説明

ユーザデータ・コンバージェンス(UDC)通知の管理

イベント通知を受信する、通信ネットワーク内のアプリケーション・フロントエンド(34a〜34e)を選択するための、ユーザデータ・リポジトリ(UDR)(30)における方法及び装置を提供する。関連するアプリケーション・タイプと、当該通信ネットワークに含まれるアクセス可能な部分を識別するグループ識別子とが、複数のアプリケーション・フロントエンドのそれぞれについてデータベース(88)に保存される。当該グループ識別子は、所定の条件(87)が満たされた場合、例えば、ユーザデータを修正するUDRリクエストの場合に、データベース内で更新されうる。その後のイベント通知手続が開始されると、UDR(30)は、選択されるアプリケーションFEのアプリケーション・タイプ及びグループ識別子に基づいて、イベント通知を受信するアプリケーションFEを選択する。複数のアプリケーションFEのそれぞれに対して負荷分散重みが割り当てられてもよく、当該選択プロセスにおいて当該負荷分散重みが考慮されてもよい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2009年6月11日に提出された米国仮出願61/186,240号の優先権を主張するものである。
【0002】
本発明は、全体として通信ネットワークに関するものであり、具体的には、通信ネットワークにおけるユーザデータ・リポジトリ(UDR:User Data Repository)と複数のアプリケーション・フロントエンド(アプリケーションFE:Application Front End)との間のユーザデータ・コンバージェンス(UDC:User Data Convergence)通知を管理するためのシステム及び方法に関するものである。
【背景技術】
【0003】
ユーザデータ・コンバージェンス(UDC)は、現在、第3世代パートナシップ・プロジェクト(3GPP)によって開発されている。技術仕様3GPP TS 23.355では、UDCの技術的な実現について説明されており、UDCは、異なる複数のネットワーク・エレメントのアプリケーション・ロジックからユーザデータを分離する。ユーザデータ・リポジトリ(UDR)は、集中型データベースを提供し、当該データベースは、異なる複数のアプリケーションFEによってアクセスされる。
【0004】
図1は、一般的なUDCアーキテクチャ10の簡略化したブロック図である。ユーザデータは、UDR11に保存される。アプリケーション・フロントエンド(FE)12a〜12cは、データ無しの機能的なエンティティである。アプリケーションFEは、ホーム・ロケーション・レジスタ(HLR)、ホーム加入者サーバ(HSS)、認証センタ(AUS)、アプリケーション・サーバ(AS)、プロビジョニング・システム等の、機能的なネットワーク・エンティティのアプリケーション・ロジックを保持するが、局所的に、ユーザデータを恒久的には保存することがない。アプリケーションFEは、1つ以上のアプリケーションを同時に処理しうる。UDCアーキテクチャは、ダイアメータ(Diameter)、モバイル・アプリケーション・プロトコル(MAP)、セッション確立プロトコル(SIP)、またはその他の適切なプロトコル等の、プロトコル14を介して、コアネットワーク、サービス・レイヤ、及びオペレーション・サポート・システム(OSS)13とのインタフェースとして機能する。UDCの実装の要求条件は、既存のネットワークに対する影響を最小限にすることである。
【0005】
図2は、UDR11が、複数のHLR−FE22a〜22eとして実装されている複数のアプリケーションFEのためのユーザデータを提供する、UDCアーキテクチャの簡略化したブロック図である。複数のHLR−FEは、同様に、複数のMSC/VLR22a〜22eをサポートする。同図から明らかなように、各アプリケーションFEは、「フロントエンド識別子」として通常知られている個別の識別子を用いて構成されており、当該識別子は、当該アーキテクチャに含まれる他のエンティティとの通信を確立するために使用される。UDRと複数のHLR−FEとの間のインタフェース23は、UDR内の特定のユーザデータに対して起こりうる特定のイベントについて、関連のあるHLR−FEにUDRが通知することを可能にする通知機能をサポートしている。当該イベントは、既存のユーザデータに対する変更、ユーザデータに対する追加等であってもよい。コアネットワーク及びサービス・レイヤ・アプリケーションは、これらの通知を明示的に予約(subscribe)してもよい。例えば、(アプリケーションFEの一例としての)ASは、特定のユーザデータに対する変更情報を受信することを予約してもよい。あるいは、コアネットワーク及びサービス・レイヤ・アプリケーションは、UDCコンセプトに従った通知を黙示的に予約してもよい。例えば、ユーザが位置しているという通知とその位置情報は、管理上で削除されてもよい。
【0006】
「HLR」等の特定のアプリケーション・タイプの任意のアプリケーションFEは、当該アプリケーション・タイプに関連するコアネットワーク/サービス・レイヤ/OSS内のエレメントのいずれかに対する通知を処理するのに適していることが想定されている。このため、図2では、UDR11が任意のHLR−FE21a〜21cに、ユーザデータの変更を通知可能であり、また、通知を受けたHLR−FEが、条件(例えば、ユーザの地理的位置)を問わず、MSC/VLR22a〜22cのいずれかに通知可能であることが想定されている。したがって、UDRが、特定のHLR−FEに通知を送信することを懸念することはない。
【0007】
しかし、大規模なネットワークを有するオペレータによっては、例えば複数の信号中継局(STP:Signaling Transfer Point)によって接続された複数のエリアネットワークに、ネットワーク全体が分割されているルーティング階層を利用する可能性がある。このネットワーク構成では、第1のエリアネットワーク内のHLR−FEは、第2のエリアネットワーク内のMSC/VLRに対する「直接の」シグナリング・コネクションを有しない可能性がある一方で、1つ以上のSTPを通じてシグナリングがルーティングされる「間接の」コネクションを有する可能性がある。また、通信ネットワークにおいて全てのノードを相互にメッシュ状にすることは、通常、複雑かつ高価な開発を必要とすることを考慮すると、例えば他の地理的位置のエリア内の全てのMSC/VLRとのシグナリング・コネクションをHLR−FEが有しえないことが生じる可能性がある。このため、特定のMSC/VLRに対して影響を与えるデータの変更について、UDRは、影響を受ける当該MSC/VLRに到達することができないHLR−FEを当該UDRが選択することがないように、HLR−FEの選択を管理しなければならない。
