メンバキーワード関係表示装置
【課題】着目する事項に対する最適な人間関係を表示し得る。
【解決手段】メンバキーワード関係表示装置1は、文書データからキーワードを抽出するメンバキーワード抽出部12と、キーワードに対応付けられたメンバをノードとし、各メンバに対応付けられたキーワードをノードラベルとして表示するとともに、各メンバ間に共通するキーワードが存する場合、各メンバに対応するノードをエッジで結び、この共通するキーワードをエッジラベルとして表示するメンバネットワーク表示部22とを備える。
【解決手段】メンバキーワード関係表示装置1は、文書データからキーワードを抽出するメンバキーワード抽出部12と、キーワードに対応付けられたメンバをノードとし、各メンバに対応付けられたキーワードをノードラベルとして表示するとともに、各メンバ間に共通するキーワードが存する場合、各メンバに対応するノードをエッジで結び、この共通するキーワードをエッジラベルとして表示するメンバネットワーク表示部22とを備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、着目する事項に対する最適な人間関係を表示し得るメンバキーワード関係表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、電子メールやウェブ上の情報から人間関係を抽出し、ネットワーク状に表示する技術が利用されている。これにより、人間関係分析もしくは関係ネットワーク分析が可能となり、組織内の人間関係を俯瞰することや、KnowWho検索をすることなどに応用されている。
【0003】
例えば、特許文献1や非特許文献1には、Web上の存在する研究者情報の人物名の共起の強さに基づき人間関係を抽出する技術が開示されている。抽出された関係には、共著関係である、同研究室である、などのラベルが付与される。
【0004】
また、特許文献2には、組織内のコミュニケーションの単語出現回数をコミュニケーション流量として、組織内のコミュニケーションをネットワーク化する技術が開示されている。この特許文献2に係る技術では、ユーザがクエリとして単語群もしくは自然文を指定した場合、指定に該当する分類のコミュニケーションネットワークを合成し、ユーザの指定に基づくコミュニケーションネットワークを出力する。
【0005】
また、特許文献3には、抽出された単語を利用して、人物間の関係にキーワードを付与する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2007−317238号公報
【特許文献2】特開2007−280000号公報
【特許文献3】特開平10−301905号公報
【非特許文献】
【0007】
【非特許文献1】松尾豊、他4名,「Web上の情報からの人間関係ネットワークの抽出」,人工知能学会論文誌,2005年,第20巻,第1E号,p.46−56
【非特許文献2】長尾、他2名,「日本語文献における重要語の自動抽出、情報処理」,1976年,第17巻,第2号,p.110−117
【非特許文献3】松尾豊、他1名,「語の共起の統計情報に基づく文書からのキーワード抽出アルゴリズム」,人工知能学会論文誌,2002年,第17巻,第3号,p.217−223
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上述した人間関係分析等に係る技術には以下の問題がある。
【0009】
第1の問題として、人物中心・キーワード中心のネットワークを横断的に俯瞰したり、操作したりすることができないという点が挙げられる。例えば、特許文献3に係る技術では、人物間の関係に対してキーワードを付与することによって、該当する2人が何について関係を持っているのかを表示するだけである。また、キーワードから人物を検索することのできるKnowWho検索や、文書集合に含まれるキーワードを表示する技術もあるが、これらも単純にネットワーク表示するだけである。
【0010】
第2の問題として、人間関係の規模が大きくなるとネットワークが複雑になり理解しにくいという点が挙げられる。換言すると、ユーザが知りたい関係がどこにあるのかが把握できないという問題がある。例えば、特許文献2に係る技術では、ユーザがキーワードを指定することによって限定的にネットワークを表示できるが、適切なキーワードをユーザが知っているとは限らない。また、人物に対する検索をすることは可能だが、それではユーザが把握している人間関係しか検索もしくは表示することができない。
【0011】
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、着目する事項に対する最適な人間関係を表示し得るメンバキーワード関係表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は上記課題を解決するために、メンバとキーワードとの関係を表示するメンバキーワード関係表示装置であって、文書データをメンバと対応付けて記憶する文書データ記憶手段と、文書データ記憶手段に記憶された文書データからキーワードを抽出し、該キーワードに対応付けられたメンバを抽出するメンバキーワード抽出手段と、メンバキーワード抽出手段によって抽出されたメンバとキーワードとを対応付けて記憶するメンバキーワード記憶手段と、メンバキーワード記憶手段に記憶されたメンバに基づき、各メンバをノードとし、該各メンバに対応付けられたキーワードをノードラベルとして表示するとともに、該各メンバ間に共通するキーワードが存する場合、該各メンバに対応するノードをエッジで結び、この共通するキーワードをエッジラベルとして表示するメンバネットワーク表示手段とを備えたメンバキーワード関係表示装置を提供する。
【0013】
<作用>
従って、本発明は以上のような手段を講じたことにより、文書データからキーワードを抽出するメンバキーワード抽出手段と、このキーワードに対応付けられたメンバをノードとし、各メンバに対応付けられたキーワードをノードラベルとして表示するとともに、各メンバ間に共通するキーワードが存する場合、各メンバに対応するノードをエッジで結び、この共通するキーワードをエッジラベルとして表示するメンバネットワーク表示手段とを備えているので、着目する事項に対する最適な人間関係を表示し得るメンバキーワード関係表示装置を提供することができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、着目する事項に対する最適な人間関係を表示することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るメンバキーワード関係表示装置1の構成を示す模式図である。
【図2】同実施形態に係る文書データ記憶部4の構成を示す模式図である。
【図3】同実施形態に係る関係データ記憶部5の構成を示す模式図である。
【図4】同実施形態に係る「文書キーワードテーブル」の構成を示す模式図である。
【図5】同実施形態に係る出力画面の構成を示す模式図である。
【図6】同実施形態に係るキーワード間相関算出部11の処理を説明するためのフローチャートである。
【図7】同実施形態に係るメンバキーワード抽出部12の処理を説明するためのフローチャートである。
【図8】同実施形態に係るメンバ間連結度算出部13の処理を説明するためのフローチャートである。
【図9】同実施形態に係るメンバ間キーワード抽出部14の処理を説明するためのフローチャートである。
【図10】同実施形態に係るメンバキーワード関係表示装置1の動作を説明するためのフローチャートである。
【図11】同実施形態に係るメンバキーワード関係表示装置1の画面遷移を示す模式図である。
【図12】同実施形態に係るメンバキーワード関係表示装置1の画面遷移を示す模式図である。
【図13】同実施形態に係るメンバキーワード関係表示装置1の画面遷移を示す模式図である。
【図14】同実施形態に係るメンバキーワード関係表示装置1の動作を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
【0017】
<第1の実施形態>
(メンバキーワード関係表示装置1の構成)
図1は本発明の第1の実施形態に係るメンバキーワード関係表示装置1の構成を示す模式図である。
【0018】
メンバキーワード関係表示装置1は、メンバとキーワードとの関係を表示するものであり、文書データ記憶部4・関係データ記憶部5・関係抽出部10・関係ネットワーク表示操作部20・メンバキーワード推薦部30を備えている。なお、メンバキーワード関係表示装置1は、ハードウェア構成とソフトウェア構成との組合せにより実現可能である。ソフトウェア構成は、予めコンピュータ読み取り可能な記憶媒体またはネットワークから得られた「メンバキーワード関係表示プログラム」がコンピュータのメモリにインストールされることにより、メンバキーワード関係表示装置1としての各機能を実現する。
【0019】
文書データ記憶部4は、文書データをメンバと対応付けた「文書データテーブルTA」を記憶するメモリである。「文書データテーブルTA」は、図2に示すように、複数のメンバと、文書データにおいて関係抽出部10でのキーワード抽出の対象となる、タイトルや本文などのテキストデータとを属性として有しているテーブル情報である。
【0020】
ここで、文書データの構造が、{文書ID,{メンバID1,メンバID2},{テキストデータ}}である場合、図2の2行目の文書データは、{d1,{m1,m2},{sss,xxxxx}}と表記される。本実施形態においては、文書データとして、電子メールのようなコミュニケーションデータを例にとって説明する。文書データとして、電子メールのデータを用いた場合には、メールの送信者(From)や受信者(To)といった人物間の関係が抽出されるとともに、人物間で送受信されたメールのテキスト情報から人物間の関係におけるキーワードが抽出される。なお、「文書データテーブルTA」は、複数のメンバと、テキストデータとを属性として持つデータであれば良いため、電子メールに限らず、ネットショッピングにおける商品の購入情報などでもよい。
【0021】
この場合は、商品の購入者を“メンバ”とし、商品名や商品の説明、商品に対するレビューやコメントなどを“テキストデータ”とすればよい。また、メンバとしての購入者が、電子メールの場合のように2メンバ(送信者、受信者)ではなく、3人以上でもよい。例えば、ある商品p1の購入者がA、B、Cの3人の場合、文書データの構造は{p1,{A,B,C},{商品名,説明}}となるが、これを、{p1,{A,B},{商品名,説明}}、{p1,{B,C},{商品名,説明}}、{p1,{A,C},{商品名,説明}}として2人物間における文書データに変換することで、図2の「文書データテーブルTA」と同様のデータ構造にすることができる。
【0022】
関係データ記憶部5は、図3に示すように、「キーワード間相関テーブルTB」・「メンバキーワードテーブルTC」・「メンバ間連結度テーブルTD」・「メンバ間キーワードテーブルTE」を記憶するメモリである。
【0023】
「キーワード間相関テーブルTB」は、2つのキーワード間の相関値coが対応付けられたテーブル情報である。ここで相関値coとは、2つのキーワード間の関係の強さを表す値であり、相関値coが大きいほど2つのキーワード間の関係は強い。このキーワード間相関テーブルTBは、後述するキーワード間相関算出部11により生成される。
