説明

マイクロレンズの作製方法

【課題】様々な径のマイクロレンズにも対応可能なように製造プロセスを大幅に簡略化させる。
【解決手段】透明基板20上に形成されたネガ型の感光性樹脂膜12の吸収波長よりも長波長の光を透明基板20の下側から照射し、照射した光に基づいて感光性樹脂膜12と透明基板20との界面に近接場光を発生させ、発生させた近接場光に基づく非断熱過程に基づいて感光性樹脂膜12を底面側から感光させ、さらにこの感光に基づいて感光性樹脂膜12を底面側から硬化させる底面側露光工程と、感光性樹脂膜12が形成された透明基板20を当該感光性樹脂膜12の硬化温度未満である熱変形温度範囲で加熱することにより、これをマイクロレンズに応じた曲面形状とする加熱工程と、加熱工程後の透明基板20並びに感光性樹脂膜12をドライエッチングするドライエッチング工程とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マイクロレンズの作製方法に関し、特に製造プロセスを大幅に簡略化させる上で好適なマイクロレンズの作製方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年のインターネットの普及のそのブロードバンド化の進展により、ネットワークの通信量が増加の一途を辿っている。中でも光通信は、長距離幹線系のみならず中・短距離通信において幅広く適用され、光信号を送受信するための光通信モジュールは、省スペース化の観点から小型化の要求がより強くなっている。そして、この光モジュールの小型化の要請に応えるためには、使用する部品を小型化する必要がある。マイクロレンズは、微細加工技術で作る超小型のレンズであり、光モジュールの光学系を小さくするためには必須の光学要素といえる。
【0003】
また、特にこのマイクロレンズは、光通信モジュールへの実装のみならず、例えば、CCD等の固体撮像素子の各画素に対して装着することにより、集光率を向上させるためにも用いられる。特に固体撮像素子へ適用する際には、微小なマイクロレンズを1次元又は2次元にアレイ配列したマイクロレンズアレイを用いるのが一般的である。
【0004】
このようなマイクロレンズ又はマイクロレンズアレイを実際に作製する方法としては、例えば特許文献1、2等に開示されている。
【0005】
一般的なマイクロレンズの作製方法としては、例えば図7(a)に示すように、透明基板110上に熱変形性の感光性材料による均一な厚さの膜112を形成する。この熱変形性の感光性材料は、各種フォトレジストである。
【0006】
次に図7(b)に示すように、パタ−ニングすべきパタ−ン形状をポジ像としたマスク120を位置合わせして膜112に密着させ、このマスク120を介して紫外線等を照射してパタ−ンの露光を行う。
【0007】
次に図7(c)に示すように、膜112から露光された部分が除去される。その結果、マスク120のマスクパターンに応じたパターンが膜112において形成されることになる。この状態で膜112を熱変形温度以上に加熱すると、軟化した感光性材料の熱変形性及び膜112と基板110との濡れ性や表面張力の作用により、図7(d)に示すように膜112の角の部分が丸められて滑らかな凸面を持った感光性材料112Aがアレイ配列した状態となる。
【0008】
更に、凸面がアレイ配列した面に対してドライエッチングを施す。このドライエッチングは、感光性材料112Aによる凸面形状及び基板110の両方に作用する。その結果、最終的に図7(e)に示すように所望の屈折面形状をアレイ配列した表面形状を持つ透明基板材料11によるマイクロレンズが得られる。この図7(e)において、点線がドライエッチング前の状態を示しており、実線がドライエッチング後の状態を示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開平06−194502号公報(第4、5頁、図1)
【特許文献2】特開2006−267866号公報(第5頁、図1)
【非特許文献】
【0010】
【非特許文献1】大津元一、小林潔“ナノフォトニクスの基礎”オーム社、P141、P206〜P208(2006年)