【発明の概要】
【0008】
この課題を解決するための3GPPにおいて規定された仕組みは、現時点では存在しない。これは、定義された全てのエリアネットワークに全てのアプリケーションFEが到達することが想定されていないためである。現在の仕様では、ULRは、ユーザによらず、かつ、当該ユーザの「位置」によらず、任意のアプリケーションFEを選択して、データ変更の通知を送信(例えば、プロビジョニング)する。したがって、UDRは、通知を必要としているネットワーク・エレメントに対して当該通知を提供することができないアプリケーションFEに、当該通知を送信する可能性がある。本発明は、UDRと複数のアプリケーションFEとの間のUDC通知を管理するための方法及び装置を提供することで、この課題を解決する。
【0009】
一実施形態において、本発明は、通信ネットワーク内の複数のアプリケーションFEから、イベント通知を受信するアプリケーションFEを選択するための、UDRにおける方法を対象としている。本方法は、複数のアプリケーションFEのそれぞれに関連付けられたアプリケーション・タイプ及びグループ識別子をデータベースに追加するステップを含み、各グループ識別子は、関連付けられたアプリケーションFEを介してアクセス可能な、通信ネットワークに含まれる異なる部分を識別する。本方法は、更に、その後、特定のユーザのユーザデータの変更を報告するためのイベント通知手続を開始するステップと、選択されるアプリケーションFEのアプリケーション・タイプ及びグループ識別子に基づいて、イベント通知を受信するアプリケーションFEを選択するステップとを含む。複数のアプリケーションFEのうちの1つからUDR操作リクエストが受信された際に、当該複数のアプリケーションFEのそれぞれについてのアプリケーション・タイプ及びグループ識別子を保存することによって、データベースに追加されてもよい。所与のアプリケーションFEについてのグループ識別子は、所定の条件が満たされた場合にデータベース内で更新されてもよい。
【0010】
任意的に、本方法は、複数のアプリケーションFEのそれぞれに、負荷分散重みを割り当てるステップと、さらに、割り当てられている負荷分散重みを、アプリケーションFEの選択の基礎とするステップとを含んでいてもよい。
【0011】
別の実施形態において、本発明は、通信ネットワーク内の複数のアプリケーションFEから、イベント通知を受信するアプリケーションFEを選択するための、UDRにおける装置を対象としうる。本装置は、複数のアプリケーションFEのそれぞれに関連付けられたアプリケーション・タイプ及びグループ識別子をデータベースに追加する手段であって、各グループ識別子は、関連付けられたアプリケーションFEを介してアクセス可能な、通信ネットワークに含まれる異なる部分を識別する、追加する手段と、その後、特定のユーザのユーザデータの変更を報告するために、イベント通知手続を開始する手段と、選択されるアプリケーションFEのアプリケーション・タイプ及びグループ識別子に基づいて、イベント通知を受信するアプリケーションFEを選択する手段とを備える。データベースに追加する手段は、複数のアプリケーションFEのうちの1つからUDR操作リクエストが受信された際に、当該複数のアプリケーションFEのそれぞれについてのアプリケーション・タイプ及びグループ識別子を保存してもよい。所与のアプリケーションFEについてのグループ識別子は、所定の条件が満たされた場合にデータベース内で更新されてもよい。
【0012】
任意的に、イベント通知を受信するアプリケーションFEを選択する手段は、複数のアプリケーションFEのそれぞれに割り当てられた負荷分散重みに基づいて、アプリケーションFEを選択してもよく、所与のアプリケーションFEが、前記特定のユーザにサービスを行うサービスノードに対して直接のコネクションを有する場合には、高い負荷分散重みが当該所与のアプリケーションFEに割り当てられており、当該所与のアプリケーションFEが、前記特定のユーザにサービスを行うサービスノードに対して間接のコネクションのみを有する場合には、低い負荷分散重みが当該所与のアプリケーションFEに割り当てられている。
【0013】
本発明は、UDR通知に関連した目的で、ネットワーク・トコポジの考察を有利に考慮する。本発明は、全てのコアネットワーク・エレメントが、関連する(1つまたは複数の)全てのアプリケーションFEに接続されているとは限らない配置を対象とする。本発明は、グループID及び負荷分散重みを使用することによって、UDR通知に関連した負荷分散メカニズムについての柔軟性を提供する。その結果、当該通知に関連した負荷が、それに応じて分散されうる。本発明は、UDR通知に関連した目的で、拡張性のあるソリューションも提供する。これは、関連するグループIDのUDR設定の修正のみが、より多くのアプリケーションFEを追加するために必要とされるためである。最後に、本発明は、UDR通知に関連した目的で、耐障害性ソリューションを提供する。これは、通知を発行するために特定のグループID値を共有する全てのアプリケーションFEの中からUDRが選択できるためである。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】一般的なUDRアーキテクチャについての簡略化したブロック図である。
【図2】UDRが、HLR−FEとして実装される複数のFEのためのユーザデータを提供する、UDRアーキテクチャについての簡略化したブロック図である。
【図3】本発明を実装するのに適したUDRアーキテクチャについての簡略化したブロック図である。
【図4】UDR操作がリクエストされた際に、グループID属性を更新するか否かを決定する方法の一実施形態に含まれるステップを示すフローチャートである。
【図5】オペレータが、異なるS−CSCFベンダを有するUDRアーキテクチャについての簡略化したブロック図である。
【図6】本発明の一実施形態における、ユーザの登録及び登録解除を行う方法を示す信号フロー図である。
【図7】本発明の教示に従って修正されたユーザデータ・リポジトリ(UDR)についての簡略化したブロック図である。
