マッサージ機
【課題】身体に熱を付与すること、および多様な揉み感を身体に付与することのできるマッサージ機を提供する。
【解決手段】マッサージ機には、身体をマッサージする揉み玉60と、身体に熱を付与する温熱部材70とが互いに対応して設けられている。温熱部材70は、揉み玉60の施術部材63よりも硬い。そしてマッサージ機においては、温熱部材70を身体に接触させて身体をマッサージする第2施術動作が行なわれる。
【解決手段】マッサージ機には、身体をマッサージする揉み玉60と、身体に熱を付与する温熱部材70とが互いに対応して設けられている。温熱部材70は、揉み玉60の施術部材63よりも硬い。そしてマッサージ機においては、温熱部材70を身体に接触させて身体をマッサージする第2施術動作が行なわれる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、身体を施術する揉み玉と、身体に熱を付与する温熱部材とを含み、揉み玉と温熱部材とが互いに対応して設けられているマッサージ機に関する。
【背景技術】
【0002】
上記マッサージ機として、特許文献1に記載のものが知られている。
同文献のマッサージ機においては、温熱部材を身体に向けて接近させること、および温熱部材を身体から離間させることが可能なアクチュエータが設けられている。そして、身体に熱を付与するときには、アクチュエータにより温熱部材を身体に接近させる。また、身体に熱を付与しないときには、アクチュエータにより温熱部材を身体から離間させる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−56017号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記マッサージ機においては、温熱部材により身体に熱を付与しながら揉み玉によるマッサージを行なうことができる点において、温熱部材が設けられていないマッサージ機と比較して多様なマッサージを行なうことができる。しかし、身体に付与する揉み感については改善の余地が残されている。
【0005】
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、身体に熱を付与すること、および多様な揉み感を身体に付与することのできるマッサージ機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するための手段を以下に記載する。
・本発明のマッサージ機は、身体をマッサージする揉み玉と、前記身体に熱を付与する温熱部材とを含み、前記揉み玉と前記温熱部材とが互いに対応して設けられ、前記揉み玉のうちの前記身体に接触する部分を接触部分として、前記温熱部材が前記接触部分よりも硬いこと、ならびに、前記温熱部材を前記身体に接触させて前記身体をマッサージする施術動作Aが行なわれることを特徴としている。
【0007】
・このマッサージ機においては、前記揉み玉および前記温熱部材のうちの前記揉み玉のみを前記身体に接触させて前記身体をマッサージする施術動作Bが行なわれること、ならびに、前記施術動作Aには、前記揉み玉および前記温熱部材の双方を前記身体に接触させて前記身体をマッサージする施術動作A1、および前記揉み玉および前記温熱部材のうちの前記温熱部材のみを前記身体に接触させて前記身体をマッサージする施術動作A2の少なくとも一方が含まれていることが好ましい。
【0008】
・このマッサージ機においては、前記揉み玉の動作状態に応じて前記施術動作Aまたは前記施術動作Bが選択されることが好ましい。
・このマッサージ機においては、前記身体をマッサージするための突起が前記温熱部材に設けられていることが好ましい。
【0009】
・このマッサージ機においては、前記揉み玉の押し付け量を変更する押し付け量変更機構が設けられていることが好ましい。
・このマッサージ機においては、前記揉み玉と前記温熱部材との相対距離を変更するアクチュエータが設けられていることが好ましい。
【0010】
・このマッサージきにおいては、前記温熱部材を前記揉み玉に対して移動させる動作、および前記温熱部材を前記揉み玉に対して回転させる動作の少なくとも一方を行うアクチュエータが設けられていることが好ましい。
【0011】
・このマッサージきにおいては、前記揉み玉を前記温熱部材に対して移動させるアクチュエータが設けられていることが好ましい。
・このマッサージ機においては、前記施術動作Aが行なわれるときに前記温熱部材の温度が制御されることが好ましい。
【0012】
・このマッサージ機においては、前記温熱部材の移動量に応じて前記温熱部材の温度が制御されることが好ましい。
・このマッサージ機においては、前記施術動作Aのときの前記温熱部材の温度の制御と、前記施術動作Bのときの前記温熱部材の温度の制御とが互いに異なることが好ましい。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、身体に熱を付与すること、および多様な揉み感を身体に付与することのできるマッサージ機を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の第1実施形態のマッサージ機について、(a)はその側面構造を示す側面図、(b)はその正面構造を示す正面図。
【図2】同実施形態のマッサージ機について、(a)は施術機構の断面構造を示す断面図、(b)は同(a)の矢視Aの側面構造を示す側面図。
【図3】同実施形態のマッサージ機について、施術機構の側面構造を示す側面図。
【図4】同実施形態のマッサージ機について、身体の施術態様を示す模式図であり、(a)は第1施術動作のときの模式図、(b)は第2施術動作のときの模式図。
【図5】本発明の第2実施形態のマッサージ機について、施術機構の一部の側面構造を示す側面図。
【図6】同実施形態のマッサージ機について、身体の施術態様を示す模式図であり、(a)は第1接触態様のときの模式図、(b)は第2接触態様のときの模式図、(c)は第3接触態様のときの模式図。
【図7】本発明の第3実施形態のマッサージ機について、施術機構の断面構造を示す断面図。
【図8】同実施形態のマッサージ機について、図7の矢視Bの側面構造を示す側面図であり、(a)は温熱部材の回転位置が基準位置のときの側面図、(b)は温熱部材が基準位置から回転したときの側面図、(c)は温熱部材が同(b)の位置からさらに回転したときの側面図。
【図9】本発明の第4実施形態のマッサージ機について、施術機構の一部の側面構造を示す側面図であり、(a)は温熱部材の相対位置が基準位置のときの側面図、(b)は温熱部材が基準位置から接近方向に移動したときの側面図、(c)は温熱部材が基準位置から離間方向に移動したときの側面図。
【図10】本発明の第5実施形態のマッサージ機について、施術機構の一部の側面構造を示す側面図であり、(a)は第1施術動作のときの側面図、(b)は第2施術動作のときの側面図。
【図11】本発明のその他の実施形態のマッサージ機について、施術機構の一部の断面構造を示す断面図。
【図12】本発明のその他の実施形態のマッサージ機について、施術機構の一部の正面構造を示す正面図であり、(a)は温熱部材が揉み玉に収容された状態を示す正面図、(b)は温熱部材が揉み玉から突出した状態を示す正面図。
【発明を実施するための形態】
【0015】
(第1実施形態)
図1〜図4を参照して、本発明の第1実施形態について説明する。
図1に示されるように、マッサージ機1には、臀部を支持する座部10と、脚を支持するオットマン11と、背中を支持する背もたれ12と、各腕を支持する一対の肘掛13とが設けられている。またこの他に、座部10に対するオットマン11の姿勢を変更する第1姿勢変更機構20と、座部10に対する背もたれ12の姿勢を変更する第2姿勢変更機構30とが設けられている。
【0016】
背もたれ12の背フレーム12Aには、腰、背中、肩、および首等の施術部分を揉みほぐす施術機構40が取り付けられている。施術機構40は、背フレーム12Aに沿って移動することが可能な状態で背フレーム12Aに取り付けられている。
【0017】
マッサージ機1には、各姿勢変更機構20,30、および施術機構40を制御する制御部が設けられている。
第1姿勢変更機構20には、駆動源となる第1電動モータ21と、同モータ21の出力軸に接続された第1ボールねじ22とが設けられている。第1ボールねじ22はオットマン11にも接続されている。
【0018】
第2姿勢変更機構30には、駆動源となる第2電動モータ31と、同モータ31の出力軸に接続された第2ボールねじ32とが設けられている。第2ボールねじ32は背もたれ12にも接続されている。
【0019】
オットマン11の動作について説明する。
オットマン11は、座部10とオットマン11との接続部分まわりを回転することによりその姿勢が変更される。以下では、オットマン11に脚が支持された状態において、膝関節が伸びるようにオットマン11が回転する方向を「上昇方向」とし、オットマン11が回転する方向において上昇方向と反対方向を「下降方向」とする。
【0020】
第1電動モータ21が正転するとき、第1ボールねじ22がその軸方向においてオットマン11に向けて移動する。これにともない、オットマン11が上昇方向に向けて回転する。
【0021】
第1電動モータ21が逆転するとき、第1ボールねじ22がその軸方向においてオットマン11から離間する方向に移動する。これにともない、オットマン11が下降方向に向けて回転する。
【0022】
背もたれ12の動作について説明する。
背もたれ12は、座部10と背もたれ12との接続部分まわりを回転することによりその姿勢が変更される。以下では、座部10に対して背もたれ12が起き上がる方向を「上昇方向」とし、上昇方向と反対方向を「下降方向」とする。
【0023】
第2電動モータ31が正転するとき、第2ボールねじ32がその軸方向において背もたれ12に向けて移動する。これにともない、背もたれ12が上昇方向に向けて回転する。
第2電動モータ31が逆転するとき、第2ボールねじ32がその軸方向において背もたれ12から離間する方向に移動する。これにともない、背もたれ12が下降方向に向けて移動する。
【0024】
図2を参照して、施術機構40の詳細な構成について説明する。
施術機構40には、駆動源となる駆動部41と、身体を揉みほぐすための一対の揉み玉60と、身体に熱を与える一対の温熱部材70と、揉み玉60および温熱部材70のそれぞれを駆動部41に対して支持する一対の支持機構50とが設けられている。またこの他に、図1の背フレーム12Aに沿って移動するための移動機構が設けられている。なお、支持機構50は「押し付け量変更機構」に相当する。
【0025】
各支持機構50には、駆動部41に接続されるアーム51と、揉み玉60および温熱部材70のそれぞれを支持する支持軸52とが設けられている。アーム51の先端部分には、同アーム51と直交するように支持軸52が取り付けられている。
【0026】
各支持軸52の軸方向において隣り合うように揉み玉60および温熱部材70のそれぞれが各支持軸52に取り付けられている。すなわち揉み玉60と温熱部材70とが互いに対応して設けられている。
【0027】
支持軸52の先端部分に揉み玉60が取り付けられている。支持軸52において先端部分よりもアーム51に近い部分に温熱部材70が取り付けられている。また、揉み玉60は、支持軸52に対する回転が可能な状態で取り付けられている。温熱部材70は、支持軸52に対する回転が不能な状態で取り付けられている。
【0028】
揉み玉60には、支持軸52に対する回転が可能な状態で取り付けられる一対の軸受部材62と、これら軸受部材62に取り付けられる基部61と、基部61に取り付けられる施術部材63とが設けられている。揉み玉60においては、支持軸52に対して一対の軸受部材62、基部61、および施術部材63が一体に回転する。なお、施術部材63は「揉み玉の接触部分」に相当する。
【0029】
一対の軸受部材62は、支持軸52の軸方向に互いに離間した状態で支持軸52に取り付けられている。
基部61は、円環形状として設けられている。支持軸52の軸方向において、一対の軸受部材62の間に基部61が挟まれている。
【0030】
施術部材63は、温熱部材70よりも柔らかい弾性体により構成されている。施術部材63は、円環形状として設けられている。この施術部材63の内部に一対の軸受部材62および基部61が収容されている。
【0031】
図2(b)に示されるように、温熱部材70には、金属製のハウジング71が設けられている。ハウジング71の内部には、ハウジング71に熱を伝えるヒータ72が収容されている。温熱部材70は、基部61および施術部材63よりも硬い。
【0032】
ハウジング71には、ヒータ72の大部分が収容される本体部分71Aと、身体を施術するための施術部分71Bとが設けられている。施術部分71Bは、支持軸52を中心とする円弧形状として設けられている。
【0033】
図3を参照して、施術機構40のアーム51の動作について説明する。
アーム51は、中心軸CAを中心として回動する。これにともない、駆動部41と揉み玉60との間の距離(以下、「突出距離DP」)が変化する。
【0034】
以下では、突出距離DPが最も小さくなるアーム51の位置を「最小位置」とし、突出距離DPが最も大きくなるアーム51の位置を「最大位置」とする。
