説明

マルチモード光ファイバ

【課題】溝を用いるコンセプトに固有の漏洩モードの悪影響を防ぐために、光ファイバの屈折率プロファイルにおけるくぼみ溝の寸法および位置を適合させる。
【解決手段】このマルチモード光ファイバは、中心から外周にかけて、インナーコア、インナークラッド、くぼみ溝およびアウタークラッドを備える。インナーコアは、22μmから28μmの半径rと、相対屈折率が0.8%以上のグレーデッドインデックス型プロファイルとを有する。インナークラッドは、半径rと、アウタークラッドに対する屈折率差Δnとを有する。くぼみ溝は、半径rと、アウタークラッドに対する負の屈折率差Δnとを有し、インナークラッドを囲んでいる。0.0115807+0.0127543×(r−r)+0.00241674×1000Δn−0.00124086×(r−r)×1000Δn<2%であり、くぼみ溝の幅×深さが−20μm未満である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光ファイバ伝送の分野に関し、特に漏洩モード数の減少した曲げ感度の低いマルチモード光ファイバに関する。
【背景技術】
【0002】
光ファイバは、従来、光信号を伝送及び場合により増幅するための光コアまたはインナーコアと、インナーコア内に光信号を閉じ込める光クラッドまたはアウタークラッドから成る。そのために、インナーコアの屈折率nは、アウタークラッドの屈折率nよりも大きい。
【0003】
光ファイバにおいて、屈折率プロファイルは、一般的に、屈折率と光ファイバの半径とを関連付ける関数をプロットしたグラフのトレース図に関連している。従来、光ファイバの中心までの距離rは、横座標に沿って表されており、光ファイバの中心から所定距離における屈折率と光ファイバのアウタークラッドの屈折率との差は、縦座標軸に沿って表される。従って、屈折率プロファイルは、それぞれステップ形状、台形状、三角形状またはグラディエント形状を有するグラフに対し、「ステップ型」、「台形型」、「三角形型」またはアルファ型(グレーデッドインデックス型とも呼ばれる)のプロファイルと称されている。これらの曲線は、光ファイバの理論上のプロファイルまたは設定プロファイルを代表しており、光ファイバの製造応力が僅かに違うプロファイルをもたらす可能性がある。
【0004】
主に2種類の光ファイバ:マルチモードファイバ(MMF)とシングルモードファイバがある。MMFでは、所定の波長に対し、いくつかの光モードが同時に光ファイバを伝搬する。シングルモードファイバでは、基本モードが伝搬を許され、高次モードは大きく減衰される。
【0005】
ステップインデックス型ファイバでは、異なるモードは異なる速度で光ファイバを伝搬する。これは、ビットタイムに相当する光パルスの広がりを引き起こし、その結果許容できないエラーレートをもたらす。MMFの多モード分散を低減するために、「アルファ」コアプロファイルを有するグレーデッドインデックス型ファイバを製造することが提案されている。このような光ファイバは、長年にわたって用いられており、その特性は、特に"Multimode theory of graded-core fibers" by D. Gloge et al., Bell System Technical Journal 1973, pp. 1563-1578、および"Comprehensive theory of dispersion in graded-index optical fibers" by G. Yabre, Journal of Lightwave Technology, February 2000, vol. 18, No. 2, pp. 166-177に記載されている。
【0006】
典型的なグレーデッドインデックス型プロファイルは、ある点おける屈折率の値nと、この点からファイバ中心までの距離rとの間の関係として定義することができる。
【数1】

ここで、α≧1(α→∞はステップインデックスに相当する)であり、nはマルチモードコアの最小屈折率(通常、インナーコアの中心の屈折率に相当)であり、aはマルチモードコアの半径であり、
【数2】

