説明

マルチディスプレイシステム

【課題】 視聴者に違和感を与えることなく、消費電力を低減することができるマルチディスプレイシステムを提供する。
【解決手段】 マルチディスプレイシステム1は、複数の光源31が設けられ、かつ画像を表示可能な表示画面を有する表示部13をそれぞれ備える複数の画像表示装置10と、配列情報61a、姿勢情報61b、境界位置情報61c、傾斜量情報61dおよび目標消費電力情報61eが記憶される記憶部15と、各情報61a〜61eに基づいて、マルチディスプレイ画面Dの周縁領域Sbに対応して配置される光源31の輝度が、マルチディスプレイ画面Dの中央領域Saに対応して配置される光源31の輝度よりも低くなり、かつ、各光源31の消費電力の合計が目標値以下となるように、光源31毎に、輝度を調整するための制御情報を生成する輝度傾斜演算部52と、該制御情報に基づいて、各光源31を駆動するバックライト駆動部42とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の画像表示装置を平面的に並べて構築されるマルチディスプレイシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、画像を表示可能な表示パネルを備える画像表示装置を複数台、平面的に並べて配置することによって構築されるマルチディスプレイシステム(たとえば、特許文献1参照)が、インフォメーションディスプレイおよび業務用ディスプレイなどとして用いられるようになっている。最近では、マルチディスプレイシステムにおいて、消費電力を低減することが求められている。
【0003】
たとえば特許文献2には、自発光型の有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイにおいて、画像中央部から画像周縁部に向かって輝度がなだらかに低くなるように設定された輝度傾斜パターンと、画像中央部から画像周縁部に向かって輝度がなだらかに高くなるように設定された輝度傾斜パターンとを予め記憶部に記憶しておき、所定のタイミングでこれらの輝度傾斜パターンを切り替え、切り替えた輝度傾斜パターンに基づいて、入力画像信号に対して輝度傾斜補正を行う技術が開示されている。
【0004】
特許文献2では、かかる技術を用いることにより、有機ELディスプレイの低消費電力化、および発光に伴う材料劣化により生じる有機ELの焼き付きの防止を、ユーザに違和感を与えることなく図っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2009−216808号公報
【特許文献2】特開2010−204496号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
前述する特許文献2では、1台の画像表示装置において低消費電力化を実現するものであり、マルチディスプレイシステムにおいて低消費電力化を実現するものではない。また、マルチディスプレイシステムにおける各画像表示装置に対し、特許文献2に記載されるような輝度傾斜パターンによる輝度傾斜補正を行うと、消費電力を低減することはできるが、マルチディスプレイ画面全体として見たとき、マルチディスプレイ画面の長辺方向および短辺方向に沿って、輝度の高い領域と輝度の低い領域とが交互に形成されてしまい、マルチディスプレイ画面を視聴する視聴者に違和感を与えてしまうという問題がある。
【0007】
本発明の目的は、マルチディスプレイ画面を視聴する視聴者に違和感を与えることなく、消費電力を低減することができるマルチディスプレイシステムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、縦方向および横方向に沿ってマトリクス状に配列され、マルチディスプレイ画面を構成する複数の画像表示装置であって、複数の光源が設けられ、かつ画像信号に応じた画像を表示可能な表示手段をそれぞれ備える複数の画像表示装置と、
前記縦方向および横方向に配列される画像表示装置の数を示す配列情報、各画像表示装置における各光源の位置を示す光源位置情報、および全ての光源によって消費される消費電力の目標値を示す目標消費電力情報が記憶される記憶部と、
前記配列情報、光源位置情報および目標消費電力情報に基づいて、前記マルチディスプレイ画面の周縁領域に対応する位置に配置される光源から出射される光の輝度が、該マルチディスプレイ画面における中央領域に対応する位置に配置される光源から出射される光の輝度よりも低くなるように、かつ、各光源により消費される電力の合計が前記目標値以下となるように、前記光源ごとに、光の輝度を調整するための制御情報を生成する演算部と、
前記演算部によって生成される制御情報に基づいて、各光源を駆動する駆動部とを備えることを特徴とするマルチディスプレイシステムである。
【0009】
また本発明は、前記記憶部には、前記中央領域と前記周縁領域との境界の位置を示す境界情報、および前記中央領域に対する前記周縁領域の輝度の低下の程度を示す傾斜量情報がさらに記憶され、
前記演算部は、境界情報および傾斜量情報に基づいて、前記制御情報を生成することを特徴とする。
【0010】
また本発明は、前記マルチディスプレイ画面の周縁領域は、前記マルチディスプレイ画面の角部付近の角領域を含み、
前記演算部は、前記角領域に対応する位置に配置される光源から出射される光の輝度が、前記周縁領域のうちの前記角領域を除く領域に対応する位置に配置される光源から出射される光の輝度よりも低くなるように、前記制御情報を生成することを特徴とする。
【0011】
また本発明は、前記表示手段は、
画像を表示可能な液晶パネルと、
複数の光源が配置されたバックライトとを含むことを特徴とする。
また本発明は、前記光源として、発光ダイオードが用いられることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、マルチディスプレイ画面を視聴する視聴者に違和感を与えることなく、予め定める電力の目標値を超えないように、消費電力を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の実施形態に係るマルチディスプレイシステム1を示す正面図である。
【図2】画像表示装置10の姿勢を説明するための正面図である。図2(a)は、横向き姿勢の画像表示装置10を示す正面図であり、図2(b)は、縦向き姿勢の画像表示装置10を示す正面図である。
【図3】バックライト22の構成を概略的に表す図であり、表示パネル20が配置される側から見た図である。
【図4】画像表示装置10の構成を示すブロック図である。
【図5】制御装置5の構成を示すブロック図である。
【図6】マルチディスプレイテーブル61の記憶内容を示す図である。
【図7】境界位置情報61cを説明するための図である。
【図8】傾斜量情報61dを説明するためのグラフであり、図8(a)は、図7に示すxy直交座標系における直線y=sに沿って配置されている各光源31から出射される出射光の輝度の分布を示し、図8(b)は、図7に示すxy直交座標系における直線x=tに沿って配置される各光源31から出射される出射光の輝度の分布を示している。
【図9】エリア情報テーブル62の記憶内容を示す図である。
【図10】本実施形態に係るバックライト22における光源31の配置パターンを示す図である。
【図11】各画像表示装置10の配置位置を説明するための図である。
【図12A】制御装置5によって実行される輝度傾斜演算処理を示すフローチャートである。
【図12B】制御装置5によって実行される輝度傾斜演算処理を示すフローチャートである。
