説明

マッサージシステム及びマッサージサービス提供方法

【課題】施療機関にて医師やマッサージ師から受けた、ユーザ個々のマッサージサービスを該ユーザの自宅でも提供できるマッサージシステム及びマッサージサービス提供方法を提供する。
【解決手段】施療機関にてユーザが受けているマッサージの圧力およびその身体部位の位置を検出手段303で検出する。施療機関に置かれたデータ送信サーバ301は、検出された圧力データとユーザの身体部位を示す座標データとを関連付けて時系列に記録しユーザのマッサージデータを作成する。マッサージデータは公衆網101を介してユーザの自宅に設置されたホームサーバ202へ送信される。ホームサーバは、ユーザ宅に設置されたマッサージ装置204へマッサージデータを送信し、マッサージ装置は該マッサージデータに基づいてユーザの身体を加圧する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は被施療者の身体をマッサージするためのマッサージシステム及びマッサージサービス提供方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、椅子の背もたれ等にマッサージ機構を組み込んで、椅子に座った被施療者の背中や腰などにマッサージを施すマッサージ装置が普及している。マッサージ装置の構成や動作については、例えば特許文献1に記載されている。
【0003】
また、被施療者の加速度脈波を測定して該被施療者の生理状態(例えば疲労が激しい等)を判断し、複数の制御プログラムが格納されたデータベースから被施療者の生理状態に応じた制御プログラムをマッサージ装置にインターネットを介してダウンロードし、該制御プログラムにしたがって被施療者にマッサージを施すことで、マッサージ装置による施療効果を向上させた構成が、例えば特許文献2に記載されている。
【0004】
また、マッサージ装置用の制御プログラムだけでなく、介護用ベッドや冷暖房装置等の各種の電子機器を制御するためのプログラムを、インターネットを介してサービスサーバから提供するシステムが特許文献3に記載されている。
【特許文献1】特開平9−299426号公報
【特許文献2】特開2005−28016号公報
【特許文献3】特開2002−16983号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述した背景技術のマッサージ装置では、その制御プログラムが専門の技術者によって作成され、マッサージ装置の専門知識を持たない医師やマッサージ師が制御プログラムを簡易に作成できないという問題がある。
【0006】
また、背景技術のマッサージ装置では、被施療者の身体的特徴(座高、背中や腰の大きさ等)や生理状態をある程度の精度で測定できるため、被施療者は比較的快適にマッサージを受けることができる。しかしながら、より良好なマッサージサービスを受けるためには、何度も病院やマッサージ店へ通う必要があった。
【0007】
本発明は上記したような従来の技術が有する問題点を解決するためになされたものであり、施療機関にて医師やマッサージ師から受けた、ユーザ個々のマッサージサービスを該ユーザの自宅でも提供できるマッサージシステム及びマッサージサービス提供方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため本発明のマッサージシステムは、施療機関にてユーザが受けているマッサージの圧力を検出する、前記施療機関に設置された圧力検出装置と、
前記施療機関にて前記マッサージを受けているユーザの身体部位の位置を検出する、前記施療機関に設置された空間認識装置と、
前記圧力検出装置で検出された圧力の値からなる圧力データと、前記空間認識装置で検出された、圧力を受けた前記ユーザの身体部位の位置を示す座標データとを関連付けて時系列に記録し、前記ユーザ毎のマッサージデータを作成するデータ送信サーバと、
前記データ送信サーバで作成された前記マッサージデータを、公衆網を介して受信する、前記ユーザの自宅に設置されたホームサーバと、
前記ホームサーバから前記マッサージデータを受信し、該マッサージデータに基づいて前記ユーザの身体を加圧する、前記ユーザの自宅に設置されたマッサージ装置と、
を有する。
【0009】
一方、本発明のマッサージサービス提供方法は、施療機関にてユーザが受けているマッサージの圧力および前記マッサージを受けている該ユーザの身体部位の位置を検出手段が検出し、
