説明

メディア処理装置およびメディア処理装置の駆動制御方法

【課題】データ書込み異常が発生したメディアに、当該異常が発生したことを示すマークを確実に印刷することができるメディア処理装置を提供すること。
【解決手段】CD/DVDパブリッシャ1はレーベルプリンタ4で発生するインクニアエンド状態を検出するインクニアエンド検出部42と、レーベルプリンタ4の各インクの合計残量がブランクメディアスタッカ5の最大供給枚数分のメディアに書込み異常マークを印刷するインク使用量以下の状態となったインク残量少状態を検出するインク残量少検出部43を備える。レーベルプリンタ4は、インクニアエンド状態が検出された後はレーベルの印刷を行なわず、レーベルの印刷中にインク残量少状態が検出されるとレーベル印刷を停止して、書込み異常マークを印刷するためのインク量を確保する。従って、書込み異常マークを確実に印刷できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、CD、DVDなどのメディアにデータの書込み、およびレーベル印刷を行なうCD/DVDパブリッシャなどのメディア処理装置に関し、更に詳しくは、データ書込み異常が発生したメディアに、当該異常が発生したことを示すマークを印刷するメディア処理装置およびメディア処理装置の制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
メディア処理装置、たとえばCD/DVDパブリッシャは、卒業アルバムのDVDや雑誌に付録として添付されているCDなどのメディアを作成するために用いられる。CD/DVDパブリッシャでは、メディア供給部から取り出したブランクメディアを、まず、メディアドライブに供給して所定のデータを書込み、データ書込み後のメディアをプリンタに供給してレーベルを印刷する。そして、印刷が終了した完成メディアをメディア排出部に排出する。これら一連の動作を繰返し行なうことによって大量のメディアを作成する。
【0003】
CD/DVDパブリッシャにおいて、メディアドライブでデータ書込みエラーが発生した場合、あるいは、プリンタで印刷エラーが発生した場合には、その時点で、データ書込み動作あるいは印刷動作を停止あるいは中断させる必要がある。また、動作を再開するためには、データ書込みエラーが発生したメディアあるいは印刷エラーが発生したメディアをメディアドライブ内、プリンタ内、あるいはメディア搬送経路上から取り除いて、メディアドライブあるいはプリンタを正常状態に復帰させる必要がある。
【0004】
プリンタにおける印刷エラーは、そのほとんどが消耗品としてのインク、トナーなどのインク切れによるものであり、その結果、印刷不良あるいは印刷不可のエラー状態になるというものである。ここで、複数のインクを用いて印刷を行なうプリンタにおいて一つのインクにインク切れが発生した場合には、印刷データの色情報をインク切れが発生していないインクのみを用いて印刷できる色情報に置換することによって印刷動作を継続する技術が特許文献1に記載されている。また、インク切れ状態が発生したことに起因してインクカートリッジ交換後においても発生する印刷障害を未然に防ぐために、吐出されたインクの滴数を計測してインク消費量を算出することによってインク残量を管理する技術が特許文献2に記載されている。
【特許文献1】特開2001−191560号公報
【特許文献2】特開2001−322290号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
データ書込みエラーが発生した場合にメディアドライブ内に残留しているメディアは、データ書込みエラーが発生した書込み異常メディアであって、レーベル面が未印刷状態のものである。一方、印刷エラーが発生した場合に、メディアドライブ内、プリンタ内、あるいはメディア搬送経路上に残留しているメディアの中には、データ書込みエラーが発生していない書込み正常メディアであってレーベル面が未印刷状態のものがある。すなわち、エラーが発生することによって、外観が同一でありながらデータの書込み状態が異なる2つのメディアが存在することになる。
【0006】
これらのメディアは目視によって識別することはできないので、動作再開のためにCD/DVDパブリッシャ内から取り除いたメディアを一箇所にまとめて保管しておくことができない。すなわち、書込み異常メディアは再利用することができないので廃棄してもよいが、未印刷状態の書込み正常メディアはレーベルの印刷を行なうことによって完成メディアとすることができるので再利用しなければならず、一箇所にまとめてしまうと分別作業が必要になるからである。
【0007】
これを回避するために、目視では同一となるレーベル面が未印刷状態の、書込み異常メディアと書込み正常メディアとを識別するための書込み異常メディアに識別マークを印刷した後に、書込み異常メディアをCD/DVDパブリッシャから取り除くことが考えられる。しかし、データ書込み異常が発生する前にプリンタにインク切れが発生してしまった場合には、書込み異常メディアに識別マークを印刷することができないという問題が発生する。
【0008】
本発明の課題は、このような点に鑑みて、データ書込み異常が発生したメディアに、当該異常が発生したことを示すマークを確実に印刷することができるメディア処理装置およびメディア処理装置の制御方法を提案することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の課題を解決するために、本発明のメディア処理装置の駆動制御方法は、メディア供給部からメディアドライブにメディアを供給し、当該メディアドライブによって前記メディアにデータを書込み、データ書込み後の書込み済みメディアをプリンタに供給し、
前記書込み済みメディアが正常にデータが書込まれた書込み正常メディアである場合には、当該書込み正常メディアにレーベルを印刷し、前記書込み済みメディアがデータ書込み異常の発生した書込み異常メディアである場合には、当該書込み異常メディアにデータ書込み異常が発生したことを示す書込み異常マークを印刷し、前記レーベル印刷あるいは前記書込み異常マークが印刷された後の印刷済みメディアをメディア排出部に排出し、
前記レーベルを印刷する前の時点で前記プリンタのインクの残量が第1インク量以下のインクニアエンド状態となっていることが検出された場合には、前記書込み正常メディアを、前記レーベルを印刷することなく前記メディア排出部に排出し、
前記レーベルを印刷している途中の時点で前記インクニアエンドとなったことが検出された場合には、前記レーベル印刷を継続し、
前記レーベルを印刷している途中の時点で前記プリンタのインクの残量が前記第1インク量よりも少ない第2インク量以下になったことが検出された場合には、前記レーベル印刷を強制終了させ、印刷途中の前記書込み正常メディアを前記プリンタから取り出して前記メディア排出部に排出することを特徴とする。
【0010】
本発明によれば、インク残量が第1インク量以下になったインクニアエンド状態が検出された後は、書込み正常メディアにレーベルの印刷を行なわない。レーベル印刷によってインクを消費することがないので、その後にデータ書込み異常が発生しても、書込み異常メディアに書込み異常マークを印刷することができる。また、レーベルを印刷している途中の時点で、インク残量が第2インク量以下になったことが検出された場合には、印刷途中の書込み正常メディアに対するレーベル印刷動作を強制終了して、レーベル印刷によってインク切れが発生してしまうことを回避する。この結果、書込み異常マークを印刷するためのインク量を確保することができるので、その後にデータ書込み異常が発生しても、書込み異常メディアに書込み異常マークを確実に印刷することができる。
【0011】
