、コマンドは、アナログ電気信号とすることができ、この場合電圧および/または電流変化を用いてこれらのシステムを制御する。別の実施態様では、コマンドは、所望の行為を開始するためにシステムに送られるデータの形態をなすこともできる。
【0083】
操舵システム304は、機械コントローラ302から受け取ったコマンドに応答して、ロボット車両の方向または操舵を制御する。操舵システム304は、例えば、限定ではなく、電気制御油圧操舵システム、電気駆動ラックおよびピニオン操舵システム、アッカーマン(Ackerman)操舵システム、スキッド・ステア(skid-steer)操舵システム、差動操舵システム、または何らかのその他の適した操舵システムとすることができる。
【0084】
制動システム306は、機械コントローラ302から受け取ったコマンドに応答して、ロボット車両を減速および/または停止させることができる。制動システム306は、電気制御式制動システムとすることができる。制動システム306は、例えば、油圧制動システム、摩擦制動システム、または電気的に制御することができる何らかのその他の適した制動システムとすることができる。
【0085】
これらの例では、推進システム308は、機械コントローラ302からのコマンドに応答して、ロボット車両を推進または動かす。推進システム308は、機械コントローラ302から受け取った命令に応答して、ロボット車両が動く速度を維持または上昇させることができる。推進システム308は、電気制御推進システムとすることができる。推進システム308は、例えば、内燃エンジン、内燃エンジン/電気混成システム、電気エンジン(electric engine)、または何らかのその他の適した推進システムとすることができる。
【0086】
センサ・システム310は、高集結度(high integrity)知覚システムであり、ロボット車両周囲の環境についての情報を収集するために用いられる1組のセンサとすることができる。これらの例では、ロボット車両がどのように異なる動作モードで動くべきか識別する際にデータを供給するために、情報が機械コントローラ302に送られる。これらの例では、1組とは1つ以上の項目を指す。1組のセンサは、これらの例では1つ以上のセンサである。
【0087】
通信ユニット312は、高集結度通信システムであり、情報を受信するために、機械コントローラ302に複数の冗長通信リンクおよびチャネルを設けることができる。通信リンクおよびチャネルは、フェール・セーフ通信を提供する異質および/または均質冗長コンポーネントとすることができる。この情報は、例えば、データ、コマンド、および/または命令を含む。通信ユニット312は、種々の形態をなすことができる。例えば、通信ユニット312はワイヤレス通信ユニット326を含むことができる。ワイヤレス通信ユニット326は、ワイヤレス・システムを用いてデータを送信および受信することができるワイヤレス送信機および受信機である。ワイヤレス・システムの例には、セルラ電話システム、Wi−Fiワイヤレス・システム、Bluetoothワイヤレス・システム、および/または何らかのその他の適したワイヤレス通信システムがある。また、通信ユニット312は、例えば、ユニバーサル・シリアル・バス・ポート、シリアル・インターフェース、パラレル・ポート・インターフェース、ネットワーク・インターフェース、および/または物理的通信リンクを提供するための何らかのその他の適したポートを含むことができる。
【0088】
更に、通信ユニットは、無線周波識別子タグ328も含むことができる。無線周波識別子タグ328は、無線周波識別子タグ328に識別子を送信するデバイスである。送信は、能動的または受動的でもよい。即ち、送信は常時行われていてもよく、あるいは図2における無線周波識別子タグ・リーダ224のような、無線周波識別子タグ・リーダの特定範囲以内に無線周波識別子タグ328があるときにのみ、通信が行われるのであってもよい。識別子は、ポータル管理システムがポータルを開くまたは閉じるためにロボット車両300を特定するために用いることができる。
【0089】
通信ユニット312は、図2における要求258のような要求を、ポータル・アクセス・システムに送るために用いることができる。また、通信ユニット312は、ポータル・アクセス・システムから応答を受け取るために用いることができる。この応答は、ロボット車両が維持すべき、ポータルからの特定の距離を示すことができる。この距離は、図2にける安全距離230のような、安全距離とすることができる。
【0090】
行動システム316は、行動ライブラリ318を内蔵する。一方、行動ライブラリ318は、機械コントローラ302によってコールし実行することができる、機械調整に特定的な種々の行動プロセスを内蔵する。例示的な一実施形態では、行動ライブラリ318は、ポータルが開いているまたは閉じているときに、運動および推進を中断するための行動を含む。行動システム316は、ロボット車両300の外部に配置された別のデータ処理システムのような離れた位置、または1つ以上の車両内に実装することができる。行動システム316は、複数のロボット車両に跨って分散されていてもよく、あるいは図3における高集結度ロボット車両アーキテクチャ300のような、1つの制御ロボット車両に局在的に位置してもよい。例示的な実施形態では、行動システム316が1つの制御ロボット車両に位置する場合、この制御ロボット車両は、必要に応じて、行動ライブラリを1つ以上の他のロボット車両に分散させることができる。別の例示的な実施形態では、行動システム316の一部のコンポーネントを制御ロボット車両または1つ以上のロボット車両に配置することができ、一方行動システム316の他のコンポーネントは、ロボット車両外部にある複数のデータ処理システムに配置してもよい。例えば、行動ライブラリ318をロボット車両に配置することができ、一方行動システム316の他の態様を、離れたオフィスにあるデータ処理システムに配置する。例示的な一実施形態では、冗長性を設けるために、ロボット車両300における行動システム316内に、行動ライブラリ318の複数のコピーがあってもよい。
【0091】
知識ベース320は、例えば、道、構造物、樹木の位置、およびその他の固定物体の位置を示す固定地図のような、動作環境についての情報を収容する。また、知識ベース320は、限定ではなく、動作環境の局在的植物(flora)および動物相(fauna)、動作環境の現在の天候、動作環境の天候履歴、ロボット車両に影響を及ぼす作業エリアの特定的な環境の特徴等のような情報も収容することができる。知識ベース320の中にある情報は、分類および計画行為を実行するために用いることができる。知識ベース320は、全体的にロボット車両300に配置することができ、あるいは知識ベース320の一部または全部を、機械コントローラ302によってアクセスされる離れた位置に設置することもできる。
【0092】
これより図4に移ると、例示的な実施形態によるデータ処理システムのブロック図が示されている。データ処理システム400は、図2におけるデータ処理システム268の一例である。
【0093】
この例示的な例では、データ処理システム400は、プロセッサ・ユニット404との間に通信を設ける通信ファブリック402、メモリ406、永続的ストレージ408、通信ユニット210、および入力/出力(I/O)ユニット412を含む。
【0094】
プロセッサ・ユニット404は、メモリ406にロードすることができるソフトウェアの命令を実行する機能を果たす。プロセッサ・ユニット404は、個々の実施態様に応じて、1組の1つ以上のプロセッサであってもよく、またはマルチプロセッサ・コアであってもよい。更に、プロセッサ・ユニット404は、1つ以上の異質なプロセッサ・システムを用いて実現することもできる。この場合、主プロセッサが副プロセッサと共に1つのチップ上に存在する。別の例示的な例として、プロセッサ・ユニット404は、同じタイプの複数の(multiple)プロセッサを内蔵する対称マルチプロセッサ・システムであってもよい。
