マッシュアップ用データの配布方法、マッシュアップ方法、マッシュアップ用データのサーバ装置およびマッシュアップ装置
【課題】 マッシュアップ結果の楽曲を容易に入手できるようにする。
【解決手段】 第1のコンテンツおよび第2のコンテンツをマッシュアップするためのデータを配布する場合において、第1のコンテンツおよび第2のコンテンツを、それぞれの内容にしたがって複数のブロックに分割するための第1のデータと、複数のブロックを配列して新規なコンテンツを作成するときの配列順序を示す第2のデータとのデータテーブルTRKTBLを、ネットワークを通じて配布する。このとき、マッシュアップ結果の楽曲の試聴を可能とする。
【解決手段】 第1のコンテンツおよび第2のコンテンツをマッシュアップするためのデータを配布する場合において、第1のコンテンツおよび第2のコンテンツを、それぞれの内容にしたがって複数のブロックに分割するための第1のデータと、複数のブロックを配列して新規なコンテンツを作成するときの配列順序を示す第2のデータとのデータテーブルTRKTBLを、ネットワークを通じて配布する。このとき、マッシュアップ結果の楽曲の試聴を可能とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、マッシュアップ用データの配布方法、マッシュアップ方法、マッシュアップ用データのサーバ装置およびマッシュアップ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
複数の楽曲の一部あるいは全体を重ね合わせる処理は、リミックスと呼ばれているが、このリミックスとして、より高度な処理をする「マッシュアップ」がある。このマッシュアップでは、例えば、楽曲AとBとをリミックスするとき、両者のテンポ(楽曲の演奏速度)、拍数(例えば4分音符の数)、キー(ハ長調、ニ短調などの主音の音程)、コード進行(和音の変化状態)などを合わせたり、適切と思われる区間だけを切り貼りすることにより、新たな楽曲を作成するものである。
【0003】
このマッシュアップは広く認知され、マッシュアップにより作成された楽曲が放送などにおいても活用されている。
【0004】
なお、先行技術文献として例えば以下のものがある。
【特許文献1】特開2006−107693号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところが、マッシュアップを行うには、音楽について豊富な知識が必要なので、マッシュアップ結果の楽曲を希望するリスナ(ユーザ)も多い。また、楽曲をマッシュアップして新しい楽曲を作成すると、もとの楽曲の著作権に抵触する可能性がある。
【0006】
この発明は、以上のような問題点を解決しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明においては、
少なくとも第1のコンテンツおよび第2のコンテンツをマッシュアップするためのデータを配布する場合において、
上記第1のコンテンツおよび上記第2のコンテンツを、それぞれの内容にしたがって複数のブロックに分割するための第1のデータと、上記複数のブロックを所定の順序で配列して新規なコンテンツを作成するときの配列順序を示す第2のデータとを有するデータファイルを、ネットワークを通じてユーザに配布する
ようにしたものである。
【発明の効果】
【0008】
この発明によれば、マッシュアップのために特別な知識を必要としないで、マッシュアップを行うことができるとともに、そのマッシュアップ結果を得るためのデータを、ネットワークを通じて無料あるいは有料で配布することができる。そして、その場合、原曲(マッシュアップに使用する楽曲)は、マッシュアップ結果の楽曲を聴くユーザが用意するとともに、原曲をマッシュアップのためのデータにしたがって再生しているだけなので、著作権に抵触する可能性が低い。むしろ、原曲の売り上げに貢献することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
〔1〕 マッシュアップ時の表示例
図1〜図3は、マッシュアップを行う場合の表示画面の表示例を示す。この例においては、パーソナルコンピュータにより、複数の楽曲、例えば2つの楽曲A、Bから新たな楽曲をマッシュアップする場合である。なお、以下においては、マッシュアップに使用する(素材となる)楽曲を「原曲」と呼び、マッシュアップによりできあがった結果の楽曲を「マッシュアップ曲」と呼ぶ。また、楽曲の導入部(イントロ)、Aメロ、Bメロ、サビ、間奏、終結部(アウトロ)などのように、楽曲上で区切ることのできる区間を「ブロック」と呼ぶものとする。
【0010】
そして、図1〜図3において、符号10はそのマッシュアップ時の表示画面を示し、図1はマッシュアップの開始時の画面、図2はマッシュアップの作業中の画面、図3はマッシュアップの終了時の画面である。
【0011】
この表示画面10は、上側の編集エリア11と下側の素材エリア12とに2分割され、上側の編集エリア11にマッシュアップ曲(マッシュアップ結果の楽曲)の情報が表示され、下側の素材エリア12に原曲(マッシュアップに使用する楽曲)A、Bの情報が表示される。
【0012】
このため、編集エリア11には、原曲Aのブロックがコピーされる帯状のエリア11Aと、原曲Bのブロックがコピーされる帯状のエリア11Bとが用意されている。これらエリア11A、11Bは、互いに平行で、かつ、左右方向が時間軸方向となるように、エリア11に用意されている。なお、以下においては、エリア11A、11Bを磁気テープなどのトラックになぞらえて、トラック11A、11Bと呼ぶ。
【0013】
また、トラック11Bの下側には、演奏時間のスケール11Sが表示され、その開始位置には、演奏時の時間位置を示すポインタ11Pが表示されている。
【0014】
さらに、素材エリア12には、原曲Aの情報を示す帯状のトラック12Aと、原曲Bの情報を示す帯状のトラック12Bとが互いに平行で、かつ、左右方向が時間軸方向となるように、形成されている。図1は、初期画面であるが、すでにトラック12A、12Bに原曲A、Bの情報が用意されている状態で示している(用意されていないときには、トラック11A、11Bと同様、空である)。
【0015】
この場合、トラック12Aは、「メロディートラック」と呼ばれる上側のトラック12AMと、「コードトラック」と呼ばれる下側のトラック12ACとに2分割されている。そして、メロディートラック12AMは、ブロック、すなわち、原曲Aの導入部、Aメロ、Bメロ、サビ、間奏、終結部(アウトロ)などによって区切られ、各ブロックには該当するメロディーのデータが用意されている。また、コードトラック12ACは、図4に時間軸(左右方向)を拡大して示すように、原曲Aのコード進行にしたがってブロックに区切られ、そのブロックには該当するコードのデータが用意されている。
【0016】
さらに、トラック12Bもトラック12Aと同様であり、メロディートラック12BMは、原曲Bのブロックよって区切られて該当するメロディーのデータが用意され、コードトラック12BCは、原曲Bのコードにしたがったブロックにより区切られ、該当するコードのデータが用意されている。
【0017】
また、トラック12A、12Bの上部には、符号13A、13Bにより示すように、原曲A、Bについてのアーティスト名、楽曲名、テンポ、小節数がそれぞれ表示されている。さらに、原曲が3曲以上の場合には、素材エリア12の右側に表示されているスクロールボタン14Sあるいはスクロールバー14Vをマウスなどよって操作することにより、素材エリア12が縦方向にスクロールされ、すべての原曲のトラック12A、12B、・・・を使用することができる。
【0018】
なお、実際には、トラック12AM、12ACとトラック12BM、12BCとは、それらの時間長が異なる場合でも、同じ長さに規格化されて表示されるとともに、それぞれのブロックはその内容に応じて色分けされて表示される。また、原曲A、Bのデジタルオーディオデータ、およびトラック12A、12Bに表示される情報は、例えばダウンロードサイトやインターネットなどを通じて入手することにより、あらかじめパーソナルコンピュータに用意されているものである。
【0019】
また、表示画面10の上部には、マッシュアップ中およびマッシュアップ結果を試聴するための再生ボタン15P、その再生の停止ボタン15S、再生のテンポを指定する入力欄16、マッシュアップ結果の情報を保存するための保存ボタン17などが表示されている。
【0020】
〔2〕 マッシュアップの方法
図1に示すような表示状態にあるとき、例えば図2に矢印A1により示すように、原曲Aのメロディートラック12AMの「Aメロ」を、トラック11Aの先頭にドラッグ・アンド・ドロップあるいはコピー・アンド・ペーストすると、その原曲Aの「Aメロ」がトラック11Aの先頭にコピーされる。図2においては、さらに、矢印A2により示すように、同じ「Aメロ」をトラック11Aに繰り返しコピーした場合である。
【0021】
また、図2においては、矢印B1により示すように、原曲Bのメロディートラック12BMの「Aメロ」を、トラック11Bの先頭にドラッグ・アンド・ドロップあるいはコピー・アンド・ペーストすると、その原曲Bの「Aメロ」がトラック11Bの先頭にコピーされている。
【0022】
以後、同様の操作を行うことにより、ブロック12AM〜12BCにおける任意のブロックが、トラック11Aあるいは11Bにコピーされ、その結果、トラック11A、11Bは例えば図3に示すような内容とすることができる。
【0023】
そこで、再生ボタン15Pをクリックすると、トラック11Aに作成された内容の楽曲と、トラック11Bに作成された内容の楽曲とが、混合された状態で再生され、したがって、マッシュアップされた楽曲を試聴することができる。
【0024】
ただし、このマッシュアップ結果の楽曲の再生は、そのマッシュアップ曲のデジタルオーディオデータそのものを再生するのではなく、トラック11A、11Bに表示されているデータにしたがって、原曲A、Bのブロックが、リアルタイムで選択的に取り出され、あるいは加工されて再生されるものである。
【0025】
このマッシュアップ曲が気に入らないときには、トラック11A、11Bの該当するブロックを、マウスにより、削除、コピーあるいは移動すればよく、あるいはトラック12AM〜12BCから新たなブロックをコピーすることもできる。すなわち、トラック11A、11Bをブロックごとに編集することができる。
【0026】
こうして、トラック12AM〜12BCからのコピーおよびトラック11A、11Bの編集を行うとともに、その結果を試聴することにより、目的とするマッシュアップ曲を得ることができる。
