説明

マッサージキャリッジ

【課題】
マッサージチェアの背もたれなどに容易に取り付けることができ、マッサージ機能を使用しないときでも椅子を使用している人の背中を不快にさせないようにする。
【解決手段】
駆動装置(1)により駆動される第1及び第2駆動シャフトと、第1駆動シャフトに連結されて駆動され、それぞれにマッサージ要素(4)が取り付けられた2本の第1アーム(3)と、第2駆動シャフトに連結されて駆動され、第1アーム(3)に運動を伝える2本の第2アーム(6)とを備え、マッサージチェアなどのフレームに沿って往復運動可能に配されたマッサージキャリッジにおいて、第2アーム(6)の長さ、すなわち、第2駆動シャフトへの連結点とそれぞれの第1アーム(3)への作用点との間の距離を調節可能とした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マッサージ要素を駆動装置によってフレームに平行及び垂直な運動成分で動かすことができるように、駆動装置と、その駆動装置により駆動される第1及び第2駆動シャフトと、前記第1駆動シャフトに連結されて駆動され、それぞれにマッサージ要素が取り付けられた2本の第1アームと、前記第2駆動シャフトに連結されて駆動され、第1アームに運動を伝える2本の第2アームとを備えると共に、マッサージチェアなどのフレームに沿って往復運動可能に配されたマッサージキャリッジに関する。
【背景技術】
【0002】
この種のマッサージキャリッジは、様々な設計のものが知られている。
マッサージチェアなどの背もたれにマッサージキャリッジを使用する場合、通常は、駆動装置で動かされる2本のシャフトの一方が他方の上に位置するように、例えば、第1駆動シャフトが第2のシャフトの上方に位置するように、水平に配置される。
一般に、2本のシャフトはその両端に、第1または第2アームが取り付けられる偏心領域を有する。
この場合、第1駆動シャフトに対してその両端に形成される偏心領域は第1駆動シャフトに対して角度をつけて配置され、これによって、第1駆動シャフトが回転したときに、マッサージ要素を支承する第1アームが、偏心エリアの角度軸と第1駆動シャフトとの交点を通る本質的に水平な軸の周りを旋回運動する。このマッサージ要素の運動によって生成されたマッサージ動作は、「揉み」と呼ばれる。
【0003】
第2駆動シャフトの運動は、第2アームによる第1アームへの連結部と、第1駆動シャフトによる第1アームの運動によって、おそらくは「揉み」運動に対してマッサージ要素を垂直方向、すなわち基本的に鉛直方向に動かす運動が生成されるようになっている。
この運動によって加えられたマッサージ動作は、「たたき」とも呼ばれる。
【0004】
「たたき」を生成するために、第2駆動シャフトは、第1駆動シャフトと同様に、その両端に偏心領域を備えることができ、そこに第2アームが関節式に連結される。
このとき、第2駆動シャフトは、第1駆動シャフトと同様に駆動装置によって回転する。
ただし、特に第2駆動シャフトに対しては、回転のかわりに、駆動装置によって生じる、上記のマッサージ要素の「揉み」及び「たたき」運動を可能にする、他の運動の形態も考慮する余地がある。
【0005】
冒頭の段落で述べたタイプのマッサージキャリッジは、国際公開第WO97/37627号パンフレット(特許文献1)により知られ、上側の第1駆動シャフト及び下側の第2駆動シャフトが上側及び下側のギア式モータによって駆動される。
第1アームは、2つのギア式モータから基本的に水平方向に延びる第1駆動シャフトの、偏心領域上に角度を付けてた状態で関節式に連結される。
第2アームの自由端は、第1アームの中間領域に関節式に連結されると共に、第2駆動シャフトの偏心領域に連結された前記第2アームはそれによって動かされる。
【特許文献1】国際公開第WO97/37627号パンフレット
【0006】
このような設計のため、周知のマッサージキャリッジは、特に水平方向に比較的大きく形成される。したがって、例えばマッサージチェアの背もたれに取り付ける場合に、大きな取付奥行きを必要とし、この場合、マッサージキャリッジは、マッサージチェアの背もたれ後部側面にある開口を通して挿入される。この開口は、外から見えるフラップを使用して閉じることができる。