である。
clはマルチモードコアの最小屈折率であり、通常インナーコアとインナークラッドの間の境界における屈折率に相当し、また通常アウタークラッド(ほとんどの場合シリカで形成されている)の屈折率に相当する。
【0007】
通常、50μmMMFにおいてはa=25μmであり、62.5MMFにおいてはa=31.25μmである。パラメータαは、通常1.9〜2.2であり、目的の動作波長(通常850nmまたは1300nm)において最大の帯域を提供するよう最適化される。
【0008】
マルチギガビットのイーサネット(登録商標)通信においてMMFの良好な性能を保証するためのキーパラメータは、曲げに対する耐性(「曲げ耐性」とも呼ばれる)と帯域である。
【0009】
曲げ耐性は、グレーデッドインデックス型コアを大きなボリュームを有するくぼみ溝(depressed trench)で囲うことにより容易に改善できる。くぼみ溝は、光ファイバのアウタークラッドに対する負の屈折率差を有する。くぼみ溝の位置およびサイズは、帯域の低下を避けるために慎重に設計されなければならない。
【0010】
しかしながら、くぼみ溝は導波モードの曲げ特性を改善する一方で、「漏洩モード」と呼ばれる付加的なモードが所望の導波モードと共伝搬(co-propagate)することを可能とする。
【0011】
漏洩モードは、「漏れ損失」と呼ばれる付加的な損失を示す。当業者によく知られるように、くぼみ溝が大きくなればなるほど、漏れ損失は小さくなる。一方、くぼみ溝が深くなればなるほど、すなわちアウタークラッドに対するくぼみ溝の負の屈折率差が大きくなればなるほど、漏洩モードの数は高くなる。
【0012】
漏洩モードは、標準的なMMF、すなわち曲げ耐性に何の大きな改善もないMMFにも存在しているが、それらの漏れ損失のレベルが極めて高いので、漏洩モードは実際には存在していないものと見なすことができる。
【0013】
一方、典型的な溝の助けにより漏洩モードの漏れ損失が低減されるので、標準的なMMFとの互換性のために重要である溝の設計にもよるが、漏洩モードは数メートルにわたって伝搬できる。
【0014】
従って、課題は、光学特性(例えばコアサイズおよび開口数)への漏洩モードの影響が限定的であり、さらに高い曲げ耐性を提供する溝を用いたグレーデッドインデックス型マルチモード光ファイバを設計することである。
【0015】
多くの文献、例えばUS−A−2009 0154888、US−A−2008 0166094、JP−A−2006 47719およびUS−A−2010 0067858、およびUS−A−2009 169163は、溝を用いたMMFを扱っている。しかしながら、何れも漏洩モードの影響について喚起していない。
【0016】
本出願の優先日後に発行された本出願人の文献EP2339384は、曲げ損失が低減された高帯域MMFを開示している。しかしながら、本発明においては異なるアプローチが選択されている。
【0017】
文献FR−A−2949870は、漏洩モードの問題について取り扱っている。それにもかかわらず、FR−A−2949870は、漏洩モードの寄与を制限するために、インナーコアのサイズすなわち近視野よりむしろ、開口数すなわち遠視野に焦点を合わせている。本発明は、異なるアプローチを扱っている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0018】
本発明は、従来技術のギャップを改善することを目的とする。
【0019】
より詳しくは、本発明は、溝を用いるコンセプトに固有の漏洩モードの悪影響を防ぐために、光ファイバの屈折率プロファイルにおけるくぼみ溝の寸法および位置を適合させることを提案する。
【課題を解決するための手段】
【0020】
その目的のために、本発明は、中心から外周にかけて、インナーコア、インナークラッド、くぼみ溝およびアウタークラッドを備えるマルチモード光ファイバを提供する。インナーコアは、22μmから28μmの半径rと、相対屈折率パーセント
【数3】

を有するグレーデッドインデックス型プロファイルとを有する。nはインナーコアの最大屈折率であり、nclはインナーコアの最少屈折率である。インナークラッドは、半径rと、アウタークラッドに対する屈折率差Δnとを有する。くぼみ溝は、半径rと、アウタークラッドに対する負の屈折率差Δnとを有し、インナークラッドを囲んでいる。0.0115807+0.0127543×(r−r)+0.00241674×1000Δn−0.00124086×(r−r)×1000Δn<2%であり、

