説明

マイクロプローブ、記録装置、及びマイクロプローブの製造方法

【課題】 プローブ先端部を安価かつ容易に製造できるマイクロプローブを提供する。
【解決手段】 実施形態によれば、保護台、絶縁層、電極層がこの順番で第1の方向に配列したマイクロプローブが提供される。前記第1の方向とは異なる第2の方向に形成された前記マイクロプローブの主面において、少なくとも前記電極層に段差が形成され、この段差により前記電極層が第1の領域と第2の領域とに区画される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、例えばMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)メモリに用いられるマイクロプローブに関する。
【背景技術】
【0002】
走査型プローブ顕微鏡(SPM:Scanning Probe Microscope)の原理を利用したプローブ型MEMSメモリが研究されている。プローブ型MEMSメモリとは、プローブ先端の記録/再生用電極と記録媒体との間の様々な物理的相互作用を利用して情報の書き込み、読み出し(再生)、及び消去を行う記録装置である。
【0003】
情報の記録媒体への記録/再生を担うプローブ先端の状態、及びプローブ先端と記録媒体の接触状態は、プローブ型MEMSメモリの記録性能に大きな影響を与える。また、プローブ型MEMSメモリの製造に関して、記録/再生に用いられるプローブを安価にかつ大面積で容易に加工できることが重要である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
プローブ先端部を安価かつ容易に製造できるマイクロプローブの提供が望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態によれば、保護台、絶縁層、電極層がこの順番で第1の方向に配列したマイクロプローブが提供される。前記第1の方向とは異なる第2の方向に形成された前記マイクロプローブの主面において、少なくとも前記電極層に段差が形成され、この段差により前記電極層が第1の領域と第2の領域とに区画される。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】第1の実施形態に係るマイクロプローブの斜視図
【図2】マイクロプローブと記録媒体とが接触した状態を示す図
【図3】マイクロプローブに働く力の関係を説明するための図
【図4】記録装置を示すブロック図
【図5】マイクロプローブの製造工程の一例を示す図
【図6】作製されたプローブの一例を示す図
【図7】第2の実施形態に係るマイクロプローブの斜視図
【図8】第3の実施形態に係るマイクロプローブの斜視図
【図9】第4の実施形態に係るマイクロプローブの斜視図
【図10】第5の実施形態に係るマイクロプローブの斜視図
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、実施の形態について、図面を参照して説明する。本実施形態は、例えばプローブ型MEMSメモリ用のマイクロプローブに関する。本実施形態のマイクロプローブは、プローブ先端に優れた耐摩耗特性を有し、また、安価かつ容易に製造することができる。また、本実施形態のマイクロプローブは、プローブ先端と記録媒体の接触状態を良好なものとし、これにより有効寿命の向上及び記録特性の安定化を図っている。
【0008】
図1は、第1の実施形態に係るマイクロプローブの斜視図であって、同図(a)は、ボトム方向から見た斜視図、同図(b)はトップ方向から見た斜視図である。以下の図面において、同一の参照符号は、同一の構成要素を指す。
【0009】
本実施形態に係るマイクロプローブ10は、記録媒体との間で情報の記録/再生を行うものであって、保護台14、絶縁層13、電極層12がこの順番で第1の方向D1に配列する。第1の方向D1とは異なる第2の方向D2に形成されたマイクロプローブ10の主面に段差15が形成され、この段差15により電極層12が第1の領域と第2の領域とに区画されている。第1の領域又は段差15に形成された第1の角部Xが記録媒体と接触し、かつ、第2の領域が記録媒体と接触しないように、段差15及び第2の領域の第2の方向D2の長さがそれぞれ形成される。
【0010】
