説明

マルチアンテナステーションのためのリモートフロントエンド

【課題】アンテナをトランシーバーに接続するための技術の提供。
【解決手段】マルチアンテナステーションは複数のアンテナ150nに接続された複数のリモートフロントエンド140nを有する。各リモートフロントエンドは電力増幅器(PA)、低雑音増幅器(LNA)、第1および第2のカップリングユニットを含む。送信パス上で、第1のRF信号は第1のポートを介して受信され、第1のカップリングユニットにより電力増幅器に送られ、増幅され所望の出力電圧レベルを取得し、第2のカップリングユニットにより第2のポートに送られ、アンテナを介して送信される。受信パス上で、第2のRF信号を第2のポートを介して受信され、第2のカップリングユニットによりLNAに送られ、増幅されてより高い信号レベルを取得し、第1のカップリングユニットにより第1のポートに送られトランシーバー130に送信される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は一般的にエレクトロニクスに関し、特に無線マルチアンテナステーションに関する。
【背景技術】
【0002】
マルチ入力マルチ出力(MIMO)通信システムは、データ送信のために送信ステーションにおいて複数(T)の送信アンテナを採用し、受信ステーションにおいて複数(R)の受信アンテナを採用する。Tの送信アンテナとRの受信アンテナにより形成されるMIMOチャネルはSの空間チャネルに分解されてもよい。但しS≦min{T,R}である。Sの空間チャネルはデータを並列に送信しより高いスループットを達成し、より大きな信頼性を重複して達成するために使用されてもよい。
【0003】
マルチアンテナステーションは、データの送受信のために使用されてもよい複数のアンテナを備えている。各アンテナは典型的に、(1)ベースバンド出力信号を処理しアンテナを介した送信に適した無線周波数(RF)出力信号を発生するための送信回路と、(2)アンテナを介して受信されたRF入力信号を処理し、ベースバンド入力信号を発生するために使用される受信回路を含むトランシーバーに関連する。また、マルチアンテナステーションは送受信のためにデータを処理するためのデジタル回路を有する。
【0004】
マルチアンテナステーションのアンテナは種々の理由でトランシーバーの近くに位置していなくてもよい。例えば、(1)空間チャネルをできるだけ非相関させるためにおよび(2)RF入力信号の良好な受信とRF出力信号の送信を獲得するためにアンテナを異なるロケーションにおよび/または十分な距離間隔を有して配置することが望ましい。他の例として、アンテナをその関連するトランシーバーの近くに配置することができないようにマルチアンテナステーションを設計してもよい。どんな場合でも、アンテナがトランシーバーの近くに配置されてないなら、アンテナをトランシーバーに接続するために相対的に長いRFケーブルまたは送信線が必要となる。かなりの量の信号損失は、アンテナとトランシーバーの間の長い接続に起因してもよい。この信号の損失は、受信パス上の受信機雑音指数を増加させ、送信パス上の送信電力レベルを低下させる。これらの作用はシステムをより少ない電力効率にし性能を劣化させる。
【0005】
それゆえ、アンテナをトランシーバーに接続するための技術的必要性がある。
【発明の概要】
【0006】
この特許出願は、この特許出願の譲受人に譲渡され、参照することにより明示的に本明細書に組み込まれる、2004年10月4日に出願された、「マルチアンテナステーションのためのリモートフロントエンド」(Remote Front-End for a Multi-Antenna Station)というタイトルの米国仮出願シリアル番号第60/615、891の優先権を主張する。
【0007】
複数のアンテナをマルチアンテナステーション内の複数のトランシーバーに接続するための技術が本明細書に記載される。この発明の一実施形態によれば、複数のトランシーバーと複数のリモートフロントエンドを含む複数のアンテナを備えたステーションが記載される。各トランシーバーは、関連するアンテナを介して送受信されたRF信号の信号処理を実行する。各リモートフロントエンドは関連するトランシーバーと関連するアンテナに接続し、関連するトランシーバーから受信された第1のRF信号を増幅し関連するアンテナから送信するために第1の増幅されたRF信号を発生し、さらに関連するアンテナから受信された第2のRF信号を増幅し、関連するトランシーバーに送信するために第2の増幅されたRF信号を発生する。
【0008】
他の実施形態によれば、アンテナを介して送受信されるRF信号のために信号処理を実行する手段と、信号処理を実行する手段から受信したRF変調された信号を電力増幅し、アンテナから送信するために増幅されたRF変調された信号を発生する手段と、アンテナから受信したRF入力信号を低雑音増幅し、信号処理を実行する手段に送信するために増幅されたRF入力信号を発生する手段とを含む複数のアンテナを備えたステーションが記載される。電力増幅のための手段および低雑音増幅のための手段は信号処理を実行する手段とは別個である。
【0009】
さらに他の実施形態によれば、第1および第2の増幅器と第1および第2のカップリングユニットを含む、アンテナを備えたステーションとともに使用するのに適した装置が記載される。第1の増幅器は第1の無線周波数(RF)信号を受信して増幅し第1の増幅されたRF信号を供給する。第2の増幅器は第2のRF信号を受信して増幅し第2の増幅されたRF信号を供給する。第1のカップリングユニットは第1のポートからの第1のRF信号を第1の増幅器に接続し、第2の増幅器からの第2の増幅されたRF信号を第1のポートに接続する。第2のカップリングユニットは第1の増幅器からの第1の増幅されたRF信号を第2のポートに接続し、第2のポートからの第2のRF信号を第2の増幅器に接続する。
【0010】
さらに他の実施形態によれば、複数のアンテナを備えたステーションとともに使用するのに適した装置が記載される。この装置は、第1のRF信号を増幅して第1の増幅されたRF信号を発生する手段と、第2のRF信号を増幅して第2の増幅されたRF信号を発生する手段と、第1のポートからの第1のRF信号を増幅する手段に接続する手段と、第1の増幅されたRF信号を第2のポートに接続する手段と、第2のポートからの第2のRF信号を、第2のRF信号を増幅する手段に接続する手段と、第2の増幅されたRF信号を第1のポートに接続する手段とを含む。
