モール素材及びルーフモール
【課題】押出成形品のモール素材からなるモール本体の脚部及びリップが切除された端末部において反りを生じ難くする。
【解決手段】表面材17が表面に設けられた頭部13と、前記頭部13の下面に前記頭部13より幅狭に形成された脚部14と、前記脚部14の下部に形成されたリップ15と、前記脚部14に埋設された芯材16とよりなる押出成形品のモール素材からなるモール本体11の端末部で前記芯材16を含む脚部14の一部あるいは脚部14の全部と前記リップ15が切除され、前記端末部における先端11F及び切除跡11Gに端末部材18が射出成形により前記モール本体11と一体に形成されたルーフモール10において、前記頭部13に頭部芯材12を埋設した。
【解決手段】表面材17が表面に設けられた頭部13と、前記頭部13の下面に前記頭部13より幅狭に形成された脚部14と、前記脚部14の下部に形成されたリップ15と、前記脚部14に埋設された芯材16とよりなる押出成形品のモール素材からなるモール本体11の端末部で前記芯材16を含む脚部14の一部あるいは脚部14の全部と前記リップ15が切除され、前記端末部における先端11F及び切除跡11Gに端末部材18が射出成形により前記モール本体11と一体に形成されたルーフモール10において、前記頭部13に頭部芯材12を埋設した。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、モール素材及びそのモール素材を用いたルーフモールに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、図7及びその一部を拡大して示す図8のように、自動車のルーフRにはルーフモール50が取付けられることがある。前記ルーフモール50は、ルーフモール50を外したルーフRの一部を示す図9から理解されるように、ルーフRの中央パネルR1と側部パネルR2が一体に接合される継ぎ目部分を隠すため、前記継ぎ目部分に形成された溝部R3に装着される。
【0003】
前記ルーフモール50は、図10に示すように、頭部53と、前記頭部53の下面に頭部53よりも幅を狭くして形成された脚部54と、前記脚部54の下部に外方へ張り出すように形成されたリップ55と、温度変化による伸縮を主として抑えるため前記脚部54に埋設された芯材56とよりなるモール素材で構成されたモール本体51を備える。前記芯材56は、鉄などの棒状あるいは帯状の金属からなる。また、前記頭部53は、前記溝部R3に蓋をする幅からなり、前記頭部53には上面に、耐候性及び耐傷付き性の高い樹脂からなる表面材57が層状に積層されている。前記リップ55は、弾性に富む樹脂からなり、前記溝部R3に前記モール本体51の脚部54及びリップ55が挿入された際に、前記リップ55の先端側が溝部R3内の側面と圧接してルーフモール50の浮き上がりを抑える。
【0004】
前記モール本体51を構成するモール素材は、樹脂を口金から一定断面形状で押し出す押出成形法により形成された長尺の押出成形品からなり、所定長さに切断されてモール本体51に用いられる。図11は、モール本体用として押出成形されたモール素材51Sを示す。前記押出成形は、高価な成形型が不要で、しかも一定断面形状の長尺体を連続的に効率良く形成できることから、安価に成形品が得られる利点がある。しかし、押出成形され、所定の長さに切断されたモール素材51Sだけでルーフモールを構成すると、ルーフモールの端部が見苦しなり、またルーフモールの端部で浮き上がり易い問題がある。そこで、図12のように所定長さに切断されたモール素材51Sでモール本体51を構成すると共にモール本体51の端末部51Aで前記脚部54の一部あるいは全部とリップ55を切除し、前記端末部の先端51Fと前記脚部54及びリップ55の切除跡51Gに、図10のように端末部材58を射出成形して前記端末部材58とモール本体51を一体にしたルーフモール50を形成することが行われている。前記ルーフモール50においては、前記端末部材58に形成されている取付部59を、前記ルーフRの溝部R3内に取付けられているクリップなどの固定部品と係合させることにより、ルーフモール50の端部の固定が行われる。
【0005】
ところで、モール素材51Sの押出成形時には樹脂が口金で擦られる等によりモール素材51Sに応力が発生し、押出成形後もそのままモール素材51S内に残留するが、前記残留応力は、前記頭部53と脚部54、リップ55及び芯材56の存在によってバランスが取れ、モール素材51Sに反りを生じるのが防がれている。
【0006】
しかし、前記端末部51Aにおける脚部54及びリップ55の切除により、前記モール本体51の端末部51Aで残留応力のバランスが崩れるため、前記端末部51Aで前記脚部54及びリップ55とは反対側の上方Uへ反り易くなり、そのままでは、前記端末部材58の射出成形を良好に行えなくなったり、前記端末部材58を形成した後のルーフモール50において端末部が上方へ反ったりする。そこで、前記切除後や前記端末部材58の射出成形後に端末部51Aを下方へ曲げて矯正する余分な作業が必要になり、ルーフモールの製造作業に手間取るのみならずルーフモールのコストが上昇する問題が発生する。さらに前記の曲げ矯正により一旦反りが無くなって正常になっても、その後に再び反りが発生することもある。