【0007】
チェアの背もたれや他の家具の部品のマッサージ機能が使用されていないときに、周知のマッサージキャリッジでは、マッサージ要素が待機位置にあると、人がチェアにもたれたときに背中に不快な圧力を引き起こすため、邪魔になる。特に体重が重い場合に、チェアの背がかなり後方または下方に動くと、マッサージ要素が背中に対して不快な、さらには有害な影響を有するおそれもある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
そこで本発明は、冒頭の段落で述べたタイプのマッサージキャリッジを、マッサージチェアの背もたれやその他の家具の部品に容易に取り付けることができるように、且つ、それによってマッサージ機能が使用されていないとき、あるいは椅子の背がかなり後方または下方に動いたときでも椅子を使用している人の背中を不快にさせないように改良することを技術的課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この課題を解決するために、本発明は、冒頭の段落で述べたタイプのマッサージキャリッジに関して、第2アームの長さ、すなわち第2駆動シャフトへの連結点とそれぞれの第1アームへの作用点との間の距離を調節可能とした。
【0010】
通常のマッサージモードでは、マッサージキャリッジはフレームに沿って上下に移動するので、第2アームはその伸長状態にセットされ、マッサージ機能が停止されるとその長さを短縮することができ、その結果基本的に水平に突出している第1アームが、第2駆動シャフトの方へ旋回される。これによって、マッサージ要素と2本のシャフト用の駆動装置の間の水平距離が短縮される。
【0011】
このように、第1アーム及びそれに取り付けられたマッサージ要素がこのように引込まれた待機モードでは、マッサージキャリッジは比較的平坦な形状を取り、その結果、マッサージチェアの背もたれにその長手方向に沿って下から挿入することができる。
この場合、取付け後、マッサージ機能が開始されると、マッサージ要素を備える第1アームを延ばすことができる。
【0012】
マッサージ機能が使用されていないときは、第1アーム及びそれに取り付けられたマッサージ要素を引込み、それによって、チェアに座っている人の背中で不快な圧力として知覚されるものを避けることができる。
【0013】
体重が重い、あるいはシートバックがかなり後方または下方に動かされた結果荷重が大きくなった場合に、第2アームの長さが短縮することが保証されるならば、引き込まれた第2アームは、人の背中のための一種の過荷重保護を形成する。特に、荷重が過大な場合に第2アームの長さが自動的に短縮されるならば、背中に対して不快な、さらには有害なマッサージ要素の動作が避けられる。
【0014】
本発明の好ましい実施形態では、第2アームと反対の片面側から第1アームに初期張力に抗して所定の圧力をかけることによって第2アームが短縮されるように、第1アームが設計されると共に第1及び第2アームが配置されて成る。
マッサージ要素及び第1アームにより大きな荷重がかかっている場合に、背中を楽にし、身体への害を避けるように、第2アームが圧縮される。荷重が軽減されると、第2アームは初期張力によって自動的に延びて平常のマッサージ位置まで戻る。
【0015】
この機能は特に、第1アームと反対の片面側からマッサージ要素に初期張力に抗して所定の圧力をかけることによって第2アームが短縮されるように、第1アームが設計されると共に第1及び第2アームを配置することによって実現することができる。
【0016】
好ましい実施形態では、第2アームは、伸縮することによって第2アーム自身の長さを簡単に調節できるような抜き挿し自在の摺動筒型伸縮部品を有する。
【0017】
この場合に、第2アームは、空気ばねとして設計できるのが好都合である。
【0018】
他の実施形態では、第2アームは抜き挿し自在の摺動筒型ばね要素として設計することができる。
【0019】
