説明

マッサージ機

【課題】簡単で蓄電池などを有さずメンテナンスフリーな待機回路を備えたマッサージ機を提供する。
【解決手段】本発明に係るマッサージ機1は、使用者の施療部をマッサージするマッサージ機構6と、前記マッサージ機構6に電力を供給する電源部9と、非マッサージ時の消費電力である待機電力を最小とするための待機回路20とを有し、前記待機回路20は、前記マッサージ機構6及び/又は電源部9の待機電力より小さな消費電力で作動可能な電気回路で構成されており、前記マッサージ機構6での非マッサージ時間が所定時間を超えた場合に、前記電源部9への電力供給を遮断するように構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、待機電力の最小化を図った待機回路を備えたマッサージ機に関する。
【背景技術】
【0002】
椅子型マッサージ機で、その背もたれ部に、左右一対のマッサージ部材をマッサージ動作させるマッサージ機構が装備されたものは周知である(例えば、特許文献1)。また、手持ち可能な中空のケーシングと、このケーシングの先端部に連結されたマッサージ部材とを備えた手持ち型のマッサージ機も周知である(例えば、特許文献2)。
ところで、このようなマッサージ機の内部には、マッサージ機構を制御するための制御回路や、マッサージ機構や制御回路に電力を供給するための電源回路が備えられている。この制御回路や電源回路は、電源スイッチをオフしたり、電源プラグを電力供給コンセントから抜いておかない限りは、待機電力と言われる若干の電力消費を行っているのが常である。
【0003】
昨今の地球環境問題の解決のため、省エネルギ対策はあらゆる分野で行われるに至っており、前述したマッサージ機の待機電力も可能な限り小さくすることが望ましい。しかしながら、マッサージ機の待機電力を最小とするような方策は全くとされていないのが実情である。
一方、待機電力を小さくするような回路としては、特許文献3に開示されたものがある。特許文献3は、待機中に所定の間隔で電圧の監視や負荷の駆動処理を行う制御部と、前記制御部へ電力を供給するレギュレータ部との間に設けられ、かつ、待機が解除された通常作動中に前記レギュレータ部から充電される蓄電池あるいは蓄電キャパシタとタイマ手段とを備え、前記タイマ手段を待機中に前記レギュレータ部に代えて前記蓄電池あるいは蓄電キャパシタの電力により作動させ、作動した前記タイマ手段からの出力信号により待機中の前記制御部が所定の間隔で電圧の監視や負荷の駆動処理を前記蓄電池あるいは蓄電キャパシタの電力により行うことを特徴とする待機回路を開示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−41689号公報
【特許文献2】特開2002−315805号公報
【特許文献3】特開2007−151341号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献3の待機電力を小さくするような回路は、待機中の電圧監視や負荷の駆動処理を行うために、蓄電池あるいは蓄電キャパシタのような電力供給源を有するものとなっている。このような回路を長年使用した場合、蓄電池あるいは蓄電キャパシタの交換といった作業が発生することは否めない。
そこで、特許文献3の待機回路を特許文献1や特許文献2のマッサージ機に搭載することを考えた場合、次のような問題が生じる可能性大である。
【0006】
すなわち、多くのユーザは、マッサージ機は「メンテナンスフリー」の商品と考えており、蓄電池の交換作業は非常に煩雑なものと感じてしまう。そのため、待機回路の蓄電池交換などの作業をユーザに行ってもらうことは困難を極める。また、手持ち型のマッサージ機の場合、蓄電池の搭載は、マッサージ機の重量増加につながり好ましいものでない。
そこで、本発明は、上記問題点を鑑み、簡単で蓄電池などを有さずメンテナンスフリーな待機回路を備えたマッサージ機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述の目的を達成するため、本発明においては以下の技術的手段を講じた。
本発明に係る待機回路を備えたマッサージ機は、使用者の施療部をマッサージするマッサージ機構と、前記マッサージ機構に電力を供給する電源部と、非マッサージ時の消費電力である待機電力を最小とするための待機回路とを有していて、前記待機回路は、前記マッサージ機構及び/又は電源部の待機電力より少ない消費電力で作動可能な電気回路で構成されており、前記マッサージ機構での非マッサージ時間が所定時間を超えた場合に、前記電源部への電力供給を遮断するように構成されていることを特徴とする。