前記施療機関に設置されたデータ送信サーバが、前記検出手段で検出された圧力の値からなる圧力データと圧力を受けた前記ユーザの身体部位の位置を示す座標データとを関連付けて時系列に記録し、前記ユーザ毎のマッサージデータを作成し、
作成した前記マッサージデータを、公衆網を介して前記ユーザの自宅に設置されたホームサーバへ送信し、
前記ホームサーバが、前記ユーザの自宅に設置されたマッサージ装置へ前記マッサージデータを送信し、前記マッサージ装置が該マッサージデータに基づいて前記ユーザの身体を加圧する方法である。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、施療機関にて医師やマッサージ師から受けた、ユーザ個々のマッサージサービスを該ユーザの自宅でも提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
次に本発明について図面を用いて説明する。
【0012】
本発明のマッサージシステムは、マッサージを治療及びサービスとして提供する施療機関(病院やマッサージ店等)において、被施療者(以下、ユーザと称す)に施したマッサージの内容を電子データ化し、公衆網を経由して被施療者の自宅に該電子データを転送し、自宅に設置されたマッサージ装置にて施療機関で受けたマッサージサービスを再現する構成である。
【0013】
図1は本発明のマッサージシステムの一構成例を示すブロック図である。
【0014】
図1に示すように、本発明のマッサージシステムは、施療機関に設置されたデータ送信サーバ301、圧力検出装置303、空間認識装置304及び認証機器(第1の認証機器)302と、ユーザの自宅に設置されたマッサージ装置204、ホームサーバ202及び認証機器(第2の認証機器)203と、公衆網101に設置された接続サーバ202とを備えている。
【0015】
公衆網101に設置された接続サーバ102とユーザの自宅に設置されたホームサーバ202とは周知のセキュアパス(家)103によって接続され、接続サーバ102と施療機関に設置されたデータ送信サーバ301とは周知のセキュアパス(店・病院)104によって接続されている。セキュアパス(家)103及びセキュアパス(店・病院)104は、例えば、認証処理を必要とする、暗号化された仮想専用線技術を用いた回線である。
【0016】
データ送信サーバ301には、施療機関にてユーザが受けているマッサージの圧力を検出する圧力検出装置303、施療機関にてマッサージを受けているユーザの身体部位の位置を検出する空間認識装置304、及びユーザを認証するための認証情報を取得し、データ送信サーバ301に転送する認証機器(第1の認証機器)302がローカルネットワーク305を介してそれぞれ接続されている。圧力検出装置303及び空間認識装置304は、施療機関にてユーザが受けているマッサージの圧力およびマッサージを受けている該ユーザの身体部位の位置を検出する検出手段として用いられる。
【0017】
ユーザの自宅に設置されたホームサーバ202には、ユーザにマッサージを施すマッサージ装置204及びユーザを認証するための認証情報を取得し、ホームサーバ201に転送する認証機器(第2の認証機器)203がホームネットワーク201を介してそれぞれ接続されている。
【0018】
圧力検出装置303は、医師やマッサージ師が手に装着できる構成であり、マッサージ時にユーザの身体に加わる圧力を検出する。圧力検出装置303は、検出した圧力の値からなる圧力データをデータ送信サーバ301に送信する。圧力検出装置303の構成等については、例えば特開2005−91106号公報等に記載されている。
【0019】
空間認識装置304は、空間上の位置を3次元座標として特定できる装置であり、マッサージを受けているユーザの身体部位の位置を検出し、その部位の位置を示す座標データをデータ送信サーバ301に送信する。空間認識装置304の構成や処理については、例えば特開2000−030064号公報等に記載されている。
【0020】
データ送信サーバ301は、圧力検出装置303から受信した圧力データと空間認識装置304から送信された圧力を受けた身体部位に対応する座標データとを関連付け、それらのデータを時系列に記録することでユーザに施したマッサージの内容を示すマッサージデータを作成する。データ送信サーバ301は、作成したマッサージデータを保存し、医師・マッサージ師によって処方(ユーザ情報、使用回数、1日の使用回数制限等)が入力された後に送信可能となる。
【0021】
