説明

モルタルを用いて作られる軽量の建造物、およびその製造方法

本発明の対象は、発泡ポリスチレンおよびセメントを含む建物用のモルタルである。
モルタルは、発泡ポリスチレンおよび粉砕材料としてのセメントの一部を含み、50kg〜200kgの未精錬無水セメントを1mの粉砕材料ごとに含む。粉砕材料は、0.5mm〜10mmの粒を含んでおり、そして、発泡ポリスチレンを含んで完成され、加圧された発泡コンクリートを粉砕することで作られる。モルタル製造のために、発泡ポリスチレンを含んで完成され、加圧された発泡コンクリートを10mmよりも大きくない粒に粉砕し、セメントを加え、水を加える。このようなモルタルは、フレーム構造(40)を含む各種の建造物の製造にに使用することができる。発泡コンクリートパネル(60)はフレーム構造(40)に取り付けられており、モルタル(14)はフレーム構造(40)の隙間に注がれる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は建設業界において用いられる、ポリスチレンおよびセメントを含む建物用のモルタル、当該モルタルの製造方法、および当該モルタルを用いて製造される建造物に関する。
【背景技術】
【0002】
発泡ポリスチレン(発泡スチロール)、セメント、および水を含むモルタルは、良好な保温性および音響制御特性を有する建物を製造するために使用される。これらは、建築現場において、または、建築材料を生産する工場において、建築ユニットの中に形成される。このようなモルタルは、英国特許第1498383号において詳細に説明されている。
【0003】
建築ユニットは、ポリスチレンの泡を含むモルタルを型に注ぎ、加圧する方法により製造される。また、必要ならば、例えば、圧力をかけた状態において熱処理がされる。その後、適した硬さにして、型から取り出す。そして、そのようなポリスチレンの泡を含むコンクリート(以下「発泡コンクリート」という)が収縮する傾向を最小にするために放置しておく。所定時間の後、建築ユニットは所望の大きさおよび構造に形作られる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような工程は、建築現場においては実施できない。建築現場において、モルタルを加圧したり、熱処理したり、放置しておいたりすることができないからである。もし、そのようなモルタルが建設中に例えば常設の型枠に注ぎ込まれると、収縮による問題が生じかねない。
【0005】
本発明の目的は、あまり収縮せず、良好な音響特性および断熱特性を有し、建造物の建築現場に適用できる建物用のモルタルを製造する作り出すことにある。本発明の他の目的は、荷重に耐えうる建造物および建造要素を作り出すことが可能な、建物用のモルタルを作り出すことにある。
【0006】
本発明の他の目的は、このようなモルタルを使用することによって、軽量であり、良好の保温性および防音特性を有する建造物を作り出すことにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するために、粉砕材料と、これに加えるセメントとを含んだモルタルを製造する。この粉砕材料は、収縮済みであり完成された発泡コンクリートを粉砕することにより得られる。この混合物に水を加える。当然ながら、粉砕材料、セメント、および水は同時に混ぜることもできる。
【0008】
この方法により素早く製造されたモルタルは、非常に良好な熱伝導率を有している。このモルタルの熱伝導率は、高品質のプレハブ式発泡コンクリート建築ユニットよりも30〜40パーセントだけ高い。
【0009】
本発明によれば、モルタルの製造工程において、硬化かつ収縮済みの発泡コンクリートは、すりつぶされて10mmより大きい顆粒になる。これに50〜150kgのセメントと80〜200リットルの水とを加える。モルタルの処理の処理のしやすさを考慮して、セメントと水との割合は、通常のコンクリートのモルタルの割合とは異なる。ほとんどの場合は後者の方が高い。
【0010】
本発明のモルタルは、建築現場において製造することができる。なぜなら、必要な粉砕機を簡単に持ち込むことができ、かつ、建築現場において生じた廃棄物を再利用することができるからである。建築現場において生じた廃棄物の量が十分でない場合、粉砕に適している粉砕材料または廃棄物を、発泡コンクリート製品を製造する工場から調達できる。粉砕材料、必要なセメント、および水は、モルタル製造装置、モルタルポンプに注がれる。モルタルポンプは、これらを混合してから、湿ったモルタルを適用場所へ送る。