【0008】
好ましくは、前記待機回路は、前記電源部に電力を供給するラインを入り切りするスイッチ部と、前記電源部及び/又はマッサージ機構で消費される電力及びその電力の供給時間を計測する電力計測部と、前記電力計測部の結果を基に、前記スイッチ部を操作するスイッチ操作部と、前記電力計測部及びスイッチ操作部に電力を供給する給電部と、を有し、前記電力計測部、スイッチ操作部及び給電部での全消費電力が、前記マッサージ機構及び/又は電源部の待機電力より少ない消費電力となるように構成されているとよい。
【0009】
また好ましくは、前記マッサージ機構を制御する制御部が設けられ、前記待機回路は、前記電源部に電力を供給するラインを入り切りするスイッチ部と、前記制御部からの制御信号を検知すると共に当該制御信号の検知される時間を計測する信号検知部と、前記信号検知部の結果を基に、前記スイッチ部を操作するスイッチ操作部と、前記信号検知部及びスイッチ操作部に電力を供給する給電部と、を有し、前記信号検知部、スイッチ操作部及び給電部での全消費電力が、前記マッサージ機構及び/又は電源部の待機電力より少ない消費電力となるように構成されているとよい。
【0010】
なお、信号検知部による制御信号の検知には、「制御信号が非送信である状態」を検知することも含む。
また、前記制御部内に前記待機回路が組み込まれていると共に、前記給電部は制御部への電力を供給するように構成されているとよい。
さらに好ましくは、前記待機回路には、前記スイッチ部を強制的にオン状態とする外部リセットスイッチが設けられているとよい。
【0011】
なお、前記待機回路が、マッサージ機本体とは別体で構成され、且つマッサージ機の外部に取り付けられていてもよい。
【発明の効果】
【0012】
本発明に係る待機回路を備えたマッサージ機によれば、待機電力を可能な限り小さくすることができる。加えて、この待機回路は蓄電池などを有さずメンテナンスフリーとなっている。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】椅子型マッサージ機の概観斜視図である。
【図2】第1実施形態に係る待機回路のブロック図である。
【図3】第2実施形態に係る待機回路のブロック図である。
【図4】第3実施形態に係る待機回路のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態を、椅子型マッサージ機を例示し、図を基に説明する。
なお、以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称及び機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰返さない。
[第1実施形態]
図1に示されるように、本発明の椅子型マッサージ機1は、使用者の首部、肩部、背部、腰部、大腿部、ふくらはぎなどをマッサージするものである。椅子型マッサージ機1は、使用者が着座する座部2と、この座部2の両側に設けられた肘掛部3と、座部2の後側に設けられた背もたれ部4とを備えている。また、座部2の前側にはふくらはぎをマッサージするフットレスト部5が備えられている。
【0015】
背もたれ部4は座部2の後側に配備された部材である。背もたれ部4は、座部2の後側に設けられた左右方向を向く軸回りに揺動自在に枢支されており、垂直に起立した状態から水平に倒れた状態にまでリクライニング可能となっている。背もたれ部4の内部には、使用者の肩部〜背部〜腰部をマッサージする背部マッサージ部6Aが備えられている。
背部マッサージ部6Aには様々なタイプのものが使用可能であるが、本実施形態の場合は、上下に2つのもみ玉を有する揉みアームを左右一対に備えた4つ玉式を採用している。
【0016】
フットレスト部5は、座部2の下側に収納可能とされた筺体であり内部に下肢用マッサージ部6Bが備えられている。この下肢用マッサージ部6Bにより使用者のふくらはぎ(下肢)をマッサージ可能となっている。
図2に示すように、これらマッサージ部6(背部マッサージ部6A、下肢用マッサージ部6B)は、1又は複数の電動モータ7により駆動され、この電動モータ7及びマッサージ部6でマッサージ機構11が構成されている。マッサージ機構11の駆動時間、駆動速度、回転方向などは、制御部8により制御されている。この制御部8にあらかじめ記憶されたプログラムに基づいて、マッサージ機構11は駆動する。
【0017】
電動モータ7を駆動するための電力や、制御部8を作動させるための電力は、椅子型マッサージ機1内に配備された電源部9により供給される。電源部9は変圧トランスにより構成されている。