【0095】
メモリ406および永続的ストレージ408は、記憶デバイス416の例である。記憶デバイスは、例えば限定ではなく、データ、機能的形態のプログラム・コード、および/またはその他の適した情報というような情報を、一時的におよび/または永続的に格納することができる任意のハードウェア部である。メモリ406は、この例では、例えば、ランダム・アクセス・メモリあるいはその他の任意の適した揮発性または不揮発性記憶デバイスとすることができる。永続的ストレージ408は、個々の実施態様に応じて、種々の形態をなすことができる。例えば、永続的ストレージ408は、1つ以上のコンポーネントまたはデバイスを内蔵することができる。例えば、永続的ストレージ408は、ハード・ドライブ、フラッシュ・メモリ、再書き込み可能な光ディスク、再書き込み可能な磁気テープ、または以上の何らかの組み合わせとすることができる。また、永続的ストレージ408によって用いられる媒体は、リムーバブルであってもよい。例えば、リムーバブル・ハード・ドライブを永続的ストレージ408に用いることもできる。
【0096】
通信ユニット410は、これらの例では、他のデータ処理システムまたはデバイスとの通信に備える。これらの例では、通信ユニット410はネットワーク・インターフェース・カードである。通信ユニット410は、物理的およびワイヤレス通信の一方または双方の使用によって、通信を提供することができる。
【0097】
この例示的な実施形態では、通信ユニット410は、ワイヤレス通信ユニット414を備えている。ワイヤレス通信ユニット4t14は、図2におけるワイヤレス通信ユニット226の実施態様の例である。ワイヤレス通信システム414は、メッセージをロボット車両に送信し、更にメッセージをロボット車両から受信することができる。メッセージは、プロセッサ・ユニット404において実行されるポータル管理プロセス416によって引き出すことができる。
【0098】
入力/出力ユニット412は、データ処理システム400に接続することができるその他のデバイスとのデータの入力および出力を可能にする。例えば、入力/出力ユニット412は、キーボード、マウス、および/またはその他の適した何らかの入力デバイスを通じて、ユーザ入力のための接続を設けることができる。更に、入力/出力ユニット412は、出力をプリンタに送ることができる。例示的な実施形態の中には、入力/出力ユニット412が、コントローラ222のようなコントローラに接続される場合もある。プロセッサ・ユニット404において実行するポータル管理プロセス416は、入力/出力ユニット412に、メッセージをコントローラ222に中継させることができる。
【0099】
オペレーティング・システム、アプリケーション、および/またはプログラムの命令は、記憶デバイス416に配置することができる。記憶デバイス416は、通信ファブリック402を通じてプロセッサ・ユニット404と通信状態にある。これらの例示的な例では、命令は、永続的ストレージ408において機能的形態となっている。これらの命令をメモリ406にロードして、プロセッサ・ユニット404によって実行することができる。異なる実施形態のプロセスは、プロセッサ・ユニット404によって、コンピュータ実装命令を用いて実行することができる。コンピュータ実装命令は、メモリ406のようなメモリに配置することができる。
【0100】
これらの命令は、プログラム・コード、コンピュータ使用可能プログラム・コード、またはコンピュータ読み取り可能プログラムと呼ばれており、プロセッサ・ユニット404におけるプロセッサによって読み取って実行することができる。異なる実施形態におけるプログラム・コードは、メモリ406または永続的ストレージ408のような、異なる物理的またはコンピュータ読み取り可能媒体において具体化することができる。
【0101】
データ処理システム400について図示した異なるコンポーネントは、異なる実施形態を実現することができる態様に対して構造的限定を規定することを意味するのではない。異なる例示的な実施形態は、データ処理システム400について図示したコンポーネントに加えてまたはこれらの代わりにコンポーネントを含むデータ処理システムにおいても実現することができる。図4に示すその他のコンポーネントは、図示する例示的な例から変更することができる。異なる実施形態は、プログラム・コードを実行することができる任意のハードウェア・デバイスまたはシステムを用いて実現することができる。一例として、データ処理システム400は、無機コンポーネントと統合された有機コンポーネントを含むことができ、および/または人を除外した有機コンポーネントで全体的に構成することもできる。例えば、記憶デバイスを有機半導体で構成することもできる。
【0102】
別の例として、データ処理システム400における記憶デバイスは、データを記憶することができる任意のハードウェア装置である。メモリ406、永続的ストレージ408、およびコンピュータ読み取り可能媒体は、有形形態とした記憶デバイスの例である。
【0103】
別の例では、通信ファブリック402を実現するためにバス・システムを用いることもでき、このバス・システムは、システム・バスまたは入力/出力バスというような、1系統以上のバスで構成することができる。勿論、バス・システムは、当該バス・システムに取り付けられている異なるコンポーネントまたはデバイス間におけるデータの転送に備えているアーキテクチャの内任意の適したタイプを用いて実現することができる。加えて、通信ユニットは、モデムまたはネットワーク・アダプタのような、データを送信および受信するために用いられる1つ以上のデバイスを含むことができる。更に、メモリは、例えば、メモリ406、または通信ファブリック402の中に存在することもあるインターフェースおよびメモリ・コントローラ・ハブにおいて見られるようなキャッシュとすることもできる。
【0104】
これより図5に移ると、例示的な実施形態によるポータル移動システムのブロック図が示されている。ポータル移動システム500は、図2におけるポータル移動システム220の実施態様例である。
【0105】
ポータル移動システム500は、開放位置と閉鎖位置との間で、関連したポータルを機械的に動かす。駆動モータ504は、電気エネルギを機械エネルギに変換する。駆動モータ504の一例にステッパ・モータ516がある。ステッパ・モータ516は、複数の電磁石が中央ギアの縁の周囲に位置付けられたモータである。電磁石は、ギアを回転させる特定のパターンで係合されている。
【0106】
この例示的な例では、入力電圧514が駆動モータ504に印加される。駆動モータ504は、クラッチ508を用いてギア510を回転させる機械エネルギを生成する。クラッチ508は、ポータル移動システム500が妨害された場合に、駆動モータ504を滑動させる。例えば、駆動モータ504が動かすことができない物体とポータルが接触した場合、クラッチ508は、ギア510を損傷させることなく、駆動モータ504の出力を滑動させる。
【0107】
ギア508は、アーム506において駆動モータ504のトルク出力を増大させるように構成されている。アーム506は、ポータルおよびギア510と関連した突出エレメントである。アーム506は、ギア510からの回転力を用いて突出および後退する。アーム506が突出すると、ポータルを閉じさせる。アーム508が後退すると、ポータルを開かせる。例示的な実施形態の中には、ポータルがトラック512上にある場合もある。ポータルは、当該ポータルの動き中、トラック512によって案内されるホイールを有するとよい。
【0108】