【図8】本発明の方法の例示的な実施形態についてのステップを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図3は、本発明を実装するのに適したUDRアーキテクチャについての簡略化したブロック図である。オペレータのネットワーク全体は、信号中継局(STP1)33によって接続された、第1のエリアネットワーク(エリアネットワーク1)31と第2のエリアネットワーク(エリアネットワーク2)32とに分割される。このネットワーク構成において、修正されたUDR30は、HLR−FE34a〜34eとして実装される複数のアプリケーションFEのためのユーザデータを提供する。同様に、HLR−FEは、複数のMSV/VLR35a〜35eをサポートする。しかし、HLR−FEの全てが、全てのMSC/VLRに到達できるわけではない。例えば、エリアネットワーク2内に位置するHLR−FE5は、エリアネットワーク1内に位置するMSC/VLR1またはMSC/VLR2に、到達することができない。その他のいくつかの場合において、いくつかのHLR−FEは、STP1を介してのみ、間接的にMSC/VLRに到達することができる。例えば、エリアネットワーク2内に位置するHLR−FE3は、STP1を介してのみ、エリアネットワーク1内に位置するMSC/VLR1に到達することができる。これらの場合、たとえアクセスが可能であっても、オペレータは、最短のパスを使用してMSC/VLR1に到達することを望むこともありうる。例えば、HLR−FE3は、MSC/VLR1に到達するためには最良の選択ではない可能性がある。これは、HLR−FE1またはHLR−FE2からの「直接の」パスが、STPを介したルーティング・シグナリングを全く必要とせず、より適切であるためである。
【0016】
適切なMSC/VLRに通知を確実に到達させるため、及び、最適なパスが確実に利用されるようにするため、UDRは、発行された通知をどこに送信するのかを決定する際に、ルーティングの決定を行わなければならない。例えば、回線交換/パケット交換(CS/PS)ユーザがエリアネットワーク1内に位置するMSC/VLRによって管理される予定であることコアネットワークが決定する場合には、「マップ位置更新(MAP Location Update)」操作情報が、(通常の場合)MSC/VLR1またはMSC/VLR2から、HLR−FE1またはHLR−FE2に向かって送信される。その後、UDRは、このユーザについてのHLR関連通知(HLR-related notification)を送信する必要がありうる。例えば、このユーザについてのCS/PS関連属性(CS/PS-related attribute)が、プロビジョニング・エンティティによってUDRにおいて変更されており、この新たなデータは、このユーザの「ホスティング」を現在行っているMSC/VLRエレメントにおいて更新される必要がある。この場合、MSC/VLR1またはMSC/VLR2へ通知を配信するためには、HLR−FE1またはHLR−FE2を選択することが、UDRにとっての最適な選択であろう。このUDR通知によってトリガされる最終的なMAP操作情報がSTP1を介してMSC/VLR1またはMSC/VLR2に到達しなければならないため、HLR−FE3またはHLR−FE4は最適な選択ではなく、遅延の理由から望ましくないであろう。なお、UDRは、このCS/PSユーザ関連通知を、HLR−FE5に対して送信してはならない。これは、HLR−FE5が、STP1に対するコネクションを有しておらず、それ故に、エリアネットワーク1内に位置するいずれのMSC/VLRに対しても到達する方法を有していないためである。
【0017】
本発明は、オペレータのネットワーク内のアプリケーションFEを設定するための新たなパラメータを導入する。UDR30に保存される追加的な情報は、例えばあるユーザのデータが修正された際に発行される通知の送信先となる、適切な(1つまたは複数の)アプリケーションFEをUDRが選択することを可能にする。
【0018】
3GPP TS 23.335によれば、オペレータのネットワーク内の各アプリケーションFEは、そのアプリケーション・タイプ(Application Type)(例えば、AppType=HLR−FE、AppType=HSS−FE等)を定義するように設定されている。本発明は、さらに、UDRにおける新たなパラメータ、即ち、アプリケーションFEがサービスを行う「(1つまたは複数の)エリアネットワーク」に関連付けられた「グループ識別子」(グループID:GroupId)を用いてアプリケーションFEを設定する。特定のアプリケーションFEが、1つ以上のエリアネットワークにサービスを行う場合、当該特定のアプリケーションFEは、サービスが行われる各エリアネットワークに対応するグループIDを用いて、UDRにおいて設定される。例えば、図3のHLR−FE3は、エリアネットワーク2に属するように設定されるが、エリアネットワーク1に属するようにも設定されうる。これは、HLR−FE3が、エリアネットワーク1内のMSC/VLRに、STP1(33)を介して間接的に接続可能であるためである。
【0019】
一例として、全てのHLR−FEが、「AppType=HLR−FE」(全てについて同一のAppType値)を用いて設定されうるとともに、それらは「エリアネットワーク」においてグループ化されうる。このため、同一のエリアネットワーク内に配置された全てのHLR−FEは、同一のグループID値を共有し、当該グループID値は、当該エリアネットワークに割り当てられる。この情報は、UDR内に保存されてもよいし、または、UDRがアクセス可能なデータベース内に保存されてもよい。HLR−FEが、取り出し/更新リクエスト(本明細書では、共通して「UDR操作リクエスト」と称する。)をUDRへ送信する場合、UDRは、当該リクエストから、当該リクエスト中のHLR−FEに関連付けられたAppType値およびグループID値を得ることができる。好ましくは、特定のアプリケーションFEのアプリケーション・タイプ(AppType)は、フロントエンド識別子から、またはそれに対応するグループ識別子(グループID)から得られることが好ましい。
【0020】
これは、LDAPがUDRデータアクセス・インタフェースである場合には、それぞれが特定のAppType値及び特定のグループID値を有する、種々の「ディレクトリアクセス認証情報(credentials)」エントリを定義することによって達成されうる。同一の「ディレクトリアクセス認証情報」エントリを使用してLDAPセッションを確立する全てのHLR−FEは、同一のAppType及び同一のグループIDを共有する。