【0024】
「メンバキーワードテーブルTC」は、後述するメンバキーワード抽出部12によって抽出されたメンバとキーワードとが対応付けられたテーブル情報である。
【0025】
「メンバ間連結度テーブルTD」は、2つのメンバ間の連結度strが対応付けられたテーブル情報である。ここで、連結度strとは、2つのメンバ間の関係の強さを表す値であり、連結度strが大きいほど2つのメンバ間の関係は強い。このメンバ間連結度テーブルTDは、後述するメンバ間連結度算出部13により生成される。
【0026】
「メンバ間キーワードテーブルTE」は、2つのメンバ間に共通するキーワードが各メンバと対応付けられたテーブル情報である。この「メンバ間キーワードテーブルTE」は、後述するメンバ間キーワード抽出部14により生成される。
【0027】
関係抽出部10は、キーワード間相関算出部11・メンバキーワード抽出部12・メンバ間連結度算出部13・メンバ間キーワード抽出部14を備えている。
【0028】
キーワード間相関算出部11は、キーワード間の相関値coを算出し、図3に示す「キーワード間相関テーブルTB」を生成するものである。具体的には、キーワード間相関算出部11は、文書データ記憶部4に記憶された文書データを取得し、各文書データに含まれるキーワードを抽出する。これにより、図4に示すように、文書IDに対応してキーワードが関連付けられた「文書キーワードテーブル」が中間データとして生成される。そして、キーワード間相関算出部11は、この文書キーワードテーブルをもとにキーワード間の相関値coを算出し、「キーワード間相関テーブルTB」を生成する。
【0029】
メンバキーワード抽出部12は、図3に示す「メンバキーワードテーブルTC」を生成するものである。具体的には、メンバキーワード抽出部12は、文書データ記憶部4に記憶された文書データから、各メンバを属性値として含む文書データを抽出する。それから、メンバキーワード抽出部12は、キーワード間相関算出部11によって生成された文書キーワードテーブルと対応付けることで、各メンバに対するキーワードを抽出し、「メンバキーワードテーブルTC」を生成する。
【0030】
メンバ間連結度算出部13は、図3に示す「メンバ間連結度テーブルTD」を生成するものである。具体的には、メンバ間連結度算出部13は、文書データ記憶部4に記憶された文書データから、2つのメンバが関連する文書(以下、「メンバ間に係る文書」ともいう)の文書データを抽出する。この際、メンバ間連結度算出部13は、2つのメンバに関連する文書データの数や、テキストデータ長などに基づく統計情報により、各メンバ間の連結度strを算出し、「メンバ間連結度テーブルTD」を生成する。
【0031】
メンバ間キーワード抽出部14は、図3に示す「メンバ間キーワードテーブルTE」を生成するものである。具体的には、メンバ間キーワード抽出部14は、文書データ記憶部4に記憶された文書データからメンバ間に係る文書を抽出し、さらにキーワード間相関算出部11によって生成された文書キーワードテーブルと対応付けることで、各メンバ間に対するキーワードを抽出し、「メンバ間キーワードテーブルTE」を生成する。
【0032】
関係ネットワーク表示操作部20は、関係ネットワーク操作部21・メンバネットワーク表示部22・キーワードネットワーク表示部23を備えている。この関係ネットワーク表示操作部20は、マウスやキーボード、ディスプレイ等により実現される。
【0033】
関係ネットワーク操作部21は、キーワードネットワーク表示部23に表示された各キーワードから任意の「特定キーワード」を選択する機能(特定キーワード選択手段)や、メンバネットワーク表示部22に表示された各メンバから任意の「特定メンバ」を選択する機能(特定メンバ選択手段)、特定キーワードのノードラベルから任意のメンバを「関連メンバ」として選択する機能(関連メンバ選択手段)、特定メンバのノードラベルから任意のキーワードを「関連キーワード」として選択する機能(関連キーワード選択手段)を有している。
【0034】
メンバネットワーク表示部22は、図5の画面221に示すように、メンバキーワードテーブルTCに記憶されたメンバに基づき、各メンバをノード222とし、該各メンバに対応付けられたキーワードをノードラベル223として表示する。ここで、メンバネットワーク表示部22は、「メンバ間キーワードテーブルTE」に基づき、各メンバ間に共通するキーワードが存する場合、その各メンバに対応するノードをエッジ224で結び、この共通するキーワードをエッジラベル225として表示する。また、メンバネットワーク表示部22は、キーワード間の相関値coに応じた長さと太さとでエッジを表示する。各キーワード間の相関値coが大きければノード間の距離を近くするとともに、エッジを太く表示する。なお、ノードラベル223は、画面上でノード222がマウスクリック等されることで表示される。具体的には、関係ネットワーク操作部21により特定メンバが選択された場合、選択された特定メンバに対応付けられたキーワードが「メンバキーワードテーブルTC」から読み出される。そして、この読み出されたキーワードの一覧が特定メンバのノードラベルとして表示される。
【0035】
キーワードネットワーク表示部23は、図5の画面231に示すように、「メンバキーワードテーブルTC」に記憶されたメンバに基づき、各キーワードをノード232とし、該各キーワードに対応付けられたメンバをノードラベル233として表示する。ここで、キーワードネットワーク表示部23は、「メンバキーワードテーブルTC」に基づき、各キーワード間において、該当する2つのキーワードを共に持つメンバが存する場合、該各キーワードに対応するノードをエッジ234で結び、この共通するメンバをエッジラベル235として表示する。また、キーワードネットワーク表示部23は、メンバ間の連結度strに応じた長さと太さとでエッジを表示する。各メンバ間の連結度strが大きいほどノード間の距離を近くするとともに、エッジを太く表示する。なお、ノードラベル233は、画面上でノード232がマウスクリック等されることで表示される。具体的には、関係ネットワーク操作部21により特定キーワードが選択された場合、選択された特定キーワードに対応付けられたメンバが「メンバキーワードテーブルTC」から読み出される。そして、この読み出されたメンバの一覧が特定キーワードのノードラベルとして表示される。
【0036】
メンバキーワード推薦部30は、メンバ推薦部31とキーワード推薦部32とを備えている。
【0037】
メンバ推薦部31は、推薦メンバをメンバネットワーク表示部22に出力するものである。具体的には、メンバ推薦部31は、関係ネットワーク操作部21により関連キーワードが選択された場合、この関連キーワードに対応付けられた関連メンバを「メンバ間キーワードテーブルTE」から抽出する。続いて、メンバ推薦部31は、前述の特定メンバに対する関連メンバの連結度strを「メンバ間連結度テーブルTD」から読み出す。それから、メンバ推薦部31は、この連結度strがしきい値を超える関連メンバを「推薦メンバ」としてメンバネットワーク表示部22に出力する。なお、しきい値とは、2つのメンバの関連が強いと判断するための基準値であり、システム側で事前に設定される値である。
【0038】
キーワード推薦部32は、推薦キーワードをキーワードネットワーク表示部23に出力するものである。具体的には、キーワード推薦部32は、関係ネットワーク操作部21により関連メンバが選択された場合、この関連メンバに対応付けられた関連キーワードを「メンバ間キーワードテーブルTE」から抽出する。続いて、キーワード推薦部32は、前述の特定キーワードに対する関連キーワードの相関値coを「キーワード間相関テーブルTB」から読み出す。それから、キーワード推薦部32は、この相関値coがしきい値を超える関連キーワードを「推薦キーワード」としてキーワードネットワーク表示部23に出力する。
【0039】
(メンバキーワード関係表示装置1の各処理部の動作)
次に本実施形態に係るメンバキーワード関係表示装置1の各処理部の動作を説明する。
【0040】
図6はキーワード間相関算出部11の処理を説明するためのフローチャートである。
【0041】
始めに、キーワード間相関算出部11は、文書データ記憶部4から分析対象の全ての文書データを取得する(S601)。
【0042】
次に、キーワード間相関算出部11は、文書データに含まれるテキストデータからキーワードを抽出し、このキーワードを文書キーワードテーブルに格納する(S602)。ここで、テキストデータからキーワードを抽出するには、非特許文献2や非特許文献3に示されるような、単語の共起頻度や、あるテキストデータ内における単語の出現頻度(TF)、単語が現れる文書頻度の逆数の対数(IDF)といった統計情報に基づく従来手法を用いることができる。
【0043】
キーワード間相関算出部11は、全ての文書データに対し、ステップS602の処理を実行した場合(S603−Yes)、文書キーワードテーブルに格納した2つのキーワード(k1、k2)についての相関値coを求める(S604)。ここで、k1≠k2である。2つのキーワード(k1、k2)の相関値coとしては、例えば、全文書データにおいて、テキストデータにk1が含まれる文書の数(k1の生起数)を|k1|、テキストデータにk2が含まれる文書の数(k2の生起数)を|k2|、k1とk2が共にテキストデータに含まれる文書の数(k1、k2の共起頻度)を|k1∩k2|、k1とk2のうち少なくと1つがテキストデータに含まれる文書の数を|k1∪k2|と表記したときに、共起頻度:|k1∩k2|、Dice係数:|k1∩k2|/(|k1|+|k2|)、Jaccard係数:|k1∩k2|/|k1∪k2|、Simpson係数:|k1∩k2|/min(|k1|,|k2|)、Cosine係数:|k1∩k2|/sqrt(|X||Y|)、の各値を採用することができる。なお、キーワード間相関算出部11は、求めた相関値coを「キーワード間相関テーブルTB」に格納する。
【0044】
キーワード間相関算出部11は、文書キーワードテーブルに含まれる全てのキーワードの組み合わせ(k1,k2)について、ステップS604の処理を実行した場合(S605−Yes)、各キーワード間の相関値coが書き込まれた「キーワード間相関テーブルTB」を関係データ記憶部5に格納する(S606)。
【0045】
図7はメンバキーワード抽出部12の処理を説明するためのフローチャートである。
【0046】
始めに、メンバキーワード抽出部12は、文書データ記憶部4から分析対象の全ての文書データを取得する(S701)。
【0047】
次に、メンバキーワード抽出部12は、全ての文書データの中から、メンバmに係る文書データの集合dataSetを取得する(S702)。ここで、メンバmに係る文書データとは、例えば図2に示したような電子メールのデータを分析対象とした場合には、送信者(From属性)をメンバmとする文書データであっても良いし、送信者(From属性)または受信者(To属性)をメンバmとする文書データであっても良い。また、文書データは、電子メール以外のデータであってもよい。
