ユニット機器の着脱装置
【課題】機器の製作誤等に影響されずに、容易にユニット機器の着脱操作を行えるユニット機器の着脱装置を得る。
【解決手段】機器収納枠内に、引き出し可能にユニット機器が収納され、通電部で着脱可能に構成されたユニット機器の着脱装置であって、機器収納枠4の面に第1のピン挿入孔13が設けられ、第1のピン挿入孔13と対向するユニット機器5の面に第2のピン挿入孔14が設けられ、第1のピン挿入孔13と係合する第1のピン17及び第2のピン挿入孔14と係合する第2のピン18を有する操作レバー16を備え、操作レバー16の両ピン17,18を両ピン挿入孔13,14に係合させた状態で、第1のピン17を支点として操作レバー16を回動させることにより、ユニット機器5が機器収納枠4に着脱するように構成した。
【解決手段】機器収納枠内に、引き出し可能にユニット機器が収納され、通電部で着脱可能に構成されたユニット機器の着脱装置であって、機器収納枠4の面に第1のピン挿入孔13が設けられ、第1のピン挿入孔13と対向するユニット機器5の面に第2のピン挿入孔14が設けられ、第1のピン挿入孔13と係合する第1のピン17及び第2のピン挿入孔14と係合する第2のピン18を有する操作レバー16を備え、操作レバー16の両ピン17,18を両ピン挿入孔13,14に係合させた状態で、第1のピン17を支点として操作レバー16を回動させることにより、ユニット機器5が機器収納枠4に着脱するように構成した。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、例えば、ユニット機器が機器収納枠内に引き出し可能に収容された配電盤等において、ユニット機器の着脱作業を容易にするユニット機器の脱着装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来のユニット機器の着脱装置としては、例えば、図10〜図12に示すようなものが知られている。図11は図10の要部拡大図、図12は着脱操作を示す図である。
図10のように、機器収納枠31は、内部側面に一対のガイドレール32を有し一側面が開口しており、ユニット機器33が開口側からガイドレール32に沿って脱着可能に収納できるようになっている。機器収納枠31内を仕切る仕切板のうちの上部枠34に、ユニット機器33に向かって第1のピン35が突設され、ユニット機器33の天板36に第2のピン37が突設されている(図11参照)。ユニット機器33の着脱操作は、図12に示すように、凹状の係合面38a,38bが形成された操作レバー38を用いて、これを上部枠34とユニット機器33の天板36との隙間に挿入し、係合面をピン35,37に係合させ、両ピンを支点および作用点として、操作レバー38を(a)のように回動させると挿入でき、(b)のように回動させると引出せるように構成されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平8−19124号公報(第3頁、図1−図6)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1のような従来のユニット機器の着脱装置では、操作レバーを上部枠とユニット機器の天板との隙間に挿入するため、部品や盤の製作誤差によって隙間がばらつくと操作に影響する。隙間は、通常3mm前後であり、この隙間が小さいと、ピンが相手部品に干渉したり、操作レバーが入りづらくなったりする。また、逆に隙間が大きいと、ピンと操作レバーとの係合が浅くなって操作しづらくなり、係合が外れれば操作できなくなる。この対策として、ある程度の製作誤差を考慮した、長すぎず短すぎない最適ピン長さの設計が必要であるとともに、製作誤差を小さくするための調整が必要であり、調整に手間が掛かるという問題点があった。
また,ピンと係合する操作レバーの係合面が凹状で開いた形状であるため、回動動作においてどちらか一方にしか操作レバーの力を伝えることができないので、ユニット機器の引出操作と挿入操作でレバーを裏返して持ち替える必要があり利便性が低下するという問題点があった。
【0005】
この発明は、上記のような問題点を解消するためになされたもので、機器の製作誤差や組立誤差に影響されずに、容易にユニット機器の着脱操作を行えるユニット機器の着脱装置を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明に係るユニット機器の着脱装置は、前面が開口した機器収納枠内に、開口側から引出し可能にユニット機器が収納され、ユニット機器の通電部と機器収納枠側に配置された通電部とが着脱可能に構成されたユニット機器の着脱装置において、機器収納枠の面に第1のピン挿入孔が設けられ、第1のピン挿入孔と対向するユニット機器の面に、第1
のピン挿入孔に対してユニット機器の引出し方向とほぼ直交する方向に位置をずらせて第2のピン挿入孔が設けられ、第1のピン挿入孔に係合する第1のピンと第2のピン挿入孔に係合する第2のピンとを有する操作レバーを備え、操作レバーの両ピンを両ピン挿入孔に挿入して係合した状態で、第1のピンを支点として操作レバーを回動させることにより、ユニット機器が機器収納枠に着脱されるようにしたものである。
【発明の効果】
【0007】
この発明のユニット機器の着脱装置によれば、機器収納枠の面に設けた第1のピン挿入孔に操作レバーの第1のピンを挿入し、ユニット機器の面に設けた第2のピン挿入孔に操作レバーの第2のピンを挿入して係合した状態で、第1のピンを支点として操作レバーを回動させることにより、ユニット機器が機器収納枠に着脱されるようにしたので、製作誤差等による機器収納枠とユニット機器の隙間の大小に左右されずに、操作レバーによるユニット機器の着脱操作が可能となり、製作時の調整作業が容易となる。
また、操作レバーに設けたピンの長さは最大隙間の大きさに合わせて設計すればよく設計が容易となる。
更に、着脱方向によって操作レバーの表裏を反転させる必要が無いので、操作の利便性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】この発明の実施の形態1によるユニット機器の着脱装置を備えた配電盤を示す斜視図である。
【図2】図1のユニット室を区画する機器収納枠を示す部分斜視図である。
【図3】図1のユニット機器のユニット枠を示す斜視図である。
【図4】図1のユニット機器の着脱装置の操作レバーを示す斜視図である。
【図5】図1のユニット機器の操作レバーの挿入部分の拡大図である。
【図6】図1のユニット機器の操作レバーのピンとピン挿入孔の関係を示す部分断面図である。
【図7】図1のユニット機器の操作レバーの操作方法の説明図である。
【図8】この発明の実施の形態2によるユニット機器の着脱装置を備えた配電盤を示す部分正面図である。
【図9】図8のユニット機器の着脱装置の操作レバーを示す斜視図である。
【図10】従来のユニット機器の着脱装置を示す斜視図である。
【図11】図10の部分拡大図である。
【図12】図10のユニット機器の操作レバーの操作方法の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
実施の形態1.