次に、本発明における別の形態によるメディア処理装置の駆動制御方法は、複数種類のインクを用いてレーベルを印刷可能な多色のプリンタを有し、前記複数種類のインクの少なくとも2つのインクを、メディアにデータ書込み異常が発生したことを示す書込み異常マークの印刷に用いるマーク印刷用インクとして予め定め、メディア供給部からメディアドライブにメディアを供給し、当該メディアドライブによって前記メディアにデータを書込み、データ書込み後の書込み済みメディアをプリンタに供給し、前記書込み済みメディアが正常にデータが書込まれた書込み正常メディアである場合には、当該書込み正常メディアにレーベルを印刷し、
前記書込み済みメディアがデータ書込み異常の発生した書込み異常メディアである場合には、前記マーク印刷用インクのいずれか一つを用いて当該書込み異常メディアに前記書込み異常マークを印刷し、前記レーベル印刷あるいは前記書込み異常マークが印刷された後の印刷済みメディアをメディア排出部に排出し、
前記レーベルを印刷する前の時点で前記プリンタのいずれか一つのインクの残量が第1インク量以下のインクニアエンド状態となっていることが検出された場合には、前記書込み正常メディアを、前記レーベルを印刷することなく前記メディア排出部に排出し、
前記レーベルを印刷している途中の時点で前記プリンタのいずれか一つのインクが前記インクニアエンド状態となったことが検出された場合には、前記レーベル印刷を継続し、
前記レーベルを印刷している途中の時点で前記マーク印刷用インクの合計残量が第2インク量以下になったことが検出された場合には、前記レーベル印刷を強制終了させ、印刷途中の前記書込み正常メディアを前記プリンタから取り出して前記メディア排出部に排出し、前記書込み異常マークの印刷に用いている前記マーク印刷用インクがインクエンド状態となったことが検出された場合には、残っている他の前記マーク印刷用インクの一つを用いて前記書込み異常マークを印刷することを特徴とする。
【0012】
メディア処理装置に搭載されているプリンタが複数種類のインクを備える多色のプリンタであれば、書込み異常マークの印刷に用いる複数種類のマーク印刷用インクの合計残量に基づいてレーベル印刷を強制終了しても、書込み異常メディアに書込み異常マークを確実に印刷することができる。ここで、プリンタに備わっている全てのインクをマーク印刷用インクとすることもできる。
【0013】
ここで、前記書込み異常マークの印刷に用いている前記マーク印刷用インクがインクエンド状態となったことが検出された場合には、前記インクエンド状態が検出された時点で、残っている前記マーク印刷用インクの中で、最もインクの残量の多い前記マーク印刷用インクを使用して、書込み異常マークを印刷すればよい。
【0014】
また、前記マーク印刷用インクに優先順位を予め付けておき、前記書込み異常マークの印刷に用いている前記マーク印刷用インクがインクエンド状態となったことが検出された場合には、残っている前記マーク印刷用インクの中で最も前記優先順位が高いものを用いることもできる。
【0015】
この場合には、前記優先順位は、印刷された前記書込み異常マークの視認性に基づき設定されていることが望ましい。
【0016】
また、前記優先順位の低い前記マーク印刷用インクが用いられる場合には、それよりも優先順位の高い前記マーク印刷用インクを用いる場合に比べて、前記書込み異常マークを大きくする、あるいは、太くするなど、視認性を高くするように印刷することが望ましい。ここで、優先順位が低いインクとしては、例えば、レーベル面が白色のメディアに印刷される書込み異常マークの視認性が低いイエローの色インクがある。
【0017】
本発明において、前記第1インク量を、少なくとも、1枚のメディアに対するレーベル印刷に必要なインク使用量としておけば、印刷途中においてインクニアエンド状態が検出された場合でも、当該印刷途中のメディアに対する印刷を最後まで行なうことができる。このような各インクのインク残量は、印刷データ量から予測することが可能である。
【0018】
ここで、予め設定した枚数分のメディアに前記データ書込みと前記レーベル印刷を連続して行なう場合に、前記第2インク量を、少なくとも、設定枚数分のメディアに前記書込み異常マークを印刷するために必要なインク使用量とすることができる。このように第2インク量を規定しておけば、残り枚数全てのメディアにデータ書込み異常が発生した場合でも、書込み異常マークを印刷することができる。このような第2インク量は、1枚のメディアに対する書込み印刷マークの印刷に必要なインク消費量から予測することができる。
【0019】
また、前記第2インク量を、少なくとも、前記メディア供給部の最大供給枚数分のメディアに前記書込み異常マークを印刷するために必要なインク使用量とすることもできる。このように第2インク量を規定すれば、メディア供給部から供給される全てのメディアにデータ書込み異常が発生した場合でも、書込み異常マークを印刷することができる。
【0020】
さらに、また、前記第2インク量を、少なくとも、前記メディア供給部に残っている枚数分のメディアに前記書込み異常マークを印刷するために必要なインク使用量としてもよい。第2インク量をメディア供給部に残っている枚数から動的に算出すれば、インクを無駄なく使用することができる。
【0021】
本発明において、前記インクニアエンド状態および前記インクエンド状態が検出されると、その旨の警告を発して、オペレータなどに知らせることが望ましい。
【0022】
ここで、このような本発明によるメディア処理装置の駆動制御方法は、メディア処理装置のハードウエアおよびそれに搭載したファームウエアにより実現することができる。しかしながら、メディア処理装置のファームウエア、ハードウエアなどの複雑化を回避し、本発明の駆動制御方法をメディア処理装置に実行させるためには、通信回線を介して外部からメディア処理装置を駆動制御すればよい。すなわち、駆動制御装置の側に搭載したアプリケーションソフト、ドライバソフトなどによって、メディア処理装置のハードウエアの動作状態を示すステータス情報を受信するようにして、本発明の駆動制御方法に従って動作するようにメディア処理装置を駆動制御すればよい。
【0023】
次に、本発明のメディア処理装置は、メディアにデータを書込むメディアドライブと、メディアドライブにおいてデータ書込みが終わった書込み済みメディアに印刷を行なうプリンタと、メディアを排出するためのメディア排出部と、前記メディアドライブのデータ書込み異常を検出するためのデータ書込み異常検出手段と、前記プリンタのインクの残量が第1インク量以下のインクニアエンド状態となったことを検出するインクニアエンド検出手段と、前記プリンタのインクの残量が第2インク量以下となったインク残量少状態を検出するインク残量少検出手段と、メディアの搬送を行なうメディア搬送機構を有し、
前記プリンタは、前記データ書込み異常が検出されなかった書込み正常メディアには前記レーベルを印刷し、前記データ書込み異常が検出された書込み異常メディアには、当該書込み異常メディアにデータ書込み異常が発生したことを示す書込み異常マークを印刷し、前記メディア搬送機構は、前記レーベルあるいは前記書込み異常マークが印刷された後の印刷済みメディアを前記メディア排出部に排出し、
前記プリンタが前記レーベルを印刷する前の時点で前記インクニアエンド状態が検出されていると、前記プリンタは、当該インクニアエンド状態が解消されるまで、前記書込み正常メディアに対する前記レーベルの印刷を停止し、前記メディア搬送機構は、前記レーベルが未印刷状態の前記書込み正常メディアを前記メディア排出部へ排出し、
前記プリンタが前記レーベルを印刷中に前記インクニアエンド状態が検出された場合には、前記レーベル印刷を継続し、
前記プリンタが前記レーベルを印刷中に前記インク残量少状態検出された場合には、前記プリンタは前記レーベル印刷を強制終了し、前記メディア搬送機構は、印刷途中の前記正常書込みメディアを前記プリンタから取り出して前記メディア排出部に排出することを特徴とする。