アーム51は、最小位置から最大位置までの範囲にわたり回動する。また、最小位置から最大位置に向けて回動するにつれて突出距離DPが大きくなる。
【0035】
この突出距離DPに応じてアーム51が身体の施術部位に向けて揉み玉60および温熱部材70を押し付ける力(以下、「押付力FP」)が次のように変化する。このとき、施術機構40に対する身体の施術部分の位置は一定であるとする。
(a)突出距離DPが大きくなるにつれて、押付力FPが大きくなる。
(b)最小位置においては、押付力FPが最小となる。
(c)最大位置においては、押付力FPが最大となる。
【0036】
図4を参照して、施術機構40による身体の施術態様について説明する。なお、図4では身体の施術部分として背中を施術する態様を示している。
マッサージ機1においては、温熱部材70により身体の施術部分に熱を与えるとともに少なくとも揉み玉60を用いて身体の施術部分を揉みほぐす温熱施術モードが設けられている。
【0037】
温熱施術モードでは、アーム51の動作に応じて次の第1施術動作および第2施術動作に変更される。なお、第1施術動作は「施術動作B」に相当する。また、第2施術動作は「施術動作A」および「施術動作A1」に相当する。
(第1施術動作)揉み玉60のみで身体の施術部分をマッサージする(図4(a))。
(第2施術動作)揉み玉60および温熱部材70の双方で身体の施術部分をマッサージする(図4(b))。
【0038】
第1施術動作から第2施術動作への変更は、次のように行われる。すなわち、アーム51を最小位置から最大位置に向けて回動させることにより、揉み玉60の施術部材63を弾性変形させる量(以下、「弾性変形量」)を大きくする。そして、温熱部材70の施術部分71Bと施術部材63との間の距離(以下、「距離DA」)と上記弾性変形量とが同一となるとき、温熱部材70の施術部分71Bが身体の施術部分に接触する。これにより、第2施術動作となる。なお、距離DAは揉み玉と温熱部材との相対距離に相当する。
【0039】
第2施術動作から第1施術動作への変更は、次のように行われる。すなわち、アーム51を最大位置から最小位置に向けて回動させることにより、弾性変形量を小さくする。この弾性変形量が距離DAよりも小さくなるとき、温熱部材70の施術部分71Bが身体の施術部分から離間する。これにより、第1施術動作となる。
【0040】
第1施術動作において、揉み玉60の弾性変形量を変更することにより、すなわちアーム51の回動動作による押付力FPを変更することにより、揉み玉60が身体の施術部分に押し付ける力が変更される。すなわち、第1施術動作において、押付力FPを大きくするにつれて、揉み玉60が身体の施術部分を押し付ける力が大きくなる。
【0041】
また、第2施術動作において、アーム51の回動動作による押付力FPを変更することにより、温熱部材70が身体の施術部分に押し付ける力が変更される。すなわち、第2施術動作において、押付力FPを大きくするにつれて、温熱部材70が身体の施術部分を押し付ける力が大きくなる。
【0042】
(実施形態の効果)
本実施形態のマッサージ機1によれば以下の効果が得られる。
(1)マッサージ機1においては、施術機構40により揉み玉60および温熱部材70で身体の施術部分をマッサージする第2施術動作を有している。この構成によれば、揉み玉60のみで身体の施術部分をマッサージする第1施術動作と、揉み玉60および温熱部材70で身体の施術部分をマッサージする第2施術動作とを変更することが可能となる。したがって、揉み玉60のみで身体をマッサージするのみの構造と比較して、多様な揉み味を身体に与えることができる。すなわち、揉み玉60を身体に押し付けることによりソフトなマッサージを身体に与えることに加え、温熱部材70を身体に押し付けることにより局所的かつしっかりしたマッサージを身体に与えることができる。
【0043】
(2)マッサージ機1においては、アーム51の回動動作による押付力FPに応じて第2施術動作における温熱部材70の身体の施術部分に押し付ける力が変更される。この構成によれば、温熱部材70を一定の力により身体の施術部分に押し付ける構造と比較して、多様な揉み味を身体に与えることができる。
【0044】
(第2実施形態)
図5および図6を参照して、本発明の第2実施形態について説明する。なお、本実施形態のマッサージ機1は、第1実施形態のマッサージ機1の一部を変更したものとして構成されている。このため、以下では第1実施形態のマッサージ機1と異なる点の詳細を説明し、同実施形態と共通する構成については同一の符号を付してその説明の一部または全部を省略する。
【0045】
第1実施形態のマッサージ機1においては、温熱部材70の施術部分71Bが支持軸52を中心とする円弧形状として形成されている。これに対して、本実施形態のマッサージ機1においては、上記施術部分71Bの形状を円弧形状とは異なる形状として形成されている。
【0046】
図5に示されるように、温熱部材70の施術部分71Bは、支持軸52を中心とし、かつアーム51が延びる方向を長軸とする楕円形状として形成されている。以下では、施術部分71Bの長軸に沿う方向を「長軸方向」とし、この長軸方向に直交する方向を「短軸方向」とする。また、施術部分71Bの長軸方向の端部を「先端部分71C」とする。なお、この先端部分71Cは「突起」に相当する。
【0047】
揉み玉60の施術部材63と温熱部材70の施術部分71Bとの間の長軸方向の距離DA1は、施術部材63と施術部分71Bとの間の短軸方向の距離DA2よりも小さい。また、施術部分71Bの楕円形状に沿う方向において、長軸方向から短軸方向に向かうにつれて、距離DAが大きくなる。
【0048】
図6を参照して、施術機構40により身体にマッサージする態様について説明する。
本実施形態のマッサージ機1においても温熱施術モードにより第1施術動作および第2施術動作によるマッサージが行われる。
【0049】
第2施術動作において、アーム51の回動動作により温熱部材70の施術部分71Bが身体の施術部分に接触する態様が次のように変更される。
(第1接触態様)施術部分71Bの先端部分71Cが身体の施術部分に接触する。
(第2接触態様)施術部分71Bの短軸方向の部分が身体の施術部分に接触する。
(第3接触態様)施術部分71Bの短軸方向の部分と先端部分71Cとの間の部分が身体の施術部分に接触する。
【0050】
第1施術動作から第2施術動作の第1接触態様に変更されるとき、第1施術動作から第2施術動作の第2接触態様および第3接触態様に変更されるときよりも揉み玉60の弾性変形量が小さい。また、第1施術動作から第2施術動作の第3接触態様に変更されるとき、第1施術動作から第2施術動作の第2接触態様に変更されるときよりも揉み玉60の弾性変形量が小さい。
【0051】
このため、アーム51の押付力FPが等しい場合、第2接触形態および第3接触形態と比較して、第1接触形態は身体の施術部分に対して温熱部材70を押し付ける力が大きくなる。
【0052】
また、第1接触態様における施術部分71Bと身体の施術部分との接触面積は、第2接触態様および第3接触態様における施術部分71Bと身体の施術部分との接触面積よりも小さい。このため、第1接触態様では、先端部分71Cにより身体の施術部分を押し付けるため、第2接触態様および第3接触態様よりも身体の施術部分への圧力が大きくなる。
【0053】
(実施形態の効果)
本実施形態のマッサージ機1によれば、第1実施形態の(1)および(2)の効果に加え、以下の(3)〜(6)の効果が得られる。
【0054】
(3)マッサージ機1においては、温熱部材70が楕円形状として設けられている。この構成によれば、第2施術動作において、アーム51の回動動作により温熱部材70の施術部分71Bを第1接触態様〜第3接触態様のいずれかに変更することが可能となる。したがって、より多様な揉み味を身体に与えることができる。
【0055】
(4)マッサージ機1においては、第1接触態様において温熱部材70の先端部分71Cにより身体の施術部分をマッサージする。この構成によれば、第2接触態様および第3接触態様と比較して、局所的な部分を揉みほぐすことができる。
【0056】
(5)マッサージ機1においては、揉み玉60の施術部材63と温熱部材70の施術部分71Bとの間の長軸方向の距離DA1は、施術部材63と施術部分71Bとの間の短軸方向の距離DA2よりも小さい。この構成によれば、第1接触態様に変更したとき、弱い押付力FPであったとしても身体の施術部分に温熱部材70の先端部分71Cが接触する。したがって、より多様な揉み味を身体に与えることができる。
【0057】
一方、第1施術動作において、施術部分71Bの短軸方向に対応する施術部材63の部分を用いて身体の施術部分にマッサージする場合、施術部分71Bの長軸方向に対応する施術部材63の部分よりも施術部材63の弾性変形量を大きくすることができる。したがって、身体の施術部分において、広い範囲にわたり揉み玉60の押付力FPが大きいマッサージを実現することができる。したがって、より多様な揉み味を身体に与えることができる。
【0058】
(第3実施形態)
図7および図8を参照して、本発明の第3実施形態について説明する。なお、本実施形態のマッサージ機1は、第2実施形態のマッサージ機1の一部を変更したものとして構成されている。このため、以下では第2実施形態のマッサージ機1と異なる点の詳細を説明し、同実施形態と共通する構成については同一の符号を付してその説明の一部または全部を省略する。
【0059】
第2実施形態のマッサージ機1においては、温熱部材70の施術部分71Bがアーム51に対する回転が不能な状態で支持軸52に取り付けられている。これに対して、本実施形態のマッサージ機1においては、温熱部材80の一部がアーム51に対する回転が可能な状態で支持軸52に取り付けられている。
【0060】
図7に示されるように、施術機構40には、温熱部材80と、揉み玉60と温熱部材80との相対位置を変更するためのアクチュエータ90とが設けられている。アクチュエータ90は、各温熱部材80に対して設けられている。アクチュエータ90としては、駆動源となる電動モータと、電動モータの回転を減速して温熱部材80に伝える減速機構とが設けられている。
【0061】
支持軸52の軸方向において隣り合うように揉み玉60および温熱部材80が各支持軸52に取り付けられている。すなわち揉み玉60と温熱部材80とが互いに対応して設けられている。
【0062】
支持軸52の先端部分に温熱部材80が取り付けられている。支持軸52の軸方向において、温熱部材80よりもアーム51に近い部分に揉み玉60が取り付けられている。
温熱部材80には、ヒータ72を内部に収容する金属製のハウジング81と、ハウジング81に対する回転が可能な状態で同ハウジング81に取り付けられる金属製の施術部材82とが設けられている。また、ヒータ72の熱は、ハウジング81を介して施術部材82に伝えられる。
【0063】
ハウジング81には、ハウジング81に対する施術部材82の回転の中心となる中心軸部81Aと、支持軸52の先端部分が挿入される挿入部分81Bとが設けられている。施術部材82は、中心軸部81Aに取り付けられている。この中心軸部81Aは、支持軸52と同軸となる。
【0064】
アクチュエータ90は、施術部材82に接続されている。そして、アクチュエータ90が駆動することにより、中心軸部81Aを中心としてハウジング81に対して施術部材82が回転する。
【0065】
図8を参照して、ハウジング81に対する施術部材82の回転態様について説明する。
これにより、図8(a)〜(c)に示されるように、施術部材82の長軸方向の端部(以下、「先端部分82A」)がアーム51に対して次のように変更される。なお、先端部分82Aは「突起」に相当する。
(a)施術部材82の先端部分82Aがアーム51の延びる方向と平行する。
(b)施術部材82の先端部分82Aがアーム51の延びる方向と傾斜する。
(c)施術部材82の先端部分82Aがアーム51の延びる方向と直交する。
【0066】
施術機構40による身体への施術態様について説明する。
本実施形態のマッサージ機1においても温熱施術モードにより第1施術動作および第2施術動作によるマッサージが行われる。加えて、アクチュエータ90を用いて施術部材82を回転させることにより、アーム51の回動動作によらず第2実施形態において述べた第1接触態様〜第3接触態様のいずれかに変更する。
【0067】
このため、次のような形態に変更することができる。以下では、最小位置と最大位置との間のアーム51の位置を「中間位置」とする。
(形態1)アーム51が最小位置、かつ第1接触態様。
(形態2)アーム51が最小位置、かつ第2接触態様。
(形態3)アーム51が最小位置、かつ第3接触態様。
(形態4)アーム51が最大位置、かつ第1接触態様。
(形態5)アーム51が最大位置、かつ第2接触態様。
(形態6)アーム51が最大位置、かつ第3接触態様。
(形態7)アーム51が中間位置、かつ第1接触態様。
(形態8)アーム51が中間位置、かつ第2接触態様。
(形態9)アーム51が中間位置、かつ第3接触態様。
【0068】
(実施形態の効果)
本実施形態のマッサージ機1によれば、第1実施形態の(1)および(2)の効果、および第2実施形態の(3)〜(6)の効果に加え、以下の(7)および(8)の効果が得られる。