が−20μm未満である。
【0021】
一実施形態によれば、本発明の光ファイバは、−30μmよりも大きい

を有する。
【0022】
さらなる実施形態によれば、マクロベンド損失は、5mmの曲率半径に対して850nmの波長において0.3dB/巻きより小さい。
【0023】
さらなる実施形態によれば、Δnは−15×10−3から−5.8×10−3である。
【0024】
さらなる実施形態によれば、r−rは0.8μmから7μmである。
【0025】
さらなる実施形態によれば、r−rは0.8μmから2μmである。
【0026】
さらなる実施形態によれば、屈折率差Δnは−0.1×10−3から+0.1×10−3であり、さらに好ましくは実質的にゼロに等しい。
【0027】
さらなる実施形態によれば、全ての導波モードおよび漏洩モードが励起されたときのファイバの2m(メートル)のサンプルとファイバの900m(メートル)のサンプルとの間のインナーコアのサイズ測定における変動が1μm未満である。
【0028】
同じ目的のために、本発明はまた、簡潔に上述したマルチモード光ファイバの少なくとも一部を備える光学システムを提供する。
【図面の簡単な説明】
【0029】
本発明の特徴および利点は、限定されない実施例として及び添付の図面を参照して与えられる本発明の特定の実施形態についての以下の説明を読むことにより明らかになる。
【図1】本発明の特定の実施形態に係る光ファイバの屈折率プロファイルを示すグラフである。
【図2】本発明に係る線型モデルに従って計算された900m後と2m後の光ファイバのインナーコアのサイズ間の相対的差分と、物理的シミュレーションとの比較を示す図である。
【図3】ITU−Tの勧告G651.1により推奨された特定の出射条件の下で、2巻き及び5mmの曲率半径に対する、50μmMMFのいくつかの実施例のマクロベンド損失を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
本発明は、図1を参照して好適に理解される。図1は、本発明の特定の実施形態に係る光ファイバの屈折率プロファイルを示す。
【0031】
本発明に係る光ファイバは、中心から外周にかけて、インナーコア、インナークラッド、くぼみ溝、およびアウタークラッドを備えるマルチモード光ファイバである。
【0032】
インナーコアは、グレーデッドインデックス型の屈折率プロファイルを有しており、その端部は、光ファイバの中心から22μm〜28μmの半径方向距離r(インナーコアの「半径」とも呼ばれる)に位置している。インナーコアは、アルファプロファイルの先頭において、アウタークラッドに対して屈折率差Δnを有する。
【0033】
「アルファプロファイルの先頭」という表現は、屈折率プロファイルが最大値nを有するインナーコアでの位置を意味し、通常はインナーコアの中心である。インナーコアは、アルファプロファイルの端において、アウタークラッドに対して屈折率差Δendを有する。「アルファプロファイルの端」という表現は、それを超えるとプロファイルがもはや「アルファ」ではない半径方向距離を意味する。
【0034】
インナーコアは、以下のように定義される相対屈折率パーセントΔを有する。
【数4】

ここで、nはインナーコアの最大屈折率であり、nclはインナーコアの最少屈折率である。通常、nclは、非ドープシリカの屈折率である。
【0035】
インナークラッドは、インナーコアを囲んでいる。一実施形態において、インナークラッドは、インナーコアを直接囲んでいる。インナークラッドの端部は、ファイバの中心から半径方向距離r(インナークラッドの「半径」とも呼ばれる)に位置している。インナークラッドは、アウタークラッドに対して屈折率差Δnを有する。Δnは、好ましくは−0.1×10−3〜+0.1×10−3であり、より好ましくは図1の好適な実施形態のように実質的に0に等しい。
【0036】
くぼみ溝は、インナークラッドを囲んでいる。くぼみ溝の端部は、光ファイバの中心から半径方向距離r(くぼみ溝の「半径」とも呼ばれる)に位置している。一実施形態において、くぼみ溝は、インナークラッドを直接囲んでいる。くぼみ溝は、アウタークラッドに対して負の屈折率差Δnを有する。一実施形態において、アウタークラッドは、くぼみ溝を直接囲んでいる。
【0037】
インナーコアの端部とくぼみ溝との差r−r(通常μmで表される)は、「スペース」とも呼ばれ、それはインナークラッドの「幅」と同じである。差r−r(通常μmで表される)は、くぼみ溝の「幅」とも呼ばれる。値1000×Δnは、くぼみ溝の「深さ」とも呼ばれる。
【0038】
本発明によれば、インナーコアの端部とくぼみ溝との間のスペース、溝幅および溝深さは、漏洩モードの影響を制限するために以下の条件を満たしている。
【数5】