【0048】
続いて、メンバキーワード抽出部12は、文書キーワードテーブルから文書データのキーワードを取得して、メンバmと対応づけて「メンバキーワードテーブルTC」に書き込む(S703)。ここで、メンバmに係る文書データと、文書キーワードテーブルの文書データとは、文書IDによって対応づけられる。
【0049】
そして、メンバキーワード抽出部12は、dataSetに含まれる全ての文書データについてステップS703の処理を実行する(S704)。さらに、メンバキーワード抽出部12は、ステップS702〜S704の処理を全てのメンバmについて実行する(S705)。
【0050】
メンバキーワード抽出部12は、全てのメンバmについての処理が終了した場合(S705−Yes)、上述の繰り返し処理によって生成された「メンバキーワードテーブルTC」を関係データ記憶部5に格納する(S706)。
【0051】
図8はメンバ間連結度算出部13の処理を説明するためのフローチャートである。
【0052】
まず、メンバ間連結度算出部13は、文書データ記憶部4から分析対象の全ての文書データを取得する(S801)。
【0053】
次に、メンバ間連結度算出部13は、全ての文書データの中から2つのメンバ(m1,m2)に係る文書データの集合dataSetを取得する(S802)。ここで、m1≠m2である。2つのメンバ(m1,m2)に係る文書データが、例えば図2に示すような電子メールのデータであるとすると、送信者(もしくは受信者)がメンバm1となり、受信者(もしくは送信者)がメンバm2となる。なお、文書データは、電子メールのデータでなくても、ある属性attr1がメンバm1であり、ある属性attr2がメンバm2であるような文書データであればよい。
【0054】
それから、メンバ間連結度算出部13は、文書データの集合dataSetから(m1,m2)に対するメンバ間の連結度strを算出し、この連結度strをメンバ間連結度テーブルTDに書き込む(S803)。ここで、メンバ間の連結度strはたとえば、dataSetに含まれる文書数や、dataSetに含まれる文書のテキストデータの単語数、dataSetに含まれる文書のテキストデータの文字数などの値によって定義することができる。
【0055】
そして、メンバ間連結度算出部13は、全てのメンバの組み合わせについてステップS802・S803の処理を実行し、その繰り返し処理によって生成された「メンバ間連結度テーブルTD」を関係データ記憶部5に格納する(S804−Yes,S805)。
【0056】
図9はメンバ間キーワード抽出部14の処理を説明するためのフローチャートである。
【0057】
まず、メンバ間キーワード抽出部14は、文書データ記憶部4にから分析対象の全ての文書データを取得する(S901)。
【0058】
次に、メンバ間キーワード抽出部14は、全ての文書データの中から、2つのメンバ(m1,m2)に係る文書データの集合dataSetを取得する(S902)。ただし、m1≠m2である。
【0059】
続いて、メンバ間キーワード抽出部14は、該文書データの集合dataSetに含まれる文書データについて、文書キーワードテーブルからキーワードを取得し、2つのメンバ(m1,m2)に対応するキーワードとして、「メンバ間キーワードテーブルTE」に書き込む(S903)。
【0060】
そして、メンバ間キーワード抽出部14は、dataSetに含まれる全ての文書データについてステップS903の処理を実行する(S904)。さらに、メンバ間キーワード抽出部14は、ステップS902〜S904の処理を全てのメンバの組み合わせについて実行する(S905)。
【0061】
メンバ間キーワード抽出部14は、全てのメンバの組み合わせについての処理が終了した場合(S905−Yes)、上述の繰り返し処理によって生成されたメンバ間キーワードテーブルTEを関係データ記憶部5に格納する(S906)。
【0062】
(メンバキーワード関係表示装置1の動作)
次に本実施形態に係るメンバキーワード関係表示装置1の動作を図10のフローチャートを用いて説明する。始めに推薦メンバの出力について説明する。また、メンバキーワード関係表示装置1の画面遷移を図11から図13に示す。
【0063】
まず、メンバキーワード関係表示装置1では、必要な情報が関係データ記憶部5に記憶される。具体的には、メンバキーワード抽出部12により、文書データ記憶部4に記憶された文書データからキーワードが抽出され(S1001)、このキーワードに対応付けられたメンバが抽出される(S1002)。そうして、メンバキーワード抽出部12によって抽出されたメンバとキーワードとから「メンバキーワードテーブルTC」が生成され、関係データ記憶部5に記憶される。
【0064】
続いて、ユーザの操作により画面の表示命令がなされると、メンバネットワーク表示部22及びキーワードネットワーク表示部23により、「メンバキーワードテーブルTC」が読み出される。それから、メンバネットワーク表示部22により、図11に示すように、各メンバ222をノードとするメンバネットワークの画面221が表示される(S1003)。また、キーワードネットワーク表示部23により、各キーワード232をノードとするキーワードネットワークの画面231が表示される。
【0065】
ここで、関係ネットワーク操作部21のユーザの操作により、メンバネットワーク表示部22に表示された各メンバ222から任意の特定メンバm1が選択されると(S1004−Yes)、この選択された特定メンバm1に対応付けられたキーワードが「メンバキーワードテーブルTC」から読み出される(S1005)。そして、図12に示すように、この読み出されたキーワードの一覧keyListを特定メンバm1のノードラベル223とするメンバネットワークの画面221が表示される(S1006)。
【0066】
さらに、図13に示すように、この特定メンバm1のノードラベル223から任意の関連キーワードが関係ネットワーク操作部21の操作により選択されると(S1007−Yes)、選択された関連キーワードに対応付けられた関連メンバm2の集合relMenSetが「メンバ間キーワードテーブルTE」から抽出される(S1008)。
【0067】
そうすると、メンバ推薦部31により、特定メンバm1に対する関連メンバm2の連結度strが「メンバ間連結度テーブルTD」から読み出される(S1009)。そして、メンバ推薦部31により、図13に示すように、この連結度strがしきい値を超える関連メンバ226が「推薦メンバ」としてメンバネットワークの画面221に表示される(S1010−Yes,S1011)。
【0068】
なお、この際、特定メンバm1と関連メンバm2との間の距離lenは、連結度strの逆数などとし、連結度strが大きいほど距離が近くなるものとする。また、エッジの太さは、連結度strに比例して太くなるようにする。
【0069】
次に推薦キーワードの出力について図14のフローチャートを用いて説明する。
【0070】
ステップS1401〜S1403までは、前述のステップS1001〜S1003と同様の処理が行なわれる。
【0071】
ステップS1403の処理後、関係ネットワーク操作部21のユーザの操作により、キーワードネットワーク表示部23に表示された各キーワードから任意の特定キーワードk1が選択されると(S1404−Yes)、この選択された特定キーワードk1に対応付けられたメンバの集合menSetが「メンバキーワードテーブルTC」から読み出される(S1405)。そして、この読み出されたメンバの一覧を特定キーワードk1のノードラベルとするキーワードネットワークの画面が表示される(S1406)。
【0072】
さらに、この特定キーワードk1のノードラベルから任意の関連メンバm2が関係ネットワーク操作部21の操作により選択されると(S1407−Yes)、選択された関連メンバm2に対応付けられた関連キーワードk2が「メンバ間キーワードテーブルTE」から抽出される(S1408)。
【0073】
そうすると、キーワード推薦部32により、特定キーワードk1に対する関連キーワードk2の相関値coがキーワード間相関テーブルTBから読み出される(S1409)。そして、キーワード推薦部32により、この相関値coがしきい値を超える関連キーワードが「推薦キーワード」としてキーワードネットワークの画面に表示される(S1410−Yes,S1411)。
【0074】
なお、この際、特定キーワードk1と関連キーワードk2との間の距離lenは、相関値coの逆数などとし、相関値coが大きいほど距離が近くなるものとする。また、エッジの太さは、相関値coに比例して太くなるようにする。
【0075】
(メンバキーワード関係表示装置1の効果)
以上説明したように、本実施形態に係るメンバキーワード関係表示装置1は、文書データからキーワードを抽出するメンバキーワード抽出部12と、キーワードに対応付けられたメンバをノードとし、各メンバに対応付けられたキーワードをノードラベルとして表示するとともに、各メンバ間に共通するキーワードが存する場合、各メンバに対応するノードをエッジで結び、この共通するキーワードをエッジラベルとして表示するメンバネットワーク表示部22とを備えているので、着目するメンバに対する最適なキーワードを表示することができる。換言すれば、メンバキーワード関係表示装置1では、着目する事項に対する最適な人間関係を表示できる。
【0076】
また、本実施形態に係るメンバキーワード関係表示装置1は、各キーワードをノードとし、各キーワードに対応付けられたメンバをノードラベルとして表示するとともに、各キーワード間に共通するメンバが存する場合、各キーワードに対応するノードをエッジで結び、この共通するメンバをエッジラベルとして表示するキーワードネットワーク表示部23を備えているので、着目するキーワードに対する最適なメンバを表示することができる。
【0077】
さらに、本実施形態に係るメンバキーワード関係表示装置1は、メンバネットワーク表示部22により表示されるエッジを、キーワード間の相関値coに応じた長さと太さとで表示するので、着目するメンバとキーワードとの関係をユーザに視覚的に把握させることができる。同様に、メンバキーワード関係表示装置1は、キーワードネットワーク表示部23により表示されるエッジを、メンバ間の連結度strに応じた長さと太さとで表示するので、着目するキーワードとメンバとの関係をユーザに視覚的に把握させることが可能となる。
【0078】
また、本実施形態に係るメンバキーワード関係表示装置1は、関係ネットワーク操作部21により任意の特定キーワードが選択された場合、この特定キーワードと対応付けられたメンバを「メンバキーワードテーブルTC」から読み出し、該読み出したメンバの一覧を特定キーワードのノードラベルとしてキーワードネットワークに表示するので、選択された特定キーワードに対する最適なメンバを表示することができる。同様に、メンバキーワード関係表示装置1は、関係ネットワーク操作部21により任意の特定メンバが選択された場合、この特定メンバに対応付けられたキーワードの一覧を特定メンバのノードラベルとしてメンバネットワークに表示するので、選択された特定メンバに対する最適なキーワードを表示できる。
【0079】