【0069】
(7)マッサージ機1においては、アクチュエータ90により施術部材82が回転することによりアーム51の回動動作によらず第3接触態様が設けられている。したがって、多様な揉み味を身体に与えることができる。
【0070】
(8)マッサージ機1においては、アクチュエータ90により施術部材82が回転することにより第1接触態様〜第3接触態様のいずれかに変更される。この構成によれば、アーム51の回動動作によらず、第1接触態様〜第3接触態様のいずれかに変更される。すなわち、上述の(形態1)〜(形態9)に変更される。この構成によれば、上記(形態1)〜(形態9)の状態において、身体の施術部分に対して第1施術動作および第2施術動作による施術を行うことにより、第1施術動作および第2施術動作の中においても押付力FPの大きさにより多様な揉み味を実現することができる。
【0071】
(第4実施形態)
図9を参照して、本発明の第4実施形態について説明する。なお本実施形態のマッサージ機1は、第3実施形態のマッサージ機1の一部を変更したものとして構成されている。このため、以下では第3実施形態のマッサージ機1と異なる点の詳細を説明し、同実施形態と共通する構成については同一の符号を付してその説明の一部または全部を省略する。
【0072】
第3実施形態のマッサージ機1では、揉み玉60と温熱部材70との相対位置が固定されている。これに対して、本実施形態のマッサージ機1では、揉み玉60と温熱部材100との相対位置が変更される。
【0073】
図9(a)に示されるように、温熱部材100には、金属製のハウジング110が設けられている。ハウジング110には、その内部にヒータ72を収容する本体部分110Aと、身体の施術部分に施術するための施術部分110Bとが設けられている。またこの他に、ハウジング110には、その周面に3つの突起、すなわち第1突起111、第2突起112、および第3突起113が設けられている。また、ハウジング110には、長孔形状の開口部分114が設けられている。開口部分114の内周部分の一部には、ギヤ部分114Aが設けられている。
【0074】
アクチュエータ120には、駆動源となる電動モータ121と、この電動モータ121の出力軸に接続される回転軸部122とが設けられている。回転軸部122の外周部分には、ギヤ部分122Aが設けられている。回転軸部122は、開口部分114に挿入されている。このため、回転軸部122のギヤ部分122Aと開口部分114のギヤ部分114Aとは互いに噛み合う。
【0075】
次に、揉み玉60に対する温熱部材100の移動態様について説明する。なお、以下では、図9(a)に示される揉み玉60に対する温熱部材100の位置を「基準位置」とする。また、アクチュエータ120により揉み玉60および温熱部材100の相対位置を変更するように温熱部材100が移動する方向を「移動方向」とする。この移動方向において、温熱部材100が身体の施術部分から離れる方向を「離間方向」とし、温熱部材100が身体の施術部分に近づく方向を「接近方向」とする。
【0076】
電動モータ121が正転することにともない、回転軸部122が正転するとき、回転軸部122のギヤ部分122Aとハウジング110の開口部分114のギヤ部分114Aとの噛み合いにより、基準位置よりも温熱部材100が接近方向に移動する。
【0077】
そして、図9(b)に示されるように、開口部分114の離間方向の端部と回転軸部122とが接触する位置まで温熱部材100が移動したとき、揉み玉60および温熱部材100の相対位置として、温熱部材100が身体の施術部分から最も接近した位置となる。このため、移動方向における距離DAが最も小さくなる。
【0078】
電動モータ121が逆転することにともない、回転軸部122が逆転するとき、回転軸部122のギヤ部分122Aとハウジング110の開口部分114のギヤ部分114Aとの噛み合いにより、基準位置よりも温熱部材100が離間方向に移動する。
【0079】
そして、図9(c)に示されるように、開口部分114の接近方向の端部と回転軸部122とが接触する位置まで温熱部材100が移動したとき、揉み玉60および温熱部材100の相対位置として、温熱部材100が身体の施術部分に最も離間した位置となる。このため、移動方向における距離DAが最も大きくなる。
【0080】
次に、施術機構40による身体への施術態様について説明する。
本実施形態のマッサージ機1においても温熱施術モードにより第1施術動作および第2施術動作によるマッサージが行われる。
【0081】
また、揉み玉60と温熱部材100との相対位置およびアーム51の位置の関係を次のように変更する。なお、以下では、揉み玉60と温熱部材100との相対位置を単に「相対位置」とし、図9(b)に示される相対位置を「最大離間位置」とし、図9(c)に示される相対位置を「最大接近位置」とする。また、基準位置と最大離間位置との間の相対位置を「中間離間位置」とし、基準位置と最大接近位置との間の相対位置を「中間接近位置」とする。
(関係1)アーム51が最小位置、かつ相対位置が最大離間位置。
(関係2)アーム51が最小位置、かつ相対位置が中間離間位置。
(関係3)アーム51が最小位置、かつ相対位置が基準位置。
(関係4)アーム51が最小位置、かつ相対位置が中間接近位置。
(関係5)アーム51が最小位置、かつ相対位置が最大接近位置。
(関係6)アーム51が中間位置、かつ相対位置が最大離間位置。
(関係7)アーム51が中間位置、かつ相対位置が中間離間位置。
(関係8)アーム51が中間位置、かつ相対位置が基準位置。
(関係9)アーム51が中間位置、かつ相対位置が中間接近位置。
(関係10)アーム51が中間位置、かつ相対位置が最大接近位置。
(関係11)アーム51が最大位置、かつ相対位置が最大離間位置。
(関係12)アーム51が最大位置、かつ相対位置が中間離間位置。
(関係13)アーム51が最大位置、かつ相対位置が基準位置。
(関係14)アーム51が最大位置、かつ相対位置が中間接近位置。
(関係15)アーム51が最大位置、かつ相対位置が最大接近位置。
【0082】
(実施形態の効果)
本実施形態のマッサージ機1によれば、第1実施形態の(1)および(2)の効果、および第2実施形態の(3)〜(6)の効果に加え、以下の(9)の効果が得られる。
【0083】
(9)マッサージ機1においては、アクチュエータ120により揉み玉60および温熱部材100の相対的な距離が変更される。この構成によれば、アーム51の位置によらず温熱部材100を身体の施術部分に接触することが可能となる。すなわち、上述の(関係1)〜(関係15)に変更することが可能となる。したがって、上記(関係1)〜(関係15)の状態において、身体の施術部分に対して第1施術動作および第2施術動作による施術を行うことにより、第1施術動作および第2施術動作においても押付力FPの大きさにより多様な揉み味を実現することができる。
【0084】
(第5実施形態)
図10を参照して、本発明の第5実施形態について説明する。なお、本実施形態のマッサージ機1は、第1実施形態のマッサージ機1の一部を変更したものとして構成されている。このため、以下では第1実施形態のマッサージ機1と異なる点の詳細を説明し、同実施形態と共通する構成については同一の符号を付してその説明の一部または全部を省略する。
【0085】
本実施形態のマッサージ機1では、第1実施形態のマッサージ機1に押付力FPを検出するロードセル130と、温熱部材70の温度を制御する温度制御部140とが追加された構成である。温度制御部140は、マッサージ機1の制御部の制御信号に基づいてヒータ72の温度を制御するものである。
【0086】
温度制御部140による温熱部材70の温度の制御態様について説明する。
マッサージ機1の制御部には、ロードセル130により測定された荷重と、揉み玉60の変形量との関係が記憶されている。上記関係は、実験等により予め計測されている。この制御部は、上記関係を用いてロードセル130により測定された荷重に基づいて揉み玉60の変形量を算出する。そして揉み玉60の変形量に基づいて温度制御部140に送信する制御信号を生成する。すなわち揉み玉60の変形量が大きくなるにつれてヒータ72の温度が高くなるように制御信号を生成する。
【0087】
上記制御信号に基づいて温度制御部140はヒータ72を次のように制御する。
すなわち、図10(b)に示される揉み玉60の変形量が相対的に大きいときの温熱部材70の温度を「温度A」とし、図10(a)に示される揉み玉60の変形量が相対的に小さいときの温熱部材70の温度を「温度B」としたとき、温度Bを温度Aよりも高くなるように制御する。すなわち、第1施術動作のときの温熱部材70の温度が第2施術動作のときの温熱部材70の温度よりも高くなるようにヒータ72を制御する。
【0088】
このため、身体の施術部分と温熱部材70との距離が相対的に小さいとき、温熱部材70の温度は相対的に低くなる。一方、身体の施術部分と温熱部材70との距離が相対的に大きいとき、温熱部材70の温度は相対的に高くなる。
【0089】
(実施形態の効果)
本実施形態のマッサージ機1によれば、第1実施形態の(1)〜(3)の効果に加え、以下の(10)の効果が得られる。
【0090】
(10)温熱部材70により身体の施術部分に熱を与える場合には、温熱部材70と身体の施術部分との距離が相対的に小さいときには、温熱部材70の温度を相対的に低くすることが好ましい。また、温熱部材70と身体の施術部分との距離が相対的に大きいときには、温熱部材70の温度を相対的に高くすることが好ましい。
【0091】
この点に鑑み、本実施形態のマッサージ機1においては、ロードセル130の計測結果と揉み玉60の変形量との関係に基づいて、温熱部材70の温度を制御している。この構成によれば、揉み玉60の変形量が相対的に大きい場合、温熱部材70と身体の施術部分との距離が相対的に小さいと予測される。一方、揉み玉60の変形量が相対的に小さい場合、温熱部材70と身体の施術部分との距離が相対的に大きいと予測される。このため、揉み玉60の変形量が相対的に大きい場合、温熱部材70の温度を相対的に低くし、揉み玉60の変形量が相対的に小さい場合、温熱部材70の温度を相対的に高くすることにより、身体の施術部分に熱を一様に与えることができる。
【0092】
(その他の実施形態)
本発明の実施態様は、上記各実施形態の内容に限定されるものではなく、例えば以下のように変更することもできる。また、以下の変形例は上記各実施形態についてのみ適用されるものではなく、異なる変形例同士を互いに組み合わせて実施することもできる。
【0093】
・第1〜第3および第5実施形態において、温熱部材70(80,100)と揉み玉60との配置関係を次のように変更することもできる。すなわち、図11(a)に示されるように、支持軸52の軸方向において、一対の揉み玉60A,60Bの間に温熱部材70(80,100)を配置することもできる。また、図11(b)に示されるように、支持軸52をアーム51の両方向から突出させるとともに、一方の支持軸52に揉み玉60を取り付け、かつ他方の支持軸52に温熱部材70(80,100)を取り付けることもできる。すなわち、支持軸52の軸方向に沿った方向において、アーム51が揉み玉60および温熱部材70(80,100)により挟まれる構成とすることもできる。
【0094】
・第1、第2、および第5実施形態において、温熱部材70(80,100)と揉み玉60との配置関係を第3および第4実施形態のように変更することもできる。
・第1実施形態(図2)では、温熱部材70の施術部分71Bが円弧形状として設けられているが、施術部分71Bの形状はこれに限られない。例えば、施術部分71Bに第4実施形態の温熱部材100の第1突起111〜第3突起113の少なくとも1個を設けることもできる。
【0095】
・第2実施形態(図5)では、温熱部材70の施術部分71Bが楕円形状として設けられているが、施術部分71Bの形状はこれに限られない。例えば、施術部分71Bに第4実施形態の温熱部材100の第2突起112および第3突起113の少なくとも一方を設けることもできる。
【0096】
・また、第2実施形態(図5)において、温熱部材70の施術部分71Bが第3実施形態の図8(c)に示される形状として設けることもできる。この場合、身体の施術部分として肩を施術するとき、施術部分71Bの先端部分71Cが肩に接触することにより局所的なマッサージを実現することができる。一方、身体の施術部分として背中を施術するとき、施術部分71Bと背中とが接触しにくくなるため、揉み玉60が弾性変形することにより広い面積により背中を押し付けることができる。
【0097】
・第3実施形態(図8)では、温熱部材80の施術部材82が楕円形状として設けられているが、施術部材82の形状はこれに限られない。例えば、施術部材82に第4実施形態の温熱部材100の第2突起112および第3突起113の少なくとも一方を設けることもできる。
【0098】
・第4実施形態(図9)において、温熱部材100の第1突起111〜第3突起113の少なくとも1個を省略することもできる。