【非特許文献2】T.Kawazoe,Ohtsu,”Dependence of the Deposition Rate on Probe-Substrate Separation in Nonadiabatic Near-Field Optical CVD”Journal of Photopolymer Science and Techonology,Vol.21,No.6 December 2008,pp.741-745
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
ところで、上述した従来のマイクロレンズの作製方法において、膜112の基板110に対する濡れ性は、当該膜112を構成する感光性材料の種類や粘度によって一意に決まるものである。従って、感光性材料の種類や粘度が決まれば、その角部における曲率も一義的に決定されることになる。このため図8(a)に示すように、作製すべきマイクロレンズの径を大きくするために、膜112の厚みを増加させた上で加熱した場合であっても角部の曲率をコントロールできないことから、図8(b)に示すように膜112の重みによって潰れたような形状となってしまう。
【0012】
このため、従来においては、作製すべきマイクロレンズの径を大きくするためには、図9(a)に示すように、感光性材料からなる膜112を何層かに亘って積層して多層露光を行い、これを加熱することにより、図9(b)に示すようにより径大なマイクロレンズに応じた形状に膜112を制御することが可能となる。
【0013】
しかしながら、この多層露光による方法では、膜112を複数層に亘って積層するために高精度な位置合わせを行う必要があり、マイクロレンズの生産性向上を図る上での大きな障壁となっていた。
【0014】
そこで本発明は、上述した問題点に鑑みて案出されたものであり、その目的とするところは、様々な径のマイクロレンズにも対応可能なように製造プロセスを大幅に簡略化させたマイクロレンズの作製方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明に係るマイクロレンズの作製方法は、上述した課題を解決するために、透明基板上に形成されたネガ型の感光性樹脂膜の吸収波長よりも長波長の光を上記透明基板の下側から照射し、照射した光に基づいて上記感光性樹脂膜と上記透明基板との界面に近接場光を発生させ、発生させた近接場光に基づく非断熱過程に基づいて上記感光性樹脂膜を底面側から感光させ、さらにこの感光に基づいて感光性樹脂膜を底面側から硬化させる底面側露光工程と、上記感光性樹脂膜が形成された上記透明基板を当該感光性樹脂膜の硬化温度未満である熱変形温度範囲で加熱することにより、これをマイクロレンズに応じた曲面形状とする加熱工程と、上記加熱工程後の透明基板並びに感光性樹脂膜をドライエッチングするドライエッチング工程とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
上述した構成からなる本発明によれば、光照射強度、光照射時間、光の波長、入射角度といったパラメータを単に調整するのみで、曲面体の曲率を容易に調整することが可能となる。このため、より径大なマイクロレンズを作製する際においても従来のように多層露光を行う必要も無くなり、マイクロレンズの生産性を著しく向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明を適用したマイクロレンズの作製方法の各工程について説明するための図である。
【図2】遮光膜パターンが密着する感光性樹脂膜の表面に発生した近接場光を示す図である。
【図3】感光性樹脂膜を構成する分子のポテンシャルエネルギーの概念図である。
【図4】非断熱過程を説明するための、原子同士の結合をバネで置き換えたモデルを示す図である。
【図5】本発明を適用したマイクロレンズの作製方法の各工程について説明するための他の図である。
【図6】基板の下側から光を照射することにより近接場光が生じる点について説明するための図である。
【図7】従来の一般的なマイクロレンズの作製方法について示す図である。
【図8】従来技術の問題点について説明するための図である。
【図9】径大なマイクロレンズを作製する従来技術について説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施の形態として微小なマイクロレンズを2次元にアレイ配列したマイクロレンズアレイの作製方法を例にとり、詳細に説明する。