なお、保護台14、絶縁層13、電極層12のうち、保護台14又は絶縁層13に段差を設けない構造としてもよい。言い替えれば、少なくとも電極層12に段差が形成され、この段差により電極層12は第1の領域と第2の領域とに区画される。段差15を設けることの技術的意義は、後述するように、製造工程において同図のように大面積の電極層12を容易かつ低い製造コストで成膜できるようにすることである。図1(b)において、レバー部16の上面、即ち上述した主面とは反対側の面は、レバー部電極17によってコーティングされている。電極層12から、レバー部16のレバー部電極17を経由して、支持土台部18の表面に形成された支持土台部電極19に電気的情報が伝えられる。
【0011】
図2(a)は、本実施形態に係るマイクロプローブ10と、記録媒体20とが接触した状態を示している。同図(b)は、マイクロプローブ10と記録媒体20とが接触している部分を拡大して示している。
【0012】
電極層12の材料は、記録媒体20との間で電気的な情報をやり取りするために導電性の良い材料であって、かつ、保護台14及び絶縁層13よりも硬い材料とすることが好ましい。例えば、電極層12の材料としてW、Ru、Rh、Mo、Crなどの高硬度と表面酸化膜の生成されにくさとを兼ね備えた材料を用いることができる。電極層12の材料を硬い材料にすると、硬度の差に応じて保護台14及び絶縁層13が電極層12よりも先に摩耗するので、電極層12は突出しやすく、記録媒体20との間の接触が損なわれることがない。
【0013】
保護台14の材料は、MEMSプロセスによって加工や整形が容易なSi、SiO、SiNなどを用いることができる。Si、SiO、SiNは、絶縁材料として用いることも可能である。従って、これらの材料を保護台14と絶縁層13の同一の材料として用いることにより、保護台14と絶縁層13とを一体化することができる。
【0014】
記録媒体20に情報を記録し、又は記録媒体20から情報を再生する際に、マイクロプローブ10と記録媒体20とは相対的に移動する。この相対的な移動方向のことを「プローブスキャン方向」という。図2のようにマイクロプローブ10の角部が記録媒体200に接触した状態でマイクロプローブ10に電圧を印加すると、記録ビット21が形成される。
【0015】
記録/再生時において、マイクロプローブ10は次のように位置制御する。
【0016】
例えば、側面に電極層12が形成されている保護台14の第1の角部Xが、保護台14の長手方向に突出している、第2の領域の第2の角部Y(即ち、マイクロプローブ10の最先端)よりも先に記録媒体20に接触するように、第1の制御部33がマイクロプローブ10の姿勢を制御して記録媒体20に接触させる。即ち、図2(a)から明らかなように、記録媒体20の記録面に対してマイクロプローブ10を適切な角度で傾斜させて両者を接触させる。これにより、保護台14の第1の角部Xが記録媒体20に接触し、同時に、電極層12が記録媒体20の記録面に接触する。
【0017】
なお、図1(a)から分かるように、マイクロプローブ10の電極層12とは反対側の側壁にも段差が形成されてもよい。このような実施形態によれば、電極層12と、記録媒体20の記録面とを確実に接触させることができる。これを図3を参照して説明する。
【0018】
マイクロプローブ10と記録媒体20とをアクチュエータ(不図示)により接触させると、図3に示すようにマイクロプローブ10の点pには記録媒体20からの反発力Fが加わる。点pは、プローブ先端の形状中心軸C1を通る。ここで、マイクロプローブ10の電極層12とは反対側の側壁に段差36が形成されていることから、保護台14の形状中心軸C2は、形状中心軸C1から距離Rほど電極層12の側に寄っており、これにより形状中心軸C2を中心とする時計回りの方向のトルクN=R×Fが生じる。このトルクは、マイクロプローブ10の電極層12が記録媒体20に接触する方向、即ち第2の方向D2に働く。従って、マイクロプローブ10の電極層12と記録媒体20の記録面とを確実に接触させることができ、安定な記録再生特性を維持することができる。
【0019】
図4は、本実施形態に係る記録装置を示すブロック図である。記録装置30は、外部装置31に接続される制御部32と、記録ユニット35とを備える。制御部32は、第1の制御部33と第2の制御部34とを備え、記録ユニット35は、マイクロプローブ10と記録媒体20とを備える。第1の制御部33は、マイクロプローブ10と記録媒体20の相対的な姿勢を制御する。第2の制御部34は、マイクロプローブ10の電極層12と記録媒体20との電気的相互作用を利用して、記録媒体20に情報を記録し又は記録媒体20から情報を再生する。記録媒体20への記録を行う際には、外部装置31から制御部32に情報が提供される。記録媒体20から情報を再生した際には、この情報は制御部32を通じて外部装置31に送られる。
