説明

メモリデバイス

【課題】情報コードや文字に関する情報処理を容易に提供し得るメモリデバイスを提供することにある。
【解決手段】メモリデバイス20では、PDAから汎用インタフェースを介して第1メモリ23に情報コードの画像データが書き込まれると、マイクロプロセッサ25、第2メモリ26は、この画像データにより表される情報コードを復号しテキストデータとして第1メモリ23に書き込むので、PDAは、この第1メモリ23に書き込まれたテキストデータを汎用インタフェースを介して読み出すことができる。またPDAから汎用インタフェースを介して第1メモリ23にテキストデータが書き込まれると、マイクロプロセッサ25等は、このテキストデータを符号化し情報コードの画像データとして第1メモリ23に書き込むので、PDAは、この第1メモリ23に書き込まれた情報コードの画像データを汎用インタフェースを介して読み出すことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、PCMCIA(Personal Computer Memory Card International Association)インタフェース、USB(Universal Serial Bus)インタフェース、コンパクトフラッシュインタフェース、SD(Secure Digital)メモリカードインタフェース等の汎用インタフェースを介して情報処理装置から、データの書き込みおよび読み出しが可能な半導体メモリ装置を備えたメモリデバイスに関するものである。なお、「コンパクトフラッシュ」は、登録商標である(以下同じ)。
【背景技術】
【0002】
汎用インタフェースを介して情報処理装置からデータの書き込みおよび読み出しが可能な半導体メモリ装置を備えたメモリデバイスとして、メモリーカード、USBメモリあるいはUSBフラッシュメモリと称されるものがあり、例えば、下記、特許文献1に開示される「メモリカード」がある。これらは、通常、パーソナルコンピュータ(以下「パソコン」という。)、PDA(Personal Digital Assistant;個人向け携帯情報端末装置)や携帯電話機といった様々な情報処理装置によってデータの書き込みや読み出しを可能にしている。
【0003】
このようなメモリデバイスは、そのインタフェースとして、パソコン等の情報処理装置に標準的に装備される汎用インタフェースを採用している。このため、これらのメモリデバイスは、デバイスドライバのインストールや割込レベル等の設定をユーザが行わなくても、OS(Operating System)が自動的に行う、いわゆるプラグアンドプレイに対応していることが多い。このようにメモリデバイスの場合には、汎用インタフェースを介して情報処理装置に「データを蓄える機能」を比較的容易に提供可能にしている。
【特許文献1】特開平9−245132号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、このような特定の機能を提供するデバイスのなかには、プラグアンドプレイに対応しているものばかりではなく、デバイスドライバのインストールや割込レベル等の設定をユーザが行わなくてはならないものが少なくない。また、このようなデバイスではなくても、通常のアプリケーションソフトにおいても同じようなことが言える。
【0005】
例えば、バーコードや2次元コード等の情報コードに関する情報処理を行うソフトウェアを例に挙げると、情報コードを生成する機能(エンコーダ)や情報コードを複合する機能(デコーダ)は、それぞれ情報処理装置自体が実行することから、エンコードソフトウェアやデコードソフトウェアをCD-ROM等に格納してユーザーに提供していた。このため、このようなCD-ROMを入手したユーザーは、パソコン等の情報処理装置に自らインストールする必要があることから、トラブルの原因になりやすく、またインストール作業に不慣れなユーザーにとってはこのようなソフトウェアの導入の障害となりやすい。
【0006】
また、CD-ROM等に格納されたソフトウェアの導入に際し、パソコン等の情報処理装置の周辺装置として、CD-ROMドライブ装置が必要となったり、またハードディスクに相当の空き容量が必要となる等、ハードウェア資源に関してもトラブルの原因やソフトウェアの導入の障害になりやすい。なお、インターネット等のネットワーク経由でソフトウェアをダウンロードしてインストールする場合には、CD-ROMドライブ装置は必要となくなるが、ハードディスクに空き容量が必要となる点には変わりはない。
【0007】
このように、パソコン等の情報処理装置に特定の情報処理を実行させようとすると、これを実現するソフトウェア等をインストールする手間が必要となり、それに伴うトラブルも発生し易いという技術的な課題がある。なお、ここでは、情報コードに関する情報処理を行うソフトウェアの場合を例示して説明したが、文字に関する情報処理を行うソフトウェアについても、これらと同様の技術的な課題が考えられる。
【0008】
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、情報コードに関する情報処理を容易に提供し得るメモリデバイスを提供することにある。また、本発明の別の目的は、文字に関する情報処理を容易に提供し得るメモリデバイスを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため、特許請求の範囲に記載の請求項1のメモリデバイスでは、PCMCIAインタフェース、USBインタフェース、コンパクトフラッシュインタフェース、SDメモリカードインタフェース等の汎用インタフェースを介して情報処理装置から、データの書き込みおよび読み出しが可能な半導体メモリ装置を備えたメモリデバイスであって、前記半導体メモリ装置に確保される画像データ書込領域に前記情報処理装置から前記汎用インタフェースを介して書き込まれた情報コードの画像データを当該画像データ書込領域から読み出す画像データ読出手段と、この画像データ読出手段により読み出された画像データにより表される情報コードを復号し当該情報コードに記録された情報をテキストデータとして生成する復号手段と、前記汎用インタフェースを介して前記情報処理装置から読み出し可能なテキストデータ読出領域に前記復号手段により生成されたテキストデータを書き込むテキストデータ書込手段と、を含むデコード部、または、前記半導体メモリ装置に確保されるテキストデータ書込領域に前記情報処理装置から前記汎用インタフェースを介して書き込まれたテキストデータを当該テキストデータ書込領域から読み出すテキストデータ読出手段と、このテキストデータ読出手段により読み出されたテキストデータを前記情報コードに符号化し当該情報コードの画像データを生成する符号化手段と、前記汎用インタフェースを介して前記情報処理装置から読み出し可能な画像データ読出領域に前記符号化手段により生成された情報コードの画像データを書き込む画像データ書込手段と、を含むエンコード部、のうち少なくとも一方を備えていることを技術的特徴とする。
【0010】
特許請求の範囲に記載の請求項2のメモリデバイスでは、請求項1記載のメモリデバイスにおいて、前記復号手段は、前記画像データ読出手段により読み出された情報コードの画像データに対応するテキストデータが前記テキストデータ読出領域に存在していない場合には、当該画像データにより表される情報コードを復号し当該情報コードに記録された情報をテキストデータとして生成し、前記符号化手段は、前記テキストデータ読出手段により読み出されたテキストデータに対応する情報コードの画像データが前記画像データ読出領域に存在していない場合には、当該テキストデータを前記情報コードに符号化し当該情報コードの画像データを生成することを技術的特徴とする。
【0011】
特許請求の範囲に記載の請求項3のメモリデバイスでは、PCMCIAインタフェース、USBインタフェース、コンパクトフラッシュインタフェース、SDメモリカードインタフェース等の汎用インタフェースを介して情報処理装置から、データの書き込みおよび読み出しが可能な半導体メモリ装置を備えたメモリデバイスであって、前記半導体メモリ装置に確保される画像データ書込領域に前記情報処理装置から前記汎用インタフェースを介して書き込まれた文字の画像データを当該画像データ書込領域から読み出す文字画像データ読出手段と、この文字画像データ読出手段により読み出された文字の画像データに対する文字認識を実行してテキストデータを生成する文字認識手段と、前記汎用インタフェースを介して前記情報処理装置から読み出し可能なテキストデータ読出領域に前記文字認識手段により生成されたテキストデータを書き込むテキストデータ書込手段と、を含むデコード部、または、前記半導体メモリ装置に確保されるテキストデータ書込領域に前記情報処理装置から前記汎用インタフェースを介して書き込まれたテキストデータを当該テキストデータ書込領域から読み出すテキストデータ読出手段と、このテキストデータ読出手段により読み出されたテキストデータが表す文字を当該文字の画像データとして生成する文字画像データ生成手段と、前記汎用インタフェースを介して前記情報処理装置から読み出し可能な画像データ読出領域に前記文字画像データ生成手段により生成された文字の画像データを書き込む画像データ書込手段と、を含むエンコード部、のうち少なくとも一方を備えていることを技術的特徴とする。
【0012】