【図12C】制御装置5によって実行される輝度傾斜演算処理を示すフローチャートである。
【図13】輝度傾斜演算処理によって生成された輝度傾斜テーブル63に基づいて、各画像表示装置10が各光源31を点灯駆動したときのマルチディスプレイ画面Dにおける輝度分布を示す図である。
【図14】他の実施形態に係るバックライト22Aにおける光源31の配置パターンを示す図である。
【図15】図14に示すバックライト22Aの構成に対応したエリア情報テーブル62の記憶内容を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
図1は、本発明の実施形態に係るマルチディスプレイシステム1を示す正面図である。マルチディスプレイシステム1は、複数台の画像表示装置10を、互いに直交する横方向Xおよび縦方向Yに沿ってマトリクス状に配列することによって構築される。横方向Xおよび縦方向Yはそれぞれ、たとえば水平方向および鉛直方向に一致する方向である。
【0015】
マルチディスプレイシステム1を構築する画像表示装置10の配列構成は、特に限定されないが、本実施形態では、横方向Xに3台ずつ、縦方向Yに2台ずつ画像表示装置10をマトリクス状に配列して成るマルチディスプレイシステム1を例に挙げて説明する。以下、このような配列構成を「縦横2×3」と称する場合がある。
【0016】
また、マルチディスプレイシステム1を構築するときの各画像表示装置10の姿勢についても特に限定されないが、本実施形態では、図1に示すように、各画像表示装置10を横向き(Landscape)姿勢にして配列している。
【0017】
図2は、画像表示装置10の姿勢を説明するための正面図である。図2(a)は、横向き姿勢の画像表示装置10を示す正面図であり、図2(b)は、縦向き(Portrait)姿勢の画像表示装置10を示す正面図である。
【0018】
本実施形態では、図2に示すように、横向き姿勢の画像表示装置10を、正面視において時計回りに90度回転させたときの姿勢が、縦向き姿勢に対応しているものとする。また、以下の説明では、画像表示装置10の正面視における矩形状の外形線のうち、平行な一対の長辺が延びる方向を「長辺方向u」と称し、平行な一対の短辺が延びる方向を「短辺方向v」と称する場合がある。
【0019】
マルチディスプレイシステム1は、複数台の画像表示装置10のほかに、各画像表示装置10の設定および調整などを行うための制御装置5を含んで構成されている。
【0020】
以下、マルチディスプレイシステム1を構成している各画像表示装置10について説明する。マルチディスプレイシステム1を構成する各画像表示装置10は、それぞれ同一に構成されているものとする。画像表示装置10は、特に限定はされないが、本実施形態では、非自発光型の液晶表示装置によって実現されているものとする。
【0021】
画像表示装置10は、図1に示すように、画像信号に応じた画像を表示可能な表示パネル20を備え、表示パネル20の外周部を外囲するように矩形枠状のベゼル21が設けられている。
【0022】
表示パネル20は、本実施形態では、液晶(LCD:Liquid Crystal Display)パネルによって実現されている。液晶パネルには、複数の画素がマトリクス状に配列され、各画素には、赤(R)、緑(G)、青(B)色の光を透過する色フィルタが形成されたサブピクセルがそれぞれ設けられている。なお、サブピクセルに形成される色フィルタの色の個数は、上述した3色に限定されるものではなく、2色や4色であってもよい。
【0023】
本実施形態では、表示パネル20が液晶パネルによって実現されているので、表示パネル20の厚み方向の一方側である背面側には、表示パネル20に光を照射するバックライト22が設けられている。バックライト22については後述する。
【0024】
表示パネル20は、このバックライト22から出射される光が照射されることによって、その厚み方向の他方側に、画像信号に応じた画像が表示される。すなわち、本実施形態では、表示パネル20とバックライト22とが、表示手段に相当する。
【0025】
ベゼル21は、矩形枠状に形成された額縁部材であり、このベゼル21によって、表示パネル20の厚み方向の他方側の表示面における縁領域が被覆される。以下、表示パネル20の表示面のうち、ベゼル21に覆われずに外部に露出している領域を、「表示領域」と称し、ベゼル21に覆われ、画像を表示することができない領域を「非表示領域」と称する。
【0026】
すなわち、マルチディスプレイシステム1では、マトリクス状に並べられた複数の画像表示装置10における各表示領域によって、1つの大きな画面(以下、「マルチディスプレイ画面」と称する)Dが構成される。
【0027】
図3は、バックライト22の構成を概略的に表す図であり、表示パネル20が配置される側から見た図である。バックライト22には、光を出射可能な複数の光源31が、矩形状の平坦な配置面部33にそれぞれ設けられ、各光源31からの出射光が、表示パネル20に照射される。
【0028】
各光源31は、表示パネル20の表示領域全体にわたって光を照射できるように配置面部33に配置され、本実施形態では、長辺方向uに沿って延びる複数の区画線Luと、短辺方向vに沿って延びる複数の区画線Lvとによって、均等に区画された矩形状の領域32ごとに、光源31が配置されている。より詳細には、各光源31は、矩形状の領域32の中心位置に配置されている。すなわち、バックライト22を構成する複数の光源31は、図3に示すように、配置面部33において、長辺方向uおよび短辺方向vに沿ってマトリクス状に配置されている。
【0029】
光源31は、本実施形態では、発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)によって実現されている。たとえば、赤(R)色光、緑(G)色光および青(B)色光をそれぞれ発光する3つの発光ダイオードによって実現されてもよく、白(W)色光を発光するように構成された発光ダイオードによって実現されてもよい。また、1つの領域32に設けられる光源31は、1つ(RGBの発光ダイオードの場合、1組)の発光ダイオードであってもよく、複数(複数組)の発光ダイオードであってもよい。
【0030】
本実施形態では、バックライト22が、配置面部33における領域32単位で、光源31を制御することにより、光源31からの出射光の輝度(明るさ)を調節できるように構成されている。具体的には、各光源31へ投入する電力を個別に調節可能に構成され、これにより、領域32ごとに出射光の輝度(明るさ)の調節が可能になっている。
【0031】
本実施形態では、前記のように、複数の光源31が、配置面部33においてマトリクス状に配置されているが、光源31の配置パターンは、これに限定されず、たとえば千鳥状の配置パターンであってもよい。
【0032】
なお、図3では、各領域32を明示するために、区画線Lu,Lvによって互いに区切って示しているが、各領域32は、実際に仕切部材などによって互いに区切られていてもよく、区切られていなくてもよい。
【0033】
図4は、画像表示装置10の構成を示すブロック図である。画像表示装置10は、映像信号入力部11と、映像信号処理部12と、表示部13と、主制御部14と、記憶部15と、操作信号入力部16と、OSD(On-Screen Display)描画部17と、通信部18と、計時部19aと、温度センサ19bとを備えている。また、表示部13は、前述する表示パネル20およびバックライト22のほか、表示制御部41とバックライト駆動部42とを備えている。
【0034】