第2アームの長さを調節可能にする他の好都合な実施形態も考慮する余地がある。例えば、第2アームはトグルリンクを有してもよい。
【0020】
荷重が軽減されると、第2アームが再度自動的に延びるように、第2アームの長さの短縮に対抗するばね要素を設けることができるのが好都合である。
これによって、通常のマッサージ中、マッサージチェアを使用している人の背中にマッサージ要素を備える第1アームを緩やかに適合させることも可能になる。
例えば、第2アームに空気ばねを使用する場合、この動作を実現するように、そのアームとばね要素を整合させる必要がある。
同様に、摺動筒型ばね要素、またはばねを利用したトグルリンクを第2アームに使用することもできる。
【0021】
マッサージキャリッジがフレームの一定の位置に達したときに、マッサージ要素を備える第1アームを収縮させるために、作動させることによって第2アームの長さを短縮できる機械式または電気式のトリガ要素を設けることができる。
【0022】
さらに、本発明は、上述の種類のマッサージキャリッジと、マッサージキャリッジをそれに沿って動かすことができるフレームとを備えるマッサージユニットに関する。
【0023】
上述の機械式または電気式のトリガ要素を作動させるために、フレーム上のマッサージキャリッジの所定の位置に達するとトリガ要素を作動させることができる、フレーム上に位置する操作要素を設けることもできる。
【0024】
操作要素は、フレームに沿ったマッサージキャリッジの移動経路の一方の端の領域に位置し、第1アームに第2アームの方向へ圧力をかけるように設計されることが好ましい。
【0025】
具体的には、操作要素は、マッサージキャリッジの第1アームの移動の方向へ2つのローラ、スキッドなどを有することができる。そのローラ、スキッドなどに達すると、それによって第1アームを第2アームの方に押すことができ、圧力成分を第2アームの長手方向に作用させることによって、その第2アームの長さを短縮することができる。
【0026】
この場合、マッサージユニットは遮断装置を有することができる。その遮断装置が作動すると、マッサージキャリッジが移動経路の端部まで動かされ、移動経路の端部で第1アームが、規定された距離にわたって操作要素に対抗して押し動かされ、その結果第2アームが収縮されるので、マッサージ要素をフレームの方に引き込むことができる。
【0027】
センサシステムによって、マッサージキャリッジが所定の位置に達すると、第1アームが操作要素に対抗して押される前に、マッサージ要素の駆動装置をオフにすることができる。その後、上記に規定された距離にわたってマッサージキャリッジが動かされ続ける。この場合に、例えばローラ、スキッドなどの操作要素が、第1アームを下方に押す。その結果、第2アームが収縮されるので、マッサージ要素はフレームの方に引き込まれ、背中の領域で邪魔にならなくなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
以下に、図面に基づいて本発明の実施例について詳細に説明する。
図1はマッサージモードにおけるマッサージキャリッジの実施例の側面図、図2は待機モードにおける図1によるマッサージキャリッジの側面図、図3は待機モードにおけるマッサージキャリッジの第2の実施例の側面図、図4は待機モードにおけるマッサージキャリッジの第3の実施例の側面図、図5はマッサージモードにおけるマッサージキャリッジの第4の実施例の側面図、図6は待機モードにおける図3に示すマッサージキャリッジの実施例の側面図である。
【0029】
図からわかるように、マッサージチェアなどのフレームに沿って往復運動されるマッサージキャリッジは、第1及び第2駆動シャフト(これらは詳細には図示されない)を備えた駆動装置1を有する。
第1駆動シャフトに対して角度をつけて配された偏心領域2が、その第1駆動シャフトの両端に形成されている。
2本の第1アーム3が、角度をつけた偏心領域2の回転方向に対して自在に取り付けられている。アーム3の自由端に、マッサージ要素4が取り付けられている。
各図面は、駆動装置1の片側から見た状態を示し、マッサージ要素4が取り付けられた1本の第1アーム3だけが示されている。