【0011】
このモルタルを製造する規定の量よりも量の多いセメントをモルタルに使用することもできる。しかし、これによって、堅実性が増すと同時に、その保温および防音の特性は、劣化して、その上、収縮する傾向も起こる。
【0012】
所定の分量および適切に適用され製造されたモルタルは、固まっていないが、段耐久性がある。そのため、荷重および磨耗にさらされている表面は適した層により保護されている。
【0013】
本発明のモルタルを使用して提供される建造物は、補強フレーム構造に取り付けられたプレハブ式発泡コンクリートパネルの層を少なくとも1つ含んでいる。当該フレーム構造の要素間には、本発明のモルタルが少なくとも部分的に充填されている。そのうちの第1の表面は、発泡コンクリートパネルに部分的に接している。
(14)
本発明の建造物は、床構造/天井構造の平面部分に配置された耐荷重性の梁を補強フレーム構造が含むような床構造/天井構造のようにも形成できる。これらの構造では、発泡コンクリートパネルが下端から梁に取り付けられる。そして、その間および耐荷重性の梁の上に本発明のモルタルが適用される。床構造/天井構造は水平にできる。この場合、床構造/天井構造は、水平に配置されたI字、C字およびU字型の耐荷重性の梁を含む。モルタルの中において、耐荷重性の梁の上側に荷重分配用の鉄格子があることが好ましい。
【0014】
本発明の建造物は、モルタル上に広がる保護層を含んでいてもよい。必要ならば、その上に床板(80)を配置してもよい。
【0015】
本発明の建造物を床構造/天井構造として形成する場合は、床構造/天井構造のパネルは、水平方向から75度以下の角度を成す。
【0016】
本発明の建造物を立てた壁要素として形成する場合、補強フレーム構造と反対の位置に取り付けられた発泡コンクリートパネルの第1および第2の層を含む。これらの層は、他と一体となった常設の型枠と、フレーム構造と、発泡コンクリートの間のすき間との構成要素となる(そして、フレーム構造は本発明のモルタルで満たされる)。本発明の建造物を立てた壁要素として形成する場合、モルタルと対向する側とは反対側の発泡コンクリートにおける遊離面を表面仕上げするか、または、当該遊離面に硬殻を形成する。建造物の表面の1つは、望ましくは、フレーム構造に取り付けられた発泡コンクリートにより形成される板によって構成される。フレーム構造のすき間には本発明のモルタルが充填されている。
【0017】
したがって、本発明の建造物を立てた壁、発泡コンクリート板として形成する場合、パネルはフレーム構造の両側面を取り付けられており、これらのパネルは、フレーム構造とフレーム構造のすき間に本発明のモルタルを充填するための常設の枠組みを構成する。
【0018】
本発明の建造物が床構造/天井構造である場合、固定フレーム構造を構成している発泡コンクリートパネルは、フレーム構造に下端から取り付けられる。耐荷重性の床構造/天井構造の場合、荷重分散格子がフレーム構造に取り付けられていることが好ましい。適度に遮音するために、荷重分散格子は、少なくとも3cm(しかし好ましくは5cm)である本発明のモルタルの層によって覆われている。24時間後、典型的には保護層、セメント板層がこの層に適合される。そのとき保護層は、適切な覆いによって覆われる。
【0019】
本発明の建造物が、物が何も置かれず摩滅も生じない場所に形成される屋根構造であれば、荷重分散格子も保護層も不要である。
【0020】
本発明の建造物が屋根の覆いを支えるために形成されている場合、屋根の外側の骨組みを固定するためのもの、例えば木摺、ウッドブロックがモルタルに埋めこめれている。
【発明の効果】
【0021】
本発明の建造物は非常に素早く作り出すことができる。また、とても軽く、優れた保温性および遮音性を有している。本発明の建造物のさらに他の利点は、フレーム構造が自由に設置されない点にある。火災が起こった場合、発泡コンクリートパネルのおかげでフレーム構造は素早い温度上昇を免れ得る。当然だが、それ自体が不燃性の発泡コンクリートを使用することが必要である。
【0022】
他の利点として、充填した後のモルタルは、荷重により引き起こされる変形からフレーム構造の要素を保護する。フレーム構造の要素は、特に圧力下の変動に関して言えば、ほとんどねじれずに済む。
(24)