これより図6に移ると、例示的な実施形態にしたがってポータルを管理するプロセスのフローチャートが示されている。このプロセスは、図2におけるポータル管理システム202を用いて、ポータル管理環境200において実現することができる。このプロセスは、ポータル管理プロセス272によって実行することができる。
【0109】
このプロセスが開始すると、ロボット車両がポータルの選択距離以内にあるか否か判定する(動作602)。選択距離は、ユーザによって設定しても、ロボット車両の大きさに基づいて決定してもよい。本プロセスは、カメラ・システムからの画像情報、無線周波識別タグ情報、汎地球測位システム情報、赤外線情報、画像情報、またはその他の適した情報を用いてこの決定を下すことができる。
【0110】
ロボット車両がポータルの選択距離以内にはないと本プロセスが判定した場合、本プロセスは終了する。本プロセスが動作602においてロボット車両がポータルの選択距離以内にあると判定した場合、本プロセスはポータルを開錠する(動作604)。本プロセスは、錠270のような錠を解除することによってポータルを開錠することができる。その後、本プロセスは終了する。
【0111】
これより図7に移ると、例示的な実施形態にしたがってポータルを管理する追加プロセスのフローチャートが示されている。このプロセスは、図2におけるポータル管理システム202を用いて、ポータル管理環境200において実現することができる。本プロセスは、ポータル管理プロセス272によって実行することができる。
【0112】
本プロセスが開始すると、ポータル車両がポータルの選択距離以内にあるか否か判定する(ステップ702)。選択距離は、ユーザによって設定しても、ロボット車両の大きさに基づいて決定してもよい。また、選択距離は、ポータルの大きさおよび検出システムの最大範囲に基づいて決定してもよい。本プロセスは、カメラ・システムからの画像情報、無線周波識別タグ情報、汎地球測位システム情報、赤外線情報、画像情報、またはその他の適した情報を用いてこの決定を下すことができる。
【0113】
ロボット車両がポータルの選択距離以内にはないと本プロセスが判定した場合、本プロセスは終了する。本プロセスが動作702においてロボット車両がポータルの選択距離以内にあると判定した場合、本プロセスはポータルを開く(動作704)。本プロセスは、図5におけるポータル移動システム500のようなポータル移動システムを用いて、ポータルを開くことができる。その後、本プロセスは終了する。
【0114】
これより図8を参照すると、例示的な実施形態にしたがってポータルを開閉するプロセスのフローチャートが示されている。このプロセスは、図2におけるポータル管理システム202を用いて、ポータル管理環境200において実現することができる。本プロセスは、ポータル管理プロセス272によって実行することができる。
【0115】
本プロセスが開始すると、ロボット車両の位置を特定する(動作802)。本プロセスは、カメラ・システムからの画像情報、無線周波識別タグ情報、汎地球測位システム情報、赤外線情報、画像情報、またはその他の適した情報を用いて位置を特定することができる。次に、本プロセスは、ロボット車両が少なくともポータルから安全距離のところにあるか否か判定する(動作804)。安全距離は、ポータルの動き中に、ポータルによって接触されずにロボット車両がいられる最小距離とするとよい。
【0116】
車両がポータルから少なくとも安全距離のところにないと本プロセスが判定すると、本プロセスは終了する。プロセスが動作804において車両がポータルから少なくとも安全距離のところにいると判定すると、本プロセスはポータルを開く(動作806)。次いで、本プロセスは、ロボット車両がポータルを通過し終えるまで待つ(動作808)。次に、本プロセスは、ロボット車両が少なくともポータルから選択距離のところにあるか否か判定する(動作810)。本プロセスがロボット車両が少なくともポータルから選択距離のところにはないと判定した場合、本プロセスは動作808に戻る。選択距離は、選択距離208の実施態様例である。
【0117】
本プロセスがステップ810においてロボット車両が少なくともポータルから選択距離のところにあると判定した場合、本プロセスはポータルを閉じる(動作812)。その後、本プロセスは終了する。
【0118】
これより図9に移ると、例示的な実施形態にしたがって、ロボット車両がポータルの選択距離以内にあるか否か判定するプロセスのフローチャートが示されている。このプロセスは、図2におけるポータル管理システム202を用いて、ポータル管理環境200において実現することができる。本プロセスは、ポータル管理プロセス272によって実行することができる。本プロセスは、図6における動作602の実施態様例である。
【0119】
本プロセスが開始すると、ロボット車両に配されている無線周波識別タグを読み取る(動作902)。本プロセスは、無線周波識別タグから情報を受け取ることによって、無線周波識別タグを読み取ることができる。例えば、本プロセスは無線周波識別タグから識別子を受け取ることができる。
【0120】
次に、本プロセスは、無線周波識別タグがポータルの選択距離以内にあるか否か判定する(ステップ904)。この判定は、無線周波識別タグからまたは情報の信号強度から受け取った情報に基づくことができる。
【0121】
本プロセスが、無線周波識別タグがポータルの選択距離以内にはないと判定した場合、本プロセスは終了する。本プロセスが、無線周波識別タグがポータルの選択距離以内にあると判定した場合、本プロセスはポータルを開く(動作906)。その後、本プロセスは終了する。
【0122】
これより図10に移ると、例示的な実施形態にしたがって、ロボット車両がポータルの選択距離以内にあるか否か判定する第2プロセスのフローチャートが示されている。このプロセスは、図2におけるポータル管理システム202を用いて、ポータル管理環境200において実現することができる。本プロセスは、ポータル管理プロセス272によって実行することができる。本プロセスは、図6における動作602の実施態様例である。
【0123】
本プロセスが開始すると、ポータルに取り付けられているカメラ・システムから画像情報を入手する(動作1002)。この画像情報は、写真、ビデオ、または双方であってもよい。次に、本プロセスは、この画像情報を用いて、ロボット車両のポータルからの距離を特定する(動作1004)。
【0124】
次に、本プロセスは、ロボット車両のポータルからの距離が指定距離以下であるか否か判定する(動作1006)。本プロセスが、ロボット車両のポータルからの距離が指定距離以下ではないと判定した場合、本プロセスは終了する。本プロセスが、ロボット車両のポータルからの距離が指定距離以下であると判定した場合、本プロセスはポータルを開く(動作1008)。例示的な実施態様の中には、ロボット車両の位置には関係なく、ある条件がある場合には動作1008においてポータルが開かない場合もある。例えば、この条件は、ポータルが開くまたは閉じるときにロボット車両に接触するような距離以内にロボット車両が存在することであってもよい。その後、本プロセスは終了する。
【0125】
これより図11に移ると、例示的な実施形態にしたがって、ロボット車両がポータルの選択距離以内にあるか否か判定する第3のプロセスのフローチャートが示されている。このプロセスは、図2におけるポータル管理システム202を用いて、ポータル管理環境200において実現することができる。本プロセスは、ポータル管理プロセス272によって実行することができる。本プロセスは、図6における動作602の実施態様例である。
【0126】
本プロセスが開始すると、ポータルに取り付けられているカメラ・システムから赤外線情報を入手する(動作1002)。赤外線情報は、熱シグネチャー、運動パターン、または双方を含むことができる。次に、本プロセスは、赤外線情報を用いて、ロボット車両のポータルからの距離を特定する(動作1004)。
【0127】