【0021】
MSC/VLRが、選択されたHLR−FEを介してCS/PSユーザデータの取り出し/更新をリクエストする場合、または、S−CSCFが、選択されたHSS−FEを介してIMSユーザデータの取り出し/更新をリクエストする場合、当該選択されたHLR−FEまたはHSS−FEは、UDRにアクセスして、いわゆるUDR操作リクエスト(例えば、LDAP操作)によってCS/PSユーザ関連データの取り出し/更新を行う。UDRは、このリクエストされた操作を確認するとともに、関係するAppTypeに対応する選択されたHLR−FEまたはHSS−FEに関連付けられた(1つまたは複数の)グループID値が、ユーザレベルで(即ち、UDRによってユーザとの関係で保持されているデータの一部として)保存されているか否かを判定する。例えば、特定のユーザについての「CS位置データ」の更新(即ち、当該ユーザを現在管理しているMSC/VLRエンティティを保存しているユーザ属性の更新)を行うために、HLR−FEがUDRに対して操作をリクエストするごとに、UDRは、当該関係するユーザについて、この更新リクエストを発行している特定のHLR−FEに割り当てられている(1つまたは複数の)グループIDを有するAppType=HLR−FEに関連付けられたグループID値を更新する。
【0022】
その後、保存された[AppType,(1つまたは複数の)グループID値]のペアは、UDRにおいて保存/管理されているユーザごとに、特定のユーザについての特定のアプリケーション・タイプに関連する発行された通知を報告するのに利用可能な、当該特定のアプリケーション・タイプの複数のアプリケーションFEから成るグループを識別する。また、UDRは、識別される複数のアプリケーションFE間で、通知の負荷分散を行うために、予め設定された決定論的なアルゴリズムを利用しうる。特定のアプリケーション・タイプに対応する全てのアプリケーションFEが、あるエリアに対して一様に有効である場合には、UDRは、任意のアプリケーションFEを使用できるため、可能性のある複数のアプリケーションFEから成るリストを用いて設定される必要がない。
【0023】
保存された[AppType,(1つまたは複数の)グループID値]のペアは、UDRから、このAppTypeに属するアプリケーションFE(または複数のアプリケーションFEから成るグループ)に、ユーザについて発行される任意の通知に対して適用されることに留意されたい。したがって、[AppType,(1つまたは複数の)グループID値]のペアは、「ユーザ」に関係するとともに、特定のAppTypeに関係する一方で、複数のユーザ関連属性から成る特定のグループに関係することは全くない。
【0024】
図4は、UDR操作がステップ41においてリクエストされた際に、グループID属性を更新するか否かを決定する方法の一実施形態に含まれるステップを示すフローチャートである。複数のFE(例えば、HLR−FE34a〜34e)のいずれかからリクエストされるUDR操作は、UDR内の、関係する(1または複数の)ユーザのデータをアドレス指定するために使用可能な識別子を含む。特定ユーザの(本明細書では「ユーザ・アプリケーションデータ」または「ユーザデータ」と称される)データの取り出し/更新を直近にリクエストしたアプリケーションFEの(1つまたは複数の)グループID値をUDRが保存/更新するか否かを決定するための基準/条件のセットが、UDRによって既知の各AppTypeについて指定される。図4に示す条件は例示のみであり、特定ユーザのユーザデータの取り出し/更新を直近にリクエストしたアプリケーションFEの(1つまたは複数の)グループID値をUDRが保存/更新するか否かを決定する際に、追加の条件を考慮することも可能である。
【0025】
ステップ42では、リクエストを送信するアプリケーションFEに関連付けられているアプリケーション・タイプ(AppType)が、特定のエリアネットワークに関連付けられているか否かが判定される。HLR及びHSSは特定のエリアネットワークに関連付けられているため、例えば、AppType=HLR、または、AppType=HSSは、更新処理を必要としうる。AppTypeが、特定のエリアネットワークに関連付けられていない場合には、本方法はステップ43に移行し、グループID値は更新されない。AppTypeが特定のエリアネットワークに関連付けられている場合には、本方法はステップ44に移行し、当該ステップにおいて、アプリケーションFEによってリクエストされているデータベース操作が、更新リクエストまたは作成リクエスト等のオリジネーティング・リクエスト(originating request)であるか、取り出しリクエストまたは削除リクエスト等のターミネーティング・リクエスト(terminating request)であるかが判定される。典型的には、リクエストされた操作が更新である場合、この情報は、いずれのアプリケーションFEがオリジネーティング・リクエスト(例えば、IMS登録)に対応するユーザに対処しているかを知ることについて関連性があるため、UDRは、(1つまたは複数の)グループID値を保存する。ターミネーティング・リクエストについては、実行される操作はデータの取り出しであり、これは、典型的には、UDR内のグループIDを更新させる結果とはならない。したがって、アプリケーションFEによってリクエストされているデータベース操作がターミネーティング・リクエストである場合、本方法はステップ43に移行して、グループID値は更新されない。
【0026】
アプリケーションFEによってリクエストされているデータベース操作が、オリジネーティング・リクエストである場合、本方法はステップ45に進み、当該ステップにおいて、修正されたユーザ・アプリケーションデータが、グループIDに関連しているか否かが判定される。この(関連している/関連していない)要素は、修正されたデータのタイプに依存しうるとともに、ユーザの位置に関連したデータ(例えば、割り当てられたMSC/VSR名、または割り当てられたS−CSCF名、特定のサービスに関連したユーザデータ等)等の、特定のデータタイプに、UDR内で関連した属性である可能性がある。例えば、ユーザが登録されているS−CSCFの名前が変わる場合、UDRは、グループID値を保存する。これは、ユーザが別のエリア(即ち、異なるグループID値を有するエリア)に移動した可能性があるためである。あるいは、操作の結果としてユーザの転送先番号(forwarded-to number)等のユーザデータが変わる場合、UDRは、グループID値を保存/上書きする必要はない。したがって、修正されたユーザ・アプリケーションデータがグループIDに関連していない場合、本方法はステップ43に移行して、グループID値は更新されない。
