説明

マーキングシステム

【課題】パターンを構成するドットを均一な形状で、かつ正確なピッチで形成することを可能とする。
【解決手段】打刻ユニット20によって対象物200に形成された二次元コードなどの画像から、対象物200に形成された二次元コードを構成するドットの抜け、ドットの径、ドット間のピッチ、ドットの打刻位置などの情報を含むコード管理情報を読み取る。そして、次の対象物200にパターンを形成する際に、読み取ったコード管理情報に基づいて、フィードバック制御を行う。これにより、対象物200に精度良くかつ連続的に二次元コードなどのパターンを形成することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マーキングシステムに係り、更に詳しくは、打刻面に複数のドットからなるパターンを形成するマーキングシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、工業製品の生産工程などでは、例えばQRコード(登録商標)や、データマトリックスなどに代表される二次元コードを、工業製品に直接描画或いは刻印して、製品の管理やトレーサビリィティを実現するダイレクトマーキング技術が注目されている。
【0003】
工業製品に直接形成された二次元コードは、例えばラベルなどのように製造工程で剥離する心配がなく、汚染による劣化や経年劣化なども比較的少ない。このため、高温下や、薬品などにさらされる劣悪な環境下にある製造工程などでは、ダイレクトマーキング技術は必要不可欠な技術になりつつある。
【0004】
このダイレクトマーキング技術は、YAGレーザやCOレーザなどで、対象物に非接触でマーキングを行う方法と、例えば打刻ピンなどで対象物の表面を打刻してマーキングを行う方法とがある。
【0005】
対象物の表面を打刻してマーキングする方法は、金属部品などによく用いられるマーキング方法であり、例えば特許文献1に記載された打刻装置によって実現される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平8−276607号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1に記載された装置に代表される打刻装置では、対象物に所定のピッチでマトリクス状にドットを打刻することで、最終的なパターンが形成される。このため、例えば対象物に二次元コードをマーキングする場合などには、コードを読み取るスキャナの読み取り精度との関係を考慮して、打刻面にパターンを形成する必要がある。
【0008】
本発明は、上述の事情の下になされたもので、その目的は、打刻面に精度良くパターンを形成することが可能なマーキングシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため、本発明のマーキングシステムは、複数の打刻ピンを物体に対して相対移動させて、前記物体の打刻面にドットからなるパターンを形成する打刻ユニットと、前記打刻ユニットによって形成された前記パターンを読み取る第1の読み取り手段と、前記読み取り手段によって読み取られた前記パターンに関する情報に基づいて、前記打刻ユニットの制御を行う制御手段と、を備える。
【0010】
また、前記制御手段は、前記パターンに関する情報に基づいて、前記パターンを形成する前記ドットの抜けを検出し、前記ドットの抜けを発生させた前記打刻ピン以外の前記打刻ピンで前記打刻面に前記パターンを形成することとしてもよい。
【0011】
また、前記制御手段は、前記パターンに関する情報に基づいて、前記パターンを形成する前記ドットそれぞれの径を検出し、検出した前記ドットの径が所定の閾値よりも小さい前記ドットを形成した前記打刻ピン以外の前記打刻ピンで前記打刻面に前記ドットを形成することとしてもよい。
【0012】
また、前記制御手段は、前記パターンに関する情報に基づいて、前記パターンを形成する前記ドットそれぞれの径を検出し、検出した前記ドットの径に基づいて、前記打刻面に当接する際の前記打刻ピンそれぞれの速度を制御することとしてもよい。
【0013】
また、前記制御手段は、前記パターンに関する情報に基づいて、前記打刻面上の前記ドットを形成する目標位置と、形成された前記ドットの位置との差を検出し、検出した差に基づいて、前記物体に対する前記打刻ピンの移動を制御することとしてもよい。
【0014】
また、前記制御手段は、前記パターンに関する情報に基づいて、前記パターンを形成する前記ドットのピッチを検出し、検出した前記ピッチに基づいて、前記物体に対する前記打刻ピンの位置を制御することとしてもよい。
【0015】
また、前記マーキングシステムは、前記パターンが形成される前記打刻面を予め加熱する加熱手段を備えていてもよい。
【0016】
また、前記マーキングシステムは、前記打刻面に前記パターンを形成する前に、前記物体の管理情報を読み取る第2の読み取り手段を備え、前記制御手段は、前記管理情報に基づいて、前記打刻面にパターンを形成することとしてもよい。
【0017】
また、前記制御手段は、前記管理情報に基づいて、前記打刻面に当接する際の前記打刻ピンの速度を制御することとしてもよい。