【0024】
また、本発明における別の形態によるメディア処理装置は、メディアにデータを書込むメディアドライブと、メディアドライブにおいてデータ書込みが終わった書込み済みメディアに複数種類のインクを用いてレーベルの印刷を行なうプリンタと、メディアを排出するためのメディア排出部と、前記メディアドライブのデータ書込み異常を検出するためのデータ書込み異常検出手段と、前記複数種類のインクのそれぞれのインク残量が第1インク量以下のインクニアエンド状態となったことを検出するインクニアエンド検出手段と、前記複数種類のインクの少なくとも2つのインクを、メディアにデータ書込み異常が発生したことを示す書込み異常マークの印刷に用いるマーク印刷用インクとして設定するマーク印刷用インク設定手段と、前記複数種類のマーク印刷用インクの中から実際に前記書込み異常マークの印刷に使用する一のマーク印刷用インクを選択するマーク印刷インク選択手段と、前記複数種類のマーク印刷用インクの合計残量が第2インク量以下のインク残量少状態となったことを検出するインク残量少検出手段と、前記複数種類のマーク印刷用インクそれぞれのインクエンド状態を検出するインクエンド検出手段と、メディアの搬送を行なうメディア搬送機構を有し、
前記プリンタは、前記データ書込み異常が検出されなかった書込み正常メディアには前記レーベルを印刷し、前記データ書込み異常が検出された書込み異常メディアには前記マーク印刷インク選択手段が選択した前記一のマーク印刷用インクを用いて前記書込み異常マークを印刷し、前記メディア搬送機構は、前記レーベルあるいは前記書込み異常マークが印刷された後の印刷済みメディアを前記メディア排出部に排出し、
前記プリンタが前記レーベルを印刷する前の時点で前記インクニアエンド状態が検出されていると、前記プリンタは、当該インクニアエンド状態が解消されるまで、前記書込み正常メディアに対する前記レーベルの印刷を停止し、前記メディア搬送機構は、前記レーベルが未印刷状態の前記書込み正常メディアを前記メディア排出部へ排出し、
前記プリンタが前記レーベルを印刷中に前記インクニアエンド状態が検出された場合には、前記レーベル印刷を継続し、前記プリンタが前記レーベルを印刷中に前記インク残量少状態検出された場合には、前記プリンタは前記レーベル印刷を強制終了し、前記メディア搬送機構は、印刷途中の前記書込み正常メディアを前記プリンタから取り出して前記メディア排出部に排出し、
前記インクエンド検出手段が、前記マーク印刷インク選択手段が選択している前記マーク印刷用インクのインクエンド状態を検出した場合には、前記マーク印刷インク選択手段は、インクエンド状態が検出されていない他の前記マーク印刷用インクの一つを選択し、前記プリンタは選択された当該マーク印刷用インクを用いて前記書込み異常マークを印刷することを特徴とする。
【0025】
この場合には、前記複数種類のマーク印刷用インクのそれぞれについてインクの残量を検出するインク残量把握手段を有し、前記マーク印刷インク選択手段は、最もインクの残量の多い前記マーク印刷用インクを選択することことができる。
【0026】
また、前記マーク印刷インク選択手段は、前記複数種類のマーク印刷用インクのそれぞれに予め設定されている前記書込み異常マークの印刷に用いる優先順位を記憶保持しており、当該優先順位が最も高いマーク印刷用インクを選択するようにしてもよい。
【0027】
この場合には、前記優先順位は、印刷された前記書込み異常マークの視認性に基づき設定されていることが望ましい。
【0028】
また、前記マーク印刷インク選択手段が前記優先順位の低い前記マーク印刷用インクを選択した場合には、前記プリンタは、それよりも優先順位の高い前記マーク印刷用インクを用いる場合に比べて、前記書込み異常マークを大きくする、あるいは、太くするなど、視認性の高い印刷を行なうことが望ましい。
【0029】
本発明において、前記メディア搬送機構は、前記インクニアエンド状態が検出された後は、前記書込み正常メディアを、前記メディアドライブから前記メディア排出部に排出するようにしてもよい。インクニアエンド状態が検出された後は、データ書込み異常が発生していない書込み正常メディアには、なんらの印刷も行なわなくてよい。従って、メディア搬送機構はプリンタを経由することなく書込み正常メディアをメディア排出部に排出すれば、その排出動作が迅速に行なわれる。
【0030】
本発明において、前記第1インク量を、少なくとも、1枚のメディアに対するレーベル印刷に必要なインク使用量とすることが望ましい。
【0031】
ここで、前記データ書込みと前記レーベル印刷を連続して行なうメディアの作成枚数を予め設定するメディア作成枚数設定手段を有し、前記第2インク量を、少なくとも、前記作成枚数分のメディアに前記書込み異常マークを印刷するために必要なインク使用量とすることができる。
【0032】
また、前記メディアドライブにメディアを供給するためのメディア供給部を有し、前記第2インク量を、少なくとも、前記メディア供給部の最大供給枚数分のメディアに前記書込み異常マークを印刷するために必要なインク使用量とすることもできる。
【0033】
さらに、前記メディアドライブにメディアを供給するためのメディア供給部と、前記メディア供給部に残っているメディアの残枚数を取得するメディア残枚数取得手段と、前記残枚数分のメディアに前記書込み異常マークを印刷するために必要なインク使用量を算出するインク使用量算出手段を有し、前記第2インク量を、前記インク使用量算出手段が算出した前記インク使用量としてもよい。
【0034】
本発明において、前記インクニアエンド状態が検出されると、その旨の警告を発する警告手段を有することが望ましい。
【発明の効果】
【0035】
本発明によれば、インクニアエンド状態が検出された後は、書込み正常メディアにレーベルの印刷を行なわない。レーベル印刷によってインクを消費することがないので、その後にデータ書込み異常が発生しても、書込み異常メディアに書込み異常マークを印刷することができる。また、レーベルを印刷中にインク残量少状態が検出された場合には、印刷途中の書込み正常メディアに対するレーベル印刷動作を強制終了して、レーベル印刷によってインク切れが発生してしまうことを回避する。この結果、書込み印刷マークを印刷するためのインク量を確保することができるので、その後にデータ書込み異常が発生しても、書込み異常メディアに書込み異常マークを確実に印刷することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0036】
以下に、図面を参照して本発明を適用したメディア処理装置の実施の形態を説明する。
【0037】
(構成の説明)
図1は本発明の実施の形態に係るCD/DVDパブリッシャを示す斜視図である。内部構造が分かるように、その前面の開閉扉を開くと共に、その筐体の上板部分の一部を取り外した状態で示してある。
【0038】
CD/DVDパブリッシャ1は、CD、DVDなどのメディアに、データの書込みとレーベルの印刷とを連続して行なうものである。メディアを搬送するメディア搬送機構2と、メディアにデータを書込むメディアドライブ3と、データ書込みが正常に行なわれた書込み済みメディア(書込み正常メディア)にレーベルを印刷するとともに、メディアドライブにおいてデータ書込み異常が検出された書込み済みメディア(書込み異常メディア)に書込み異常マークを印刷するレーベルプリンタ4とを有している。レーベルプリンタ4はブラック、シアン、マゼンダおよびイエローの4色のインクを用いてカラー印刷を行なうカラーインクジェッドプリンタである。
【0039】
また、メディアドライブ3に供給されるブランクメディア10を収納するブランクメディアスタッカ5(メディア供給部)と、データの書込み、およびレーベル印刷が終了した完成メディアを排出するためのメディア排出用スタッカ6(メディア排出部)とを備えている。