【0019】
本発明を適用したマイクロレンズの作製方法は、図1(a)に示すように、基板10上に感光性樹脂を塗布する。基板10は、感光性樹脂を塗布するための台座としての役割を担うとともに、最終的に作製されるマイクロレンズの材料そのものを構成するものとなる。この基板10は、少なくとも光透過性の材料で構成されている必要があり、例えば光学ガラスやプラスチック、石英ガラス、半導体材料、各種結晶材料等を用いるようにしてもよい。
【0020】
また、この基板10上に塗布される感光性樹脂は、いわゆるネガ型フォトレジストである。使用するネガ型フォトレジストは如何なる種類のものを使用しても、以下に説明する本発明の効果を奏することとなる。ちなみに、この感光性樹脂を塗布する際には、基板10上において感光性樹脂をスピンコートし、ソフトベーク等を適宜行うようにしてもよい。その結果、感光性樹脂を基板10上に密着させてこれを膜状に形成することが可能となる。以下、この基板10上に形成された感光性樹脂からなる膜を感光性樹脂膜12という。
【0021】
次に図1(b)に示すように、開口21を有する遮光膜パターン22を感光性樹脂膜12上に密着させる。この遮光膜パターン22に形成された開口21が後にマイクロレンズに対応するものとなる。このため、開口21の配置やサイズは、マイクロレンズの形成位置やその径に対応させて予め調整されている必要がある。ちなみに、この遮光膜パターン22は、透明基板20の上に形成されてなり、例えば蒸着金属等で構成されている。
【0022】
次に図1(c)に示すように、光を照射する。照射する光は、感光性樹脂膜12の吸収波長よりも長波長の光とする。この光の照射は、透明基板20の上方から行うものとする。照射された光は、透明基板20を透過するとともに、遮光膜パターン22によって遮光され、或いは開口21から出射されることになる。開口21から出射された光は、感光性樹脂膜12の吸収波長よりも長波長の光であることから、特に感光性樹脂膜12を感光させることは無い。
【0023】
これに対して、図2に示すように遮光膜パターン22が密着する感光性樹脂膜12の表面には、近接場光が発生することになる。この近接場光が発生すると、以下に説明する非断熱過程が生じることになる。
【0024】
図3は、感光性樹脂膜12を構成する分子のポテンシャルエネルギーの概念図を示している。感光性樹脂膜12を構成する原子同士が分子として結合している場合は、電子は結合状態のポテンシャルにいるため、原子核間距離を一定に保った状態で安定している。しかし光子エネルギーにより分子軌道中の電子が励起されると、電子は分離状態のポテンシャルに移り、それぞれに分離することによりエネルギーが下がるため、分子が原子に分解されることがある。
【0025】
しかし、上述のように感光性樹脂膜12表面において近接場光を発生させると、非断熱過程が生じる。この非断熱過程とは、図4に示すように、原子同士の結合をバネで置き換えたモデルで考えることができる。一般に伝搬光の波長は分子の寸法に比べると遥かに大きいため、分子レベルでは空間的には一様な電場とみなせる。その結果、図4(a)に示すように、バネで隣り合う電子は同振幅、同位相で振動させられる。感光性樹脂膜12の原子核は重いため、この電子の振動には追従できず、伝搬光では分子振動は極めて起こりにくい。このように伝搬光では、分子振動が電子の励起過程に関わることを無視することができるため、この過程を断熱過程という(非特許文献1参照。)。
【0026】
一方、近接場光の空間的な電場勾配は非常に急峻に低下する。このため近接場光では隣り合う電子に異なる振動を与えることになり、図4(b)に示すように、この異なる電子の振動により重い原子核も振動させられる。近接場光が分子振動を起こすことは、エネルギーが分子振動の形態を取ることに相当するため、近接場光では図3に示すように、振動準位を介した励起過程(非断熱過程)が可能となる。このように原子核の振動準位を介した励起過程は、通常の光学応答である断熱過程に対し、原子核が応答し動くため、非断熱過程という(非特許文献1参照。)。非断熱過程では、図3に示すように振動準位を介し電子を励起するため、感光性樹脂膜12の吸収波長よりも長波長の光でも感光を引き起こさせることが可能となる。
【0027】