データ送信サーバ301は、施療機関を訪問しているユーザからマッサージデータの送信開始が要求されると、マッサージデータの送信を要求したユーザの認証を認証機器302に要求する。認証機器302は、例えばユーザが携帯する非接触型のICチップから認証情報を取得し、該認証情報を接続サーバ102へ送信する。接続サーバ102は、予めユーザの認証に必要なユーザ情報(氏名、年齢、性別、住所等)を備え、認証機器302から認証情報を受信すると、ユーザ情報と受信した認証情報とを用いてユーザを認証し、その結果を認証機器302へ返信する。
【0022】
認証機器302は、ユーザの認証完了を確認すると、データ送信サーバ301へ認証結果を通知する。データ送信サーバ301は認証されたユーザのマッサージデータを接続サーバ102へ送信する。認証機器302の構成や処理については、例えば文献1(「リモートアクセス“CRYP<クリプ>”」、[平成20年三月25日検索]、インターネット<URL:http://www.bit-drive.ne.jp/cryp/>)等に記載されている。なお、ユーザの自宅に設置される認証機器203も施療機関に設置される認証機器302と同様の構成である。
【0023】
接続サーバ102は、データ送信サーバ301から送信されたマッサージデータを、認証されたユーザの自宅に設置されたホームサーバ202へ送信する。
【0024】
マッサージ装置204は、ユーザからマッサージの開始が要求されると、自装置を利用するユーザの認証を認証機器203に要求する。認証機器203は、例えば、ユーザが携帯する非接触型のICチップから認証情報を取得し、該認証情報をホームサーバ202へ送信する。ホームサーバ202は、予めユーザの認証に必要なユーザ情報を備え、認証機器203から認証情報を受信すると、ユーザ情報と受信した認証情報とを用いてユーザを認証し、その結果を認証機器203へ返信する。認証機器203は、ユーザの認証完了を確認すると、マッサージ装置204へ認証結果を通知する。
【0025】
マッサージ装置204は、ユーザの認証が完了すると、ホームサーバ202に保存されたマッサージデータを読み込み、該マッサージデータに基づいてユーザの身体を加圧する。マッサージ装置204の構成や動作については、例えば上記特許文献1、特開2002−270490号公報、特開2002−291824号公報等に記載されている。
【0026】
データ送信サーバ301は、例えば、図2に示すように、プログラムにしたがって所定の処理を実行する処理装置10と、処理装置10に対してコマンドや情報等を入力するための入力装置20と、処理装置10の処理結果をモニタするための出力装置30とを有する構成である。
【0027】
処理装置10は、CPU11と、CPU11の処理に必要な情報を一時的に記憶する主記憶装置12と、CPU11にデータ送信サーバ301としての処理を実行させるためのプログラムが記録された記録媒体13と、ユーザ毎のマッサージデータを記録するデータ蓄積装置14と、主記憶装置12、記録媒体13及びデータ蓄積装置14とのデータ転送を制御するメモリ制御インタフェース部15と、入力装置2及び出力装置3とのインタフェース装置であるI/Oインタフェース部16と、セキュアパス(店・病院)104及びローカルネットワーク305を介してデータを送受信するためのインタフェースである通信制御装置17とを有する構成である。CPU11と、メモリ制御インタフェース部15、I/Oインタフェース部16及び通信制御装置17とはバス18を介して接続されている。
【0028】
処理装置10は、記録媒体13に記録されたプログラムにしたがって上述したデータ送信サーバ301としての機能を実現する。記録媒体13は、磁気ディスク、半導体メモリ、光ディスクあるいはその他の記録媒体であってもよい。
【0029】
なお、ユーザの自宅に設置されたホームサーバ202及び公衆網101に設置された接続サーバ102についても処理やデータ蓄積装置14に記録されるデータが異なることを除けば、上記と同様の構成で実現できる。
【0030】
次に、施療機関におけるマッサージデータの作成手順について図3を用いて説明する。
【0031】
図3は施療機関におけるマッサージデータの作成手順の一例を示すシーケンス図である。
【0032】
図3に示すように、医師・マッサージ師は、データ送信サーバ301に対してマッサージの記録開始要求を入力する(401)。
【0033】
データ送信サーバ301は、マッサージの記録開始要求が入力されると、マッサージの記録開始を医師・マッサージ師に通知する(402)。医師・マッサージ師は、圧力検出装置303を通してユーザにマッサージを開始する(403)。
【0034】