映像信号入力部11には、表示パネル20に表示させる映像の映像信号が外部から入力される。映像信号処理部12は、映像信号入力部11を介して映像信号を取得すると、この映像信号から一定時間間隔で画像信号(フレーム)を抽出し、適宜、各種の処理を施してから、この画像信号を表示制御部41に出力する。
【0035】
抽出した画像信号に対する各種の処理としては、色空間変換処理、スケーリング処理、同期検出処理、ガンマ補正処理およびOSD表示処理などがある。また、1つの映像をマルチディスプレイ画面Dで表示させる場合には、マルチディスプレイシステム1における自己の画像表示装置10の配置位置に応じて、前記抽出した画像信号から、自己の表示パネル20に表示させるべき部分画像に対応した画像信号を切り出して抽出し、この抽出した画像信号に対して、マルチディスプレイ画面Dの大きさに応じて拡大処理を施し、この抽出し拡大した画像信号を、表示制御部41に出力する。
【0036】
表示制御部41は、映像信号処理部12から出力される画像信号に基づいて、表示パネル20の各サブピクセルの開口率を取得し、表示パネル20を駆動させるためのソース駆動データおよびゲート駆動データを生成し、生成した駆動データに基づいて表示パネル20を駆動させる。
【0037】
バックライト駆動部42は、主制御部14から輝度制御信号が入力され、入力された輝度制御信号に基づいて、各光源31を駆動させるためのPWM(Pulse Width Modulation)信号を生成し、各光源31を前記領域32ごとに個別に駆動させる。輝度制御信号は、光源31から出射される光の輝度(明るさ)を調整するための信号であり、本実施形態では、光源31ごとに、輝度制御信号が入力される。
【0038】
主制御部14は、マイクロプロセッサ、プログラミングが可能なLSI(FPGA(Field Programmable Gate Array))、特定用途の集積回路(ASIC:Application Specific Integrated Circuit)などによって実現され、画像表示装置10全体を制御する。
【0039】
記憶部15は、RAMなどによって実現され、主制御部14のワークエリアとして用いられるほか、制御装置5から通信部18を介して入力される輝度傾斜情報が格納される。輝度傾斜情報については後述する。主制御部14は、この輝度傾斜情報に基づいて、前記輝度制御信号を生成して、バックライト駆動部42を制御する。
【0040】
操作信号入力部16には、画像表示装置10本体に設けられる入力ボタン(図示せず)が操作されることにより、入力ボタンに応じた操作信号が入力される。また、外部のリモコン(図示せず)から出射された赤外線を受光部(図示せず)が受光することにより、リモコンにおけるボタン操作に応じた操作信号が入力される。操作信号入力部16に入力された操作信号は、主制御部14に入力される。主制御部14は、入力される操作信号に応答して所定の処理を実行する。
【0041】
OSD描画部17は、主制御部14に入力される所定の操作信号に応答して、表示画面に表示するためのメニュー画面の画像情報を生成する。メニュー画面には、たとえば、マルチディスプレイシステム1の構成に関する情報(後述する配列情報61aおよび姿勢情報61b)を入力するためのメニュー画面、マルチディスプレイ画面Dに与えられるべき輝度傾斜に関する情報(後述する境界位置情報61cおよび傾斜量情報61d)を入力するためのメニュー画面、およびマルチディスプレイシステム1動作時の目標消費電力に関する情報(後述する目標消費電力情報61e)を入力するためのメニュー画面などが含まれる。
【0042】
通信部18は、有線または無線による通信機能を有し、外部の装置との間で各種情報や信号の授受を行う。本実施形態では、制御装置5との間で通信が行われる。
【0043】
計時部19aは、現在時刻を計時し、計時した現在時刻を主制御部14へ出力する。温度センサ19bは、バックライト22に設けられ、検出結果を主制御部14へ出力する。光源31として用いられるLEDには、輝度と温度の相関があるため、温度補償用に温度センサ19bが設けられている。
【0044】
図5は、制御装置5の構成を示すブロック図である。制御装置5は、PC(Personal Computer)などによって実現され、後述する輝度傾斜演算処理を実行することにより、演算結果である輝度傾斜情報を、各画像表示装置10へ出力する。
【0045】
制御装置5は、主制御部6と、記憶部7と、通信部8と、入力部9とを備えている。主制御部6は、CPUによって実現され、制御装置5全体を制御する。また、主制御部6は、記憶部7に記憶されているプログラムを実行することによって、後述する輝度傾斜演算処理において、情報取得部51、輝度傾斜演算部52、情報送信部53として機能する。
【0046】
記憶部7は、RAMおよびROMなどによって実現され、主制御部6のワークエリアとして機能するほか、各種プログラムおよび各種情報が記憶される。本実施形態では、記憶部7には、輝度傾斜演算処理の際に用いられるマルチディスプレイテーブル61、エリア情報テーブル62、および輝度傾斜テーブル63が記憶されている。
【0047】
通信部8は、有線または無線による通信機能を有し、本実施形態では、各画像表示装置10と個別に通信を行うように構成されている。入力部9は、キーボード、マウスおよびタッチパネルなどによって実現され、ユーザが入力部9を操作することにより、指令または情報が主制御部6へ入力される。
【0048】
ここで、記憶部7に記憶されるマルチディスプレイテーブル61、エリア情報テーブル62、および輝度傾斜テーブル63について説明する。
【0049】
図6は、マルチディスプレイテーブル61の記憶内容を示す図である。マルチディスプレイテーブル61には、配列情報61a、姿勢情報61b、境界位置情報61c、傾斜量情報61d、目標消費電力情報61eおよび設定条件変更方法情報61fが記憶されている。
【0050】
配列情報61aは、マルチディスプレイシステム1における画像表示装置10の配列構成を示す情報であり、横方向Xに配列されている画像表示装置10の台数DXを示す情報と、縦方向Yに配列されている画像表示装置10の台数DYを示す情報とから成る。
【0051】
姿勢情報61bは、マルチディスプレイシステム1を構成している各画像表示装置10の姿勢を示す情報であり、具体的には、横向き姿勢Lおよび縦向き姿勢Pのいずれであるかを示す情報から成る。
【0052】
これら2つの情報、すなわち配列情報61aおよび姿勢情報61bは、マルチディスプレイシステム1を構築することによって自動的に決定される。これら2つの情報61a,61bは、マルチディスプレイシステム1の構築時に、ユーザが入力部9を操作して、制御装置5へ直接入力してもよく、あるいは、輝度傾斜演算処理の際に、ユーザがリモコンを操作して入力してもよい。後者の場合には、入力された情報は、画像表示装置10を介して、制御装置5へ与えられる。主制御部6は、与えられたこれらの情報61a,61bを、マルチディスプレイテーブル61に記憶する。
【0053】
本実施形態では、マルチディスプレイシステム1の配列構成は、縦横2×3であるので、配列情報61aとしては、DX=3およびDY=2という情報が格納される。また、姿勢情報61bとしては、図1に示すように、横向き姿勢Lという情報が格納される。
【0054】
図7は、境界位置情報61cを説明するための図であり、マルチディスプレイ画面Dを図示している。境界位置情報61cは、マルチディスプレイ画面Dにおいて、高輝度の出射光が光源31から出射される高輝度領域と、マルチディスプレイシステム1において光源31による消費電力を低く抑えるために、輝度を低下させた出射光が光源31から出射される低輝度領域との境界線の位置を規定する情報である。