【0027】
そこで、マッシュアップによる新たな楽曲が完成したら、保存ボタン17をクリックする。すると、マッシュアップ曲のデジタルオーディオデータそのものではなく、マッシュアップ曲を再現するために必要な情報(トラック11A、11Bに表示されているデータ)が、大容量ストレージ、例えばハードディスク装置に1つのファイルとして保存される。すなわち、原曲A、Bを示す情報、原曲A、Bのうちの使用するブロック、そのブロックを使用するときの時間的な位置や順序、およびテンポなどの情報が、ハードディスク装置にファイルとして保存される。
【0028】
なお、料理を作る場合、レシピにしたがって食材を用意するとともに、その食材をレシピに示された手順や方法で調理するが、上述のマッシュアップの方法も料理に類似している。そこで、以後、マッシュアップに必要な情報(上記の場合、保存ボタン17をクリックしたとき、ハードディスク装置に保存される情報)を「レシピ」と呼ぶ。
【0029】
つまり、レシピにしたがって楽曲のデジタルオーディオデータやメタデータを用意するとともに、これをレシピにしたがった手順や方法で編集すると、マッシュアップ曲が作成されるものである。なお、メタデータには、対応する楽曲の一般的なデータ(楽曲識別用のデータ、曲名、アーティスト名など)に加えて、レシピの作成に必要な各種のデータ、例えばテンポ、キー、拍子、コードなども含まれている。また、楽曲識別用のデータとしては、ユーザが楽曲をCDから得た場合であれば、そのCDのCD番号、レーベル会社(発売元)、アルバム名、対応するトラックの楽曲名、ISRCなどを使用することができる。
【0030】
〔3〕 マッシュアップ曲の再生
この場合には、目的とするマッシュアップ曲の原曲A、Bのデジタルオーディオデータおよびそのレシピをパーソナルコンピュータに用意する。そして、レシピ用のプログラムを実行すると、そのレシピにしたがって、すなわち、例えば図1に示すトラック11A、11Bにしたがって原曲A、Bが自動的にリアルタイムで加工され、マッシュアップ曲が音響として出力される。
【0031】
〔4〕 レシピにおけるデータ構造の例
図5は図3のトラック11A、11Bの概念を示す図で、マッシュアップの結果、トラック11Aは、複数のブロックBLK_A1、BLK_A2、BLK_A3、・・・から構成され、トラック11Bは、複数のブロックBLK_B1、BLK_B2、BLK_B3、・・・から構成されている。この図5にも示すように、各ブロックの長さ(時間長)はマッシュアップに対応してまちまちである。また、ブロックの符号が連続しているが、原曲において連続しているブロックとは限らない。
【0032】
そして、このとき、トラック11A、11Bにおけるブロックは、例えば図6に示すようなレシピにより規定されている。すなわち、図6Aに示すように、トラックテーブルTRKTBLが用意されるとともに、このテーブルTRKTBLは、表示画面10の編集エリア11におけるトラック11A、11B、・・・の数を示すデータエリア#NUMと、トラック11A、11B、・・・におけるブロックの情報を示すデータエリア#A、#B、・・・とを有する。
【0033】
図1〜図5の場合、データエリア#NUMの示すトラック数は2であり、このため、トラックテーブルTRKTBLは、第1のトラック11Aのデータエリア#Aと、第2のトラック11Bのデータエリア#Bとを有する。
【0034】
そして、第1のトラック11Aのデータエリア#Aは、この第1のトラック11Aのブロック数を示すデータ欄#A0と、各ブロックBLK_Ai(i=1,2,・・・)についての情報を示すデータ欄#Aiとを有し、これらデータ欄#A0、#Aiには該当するデータがそれぞれ保存されている。
【0035】
また、第2のトラック11Bのデータエリア#Bも同様に、この第2のトラック11Bのブロック数を示すデータ欄#B0と、各ブロックBLK_Bj(j=1,2,・・・)についての情報を示すデータ欄#Bjとを有し、これらデータ欄#B0、#Bjには該当するデータがそれぞれ保存されている。以下、第3のトラック以降がある場合も、そのトラックごとに同様のデータエリアが用意され、そのデータ欄ごとに該当するデータがそれぞれ保存されている。
【0036】
そして、このとき、データエリア#A、#Bのデータ欄#Ai、#Bjには、例えば図6Bに示すようなデータが保存される。すなわち、図6Bに示すデータにおいて、第1行〜第9行のデータは、マッシュアップに使用する原曲についての情報であり、第10行以降のデータはマッシュアップ結果の楽曲についての情報である。
【0037】
そして、第1行目の「楽曲ID」は、原曲(今の場合、原曲A、B)を識別するための識別コードである。また、一般に楽曲のテンポは、ブロックによって異なることがあるので、第2行目の「ブロックのオリジナルテンポ」は原曲の該当するブロックにおけるテンポを示し、第3行目の「ブロックの拍子」は、1/2拍子、3/4拍子など、そのブロックにおける拍子を示す。
【0038】
さらに、第4行目の「ブロックのキーとスケール」は、転調用の情報であり、第5行目の「ブロックの原曲におけるサンプル開始点・終了点」は、原曲を小節の途中からマッシュアップに使用したり、途中までマッシュアップに使用したりすることがあるので、その開始点・終了点を、原曲においてサンプル単位で数えたときの位置を示す。また、第6行目の「開始点ビートカウント」および第7行目の「終了点ビートカウント」は、そのブロックが原曲において開始あるいは終了する小節および拍(ビート)(例えば、第10小節目の第3拍目)を示す。
【0039】
そして、第8行目の「開始点の直前小節頭を示すサンプル位置」は、マッシュアップへの使用を開始する点の直前の小節の先頭を、原曲においてサンプル単位で数えたときの位置を示し、第9行目の「終了点の直後小節頭を示すサンプル位置」は、同様にマッシュアップへの使用を終了する点の直後の小節の先頭を、原曲においてサンプル単位で数えたときの位置を示す。
【0040】
したがって、これら第1行〜第9行の情報により、マッシュアップに必要な原曲の部分(ブロック)をサンプル単位で知ることができる。
【0041】
さらに、図6Bにおいて、第10行目の「マッシュアップ上の開始サンプル位置」および第11行目の「マッシュアップ上の終了サンプル位置」は、マッシュアップ曲(例えば図5)におけるあるブロックと、その次のブロックとの境界点、すなわち、あるブロックの開始点あるいは終了点をサンプル単位で数えたときの位置を示す。また、第12行目の「マッシュアップ上の開始小節番号」および第13行目の「マッシュアップ上の終了小節番号」は、マッシュアップ結果の楽曲において開始あるいは終了するときの小節の番号である。
【0042】
したがって、この第10行〜第13行の情報により、原曲から得たブロックをマッシュアップするときの構成を知ることができる。
【0043】
こうして、図6に示すトラックテーブルTRKTBLによれば、マッシュアップに必要な原曲のブロックをサンプル単位で取り出し、このブロックを組み立てて新たな楽曲にマッシュアップすることができる。つまり、このトラックテーブルTRKTBLが、マッシュアップ時のレシピとなる。
【0044】
〔5〕 レシピの配布方法
〔5−1〕 レシピの配布方法の例(その1)
図7は、レシピの配布方法の一例を示し、マッシュアップ用のプレーヤ1〜nがネットワーク120を通じてサーバ130に接続されている。この場合、後述するように、プレーヤ1〜nのそれぞれはパーソナルコンピュータにより構成することができる。
【0045】
また、ネットワーク120は、サーバ130に直結された専用回線であってもよく、インターネットが介在していてもよい。さらに、サーバ130は、この例においては、原曲として使用する楽曲を識別するための識別用データと、その楽曲を原曲として使用するときのメタデータと、レシピとを蓄積しているものである。
【0046】
そして、プレーヤi(i=1〜n)がサーバ130からレシピの配布を受ける場合、例えば図8に示すようなルーチン200がプレーヤiにおいて実行され、ルーチン300がサーバ130において実行される。すなわち、サーバ130においては、ルーチン300がステップ301からスタートし、次にステップ302において、プレーヤ1〜nからのアクセスの受信待ちとなっている。
【0047】
そして、プレーヤiにおいて、ルーチン200を実行すると、ルーチン200がステップ201からスタートし、次にステップ202において、マッシュアップに使用する原曲をサーバ130に送信して提示する。この提示には、上記の識別用データを使用することができる。つまり、この提示により、プレーヤiが原曲を保有していることをサーバ130に通知ないし明示したことになる。
【0048】
なお、このとき、提示した原曲に対してマッシュアップを実行した結果(マッシュアップ曲)が、どのような楽曲になってほしいかといったプレーヤiの要望を示すデータをサーバ130に送信してもよい。例えば、「ラップ調に」、「ビートを強調して」、「シャンソン風に」、「アップテンポに」、「バラード調に」などという要望を、表示画面10上のプルダウンメニュー(図示しない)から選択し、要求することもできる。
【0049】
このステップ202により原曲が提示されると、これがステップ302により受信され、サーバ130の処理はステップ303に進み、提示された原曲に対応したレシピのリストがプレーヤiへと送信される。上述の要望を示すデータが提示された場合には、この要望のデータに基づいて対応するレシピが絞り込まれ、プレーヤiへと送信される。
【0050】
すると、このレシピのリストがステップ203においてプレーヤiにより受信されて表示され、ステップ204において、その受信されたレシピのリストの中から希望するレシピの選択待ちとなる。そこで、希望するレシピを選択すると、ステップ205において、その選択したレシピの要求が送信されるとともに、これがステップ304において受信され、ステップ305において、ステップ205により要求されたレシピがサーバ130から送信される。
【0051】
この送信されたレシピは、ステップ206において、プレーヤiにより受信されるとともに保存され、ステップ211において、ステップ206により受信・保存されたレシピにしたがってマッシュアップが実行されるとともに、そのマッシュアップ結果の楽曲が再生される。
【0052】
そして、再生を終了するとステップ212において、他のレシピを必要とするか否かの入力待ちとなり、その入力を行うと、ステップ213において、ステップ212の入力結果が判別され、他のレシピを必要とすると入力したときには、処理はステップ213からステップ202に戻り、以後、上述の処理が繰り返される。なお、ルーチン300においても、処理はステップ305に続いてステップ302に戻り、プレーヤ(プレーヤi以外のプレーヤも含む)からの要求に応答する状態となっている。