【発明の効果】
【0018】
打刻面に精度良くパターンを形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の一実施形態に係るマーキングシステムのブロック図である。
【図2】打刻ユニットの斜視図である。
【図3】ヘッドを+Y側から見た図である。
【図4】打刻ピンの配置を説明するための図である。
【図5】打刻ユニットのブロック図である。
【図6】図6(A)は、パルス信号を示す図である。また、図6(B)は、打刻ピンの変位と時間との関係を表す曲線を示す図である。
【図7】打刻ユニットの配置を説明するための図である。
【図8】主制御装置のブロック図である
【図9】対象物に形成される二次元コードの一例を示す図である。
【図10】打刻装置の動作を説明するための図である。
【図11】打刻ユニットの変形例を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の一実施形態を、図1〜図10を参照しつつ説明する。図1は本実施形態に係るマーキングシステム100の概略的な構成を示すブロック図である。一例として、マーキングシステム100は、対象物200を次の作業ラインに搬送する際に、対象物200の表面に、例えばシリアル番号などを示す二次元コードをマーキングするシステムである。
【0021】
図1に示されるように、マーキングシステム100は、対象物200を+X方向へ順次搬送するベルトコンベア130、対象物200の搬送方向の上流側から下流側へ順に配置された第1読み取りユニット121、加熱ユニット122、打刻ユニット20、第2読み取りユニット123、振り分け装置140、及び上記各部を統括的に制御する主制御装置10を含んで構成されている。
【0022】
前記打刻ユニット20は、対象物200の表面に複数のドットから構成される二次元コードなどのパターンを形成する。図2は、打刻ユニット20の斜視図である。図2に示されるように、打刻ユニット20は、ベース部材21、ベース部材21に対してY軸に沿って移動可能に設けられたY移動体23、Y移動体23に対してX軸に沿って移動可能に設けられたX移動体24、X移動体24にホルダ25を介して取り付けられたヘッド30、及び打刻ユニット20の制御を行うドライバ26を備えている。
【0023】
前記ベース部材21は、長手方向をX軸方向としXY平面に平行な板状の第1部分21aと、長手方向をX軸方向としXZ面に平行な板状の第2部分21bの2部分からなる断面L字状の部材である。また、このベース部材21に形成された第1部分21aの+Y側端部には、長手方向をX軸方向とする支持プレート22が固定されている。
【0024】
前記支持プレート22の−Y側の面と、ベース部材21に形成された第2部分21bの+Y側の面とはほぼ平行になっている。そして、支持プレート22とベース部材21の第2部分21bの間には、一端部が支持プレート22に固定され、他端部が第2部分21bに固定された、長手方向をY軸方向とする円柱状のYガイド52A,52Bがそれぞれ架設されている。
【0025】
前記Y移動体23は、X軸方向を長手方向とする板状の移動部23aと、移動部23aの+X側端部及び−X側端部から−Z方向へ延びる一対の支持部23bとからなる部材である。また、Y移動体23の移動部23aの中央部には、Y軸方向に貫通する円形開口23cが形成され、この円形開口23cの+X側及び−X側には円形開口23dがそれぞれ形成されている。そして、Y移動体23の一対の支持部23bの間には、両端部が一対の支持部23bにそれぞれ固定された、長手方向をX軸方向とする円柱状のXガイド51A,51Bがそれぞれ架設されている。
【0026】
上述のように構成されたY移動体23は、移動部23aの円形開口23dにそれぞれ挿入された1組のYガイド52A,52Bによって、ベース部材21に対してY軸方向に移動可能に支持されている。
【0027】
また、Y移動体23の移動部23aに形成された円形開口23cには、ベース部材21の第2部分21b、及び支持プレート22に、+Y側端部及び−Y側端部が回転可能に支持された送りネジ60Yが螺合されている。Y移動体23は、送りネジ60YがYモータ50Yによって回転されることで、Y軸方向に移動される。
【0028】
前記X移動体24は、Z軸方向を長手方向とする直方体状の部材である。このX移動体24の中央部にはX軸方向に貫通する円形開口24aが形成され、この円形開口24aの+Z側及び−Z側には円形開口24bがそれぞれ形成されている。
【0029】
上述のように構成されたX移動体24は、円形開口24bにそれぞれ挿入されたXガイド51A,51Bによって、Y移動体23に対してX軸方向に移動可能に支持されている。
【0030】
また、X移動体24に形成された円形開口24aには、両端部がY移動体23に形成された支持部23bによって回転可能に支持された送りネジ60Xが螺合されている。X移動体24は、送りネジ60XがXモータ50Xによって回転されることで、X軸方向に移動される。
【0031】