【0040】
詳細に説明すると、CD/DVDパブリッシャ1は筺体11を備え、この筐体11の前面には左右に開閉可能な開閉扉12、13が取り付けられている。右側の開閉扉13の下側部分は前方に迫り出した操作パネル面14となっており、ここには、メディアドライブ3でデータ書込み異常が発生した場合、および、レーベルプリンタ4にインクの供給異常が発生した場合にその旨の警告を発するために点滅駆動されるLEDを備えた警告表示部16(警告手段)が配置されている。
【0041】
筐体11内において、左側の開閉扉12の裏側には、縦方向に上側からブランクメディアスタッカ5とメディア排出用スタッカ6とが配置されている。各メディアスタッカ5、6は、メディアを上下方向に積層した状態で収納するものである。これらのメディアスタッカ5、6は、開閉扉12を開けて手前に引き出すことが可能であり、引き出した状態のブランクメディアスタッカ5にはブランクメディアを供給あるいは補充でき、引き出した状態のメディア排出用スタッカ6からは、そこに排出されているメディアを取り出すことができる。
【0042】
メディアスタッカ5、6の後方にはメディア搬送機構2が配置されている。メディア搬送機構2は、垂直ガイド軸21と、この垂直ガイド軸21に取り付けられたメディアキャリア22を備えている。メディアキャリア22は垂直ガイド軸21に沿って昇降可能であるとともに、垂直ガイド軸21を中心に旋回可能になっている。メディア搬送機構2は、メディアキャリア22の昇降および旋回の組み合わせによって、メディアドライブ3、レーベルプリンタ4、ブランクメディアスタッカ5およびメディア排出用スタッカ6の間でメディアを搬送することができる。
【0043】
筐体11内の正面中央部の後ろ側には、上側にメディアドライブ3が配置され、下側にレーベルプリンタ4が配置されている。図1では、メディアドライブ3のメディアトレイ35およびレーベルプリンタ4のメディアトレイ45が引き出された状態になっている。引き出された状態のメディアトレイ35、45の位置が、メディアドライブ3およびレーベルプリンタ4とメディア搬送機構2とのメディア受け渡し位置である。
【0044】
筐体11内における右側の開閉扉13の裏側には、レーベルプリンタ4にインクを供給する複数のインクカートリッジ46が装着されたカートリッジ装着部47が配置されている。インクカートリッジ46の交換は、右側の開閉扉13を開けた状態で正面から簡単に行なうことができる。
【0045】
図2はCD/DVDパブリッシャ1の主要部分の機能ブロック図である。図2に示すように、CD/DVDパブリッシャ1は、メディアドライブ3において発生するデータ書込み異常を検出するデータ書込み異常検出部31(データ書込み異常検出手段)を備えている。また、レーベルプリンタ4のインク残量を検出するためのインクエンド検出部41(インクエンド検出手段)、インクニアエンド検出部42(インクニアエンド検出手段)、インク残量少検出部43(インク残量少検出手段)を備えている。さらに、メディアドライブ3においてデータ書込み異常が発生した書込み異常メディアに書込み異常マークを印刷するのに使用するマーク印刷用インクを選択するマーク印刷インク選択部44(マーク印刷インク選択手段)を備えている。
【0046】
インクエンド検出部41は、レーベルプリンタ4による印刷が不可能なインクエンド状態を検出するものである。インクニアエンド検出部42は、インクの残量が第1インク量以下になったインクニアエンド状態を検出するものである。インクエンド状態およびインクニアエンド状態は、ブラック、シアン、マゼンダおよびイエローの、4色のインクのそれぞれについて検出される。
【0047】
インクニアエンド状態を検出する基準となる各インクの第1インク量は、少なくとも、1枚のメディアに対するレーベル印刷に必要なインク使用量である。このようなインク使用量を第1インク量にしておけば、レーベルの印刷中にインクニアエンド状態が検出された場合でも、当該印刷中の書込み済みメディアに対する印刷を最後まで行なうことができる。また、このような各インクの第1インク量は、印刷データ量から算出することが可能である。ここで、インクの残量はセンサによって検出することもできるが、本例のインクニアエンド検出部42は、吐出されたインクの滴数を計測することによってインク消費量を計測しており、計測したインク消費量とインクカートリッジ46の容量とから各インクのインクの残量を算出するようにしている。
【0048】
インク残量少検出部43は、4色インクそれぞれのインク残量から算出した合計残量が第2インク量以下になったインク残量少状態を検出するものである。ここで、第2インク量は、ブランクメディアスタッカ5の最大供給枚数分のメディアに前記書込み異常マークを印刷するために必要なインク使用量としてある。書込み印刷マークは9ptの「×」印であり、書込み異常マークを1回の印刷するのに必要なインク使用量は算出することができるので、最大供給枚数から第2インク量を規定することができる。第2インク量をこのように規定しておけば、ブランクメディアスタッカに収納されている全てのブランクメディアにデータ書込み異常が発生した場合でも、書込み異常メディアに書込み異常マークを印刷することができる。
【0049】
マーク印刷インク選択部44は、書込み異常マークの印刷に用いるマーク印刷用インクの中から、実際に書込み異常マークの印刷に使用するインクを選択するものである。本例ではブラック、マゼンダ、シアンおよびイエローの全てのインクをマーク印刷用インクとしてある。すなわち、いずれのインクを用いて書込み異常マークを印刷してもよいこととしている。
【0050】
ここで、ブラック、マゼンダ、シアンおよびイエローの各インクには、書込み異常マークの印刷に用いる際の優先順位が、この順番で付せられている。また、マーク印刷インク選択部44はこの優先順位を記憶保持している。そして、書込み異常マークの印刷に使用されているマーク印刷用インクがインクエンド状態となったことがインクエンド検出部41によって検出されると、マーク印刷インク選択部44はインクエンド状態が検出されていないマーク印刷用インクの中から最も優先順位の高いマーク印刷用インクを選択する。新たなマーク印刷用インクが選択されると、それ以降、レーベルプリンタ4は選択されたマーク印刷用インクを用いて書込み異常マークを印刷する。
【0051】
さらに図2を参照してCD/DVDパブリッシャ1の主要機能を説明する。まず、メディア搬送機構2は、ブランクメディアスタッカ5に収納されているブランクメディア10を逐次メディアドライブ3に供給する(ST1)。ブランクメディア10が供給されるとメディアドライブ3は所定のデータを書込む(ST2)。データの書込みが終了したメディア10A(書込み済みメディア)は、メディア搬送機構2によってレーベルプリンタ4に供給される(ST3)。
【0052】
レーベルプリンタ4では、データ書込み異常検出部31がデータ書込み異常を検出した書込み異常メディア10A2には、書込み異常マークを印刷する(ST4)。また、データ書込み異常検出部31がデータ書込み異常を検出しなかった書込み正常メディア10A1には、レーベルを印刷する(ST5)。
【0053】
そして、レーベルプリンタ4でのレーベル印刷が終了した書込み正常メディア(完成メディア)10A4および書込み異常メディア10A2は、メディア搬送機構2によってレーベルプリンタ4からメディア排出用スタッカ6に排出される(ST6)。これら一連の処理動作が、ブランクメディアスタッカ5に収納されているブランクメディア10が無くなるまで繰り返し行なわれる。
【0054】