日本やアメリカ向け仕様の椅子型マッサージ機1の場合、電源部9は、100V〜120V程度の電圧を10Vや5Vに降圧することになる。ヨーロッパや中国向け仕様の椅子型マッサージ機1の場合、電源部9は、220V〜240V程度の電圧を10Vや5Vに降圧する。この電源部9(電源トランス)は、椅子型マッサージ機1の主電源をオフにしない限りは、非マッサージ時においても所定の電力を消費しており(いわゆる待機電力)、特に、ヨーロッパ・中国向けの電源部9は巻き線数が多いこともあり、その待機電力は約50W程度と大きい。昨今の地球環境問題や省エネ問題を鑑みるに、待機電力が50W程度と大きいことに関して改善の余地がある。
【0018】
そこで、本発明の椅子型マッサージ機1には、マッサージ機1本体、詳しくは電源部9の待機電力を可能な限り小さくするための待機回路20が備えられている。
図2は、待機回路20のブロック図である。
この待機回路20は、椅子型マッサージ機1の電源部9に、商用の電力を供給するライン(主電源ライン)を入り切りするスイッチ部21を有している。このスイッチ部21は、電磁リレーで構成されている。
【0019】
また、待機回路20には、電力計測部22が設けられている。この電力計測部22はマッサージ機1の電源部9へ供給される電流値を検知し、その電流値から電源部9で消費されている待機電力を算出する。さらに、この待機電力が所定の値以下(例えば、約30W以下)となっている時間(オフ時間)をカウントする機能を有している。
電力計測部22は、オフ時間が所定時間(例えば60秒)以上となった場合に、スイッチ操作部23に指令を出す。オフ時間は任意に設定可能である。
【0020】
スイッチ操作部23は、電力計測部22からの指示に従い、スイッチ部21を作動させ、主電源ラインをオフさせるように動作する。なお、電流値は、主電源ライン上に設けられた電流計24により検出される。
なお、電力計測部22やスイッチ操作部23は低電力で作動可能なCPUで構成されており、スイッチ部21を構成する電磁リレーもTTLレベルで動作可能なものが好ましい。
【0021】
待機回路20には、電力計測部22やスイッチ部21を動作させる電力を供給する給電部25が備えられている。この給電部25も変圧トランスやスイッチング電源により構成されるものの、出力に接続される部品がTTLレベルで動作可能なCPUや電磁リレーであるため、作動時の電力は1Wにも満たず、給電部25自身は非常に低電力である。
ゆえに、待機回路20が作動したとしても、消費電力は1Wにも満たず、マッサージ機構11を駆動するための電源部9の待機電力の50分の1以下に抑えることができる。
【0022】
つまり、椅子型マッサージ機1に備えられた待機回路20は、非常に簡単な回路構成をもってして待機電力を非常に小さなものにできる。また、蓄電池などを有さないため、電池交換などが不要でメンテナンスフリーとなっている。
なお、待機回路20には、スイッチ部21を強制的にオン状態とすると共に、電力計測部22を初期の状態(例えば、オフ時間をゼロ)とするための外部リセットスイッチ26(解除スイッチ)が設けられている。
【0023】
この外部リセットスイッチ26を押すことで、電源部9への通電が再び行われ、マッサージ機構11が動作可能、すなわちマッサージ施術可能な状況となる。本実施形態の場合、外部リセットスイッチ26を別途設けているが、外部リセットスイッチ26とマッサージ開始スイッチとを兼用するように構成することは好ましい。
以上述べた椅子型マッサージ機1においては、使用者は座部2に腰掛けた上で、制御部8に接続されたコントローラを操作することで、背部マッサージ部6A、下肢用マッサージ部6Bのようなマッサージ部6を作動させ、首部、肩部、背部、腰部、大腿部、ふくらはぎなどをマッサージする。マッサージ施術時の使用電力は数百W程度である。
【0024】
マッサージ施術が終わった後、椅子型マッサージ機1の主電源スイッチ10を切ったり、電源プラグをコンセントから抜かない限りは、電源部9に約120mA程度の電流が常に流れ、待機電力として約30W程度を消費する状態となる。
しかしながら、係る状況が設定されたオフ時間(例えば60秒)以上となった場合には、待機回路20の電力計測部22がその状況を察知し、スイッチ部21を作動させ、主電源ラインをオフにする。そうすることで、電源部9による待機電力がカットされることとなる。その際、待機回路20は動作状態であるが、待機回路20自体の消費電力は1Wにも満たないため、椅子型マッサージ機1全体の待機電力も1W以下となる。
【0025】