前記ヘッド30は、X移動体24の+Y側の面に固定されたU字状のホルダ25によって支持されている。図3は、ヘッド30を+Y側から見た図である。図3に示されるように、ヘッド30は、9本の打刻ピン33と、打刻ピン33それぞれをZ軸方向へ移動可能に保持する保持部材32と、保持部材32に保持された9本の打刻ピン33それぞれを駆動する9つの駆動ユニット40(図3には不図、図5参照)と、駆動ユニット40が収容される円筒状のケーシング31とを有している。
【0032】
打刻ピン33それぞれは、−Z側端部が下方に向かって細くなる円錐状、或いは球状に整形されている。そして、−Z側端部が保持部材32から突き出た状態で、保持部材32によってZ軸方向へ所定のストロークで移動可能に保持されている。以下、説明の便宜上、打刻ピン33が最も+Z側(上方)にきたときの打刻ピン33の位置を待機位置と定義し、最も−Z側(下方)にきたときの打刻ピン33の位置を打刻限界位置と定義する。
【0033】
本実施形態に係るマーキングシステム100のヘッド30は、一例として、特許第4110158号公報に開示されている印字ヘッドのプリントワイヤの駆動機構と同様な打刻ピンの駆動機構を備える。図示はしないが、この打刻ピンの駆動機構は、保持部材と、打刻ピン33と、復帰ばねと、打刻ピン駆動レバーと、例えばカシメ等の結合手段で一体化された可動ヨークと、ヨークケースと、ヨークプレートと、駆動コイルと、を備える。
【0034】
打刻ピン駆動レバー、可動ヨーク、駆動コイルにより、打刻ピン33を−Z方向へ駆動する駆動ユニット40が構成される。打刻ピン33はZ軸方向に移動可能に配置されている。この打刻ピン33は、復帰ばねによって+Z方向に付勢され、打刻ピン駆動レバーに当接することで、それ以上の+Z方向への移動が規制される。
【0035】
駆動ユニット40の駆動コイルに電圧が印加されていない間は、復帰ばねの弾性力によって打刻ピン33は待機位置に待機させられているが、駆動コイルに電圧が印加されて、ヨークケースとヨークプレートとが磁化されると、可動ヨークがヨークケースに引き付けられて、−Z方向に移動する。可動ヨークが−Z方向に移動するのに伴って、打刻ピン駆動レバーも−Z方向に移動する。これにより、打刻ピン33は待機位置から打刻限界位置(−Z方向)へ向けて移動する。
【0036】
図4は、打刻ピン33の配置を示す図である。図4に示されるように、本実施形態では、打刻ピン33は、対象物200に当接する下端(以下、当接部ともいう)のXY面における位置が、XY面上の円Cの円周上に位置するように、保持部材32によって保持されている。また、打刻ピン33は、当接部がY軸方向に関して距離dずつ離間するように、保持部材32によって保持されている。この距離dは、解像度を200dpiとするパターンを構成するドットD2の径の2倍の距離に概ね相当し、解像度を300dpiとするパターンを構成するドットD3の径の3倍の距離に概ね相当する。以下、9本の打刻ピン33について、最も−Y側にある打刻ピン33を打刻ピン33と表示し、+Y方向に向かってそれぞれの打刻ピン33を打刻ピン33、33、…33とも表示する。
【0037】
図5は、打刻ユニット20のブロック図である。前記ドライバ26は、ベース部材21に形成された第2部分21bの+Y側に配置され、Xモータ50X、Yモータ50Y、及びヘッド30と電気的に接続されている。そして、図5を参照するとわかるように、前記ドライバ26は、CPU11の指示に基づいて、Xモータ50X及びYモータ50Yを駆動して、ヘッド30をX軸方向及びY軸方向へ移動する。また、前記ドライバ26は、ヘッド30の打刻ピン33〜33を駆動する駆動ユニット40〜40それぞれの駆動コイルにパルス信号を供給する。
【0038】
一例として図6(A)には、ドライバ26が、駆動ユニット40〜40それぞれの駆動コイルに供給するパルス信号Pが示されている。このパルス信号Pは、対象物200にパターンを構成するドットを打刻するための電圧信号の1例であり、最大電圧がV、パルス幅がTの矩形波である。
【0039】
一例として図6(B)には、打刻ピン33の、待機位置Dからの変位と時間との関係を示す曲線Sが示されている。曲線Sは、駆動ユニット40にパルス信号Pが供給されたときの打刻ピン33の変位と時間との関係を示す曲線である。この曲線Sは、時間と打刻ピン33の変位とを表す曲線なので、傾きの大きさは速度と等価である。このため、打刻ピン33が対象物200に当接するときの変位Dにおける傾きは、打刻ピン33が対象物200に当接するときの速度を示す。
【0040】
ドライバ26は、主制御装置10の指示に基づいて、駆動ユニット40〜40それぞれに供給するパルス信号Pの最大電圧或いはパルス幅を制御することで、打刻ピン33〜33が対象物200に当接する際の速度をそれぞれ制御し、解像度に応じた径のドットを対象物200に打刻する。
【0041】
上述のように構成された打刻ユニット20は、図7を参照するとわかるように、ベース部材21の上面がほぼ水平となった状態で、例えばベルトコンベア130の上方にヘッド30が位置するように不図示の支持部材によって支持されている。また、本実施形態では、ベルトコンベア130に載置された対象物200の上面は、打刻ピン33の待機位置と打刻限界位置との間に位置した状態となっている。