このように、感光性樹脂膜12の表面において近接場光を発生させることにより、感光性樹脂膜12は、非断熱過程に基づいて励起状態へ励起されることになる。この非断熱過程では、エネルギーの低い光、即ち感光性樹脂膜12の吸収波長よりも長波長の光であっても、上述した振動準位を介した励起過程により励起させることが可能となり、感光性樹脂膜12を感光させることができる。感光性樹脂膜12は、ネガ型のフォトレジストであることから、光を当てた箇所が現像液に対して溶解性が低下し、現像後に露光部分が残るものである。このため、上述した非断熱過程を通じて近接場光に基づいて感光させられた感光性樹脂膜12の表面は、硬化することになる。なお、この感光性樹脂膜12の硬化は、あくまで表面近傍のみであって、残りの大部分は感光されずに未硬化の状態で残すことが可能となる。
【0028】
次に図5(a)に示すように、遮光膜パターン22を感光性樹脂膜12から離間させる。そして、ドライエッチングを施す。このドライエッチングは、酸素ガスやCHFガスを導入したECRプラズマエッチングや、リアクティブイオンエッチング等が好適である。その結果、このドライエッチングを通じて非感光領域が除去されることになる。この非感光領域は、上述した開口21に相当する箇所である。また、感光性樹脂膜12に対応する箇所においては上述した近接場光が発生し、非断熱過程を通じて硬化していることから、硬化部31が形成されることになる。この硬化部31は、感光性樹脂膜12の表面近傍のみに形成されている。このような表面近傍に硬化部31が形成されている状態であればドライエッチングを行うことにより、ほぼ図5(a)に示すように、溝32を形成させることが可能となる。
【0029】
次に図6に示すように、基板10の下側から光を照射する。この照射する光は、感光性樹脂膜12の吸収波長よりも長波長の光とする。なお、この光を照射する際には、感光性樹脂膜12と基板10との界面において全反射となる角度で行うことが望ましい。その理由として急峻な強度勾配が得られるためである。その結果、照射した光に基づいて感光性樹脂膜12と基板10との界面に近接場光が発生することになる。
【0030】
このように感光性樹脂膜12と基板10との界面に近接場光が発生すると、上述した非断熱過程に基づいて感光性樹脂膜12が感光する。感光性樹脂膜12は、ネガ型であることから、感光した領域から硬化することになる。即ち、図5(b)に示すように、感光性樹脂膜12の底面側から新たに硬化部35が形成されることになる。実際に近接場光が発生するのは、感光性樹脂膜12と基板10との界面からではあるが、それを起点として硬化領域は、感光性樹脂膜12の底面側から徐々に上方へと広がることになる。
【0031】
次に感光性樹脂膜12並びに基板10を実際に加熱する。この加熱工程では、感光性樹脂膜12の硬化温度未満である熱変形温度範囲で加熱を行う。その結果、軟化した感光性樹脂膜12の熱変形性及び感光性樹脂膜12と基板10との濡れ性や表面張力の作用により、図5(c)に示すように感光性樹脂膜12の角の部分が丸められて滑らかなマイクロレンズに応じた曲面体41が形成されることになる。
【0032】
ところで、この感光性樹脂膜12は、上述したように底面側から新たに硬化部35が形成されている。この硬化部35の厚みにより、感光性樹脂膜12と基板10との間で表面張力が決定される。即ち、この硬化部12における底面側からの硬化厚さに基づいて、感光性樹脂膜12と基板10との表面張力の差異が決定され、この表面張力の差異に応じて一般的な濡れ性の関係式から加熱工程における曲面体42の曲率が決定されることになる。
【0033】
この硬化部12における底面側からの硬化厚さは、例えば図5(b)の底面側露光工程における光照射強度、光照射時間、光の波長、入射角度の何れか1以上を調整することにより、調整することができる。そして、この硬化部12における底面側からの硬化厚さを調整することにより、感光性樹脂膜12と基板10との表面張力の差異を調整し、最終的に曲面体41の曲率を調整することが可能となる。なお、硬化部12における底面側からの硬化厚さを光の照射強度等を介して制御する技術は、例えば非特許文献2に示すように周知の手段である。
【0034】