以下、この発明の実施の形態1を図に基づいて説明する。本実施の形態では、着脱装置が備えられたユニット機器として、コントロールセンタを例に挙げて説明する。
コントロールセンタは、図1のように、筐体1の内部が複数に区画されて、前面に開口部を有するユニット室2が多段に形成されている。各ユニット室2の開口部には開閉扉3が設けられ、ユニット室2を開閉できるようになっている。ユニット室2を区画構成する機器収納枠4の内部に、ユニット機器5が引出し可能に収納されている。
図1では、上から1段目と3段目のユニット室2は、ユニット機器5が収納されて開閉扉3が閉じられた状態を示し、2段目は開閉扉3を開きユニット機器5を引き出した状態を示し、4段目は開閉扉3を開き内部に収納したユニット機器5が見えている状態を示している。
【0010】
ユニット機器5には、主回路電源をON/OFFする遮断器6や、電子式リレー等の電子部品がケースに収容された保護制御リレー7や、制御線接続用の端子台8等が搭載され
ているが、これらの奥側には、更に、電磁開閉器,制御トランス等の主回路機器、及び、電流センサ等の制御機器が、ユニット枠9内に収容されている。そして、ユニット枠9の両側面にはガイドレール10が設けられ、対向するユニット室2の機器収納枠4内の両側面にもガイドレール11が設けられ、両ガイドレール10,11が摺動可能に係合して、ユニット機器5がユニット室2の機器収納枠4の前面開口側から出し入れできるように構成されている。
【0011】
更に、ユニット機器5は、背面に通電部となる電源グリップ12が設けられて、機器収納枠4内の裏面側に配置された通電部である電力供給用の母線(図示せず)に着脱自在に接続されており、2段目のユニット機器5のように機器収納枠4から引き出すときは、電源グリップ12が母線側から引き抜かれるようになっている。
なお、ユニット機器5に収容される機器・部品は一例を示すものであり、本図に限定するものではない。
【0012】
ユニット機器5は、上記のように、背面側の電源グリップ12が母線側に所定の接触圧力で挿入されて電気的に接続されているので、着脱動作において、電源グリップ12を挿入する時と引き抜く時が、接触圧力に抗して挿抜されるために特に大きな力を必要とする。この発明は、その着脱作業を容易にするための着脱装置に関するものである。
このために、機器収納枠4側の開口部近傍の天板に第1のピン挿入孔13を設け、対向するユニット枠9の天板に第2のピン挿入孔14を設け、ユニット枠9の前面側に、後述する操作レバー16を挿入するための操作レバー挿入口15が形成されている。操作レバー16のピンを、両ピン挿入孔13,14に挿入して回動させ、ユニット機器5の着脱を行うようにしたものである。以下、図2〜図6により、更に詳しく説明する。
【0013】
図2は、ユニット室2を区画する機器収納枠4の要部を示す図で、収納されるユニット機器5の天板と対向する部分を示しており、手前側が開口側である。この開口側近傍に第1のピン挿入孔13が設けられている。内側の両側面には、先に説明したガイドレール11が設けられている。
なお、機器収納枠4は、コントロールセンタの筐体1の骨格を構成する図示しないフレームに取り付けられる。
【0014】
図3は、ユニット機器5のユニット枠9であり、内部には、先に説明した遮断器6や保護制御リレー7等が収容されているがそれらは本発明の主要部でないので省略している。
ユニット枠9の前面側近傍の天板に、第2のピン挿入孔14が設けられている。その前面部には、次に説明する操作レバー16を挿入するための、操作レバー挿入口15が形成され、この操作レバー挿入口15に続けて、機器収納枠4側の第1のピン挿入孔13に対向する天板の一部を切り欠いて開口部9aが形成されている。
両側面に設けたガイドレール10は、機器収納枠4側のガイドレール11と係合する。
【0015】
図4は、操作レバー16であり、細長い板状部材の一端側に、長手方向とほぼ直交する方向に、機器収納枠4側の第1のピン挿入孔13に係合する第1のピン17と、ユニット機器5のユニット枠9側の第2のピン挿入孔14に係合する第2のピン18とが固着されている。
【0016】
図5は、機器収納枠4内にユニット機器5を収納した状態での、両ピン挿入孔13,14と操作レバー16との関係を示す図で、図1中に一点鎖線で示したV部の拡大図である。但し、内部機器は省略している。