・第4実施形態(図9)では、温熱部材100の施術部分110Bが円弧形状かつ同部分110Bに第1突起111〜第3突起113が設けられている形状であるが、施術部分110Bの形状はこれに限られない。例えば、施術部分110Bとして、第2実施形態の温熱部材70の施術部分71Bの楕円形状とすることもできる。
【0099】
・第5実施形態(図10)では、温熱部材70の施術部分71Bが円弧形状として設けられているが、施術部分71Bの形状はこれに限られない。例えば、施術部分71Bに第4実施形態の温熱部材100の第1突起111〜第3突起113の少なくとも1個を設けることもできる。
【0100】
・第1〜第5実施形態において、温熱部材70(80,100)を次のように変更することができる。すなわち、図12に示されるように、揉み玉150の内部に温熱部材160を収容することもできる。この場合、揉み玉150には、温熱部材160を収容するための収容部分151が設けられている。
【0101】
温熱部材160には、円形状に形成される金属製のハウジング161が設けられている。ハウジング161には、身体の施術部分に接触する突起162が設けられている。
支持軸52の内部にヒータ72が設けられる。詳細には、支持軸52には、ヒータ72を収容する開口穴52Aが設けられる。この開口穴52Aに円筒形状のヒータ72が挿入される。ヒータ72の熱は、支持軸52を介して温熱部材160に伝わる。
【0102】
図12(a)に示されるように、揉み玉60の施術部材63が弾性変形していない状態のとき、ハウジング161の突起162は施術部材63の内部に収容されている。そして、図12(b)に示されるように、揉み玉60が身体の施術部分に押し付けられることにより弾性変形するとき、突起162が身体の施術部分に接触する。
【0103】
・第2および第3実施形態において、第1接触態様のときに揉み玉60よりも温熱部材70(80)を突出させることもできる。この場合、第1施術動作および第2施術動作に加え、次の第3施術動作を設けることができる。なお、第3施術動作は「施術動作A2」に相当する。
(第3施術動作)温熱部材70のみで身体の施術部分を施術する。
【0104】
・第3実施形態(図7)の温熱部材80に第4実施形態(図9)のアクチュエータ120を設けることもできる。この場合、ハウジング81に回転軸部122が挿入される開口部分114が設けられる。この構成によれば、アクチュエータ120により揉み玉60に対して温熱部材80が移動するとともに、アクチュエータ90によりハウジング81に対して施術部材82が回転する。
【0105】
・第4実施形態(図9)において、揉み玉60と温熱部材100との相対位置が最大接近位置において揉み玉60よりも温熱部材100を突出させることもできる。この場合、上記の第3施術態様を設けることができる。
【0106】
・第4実施形態(図9)では、アクチュエータ120により揉み玉60に対して温熱部材100が移動することにより揉み玉60と温熱部材100との相対位置が変更されているが、相対位置の変更はこれに限られない。アクチュエータ120により温熱部材100に対して揉み玉60が移動することにより相対位置を変更することもできる。この場合、温熱部材100の開口部分114に相当するものが揉み玉60に設けられる。
【0107】
・また、第4実施形態(図9)の構成に加え、アクチュエータ120とは別のアクチュエータACにより温熱部材100に対して揉み玉60が移動することにより相対位置を変更することもできる。すなわち、アクチュエータ120により温熱部材70が揉み玉60に対して移動するとともに、アクチュエータACにより揉み玉60が温熱部材70に対して移動することもできる。この場合、温熱部材100の開口部分114に相当するものが揉み玉60に設けられる。
【0108】
・第4実施形態(図9)では、アクチュエータ120により揉み玉60に対して温熱部材100の全体が移動しているが、温熱部材100の移動態様はこれに限られない。例えば、温熱部材100のハウジング110の本体部分110Aおよび施術部分71Bを分割して設けるとともに、本体部分110Aに対して施術部分110Bが移動することにより揉み玉60および温熱部材100の相対位置を変更することもできる。
【0109】
・第5実施形態(図10)において、マッサージ機1の制御部(図示略)が温度制御部140を兼ねることもできる。
・第5実施形態(図10)では、ロードセル130の荷重と揉み玉60の変形量との関係を制御部に予め記憶させることにより、ロードセル130の計測結果から揉み玉60の変形量を算出したが、揉み玉60の変形量を次のように算出することもできる。すなわち、ロードセル130に代えて、支持軸52と身体の施術部分との間の距離が計測される変位計を用いることにより、揉み玉60の変形量を算出する。具体的には、制御部に支持軸52と弾性変形していない状態の揉み玉60との間の距離を記憶させておく。そして、変位計により測定された支持軸52と身体の施術部分との距離と制御部に記憶させた支持軸52と揉み玉60との間の距離との差により揉み玉60の変形量を算出する。
【0110】
・第5実施形態(図10)では、温度制御部140が揉み玉60の変形量に基づいて温熱部材70の温度を制御しているが、温熱部材70の温度制御を次のように変更することもできる。
【0111】
(a)施術機構40のアーム51の位置に基づいて温熱部材70の温度を制御する。すなわち、アーム51が最大位置のとき、温熱部材70の温度を最も低くする。一方、アーム51が最小位置のとき、温熱部材70の温度を最も高くする。また、アーム51が中間位置のとき、同中間位置が最大位置に近づくにつれて、温熱部材70の温度を低くする。一方、中間位置が最小位置に近づくにつれて、温熱部材70の温度を高くする。
【0112】
(b)身体の施術部分に基づいて温熱部材70の温度を制御する。例えば、施術部分として腰を施術する場合、温熱部材70の温度を最も高くする。また、施術部分として背中を施術する場合、温熱部材70の温度を最も低くする。また、施術部分として肩および首を施術する場合、腰を施術する場合の温熱部材70の温度と背中を施術する場合の温熱部材70の温度との間の温度にする。
【0113】
(c)第3実施形態の施術機構40の構成において、温熱部材80の施術部材82の位置に基づいて温熱部材80の温度を制御する。すなわち、第1接触態様のとき、温熱部材70の温度を最も低くする。一方、第2接触態様のとき、温熱部材70の温度を最も高くする。
【0114】
(d)第3実施形態の施術機構40の構成において、(形態1)〜(形態6)に基づいて温熱部材80の温度を制御する。すなわち、(形態3)のとき、温熱部材80の温度を最も低くする。(形態2)のとき、温熱部材80の温度を最も高くする。そして(形態6)、(形態4)、(形態1)、および(形態5)の順に温熱部材80の温度を高くする。
【0115】
(e)第4実施形態の施術機構40の構成において、揉み玉60および温熱部材100の相対位置に基づいて温熱部材100の温度を制御する。すなわち、揉み玉60および温熱部材100の相対位置が最大離間位置のとき、温熱部材100の温度を最も高くする。一方、相対位置が最大接近位置のとき、温熱部材100の温度を最も低くする。相対位置が基準位置のとき、温熱部材100の温度を中間の温度とする。相対位置が中間離間位置のとき、温熱部材100の温度を基準位置における温熱部材100の温度よりも高く、かつ最大離間位置のときの温熱部材100の温度よりも低くする。相対位置が中間接近位置のとき、温熱部材100の温度を基準位置における温熱部材100の温度よりも低く、かつ最大接近位置のときの温熱部材100の温度よりも高くする。
【0116】
(f)第4実施形態の施術機構40の構成において、(関係1)〜(関係15)に基づいて温熱部材80の温度を制御する。すなわち、(関係1)のとき、温熱部材100の温度を最も高くする。一方、(関係15)のとき、温熱部材100の温度を最も低くする。そして、(関係6)、(関係11)、(関係2)、(関係7)、(関係12)、(関係3)、(関係8)、(関係13)、(関係4)、(関係9)、(関係14)、(関係5)、(関係10)の順に温熱部材100の温度を高くする。
【0117】
(g)使用者の操作により温熱部材70の温度を制御する。すなわち、マッサージ機1の制御部に指令信号を送信する操作部を操作することにより温熱部材70の温度を制御する。
【0118】
・第1〜第5実施形態(図2、図5、図7、図9、および図10)では、施術部材63が温熱部材70よりも柔らかい弾性体により構成されているが、この弾性体としてスポンジ部材等の連続気泡体を有する多孔性材料を用いることもできる。
【0119】
・第1〜第5実施形態(図2、図5、図7、図9、および図10)では、基部61と施術部材63とが個別に設けられているが、基部61および施術部材63が単一部材として設けることもできる。この場合には、温熱部材70が基部61および施術部材63よりも硬い。
【0120】
・第1〜第5実施形態(図1)では、座部10、オットマン11、および背もたれ12が設けられた、いわゆる椅子型のマッサージ機1に本発明を適用した構成の一例を示しているが、本発明は椅子型のマッサージ機1に限られない。例えば、使用者が寝た状態でマッサージが行われる、いわゆるベッド型のマッサージ機に本発明を適用することもできる。要するに、身体に押し付けられる揉み玉および身体に熱を与える温熱部材が設けられたマッサージ機であれば本発明を適用することができる。
【符号の説明】
【0121】
1…マッサージ機、50…支持機構(押し付け量変更機構)、60,60A,60B…揉み玉、63…施術部材(揉み玉の接触部分)、70…温熱部材、71C…先端部分(突起)、80…温熱部材、82…施術部材、82A…先端部分(突起)、90…アクチュエータ、100…温熱部材、111…第1突起、112…第2突起、113…第3突起、120…アクチュエータ、150…揉み玉、160…温熱部材、162…突起。
【技術分野】
【0001】
本発明は、身体を施術する揉み玉と、身体に熱を付与する温熱部材とを含み、揉み玉と温熱部材とが互いに対応して設けられているマッサージ機に関する。
【背景技術】
【0002】
上記マッサージ機として、特許文献1に記載のものが知られている。
同文献のマッサージ機においては、温熱部材を身体に向けて接近させること、および温熱部材を身体から離間させることが可能なアクチュエータが設けられている。そして、身体に熱を付与するときには、アクチュエータにより温熱部材を身体に接近させる。また、身体に熱を付与しないときには、アクチュエータにより温熱部材を身体から離間させる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−56017号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記マッサージ機においては、温熱部材により身体に熱を付与しながら揉み玉によるマッサージを行なうことができる点において、温熱部材が設けられていないマッサージ機と比較して多様なマッサージを行なうことができる。しかし、身体に付与する揉み感については改善の余地が残されている。
【0005】
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、身体に熱を付与すること、および多様な揉み感を身体に付与することのできるマッサージ機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するための手段を以下に記載する。
・本発明のマッサージ機は、身体をマッサージする揉み玉と、前記身体に熱を付与する温熱部材とを含み、前記揉み玉と前記温熱部材とが互いに対応して設けられ、前記揉み玉のうちの前記身体に接触する部分を接触部分として、前記温熱部材が前記接触部分よりも硬いこと、ならびに、前記温熱部材を前記身体に接触させて前記身体をマッサージする施術動作Aが行なわれることを特徴としている。
【0007】
・このマッサージ機においては、前記揉み玉および前記温熱部材のうちの前記揉み玉のみを前記身体に接触させて前記身体をマッサージする施術動作Bが行なわれること、ならびに、前記施術動作Aには、前記揉み玉および前記温熱部材の双方を前記身体に接触させて前記身体をマッサージする施術動作A1、および前記揉み玉および前記温熱部材のうちの前記温熱部材のみを前記身体に接触させて前記身体をマッサージする施術動作A2の少なくとも一方が含まれていることが好ましい。
【0008】
・このマッサージ機においては、前記揉み玉の動作状態に応じて前記施術動作Aまたは前記施術動作Bが選択されることが好ましい。
・このマッサージ機においては、前記身体をマッサージするための突起が前記温熱部材に設けられていることが好ましい。
【0009】
・このマッサージ機においては、前記揉み玉の押し付け量を変更する押し付け量変更機構が設けられていることが好ましい。
・このマッサージ機においては、前記揉み玉と前記温熱部材との相対距離を変更するアクチュエータが設けられていることが好ましい。
【0010】
・このマッサージきにおいては、前記温熱部材を前記揉み玉に対して移動させる動作、および前記温熱部材を前記揉み玉に対して回転させる動作の少なくとも一方を行うアクチュエータが設けられていることが好ましい。
【0011】