【0053】
また、ステップ212において、他のレシピを必要としないと入力したときには、処理はステップ213からステップ214に進み、このルーチン200を終了する。
【0054】
こうして、ルーチン200、300によれば、サーバ130は、ユーザ(プレーヤi)の要求したレシピをそのユーザに配布することができる。
【0055】
〔5−2〕 レシピの配布方法の例(その2)
図9は、レシピの他の配布方法の他の例を示す。この例においては、レシピをサーバ130から入手できるようにするとともに、レシピを複数のプレーヤ(ユーザ)1〜nの間でP2Pで配布することができるようにした場合である。
【0056】
〔5−3〕 レシピの配布方法の例(その3)
図10は、レシピのさらに他の配布方法の他の例を示し、この例においては、レシピをサーバ130が有料で配布する場合である。
【0057】
ただし、〔5−1〕および図7のシステムにおいては、サーバ130は、原曲として使用する楽曲を識別するための識別用データと、その楽曲を原曲として使用するときのメタデータと、レシピとを蓄積しているが、この例においては、さらにその原曲のデジタルオーディオデータも蓄積している。
【0058】
そして、プレーヤiがサーバ130からマッシュアップ曲の配布を受ける場合、例えば図10に示すようなルーチン400がプレーヤiにおいて実行され、ルーチン500がサーバ130において実行される。すなわち、サーバ130においては、ルーチン500がステップ501からスタートし、ステップ502において、プレーヤ1〜nからのアクセスの受信待ちとなっている。
【0059】
そして、プレーヤiにおいて、ルーチン400を実行すると、ルーチン400がステップ401からスタートし、次にステップ402において、マッシュアップ曲のリストの送信をサーバ130に要求する。このときも、上述の例と同様、さらにプレーヤiからマッシュアップ曲についての要望のデータを送信してもよく、さらに、原曲のタイトル名、アーティスト名なども送信してもよい。このようにすれば、プレーヤiのユーザが希望する原曲を、どのようにマッシュアップ処理して聴きたいかをサーバ130側に伝えることができ、候補となるマッシュアップ曲をより適切に絞り込んで検索を実行させることができる。
【0060】
このステップ402によりリストが要求されると、これがステップ502により受信され、サーバ130の処理はステップ503に進み、マッシュアップ曲のリストをプレーヤiへと送信する。
【0061】
すると、このリストがステップ403においてプレーヤiにより受信されて表示され、ステップ404において、その受信されたリストの中から希望するマッシュアップ曲が選択できる状態となる。そこで、希望するマッシュアップ曲を指定すると、そのマッシュアップ曲を示す情報がステップ405においてプレーヤiから送信され、サーバ130においてステップ505により受信される。
【0062】
続いて、ステップ511において、そのステップ404、405により指定されたマッシュアップ曲の例えば冒頭の30秒がストリーミング形式によりプレーヤiに送信されるとともに、これがステップ411により受信され、この結果、プレーヤiにおいては、ステップ404、405により指定されたマッシュアップ曲の冒頭の30秒がストリーミング再生され、すなわち、試聴できることになる。
【0063】
そして、この再生を終了すると、プレーヤiにおいては、ステップ412において、そのマッシュアップ曲を購入するか否か、購入するとすれば、マッシュアップ曲の原曲やレシピも購入するか否かを入力する状態となり、これを入力すると、ステップ413において、ステップ412の入力結果がサーバ130へと送信される。
【0064】
すると、サーバ130においては、ステップ513においてステップ413の送信が受信され、ステップ514において、マッシュアップ曲を購入するか否か、購入するとすれば、マッシュアップ曲の原曲やレシピも購入するか否かが判別される。
【0065】
なお、ステップ511において、サーバ130がマッシュアップ曲を送信するとき、同時にこのマッシュアップ曲の原曲を示す情報もプレーヤiに送信すれば、その原曲がプレーヤiのハードディスク装置(詳細は後述する)にすでに存在しているとき、ステップ412において、原曲の購入の問い合わせをしないようにすることもできる。
【0066】
そして、マッシュアップ曲、レシピあるいは原曲を購入する場合には、処理はステップ514からステップ515に進む。
【0067】
また、プレーヤiにおいては、ステップ413に続いてステップ414が実行され、ステップ415の入力結果がマッシュアップ曲、レシピあるいは原曲を購入するであったか否かが判別され、購入するであったときには処理はステップ414からステップ415に進む。
【0068】
そして、これらステップ515、415において、ステップ404、405で選択したマッシュアップ曲、レシピあるいは原曲の販売・購入の処理、すなわち、マッシュアップに必要なレシピの送受信、原曲も販売・購入するときには、そのデジタルオーディオデータのファイルの送受信が行われるとともに、代金の支払いなど処理が行われる。
【0069】
そして、ルーチン500においては、その後、処理はステップ502に戻り、ルーチン400においては、ステップ416によりルーチン400を終了する。
【0070】
また、ステップ412の入力結果が購入しないときには、処理はステップ414からステップ416に進み、ルーチン400を終了する。さらに、ルーチン500においても、ステップ514において、マッシュアップ曲、レシピおよび原曲を購入しないと判断されたときには、処理はステップ514からステップ502に戻る。
【0071】
こうして、ルーチン400、500によれば、マッシュアップ曲やレシピを購入する場合、そのマッシュアップ曲の試聴をすることができ、その試聴結果を参考にして購入するか否かを決定することができる。
【0072】
なお、この例においては、マッシュアップ曲やレシピを購入する場合について説明したが、定額制の聞き放題サービスや見放題サービスなど各種サブスクリプションとすることもできる。すなわち、定額制の聞き放題サービスの場合であれば、サービス側で用意している原曲を例えば1か月間は、自由に聞く権利が持てるものである。もちろん、1か月という期間は料金を払えば更新される。
【0073】
この場合、その1か月間は原曲を保有していることと等価になり、マッシュアップ処理も原曲の権利を有した状態で、1か月間は自由にできることになる。例えば、ステップ402において、ユーザの希望する楽曲ジャンルや曲調などを含めてサーバ130に配信要求を行うと、その希望に沿ったマッシュアップ曲が連続してストリーミング配信される。また、サービスによってはダウンロードを許可してもよい。もちろん、この場合でも再生中にユーザが購入を希望の操作を行うことで、個別にそのマッシュアップ曲、レシピあるいは原曲を購入することができるものである。
【0074】
〔6〕 ハードウェアの例
図11は、上述におけるプレーヤiをパーソナルコンピュータ100により構成してマッシュアップを実現する場合の一例を示す。すなわち、このパーソナルコンピュータ100は、一般のパーソナルコンピュータと同様に構成されているものであり、CPU101と、ROM102と、不揮発性のメモリ103と、RAM104とを有する。
【0075】
この場合、CPU101は各種のプログラムを実行するものであり、ROM102およびメモリ103には、CPU101により実行されるBIOSや基本的なデータが書き込まれている。また、RAM104は、CPU101がプログラムを実行するときのワークエリアとなるものであり、これらメモリ102〜104はシステムバス109を通じてCPU101に接続されている。
【0076】
さらに、システムバス109には、大容量のストレージとしてハードディスク装置105が接続されている。この場合、例えば図12に示すように、ハードディスク装置105には、このパーソナルコンピュータ100を機能させるためのOSと、サーバ130と通信をしてマッシュアップに必要なデータを入手する通信ルーチン200あるいは400と、マッシュアップ曲の再生ルーチンと、マッシュアップされる原曲(楽曲)のデジタルオーディオデータと、その原曲のメタデータと、レシピとが蓄積される。
【0077】
また、ユーザインターフェイスとして、特に文字入力デバイスおよびポインティングデバイスとして、キーボード106およびマウス107がシステムバス109に接続されているとともに、デジタルオーディオデータの外部入力手段としてCDドライブ装置108がシステムバス109に接続されている。
【0078】
さらに、システムバス109には通信インターフェイス回路111が接続され、パーソナルコンピュータ100は、この通信インターフェイス回路111を通じて外部のネットワーク、例えばインターネット120に接続されている。このネットワーク120には、さらにサーバ130が接続され、このサーバ130に、図7あるいは図9により説明した原曲のデジタルオーディオデータ、その識別用データ、メタデータ、レシピなどが蓄積されている。
【0079】
そして、このサーバ130に蓄積されている原曲のデジタルオーディオデータ、そのメタデータおよびレシピが、インターネット120を通じ、さらに、通信回路111を通じてダウンロードされ、例えば図12に示すように、ハードディスク装置105に保存される。
【0080】
また、パーソナルコンピュータ100には、オーディオ再生回路112および表示制御回路114が設けられ、これらもシステムバス109に接続されている。そして、オーディオ再生回路112は、これにデジタルオーディオデータが供給されたとき、必要に応じてMP3などのデコード処理を行い、さらに、そのデジタルオーディオデータをアナログオーディオ信号にD/A変換し、そのアナログオーディオ信号をスピーカ113に供給するものである。
【0081】
さらに、表示制御回路114は、図示はしないがビデオRAMを有し、このビデオRAMに表示データが供給されるとともに、所定の周期で繰り返し読み出されてビデオ信号に変換され、このビデオ信号がディスプレイ115に供給されて図1〜図3などに示すような画像を表示するものである。
【0082】
したがって、〔5〕において説明したような方法でレシピの配布を受ければ、〔3〕において説明したように、そのレシピにしたがったマッシュアップ曲を再生して聴くことができる。また、ユーザが自分で追加のマッシュアップを実行することもできる。