第1のピン挿入孔13と第2のピン挿入孔14は、ユニット機器5の引出し方向とほぼ直交する方向に所定の距離だけ位置をずらせて配置している。両ピン挿入孔13,14の離隔距離に合わせて、操作レバー16の両ピン17,18の位置が決められている。太矢
印のように操作レバー挿入口15から操作レバー16を挿入し、上方に持ち上げると両ピン17,18を各ピン挿入孔13,14に挿入しできるようになっている。
なお、ユニット機器5の着脱時に、ユニット枠9が前後に移動すると、両ピン挿入孔13,14の相互距離は若干変化するので、ユニット枠9側の第2のピン挿入孔14は、図のように長穴にしておくのが望ましい。
【0017】
図6は、ピン挿入孔13,14部分を前面側から見た断面図であり、操作レバー16の両ピン17,18が両ピン挿入孔13,14に挿入された状態を示している。図に示すように、操作レバー16の第1のピン17は、ユニット枠9の天板の開口部9aを突き抜けて機器収納枠4の第1のピン挿入孔13に挿入され、第2のピン18はすぐ上方のユニット枠9の第2のピン挿入孔14に挿入されるので、第1のピン17の長さは、第2のピン18の長さより、機器収納枠4とユニット枠9との隙間プラス機器収納枠4の板厚分(図中のt)だけ長くしている。当然、これに制作・組立誤差を考慮して長さを設計するが、本構造であれば厳密な寸法管理を必要としない。
【0018】
次に、上記のように構成されたユニット機器の着脱装置の動作について説明する。
図1のようなコントロールセンタにおいて、例えば、上から1段目のようにユニット機器5が機器収納枠4に収納された状態から、2段目のようにユニット機器5を引き出す場合で説明する。先ず、遮断器6の操作ハンドルを回して遮断器6をOFFにし、前面の開閉扉3を開く(上から4段目のような状態)。
次に、図5に示すように、操作レバー16をユニット機器5の前面の操作レバー挿入口15から挿入し、操作レバー16の両ピン17,18を両ピン挿入孔13,14にそれぞれ挿入して係合する。
【0019】
次に、図7に示すように、第1のピン17を支点として、操作レバー16を引出し方向(図の場合では時計方向)に回動させると、ユニット機器5は一点鎖線で示すように前方側に引き出される。この動作で、ユニット機器5の背面側の電源グリップ12が母線から外れて接触が断たれるので、この後は、人手によってユニット機器5を容易に前方へ引き出すことができる。
【0020】
ユニット機器5を収納する場合は、上記と逆の手順で、先ず人手により、機器収納枠4のガイドレール11に沿ってユニット機器5を途中まで押し込み、操作レバー16をピン挿入孔13,14に係合させて、第1のピン17を支点にして、図7に示すように、挿入方向に回動させる。これにより、ユニット機器5は機器収納枠4に装着され、背面の電源グリップ12が母線に挿入され接続される。
【0021】
なお、上記までは、第1のピン挿入孔13と第2のピン挿入孔14とを、機器収納枠4及びユニット機器5の上部に設けた場合について説明したが、上部に限定するものではなく、ユニット機器5や機器収納枠4の構造によっては、左右の側部または下部の何れかの一方に設けても良い。
【0022】
以上のように、実施の形態1のユニット機器の着脱装置によれば、機器収納枠の面に設けた第1のピン挿入孔に操作レバーの第1のピンを挿入し、第1のピン挿入孔と対向させてユニット機器の面に設けた第1のピン挿入孔に操作レバーの第2のピンを挿入して係合した状態で、第1のピンを支点として操作レバーを回動させて、ユニット機器を機器収納枠から着脱するようにしたので、製作誤差等による機器収納枠とユニット機器の隙間の大小に左右されることなく、操作レバーによるユニット機器の着脱操作が可能となり、製作及び組立調整作業が容易となる。
また、操作レバーに設けたピンの長さは、最大隙間の大きさに合わせて設計すればよく設計が容易となる。
更に、機器収納枠とユニット機器とにピン挿入孔を設けて、操作レバーの挿入方向を一方向からにしているので、着脱方向によって操作レバーの表裏を反転させる必要が無いため、操作の利便性が向上する。
【0023】
また、第1のピン挿入孔とそれに対向する第2のピン挿入孔とは、機器収納枠及びユニット機器の上部,側部,及び下部の何れか一方に設けるようにしたので、ユニット機器や機器収納枠の構造によって、最も適した位置で着脱操作ができる。
【0024】
実施の形態2.