特許請求の範囲に記載の請求項4のメモリデバイスでは、請求項3記載のメモリデバイスにおいて、前記文字認識手段は、前記文字画像データ読出手段により読み出された文字の画像データに対応するテキストデータが前記テキストデータ読出領域に存在していない場合には、当該画像データに対する文字認識を実行してテキストデータを生成し、前記文字画像データ生成手段は、前記テキストデータ読出手段により読み出されたテキストデータに対応する文字の画像データが前記画像データ読出領域に存在していない場合には、当該テキストデータが表す文字を当該文字の画像データとして生成することを技術的特徴とする。
【0013】
特許請求の範囲に記載の請求項5のメモリデバイスでは、請求項2または4に記載のメモリデバイスにおいて、前記テキストデータと前記画像データとが互いに対応関係にある場合には、それぞれの存在を相互に関連付け可能な関連情報を、前記テキストデータおよび前記画像データのそれぞれが備えることを技術的特徴とする。
【0014】
特許請求の範囲に記載の請求項6のメモリデバイスでは、請求項5記載のメモリデバイスにおいて、前記相互に関連付け可能な関連情報は、前記テキストデータに付与され、前記テキストデータ書込領域または前記テキストデータ読出領域に格納される他のテキストデータと識別可能なテキストデータ名称と、前記画像データに付与され、前記画像データ書込領域または前記画像データ読出領域に格納される他の画像データと識別可能な画像データ名称と、の双方に共通して含まれるデータ名称であることを技術的特徴とする。
【0015】
特許請求の範囲に記載の請求項7のメモリデバイスでは、PCMCIAインタフェース、USBインタフェース、コンパクトフラッシュインタフェース、SDメモリカードインタフェース等の汎用インタフェースを介して情報処理装置から、データの書き込みおよび読み出しが可能な半導体メモリ装置を備えたメモリデバイスであって、前記半導体メモリ装置に確保される画像データ書込領域に前記情報処理装置から前記汎用インタフェースを介して書き込まれた情報コードの画像データを当該画像データ書込領域から読み出す画像データ読出手段と、この画像データ読出手段により読み出された画像データにより表される情報コードを復号し当該情報コードに記録された情報をテキストデータとして生成する復号手段と、この復号手段により生成された前記テキストデータが表す文字を当該文字の画像データとして生成する文字画像データ生成手段と、前記汎用インタフェースを介して前記情報処理装置から読み出し可能な画像データ読出領域に前記文字画像データ生成手段により生成された文字の画像データを書き込む文字画像データ書込手段と、を含むデコード部、または、前記半導体メモリ装置に確保される画像データ書込領域に前記情報処理装置から前記汎用インタフェースを介して書き込まれた文字の画像データを当該画像データ書込領域から読み出す文字画像データ読出手段と、この文字画像データ読出手段により読み出された文字の画像データに対する文字認識を実行してテキストデータを生成する文字認識手段と、この文字認識手段により生成されたテキストデータを情報コードに符号化し当該情報コードの画像データを生成する符号化手段と、前記汎用インタフェースを介して前記情報処理装置から読み出し可能な画像データ読出領域に前記符号化手段により生成された情報コードの画像データを書き込む画像データ書込手段と、を含むエンコード部、のうち少なくとも一方を備えていることを技術的特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
請求項1の発明では、デコード部またはエンコード部のうち少なくとも一方を備えている。デコード部では、画像データ読出手段により、半導体メモリ装置に確保される画像データ書込領域に情報処理装置から汎用インタフェースを介して書き込まれた情報コードの画像データを当該画像データ書込領域から読み出し、この画像データ読出手段により読み出された画像データにより表される情報コードを復号手段により復号し当該情報コードに記録された情報をテキストデータとして生成する。そして、テキストデータ書込手段によって、汎用インタフェースを介して情報処理装置から読み出し可能なテキストデータ読出領域に復号手段により生成されたテキストデータを書き込む。また、エンコード部では、テキストデータ読出手段により、半導体メモリ装置に確保されるテキストデータ書込領域に情報処理装置から汎用インタフェースを介して書き込まれたテキストデータを当該テキストデータ書込領域から読み出し、このテキストデータ読出手段により読み出されたテキストデータを符号化手段により情報コードに符号化し当該情報コードの画像データを生成する。そして、画像データ書込手段によって、汎用インタフェースを介して情報処理装置から読み出し可能な画像データ読出領域に符号化手段により生成された情報コードの画像データを書き込む。
【0017】
これにより、例えば、情報処理装置から汎用インタフェースを介して画像データ書込領域に情報コードの画像データが書き込まれると、デコード部は、この画像データにより表される情報コードを復号しテキストデータとしてテキストデータ読出領域に書き込むので、当該情報処理装置は、このテキストデータ読出領域に書き込まれたテキストデータを汎用インタフェースを介して読み出すことができる。また、情報処理装置から汎用インタフェースを介してテキストデータ書込領域にテキストデータが書き込まれると、エンコード部は、このテキストデータを符号化し情報コードの画像データとして画像データ読出領域に書き込むので、当該情報処理装置は、この画像データ読出領域に書き込まれた情報コードの画像データを汎用インタフェースを介して読み出すことができる。つまり、情報処理装置の使用者は、画像データやテキストデータを通常の手順でメモリデバイスに書き込むだけで、情報コードのデコード(復号)やエンコード(符号化)ができる。したがって、このようなデコード部やエンコード部を実現するプログラムを当該情報処理装置にインストールしたり、またインストールに伴うCD-ROMドライブ装置等やハードディスクに空き容量等を確保したりする必要がないので、情報コードに関する情報処理を容易に提供することができる。
【0018】
請求項2の発明では、復号手段は、画像データ読出手段により読み出された情報コードの画像データに対応するテキストデータがテキストデータ読出領域に存在していない場合には、当該画像データにより表される情報コードを復号し当該情報コードに記録された情報をテキストデータとして生成する。また、符号化手段は、テキストデータ読出手段により読み出されたテキストデータに対応する情報コードの画像データが画像データ読出領域に存在していない場合には、当該テキストデータを情報コードに符号化し当該情報コードの画像データを生成する。これにより、復号手段では、読み出した情報コードの画像データに対応するテキストデータがテキストデータ読出領域に既に存在している場合には、当該画像データにより表される情報コードを復号することなく、当該情報コードに記録された情報をテキストデータとして生成することもないので、同じテキストデータを生成するといった重複処理を防止することができる。また、符号化手段では、読み出したテキストデータに対応する情報コードの画像データが画像データ読出領域に既に存在している場合には、当該テキストデータを情報コードに符号化することなく、当該情報コードの画像データを生成することもないので、同じ情報コードの画像データを生成するといった重複処理を防止することができる。したがって、処理の無駄を省いた情報コードに関する情報処理を容易に提供することができる。
【0019】
請求項3の発明では、デコード部またはエンコード部のうち少なくとも一方を備えている。デコード部では、文字画像データ読出手段により、半導体メモリ装置に確保される画像データ書込領域に情報処理装置から汎用インタフェースを介して書き込まれた文字の画像データを当該画像データ書込領域から読み出し、この画像データ読出手段により読み出された文字の画像データに対する文字認識を文字認識手段により実行してテキストデータを生成する。そして、テキストデータ書込手段によって、汎用インタフェースを介して情報処理装置から読み出し可能なテキストデータ読出領域に文字認識手段により生成されたテキストデータを書き込む。また、エンコード部では、テキストデータ読出手段により、半導体メモリ装置に確保されるテキストデータ書込領域に情報処理装置から汎用インタフェースを介して書き込まれたテキストデータを当該テキストデータ書込領域から読み出し、このテキストデータ読出手段により読み出されたテキストデータを文字画像データ生成手段によりテキストデータが表す文字を当該文字の画像データとして生成する。そして、画像データ書込手段によって、汎用インタフェースを介して情報処理装置から読み出し可能な画像データ読出領域に文字画像データ生成手段により生成された文字の画像データを書き込む。
【0020】