【0027】
修正されたユーザ・アプリケーションデータがグループIDに関連している場合、本方法はステップ46に移行し、当該ステップにおいて、リクエストされた操作がUDRにおいて成功したか否かが判定される。成功しなかった場合、本方法はステップ43に移行して、グループID値は更新されない。リクエストされた操作がUDRにおいて成功した場合、本方法はステップ47に進み、当該ステップにおいて、グループID値が更新される。
【0028】
適用可能な条件は、各AppTypeに関連付けてUDRにおいて設定されうる。例えば、条件のセットは、AppType=HLR−FEに対応して設定されうるし、AppType=HSS−FEに対応して設定されうる、等である。
【0029】
3GPP TS 23.335では、UDRは、現在、UDRに接続するアプリケーションFEを認証することが要求されており、それ故に、各アプリケーションFEについての認証データを既に保管している。新しいグループID値は、UDRにおいて管理されることになる、各アプリケーションFEに関連付けられた追加の属性である。
【0030】
再び図3を参照すると、UDR30に設定されている、配置されたHLR−FE34a〜34eを記述する設定パラメータの一例は、以下のとおりである。
・HLR−FE1 →[AppType=HLR−FE,グループID=AN1]
・HLR−FE2 →[AppType=HLR−FE,グループID=AN1]
・HLR−FE3 →[AppType=HLR−FE,グループID=AN2]
・HLR−FE4 →[AppType=HLR−FE,グループID=AN2]
・HLR−FE5 →[AppType=HLR−FE,グループID=AN2]
【0031】
負荷分散重みが、各アプリケーションFEについて更に保存されてもよい。当該重みは、特定のユーザに対して通知を送信するための特定のアプリケーションFEを選択することの望ましさ(desirability)を示しうる。上記の予め設定されたグループID値によって、かつ、負荷分散重みも含まれた状態で、通知分散(notification distribution)を目的としたUDRの設定は、以下のようになりうる。
(1)AppType=HLR−FE,グループID=AN1
・HLR−FE1(負荷分散重み:100)
・HLR−FE2(負荷分散重み:100)
・HLR−FE3(負荷分散重み:1)
・HLR−FE4(負荷分散重み:1)

(2)AppType=HLR−FE,グループID=AN2
・HLR−FE1(負荷分散重み:1)
・HLR−FE2(負荷分散重み:1)
・HLR−FE3(負荷分散重み:100)
・HLR−FE4(負荷分散重み:100)
・HLR−FE5(負荷分散重み:100)
【0032】
なお、HLR−FE5はエリアネットワーク1内のいずれのMSC/VSRにも接続することはできないため、HLR−FE5は、グループID=AN1についてのリストには含まれていない。また、関連するエリアネットワーク内のMSC/VSRに対してSTP1を介して接続しなければならないHLR−FEには、低い負荷分散重みが割り当てられている一方で、関連するエリアネットワーク内のMSC/VSRに対して直接に接続するHLR−FEには、高い負荷分散重みが割り当てられている。当然ながら、FEを選択する際に追加的な要素を考慮するために、他の負荷分散重もありうる。
【0033】
最後に、AppType=HLR−FEについての(ユーザレベルで管理された)グループID属性を更新する、本例における条件は、以下のようになりうる。
AppType=HLR−FEについてのグループID値を更新する「条件のセット」
‐リクエストされた操作:更新
かつ
‐ユーザデータ:CS/PS位置データ
かつ
‐操作結果:成功
【0034】
この条件のセットは、MAP位置更新の操作情報が、特定のユーザについて、選択されたHLR−FEに向けてMSC/VLRから発行された際に、UDR30が、当該選択されたHLR−FEについてのグループID値を保存し、かつ、当該グループIDを当該特定のユーザと関連付けることを保証することに、留意されたい。
【0035】
UDRが上記で示したように設定されており、かつ、エリアネットワーク1内に位置するMSC/VSRによってユーザが管理されており、かつ、AppType=HLR−FEに関連付けられた通知がUDRによってHLR−FEに向けて送信される必要がある場合には、UDRにおいて設定された決定論的な通知分散アルゴリズムによって、通知の約50パーセントがHLR−FE1に対して配信され、通知の約50パーセントがHLR−FE2に配信される。非常に稀な場合(例えば、HLR−FE1及びHLR−FE2が到達不可能である場合)にのみ、UDRは、HLR−FE3またはHLR−FE4に通知を送信し、HLR−FE3またはHLR−FE4は、必要に応じて、STP1を介してMSC/VSR1またはMSC/VSR2に当該通知を転送する。これと同様に、ユーザが、エリアネットワーク2内に位置するMSC/VSRによって管理されている場合、通常、HLR−FE3、HLR−FE4、またはHLR−FE5に対して通知が送信されることで、負荷の分担がそれらに適用される。非常に稀な場合(例えば、HLR−FE3、HLR−FE4及びHLR−FE5が到達不可能である場合)にのみ、UDRは、HLR−FE1またはHLR−FE2に通知を送信し、HLR−FE1またはHLR−FE1は、必要に応じて、STP1を介してMSC/VSR3、MSC/VSR4、またはMSC/VSR5に当該通知を転送する。
【0036】
図5は、オペレータが、異なるS−CSCFベンダを有するUDRアーキテクチャについての簡略化したブロック図である。S−CSCF1及びS−CSCF2(51a及び51b)は、ベンダ1(52)によって提供される。S−CSCF3、S−CSCF4及びS−CSCF5(51c〜51e)は、ベンダ2(53)によって提供される。複数のS−CSCFは、異なるベンダによって提供されうる。これは、例えば、S−CSCF1及びS−CSCF2が、ベンダ1によってのみサポートされているプレゼンス・サービス及び優先サービスを利用可能な特定のユーザにサービスを行うことが意図されているためである。オペレータは、これらのサービスを提供するために、プライベートかつ分散したネットワークを有する。