次に基板10並びに曲面体41に対してドライエッチングを施す。このドライエッチングの詳細は上述のとおり、ECRプラズマエッチングやリアクティブイオンエッチング等を用いるようにしてもよい。このドライエッチングは、基板10並びに曲面体41に対して双方に作用する。その結果、最終的に図5(d)に示すように、曲面体41の曲率に応じたマイクロレンズ42を得ることが可能となる。図5(d)において、点線がドライエッチング前の状態を示しており、実線がドライエッチング後の状態を示している。
【0035】
このように、本発明を適用したマイクロレンズの作製方法では、光照射強度、光照射時間、光の波長、入射角度といったパラメータを単に調整するのみで、曲面体42の曲率を容易に調整することが可能となる。このため、より径大なマイクロレンズを作製する際においても従来のように多層露光を行う必要も無くなり、マイクロレンズの生産性を著しく向上させることが可能となる。
【0036】
また、本発明を適用したマイクロレンズの作製方法では、様々な径のマイクロレンズを一つのシステムにおいて作製する際においても、単に底面側から照射する光の各種パラメータを制御すれば足りることから、マイクロレンズの生産性をより向上させることが可能となる。
【0037】
本発明では、図5(b)における底面側から光を照射する段階では、感光性樹脂膜12は表面(硬化部31)を除いて未感光状態となっている。このため、硬化部35の厚みを自在に調整することが可能となる。またこの感光性樹脂膜12を未感光状態とするためには、上述した図1の(a)〜(c)の表面側露光工程を経ることにより、これを実現することが可能となる。しかしながら、本発明では、この表面側露光工程を経ることは必須とならず、別の方法により未感光状態の感光性樹脂膜12を準備するようにしてもよい。
【0038】
なお、本発明は、単一のマイクロレンズを作製する場合、並びに微小なマイクロレンズを1次元又は2次元にアレイ配列したマイクロレンズアレイを作製する場合の両方に対して適用することができることは勿論である。
【符号の説明】
【0039】
10 基板
12 感光性樹脂膜
20 透明基板
21 開口
22 遮光膜パターン
31 硬化部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
透明基板上に形成されたネガ型の感光性樹脂膜の吸収波長よりも長波長の光を上記透明基板の下側から照射し、照射した光に基づいて上記感光性樹脂膜と上記透明基板との界面に近接場光を発生させ、発生させた近接場光に基づく非断熱過程に基づいて上記感光性樹脂を底面側から感光させ、さらにこの感光に基づいて上記感光性樹脂膜を底面側から硬化させる底面側露光工程と、
上記感光性樹脂膜が形成された上記透明基板を当該感光性樹脂膜の硬化温度未満である熱変形温度範囲で加熱することにより、これをマイクロレンズに応じた曲面形状とする加熱工程と、
上記加熱工程後の透明基板並びに感光性樹脂膜をドライエッチングするドライエッチング工程とを有すること
を特徴とするマイクロレンズの作製方法。
【請求項2】
上記底面側露光工程の前に、作製すべきマイクロレンズに対応した遮光膜パターンを上記感光性樹脂膜上に密着させ、上記感光性樹脂膜の吸収波長よりも長波長の光を上記遮光膜パターンを通して当該感光性樹脂膜へ照射し、上記照射した光に基づいて上記遮光膜パターンが密着する感光性樹脂膜表面に近接場光を発生させ、発生させた近接場光に基づく非断熱過程に基づいて上記感光性樹脂の表面を感光させ、上記遮光膜パターンを上記感光性樹脂膜から離間させた後にドライエッチングを施す表面側露光工程を更に備えること
を特徴とする請求項1記載のマイクロレンズの作製方法。
【請求項3】
上記底面側露光工程において底面側から硬化させた上記感光性樹脂膜における底面側からの硬化厚さに基づく、当該感光性樹脂膜と上記透明基板との表面張力の差異に基づいて上記加熱工程における曲面形状の曲率を調整すること
を特徴とする請求項1又は2記載のマイクロレンズの作製方法。
【請求項4】
上記底面側露光工程における光照射強度、光照射時間、光の波長、入射角度の何れか1以上を調整することにより、上記感光性樹脂膜の底面側からの硬化厚さを制御すること
を特徴とする請求項1〜3のうち何れか1項記載のマイクロレンズの作製方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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