これにより、例えば、情報処理装置から汎用インタフェースを介して画像データ書込領域に文字の画像データが書き込まれると、デコード部は、この文字の画像データに対する文字認識を実行しテキストデータとして生成しテキストデータ読出領域に書き込むので、当該情報処理装置は、このテキストデータ読出領域に書き込まれたテキストデータを汎用インタフェースを介して読み出すことができる。また、情報処理装置から汎用インタフェースを介してテキストデータ書込領域にテキストデータが書き込まれると、エンコード部は、このテキストデータが表す文字を当該文字の画像データとして生成し画像データ読出領域に書き込むので、当該情報処理装置は、この画像データ読出領域に書き込まれた文字の画像データを汎用インタフェースを介して読み出すことができる。つまり、情報処理装置の使用者は、画像データやテキストデータを通常の手順でメモリデバイスに書き込むだけで、文字のデコード(文字認識)やエンコード(文字画像データの生成)ができる。したがって、このようなデコード部やエンコード部を実現するプログラムを当該情報処理装置にインストールしたり、またインストールに伴うCD-ROMドライブ装置等やハードディスクに空き容量等を確保したりする必要がないので、文字に関する情報処理を容易に提供することができる。
【0021】
請求項4の発明では、文字認識手段は、文字画像データ読出手段により読み出された文字の画像データに対応するテキストデータがテキストデータ読出領域に存在していない場合には、当該画像データに対する文字認識を実行してテキストデータを生成する。また、文字画像データ生成手段は、テキストデータ読出手段により読み出されたテキストデータに対応する文字の画像データが画像データ読出領域に存在していない場合には、当該テキストデータが表す文字を当該文字の画像データとして生成する。これにより、文字認識手段では、読み出した文字の画像データに対応するテキストデータがテキストデータ読出領域に既に存在している場合には、当該画像データに対する文字認識を実行することなく、テキストデータを生成することもないので、同じテキストデータを生成するといった重複処理を防止することができる。また、文字画像データ生成手段では、読み出したテキストデータに対応する文字の画像データが画像データ読出領域に既に存在している場合には、当該テキストデータが表す文字を当該文字の画像データとして生成することがないので、同じ文字の画像データを生成するといった重複処理を防止することができる。したがって、処理の無駄を省いた文字に関する情報処理を容易に提供することができる。
【0022】
請求項5の発明では、テキストデータと画像データとが互いに対応関係にある場合には、それぞれの存在を相互に関連付け可能な関連情報を、テキストデータおよび画像データのそれぞれが備える。これにより、請求項2または請求項4の発明では、読み出した情報コードの画像データ(請求項2)や文字の画像データ(請求項4)に対応するテキストデータがテキストデータ読出領域に存在しているか否かを容易に判断することができる。また、読み出したテキストデータに対応する情報コードの画像データ(請求項2)や文字の画像データ(請求項4)が画像データ読出領域に存在しているか否かを容易に判断することができる。
【0023】
請求項6の発明では、請求項5の発明の「相互に関連付け可能な関連情報」として、テキストデータに付与されるテキストデータ名称(テキストデータ書込領域またはテキストデータ読出領域に格納される他のテキストデータと識別可能なもの)と、画像データに付与される画像データ名称(画像データ書込領域または画像データ読出領域に格納される他の画像データと識別可能なもの)と、の双方に共通して含まれるデータ名称を例示する。これにより、テキストデータ名称と画像データ名称との双方に共通して含まれるデータ名称に基づいて、テキストデータと画像データとが互いに対応関係にあるか否かを容易に判断することができる。
【0024】
請求項7の発明では、デコード部またはエンコード部のうち少なくとも一方を備えている。デコード部では、画像データ読出手段により、半導体メモリ装置に確保される画像データ書込領域に情報処理装置から汎用インタフェースを介して書き込まれた情報コードの画像データを当該画像データ書込領域から読み出し、この画像データ読出手段により読み出された画像データにより表される情報コードを復号手段により復号し当該情報コードに記録された情報をテキストデータとして生成する。そして、この復号手段により生成されたテキストデータを文字画像データ生成手段によりテキストデータが表す文字を当該文字の画像データとして生成し、この生成された文字の画像データを画像データ書込手段によって、汎用インタフェースを介して情報処理装置から読み出し可能な画像データ読出領域に書き込む。また、エンコード部では、文字画像データ読出手段により、半導体メモリ装置に確保される画像データ書込領域に情報処理装置から汎用インタフェースを介して書き込まれた文字の画像データを当該画像データ書込領域から読み出し、この画像データ読出手段により読み出された文字の画像データに対する文字認識を文字認識手段により実行してテキストデータを生成する。そして、この文字認識手段により生成されたテキストデータを符号化手段により情報コードに符号化し当該情報コードの画像データを生成し、この生成された情報コードの画像データを画像データ書込手段によって、汎用インタフェースを介して情報処理装置から読み出し可能な画像データ読出領域に書き込む。
【0025】
これにより、例えば、情報処理装置から汎用インタフェースを介して画像データ書込領域に情報コードの画像データが書き込まれると、デコード部は、この画像データにより表される情報コードをテキストデータとして復号し、さらにこのテキストデータが表す文字を当該文字の画像データとして生成し画像データ読出領域に書き込むので、当該情報処理装置は、この画像データ読出領域に書き込まれた文字の画像データを汎用インタフェースを介して読み出すことができる。また、情報処理装置から汎用インタフェースを介して画像データ書込領域に文字の画像データが書き込まれると、エンコード部は、この文字の画像データに対する文字認識を実行しテキストデータとして生成し、さらにこのテキストデータを符号化し情報コードの画像データとして画像データ読出領域に書き込むので、当該情報処理装置は、この画像データ読出領域に書き込まれた情報コードの画像データを汎用インタフェースを介して読み出すことができる。つまり、情報処理装置の使用者は、情報コードの画像データや文字の画像データを通常の手順でメモリデバイスに書き込むだけで、情報コードに対応した文字の画像データにデコード(復号)したり、文字に対応した情報コードの画像データにエンコード(符号化)したりできる。したがって、このようなデコード部やエンコード部を実現するプログラムを当該情報処理装置にインストールしたり、またインストールに伴うCD-ROMドライブ装置等やハードディスクに空き容量等を確保したりする必要がないので、情報コードや文字に関する情報処理を容易に提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下、本発明のメモリデバイスの実施形態について図を参照して説明する。まず、本実施形態に係るメモリデバイス20の構成を図1に基づいて説明する。なお、図1には、メモリデバイス20の構成を示すブロック図が示されている。
【0027】
図1に示すように、メモリデバイス20は、主に、接続端子21、第1制御回路22、第1メモリ23、第2制御回路24、マイクロプロセッサ25、第2メモリ26、電源回路27等により構成されている。
【0028】
接続端子21は、図略のハウジングから露出して後述するように、情報処理装置(例えばPDA30;図2参照)と電気信号のやりとりを可能にする物理インタフェースで、例えば、PCMCIAインタフェースと機械的および電気的に準拠した仕様で68ピンで構成されるものである。この68ピンには、例えば、アドレス情報(Adr)として26ビット、データ情報(Dat)として16ビット、がそれぞれ割り付けられており、また、制御情報(Con1、Con2)としてそれぞれ1ビット分、割り付けられている。なお、本実施形態では、汎用インタフェースの一例として、PCMCIAインタフェースを適用するが、情報処理装置一般において汎用されているインタフェースであれば、このほか、USBインタフェース、コンパクトフラッシュインタフェース、SDメモリカードインタフェース、miniSD(登録商標)カードインタフェース等であっても良い。
【0029】
第1制御回路22は、接続端子21を介して接続される情報処理装置と第1メモリ23との間に介在して、情報処理装置からの第1メモリ23へのデータの書き込みや第1メモリ23から情報処理装置へのデータの読み出しを制御し得る制御回路で、接続端子21との間で、アドレスバスAdr、データバスDat、制御バスCon1、Con2がそれぞれ接続されているとともに、第1メモリ23との間においても、アドレスバスAdr、データバスDat、制御バスCon1、Con2でそれぞれ接続されている。
【0030】
第1メモリ23は、半導体記憶装置で、例えば、EEPROMやDRAM等がこれに相当する。この第1メモリ23には、前述したように、第1制御回路22とアドレスバスAdrやデータバスDatでそれぞれ接続されているほか、第2制御回路24との間においてもアドレスバスAdr、データバスDatや制御バスCon1、Con2でそれぞれバス接続されている。なお、図1では、図面表現の便宜上、第1メモリ23に対して第1制御回路22と第2制御回路24との双方から個別のバスにより接続されているように表現されているが、実際には、これらはそれぞれ同一のバスで接続されている。そのため、第1制御回路22と第2制御回路24との間でバス競合が発生しないように別途設けられる制御バスCon3を介して接続される両者間では、第1メモリ23に対するアクセス制御がされている。