【0007】
なお、前記脚部54の切除時に芯材56を切除しないように、前記芯材56の位置を頭部53に近づけたり、前記頭部53内にしたりして、切除されなかった芯材56により前記反りを生じにくくすることが考えられる。しかし、前記芯材56は、比較的太いあるいは厚みのある部材で構成されるため、前記芯材56を頭部53に近づけたり頭部53内に埋設すると、前記頭部53の表面に凹凸等の不具合が発生し易くなり、ルーフモール50の商品価値が低下するおそれがあるのみならず、芯材56の位置がルーフルーフモール50の横断面の図心位置から大きくずれることになるため、路上駐車時等の高温あるいは低温により発生するルーフモール内の伸縮応力が、前記ルーフモールにおける芯材53の上下でバランスを欠き、ルーフモール全体に変形を生じるおそれがある。
【0008】
【特許文献1】特開2003−170786号公報
【特許文献2】特開2003−127797号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は前記の点に鑑みなされたものであり、脚部及びリップが切除された端末部において反りの生じにくいモール素材及びそのモール素材を用いたルーフモールの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
請求項1の発明は、頭部と、前記頭部の下面に前記頭部より幅狭に形成された脚部と、前記脚部の下部に形成されたリップと、前記脚部に埋設された芯材とよりなる押出成形品からなるモール素材において、前記頭部内に変形防止用の頭部芯材を埋設したことを特徴とする。
【0011】
請求項2の発明は、請求項1において、前記頭部芯材の埋設位置が、前記頭部の断面における図心から前記頭部と脚部の境界間であることを特徴とする。
【0012】
請求項3の発明は、請求項1または2において、前記頭部芯材が、前記芯材よりも厚みが薄いあるいは径が細いことを特徴とする。
【0013】
請求項4の発明は、請求項1から3の何れか一項に記載のモール素材からなるモール本体の端末部で、前記芯材を含む脚部の一部あるいは脚部の全部と前記リップが切除され、前記端末部における先端及び切除跡に端末部材が射出成形により前記モール本体と一体に形成されていることを特徴とするルーフモールに係る。
【発明の効果】
【0014】
請求項1の発明によれば、モール素材において、脚部内の芯材の他に頭部内に変形防止用の頭部芯材を埋設したため、脚部及びリップが切除されて端末部の頭部に上方への応力が発生し、前記応力によって端末部の頭部が上方へ変形しようとしても、頭部内に埋設された頭部芯材によって頭部の反りを抑えることができる。
【0015】
請求項2の発明によれば、頭部芯材の埋設位置が頭部の断面における図心から前記頭部と脚部の境界間に設定されているため、脚部及びリップが切除された端末部で頭部に上方への応力が発生して端末部の頭部が上方へ変形しようとしても、頭部の断面における図心から頭部と脚部の境界間に埋設されている頭部芯材が長さ方向に引っ張られることになって頭部の反りを効果的に抑えることができる。しかも、頭部芯材が頭部の表面から離れた位置となるため、頭部表面に頭部芯材による凹凸等の不具合を生じにくくすることができる。
【0016】
請求項3の発明によれば、頭部に埋設された頭部芯材が、脚部に埋設された芯材よりも厚みの薄いあるいは径の細いものからなるため、頭部表面に頭部芯材による凹凸等の不具合を生じにくくすることができる。
【0017】
請求項4の発明によれば、脚部内の芯材の他に頭部内に変形防止用の頭部芯材を埋設したモール素材でモール本体を構成したため、脚部及びリップが切除されたモール本体の端末部で頭部に上方への応力が発生して端末部の頭部が上方へ変形しようとしても、頭部内に埋設された頭部芯材によって頭部の反りを抑えることができる。そのため、端末部材の射出成形時や成形後に端末部を下方へ曲げる矯正作業を省略できるのみならず、端末部材成形後のルーフモールにおいて端末部が上方へ反るのを抑えることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下本発明の実施形態を詳細に説明する。図1は本発明における第1実施形態に係るルーフモールの斜視図及び断面図、図2は第1実施形態のモール本体用として押出成形されたモール素材の斜視図、図3は第1実施形態のモール本体の斜視図、図4は第2実施形態に係るルーフモールの斜視図及び断面図、図5は第2実施形態のモール本体用として押出成形されたモール素材の斜視図、図6は第2実施形態のモール本体の斜視図である。