さらに、本実施形態に係るメンバキーワード関係表示装置1は、特定キーワードのノードラベルから任意の関連メンバが関係ネットワーク操作部21により選択された場合、この関連メンバに対応付けられた関連キーワードの集合を「メンバ間キーワードテーブルTE」から抽出し、特定キーワードに対する関連キーワードの相関値coを「キーワード間相関テーブルTB」から読み出し、該相関値coがしきい値を超える関連キーワードを推薦キーワードとしてキーワードネットワークに表示するキーワード推薦部32を備えているので、特定キーワードと関連メンバとに関係する関連キーワードを表示することができる。これにより、ユーザは、着目する特定キーワードに対して、認識していなかった関連キーワード等を把握することが可能となる。
【0080】
また、本実施形態に係るメンバキーワード関係表示装置1は、特定メンバのノードラベルから任意の関連キーワードが関係ネットワーク操作部21により選択された場合、この関連キーワードに対応付けられた関連メンバの集合を「メンバ間キーワードテーブルTE」から抽出し、特定メンバに対する関連メンバの連結度strをメンバ間連結度テーブルTDから読み出し、該連結度strがしきい値を超える関連メンバを推薦メンバとしてメンバネットワークに表示するメンバ推薦部31を備えているので、特定メンバと関連キーワードとに関係する関連メンバを表示することができる。これにより、ユーザは、着目する特定メンバに対して、認識していなかった関連メンバ等を把握することが可能となる。
【0081】
本実施形態に係るメンバキーワード関係表示装置1は、前記の関連キーワードや関連メンバの表示において、従来のKnowWho検索のように単に関連キーワードや関連メンバを列挙するのではなく、これらの間の関係をその強さも考慮したネットワークとして表示する。これにより、ユーザは関連キーワードや関連メンバについてその関係の有無だけでなく、その時点でメンバキーワード関係表示装置1によって表示されている、キーワード間やメンバ間の関係性をより明確に把握することが可能となる。
【0082】
例えば、ソフトウェア開発プロジェクト等において、特定メンバと認識があり、その特定メンバの専門技術(関連キーワード)にも詳しい関連メンバなどを検索することが可能となる。ソフトウェア開発等に際しては、専門技術者を一時期に大量に雇用する場合がある。一方、ソフトウェエア開発等においては、専門技術のみならずチームワークが要求される場合も少なくない。そこで、このような場合に本実施形態に係るメンバキーワード関係表示装置1を用いれば、雇用する専門技術者の選定が容易になるという効果が得られる。
【0083】
<その他>
なお、本発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。更に、異なる実施形態に構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【0084】
なお、上記実施形態に記載した手法は、コンピュータに実行させることのできるプログラムとして、磁気ディスク(フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスクなど)、光ディスク(CD−ROM、DVDなど)、光磁気ディスク(MO)、半導体メモリなどの記憶媒体に格納して頒布することもできる。
【0085】
また、この記憶媒体としては、プログラムを記憶でき、かつコンピュータが読み取り可能な記憶媒体であれば、その記憶形式は何れの形態であっても良い。
【0086】
また、記憶媒体からコンピュータにインストールされたプログラムの指示に基づきコンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)や、データベース管理ソフト、ネットワークソフト等のMW(ミドルウェア)等が上記実施形態を実現するための各処理の一部を実行しても良い。
【0087】
さらに、本発明における記憶媒体は、コンピュータと独立した媒体に限らず、LANやインターネット等により伝送されたプログラムをダウンロードして記憶または一時記憶した記憶媒体も含まれる。
【0088】
また、記憶媒体は1つに限らず、複数の媒体から上記実施形態における処理が実行される場合も本発明における記憶媒体に含まれ、媒体構成は何れの構成であっても良い。
【0089】
尚、本発明におけるコンピュータは、記憶媒体に記憶されたプログラムに基づき、上記実施形態における各処理を実行するものであって、パソコン等の1つからなる装置、複数の装置がネットワーク接続されたシステム等の何れの構成であっても良い。
【0090】
また、本発明におけるコンピュータとは、パソコンに限らず、情報処理機器に含まれる演算処理装置、マイコン等も含み、プログラムによって本発明の機能を実現することが可能な機器、装置を総称している。
【符号の説明】
【0091】
1・・・メンバキーワード関係表示装置、4・・・文書データ記憶部、5・・・関係データ記憶部、10・・・関係抽出部、11・・・キーワード間相関算出部、12・・・メンバキーワード抽出部、13・・・メンバ間連結度算出部、14・・・メンバ間キーワード抽出部、20・・・関係ネットワーク表示操作部、21・・・関係ネットワーク操作部、22・・・メンバネットワーク表示部、23・・・キーワードネットワーク表示部、30・・・メンバキーワード推薦部、31・・・メンバ推薦部、32・・・キーワード推薦部。
【技術分野】
【0001】
本発明は、着目する事項に対する最適な人間関係を表示し得るメンバキーワード関係表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、電子メールやウェブ上の情報から人間関係を抽出し、ネットワーク状に表示する技術が利用されている。これにより、人間関係分析もしくは関係ネットワーク分析が可能となり、組織内の人間関係を俯瞰することや、KnowWho検索をすることなどに応用されている。
【0003】
例えば、特許文献1や非特許文献1には、Web上の存在する研究者情報の人物名の共起の強さに基づき人間関係を抽出する技術が開示されている。抽出された関係には、共著関係である、同研究室である、などのラベルが付与される。
【0004】
また、特許文献2には、組織内のコミュニケーションの単語出現回数をコミュニケーション流量として、組織内のコミュニケーションをネットワーク化する技術が開示されている。この特許文献2に係る技術では、ユーザがクエリとして単語群もしくは自然文を指定した場合、指定に該当する分類のコミュニケーションネットワークを合成し、ユーザの指定に基づくコミュニケーションネットワークを出力する。
【0005】
また、特許文献3には、抽出された単語を利用して、人物間の関係にキーワードを付与する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2007−317238号公報
【特許文献2】特開2007−280000号公報
【特許文献3】特開平10−301905号公報
【非特許文献】
【0007】
【非特許文献1】松尾豊、他4名,「Web上の情報からの人間関係ネットワークの抽出」,人工知能学会論文誌,2005年,第20巻,第1E号,p.46−56
【非特許文献2】長尾、他2名,「日本語文献における重要語の自動抽出、情報処理」,1976年,第17巻,第2号,p.110−117
【非特許文献3】松尾豊、他1名,「語の共起の統計情報に基づく文書からのキーワード抽出アルゴリズム」,人工知能学会論文誌,2002年,第17巻,第3号,p.217−223
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上述した人間関係分析等に係る技術には以下の問題がある。
【0009】
第1の問題として、人物中心・キーワード中心のネットワークを横断的に俯瞰したり、操作したりすることができないという点が挙げられる。例えば、特許文献3に係る技術では、人物間の関係に対してキーワードを付与することによって、該当する2人が何について関係を持っているのかを表示するだけである。また、キーワードから人物を検索することのできるKnowWho検索や、文書集合に含まれるキーワードを表示する技術もあるが、これらも単純にネットワーク表示するだけである。
【0010】
第2の問題として、人間関係の規模が大きくなるとネットワークが複雑になり理解しにくいという点が挙げられる。換言すると、ユーザが知りたい関係がどこにあるのかが把握できないという問題がある。例えば、特許文献2に係る技術では、ユーザがキーワードを指定することによって限定的にネットワークを表示できるが、適切なキーワードをユーザが知っているとは限らない。また、人物に対する検索をすることは可能だが、それではユーザが把握している人間関係しか検索もしくは表示することができない。
【0011】
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、着目する事項に対する最適な人間関係を表示し得るメンバキーワード関係表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は上記課題を解決するために、メンバとキーワードとの関係を表示するメンバキーワード関係表示装置であって、文書データをメンバと対応付けて記憶する文書データ記憶手段と、文書データ記憶手段に記憶された文書データからキーワードを抽出し、該キーワードに対応付けられたメンバを抽出するメンバキーワード抽出手段と、メンバキーワード抽出手段によって抽出されたメンバとキーワードとを対応付けて記憶するメンバキーワード記憶手段と、メンバキーワード記憶手段に記憶されたメンバに基づき、各メンバをノードとし、該各メンバに対応付けられたキーワードをノードラベルとして表示するとともに、該各メンバ間に共通するキーワードが存する場合、該各メンバに対応するノードをエッジで結び、この共通するキーワードをエッジラベルとして表示するメンバネットワーク表示手段とを備えたメンバキーワード関係表示装置を提供する。
【0013】
<作用>
従って、本発明は以上のような手段を講じたことにより、文書データからキーワードを抽出するメンバキーワード抽出手段と、このキーワードに対応付けられたメンバをノードとし、各メンバに対応付けられたキーワードをノードラベルとして表示するとともに、各メンバ間に共通するキーワードが存する場合、各メンバに対応するノードをエッジで結び、この共通するキーワードをエッジラベルとして表示するメンバネットワーク表示手段とを備えているので、着目する事項に対する最適な人間関係を表示し得るメンバキーワード関係表示装置を提供することができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、着目する事項に対する最適な人間関係を表示することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るメンバキーワード関係表示装置1の構成を示す模式図である。
【図2】同実施形態に係る文書データ記憶部4の構成を示す模式図である。
【図3】同実施形態に係る関係データ記憶部5の構成を示す模式図である。
【図4】同実施形態に係る「文書キーワードテーブル」の構成を示す模式図である。
【図5】同実施形態に係る出力画面の構成を示す模式図である。