【0031】
第2制御回路24は、第1メモリ23と第2制御回路24との間に介在する制御回路で、第1メモリ23との間で、アドレスバスAdr、データバスDat、制御バスCon1、Con2がそれぞれ接続されているとともに、マイクロプロセッサ25との間においても、アドレスバスAdr、データバスDat、制御バスCon1、Con2でそれぞれ接続されている。
【0032】
マイクロプロセッサ25は、中央演算処理装置やキャッシュメモリ装置等を含む演算処理装置で、次に説明する第2メモリ26を主記憶装置として算術論理演算等の情報処理を可能にするものである。このプロセッサ25には、前述した第2制御回路24がバス接続されているほか、同様に第2メモリ26にもアドレスバスAdr、データバスDat、制御バスCon1、Con2がそれぞれ接続されている。なお、図1では、図面表現の便宜上、プロセッサ25に対して第2制御回路24と第2メモリ26との双方から個別のバスにより接続されているように表現されているが、実際には、これらはそれぞれ同一のバスで接続されている。そのため、プロセッサ25では、第2制御回路24と第2メモリ26との間でバス競合が発生しないように、制御バスCon1、Con2を介してプロセッサ25に対するアクセス制御を行っている。
【0033】
第2メモリ26は、前述したプロセッサ25の主記憶装置に相当するもので、例えば、DRAMとEPROM(またはEEPROM)とにより構成されている。DRAMは、読み出しおよび書き込みが可能な半導体記憶装置で、主に、プロセッサ25が演算処理等を実行する際の作業領域や一時ファイルに使用される。一方、EPROMは、予め書き込まれたプログラムやデータ等を読み出すことを目的とする読出専用の半導体記憶装置で、本実施形態の場合、例えば、プロセッサ25の基本制御を行うプログラムや後述するデータ変換プログラム等が予め書き込まれている。なお、この第2メモリ26は、前述した第2制御回路24やプロセッサ25との間で、アドレスバスAdr、データバスDat、制御バスCon1、Con2がそれぞれ接続されている。
【0034】
電源回路27は、接続端子21を介して情報処理装置から供給される所定の直流電圧をプロセッサ25等に供給可能な電圧に、変換可能な定電圧レギュレータで、その出力は、図示されてはないが、第1制御回路22、第1メモリ23、第2制御回路24、プロセッサ25および第2メモリ26にそれぞれ接続されている。
【0035】
このように、接続端子21、第1制御回路22、第1メモリ23、第2制御回路24、プロセッサ25、第2メモリ26および電源回路27をそれぞれ構成することで、接続端子21を介して情報処理装置からメモリデバイス20に、画像データやテキストデータの書き込み要求や読み出し要求がある場合には、これらのデータは、第1メモリ23に書き込まれたり、第1メモリ23から読み出されたりするので、これらの間に介在する第1制御回路22がデータフロー制御を行う。具体的には、情報処理装置からデータの書き込みや読み出しの要求があると、第1制御回路22は、制御バスCon1、Con2を介して第1メモリ23に、書込要求信号または読出要求信号を送出し所定のタイミングで、情報処理装置から入力されたデータを第1メモリ23に書き込んだり、また第1メモリ23から読み出したデータを情報処理装置に出力する。
【0036】
これに対し、プロセッサ25から第1メモリ23に対し、画像データやテキストデータの書き込み要求や読み出し要求がある場合には、これらの間に介在する第2制御回路24がデータフロー制御を行う。具体的には、プロセッサ25からデータの書き込みや読み出しの要求があると、第2制御回路24は、制御バスCon1、Con2を介して第1メモリ23に、書込要求信号または読出要求信号を送出し所定のタイミングで、情報処理装置から入力されたデータを第1メモリ23に書き込んだり、また第1メモリ23から読み出したデータをプロセッサ25に出力する。なお、前述したように、第1制御回路22と第2制御回路24との間には、制御バスCon3が接続されているので、この制御バスCon3を介して、第1メモリ23に対する排他制御等のアクセス制御が行われている。
【0037】
次に、このように構成されるメモリデバイス20を実装可能なPDA30の構成を図2を参照して説明する。図2に示すように、PDA30は、マイクロプロセッサ31を中心に、メインメモリ32、操作キー33、表示器34、外部記憶インタフェース35、外部通信インタフェース36、電源制御部37、デジタルカメラ部40、バッテリ50等から構成されており、デジタルカメラ部40は、さらに、撮像制御部41、照明部42、シャッタスイッチ43、結像レンズ44、撮像素子45、増幅部46、画像メモリ47等により構成されている。
【0038】
即ち、マイクロプロセッサ31は、メインメモリ32、操作キー33、表示器34、外部記憶インタフェース35、外部通信インタフェース36、電源制御部37、撮像制御部41および画像メモリ47に接続されており、情報処理装置として機能可能に構成されている。メインメモリ32は主記憶装置として、操作キー33は入力装置として、表示器34や外部通信インタフェース36は出力装置として、それぞれ機能し、また外部記憶インタフェース35はメモリデバイス20に対する入出力インタフェースとして、さらに画像メモリ47はデジタルカメラ部40に対する入力バッファとして、それぞれ機能する。
【0039】
デジタルカメラ部40は、撮像制御部41を中心に構成されており、シャッタスイッチ43がオンされると、照明部42から被写体に向けて照明光が照射される。すると、これとほぼ同時に結像レンズ44を介して入射する入射光を撮像素子45が受光して画像信号を出力するので、この画像信号を増幅部46を介して撮像制御部41が取得し所定の情報処理を施した後、画像メモリ47に転送する。このような撮像処理は、シャッタスイッチ43のオンをトリガに行われるものであるが、撮像制御部41はマイクロプロセッサ31との間で、連携して処理を行う必要があるので、マイクロプロセッサ31との間で制御情報をやりとり可能にマイクロプロセッサ31に接続されている。
【0040】
このようなPDA30にメモリデバイス20を実装した後、PDA30からメモリデバイス20に画像データやテキストデータを書き込むことで、メモリデバイス20では、次に説明するような情報処理を行う。本実施形態では、データ変換プログラムの例として、第1の例(図3、図4)、第2の例(図5、図6)および第3の例(図7、図8)を例示しているので、以下、順番に説明する。なお、以下説明する各処理の例では、便宜上、情報コードの画像データをJPEGファイル、文字の画像データをTIFFファイルとして説明するが、これとは逆に、情報コードの画像データをTIFFファイル、文字の画像データをJPEGファイルとして何ら問題はない。
【0041】
まず、データ変換プログラムの第1の例による処理の流れを図3および図4を参照して説明する。なお、図3には、データ変換プログラムの第1の例による処理の流れがフローチャートにより示されており、図4には、当該第1の例によるプログラムの機能概要が説明図により表されている。
【0042】
図3に示すように、データ変換プログラムの第1の例による処理では、まずステップS101により、画像データ書込領域に情報コードの画像データが存在するか否かを判断する処理が行われる。具体的には、図4に示すように、画像データ書込領域としてのフォルダαに、任意の情報コードの画像データとしてのJPEGファイル(拡張子jpg)が存在するか否かを判断する。これにより、JPEGファイルが存在すると判断された場合には(S101;Yes)、続くステップS103に処理を移行し、JPEGファイルが存在しないと判断された場合には(S101;No)、テキストデータに変換する対象が存在しないので、ステップS113に処理を移行する。
【0043】
ステップS103では画像データ読出処理が行われる。この処理は、画像データ書込領域に存在する情報コードの画像データを読み出す処理で、図4に示す例では、JPEGファイルであるxxx.jpg を読み出す。なお、この処理は、特許請求の範囲に記載の「画像データ読出手段」に相当し得るものである。
【0044】
ステップS103により画像データが読み出されると、次に、ステップS105により対応するテキストデータがテキストデータ読出領域に存在しないか否かを判断する処理が行われる。図4に示す例では、テキストデータ読出領域としてのフォルダβに、対応するテキストデータのファイル(拡張子txt)として、互いに対応関係にあるものが存在しないか否か、例えば、JPEGファイルであるxxx.jpg と対応関係にあるファイル名称が付与されたxxx.txt のテキストファイルが存在しないか否かを判断する。
【0045】
そして、対応するテキストデータがテキストデータ読出領域に存在しないと判断された場合には(S105;Yes)、続くステップS107に処理を移行し、存在すると判断された場合には(S105;No)、対応するテキストデータが既に存在するので、ステップS113に処理を移行する。これにより、同じ情報コードに対応するテキストデータを生成するといった重複処理を防止でき、処理の無駄を省くことが可能となる。
【0046】