【0083】
なお、サーバ130のハードウェアも基本的にはパーソナルコンピュータ100と同様に構成することができる。
【0084】
〔7〕 前処理
上述のマッシュアップを実現するためには、一般に、原曲Aと原曲Bとで、テンポ、キー、ビート位置などが一致している必要がある。しかし、任意の原曲Aと原曲Bとで、テンポ、キー、ビート位置などは一致していないことが多い。また、マッシュアップ結果の楽曲のテンポやキーを変更したほうが効果的な場合もある。
【0085】
したがって、原曲のテンポやキーを変更することになるが、この変更は、プレーヤiにおいて実行することができる。例えば、特願2004−269085号などに示されているように、原曲の音量のレベルやピークなどから原曲のテンポや拍子を検出することができる。すなわち、原曲の音量のレベルやピークなどから原曲のテンポや拍子を検出することができる。そして、一方の原曲あるいは所望のマッシュアップ結果の楽曲のビート開始位置(つまり、小節の開始位置)と他方の原曲のビート開始位置とが同じタイミングで演奏されるようにそのテンポを調整し、さらにキーを合わせる(転調する)処理を行えばよい。
【0086】
また、例えば図13および図14Aに示すように、原曲のデジタルオーディオデータDORGを、そのサンプルごとにメモリMMに順に書き込むとともに、図14Bに示すように、その書き込んだデータDORGを例えば2サンプルにつき1サンプルの割り合いで間引いて、かつ、所定の期間ごとに2度繰り返して読み出せば、その読み出したデジタルオーディオデータDCHGにおいては、原曲の周波数は2倍になり、すなわち、1オクターブ高くなっている。
【0087】
したがって、メモリMMからデジタルオーディオデータDCHGを読み出すときの間引く割り合い、あるいは繰り返す回数を設定することにより、テンポやキーを目的のものとすることができる。
【0088】
〔8〕 まとめ
上述のシステムによれば、マッシュアップのために特別な知識を必要としないで、マッシュアップを行うことができ、あるいはレシピやマッシュアップ曲を再加工することにより、さらにマッシュアップ曲を発展させることができる。また、そのマッシュアップ曲を、ネットワークを通じて無料あるいは有料で配布することができる。
【0089】
そして、その場合、原曲A、Bは、マッシュアップ曲を聴くユーザが用意するとともに、原曲A、Bをレシピにしたがって再生しているだけなので、著作権に抵触する可能性が低い。むしろ、レシピだけ入手しても意味がないので、原曲A、Bの売り上げに貢献することができる。例えば、最近のヒット曲に過去の楽曲をマッシュアップすることにより、まったく新たな楽曲として楽しむこともでき、現在ではあまり売り上げに貢献していない過去の楽曲が、このマッシュアップシステムにより再び注目され、売り上げに貢献することができる。
【0090】
〔9〕 その他
上述において、楽曲Aが例えば独唱のとき、楽曲Bを各種の楽器やコードで演奏した音階とすれば、楽曲Aに伴奏を付加することもできる。あるいは楽曲A、Bの一方を各種の効果音とすることもできる。また、楽曲A、BをB=Aとし、つまり、楽曲Aだけとし、楽曲Aのブロックだけでマッシュアップすることもできる。
【0091】
さらに、上述においては、複数の楽曲A、Bをマッシュアップした場合であるが、複数のコンテンツをマッシュアップする場合、例えば、複数の動画をマッシュアップする場合、あるいは動画に、楽音、音声、効果音などを付加する場合、複数の文章をマッシュアップする場合などにも、この発明を適用することができる。また、マッシュアップ時、残響、エコー、イコライザなどの処理を同時に行うこともできる。
【0092】
〔略語の一覧〕
BIOS:Basic Input/Output System
CD :Compact Disc
CPU :Central Processing Unit
D/A :Digital to Analog
ISRC:International Standardization Recording Code
MP3 :MPEG-1/Audio Layer 3
MPEG:Motion Picture Experts Group
OS :Operating System
P2P :Peer to Peer
RAM :Random Access Memory
ROM :Read Only Memory
【図面の簡単な説明】
【0093】
【図1】この発明における表示画面の一形態を示す図である。
【図2】この発明における表示画面の一形態を示す図である。
【図3】この発明における表示画面の一形態を示す図である。
【図4】表示内容の一例を拡大して示す図である。
【図5】データの概念の一例を示す図である。
【図6】データテーブルおよびその内容の一例を示す図である。
【図7】この発明の適用例を示す図である。
【図8】データの配布方法の一例を示すフローチャートである。
【図9】この発明の他の適用例を示す図である。
【図10】データの配布方法の他の例を示すフローチャートである。
【図11】この発明に使用できるパーソナルコンピュータの一例を示す図である。
【図12】ストレージに用意されるデータの例を示す図である。
【図13】前処理方法の一例を示す系統図である。
【図14】前処理方法の一例を示す波形図である。
【符号の説明】
【0094】
1〜n…プレーヤ(ユーザ)、11…編集エリア、11Aおよび11B…マッシュアップ結果のトラック、12…素材エリア、12Aおよび12B…第1および第2の原曲の内容を示すトラック、TRKTBL…トラックテーブル(レシピ)、100…パーソナルコンピュータ、120…ネットワーク(インターネット)、130…サーバ、200、300、400および500…配布ルーチン
【技術分野】
【0001】
この発明は、マッシュアップ用データの配布方法、マッシュアップ方法、マッシュアップ用データのサーバ装置およびマッシュアップ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
複数の楽曲の一部あるいは全体を重ね合わせる処理は、リミックスと呼ばれているが、このリミックスとして、より高度な処理をする「マッシュアップ」がある。このマッシュアップでは、例えば、楽曲AとBとをリミックスするとき、両者のテンポ(楽曲の演奏速度)、拍数(例えば4分音符の数)、キー(ハ長調、ニ短調などの主音の音程)、コード進行(和音の変化状態)などを合わせたり、適切と思われる区間だけを切り貼りすることにより、新たな楽曲を作成するものである。
【0003】
このマッシュアップは広く認知され、マッシュアップにより作成された楽曲が放送などにおいても活用されている。
【0004】
なお、先行技術文献として例えば以下のものがある。
【特許文献1】特開2006−107693号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところが、マッシュアップを行うには、音楽について豊富な知識が必要なので、マッシュアップ結果の楽曲を希望するリスナ(ユーザ)も多い。また、楽曲をマッシュアップして新しい楽曲を作成すると、もとの楽曲の著作権に抵触する可能性がある。
【0006】
この発明は、以上のような問題点を解決しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明においては、
少なくとも第1のコンテンツおよび第2のコンテンツをマッシュアップするためのデータを配布する場合において、
上記第1のコンテンツおよび上記第2のコンテンツを、それぞれの内容にしたがって複数のブロックに分割するための第1のデータと、上記複数のブロックを所定の順序で配列して新規なコンテンツを作成するときの配列順序を示す第2のデータとを有するデータファイルを、ネットワークを通じてユーザに配布する
ようにしたものである。
【発明の効果】
【0008】
この発明によれば、マッシュアップのために特別な知識を必要としないで、マッシュアップを行うことができるとともに、そのマッシュアップ結果を得るためのデータを、ネットワークを通じて無料あるいは有料で配布することができる。そして、その場合、原曲(マッシュアップに使用する楽曲)は、マッシュアップ結果の楽曲を聴くユーザが用意するとともに、原曲をマッシュアップのためのデータにしたがって再生しているだけなので、著作権に抵触する可能性が低い。むしろ、原曲の売り上げに貢献することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
〔1〕 マッシュアップ時の表示例
図1〜図3は、マッシュアップを行う場合の表示画面の表示例を示す。この例においては、パーソナルコンピュータにより、複数の楽曲、例えば2つの楽曲A、Bから新たな楽曲をマッシュアップする場合である。なお、以下においては、マッシュアップに使用する(素材となる)楽曲を「原曲」と呼び、マッシュアップによりできあがった結果の楽曲を「マッシュアップ曲」と呼ぶ。また、楽曲の導入部(イントロ)、Aメロ、Bメロ、サビ、間奏、終結部(アウトロ)などのように、楽曲上で区切ることのできる区間を「ブロック」と呼ぶものとする。
【0010】
そして、図1〜図3において、符号10はそのマッシュアップ時の表示画面を示し、図1はマッシュアップの開始時の画面、図2はマッシュアップの作業中の画面、図3はマッシュアップの終了時の画面である。
【0011】
この表示画面10は、上側の編集エリア11と下側の素材エリア12とに2分割され、上側の編集エリア11にマッシュアップ曲(マッシュアップ結果の楽曲)の情報が表示され、下側の素材エリア12に原曲(マッシュアップに使用する楽曲)A、Bの情報が表示される。
【0012】
このため、編集エリア11には、原曲Aのブロックがコピーされる帯状のエリア11Aと、原曲Bのブロックがコピーされる帯状のエリア11Bとが用意されている。これらエリア11A、11Bは、互いに平行で、かつ、左右方向が時間軸方向となるように、エリア11に用意されている。なお、以下においては、エリア11A、11Bを磁気テープなどのトラックになぞらえて、トラック11A、11Bと呼ぶ。
【0013】
また、トラック11Bの下側には、演奏時間のスケール11Sが表示され、その開始位置には、演奏時の時間位置を示すポインタ11Pが表示されている。
【0014】
さらに、素材エリア12には、原曲Aの情報を示す帯状のトラック12Aと、原曲Bの情報を示す帯状のトラック12Bとが互いに平行で、かつ、左右方向が時間軸方向となるように、形成されている。図1は、初期画面であるが、すでにトラック12A、12Bに原曲A、Bの情報が用意されている状態で示している(用意されていないときには、トラック11A、11Bと同様、空である)。