【図6】同実施形態に係るキーワード間相関算出部11の処理を説明するためのフローチャートである。
【図7】同実施形態に係るメンバキーワード抽出部12の処理を説明するためのフローチャートである。
【図8】同実施形態に係るメンバ間連結度算出部13の処理を説明するためのフローチャートである。
【図9】同実施形態に係るメンバ間キーワード抽出部14の処理を説明するためのフローチャートである。
【図10】同実施形態に係るメンバキーワード関係表示装置1の動作を説明するためのフローチャートである。
【図11】同実施形態に係るメンバキーワード関係表示装置1の画面遷移を示す模式図である。
【図12】同実施形態に係るメンバキーワード関係表示装置1の画面遷移を示す模式図である。
【図13】同実施形態に係るメンバキーワード関係表示装置1の画面遷移を示す模式図である。
【図14】同実施形態に係るメンバキーワード関係表示装置1の動作を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
【0017】
<第1の実施形態>
(メンバキーワード関係表示装置1の構成)
図1は本発明の第1の実施形態に係るメンバキーワード関係表示装置1の構成を示す模式図である。
【0018】
メンバキーワード関係表示装置1は、メンバとキーワードとの関係を表示するものであり、文書データ記憶部4・関係データ記憶部5・関係抽出部10・関係ネットワーク表示操作部20・メンバキーワード推薦部30を備えている。なお、メンバキーワード関係表示装置1は、ハードウェア構成とソフトウェア構成との組合せにより実現可能である。ソフトウェア構成は、予めコンピュータ読み取り可能な記憶媒体またはネットワークから得られた「メンバキーワード関係表示プログラム」がコンピュータのメモリにインストールされることにより、メンバキーワード関係表示装置1としての各機能を実現する。
【0019】
文書データ記憶部4は、文書データをメンバと対応付けた「文書データテーブルTA」を記憶するメモリである。「文書データテーブルTA」は、図2に示すように、複数のメンバと、文書データにおいて関係抽出部10でのキーワード抽出の対象となる、タイトルや本文などのテキストデータとを属性として有しているテーブル情報である。
【0020】
ここで、文書データの構造が、{文書ID,{メンバID1,メンバID2},{テキストデータ}}である場合、図2の2行目の文書データは、{d1,{m1,m2},{sss,xxxxx}}と表記される。本実施形態においては、文書データとして、電子メールのようなコミュニケーションデータを例にとって説明する。文書データとして、電子メールのデータを用いた場合には、メールの送信者(From)や受信者(To)といった人物間の関係が抽出されるとともに、人物間で送受信されたメールのテキスト情報から人物間の関係におけるキーワードが抽出される。なお、「文書データテーブルTA」は、複数のメンバと、テキストデータとを属性として持つデータであれば良いため、電子メールに限らず、ネットショッピングにおける商品の購入情報などでもよい。
【0021】
この場合は、商品の購入者を“メンバ”とし、商品名や商品の説明、商品に対するレビューやコメントなどを“テキストデータ”とすればよい。また、メンバとしての購入者が、電子メールの場合のように2メンバ(送信者、受信者)ではなく、3人以上でもよい。例えば、ある商品p1の購入者がA、B、Cの3人の場合、文書データの構造は{p1,{A,B,C},{商品名,説明}}となるが、これを、{p1,{A,B},{商品名,説明}}、{p1,{B,C},{商品名,説明}}、{p1,{A,C},{商品名,説明}}として2人物間における文書データに変換することで、図2の「文書データテーブルTA」と同様のデータ構造にすることができる。
【0022】
関係データ記憶部5は、図3に示すように、「キーワード間相関テーブルTB」・「メンバキーワードテーブルTC」・「メンバ間連結度テーブルTD」・「メンバ間キーワードテーブルTE」を記憶するメモリである。
【0023】
「キーワード間相関テーブルTB」は、2つのキーワード間の相関値coが対応付けられたテーブル情報である。ここで相関値coとは、2つのキーワード間の関係の強さを表す値であり、相関値coが大きいほど2つのキーワード間の関係は強い。このキーワード間相関テーブルTBは、後述するキーワード間相関算出部11により生成される。
【0024】
「メンバキーワードテーブルTC」は、後述するメンバキーワード抽出部12によって抽出されたメンバとキーワードとが対応付けられたテーブル情報である。
【0025】
「メンバ間連結度テーブルTD」は、2つのメンバ間の連結度strが対応付けられたテーブル情報である。ここで、連結度strとは、2つのメンバ間の関係の強さを表す値であり、連結度strが大きいほど2つのメンバ間の関係は強い。このメンバ間連結度テーブルTDは、後述するメンバ間連結度算出部13により生成される。
【0026】
「メンバ間キーワードテーブルTE」は、2つのメンバ間に共通するキーワードが各メンバと対応付けられたテーブル情報である。この「メンバ間キーワードテーブルTE」は、後述するメンバ間キーワード抽出部14により生成される。
【0027】
関係抽出部10は、キーワード間相関算出部11・メンバキーワード抽出部12・メンバ間連結度算出部13・メンバ間キーワード抽出部14を備えている。
【0028】
キーワード間相関算出部11は、キーワード間の相関値coを算出し、図3に示す「キーワード間相関テーブルTB」を生成するものである。具体的には、キーワード間相関算出部11は、文書データ記憶部4に記憶された文書データを取得し、各文書データに含まれるキーワードを抽出する。これにより、図4に示すように、文書IDに対応してキーワードが関連付けられた「文書キーワードテーブル」が中間データとして生成される。そして、キーワード間相関算出部11は、この文書キーワードテーブルをもとにキーワード間の相関値coを算出し、「キーワード間相関テーブルTB」を生成する。
【0029】
メンバキーワード抽出部12は、図3に示す「メンバキーワードテーブルTC」を生成するものである。具体的には、メンバキーワード抽出部12は、文書データ記憶部4に記憶された文書データから、各メンバを属性値として含む文書データを抽出する。それから、メンバキーワード抽出部12は、キーワード間相関算出部11によって生成された文書キーワードテーブルと対応付けることで、各メンバに対するキーワードを抽出し、「メンバキーワードテーブルTC」を生成する。
【0030】
メンバ間連結度算出部13は、図3に示す「メンバ間連結度テーブルTD」を生成するものである。具体的には、メンバ間連結度算出部13は、文書データ記憶部4に記憶された文書データから、2つのメンバが関連する文書(以下、「メンバ間に係る文書」ともいう)の文書データを抽出する。この際、メンバ間連結度算出部13は、2つのメンバに関連する文書データの数や、テキストデータ長などに基づく統計情報により、各メンバ間の連結度strを算出し、「メンバ間連結度テーブルTD」を生成する。
【0031】
メンバ間キーワード抽出部14は、図3に示す「メンバ間キーワードテーブルTE」を生成するものである。具体的には、メンバ間キーワード抽出部14は、文書データ記憶部4に記憶された文書データからメンバ間に係る文書を抽出し、さらにキーワード間相関算出部11によって生成された文書キーワードテーブルと対応付けることで、各メンバ間に対するキーワードを抽出し、「メンバ間キーワードテーブルTE」を生成する。
【0032】
関係ネットワーク表示操作部20は、関係ネットワーク操作部21・メンバネットワーク表示部22・キーワードネットワーク表示部23を備えている。この関係ネットワーク表示操作部20は、マウスやキーボード、ディスプレイ等により実現される。
【0033】
関係ネットワーク操作部21は、キーワードネットワーク表示部23に表示された各キーワードから任意の「特定キーワード」を選択する機能(特定キーワード選択手段)や、メンバネットワーク表示部22に表示された各メンバから任意の「特定メンバ」を選択する機能(特定メンバ選択手段)、特定キーワードのノードラベルから任意のメンバを「関連メンバ」として選択する機能(関連メンバ選択手段)、特定メンバのノードラベルから任意のキーワードを「関連キーワード」として選択する機能(関連キーワード選択手段)を有している。
【0034】
メンバネットワーク表示部22は、図5の画面221に示すように、メンバキーワードテーブルTCに記憶されたメンバに基づき、各メンバをノード222とし、該各メンバに対応付けられたキーワードをノードラベル223として表示する。ここで、メンバネットワーク表示部22は、「メンバ間キーワードテーブルTE」に基づき、各メンバ間に共通するキーワードが存する場合、その各メンバに対応するノードをエッジ224で結び、この共通するキーワードをエッジラベル225として表示する。また、メンバネットワーク表示部22は、キーワード間の相関値coに応じた長さと太さとでエッジを表示する。各キーワード間の相関値coが大きければノード間の距離を近くするとともに、エッジを太く表示する。なお、ノードラベル223は、画面上でノード222がマウスクリック等されることで表示される。具体的には、関係ネットワーク操作部21により特定メンバが選択された場合、選択された特定メンバに対応付けられたキーワードが「メンバキーワードテーブルTC」から読み出される。そして、この読み出されたキーワードの一覧が特定メンバのノードラベルとして表示される。
【0035】
キーワードネットワーク表示部23は、図5の画面231に示すように、「メンバキーワードテーブルTC」に記憶されたメンバに基づき、各キーワードをノード232とし、該各キーワードに対応付けられたメンバをノードラベル233として表示する。ここで、キーワードネットワーク表示部23は、「メンバキーワードテーブルTC」に基づき、各キーワード間において、該当する2つのキーワードを共に持つメンバが存する場合、該各キーワードに対応するノードをエッジ234で結び、この共通するメンバをエッジラベル235として表示する。また、キーワードネットワーク表示部23は、メンバ間の連結度strに応じた長さと太さとでエッジを表示する。各メンバ間の連結度strが大きいほどノード間の距離を近くするとともに、エッジを太く表示する。なお、ノードラベル233は、画面上でノード232がマウスクリック等されることで表示される。具体的には、関係ネットワーク操作部21により特定キーワードが選択された場合、選択された特定キーワードに対応付けられたメンバが「メンバキーワードテーブルTC」から読み出される。そして、この読み出されたメンバの一覧が特定キーワードのノードラベルとして表示される。
【0036】
メンバキーワード推薦部30は、メンバ推薦部31とキーワード推薦部32とを備えている。
【0037】
メンバ推薦部31は、推薦メンバをメンバネットワーク表示部22に出力するものである。具体的には、メンバ推薦部31は、関係ネットワーク操作部21により関連キーワードが選択された場合、この関連キーワードに対応付けられた関連メンバを「メンバ間キーワードテーブルTE」から抽出する。続いて、メンバ推薦部31は、前述の特定メンバに対する関連メンバの連結度strを「メンバ間連結度テーブルTD」から読み出す。それから、メンバ推薦部31は、この連結度strがしきい値を超える関連メンバを「推薦メンバ」としてメンバネットワーク表示部22に出力する。なお、しきい値とは、2つのメンバの関連が強いと判断するための基準値であり、システム側で事前に設定される値である。