続くステップS107では画像データ解読処理が行われる。この処理は、ステップS103により読み出された情報コードの画像データを所定の解析アルゴリズムにより解読する処理で、図4に示す例では、xxx.jpg の画像データを解析する。そして、解析した結果(例えばバイナリデータ)を第2メモリ26の作業領域に格納することで、次のステップS109によるテキストデータ生成処理が当該解析結果を参照できるようにする。
【0047】
ステップS109では、テキストデータ生成処理が行われる。この処理は、ステップS107により解析された結果に基づいて、対応するテキストデータを生成するもので、図4に示す例では、所定領域に格納されたバイナリデータに基づいてxxx.txt のテキストデータを生成する。なお、ステップS105、S107、S109による各処理は、特許請求の範囲に記載の「復号手段」に相当し得るものである。
【0048】
続くステップS111ではテキストデータ書込処理が行われる。この処理は、ステップS109により生成されたテキストデータをテキストファイルとしてテキストデータ読出領域に書き込むので、図4に示す例では、画像データの名称(xxx.jpg )とテキストデータの名称(xxx.txt )との双方に共通して含まれるデータ名称(xxx )を付与する。これにより、画像データとテキストデータとを相互に関連づけることができるので、前述したステップS105のように、容易に対応関係を把握可能となる。なお、この処理は、特許請求の範囲に記載の「テキストデータ書込手段」に相当し得るものである。また、ステップS103、S105、S107、S109、S111による各処理を実現するプロセッサ25や第2メモリ26等による情報処理手段は、特許請求の範囲に記載の「デコード部」に相当し得るものである。
【0049】
次に、ステップS113により、テキストデータ書込領域にテキストデータが存在するか否かを判断する処理が行われる。図4に示す例では、テキストデータ書込領域としてのフォルダγに任意のテキストデータとしてのテキストファイル(拡張子txt)が存在するか否かを判断する。これにより、テキストファイルが存在すると判断された場合には(S113;Yes)、続くステップS115に処理を移行し、テキストファイルが存在しないと判断された場合には(S113;No)、画像データに変換する対象が存在しないので、本第1の例による処理を終了する。
【0050】
ステップS115ではテキストデータ読出処理が行われる。この処理は、テキストデータ書込領域に存在するテキストデータを読み出す処理で、図4に示す例では、テキストファイルであるyyy.txt を読み出す。なお、この処理は、特許請求の範囲に記載の「テキストデータ読出手段」に相当し得るものである。
【0051】
ステップS115によりテキストデータが読み出されると、次に、ステップS117により対応する情報コードの画像データが画像データ読出領域に存在しないか否かを判断する処理が行われる。図4に示す例では、画像データ読出領域としてのフォルダδに対応する情報コードの画像データのファイル(拡張子jpg)として、互いに対応関係にあるものが存在しないか否か、例えば、テキストファイルであるyyy.txt と対応関係にあるファイル名称が付与されたyyy.jpg の画像データファイルが存在しないか否かを判断する。
【0052】
そして、対応する情報コードの画像データが画像データ読出領域に存在しないと判断された場合には(S117;Yes)、続くステップS119に処理を移行し、存在すると判断された場合には(S117;No)、対応する情報コードの画像データが既に存在するので、本第1の例による処理を終了する。これにより、同じテキストデータに対応する情報コードの画像データを生成するといった重複処理を防止でき、処理の無駄を省くことが可能となる。
【0053】
続くステップS119では画像データ生成処理が行われる。この処理は、ステップS115によりテキストデータが読み出されたテキストデータに基づいて、対応する情報コードの画像データを生成するもので、図4に示す例では、yyy.txt のテキストデータに基づいて情報コードの画像データを生成する。なお、ステップS117、S119による各処理は、特許請求の範囲に記載の「復号化手段」に相当し得るものである。
【0054】
続くステップS121では画像データ書込処理が行われる。この処理は、ステップS119により生成された情報コードの画像データを画像データのファイルとして画像データ読出領域に書き込むので、図4に示す例では、テキストデータの名称(yyy.txt )と画像データの名称(yyy.jpg )との双方に共通して含まれるデータ名称(yyy )を付与する。これにより、テキストデータと画像データとを相互に関連づけることができるので、前述したステップS117のように、容易に対応関係を把握可能となる。ステップS121による画像データ書込処理が終了すると、データ変換プログラムの第1の例による一連の処理が終了する。なお、このステップS121による処理は、特許請求の範囲に記載の「画像データ書込手段」に相当し得るものである。また、ステップS115、S117、S119、S121による各処理を実現するプロセッサ25や第2メモリ26等による情報処理手段は、特許請求の範囲に記載の「エンコード部」に相当し得るものである。
【0055】
このように本実施形態に係るメモリデバイス20によると、データ変換プログラム(第1の例)による情報処理によって、例えば、PDA30からPCMCIA等の汎用インタフェースを介して第1メモリ23のフォルダαに情報コードの画像データ(xxx.jpg )が書き込まれると、マイクロプロセッサ25、第2メモリ26は、この画像データ(xxx.jpg )により表される情報コードを復号しテキストデータ(xxx.txt )として第1メモリ23のフォルダβに書き込むので、当該PDA30は、このフォルダβに書き込まれたテキストデータ(xxx.txt )を汎用インタフェースを介して読み出すことができる。
【0056】
また、PDA30からPCMCIA等の汎用インタフェースを介してフォルダγにテキストデータ(yyy.txt )が書き込まれると、マイクロプロセッサ25、第2メモリ26は、このテキストデータ(yyy.txt )を符号化し情報コードの画像データ(yyy.jpg )としてフォルダδに書き込むので、当該PDA30は、このフォルダδに書き込まれた情報コードの画像データ(yyy.jpg )を汎用インタフェースを介して読み出すことができる。
【0057】
つまり、PDA30の使用者は、画像データやテキストデータを通常の手順でメモリデバイス20に書き込むだけで、情報コードのデコード(復号)やエンコード(符号化)ができる。したがって、このようなデータ変換プログラムを当該PDA30にインストールしたり、またインストールに伴うCD-ROMドライブ装置等やハードディスクに空き容量等を確保したりする必要がないので、情報コードに関する情報処理を容易に提供することができる。
【0058】
また、本実施形態に係るメモリデバイス20では、フォルダαから読み出した情報コードの画像データ(xxx.jpg )に対応するテキストデータ(xxx.txt )がフォルダβに既に存在している場合には(S105;No)、当該画像データ(xxx.jpg )により表される情報コードを復号することなく、当該情報コードに記録された情報をテキストデータ(xxx.txt )として生成することもないので、同じテキストデータ(xxx.txt )を生成するといった重複処理を防止することができる。同様に、フォルダγから読み出したテキストデータ(yyy.txt )に対応する情報コードの画像データ(yyy.jpg )がフォルダδに既に存在している場合には(S117;No)、当該テキストデータ(yyy.txt )を情報コードに符号化することなく、当該情報コードの画像データ(yyy.jpg )を生成することもないので、同じ情報コードの画像データ(yyy.jpg )を生成するといった重複処理を防止することができる。したがって、処理の無駄を省いた情報コードに関する情報処理を容易に提供することができる。
【0059】
次に、データ変換プログラムの第2の例による処理の流れを図5および図6を参照して説明する。なお、図5には、データ変換プログラムの第2の例による処理の流れがフローチャートにより示されており、図6には、当該第2の例によるプログラムの機能概要が説明図により表されている。
【0060】
図5に示すように、データ変換プログラムの第2の例による処理では、まずステップS201により、画像データ書込領域に文字の画像データが存在するか否かを判断する処理が行われる。具体的には、図6に示すように、画像データ書込領域としてのフォルダαに、任意の文字の画像データとしてのTIFFファイル(拡張子tif)が存在するか否かを判断する。これにより、TIFFファイルが存在すると判断された場合には(S201;Yes)、続くステップS203に処理を移行し、TIFFファイルが存在しないと判断された場合には(S201;No)、テキストデータに変換する対象が存在しないので、ステップS213に処理を移行する。
【0061】
ステップS203では画像データ読出処理が行われる。この処理は、画像データ書込領域に存在する文字の画像データを読み出す処理で、図6に示す例では、TIFFファイルであるuuu.tif を読み出す。なお、この処理は、特許請求の範囲に記載の「文字画像データ読出手段」に相当し得るものである。