【0011】
さらに他の実施形態によれば、第1および第2のトランシーバー、発振器、ドライバーを含む、複数のアンテナを備えたステーションに使用するためのトランシーバーモジュールが記載される。各トランシーバーは少なくとも1つのアンテナの関連するセットを介して送受信されるRF信号のための信号処理を実行する。発振器は、ベースバンドとRFとの間の周波数変換のための第1および第2のトランシーバーにより使用される局部発振器(LO)信号を発生する。ドライバーは発振器からLO信号を受信しトランシーバーモジュールからのLO信号を駆動する。
【0012】
さらに他の実施形態によれば、複数のアンテナを備えたステーションに使用するためのトランシーバーモジュールが記載される。このトランシーバーモジュールは、少なくとも2つのアンテナを介して送受信されるRF信号のための信号処理を実行する手段と、ベースバンドとRFとの間の周波数変換に使用されるLO信号を発生する手段と、トランシーバーモジュールからLO信号を駆動する手段を含む。
【0013】
この発明の種々の観点と実施形態は以下にさらに詳細に記載される。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】図1はマルチアンテナステーションを示す。
【図2A】図2Aは時分割デュプレックス(TDD)システムのためのフロントエンドを示す。
【図2B】図2Bは周波数分割デュプレックス(FDD)システムのためのリモートフロントエンドを示す。
【図3】図3はリモートフロントエンドをトランシーバーに接続する3つの実施形態を示す。
【図4】図4はリモートフロントエンドをトランシーバーに接続する3つの実施形態を示す。
【図5】図5はリモートフロントエンドをトランシーバーに接続する3つの実施形態を示す。
【図6】図6はケーブルおよびアンテナへのリモートフロントエンドの接続を示す。
【図7】図7は、マルチアンテナステーション内のMIMOユニットのブロック図を示す。
【図8】図8は2×2トランシーバーモジュールのブロック図を示す。
【図9】図9はトランシーバーモジュール内のトランシーバーのブロック図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本明細書で使用される「例示的」という用語は「例、インスタンス、または例証として機能する」ということを意味する。「例示的」として本明細書に記載される任意の実施形態は、他の実施形態に対して好適であるとか有利であると必ずしも解釈されるべきでない。
【0016】
図1はマルチアンテナステーション100のブロック図を示す。マルチアンテナステーションはNのアンテナ150a乃至150nを備えている。但し、N≧2である。マルチアンテナステーション100は無線通信装置、ユーザー端末、テレビジョン、デジタルビデオディスク(DVD)プレーヤー、オーディオ/ビデオ(AV)機器、消費家電製品、その他のデバイスまたは装置であってよい。以下の記載では、文字を有した参照数字(例えば「150a」)はエレメント、ブロックまたはユニットの実施形態の特定のインスタンスを示す。文字を持たない参照数字(例えば、「150」)は、参照数字が使用される文脈に応じて、その参照数字を有するエレメントのすべて(例えば、アンテナ150a乃至150n)またはその参照数字を有するエレメントの任意の1つを示すことができる。
【0017】
マルチアンテナステーション100はMIMOユニット110と、それぞれNのアンテナ150a乃至150nのためのNのリモートフロンエンド(RFEs)140a乃至140nを含む。MIMOユニット110はMIMOプロセッサー120とNのトランシーバー130を含む。MIMOプロセッサー120はデータ送受信のためのデジタル処理を実行する。Nのトランシーバー130はNのアンテナ150のためのRF信号に対して信号処理を実行する(例えば、増幅、フィルタリング、周波数アップコンバージョン/ダウンコンバージョン等)。Nのトランシーバー130はそれぞれケーブル142a乃至142nを介してNのリモートフロントエンド140a乃至140nに接続する。リモートフロントエンド140a乃至140nはさらにそれぞれケーブル144a乃至144nを介してNのアンテナ150a乃至150nに接続する。アンテナ150はマルチアンテナステーション100のデザインに応じて、MIMO110に近接して配置されてもよいしまたはある距離離れて配置してもよい。
【0018】
リモートフロントエンド140はトランシーバー130から受信されたRF変調された信号を条件づけし(例えば、増幅しフィルターする)アンテナ150からの送信のためにRF出力信号を発生する。リモートフロントエンド140はまたアンテナ150からのRF入力信号を条件づけしトランシーバー130のための条件付けされたRF入力信号を発生する。リモートフロントエンド140は、リモートフロントエンド140とアンテナ150との間のケーブル144内の信号損失を低減するためにアンテナ150にできるだけ近づけて配置される。
【0019】
リモートフロントエンド140は、サポートされるアプリケーション、所望の性能、コスト等のような種々のファクターに応じてオプションであってもよいし、インストールされてもよいしまたはインストールされなくてもよい。リモートフロントエンド140はアンテナ150とトランシーバー130との間の信号損失を低減するためにインストールされてもよい。アンテナとトランシーバーとの間の距離が相対的に長く、サポートされるアプリケーションが高いデータレートを必要とするなら、リモートフロントエンド140は望ましいかもしれないしまたは必要となるかもしれない。リモートフロントエンド140は、より低いレートのアプリケーションの場合および/またはアンテナ150とトランシーバー130との間の距離が相対的に短いなら省略してもよい。リモートフロントエンド140が省略されるなら、アンテナ150はケーブル142を介してトランシーバー130に直接接続する。
【0020】