【0055】
本発明のマルチディスプレイシステム1では、マルチディスプレイ画面Dを視聴する視聴者に違和感を与えることなく、消費電力を低減するために、マルチディスプレイ画面Dにおける中央領域Saに対応して配置されている各光源31からは高輝度の出射光が出射され、マルチディスプレイ画面Dにおける周縁領域Sbに対応して配置されている各光源31からは、中央領域Saに対応する光源31よりも低輝度の出射光が出射されるように、各画像表示装置10において、各光源31が制御される。
【0056】
境界位置情報61cは、かかる制御に用いられる情報であり、具体的には、中央領域Saと周縁領域Sbとの境界線の位置を規定する情報である。ここで、周縁領域Sbとは、マルチディスプレイ画面Dにおける周縁辺に沿った領域のことであり、中央領域Saとは、マルチディスプレイ画面Dにおいて周縁領域Sbよりも内方の領域、すなわち周縁領域Sbによって外囲される領域のことである。
【0057】
本実施形態では、マルチディスプレイ画面Dに定められたxy直交座標系に基づいて、境界位置情報61cが設定される。xy直交座標系の定め方は特に限定されないが、本実施形態では、図7に示すように、マルチディスプレイ画面Dにおける左上隅部Qを原点(0,0)とし、左上隅部Qから右上隅部Qに向かう方向を+x方向、および左上隅部Qから左下隅部Qに向かう方向を+y方向としている。また、右上隅部Q、左下隅部Qおよび右下隅部Qの各座標をそれぞれ、(1,0)、(0,1)、(1,1)としている。
【0058】
中央領域Saおよび周縁領域Sbの形状は、特に限定はされないが、本実施形態では、中央領域Saが矩形状の領域として定められ、周縁領域Sbが矩形枠状の領域として定められている。他の実施形態では、たとえば、中央領域Saを、円形状あるいは楕円形状の領域として定めてもよい。
【0059】
また、中央領域Saは、本実施形態では、その各周縁辺が、マルチディスプレイ画面Dにおける長辺あるいは短辺と平行になるように定められ、さらに、その領域が、マルチディスプレイ画面Dの中心M(0.5,0.5)に関して点対称となるように定められている。
【0060】
すなわち、本実施形態では、矩形状の中央領域Saにおける左上隅の座標を、パラメータTrx,Tryを用いて(Trx,Try)と規定するとき、このパラメータTrx,Tryを用いて、中央領域Saと周縁領域Sbとの境界線の位置を表すことができる(ただし、0<Trx<0.5かつ0<Try<0.5とする)。
【0061】
具体的には、このパラメータTrx,Tryを用いて、中央領域Saは、Trx<x<1−TrxかつTry<y<1−Tryを満足する領域として表され、周縁領域Sbは、マルチディスプレイ画面D(すなわち、0≦x≦1かつ0≦y≦1を満足する領域)から中央領域Saを除いた残余の領域として表される。すなわち、本実施形態では、このパラメータTrx,Tryが、境界位置情報61cに相当する。
【0062】
本実施形態では、さらに、このパラメータTrx,Tryを用いて、周縁領域Sbに関して、マルチディスプレイ画面Dの各隅部Q〜Qに隣接する角領域Sb1(図7において、ハッチングを付して示す領域)が定められる。
【0063】
具体的には、各角領域Sb1は、0≦x≦Trxかつ0≦y≦Tryを満足する領域、1−Trx≦x≦1かつ0≦y≦Tryを満足する領域、0≦x≦Trxかつ1−Try≦y≦1を満足する領域、および1−Trx≦x≦1かつ1−Try≦y≦1を満足する領域として表される。なお、周縁領域Sbのうち、角領域Sb1を除く残余の領域を周辺領域Sb0と称する。
【0064】
このように本実施形態では、境界位置情報61cであるパラメータTrx,Tryを適宜設定することにより、中央領域Saと周縁領域Sbとの境界位置が定められ、さらに、周縁領域Sbについて、角領域Sb1と周辺領域Sb0との境界位置も定められる。
【0065】
図8は、傾斜量情報61dを説明するためのグラフである。図8(a)は、図7に示すxy直交座標系における直線y=s(ただし、Try<s<1−Try)に沿って配置されている各光源31から出射される出射光の輝度の分布を示し、図8(b)は、図7に示すxy直交座標系における直線x=t(ただし、Trx<t<1−Trx)に沿って配置される各光源31から出射される出射光の輝度の分布を示している。なお、図8において、縦軸は出射光の輝度を示し、横軸はx方向あるいはy方向の位置を示している。
【0066】
傾斜量情報61dは、境界位置情報61cによって定められる中央領域Sa(高輝度領域)と周縁領域Sb(低輝度領域)に関し、周縁領域Sbに対応して配置される各光源31からの出射光の輝度を、中央領域Saに対応して配置される各光源31からの出射光の輝度に対して、どの程度低減させるかを定める情報である。
【0067】
本実施形態では、周縁領域Sbにおいて、図8(a)および図8(b)に示すように、中央領域Saから遠ざかるにつれて出射光の輝度が徐々に低くなるように、各画像表示装置10において、各光源31が制御される。
【0068】
傾斜量情報61dは、かかる制御に用いられる情報であり、具体的には、中央領域Saに配置される各光源31からの出射光の輝度を1としたときの、x方向における外縁部に隣接して配置される光源31からの出射光の輝度の低減率TXと、y方向における外縁部に隣接して配置される光源31からの出射光の輝度の低減率TYとから成る。以下、この低減率を、「傾斜量」と称する場合がある。
【0069】
目標消費電力情報61eは、マルチディスプレイシステム1において消費される電力の目標値を示す情報であり、より詳細には、マルチディスプレイシステム1に設けられている全ての光源31によって消費される消費電力の目標値を示す情報である。
【0070】
設定条件変更方法情報61fは、後述する輝度傾斜演算処理において、マルチディスプレイテーブル61に設定されている境界位置(Trx,Try)および傾斜量(TX,TY)などの条件に基づいて演算された全光源31の消費電力の総和Psumが、目標消費電力Ptargetを超えてしまった場合に、総和Psumを目標消費電力Ptarget以下にするために再度自動で演算を行う際の設定条件の変更方法を示す情報である。具体的には、設定条件変更方法情報61fは、図6に示すように、優先変更条件情報と、変更量情報と、境界位置限界情報と、傾斜量限界情報とを含む。
【0071】
優先変更条件情報は、優先的に変更する設定条件を示す情報であり、具体的には、傾斜量、境界位置および輝度のうちのいずれかを示す情報である。
【0072】
たとえば、優先変更条件が「傾斜量」に設定されている場合には、傾斜量(TX,TY)を増加するように変更して再度演算が実行される。この場合には、条件変更前と比較して、中央領域Saに対応して配置される各光源31の消費電力は変更されず、周縁領域Sbに対応して配置される光源31の消費電力が低減される。換言すれば、全光源31の消費電力の総和Psumを目標消費電力Ptarget以下にするために、周縁領域Sbに対応して配置される光源31の輝度がさらに低下され、中央領域Saに対応して配置される各光源31の輝度は変更されない。
【0073】
また、優先補正項目が「境界位置」に設定されている場合には、境界位置(Trx,Try)を+x方向および+y方向に移動させるように変更して再度演算が実行される。この場合には、全光源31の消費電力の総和Psumを目標消費電力Ptarget以下にするために、条件変更前と比較して、中央領域Saの面積が縮小されるとともに、周縁領域Sbの面積が拡大される。