【0062】
ステップS203により画像データが読み出されると、次に、ステップS205により対応するテキストデータがテキストデータ読出領域に存在しないか否かを判断する処理が行われる。図6に示す例では、テキストデータ読出領域としてのフォルダβに、対応するテキストデータのファイル(拡張子txt)として、互いに対応関係にあるものが存在しないか否か、例えば、TIFFファイルであるuuu.tif と対応関係にあるファイル名称が付与されたuuu.txt のテキストファイルが存在しないか否かを判断する。
【0063】
そして、対応するテキストデータがテキストデータ読出領域に存在しないと判断された場合には(S205;Yes)、続くステップS207に処理を移行し、存在すると判断された場合には(S205;No)、対応するテキストデータが既に存在するので、ステップS213に処理を移行する。これにより、同じ文字に対応するテキストデータを生成するといった重複処理を防止でき、処理の無駄を省くことが可能となる。
【0064】
続くステップS207では画像データ解読処理が行われる。この処理は、ステップS203により読み出された文字の画像データを所定の解析アルゴリズムにより解読する処理で、図6に示す例では、uuu.tif の画像データを解析する。そして、解析した結果(例えばバイナリデータ)を第2メモリ26の作業領域に格納することで、次のステップS209によるテキストデータ生成処理が当該解析結果を参照できるようにする。
【0065】
ステップS209では、テキストデータ生成処理が行われる。この処理は、ステップS207により解析された結果に基づいて、対応するテキストデータを生成するもので、図6に示す例では、所定領域に格納されたバイナリデータに基づいてuuu.txt のテキストデータを生成する。なお、ステップS205、S207、S209による各処理は、特許請求の範囲に記載の「文字認識手段」に相当し得るものである。
【0066】
続くステップS211ではテキストデータ書込処理が行われる。この処理は、ステップS209により生成されたテキストデータをテキストファイルとしてテキストデータ読出領域に書き込むので、図6に示す例では、画像データの名称(uuu.tif )とテキストデータの名称(uuu.txt )との双方に共通して含まれるデータ名称(uuu )を付与する。これにより、画像データとテキストデータとを相互に関連づけることができるので、前述したステップS205のように、容易に対応関係を把握可能となる。なお、この処理は、特許請求の範囲に記載の「テキストデータ書込手段」に相当し得るものである。また、ステップS203、S205、S207、S209、S211による各処理を実現するプロセッサ25や第2メモリ26等による情報処理手段は、特許請求の範囲に記載の「デコード部」に相当し得るものである。
【0067】
次に、ステップS213により、テキストデータ書込領域にテキストデータが存在するか否かを判断する処理が行われる。図6に示す例では、テキストデータ書込領域としてのフォルダγに任意のテキストデータとしてのテキストファイル(拡張子txt)が存在するか否かを判断する。これにより、テキストファイルが存在すると判断された場合には(S213;Yes)、続くステップS215に処理を移行し、テキストファイルが存在しないと判断された場合には(S213;No)、画像データに変換する対象が存在しないので、本第2の例による処理を終了する。
【0068】
ステップS215ではテキストデータ読出処理が行われる。この処理は、テキストデータ書込領域に存在するテキストデータを読み出す処理で、図6に示す例では、テキストファイルであるvvv.txt を読み出す。なお、この処理は、特許請求の範囲に記載の「テキストデータ読出手段」に相当し得るものである。
【0069】
ステップS215によりテキストデータが読み出されると、次に、ステップS217により対応する文字の画像データが画像データ読出領域に存在しないか否かを判断する処理が行われる。図6に示す例では、画像データ読出領域としてのフォルダδに対応する文字の画像データのファイル(拡張子jpg)として、互いに対応関係にあるものが存在しないか否か、例えば、テキストファイルであるvvv.txt と対応関係にあるファイル名称が付与されたvvv.tif の画像データファイルが存在しないか否かを判断する。
【0070】
そして、対応する文字の画像データが画像データ読出領域に存在しないと判断された場合には(S217;Yes)、続くステップS219に処理を移行し、存在すると判断された場合には(S217;No)、対応する文字の画像データが既に存在するので、本第1の例による処理を終了する。これにより、同じテキストデータに対応する文字の画像データを生成するといった重複処理を防止でき、処理の無駄を省くことが可能となる。
【0071】
続くステップS219では画像データ生成処理が行われる。この処理は、ステップS215によりテキストデータが読み出されたテキストデータに基づいて、対応する文字の画像データを生成するもので、図6に示す例では、vvv.txt のテキストデータに基づいて文字の画像データを生成する。なお、ステップS217、S219による各処理は、特許請求の範囲に記載の「文字画像データ生成手段」に相当し得るものである。
【0072】
続くステップS221では画像データ書込処理が行われる。この処理は、ステップS219により生成された文字の画像データを画像データのファイルとして画像データ読出領域に書き込むので、図6に示す例では、テキストデータの名称(vvv.txt )と画像データの名称(vvv.tif )との双方に共通して含まれるデータ名称(vvv )を付与する。これにより、テキストデータと画像データとを相互に関連づけることができるので、前述したステップS217のように、容易に対応関係を把握可能となる。ステップS221による画像データ書込処理が終了すると、データ変換プログラムの第2の例による一連の処理が終了する。なお、このステップS221による処理は、特許請求の範囲に記載の「画像データ書込手段」に相当し得るものである。また、ステップS215、S217、S219、S221による各処理を実現するプロセッサ25や第2メモリ26等による情報処理手段は、特許請求の範囲に記載の「エンコード部」に相当し得るものである。
【0073】
このように本実施形態に係るメモリデバイス20によると、データ変換プログラム(第2の例)による情報処理によって、例えば、PDA30からPCMCIA等の汎用インタフェースを介して第1メモリ23のフォルダαに文字の画像データ(uuu.tif )が書き込まれると、マイクロプロセッサ25、第2メモリ26は、この文字の画像データ(uuu.tif )に対する文字認識を実行しテキストデータ(uuu.txt )として生成し第1メモリ23のフォルダβに書き込むので、当該PDA30は、このフォルダβに書き込まれたテキストデータ(uuu.txt )を汎用インタフェースを介して読み出すことができる。
【0074】
また、PDA30からPCMCIA等の汎用インタフェースを介してフォルダγにテキストデータ(vvv.txt )が書き込まれると、マイクロプロセッサ25、第2メモリ26は、このテキストデータ(vvv.txt )を当該文字の画像データ(vvv.tif )として生成しフォルダδに書き込むので、当該PDA30は、このフォルダδに書き込まれた文字の画像データ(vvv.tif )を汎用インタフェースを介して読み出すことができる。
【0075】
つまり、PDA30の使用者は、画像データやテキストデータを通常の手順でメモリデバイス20に書き込むだけで、文字のデコード(文字認識)やエンコード(文字画像データの生成)ができる。したがって、このようなデータ変換プログラムを当該PDA30にインストールしたり、またインストールに伴うCD-ROMドライブ装置等やハードディスクに空き容量等を確保したりする必要がないので、文字に関する情報処理を容易に提供することができる。
【0076】
また、本実施形態に係るメモリデバイス20では、フォルダαから読み出した文字の画像データ(uuu.tif )に対応するテキストデータ(uuu.txt )がフォルダβに既に存在している場合には(S205;No)、当該画像データ(uuu.tif )に対する文字認識を実行することなく、テキストデータ(uuu.txt )を生成することもないので、同じテキストデータ(uuu.txt )を生成するといった重複処理を防止することができる。同様に、フォルダγから読み出したテキストデータ(vvv.txt )に対応する文字の画像データ(vvv.tif )がフォルダδに既に存在している場合には(S217;No)、当該テキストデータ(vvv.txt )が表す文字を当該文字の画像データ(vvv.tif )として生成することがないので、同じ文字の画像データ(vvv.tif )を生成するといった重複処理を防止することができる。したがって、処理の無駄を省いた文字に関する情報処理を容易に提供することができる。
【0077】
続いて、データ変換プログラムの第3の例による処理の流れを図7および図8を参照して説明する。なお、図7には、データ変換プログラムの第3の例による処理の流れがフローチャートにより示されており、図8には、当該第3の例によるプログラムの機能概要が説明図により表されている。
【0078】