図2Aは図1のリモートフロントエンド140a乃至140nの各々に使用されてもよいリモートフロントエンド140vの一実施形態のブロック図を示す。リモートフロントエンド140vは異なる時間に同じ周波数バンドでダウンリンクおよびアップリンク上にデータを送信するTDD通信システムのために使用されてもよい。例えば、データは各TDDフレームの第1の部分またはフェーズにおいて一方のリンク(例えば、ダウンリンク)上に送信してもよいし、データは各TDDフレームの第2の部分において他方のリンク(例えば、アップリンク)上に送信してもよい。第1および第2の部分はスタティックであってもよいしTDDフレーム毎に変化してもよい。
【0021】
図2Aに示される実施形態の場合、リモートフロントエンド140vはスイッチ210および240、電力増幅器(PA)220、低雑音増幅器(LNA)230、およびベースバンドフィルター250を含む。スイッチ210はリモートフロントエンド140vの第1のポートに接続し、第1のポートはさらにトランシーバー130に接続する。フィルター250はリモートフロントエンド140vの第2のポートに接続、第2のポートはさらにアンテナ150に接続する。スイッチ210および240は、マルチアンテナステーション100によりRF信号が送信されているかまたは受信されているかを示す送信/受信(T/R)制御信号を受信する。各スイッチはその入力を送信部分の期間「T」出力に接続し、受信部分の期間「R」出力に接続する。送信部分と受信部分はT/R制御信号により示される。スイッチ210はリモートフロントエンド140vがトランシーバー130からのRFE入力信号を受信可能にしRFE出力信号を単一ポートを介してトランシーバーに送信可能にする。これは、リモートフロントエンド140vとトランシーバー130との間の接続を簡単化する。
【0022】
送信部分の期間アクティブである送信パスの場合、スイッチ210は、第1ポートを介してトランシーバー130からRF変調された信号(これはRFE入力信号である)を受信しこのRFE入力信号を電力増幅器220に送る。電力増幅器220は固定のまたは可変の利得でRFE入力信号を増幅し、所望の出力信号レベルを供給する。スイッチ240は、電力増幅器220から増幅されたRFE入力信号を受信しこの信号をフィルター250に送る。フィルター250は増幅されたRFE入力信号をフィルターし、帯域外雑音と望ましくない信号成分を除去し第2のポートを介してRF出力信号をアンテナ150に供給する。
【0023】
受信部分の期間アクティブになる受信パスの場合、フィルター250は、第2のポートを介してアンテナ150からRF入力信号を受信し、このRF入力信号をフィルターし、フィルターされたRF入力信号をスイッチ240に供給する。スイッチ240はフィルターされたRF入力信号をLNA230に送る。LNA230信号を増幅する。LNA230もまた固定のまたは可変の利得を有していてもよく、所望の性能(例えば、所望の雑音指数を持つように)を供給するように設計される。スイッチ210はLNA230から(RFE出力信号である)増幅されたRF入力信号を受信し、RFE出力信号を第1のポートを介してトランシーバー130に供給する。
【0024】
リモートフロントエンド140vを用いてリモートフロントエンドとトランシーバー130との間で送信されたRF信号の低損失を供給してもよい。リモートフロントエンド140vはまたアンテナ150から送信されたRF出力信号のための所望の出力電力レベルを供給するために使用されてもよい。例えば、トランシーバー130は、RFIC上で実施されてもよく、リモートフロントエンド140vに送信されたRF変調された信号のための低いまたは中間の出力電力レベルを供給することができるようにしてもよい。従って、リモートフロントエンド140v内の電力増幅器220はRF出力信号に対して増幅と高い出力電力レベルを供給してもよい。
【0025】
電力消費を低減することが可能なときはいつでも、電力増幅器220および/またはLNA230はパワーダウンされてもよい。例えば、電力増幅器220(および恐らくLNA230)は、マルチアンテナステーション100がアイドルのときパワーダウンされてもよい。図2Aに破線で示すように、電力消費をさらに低減するために、電力増幅器220はT/R制御信号に基づいて受信部分の期間パワーダウンされてもよいし、LNA230はT/R制御信号に基づいて送信部分の期間パワーダウンされてもよい。
【0026】
図2BはFDDシステムのために使用されてもよいリモートフロントエンド130wの一実施形態を示す。FDD通信システムは異なる周波数帯域上でダウンリンクとアップリンク上にデータを同時に送信することができる。図2Bに示される実施形態の場合、リモートフロントエンド140wはデュプレクサー212、242、電力増幅器220およびLNA230を含む。送信パスの場合、デュプレクサー212は第1のポートを介して受信したRFE入力信号をフィルターし、フィルターされたRFE入力信号を電力増幅器220に送る。デュプレクサー242は電力増幅器220からの出力信号をフィルターし、フィルターされた信号をRF出力信号として第2のポートに供給する。受信パスの場合、デュプレクサー242は第2のポートを介して受信したRF入力信号をフィルターし、この信号をLNA230に送る。デュプレクサー212はLNA230からの出力信号をフィルターしこの信号をRFE出力信号として第1のポートに供給する。T/R制御信号はリモートフロントエンド140wのために必要ではない。
【0027】
図2Aおよび図2Bはそれぞれリモートフロントエンド140vおよび140wのための特定の設計を示す。一般に、送信パスおよび受信パスはおのおの増幅、フィルター等の1つ以上の段を含んでいてもよい。また、送信パスと受信パスは図2Aおよび図2Bには示されていないより少ない、異なる、および/またはさらなる回路ブロックを含んでいてもよい。例えば、図2Aのスイッチ210は省略してもよいし、RFE入力および出力信号は異なるケーブルを介して送信されてもよい。
【0028】