圧力検出装置303は、マッサージ時にユーザへ加える圧力を検出し、その値を圧力データとしてデータ送信サーバ301へ送信する。また、空間認識装置304は、マッサージ時に圧力を加えるユーザの身体位置の座標を検出し(404)、検出した座標の情報をデータ送信サーバ301に送信する。送信サーバ301は、圧力検出装置303から受信した圧力データとそれに対応する空間認識装置304から送信された座標データとを関連付け、それらの情報を時系列に記録する(405)。上記403〜405の処理は、医師・マッサージ師がデータ送信サーバ301に対して記録終了要求を入力するまで繰り返される(406)。
【0035】
データ送信サーバ301は、記録終了要求が入力されると、処方を入力するよう表示する(407)。
【0036】
医師・マッサージ師は、患者名、総使用回数、1日の使用制限などの処方をデータ送信サーバ301に入力する(408)。
【0037】
データ送信サーバ301は、処方が入力されると、時系列に記録したマッサージの内容と医師・マッサージ師によって入力された処方とを組み合わせてマッサージデータを作成し、その作成完了を医師・マッサージ師に通知する(409)。
【0038】
次に、作成されたマッサージデータをユーザの自宅に設置されたホームサーバ202へ送信する手順について図4を用いて説明する。
【0039】
図4はマッサージデータの送信手順の一例を示すシーケンス図である。
【0040】
図4に示すように、医師・マッサージ師は、マッサージデータが作成されると、データ送信サーバ301に対して該マッサージデータの送信開始要求を入力する(501)。
【0041】
データ送信サーバ301は、送信開始要求が入力されると、ユーザ認証を要求する(502)。また、データ送信サーバ301は、認証機器302に対して認証開始要求を送信する(503)。
【0042】
施療機関を訪問しているユーザは、非接触型ICチップを内蔵した装置(カードや携帯電話)を利用して、例えば暗号データからなる認証情報を認証機器302に入力する(504)。
【0043】
認証機器302は、非接触型ICチップから受け取った認証情報をデータ送信サーバ301に転送し、ユーザの認証を要求する(505)。
【0044】
データ送信サーバ301は、受け取った認証情報及びマッサージデータの処方に記録されたユーザ情報(ユーザ名等)を、公衆網101に設置された接続サーバ102に送信し、ユーザの認証を要求する(506)。
【0045】
接続サーバ102は、データ送信サーバ301から受け取った2種類の情報からデータベースを検索し、ユーザの認証処理を行うと共に、送信先となるホームサーバ202の情報を記録し、認証が完了すると、その結果をデータ送信サーバ301に通知する(507)。
【0046】
データ送信サーバ301は、接続サーバ102から認証完了を受け取ると、該認証完了を認証機器302に通知(508)すると共に、接続サーバ102にマッサージデータの送信を開始する(509)。
【0047】
接続サーバ102は、マッサージデータの受信完了後、データ送信サーバ301に受信完了を通知し(510)、ユーザの自宅に設置されたホームサーバ202へマッサージデータの送信を開始する(511)。
【0048】
ホームサーバ202は、マッサージデータの受信完了後、接続サーバ102に対してマッサージデータの受信完了を通知する(512)。接続サーバ102は、ホームサーバ202からの受信完了通知を受けとると、データ送信サーバ301へデータ送信完了を通知する(513)。
【0049】
データ送信サーバ301は、接続サーバ102からデータ送信完了が通知されると、医師・マッサージ師に送信完了を通知する(514)。
【0050】
次に、ホームサーバ202に記録されたマッサージデータを用いて医師・マッサージ師のマッサージを再現する手順について図5を用いて説明する。
【0051】
図5はマッサージ装置によるマッサージの再現手順の一例を示すシーケンス図である。
【0052】
図5に示すように、ユーザは、自宅に設置されたマッサージ装置204に対し、施療機関にて作成され、自宅のホームサーバ202に送信されたマッサージデータの再生を要求する(601)。
【0053】
マッサージ装置204は、マッサージデータの再生要求を受け付けると、ホームサーバ202に対してマッサージデータの受渡を要求する(602)。
【0054】
マッサージ装置204からマッサージデータの受渡要求を受信したホームサーバ202は、認証機器203に対してユーザの認証要求を通知する(603)。認証機器203は、ユーザに対して認証要求を通知する(604)。