【0020】
図5は、本実施形態に係るマイクロプローブ10の製造工程の一例を示したものである。試作においては、デバイスレイヤー40の厚さが10μm、ボックスレイヤー41の厚さが0.5μm、ハンドリングレイヤー42の厚さが380μmであるSOI基板43を用いた。
【0021】
図5(a)に示すように、アルミニウムを蒸着し、リソグラフィ工程とアルミニウムのウェットエッチング工程により、プローブ先端に段差15を形成するためのアルミニウムマスク44を形成する。その後、再びリソグラフィ工程を実施し、プローブ形状を形成するためのレジストマスク45を作製する。次に、図5(b)に示すように、DRIE(Deep Reactive Ion Etching)工程により、先端部に段差を持たないマイクロプローブ10の形状を得る。次に、図5(c)に示すように、レジストマスク45を除去し、アルミニウムマスク44を露出させ、再び、リソグラフィ及びDRIE工程を実施してプローブ先端の段差15を形成する。次に、図5(d)に示すように、アルミニウムマスク44を除去し、熱酸化工程を行うことで絶縁層13を形成する。
【0022】
次に、図5(e)(f)(g)に示すように、再度、リソグラフィ及びDRIE工程を実施し、SOI基板43のハンドリングレイヤー42に支持土台部18を形成する。
【0023】
図5(e)に示すようSOI基板のデバイスをレジストで保護した後、SOI基板43を裏返し、アルミ蒸着工程、リソグラフィ工程及びアルミエッチング工程により、SOI基板43のハンドリングレイヤー42に支持土台用のアルミマスクを形成する。その後、図5(f)に示すように、DRIE工程により、ハンドリングレイヤー42をエッチングし、支持土台部18を形成する。次に、図5(g)に示すように、SOI基板43のボックスレイヤー41を除去することで、マイクロプローブ10をリリースする。
【0024】
次に、図5(h)に示すように、SOI基板43のデバイスレイヤー40に塗布された保護レジストを除去する。なお、図5(h)は、図1(a)のA−A’断面に相当する。最後に、図5(i)に示すように、SOI基板43のハンドリングレイヤー42の面に、スパッタリング或いは真空蒸着などの工程によって電極層12及び支持土台部電極19を形成する。ここで、スパッタリング或いは真空蒸着する方向は、段差15が形成される主面とは反対側の面、即ち、裏面(支持土台部18が突出している側の面)からD2の方向である。
【0025】
以上により作製されたマイクロプローブの一例を図6に示す。図6(a)は、支持土台部を含むマイクロプローブの全体を示しており、図6(b)は、プローブ先端を拡大して示している。
【0026】
本実施形態によれば、図5(i)に示したようにスパッタリング或いは真空蒸着を行う際に、プローブ先端には段差15が形成されていることから、この段差15がちょうど庇となり、保護台14の主面及び第1の角部Xは成膜されることなく、プローブ先端の最も外側の側壁のみに電極層12が成膜される。従って、保護台14、絶縁層13、電極層12がこの順番で第1の方向D1に配列するように、電極層12を容易に成膜することができ、微細加工を要しないことから、製造コストを抑えることができる。
【0027】
また、マイクロプローブ10の先端部と記録媒体20との間で電気的に接触する電極層12の第1の方向D1の幅を、上記製造工程によって微細にすることができる。従って、図2に示した記録ビット21の幅を微細にすることができ、そのような微細の記録ビット21によって高密度記録を実現することができる。
【0028】
また、保護台14、絶縁層13、電極層12がこの順番で第1の方向D1に配列し、それらの角部が記録媒体20に接触する。このような構造によれば、マイクロプローブ10を記録媒体20に接触させた際の記録媒体20からの反発力が、電極層12のみに集中することなく、この反発力を保護台14及び絶縁層13に分散することができる。従って、摩耗に対処すべく電極層12の記録媒体20に対する電気的接触面積を増大することなく、電極層12の摩耗を抑制するこができる。
【0029】