次に、本プロセスは、ロボット車両のポータルからの距離が指定距離以下であるか否か判定する(動作1106)。本プロセスが、ロボット車両のポータルからの距離が指定距離よりも大きいと判定した場合、本プロセスは終了する。本プロセスが、ロボット車両のポータルからの距離が、指定距離以下であると判定した場合、本プロセスはポータルを開く(動作1108)。その後、本プロセスは終了する。例示的な実施態様の中には、ロボット車両の位置には関係なく、ある条件がある場合には動作1108においてポータルが開かない場合もある。例えば、この条件は、ポータルが開くまたは閉じるときにロボット車両に接触するような距離以内にロボット車両が存在することであってもよい。
【0128】
これより図12に移ると、例示的な実施形態にしたがって、ロボット車両がポータルの選択距離以内にあるか否か判定する第4のプロセスのフローチャートが示されている。このプロセスは、図2におけるポータル管理システム202を用いて、ポータル管理環境200において実現することができる。本プロセスは、ポータル管理プロセス272によって実行することができる。本プロセスは、図6における動作602の実施態様例である。
【0129】
本プロセスが開始すると、ロボット車両の現在の位置を表す汎地球測位システム座標をロボット車両から受信する(動作1202)。ロボット車両は、あるエリアに入ったときに、汎地球測位システム座標を送信することができ、または本プロセスがロボット車両に汎地球測位システム座標を求める要求を送ることもできる。
【0130】
次に、本プロセスは、汎地球測位システム座標が、ポータルからの指定距離を表す座標の範囲以内にあるか否か判定する(動作1204)。この座標の範囲は、本プロセスによって記憶デバイスから引き出すことができる。本プロセスが、汎地球測位システム座標が、ポータルからの指定距離を表す座標の範囲以内にないと判定した場合、本プロセスは終了する。本プロセスが、汎地球測位システム座標が、ポータルからの指定距離を表す座標の範囲以内にあると判定した場合、本プロセスはポータルを開く(動作1206)。その後、本プロセスは終了する。例示的な実施態様の中には、ロボット車両の位置には関係なく、ある条件がある場合には動作1206においてポータルが開かない場合もある。例えば、この条件は、ポータルが開くまたは閉じるときにロボット車両に接触するような距離以内にロボット車両が存在することであってもよい。
【0131】
勿論、他の例示的な実施形態では、プロセス1200は、汎地球測位システム情報の代わりに、局地的測位システム情報を用いて実行される場合もある。このような例示的な例では、本プロセスは動作1202において局地的測位システム座標を受信する。
【0132】
また、本プロセスは、動作1204において、局地的測位システム座標が、ポータルからの指定距離を表す座標の範囲以内にあるか否か判定する。局地的測位システム座標がポータルからの指定距離を表す座標の範囲以内にあるという判定に応答して、本プロセスは動作1026においてポータルを開く。
【0133】
図示した異なる実施形態のフローチャートおよびブロック図は、異なる例示的な実施形態において可能な装置および方法の色々な実施態様のアーキテクチャ、機能、および動作を例示する。これに関して、フローチャートまたはブロック図における各ブロックは、モジュール、セグメント、機能、および/または動作またはステップの一部を表すことができる。代替的な実施態様に中には、ブロックにおいて記された機能または複数の機能が、図に記した順序以外で行われる場合もあり得る。例えば、限定ではなく、場合によっては、連続的に示される2つのブロックを実質的に同時に実行することがあり、また、関与する機能に応じて、ブロックを逆の順序で実行するとよいこともあり得る。また、フローチャートまたはブロック図において図示されているブロックに加えて、他のブロックを追加してもよい。
【0134】
例えば、図6におけるステップは、動作604においてポータルを開錠した後にポータルを開くこともできる。別の例示的な例では、ポータルには複数の認証方法が必要であってもよい。このような例示的な実施形態では、図9におけるプロセスおよび図10におけるプロセスの双方を実行することができる。
【0135】
加えて、図8におけるプロセスは、動作810において、ロボット車両がポータルから少なくとも安全距離のところにあるか否か、代わりに判定することもできる。例示的な実施形態では、ポータルは両側まで回転することができる。つまり、本プロセスは、ロボット車両がポータルの一方側または両側において、安全距離以内にあるか否か判定することができる。
【0136】
異なる例示的な実施形態は、ポータルによってアクセスが制限されているエリアに、人間の介入なくポータルを通過することによって、ロボット車両がアクセスすることを可能にする。このように、ロボット車両は、夜間や操作者が休暇中の間というような、人間の操作者が居合わせるのが不都合なときに動作することができる。
【0137】
このように、異なる例示的な実施形態は、ポータルを管理するための装置、システム、および方法を提供する。異なる例示的な実施形態は、施錠システム、検出システム、およびポータル・アクセス・システムを備えている装置を提供する。施錠システムは、第1側および第2側を有するポータルのためにある。ポータルは、第1側において開放位置と閉鎖位置との間で軸を中心として回転するように構成されている。検出システムは、ロボット車両がポータルから選択距離以内に位置するときを検出するように構成されている。ポータル・アクセス・システムは、ポータルが閉鎖位置にあり、ロボット車両がポータルの選択距離以内において、検出システムを用いて検出されたときに、ポータルを開錠する。
【0138】
異なる例示的な実施形態の記載は、例示および説明を目的として提示したのであって、網羅的であることも、実施形態を開示した形態に限定することを意図するのではない。多くの変更および変容も当業者には明白であろう。更に、異なる実施形態は、他の実施形態と比較して、異なる利点を提供することができる。選択された1つまたは複数の実施形態は、本発明の原理、実用的用途を最良に説明するため、そして当業者が、想定される個々の使用に適するような種々の変更を加えた種々の実施形態について、本発明を理解することが可能となるために、選定し説明したのである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1側と第2側とを有するポータルのための施錠システムであって、前記ポータルが、前記第1側において開放位置と閉鎖位置との間で軸を中心に回転するように構成された、施錠システムと、
前記ポータルから選択した距離以内にロボット車両が位置するときを検出するように構成された検出システムと、
前記ポータルが前記閉鎖位置にあり、前記ロボット車両が前記ポータルの選択距離以内にあることが、前記検出システムを用いて、検出されたときに、前記ポータルを開錠するポータル・アクセス・システムと、
を含む、装置。
【請求項2】
請求項1記載の装置において、前記ポータル・アクセス・システムは、前記ポータルを開錠した後に、前記ポータルを開く、装置。
【請求項3】
請求項1記載の装置において、前記ポータル・アクセス・システムは、前記ロボット車両が前記ポータルを通過し終えており、前記ロボット車両に接触することなく前記ポータルを閉じることができると判定された後に、前記ポータルを閉じて施錠する、装置。
【請求項4】
請求項1記載の装置において、前記ポータル・アクセス・システムは、
ポータル移動システムであって、前記ポータルを前記開放位置と前記閉鎖位置との間で動かす、ポータル移動システムと、
前記ポータル・アクセス・システムと関連付けられたコントローラであって、前記ロボット車両が前記ポータルの選択距離以内において検出され、前記ポータルが閉鎖位置にあるときに、前記ポータルを開錠し、前記ポータルを前記閉鎖位置から前記開放位置に動かす、コントローラと、