【0074】
また、優先補正項目が「輝度」に設定されている場合には、各光源31の消費電力が全体的に低下される。換言すれば、全光源31の消費電力の総和Psumを目標消費電力Ptarget以下にするために、全ての光源31の輝度が低下される。
【0075】
変更量情報は、優先変更条件が「傾斜量」または「境界位置」に設定されている場合に、設定条件である傾斜量(TX,TY)または境界位置(Trx,Try)を変更する際に用いられる変更量γを示す情報である。本実施形態では、変更量γ=1.1に設定され、後述するように、変更量γを傾斜量(TX,TY)または境界位置(Trx,Try)に乗算することで設定条件が変更される。他の実施形態では、たとえば、変更量γを加算することによって設定条件を変更するように設定されていてもよい。
【0076】
境界位置限界情報は、境界位置(Trx,Try)の限界値LIM0を示す情報である。このように限界値LIM0を設定しておくことで、再度自動で演算を行う際に、境界位置(Trx,Try)が限界値LIM0よりも大きな値に変更されることを防止することができる。
【0077】
傾斜量限界情報は、傾斜量(TX,TY)の限界値LIM1を示す情報である。このように限界値LIM1を設定しておくことで、再度自動で演算を行う際に、傾斜量(TX,TY)が限界値LIM1よりも大きな値に変更されることを防止することができる。
【0078】
これら4つの情報、すなわち境界位置情報61c、傾斜量情報61d、目標消費電力情報61eおよび設定条件変更方法情報61fは、予めデフォルト値がマルチディスプレイテーブル61に設定されていてもよく、あるいは、前述の配列情報61aおよび姿勢情報61bと同様に、輝度傾斜演算処理の際に、ユーザが決めた値を、リモコンを操作して入力してもよい。後者の場合には、入力された情報は、画像表示装置10を介して、制御装置5へ与えられ、主制御部6は、与えられたこれらの情報61c〜61fを、マルチディスプレイテーブル61に記憶する。
【0079】
図9は、エリア情報テーブル62の記憶内容を示す図である。図10は、本実施形態に係るバックライト22における光源31の配置パターンを示す図である。図10には、矩形状の配置面部33が図示され、配置面部33内の各区画が、1つの領域32に対応している。
【0080】
エリア情報テーブル62は、マルチディスプレイシステム1を構成している画像表示装置10のバックライト22に設けられている各光源31の配置面部33における配置位置を示す情報であり、具体的には、光源ID情報62aと、u座標情報62bと、v座標情報62cと、領域面積情報62dとを含んでいる。
【0081】
光源ID情報62aは、バックライト22に設けられている各光源31に割り当てられた光源IDを示す情報である。図10において、各区画内に記されている数字は、その区画内に設けられる光源31に対して割り当てられているID番号を示している。
【0082】
u座標情報62bおよびv座標情報62cは、バックライト22に設けられている各光源31の配置面部33における配置位置を示す情報である。領域面積情報62dは、各光源31が設けられている領域32の面積を示す情報である。
【0083】
本実施形態では、配置面部33に定められたuv直交座標系に基づいて、u座標情報62b、v座標情報62cおよび領域面積情報62dが設定される。uv直交座標系の定め方は特に限定されないが、本実施形態では、横向き姿勢の画像表示装置10におけるバックライト22を表示パネル20側から見たときの配置面部33における左上隅部Pを原点(0,0)とし、左上隅部Pから右上隅部Pに向かう方向を+u方向、および左上隅部Pから左下隅部Pに向かう方向を+v方向としている。また、右上隅部P、左下隅部Pおよび右下隅部Pの各座標をそれぞれ、(1,0)、(0,1)、(1,1)としている。
【0084】
図9に示すエリア情報テーブル62は、図10に示すバックライト22の構成に対応したテーブルである。なお、各光源31は、前述のように、各領域32の中心位置に設けられているものとする。
【0085】
このようなエリア情報テーブル62は、バックライト22の構成に応じて決定されるものである。本実施形態では、エリア情報テーブル62は、画像表示装置10の記憶部15に予め記憶されており、輝度傾斜演算処理の際に、ユーザのリモコン操作によって、画像表示装置10から制御装置5へと送信される。主制御部6は、画像表示装置10からエリア情報テーブル62を受信すると、受信したエリア情報テーブル62を記憶部7に記憶する。
【0086】
輝度傾斜テーブル63は、各画像表示装置10における各光源31への投入電力を示した情報であり、後述する輝度傾斜演算処理による演算結果として得られる。
【0087】
以下、マルチディスプレイシステム1における輝度傾斜演算処理について説明する。まず、マルチディスプレイシステム1における各画像表示装置10の配置位置について説明しておく。図11は、各画像表示装置10の配置位置を説明するための図である。
【0088】
本実施形態では、図11に示すように、マルチディスプレイシステム1において、左上隅に配置されている画像表示装置10LUの配置位置(dx,dy)を(1,1)とし、右上隅に配置される画像表示装置10RUの配置位置(dx,dy)を(DX,1)とし、左下隅に配置される画像表示装置10LDの配置位置(dx,dy)を(1,DY)とし、右下隅に配置される画像表示装置10RDの配置位置(dx,dy)を(DX,DY)としている。
【0089】
つまり、本実施形態に係るマルチディスプレイシステム1の場合、画像表示装置10RUの配置位置(dx,dy)は(3,1)であり、画像表示装置10LDの配置位置(dx,dy)は(1,2)であり、画像表示装置10RDの配置位置(dx,dy)は(3,2)である。
【0090】
図12A、図12Bおよび図12Cは、制御装置5によって実行される輝度傾斜演算処理を示すフローチャートである。輝度傾斜演算処理の開始指令が、たとえばリモコン操作などによって入力されると、輝度傾斜演算処理が開始され、ステップs1に進む。
【0091】
ステップs1で、情報取得部51は、マルチディスプレイ画面Dに表示されたメニュー画面に基づいてユーザにより入力された配列情報61a、姿勢情報61b、境界位置情報61c、傾斜量情報61d、目標消費電力情報61eおよび設定条件変更方法情報61fを、画像表示装置10から通信部8を介して取得し、記憶部7のマルチディスプレイテーブル61に記憶する。
【0092】
本実施形態では、配列情報61aとして配列構成(DX,DY)=(3,2)が入力され、姿勢情報61bとして横向き姿勢Lが入力される。また、設定条件変更方法情報61fとして、設定変更条件=傾斜量、変更量γ=1.1、境界位置の限界値LIM0=0.4、および、傾斜量の限界値LIM1=0.5が入力されるものとする。
【0093】
さらに、画像表示装置10から通信部8を介して、エリア情報テーブル62を取得し、記憶部7に記憶する。各情報61a〜61eおよびエリア情報テーブル62が記憶されると、ステップs2に進む。
【0094】
ステップs2で、輝度傾斜演算部52は、変数Psumに0を設定するとともに、変数dx,dyにそれぞれ1を設定し、ステップs3に進む。これにより、以下のステップs3〜s21では、配置位置(dx,dy)=(1,1)の画像表示装置10に関して、各光源31への投入電力が演算により求められる。
【0095】
ステップs3で、輝度傾斜演算部52は、変数Nに1を設定し、ステップs4に進む。ステップs4で、輝度傾斜演算部52は、記憶部7に記憶されているエリア情報テーブル62を参照し、変数Nに一致する光源IDが割り当てられた光源(以下、「演算対象の光源」と称する)31のu座標α、v座標βおよび面積Sを抽出して、ステップs5に進む。