・このマッサージきにおいては、前記揉み玉を前記温熱部材に対して移動させるアクチュエータが設けられていることが好ましい。
・このマッサージ機においては、前記施術動作Aが行なわれるときに前記温熱部材の温度が制御されることが好ましい。
【0012】
・このマッサージ機においては、前記温熱部材の移動量に応じて前記温熱部材の温度が制御されることが好ましい。
・このマッサージ機においては、前記施術動作Aのときの前記温熱部材の温度の制御と、前記施術動作Bのときの前記温熱部材の温度の制御とが互いに異なることが好ましい。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、身体に熱を付与すること、および多様な揉み感を身体に付与することのできるマッサージ機を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の第1実施形態のマッサージ機について、(a)はその側面構造を示す側面図、(b)はその正面構造を示す正面図。
【図2】同実施形態のマッサージ機について、(a)は施術機構の断面構造を示す断面図、(b)は同(a)の矢視Aの側面構造を示す側面図。
【図3】同実施形態のマッサージ機について、施術機構の側面構造を示す側面図。
【図4】同実施形態のマッサージ機について、身体の施術態様を示す模式図であり、(a)は第1施術動作のときの模式図、(b)は第2施術動作のときの模式図。
【図5】本発明の第2実施形態のマッサージ機について、施術機構の一部の側面構造を示す側面図。
【図6】同実施形態のマッサージ機について、身体の施術態様を示す模式図であり、(a)は第1接触態様のときの模式図、(b)は第2接触態様のときの模式図、(c)は第3接触態様のときの模式図。
【図7】本発明の第3実施形態のマッサージ機について、施術機構の断面構造を示す断面図。
【図8】同実施形態のマッサージ機について、図7の矢視Bの側面構造を示す側面図であり、(a)は温熱部材の回転位置が基準位置のときの側面図、(b)は温熱部材が基準位置から回転したときの側面図、(c)は温熱部材が同(b)の位置からさらに回転したときの側面図。
【図9】本発明の第4実施形態のマッサージ機について、施術機構の一部の側面構造を示す側面図であり、(a)は温熱部材の相対位置が基準位置のときの側面図、(b)は温熱部材が基準位置から接近方向に移動したときの側面図、(c)は温熱部材が基準位置から離間方向に移動したときの側面図。
【図10】本発明の第5実施形態のマッサージ機について、施術機構の一部の側面構造を示す側面図であり、(a)は第1施術動作のときの側面図、(b)は第2施術動作のときの側面図。
【図11】本発明のその他の実施形態のマッサージ機について、施術機構の一部の断面構造を示す断面図。
【図12】本発明のその他の実施形態のマッサージ機について、施術機構の一部の正面構造を示す正面図であり、(a)は温熱部材が揉み玉に収容された状態を示す正面図、(b)は温熱部材が揉み玉から突出した状態を示す正面図。
【発明を実施するための形態】
【0015】
(第1実施形態)
図1〜図4を参照して、本発明の第1実施形態について説明する。
図1に示されるように、マッサージ機1には、臀部を支持する座部10と、脚を支持するオットマン11と、背中を支持する背もたれ12と、各腕を支持する一対の肘掛13とが設けられている。またこの他に、座部10に対するオットマン11の姿勢を変更する第1姿勢変更機構20と、座部10に対する背もたれ12の姿勢を変更する第2姿勢変更機構30とが設けられている。
【0016】
背もたれ12の背フレーム12Aには、腰、背中、肩、および首等の施術部分を揉みほぐす施術機構40が取り付けられている。施術機構40は、背フレーム12Aに沿って移動することが可能な状態で背フレーム12Aに取り付けられている。
【0017】
マッサージ機1には、各姿勢変更機構20,30、および施術機構40を制御する制御部が設けられている。
第1姿勢変更機構20には、駆動源となる第1電動モータ21と、同モータ21の出力軸に接続された第1ボールねじ22とが設けられている。第1ボールねじ22はオットマン11にも接続されている。
【0018】
第2姿勢変更機構30には、駆動源となる第2電動モータ31と、同モータ31の出力軸に接続された第2ボールねじ32とが設けられている。第2ボールねじ32は背もたれ12にも接続されている。
【0019】
オットマン11の動作について説明する。
オットマン11は、座部10とオットマン11との接続部分まわりを回転することによりその姿勢が変更される。以下では、オットマン11に脚が支持された状態において、膝関節が伸びるようにオットマン11が回転する方向を「上昇方向」とし、オットマン11が回転する方向において上昇方向と反対方向を「下降方向」とする。
【0020】
第1電動モータ21が正転するとき、第1ボールねじ22がその軸方向においてオットマン11に向けて移動する。これにともない、オットマン11が上昇方向に向けて回転する。
【0021】
第1電動モータ21が逆転するとき、第1ボールねじ22がその軸方向においてオットマン11から離間する方向に移動する。これにともない、オットマン11が下降方向に向けて回転する。
【0022】
背もたれ12の動作について説明する。
背もたれ12は、座部10と背もたれ12との接続部分まわりを回転することによりその姿勢が変更される。以下では、座部10に対して背もたれ12が起き上がる方向を「上昇方向」とし、上昇方向と反対方向を「下降方向」とする。
【0023】
第2電動モータ31が正転するとき、第2ボールねじ32がその軸方向において背もたれ12に向けて移動する。これにともない、背もたれ12が上昇方向に向けて回転する。
第2電動モータ31が逆転するとき、第2ボールねじ32がその軸方向において背もたれ12から離間する方向に移動する。これにともない、背もたれ12が下降方向に向けて移動する。
【0024】
図2を参照して、施術機構40の詳細な構成について説明する。
施術機構40には、駆動源となる駆動部41と、身体を揉みほぐすための一対の揉み玉60と、身体に熱を与える一対の温熱部材70と、揉み玉60および温熱部材70のそれぞれを駆動部41に対して支持する一対の支持機構50とが設けられている。またこの他に、図1の背フレーム12Aに沿って移動するための移動機構が設けられている。なお、支持機構50は「押し付け量変更機構」に相当する。
【0025】
各支持機構50には、駆動部41に接続されるアーム51と、揉み玉60および温熱部材70のそれぞれを支持する支持軸52とが設けられている。アーム51の先端部分には、同アーム51と直交するように支持軸52が取り付けられている。
【0026】
各支持軸52の軸方向において隣り合うように揉み玉60および温熱部材70のそれぞれが各支持軸52に取り付けられている。すなわち揉み玉60と温熱部材70とが互いに対応して設けられている。
【0027】
支持軸52の先端部分に揉み玉60が取り付けられている。支持軸52において先端部分よりもアーム51に近い部分に温熱部材70が取り付けられている。また、揉み玉60は、支持軸52に対する回転が可能な状態で取り付けられている。温熱部材70は、支持軸52に対する回転が不能な状態で取り付けられている。
【0028】
揉み玉60には、支持軸52に対する回転が可能な状態で取り付けられる一対の軸受部材62と、これら軸受部材62に取り付けられる基部61と、基部61に取り付けられる施術部材63とが設けられている。揉み玉60においては、支持軸52に対して一対の軸受部材62、基部61、および施術部材63が一体に回転する。なお、施術部材63は「揉み玉の接触部分」に相当する。
【0029】
一対の軸受部材62は、支持軸52の軸方向に互いに離間した状態で支持軸52に取り付けられている。
基部61は、円環形状として設けられている。支持軸52の軸方向において、一対の軸受部材62の間に基部61が挟まれている。
【0030】
施術部材63は、温熱部材70よりも柔らかい弾性体により構成されている。施術部材63は、円環形状として設けられている。この施術部材63の内部に一対の軸受部材62および基部61が収容されている。
【0031】
図2(b)に示されるように、温熱部材70には、金属製のハウジング71が設けられている。ハウジング71の内部には、ハウジング71に熱を伝えるヒータ72が収容されている。温熱部材70は、基部61および施術部材63よりも硬い。
【0032】
ハウジング71には、ヒータ72の大部分が収容される本体部分71Aと、身体を施術するための施術部分71Bとが設けられている。施術部分71Bは、支持軸52を中心とする円弧形状として設けられている。
【0033】
図3を参照して、施術機構40のアーム51の動作について説明する。
アーム51は、中心軸CAを中心として回動する。これにともない、駆動部41と揉み玉60との間の距離(以下、「突出距離DP」)が変化する。
【0034】
以下では、突出距離DPが最も小さくなるアーム51の位置を「最小位置」とし、突出距離DPが最も大きくなるアーム51の位置を「最大位置」とする。
アーム51は、最小位置から最大位置までの範囲にわたり回動する。また、最小位置から最大位置に向けて回動するにつれて突出距離DPが大きくなる。
【0035】
この突出距離DPに応じてアーム51が身体の施術部位に向けて揉み玉60および温熱部材70を押し付ける力(以下、「押付力FP」)が次のように変化する。このとき、施術機構40に対する身体の施術部分の位置は一定であるとする。
(a)突出距離DPが大きくなるにつれて、押付力FPが大きくなる。
(b)最小位置においては、押付力FPが最小となる。
(c)最大位置においては、押付力FPが最大となる。
【0036】
図4を参照して、施術機構40による身体の施術態様について説明する。なお、図4では身体の施術部分として背中を施術する態様を示している。
マッサージ機1においては、温熱部材70により身体の施術部分に熱を与えるとともに少なくとも揉み玉60を用いて身体の施術部分を揉みほぐす温熱施術モードが設けられている。
【0037】
温熱施術モードでは、アーム51の動作に応じて次の第1施術動作および第2施術動作に変更される。なお、第1施術動作は「施術動作B」に相当する。また、第2施術動作は「施術動作A」および「施術動作A1」に相当する。
(第1施術動作)揉み玉60のみで身体の施術部分をマッサージする(図4(a))。
(第2施術動作)揉み玉60および温熱部材70の双方で身体の施術部分をマッサージする(図4(b))。
【0038】
第1施術動作から第2施術動作への変更は、次のように行われる。すなわち、アーム51を最小位置から最大位置に向けて回動させることにより、揉み玉60の施術部材63を弾性変形させる量(以下、「弾性変形量」)を大きくする。そして、温熱部材70の施術部分71Bと施術部材63との間の距離(以下、「距離DA」)と上記弾性変形量とが同一となるとき、温熱部材70の施術部分71Bが身体の施術部分に接触する。これにより、第2施術動作となる。なお、距離DAは揉み玉と温熱部材との相対距離に相当する。
【0039】
第2施術動作から第1施術動作への変更は、次のように行われる。すなわち、アーム51を最大位置から最小位置に向けて回動させることにより、弾性変形量を小さくする。この弾性変形量が距離DAよりも小さくなるとき、温熱部材70の施術部分71Bが身体の施術部分から離間する。これにより、第1施術動作となる。
【0040】
第1施術動作において、揉み玉60の弾性変形量を変更することにより、すなわちアーム51の回動動作による押付力FPを変更することにより、揉み玉60が身体の施術部分に押し付ける力が変更される。すなわち、第1施術動作において、押付力FPを大きくするにつれて、揉み玉60が身体の施術部分を押し付ける力が大きくなる。
【0041】
また、第2施術動作において、アーム51の回動動作による押付力FPを変更することにより、温熱部材70が身体の施術部分に押し付ける力が変更される。すなわち、第2施術動作において、押付力FPを大きくするにつれて、温熱部材70が身体の施術部分を押し付ける力が大きくなる。
【0042】
(実施形態の効果)
本実施形態のマッサージ機1によれば以下の効果が得られる。
(1)マッサージ機1においては、施術機構40により揉み玉60および温熱部材70で身体の施術部分をマッサージする第2施術動作を有している。この構成によれば、揉み玉60のみで身体の施術部分をマッサージする第1施術動作と、揉み玉60および温熱部材70で身体の施術部分をマッサージする第2施術動作とを変更することが可能となる。したがって、揉み玉60のみで身体をマッサージするのみの構造と比較して、多様な揉み味を身体に与えることができる。すなわち、揉み玉60を身体に押し付けることによりソフトなマッサージを身体に与えることに加え、温熱部材70を身体に押し付けることにより局所的かつしっかりしたマッサージを身体に与えることができる。
【0043】
(2)マッサージ機1においては、アーム51の回動動作による押付力FPに応じて第2施術動作における温熱部材70の身体の施術部分に押し付ける力が変更される。この構成によれば、温熱部材70を一定の力により身体の施術部分に押し付ける構造と比較して、多様な揉み味を身体に与えることができる。
【0044】
(第2実施形態)
