説明

ライセンス管理装置、ライセンス管理システム、ライセンス管理方法およびプログラム

【課題】ライセンスの回収および割り当てをより効率的に行う。
【解決手段】アプリケーションのライセンスを画像形成装置から回収した実績を表す実績情報を記憶する実績記憶部221と、画像形成装置からライセンスの取得要求を受信する通信部201と、割り当てるライセンスが不足しているか否か判断する判断部203と、ライセンスが不足している場合に、ライセンスが割り当てられている画像形成装置から、ライセンスを回収する画像形成装置を実績情報に基づいて選択する選択部204と、選択された画像形成装置からライセンスを回収する回収部205と、取得要求を送信した画像形成装置にライセンスを割り当てる割当部206と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ライセンス管理装置、ライセンス管理システム、ライセンス管理方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ソフトウェア(アプリケーション)のライセンス管理方式の1つであるフローティングライセンス方式は、ソフトウェアの使用権をソフトウェア本体とは分離して管理する方式である。フローティングライセンス方式によるライセンス管理システムは、ライセンスを管理するサーバとソフトウェアを実行するクライアントで構成される。クライアントは、ソフトウェアの実行に際してサーバにライセンスを要求する。サーバは、クライアントにライセンスが与えられる状態であれば、クライアントでのソフトウェアの実行を許可する。例えば、ライセンスが枯渇している際には、ライセンスを保持しているがソフトウェアを使用していないクライアントからライセンスを回収し、自動的にライセンスの再割り当てを行う技術が知られている。
【0003】
特許文献1では、ソフトウェアのライセンスを割当中のユーザの使用端末におけるユーザの在・不在状況を管理し、ユーザの在・不在状況に基づきそのユーザに対するライセンスの続行または切断を判定して、ライセンスの無駄を省く技術が提案されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1の方法では、現在のユーザの在・不在状況がどの程度継続するのかなどの将来に渡ってのライセンス継続利用可能性を予測できておらず、ライセンスの回収および割り当て処理が効率的に行えないという問題があった。例えば、特許文献1の方法では、短期間の不在にも関わらずライセンスの回収を行ったため、すぐにライセンスの再割り当てが必要となるといった問題が生じる可能性があった。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、ライセンスの回収および割り当てをより効率的に行うことができるライセンス管理装置、ライセンス管理システム、ライセンス管理方法およびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、複数の画像形成装置にネットワークで接続されたライセンス管理装置であって、アプリケーションのライセンスを前記画像形成装置から回収した実績を表す実績情報を記憶する実績記憶部と、前記画像形成装置から前記ライセンスの取得要求を受信する受信部と、割り当てる前記ライセンスが不足しているか否か判断する判断部と、前記ライセンスが不足している場合に、前記ライセンスが割り当てられている前記画像形成装置から、前記ライセンスを回収する前記画像形成装置を前記実績情報に基づいて選択する選択部と、選択された前記画像形成装置から前記ライセンスを回収する回収部と、前記取得要求を送信した前記画像形成装置に前記ライセンスを割り当てる割当部と、を備えることを特徴とする。
【0007】
また、本発明は、複数の画像形成装置にネットワークで接続されたライセンス管理装置で実行されるライセンス管理方法であって、ライセンス管理装置は、アプリケーションのライセンスを前記画像形成装置から回収した実績を表す実績情報を記憶する実績記憶部を備え、受信部が、前記画像形成装置から前記ライセンスの取得要求を受信する受信ステップと、判断部が、割り当てる前記ライセンスが不足しているか否か判断する判断ステップと、選択部が、前記ライセンスが不足している場合に、前記ライセンスが割り当てられている前記画像形成装置から、前記ライセンスを回収する前記画像形成装置を前記実績情報に基づいて選択する選択ステップと、回収部が、選択された前記画像形成装置から前記ライセンスを回収する回収ステップと、割当部が、前記取得要求を送信した前記画像形成装置に前記ライセンスを割り当てる割当ステップと、を含む。
【0008】
また、本発明は、複数の画像形成装置にネットワークで接続されたライセンス管理装置を、アプリケーションのライセンスを前記画像形成装置から回収した実績を表す実績情報を記憶する実績記憶部と、前記画像形成装置から前記ライセンスの取得要求を受信する受信部と、割り当てる前記ライセンスが不足しているか否か判断する判断部と、前記ライセンスが不足している場合に、前記ライセンスが割り当てられている前記画像形成装置から、前記ライセンスを回収する前記画像形成装置を前記実績情報に基づいて選択する選択部と、選択された前記画像形成装置から前記ライセンスを回収する回収部と、前記取得要求を送信した前記画像形成装置に前記ライセンスを割り当てる割当部と、として機能させるためのプログラムである。
【0009】