【0038】
キーワード推薦部32は、推薦キーワードをキーワードネットワーク表示部23に出力するものである。具体的には、キーワード推薦部32は、関係ネットワーク操作部21により関連メンバが選択された場合、この関連メンバに対応付けられた関連キーワードを「メンバ間キーワードテーブルTE」から抽出する。続いて、キーワード推薦部32は、前述の特定キーワードに対する関連キーワードの相関値coを「キーワード間相関テーブルTB」から読み出す。それから、キーワード推薦部32は、この相関値coがしきい値を超える関連キーワードを「推薦キーワード」としてキーワードネットワーク表示部23に出力する。
【0039】
(メンバキーワード関係表示装置1の各処理部の動作)
次に本実施形態に係るメンバキーワード関係表示装置1の各処理部の動作を説明する。
【0040】
図6はキーワード間相関算出部11の処理を説明するためのフローチャートである。
【0041】
始めに、キーワード間相関算出部11は、文書データ記憶部4から分析対象の全ての文書データを取得する(S601)。
【0042】
次に、キーワード間相関算出部11は、文書データに含まれるテキストデータからキーワードを抽出し、このキーワードを文書キーワードテーブルに格納する(S602)。ここで、テキストデータからキーワードを抽出するには、非特許文献2や非特許文献3に示されるような、単語の共起頻度や、あるテキストデータ内における単語の出現頻度(TF)、単語が現れる文書頻度の逆数の対数(IDF)といった統計情報に基づく従来手法を用いることができる。
【0043】
キーワード間相関算出部11は、全ての文書データに対し、ステップS602の処理を実行した場合(S603−Yes)、文書キーワードテーブルに格納した2つのキーワード(k1、k2)についての相関値coを求める(S604)。ここで、k1≠k2である。2つのキーワード(k1、k2)の相関値coとしては、例えば、全文書データにおいて、テキストデータにk1が含まれる文書の数(k1の生起数)を|k1|、テキストデータにk2が含まれる文書の数(k2の生起数)を|k2|、k1とk2が共にテキストデータに含まれる文書の数(k1、k2の共起頻度)を|k1∩k2|、k1とk2のうち少なくと1つがテキストデータに含まれる文書の数を|k1∪k2|と表記したときに、共起頻度:|k1∩k2|、Dice係数:|k1∩k2|/(|k1|+|k2|)、Jaccard係数:|k1∩k2|/|k1∪k2|、Simpson係数:|k1∩k2|/min(|k1|,|k2|)、Cosine係数:|k1∩k2|/sqrt(|X||Y|)、の各値を採用することができる。なお、キーワード間相関算出部11は、求めた相関値coを「キーワード間相関テーブルTB」に格納する。
【0044】
キーワード間相関算出部11は、文書キーワードテーブルに含まれる全てのキーワードの組み合わせ(k1,k2)について、ステップS604の処理を実行した場合(S605−Yes)、各キーワード間の相関値coが書き込まれた「キーワード間相関テーブルTB」を関係データ記憶部5に格納する(S606)。
【0045】
図7はメンバキーワード抽出部12の処理を説明するためのフローチャートである。
【0046】
始めに、メンバキーワード抽出部12は、文書データ記憶部4から分析対象の全ての文書データを取得する(S701)。
【0047】
次に、メンバキーワード抽出部12は、全ての文書データの中から、メンバmに係る文書データの集合dataSetを取得する(S702)。ここで、メンバmに係る文書データとは、例えば図2に示したような電子メールのデータを分析対象とした場合には、送信者(From属性)をメンバmとする文書データであっても良いし、送信者(From属性)または受信者(To属性)をメンバmとする文書データであっても良い。また、文書データは、電子メール以外のデータであってもよい。
【0048】
続いて、メンバキーワード抽出部12は、文書キーワードテーブルから文書データのキーワードを取得して、メンバmと対応づけて「メンバキーワードテーブルTC」に書き込む(S703)。ここで、メンバmに係る文書データと、文書キーワードテーブルの文書データとは、文書IDによって対応づけられる。
【0049】
そして、メンバキーワード抽出部12は、dataSetに含まれる全ての文書データについてステップS703の処理を実行する(S704)。さらに、メンバキーワード抽出部12は、ステップS702〜S704の処理を全てのメンバmについて実行する(S705)。
【0050】
メンバキーワード抽出部12は、全てのメンバmについての処理が終了した場合(S705−Yes)、上述の繰り返し処理によって生成された「メンバキーワードテーブルTC」を関係データ記憶部5に格納する(S706)。
【0051】
図8はメンバ間連結度算出部13の処理を説明するためのフローチャートである。
【0052】
まず、メンバ間連結度算出部13は、文書データ記憶部4から分析対象の全ての文書データを取得する(S801)。
【0053】
次に、メンバ間連結度算出部13は、全ての文書データの中から2つのメンバ(m1,m2)に係る文書データの集合dataSetを取得する(S802)。ここで、m1≠m2である。2つのメンバ(m1,m2)に係る文書データが、例えば図2に示すような電子メールのデータであるとすると、送信者(もしくは受信者)がメンバm1となり、受信者(もしくは送信者)がメンバm2となる。なお、文書データは、電子メールのデータでなくても、ある属性attr1がメンバm1であり、ある属性attr2がメンバm2であるような文書データであればよい。
【0054】
それから、メンバ間連結度算出部13は、文書データの集合dataSetから(m1,m2)に対するメンバ間の連結度strを算出し、この連結度strをメンバ間連結度テーブルTDに書き込む(S803)。ここで、メンバ間の連結度strはたとえば、dataSetに含まれる文書数や、dataSetに含まれる文書のテキストデータの単語数、dataSetに含まれる文書のテキストデータの文字数などの値によって定義することができる。
【0055】
そして、メンバ間連結度算出部13は、全てのメンバの組み合わせについてステップS802・S803の処理を実行し、その繰り返し処理によって生成された「メンバ間連結度テーブルTD」を関係データ記憶部5に格納する(S804−Yes,S805)。
【0056】
図9はメンバ間キーワード抽出部14の処理を説明するためのフローチャートである。
【0057】
まず、メンバ間キーワード抽出部14は、文書データ記憶部4にから分析対象の全ての文書データを取得する(S901)。
【0058】
次に、メンバ間キーワード抽出部14は、全ての文書データの中から、2つのメンバ(m1,m2)に係る文書データの集合dataSetを取得する(S902)。ただし、m1≠m2である。
【0059】
続いて、メンバ間キーワード抽出部14は、該文書データの集合dataSetに含まれる文書データについて、文書キーワードテーブルからキーワードを取得し、2つのメンバ(m1,m2)に対応するキーワードとして、「メンバ間キーワードテーブルTE」に書き込む(S903)。
【0060】
そして、メンバ間キーワード抽出部14は、dataSetに含まれる全ての文書データについてステップS903の処理を実行する(S904)。さらに、メンバ間キーワード抽出部14は、ステップS902〜S904の処理を全てのメンバの組み合わせについて実行する(S905)。
【0061】
メンバ間キーワード抽出部14は、全てのメンバの組み合わせについての処理が終了した場合(S905−Yes)、上述の繰り返し処理によって生成されたメンバ間キーワードテーブルTEを関係データ記憶部5に格納する(S906)。
【0062】
(メンバキーワード関係表示装置1の動作)
次に本実施形態に係るメンバキーワード関係表示装置1の動作を図10のフローチャートを用いて説明する。始めに推薦メンバの出力について説明する。また、メンバキーワード関係表示装置1の画面遷移を図11から図13に示す。
【0063】
まず、メンバキーワード関係表示装置1では、必要な情報が関係データ記憶部5に記憶される。具体的には、メンバキーワード抽出部12により、文書データ記憶部4に記憶された文書データからキーワードが抽出され(S1001)、このキーワードに対応付けられたメンバが抽出される(S1002)。そうして、メンバキーワード抽出部12によって抽出されたメンバとキーワードとから「メンバキーワードテーブルTC」が生成され、関係データ記憶部5に記憶される。
【0064】
続いて、ユーザの操作により画面の表示命令がなされると、メンバネットワーク表示部22及びキーワードネットワーク表示部23により、「メンバキーワードテーブルTC」が読み出される。それから、メンバネットワーク表示部22により、図11に示すように、各メンバ222をノードとするメンバネットワークの画面221が表示される(S1003)。また、キーワードネットワーク表示部23により、各キーワード232をノードとするキーワードネットワークの画面231が表示される。
【0065】
ここで、関係ネットワーク操作部21のユーザの操作により、メンバネットワーク表示部22に表示された各メンバ222から任意の特定メンバm1が選択されると(S1004−Yes)、この選択された特定メンバm1に対応付けられたキーワードが「メンバキーワードテーブルTC」から読み出される(S1005)。そして、図12に示すように、この読み出されたキーワードの一覧keyListを特定メンバm1のノードラベル223とするメンバネットワークの画面221が表示される(S1006)。
【0066】
さらに、図13に示すように、この特定メンバm1のノードラベル223から任意の関連キーワードが関係ネットワーク操作部21の操作により選択されると(S1007−Yes)、選択された関連キーワードに対応付けられた関連メンバm2の集合relMenSetが「メンバ間キーワードテーブルTE」から抽出される(S1008)。
【0067】
そうすると、メンバ推薦部31により、特定メンバm1に対する関連メンバm2の連結度strが「メンバ間連結度テーブルTD」から読み出される(S1009)。そして、メンバ推薦部31により、図13に示すように、この連結度strがしきい値を超える関連メンバ226が「推薦メンバ」としてメンバネットワークの画面221に表示される(S1010−Yes,S1011)。
【0068】
なお、この際、特定メンバm1と関連メンバm2との間の距離lenは、連結度strの逆数などとし、連結度strが大きいほど距離が近くなるものとする。また、エッジの太さは、連結度strに比例して太くなるようにする。
【0069】
次に推薦キーワードの出力について図14のフローチャートを用いて説明する。
【0070】
ステップS1401〜S1403までは、前述のステップS1001〜S1003と同様の処理が行なわれる。