図2Aに示される実施形態の場合、リモートフロントエンド140vは(1)「T」および「R」出力ポートの間でスイッチ210および240をトグルするT/R制御信号、および(2)アクティブ回路、例えば増幅器220およびLNA230のためのDC電源を受信する。以下に記載されるように、RF信号、T/R制御信号およびDC電源は種々の方法でリモートフロントエンド140vに供給されてもよい。
【0029】
図3はケーブル142xを介してリモートフロントエンド140xをトランシーバー130xに接続するための第1の実施形態を示す。リモートフロントエンド140xは、図2Aにおいて上述されたリモートフロントエンド140vの回路ブロックのすべてを含む。リモートフロントエンド140xはさらにキャパシター202、インダクター204および電力制御ユニット206を含む。キャパシター202はリモートフロントエンド140xの第1のポートとスイッチ210の入力との間を接続する。キャパシター202はRFE入力/出力信号のACカップリングを実行し、またDC電源電圧のDCブロッキングを実行する。しばしばRFチョークと呼ばれるインダクター204はリモートフロントエンド140xの第1のポートと電力制御ユニット206との間で接続する。インダクター204は同軸ケーブル310を介して受信したDC電源電圧を電力制御ユニット206に送り、さらにRFブロッキングを実行する。電力制御ユニット206はインダクター204を介してDC電源電圧を受信し、リモートフロントエンド140x内の増幅器220、LNA230、および他のアクティブ回路ブロック(もしあれば)に対して電源電圧を供給する。
【0030】
トランシーバー130xにおいて、ACカップリング/DCブロッキングキャパシターは、トランシーバー130xと同軸ケーブル310との間にRF信号を接続する。インダクター304は電力ソース306からのDC電源電圧を同軸ケーブル310に接続する。トランシーバー130xにおけるキャパシター302とインダクター304は、それぞれリモートフロントエンド140xにおけるキャパシター202とインダクター204と同じ関数を実行する。
【0031】
図3に示される実施形態の場合、ケーブル142xは同軸ケーブル310とメッセンジャーケーブル320を含む。同軸ケーブル310は中央コンダクター312と外部シールド314を有する。中央コンダクター312は、トランシーバー130xとリモートフロントエンド140xとの間でRF信号並びにDC電源電圧を運ぶ。外部シールド314は、トランシーバー130xとフロントエンド140xの両方において電子的に接地される。同軸ケーブルは動作周波数において適切なインピーダンス(例えば50Ωまたは75Ω)を有するように設計される。メッセンジャーケーブル320はMIMOプロセッサー120からリモートフロントエンド140xにT/R制御信号を運ぶ中央コンダクター322を有する。メッセンジャーケーブル320は(図3に示すように)同軸ケーブル310の外部シールド314を共有/利用してもよく、または(図3には示されない)独自のシールドを備えていてもよい。メッセンジャーケーブル320はT/R制御信号に対して良好な性能を供給するように設計され、例えばT/R制御信号内のリーディングおよびトレーリング遷移に対して良好な波形忠実度を供給するように設計される。同軸ケーブル310およびメッセンジャーケーブル320は容易に取扱うために一緒にバンドリングしてもよい。例えば、両方のケーブル310および320は外部絶縁材料(例えば、プラスチック)でコーティングされてもよい。この場合、唯一つの束ねられたケーブルがリモートフロントエンド140xをトランシーバー130xに接続し、必要な信号と電力のすべて、例えば、RF信号、T/R制御信号およびDC電力を運ぶ。
【0032】
図4はケーブル142yを介してリモートフロントエンド140xをトランシーバー130xに接続するための第2の実施形態を示す。この実施形態の場合、ケーブル142yは同軸ケーブル410と撚線420を含む。同軸ケーブル410は(1)RF信号とDC電源を運ぶ中央コンダクター412と(2)トランシーバー130xとリモートフロントエンド140xの両方において電子的に接地されている外部シールド414を有する。撚線420はT/R制御信号を運ぶ第1のコンダクター422と、トランシーバー130xおよびリモートフロントエンド140xの両方において電子的に接地される第2のコンダクター424を有する。撚線420はT/R制御信号に対して良好な性能を提供する。同軸ケーブルは商業的に入手可能な任意の同軸ケーブルであってもよく、撚線420も商業的に入手可能な撚線であってもよい。同軸ケーブル410と撚線420は容易に取扱うために一緒に束ねられてもよい。例えば、同軸ケーブルと撚線420は外部絶縁材料でコーティングされていてもよい。
【0033】
図5はケーブル142zを介してリモートフロントエンド140yをトランシーバー130yに接続する第3の実施形態を示す。この実施形態の場合、ケーブル142zは同軸ケーブル410と撚線520を含む。撚線520はT/R制御信号を運ぶ第1のコンダクター522と、DC電源を運ぶ第2のコンダクター524と、トランシーバー130yとリモートフロントエンド140yの両方において接地されている第3のコンダクター526を有する。撚線520は、T/R制御信号に対して良好な性能を提供し、3つ以上のコンダクターを有する商業的に入手可能な任意の撚線であってよい。同軸ケーブル410と撚線520は容易に取扱うために一緒に束ねられてもよい。図5に示される実施形態の場合、ACカップリング/DCブロッキングキャパシターおよびRFチョークインダクターはトランシーバー130yとリモートフロントエンド140yにおいて必要ない。なぜならばDC電源は同軸ケーブル410の中央コンダクターの代わりに専用線を介して供給されるからである。
【0034】
図3乃至図5は信号とDC電力をリモートフロントエンドに送信するための3つの例示実施形態を示す。信号とDC電力は他の方法で送信されてもよい。例えば、単一の同軸ケーブルを用いてRF信号、T/R制御信号およびDC電源を送信してもよい。T/R制御信号はDC電源電圧の変化、例えばT/R制御信号に対してロジックハイのVhigh電圧およびT/R制御信号に対してロジックロウのためのVlow電圧により運ばれてもよい。また、T/R制御信号は送信部分および受信部分の開始を示すために送信されたパルスにより運ばれてもよい。例えば、第1の極性および/または第1の幅のパルスは、送信部分の開始で送信してもよいし、第2の極性および/または第2の幅のパルスは、受信部分の開始で送信されてもよい。一般に、各信号は、線、ケーブルまたは許容損失量でその信号を伝搬することができるその他の媒体を介して送信されてもよい。