を含む、装置。
【請求項5】
請求項4記載の装置において、前記検出システムは、
前記コントローラと関連付けられ、前記ロボット車両における無線周波識別タグを読み取るように構成された無線周波識別タグ・リーダを含む、装置。
【請求項6】
請求項4記載の装置において、前記検出システムは、
前記コントローラと関連付けられたワイヤレス通信ユニットであって、前記ポータルを動かす要求を前記ロボット車両から受ける、ワイヤレス通信ユニットを含む、装置。
【請求項7】
請求項4記載の装置において、前記検出システムはカメラ・システムを含み、前記コントローラは、前記カメラ・システムによって発生された画像情報を用いて、前記ロボット車両を検出する、装置。
【請求項8】
請求項4記載の装置において、前記検出システムは赤外線検出システムを含み、前記コントローラは、前記赤外線検出システムによって発生された赤外線情報を用いて、前記ロボット車両を検出する、装置。
【請求項9】
請求項6記載の装置において、前記コントローラは、前記ワイヤレス通信ユニットを用いて、前記ロボット車両から汎地球測位システム情報を受信し、前記コントローラは、前記検出システムおよび前記汎地球測位システム情報を用いて、前記ロボット車両を検出する、装置。
【請求項10】
請求項6記載の装置において、前記コントローラは、前記要求を受けたこと、および前記ロボット車両が安全距離以内において検出されたことに応答して、前記ワイヤレス通信ユニットを用いて、前記安全距離を示す信号を前記ロボット車両に送る、装置。
【請求項11】
請求項10記載の装置において、前記安全距離は、前記ポータルが前記ロボット車両と接触することなくこれを開閉することができるような、前記ポータルと前記ロボット車両との間における最小距離である、装置。
【請求項12】
請求項4記載の装置において、前記ロボット車両は、ロボット芝刈り機である、装置。
【請求項13】
請求項4記載の装置において、前記コントローラは、複数の無許可物体が禁止距離以内に存在するか否か判定し、前記複数の無許可物体が禁止距離以内に存在することに応答して、前記ポータルが前記開放位置または前記閉鎖位置のどちらにあるか判定し、前記ポータルが前記開放位置にあることに応答して前記ポータルを閉じ、前記ポータルが閉鎖位置にあること、および前記ロボット車両が前記選択距離以内に存在することに応答して、前記複数の無許可物体がもはや前記禁止距離以内には存在しなくなるまで、前記ポータルを閉じたままにしておく、装置。
【請求項14】
ポータル・アクセス・システムであって、
ポータルを閉鎖位置と開放位置との間で動かすポータル移動システムであって、前記ポータルが第1側と第2側とを有し、前記ポータルが、前記第1側において前記開放位置と前記閉鎖位置との間で軸を中心にして回転する、ポータル移動システムと、
前記ポータルを動かす要求をロボット車両から受けるように構成されたワイヤレス通信ユニットと、
前記ロボット車両が前記ポータルから選択距離以内に位置するときを検出するように構成された、検出システムと、
コントローラであって、前記ワイヤレス通信ユニットを用いて前記要求を受けたことに応答して、更に前記検出システムを用いて前記ロボット車両を前記ポータルの選択距離以内において検出したことに応答して、前記ポータルを前記開放位置と前記閉鎖位置との間で動かすように、前記ポータル移動システムを制御する、コントローラと、
を含む、ポータル・アクセス・システム。
【請求項15】
請求項14記載のポータル・アクセス・システムにおいて、前記コントローラは、前記要求を受けたこと、および前記ロボット車両が安全距離以内において検出されたことに応答して、前記ワイヤレス通信ユニットを用いて前記安全距離を示す信号を前記ロボット車両に送り、前記安全距離は、前記ポータルが前記ロボット車両と接触することなくこれを開閉することができるような、前記ポータルと前記ロボット車両との間における最小距離である、ポータル・アクセス・システム。
【請求項16】
請求項14記載のポータル・アクセス・システムにおいて、前記コントローラは、前記通信ユニットが前記ポータルを通過して、前記ポータルから安全距離のところに位置した後、前記ポータルを閉じる、ポータル・アクセス・システム。
【請求項17】
請求項14記載のポータル・アクセス・システムにおいて、前記ポータルは柵における門である、ポータル・アクセス・システム。
【請求項18】
請求項14記載のポータル・アクセス・システムにおいて、前記検出システムは、
前記ロボット車両における無線周波識別タグを読み取るように構成された無線周波識別タグ・リーダを含み、前記無線周波識別タグからの情報は、前記無線周波識別タグ・リーダを用いて受信される、ポータル・アクセス・システム。
【請求項19】
請求項14記載のポータル・アクセス・システムにおいて、前記検出システムは、更に、
前記ロボット車両の位置を特定するように構成された位置検出システムを含む、ポータル・アクセス・システム。
【請求項20】
請求項14記載のポータル・アクセス・システムにおいて、前記検出システムは、前記ポータル・アクセス・システムが配置されたエリア内において物体を検出し、前記コントローラは前記物体から複数の無許可物体を識別する、ポータル・アクセス・システム。
【請求項21】
請求項20記載のポータル・アクセス・システムにおいて、前記検出システムは、カメラ・システムを含む、ポータル・アクセス・システム。
【請求項22】
請求項20記載のポータル・アクセス・システムにおいて、前記コントローラは、前記ポータルが前記閉鎖位置にあるときに、前記要求を受けたことおよび前記複数の無許可物体を検出したことに応答して、前記ポータルを閉鎖位置に保持するように前記ポータル移動システムを制御する、ポータル・アクセス・システム。
【請求項23】
請求項22記載のポータル・アクセス・システムにおいて、前記ポータルを閉鎖位置に保持するように前記ポータル移動システムを制御することにおいて、前記コントローラは、前記複数の無許可物体がなくなるまで、前記ポータルを閉鎖位置に保持するように前記ポータル移動システムを制御する、ポータル・アクセス・システム。
【請求項24】
請求項20記載のポータル・アクセス・システムにおいて、前記検出システムはカメラ・システムを含み、前記コントローラは、前記カメラ・システムによって発生された画像情報を用いて、前記ロボット車両を検出する、ポータル・アクセス・システム。
【請求項25】
請求項20記載のポータル・アクセス・システムにおいて、前記検出システムは赤外線検出システムを含み、前記コントローラは、前記赤外線検出システムによって発生された赤外線情報を用いて、前記ロボット車両を検出する、ポータル・アクセス・システム。
【請求項26】
請求項18記載のポータル・アクセス・システムにおいて、前記コントローラは、前記ワイヤレス通信ユニットを用いて、前記ロボット車両から汎地球測位システム情報を受信し、前記コントローラは、前記汎地球測位システム情報を用いて、前記ロボット車両が前記選択距離以内にあるか否か判定する、ポータル・アクセス・システム。
【請求項27】
請求項14記載のポータル・アクセス・システムにおいて、前記ロボット車両は、ロボット芝刈り機である、ポータル・アクセス・システム。
【請求項28】
ポータル管理方法であって、
ロボット車両が前記ポータルの選択距離以内にあるか否か判定するステップと、
前記ロボット車両が前記ポータルの選択距離以内にあるという判定に応答して、前記ポータルを開錠するステップと、
を含む、ポータル管理方法。
【請求項29】
請求項28記載の方法において、前記ポータルは、第1側と第2側とを有し、前記ポータルは、開放位置と閉鎖位置との間で軸を中心にして回転するように構成された、方法。
【請求項30】
請求項28記載の方法であって、更に、