ここで、レーベル印刷の開始前にインクニアエンド検出部42が、4色のインクのいずれかのインクがインクニアエンド状態となっていることを検出した場合は、レーベルプリンタ4は書込み正常メディア10A1へのレーベル印刷を行なわない。従って、メディア搬送機構2は未印刷状態の書込み正常メディア(未印刷状態メディア)10A1をレーベルプリンタ4からメディア排出用スタッカ6に排出する(ST6)。
【0055】
ただし、レーベルプリンタ4においてレーベルの印刷中に、インクニアエンド状態を検出した場合には、レーベルプリンタ4はそのまま印刷を続行する。その後、当該印刷中の書込み正常メディアの印刷が終了する前に合計残量がインク残量少状態となったことを検出した場合には、印刷を強制終了する。レーベル印刷動作が強制終了されると、メディア搬送機構2は、印刷途中状態の書込み正常メディア(印刷異常メディア)10A3をレーベルプリンタ4からメディア排出用スタッカ6に排出する(ST6)。
【0056】
なお、メディア搬送機構2、メディアドライブ3およびレーベルプリンタ4は動作状態を示すステータス情報を相互に送受信して連携を図っており、各ハードウエアに搭載されているファームウエアによってその駆動が制御されている。
【0057】
このように、本例のCD/DVDパブリッシャ1は、レーベルプリンタ4においてインクニアエンド状態が検出された後は、レーベル印刷を行なわない。レーベル印刷によってインクを消費することがないので、その後にメディアドライブ3においてデータ書込み異常が発生しても、書込み異常メディア10A2に書込み異常マークを印刷することができる。また、レーベルを印刷中に、インク残量少状態が検出された場合には、印刷途中の書込み正常メディア10A1に対するレーベル印刷動作を強制終了するので、レーベル印刷によってインクエンド状態となってしまうことを回避できる。この結果、書込み異常マークを印刷するためのインク量を確保できるので、その後にメディアドライブ3においてデータ書込み異常が発生しても、書込み異常メディア10A2に書込み異常マークを確実に印刷することができる。
【0058】
また、書込み異常メディア10A2には書込み異常マークが確実に印刷されるので、完成メディア10A4、書込み異常メディア10A2、印刷異常メディア10A3および未印刷状態メディア10A1を単一のメディア排出用スタッカ6に排出しても、レーベル面への印刷状態がそれぞれ異なっており、目視により識別することができる。従って、未印刷状態メディア10A1だけを取り出して、レーベルを印刷することによって完成メディア10A4とすることができる。また、再利用することができない書込み異常メディア10A2および印刷異常メディア10A3を取り出して、廃棄することができる。
【0059】
(処理動作の説明)
図3は、CD/DVDパブリッシャ1によるメディア作成の処理動作を示すフローチャートである。このフローチャートに従ってメディア作成動作を説明する。
【0060】
まず、ステップST10で、メディア搬送機構2はブランクメディアスタッカ5に収納されているブランクメディア10の有無を確認する。ブランクメディア10が無ければステップST11に移行して、メディア作成の処理動作は終了する。ブランクメディア10があれば、ステップST12に移行して、メディア搬送機構2はブランクメディアスタッカ5からメディアドライブ3の引き出された状態のメディアトレイ35にブランクメディア10を搬送する。
【0061】
メディアドライブ3は、メディア搬送機構2からメディアを受け取ると、メディアトレイ35を内部に収納して、ステップST13のデータの書込みを開始する。
【0062】
データの書込みが終了すると、ステップST14に移行して、メディア搬送機構2は、書込み済みメディアをメディアドライブ3からレーベルプリンタ4の引き出された状態のメディアトレイ45へ搬送する。
【0063】
搬送が終わるとステップST15で、データ書込み異常検出部31がデータ書込み異常の有無を判定する。データ書込み異常が検出された場合には、ステップST16に移行する。
【0064】
ステップST16では、マーク印刷インク選択部44が書込み異常マークの印刷に使用するマーク印刷用インクを選択する。具体的には、予め各インクに設定された優先順位に基づいて、インクエンド状態ではないインクの中で最も優先順位の高いインクをマーク印刷用インクとして選択する。
【0065】
マーク印刷用インクが選択されると、ステップST17では、レーベルプリンタ4は、選択されたマーク印刷用インクを使用して、書込み異常メディア10A2に書込み異常マークを印刷する。また、ステップST18に移行して、メディア搬送機構2は、書込み異常マークが印刷された書込み異常メディア10A2をレーベルプリンタ4からメディア排出用スタッカ6に排出した後、ステップST10に戻る。
【0066】
ステップST15においてデータ書込み異常が検出されなかった場合には、ステップST19でインクニアエンド状態を検出する。ステップST19では、4色のインクの少なくとも一のインクについてインクニアエンド状態となったことを検出した後は、インクニアエンド状態が解消されるまでインクニアエンド検出状態が保持される。
【0067】
ステップST19でインクニアエンド状態が検出された場合には、レーベルプリンタ4はなんらの印刷動作も行なわずに、ステップST20に移行する。ステップST20では、インクニアエンド状態が警告表示部16に表示される。続くステップST21では、メディア搬送機構2が未印刷状態メディア10A1をレーベルプリンタ4からメディア排出用スタッカ6に排出した後、ステップST10に戻る。
【0068】
ステップST19でインクニアエンド状態が検出されなかった場合には、ステップST22に移行して、レーベルプリンタ4はレーベルの印刷を行なう。
【0069】
ここで、レーベルの印刷中のステップST23において、インクニアエンド検出部42が少なくとも一のインクがインクニアエンド状態となったことを検出すると、ステップST24では、警告表示部16にインクニアエンド状態が発生した旨を表示する。そして、レーベルプリンタ4によるレーベルの印刷を中止することなく、継続して行なう。その後、当該書込み正常メディアの印刷中のステップST25において、インク残量少検出部43が合計残量についてインク残量少状態を検出すると、ステップST26に移行する。
ステップST26では、警告表示部16にインク残量少状態が発生した旨を表示する。また、レーベルプリンタ4によるレーベル印刷動作は強制終了される。続くステップST27で、メディア搬送機構2は、印刷が強制終了された状態の印刷異常メディア10A3をメディア排出用スタッカ6に排出した後、ステップST10に戻る。
【0070】
ステップST25においてインク残量少状態が検出されなかった場合には、ステップST28でレーベルの印刷の終了が確認されるまで、ステップST22〜ST25の処理動作を繰り返す。
【0071】
そして、ステップST28でレーベルの印刷が終了したことが確認されると、ステップST29で、メディア搬送機構2は、完成メディア10A4をレーベルプリンタ4からメディア排出用スタッカ6に排出した後、ステップST10に戻る。
【0072】
(作用効果の説明)
以上、本例のCD/DVDパブリッシャ1は、メディアドライブ3においてデータ書込み異常が発生した場合でも、レーベルプリンタ4にインクニアエンド状態が発生した場合でも、書込み済みメディア10A(10A1、10A2)はメディア排出用スタッカ6に排出される。書込み済みメディアが、メディアドライブ3内、レーベルプリンタ4内、あるいは搬送経路上に残ってしまうことがないので、新たなブランクメディア10をメディアドライブ3に供給して、そのメディアに対するデータの書込みを行なうことができる。すなわち、異常が発生してもCD/DVDパブリッシャ1の処理動作が完全に停止あるいは中断することがないので、処理に時間のかかるブランクメディア10へのデータの書込みを継続して行なうことができる。