図8は、実施の形態2によるユニット機器の着脱装置が備えられたコントロールセンタの前面図である。コントロールセンタの全体構成は実施の形態1の図1と同等なので、実施の形態1の図1〜図7と同等分は同一符号で示し、説明は省略して、以下、相違点を中心に説明する。
【0025】
実施の形態1との相違点は、ピン挿入孔及び操作レバー挿入口の位置である。本実施の形態では、図8中に一転鎖線で示すように、機器収納枠の両側面の開口側近傍の2箇所に同じ高さで第1のピン挿入孔13を設け、それに対向するユニット機器5のユニット枠9の両側面の2箇所に第2のピン挿入孔14を設け、第2のピン挿入孔14の前面側のユニット枠9に操作レバー挿入口15をそれぞれ設けている。具体的には、実施の形態1の図5に相当するピン挿入孔部が、90度回転させた状態で、機器収納枠4及びユニット枠9の左右両側に設けられている。但し、機器収納枠4とユニット枠9の隙間と、操作レバーの両ピンの長さとの関係は、実施の形態1の図6と同様に、第1のピン17を、第2のピン18より、隙間プラス機器収納枠板厚分だけ長くしている。
【0026】
ユニット機器5の着脱動作は、実施の形態1の場合と同様である。すなわち、前面の開閉扉を開き、図4と同等の操作レバー(但し、上記のように、ピンの長さは隙間に合わせて設計している)を使用し、それをレバー挿入口15に挿入して、第1のピン17と第2のピント18を両ピン挿入孔13,14に挿入して係合させ、操作レバーを上下方向に回動させることで着脱できる。
2つの操作レバーによって、ユニット機器5への力を左右均等に加えることによりユニット機器5の着脱時の傾きを抑えることができ、よりスムーズにユニット機器5の着脱が可能となる。
【0027】
操作レバーを2個使用した場合、両方に同時に均等に力をかける必要がある。そこで、この操作をよりやりやすくする配慮をした操作レバーについて説明する。
図9は、このような操作に適した操作レバーを示す斜視図である。図のように、操作レバー19は、ユニット機器と干渉しないよう、レバー挿入口15の離隔寸法に合わせて、帯状の平鋼を折り曲げて概略コの字状に形成し,両端部に第1のピン20と第2のピン21をそれぞれ設けている。両ピン20,21とピン挿入孔13,14の関係は、実施の形態1の図5と同等であり、また,機器収納枠4とユニット枠9の隙間と、両ピン20,21の長さとの関係は、実施の形態1の図6と同様な関係になるように設計されている。
更に、コの字状をした操作レバー19の中間部には、コの字状の幅寸法を調整できる幅調整部22を備えている。これにより、操作レバー19の両端部をユニット機器5の操作レバー挿入口15に挿入した後、幅を広げてピン挿入孔13,14にピン20,21を挿入できる。
【0028】
なお、図8では、第1のピン挿入孔と第2のピン挿入孔とを、機器収納枠4及びユニット機器5の両側部に設けたものについて説明したが、上下部の2箇所に設けても良い。
【0029】
以上のように、実施の形態2のユニット機器の着脱装置によれば、第1のピン挿入孔と
それに対向する第2のピン挿入孔とは、機器収納枠及びユニット機器の上下部または両側部に2箇所設けたので、操作レバーからユニット機器への力を上下あるいは左右に均等に加えることにより、ユニット機器の着脱時の傾きを抑え、スムーズに着脱することができる。
【0030】
また、操作レバーは、ほぼコの字状に形成された帯状部材の両端のそれぞれに、第1のピン及び第2のピンが設けられ、コの字の幅寸法が調整可能な調整部を備えたので、操作レバーが一体化されているため、上記と同等の効果に加え、片手でも操作ができ、回動操作が容易になる。
【0031】
なお、実施の形態1及び2の説明では、着脱可能なユニット機器を、コントロールセンタとして説明したが、これに限定されるものではなく、ユニット機器が機器収納枠に出し入れ可能に収納されて通電部で着脱されるように構成されたユニット機器全般に適用できる。
【符号の説明】
【0032】
1 筐体 2 ユニット室
3 開閉扉 4 機器収納枠
5 ユニット機器 6 遮断器
7 保護制御リレー 8 端子台
9 ユニット枠 9a 開口部
10,11 ガイドレール 12 電源グリップ
13 第1のピン挿入孔 14 第2のピン挿入孔
15 操作レバー挿入口 16 操作レバー
17 第1のピン 18 第2のピン
19 操作レバー 20 第1のピン
21 第2のピン 22 調整部。
【技術分野】
【0001】
この発明は、例えば、ユニット機器が機器収納枠内に引き出し可能に収容された配電盤等において、ユニット機器の着脱作業を容易にするユニット機器の脱着装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来のユニット機器の着脱装置としては、例えば、図10〜図12に示すようなものが知られている。図11は図10の要部拡大図、図12は着脱操作を示す図である。