【0015】
この場合、トラック12Aは、「メロディートラック」と呼ばれる上側のトラック12AMと、「コードトラック」と呼ばれる下側のトラック12ACとに2分割されている。そして、メロディートラック12AMは、ブロック、すなわち、原曲Aの導入部、Aメロ、Bメロ、サビ、間奏、終結部(アウトロ)などによって区切られ、各ブロックには該当するメロディーのデータが用意されている。また、コードトラック12ACは、図4に時間軸(左右方向)を拡大して示すように、原曲Aのコード進行にしたがってブロックに区切られ、そのブロックには該当するコードのデータが用意されている。
【0016】
さらに、トラック12Bもトラック12Aと同様であり、メロディートラック12BMは、原曲Bのブロックよって区切られて該当するメロディーのデータが用意され、コードトラック12BCは、原曲Bのコードにしたがったブロックにより区切られ、該当するコードのデータが用意されている。
【0017】
また、トラック12A、12Bの上部には、符号13A、13Bにより示すように、原曲A、Bについてのアーティスト名、楽曲名、テンポ、小節数がそれぞれ表示されている。さらに、原曲が3曲以上の場合には、素材エリア12の右側に表示されているスクロールボタン14Sあるいはスクロールバー14Vをマウスなどよって操作することにより、素材エリア12が縦方向にスクロールされ、すべての原曲のトラック12A、12B、・・・を使用することができる。
【0018】
なお、実際には、トラック12AM、12ACとトラック12BM、12BCとは、それらの時間長が異なる場合でも、同じ長さに規格化されて表示されるとともに、それぞれのブロックはその内容に応じて色分けされて表示される。また、原曲A、Bのデジタルオーディオデータ、およびトラック12A、12Bに表示される情報は、例えばダウンロードサイトやインターネットなどを通じて入手することにより、あらかじめパーソナルコンピュータに用意されているものである。
【0019】
また、表示画面10の上部には、マッシュアップ中およびマッシュアップ結果を試聴するための再生ボタン15P、その再生の停止ボタン15S、再生のテンポを指定する入力欄16、マッシュアップ結果の情報を保存するための保存ボタン17などが表示されている。
【0020】
〔2〕 マッシュアップの方法
図1に示すような表示状態にあるとき、例えば図2に矢印A1により示すように、原曲Aのメロディートラック12AMの「Aメロ」を、トラック11Aの先頭にドラッグ・アンド・ドロップあるいはコピー・アンド・ペーストすると、その原曲Aの「Aメロ」がトラック11Aの先頭にコピーされる。図2においては、さらに、矢印A2により示すように、同じ「Aメロ」をトラック11Aに繰り返しコピーした場合である。
【0021】
また、図2においては、矢印B1により示すように、原曲Bのメロディートラック12BMの「Aメロ」を、トラック11Bの先頭にドラッグ・アンド・ドロップあるいはコピー・アンド・ペーストすると、その原曲Bの「Aメロ」がトラック11Bの先頭にコピーされている。
【0022】
以後、同様の操作を行うことにより、ブロック12AM〜12BCにおける任意のブロックが、トラック11Aあるいは11Bにコピーされ、その結果、トラック11A、11Bは例えば図3に示すような内容とすることができる。
【0023】
そこで、再生ボタン15Pをクリックすると、トラック11Aに作成された内容の楽曲と、トラック11Bに作成された内容の楽曲とが、混合された状態で再生され、したがって、マッシュアップされた楽曲を試聴することができる。
【0024】
ただし、このマッシュアップ結果の楽曲の再生は、そのマッシュアップ曲のデジタルオーディオデータそのものを再生するのではなく、トラック11A、11Bに表示されているデータにしたがって、原曲A、Bのブロックが、リアルタイムで選択的に取り出され、あるいは加工されて再生されるものである。
【0025】
このマッシュアップ曲が気に入らないときには、トラック11A、11Bの該当するブロックを、マウスにより、削除、コピーあるいは移動すればよく、あるいはトラック12AM〜12BCから新たなブロックをコピーすることもできる。すなわち、トラック11A、11Bをブロックごとに編集することができる。
【0026】
こうして、トラック12AM〜12BCからのコピーおよびトラック11A、11Bの編集を行うとともに、その結果を試聴することにより、目的とするマッシュアップ曲を得ることができる。
【0027】
そこで、マッシュアップによる新たな楽曲が完成したら、保存ボタン17をクリックする。すると、マッシュアップ曲のデジタルオーディオデータそのものではなく、マッシュアップ曲を再現するために必要な情報(トラック11A、11Bに表示されているデータ)が、大容量ストレージ、例えばハードディスク装置に1つのファイルとして保存される。すなわち、原曲A、Bを示す情報、原曲A、Bのうちの使用するブロック、そのブロックを使用するときの時間的な位置や順序、およびテンポなどの情報が、ハードディスク装置にファイルとして保存される。
【0028】
なお、料理を作る場合、レシピにしたがって食材を用意するとともに、その食材をレシピに示された手順や方法で調理するが、上述のマッシュアップの方法も料理に類似している。そこで、以後、マッシュアップに必要な情報(上記の場合、保存ボタン17をクリックしたとき、ハードディスク装置に保存される情報)を「レシピ」と呼ぶ。
【0029】
つまり、レシピにしたがって楽曲のデジタルオーディオデータやメタデータを用意するとともに、これをレシピにしたがった手順や方法で編集すると、マッシュアップ曲が作成されるものである。なお、メタデータには、対応する楽曲の一般的なデータ(楽曲識別用のデータ、曲名、アーティスト名など)に加えて、レシピの作成に必要な各種のデータ、例えばテンポ、キー、拍子、コードなども含まれている。また、楽曲識別用のデータとしては、ユーザが楽曲をCDから得た場合であれば、そのCDのCD番号、レーベル会社(発売元)、アルバム名、対応するトラックの楽曲名、ISRCなどを使用することができる。
【0030】
〔3〕 マッシュアップ曲の再生
この場合には、目的とするマッシュアップ曲の原曲A、Bのデジタルオーディオデータおよびそのレシピをパーソナルコンピュータに用意する。そして、レシピ用のプログラムを実行すると、そのレシピにしたがって、すなわち、例えば図1に示すトラック11A、11Bにしたがって原曲A、Bが自動的にリアルタイムで加工され、マッシュアップ曲が音響として出力される。
【0031】
〔4〕 レシピにおけるデータ構造の例
図5は図3のトラック11A、11Bの概念を示す図で、マッシュアップの結果、トラック11Aは、複数のブロックBLK_A1、BLK_A2、BLK_A3、・・・から構成され、トラック11Bは、複数のブロックBLK_B1、BLK_B2、BLK_B3、・・・から構成されている。この図5にも示すように、各ブロックの長さ(時間長)はマッシュアップに対応してまちまちである。また、ブロックの符号が連続しているが、原曲において連続しているブロックとは限らない。
【0032】
そして、このとき、トラック11A、11Bにおけるブロックは、例えば図6に示すようなレシピにより規定されている。すなわち、図6Aに示すように、トラックテーブルTRKTBLが用意されるとともに、このテーブルTRKTBLは、表示画面10の編集エリア11におけるトラック11A、11B、・・・の数を示すデータエリア#NUMと、トラック11A、11B、・・・におけるブロックの情報を示すデータエリア#A、#B、・・・とを有する。
【0033】
図1〜図5の場合、データエリア#NUMの示すトラック数は2であり、このため、トラックテーブルTRKTBLは、第1のトラック11Aのデータエリア#Aと、第2のトラック11Bのデータエリア#Bとを有する。
【0034】
そして、第1のトラック11Aのデータエリア#Aは、この第1のトラック11Aのブロック数を示すデータ欄#A0と、各ブロックBLK_Ai(i=1,2,・・・)についての情報を示すデータ欄#Aiとを有し、これらデータ欄#A0、#Aiには該当するデータがそれぞれ保存されている。
【0035】
また、第2のトラック11Bのデータエリア#Bも同様に、この第2のトラック11Bのブロック数を示すデータ欄#B0と、各ブロックBLK_Bj(j=1,2,・・・)についての情報を示すデータ欄#Bjとを有し、これらデータ欄#B0、#Bjには該当するデータがそれぞれ保存されている。以下、第3のトラック以降がある場合も、そのトラックごとに同様のデータエリアが用意され、そのデータ欄ごとに該当するデータがそれぞれ保存されている。
【0036】
そして、このとき、データエリア#A、#Bのデータ欄#Ai、#Bjには、例えば図6Bに示すようなデータが保存される。すなわち、図6Bに示すデータにおいて、第1行〜第9行のデータは、マッシュアップに使用する原曲についての情報であり、第10行以降のデータはマッシュアップ結果の楽曲についての情報である。
【0037】
そして、第1行目の「楽曲ID」は、原曲(今の場合、原曲A、B)を識別するための識別コードである。また、一般に楽曲のテンポは、ブロックによって異なることがあるので、第2行目の「ブロックのオリジナルテンポ」は原曲の該当するブロックにおけるテンポを示し、第3行目の「ブロックの拍子」は、1/2拍子、3/4拍子など、そのブロックにおける拍子を示す。
【0038】
さらに、第4行目の「ブロックのキーとスケール」は、転調用の情報であり、第5行目の「ブロックの原曲におけるサンプル開始点・終了点」は、原曲を小節の途中からマッシュアップに使用したり、途中までマッシュアップに使用したりすることがあるので、その開始点・終了点を、原曲においてサンプル単位で数えたときの位置を示す。また、第6行目の「開始点ビートカウント」および第7行目の「終了点ビートカウント」は、そのブロックが原曲において開始あるいは終了する小節および拍(ビート)(例えば、第10小節目の第3拍目)を示す。
【0039】
そして、第8行目の「開始点の直前小節頭を示すサンプル位置」は、マッシュアップへの使用を開始する点の直前の小節の先頭を、原曲においてサンプル単位で数えたときの位置を示し、第9行目の「終了点の直後小節頭を示すサンプル位置」は、同様にマッシュアップへの使用を終了する点の直後の小節の先頭を、原曲においてサンプル単位で数えたときの位置を示す。
【0040】
したがって、これら第1行〜第9行の情報により、マッシュアップに必要な原曲の部分(ブロック)をサンプル単位で知ることができる。
【0041】