【0073】
また、本例のCD/DVDパブリッシャ1は、完成メディア10A4、書込み異常メディア10A2、印刷異常メディア10A3および未印刷状態メディア10A1を単一のメディア排出用スタッカ6に排出している。メディア排出用のスタッカが1つで足りるので、装置の小型化、低コスト化を図ることができる。
【0074】
また、本例では、メディア搬送機構2は、ブランクメディアスタッカ5からメディアドライブ3への搬送、メディアドライブ3からレーベルプリンタ4への搬送、レーベルプリンタ4からメディア排出用スタッカ6への搬送、という決められた3つの搬送動作を繰返し行なうだけでよい。搬送パターンが決まっているので、メディア搬送機構2を制御するファームウエアを簡略化することができる。
【0075】
さらに、本例では、レーベルプリンタ4による書込み正常メディア10A1に対するレーベル印刷開始後に、複数のインクのいずれかのインクがインクニアエンド状態となったことが検出された場合には、当該書込み正常メディア10A1に対するレーベル印刷を強制終了させることなく、継続して行なっている。従って、残存するインクによって完成メディア10A4の枚数を多くできる。また、このような場合にレーベル印刷を継続しても、インク残量少状態となった場合には、レーベルの印刷動作が強制終了させられるので、それ以降にデータ書込み異常が発生しても、書込み異常メディア10A2に書込み異常マークを印刷することができる。
【0076】
さらに、インクニアエンド状態およびインク残量少状態が発生した場合には、警告表示部16のLEDを点灯または点滅させてその旨を表示している。このような警告が発せられれば、オペレータは、メディア排出用スタッカ6に排出されているメディアの中に未印刷状態メディア10A1や印刷異常メディア10A3が混在していることを知ることができる。従って、メディア排出用スタッカ6に排出されたメディアをCD/DVDパブリッシャ1から取り出した後で、分別作業が必要であることを認識できる。また、オペレータに、インクカートリッジ46の交換などの対応を促すことができる。
【0077】
(その他の実施の形態)
上記の例では、インク残量少状態となったことを検出する際に基準となる第2インク量を、ブランクメディアスタッカ5の最大供給枚数に基づいて規定していたが、メディアの作成枚数を予め設定しておいて、第2インク量を、少なくとも、作成枚数分のメディアに書込み異常マークを印刷するために必要なインク使用量とすることもできる。この場合には、CD/DVDパブリッシャ1に、メディアの作成枚数を設定するためのメディア作成枚数設定手段を備えればよい。
【0078】
また、CD/DVDパブリッシャ1に、ブランクメディアスタッカ5に残っているメディアの残枚数を取得するメディア残枚数取得手段と、残枚数分のメディアに書込み異常マークを印刷するために必要なインク使用量を算出するインク使用量算出手段を有し、第2インク量を、インク使用量算出手段が算出したインク使用量とすることもできる。第2インク量を、ブランクメディアスタッカ5のメディア残枚数から動的に算出すれば、各インクを無駄なく使用することができる。
【0079】
上記の例では、ブラック、マゼンダ、シアンおよびイエローの4色のインク全てを書込み異常マークの印刷に用いるマーク印刷用インクとしていたが、特定のインクを書込み異常マークの印刷に用いないようにすることもできる。この場合には、CD/DVDパブリッシャ1が、複数種類のインクから書込み異常マークの印刷に用いる複数のインクをマーク印刷用インクとして設定するマーク印刷用インク設定手段を備えるとともに、インク残量少検出部43は、選択された複数種類のマーク印刷用インクのインク残量から算出した合計残量についてインク残量少状態を検出するようにすればよい。例えば、イエローのインクによって印刷される書込み異常マークは視認性が低いので、これを書込み異常マークの印刷に使用したくない場合には、ブラック、マゼンダ、シアンの3色のインクのみをマーク印刷用インクとして設定しておけばよい。なお、複数種類のインクとしては、上記の4色に限られるものではない。また、異なるインクカートリッジ46に同色のインクが充填されている場合も、複数種類のインクを用いている場合に含むものとする。
【0080】
また、上記の例では、複数種類のマーク印刷用インクのそれぞれに予め優先順位を設定しておいて、優先順位が高いものから順番に選択されて使用されるようになっていたが、マーク印刷インク選択部44はマーク印刷用インクの中で最もインク残量が多いインクを選択するようにしてもよい。この場合には、各マーク印刷用インクのインク残量を把握するためのインク残量把握手段を設ける必要があるが、上記の例のように、インクニアエンド検出部42が吐出されたインクの滴数を計測してインク消費量を算出している場合には、インクニアエンド検出部42をインク残量把握手段として利用することができる。また、印刷される書込み異常マークの視認性が高いインクを優先順位の上位にした場合には、マーク印刷インク選択部44が優先順位の低いインクを選択すると、レーベルプリンタ4が書込み異常マークを拡大して印刷するようにしてもよい。
【0081】
さらに、上記の例では、メディア搬送機構2によってメディアドライブ3からレーベルプリンタ4に書込み済みメディアを供給した後に、メディアドライブ3におけるデータ書込み異常を検出していたが、書込み済みメディアをレーベルプリンタ4に供給する前に、データ書込み異常検出部31がデータ書込み異常を検出するようにしてもよい。この場合には、インクニアエンド検出部42がインクニアエンド状態を検出した後は、インクニアエンド状態が解消されるまでメディア搬送機構2は書込み正常メディアをメディアドライブ3からメディア排出用スタッカ6に排出する。なんらの印刷も行なう必要がない書込み正常メディアを、レーベルプリンタ4を経由させることなくメディア排出用スタッカ6に排出するので、その排出動作が効率的に行なわれる。
【0082】
また、上記の例では、インクニアエンド状態およびインク残量少状態が発生した場合には警告表示部16のLEDを点灯または点滅させてその旨を表示しているが、データ書込み異常が検出された場合にも、警告表示部16のLEDを点灯または点滅させてその旨の警告を発するようにしてもよい。このようにすれば、オペレータは警告によってメディア排出用スタッカ6に排出されているメディアの中に書込み異常メディア10A2が存在していることを知ることができるので、メディア排出用スタッカ6に排出されたメディアをCD/DVDパブリッシャ1から取り出した後で、分別作業を行なう必要があることを認識できる。
【0083】
また、ブランクメディアスタッカ5からブランクメディア10を供給してデータの書込みを行なっていたが、供給されるメディアはブランクメディア10に限られるものではない。データ書込み領域の一部分に既にデータが書込まれている追記型或いは書き換え型のメディアをブランクメディアスタッカ5に収納しておいて、それらに所定のデータを書込むこともできる。
【0084】
さらに、上記の例では、CD/DVDパブリッシャ1のメディアドライブ3、レーベルプリンタ4、メディア搬送機構2は、その駆動を各ハードウエアに搭載されたファームウエアで制御するようにしていたが、CD/DVDパブリッシャ1に通信可能に接続された駆動制御装置からその駆動を制御して、上記の例と同様のメディア発行の処理を行なうこともできる。この場合には、駆動制御装置の側に搭載したアプリケーションソフト、ドライバソフトなどによって、CD/DVDパブリッシャ1のハードウエアの動作状態を示すステータス情報を受信して、CD/DVDパブリッシャ1の状態を監視しながら、CD/DVDパブリッシャ1を駆動制御すればよい。
【0085】