このデータ変換プログラムの第3の例による処理は、これまでに説明した第1、第2の例による処理を組み合わせて構成しているので、図7において、図3の処理ステップや図5の処理ステップと実質的に同一の構成部分には同一符号を付して説明を簡略化する。
【0079】
図7に示すように、データ変換プログラムの第3の例による処理では、まずステップS101、S103により、画像データ書込領域に情報コードの画像データが存在した場合には(S101;Yes)、画像データ読出処理により情報コードの画像データを読み出す。そして、ステップS301により、対応する文字の画像データが画像データ読出領域に存在しないか否かを判断する処理が行われる。図8に示す例では、画像データ読出領域としてのフォルダδに、対応する文字の画像データのファイル(拡張子tif)として、互いに対応関係にあるものが存在しないか否か、例えば、JPEGファイルであるxxx.jpg と対応関係にあるファイル名称が付与されたxxx.tif の画像データファイルが存在しないか否かを判断する。なお、ステップ103による処理は、特許請求の範囲に記載の「画像データ読出手段」に相当し得るものである。
【0080】
そして、対応する文字の画像データが画像データ読出領域に存在しないと判断された場合には(S301;Yes)、続くステップS107に処理を移行し、存在すると判断された場合には(S301;No)、対応する文字の画像データが既に存在するので、ステップS201に処理を移行する。これにより、同じ情報コードに対応する文字の画像データを生成するといった重複処理を防止でき、処理の無駄を省くことが可能となる。
【0081】
続くステップS107では画像データ解読処理が行われ、さらにステップS109ではテキストデータ生成処理が行われる。これにより、情報コードの画像データに対応するテキストデータが生成されるので、続くステップS219では、このテキストデータに基づいて、対応する文字の画像データを生成する。図8に示す例では、デコード部から出力されたxxx.txt のテキストデータに基づいて文字生成部が文字の画像データを生成する。なお、ステップS107、S109による各処理は、特許請求の範囲に記載の「復号手段」に相当し得るものである。また、ステップS219による処理は、特許請求の範囲に記載の「文字画像データ生成手段」に相当し得るものである。
【0082】
そして、次のステップS211により画像データ書込処理が行われると、フォルダδに文字の画像データ(xxx.tif )が書き込まれる。ここでも、情報コードの画像データの名称(xxx.jpg )と文字の画像データの名称(xxx.tif )との双方に共通して含まれるデータ名称(xxx )を付与することで、両者の容易に対応関係を把握可能にしている。なお、この処理は、特許請求の範囲に記載の「文字画像データ書込手段」に相当し得るものである。また、ステップS107、S109による各処理を実現するプロセッサ25や第2メモリ26等による情報処理手段は、特許請求の範囲に記載の「デコード部」に相当し得るもので、またステップS219、S211による各処理を実現するプロセッサ25や第2メモリ26等による情報処理手段は、特許請求の範囲に記載の「文字生成部」に相当し得るものである。
【0083】
次に、ステップS201、S203により、画像データ書込領域に文字の画像データが存在した場合には(S201;Yes)、画像データ読出処理により文字の画像データを読み出す。そして、ステップS303により、対応する情報コードの画像データが画像データ読出領域に存在しないか否かを判断する処理が行われる。図8に示す例では、画像データ読出領域としてのフォルダδに、対応する情報コードの画像データのファイル(拡張子jpg)として、互いに対応関係にあるものが存在しないか否か、例えば、TIFFファイルであるuuu.tif と対応関係にあるファイル名称が付与されたuuu.jpg の画像データファイルが存在しないか否かを判断する。なお、ステップ203による処理は、特許請求の範囲に記載の「文字画像データ読出手段」に相当し得るものである。
【0084】
そして、対応する情報コードの画像データが画像データ読出領域に存在しないと判断された場合には(S303;Yes)、続くステップS207に処理を移行し、存在すると判断された場合には(S303;No)、対応する情報コードの画像データが既に存在するので、情報コードの画像データに変換する対象が存在しないので、本第3の例による処理を終了する。これにより、同じ文字に対応する情報コードの画像データを生成するといった重複処理を防止でき、処理の無駄を省くことが可能となる。
【0085】
続くステップS207では画像データ解読処理が行われ、さらにステップS209ではテキストデータ生成処理が行われる。これにより、文字の画像データに対応するテキストデータが生成されるので、続くステップS119では、このテキストデータに基づいて、対応する情報コードの画像データを生成する。図8に示す例では、文字認識部から出力されたuuu.txt のテキストデータに基づいてエンコード部が情報コードの画像データを生成する。なお、ステップS207、S209による各処理は、特許請求の範囲に記載の「文字認識手段」に相当し得るものである。また、ステップS119による処理は、特許請求の範囲に記載の「符号化手段」に相当し得るものである。
【0086】
そして、次のステップS121により画像データ書込処理が行われると、フォルダδに情報コードの画像データ(uuu.jpg )が書き込まれる。ここでも、文字の画像データの名称(uuu.tif )と情報コードの画像データの名称(uuu.jpg )との双方に共通して含まれるデータ名称(uuu )を付与することで、両者の容易に対応関係を把握可能にしている。なお、この処理は、特許請求の範囲に記載の「画像データ書込手段」に相当し得るものである。また、ステップS207、S209による各処理を実現するプロセッサ25や第2メモリ26等による情報処理手段は、特許請求の範囲に記載の「文字認識部」に相当し得るもので、またステップS119、S121による各処理を実現するプロセッサ25や第2メモリ26等による情報処理手段は、特許請求の範囲に記載の「エンコード部」に相当し得るものである。
【0087】
このように本実施形態に係るメモリデバイス20によると、データ変換プログラム(第3の例)による情報処理によって、例えば、PDA30からPCMCIA等の汎用インタフェースを介して第1メモリ23のフォルダαに情報コードの画像データ(xxx.jpg )が書き込まれると、マイクロプロセッサ25、第2メモリ26は、この画像データ(xxx.jpg )により表される情報コードをテキストデータ(xxx.txt )として復号し、さらにこのテキストデータ(xxx.txt )が表す文字を当該文字の画像データ(xxx.tif )として生成し第1メモリ23のフォルダδに書き込むので、当該PDA30は、このフォルダδに書き込まれた文字の画像データ(xxx.tif )を汎用インタフェースを介して読み出すことができる。また、PDA30からPCMCIA等の汎用インタフェースを介してフォルダαに文字の画像データ(uuu.tif )が書き込まれると、マイクロプロセッサ25、第2メモリ26は、この文字の画像データ(uuu.tif )に対する文字認識を実行しテキストデータ(uuu.txt )として生成し、さらにこのテキストデータ(uuu.txt )を符号化し情報コードの画像データ(uuu.jpg )としてフォルダδに書き込むので、当該PDA30は、このフォルダδに書き込まれた情報コードの画像データ(uuu.jpg )を汎用インタフェースを介して読み出すことができる。
【0088】
つまり、PDA30の使用者は、情報コードの画像データや文字の画像データを通常の手順でメモリデバイス20に書き込むだけで、情報コードに対応した文字の画像データにデコード(復号)したり、文字に対応した情報コードの画像データにエンコード(符号化)したりできる。したがって、このようなデータ変換プログラムを当該PDA30にインストールしたり、またインストールに伴うCD-ROMドライブ装置等やハードディスクに空き容量等を確保したりする必要がないので、情報コードに関する情報処理を容易に提供することができる。
【0089】
なお、上述した実施形態では、画像データやテキストデータをファイルという概念で操作可能に構成したが、本発明では、これに限られることはなく、例えば、第1メモリ23の記憶空間に単に配置されたシーケンシャル、ランダム等の各種データ構造によるデータ列でも、前述と同様の作用・効果を得ることができる。
【0090】
また、上述した実施形態では、画像データやテキストデータをフォルダという概念でデータの種類ごとにまとめて操作可能に構成したが、本発明では、これに限られることはなく、例えば、フォルダに代えてディレクトリィという概念でまとめても良いし、またこのような概念でまとめることを必須するものでもない。さらに、同一フォルダにデータの種類ごとにまとめることを必須するものでもない。
【0091】