【0055】
ユーザは、施療機関にてユーザ認証に用いた非接触型ICチップが搭載された装置を用いて、認証機器203に対して認証動作を行う(605)。認証機器203は、非接触型ICチップから読み取った、例えば暗号データからなる認証情報をホームサーバ202へ転送し、ユーザの認証を要求する(606)。
【0056】
認証機器203から認証情報を受信したホームサーバ202は、該認証情報と予め登録されたユーザ情報とを用いてユーザを認証し、認証が完了すると、認証完了を認証機器203へ通知し(607)、マッサージ装置204に要求されたマッサージデータを送信する(609)。
【0057】
認証完了の通知を受け取った認証機器203は、ユーザに認証完了を通知する(608)。
【0058】
マッサージデータを受け取ったマッサージ装置204は、マッサージデータに記録された座標データが示す位置で対応する圧力を加えることで、施療機関において医師・マッサージ師がユーザに行ったマッサージを再現する(610)。
【0059】
マッサージ装置204は、マッサージを再現すると共にマッサージデータに含まれるマッサージの実施回数を更新し、ホームサーバ202に更新後のマッサージデータを返送する(611)。
【0060】
更新後のマッサージデータを受け取ったホームサーバ202は、マッサージデータの更新完了をマッサージ装置204に通知する(612)。
【0061】
本発明によれば、施療機関にて医師・マッサージ師がユーザに施したマッサージの内容に基づいてマッサージデータが作成され、該ユーザの自宅に設置されたマッサージ装置204を施療機関から転送される該マッサージデータを用いて動作させるため、ユーザは、施療機関にて医師やマッサージ師から受けた、自分用のマッサージサービスを自宅でも受けることができる。また、そのマッサージサービスは、ユーザを認証したときのみ提供され、かつマッサージデータには医師・マッサージ師が入力した処方が含まれているため、該ユーザ用のマッサージサービスを他人に施したり、マッサージを過剰に施す等のマッサージ装置204の誤用が防止される。したがって、本発明のマッサージシステムは、医療の一手段として用いることができる。
【0062】
さらに、施療機関に設置されたデータ送信サーバ301、公衆網101内の接続サーバ102及びユーザの自宅に設置されたホームサーバ202は、互いにセキュアパスで接続され、かつデータ送信サーバ301はマッサージデータや認証情報を接続サーバ102へ送信するため、施療機関ではマッサージデータを送信するユーザ宅のホームサーバ202を判別することができない。したがって、認証情報やマッサージデータに含まれる個人情報が他者に漏洩する危険が低減するため、高いセキュリティ能力を備えたマッサージシステムが得られる。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】本発明のマッサージシステムの一構成例を示すブロック図である。
【図2】図1に示したデータ送信サーバの実現例を示すブロック図である。
【図3】施療機関におけるマッサージデータの作成手順の一例を示すシーケンス図である。
【図4】マッサージデータの送信手順の一例を示すシーケンス図である。
【図5】マッサージ装置によるマッサージの再現手順の一例を示すシーケンス図である。
【符号の説明】
【0064】
10 処理装置
11 CPU
12 主記憶装置
13 記録媒体
14 データ蓄積装置
15 メモリ制御インタフェース部
16 I/Oインタフェース部
17 通信制御装置
18 バス
20 入力装置
30 出力装置
101 公衆網
102 接続サーバ
103 セキュアパス(家)
104 セキュアパス(店・病院)
201 ホームネットワーク
202 ホームサーバ
203、302 認証機器
204 マッサージ装置
301 データ送信サーバ
303 圧力検出装置
304 空間認識装置
305 ローカルネットワーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
施療機関にてユーザが受けているマッサージの圧力を検出する、前記施療機関に設置された圧力検出装置と、
前記施療機関にて前記マッサージを受けているユーザの身体部位の位置を検出する、前記施療機関に設置された空間認識装置と、
前記圧力検出装置で検出された圧力の値からなる圧力データと、前記空間認識装置で検出された、圧力を受けた前記ユーザの身体部位の位置を示す座標データとを関連付けて時系列に記録し、前記ユーザ毎のマッサージデータを作成するデータ送信サーバと、