【0035】
リモートフロントエンドがインストールされないならDC電源は遮断されてもよい。MIMOユニット110内の電源306内の検出回路はリモートフロントエンドがインストールされているかどうかを検出することができる。この検出はさまざまな方法で達成されてもよい。例えば、消費される電流量を検出してもよい。電流消費が無いということはリモートフロントエンドがインストールされていないこを示すであろう。他の例としてDC電源を運ぶ線のインピーダンスが検出されてもよく、高インピーダンスまたはオープンインピーダンスは、リモートフロントエンドがインストールされていないことを示すだろう。リモートフロントエンドがインストールされていないなら、電源306は、DC電源を遮断することができる。
【0036】
図6は、リモートフロントエンド140xをケーブル142xおよびアンテナ150xに接続するための実施形態の図を示す。リモートフロントエンド140xは、第1のポートに対して雌コネクター620を有し、第2のポートに対して雄コネクター630を有する。ケーブル142xはリモートフロントエンド140xの雌コネクター620を接続する雄コネクター610を有する。リモートフロントエンド140xの雄コネクター630はアンテナ150xのための雌コネクター640に接続する。
【0037】
図6で示される実施形態の場合、RP 入力/出力信号のための損失を低減するために、リモートフロントエンド140xはアンテナ150xにできるだけ近づけて接続される。コネクター640はリモートフロントエンド140xとアンテナ150xとの間のケーブル144xの容積を表してもよい。
【0038】
(1)第1のポートはコネクター620を介してのみケーブル142xに接続することができる、および(2)第2のポートはコネクター630を介してのみアンテナ150xに接続することができるので、リモートフロントエンド140xの第1と第2のポートに対して異なるコネクター620および630を使用することはリモートフロントエンド140xの逆向きの取り付けを防止する。
【0039】
リモートフロントエンド140xの第1のポートと第2のポートのための相補型のコネクター(例えば、雌コネクター620および雄コネクター630)を使用することは、リモートフロントエンド140xの任意のインストレーションを可能にする。例えば、より高いデータレートを必要とするアプリケーションに対してより低い損失が所望ならリモートフロントエンド140xはインストールされてもよい。多かれ少なかれ許容することができるアプリケーションに対してリモートフロントエンド140xは省略してもよい。この場合、ケーブル142xはコネクター610および640を介してアンテナ150xに直接接続するであろう。
【0040】
図6は、リモートフロントエンド140xをケーブル142xおよびアンテナ150xに接続するための特定の実施形態を示す。また、他のタイプのコネクターはリモートフロントエンドが所望の接続を達成するために、リモートフロントエンドの逆向きのインストレーションを防止するために、およびリモートフロントエンドの任意のインストレーションを可能にするために使用されてもよい。
【0041】
図7は、図1のMIMOユニット110の一実施形態である、MIMOユニット110zのブロック図を示す。MIMOユニット110zは4つのアンテナ(N=4)をサポートし、MIMOプロセッサー120zと2つの2×2トランシーバーモジュール710a、710bを含む。各2×2のトランシーバーモジュール710は、2つのアンテナのための2つのトランシーバーを含む。各トランシーバーは1つのアンテナのための送信回路および受信回路を含む。各2×2トランシーバーモジュールは、別個のICダイに作られてもよいし、または複数の2×2のトランシーバーモジュールは同じICダイ上に作られてもよい。MIMOプロセッサー120zは、ベースバンド信号と制御信号のそれぞれのセットを介して各トランシーバーモジュール710に接続する。
【0042】
図8はMIMOユニット110zのための2×2トランシーバーモジュール710aおよび710bの一実施形態のブロック図を示す。この実施形態の場合、トランシーバーモジュール710aは2つのトランシーバー810a、810b、電圧制御発振器(VCO)820a、位相ロックループ(PLL)830a、入力バッファー(Buf)832a、および出力ドライバー(Driv)834aを含む。トランシーバーモジュール710bは2つのトランシーバー810c、810d、VCO820b、PLL830b、入力バッファー832bおよび出力ドライバー834bを含む。各トランシーバー810はMIMOプロセッサー120zからのベースバンド入力信号を受信して処理し1つのアンテナ150のためのRF変調された信号を発生する。また、各トランシーバー810は、関連するリモートフロントエンド140(または関連するアンテナ150からのRF入力信号)からのRFE出力信号を受信して処理し、MIMOプロセッサー120zのためのベースバンド入力信号を発生する。
【0043】
4つのアンテナをサポートするためにトランシーバーモジュール710aおよび710bが使用されるとき、トランシーバーモジュール710aはマスターモジュールとして機能し、トランシーバーモジュール710bはスレーブモジュールである。トランシーバーモジュール710a内のVCO820aおよびPLL830aはイネーブルとなり、周波数アップコンバージョンおよびダウンコンバージョンのためにすべての4つのトランシーバー810a乃至810dにより使用される局部発振器(LO)信号を発生する。トランシーバーモジュール710b内のVCO820bおよびPLL830bはディスエーブルされ、ドライバー834bおよびバッファー832aもディスエーブルされ、ドライバー834aおよびバッファー832bはイネーブルされる。VCO820aからのLO信号は、ドライバー834aおよびバッファー832bを介してスレーブトランシーバーモジュール710b内のトランシーバー810cおよび810dに供給される。