図10のように、機器収納枠31は、内部側面に一対のガイドレール32を有し一側面が開口しており、ユニット機器33が開口側からガイドレール32に沿って脱着可能に収納できるようになっている。機器収納枠31内を仕切る仕切板のうちの上部枠34に、ユニット機器33に向かって第1のピン35が突設され、ユニット機器33の天板36に第2のピン37が突設されている(図11参照)。ユニット機器33の着脱操作は、図12に示すように、凹状の係合面38a,38bが形成された操作レバー38を用いて、これを上部枠34とユニット機器33の天板36との隙間に挿入し、係合面をピン35,37に係合させ、両ピンを支点および作用点として、操作レバー38を(a)のように回動させると挿入でき、(b)のように回動させると引出せるように構成されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平8−19124号公報(第3頁、図1−図6)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1のような従来のユニット機器の着脱装置では、操作レバーを上部枠とユニット機器の天板との隙間に挿入するため、部品や盤の製作誤差によって隙間がばらつくと操作に影響する。隙間は、通常3mm前後であり、この隙間が小さいと、ピンが相手部品に干渉したり、操作レバーが入りづらくなったりする。また、逆に隙間が大きいと、ピンと操作レバーとの係合が浅くなって操作しづらくなり、係合が外れれば操作できなくなる。この対策として、ある程度の製作誤差を考慮した、長すぎず短すぎない最適ピン長さの設計が必要であるとともに、製作誤差を小さくするための調整が必要であり、調整に手間が掛かるという問題点があった。
また,ピンと係合する操作レバーの係合面が凹状で開いた形状であるため、回動動作においてどちらか一方にしか操作レバーの力を伝えることができないので、ユニット機器の引出操作と挿入操作でレバーを裏返して持ち替える必要があり利便性が低下するという問題点があった。
【0005】
この発明は、上記のような問題点を解消するためになされたもので、機器の製作誤差や組立誤差に影響されずに、容易にユニット機器の着脱操作を行えるユニット機器の着脱装置を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明に係るユニット機器の着脱装置は、前面が開口した機器収納枠内に、開口側から引出し可能にユニット機器が収納され、ユニット機器の通電部と機器収納枠側に配置された通電部とが着脱可能に構成されたユニット機器の着脱装置において、機器収納枠の面に第1のピン挿入孔が設けられ、第1のピン挿入孔と対向するユニット機器の面に、第1
のピン挿入孔に対してユニット機器の引出し方向とほぼ直交する方向に位置をずらせて第2のピン挿入孔が設けられ、第1のピン挿入孔に係合する第1のピンと第2のピン挿入孔に係合する第2のピンとを有する操作レバーを備え、操作レバーの両ピンを両ピン挿入孔に挿入して係合した状態で、第1のピンを支点として操作レバーを回動させることにより、ユニット機器が機器収納枠に着脱されるようにしたものである。
【発明の効果】
【0007】
この発明のユニット機器の着脱装置によれば、機器収納枠の面に設けた第1のピン挿入孔に操作レバーの第1のピンを挿入し、ユニット機器の面に設けた第2のピン挿入孔に操作レバーの第2のピンを挿入して係合した状態で、第1のピンを支点として操作レバーを回動させることにより、ユニット機器が機器収納枠に着脱されるようにしたので、製作誤差等による機器収納枠とユニット機器の隙間の大小に左右されずに、操作レバーによるユニット機器の着脱操作が可能となり、製作時の調整作業が容易となる。
また、操作レバーに設けたピンの長さは最大隙間の大きさに合わせて設計すればよく設計が容易となる。
更に、着脱方向によって操作レバーの表裏を反転させる必要が無いので、操作の利便性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】この発明の実施の形態1によるユニット機器の着脱装置を備えた配電盤を示す斜視図である。
【図2】図1のユニット室を区画する機器収納枠を示す部分斜視図である。
【図3】図1のユニット機器のユニット枠を示す斜視図である。
【図4】図1のユニット機器の着脱装置の操作レバーを示す斜視図である。
【図5】図1のユニット機器の操作レバーの挿入部分の拡大図である。
【図6】図1のユニット機器の操作レバーのピンとピン挿入孔の関係を示す部分断面図である。
【図7】図1のユニット機器の操作レバーの操作方法の説明図である。
【図8】この発明の実施の形態2によるユニット機器の着脱装置を備えた配電盤を示す部分正面図である。
【図9】図8のユニット機器の着脱装置の操作レバーを示す斜視図である。
【図10】従来のユニット機器の着脱装置を示す斜視図である。
【図11】図10の部分拡大図である。
【図12】図10のユニット機器の操作レバーの操作方法の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
実施の形態1.