【0071】
ステップS1403の処理後、関係ネットワーク操作部21のユーザの操作により、キーワードネットワーク表示部23に表示された各キーワードから任意の特定キーワードk1が選択されると(S1404−Yes)、この選択された特定キーワードk1に対応付けられたメンバの集合menSetが「メンバキーワードテーブルTC」から読み出される(S1405)。そして、この読み出されたメンバの一覧を特定キーワードk1のノードラベルとするキーワードネットワークの画面が表示される(S1406)。
【0072】
さらに、この特定キーワードk1のノードラベルから任意の関連メンバm2が関係ネットワーク操作部21の操作により選択されると(S1407−Yes)、選択された関連メンバm2に対応付けられた関連キーワードk2が「メンバ間キーワードテーブルTE」から抽出される(S1408)。
【0073】
そうすると、キーワード推薦部32により、特定キーワードk1に対する関連キーワードk2の相関値coがキーワード間相関テーブルTBから読み出される(S1409)。そして、キーワード推薦部32により、この相関値coがしきい値を超える関連キーワードが「推薦キーワード」としてキーワードネットワークの画面に表示される(S1410−Yes,S1411)。
【0074】
なお、この際、特定キーワードk1と関連キーワードk2との間の距離lenは、相関値coの逆数などとし、相関値coが大きいほど距離が近くなるものとする。また、エッジの太さは、相関値coに比例して太くなるようにする。
【0075】
(メンバキーワード関係表示装置1の効果)
以上説明したように、本実施形態に係るメンバキーワード関係表示装置1は、文書データからキーワードを抽出するメンバキーワード抽出部12と、キーワードに対応付けられたメンバをノードとし、各メンバに対応付けられたキーワードをノードラベルとして表示するとともに、各メンバ間に共通するキーワードが存する場合、各メンバに対応するノードをエッジで結び、この共通するキーワードをエッジラベルとして表示するメンバネットワーク表示部22とを備えているので、着目するメンバに対する最適なキーワードを表示することができる。換言すれば、メンバキーワード関係表示装置1では、着目する事項に対する最適な人間関係を表示できる。
【0076】
また、本実施形態に係るメンバキーワード関係表示装置1は、各キーワードをノードとし、各キーワードに対応付けられたメンバをノードラベルとして表示するとともに、各キーワード間に共通するメンバが存する場合、各キーワードに対応するノードをエッジで結び、この共通するメンバをエッジラベルとして表示するキーワードネットワーク表示部23を備えているので、着目するキーワードに対する最適なメンバを表示することができる。
【0077】
さらに、本実施形態に係るメンバキーワード関係表示装置1は、メンバネットワーク表示部22により表示されるエッジを、キーワード間の相関値coに応じた長さと太さとで表示するので、着目するメンバとキーワードとの関係をユーザに視覚的に把握させることができる。同様に、メンバキーワード関係表示装置1は、キーワードネットワーク表示部23により表示されるエッジを、メンバ間の連結度strに応じた長さと太さとで表示するので、着目するキーワードとメンバとの関係をユーザに視覚的に把握させることが可能となる。
【0078】
また、本実施形態に係るメンバキーワード関係表示装置1は、関係ネットワーク操作部21により任意の特定キーワードが選択された場合、この特定キーワードと対応付けられたメンバを「メンバキーワードテーブルTC」から読み出し、該読み出したメンバの一覧を特定キーワードのノードラベルとしてキーワードネットワークに表示するので、選択された特定キーワードに対する最適なメンバを表示することができる。同様に、メンバキーワード関係表示装置1は、関係ネットワーク操作部21により任意の特定メンバが選択された場合、この特定メンバに対応付けられたキーワードの一覧を特定メンバのノードラベルとしてメンバネットワークに表示するので、選択された特定メンバに対する最適なキーワードを表示できる。
【0079】
さらに、本実施形態に係るメンバキーワード関係表示装置1は、特定キーワードのノードラベルから任意の関連メンバが関係ネットワーク操作部21により選択された場合、この関連メンバに対応付けられた関連キーワードの集合を「メンバ間キーワードテーブルTE」から抽出し、特定キーワードに対する関連キーワードの相関値coを「キーワード間相関テーブルTB」から読み出し、該相関値coがしきい値を超える関連キーワードを推薦キーワードとしてキーワードネットワークに表示するキーワード推薦部32を備えているので、特定キーワードと関連メンバとに関係する関連キーワードを表示することができる。これにより、ユーザは、着目する特定キーワードに対して、認識していなかった関連キーワード等を把握することが可能となる。
【0080】
また、本実施形態に係るメンバキーワード関係表示装置1は、特定メンバのノードラベルから任意の関連キーワードが関係ネットワーク操作部21により選択された場合、この関連キーワードに対応付けられた関連メンバの集合を「メンバ間キーワードテーブルTE」から抽出し、特定メンバに対する関連メンバの連結度strをメンバ間連結度テーブルTDから読み出し、該連結度strがしきい値を超える関連メンバを推薦メンバとしてメンバネットワークに表示するメンバ推薦部31を備えているので、特定メンバと関連キーワードとに関係する関連メンバを表示することができる。これにより、ユーザは、着目する特定メンバに対して、認識していなかった関連メンバ等を把握することが可能となる。
【0081】
本実施形態に係るメンバキーワード関係表示装置1は、前記の関連キーワードや関連メンバの表示において、従来のKnowWho検索のように単に関連キーワードや関連メンバを列挙するのではなく、これらの間の関係をその強さも考慮したネットワークとして表示する。これにより、ユーザは関連キーワードや関連メンバについてその関係の有無だけでなく、その時点でメンバキーワード関係表示装置1によって表示されている、キーワード間やメンバ間の関係性をより明確に把握することが可能となる。
【0082】
例えば、ソフトウェア開発プロジェクト等において、特定メンバと認識があり、その特定メンバの専門技術(関連キーワード)にも詳しい関連メンバなどを検索することが可能となる。ソフトウェア開発等に際しては、専門技術者を一時期に大量に雇用する場合がある。一方、ソフトウェエア開発等においては、専門技術のみならずチームワークが要求される場合も少なくない。そこで、このような場合に本実施形態に係るメンバキーワード関係表示装置1を用いれば、雇用する専門技術者の選定が容易になるという効果が得られる。
【0083】
<その他>
なお、本発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。更に、異なる実施形態に構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【0084】
なお、上記実施形態に記載した手法は、コンピュータに実行させることのできるプログラムとして、磁気ディスク(フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスクなど)、光ディスク(CD−ROM、DVDなど)、光磁気ディスク(MO)、半導体メモリなどの記憶媒体に格納して頒布することもできる。
【0085】
また、この記憶媒体としては、プログラムを記憶でき、かつコンピュータが読み取り可能な記憶媒体であれば、その記憶形式は何れの形態であっても良い。
【0086】
また、記憶媒体からコンピュータにインストールされたプログラムの指示に基づきコンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)や、データベース管理ソフト、ネットワークソフト等のMW(ミドルウェア)等が上記実施形態を実現するための各処理の一部を実行しても良い。
【0087】
さらに、本発明における記憶媒体は、コンピュータと独立した媒体に限らず、LANやインターネット等により伝送されたプログラムをダウンロードして記憶または一時記憶した記憶媒体も含まれる。
【0088】
また、記憶媒体は1つに限らず、複数の媒体から上記実施形態における処理が実行される場合も本発明における記憶媒体に含まれ、媒体構成は何れの構成であっても良い。
【0089】
尚、本発明におけるコンピュータは、記憶媒体に記憶されたプログラムに基づき、上記実施形態における各処理を実行するものであって、パソコン等の1つからなる装置、複数の装置がネットワーク接続されたシステム等の何れの構成であっても良い。
【0090】
また、本発明におけるコンピュータとは、パソコンに限らず、情報処理機器に含まれる演算処理装置、マイコン等も含み、プログラムによって本発明の機能を実現することが可能な機器、装置を総称している。
【符号の説明】
【0091】
1・・・メンバキーワード関係表示装置、4・・・文書データ記憶部、5・・・関係データ記憶部、10・・・関係抽出部、11・・・キーワード間相関算出部、12・・・メンバキーワード抽出部、13・・・メンバ間連結度算出部、14・・・メンバ間キーワード抽出部、20・・・関係ネットワーク表示操作部、21・・・関係ネットワーク操作部、22・・・メンバネットワーク表示部、23・・・キーワードネットワーク表示部、30・・・メンバキーワード推薦部、31・・・メンバ推薦部、32・・・キーワード推薦部。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
メンバとキーワードとの関係を表示するメンバキーワード関係表示装置であって、
文書データをメンバと対応付けて記憶する文書データ記憶手段と、
前記文書データ記憶手段に記憶された文書データからキーワードを抽出し、該キーワードに対応付けられたメンバを抽出するメンバキーワード抽出手段と、
前記メンバキーワード抽出手段によって抽出されたメンバと前記キーワードとを対応付けて記憶するメンバキーワード記憶手段と、
前記メンバキーワード記憶手段に記憶されたメンバに基づき、各メンバをノードとし、該各メンバに対応付けられたキーワードをノードラベルとして表示するとともに、該各メンバ間に共通するキーワードが存する場合、該各メンバに対応するノードをエッジで結び、この共通するキーワードをエッジラベルとして表示するメンバネットワーク表示手段と、
を備えたことを特徴とするメンバキーワード関係表示装置。
【請求項2】
請求項1に記載のメンバキーワード関係表示装置において、
前記メンバキーワード記憶手段に記憶されたメンバに基づき、各キーワードをノードとし、該各キーワードに対応付けられたメンバをノードラベルとして表示するとともに、該各キーワード間に共通するメンバが存する場合、該各キーワードに対応するノードをエッジで結び、この共通するメンバをエッジラベルとして表示するキーワードネットワーク表示手段、
をさらに備えたことを特徴とするメンバキーワード関係表示装置。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載のメンバキーワード関係表示装置において、