【0019】
図1に示す第1実施形態のルーフモール10は、図7及び図9で示した自動車のルーフRに形成された溝部R3に装着されて、前記溝部R3を塞ぐものである。前記ルーフモール10は、モール本体11と、前記モール本体11の端末部に射出成形で一体にされた端末部材18とよりなる。
【0020】
前記モール本体11は、図2に示すように、表面(上面)に表面材17が設けられ内部に頭部芯材12が埋設された頭部13と、前記頭部13の下面に頭部13よりも幅を狭くして形成された脚部14と、前記脚部14の下部に外方へ張り出すように形成されたリップ15と、温度変化によるルーフモールの伸縮を主として抑えるため前記脚部14に埋設された芯材16とよりなる所定断面形状で押出成形されたモール素材11Sを、図3に示すように端末部において前記芯材16を含む脚部14の一部とリップ15を切除したものである。
【0021】
前記表面材17を構成する樹脂は、ポリオレフィン系樹脂等、適宜の樹脂とされるが、少なくとも前記モール本体11の他部よりも耐候性及び耐傷付き性の高い樹脂とされる。また、前記表面材17の厚みは、適宜とされるが、例として0.1〜0.5mmを挙げる。
【0022】
前記頭部13は、前記ルーフRの溝部R3を塞ぐことのできる幅からなって、前記ルーフモール10が溝部R3に装着された際に溝部R3内を隠蔽する。前記頭部13において前記表面材17及び頭部芯材12を除く部分を構成する樹脂は、ポリオレフィン系樹脂などの適宜の樹脂とされる。
【0023】
前記頭部芯材12は、前記芯材16を含む脚部14の一部あるいは脚部14の全部と前記リップ15が切除された前記端末部に対する変形防止用に前記頭部13に埋設されている。前記頭部芯材12は本実施例のような金属箔、あるいは図4〜図6に示す第2実施形態の頭部芯材22のような金属線からなる。金属箔としてはアルミニウム箔等を挙げることができ、また金属線としては鉄線等を挙げることができる。前記頭部芯材12は、前記芯材16よりも厚みが薄いあるいは径が細いものとされ、さらに頭部芯材12の埋設位置が、前記頭部13の断面における図心13aから前記頭部13と脚部14の境界13bの間dとされ、これらによって、前記頭部13の表面に前記頭部芯材12の影響による凹凸が生じるのを、効果的に抑えている。なお、前記頭部芯材12が金属箔の場合には0.1〜0.5mmの厚み、金属線の場合には0.25〜0.5mmの径が好ましい。また、前記頭部芯材12が金属箔の場合、金属箔の幅は適宜とされる。
【0024】
前記脚部14は、前記頭部13の幅より狭く、かつ前記溝部R3に挿入可能な幅からなって、前記モール本体11の長さ方向に沿って設けられている。図示の例では、前記頭部13の下面において頭部13の幅方向中央位置に前記脚部14が設けられ、前記脚部14の両外側へ前記頭部13の両側部が張り出している。前記脚部14を構成する樹脂は、ポリオレフィン系樹脂などの適宜の樹脂とされる。
【0025】
前記リップ15は、前記モール本体11の他部よりも柔軟な材質からなり、前記脚部14の下部において脚部14の両外側へ張り出して形成されている。前記脚部14の両側におけるリップ15先端間距離は、前記溝部R3の幅よりも大とされ、それによって前記脚部14と共にリップ15が前記溝部R3に挿入された際に、前記リップ15の先端が溝部R3の側面と圧接してルーフモール10の浮き上がりを抑える。前記リップ15を構成する材質は、ポリオレフィン系樹脂等適宜の樹脂とされる。
【0026】
前記芯材16は、鉄などの棒状あるいは帯状の金属からなる。前記芯材16の脚部14内における位置は、前記頭部13に接近し過ぎると、前記頭部13の表面に凹凸を生じ易くなる問題があることから、前記頭部13から遠い位置がよく、また、温度変化によるモール本体11の伸縮及びその伸縮による反りを効率よく抑えるためには、モール本体11の断面における図心位置付近がよいことの両方を考慮して決定される。図示の例では、前記脚部14の中央より幾分下方位置に前記芯材16が埋設されている。前記芯材16が帯状の場合は、厚みが0.7〜1.5mm、幅については適宜とされ(通常は1.5〜3mm程度)、棒状の場合は径が1〜3mmとされる。
【0027】
前記モール本体11の端末部における前記芯材16を含む脚部14及びリップ15の切除は、前記端末部材18を射出成形可能な範囲で行われる。さらに図示の例では、前記端末部材18と前記モール本体11の切除跡11Gとの接合面積が大となるように、前記脚部14及びリップ15がモール本体11の長さ方向に沿って階段形状に切除されている。なお、図示の例では、前記端末部の脚部14は、前記脚部14の上部を残して切除されているが、端末部材18の形状等によっては、前記端末部で脚部14の全体が切除されることもある。
【0028】