【0037】
本例のUDR30は、複数のHSS−FE54a〜54eを介して、また、ダイアメータ・プロキシ1及びダイアメータ・プロキシ2(55a及び55b)を介して、様々なS−CSCFに接続する。このアーキテクチャを利用する方法について、図6を参照しながら以下で説明する。
【0038】
図6は、本発明の一実施形態における、ユーザの登録及び登録解除を行う方法を示す信号フロー図である。図5及び図6を参照すると、ベンダ1(52)を介して優先サービスに加入しているユーザ(例えば、ネットワークが高いトラヒック負荷を処理している場合に、特定の呼に対して優先付け(prioritization)を要求可能なユーザ)が、ステップ61において、IMS登録を実行する。S−CSCF1(51a)及びS−CSCF2(52b)のみが、このユーザにサービスを行うことができる。このため、登録メッセージをユーザから受信するインテロゲーティングCSCF(I−CSCF)62は、ステップ63〜66に示されている登録手続の間、当該ユーザのために必要とされる能力に従って、(負荷バランシング設定において)S−CSCF1またはS−CSCF2を選択する。本例では、S−CSCF1が選択され、ステップ67〜68において登録メッセージはS−CSCF1に対して転送される。
【0039】
ステップ68において、HSS−FE1(54a)は、ダイアメータ・リクエストをS−CSCF1から受信すると、ステップ69において、HSS−FE1は、ユーザがサービスを受けるS−CSCF名を設定するために、UDR30に更新コマンドを送信する。登録状態も変更される。なお、HSS−FE1は、新たなグループID(即ち、ベンダ1)に属しているため、オペレータは、(ベンダ2に属している)S−CSCF3とは異なるアクセスルールを設定しうる。これは、ユーザに優先サービスを保証するために必要とされうる。UDRは、更新コマンドの受信に応じて、ステップ70においてグループIDを保存する/保存しないための条件を確認する。ユーザはそれ以前に登録されていなかったため、当該条件は、S−CSCF名が更新されることである。その結果、UDRは、グループID(ベンダ1)とAppType=HSSとを保存する。
【0040】
その後、オペレータは、優先サービスをユーザから解除することを決定しうる。この場合、当該ユーザは、その時点で、ベンダ2のS−CSCF2のいずれかによってサービスを受けうる。オペレータが、ユーザをベンダ2のS−CSCF2に移動させることを決定すると、それを行うために当該ユーザのために必要となる能力が変更される。ユーザの能力が変更されているため、オペレータは、ステップ71において、新たなS−CSCFが割り当てられるように、管理上でユーザの登録解除を行う。(登録状態がアプリケーション・タイプ=プロビジョニングによって変更される)UDRにおいて設定された条件は、(登録されていない)新たな状態とS−CSCF名(S−CSCF1)とを有するHSS−FEに向けられる通知をトリガする。AppType=HSSについてのユーザに対応して保存されたグループIDを使用することによって、UDRは、通知を送信するための適切な複数のHSS−FE(HSS−FE1及びHSS−FE2)から成るリストを有する。その両方に対して設定された優先度/重みは同一であるため、UDRは、ステップ72において、HSS−FE2(54b)を選択して、通知を送信する。ステップ73における確認応答に続いて、HSS−FE2は、ステップ74において、登録解除コマンドをS−CSCF1に向かって送信する。
【0041】
ユーザは、この登録解除について通知されるため、ユーザ装置(UE)は、上述の手続と同様の手続を使用して、新たな登録を実行する。そのような手続(図示せず)において、I−CSCFは、新たな能力に基づいて、適切なS−CSCFをユーザに対して選択する。例えば、S−CSCF4が選択されうるとともに、S−CSCF4は、ダイアメータ・リクエストを、HSS−FE5(54e)等のHSS−FEに送信する。HSS−FE5からの、それに続く更新コマンドを受信すると、UDR30は、グループIDを保存する/保存しないための条件を確認する。当該条件は、更新されたデータがS−CSCF名である、ということである(ユーザが登録されなかったため、S−CSCF名は空であった)。したがって、UDRは、グループID(ベンダ2)及びAppType=HSSを保存する。
【0042】
図7は、本発明の教示に従って修正されたUDR30についての簡略化したブロック図である。UDRの動作は、プログラム・メモリ82に保存されているコンピュータ・プログラム・ソフトウェアを実行するプロセッサ81によって制御されうる。図3に関連して上述したように、UDRは、アプリケーションFEインタフェース部83を、HLR−FE5(34a〜e)を介してHLR−FE1等のアプリケーションFEと通信するために利用しうる。UDR操作リクエストがアプリケーションFEから受信された場合、認証部84は、保存されている認証データ85を、当該リクエスト中のアプリケーションFEを認証するために利用しうる。UDR操作リクエストが、このアプリケーションFEからの最初のリクエストである場合、保存決定部86は、FE AppType及びリクエスト中のアプリケーションFEに対応するグループIDを、FEアプリケーション・タイプ/グループIDテーブル87に保存する。これがこのアプリケーションFEからの最初のUDR操作リクエストではない場合、図4に関連して示し、かつ、説明したように、保存決定部は、当該リクエスト中のアプリケーションFEに対応する更新されたグループID情報を保存するか否かを決定するために、所定の保存条件88を利用しうる。肯定的な決定に応じて、保存決定部は、FEアプリケーション・タイプ/グループIDテーブル内のグループID情報を更新する。その後、特定のユーザデータに関するUDCイベント通知が、関連するアプリケーションFEに対して送信される必要がある場合には、アプリケーションFE選択部89は、FEアプリケーション・タイプ/グループIDテーブル内の情報にアクセスして、当該イベント通知を受信する適切なアプリケーションFEを選択する。
【0043】