前記ポータルを開錠した後、前記ポータルを開くステップを含む、方法。
【請求項31】
請求項28記載の方法であって、更に、
前記ロボット車両が前記ポータルから少なくとも安全距離のところにあるか否か判定するステップであって、前記安全距離が、前記ポータルが前記ロボット車両と接触することなくこれを開閉することができるような、前記ポータルと前記ロボット車両との間における最小距離である、ステップと、
前記ロボット車両が前記ポータルから少なくとも前記安全距離のところにあるという判定に応答して、前記ポータルを開くステップと、
を含む、方法。
【請求項32】
請求項31記載の方法であって、更に、
前記ロボット車両が前記ポータルを通過した後に、前記ロボット車両が前記ポータルから少なくとも前記安全距離のところにあるか否か判定するステップと、
前記ロボット車両が前記ポータルから少なくとも前記安全距離のところにあるという判定に応答して、前記ポータルを閉じるステップと、
前記ポータルを施錠するステップと、
を含む、方法。
【請求項33】
請求項28記載の方法において、前記ロボット車両が前記ポータルの選択距離以内にあるか否か判定するステップは、
前記ロボット車両と関連した無線周波識別タグを読み取るステップと、
前記無線周波識別タグが前記ポータルの前記選択距離以内にあるか否か判定するステップと、
を含む、方法。
【請求項34】
請求項28記載の方法において、前記ロボット車両が前記ポータルの選択距離以内にあるか否か判定するステップは、
カメラ・システムから画像情報を入手するステップと、
前記画像情報を用いて、前記ロボット車両の前記ポータルに対する位置を特定するステップと、
を含む、方法。
【請求項35】
請求項29記載の方法であって、更に、
前記ポータルが施錠位置にあるときに、複数の無許可物体の位置を検出するステップと、
前記複数の無許可物体が前記禁止距離以内に存在することに応答して、前記ポータルが開放位置または閉鎖位置のどちらにあるのか判定するステップと、
前記ポータルが開放位置にあることに応答して、前記ポータルを閉じるステップと、
前記ポータルを施錠するステップと、
を含む、方法。
【請求項36】
請求項28記載の方法において、ロボット車両が前記ポータルの選択距離以内にあるか否か判定するステップは、
前記選択距離に対しての赤外線情報を入手するステップと、
前記赤外線情報を用いて、前記ロボット車両が前記ポータルの前記選択距離以内にあるか否か判定するステップと、
を含む、方法。
【請求項37】
請求項28記載の方法において、ロボット車両が前記ポータルの選択距離以内にあるか否か判定するステップは、
前記ロボット車両から、当該ロボット車両の位置を表す汎地球測位システム情報を受信するステップと、
前記汎地球測位システム情報を用いて、前記ロボット車両が前記選択位置以内にあるか否か判定するステップと、
を含む、方法。
【請求項38】
ポータル管理方法であって、
ロボット車両が前記ポータルの選択距離以内にあるか否か判定するステップと、
前記ロボット車両が前記ポータルの選択距離以内にあるという判定に応答して、前記ポータルを開くステップと、
を含む、ポータル管理方法。
【請求項39】
請求項38記載の方法において、前記ポータルは、第1側と第2側とを有し、前記ポータルは、開放位置と閉鎖位置との間で軸を中心にして回転するように構成された、方法。
【請求項40】
請求項38記載の方法であって、更に、
前記ポータルを開く前に、前記ポータルを開錠するステップを含む、方法。
【請求項41】
請求項38記載の方法であって、更に、
前記ロボット車両の位置を特定するステップと、
前記ロボット車両に接触することなく、前記ポータルを開くことができるか否か判定するステップと、
前記ロボット車両に接触することなく、前記ポータルを閉じることができるという判定に応答して、前記ポータルを開くステップと、
を含む、方法。
【請求項42】
請求項41記載の方法であって、更に、
前記ロボット車両に物理的に接触することなく、前記ポータルを閉じることができるか否か判定するステップと、
前記ロボット車両に物理的に接触することなく、前記ポータルを閉じることができるという判定に応答して、前記ロボット車両が前記ポータルを通過した後に、前記ポータルを閉じるステップと、
前記ポータルを施錠するステップと、
を含む、方法。
【請求項43】
請求項38記載の方法において、前記ロボット車両が前記ポータルの選択距離以内にあるか否か判定するステップは、
前記ロボット車両と関連した無線周波識別タグを読み取るステップと、
前記無線周波識別タグが前記ポータルの選択距離以内にあるか否か判定するステップと、
を含む、方法。
【請求項44】
請求項38記載の方法において、ロボット車両が前記ポータルの選択距離以内にあるか否か判定するステップは、
前記ポータルと関連したカメラ・システムから画像情報を入手するステップと、
前記画像情報を用いて、前記ロボット車両の前記ポータルに対する位置を特定するステップと、
を含む、方法。
【請求項45】
請求項39記載の方法であって、更に、
複数の無許可物体が前記禁止距離以内に存在するか否か判定するステップと、
前記複数の無許可物体が前記禁止距離以内に存在することに応答して、前記ポータルが開放位置または閉鎖位置のどちらにあるのか判定するステップと、
前記ポータルが開放位置にあることに応答して、前記ポータルを閉じるステップと、
前記ポータルが閉鎖位置にあること、および前記ロボット車両が前記選択距離以内に存在することに応答して、前記複数の無許可物体がもはや前記禁止距離以内には存在しなくなるまで、前記ポータルを閉じたままにしておくステップと、
を含む、方法。
【請求項46】
請求項38記載の方法において、ロボット車両が前記ポータルの選択距離以内にあるか否か判定するステップは、
前記選択距離に対しての赤外線情報を入手するステップと、
前記赤外線情報を用いて、前記ロボット車両が前記ポータルの選択距離以内にあるか否か判定するステップと、
を含む、方法。
【請求項47】
請求項38記載の方法において、ロボット車両が前記ポータルの選択距離以内にあるか否か判定するステップは、
前記ロボット車両から、当該ロボット車両の位置を表す汎地球測位システム情報を受信するステップと、
前記汎地球測位システム情報を用いて、前記ロボット車両が前記選択位置以内にあるか否か判定するステップと、
を含む、方法。
【請求項1】
第1側と第2側とを有するポータルのための施錠システムであって、前記ポータルが、前記第1側において開放位置と閉鎖位置との間で軸を中心に回転するように構成された、施錠システムと、
前記ポータルから選択した距離以内にロボット車両が位置するときを検出するように構成された検出システムと、
前記ポータルが前記閉鎖位置にあり、前記ロボット車両が前記ポータルの選択距離以内にあることが、前記検出システムを用いて、検出されたときに、前記ポータルを開錠するポータル・アクセス・システムと、
を含む、装置。
【請求項2】
請求項1記載の装置において、前記ポータル・アクセス・システムは、前記ポータルを開錠した後に、前記ポータルを開く、装置。
【請求項3】
請求項1記載の装置において、前記ポータル・アクセス・システムは、前記ロボット車両が前記ポータルを通過し終えており、前記ロボット車両に接触することなく前記ポータルを閉じることができると判定された後に、前記ポータルを閉じて施錠する、装置。
【請求項4】
請求項1記載の装置において、前記ポータル・アクセス・システムは、
ポータル移動システムであって、前記ポータルを前記開放位置と前記閉鎖位置との間で動かす、ポータル移動システムと、
前記ポータル・アクセス・システムと関連付けられたコントローラであって、前記ロボット車両が前記ポータルの選択距離以内において検出され、前記ポータルが閉鎖位置にあるときに、前記ポータルを開錠し、前記ポータルを前記閉鎖位置から前記開放位置に動かす、コントローラと、