【0042】
図1に戻り、前記第1読み取りユニット121は、例えば対象物200の表面を照明するためのLED(Light Emitting Diode)と、対象物200に形成された管理情報を撮像するCCD(Charge Coupled Device)などを含んで構成されている。
【0043】
管理情報とは、対象物200の材質、部品番号などの情報である。このような情報は、例えばバーコードや図形情報、文字情報などからなり、例えば対象物200が成形品である場合には、予め金型に形成された情報が、成形時に対象物200に転写されてなるものである。
【0044】
第1読み取りユニット121は、予め対象物200の表面に設けられた管理情報を撮像する。そして、撮像した画像に公知の画像処理を施すことで対象物200の管理情報を取得する。第1読み取りユニット121は、この管理情報を主制御装置10へ出力する。
【0045】
前記加熱ユニット122は、対象物200の上面に接するヒートローラを含んで構成されている。この加熱ユニット122は、ベルトコンベア130によって移動する対象物200の表面にヒートローラを当接させる。これにより、打刻ユニット20によってパターンが形成される面が所望の温度まで加熱される。
【0046】
前記第2読み取りユニット123は、第1読み取りユニット121と同等の構成を有している。この第2読み取りユニット123は、打刻ユニット20によって対象物200の上面に形成されたパターンを撮像し、撮像結果としてのデジタル画像を主制御装置10へ出力する。
【0047】
前記ベルトコンベア130は、一対のローラと、これらのローラに巻回された無端環状のベルトを含んで構成されている。このベルトコンベア130は、主制御装置10からの指示に基づいて、対象物200を振り分け装置140へ向けて搬送する。
【0048】
前記振り分け装置140は、ベルトコンベア130によって搬送された対象物200を、主制御装置10の指示に基づいて、例えば対象物200の性質や種類ごとに振り分けてストックする。
【0049】
図8は、主制御装置10の概略構成を示すブロック図である。図8に示されるように、前記主制御装置10は、CPU(Central Processing Unit)11、主記憶部12、補助記憶部13、入力部14、及びインターフェイス16を有している。
【0050】
前記主記憶部12は、RAM(Random Access Memory)等を含んで構成されている。この主記憶部12は、CPU11の作業領域として用いられる。
【0051】
前記補助記憶部13は、ROM(Read Only Memory)、磁気ディスク、半導体メモリ等の不揮発性メモリを含んで構成されている。この補助記憶部13は、CPU11が実行するプログラム、及びプログラムの実行に必要な各種パラメータなどを記憶している。また、CPU11による処理結果などを含む情報を逐次記憶する。
【0052】
入力部14は、電源スイッチや打刻装置10に対する指令を入力するための操作パネルなどを含んで構成されている。ユーザの指示は、この入力部14を介して入力され、システムバス10aを経由してCPU11に通知される。
【0053】
前記インターフェイス16は、シリアルインターフェイスまたはLAN(Local Area Network)インターフェイスなどの入力ポートと、入力ポートに入力された情報を一時蓄積するバッファなどを備えている。このインターフェイス16には、第1読み取りユニット121、加熱ユニット122、打刻ユニット20、第2読み取りユニット123、ベルトコンベア130、振り分け装置140、及びパソコンなどの不図示の外部装置などが接続されている。
【0054】
前記CPU11は、補助記憶部13に記憶されたプログラムなどを読み出して実行し、このプログラムに従って、インターフェイス16に接続された各機器を統括的に制御する。
【0055】
具体的には、主制御装置10は、例えば不図示の生産ラインでの加工などが終了した対象物200がベルトコンベア130上に搬送されると、ベルトコンベア130を駆動して、対象物200の搬送を開始する。これにより、対象物200は、+X方向への移動を開始する。
【0056】
次に、主制御装置10は、対象物200が第1読み取りユニット121の下方まで搬送されると、第1読み取りユニット121を介して、対象物200上のバーコードなどの画像を取得する。そして、この画像中のバーコードから対象物200に対する管理情報を検出する。
【0057】
次に、主制御装置10は、第1読み取りユニット121を介して取得した管理情報から、対象物200の性質と、対象物200に形成すべき二次元コードなどのパターンを特定する。対象物200の性質としては、例えば対象物200の材料、形状、名称などが考えられる。
【0058】
次に、主制御装置10は、対象物200が加熱ユニット122の下方まで搬送されると、加熱ユニット122を駆動して、対象物200の性質に見合った温度になるまで、対象物200のパターンが形成される面を加熱する。
【0059】