また、電極層12の材料を保護台14及び絶縁層13より硬い材料とすれば、仮にマイクロプローブ10の先端に摩耗が生じても、電極層12が突出しやすくなることから、安定な記録/再生特性を維持することができ、有効寿命を延長することができる。
【0030】
(第2の実施形態)
図1に示したマイクロプローブ10は、レバー部16(保護台14)の一側面に電極層12を備える構成であったが、第2の実施形態は、図7(a)(b)に示すようにレバー部16の両側面に2つの電極層50a,50bを備える構造とするものである。第2の実施形態によれば、上述した第1の実施形態と同様の効果を奏する上、1本のマイクロプローブの先端に2つの電極層50a,50bを備えることから、1本のマイクロプローブで扱い得る記録/再生情報が倍増する。
【0031】
(第3の実施形態)
図8(b)に示すように、マイクロプローブ62の先端に複数のスリット61a,61b,61c...を形成する。これらスリット61a,61b,61c...を形成する方向は、第1の方向D1であり、これは、マクロプローブのスキャン方向である。また、図8(a)に示すように、複数の段差63a,63b,63c...を形成する。
【0032】
そして、保護台64a、絶縁層65a、電極層60aをこの順番で第1の方向に配列するように形成し、同様に、保護台64b、絶縁層65b、電極層60bをこの順番で第1の方向に配列するように形成し、さらに、保護台64c、絶縁層65c、電極層60cをこの順番で第1の方向に配列するように形成する。このようにしてスリット61a,61b,61c...の側面に複数の電極層60a,60b,60c...を形成してもよい。
【0033】
本実施形態によれば、電極層60a,60b,60c...の配置間隔によって、記録/再生情報のサイズを規定することができる。この場合、電極60a,60b,60c...のピッチを微細化すれば、記録媒体に一度に書き込みできる情報を増大することができる。
【0034】
このような第3の実施形態によれば、1本のマイクロプローブで扱い得る記録/再生情報が、第1及び第2の実施形態と比較して大幅に増大する。
【0035】
(第4の実施形態)
また、図9(b)に示すように、マイクロプローブ71の先端に、第3の実施形態とは異なるフォーク形状の複数のスリットを形成する。これらスリット73a,73b,73c...を形成する方向は、第1の方向D1であり、これは、マクロプローブのスキャン方向である。また、図9(a)に示すように、複数の段差72a,72b,72c...を形成する。
【0036】
そして、保護台74a、絶縁層75a、電極層70aをこの順番で第1の方向に配列するように形成し、同様に、保護台74b、絶縁層75b、電極層70bをこの順番で第1の方向に配列するように形成し、さらに、保護台74c、絶縁層75c、電極層70cをこの順番で第1の方向に配列するように形成する。このようにしてスリット73a,73b,73c...の側面に複数の電極層70a,70b,70c...を形成してもよい。
【0037】
本実施形態によれば、電極層70a,70b,70c...の配置間隔によって、記録/再生情報のサイズを規定することができる。この場合、電極70a,70b,70c...のピッチを微細化すれば、記録媒体に一度に書き込みできる情報を増大することができる。
【0038】
このように、第4の実施形態によっても、第3の実施形態と同様に1本のマイクロプローブで扱い得る記録/再生情報が、第1及び第2の実施形態と比較して大幅に増大する。
【0039】
(第5の実施形態)
第5の実施形態は、上述した第1〜第4実施形態の変形例に関する。上述した第1〜第4実施形態では、マイクロプローブ10の主面において、少なくとも電極層12に段差15が形成され、この段差15により電極層12が第1の領域と第2の領域とに区画され、第2の領域がマイクロプローブ10の端部を形成する。これに対し第5の実施形態では、図10に示すように、電極層12を成膜した後、第2の領域、即ち第3の方向D3に突出している領域を取り除いてもよい。この場合、段差15の端部がマイクロプローブ10の端部を形成する。従って、この第2の領域に形成された第2の角部Yが誤動作又は衝撃等により記録媒体20と接触するのを防ぐことができるため、記録性再生特性の安定性を向上することができる。
【0040】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0041】
10…マイクロプローブ;
12…電極層;