【0044】
(より多くのトランシーバーを有するモジュールとは対照的に)2×2のトランシーバーモジュールは異なる数のアンテナを有するマルチアンテナステーションに対して効率的に使用されてもよい。2つのアンテナを備えたマルチアンテナステーションの場合、1つの2×2トランシーバーモジュールのみが必要であり、さらなる回路および必要な回路が浪費されない。この場合、VCO820とPLL830はイネーブルとなりトランシーバーモジュール内の2つのトランシーバー810のためのLO信号を発生し、ドライバー834およびバッファー832はディスエーブルされる。図7及び図8に示されるマルチアンテナステーションのように4つのアンテナを備えたマルチアンテナステーションの場合、2つの2×2のトランシーバーモジュールは4つのアンテナのために使用されてもよく、ほんの少量の冗長回路は使用されない。
【0045】
図9は2×2送信モジュール710内のトランシーバー810の一実施形態のブロック図を示す。各トランシーバー810は送信機ユニット(TMTR)960および受信機ユニット(RCVR)980を含む。送信機ユニットと受信機ユニットは、スーパーヘテロダインアーキテクチャーまたはダイレクトコンバージョンアーキテクチャーを用いて実施されてもよい。スーパーヘテロダインアーキテクチャーの場合、RFとベースバンドとの間の周波数変換は複数のステージで実行される。例えば、一方のステージにおいて、RFから中間周波数(IF)に変換され、他方のステージにおいてIFからベースバンドに変換される。ダイレクトコンバージョンアーキテクチャーの場合、周波数変換は単一のステージで実行される。例えば、RFから直接ベースバンドに変換される。簡単にするために、図9はダイレクトコンバージョンアーキテクチャーを用いて実施される送信機ユニット960および受信機ユニット980の一実施形態を示す。
【0046】
送信機ユニット960内において、デジタル−アナログ変換器(DAC)962はMIMOプロセッサー120zからのデジタルチップのストリーム(これはベースバンド入力信号である)を受信し、チップをアナログに変換し、アナログベースバンド信号を供給する。次に、フィルター964は、アナログベースバンド信号をフィルターし、デジタル−アナログ変換により発生された望ましくない画像を除去し、フィルターされたベースバンド信号を供給する。増幅器(Amp)966は、フィルターされたベースバンド信号を増幅してバッファーし、増幅されたベースバンド信号を供給する。ミキサー968は増幅されたベースバンド信号を用いてVCO820aからのTX_LO信号を変調し、アップコンバートされた信号を供給する。電力増幅器970はアップコンバートされた信号を増幅し、RF変調された信号を供給する。RF変調された信号はスイッチ(SW)972を介して送られ、1つのアンテナのための関連するリモートフロントエンド140に供給される。
【0047】
受信機ユニット980内では、LNA982は、スイッチ972を介して関連するリモートフロントエンド140からのRFE出力信号を受信するか又は関連するアンテナ150からのRF入力信号を受信する。LNA982は受信されたRF信号を増幅し、所望の信号レベルを有する条件づけされた信号を供給する。ミキサー984は条件づけされた信号をVCO820aからのRX_LO信号を用いて復調し、ダウンコンバートされた信号を供給する。フィルター986はダウンコンバートされた信号をフィルターし、所望の信号成分を通過させ、周波数ダウンコンバージョンプロセスにより発生されるかもしれない雑音および望ましくない信号を除去する。増幅器988はフィルターされた信号を増幅しバッファーし、アナログベースバンド信号を供給する。アナログ−デジタル変換器(ADC)990はアナログベースバンド信号をデジタル化しサンプルのストリーム(これはベースバンド出力信号である)をMIMOプロセッサー120zに供給する。
【0048】
図9は、送信機ユニットと受信機ユニットのための例示設計を示す。この設計の場合、DACとADCはそれぞれ送信機ユニットと受信機ユニットの一部として示される。一般に、送信機ユニットと受信機ユニットは各々1つ以上のステージの増幅器、フィルター、ミキサー等を含んでいてもよい。これは、図9に示される方法とは異なる方法で構成されてもよい。送信機ユニットと受信機ユニットは、それぞれDACおよびADCを含んでいてもよく含んでいなくてもよい。
【0049】
図9はMIMOプロセッサー120zの一実施形態を示す。MIMOプロセッサー120zはデータ送信および受信のためにデジタル処理を実行する種々の処理ユニットを含む。MIMOプロセッサー120z内において、データプロセッサー914はエンコーディング、インターリービング、データ送信のためのシンボルマッピングおよびシンボルデマッピング、デインターリービングおよびデータ受信のためのデコーディングを実行する。空間プロセッサー916はデータ送信のために空間処理(例えば、ビーム形成、空間多重化等)を実行し、データ受信のために受信機空間処理(例えば、受信機マッチフィルタリング)を実行する。変調器918は、例えば直交周波数分割多重化(OFDM)のために変調を実行する。復調器920は、例えばOFDMのために復調を実行する。検出/獲得ユニット922は他の送信ステーションから信号を検出し獲得するために処理を実行する。メインコントローラー930はマルチアンテナステーション100内の種々の処理ユニットの動作を制御し、トランシーバー810およびリモートフロントエンド140のための種々の制御信号を発生する。例えば、メインコントローラー930はリモートフロントエンド140のためにT/R制御信号を発生してもよい。電力コントローラー932は、マルチアンテナステーション100のための電力管理を実行する。例えば、電力コントローラー932は、DC電力をリモートフロントエンドに送信すべきか否かを決定してもよい。ランダムアクセスメモリ(RAM)とリードオンリメモリ(ROM)912は、MIMOプロセッサー120z内の種々の処理ユニットにより使用されるデータおよびプログラムコードを記憶する。
【0050】