さらに、図6Bにおいて、第10行目の「マッシュアップ上の開始サンプル位置」および第11行目の「マッシュアップ上の終了サンプル位置」は、マッシュアップ曲(例えば図5)におけるあるブロックと、その次のブロックとの境界点、すなわち、あるブロックの開始点あるいは終了点をサンプル単位で数えたときの位置を示す。また、第12行目の「マッシュアップ上の開始小節番号」および第13行目の「マッシュアップ上の終了小節番号」は、マッシュアップ結果の楽曲において開始あるいは終了するときの小節の番号である。
【0042】
したがって、この第10行〜第13行の情報により、原曲から得たブロックをマッシュアップするときの構成を知ることができる。
【0043】
こうして、図6に示すトラックテーブルTRKTBLによれば、マッシュアップに必要な原曲のブロックをサンプル単位で取り出し、このブロックを組み立てて新たな楽曲にマッシュアップすることができる。つまり、このトラックテーブルTRKTBLが、マッシュアップ時のレシピとなる。
【0044】
〔5〕 レシピの配布方法
〔5−1〕 レシピの配布方法の例(その1)
図7は、レシピの配布方法の一例を示し、マッシュアップ用のプレーヤ1〜nがネットワーク120を通じてサーバ130に接続されている。この場合、後述するように、プレーヤ1〜nのそれぞれはパーソナルコンピュータにより構成することができる。
【0045】
また、ネットワーク120は、サーバ130に直結された専用回線であってもよく、インターネットが介在していてもよい。さらに、サーバ130は、この例においては、原曲として使用する楽曲を識別するための識別用データと、その楽曲を原曲として使用するときのメタデータと、レシピとを蓄積しているものである。
【0046】
そして、プレーヤi(i=1〜n)がサーバ130からレシピの配布を受ける場合、例えば図8に示すようなルーチン200がプレーヤiにおいて実行され、ルーチン300がサーバ130において実行される。すなわち、サーバ130においては、ルーチン300がステップ301からスタートし、次にステップ302において、プレーヤ1〜nからのアクセスの受信待ちとなっている。
【0047】
そして、プレーヤiにおいて、ルーチン200を実行すると、ルーチン200がステップ201からスタートし、次にステップ202において、マッシュアップに使用する原曲をサーバ130に送信して提示する。この提示には、上記の識別用データを使用することができる。つまり、この提示により、プレーヤiが原曲を保有していることをサーバ130に通知ないし明示したことになる。
【0048】
なお、このとき、提示した原曲に対してマッシュアップを実行した結果(マッシュアップ曲)が、どのような楽曲になってほしいかといったプレーヤiの要望を示すデータをサーバ130に送信してもよい。例えば、「ラップ調に」、「ビートを強調して」、「シャンソン風に」、「アップテンポに」、「バラード調に」などという要望を、表示画面10上のプルダウンメニュー(図示しない)から選択し、要求することもできる。
【0049】
このステップ202により原曲が提示されると、これがステップ302により受信され、サーバ130の処理はステップ303に進み、提示された原曲に対応したレシピのリストがプレーヤiへと送信される。上述の要望を示すデータが提示された場合には、この要望のデータに基づいて対応するレシピが絞り込まれ、プレーヤiへと送信される。
【0050】
すると、このレシピのリストがステップ203においてプレーヤiにより受信されて表示され、ステップ204において、その受信されたレシピのリストの中から希望するレシピの選択待ちとなる。そこで、希望するレシピを選択すると、ステップ205において、その選択したレシピの要求が送信されるとともに、これがステップ304において受信され、ステップ305において、ステップ205により要求されたレシピがサーバ130から送信される。
【0051】
この送信されたレシピは、ステップ206において、プレーヤiにより受信されるとともに保存され、ステップ211において、ステップ206により受信・保存されたレシピにしたがってマッシュアップが実行されるとともに、そのマッシュアップ結果の楽曲が再生される。
【0052】
そして、再生を終了するとステップ212において、他のレシピを必要とするか否かの入力待ちとなり、その入力を行うと、ステップ213において、ステップ212の入力結果が判別され、他のレシピを必要とすると入力したときには、処理はステップ213からステップ202に戻り、以後、上述の処理が繰り返される。なお、ルーチン300においても、処理はステップ305に続いてステップ302に戻り、プレーヤ(プレーヤi以外のプレーヤも含む)からの要求に応答する状態となっている。
【0053】
また、ステップ212において、他のレシピを必要としないと入力したときには、処理はステップ213からステップ214に進み、このルーチン200を終了する。
【0054】
こうして、ルーチン200、300によれば、サーバ130は、ユーザ(プレーヤi)の要求したレシピをそのユーザに配布することができる。
【0055】
〔5−2〕 レシピの配布方法の例(その2)
図9は、レシピの他の配布方法の他の例を示す。この例においては、レシピをサーバ130から入手できるようにするとともに、レシピを複数のプレーヤ(ユーザ)1〜nの間でP2Pで配布することができるようにした場合である。
【0056】
〔5−3〕 レシピの配布方法の例(その3)
図10は、レシピのさらに他の配布方法の他の例を示し、この例においては、レシピをサーバ130が有料で配布する場合である。
【0057】
ただし、〔5−1〕および図7のシステムにおいては、サーバ130は、原曲として使用する楽曲を識別するための識別用データと、その楽曲を原曲として使用するときのメタデータと、レシピとを蓄積しているが、この例においては、さらにその原曲のデジタルオーディオデータも蓄積している。
【0058】
そして、プレーヤiがサーバ130からマッシュアップ曲の配布を受ける場合、例えば図10に示すようなルーチン400がプレーヤiにおいて実行され、ルーチン500がサーバ130において実行される。すなわち、サーバ130においては、ルーチン500がステップ501からスタートし、ステップ502において、プレーヤ1〜nからのアクセスの受信待ちとなっている。
【0059】
そして、プレーヤiにおいて、ルーチン400を実行すると、ルーチン400がステップ401からスタートし、次にステップ402において、マッシュアップ曲のリストの送信をサーバ130に要求する。このときも、上述の例と同様、さらにプレーヤiからマッシュアップ曲についての要望のデータを送信してもよく、さらに、原曲のタイトル名、アーティスト名なども送信してもよい。このようにすれば、プレーヤiのユーザが希望する原曲を、どのようにマッシュアップ処理して聴きたいかをサーバ130側に伝えることができ、候補となるマッシュアップ曲をより適切に絞り込んで検索を実行させることができる。
【0060】
このステップ402によりリストが要求されると、これがステップ502により受信され、サーバ130の処理はステップ503に進み、マッシュアップ曲のリストをプレーヤiへと送信する。
【0061】
すると、このリストがステップ403においてプレーヤiにより受信されて表示され、ステップ404において、その受信されたリストの中から希望するマッシュアップ曲が選択できる状態となる。そこで、希望するマッシュアップ曲を指定すると、そのマッシュアップ曲を示す情報がステップ405においてプレーヤiから送信され、サーバ130においてステップ505により受信される。
【0062】
続いて、ステップ511において、そのステップ404、405により指定されたマッシュアップ曲の例えば冒頭の30秒がストリーミング形式によりプレーヤiに送信されるとともに、これがステップ411により受信され、この結果、プレーヤiにおいては、ステップ404、405により指定されたマッシュアップ曲の冒頭の30秒がストリーミング再生され、すなわち、試聴できることになる。
【0063】
そして、この再生を終了すると、プレーヤiにおいては、ステップ412において、そのマッシュアップ曲を購入するか否か、購入するとすれば、マッシュアップ曲の原曲やレシピも購入するか否かを入力する状態となり、これを入力すると、ステップ413において、ステップ412の入力結果がサーバ130へと送信される。
【0064】
すると、サーバ130においては、ステップ513においてステップ413の送信が受信され、ステップ514において、マッシュアップ曲を購入するか否か、購入するとすれば、マッシュアップ曲の原曲やレシピも購入するか否かが判別される。
【0065】
なお、ステップ511において、サーバ130がマッシュアップ曲を送信するとき、同時にこのマッシュアップ曲の原曲を示す情報もプレーヤiに送信すれば、その原曲がプレーヤiのハードディスク装置(詳細は後述する)にすでに存在しているとき、ステップ412において、原曲の購入の問い合わせをしないようにすることもできる。
【0066】
そして、マッシュアップ曲、レシピあるいは原曲を購入する場合には、処理はステップ514からステップ515に進む。
【0067】
また、プレーヤiにおいては、ステップ413に続いてステップ414が実行され、ステップ415の入力結果がマッシュアップ曲、レシピあるいは原曲を購入するであったか否かが判別され、購入するであったときには処理はステップ414からステップ415に進む。
【0068】
そして、これらステップ515、415において、ステップ404、405で選択したマッシュアップ曲、レシピあるいは原曲の販売・購入の処理、すなわち、マッシュアップに必要なレシピの送受信、原曲も販売・購入するときには、そのデジタルオーディオデータのファイルの送受信が行われるとともに、代金の支払いなど処理が行われる。
【0069】
そして、ルーチン500においては、その後、処理はステップ502に戻り、ルーチン400においては、ステップ416によりルーチン400を終了する。
【0070】
また、ステップ412の入力結果が購入しないときには、処理はステップ414からステップ416に進み、ルーチン400を終了する。さらに、ルーチン500においても、ステップ514において、マッシュアップ曲、レシピおよび原曲を購入しないと判断されたときには、処理はステップ514からステップ502に戻る。
【0071】
こうして、ルーチン400、500によれば、マッシュアップ曲やレシピを購入する場合、そのマッシュアップ曲の試聴をすることができ、その試聴結果を参考にして購入するか否かを決定することができる。
【0072】