前記端末部材18は、前記脚部14及びリップ15が切除されたモール本体11の端末部を射出成形型にセットし、公知の射出成形によって前記モール本体11の端末部の先端11F及び切除跡11Gにモール本体11と一体として形成されたものである。前記端末部材18は、前記モール本体11における端末部の先端11Fでは、前記端末部の先端11Fを覆うエンドキャップを構成し、また、前記脚部14の切除跡11Gの部分では取付部19を構成している。前記取付部19は、前記溝部R3内に固定されたクリップなどの取付部品と係合可能なように両側部が爪形状とされている。前記端末部材18を構成する樹脂は、適宜選択されるが、端末部材18の射出成形時に前記モール本体11との接着性が良好な樹脂、例えばモール本体11と同系の樹脂とするのが好ましい。
【0029】
前記の構成からなるルーフモール10は、前記モール本体11における頭部13に頭部芯材12が埋設されているため、前記モール本体11の端末部で脚部14及びリップ15が芯材16と共に切除されたことによって、前記モール本体11の端末部に上方へ反る応力が発生しても、前記上方への反りを前記頭部芯材12により抑えることができる。したがって、前記端末部材18を射出成形する前あるいは射出成形後に、前記モール本体11の端末部を下方へ曲げて矯正する必要がなくなり、ルーフモールの製造作業が簡略になるのみならず、端末部材18の射出成形後にルーフモール10が端末部で上方へ反るのを抑えることができる。
【0030】
図4に示す第2実施形態のルーフモール20は、頭部芯材22が金属線からなる例であり、その他は、前記第1実施形態のルーフモール10と同様の構成からなる。図5は第2実施形態におけるモール本体21に用いるために押出成形されたモール素材21Sを示し、図6は同第2実施形態のモール本体21を示す。図中、符号21Fはモール本体21の端末部の先端、21Gは端末部における切除跡、23は頭部、24は脚部、25はリップ、26は芯材、27は表皮材、28は端末部材、29は取付部を示す。
【0031】
前記第2実施形態のルーフモール20においては、前記モール本体21における頭部23に前記頭部芯材22が埋設されているため、前記モール本体21の端末部で脚部24及びリップ25が芯材26と共に切除されたことによって、前記モール本体21の端末部に上方へ反る応力が発生しても、前記上方への反りを前記頭部芯材22により抑えることができる。したがって、前記端末部材28を射出成形する前あるいは射出成形後に、前記モール本体21の端末部を下方へ曲げて矯正する必要がなくなり、ルーフモールの製造作業が簡略になるのみならず、端末部材28の射出成形後にルーフモール20が端末部で上方へ反るのを抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明における第1実施形態に係るルーフモールの斜視図及び断面図である。
【図2】第1実施形態のモール本体用として押出成形されたモール素材の斜視図である。
【図3】第1実施形態のモール本体の斜視図である。
【図4】第2実施形態に係るルーフモールの斜視図及び断面図である。
【図5】第2実施形態のモール本体用として押出成形されたモール素材の斜視図である。
【図6】第2実施形態のモール本体の斜視図である。
【図7】ルーフモールが装着された自動車の一例の部分斜視図である。
【図8】そのルーフの一部を示す拡大図である。
【図9】ルーフモールを取り外したルーフの一部を示す拡大図である。
【図10】従来のルーフモールを示す斜視図及び断面図である。
【図11】従来のモール本体用として押出成形されたモール素材の斜視図である。
【図12】従来のモール本体の斜視図である。
【符号の説明】
【0033】
10,20 ルーフモール
11S,21S モール素材
11,21 モール本体
11F,21F モール本体の端末部の先端
11G,21G モール本体の端末部における切除跡
12,22 頭部芯材
13,23 頭部
14,24 脚部
15,25 リップ
16,26 芯材
17,27 表面材
18,28 端末部材
【技術分野】
【0001】
本発明は、モール素材及びそのモール素材を用いたルーフモールに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、図7及びその一部を拡大して示す図8のように、自動車のルーフRにはルーフモール50が取付けられることがある。前記ルーフモール50は、ルーフモール50を外したルーフRの一部を示す図9から理解されるように、ルーフRの中央パネルR1と側部パネルR2が一体に接合される継ぎ目部分を隠すため、前記継ぎ目部分に形成された溝部R3に装着される。
【0003】
前記ルーフモール50は、図10に示すように、頭部53と、前記頭部53の下面に頭部53よりも幅を狭くして形成された脚部54と、前記脚部54の下部に外方へ張り出すように形成されたリップ55と、温度変化による伸縮を主として抑えるため前記脚部54に埋設された芯材56とよりなるモール素材で構成されたモール本体51を備える。前記芯材56は、鉄などの棒状あるいは帯状の金属からなる。また、前記頭部53は、前記溝部R3に蓋をする幅からなり、前記頭部53には上面に、耐候性及び耐傷付き性の高い樹脂からなる表面材57が層状に積層されている。前記リップ55は、弾性に富む樹脂からなり、前記溝部R3に前記モール本体51の脚部54及びリップ55が挿入された際に、前記リップ55の先端側が溝部R3内の側面と圧接してルーフモール50の浮き上がりを抑える。