次に、主制御装置10は、対象物200が打刻ユニット20の下方まで搬送されると、打刻ユニット20に対して二次元コードに関する情報を出力するとともに、この二次元コードの形成を指示する。
【0060】
打刻ユニット20は、主制御装置10からの指示を受けると、対象物200の表面にパターンを形成する。以下、打刻ユニット20の動作について説明する。なお、本実施形態では、主制御装置10から打刻ユニット20に対し、図9に示される二次元コードに関する情報が出力され、この二次元コードを対象物200に形成する指示がなされたものとして説明する。
【0061】
打刻ユニット20を構成するドライバ26は、主制御装置10の指示を受けると、対象物200への二次元コードの形成を開始する。以下ドライバ26の動作について、図10を参照しつつ説明する。なお、図10においては、打刻ピン33〜33それぞれは、1〜9までの番号が割り当てられ、この番号を囲む丸で示されている。また、Y軸方向への移動距離は、1/300インチをDとして、このDを用いて示すものとする。
【0062】
また、本実施形態では、打刻ユニット20は、図9に示される二次元コードを、例えば174行174列のマトリクス上に300dpiの分解能に相当するドットを打刻して形成する。以下、説明の便宜上、上記174行174列のマトリクスを単にコードマトリクス(CM)という。
【0063】
ドライバ26は、まず、ヘッド30を移動させて、図10に示されるように、コードマトリクスCMの1行目、4行目、7行目の+X側に、打刻ピン33〜33を位置決めする。そして、この状態から、ヘッド30を−X方向へ移動させながら、打刻ピン33〜33をそれぞれ駆動して、コードマトリクスCMの1行目、4行目、7行目に、二次元コードを構成するドットを打刻していく。
【0064】
コードマトリクスCMの1行目、4行目、7行目につていの打刻が完了すると、ドライバ26は、ヘッド30を距離10Dだけ+Y方向へ移動させ、コードマトリクスCMの2行目、5行目、8行目、11行目、14行目、17行目の+X側に、打刻ピン33〜33を位置決めする。そして、この状態から、ヘッド30を−X方向へ移動させながら、打刻ピン33〜33をそれぞれ駆動して、コードマトリクスCMの2行目、5行目、8行目、11行目、14行目、17行目に、二次元コードを構成するドットを打刻していく。
【0065】
コードマトリクスCMの2行目、5行目、8行目、11行目、14行目、17行目につていの打刻が完了すると、ドライバ26は、ヘッド30を距離10Dだけ+Y方向へ移動させ、コードマトリクスCMの3行目、6行目、9行目、12行目、15行目、18行目、21行目、24行目、27行目の+X側に、打刻ピン33〜33を位置決めする。そして、この状態から、ヘッド30を−X方向へ移動させながら、打刻ピン33〜33をそれぞれ駆動して、コードマトリクスCMの3行目、6行目、9行目、12行目、15行目、18行目、21行目、24行目、27行目に、二次元コードを構成するドットを打刻していく。
【0066】
コードマトリクスCMの3行目、6行目、9行目、12行目、15行目、18行目、21行目、24行目、27行目につていの打刻が完了すると、ドライバ26は、ヘッド30を距離7Dだけ+Y方向へ移動させ、コードマトリクスCMの10行目、13行目、16行目、19行目、22行目、25行目、28行目、31行目、34行目の+X側に、打刻ピン33〜33を位置決めする。そして、この状態から、ヘッド30を−X方向へ移動させながら、打刻ピン33〜33をそれぞれ駆動して、コードマトリクスCMの10行目、13行目、16行目、19行目、22行目、25行目、28行目、31行目、34行目に、二次元コードを構成するドットを打刻していく。
【0067】
以下、ドライバ26は、上述の動作を繰り返しながら、コードマトリクスCMのすべての行について、二次元コードを構成するドットを打刻する。そして、ドライバ26は、対象物200に対する二次元コードの生成が完了すると、二次元コードの生成が完了したことを主制御装置に通知し、処理を終了する。
【0068】
次に、主制御装置10は、対象物200が第2読み取りユニット123の下方まで搬送されると、第2読み取りユニット123を介して、打刻ユニット20によって対象物200に形成された二次元コードの画像を取得する。そして、二次元コードの画像に所定の画像処理を施すことにより、対象物200に形成された二次元コードを構成するドットの抜け、ドットの径、ドット間のピッチ、ドットの打刻位置などを読み取る。そして、このコード管理情報を打刻ユニット20へ通知する。
【0069】
以降、打刻ユニット20は、通知されたコード管理情報に基づいて、ヘッド30の制御を行う。この制御の内容は、例えばドット抜けを生じさせる打刻ピン33以外の打刻ピン33を用いて、ドットを打刻する制御(第1制御)、ドットの径と閾値とを比較し、ドットの径が小さい場合或いは大きい場合に、そうしたドットを打刻する打刻ピン33以外の打刻ピン33を用いて、ドットを打刻する制御(第2制御)、ドットの径と閾値とを比較し、ドットの径が小さい場合或いは大きい場合に、図6(A)に示されるパルス信号の電圧V及びパルス幅Tを調整することにより、複数の打刻ピン33それぞれの速度を制御して、それぞれ所望の径のドットを打刻する制御(第3制御)、ドット間のピッチ、ドットの打刻位置などに基づいて、Xモータ50X、及びYモータ50Yによるヘッドの移動量を調整し、目標位置にドットを打刻する制御(第4制御)などが考えられる。