以下、この発明の実施の形態1を図に基づいて説明する。本実施の形態では、着脱装置が備えられたユニット機器として、コントロールセンタを例に挙げて説明する。
コントロールセンタは、図1のように、筐体1の内部が複数に区画されて、前面に開口部を有するユニット室2が多段に形成されている。各ユニット室2の開口部には開閉扉3が設けられ、ユニット室2を開閉できるようになっている。ユニット室2を区画構成する機器収納枠4の内部に、ユニット機器5が引出し可能に収納されている。
図1では、上から1段目と3段目のユニット室2は、ユニット機器5が収納されて開閉扉3が閉じられた状態を示し、2段目は開閉扉3を開きユニット機器5を引き出した状態を示し、4段目は開閉扉3を開き内部に収納したユニット機器5が見えている状態を示している。
【0010】
ユニット機器5には、主回路電源をON/OFFする遮断器6や、電子式リレー等の電子部品がケースに収容された保護制御リレー7や、制御線接続用の端子台8等が搭載され
ているが、これらの奥側には、更に、電磁開閉器,制御トランス等の主回路機器、及び、電流センサ等の制御機器が、ユニット枠9内に収容されている。そして、ユニット枠9の両側面にはガイドレール10が設けられ、対向するユニット室2の機器収納枠4内の両側面にもガイドレール11が設けられ、両ガイドレール10,11が摺動可能に係合して、ユニット機器5がユニット室2の機器収納枠4の前面開口側から出し入れできるように構成されている。
【0011】
更に、ユニット機器5は、背面に通電部となる電源グリップ12が設けられて、機器収納枠4内の裏面側に配置された通電部である電力供給用の母線(図示せず)に着脱自在に接続されており、2段目のユニット機器5のように機器収納枠4から引き出すときは、電源グリップ12が母線側から引き抜かれるようになっている。
なお、ユニット機器5に収容される機器・部品は一例を示すものであり、本図に限定するものではない。
【0012】
ユニット機器5は、上記のように、背面側の電源グリップ12が母線側に所定の接触圧力で挿入されて電気的に接続されているので、着脱動作において、電源グリップ12を挿入する時と引き抜く時が、接触圧力に抗して挿抜されるために特に大きな力を必要とする。この発明は、その着脱作業を容易にするための着脱装置に関するものである。
このために、機器収納枠4側の開口部近傍の天板に第1のピン挿入孔13を設け、対向するユニット枠9の天板に第2のピン挿入孔14を設け、ユニット枠9の前面側に、後述する操作レバー16を挿入するための操作レバー挿入口15が形成されている。操作レバー16のピンを、両ピン挿入孔13,14に挿入して回動させ、ユニット機器5の着脱を行うようにしたものである。以下、図2〜図6により、更に詳しく説明する。
【0013】
図2は、ユニット室2を区画する機器収納枠4の要部を示す図で、収納されるユニット機器5の天板と対向する部分を示しており、手前側が開口側である。この開口側近傍に第1のピン挿入孔13が設けられている。内側の両側面には、先に説明したガイドレール11が設けられている。
なお、機器収納枠4は、コントロールセンタの筐体1の骨格を構成する図示しないフレームに取り付けられる。
【0014】
図3は、ユニット機器5のユニット枠9であり、内部には、先に説明した遮断器6や保護制御リレー7等が収容されているがそれらは本発明の主要部でないので省略している。
ユニット枠9の前面側近傍の天板に、第2のピン挿入孔14が設けられている。その前面部には、次に説明する操作レバー16を挿入するための、操作レバー挿入口15が形成され、この操作レバー挿入口15に続けて、機器収納枠4側の第1のピン挿入孔13に対向する天板の一部を切り欠いて開口部9aが形成されている。
両側面に設けたガイドレール10は、機器収納枠4側のガイドレール11と係合する。
【0015】
図4は、操作レバー16であり、細長い板状部材の一端側に、長手方向とほぼ直交する方向に、機器収納枠4側の第1のピン挿入孔13に係合する第1のピン17と、ユニット機器5のユニット枠9側の第2のピン挿入孔14に係合する第2のピン18とが固着されている。
【0016】
図5は、機器収納枠4内にユニット機器5を収納した状態での、両ピン挿入孔13,14と操作レバー16との関係を示す図で、図1中に一点鎖線で示したV部の拡大図である。但し、内部機器は省略している。
第1のピン挿入孔13と第2のピン挿入孔14は、ユニット機器5の引出し方向とほぼ直交する方向に所定の距離だけ位置をずらせて配置している。両ピン挿入孔13,14の離隔距離に合わせて、操作レバー16の両ピン17,18の位置が決められている。太矢
印のように操作レバー挿入口15から操作レバー16を挿入し、上方に持ち上げると両ピン17,18を各ピン挿入孔13,14に挿入しできるようになっている。
なお、ユニット機器5の着脱時に、ユニット枠9が前後に移動すると、両ピン挿入孔13,14の相互距離は若干変化するので、ユニット枠9側の第2のピン挿入孔14は、図のように長穴にしておくのが望ましい。
【0017】
図6は、ピン挿入孔13,14部分を前面側から見た断面図であり、操作レバー16の両ピン17,18が両ピン挿入孔13,14に挿入された状態を示している。図に示すように、操作レバー16の第1のピン17は、ユニット枠9の天板の開口部9aを突き抜けて機器収納枠4の第1のピン挿入孔13に挿入され、第2のピン18はすぐ上方のユニット枠9の第2のピン挿入孔14に挿入されるので、第1のピン17の長さは、第2のピン18の長さより、機器収納枠4とユニット枠9との隙間プラス機器収納枠4の板厚分(図中のt)だけ長くしている。当然、これに制作・組立誤差を考慮して長さを設計するが、本構造であれば厳密な寸法管理を必要としない。
【0018】
次に、上記のように構成されたユニット機器の着脱装置の動作について説明する。