図8は、本発明の方法の例示的な実施形態についてのステップを示すフローチャートである。ステップ91において、上述したように、各アプリケーションFEには、AppType、グループID、及び負荷分散重みが割り当てられる。ステップ92において、UDRは、UDR操作リクエストをアプリケーションFEから受信する。ステップ93において、UDRは、アプリケーションFEを認証する。ステップ94において、このリクエストが、このアプリケーションFEから受信された最初のUDR操作リクエストであるか否かが判定される。当該UDR操作リクエストが、このアプリケーションFEから受信された最初のリクエストである場合には、本方法はステップ95に移行し、当該ステップにおいて、UDRは、当該リクエスト中のアプリケーションFEについてのFEアプリケーション・タイプ及びグループIDを保存する。当該UDR操作リクエストが、このアプリケーションFEから受信された最初のリクエストではない場合には、本方法はステップ96に移行し、当該ステップにおいて、UDRは、このリクエスト中のアプリケーションFEについての更新されたグループIDを保存するか否かを決定するために、所定の保存条件を利用しうる。当該リクエストが所定の保存条件を満たす場合には、ステップ95において、UDRは、FEアプリケーション・タイプ/グループIDテーブル内のグループID情報を更新する。その後、UDRは、特定のユーザに関するUDRイベント通知が関連するアプリケーションFEに対して送信される必要がある場合には、ステップ98において、保存したFEアプリケーション・タイプ/グループID情報にアクセスするとともに、任意的に、当該情報を負荷分散重みとともに使用して、当該イベント通知を受信する適切なアプリケーションFEを選択する。
【0044】
当然ながら、本発明は、本発明の本質的な特徴から逸脱することなく、本明細書で説明した方法以外の方法によって実施されることもありうる。したがって、本実施形態は、あらゆる点で例示的であると考えられるべきであり、添付の特許請求の範囲の意味及び均等の範囲内のあらゆる変更が、本発明に包含されることを意図している。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信ネットワーク内の複数のアプリケーション・フロントエンド(アプリケーションFE)(34a〜34e)から、イベント通知を受信するアプリケーションFEを選択するための、ユーザデータ・リポジトリ(UDR)(30)における方法であって、
前記複数のアプリケーションFEのそれぞれに関連付けられたアプリケーション・タイプ及びグループ識別子をデータベース(88)に追加するステップ(95)であって、各グループ識別子は、前記関連付けられたアプリケーションFEを介してアクセス可能な、前記通信ネットワークに含まれる異なる部分を識別する、前記追加するステップと、
その後、特定のユーザのユーザデータの変更を報告するためのイベント通知手続を開始するステップ(97)と、
選択されるアプリケーションFEの前記アプリケーション・タイプ及びグループ識別子に基づいて、前記イベント通知を受信するアプリケーションFEを選択するステップ(98)と
を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記データベースに追加する前記ステップ(95)は、
前記複数のアプリケーションFEのうちの1つからUDR操作リクエストが受信された際に(92)、アプリケーションFEについての前記アプリケーション・タイプ及びグループ識別子を、ユーザレベルで前記データベースに保存するステップを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記保存するステップは、
所与のアプリケーションFEからUDR操作リクエストを受信するステップ(92)であって、当該リクエストは、ユーザデータを変更し、かつ、当該所与のアプリケーションFEについてのアプリケーション・タイプ及びグループ識別子を含む、前記受信するステップと、
前記UDR操作リクエストが、前記所与のアプリケーションFEから受信された最初のUDR操作リクエストであるか否かを判定するステップ(94)と、
前記UDR操作リクエストが、前記所与のアプリケーションFEから受信された前記最初のUDR操作リクエストである場合に、前記アプリケーション・タイプ及びグループ識別子を前記データベースに保存するステップ(95)と、
前記UDR操作リクエストが、前記所与のアプリケーションFEから受信された前記最初のUDR操作リクエストではない場合に、更新されたグループ識別子を保存するか否かを決定するステップ(96)と
を含むことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
更新されたグループ識別子を保存するか否かを決定する前記ステップ(96)は、
前記UDR操作リクエストに関する所定の基準に基づいて、前記更新されたグループ識別子を保存するか否かを決定するステップ
を含むことを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項5】
所定の基準に基づいて、前記更新されたグループ識別子を保存するか否かを決定する前記ステップ(96)は、
前記アプリケーション・タイプが、前記通信ネットワークの、前記特定のユーザの位置に依存した部分に関連付けられたタイプであると、前記更新されたグループ識別子を保存するステップ
を含むことを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項6】
所定の基準に基づいて、前記更新されたグループ識別子を保存するか否かを決定する前記ステップ(96)は、
前記UDR操作リクエストが、更新リクエストまたは生成リクエストであると、前記更新されたグループ識別子を保存するステップ
を含むことを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項7】
所定の基準に基づいて、前記更新されたグループ識別子を保存するか否かを決定する前記ステップ(96)は、
変更された前記ユーザデータが、前記グループ識別子に関連している場合にのみ、前記更新されたグループ識別子を保存するステップ
を含むことを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項8】
所定の基準に基づいて、前記更新されたグループ識別子を保存するか否かを決定する前記ステップ(96)は、
前記リクエストされたUDR操作が、前記UDRにおいて成功した場合にのみ、前記更新されたグループ識別子を保存するステップ
を含むことを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項9】
前記複数のアプリケーションFEのそれぞれに、負荷分散重みを割り当てるステップ(91)を更に含み、