図5および図6を参照して、本発明の第2実施形態について説明する。なお、本実施形態のマッサージ機1は、第1実施形態のマッサージ機1の一部を変更したものとして構成されている。このため、以下では第1実施形態のマッサージ機1と異なる点の詳細を説明し、同実施形態と共通する構成については同一の符号を付してその説明の一部または全部を省略する。
【0045】
第1実施形態のマッサージ機1においては、温熱部材70の施術部分71Bが支持軸52を中心とする円弧形状として形成されている。これに対して、本実施形態のマッサージ機1においては、上記施術部分71Bの形状を円弧形状とは異なる形状として形成されている。
【0046】
図5に示されるように、温熱部材70の施術部分71Bは、支持軸52を中心とし、かつアーム51が延びる方向を長軸とする楕円形状として形成されている。以下では、施術部分71Bの長軸に沿う方向を「長軸方向」とし、この長軸方向に直交する方向を「短軸方向」とする。また、施術部分71Bの長軸方向の端部を「先端部分71C」とする。なお、この先端部分71Cは「突起」に相当する。
【0047】
揉み玉60の施術部材63と温熱部材70の施術部分71Bとの間の長軸方向の距離DA1は、施術部材63と施術部分71Bとの間の短軸方向の距離DA2よりも小さい。また、施術部分71Bの楕円形状に沿う方向において、長軸方向から短軸方向に向かうにつれて、距離DAが大きくなる。
【0048】
図6を参照して、施術機構40により身体にマッサージする態様について説明する。
本実施形態のマッサージ機1においても温熱施術モードにより第1施術動作および第2施術動作によるマッサージが行われる。
【0049】
第2施術動作において、アーム51の回動動作により温熱部材70の施術部分71Bが身体の施術部分に接触する態様が次のように変更される。
(第1接触態様)施術部分71Bの先端部分71Cが身体の施術部分に接触する。
(第2接触態様)施術部分71Bの短軸方向の部分が身体の施術部分に接触する。
(第3接触態様)施術部分71Bの短軸方向の部分と先端部分71Cとの間の部分が身体の施術部分に接触する。
【0050】
第1施術動作から第2施術動作の第1接触態様に変更されるとき、第1施術動作から第2施術動作の第2接触態様および第3接触態様に変更されるときよりも揉み玉60の弾性変形量が小さい。また、第1施術動作から第2施術動作の第3接触態様に変更されるとき、第1施術動作から第2施術動作の第2接触態様に変更されるときよりも揉み玉60の弾性変形量が小さい。
【0051】
このため、アーム51の押付力FPが等しい場合、第2接触形態および第3接触形態と比較して、第1接触形態は身体の施術部分に対して温熱部材70を押し付ける力が大きくなる。
【0052】
また、第1接触態様における施術部分71Bと身体の施術部分との接触面積は、第2接触態様および第3接触態様における施術部分71Bと身体の施術部分との接触面積よりも小さい。このため、第1接触態様では、先端部分71Cにより身体の施術部分を押し付けるため、第2接触態様および第3接触態様よりも身体の施術部分への圧力が大きくなる。
【0053】
(実施形態の効果)
本実施形態のマッサージ機1によれば、第1実施形態の(1)および(2)の効果に加え、以下の(3)〜(6)の効果が得られる。
【0054】
(3)マッサージ機1においては、温熱部材70が楕円形状として設けられている。この構成によれば、第2施術動作において、アーム51の回動動作により温熱部材70の施術部分71Bを第1接触態様〜第3接触態様のいずれかに変更することが可能となる。したがって、より多様な揉み味を身体に与えることができる。
【0055】
(4)マッサージ機1においては、第1接触態様において温熱部材70の先端部分71Cにより身体の施術部分をマッサージする。この構成によれば、第2接触態様および第3接触態様と比較して、局所的な部分を揉みほぐすことができる。
【0056】
(5)マッサージ機1においては、揉み玉60の施術部材63と温熱部材70の施術部分71Bとの間の長軸方向の距離DA1は、施術部材63と施術部分71Bとの間の短軸方向の距離DA2よりも小さい。この構成によれば、第1接触態様に変更したとき、弱い押付力FPであったとしても身体の施術部分に温熱部材70の先端部分71Cが接触する。したがって、より多様な揉み味を身体に与えることができる。
【0057】
一方、第1施術動作において、施術部分71Bの短軸方向に対応する施術部材63の部分を用いて身体の施術部分にマッサージする場合、施術部分71Bの長軸方向に対応する施術部材63の部分よりも施術部材63の弾性変形量を大きくすることができる。したがって、身体の施術部分において、広い範囲にわたり揉み玉60の押付力FPが大きいマッサージを実現することができる。したがって、より多様な揉み味を身体に与えることができる。
【0058】
(第3実施形態)
図7および図8を参照して、本発明の第3実施形態について説明する。なお、本実施形態のマッサージ機1は、第2実施形態のマッサージ機1の一部を変更したものとして構成されている。このため、以下では第2実施形態のマッサージ機1と異なる点の詳細を説明し、同実施形態と共通する構成については同一の符号を付してその説明の一部または全部を省略する。
【0059】
第2実施形態のマッサージ機1においては、温熱部材70の施術部分71Bがアーム51に対する回転が不能な状態で支持軸52に取り付けられている。これに対して、本実施形態のマッサージ機1においては、温熱部材80の一部がアーム51に対する回転が可能な状態で支持軸52に取り付けられている。
【0060】
図7に示されるように、施術機構40には、温熱部材80と、揉み玉60と温熱部材80との相対位置を変更するためのアクチュエータ90とが設けられている。アクチュエータ90は、各温熱部材80に対して設けられている。アクチュエータ90としては、駆動源となる電動モータと、電動モータの回転を減速して温熱部材80に伝える減速機構とが設けられている。
【0061】
支持軸52の軸方向において隣り合うように揉み玉60および温熱部材80が各支持軸52に取り付けられている。すなわち揉み玉60と温熱部材80とが互いに対応して設けられている。
【0062】
支持軸52の先端部分に温熱部材80が取り付けられている。支持軸52の軸方向において、温熱部材80よりもアーム51に近い部分に揉み玉60が取り付けられている。
温熱部材80には、ヒータ72を内部に収容する金属製のハウジング81と、ハウジング81に対する回転が可能な状態で同ハウジング81に取り付けられる金属製の施術部材82とが設けられている。また、ヒータ72の熱は、ハウジング81を介して施術部材82に伝えられる。
【0063】
ハウジング81には、ハウジング81に対する施術部材82の回転の中心となる中心軸部81Aと、支持軸52の先端部分が挿入される挿入部分81Bとが設けられている。施術部材82は、中心軸部81Aに取り付けられている。この中心軸部81Aは、支持軸52と同軸となる。
【0064】
アクチュエータ90は、施術部材82に接続されている。そして、アクチュエータ90が駆動することにより、中心軸部81Aを中心としてハウジング81に対して施術部材82が回転する。
【0065】
図8を参照して、ハウジング81に対する施術部材82の回転態様について説明する。
これにより、図8(a)〜(c)に示されるように、施術部材82の長軸方向の端部(以下、「先端部分82A」)がアーム51に対して次のように変更される。なお、先端部分82Aは「突起」に相当する。
(a)施術部材82の先端部分82Aがアーム51の延びる方向と平行する。
(b)施術部材82の先端部分82Aがアーム51の延びる方向と傾斜する。
(c)施術部材82の先端部分82Aがアーム51の延びる方向と直交する。
【0066】
施術機構40による身体への施術態様について説明する。
本実施形態のマッサージ機1においても温熱施術モードにより第1施術動作および第2施術動作によるマッサージが行われる。加えて、アクチュエータ90を用いて施術部材82を回転させることにより、アーム51の回動動作によらず第2実施形態において述べた第1接触態様〜第3接触態様のいずれかに変更する。
【0067】
このため、次のような形態に変更することができる。以下では、最小位置と最大位置との間のアーム51の位置を「中間位置」とする。
(形態1)アーム51が最小位置、かつ第1接触態様。
(形態2)アーム51が最小位置、かつ第2接触態様。
(形態3)アーム51が最小位置、かつ第3接触態様。
(形態4)アーム51が最大位置、かつ第1接触態様。
(形態5)アーム51が最大位置、かつ第2接触態様。
(形態6)アーム51が最大位置、かつ第3接触態様。
(形態7)アーム51が中間位置、かつ第1接触態様。
(形態8)アーム51が中間位置、かつ第2接触態様。
(形態9)アーム51が中間位置、かつ第3接触態様。
【0068】
(実施形態の効果)
本実施形態のマッサージ機1によれば、第1実施形態の(1)および(2)の効果、および第2実施形態の(3)〜(6)の効果に加え、以下の(7)および(8)の効果が得られる。
【0069】
(7)マッサージ機1においては、アクチュエータ90により施術部材82が回転することによりアーム51の回動動作によらず第3接触態様が設けられている。したがって、多様な揉み味を身体に与えることができる。
【0070】
(8)マッサージ機1においては、アクチュエータ90により施術部材82が回転することにより第1接触態様〜第3接触態様のいずれかに変更される。この構成によれば、アーム51の回動動作によらず、第1接触態様〜第3接触態様のいずれかに変更される。すなわち、上述の(形態1)〜(形態9)に変更される。この構成によれば、上記(形態1)〜(形態9)の状態において、身体の施術部分に対して第1施術動作および第2施術動作による施術を行うことにより、第1施術動作および第2施術動作の中においても押付力FPの大きさにより多様な揉み味を実現することができる。
【0071】
(第4実施形態)
図9を参照して、本発明の第4実施形態について説明する。なお本実施形態のマッサージ機1は、第3実施形態のマッサージ機1の一部を変更したものとして構成されている。このため、以下では第3実施形態のマッサージ機1と異なる点の詳細を説明し、同実施形態と共通する構成については同一の符号を付してその説明の一部または全部を省略する。
【0072】
第3実施形態のマッサージ機1では、揉み玉60と温熱部材70との相対位置が固定されている。これに対して、本実施形態のマッサージ機1では、揉み玉60と温熱部材100との相対位置が変更される。
【0073】
図9(a)に示されるように、温熱部材100には、金属製のハウジング110が設けられている。ハウジング110には、その内部にヒータ72を収容する本体部分110Aと、身体の施術部分に施術するための施術部分110Bとが設けられている。またこの他に、ハウジング110には、その周面に3つの突起、すなわち第1突起111、第2突起112、および第3突起113が設けられている。また、ハウジング110には、長孔形状の開口部分114が設けられている。開口部分114の内周部分の一部には、ギヤ部分114Aが設けられている。
【0074】
アクチュエータ120には、駆動源となる電動モータ121と、この電動モータ121の出力軸に接続される回転軸部122とが設けられている。回転軸部122の外周部分には、ギヤ部分122Aが設けられている。回転軸部122は、開口部分114に挿入されている。このため、回転軸部122のギヤ部分122Aと開口部分114のギヤ部分114Aとは互いに噛み合う。
【0075】
次に、揉み玉60に対する温熱部材100の移動態様について説明する。なお、以下では、図9(a)に示される揉み玉60に対する温熱部材100の位置を「基準位置」とする。また、アクチュエータ120により揉み玉60および温熱部材100の相対位置を変更するように温熱部材100が移動する方向を「移動方向」とする。この移動方向において、温熱部材100が身体の施術部分から離れる方向を「離間方向」とし、温熱部材100が身体の施術部分に近づく方向を「接近方向」とする。
【0076】
電動モータ121が正転することにともない、回転軸部122が正転するとき、回転軸部122のギヤ部分122Aとハウジング110の開口部分114のギヤ部分114Aとの噛み合いにより、基準位置よりも温熱部材100が接近方向に移動する。
【0077】
そして、図9(b)に示されるように、開口部分114の離間方向の端部と回転軸部122とが接触する位置まで温熱部材100が移動したとき、揉み玉60および温熱部材100の相対位置として、温熱部材100が身体の施術部分から最も接近した位置となる。このため、移動方向における距離DAが最も小さくなる。
【0078】
電動モータ121が逆転することにともない、回転軸部122が逆転するとき、回転軸部122のギヤ部分122Aとハウジング110の開口部分114のギヤ部分114Aとの噛み合いにより、基準位置よりも温熱部材100が離間方向に移動する。
【0079】
そして、図9(c)に示されるように、開口部分114の接近方向の端部と回転軸部122とが接触する位置まで温熱部材100が移動したとき、揉み玉60および温熱部材100の相対位置として、温熱部材100が身体の施術部分に最も離間した位置となる。このため、移動方向における距離DAが最も大きくなる。