【0070】
なお、二次元コードが形成された対象物200は、ベルトコンベア130によって振り分け装置140へ搬送され、対象物200の種類ごとに振り分けられる。
【0071】
以上説明したように、本実施形態では、対象物200に形成された二次元コードの画像から、対象物200に形成された二次元コードを構成するドットの抜け、ドットの径、ドット間のピッチ、ドットの打刻位置などの情報を含むコード管理情報が読み取られる。そして、次の対象物200にパターンを形成する際には、読み取られたコード管理情報に基づいて、第1〜第4制御などのフィードバック制御が行われる。
【0072】
第1制御及び第2制御によれば、特定の打刻ピンに、例えば摩耗、折れなどの不具合が発生した場合にも、パターンの形成が継続して行われる。具体的には、パターンの形成速度が問題とならない場合には、不具合の発生した打刻ピンによる打刻を停止し、不具合のない打刻ピンに、不具合の発生した打刻ピンが形成するべきパターンの形成を引き継がせて、継続的にパターンが形成される。これにより、不具合のない打刻ピンが1本でもあれば、パターンの形成が継続されるので、対象物200についての製造ラインの停止頻度が低減し、歩留まりを向上させることが可能となる。なお、ドットの抜けは、完全に抜けている場合に限らず、所定の閾値よりも径が小さいドットについてはドットの抜けと判断して第1制御を行ってもよい。
【0073】
第3制御によれば、例えば打刻ピン33が摩耗することにより、打刻ピン33相互間で打刻ピンの先端の形状が異なることになったとしても、打刻ピン33の速度が適切に制御される。また、打刻ピン33の駆動部の摩耗などによって、打刻ピン33の移動速度が変化しても、パルス信号の電圧V及びパルス幅Tが適切に調整され、打刻ピンの速度は目的の速度となるように制御される。したがって、打刻する打刻ピンによってドットの径及び形状がばらつくことがなくなり、対象物200に、大きさ及び形状が揃ったドットを連続的に形成することが可能となる。
【0074】
第4制御によれば、Xモータ50X、及びYモータ50Yによるヘッドの移動量が調整され、目標位置にドットが打刻される。これにより、対象物200の表面には等ピッチでドットが形成される。
【0075】
以上のように、本実施形態では第1制御〜第4制御などのフィードバック制御が行われることにより、打刻面に大きさ及び形状が均一なドットを継続して形成することが可能となり、結果的に対象物200に精度良くかつ継続的に二次元コードなどのパターンを形成することができる。
【0076】
また、本実施形態では、打刻ユニット20によって対象物200にパターンが形成される前に、加熱ユニット122によって対象物200のパターン形成面が所望の温度まで加熱される。このとき通常の作業環境における周囲温度に影響を受けない程度の温度まで対象物200のパターン形成面を加熱しておけば、周囲温度が変化しても対象物200の硬度が周囲温度に影響されて変化してしまうことを防止できる。すなわち、ドットが打刻される際の対象物200のパターン形成面の硬度を、一定の条件に保ちながら加工を行うことができる。
【0077】
したがって、周囲温度の変化などによって対象物200の硬度が変化し、対象物200に形成されるドットの大きさがばらつくことがなくなる。これにより、対象物200に、均一な大きさのドットを形成することができる。
【0078】
または、対象物200のパターンが形成される面の温度を、荷重たわみ温度以上であって、かつ、ガラス転移点温度よりは低い温度まで加熱すると、対象物200の硬度は通常の作業環境における硬度よりも低くなる。
【0079】
硬度が低くなった状態で、ドットを形成すると、通常の作業環境においてドットを
形成する場合よりも、打刻に要する力が小さくて済む。また、硬度が低いので磨耗も少なくなる。
【0080】
このように、本実施形態では、対象物200が加熱されることにより、対象物200の硬度が低下する。このため、打刻に要する力が少なくて済むので、打刻ピンの折れが少なくなる。また、打刻ピン33の摩耗の進行が抑制され、打刻ピン33の長寿命化、ひいては打刻ユニット20の長寿命化を図ることができる。また、本実施形態では、対象物200の硬度が低下するので、ドット径を容易に規格値まで大きくすることができる。
【0081】
また、本実施形態では、対象物200にパターンが形成される前に、第1読み取りユニット121を介して取得された対象物200の管理情報に基づいて、例えば対象物200の材料、形状、名称などの対象物200の性質が特定される。したがって、主制御装置10は、対象物200の性質に基づいて、打刻ユニット20の条件を予め設定することができ、ユーザは、例えば対象物200の種類などが変更されるごとに、対象物200の種類などに応じた駆動条件を設定する必要がなくなる。
【0082】