当該割り当てるステップでは、
所与のアプリケーションFEが、前記特定のユーザにサービスを行うサービスノードに対して直接のコネクションを有する場合には、高い負荷分散重みを当該所与のアプリケーションFEに割り当て、当該所与のアプリケーションFEが、前記特定のユーザにサービスを行うサービスノードに対して間接のコネクションのみを有する場合には、低い負荷分散重みを当該所与のアプリケーションFEに割り当てる
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記イベント通知を受信するアプリケーションFEを選択する前記ステップ(98)は、
選択されるアプリケーションFEに割り当てられている前記負荷分散重みに基づいて、前記アプリケーションFEを選択するステップ
をさらに含むことを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項11】
通信ネットワーク内の複数のアプリケーション・フロントエンド(アプリケーションFE)(34a〜34e)から、イベント通知を受信するアプリケーションFEを選択するための、ユーザデータ・リポジトリ(UDR)(30)における装置であって、
前記複数のアプリケーションFEのそれぞれに関連付けられたアプリケーション・タイプ及びグループ識別子をデータベース(88)に追加する手段(86)であって、各グループ識別子は、前記関連付けられたアプリケーションFEを介してアクセス可能な、前記通信ネットワークに含まれる異なる部分を識別する、前記追加する手段と、
その後、特定のユーザのユーザデータの変更を報告するために、イベント通知手続を開始する手段(81)と、
選択されるアプリケーションFEの前記アプリケーション・タイプ及びグループ識別子に基づいて、前記イベント通知を受信するアプリケーションFEを選択する手段(89)と
を備えることを特徴とする装置。
【請求項12】
前記データベースに追加する前記手段(86)は、
前記複数のアプリケーションFEのうちの1つからUDR操作リクエストが受信された際に(92)、アプリケーションFEについての前記アプリケーション・タイプ及びグループ識別子を、ユーザレベルで前記データベースに保存する
ことを特徴とする請求項11に記載の装置。
【請求項13】
前記追加する手段は、
所与のアプリケーションFEからUDR操作リクエストを受信するインタフェース部(83)であって、当該リクエストは、ユーザデータを変更し、かつ、当該所与のアプリケーションFEについてのアプリケーション・タイプ及びグループ識別子を含む、前記インタフェース部と、
前記UDR操作リクエストが、前記所与のアプリケーションFEから受信された最初のUDR操作リクエストであるか否かを判定する手段(86)と、
前記UDR操作リクエストが、前記所与のアプリケーションFEから受信された前記最初のUDR操作リクエストである場合に、前記アプリケーション・タイプ及びグループ識別子を前記データベースに保存するとともに、前記UDR操作リクエストが、前記所与のアプリケーションFEから受信された前記最初のUDR操作リクエストではない場合に、更新されたグループ識別子を保存するか否かを決定する保存決定部(86)と
を備えること特徴とする請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記保存決定部(86)は、前記UDR操作リクエストに関する所定の基準に基づいて、前記更新されたグループ識別子を保存するか否かを決定する
ことを特徴とする請求項13に記載の装置。
【請求項15】
前記所定の基準(87)のうちの1つは、前記所与のアプリケーションFEの前記アプリケーション・タイプであり、
前記保存決定部(86)は、前記アプリケーション・タイプが、前記通信ネットワークの、前記特定のユーザの位置に依存した部分に関連付けられたタイプであると、前記更新されたグループ識別子を保存する
ことを特徴とする請求項14に記載の装置。
【請求項16】
前記所定の基準(87)のうちの1つは、受信されたUDR操作リクエストのタイプであり、
前記保存決定部(86)は、前記UDR操作リクエストが、更新リクエストまたは生成リクエストであると、前記更新されたグループ識別子を保存する
ことを特徴とする請求項14に記載の装置。
【請求項17】
前記所定の基準(87)のうちの1つは、変更された前記ユーザデータの前記グループ識別子に対する関連性であり、
前記保存決定部(86)は、変更された前記ユーザデータが、前記グループ識別子に関連している場合にのみ、前記更新されたグループ識別子を保存する
ことを特徴とする請求項14に記載の装置。
【請求項18】
前記所定の基準(87)のうちの1つは、前記リクエストされたUDR操作の成功または失敗であり、
前記保存決定部(86)は、前記リクエストされたUDR操作が、前記UDRにおいて成功した場合にのみ、前記更新されたグループ識別子を保存する
ことを特徴とする請求項14に記載の装置。
【請求項19】
前記イベント通知を受信するアプリケーションFEを選択する前記手段は、さらに、前記複数のアプリケーションFEのそれぞれに割り当てられた負荷分散重みに基づいて、前記アプリケーションFEを選択し、
所与のアプリケーションFEが、前記特定のユーザにサービスを行うサービスノードに対して直接のコネクションを有する場合には、高い負荷分散重みが当該所与のアプリケーションFEに割り当てられており、
当該所与のアプリケーションFEが、前記特定のユーザにサービスを行うサービスノードに対して間接のコネクションのみを有する場合には、低い負荷分散重みが当該所与のアプリケーションFEに割り当てられている
ことを特徴とする請求項11に記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2012−532476(P2012−532476A)
【公表日】平成24年12月13日(2012.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−514544(P2012−514544)
【出願日】平成21年12月9日(2009.12.9)
【国際出願番号】PCT/IB2009/007705
【国際公開番号】WO2010/143014
【国際公開日】平成22年12月16日(2010.12.16)
【出願人】(598036300)テレフオンアクチーボラゲット エル エム エリクソン(パブル) (2,266)
【Fターム(参考)】