ここで、r−rおよびr−rはμmで表されている。
【0039】
この条件の左辺は、「diff」:
【数6】

と表され、下記の表2にまとめられるように、様々なスペース、幅および深さの組合せを示す屈折率プロファイルを有する60サンプルの46μm溝付きMMF(trench-assisted MMF)の2m後および900m後のコアサイズのシミュレーションにより生じるデータ群の直線回帰により得られる。表2において、パラメータ「diff」は、900mと2mでのコアサイズ間の相対的差分である。
【0040】
【表2】


【0041】
図2のグラフは、「diff」を与える上記式の線型モデルの特性を示す。すなわち、図2は、線型モデル(「diff」を与える上記式参照)に従って計算された900mと2mでのコアサイズ間の相対的差分と、物理的シミュレーションとの比較を示す。
【0042】
上記条件、すなわちdiff<2%は、漏洩モードがOFL(全モード励振)の下で2mのサンプルの光ファイバの出力において観測される近視野像を大きくは阻害しないことを意味している。
【0043】
本発明において、上記のように規定されるパラメータ「diff」は、2%より低い。
【0044】
より具体的には、IEC60793−1−20方法C(これは、当業者によく知られており、OFL下でのファイバ端の断面における近視野光分布(近視野像(近視野パターン)とも呼ばれる)を解析することにより、および、曲線フィッティングの有無にかかわらずコア径を計算することにより、光ファイバのインナーコアの断面直径を測定することにある)を用いて、曲線フィッティングなしで、すなわち2mのファイバサンプルと900mのファイバサンプルに対し、k=2.5%(kは、標準手順IEC60793−1−20方法Cに従うコア半径の規定に用いられる閾値)のkレベルで測定されたパターン(像)から直接的に行われる導出されたコアサイズ測定間の差分は、2%に近い。
【0045】
加えて、全ての導波モードおよび漏洩モードが励起されたときのファイバの2mのサンプルとファイバの900mのサンプルとの間のインナーコアのサイズ測定の変動は、1μm未満である。
【0046】
好適な実施形態では、曲げ耐性を改善するために、くぼみ溝は、(r−r)×1000Δnが−20μm未満(すなわち、幅×深さが−20μm未満)となるよう設計される。
【0047】
より一般的には、

は−20μm未満である。好ましくは、

は−30μmよりも大きい。
【0048】
インナーコアの端とくぼみ溝との間のスペースは、好ましくはインナーコアとくぼみ溝との間のインナークラッドの屈折率で帯域の調整が可能なるのに十分なほど大きく選択される。例えば、「スペース」r−rは、0.8μmよりも大きく、好ましくは0.8μm〜7μmであり、より好ましくは0.8μm〜2μmである。
【0049】
本発明の好適な実施形態によれば、くぼみ溝の深さΔnは、−15×10−3〜−5.8×10−3であり、より好ましくは−10×10−3〜−5.8×10−3である。
【0050】
下記の表1aは、本発明に従わないファイバの実施例を与える。表1bは、本発明に従うファイバの実施例を与える。パラメータ「diff」は、上記に規定された条件の左辺である。
【数7】

【0051】
【表1a】

【表1b】

【0052】
マクロベンド損失は、主に積:深さ×幅に依存する。下記の表3は、その積の値が異なるいくつかの50μmMMFのサンプルを与える。マクロベンド損失は、標準規格IEC60793−1−47に規定された一定の出射条件の下で、ITU−T G651.1勧告に従って850nmで測定されている。「BL2巻き@5mm」は、2巻きおよび5mmの曲率半径におけるマクロベンド損失を意味する。
【0053】
【表3a】