また、対象物200にドットを打刻することにより直接形成された二次元コードや文字などのパターンは、視認するのが困難である。さらに、これらのパターンは、コントラストが低いためスキャナでの判読にも不向きである。そこで、本マーキングシステム100においては、予め打刻面に色つきの紙ラベルを貼り付ける装置を設けてもよい。このような装置を用いて、打刻面に、予め対象物200の色と異なる色に着色されたラベルを貼り付けておくと、ドットが形成された部分を容易に視認することが可能となる。例えば、表面が黒色の対象物200に白のラベルを予め貼り付けておけば、ドットが形成された部分が黒くなり、それ以外の部分が白くなる。これにより、パターンの視認性の向上、及びスキャナでの判読精度の向上が実現する。
【0083】
また、本マーキングシステム100においては、色つきの紙ラベルを貼り付ける装置に代えて、対象物200にインクや塗料などを転写或いは塗布する装置を備えることとしてもよい。この場合にも同様の効果が得られ、例えば、表面が黒色の対象物200に白のインクを予め転写しておけば、ドットが形成された部分が黒くなり、それ以外の部分が白くなる。これにより、パターンの視認性の向上、及びスキャナでの判読精度の向上が実現する。
【0084】
また、打刻ユニット20のヘッド30は、対象物200の表面と打刻ピンとの距離(ギャップ)を調整するギャップ調整機能を有していてもよい。これによれば、例えば打刻ピンの先端が摩耗した場合にも、対象物200の表面と打刻ピンの先端との距離が一定に維持される。したがって、対象物200に打刻されるドットの大きさの変化を少なくすることができる。
【0085】
また、ドットを打刻した際には対象物200の破片などのゴミが発生する。これが打刻ピン33に付着すると、打刻ピン33が保持部材32に対して移動する際の負荷が大きくなる。この負荷は、打刻ピンの移動速度に影響を及ぼし、ひいてはドット形状やドット径のばらつきの要因となる。また、ゴミが対象物200に付着した場合には、読み取りユニットなどによるパターンの読み取り精度が低下する。そこで、打刻ユニット20は、打刻ピン33が突出するヘッド30の先端部をクリーニングするクリーニング機構を有していてもよい。
【0086】
また、本実施形態では、ヘッド30を、送りねじ60X及び送りねじ60Yを用いてX軸方向及びY軸方向へ移動させたが、ヘッド30の移動機構としては種々の方法が考えられる。例えば、図11に示すようにY移動体23を歯車等によりX軸方向に移動させるようにしてもよい。
【0087】
図11では、Y移動体23を構成する一対の支持部23bが所定の間隔を持って対向するように配置されており、その間にはヘッド30がX軸方向に移動可能に設置されている。また、一対の支持部23b間にわたる回転軸71が支持部23bに対して回転可能に設けられている。なお、図11中には回転軸71は支持部23bの+Y側と−Y側に1本ずつ設けられている。
【0088】
回転軸71の+X側端と−X側端にはピニオン72が設けられており、ピニオン72は、図示しない部材によって支持され、X軸方向に沿って設けられた一対のラック73aと噛合している。ピニオン72の+X側端または、−X側端にはフランジ部72aが設けられており、フランジ部72aの−X側側面または、+X側側面がラック73aの+X側側面、または−X側側面と係合しており、これによってY移動体23がX軸方向に移動することを規制している。
【0089】
一対の支持部23bの一方にはYモータ50Yが固定されており、その回転軸の先端には、歯車76が取り付けられている。また、回転軸71の一方(図11における−Y側に設けられた回転軸71)には動力伝達歯車(不図示)が固定されている。歯車76と動力伝達歯車との間には輪列(不図示)が噛合しており、Yモータ50Yの回転に伴って歯車76が回転すると、輪列を介して動力伝達歯車も回転する。
【0090】
動力伝達歯車が回転すると動力伝達歯車が固定されている回転軸71およびピニオン72も回転する。ピニオン72には、ラック73が噛合しているので、ピニオン72の回転に伴いY移動体23はY軸方向に移動する。
【0091】
図11に示したような構成によれば、図2に示す送りネジ60Yが不要となる。また、Yガイド52A,52Bを打刻ユニット20上に設ける必要が無くなるので、打刻ユニット20を小型化できる。
【0092】
また、本実施形態では、打刻ユニット20と読み取りユニット121,123とが個別に設けられているが、打刻ユニットと読み取りユニットとは一体的に構成されていてもよい。これにより、装置の小型化が可能となる。また、打刻ユニットと読み取りユニットとの相対位置が変動することがなくなり、打刻ユニットによって形成されたパターンを精度よく読み取ることが可能となる。
【0093】
また、上記実施形態において主制御装置10の補助記憶部13に記憶されているプログラムは、フレキシブルディスク、CD−ROM(Compact Disk Read-Only Memory)、DVD(Digital Versatile Disk)、MO(Magneto-Optical disk)等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納して配布し、そのプログラムをインストールすることにより、上述の処理を実行する装置を構成することとしてもよい。