【0096】
ステップs5で、輝度傾斜演算部52は、記憶部7に記憶されているマルチディスプレイテーブル61を参照し、マルチディスプレイシステム1における画像表示装置10の姿勢が、横向き姿勢Lであるか縦向き姿勢Pであるかを判定する。横向き姿勢Lである場合には、ステップs6に進み、縦向き姿勢Pである場合には、ステップs7に進む。
【0097】
ステップs6で、輝度傾斜演算部52は、マルチディスプレイ画面Dに設定されたxy直交座標系(図7参照)における、演算対象の光源31の位置座標(bx,by)を、横向き姿勢用の演算式に基づいて算出する。
【0098】
具体的には、ステップs4で取得した演算対象の光源31の画像表示装置10における位置座標(α,β)、マルチディスプレイテーブル61の配列情報61aに記憶されているマルチディスプレイシステム1の配列構成(DX,DY)、ならびに、演算対象の光源31が属する画像表示装置10のマルチディスプレイシステム1における配置位置(dx,dy)を用いて、横向き姿勢用の演算式(1),(2)により算出し、ステップs8に進む。
bx=((dx−1)+α)/DX …(1)
by=((dy−1)+β)/DY …(2)
【0099】
たとえば、本実施形態の場合、配置位置(dx,dy)=(1,1)の画像表示装置10における光源IDが1の光源31は、マルチディスプレイ画面Dに設定されたxy直交座標系において、(bx,by)=(0.025/3,0.05/2)と算出される。
【0100】
ステップs7で、輝度傾斜演算部52は、マルチディスプレイ画面Dに設定されたxy直交座標系(図7参照)における、演算対象の光源31の位置座標(bx,by)を、縦向き姿勢用の演算式に基づいて算出する。
【0101】
具体的には、ステップs4で取得した演算対象の光源31の画像表示装置10における位置座標(α,β)、マルチディスプレイテーブル61の配列情報61aに記憶されているマルチディスプレイシステム1の配列構成(DX,DY)、ならびに、演算対象の光源31が属する画像表示装置10のマルチディスプレイシステム1における配置位置(dx,dy)を用いて、縦向き姿勢用の演算式(3),(4)により算出して、ステップs8に進む。
bx=((dx−1)+|1−β|)/DX …(3)
by=((dy−1)+α)/DY …(4)
【0102】
ステップs8で、輝度傾斜演算部52は、ステップs6またはs7で算出されたx座標bxが、0.5よりも大きいか否かを判定し、0.5よりも大きい場合には、ステップs9に進み、0.5以下である場合にはステップs10に進む。ステップs9で、輝度傾斜演算部52は、1−bxを新たなbxに設定し、ステップs10に進む。
【0103】
ステップs10で、輝度傾斜演算部52は、ステップs6またはs7で算出されたy座標byが、0.5よりも大きいか否かを判定し、0.5よりも大きい場合には、ステップs11に進み、0.5以下である場合にはステップs12に進む。ステップs11で、輝度傾斜演算部52は、1−byを新たなbyに設定し、ステップs12に進む。
【0104】
このステップs8〜ステップs11の工程により、マルチディスプレイ画面Dに設定されたxy直交座標系において、x>0.5の領域に配置されている演算対象の光源31が、x=0.5に関して対称な位置に移動され、さらに、y>0.5の領域に配置されている演算対象の光源31が、y=0.5に関して対称な位置に移動される。
【0105】
ステップs12で、輝度傾斜演算部52は、bx>Trxかつby>Tryを満足するか否かを判定する。満足する場合には、ステップs15に進み、満足しない場合には、ステップs13に進む。
【0106】
このステップs12では、演算対象の光源31の位置が、中央領域Saに対応する位置であるか、周縁領域Sbに対応する位置であるかを判定している。すなわち、前記条件式を満足する場合には、演算対象の光源31は、中央領域Saに位置し、満足しない場合には、周縁領域Sbに位置していると判定される。
【0107】
ステップs13で、輝度傾斜演算部52は、bx≦Trxかつby≦Tryを満足するか否かを判定する。満足する場合には、ステップs16に進み、満足しない場合には、ステップs14に進む。
【0108】
このステップs13では、演算対象の光源31の位置が、周縁領域Sbのうちの角領域Sb1に対応する位置であるか、周縁領域Sbのうちの周辺領域Sb0に対応する位置であるかを判定している。すなわち、前記条件式を満足する場合には、演算対象の光源31は、角領域Sb1に位置し、満足しない場合には、周辺領域Sb0に位置していると判定される。
【0109】
ステップs14で、輝度傾斜演算部52は、bx≦Trxを満足するか否かを判定する。満足する場合には、ステップs17に進み、満足しない場合には、ステップs18に進む。
【0110】
このステップs17では、演算対象の光源31の位置が、マルチディスプレイ画面Dの左右に位置する周辺領域Sb0に対応する位置であるか、マルチディスプレイ画面Dの上下に位置する周辺領域Sb0に対応する位置であるかを判定している。すなわち、前記条件式を満足する場合には、演算対象の光源31は、マルチディスプレイ画面Dの左右に位置する周辺領域Sb0に位置し、満足しない場合には、マルチディスプレイ画面Dの上下に位置する周辺領域Sb0に位置していると判定される。
【0111】
ここで、配置位置(dx,dy)の画像表示装置10における光源IDがNの光源31について、単位面積当たりの投入電力をp[dx][dy][N]と表し、光源への投入電力をP[dx][dy][N]と表すこととする。
【0112】
ステップs15で、輝度傾斜演算部52は、演算対象の光源31の位置が、中央領域Saに対応する位置であるので、単位面積当たりの投入電力p[dx][dy][N]=1として、ステップs19に進む。
【0113】
ステップs16で、輝度傾斜演算部52は、演算対象の光源31の位置が、周縁領域Sbのうちの角領域Sb1に対応する位置であるので、演算式(5)により単位面積当たりの投入電力p[dx][dy][N]を算出して、ステップs19に進む。
p[dx][dy][N]=1−TX×cos((bx/Trx)×(π/2))
−TY×cos((by/Try)×(π/2)) …(5)
【0114】
ステップs17で、輝度傾斜演算部52は、演算対象の光源31の位置が、マルチディスプレイ画面Dの左右に位置する周辺領域Sb0に対応する位置であるので、演算式(6)により単位面積当たりの投入電力p[dx][dy][N]を算出して、ステップs19に進む。
p[dx][dy][N]=1−TX×cos((bx/Trx)×(π/2))
…(6)
【0115】
ステップs18で、輝度傾斜演算部52は、演算対象の光源31の位置が、マルチディスプレイ画面Dの上下に位置する周辺領域Sb0に対応する位置であるので、演算式(7)により単位面積当たりの投入電力p[dx][dy][N]を算出して、ステップs19に進む。
p[dx][dy][N]=1−TY×cos((by/Try)×(π/2))
…(7)
【0116】
ステップs19で、輝度傾斜演算部52は、求められた単位面積当たりの投入電力p[dx][dy][N]に、ステップs4で取得した演算対象の光源31の面積Sを乗じることにより、演算対象の光源31への投入電力P[dx][dy][N]を算出する。さらに、既に演算が実行された各光源31の投入電力P[dx][dy][N]の総和Psumに、算出された投入電力P[dx][dy][N]を加算したものを、新たなPsumに設定して、ステップs20に進む。