本発明の実施形態について図に基づいて説明すれば、以下のとおりである。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明のモルタルを使用して作られた耐荷重性の壁構造の外観を示す断面図である。
【図2】耐荷重性の床構造/梁に対して横断する天井構造を示す断面図である。
【図3】耐荷重性の壁と床/天井との接合部分の内部を示す模式的な断面図である。
【図4】本発明のモルタルを利用した傾斜床構造/傾斜天井構造を含む屋根の骨組みを示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
図1は、本発明のモルタルを利用して作られ、建物と外側とを隔てる耐荷重壁の外観を示す断面図である。この耐荷重壁は、適度に腐食を保護する金属材料の木材として作られたフレーム構造40により作られる。この場合、同図に示すように、フレーム構造40の垂直な柱41が、12cmごとに発泡コンクリートパネル30の内側から貼られ、かつ、15cmごとに発泡コンクリートパネル20の外側から貼られる。固定部42は、樹脂のネジまたは表面を押す固定材の中の留め金であり、損傷することなく発泡コンクリートパネル20および30を支持するのに十分な大きさである。円板、座金またはこれらに類似したものが、圧力を分配するために必要に応じて使用される。
【0025】
熱の逃げ道と音響の伝達道とを回避するために、特に固定部42を金属によって作った場合、発泡コンクリート20および30の表面に形成された窪みの中に固定部42を設置する。取り付けた後、コンクリートポンプ、漆喰塗り機械、または、この用途に適している他の同様な機器、または手動力を用いて、モルタル10を柱41の間のすき間に注ぐ。
【0026】
モルタル10の密度は比較的低いため、発泡コンクリートパネル20および30は、充填されたモルタル10の圧力に耐え、かつ、固定型枠を構成することができる。モルタル10内の余分な水は、発泡コンクリートパネル20および30のすき間から漏出し得る。モルタル10の硬化時間はおよそ2日である。
【0027】
発泡コンクリートパネル20および30表面が、耐摩耗性が十分でなく、硬化であることを考慮すれば、少なくとも発泡コンクリートパネル20の外側に硬殻が無ければならない。この構造は、ポリスチレン板により作られる断熱カバーの場合と同様に形成される。発泡コンクリート30の内側はそれほど堅固な表面仕上げを必要としない。例えば、石膏を塗ってからガラス繊維の壁紙を設ければよく、これにより望みどおりに機能する。
【0028】
硬化させた後には、モルタル10の荷重が発泡コンクリートパネル20および30に分散される点、およぼ、このことによってこれらを耐荷重壁の骨組みに利用することが可能になる点に留意すべきである。本発明を適用することなしには、これらは風圧に耐えるのにも適さない。しかしながら、モルタル10は、壁構造が高層ビルにおける耐荷重外壁を製造するために用いられるほどに、壁構造を固くすることができる。
【0029】
図2は、耐荷重性の床構造/天井構造の断面部分を示す。この場合、フレーム構造40はI字型の梁44によって構成される。発泡コンクリートパネル60が、固定部42によって下方よりそのような梁44に固定されている。荷重分散格子90は、梁44の上に取り付けられている。荷重分散格子90としては、例えば、直径5mmの銅線により作られる5×5cmの網目鉄筋コンクリートマットを用いる。そのような取り付けがなされて後、フレーム構造40を構成する梁44の間のすき間がモルタル14によって満たされる。本発明のモルタルにおける遮音特性を実現するために、床構造/天井構造において上部から下部へ音響が伝達する経路の形成は回避されなければならない。この目的のため、荷重分散格子90よりも高い位置までモルタル14を注ぐ。これにより、モルタル14は荷重分配格子90を覆う(望ましくは3cmから5cmの厚さの層の分だけ)。この上に、3cmの厚さの2つの高強度層、床(セメント板)層が設けられ、これらは望みどおりに覆われる。
【0030】