また、本発明の椅子型マッサージ機1に備えられた待機回路20は、非常に簡単な回路構成であって、蓄電池などを有さない。そのため、電池交換などが不要でメンテナンスフリーとなっている。
[第2実施形態]
次に、本発明に係るマッサージ機の第2実施形態について述べる。
【0026】
図3に示すように、第2実施形態が第1実施形態と大きく異なる点は、電流値を計測する電流計24の設置箇所が異なる点にある。すなわち、本実施形態の電流計24は、商用電源電圧を降圧するための電源部9の出力側に設けられている。電源部9の出力側に電流計24が設置されているため、負荷時(モータON)と無負荷時(モータOFF)との差が大きく電流の測定が容易である。
【0027】
電力計測部22は、電流計24からの出力(電流値)を基に、マッサージ機構11で消費されている待機電力を算出し、この待機電力が所定の値以下(例えば、約12W以下)となっている時間(オフ時間)をカウントする。その上で、電力計測部22は、オフ時間が所定時間(例えば60秒)以上となった場合に、スイッチ操作部23に指令を出す。オフ時間は任意に設定可能である。
【0028】
スイッチ操作部23は、電力計測部22からの指示に従い、スイッチ部21を作動させ、主電源ラインをオフさせるように動作する。
他の構成や作動態様、奏する作用効果は、第1実施形態と略同様であるため、説明を省略する。
[第3実施形態]
次に、本発明に係るマッサージ機の第3実施形態について述べる。
【0029】
第3実施形態が第1実施形態と大きく異なる点は、待機回路20を実現するCPU(演算装置)と、マッサージ機構11を制御する制御部8を実現しているCPUとが同一とされている点にある。
詳しくは図4に示すように、本実施形態のマッサージ機構11は、1又は複数の電動モータ7を有しており、その駆動時間、駆動速度、回転方向などは待機回路20により制御される。電動モータ7を駆動するための電力は、椅子型マッサージ機1内に配備された電源部9により供給される。
【0030】
待機回路20は、スイッチ部21を有すると共に、第1実施形態の電力計測部22に替えて信号検知部27を有している。
スイッチ部21は、椅子型マッサージ機1の電源部9に商用の電力を供給するラインを入り切りするものであり、電磁リレーで構成されている。
信号検知部27は、制御部8から電動モータ7へ送られる制御信号Sを検知すると共に、制御信号Sの検知される時間を計測するよう構成されている。制御信号Sの検知には「制御信号Sが非送信である状態」を検知することも含む。例えば、信号検知部27は「電動モータ7への停止信号Sが出されている時間」や「電動モータ7への駆動信号Sが出されていない時間」などを検知する。
【0031】
なお、信号検知部27と制御部8とは同一のCPUにて構成されている(制御部8に待機回路20が組み込まれている)ため、信号検知部27は「制御部8がどのような制御信号Sを出しているか」を容易に知ることができる。
加えて、待機回路20及び制御部8を構成するCPUの駆動電源は、電源部9とは別に設けられた給電部25とされており、スイッチ部21の入り切りに関係なく、CPUへは常時、電源の供給が行われる。この給電部25は、低電力で動作可能な電子部品から構成され、作動時の電力は1Wにも満たず低電力駆動可能となっている。
【0032】
信号検知部27は、駆動信号Sの停止時間や停止信号Sの出力時間(オフ時間)をカウントする機能も有している。その上で、信号検知部27は、オフ時間が所定時間(例えば60秒)以上となった場合に、スイッチ操作部23に指令を出す。
スイッチ操作部23は、信号検知部27からの指示に従い、スイッチ部21を作動させ、主電源ラインをオフさせるように動作する。
【0033】
なお、待機回路20には、スイッチ部21を強制的にオン状態とすると共に、信号検知部27を初期の状態(例えば、オフ時間をゼロ)とするための外部リセットスイッチ26(解除スイッチ)が設けられている。
この外部リセットスイッチ26を押すことで、電源部9への通電が再び行われ、マッサージ機構11が動作可能、すなわちマッサージ施術可能な状況となる。本実施形態の場合、外部リセットスイッチ26を別途設けているが、マッサージ開始スイッチ(操作スイッチ)の操作を検知して、上記リセット動作をするようにしてもよい。
【0034】
以上述べた構成により、非マッサージ動作時において待機回路20が作動したとしても、消費電力は1Wにも満たず、マッサージ機構11を駆動するための電源部9の待機電力の50分の1以下に抑えることができる。
なお、今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0035】