を含む、装置。
【請求項5】
請求項4記載の装置において、前記検出システムは、
前記コントローラと関連付けられ、前記ロボット車両における無線周波識別タグを読み取るように構成された無線周波識別タグ・リーダを含む、装置。
【請求項6】
請求項4記載の装置において、前記検出システムは、
前記コントローラと関連付けられたワイヤレス通信ユニットであって、前記ポータルを動かす要求を前記ロボット車両から受ける、ワイヤレス通信ユニットを含む、装置。
【請求項7】
請求項4記載の装置において、前記検出システムはカメラ・システムを含み、前記コントローラは、前記カメラ・システムによって発生された画像情報を用いて、前記ロボット車両を検出する、装置。
【請求項8】
請求項4記載の装置において、前記検出システムは赤外線検出システムを含み、前記コントローラは、前記赤外線検出システムによって発生された赤外線情報を用いて、前記ロボット車両を検出する、装置。
【請求項9】
請求項6記載の装置において、前記コントローラは、前記ワイヤレス通信ユニットを用いて、前記ロボット車両から汎地球測位システム情報を受信し、前記コントローラは、前記検出システムおよび前記汎地球測位システム情報を用いて、前記ロボット車両を検出する、装置。
【請求項10】
請求項6記載の装置において、前記コントローラは、前記要求を受けたこと、および前記ロボット車両が安全距離以内において検出されたことに応答して、前記ワイヤレス通信ユニットを用いて、前記安全距離を示す信号を前記ロボット車両に送る、装置。
【請求項11】
請求項10記載の装置において、前記安全距離は、前記ポータルが前記ロボット車両と接触することなくこれを開閉することができるような、前記ポータルと前記ロボット車両との間における最小距離である、装置。
【請求項12】
請求項4記載の装置において、前記ロボット車両は、ロボット芝刈り機である、装置。
【請求項13】
請求項4記載の装置において、前記コントローラは、複数の無許可物体が禁止距離以内に存在するか否か判定し、前記複数の無許可物体が禁止距離以内に存在することに応答して、前記ポータルが前記開放位置または前記閉鎖位置のどちらにあるか判定し、前記ポータルが前記開放位置にあることに応答して前記ポータルを閉じ、前記ポータルが閉鎖位置にあること、および前記ロボット車両が前記選択距離以内に存在することに応答して、前記複数の無許可物体がもはや前記禁止距離以内には存在しなくなるまで、前記ポータルを閉じたままにしておく、装置。
【請求項14】
ポータル・アクセス・システムであって、
ポータルを閉鎖位置と開放位置との間で動かすポータル移動システムであって、前記ポータルが第1側と第2側とを有し、前記ポータルが、前記第1側において前記開放位置と前記閉鎖位置との間で軸を中心にして回転する、ポータル移動システムと、
前記ポータルを動かす要求をロボット車両から受けるように構成されたワイヤレス通信ユニットと、
前記ロボット車両が前記ポータルから選択距離以内に位置するときを検出するように構成された、検出システムと、
コントローラであって、前記ワイヤレス通信ユニットを用いて前記要求を受けたことに応答して、更に前記検出システムを用いて前記ロボット車両を前記ポータルの選択距離以内において検出したことに応答して、前記ポータルを前記開放位置と前記閉鎖位置との間で動かすように、前記ポータル移動システムを制御する、コントローラと、
を含む、ポータル・アクセス・システム。
【請求項15】
請求項14記載のポータル・アクセス・システムにおいて、前記コントローラは、前記要求を受けたこと、および前記ロボット車両が安全距離以内において検出されたことに応答して、前記ワイヤレス通信ユニットを用いて前記安全距離を示す信号を前記ロボット車両に送り、前記安全距離は、前記ポータルが前記ロボット車両と接触することなくこれを開閉することができるような、前記ポータルと前記ロボット車両との間における最小距離である、ポータル・アクセス・システム。
【請求項16】
請求項14記載のポータル・アクセス・システムにおいて、前記コントローラは、前記通信ユニットが前記ポータルを通過して、前記ポータルから安全距離のところに位置した後、前記ポータルを閉じる、ポータル・アクセス・システム。
【請求項17】
請求項14記載のポータル・アクセス・システムにおいて、前記ポータルは柵における門である、ポータル・アクセス・システム。
【請求項18】
請求項14記載のポータル・アクセス・システムにおいて、前記検出システムは、
前記ロボット車両における無線周波識別タグを読み取るように構成された無線周波識別タグ・リーダを含み、前記無線周波識別タグからの情報は、前記無線周波識別タグ・リーダを用いて受信される、ポータル・アクセス・システム。
【請求項19】
請求項14記載のポータル・アクセス・システムにおいて、前記検出システムは、更に、
前記ロボット車両の位置を特定するように構成された位置検出システムを含む、ポータル・アクセス・システム。
【請求項20】
請求項14記載のポータル・アクセス・システムにおいて、前記検出システムは、前記ポータル・アクセス・システムが配置されたエリア内において物体を検出し、前記コントローラは前記物体から複数の無許可物体を識別する、ポータル・アクセス・システム。
【請求項21】
請求項20記載のポータル・アクセス・システムにおいて、前記検出システムは、カメラ・システムを含む、ポータル・アクセス・システム。
【請求項22】
請求項20記載のポータル・アクセス・システムにおいて、前記コントローラは、前記ポータルが前記閉鎖位置にあるときに、前記要求を受けたことおよび前記複数の無許可物体を検出したことに応答して、前記ポータルを閉鎖位置に保持するように前記ポータル移動システムを制御する、ポータル・アクセス・システム。
【請求項23】
請求項22記載のポータル・アクセス・システムにおいて、前記ポータルを閉鎖位置に保持するように前記ポータル移動システムを制御することにおいて、前記コントローラは、前記複数の無許可物体がなくなるまで、前記ポータルを閉鎖位置に保持するように前記ポータル移動システムを制御する、ポータル・アクセス・システム。
【請求項24】
請求項20記載のポータル・アクセス・システムにおいて、前記検出システムはカメラ・システムを含み、前記コントローラは、前記カメラ・システムによって発生された画像情報を用いて、前記ロボット車両を検出する、ポータル・アクセス・システム。
【請求項25】
請求項20記載のポータル・アクセス・システムにおいて、前記検出システムは赤外線検出システムを含み、前記コントローラは、前記赤外線検出システムによって発生された赤外線情報を用いて、前記ロボット車両を検出する、ポータル・アクセス・システム。
【請求項26】
請求項18記載のポータル・アクセス・システムにおいて、前記コントローラは、前記ワイヤレス通信ユニットを用いて、前記ロボット車両から汎地球測位システム情報を受信し、前記コントローラは、前記汎地球測位システム情報を用いて、前記ロボット車両が前記選択距離以内にあるか否か判定する、ポータル・アクセス・システム。
【請求項27】
請求項14記載のポータル・アクセス・システムにおいて、前記ロボット車両は、ロボット芝刈り機である、ポータル・アクセス・システム。
【請求項28】
ポータル管理方法であって、
ロボット車両が前記ポータルの選択距離以内にあるか否か判定するステップと、
前記ロボット車両が前記ポータルの選択距離以内にあるという判定に応答して、前記ポータルを開錠するステップと、
を含む、ポータル管理方法。
【請求項29】
請求項28記載の方法において、前記ポータルは、第1側と第2側とを有し、前記ポータルは、開放位置と閉鎖位置との間で軸を中心にして回転するように構成された、方法。
【請求項30】
請求項28記載の方法であって、更に、
前記ポータルを開錠した後、前記ポータルを開くステップを含む、方法。