【0080】
次に、施術機構40による身体への施術態様について説明する。
本実施形態のマッサージ機1においても温熱施術モードにより第1施術動作および第2施術動作によるマッサージが行われる。
【0081】
また、揉み玉60と温熱部材100との相対位置およびアーム51の位置の関係を次のように変更する。なお、以下では、揉み玉60と温熱部材100との相対位置を単に「相対位置」とし、図9(b)に示される相対位置を「最大離間位置」とし、図9(c)に示される相対位置を「最大接近位置」とする。また、基準位置と最大離間位置との間の相対位置を「中間離間位置」とし、基準位置と最大接近位置との間の相対位置を「中間接近位置」とする。
(関係1)アーム51が最小位置、かつ相対位置が最大離間位置。
(関係2)アーム51が最小位置、かつ相対位置が中間離間位置。
(関係3)アーム51が最小位置、かつ相対位置が基準位置。
(関係4)アーム51が最小位置、かつ相対位置が中間接近位置。
(関係5)アーム51が最小位置、かつ相対位置が最大接近位置。
(関係6)アーム51が中間位置、かつ相対位置が最大離間位置。
(関係7)アーム51が中間位置、かつ相対位置が中間離間位置。
(関係8)アーム51が中間位置、かつ相対位置が基準位置。
(関係9)アーム51が中間位置、かつ相対位置が中間接近位置。
(関係10)アーム51が中間位置、かつ相対位置が最大接近位置。
(関係11)アーム51が最大位置、かつ相対位置が最大離間位置。
(関係12)アーム51が最大位置、かつ相対位置が中間離間位置。
(関係13)アーム51が最大位置、かつ相対位置が基準位置。
(関係14)アーム51が最大位置、かつ相対位置が中間接近位置。
(関係15)アーム51が最大位置、かつ相対位置が最大接近位置。
【0082】
(実施形態の効果)
本実施形態のマッサージ機1によれば、第1実施形態の(1)および(2)の効果、および第2実施形態の(3)〜(6)の効果に加え、以下の(9)の効果が得られる。
【0083】
(9)マッサージ機1においては、アクチュエータ120により揉み玉60および温熱部材100の相対的な距離が変更される。この構成によれば、アーム51の位置によらず温熱部材100を身体の施術部分に接触することが可能となる。すなわち、上述の(関係1)〜(関係15)に変更することが可能となる。したがって、上記(関係1)〜(関係15)の状態において、身体の施術部分に対して第1施術動作および第2施術動作による施術を行うことにより、第1施術動作および第2施術動作においても押付力FPの大きさにより多様な揉み味を実現することができる。
【0084】
(第5実施形態)
図10を参照して、本発明の第5実施形態について説明する。なお、本実施形態のマッサージ機1は、第1実施形態のマッサージ機1の一部を変更したものとして構成されている。このため、以下では第1実施形態のマッサージ機1と異なる点の詳細を説明し、同実施形態と共通する構成については同一の符号を付してその説明の一部または全部を省略する。
【0085】
本実施形態のマッサージ機1では、第1実施形態のマッサージ機1に押付力FPを検出するロードセル130と、温熱部材70の温度を制御する温度制御部140とが追加された構成である。温度制御部140は、マッサージ機1の制御部の制御信号に基づいてヒータ72の温度を制御するものである。
【0086】
温度制御部140による温熱部材70の温度の制御態様について説明する。
マッサージ機1の制御部には、ロードセル130により測定された荷重と、揉み玉60の変形量との関係が記憶されている。上記関係は、実験等により予め計測されている。この制御部は、上記関係を用いてロードセル130により測定された荷重に基づいて揉み玉60の変形量を算出する。そして揉み玉60の変形量に基づいて温度制御部140に送信する制御信号を生成する。すなわち揉み玉60の変形量が大きくなるにつれてヒータ72の温度が高くなるように制御信号を生成する。
【0087】
上記制御信号に基づいて温度制御部140はヒータ72を次のように制御する。
すなわち、図10(b)に示される揉み玉60の変形量が相対的に大きいときの温熱部材70の温度を「温度A」とし、図10(a)に示される揉み玉60の変形量が相対的に小さいときの温熱部材70の温度を「温度B」としたとき、温度Bを温度Aよりも高くなるように制御する。すなわち、第1施術動作のときの温熱部材70の温度が第2施術動作のときの温熱部材70の温度よりも高くなるようにヒータ72を制御する。
【0088】
このため、身体の施術部分と温熱部材70との距離が相対的に小さいとき、温熱部材70の温度は相対的に低くなる。一方、身体の施術部分と温熱部材70との距離が相対的に大きいとき、温熱部材70の温度は相対的に高くなる。
【0089】
(実施形態の効果)
本実施形態のマッサージ機1によれば、第1実施形態の(1)〜(3)の効果に加え、以下の(10)の効果が得られる。
【0090】
(10)温熱部材70により身体の施術部分に熱を与える場合には、温熱部材70と身体の施術部分との距離が相対的に小さいときには、温熱部材70の温度を相対的に低くすることが好ましい。また、温熱部材70と身体の施術部分との距離が相対的に大きいときには、温熱部材70の温度を相対的に高くすることが好ましい。
【0091】
この点に鑑み、本実施形態のマッサージ機1においては、ロードセル130の計測結果と揉み玉60の変形量との関係に基づいて、温熱部材70の温度を制御している。この構成によれば、揉み玉60の変形量が相対的に大きい場合、温熱部材70と身体の施術部分との距離が相対的に小さいと予測される。一方、揉み玉60の変形量が相対的に小さい場合、温熱部材70と身体の施術部分との距離が相対的に大きいと予測される。このため、揉み玉60の変形量が相対的に大きい場合、温熱部材70の温度を相対的に低くし、揉み玉60の変形量が相対的に小さい場合、温熱部材70の温度を相対的に高くすることにより、身体の施術部分に熱を一様に与えることができる。
【0092】
(その他の実施形態)
本発明の実施態様は、上記各実施形態の内容に限定されるものではなく、例えば以下のように変更することもできる。また、以下の変形例は上記各実施形態についてのみ適用されるものではなく、異なる変形例同士を互いに組み合わせて実施することもできる。
【0093】
・第1〜第3および第5実施形態において、温熱部材70(80,100)と揉み玉60との配置関係を次のように変更することもできる。すなわち、図11(a)に示されるように、支持軸52の軸方向において、一対の揉み玉60A,60Bの間に温熱部材70(80,100)を配置することもできる。また、図11(b)に示されるように、支持軸52をアーム51の両方向から突出させるとともに、一方の支持軸52に揉み玉60を取り付け、かつ他方の支持軸52に温熱部材70(80,100)を取り付けることもできる。すなわち、支持軸52の軸方向に沿った方向において、アーム51が揉み玉60および温熱部材70(80,100)により挟まれる構成とすることもできる。
【0094】
・第1、第2、および第5実施形態において、温熱部材70(80,100)と揉み玉60との配置関係を第3および第4実施形態のように変更することもできる。
・第1実施形態(図2)では、温熱部材70の施術部分71Bが円弧形状として設けられているが、施術部分71Bの形状はこれに限られない。例えば、施術部分71Bに第4実施形態の温熱部材100の第1突起111〜第3突起113の少なくとも1個を設けることもできる。
【0095】
・第2実施形態(図5)では、温熱部材70の施術部分71Bが楕円形状として設けられているが、施術部分71Bの形状はこれに限られない。例えば、施術部分71Bに第4実施形態の温熱部材100の第2突起112および第3突起113の少なくとも一方を設けることもできる。
【0096】
・また、第2実施形態(図5)において、温熱部材70の施術部分71Bが第3実施形態の図8(c)に示される形状として設けることもできる。この場合、身体の施術部分として肩を施術するとき、施術部分71Bの先端部分71Cが肩に接触することにより局所的なマッサージを実現することができる。一方、身体の施術部分として背中を施術するとき、施術部分71Bと背中とが接触しにくくなるため、揉み玉60が弾性変形することにより広い面積により背中を押し付けることができる。
【0097】
・第3実施形態(図8)では、温熱部材80の施術部材82が楕円形状として設けられているが、施術部材82の形状はこれに限られない。例えば、施術部材82に第4実施形態の温熱部材100の第2突起112および第3突起113の少なくとも一方を設けることもできる。
【0098】
・第4実施形態(図9)において、温熱部材100の第1突起111〜第3突起113の少なくとも1個を省略することもできる。
・第4実施形態(図9)では、温熱部材100の施術部分110Bが円弧形状かつ同部分110Bに第1突起111〜第3突起113が設けられている形状であるが、施術部分110Bの形状はこれに限られない。例えば、施術部分110Bとして、第2実施形態の温熱部材70の施術部分71Bの楕円形状とすることもできる。
【0099】
・第5実施形態(図10)では、温熱部材70の施術部分71Bが円弧形状として設けられているが、施術部分71Bの形状はこれに限られない。例えば、施術部分71Bに第4実施形態の温熱部材100の第1突起111〜第3突起113の少なくとも1個を設けることもできる。
【0100】
・第1〜第5実施形態において、温熱部材70(80,100)を次のように変更することができる。すなわち、図12に示されるように、揉み玉150の内部に温熱部材160を収容することもできる。この場合、揉み玉150には、温熱部材160を収容するための収容部分151が設けられている。
【0101】
温熱部材160には、円形状に形成される金属製のハウジング161が設けられている。ハウジング161には、身体の施術部分に接触する突起162が設けられている。
支持軸52の内部にヒータ72が設けられる。詳細には、支持軸52には、ヒータ72を収容する開口穴52Aが設けられる。この開口穴52Aに円筒形状のヒータ72が挿入される。ヒータ72の熱は、支持軸52を介して温熱部材160に伝わる。
【0102】
図12(a)に示されるように、揉み玉60の施術部材63が弾性変形していない状態のとき、ハウジング161の突起162は施術部材63の内部に収容されている。そして、図12(b)に示されるように、揉み玉60が身体の施術部分に押し付けられることにより弾性変形するとき、突起162が身体の施術部分に接触する。
【0103】
・第2および第3実施形態において、第1接触態様のときに揉み玉60よりも温熱部材70(80)を突出させることもできる。この場合、第1施術動作および第2施術動作に加え、次の第3施術動作を設けることができる。なお、第3施術動作は「施術動作A2」に相当する。
(第3施術動作)温熱部材70のみで身体の施術部分を施術する。
【0104】
・第3実施形態(図7)の温熱部材80に第4実施形態(図9)のアクチュエータ120を設けることもできる。この場合、ハウジング81に回転軸部122が挿入される開口部分114が設けられる。この構成によれば、アクチュエータ120により揉み玉60に対して温熱部材80が移動するとともに、アクチュエータ90によりハウジング81に対して施術部材82が回転する。
【0105】
・第4実施形態(図9)において、揉み玉60と温熱部材100との相対位置が最大接近位置において揉み玉60よりも温熱部材100を突出させることもできる。この場合、上記の第3施術態様を設けることができる。
【0106】
・第4実施形態(図9)では、アクチュエータ120により揉み玉60に対して温熱部材100が移動することにより揉み玉60と温熱部材100との相対位置が変更されているが、相対位置の変更はこれに限られない。アクチュエータ120により温熱部材100に対して揉み玉60が移動することにより相対位置を変更することもできる。この場合、温熱部材100の開口部分114に相当するものが揉み玉60に設けられる。
【0107】
・また、第4実施形態(図9)の構成に加え、アクチュエータ120とは別のアクチュエータACにより温熱部材100に対して揉み玉60が移動することにより相対位置を変更することもできる。すなわち、アクチュエータ120により温熱部材70が揉み玉60に対して移動するとともに、アクチュエータACにより揉み玉60が温熱部材70に対して移動することもできる。この場合、温熱部材100の開口部分114に相当するものが揉み玉60に設けられる。
【0108】
・第4実施形態(図9)では、アクチュエータ120により揉み玉60に対して温熱部材100の全体が移動しているが、温熱部材100の移動態様はこれに限られない。例えば、温熱部材100のハウジング110の本体部分110Aおよび施術部分71Bを分割して設けるとともに、本体部分110Aに対して施術部分110Bが移動することにより揉み玉60および温熱部材100の相対位置を変更することもできる。
【0109】
・第5実施形態(図10)において、マッサージ機1の制御部(図示略)が温度制御部140を兼ねることもできる。