図1のようなコントロールセンタにおいて、例えば、上から1段目のようにユニット機器5が機器収納枠4に収納された状態から、2段目のようにユニット機器5を引き出す場合で説明する。先ず、遮断器6の操作ハンドルを回して遮断器6をOFFにし、前面の開閉扉3を開く(上から4段目のような状態)。
次に、図5に示すように、操作レバー16をユニット機器5の前面の操作レバー挿入口15から挿入し、操作レバー16の両ピン17,18を両ピン挿入孔13,14にそれぞれ挿入して係合する。
【0019】
次に、図7に示すように、第1のピン17を支点として、操作レバー16を引出し方向(図の場合では時計方向)に回動させると、ユニット機器5は一点鎖線で示すように前方側に引き出される。この動作で、ユニット機器5の背面側の電源グリップ12が母線から外れて接触が断たれるので、この後は、人手によってユニット機器5を容易に前方へ引き出すことができる。
【0020】
ユニット機器5を収納する場合は、上記と逆の手順で、先ず人手により、機器収納枠4のガイドレール11に沿ってユニット機器5を途中まで押し込み、操作レバー16をピン挿入孔13,14に係合させて、第1のピン17を支点にして、図7に示すように、挿入方向に回動させる。これにより、ユニット機器5は機器収納枠4に装着され、背面の電源グリップ12が母線に挿入され接続される。
【0021】
なお、上記までは、第1のピン挿入孔13と第2のピン挿入孔14とを、機器収納枠4及びユニット機器5の上部に設けた場合について説明したが、上部に限定するものではなく、ユニット機器5や機器収納枠4の構造によっては、左右の側部または下部の何れかの一方に設けても良い。
【0022】
以上のように、実施の形態1のユニット機器の着脱装置によれば、機器収納枠の面に設けた第1のピン挿入孔に操作レバーの第1のピンを挿入し、第1のピン挿入孔と対向させてユニット機器の面に設けた第1のピン挿入孔に操作レバーの第2のピンを挿入して係合した状態で、第1のピンを支点として操作レバーを回動させて、ユニット機器を機器収納枠から着脱するようにしたので、製作誤差等による機器収納枠とユニット機器の隙間の大小に左右されることなく、操作レバーによるユニット機器の着脱操作が可能となり、製作及び組立調整作業が容易となる。
また、操作レバーに設けたピンの長さは、最大隙間の大きさに合わせて設計すればよく設計が容易となる。
更に、機器収納枠とユニット機器とにピン挿入孔を設けて、操作レバーの挿入方向を一方向からにしているので、着脱方向によって操作レバーの表裏を反転させる必要が無いため、操作の利便性が向上する。
【0023】
また、第1のピン挿入孔とそれに対向する第2のピン挿入孔とは、機器収納枠及びユニット機器の上部,側部,及び下部の何れか一方に設けるようにしたので、ユニット機器や機器収納枠の構造によって、最も適した位置で着脱操作ができる。
【0024】
実施の形態2.
図8は、実施の形態2によるユニット機器の着脱装置が備えられたコントロールセンタの前面図である。コントロールセンタの全体構成は実施の形態1の図1と同等なので、実施の形態1の図1〜図7と同等分は同一符号で示し、説明は省略して、以下、相違点を中心に説明する。
【0025】
実施の形態1との相違点は、ピン挿入孔及び操作レバー挿入口の位置である。本実施の形態では、図8中に一転鎖線で示すように、機器収納枠の両側面の開口側近傍の2箇所に同じ高さで第1のピン挿入孔13を設け、それに対向するユニット機器5のユニット枠9の両側面の2箇所に第2のピン挿入孔14を設け、第2のピン挿入孔14の前面側のユニット枠9に操作レバー挿入口15をそれぞれ設けている。具体的には、実施の形態1の図5に相当するピン挿入孔部が、90度回転させた状態で、機器収納枠4及びユニット枠9の左右両側に設けられている。但し、機器収納枠4とユニット枠9の隙間と、操作レバーの両ピンの長さとの関係は、実施の形態1の図6と同様に、第1のピン17を、第2のピン18より、隙間プラス機器収納枠板厚分だけ長くしている。
【0026】
ユニット機器5の着脱動作は、実施の形態1の場合と同様である。すなわち、前面の開閉扉を開き、図4と同等の操作レバー(但し、上記のように、ピンの長さは隙間に合わせて設計している)を使用し、それをレバー挿入口15に挿入して、第1のピン17と第2のピント18を両ピン挿入孔13,14に挿入して係合させ、操作レバーを上下方向に回動させることで着脱できる。
2つの操作レバーによって、ユニット機器5への力を左右均等に加えることによりユニット機器5の着脱時の傾きを抑えることができ、よりスムーズにユニット機器5の着脱が可能となる。
【0027】
操作レバーを2個使用した場合、両方に同時に均等に力をかける必要がある。そこで、この操作をよりやりやすくする配慮をした操作レバーについて説明する。
図9は、このような操作に適した操作レバーを示す斜視図である。図のように、操作レバー19は、ユニット機器と干渉しないよう、レバー挿入口15の離隔寸法に合わせて、帯状の平鋼を折り曲げて概略コの字状に形成し,両端部に第1のピン20と第2のピン21をそれぞれ設けている。両ピン20,21とピン挿入孔13,14の関係は、実施の形態1の図5と同等であり、また,機器収納枠4とユニット枠9の隙間と、両ピン20,21の長さとの関係は、実施の形態1の図6と同様な関係になるように設計されている。
更に、コの字状をした操作レバー19の中間部には、コの字状の幅寸法を調整できる幅調整部22を備えている。これにより、操作レバー19の両端部をユニット機器5の操作レバー挿入口15に挿入した後、幅を広げてピン挿入孔13,14にピン20,21を挿入できる。
【0028】
なお、図8では、第1のピン挿入孔と第2のピン挿入孔とを、機器収納枠4及びユニット機器5の両側部に設けたものについて説明したが、上下部の2箇所に設けても良い。
【0029】
以上のように、実施の形態2のユニット機器の着脱装置によれば、第1のピン挿入孔と