【0004】
前記モール本体51を構成するモール素材は、樹脂を口金から一定断面形状で押し出す押出成形法により形成された長尺の押出成形品からなり、所定長さに切断されてモール本体51に用いられる。図11は、モール本体用として押出成形されたモール素材51Sを示す。前記押出成形は、高価な成形型が不要で、しかも一定断面形状の長尺体を連続的に効率良く形成できることから、安価に成形品が得られる利点がある。しかし、押出成形され、所定の長さに切断されたモール素材51Sだけでルーフモールを構成すると、ルーフモールの端部が見苦しなり、またルーフモールの端部で浮き上がり易い問題がある。そこで、図12のように所定長さに切断されたモール素材51Sでモール本体51を構成すると共にモール本体51の端末部51Aで前記脚部54の一部あるいは全部とリップ55を切除し、前記端末部の先端51Fと前記脚部54及びリップ55の切除跡51Gに、図10のように端末部材58を射出成形して前記端末部材58とモール本体51を一体にしたルーフモール50を形成することが行われている。前記ルーフモール50においては、前記端末部材58に形成されている取付部59を、前記ルーフRの溝部R3内に取付けられているクリップなどの固定部品と係合させることにより、ルーフモール50の端部の固定が行われる。
【0005】
ところで、モール素材51Sの押出成形時には樹脂が口金で擦られる等によりモール素材51Sに応力が発生し、押出成形後もそのままモール素材51S内に残留するが、前記残留応力は、前記頭部53と脚部54、リップ55及び芯材56の存在によってバランスが取れ、モール素材51Sに反りを生じるのが防がれている。
【0006】
しかし、前記端末部51Aにおける脚部54及びリップ55の切除により、前記モール本体51の端末部51Aで残留応力のバランスが崩れるため、前記端末部51Aで前記脚部54及びリップ55とは反対側の上方Uへ反り易くなり、そのままでは、前記端末部材58の射出成形を良好に行えなくなったり、前記端末部材58を形成した後のルーフモール50において端末部が上方へ反ったりする。そこで、前記切除後や前記端末部材58の射出成形後に端末部51Aを下方へ曲げて矯正する余分な作業が必要になり、ルーフモールの製造作業に手間取るのみならずルーフモールのコストが上昇する問題が発生する。さらに前記の曲げ矯正により一旦反りが無くなって正常になっても、その後に再び反りが発生することもある。
【0007】
なお、前記脚部54の切除時に芯材56を切除しないように、前記芯材56の位置を頭部53に近づけたり、前記頭部53内にしたりして、切除されなかった芯材56により前記反りを生じにくくすることが考えられる。しかし、前記芯材56は、比較的太いあるいは厚みのある部材で構成されるため、前記芯材56を頭部53に近づけたり頭部53内に埋設すると、前記頭部53の表面に凹凸等の不具合が発生し易くなり、ルーフモール50の商品価値が低下するおそれがあるのみならず、芯材56の位置がルーフルーフモール50の横断面の図心位置から大きくずれることになるため、路上駐車時等の高温あるいは低温により発生するルーフモール内の伸縮応力が、前記ルーフモールにおける芯材53の上下でバランスを欠き、ルーフモール全体に変形を生じるおそれがある。
【0008】
【特許文献1】特開2003−170786号公報
【特許文献2】特開2003−127797号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は前記の点に鑑みなされたものであり、脚部及びリップが切除された端末部において反りの生じにくいモール素材及びそのモール素材を用いたルーフモールの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
請求項1の発明は、頭部と、前記頭部の下面に前記頭部より幅狭に形成された脚部と、前記脚部の下部に形成されたリップと、前記脚部に埋設された芯材とよりなる押出成形品からなるモール素材において、前記頭部内に変形防止用の頭部芯材を埋設したことを特徴とする。
【0011】
請求項2の発明は、請求項1において、前記頭部芯材の埋設位置が、前記頭部の断面における図心から前記頭部と脚部の境界間であることを特徴とする。
【0012】
請求項3の発明は、請求項1または2において、前記頭部芯材が、前記芯材よりも厚みが薄いあるいは径が細いことを特徴とする。
【0013】