【請求項31】
請求項28記載の方法であって、更に、
前記ロボット車両が前記ポータルから少なくとも安全距離のところにあるか否か判定するステップであって、前記安全距離が、前記ポータルが前記ロボット車両と接触することなくこれを開閉することができるような、前記ポータルと前記ロボット車両との間における最小距離である、ステップと、
前記ロボット車両が前記ポータルから少なくとも前記安全距離のところにあるという判定に応答して、前記ポータルを開くステップと、
を含む、方法。
【請求項32】
請求項31記載の方法であって、更に、
前記ロボット車両が前記ポータルを通過した後に、前記ロボット車両が前記ポータルから少なくとも前記安全距離のところにあるか否か判定するステップと、
前記ロボット車両が前記ポータルから少なくとも前記安全距離のところにあるという判定に応答して、前記ポータルを閉じるステップと、
前記ポータルを施錠するステップと、
を含む、方法。
【請求項33】
請求項28記載の方法において、前記ロボット車両が前記ポータルの選択距離以内にあるか否か判定するステップは、
前記ロボット車両と関連した無線周波識別タグを読み取るステップと、
前記無線周波識別タグが前記ポータルの前記選択距離以内にあるか否か判定するステップと、
を含む、方法。
【請求項34】
請求項28記載の方法において、前記ロボット車両が前記ポータルの選択距離以内にあるか否か判定するステップは、
カメラ・システムから画像情報を入手するステップと、
前記画像情報を用いて、前記ロボット車両の前記ポータルに対する位置を特定するステップと、
を含む、方法。
【請求項35】
請求項29記載の方法であって、更に、
前記ポータルが施錠位置にあるときに、複数の無許可物体の位置を検出するステップと、
前記複数の無許可物体が前記禁止距離以内に存在することに応答して、前記ポータルが開放位置または閉鎖位置のどちらにあるのか判定するステップと、
前記ポータルが開放位置にあることに応答して、前記ポータルを閉じるステップと、
前記ポータルを施錠するステップと、
を含む、方法。
【請求項36】
請求項28記載の方法において、ロボット車両が前記ポータルの選択距離以内にあるか否か判定するステップは、
前記選択距離に対しての赤外線情報を入手するステップと、
前記赤外線情報を用いて、前記ロボット車両が前記ポータルの前記選択距離以内にあるか否か判定するステップと、
を含む、方法。
【請求項37】
請求項28記載の方法において、ロボット車両が前記ポータルの選択距離以内にあるか否か判定するステップは、
前記ロボット車両から、当該ロボット車両の位置を表す汎地球測位システム情報を受信するステップと、
前記汎地球測位システム情報を用いて、前記ロボット車両が前記選択位置以内にあるか否か判定するステップと、
を含む、方法。
【請求項38】
ポータル管理方法であって、
ロボット車両が前記ポータルの選択距離以内にあるか否か判定するステップと、
前記ロボット車両が前記ポータルの選択距離以内にあるという判定に応答して、前記ポータルを開くステップと、
を含む、ポータル管理方法。
【請求項39】
請求項38記載の方法において、前記ポータルは、第1側と第2側とを有し、前記ポータルは、開放位置と閉鎖位置との間で軸を中心にして回転するように構成された、方法。
【請求項40】
請求項38記載の方法であって、更に、
前記ポータルを開く前に、前記ポータルを開錠するステップを含む、方法。
【請求項41】
請求項38記載の方法であって、更に、
前記ロボット車両の位置を特定するステップと、
前記ロボット車両に接触することなく、前記ポータルを開くことができるか否か判定するステップと、
前記ロボット車両に接触することなく、前記ポータルを閉じることができるという判定に応答して、前記ポータルを開くステップと、
を含む、方法。
【請求項42】
請求項41記載の方法であって、更に、
前記ロボット車両に物理的に接触することなく、前記ポータルを閉じることができるか否か判定するステップと、
前記ロボット車両に物理的に接触することなく、前記ポータルを閉じることができるという判定に応答して、前記ロボット車両が前記ポータルを通過した後に、前記ポータルを閉じるステップと、
前記ポータルを施錠するステップと、
を含む、方法。
【請求項43】
請求項38記載の方法において、前記ロボット車両が前記ポータルの選択距離以内にあるか否か判定するステップは、
前記ロボット車両と関連した無線周波識別タグを読み取るステップと、
前記無線周波識別タグが前記ポータルの選択距離以内にあるか否か判定するステップと、
を含む、方法。
【請求項44】
請求項38記載の方法において、ロボット車両が前記ポータルの選択距離以内にあるか否か判定するステップは、
前記ポータルと関連したカメラ・システムから画像情報を入手するステップと、
前記画像情報を用いて、前記ロボット車両の前記ポータルに対する位置を特定するステップと、
を含む、方法。
【請求項45】
請求項39記載の方法であって、更に、
複数の無許可物体が前記禁止距離以内に存在するか否か判定するステップと、
前記複数の無許可物体が前記禁止距離以内に存在することに応答して、前記ポータルが開放位置または閉鎖位置のどちらにあるのか判定するステップと、
前記ポータルが開放位置にあることに応答して、前記ポータルを閉じるステップと、
前記ポータルが閉鎖位置にあること、および前記ロボット車両が前記選択距離以内に存在することに応答して、前記複数の無許可物体がもはや前記禁止距離以内には存在しなくなるまで、前記ポータルを閉じたままにしておくステップと、
を含む、方法。
【請求項46】
請求項38記載の方法において、ロボット車両が前記ポータルの選択距離以内にあるか否か判定するステップは、
前記選択距離に対しての赤外線情報を入手するステップと、
前記赤外線情報を用いて、前記ロボット車両が前記ポータルの選択距離以内にあるか否か判定するステップと、
を含む、方法。
【請求項47】
請求項38記載の方法において、ロボット車両が前記ポータルの選択距離以内にあるか否か判定するステップは、
前記ロボット車両から、当該ロボット車両の位置を表す汎地球測位システム情報を受信するステップと、
前記汎地球測位システム情報を用いて、前記ロボット車両が前記選択位置以内にあるか否か判定するステップと、
を含む、方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2011−140868(P2011−140868A)
【公開日】平成23年7月21日(2011.7.21)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2010−285942(P2010−285942)
【出願日】平成22年12月22日(2010.12.22)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
【出願人】(591005165)ディーア・アンド・カンパニー (109)
【氏名又は名称原語表記】DEERE AND COMPANY
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年7月21日(2011.7.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−285942(P2010−285942)
【出願日】平成22年12月22日(2010.12.22)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
【出願人】(591005165)ディーア・アンド・カンパニー (109)
【氏名又は名称原語表記】DEERE AND COMPANY
【Fターム(参考)】
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