【0117】
ステップs20で、輝度傾斜演算部52は、エリア情報テーブル62における全ての光源31について投入電力P[dx][dy][N]が算出されたか否かが判定され、算出されていない光源31が残存する場合にはステップs21に進み、残存しない場合にはステップs22に進む。
【0118】
ステップs21で、輝度傾斜演算部52は、変数Nをインクリメントして、ステップs4に戻る。これにより、次の光源IDを有する光源31について、投入電力P[dx][dy][N]が算出される。
【0119】
演算の対象となっていた画像表示装置10における全ての光源31について投入電力P[dx][dy][N]が算出されると、ステップs22で、輝度傾斜演算部52は、dx=DXであるか否かを判定する。dx≠DXである場合には、ステップs23に進み、dx=DXである場合には、ステップs24に進む。ステップs23で、輝度傾斜演算部52は、変数dxをインクリメントして、ステップs3に戻る。
【0120】
つまり、たとえば配置位置(dx,dy)=(1,1)の画像表示装置10に関して、全ての光源31への投入電力P[1][1][N]が演算されたと判断されると、配置位置(dx,dy)=(2,1)の画像表示装置10に関して、各光源31への投入電力P[2][1][N]が、ステップs3〜ステップs21により算出される。
【0121】
ステップs24で、輝度傾斜演算部52は、dy=DYであるか否かを判定する。dy≠DYである場合には、ステップs25に進み、dy=DYである場合には、ステップs26に進む。ステップs25で、輝度傾斜演算部52は、変数dyをインクリメントするとともに、dx=1に設定して、ステップs3に戻る。
【0122】
つまり、たとえば配置位置(dx,dy)=(3,1)の画像表示装置10に関して、全ての光源31への投入電力P[3][1][N]が演算されたと判断されると、配置位置(dx,dy)=(1,2)の画像表示装置10に関して、各光源31への投入電力P[1][2][N]が、ステップs3〜ステップs21により算出される。
【0123】
全ての画像表示装置10について、各光源31の投入電力P[dx][dy][N]が算出されたと判断されると、ステップs26で、輝度傾斜演算部52は、ステップs19において算出された、マルチディスプレイシステム1に含まれる各光源31への投入電力P[dx][dy][N]の総和Psumが、マルチディスプレイテーブル61の目標消費電力情報61eに記憶されている目標消費電力Ptarget以下であるか否かを判定する。投入電力の総和Psumが目標消費電力Ptarget以下である場合には、ステップs34に進み、投入電力の総和Psumが目標消費電力Ptargetよりも大きい場合には、ステップs27に進む。
【0124】
ステップs27〜s33では、投入電力の総和Psumを目標消費電力Ptargetよりも小さくするために、マルチディスプレイテーブル61における設定条件変更方法情報61fに基づいて、再度演算を実行する際の設定条件を変更するか、あるいは、算出されている各光源31の投入電力P[dx][dy][N]を補正する。
【0125】
ステップs27で、輝度傾斜演算部52は、設定条件変更方法情報61fにおける優先変更条件情報が傾斜量に設定されているか否かを判定する。傾斜量に設定されている場合には、ステップs28に進み、傾斜量に設定されていない場合には、ステップs30に進む。
【0126】
ステップs28で、輝度傾斜演算部52は、傾斜量TX,TYのそれぞれに変更量γを乗じた各値がいずれも、傾斜量の限界値LIM1以下であるか否かを判定する。各値がいずれも傾斜量の限界値LIM1以下である場合には、ステップs29に進み、各値のいずれかが傾斜量の限界値LIM1よりも大きい場合には、ステップs31に進む。
【0127】
ステップs29で、輝度傾斜演算部52は、傾斜量TX,TYをそれぞれ、変更量γを乗じた値に変更して、ステップs3に戻る。これにより、変更後の傾斜量TX×γおよびTY×γを用いて、ステップs3〜s25によって、各光源31の投入電力P[dx][dy][N]が再度演算される。
【0128】
このようにして、投入電力の総和Psumが目標消費電力Ptarget以下になるか、変更量γを乗じた傾斜量TX×γおよびTY×γが傾斜量の限界値LIM1よりも大きくなるまで、ステップs3〜s25によって、各光源31の投入電力P[dx][dy][N]が再度演算される。
【0129】
ステップs30で、輝度傾斜演算部52は、設定条件変更方法情報61fにおける優先変更条件情報が境界位置に設定されているか否かを判定する。境界位置に設定されている場合には、ステップs31に進み、傾斜量に設定されていない場合には、ステップs32に進む。
【0130】
ステップs31で、輝度傾斜演算部52は、境界位置Trx,Tryのそれぞれに変更量γを乗じた各値がいずれも、境界位置の限界値LIM0以下であるか否かを判定する。各値がいずれも境界位置の限界値LIM0以下である場合には、ステップs32に進み、各値のいずれかが境界位置の限界値LIM0よりも大きい場合には、ステップs33に進む。
【0131】
ステップs32で、輝度傾斜演算部52は、境界位置Trx,Tryをそれぞれ、変更量γを乗じた値に変更して、ステップs3に戻る。これにより、変更後の境界位置Trx×γおよびTry×γを用いて、ステップs3〜s25によって、各光源31の投入電力P[dx][dy][N]が再度演算される。
【0132】
このようにして、投入電力の総和Psumが目標消費電力Ptarget以下になるか、変更量γを乗じた境界位置Trx×γおよびTry×γが境界位置の限界値LIM0よりも大きくなるまで、ステップs3〜s25によって、各光源31の投入電力P[dx][dy][N]が再度演算される。
【0133】
設定条件変更方法情報61fにおける優先変更条件情報が輝度に設定されている場合、あるいは、変更量γを乗じた境界位置Trx×γおよびTry×γが境界位置の限界値LIM0よりも大きくなる場合には、ステップs33で、輝度傾斜演算部52は、ステップs19で算出された各光源31への投入電力P[dx][dy][N]の総和Psumが、目標消費電力Ptargetに一致するように、各光源31への投入電力P[dx][dy][N]を、下記の演算式(8)により補正して、ステップs34に進む。
P[dx][dy][N]=P[dx][dy][N]
×(Ptarget/Psum)…(8)
【0134】
ステップs34で、輝度傾斜演算部52は、演算結果である各光源31への投入電力P[dx][dy][N]を、画像表示装置10の配置位置(dx,dy)ごとに、記憶部7の輝度傾斜テーブル63に記憶して、ステップs35に進む。
【0135】
ステップs35で、情報送信部53は、記憶部7に記憶されている各輝度傾斜テーブル63を、対応する位置に配置されている画像表示装置10へそれぞれ送信し、輝度傾斜演算処理を終了する。
【0136】
各画像表示装置10では、制御装置5から輝度傾斜テーブル63を受信すると、主制御部14が、受信した輝度傾斜テーブル63を記憶部15へ格納する。主制御部14は、この輝度傾斜テーブル63に基づいて、前記輝度制御信号を生成して、バックライト駆動部42を制御する。なお、記憶部15に記憶された輝度傾斜テーブル63は、次の輝度傾斜演算処理が実行されるまで保持される。
【0137】
図13は、輝度傾斜演算処理によって生成された輝度傾斜テーブル63に基づいて、各画像表示装置10が各光源31を点灯駆動したときのマルチディスプレイ画面Dにおける輝度分布を示す図である。