13…絶縁層;
14…保護台;
15…段差;
16…レバー部;
17…レバー部電極;
18…支持土台部;
19…支持土台部電極;
20…記録媒体;
21…記録ビット;
50a,50b…電極層;
60a,60b,60c…電極層;
61a,61b,61c…スリット;
62…マイクロプローブ;
64a,64b,64c…保護台;
65a,65b,65c…絶縁層
70a,70b,70c…電極層;
71…マイクロプローブ;
73a,73b,73c…スリット;
74a,74b,74c…保護台;
75a,75b,75c…絶縁層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
保護台、絶縁層、電極層がこの順番で第1の方向に配列したマイクロプローブであって、
前記第1の方向とは異なる第2の方向に形成された前記マイクロプローブの主面において、少なくとも前記電極層に段差が形成され、この段差により前記電極層が第1の領域と第2の領域とに区画されていることを特徴とするマイクロプローブ。
【請求項2】
前記電極層が、前記保護台及び前記絶縁層のいずれよりも硬い材料で形成されていることを特徴とする請求項1に記載のマイクロプローブ。
【請求項3】
前記絶縁層及び前記電極層のそれぞれを複数形成したことを特徴とする請求項1乃至2のいずれかに記載のマイクロプローブ。
【請求項4】
前記第1の領域又は第2の領域のいずれかがマイクロプローブの端部を形成していることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のマイクロプローブ。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか1項に記載のマイクロプローブと、
記録媒体と、
前記記録媒体と前記マイクロプローブの相対的な姿勢を制御する第1の制御部と、
前記電極層と前記記録媒体との電気的相互作用を利用して、前記記録媒体に情報を記録し又は前記記録媒体から情報を再生する第2の制御部と、
を備えることを特徴とする記録装置。
【請求項6】
前記第1の領域又は前記段差に形成された第1の角部が前記記録媒体と接触し、かつ、前記第2の領域に形成された第2の角部が前記記録媒体と接触しないように、前記段差及び前記第2の領域の前記第2の方向の長さがそれぞれ形成されていることを特徴とする請求項5に記載の記録装置。
【請求項7】
前記第1の制御部は、前記第1の領域又は前記段差に形成された第1の角部が前記記録媒体と接触し、かつ、前記第2の領域に形成された第2の角部が前記記録媒体と接触しないように、前記記録媒体と前記マイクロプローブの相対的な姿勢を制御することを特徴とする請求項5又は6に記載の記録装置。
【請求項8】
保護台に絶縁層を形成し、
前記絶縁層の形成の方向とは異なる方向に形成された前記保護台の主面に、この主面を第1の領域と第2の領域に区画する段差を形成し、
前記主面の裏側からスパッタリング又は蒸着を行うことにより、前記絶縁層上に少なくとも電極層を形成することを特徴とするマイクロプローブの製造方法。
【請求項9】
前記電極層を形成した後に、前記第1の領域又は第2の領域のいずれか一方を取り除くことを特徴とする請求項8に記載のマイクロプローブの製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−59332(P2012−59332A)
【公開日】平成24年3月22日(2012.3.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−203659(P2010−203659)
【出願日】平成22年9月10日(2010.9.10)
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)国等の委託研究の成果に係る特許出願平成21年度、独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(ロボット・新技術イノベーションプログラム)「異分野融合型次世代デバイス製造技術開発プロジェクト」委託研究、産業技術力強化法第19条の適用を受ける特許出願
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(509130000)技術研究組合BEANS研究所 (13)
【出願人】(504137912)国立大学法人 東京大学 (1,942)