1mの乾燥した粉砕発泡コンクリート(砂粒の大きさはおよそ1〜10ミリメートルの間)を、200リットルの水と100kgのセメント(種類:A−P32.5R350トラスポーランドセメント20、品質の劣る他のセメントと練る)とに混ぜる。これは、地表上の湿ったコンクリートと同じ結果となる。それから、図2に表示された層に従う順序で、手動または機械によって床構造/天井構造にそれが注がれる。それによって、ポリスチレン発泡コンクリートは、隣り合うI字型の梁44間に完全に埋められる。したがって、これらは急にねじれることがない。なぜなら、それは下方から発泡コンクリートパネル60にボルトで留められて支えられており、その間にモルタル14が埋められており、また、0.5mmの厚さの荷重分散格子90によっても上方から支えられているからである。モルタル14は、荷重分散格子90および梁44よりも4〜5cm高い位置まで注がれる。それは振動ポーカーによって圧縮され、真っ直ぐな平面の表面が作り出される。それから、所定の硬化時間が過ぎた後、4〜5cmの厚さのコンクリートまたはセメント板層が保護層として注がれる。それから、それはセラミック、木材、または他の仕上げ材によって覆われる。
【0031】
床構造/天井構造の重量は、次のように算出できる。
【0032】
1mの発泡コンクリートの重さは100kgのセメントを加えて、200kg〜230kgである。
【0033】
セメント板:厚さ3cmで、60kg/m
【0034】
銅鉄:10kg/m
【0035】
水のみの重量から、セメントにより固定した量を考慮に入れる。
【0036】
したがって、38cmの厚さの床構造/天井構造の重量は、およそ225kg/mである。
【0037】
従来のコンクリートの床構造/天井構造に比べて、本発明を適用すると、表面による重量の1〜5割を減らすことができる。さらに、それは乾いており、48時間以内に覆われうる。一方、従来のコンクリートの床構造/天井構造の完全な乾燥(硬化)時間は、28日間であり、その後においてのみ覆われうる。
【0038】
本発明のモルタルを用いることによって、耐荷重性の内壁を床構造/天井構造の上に築くこともできる。フレーム構造40の水平な床構造/天井構造は引用符号のみによって表示されており、フレーム構造40の耐荷重性の壁は、他の引用符号によって象徴的に表示されている。発泡コンクリートパネル60は、水平な床構造/天井構造の常設の型枠の下端を構成しており、発泡コンクリートパネル50の垂直な耐荷重性の壁は固定部42によりフレーム構造40に取り付けられている。水平な床構造/天井構造は、垂直方向の耐荷重壁の下端が完成された後に作る。それから、次の段階における垂直方向の耐荷重壁の発泡コンクリートパネル50を備え付ける。それから、水平方向の床構造/天井構造には本発明のモルタル14が満たされる。24〜48時間後に高強度のセメント板層が設けられ、それによって、発泡コンクリート50の上方にあるその間のすき間は、本発明のモルタル12によって満たされる。
【0039】
図4は、本発明のモルタルを使用して作られた45度傾斜の屋根の骨組み構造を示す。この場合、フレーム構造40は、傾斜した梁または傾斜した梁の代用としてI字型の梁46により構成される。これらは、同図上の点線のみにて示されており、亜鉛メッキ銅により作られている。まず、フレーム構造を組立てる。そのとき、発泡コンクリートパネル60をフレーム構造の下方の側面に固定部42によって取り付ける。離間物48は、I字型の梁46の上に取り付けられる。離間物48として、ウッドブロックを用いることができる。したがって、フレーム構造40のすき間は、本発明のモルタル16によって満たされており、モルタルは離間物48の上にある。本発明のモルタルは、75〜80度の角度まで利用できるほどの粘りを有している。急勾配の場合は、モルタルの使用中に急落する恐れがある。
【0040】
およそ2日の硬化時間の後、下層72を表面の上に設置する。この下層は、建設業界において屋根を作るための伝統的に用いられていた、制御された蒸気浸透性を有する金属薄片である。この金属薄片は、離間物48に取り付けられた下地材料74によって固定される。さらに、離間物76は、下地材料74の上に、同時にまたは別の段階において配置されればよい。そして、瓦92を保持している屋根あて木78は、そこに固定されている。離間物76を用いることによって、そして、適切なサイズを正しく選択することによって、屋根の換気を改善することができる。
【0041】
本発明について望ましい実施形態を参照して説明したが、当業者であれば、種々な変更および代案を実現できることは明らかである。請求項の目的は、そのような変更および代案に拡張される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
請求項1に記載のモルタルを用いて作られる建造物であって、