また、レーベルプリンタ4としてインクジェットプリンタを用いていたが、レーベルプリンタ4としては、レーザプリンタなどトナーインクを用いてレーベルの印刷を行なうプリンタであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0086】
【図1】本発明を適用したCD/DVDパブリッシャの斜視図である。
【図2】CD/DVDパブリッシャの機能ブロック図である。
【図3】CD/DVDパブリッシャの処理動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0087】
1・CD/DVDパブリッシャ、2・メディア搬送機構、3・メディアドライブ、4・レーベルプリンタ、5・ブランクメディアスタッカ、6・メディア排出用スタッカ、10・ブランクメディア、11・筺体、12,13・開閉扉、14・操作パネル面、16・警告表示部、21・垂直ガイド軸、22・メディアキャリア、31・データ書込み異常検出部、35,45・メディアトレイ、41・インクエンド検出部、42・インクニアエンド検出部、43・インク残量少検出部、44・マーク印刷用インク選択部、46・インクカートリッジ、47・カートリッジ装着部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
メディア供給部からメディアドライブにメディアを供給し、
当該メディアドライブによって前記メディアにデータを書込み、
データ書込み後の書込み済みメディアをプリンタに供給し、
前記書込み済みメディアが正常にデータが書込まれた書込み正常メディアである場合には、当該書込み正常メディアにレーベルを印刷し、
前記書込み済みメディアが、データ書込み異常が発生した書込み異常メディアである場合には、当該書込み異常メディアにデータ書込み異常が発生したことを示す書込み異常マークを印刷し、
前記レーベル印刷あるいは前記書込み異常マークが印刷された後の印刷済みメディアをメディア排出部に排出し、
前記レーベルを印刷する前の時点で前記プリンタのインクの残量が第1インク量以下のインクニアエンド状態となっていることが検出された場合には、前記書込み正常メディアを、前記レーベルを印刷することなく前記メディア排出部に排出し、
前記レーベルを印刷している途中の時点で前記インクニアエンド状態となったことが検出された場合には、前記レーベル印刷を継続し、
前記レーベルを印刷している途中の時点で前記プリンタのインクの残量が前記第1インク量よりも少ない第2インク量以下になったことが検出された場合には、前記レーベル印刷を強制終了させ、印刷途中の前記書込み正常メディアを前記プリンタから取り出して前記メディア排出部に排出することを特徴とするメディア処理装置の駆動制御方法。
【請求項2】
複数種類のインクを用いてレーベル印刷が可能なプリンタを有し、
前記複数種類のインクの少なくとも2つのインクを、メディアにデータ書込み異常が発生したことを示す書込み異常マークの印刷に用いるマーク印刷用インクとして予め定め、
メディア供給部からメディアドライブにメディアを供給し、
当該メディアドライブによって前記メディアにデータを書込み、
データ書込み後の書込み済みメディアをプリンタに供給し、
前記書込み済みメディアが正常にデータが書込まれた書込み正常メディアである場合には、当該書込み正常メディアにレーベルを印刷し、
前記書込み済みメディアが、データ書込み異常が発生した書込み異常メディアである場合には、前記マーク印刷用インクのいずれか一つを用いて当該書込み異常メディアに前記書込み異常マークを印刷し、
前記レーベル印刷あるいは前記書込み異常マークが印刷された後の印刷済みメディアをメディア排出部に排出し、
前記レーベルを印刷する前の時点で前記プリンタのいずれか一つのインクの残量が第1インク量以下のインクニアエンド状態となっていることが検出された場合には、前記書込み正常メディアを、前記レーベルを印刷することなく前記メディア排出部に排出し、
前記レーベルを印刷している途中の時点で前記プリンタのいずれか一つのインクが前記インクニアエンド状態となったことが検出された場合には、前記レーベル印刷を継続し、
前記レーベルを印刷している途中の時点で前記マーク印刷用インクの合計残量が第2インク量以下になったことが検出された場合には、前記レーベル印刷を強制終了させ、印刷途中の前記書込み正常メディアを前記プリンタから前記メディア排出部に排出し、
前記書込み異常マークの印刷に用いている前記マーク印刷用インクがインクエンド状態となったことが検出された場合には、残っている他の前記マーク印刷用インクの一つを用いて前記書込み異常マークを印刷することを特徴とするメディア処理装置の駆動制御方法。
【請求項3】
請求項2において、
前記書込み異常マークの印刷に用いている前記マーク印刷用インクがインクエンド状態となったことが検出された場合には、
前記インクエンド状態が検出された時点で、最もインクの残量の多い前記マーク印刷用インクを用いること特徴とするメディア処理装置の駆動制御方法。
【請求項4】
請求項2において、
前記マーク印刷用インクに優先順位を予め設定しておいて、
前記書込み異常マークの印刷に用いている前記マーク印刷用インクがインクエンド状態となったことが検出された場合には、
残っている前記マーク印刷用インクの中で最も前記優先順位が高いマーク印刷用インクを用いることを特徴とするメディア処理装置の駆動制御方法。
【請求項5】
請求項4において、
前記優先順位は、印刷された前記書込み異常マークの視認性に基づき設定されていることを特徴とするメディア処理装置の駆動制御方法。
【請求項6】
請求項5において、
前記優先順位の低い前記マーク印刷用インクが用いられる場合には、それよりも優先順位の高い前記マーク印刷用インクを用いる場合に比べて、前記書込み異常マークを大きく印刷することを特徴とするメディア処理装置の駆動制御方法。
【請求項7】
請求項1ないし6のいずれかの項において、
前記第1インク量を、少なくとも、1枚のメディアに対するレーベル印刷に必要なインク使用量とすることを特徴とするメディア処理装置の駆動制御方法。
【請求項8】
請求項1ないし7のいずれかの項において、
予め設定した枚数分のメディアに前記データ書込みと前記レーベル印刷を連続して行なう場合に、前記第2インク量を、少なくとも、設定枚数分のメディアに前記書込み異常マークを印刷するために必要なインク使用量とすることを特徴とするメディア処理装置の駆動制御方法。
【請求項9】
請求項1ないし7のいずれかの項において、
前記第2インク量を、少なくとも、前記メディア供給部の最大供給枚数分のメディアに前記書込み異常マークを印刷するために必要なインク使用量とすることを特徴とするメディア処理装置の駆動制御方法。
【請求項10】
請求項1ないし7のいずれかの項において、
前記第2インク量を、少なくとも、前記メディア供給部に残っている枚数分のメディアに前記書込み異常マークを印刷するために必要なインク使用量とすることを特徴とするメディア処理装置の駆動制御方法。
【請求項11】
請求項1ないし10のうちのいずれかの項において、
前記インクニアエンド状態が検出されると、その旨の警告を発することを特徴とするメディア処理装置の駆動制御方法。
【請求項12】
請求項1ないし11のうちのいずれかの方法によりメディア処理装置を駆動制御する駆動制御装置であって、
通信回線を介して外部から前記メディア処理装置を駆動制御することを特徴とするメディア処理装置の駆動制御装置。
【請求項13】
メディアにデータを書込むメディアドライブと、
メディアドライブにおいてデータ書込みが終わった書込み済みメディアに印刷を行なうプリンタと、
メディアを排出するためのメディア排出部と、
前記メディアドライブのデータ書込み異常を検出するためのデータ書込み異常検出手段と、
前記プリンタのインクの残量が第1インク量以下のインクニアエンド状態となったことを検出するインクニアエンド検出手段と、