【0030】
駆動装置1によって動く第2駆動シャフトも同様に、その両端に偏心領域5を有する。
そこには、2本の第2アーム6がボールソケット継手で自在に取り付けられる。第2アーム6の自由端は、関節式連結部7を介して第1アーム3の中間領域に作用する。
【0031】
駆動装置1は、組込みクラッチを備えるモータなど、両シャフトを駆動するための1つのモータ、あるいは1本のシャフトをそれぞれ駆動するための2つのモータと、モータシャフトから駆動シャフトに動力を伝達するための減速ギアとを備えることができる。
【0032】
第1駆動シャフトが関連するモータで回転されると、2本の第1アーム3は、シャフトに対して角度付けられた偏心領域2によって、第1駆動シャフトと、それに対して角度を付けた偏心領域の軸との交点を通過する水平な軸に対して本質的に直交する面内で旋回動作する。
この第1アーム3の運動によって、マッサージ要素4の「揉み」運動が生じる。
【0033】
モータ駆動の第2駆動シャフトも同様に、第2アーム6を動かすために、モータで回転させることができる。
【0034】
第1及び第2アーム3及び6が、モータ駆動シャフトに対して偏心式に取り付けられていることにより、
第1及び第2駆動シャフトの回転が、第1アーム3の基本的に鉛直方向の往復運動を生じさせ、これにより、付加的に水平の運動成分を生ずる。
この第1アーム3の振動によって、マッサージ要素4の「たたき」運動が生じる。
この「たたき」運動は、基本的に鉛直面内の第1アームの旋回運動によって生成された「揉み」運動に重ね合わせられる。
【0035】
「揉み」及び「たたき」運動は、モータの回転方向及び速さを設定することによって、あるいはモータの回転方向と、第1駆動シャフトの連結/連結解除を設定することによって別個に実行させることができる。この場合、この2つの機能を同時に実行することもできる。
【0036】
第1アーム3及びそれに取り付けられたマッサージ要素4を駆動装置1の方の待機位置に引込むことができるように、第2アーム6の長さ、例えば、第1アーム3への連結部7と第2駆動シャフトの偏心領域5への関節式連結部との間の距離が調節可能に形成されている。
【0037】
図1及び2に示す実施例では、第2アーム6は、空気ばねとして設計されている。
平常のマッサージモードでは、図1に示すように、マッサージキャリッジは、マッサージチェアなどに座っている人の背中に沿って上下に移動する。
図1に示す延びた空気ばねを介して、第2駆動シャフトの偏心領域5の回転による「たたき」運動が第1アーム3に伝達され、したがってマッサージ要素4に伝達される。「たたき」運動を効果的に伝達するには、比較的強力な空気ばね(例えば400N)が好ましい。
【0038】
マッサージキャリッジは、例えばマッサージチェアの背もたれに取り付けられたフレーム(図示せず)に沿って基本的に鉛直方向に、上下に動かすことができる。
【0039】
図1及び2に示すように、操作要素がフレームの上端側に、すなわち、マッサージキャリッジの移動経路の上端領域における第1アーム3の移動方向に配置されている。
マッサージキャリッジが図1に示されている位置を越えて上方きに移動すると、操作要素8は、第1アームに対して第2アーム6の方向に圧力を加える。
その結果、第1アーム3は下方に旋回され、空気ばねとして設計されている第2アーム6は、図2に示すマッサージキャリッジの位置に達するまで圧縮される。
この位置で、マッサージ要素4に対する第1のアーム3が駆動装置1の方へ引き込まれることとなり、マッサージキャリッジが水平方向に総計数センチメートル程度まで小型化される。
この待機モードでは、マッサージキャリッジはもう背中の領域で邪魔にならず、このコンパクトな形でマッサージチェアの背もたれに、例えば下から、挿入することができる。
【0040】
さらに、図1及び2からわかるように、操作要素8は、第1アーム3の上側縁部と相互に作用するローラ9を有する。
【0041】