【0094】
また、プログラムをインターネット等の通信ネットワーク上の所定のサーバ装置が有するディスク装置等に格納しておき、例えば、搬送波に重畳させて、ダウンロード等するようにしても良い。
【0095】
なお、上述の機能を、OS(Operating System)が分担して実現する場合又はOSとアプリケーションとの協働により実現する場合等には、OS以外の部分のみを媒体に格納して配布してもよく、また、ダウンロード等しても良い。
【0096】
なお、本発明は、本発明の広義の精神と範囲を逸脱することなく、様々な実施形態及び変形が可能とされるものである。また、上述した実施形態は、本発明を説明するためのものであり、本発明の範囲を限定するものではない。
【産業上の利用可能性】
【0097】
本発明のマーキングシステムは、対象物にドットを打刻して、ドットから構成されるパターンを形成するのに適している。
【符号の説明】
【0098】
10 主制御装置
11 CPU
12 主記憶部
13 補助記憶部
14 入力部
15 検出部
16 インターフェイス
20 打刻ユニット
21 ベース部材
21a 第1部分
21b 第2部分
22 支持プレート
23 Y移動体
23a 移動部
23b 支持部
23c,23d 円形開口
24 X移動体
24a,24b 円形開口
25 ホルダ
26 ドライバ
30 ヘッド
31 ケーシング
32 保持部材
33 打刻ピン
40 駆動ユニット
50X Xモータ
50Y Yモータ
51A,51B Xガイド
52A,52B Yガイド
60X,60Y 送りネジ
100 マーキングシステム
121 第1読み取りユニット
122 加熱ユニット
123 第2読み取りユニット
130 ベルトコンベア
140 振り分け装置
200 対象物

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の打刻ピンを物体に対して相対移動させて、前記物体の打刻面にドットからなるパターンを形成する打刻ユニットと、
前記打刻ユニットによって形成された前記パターンを読み取る第1の読み取り手段と、
前記読み取り手段によって読み取られた前記パターンに関する情報に基づいて、前記打刻ユニットの制御を行う制御手段と、
を備えるマーキングシステム。
【請求項2】
前記制御手段は、
前記パターンに関する情報に基づいて、前記パターンを形成する前記ドットの抜けを検出し、
前記ドットの抜けを発生させた前記打刻ピン以外の前記打刻ピンで前記打刻面に前記パターンを形成する請求項1に記載のマーキングシステム。
【請求項3】
前記制御手段は、
前記パターンに関する情報に基づいて、前記パターンを形成する前記ドットそれぞれの径を検出し、
検出した前記ドットの径が所定の閾値よりも小さい前記ドットを形成した前記打刻ピン以外の前記打刻ピンで前記打刻面に前記ドットを形成する請求項1又は2に記載のマーキングシステム。
【請求項4】
前記制御手段は、
前記パターンに関する情報に基づいて、前記パターンを形成する前記ドットそれぞれの径を検出し、
検出した前記ドットの径に基づいて、前記打刻面に当接する際の前記打刻ピンそれぞれの速度を制御する請求項1乃至3のいずれか一項に記載のマーキングシステム。
【請求項5】
前記制御手段は、
前記パターンに関する情報に基づいて、前記打刻面上の前記ドットを形成する目標位置と、形成された前記ドットの位置との差を検出し、
検出した差に基づいて、前記物体に対する前記打刻ピンの移動を制御する請求項1乃至4のいずれか一項に記載のマーキングシステム。
【請求項6】
前記制御手段は、
前記パターンに関する情報に基づいて、前記パターンを形成する前記ドットのピッチを検出し、
検出した前記ピッチに基づいて、前記物体に対する前記打刻ピンの位置を制御する請求項1乃至5のいずれか一項に記載のマーキングシステム。
【請求項7】
前記パターンが形成される前記打刻面を予め加熱する加熱手段を更に備える請求項1乃至6のいずれか一項に記載のマーキングシステム。
【請求項8】
前記打刻面に前記パターンを形成する前に、前記物体の管理情報を読み取る第2の読み取り手段を備え、
前記制御手段は、前記管理情報に基づいて、前記打刻面にパターンを形成する請求項1乃至7のいずれか一項に記載のマーキングシステム。
【請求項9】
前記制御手段は、前記管理情報に基づいて、前記打刻面に当接する際の前記打刻ピンの速度を制御する請求項8に記載のマーキングシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2010−240924(P2010−240924A)
【公開日】平成22年10月28日(2010.10.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−90477(P2009−90477)
【出願日】平成21年4月2日(2009.4.2)
【出願人】(396004981)セイコープレシジョン株式会社 (481)
【Fターム(参考)】