請求項4の発明は、請求項1から3の何れか一項に記載のモール素材からなるモール本体の端末部で、前記芯材を含む脚部の一部あるいは脚部の全部と前記リップが切除され、前記端末部における先端及び切除跡に端末部材が射出成形により前記モール本体と一体に形成されていることを特徴とするルーフモールに係る。
【発明の効果】
【0014】
請求項1の発明によれば、モール素材において、脚部内の芯材の他に頭部内に変形防止用の頭部芯材を埋設したため、脚部及びリップが切除されて端末部の頭部に上方への応力が発生し、前記応力によって端末部の頭部が上方へ変形しようとしても、頭部内に埋設された頭部芯材によって頭部の反りを抑えることができる。
【0015】
請求項2の発明によれば、頭部芯材の埋設位置が頭部の断面における図心から前記頭部と脚部の境界間に設定されているため、脚部及びリップが切除された端末部で頭部に上方への応力が発生して端末部の頭部が上方へ変形しようとしても、頭部の断面における図心から頭部と脚部の境界間に埋設されている頭部芯材が長さ方向に引っ張られることになって頭部の反りを効果的に抑えることができる。しかも、頭部芯材が頭部の表面から離れた位置となるため、頭部表面に頭部芯材による凹凸等の不具合を生じにくくすることができる。
【0016】
請求項3の発明によれば、頭部に埋設された頭部芯材が、脚部に埋設された芯材よりも厚みの薄いあるいは径の細いものからなるため、頭部表面に頭部芯材による凹凸等の不具合を生じにくくすることができる。
【0017】
請求項4の発明によれば、脚部内の芯材の他に頭部内に変形防止用の頭部芯材を埋設したモール素材でモール本体を構成したため、脚部及びリップが切除されたモール本体の端末部で頭部に上方への応力が発生して端末部の頭部が上方へ変形しようとしても、頭部内に埋設された頭部芯材によって頭部の反りを抑えることができる。そのため、端末部材の射出成形時や成形後に端末部を下方へ曲げる矯正作業を省略できるのみならず、端末部材成形後のルーフモールにおいて端末部が上方へ反るのを抑えることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下本発明の実施形態を詳細に説明する。図1は本発明における第1実施形態に係るルーフモールの斜視図及び断面図、図2は第1実施形態のモール本体用として押出成形されたモール素材の斜視図、図3は第1実施形態のモール本体の斜視図、図4は第2実施形態に係るルーフモールの斜視図及び断面図、図5は第2実施形態のモール本体用として押出成形されたモール素材の斜視図、図6は第2実施形態のモール本体の斜視図である。
【0019】
図1に示す第1実施形態のルーフモール10は、図7及び図9で示した自動車のルーフRに形成された溝部R3に装着されて、前記溝部R3を塞ぐものである。前記ルーフモール10は、モール本体11と、前記モール本体11の端末部に射出成形で一体にされた端末部材18とよりなる。
【0020】
前記モール本体11は、図2に示すように、表面(上面)に表面材17が設けられ内部に頭部芯材12が埋設された頭部13と、前記頭部13の下面に頭部13よりも幅を狭くして形成された脚部14と、前記脚部14の下部に外方へ張り出すように形成されたリップ15と、温度変化によるルーフモールの伸縮を主として抑えるため前記脚部14に埋設された芯材16とよりなる所定断面形状で押出成形されたモール素材11Sを、図3に示すように端末部において前記芯材16を含む脚部14の一部とリップ15を切除したものである。
【0021】
前記表面材17を構成する樹脂は、ポリオレフィン系樹脂等、適宜の樹脂とされるが、少なくとも前記モール本体11の他部よりも耐候性及び耐傷付き性の高い樹脂とされる。また、前記表面材17の厚みは、適宜とされるが、例として0.1〜0.5mmを挙げる。
【0022】
前記頭部13は、前記ルーフRの溝部R3を塞ぐことのできる幅からなって、前記ルーフモール10が溝部R3に装着された際に溝部R3内を隠蔽する。前記頭部13において前記表面材17及び頭部芯材12を除く部分を構成する樹脂は、ポリオレフィン系樹脂などの適宜の樹脂とされる。
【0023】
前記頭部芯材12は、前記芯材16を含む脚部14の一部あるいは脚部14の全部と前記リップ15が切除された前記端末部に対する変形防止用に前記頭部13に埋設されている。前記頭部芯材12は本実施例のような金属箔、あるいは図4〜図6に示す第2実施形態の頭部芯材22のような金属線からなる。金属箔としてはアルミニウム箔等を挙げることができ、また金属線としては鉄線等を挙げることができる。前記頭部芯材12は、前記芯材16よりも厚みが薄いあるいは径が細いものとされ、さらに頭部芯材12の埋設位置が、前記頭部13の断面における図心13aから前記頭部13と脚部14の境界13bの間dとされ、これらによって、前記頭部13の表面に前記頭部芯材12の影響による凹凸が生じるのを、効果的に抑えている。なお、前記頭部芯材12が金属箔の場合には0.1〜0.5mmの厚み、金属線の場合には0.25〜0.5mmの径が好ましい。また、前記頭部芯材12が金属箔の場合、金属箔の幅は適宜とされる。