【0138】
図13において、領域A1は、光源31から出射される光の輝度がT1である領域を示し、領域A2は、光源31から出射される光の輝度がT2である領域を示し、領域A3は、光源31から出射される光の輝度がT3である領域を示し、領域A4は、光源31から出射される光の輝度がT4である領域を示し、領域A5は、光源31から出射される光の輝度がT5である領域を示している(ただし、T1>T2>T3>T4>T5である)。
【0139】
領域A1は、マルチディスプレイ画面Dの中央領域Saに対応する領域である。また、周縁領域Sbのうちの周辺領域Sb0は、領域A1における光の輝度T1よりも低い輝度の領域A2,A3で構成され、周縁領域Sbのうちの角領域Sb1は、周辺領域Sb0における光の輝度よりも低い輝度の領域A3〜A5で構成されている。
【0140】
以上のように、本実施形態によれば、マルチディスプレイ画面Dにおける周縁領域Sbに対応する位置に配置される光源31から出射される光の輝度が、マルチディスプレイ画面Dにおける中央領域Saに対応する位置に配置される光源31から出射される光の輝度よりも低くなるように、各光源31が輝度制御される。
【0141】
このように、マルチディスプレイ画面D全体を考慮して、各光源31から出射される光の輝度を調整するので、マルチディスプレイ画面Dを視聴する視聴者に違和感を与えることなく、予め定める電力の目標値を超えないように、マルチディスプレイシステム1における消費電力を低減することができる。また、表示領域間に形成される非表示領域が目立たないように消費電力を低減することができる。
【0142】
また、本実施形態によれば、投入電力の総和Psumが目標消費電力Ptargetを越えてしまった場合に、傾斜量TX,TYまたは境界位置Trx,Tryを変更して再度演算を実行するように構成されているので、中央領域Saに対応して配置される光源31の輝度を低下させずに、周縁領域Sbに対応して配置される光源31の輝度を低下させることができる。これにより、マルチディスプレイ画面Dにおけるコントラストを保持しつつ、消費電力を目標消費電力Ptargetにまで抑制することができる。
【0143】
本実施形態では、投入電力の総和Psumが目標消費電力Ptargetよりも小さい場合には、演算結果である各光源31への投入電力P[dx][dy][N]をそのまま輝度傾斜テーブル63に記憶するように構成されているが、他の実施形態では、傾斜量TX,TYまたは境界位置Trx,Tryを変更することで、目標消費電力Ptargetに可及的に近づくように再度演算を実行するよう構成してもよい。
【0144】
本実施形態では、算出された各光源31の投入電力P[dx][dy][N]を用いて輝度制御信号を生成するように構成されているが、他の実施形態では、算出された各光源31の投入電力P[dx][dy][N]を最大投入電力として、ローカルディミング制御を行うように構成してもよい。
【0145】
図14は、他の実施形態に係るバックライト22Aにおける光源31の配置パターンを示す図である。図15は、図14に示すバックライト22Aの構成に対応したエリア情報テーブル62の記憶内容を示す図である。本実施形態に係るバックライト22Aでは、前述の実施形態に係るバックライト22とは異なり、領域32が均等に区画されていない。
【0146】
このようなバックライト22Aが搭載される画像表示装置10を並べて、マルチディスプレイシステム1を構築した場合であっても、図12A〜図12Cに示す輝度傾斜演算処理を実行することによって、前記と同様に、マルチディスプレイ画面Dを視聴する視聴者に違和感を与えることなく、予め定める電力の目標値を超えないように、マルチディスプレイシステム1における消費電力を低減することができる。また、表示領域間に形成される非表示領域が目立たないように消費電力を低減することができる。
【符号の説明】
【0147】
1 マルチディスプレイシステム
10 画像表示装置
20 表示パネル
22 バックライト
31 光源
41 表示制御部
42 バックライト駆動部
51 情報取得部
52 輝度傾斜演算部
53 輝度制御部
61 マルチディスプレイテーブル
62 エリア情報テーブル
63 輝度傾斜テーブル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
縦方向および横方向に沿ってマトリクス状に配列され、マルチディスプレイ画面を構成する複数の画像表示装置であって、複数の光源が設けられ、かつ画像信号に応じた画像を表示可能な表示手段をそれぞれ備える複数の画像表示装置と、
前記縦方向および横方向に配列される画像表示装置の数を示す配列情報、各画像表示装置における各光源の位置を示す光源位置情報、および全ての光源によって消費される消費電力の目標値を示す目標消費電力情報が記憶される記憶部と、
前記配列情報、光源位置情報および目標消費電力情報に基づいて、前記マルチディスプレイ画面の周縁領域に対応する位置に配置される光源から出射される光の輝度が、該マルチディスプレイ画面における中央領域に対応する位置に配置される光源から出射される光の輝度よりも低くなるように、かつ、各光源により消費される電力の合計が前記目標値以下となるように、前記光源ごとに、光の輝度を調整するための制御情報を生成する演算部と、
前記演算部によって生成される制御情報に基づいて、各光源を駆動する駆動部とを備えることを特徴とするマルチディスプレイシステム。
【請求項2】
前記記憶部には、前記中央領域と前記周縁領域との境界の位置を示す境界情報、および前記中央領域に対する前記周縁領域の輝度の低下の程度を示す傾斜量情報がさらに記憶され、
前記演算部は、境界情報および傾斜量情報に基づいて、前記制御情報を生成することを特徴とする請求項1記載のマルチディスプレイシステム。
【請求項3】
前記マルチディスプレイ画面の周縁領域は、前記マルチディスプレイ画面の角部付近の角領域を含み、
前記演算部は、前記角領域に対応する位置に配置される光源から出射される光の輝度が、前記周縁領域のうちの前記角領域を除く領域に対応する位置に配置される光源から出射される光の輝度よりも低くなるように、前記制御情報を生成することを特徴とする請求項1または2記載のマルチディスプレイシステム。
【請求項4】
前記表示手段は、
画像を表示可能な液晶パネルと、
複数の光源が配置されたバックライトとを含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載のマルチディスプレイシステム。
【請求項5】
前記光源として、発光ダイオードが用いられることを特徴とする請求項4に記載のマルチディスプレイシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12A】
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【図12B】
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【図12C】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2013−88629(P2013−88629A)
【公開日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−229187(P2011−229187)
【出願日】平成23年10月18日(2011.10.18)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】