・第5実施形態(図10)では、ロードセル130の荷重と揉み玉60の変形量との関係を制御部に予め記憶させることにより、ロードセル130の計測結果から揉み玉60の変形量を算出したが、揉み玉60の変形量を次のように算出することもできる。すなわち、ロードセル130に代えて、支持軸52と身体の施術部分との間の距離が計測される変位計を用いることにより、揉み玉60の変形量を算出する。具体的には、制御部に支持軸52と弾性変形していない状態の揉み玉60との間の距離を記憶させておく。そして、変位計により測定された支持軸52と身体の施術部分との距離と制御部に記憶させた支持軸52と揉み玉60との間の距離との差により揉み玉60の変形量を算出する。
【0110】
・第5実施形態(図10)では、温度制御部140が揉み玉60の変形量に基づいて温熱部材70の温度を制御しているが、温熱部材70の温度制御を次のように変更することもできる。
【0111】
(a)施術機構40のアーム51の位置に基づいて温熱部材70の温度を制御する。すなわち、アーム51が最大位置のとき、温熱部材70の温度を最も低くする。一方、アーム51が最小位置のとき、温熱部材70の温度を最も高くする。また、アーム51が中間位置のとき、同中間位置が最大位置に近づくにつれて、温熱部材70の温度を低くする。一方、中間位置が最小位置に近づくにつれて、温熱部材70の温度を高くする。
【0112】
(b)身体の施術部分に基づいて温熱部材70の温度を制御する。例えば、施術部分として腰を施術する場合、温熱部材70の温度を最も高くする。また、施術部分として背中を施術する場合、温熱部材70の温度を最も低くする。また、施術部分として肩および首を施術する場合、腰を施術する場合の温熱部材70の温度と背中を施術する場合の温熱部材70の温度との間の温度にする。
【0113】
(c)第3実施形態の施術機構40の構成において、温熱部材80の施術部材82の位置に基づいて温熱部材80の温度を制御する。すなわち、第1接触態様のとき、温熱部材70の温度を最も低くする。一方、第2接触態様のとき、温熱部材70の温度を最も高くする。
【0114】
(d)第3実施形態の施術機構40の構成において、(形態1)〜(形態6)に基づいて温熱部材80の温度を制御する。すなわち、(形態3)のとき、温熱部材80の温度を最も低くする。(形態2)のとき、温熱部材80の温度を最も高くする。そして(形態6)、(形態4)、(形態1)、および(形態5)の順に温熱部材80の温度を高くする。
【0115】
(e)第4実施形態の施術機構40の構成において、揉み玉60および温熱部材100の相対位置に基づいて温熱部材100の温度を制御する。すなわち、揉み玉60および温熱部材100の相対位置が最大離間位置のとき、温熱部材100の温度を最も高くする。一方、相対位置が最大接近位置のとき、温熱部材100の温度を最も低くする。相対位置が基準位置のとき、温熱部材100の温度を中間の温度とする。相対位置が中間離間位置のとき、温熱部材100の温度を基準位置における温熱部材100の温度よりも高く、かつ最大離間位置のときの温熱部材100の温度よりも低くする。相対位置が中間接近位置のとき、温熱部材100の温度を基準位置における温熱部材100の温度よりも低く、かつ最大接近位置のときの温熱部材100の温度よりも高くする。
【0116】
(f)第4実施形態の施術機構40の構成において、(関係1)〜(関係15)に基づいて温熱部材80の温度を制御する。すなわち、(関係1)のとき、温熱部材100の温度を最も高くする。一方、(関係15)のとき、温熱部材100の温度を最も低くする。そして、(関係6)、(関係11)、(関係2)、(関係7)、(関係12)、(関係3)、(関係8)、(関係13)、(関係4)、(関係9)、(関係14)、(関係5)、(関係10)の順に温熱部材100の温度を高くする。
【0117】
(g)使用者の操作により温熱部材70の温度を制御する。すなわち、マッサージ機1の制御部に指令信号を送信する操作部を操作することにより温熱部材70の温度を制御する。
【0118】
・第1〜第5実施形態(図2、図5、図7、図9、および図10)では、施術部材63が温熱部材70よりも柔らかい弾性体により構成されているが、この弾性体としてスポンジ部材等の連続気泡体を有する多孔性材料を用いることもできる。
【0119】
・第1〜第5実施形態(図2、図5、図7、図9、および図10)では、基部61と施術部材63とが個別に設けられているが、基部61および施術部材63が単一部材として設けることもできる。この場合には、温熱部材70が基部61および施術部材63よりも硬い。
【0120】
・第1〜第5実施形態(図1)では、座部10、オットマン11、および背もたれ12が設けられた、いわゆる椅子型のマッサージ機1に本発明を適用した構成の一例を示しているが、本発明は椅子型のマッサージ機1に限られない。例えば、使用者が寝た状態でマッサージが行われる、いわゆるベッド型のマッサージ機に本発明を適用することもできる。要するに、身体に押し付けられる揉み玉および身体に熱を与える温熱部材が設けられたマッサージ機であれば本発明を適用することができる。
【符号の説明】
【0121】
1…マッサージ機、50…支持機構(押し付け量変更機構)、60,60A,60B…揉み玉、63…施術部材(揉み玉の接触部分)、70…温熱部材、71C…先端部分(突起)、80…温熱部材、82…施術部材、82A…先端部分(突起)、90…アクチュエータ、100…温熱部材、111…第1突起、112…第2突起、113…第3突起、120…アクチュエータ、150…揉み玉、160…温熱部材、162…突起。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
身体をマッサージする揉み玉と、前記身体に熱を付与する温熱部材とを含み、前記揉み玉と前記温熱部材とが互いに対応して設けられているマッサージ機において、
前記揉み玉のうちの前記身体に接触する部分を接触部分として、前記温熱部材が前記接触部分よりも硬いこと、
ならびに、前記温熱部材を前記身体に接触させて前記身体をマッサージする施術動作Aが行なわれること
を特徴とするマッサージ機。
【請求項2】
請求項1に記載のマッサージ機において、
前記揉み玉および前記温熱部材のうちの前記揉み玉のみを前記身体に接触させて前記身体をマッサージする施術動作Bが行なわれること、
ならびに、前記施術動作Aには、前記揉み玉および前記温熱部材の双方を前記身体に接触させて前記身体をマッサージする施術動作A1、および前記揉み玉および前記温熱部材のうちの前記温熱部材のみを前記身体に接触させて前記身体をマッサージする施術動作A2の少なくとも一方が含まれていること
を特徴とするマッサージ機。
【請求項3】
請求項2に記載のマッサージ機において、
前記揉み玉の動作状態に応じて前記施術動作Aまたは前記施術動作Bが選択されること
を特徴とするマッサージ機。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか一項に記載のマッサージ機において、
前記身体をマッサージするための突起が前記温熱部材に設けられていること
を特徴とするマッサージ機。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか一項に記載のマッサージ機において、
前記揉み玉の押し付け量を変更する押し付け量変更機構が設けられていること
を特徴とするマッサージ機。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか一項に記載のマッサージ機において、
前記揉み玉と前記温熱部材との相対距離を変更するアクチュエータが設けられていること
を特徴とするマッサージ機。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか一項に記載のマッサージ機において、
前記温熱部材を前記揉み玉に対して移動させる動作、および前記温熱部材を前記揉み玉に対して回転させる動作の少なくとも一方を行うアクチュエータが設けられていること
を特徴とするマッサージ機。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれか一項に記載のマッサージ機において、
前記揉み玉を前記温熱部材に対して移動させるアクチュエータが設けられていること
を特徴とするマッサージ機。
【請求項9】
請求項1〜8のいずれか一項に記載のマッサージ機において、
前記施術動作Aが行なわれるときに前記温熱部材の温度が制御されること
を特徴とするマッサージ機。
【請求項10】
請求項9に記載のマッサージ機において、
前記温熱部材の移動量に応じて前記温熱部材の温度が制御されること
を特徴とするマッサージ機。
【請求項11】
請求項2に記載のマッサージ機、または請求項3〜10のいずれか一項のうちの請求項2を引用する請求項に記載のマッサージ機において、
前記施術動作Aのときの前記温熱部材の温度の制御と、前記施術動作Bのときの前記温熱部材の温度の制御とが互いに異なること
を特徴とするマッサージ機。
【請求項1】
身体をマッサージする揉み玉と、前記身体に熱を付与する温熱部材とを含み、前記揉み玉と前記温熱部材とが互いに対応して設けられているマッサージ機において、
前記揉み玉のうちの前記身体に接触する部分を接触部分として、前記温熱部材が前記接触部分よりも硬いこと、
ならびに、前記温熱部材を前記身体に接触させて前記身体をマッサージする施術動作Aが行なわれること
を特徴とするマッサージ機。
【請求項2】
請求項1に記載のマッサージ機において、
前記揉み玉および前記温熱部材のうちの前記揉み玉のみを前記身体に接触させて前記身体をマッサージする施術動作Bが行なわれること、
ならびに、前記施術動作Aには、前記揉み玉および前記温熱部材の双方を前記身体に接触させて前記身体をマッサージする施術動作A1、および前記揉み玉および前記温熱部材のうちの前記温熱部材のみを前記身体に接触させて前記身体をマッサージする施術動作A2の少なくとも一方が含まれていること
を特徴とするマッサージ機。
【請求項3】
請求項2に記載のマッサージ機において、
前記揉み玉の動作状態に応じて前記施術動作Aまたは前記施術動作Bが選択されること
を特徴とするマッサージ機。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか一項に記載のマッサージ機において、
前記身体をマッサージするための突起が前記温熱部材に設けられていること
を特徴とするマッサージ機。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか一項に記載のマッサージ機において、
前記揉み玉の押し付け量を変更する押し付け量変更機構が設けられていること
を特徴とするマッサージ機。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか一項に記載のマッサージ機において、
前記揉み玉と前記温熱部材との相対距離を変更するアクチュエータが設けられていること
を特徴とするマッサージ機。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか一項に記載のマッサージ機において、
前記温熱部材を前記揉み玉に対して移動させる動作、および前記温熱部材を前記揉み玉に対して回転させる動作の少なくとも一方を行うアクチュエータが設けられていること
を特徴とするマッサージ機。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれか一項に記載のマッサージ機において、
前記揉み玉を前記温熱部材に対して移動させるアクチュエータが設けられていること
を特徴とするマッサージ機。
【請求項9】
請求項1〜8のいずれか一項に記載のマッサージ機において、
前記施術動作Aが行なわれるときに前記温熱部材の温度が制御されること
を特徴とするマッサージ機。
【請求項10】
請求項9に記載のマッサージ機において、
前記温熱部材の移動量に応じて前記温熱部材の温度が制御されること
を特徴とするマッサージ機。
【請求項11】
請求項2に記載のマッサージ機、または請求項3〜10のいずれか一項のうちの請求項2を引用する請求項に記載のマッサージ機において、
前記施術動作Aのときの前記温熱部材の温度の制御と、前記施術動作Bのときの前記温熱部材の温度の制御とが互いに異なること
を特徴とするマッサージ機。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2012−196408(P2012−196408A)
【公開日】平成24年10月18日(2012.10.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−64158(P2011−64158)
【出願日】平成23年3月23日(2011.3.23)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年10月18日(2012.10.18)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年3月23日(2011.3.23)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]