明確にするために、上述の記述は各リモートフロントエンドがアンテナに接続され、各トランシーバーは1つのアンテナのためのRF信号を処理する。一般に、各リモートフロントエンドおよび/または各トランシーバーは1つ以上のアンテナのセットに関連していてもよい。リモートフロントエンドまたはトランシーバーが複数のアンテナに関連しているなら、これらのアンテナは、リモートフロントエンドまたはトランシーバーのための単一の(分散された)「アンテナ」として見てもよい。
【0051】
ここに記載されたリモートフロントエンドとトランシーバーモジュールはRF集積回路(RFICs)上で実施されてもよく、ディスクリートコンポーネントを用いて実施されてもよい、等である。例えば、各リモートフロントエンドは、RFIC上で実施されてもよい。各トランシーバーモジュールは1つのRFIC上で実施されてもよい。または複数のトランシーバーモジュールは1つのRFIC上で、おそらく他の回路とともに実施されてもよい。リモートフロントエンドおよびトランシーバーモジュールは、コンプリメンタリメタルオキサイドセミコンダクター(CMOS)、バイポーラ、バイポーラCMOS(Bi−CMOS)、ガリウムヒ素(GaAs)等のようなさまざまな集積回路8IC)プロセスを用いて作られていてもよい。例えば、各リモートフロントエンドは1つのGaAs RFIC上に作られてもよい。ある回路コンポーネント(例えば、インダクター)はICダイ上に印刷されてもよいし、またはマイクロエレクトロメカニカルシステム(MEMS)技術を用いて実施されてもよい。
【0052】
簡単にするために、リモートフロントエンドおよびトランシーバーモジュールの動作を制御するために使用される制御信号は上述の記載においてMIMOプロセッサー120により発生されるものとして示される。一般に、これらの制御信号は、例えば、特定用途向け集積回路(ASIC)、デジタルシグナルプロセッサー(DSP)、デジタルシグナル処理装置(DSPD)、プログラマブル論理装置(PLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プロセッサー、コントローラー、マイクロコントローラー、マイクロプロセッサー、またはここに記載された機能を実行するように設計されたその他の電子ユニットのようなさまざまなユニットにより発生されてもよい。開示された実施形態の上述の記載は当業者がこの発明を製作または使用可能とするために提供される。これらの実施形態に対する種々の変更は当業者には容易に明白であり、ここに定義される包括的原理はこの発明の精神または範囲を逸脱することなく他の実施形態に適用されてもよい。従って、この発明は、ここに示される実施形態に限定されることを意図したものではなく、ここに開示された原理および新規な特徴と一致する最も広い範囲が許容されるべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の無線周波数(RF)信号を受信して増幅し、第1の増幅されたRF信号を供給するための第1の増幅器と、
第2のRF信号を受信して増幅し、第2の増幅されたRF信号を供給するための第2の増幅器と、
第1のポートからの前記第1のRF信号を前記第1の増幅器に接続し、前記第2の増幅器からの前記第2の増幅されたRF信号を前記第1のポートに接続するための第1の接続ユニットと、
前記第1の増幅器からの前記第1の増幅されたRF信号を第2のポートに接続し、前記第2のポートからの前記第2のRF信号を前記第2の増幅器に接続するための第2の接続ユニットと、
を備えた装置。
【請求項2】
前記第1および第2の接続ユニットはスイッチである、請求項1の装置。
【請求項3】
前記第1および第2の接続ユニットは、送信部分の期間前記第1のポートからの前記第1のRF信号を前記第1の増幅器に接続し、前記第1の増幅器からの前記第1の増幅されたRF信号を前記第2のポートに接続し、さらに、受信部分の期間前記第2のポートからの前記第2のRF信号を前記第2の増幅器に接続し、前記第2の増幅器からの前記第2の増幅されたRF信号を前記第1のポートに接続する、請求項1の装置。
【請求項4】
前記第1および第2の接続ユニットはデュプレクサーである、請求項1の装置。
【請求項5】
前記第1の増幅器は電力増幅器(PA)である、請求項1の装置。
【請求項6】
前記第2の増幅器は低雑音増幅器(LNA)である、請求項1の装置。
【請求項7】
前記第1の増幅器、前記第2の増幅器、または前記第1の増幅器と前記第2の増幅器の両方は、通信のために使用されないときディスエーブルされる、請求項1の装置。
【請求項8】
前記第1の増幅器は受信部分の期間にディスエーブルされ、前記第2の増幅器は送信部分の期間にディスエーブルされる、請求項1の装置。
【請求項9】
前記第2のポートは前記ステーション内の前記複数のアンテナの1つに接続される、請求項1の装置。
【請求項10】
前記第1のポートは前記ステーション内のトランシーバーに接続される、請求項1の装置。
【請求項11】
前記第1および第2のポートは異なるタイプのコネクターに接続される、請求項1の装置。
【請求項12】
前記第1および第2のポートは相補型のコネクターに接続される、請求項1の装置。
【請求項13】
前記第1および第2の増幅器および前記第1および第2の接続ユニットはRF集積回路(RFIC)上に作られる、請求項1の装置。
【請求項14】
前記第1および第2の増幅器および前記第1および第2の接続ユニットはガリウムヒ素(GaAs)集積回路(IC)上に作られる、請求項1の装置。
【請求項15】
第1の無線周波数(RF)信号を増幅し第1の増幅されたRF信号を発生する手段と、
第2のRF信号を増幅し第2の増幅されたRF信号を発生する手段と、
第1のポートからの前記第1のRF信号を前記第1のRF信号を増幅する手段に接続する手段と、
前記第1の増幅されたRF信号を第2のポートに接続する手段と、
前記第2のポートからの前記第2のRF信号を前記第2のRF信号を増幅する手段に接続する手段と、
前記第2の増幅されたRF信号を前記第1のポートに接続する手段と、
を備えた装置。
【請求項16】
前記第1のRF信号を接続する手段および前記第1の増幅されたRF信号を接続する手段は送信部分の期間アクティブであり、前記第2のRF信号を接続する手段および前記第2の増幅されたRF信号を接続する手段は受信部分の期間アクティブである、請求項15の装置。