補強フレーム構造(40)に固定されたプレハブ式の発泡コンクリートパネル(60)を少なくとも一層含んでおり、
上記補強フレーム構造(40)の要素間の隙間が、上記発泡コンクリートパネル(60)と接している第1の表面を形成するモルタル(10,14,16)によって少なくとも部分的に満たされており、上記モルタルは、完成済みであり加圧された発泡コンクリートを粉砕することによって得られる5mm〜10mmの大きさの粒と、50kg〜200kgの固まっていない無水のセメントと、1mの粉砕材料ごとに利用前に加えられる150リットル〜300リットルの水とを備えていることを特徴とする建造物。
【請求項2】
補強フレーム構造(40)が床構造/天井構造の平面に配置された耐荷重性の梁(44、46)を含むような床構造/天井構造として形成されており、発泡コンクリートパネル(60)が下方から上記梁に取り付けられており、上記モルタル(14,16)が、耐荷重性の梁(44,46)の間およびその上に使用されていることを特徴とする請求項1に記載の建造物。
【請求項3】
上記床構造/天井構造は水平であり、かつ、水平に配置されたI字、C字またはU字型の耐荷重梁(44)を含んでいることを特徴とする請求項1または2のいずれか1項に記載の建造物。
【請求項4】
上記耐荷重梁上のモルタル(14)に配置されている荷重分散格子(90)を備えていることを特徴とする請求項3に記載の建造物。
【請求項5】
上記モルタル(14)上に広がる保護層(70)と、当該保護層(70)上に配置される床板(80)とを、必要に応じて含んでいることを特徴とする請求項3または4いずれか1項に記載の建造物。
【請求項6】
上記床構造/天井構造の上記パネルは、水平に対して75°未満の角度で配置されていることを特徴とする請求項2に記載の建造物。
【請求項7】
上記補強フレーム構造(40)の反対側に取り付けられている発泡コンクリートパネル(20,30)の第1の層および第2の層を含んでいる立てた壁要素として形成されており、上記発泡コンクリートパネル(20,30)は上記補強フレーム構造(40)と共に、上記モルタル(10)によって満たされる隙間を規定する常設の型枠を構成しており、上記発泡コンクリートパネル(20,30)と上記フレーム構造(40)との間は上記モルタル(10)によって満たされていることを特徴とする。
【請求項8】
上記モルタル(10,12,14,16)の表面とは反対側の発泡コンクリートパネル(20,30,50,60)の遊離面が表面仕上げされているか、または、当該遊離面に硬殻が形成されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の建造物。
【請求項9】
請求項1に記載の建造物を製造する方法であって、
隙間を有するフレーム構造(40)を用意する工程と;
上記フレーム構造(40)にパネルを取り付ける工程と;
上記隙間を少なくとも部分的に充填する工程とを含み;
上記パネルは、硬化した発泡コンクリートパネル(20,30,50,60)を備えており、完成済みであり加圧された発泡コンクリートを粉砕することによって得られる5mm〜10mmの大きさの粒と、50kg〜200kgの固まっていない無水のセメントと、1mの粉砕材料ごとに利用前に加えられる150リットル〜300リットルの水とをそれぞれ備えているモルタルを重点することによって、上記隙間を少なくとも部分的に充填する工程を実行することを特徴とする方法。
【請求項10】
上記補強フレーム構造(40)の反対側に発泡コンクリートパネル(20,30,50)の第1の層および第2の層を固定することによって、隙間を規定する常設の型枠を用意し、それから、上記常設の型枠によって規定される上記隙間を上記モルタルによって充填する工程を備えていることを特徴とする請求項8に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2012−509425(P2012−509425A)
【公表日】平成24年4月19日(2012.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−536956(P2011−536956)
【出願日】平成21年11月10日(2009.11.10)
【国際出願番号】PCT/HU2009/000093
【国際公開番号】WO2010/058232
【国際公開日】平成22年5月27日(2010.5.27)
【出願人】(511122488)
【Fターム(参考)】