図1に示されているマッサージキャリッジの位置に達すると、センサシステム(図示せず)が、マッサージ機能、すなわち第1及び第2駆動シャフトの駆動装置をオフにし、マッサージキャリッジを規定された距離にわたって上向きに動かすことができる。この場合に、操作要素8のローラ9は、第1アーム3及びマッサージ要素4を待機位置に案内する。
【0042】
マッサージ機能がオンされると、マッサージキャリッジは再度、図2に示す待機位置から、図1に示す位置に達するまで、規定された距離にわたって下に動かされる。
この場合、空気ばねに加わる圧力が軽減されると、マッサージ要素4を備える第1アーム3が上向きに動いて、マッサージ要素4がマッサージ位置まで延びる。この位置でセンサシステムによって駆動装置がオンされ、したがってマッサージ機能がオンされる。
【0043】
図3及び4は、空気ばねに対して作用し、それによって空気ばねのばね力を増大させる追加のばね要素10を示す。
このばね要素10はこのばね要素10は、図3及び4に示す第1アーム3及びマッサージ要素4の待機位置から、マッサージ位置までの、空気ばねの伸張を支持する。
【0044】
ばね要素10によって、マッサージ中、人の背中の輪郭に、マッサージ要素4を緩やかに適合させることも可能になる。このために、空気ばね及びばね要素10を、互いに整合させる必要がある。
【0045】
図3に示すばね要素10はコイルばね11として設計され、その一方の端部は駆動装置1のハウジングの側部に一体的に成形された突起に固定され、他方の端部は第1アーム3の下側に作用する。
【0046】
図4に示す実施形態では、ばね要素10は板ばね13を備え、その一方の端部は同様に、駆動装置1のハウジングの側部に一体的に成形された突起に固定され、他方の端部は、初期張力を受けて第1アーム3の下側に押し付けられる。
【0047】
図5及び6には、第2アーム6がばねを利用したトグルリンク14を有する実施例が示されている。
【0048】
操作要素8のローラ9によって、あるいは、身体からマッサージ要素4を介して、第1アーム3に圧力が作用した場合は、トグルリンク14で互いに連結される第2アーム6の2つの部品15及び16がばねの力に抗して折り曲げられ、これによって、第1アーム3が駆動装置1の方に旋回し、マッサージ要素4を引っ込めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】マッサージモードにおけるマッサージキャリッジの実施例の側面図。
【図2】待機モードにおける図1によるマッサージキャリッジの側面図。
【図3】待機モードにおけるマッサージキャリッジの第2の実施例の側面図。
【図4】待機モードにおけるマッサージキャリッジの第3の実施例の側面図。
【図5】マッサージモードにおけるマッサージキャリッジの第4の実施例の側面図。
【図6】待機モードにおける図3に示すマッサージキャリッジの実施例の側面図。
【符号の説明】
【0050】
1 駆動装置
2 偏心領域
3 第1アーム
4 マッサージ要素
5 偏心領域
6 第2アーム
7 関節式連結部
8 操作要素
9 ローラ
10 ばね要素
11 コイルばね
12 突出
13 板ばね
14 ばねを利用したトグルリンク
15 部品
16 部品

【特許請求の範囲】
【請求項1】
マッサージ要素(4)を駆動装置(1)によってフレームに平行及び垂直な運動成分で動かすことができるように、駆動装置(1)と、その駆動装置(1)により駆動される第1及び第2駆動シャフトと、前記第1駆動シャフトに連結されて駆動され、それぞれにマッサージ要素(4)が取り付けられた2本の第1アーム(3)と、前記第2駆動シャフトに連結されて駆動され、第1アーム(3)に運動を伝える2本の第2アーム(6)とを備えると共に、マッサージチェアなどのフレームに沿って往復運動可能に配されたマッサージキャリッジにおいて、
前記第2アーム(6)の長さ、すなわち前記第2駆動シャフトへの連結点とそれぞれの前記第1アーム(3)への作用点との間の距離が調節可能であることを特徴とするマッサージキャリッジ。
【請求項2】
第2アーム(6)と反対の片面側から第1アーム(3)に初期張力に抗して所定の圧力をかけることによって第2アーム(6)が短縮されるように、第1アーム(3)が設計されると共に第1及び第2アーム(3、6)が配置されて成る請求項1記載のマッサージキャリッジ。