【請求項17】
前記第1のRF信号を増幅する手段をディスエーブルする手段と、
前記第2のRF信号を増幅する手段をディスエーブルする手段と、
をさらに備えた、請求項15の装置。
【請求項18】
複数のアンテナを備えたステーションにおいて、
各トランシーバーが関連するアンテナを介して送受信される無線周波数(RF)信号に対して信号処理を実行する複数のトランシーバーと、
各リモートフロントエンドは関連するトランシーバーおよび関連するアンテナに接続され、各リモートフロントエンドは前記関連するトランシーバーから受信された第1のRF信号を増幅し、前記関連するアンテナから送信するために第1の増幅されたRF信号を発生し、さらに、前記関連するアンテナから受信された第2のRF信号を増幅し、前記関連するトランシーバーに送信するために第2の増幅されたRF信号を発生する複数のリモートフロントエンドと、
を備えたステーション。
【請求項19】
各ケーブルが1つのトランシーバーを前記関連するリモートフロントエンドに接続する複数のケーブルをさらに備えた、請求項18のステーション。
【請求項20】
前記複数のケーブルの各々は、前記トランシーバーと前記関連するリモートフロントエンドとの間で、前記第1のRF信号と前記第2の増幅されたRF信号を運ぶ第1のケーブルを備えた、請求項19のステーション。
【請求項21】
前記第1のケーブルはさらに前記関連するリモートフロントエンドのためのDC電力を運ぶ、請求項20のステーション。
【請求項22】
前記複数のケーブルの各々はさらに、前記関連したリモートフロントエンドのための少なくとも1つの制御信号を運ぶための第2のケーブルを備えた、請求項20のステーション。
【請求項23】
前記第1および第2のケーブルは一緒に束ねられる、請求項22のステーション。
【請求項24】
前記複数のトランシーバーは対に構成され、各対のトランシーバーは別個のモジュールとして実施される、請求項18のステーション。
【請求項25】
前記各対のトランシーバーのためのモジュールは、前記対内のトランシーバーのための局部発振器(LO)信号を発生するための発振器を備えた、請求項24のステーション。
【請求項26】
複数のモジュールは複数の対のトランシーバーに対して実施され、1つのモジュールが指定され複数のモジュール内のすべてのトランシーバーのための局部発振器(LO)信号を発生する、請求項24のステーション。
【請求項27】
複数のアンテナを備えたステーションにおいて、
前記複数のアンテナを介して送受信される無線周波数(RF)信号のために信号処理を実行する手段と、
前記信号処理を実行する手段から受信されたRF変調された信号を電力増幅し、前記複数のアンテナから送信するために増幅されたRF変調された信号を発生する手段と、
前記複数のアンテナから受信されたRF入力信号を低雑音増幅し、前記信号処理を実行する手段に送信するために増幅されたRF入力信号を発生する手段であって、前記電力増幅する手段と前記低雑音増幅する手段は前記信号処理を実行する手段とは分離されている、手段と、
を備えたステーション。
【請求項28】
前記信号処理を実行する手段を前記電力増幅する手段および前記低雑音増幅する手段に接続する手段をさらに備えた、請求項27の装置。
【請求項29】
トランシーバーモジュールにおいて、
各トランシーバーは、少なくとも1つのアンテナの関連するセットを介して送受信される無線周波数(RF)信号のための信号処理を実行する第1および第2のトランシーバーと、
ベースバンドとRFとの間の周波数変換のために前記第1および第2のトランシーバーにより使用される局部発振器(LO)信号を発生するための発振器と、
前記発振器から前記LO信号を受信し、前記トランシーバーモジュールからの前記LO信号を駆動するためのドライバーと、
を備えたトランシーバーモジュール。
【請求項30】
外部LO信号を受信し、ベースバンドとRFとの間の周波数変換のために前記第1および第2のトランシーバーにより使用されるバッファーされたLO信号を供給するバッファーをさらに備えた請求項29のトランシーバーモジュール。
【請求項31】
前記バッファーが前記外部LO信号を受信しているなら前記発振器はディスエーブルされる、請求項30のトランシーバーモジュール。
【請求項32】
所定周波数で前記LO信号を発生するように前記発振器を制御する位相ロックループ(PLL)をさらに備えた、請求項29のトランシーバーモジュール。
【請求項33】
単一の集積回路(IC)ダイ上に作られた請求項29のトランシーバーモジュール。
【請求項34】
トランシーバーモジュールにおいて、
少なくとも2つのアンテナを介して送受信される無線周波数(RF)信号のために信号処理を実行する手段と、
ベースバンドとRFとの間の周波数変換のために使用される局部発振器(LO)信号を発生する手段と、
前記トランシーバーモジュールからの前記LO信号を駆動する手段と、
を備えたトランシーバーモジュール。
【請求項35】
外部LO信号をバッファリングしベースバンドとRFとの間の周波数変換のために使用されるバッファーされたLO信号を供給する手段をさらに備えた、請求項34のトランシーバーモジュール。
【請求項36】
前記外部LO信号を受信したなら前記LO信号を発生する手段をディスエーブルする手段をさらに備えた、請求項35のトランシーバーモジュール。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2013−48429(P2013−48429A)
【公開日】平成25年3月7日(2013.3.7)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−204566(P2012−204566)
【出願日】平成24年9月18日(2012.9.18)
【分割の表示】特願2010−46416(P2010−46416)の分割
【原出願日】平成17年9月22日(2005.9.22)
【出願人】(595020643)クゥアルコム・インコーポレイテッド (7,166)
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
【Fターム(参考)】