【0024】
前記脚部14は、前記頭部13の幅より狭く、かつ前記溝部R3に挿入可能な幅からなって、前記モール本体11の長さ方向に沿って設けられている。図示の例では、前記頭部13の下面において頭部13の幅方向中央位置に前記脚部14が設けられ、前記脚部14の両外側へ前記頭部13の両側部が張り出している。前記脚部14を構成する樹脂は、ポリオレフィン系樹脂などの適宜の樹脂とされる。
【0025】
前記リップ15は、前記モール本体11の他部よりも柔軟な材質からなり、前記脚部14の下部において脚部14の両外側へ張り出して形成されている。前記脚部14の両側におけるリップ15先端間距離は、前記溝部R3の幅よりも大とされ、それによって前記脚部14と共にリップ15が前記溝部R3に挿入された際に、前記リップ15の先端が溝部R3の側面と圧接してルーフモール10の浮き上がりを抑える。前記リップ15を構成する材質は、ポリオレフィン系樹脂等適宜の樹脂とされる。
【0026】
前記芯材16は、鉄などの棒状あるいは帯状の金属からなる。前記芯材16の脚部14内における位置は、前記頭部13に接近し過ぎると、前記頭部13の表面に凹凸を生じ易くなる問題があることから、前記頭部13から遠い位置がよく、また、温度変化によるモール本体11の伸縮及びその伸縮による反りを効率よく抑えるためには、モール本体11の断面における図心位置付近がよいことの両方を考慮して決定される。図示の例では、前記脚部14の中央より幾分下方位置に前記芯材16が埋設されている。前記芯材16が帯状の場合は、厚みが0.7〜1.5mm、幅については適宜とされ(通常は1.5〜3mm程度)、棒状の場合は径が1〜3mmとされる。
【0027】
前記モール本体11の端末部における前記芯材16を含む脚部14及びリップ15の切除は、前記端末部材18を射出成形可能な範囲で行われる。さらに図示の例では、前記端末部材18と前記モール本体11の切除跡11Gとの接合面積が大となるように、前記脚部14及びリップ15がモール本体11の長さ方向に沿って階段形状に切除されている。なお、図示の例では、前記端末部の脚部14は、前記脚部14の上部を残して切除されているが、端末部材18の形状等によっては、前記端末部で脚部14の全体が切除されることもある。
【0028】
前記端末部材18は、前記脚部14及びリップ15が切除されたモール本体11の端末部を射出成形型にセットし、公知の射出成形によって前記モール本体11の端末部の先端11F及び切除跡11Gにモール本体11と一体として形成されたものである。前記端末部材18は、前記モール本体11における端末部の先端11Fでは、前記端末部の先端11Fを覆うエンドキャップを構成し、また、前記脚部14の切除跡11Gの部分では取付部19を構成している。前記取付部19は、前記溝部R3内に固定されたクリップなどの取付部品と係合可能なように両側部が爪形状とされている。前記端末部材18を構成する樹脂は、適宜選択されるが、端末部材18の射出成形時に前記モール本体11との接着性が良好な樹脂、例えばモール本体11と同系の樹脂とするのが好ましい。
【0029】
前記の構成からなるルーフモール10は、前記モール本体11における頭部13に頭部芯材12が埋設されているため、前記モール本体11の端末部で脚部14及びリップ15が芯材16と共に切除されたことによって、前記モール本体11の端末部に上方へ反る応力が発生しても、前記上方への反りを前記頭部芯材12により抑えることができる。したがって、前記端末部材18を射出成形する前あるいは射出成形後に、前記モール本体11の端末部を下方へ曲げて矯正する必要がなくなり、ルーフモールの製造作業が簡略になるのみならず、端末部材18の射出成形後にルーフモール10が端末部で上方へ反るのを抑えることができる。
【0030】
図4に示す第2実施形態のルーフモール20は、頭部芯材22が金属線からなる例であり、その他は、前記第1実施形態のルーフモール10と同様の構成からなる。図5は第2実施形態におけるモール本体21に用いるために押出成形されたモール素材21Sを示し、図6は同第2実施形態のモール本体21を示す。図中、符号21Fはモール本体21の端末部の先端、21Gは端末部における切除跡、23は頭部、24は脚部、25はリップ、26は芯材、27は表皮材、28は端末部材、29は取付部を示す。
【0031】
前記第2実施形態のルーフモール20においては、前記モール本体21における頭部23に前記頭部芯材22が埋設されているため、前記モール本体21の端末部で脚部24及びリップ25が芯材26と共に切除されたことによって、前記モール本体21の端末部に上方へ反る応力が発生しても、前記上方への反りを前記頭部芯材22により抑えることができる。したがって、前記端末部材28を射出成形する前あるいは射出成形後に、前記モール本体21の端末部を下方へ曲げて矯正する必要がなくなり、ルーフモールの製造作業が簡略になるのみならず、端末部材28の射出成形後にルーフモール20が端末部で上方へ反るのを抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明における第1実施形態に係るルーフモールの斜視図及び断面図である。