さらに、上述した実施形態では、画像データとしてJPEG形式やTIFF形式のものを例示したが、本発明では、これに限られることはなく、例えば、ビットマップ形式(拡張子bmp)やgif形式(拡張子gif)等、またこれら以外の形式によるファイルでも前述と同様の作用・効果を得ることができる。また、テキストデータとして標準的なテキスト形式(拡張子txt)のものを例示したが、これに限られることはなく、例えば、リッチテキスト形式(拡張子rtf)ファイル等、またこれら以外の形式によるファイルでも前述と同様の作用・効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0092】
【図1】本発明の実施形態に係るメモリデバイスの構成を示すブロック図である。
【図2】デジタルカメラ付きのPDAの構成を示すブロック図である。
【図3】本実施形態に係るメモリデバイスの第2メモリに格納されるデータ変換プログラムの第1の例による処理の流れを示すフローチャートである。
【図4】図3に示すプログラムの機能概要を示す説明図である。
【図5】本実施形態に係るメモリデバイスの第2メモリに格納されるデータ変換プログラムの第2の例による処理の流れを示すフローチャートである。
【図6】図5に示すプログラムの機能概要を示す説明図である。
【図7】本実施形態に係るメモリデバイスの第2メモリに格納されるデータ変換プログラムの第3の例による処理の流れを示すフローチャートである。
【図8】図7に示すプログラムの機能概要を示す説明図である。
【符号の説明】
【0093】
20…メモリデバイス
21…接続端子
22…第1制御回路
23…第1メモリ(半導体メモリ装置)
24…第2制御回路
25…マイクロプロセッサ
26…第2メモリ
27…電源回路
30…PDA(情報処理装置)
α…フォルダ(画像データ書込領域)
β…フォルダ(テキストデータ読出領域)
γ…フォルダ(テキストデータ書込領域)
δ…フォルダ(画像データ読出領域)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
PCMCIAインタフェース、USBインタフェース、コンパクトフラッシュ(登録商標)インタフェース、SDメモリカードインタフェース等の汎用インタフェースを介して情報処理装置から、データの書き込みおよび読み出しが可能な半導体メモリ装置を備えたメモリデバイスであって、
前記半導体メモリ装置に確保される画像データ書込領域に前記情報処理装置から前記汎用インタフェースを介して書き込まれた情報コードの画像データを当該画像データ書込領域から読み出す画像データ読出手段と、この画像データ読出手段により読み出された画像データにより表される情報コードを復号し当該情報コードに記録された情報をテキストデータとして生成する復号手段と、前記汎用インタフェースを介して前記情報処理装置から読み出し可能なテキストデータ読出領域に前記復号手段により生成されたテキストデータを書き込むテキストデータ書込手段と、を含むデコード部、
または、前記半導体メモリ装置に確保されるテキストデータ書込領域に前記情報処理装置から前記汎用インタフェースを介して書き込まれたテキストデータを当該テキストデータ書込領域から読み出すテキストデータ読出手段と、このテキストデータ読出手段により読み出されたテキストデータを前記情報コードに符号化し当該情報コードの画像データを生成する符号化手段と、前記汎用インタフェースを介して前記情報処理装置から読み出し可能な画像データ読出領域に前記符号化手段により生成された情報コードの画像データを書き込む画像データ書込手段と、を含むエンコード部、
のうち少なくとも一方を備えていることを特徴とするメモリデバイス。
【請求項2】
前記復号手段は、前記画像データ読出手段により読み出された情報コードの画像データに対応するテキストデータが前記テキストデータ読出領域に存在していない場合には、当該画像データにより表される情報コードを復号し当該情報コードに記録された情報をテキストデータとして生成し、
前記符号化手段は、前記テキストデータ読出手段により読み出されたテキストデータに対応する情報コードの画像データが前記画像データ読出領域に存在していない場合には、当該テキストデータを前記情報コードに符号化し当該情報コードの画像データを生成することを特徴とする請求項1記載のメモリデバイス。
【請求項3】
PCMCIAインタフェース、USBインタフェース、コンパクトフラッシュ(登録商標)インタフェース、SDメモリカードインタフェース等の汎用インタフェースを介して情報処理装置から、データの書き込みおよび読み出しが可能な半導体メモリ装置を備えたメモリデバイスであって、
前記半導体メモリ装置に確保される画像データ書込領域に前記情報処理装置から前記汎用インタフェースを介して書き込まれた文字の画像データを当該画像データ書込領域から読み出す文字画像データ読出手段と、この文字画像データ読出手段により読み出された文字の画像データに対する文字認識を実行してテキストデータを生成する文字認識手段と、前記汎用インタフェースを介して前記情報処理装置から読み出し可能なテキストデータ読出領域に前記文字認識手段により生成されたテキストデータを書き込むテキストデータ書込手段と、を含むデコード部、
または、前記半導体メモリ装置に確保されるテキストデータ書込領域に前記情報処理装置から前記汎用インタフェースを介して書き込まれたテキストデータを当該テキストデータ書込領域から読み出すテキストデータ読出手段と、このテキストデータ読出手段により読み出されたテキストデータが表す文字を当該文字の画像データとして生成する文字画像データ生成手段と、前記汎用インタフェースを介して前記情報処理装置から読み出し可能な画像データ読出領域に前記文字画像データ生成手段により生成された文字の画像データを書き込む画像データ書込手段と、を含むエンコード部、
のうち少なくとも一方を備えていることを特徴とするメモリデバイス。
【請求項4】
前記文字認識手段は、前記文字画像データ読出手段により読み出された文字の画像データに対応するテキストデータが前記テキストデータ読出領域に存在していない場合には、当該画像データに対する文字認識を実行してテキストデータを生成し、
前記文字画像データ生成手段は、前記テキストデータ読出手段により読み出されたテキストデータに対応する文字の画像データが前記画像データ読出領域に存在していない場合には、当該テキストデータが表す文字を当該文字の画像データとして生成することを特徴とする請求項3記載のメモリデバイス。
【請求項5】
前記テキストデータと前記画像データとが互いに対応関係にある場合には、それぞれの存在を相互に関連付け可能な関連情報を、前記テキストデータおよび前記画像データのそれぞれが備えることを特徴とする請求項2または4に記載のメモリデバイス。
【請求項6】
前記相互に関連付け可能な関連情報は、
前記テキストデータに付与され、前記テキストデータ書込領域または前記テキストデータ読出領域に格納される他のテキストデータと識別可能なテキストデータ名称と、前記画像データに付与され、前記画像データ書込領域または前記画像データ読出領域に格納される他の画像データと識別可能な画像データ名称と、の双方に共通して含まれるデータ名称であることを特徴とする請求項5記載のメモリデバイス。
【請求項7】
PCMCIAインタフェース、USBインタフェース、コンパクトフラッシュ(登録商標)インタフェース、SDメモリカードインタフェース等の汎用インタフェースを介して情報処理装置から、データの書き込みおよび読み出しが可能な半導体メモリ装置を備えたメモリデバイスであって、
前記半導体メモリ装置に確保される画像データ書込領域に前記情報処理装置から前記汎用インタフェースを介して書き込まれた情報コードの画像データを当該画像データ書込領域から読み出す画像データ読出手段と、この画像データ読出手段により読み出された画像データにより表される情報コードを復号し当該情報コードに記録された情報をテキストデータとして生成する復号手段と、この復号手段により生成された前記テキストデータが表す文字を当該文字の画像データとして生成する文字画像データ生成手段と、前記汎用インタフェースを介して前記情報処理装置から読み出し可能な画像データ読出領域に前記文字画像データ生成手段により生成された文字の画像データを書き込む文字画像データ書込手段と、を含むデコード部、
または、前記半導体メモリ装置に確保される画像データ書込領域に前記情報処理装置から前記汎用インタフェースを介して書き込まれた文字の画像データを当該画像データ書込領域から読み出す文字画像データ読出手段と、この文字画像データ読出手段により読み出された文字の画像データに対する文字認識を実行してテキストデータを生成する文字認識手段と、この文字認識手段により生成されたテキストデータを情報コードに符号化し当該情報コードの画像データを生成する符号化手段と、前記汎用インタフェースを介して前記情報処理装置から読み出し可能な画像データ読出領域に前記符号化手段により生成された情報コードの画像データを書き込む画像データ書込手段と、を含むエンコード部、
のうち少なくとも一方を備えていることを特徴とするメモリデバイス。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2007−141142(P2007−141142A)
【公開日】平成19年6月7日(2007.6.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−337120(P2005−337120)
【出願日】平成17年11月22日(2005.11.22)
【出願人】(501428545)株式会社デンソーウェーブ (1,155)
【Fターム(参考)】