【表3b】

【0054】
表3aでは、全ての実施例が高い曲げ損失を伴う条件diff>2%を示している。コアサイズに対する有害な影響を及ぼすことを除いて、マクロベンド損失は改善されるかもしれない。太字の実施例において、マクロベンド損失は改善されるかもしれないが、近視野への漏洩モードの寄与は非常に大きい。これは、diff>2%であることに関係している。
【0055】
図3のグラフは、表3a(白抜きダイヤ)および表3b(黒塗り三角)の実施例を示す。これは、ITU−T G651.1により勧告された出射条件の下で、2巻き及び5mmの曲率半径に対する、表3に報告された50μmMMFの実施例のマクロベンド損失(dB)を示す。本発明の実施形態によれば、5mmの曲率半径に対し、光ファイバは、850nmの波長で0.4dB/巻きより低いマクロベンド損失を示すことが見て取れる。それ故、本発明に係るファイバは、その漏洩モード数の低減に加えて、高い曲げ耐性を提供する。
【0056】
本発明はまた、上述したマルチモード光ファイバの少なくとも一部を備える光学システムを提供する。
【0057】
以下に示すような標準規格OM3およびOM4の要求を満たすために、分散モード遅延(DMD:Dispersion Mode Delay)を改善できることを留意すべきである。
【0058】
【表4】

【0059】
OM3ファイバは、これらの6つの仕様のうち少なくとも1つを満たす。アウター、インナーおよびスライディング(sliding)DMD値は、ps/mで表される。
【0060】
【表5】

【0061】
OM4ファイバは、これらの3つの仕様のうち少なくとも1つを満たす。アウター、インナーおよびスライディングDMD値は、ps/mで表される。
【0062】
標準規格は、それぞれのマスクと共にインナー、アウターおよびスライディングと名付けられた3つのDMD値を規定している。インナーマスクは、5μmから18μmまで延びており、アウターマスクは0μmから23μmまで延びている。スライディングマスクは、7,9,11及び13μmのオフセットで連続的に始まる5μm幅のマスクである。
【0063】
DMD値は、所定のサブグループのオフセット出射内における最速パルスと最遅パルス間の遅延に相当し、マスクも呼ばれ、1/4値幅での立ち上がり及び立ち下がり時間に基づいており、基準入力パルスのFWQMを考慮している。
【0064】
それらは、ファイバコアを半径方向にスキャンするシングルモード出射に対するファイバのパルス応答の測定に存するDMD測定から得られるDMDプロットから計算される。
【0065】
−r,ΔnおよびΔnの適切な値を選択することにより、DMDを最適化することができる。
【0066】
さらに、マクロベンド損失が低減されるので、DMD値は曲げ下において変動し難くなる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
中心から外周にかけて、インナーコア、インナークラッド、くぼみ溝およびアウタークラッドを備えるマルチモード光ファイバであって、
前記インナーコアは、22μmから28μmの半径rと、相対屈折率パーセント

を有するグレーデッドインデックス型プロファイルとを有し、nは前記インナーコアの最大屈折率であり、nclは前記インナーコアの最少屈折率であり、
前記インナークラッドは、半径rと、前記アウタークラッドに対する屈折率差Δnとを有し、
前記くぼみ溝は、半径rと、前記アウタークラッドに対する負の屈折率差Δnとを有し、前記インナークラッドを囲んでおり、
0.0115807+0.0127543×(r−r)+0.00241674×1000Δn−0.00124086×(r−r)×1000Δn<2%であり、

が−20μm未満であることを特徴とするマルチモード光ファイバ。
【請求項2】

が−30μmよりも大きいことを特徴とする請求項1に記載の光ファイバ。
【請求項3】
5mmの曲率半径に対して850nmの波長において0.3dB/巻きより小さいマクロベンド損失を有することを特徴とする請求項1または2に記載の光ファイバ。
【請求項4】
Δnが−15×10−3から−5.8×10−3であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の光ファイバ。
【請求項5】
−rが0.8μmから7μmであることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の光ファイバ。
【請求項6】
−rが0.8μmから2μmであることを特徴とする請求項5に記載の光ファイバ。
【請求項7】
屈折率差Δnが−0.1×10−3から+0.1×10−3であることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の光ファイバ。
【請求項8】
屈折率差Δnが実質的にゼロに等しいことを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の光ファイバ。
【請求項9】
全ての導波モードおよび漏洩モードが励起されたときのファイバの2メートルのサンプルとファイバの900メートルのサンプルとの間のインナーコアのサイズ測定における変動が1μm未満であることを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載の光ファイバ。
【請求項10】
請求項1から9のいずれかに記載のマルチモード光ファイバの少なくとも一部を備えることを特徴とする光学システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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