前記プリンタのインクの残量が第2インク量以下になったインク残量少状態を検出するインク残量少検出手段と、
メディアの搬送を行なうメディア搬送機構を有し、
前記プリンタは、前記データ書込み異常が検出されなかった書込み正常メディアには前記レーベルを印刷し、前記データ書込み異常が検出された書込み異常メディアには、当該書込み異常メディアにデータ書込み異常が発生したことを示す書込み異常マークを印刷し、
前記メディア搬送機構は、前記レーベルあるいは前記書込み異常マークが印刷された後の印刷済みメディアを前記メディア排出部に排出し、
前記プリンタが前記レーベルを印刷する前の時点で前記インクニアエンド状態が検出されると、前記プリンタは、当該インクニアエンド状態が解消されるまで、前記書込み正常メディアに対する前記レーベルの印刷を停止し、前記メディア搬送機構は、前記レーベルが未印刷状態の前記書込み正常メディアを前記メディア排出部へ排出し、
前記プリンタが前記レーベルを印刷している途中の時点で前記インクニアエンド状態が検出された場合には、前記レーベル印刷を継続し、前記プリンタが前記レーベルを印刷している途中の時点で前記インク残量少状態検出された場合には、前記プリンタは前記レーベル印刷を強制終了し、前記メディア搬送機構は、印刷途中の前記正常書込みメディアを前記プリンタから取り出して前記メディア排出部に排出することを特徴とするメディア処理装置。
【請求項14】
メディアにデータを書込むメディアドライブと、
メディアドライブにおいてデータ書込みが終わった書込み済みメディアに複数種類のインクを用いてレーベルの印刷を行なうプリンタと、
メディアを排出するためのメディア排出部と、
前記メディアドライブのデータ書込み異常を検出するためのデータ書込み異常検出手段と、
前記複数種類のインクのそれぞれのインク残量が第1インク量以下のインクニアエンド状態となったことを検出するインクニアエンド検出手段と、
前記複数種類のインクの少なくとも2つのインクを、メディアにデータ書込み異常が発生したことを示す書込み異常マークの印刷に用いるマーク印刷用インクとして設定するマーク印刷用インク設定手段と、
前記複数種類のマーク印刷用インクの中から実際に前記書込み異常マークの印刷に使用する一のマーク印刷用インクを選択するマーク印刷インク選択手段と、
前記複数種類のマーク印刷用インクの合計残量が第2インク量以下のインク残量少状態となったことを検出するインク残量少検出手段と、
前記複数種類のマーク印刷用インクそれぞれのインクエンド状態を検出するインクエンド検出手段と、
メディアの搬送を行なうメディア搬送機構を有し、
前記プリンタは、前記データ書込み異常が検出されなかった書込み正常メディアには前記レーベルを印刷し、前記データ書込み異常が検出された書込み異常メディアには前記マーク印刷インク選択手段が選択した前記一のマーク印刷用インクを用いて前記書込み異常マークを印刷し、
前記メディア搬送機構は、前記レーベルあるいは前記書込み異常マークが印刷された後の印刷済みメディアを前記メディア排出部に排出し、
前記プリンタが前記レーベルを印刷する前の時点で前記インクニアエンド状態が検出されると、前記プリンタは、当該インクニアエンド状態が解消されるまで、前記書込み正常メディアに対する前記レーベルの印刷を停止し、前記メディア搬送機構は、前記レーベルが未印刷状態の前記書込み正常メディアを前記メディア排出部へ排出し、
前記プリンタが前記レーベルを印刷している途中の時点で前記インクニアエンド状態が検出された場合には、前記レーベル印刷を継続し、
前記プリンタが前記レーベルを印刷している途中の時点で前記インク残量少状態検出された場合には、前記プリンタは前記レーベル印刷を強制終了し、前記メディア搬送機構は、印刷途中の前記書込み正常メディアを前記プリンタから取り出して前記メディア排出部に排出し、
前記インクエンド検出手段が、前記マーク印刷インク選択手段が選択している前記マーク印刷用インクのインクエンド状態を検出した場合には、前記マーク印刷インク選択手段は、インクエンド状態が検出されていない他の前記マーク印刷用インクの一つを選択し、前記プリンタは選択された当該マーク印刷用インクを用いて前記書込み異常マークを印刷することを特徴とするメディア処理装置。
【請求項15】
請求項14において、
前記複数種類のマーク印刷用インクのそれぞれについてインクの残量を検出するインク残量把握手段を有し、
前記マーク印刷インク選択手段は、最もインクの残量の多い前記マーク印刷用インクを選択することを特徴とするメディア処理装置。
【請求項16】
請求項14において
前記マーク印刷インク選択手段は、前記複数種類のマーク印刷用インクのそれぞれに予め設定されている前記書込み異常マークの印刷に用いる優先順位を記憶保持しており、当該優先順位が最も高いマーク印刷用インクを選択することを特徴とするメディア処理装置。
【請求項17】
請求項16において、
前記優先順位は、印刷された前記書込み異常マークの視認性に基づき設定されていることを特徴とするメディア処理装置。
【請求項18】
請求項17において、
前記マーク印刷インク選択手段が前記優先順位の低い前記マーク印刷用インクを選択した場合には、前記プリンタは、それよりも優先順位の高い前記マーク印刷用インクを用いる場合に比べて、前記書込み異常マークを大きく印刷することを特徴とするメディア処理装置。
【請求項19】
請求項13ないし18のいずれかの項において、
前記メディア搬送機構は、前記インクニアエンド状態が検出された後は、前記書込み正常メディアを、前記メディアドライブから前記メディア排出部に排出することを特徴とするメディア処理装置。
【請求項20】
請求項13ないし19のいずれかの項において、
前記第1インク量を、少なくとも、1枚のメディアに対するレーベル印刷に必要なインク使用量とすることを特徴とするメディア処理装置。
【請求項21】
請求項13ないし20のいずれかの項において、
前記データ書込みと前記レーベル印刷を連続して行なうメディアの作成枚数を予め設定するメディア作成枚数設定手段を有し、
前記第2インク量を、少なくとも、前記作成枚数分のメディアに前記書込み異常マークを印刷するために必要なインク使用量とすることを特徴とするメディア処理装置。
【請求項22】
請求項13ないし20のいずれかの項において、
前記メディアドライブにメディアを供給するためのメディア供給部を有し、
前記第2インク量を、少なくとも、前記メディア供給部の最大供給枚数分のメディアに前記書込み異常マークを印刷するために必要なインク使用量とすることを特徴とするメディア処理装置。
【請求項23】
請求項13ないし20のいずれかの項において、
前記メディアドライブにメディアを供給するためのメディア供給部と、
前記メディア供給部に残っているメディアの残枚数を取得するメディア残枚数取得手段と、
前記残枚数分のメディアに前記書込み異常マークを印刷するために必要なインク使用量を算出するインク使用量算出手段を有し、
前記第2インク量を、前記インク使用量算出手段が算出した前記インク使用量とすることを特徴とするメディア処理装置。
【請求項24】
請求項13ないし23のうちのいずれかの項において、
前記インクニアエンド状態が検出されると、その旨の警告を発する警告手段を有することを特徴とするメディア処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2008−119985(P2008−119985A)
【公開日】平成20年5月29日(2008.5.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−307548(P2006−307548)
【出願日】平成18年11月14日(2006.11.14)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】