例えば、椅子型マッサージ機1を例示し、待機回路20の構成・動作について説明を行ったが、本発明の待機回路20を小型マッサージ機や手持ち型マッサージ機に搭載しても何ら問題はない。その場合、小型マッサージ機や手持ち型マッサージ機の内部に待機回路20を組み込んでもよいが、マッサージ機本体とは別体で構成し、マッサージ機の外部に取り付けてもい。小型マッサージ機や手持ち型マッサージ機の場合、多くは電源コンセントに直接取り付け可能な外付け変圧器を有するものとなっているが、この外付け変圧器内に待機回路20を設けてもよい。
【0036】
また、椅子型マッサージ機1内に既に存在する制御部8に待機回路20の機能を持たせることも可能である。
また、待機回路20の構成部品に何ら制約はないが、損失の少ない変圧トランス、低電力型のCPUを用いることで、待機回路20自体ひいてはマッサージ機1自体の待機電力を少なくすることができる。待機状態に入っていることを使用者に知らしめるためのLEDを設けることは非常に好ましいが、このLEDを無くすことで、さらなる低電力化も可能である。
【産業上の利用可能性】
【0037】
本発明に開示される待機回路は、マッサージ機のみならず健康運動器などにも搭載可能である。
【符号の説明】
【0038】
1 椅子型マッサージ機
2 座部
3 肘掛部
4 背もたれ部
5 フットレスト部
6 マッサージ部
6A 背部マッサージ部
6B 下肢用マッサージ部
7 電動モータ
8 制御部
9 電源部
10 主電源スイッチ
11 マッサージ機構
20 待機回路
21 スイッチ部
22 電力計測部
23 スイッチ操作部
24 電流計
25 給電部
26 外部リセットスイッチ
27 信号検知部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
使用者の施療部をマッサージするマッサージ機構と、前記マッサージ機構に電力を供給する電源部と、非マッサージ時の消費電力である待機電力を最小とするための待機回路とを有していて、
前記待機回路は、前記マッサージ機構及び/又は電源部の待機電力より少ない消費電力で作動可能な電気回路で構成されており、前記マッサージ機構での非マッサージ時間が所定時間を超えた場合に、前記電源部への電力供給を遮断するように構成されていることを特徴とするマッサージ機。
【請求項2】
前記待機回路は、
前記電源部に電力を供給するラインを入り切りするスイッチ部と、前記電源部及び/又はマッサージ機構で消費される電力及びその電力の供給時間を計測する電力計測部と、前記電力計測部の結果を基に、前記スイッチ部を操作するスイッチ操作部と、前記電力計測部及びスイッチ操作部に電力を供給する給電部と、を有し、
前記電力計測部、スイッチ操作部及び給電部での全消費電力が、前記マッサージ機構及び/又は電源部の待機電力より少ない消費電力となるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載のマッサージ機。
【請求項3】
前記マッサージ機構を制御する制御部が設けられ、
前記待機回路は、
前記電源部に電力を供給するラインを入り切りするスイッチ部と、前記制御部からの制御信号を検知すると共に当該制御信号が検知される時間を計測する信号検知部と、前記信号検知部の結果を基に、前記スイッチ部を操作するスイッチ操作部と、前記信号検知部及びスイッチ操作部に電力を供給する給電部と、を有し、
前記信号検知部、スイッチ操作部及び給電部での全消費電力が、前記マッサージ機構及び/又は電源部の待機電力より少ない消費電力となるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載のマッサージ機。
【請求項4】
前記制御部内に前記待機回路が組み込まれていると共に、前記給電部は制御部への電力を供給するように構成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のマッサージ機。
【請求項5】
前記待機回路には、前記スイッチ部を強制的にオン状態とする外部リセットスイッチが設けられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のマッサージ機。
【請求項6】
前記待機回路が、マッサージ機本体とは別体で構成され、且つマッサージ機の外部に取り付けられていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のマッサージ機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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