【請求項3】
第1アーム(3)と反対の片面側からマッサージ要素(4)に初期張力に抗して所定の圧力をかけることによって第2アーム(6)が短縮されるように、第1アーム(3)が設計されると共に第1及び第2アーム(3、6)が配置されて成る請求項1又は2記載のマッサージキャリッジ。
【請求項4】
第2アーム(6)が抜き挿し自在の摺動筒型伸縮部品を有する請求項1乃至3のいずれか記載のマッサージキャリッジ。
【請求項5】
第2アーム(6)が空気ばねとして設計された請求項4記載のマッサージキャリッジ。
【請求項6】
第2アーム(6)が抜き挿し自在の摺動筒型ばね要素として設計された請求項1乃至4のいずれか記載のマッサージキャリッジ。
【請求項7】
第2アームがトグルリンク(14)を有する請求項1乃至3のいずれか記載のマッサージキャリッジ。
【請求項8】
第2アームの長さの短縮に対抗して作用するばね要素(10)が設けられて成る請求項1乃至7のいずれか記載のマッサージキャリッジ。
【請求項9】
機械式または電気式のトリガ要素が設けられ、前記トリガ要素が作動することによって前記第2アーム(6)の長さが短縮される請求項1乃至8のいずれか記載のマッサージキャリッジ。
【請求項10】
請求項9に記載のマッサージキャリッジと、前記マッサージキャリッジをそれに沿って動かすことができるフレームとを備えるマッサージユニットであって、
前記フレーム上に位置し、前記マッサージキャリッジが前記フレーム上の所定の位置に達したときに前記トリガ要素を作動させる操作要素(8)を備えたことを特徴とするマッサージユニット。
【請求項11】
前記操作要素(8)が、前記フレームに沿った前記マッサージキャリッジの移動経路の一方の端の領域に位置し、前記第2アーム(6)の方向へ前記第1アーム(3)に圧力をかけるように設計された請求項10に記載のマッサージユニット。
【請求項12】
操作要素(8)がマッサージキャリッジの第1アーム(3)の移動方向に配された2つのローラ(9)を備え、そのローラ(9)により第1アーム(3)が第2アーム(6)の方に押し動かされたときに、その圧力成分が第2アーム(6)の長手方向に作用して第2アーム(6)が短縮されるように形成された請求項10又は11記載のマッサージユニット。
【請求項13】
マッサージキャリッジがその移動経路の端部まで移動され、移動経路の端部において規定された距離を超えたときに、操作要素(8)によって押し動かされる第1アーム(3)により第2アーム(6)を短縮させ、これによってマッサージ要素(4)をフレーム側に引き込ませる遮断装置を備えた請求項11又は12記載のマッサージユニット。
【請求項14】
マッサージキャリッジが所定の位置に達し、操作要素(8)によって第1アーム(3)が押し動かされる前に、マッサージ要素(4)の前記駆動装置(1)をオフにするセンサシステムを備えた請求項13に記載のマッサージユニット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2007−534372(P2007−534372A)
【公表日】平成19年11月29日(2007.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−500042(P2007−500042)
【出願日】平成17年2月24日(2005.2.24)
【国際出願番号】PCT/DE2005/000321
【国際公開番号】WO2005/082311
【国際公開日】平成17年9月9日(2005.9.9)
【出願人】(505045780)オーキン ゲセルシャフト フュア アントリーブステクニク エムベーハー (7)
【氏名又は名称原語表記】OKIN Gesellschaft fur Antriebstechnik mbH
【住所又は居所原語表記】Marie−Juchacz−Str. 2, Gummersbach, 51645, Federal Republic of Germany
【Fターム(参考)】