【図2】第1実施形態のモール本体用として押出成形されたモール素材の斜視図である。
【図3】第1実施形態のモール本体の斜視図である。
【図4】第2実施形態に係るルーフモールの斜視図及び断面図である。
【図5】第2実施形態のモール本体用として押出成形されたモール素材の斜視図である。
【図6】第2実施形態のモール本体の斜視図である。
【図7】ルーフモールが装着された自動車の一例の部分斜視図である。
【図8】そのルーフの一部を示す拡大図である。
【図9】ルーフモールを取り外したルーフの一部を示す拡大図である。
【図10】従来のルーフモールを示す斜視図及び断面図である。
【図11】従来のモール本体用として押出成形されたモール素材の斜視図である。
【図12】従来のモール本体の斜視図である。
【符号の説明】
【0033】
10,20 ルーフモール
11S,21S モール素材
11,21 モール本体
11F,21F モール本体の端末部の先端
11G,21G モール本体の端末部における切除跡
12,22 頭部芯材
13,23 頭部
14,24 脚部
15,25 リップ
16,26 芯材
17,27 表面材
18,28 端末部材
【特許請求の範囲】
【請求項1】
頭部(13)と、前記頭部(13)の下面に前記頭部(13)より幅狭に形成された脚部(14)と、前記脚部(14)の下部に形成されたリップ(15)と、前記脚部(14)に埋設された芯材(16)とよりなる押出成形品からなるモール素材において、
前記頭部(13)内に変形防止用の頭部芯材(12)を埋設したことを特徴とするモール素材。
【請求項2】
前記頭部芯材(12)の埋設位置は、前記頭部(13)の断面における図心(13a)から前記頭部(13)と脚部(14)の境界(13b)間であることを特徴とする請求項1に記載のモール素材。
【請求項3】
前記頭部芯材(12)は、前記芯材(16)よりも厚みが薄いあるいは径が細いことを特徴とする請求項1または2に記載のモール素材。
【請求項4】
請求項1から3の何れか一項に記載のモール素材からなるモール本体(11)の端末部で、前記芯材(16)を含む脚部(14)の一部あるいは脚部(14)の全部と前記リップ(15)が切除され、前記端末部における先端(11F)及び切除跡(11G)に端末部材(18)が射出成形により前記モール本体(11)と一体に形成されていることを特徴とするルーフモール。
【請求項1】
頭部(13)と、前記頭部(13)の下面に前記頭部(13)より幅狭に形成された脚部(14)と、前記脚部(14)の下部に形成されたリップ(15)と、前記脚部(14)に埋設された芯材(16)とよりなる押出成形品からなるモール素材において、
前記頭部(13)内に変形防止用の頭部芯材(12)を埋設したことを特徴とするモール素材。
【請求項2】
前記頭部芯材(12)の埋設位置は、前記頭部(13)の断面における図心(13a)から前記頭部(13)と脚部(14)の境界(13b)間であることを特徴とする請求項1に記載のモール素材。
【請求項3】
前記頭部芯材(12)は、前記芯材(16)よりも厚みが薄いあるいは径が細いことを特徴とする請求項1または2に記載のモール素材。
【請求項4】
請求項1から3の何れか一項に記載のモール素材からなるモール本体(11)の端末部で、前記芯材(16)を含む脚部(14)の一部あるいは脚部(14)の全部と前記リップ(15)が切除され、前記端末部における先端(11F)及び切除跡(11G)に端末部材(18)が射出成形により前記モール本体(11)と一体に形成されていることを特徴とするルーフモール。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2006−27447(P2006−27447A)
【公開日】平成18年2月2日(2006.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−209547(P2004−209547)
【出願日】平成16年7月16日(2004.7.16)
【出願人】(000119232)株式会社イノアックコーポレーション (1,145)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年2月2日(2006.2.2)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年7月16日(2004.7.16)
【出願人】(000119232)株式会社イノアックコーポレーション (1,145)
【Fターム(参考)】
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