2つのキーワード間の相関値を対応付けて記憶するキーワード間相関値記憶手段と、
前記メンバネットワーク表示手段により表示されるエッジを、前記キーワード間の相関値に応じた長さと太さとで表示する手段と、
をさらに備えたことを特徴とするメンバキーワード関係表示装置。
【請求項4】
請求項2又は請求項3に記載のメンバキーワード関係表示装置において、
2つのメンバ間の連結度を対応付けて記憶するメンバ間連結度記憶手段と、
前記キーワードネットワーク表示手段により表示されるエッジを、前記メンバ間の連結度に応じた長さと太さとで表示する手段と、
をさらに備えたことを特徴とするメンバキーワード関係表示装置。
【請求項5】
請求項3又は請求項4に記載のメンバキーワード関係表示装置において、
前記キーワードネットワーク表示手段に表示された各キーワードから任意の特定キーワードを選択するための特定キーワード選択手段と、
前記特定キーワード選択手段により選択された特定キーワードと対応付けられたメンバを前記メンバキーワード記憶手段から読み出し、該読み出したメンバの一覧を前記特定キーワードのノードラベルとして前記キーワードネットワーク表示手段に出力する手段と、
をさらに備えたことを特徴とするメンバキーワード関係表示装置。
【請求項6】
請求項3乃至請求項5のいずれか1項に記載のメンバキーワード関係表示装置において、
前記メンバネットワーク表示手段に表示された各メンバから任意の特定メンバを選択するための特定メンバ選択手段と、
前記特定メンバ選択手段により選択された特定メンバに対応付けられたキーワードを前記メンバキーワード記憶手段から読み出し、該読み出したキーワードの一覧を前記特定メンバのノードラベルとして前記メンバネットワーク表示手段に出力する手段と、
を備えたことを特徴とするメンバキーワード関係表示装置。
【請求項7】
請求項5に記載のメンバキーワード関係表示装置において、
2つのメンバ間に共通するキーワードを、該各メンバと対応付けて記憶するメンバ間キーワード記憶手段と、
前記特定キーワードのノードラベルから任意の関連メンバを選択するための関連メンバ選択手段と、
前記関連メンバ選択手段により関連メンバが選択された場合、該関連メンバに対応付けられた関連キーワードを前記メンバ間キーワード記憶手段から抽出する手段と、
前記特定キーワードに対する前記関連キーワードの相関値を前記キーワード間相関値記憶手段から読み出し、該相関値がしきい値を超える関連キーワードを推薦キーワードとして前記キーワードネットワーク表示手段に出力するキーワード推薦手段と、
をさらに備えたことを特徴とするメンバキーワード関係表示装置。
【請求項8】
請求項6に記載のメンバキーワード関係表示装置において、
2つのメンバ間に共通するキーワードを、該各メンバと対応付けて記憶するメンバ間キーワード記憶手段と、
前記特定メンバのノードラベルから任意の関連キーワードを選択するための関連キーワード選択手段と、
前記関連キーワード選択手段により関連キーワードが選択された場合、該関連キーワードに対応付けられた関連メンバを前記メンバ間キーワード記憶手段から抽出する手段と、
前記特定メンバに対する前記関連メンバの連結度を前記メンバ間連結度記憶手段から読み出し、該連結度がしきい値を超える関連メンバを推薦メンバとして前記メンバネットワーク表示手段に出力するメンバ推薦手段と、
をさらに備えたことを特徴とするメンバキーワード関係表示装置。
【請求項9】
メンバキーワード関係表示装置のコンピュータを、
文書データをメンバと対応付けて文書データ記憶手段に書き込む手段、
前記文書データ記憶手段に記憶された文書データからキーワードを抽出し、該キーワードに対応付けられたメンバを抽出するメンバキーワード抽出手段、
前記メンバキーワード抽出手段によって抽出されたメンバと前記キーワードとを対応付けて記憶するメンバキーワード記憶手段、
前記メンバキーワード記憶手段に記憶されたメンバに基づき、各メンバをノードとし、該各メンバに対応付けられたキーワードをノードラベルとして表示するとともに、該各メンバ間に共通するキーワードが存する場合、該各メンバに対応するノードをエッジで結び、この共通するキーワードをエッジラベルとして表示するメンバネットワーク表示手段、
として実現させるメンバキーワード関係表示プログラム。
【請求項1】
メンバとキーワードとの関係を表示するメンバキーワード関係表示装置であって、
文書データをメンバと対応付けて記憶する文書データ記憶手段と、
前記文書データ記憶手段に記憶された文書データからキーワードを抽出し、該キーワードに対応付けられたメンバを抽出するメンバキーワード抽出手段と、
前記メンバキーワード抽出手段によって抽出されたメンバと前記キーワードとを対応付けて記憶するメンバキーワード記憶手段と、
前記メンバキーワード記憶手段に記憶されたメンバに基づき、各メンバをノードとし、該各メンバに対応付けられたキーワードをノードラベルとして表示するとともに、該各メンバ間に共通するキーワードが存する場合、該各メンバに対応するノードをエッジで結び、この共通するキーワードをエッジラベルとして表示するメンバネットワーク表示手段と、
を備えたことを特徴とするメンバキーワード関係表示装置。
【請求項2】
請求項1に記載のメンバキーワード関係表示装置において、
前記メンバキーワード記憶手段に記憶されたメンバに基づき、各キーワードをノードとし、該各キーワードに対応付けられたメンバをノードラベルとして表示するとともに、該各キーワード間に共通するメンバが存する場合、該各キーワードに対応するノードをエッジで結び、この共通するメンバをエッジラベルとして表示するキーワードネットワーク表示手段、
をさらに備えたことを特徴とするメンバキーワード関係表示装置。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載のメンバキーワード関係表示装置において、
2つのキーワード間の相関値を対応付けて記憶するキーワード間相関値記憶手段と、
前記メンバネットワーク表示手段により表示されるエッジを、前記キーワード間の相関値に応じた長さと太さとで表示する手段と、
をさらに備えたことを特徴とするメンバキーワード関係表示装置。
【請求項4】
請求項2又は請求項3に記載のメンバキーワード関係表示装置において、
2つのメンバ間の連結度を対応付けて記憶するメンバ間連結度記憶手段と、
前記キーワードネットワーク表示手段により表示されるエッジを、前記メンバ間の連結度に応じた長さと太さとで表示する手段と、
をさらに備えたことを特徴とするメンバキーワード関係表示装置。
【請求項5】
請求項3又は請求項4に記載のメンバキーワード関係表示装置において、
前記キーワードネットワーク表示手段に表示された各キーワードから任意の特定キーワードを選択するための特定キーワード選択手段と、
前記特定キーワード選択手段により選択された特定キーワードと対応付けられたメンバを前記メンバキーワード記憶手段から読み出し、該読み出したメンバの一覧を前記特定キーワードのノードラベルとして前記キーワードネットワーク表示手段に出力する手段と、
をさらに備えたことを特徴とするメンバキーワード関係表示装置。
【請求項6】
請求項3乃至請求項5のいずれか1項に記載のメンバキーワード関係表示装置において、
前記メンバネットワーク表示手段に表示された各メンバから任意の特定メンバを選択するための特定メンバ選択手段と、
前記特定メンバ選択手段により選択された特定メンバに対応付けられたキーワードを前記メンバキーワード記憶手段から読み出し、該読み出したキーワードの一覧を前記特定メンバのノードラベルとして前記メンバネットワーク表示手段に出力する手段と、
を備えたことを特徴とするメンバキーワード関係表示装置。
【請求項7】
請求項5に記載のメンバキーワード関係表示装置において、
2つのメンバ間に共通するキーワードを、該各メンバと対応付けて記憶するメンバ間キーワード記憶手段と、
前記特定キーワードのノードラベルから任意の関連メンバを選択するための関連メンバ選択手段と、
前記関連メンバ選択手段により関連メンバが選択された場合、該関連メンバに対応付けられた関連キーワードを前記メンバ間キーワード記憶手段から抽出する手段と、
前記特定キーワードに対する前記関連キーワードの相関値を前記キーワード間相関値記憶手段から読み出し、該相関値がしきい値を超える関連キーワードを推薦キーワードとして前記キーワードネットワーク表示手段に出力するキーワード推薦手段と、
をさらに備えたことを特徴とするメンバキーワード関係表示装置。
【請求項8】
請求項6に記載のメンバキーワード関係表示装置において、
2つのメンバ間に共通するキーワードを、該各メンバと対応付けて記憶するメンバ間キーワード記憶手段と、
前記特定メンバのノードラベルから任意の関連キーワードを選択するための関連キーワード選択手段と、
前記関連キーワード選択手段により関連キーワードが選択された場合、該関連キーワードに対応付けられた関連メンバを前記メンバ間キーワード記憶手段から抽出する手段と、
前記特定メンバに対する前記関連メンバの連結度を前記メンバ間連結度記憶手段から読み出し、該連結度がしきい値を超える関連メンバを推薦メンバとして前記メンバネットワーク表示手段に出力するメンバ推薦手段と、
をさらに備えたことを特徴とするメンバキーワード関係表示装置。
【請求項9】
メンバキーワード関係表示装置のコンピュータを、
文書データをメンバと対応付けて文書データ記憶手段に書き込む手段、
前記文書データ記憶手段に記憶された文書データからキーワードを抽出し、該キーワードに対応付けられたメンバを抽出するメンバキーワード抽出手段、
前記メンバキーワード抽出手段によって抽出されたメンバと前記キーワードとを対応付けて記憶するメンバキーワード記憶手段、
前記メンバキーワード記憶手段に記憶されたメンバに基づき、各メンバをノードとし、該各メンバに対応付けられたキーワードをノードラベルとして表示するとともに、該各メンバ間に共通するキーワードが存する場合、該各メンバに対応するノードをエッジで結び、この共通するキーワードをエッジラベルとして表示するメンバネットワーク表示手段、
として実現させるメンバキーワード関係表示プログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2010−217973(P2010−217973A)
【公開日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−60873(P2009−60873)
【出願日】平成21年3月13日(2009.3.13)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(301063496)東芝ソリューション株式会社 (1,478)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年3月13日(2009.3.13)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(301063496)東芝ソリューション株式会社 (1,478)
【Fターム(参考)】
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