それに対向する第2のピン挿入孔とは、機器収納枠及びユニット機器の上下部または両側部に2箇所設けたので、操作レバーからユニット機器への力を上下あるいは左右に均等に加えることにより、ユニット機器の着脱時の傾きを抑え、スムーズに着脱することができる。
【0030】
また、操作レバーは、ほぼコの字状に形成された帯状部材の両端のそれぞれに、第1のピン及び第2のピンが設けられ、コの字の幅寸法が調整可能な調整部を備えたので、操作レバーが一体化されているため、上記と同等の効果に加え、片手でも操作ができ、回動操作が容易になる。
【0031】
なお、実施の形態1及び2の説明では、着脱可能なユニット機器を、コントロールセンタとして説明したが、これに限定されるものではなく、ユニット機器が機器収納枠に出し入れ可能に収納されて通電部で着脱されるように構成されたユニット機器全般に適用できる。
【符号の説明】
【0032】
1 筐体 2 ユニット室
3 開閉扉 4 機器収納枠
5 ユニット機器 6 遮断器
7 保護制御リレー 8 端子台
9 ユニット枠 9a 開口部
10,11 ガイドレール 12 電源グリップ
13 第1のピン挿入孔 14 第2のピン挿入孔
15 操作レバー挿入口 16 操作レバー
17 第1のピン 18 第2のピン
19 操作レバー 20 第1のピン
21 第2のピン 22 調整部。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
前面が開口した機器収納枠内に、前記開口側から引出し可能にユニット機器が収納され、前記ユニット機器の通電部と前記機器収納枠側に配置された通電部とが着脱可能に構成されたユニット機器の着脱装置において、
前記機器収納枠の面に第1のピン挿入孔が設けられ、前記第1のピン挿入孔と対向する前記ユニット機器の面に、前記第1のピン挿入孔に対して前記ユニット機器の引出し方向とほぼ直交する方向に位置をずらせて第2のピン挿入孔が設けられ、
前記第1のピン挿入孔に係合する第1のピンと前記第2のピン挿入孔に係合する第2のピンとを有する操作レバーを備え、
前記操作レバーの前記両ピンを前記両ピン挿入孔に挿入して係合した状態で、前記第1のピンを支点として前記操作レバーを回動させることにより、前記ユニット機器が前記機器収納枠に着脱されるようにしたことを特徴とするユニット機器の着脱装置。
【請求項2】
請求項1記載のユニット機器の着脱装置において、
前記第1のピン挿入孔とそれに対向する前記第2のピン挿入孔とは、前記機器収納枠及び前記ユニット機器の上部,側部,及び下部の何れか一方に設けられていることを特徴とするユニット機器の着脱装置。
【請求項3】
請求項1記載のユニット機器の着脱装置において、
前記第1のピン挿入孔とそれに対向する前記第2のピン挿入孔とは、前記機器収納枠及び前記ユニット機器の上下部または両側部に2箇所設けられていることを特徴とするユニット機器の着脱装置。
【請求項4】
請求項3記載のユニット機器の着脱装置において、
前記操作レバーは、ほぼコの字状に形成された帯状部材の両端のそれぞれに、前記第1のピン及び前記第2のピンが設けられ、前記コの字の幅寸法が調整可能な調整部を備えていることを特徴とするユニット機器の着脱装置。
【請求項1】
前面が開口した機器収納枠内に、前記開口側から引出し可能にユニット機器が収納され、前記ユニット機器の通電部と前記機器収納枠側に配置された通電部とが着脱可能に構成されたユニット機器の着脱装置において、
前記機器収納枠の面に第1のピン挿入孔が設けられ、前記第1のピン挿入孔と対向する前記ユニット機器の面に、前記第1のピン挿入孔に対して前記ユニット機器の引出し方向とほぼ直交する方向に位置をずらせて第2のピン挿入孔が設けられ、
前記第1のピン挿入孔に係合する第1のピンと前記第2のピン挿入孔に係合する第2のピンとを有する操作レバーを備え、
前記操作レバーの前記両ピンを前記両ピン挿入孔に挿入して係合した状態で、前記第1のピンを支点として前記操作レバーを回動させることにより、前記ユニット機器が前記機器収納枠に着脱されるようにしたことを特徴とするユニット機器の着脱装置。
【請求項2】
請求項1記載のユニット機器の着脱装置において、
前記第1のピン挿入孔とそれに対向する前記第2のピン挿入孔とは、前記機器収納枠及び前記ユニット機器の上部,側部,及び下部の何れか一方に設けられていることを特徴とするユニット機器の着脱装置。
【請求項3】
請求項1記載のユニット機器の着脱装置において、
前記第1のピン挿入孔とそれに対向する前記第2のピン挿入孔とは、前記機器収納枠及び前記ユニット機器の上下部または両側部に2箇所設けられていることを特徴とするユニット機器の着脱装置。
【請求項4】
請求項3記載のユニット機器の着脱装置において、
前記操作レバーは、ほぼコの字状に形成された帯状部材の両端のそれぞれに、前記第1のピン及び前記第2のピンが設けられ、前記コの字の幅寸法が調整可能な調整部を備えていることを特徴とするユニット機器の着脱装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2010−239685(P2010−239685A)
【公開日】平成22年10月21日(2010.10.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−82260(P2009−82260)
【出願日】平成21年3月30日(2009.3.30)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年10月21日(2010.10.21)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年3月30日(2009.3.30)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】
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