なお、この例においては、マッシュアップ曲やレシピを購入する場合について説明したが、定額制の聞き放題サービスや見放題サービスなど各種サブスクリプションとすることもできる。すなわち、定額制の聞き放題サービスの場合であれば、サービス側で用意している原曲を例えば1か月間は、自由に聞く権利が持てるものである。もちろん、1か月という期間は料金を払えば更新される。
【0073】
この場合、その1か月間は原曲を保有していることと等価になり、マッシュアップ処理も原曲の権利を有した状態で、1か月間は自由にできることになる。例えば、ステップ402において、ユーザの希望する楽曲ジャンルや曲調などを含めてサーバ130に配信要求を行うと、その希望に沿ったマッシュアップ曲が連続してストリーミング配信される。また、サービスによってはダウンロードを許可してもよい。もちろん、この場合でも再生中にユーザが購入を希望の操作を行うことで、個別にそのマッシュアップ曲、レシピあるいは原曲を購入することができるものである。
【0074】
〔6〕 ハードウェアの例
図11は、上述におけるプレーヤiをパーソナルコンピュータ100により構成してマッシュアップを実現する場合の一例を示す。すなわち、このパーソナルコンピュータ100は、一般のパーソナルコンピュータと同様に構成されているものであり、CPU101と、ROM102と、不揮発性のメモリ103と、RAM104とを有する。
【0075】
この場合、CPU101は各種のプログラムを実行するものであり、ROM102およびメモリ103には、CPU101により実行されるBIOSや基本的なデータが書き込まれている。また、RAM104は、CPU101がプログラムを実行するときのワークエリアとなるものであり、これらメモリ102〜104はシステムバス109を通じてCPU101に接続されている。
【0076】
さらに、システムバス109には、大容量のストレージとしてハードディスク装置105が接続されている。この場合、例えば図12に示すように、ハードディスク装置105には、このパーソナルコンピュータ100を機能させるためのOSと、サーバ130と通信をしてマッシュアップに必要なデータを入手する通信ルーチン200あるいは400と、マッシュアップ曲の再生ルーチンと、マッシュアップされる原曲(楽曲)のデジタルオーディオデータと、その原曲のメタデータと、レシピとが蓄積される。
【0077】
また、ユーザインターフェイスとして、特に文字入力デバイスおよびポインティングデバイスとして、キーボード106およびマウス107がシステムバス109に接続されているとともに、デジタルオーディオデータの外部入力手段としてCDドライブ装置108がシステムバス109に接続されている。
【0078】
さらに、システムバス109には通信インターフェイス回路111が接続され、パーソナルコンピュータ100は、この通信インターフェイス回路111を通じて外部のネットワーク、例えばインターネット120に接続されている。このネットワーク120には、さらにサーバ130が接続され、このサーバ130に、図7あるいは図9により説明した原曲のデジタルオーディオデータ、その識別用データ、メタデータ、レシピなどが蓄積されている。
【0079】
そして、このサーバ130に蓄積されている原曲のデジタルオーディオデータ、そのメタデータおよびレシピが、インターネット120を通じ、さらに、通信回路111を通じてダウンロードされ、例えば図12に示すように、ハードディスク装置105に保存される。
【0080】
また、パーソナルコンピュータ100には、オーディオ再生回路112および表示制御回路114が設けられ、これらもシステムバス109に接続されている。そして、オーディオ再生回路112は、これにデジタルオーディオデータが供給されたとき、必要に応じてMP3などのデコード処理を行い、さらに、そのデジタルオーディオデータをアナログオーディオ信号にD/A変換し、そのアナログオーディオ信号をスピーカ113に供給するものである。
【0081】
さらに、表示制御回路114は、図示はしないがビデオRAMを有し、このビデオRAMに表示データが供給されるとともに、所定の周期で繰り返し読み出されてビデオ信号に変換され、このビデオ信号がディスプレイ115に供給されて図1〜図3などに示すような画像を表示するものである。
【0082】
したがって、〔5〕において説明したような方法でレシピの配布を受ければ、〔3〕において説明したように、そのレシピにしたがったマッシュアップ曲を再生して聴くことができる。また、ユーザが自分で追加のマッシュアップを実行することもできる。
【0083】
なお、サーバ130のハードウェアも基本的にはパーソナルコンピュータ100と同様に構成することができる。
【0084】
〔7〕 前処理
上述のマッシュアップを実現するためには、一般に、原曲Aと原曲Bとで、テンポ、キー、ビート位置などが一致している必要がある。しかし、任意の原曲Aと原曲Bとで、テンポ、キー、ビート位置などは一致していないことが多い。また、マッシュアップ結果の楽曲のテンポやキーを変更したほうが効果的な場合もある。
【0085】
したがって、原曲のテンポやキーを変更することになるが、この変更は、プレーヤiにおいて実行することができる。例えば、特願2004−269085号などに示されているように、原曲の音量のレベルやピークなどから原曲のテンポや拍子を検出することができる。すなわち、原曲の音量のレベルやピークなどから原曲のテンポや拍子を検出することができる。そして、一方の原曲あるいは所望のマッシュアップ結果の楽曲のビート開始位置(つまり、小節の開始位置)と他方の原曲のビート開始位置とが同じタイミングで演奏されるようにそのテンポを調整し、さらにキーを合わせる(転調する)処理を行えばよい。
【0086】
また、例えば図13および図14Aに示すように、原曲のデジタルオーディオデータDORGを、そのサンプルごとにメモリMMに順に書き込むとともに、図14Bに示すように、その書き込んだデータDORGを例えば2サンプルにつき1サンプルの割り合いで間引いて、かつ、所定の期間ごとに2度繰り返して読み出せば、その読み出したデジタルオーディオデータDCHGにおいては、原曲の周波数は2倍になり、すなわち、1オクターブ高くなっている。
【0087】
したがって、メモリMMからデジタルオーディオデータDCHGを読み出すときの間引く割り合い、あるいは繰り返す回数を設定することにより、テンポやキーを目的のものとすることができる。
【0088】
〔8〕 まとめ
上述のシステムによれば、マッシュアップのために特別な知識を必要としないで、マッシュアップを行うことができ、あるいはレシピやマッシュアップ曲を再加工することにより、さらにマッシュアップ曲を発展させることができる。また、そのマッシュアップ曲を、ネットワークを通じて無料あるいは有料で配布することができる。
【0089】
そして、その場合、原曲A、Bは、マッシュアップ曲を聴くユーザが用意するとともに、原曲A、Bをレシピにしたがって再生しているだけなので、著作権に抵触する可能性が低い。むしろ、レシピだけ入手しても意味がないので、原曲A、Bの売り上げに貢献することができる。例えば、最近のヒット曲に過去の楽曲をマッシュアップすることにより、まったく新たな楽曲として楽しむこともでき、現在ではあまり売り上げに貢献していない過去の楽曲が、このマッシュアップシステムにより再び注目され、売り上げに貢献することができる。
【0090】
〔9〕 その他
上述において、楽曲Aが例えば独唱のとき、楽曲Bを各種の楽器やコードで演奏した音階とすれば、楽曲Aに伴奏を付加することもできる。あるいは楽曲A、Bの一方を各種の効果音とすることもできる。また、楽曲A、BをB=Aとし、つまり、楽曲Aだけとし、楽曲Aのブロックだけでマッシュアップすることもできる。
【0091】
さらに、上述においては、複数の楽曲A、Bをマッシュアップした場合であるが、複数のコンテンツをマッシュアップする場合、例えば、複数の動画をマッシュアップする場合、あるいは動画に、楽音、音声、効果音などを付加する場合、複数の文章をマッシュアップする場合などにも、この発明を適用することができる。また、マッシュアップ時、残響、エコー、イコライザなどの処理を同時に行うこともできる。
【0092】
〔略語の一覧〕
BIOS:Basic Input/Output System
CD :Compact Disc
CPU :Central Processing Unit
D/A :Digital to Analog
ISRC:International Standardization Recording Code
MP3 :MPEG-1/Audio Layer 3
MPEG:Motion Picture Experts Group
OS :Operating System
P2P :Peer to Peer
RAM :Random Access Memory
ROM :Read Only Memory
【図面の簡単な説明】
【0093】
【図1】この発明における表示画面の一形態を示す図である。
【図2】この発明における表示画面の一形態を示す図である。
【図3】この発明における表示画面の一形態を示す図である。
【図4】表示内容の一例を拡大して示す図である。
【図5】データの概念の一例を示す図である。
【図6】データテーブルおよびその内容の一例を示す図である。
【図7】この発明の適用例を示す図である。
【図8】データの配布方法の一例を示すフローチャートである。
【図9】この発明の他の適用例を示す図である。
【図10】データの配布方法の他の例を示すフローチャートである。
【図11】この発明に使用できるパーソナルコンピュータの一例を示す図である。
【図12】ストレージに用意されるデータの例を示す図である。
【図13】前処理方法の一例を示す系統図である。
【図14】前処理方法の一例を示す波形図である。
【符号の説明】
【0094】
1〜n…プレーヤ(ユーザ)、11…編集エリア、11Aおよび11B…マッシュアップ結果のトラック、12…素材エリア、12Aおよび12B…第1および第2の原曲の内容を示すトラック、TRKTBL…トラックテーブル(レシピ)、100…パーソナルコンピュータ、120…ネットワーク(インターネット)、130…サーバ、200、300、400および500…配布ルーチン
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも第1のコンテンツおよび第2のコンテンツをマッシュアップするためのデータを配布する場合において、