前記データ送信サーバで作成された前記マッサージデータを、公衆網を介して受信する、前記ユーザの自宅に設置されたホームサーバと、
前記ホームサーバから前記マッサージデータを受信し、該マッサージデータに基づいて前記ユーザの身体を加圧する、前記ユーザの自宅に設置されたマッサージ装置と、
を有するマッサージシステム。
【請求項2】
前記マッサージデータに、前記施療機関にて入力された前記ユーザの処方を含む請求項1記載のマッサージシステム。
【請求項3】
前記ユーザを認証するための認証情報を取得し、前記データ送信サーバに転送する、前記施療機関に設置された第1の認証機器と、
予め前記ユーザの認証に必要なユーザ情報を備え、前記認証情報を受信すると、前記ユーザ情報及び受信した認証情報を用いて前記ユーザを認証する、前記公衆網に設置された接続サーバと、
をさらに有し、
前記データ送信サーバは、
前記第1の認証機器で取得した前記ユーザの認証情報を前記接続サーバに送信し、前記接続サーバで前記ユーザの認証が完了したとき、該ユーザのマッサージデータを前記接続サーバに送信し、
前記接続サーバは、
該ユーザの自宅に設置されたホームサーバへ前記データ送信サーバから受信したマッサージデータを送信する請求項1または2記載のマッサージシステム。
【請求項4】
前記ユーザを認証するための認証情報を取得し、前記ホームサーバに転送する、前記ユーザの自宅に設置された第2の認証機器をさらに有し、
前記ホームサーバは、
予め前記ユーザの認証に必要なユーザ情報を備え、前記認証情報を受信すると、前記ユーザ情報及び受信した認証情報を用いて前記ユーザを認証し、
前記ユーザの認証が完了したとき、前記マッサージデータを前記マッサージ装置に送信する請求項1から3のいずれか1項記載のマッサージシステム。
【請求項5】
施療機関にてユーザが受けているマッサージの圧力および前記マッサージを受けている該ユーザの身体部位の位置を検出手段が検出し、
前記施療機関に設置されたデータ送信サーバが、前記検出手段で検出された圧力の値からなる圧力データと圧力を受けた前記ユーザの身体部位の位置を示す座標データとを関連付けて時系列に記録し、前記ユーザ毎のマッサージデータを作成し、
作成した前記マッサージデータを、公衆網を介して前記ユーザの自宅に設置されたホームサーバへ送信し、
前記ホームサーバが、前記ユーザの自宅に設置されたマッサージ装置へ前記マッサージデータを送信し、前記マッサージ装置が該マッサージデータに基づいて前記ユーザの身体を加圧するマッサージサービス提供方法。
【請求項6】
前記マッサージデータに、前記施療機関にて入力された前記ユーザの処方を含む請求項5記載のマッサージサービス提供方法。
【請求項7】
前記施療機関に設置された第1の認証機器が、前記ユーザを認証するための認証情報を取得して前記データ送信サーバへ転送し、
前記データ送信サーバが、前記第1の認証機器で取得した前記ユーザの認証情報を前記公衆網に設置された接続サーバへ送信し、
前記接続サーバが、予め備えた前記ユーザの認証に必要なユーザ情報と前記データ送信サーバから受信した認証情報を用いて前記ユーザを認証し、
前記データ送信サーバが、前記接続サーバで前記ユーザの認証が完了したとき、該ユーザのマッサージデータを前記接続サーバへ送信し、
前記接続サーバが、該ユーザの自宅に設置された前記ホームサーバへ前記データ送信サーバから受信したマッサージデータを送信する請求項5または6記載のマッサージサービス提供方法。
【請求項8】
前記ユーザの自宅に設置された第2の認証機器が、前記ユーザを認証するための認証情報を取得して前記ホームサーバへ転送し、
前記ホームサーバが、予め備えた前記ユーザの認証に必要なユーザ情報と前記第2の認証機器から受信した認証情報を用いて前記ユーザを認証し、
前記ユーザの認証が完了したとき、前記マッサージデータを前記マッサージ装置に送信する請求項5から7のいずれか1項記載のマッサージサービス提供方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2009−232967(P2009−232967A)
【公開日】平成21年10月15日(2009.10.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−80655(P2008−80655)
【出願日】平成20年3月26日(2008.3.26)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】