上記第1のコンテンツおよび上記第2のコンテンツを、それぞれの内容にしたがって複数のブロックに分割するための第1のデータと、上記複数のブロックを所定の順序で配列して新規なコンテンツを作成するときの配列順序を示す第2のデータとを有するデータファイルを、ネットワークを通じてユーザに配布する
ようにしたマッシュアップ用データの配布方法。
【請求項2】
請求項1に記載の配布方法において、
上記データファイルにしたがってマッシュアップされた結果のコンテンツの少なくとも一部を、ユーザに配布して試験的な再生を可能とさせる
ようにしたマッシュアップ用データの配布方法。
【請求項3】
請求項1あるいは請求項2に記載の配布方法において、
上記ユーザが上記データファイルの購入を示したときには、そのデータファイルを販売する
ようにしたマッシュアップ用データの配布方法。
【請求項4】
請求項3に記載の配布方法において、
上記ユーザが、第1のコンテンツおよび第2のコンテンツの少なくとも一方のコンテンツと、上記データファイルとの購入を示したときには、上記少なくとも一方のコンテンツと、上記データファイルとを販売する
ようにしたマッシュアップ用データの配布方法。
【請求項5】
請求項1あるいは請求項2に記載の配布方法において、
上記データファイルを無料で配布する
ようにしたマッシュアップ用データの配布方法。
【請求項6】
請求項1に記載の配布方法において、
上記ユーザが、第1のコンテンツおよび第2のコンテンツを保有するときには、
上記データファイルにしたがってマッシュアップされた結果のコンテンツを、ユーザに配布して再生を可能とさせる
ようにしたマッシュアップ用データの配布方法。
【請求項7】
請求項1に記載の配布方法において、
上記ユーザが、第1のコンテンツおよび第2のコンテンツを利用可能とされるときには、
上記データファイルにしたがってマッシュアップされた結果のコンテンツを、ユーザに配布して再生を可能とさせる
ようにしたマッシュアップ用データの配布方法。
【請求項8】
請求項1〜請求項7に記載の配布方法において、
上記第1および第2のコンテンツが、音響、画像あるいは文字である
ようにしたマッシュアップ用データの配布方法。
【請求項9】
請求項1〜請求項8に記載の配布方法において、
上記第1および第2のコンテンツが、同一のコンテンツである
ようにしたマッシュアップ用データの配布方法。
【請求項10】
少なくとも第1のコンテンツおよび第2のコンテンツを、それぞれの内容にしたがって複数のブロックに分割するための第1のデータを用意するとともに、
上記複数のブロックを所定の順序で配列して新規なコンテンツを作成するときの配列順序を示す第2のデータを用意し、
ユーザからの要求にしたがって、上記第1のデータおよび上記第2のデータを、ネットワークを通じて上記ユーザに配布する
ようにしたマッシュアップ用データの配布方法。
【請求項11】
少なくとも第1のコンテンツおよび第2のコンテンツを、それぞれの内容にしたがって複数のブロックに分割するための第1のデータ、および上記複数のブロックを所定の順序で配列して新規なコンテンツを作成するときの配列順序を示す第2のデータを、ネットワークを通じてサーバから受信し、
この受信した上記第1のデータおよび上記第2のデータをストレージに保存し、
この保存した上記第1データおよび上記第2のデータにしたがって、上記第1のコンテンツおよび上記第2のコンテンツをマッシュアップし、
そのマッシュアップ結果を出力する
ようにしたマッシュアップ方法。
【請求項12】
少なくとも第1のコンテンツおよび第2のコンテンツを、それぞれの内容にしたがって複数のブロックに分割するための第1のデータを記録する記録手段と、
上記複数のブロックを所定の順序で配列して新規なコンテンツを作成するときの配列順序を示す第2のデータを記録する記録手段と、
ネットワークを通じてユーザが使用するプレーヤとの間で通信を行う通信回路と
を有し、
ユーザからの要求にしたがって、上記第1のデータおよび上記第2のデータを、上記通信回路をおよび上記ネットワークを通じて上記プレーヤに配布する
ようにしたマッシュアップ用データのサーバ装置。
【請求項13】
少なくとも第1のコンテンツおよび第2のコンテンツを、それぞれの内容にしたがって複数のブロックに分割するための第1のデータ、および上記複数のブロックを所定の順序で配列して新規なコンテンツを作成するときの配列順序を示す第2のデータを、ネットワークを通じてサーバから受信する通信回路と、
ストレージと
を有し、
上記通信回路を通じて受信した上記第1のデータおよび上記第2のデータを上記ストレージに保存し、
この保存した上記第1データおよび上記第2のデータにしたがって、上記第1のコンテンツおよび上記第2のコンテンツをマッシュアップし、
そのマッシュアップ結果を出力する
ようにしたマッシュアップ装置。
【請求項1】
少なくとも第1のコンテンツおよび第2のコンテンツをマッシュアップするためのデータを配布する場合において、
上記第1のコンテンツおよび上記第2のコンテンツを、それぞれの内容にしたがって複数のブロックに分割するための第1のデータと、上記複数のブロックを所定の順序で配列して新規なコンテンツを作成するときの配列順序を示す第2のデータとを有するデータファイルを、ネットワークを通じてユーザに配布する
ようにしたマッシュアップ用データの配布方法。
【請求項2】
請求項1に記載の配布方法において、
上記データファイルにしたがってマッシュアップされた結果のコンテンツの少なくとも一部を、ユーザに配布して試験的な再生を可能とさせる
ようにしたマッシュアップ用データの配布方法。
【請求項3】
請求項1あるいは請求項2に記載の配布方法において、
上記ユーザが上記データファイルの購入を示したときには、そのデータファイルを販売する
ようにしたマッシュアップ用データの配布方法。
【請求項4】
請求項3に記載の配布方法において、
上記ユーザが、第1のコンテンツおよび第2のコンテンツの少なくとも一方のコンテンツと、上記データファイルとの購入を示したときには、上記少なくとも一方のコンテンツと、上記データファイルとを販売する
ようにしたマッシュアップ用データの配布方法。
【請求項5】
請求項1あるいは請求項2に記載の配布方法において、
上記データファイルを無料で配布する
ようにしたマッシュアップ用データの配布方法。
【請求項6】
請求項1に記載の配布方法において、
上記ユーザが、第1のコンテンツおよび第2のコンテンツを保有するときには、
上記データファイルにしたがってマッシュアップされた結果のコンテンツを、ユーザに配布して再生を可能とさせる
ようにしたマッシュアップ用データの配布方法。
【請求項7】
請求項1に記載の配布方法において、
上記ユーザが、第1のコンテンツおよび第2のコンテンツを利用可能とされるときには、
上記データファイルにしたがってマッシュアップされた結果のコンテンツを、ユーザに配布して再生を可能とさせる
ようにしたマッシュアップ用データの配布方法。
【請求項8】
請求項1〜請求項7に記載の配布方法において、
上記第1および第2のコンテンツが、音響、画像あるいは文字である
ようにしたマッシュアップ用データの配布方法。
【請求項9】
請求項1〜請求項8に記載の配布方法において、
上記第1および第2のコンテンツが、同一のコンテンツである
ようにしたマッシュアップ用データの配布方法。
【請求項10】
少なくとも第1のコンテンツおよび第2のコンテンツを、それぞれの内容にしたがって複数のブロックに分割するための第1のデータを用意するとともに、
上記複数のブロックを所定の順序で配列して新規なコンテンツを作成するときの配列順序を示す第2のデータを用意し、
ユーザからの要求にしたがって、上記第1のデータおよび上記第2のデータを、ネットワークを通じて上記ユーザに配布する
ようにしたマッシュアップ用データの配布方法。
【請求項11】
少なくとも第1のコンテンツおよび第2のコンテンツを、それぞれの内容にしたがって複数のブロックに分割するための第1のデータ、および上記複数のブロックを所定の順序で配列して新規なコンテンツを作成するときの配列順序を示す第2のデータを、ネットワークを通じてサーバから受信し、
この受信した上記第1のデータおよび上記第2のデータをストレージに保存し、
この保存した上記第1データおよび上記第2のデータにしたがって、上記第1のコンテンツおよび上記第2のコンテンツをマッシュアップし、
そのマッシュアップ結果を出力する
ようにしたマッシュアップ方法。
【請求項12】
少なくとも第1のコンテンツおよび第2のコンテンツを、それぞれの内容にしたがって複数のブロックに分割するための第1のデータを記録する記録手段と、
上記複数のブロックを所定の順序で配列して新規なコンテンツを作成するときの配列順序を示す第2のデータを記録する記録手段と、
ネットワークを通じてユーザが使用するプレーヤとの間で通信を行う通信回路と
を有し、
ユーザからの要求にしたがって、上記第1のデータおよび上記第2のデータを、上記通信回路をおよび上記ネットワークを通じて上記プレーヤに配布する
ようにしたマッシュアップ用データのサーバ装置。
【請求項13】
少なくとも第1のコンテンツおよび第2のコンテンツを、それぞれの内容にしたがって複数のブロックに分割するための第1のデータ、および上記複数のブロックを所定の順序で配列して新規なコンテンツを作成するときの配列順序を示す第2のデータを、ネットワークを通じてサーバから受信する通信回路と、
ストレージと
を有し、
上記通信回路を通じて受信した上記第1のデータおよび上記第2のデータを上記ストレージに保存し、
この保存した上記第1データおよび上記第2のデータにしたがって、上記第1のコンテンツおよび上記第2のコンテンツをマッシュアップし、
そのマッシュアップ結果を出力する
ようにしたマッシュアップ装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2008−165837(P2008−165837A)
【公開日】平成20年7月17日(2008.7.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−347446(P2006−347446)
【出願日】平成18年12月25日(2006.12.25)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年7月17日(2008.7.17)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年12月25日(2006.12.25)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】
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