また、本発明は、複数の画像形成装置と、前記画像形成装置のアプリケーションのライセンスを管理するライセンス管理装置とを含むライセンス管理システムであって、前記画像形成装置は、前記ライセンスの取得要求を前記ライセンス管理装置に送信する送信部を備え、前記ライセンス管理装置は、アプリケーションのライセンスを前記画像形成装置から回収した実績を表す実績情報を記憶する実績記憶部と、前記画像形成装置から前記ライセンスの取得要求を受信する受信部と、割り当てる前記ライセンスが不足しているか否か判断する判断部と、前記ライセンスが不足している場合に、前記ライセンスが割り当てられている前記画像形成装置から、前記ライセンスを回収する前記画像形成装置を前記実績情報に基づいて選択する選択部と、選択された前記画像形成装置から前記ライセンスを回収する回収部と、前記取得要求を送信した前記画像形成装置に前記ライセンスを割り当てる割当部と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、ライセンスの回収および割り当てをより効率的に行うことができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】図1は、第1の実施の形態にかかるライセンス管理システムのネットワーク構成図である。
【図2】図2は、ライセンス管理装置の機能的構成を示すブロック図である。
【図3】図3は、実績記憶部に記憶される実績情報のデータ構造の一例を示す図である。
【図4】図4は、判断情報記憶部に記憶される判断情報のデータ構造の一例を示す図である。
【図5】図5は、状態記憶部に記憶される利用状態のデータ構造の一例を示す図である。
【図6】図6は、第1の実施の形態におけるライセンス回収・割当処理の全体の流れを示すフローチャートである。
【図7】図7は、第1の実施の形態における結果判定処理の全体の流れを示すフローチャートである。
【図8】図8は、第1の実施の形態における状態通知処理の全体の流れを示すフローチャートである。
【図9】図9は、ライセンス回収先の選択処理の具体例を示す図である。
【図10】図10は、統計情報を用いた場合のライセンス回収先の選択処理の全体の流れを示すフローチャートである。
【図11】図11は、第1の実施の形態における集計処理の全体の流れを示すフローチャートである。
【図12】図12は、ライセンス管理装置のハードウェア構成を示す説明図である。
【図13】図13は、複合機のハードウェア構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に添付図面を参照して、この発明にかかるライセンス管理装置、ライセンス管理システム、ライセンス管理方法およびプログラムの一実施の形態を詳細に説明する。以下の実施の形態では、ライセンスを割り当てる機器を、コピー機能、プリンタ機能、スキャナ機能、およびファクシミリ機能のうち少なくとも2つの機能を有する複合機(MFP:Multi Function Peripherals)に適用した例を示すが、ライセンスを割り当てる機器はこれに限られるものではない。例えば、複写機、プリンタ、ファクシミリ装置、スキャナ装置等の画像形成装置であればいずれにも適用することができる。
【0013】
(第1の実施の形態)
本実施の形態のライセンス管理装置は、過去のライセンス利用実績により回収可能な状態を予測してライセンスの回収を行う。これにより、ライセンスの頻繁な回収および割り当てを減らし、ライセンス制御処理の無駄を無くすことができる。
【0014】
図1は、第1の実施の形態にかかるライセンス管理システムのネットワーク構成図である。図1に示すように、ライセンス管理システムは、ライセンス管理装置200と、ライセンス発行サーバ300と、ソフトウェア配布サーバ400と、統計情報サーバ500と、Webサーバ600が、インターネットなどのネットワーク80を介して接続されている。そして、ライセンス管理装置200とネットワーク80との間には、ファイアウォール90が設けられている。また、ライセンス管理装置200は、複数の複合機100a、100b、100c(以下、特定しない複合機を単に複合機100と称する。)が接続されている。
【0015】
ファイアウォール90、ライセンス管理装置200、および複合機100は、例えば特定のユーザサイトごとに備えられる。複数のユーザサイトが存在する場合は、ユーザサイトごとに、ファイアウォール90、ライセンス管理装置200、および複合機100を備えてもよい(図1では図示せず)。
【0016】
ファイアウォール90は、公衆回線やインターネットなどの外部ネットワークを通じてライセンス管理装置200に侵入した第三者により不正が行われないように、外部との境界を流れるデータを監視し、不正なアクセスを検出・遮断する。
【0017】
ソフトウェア配布サーバ400は、複合機100で実行される各種ソフトウェアのパッケージであるソフトウェアコンポーネントを記憶しており、このソフトウェアコンポーネントを、ライセンス管理装置200を介して複合機100に配信するサーバ装置である。
【0018】
ライセンス発行サーバ300は、ソフトウェア配布サーバ400から提供され、複合機100にインストールされるソフトウェアコンポーネントのライセンス(利用権)や、複合機100で実行される機能のライセンス(利用権)を、ライセンス管理装置200を介して管理する装置である。
【0019】
Webサーバ600は、アプリケーション等のソフトウェアのポータル販売サイトを有するサーバ装置である。ユーザが不図示のPC(Personal Computer)や複合機100等からこのWebサーバ600のポータル販売サイトにアクセスして、所望のソフトウェアを購入する。
【0020】
ライセンス管理装置200は、ソフトウェア配布サーバ400およびライセンス発行サーバ300と、複合機100との間で行われる処理を仲介する装置である。ライセンス管理装置200は、インストール対象のソフトウェアコンポーネントをソフトウェア配布サーバ400に要求して受信し、またインストール対象のソフトウェアのライセンスをライセンス発行サーバ300に要求して受信する。また、ライセンス管理装置200は、これらのソフトウェアコンポーネントとライセンスとともに、ソフトウェアのインストール要求を複合機100に送信して、複合機100に当該ソフトウェアをインストールさせる。
【0021】
統計情報サーバ500は、複合機100からライセンスを回収した実績を表す実績情報から算出される統計情報を記憶する。統計情報サーバ500は、例えば複数のユーザサイトから実績情報を取得し、取得した実績情報の統計をとることにより統計情報を算出する。
【0022】
複合機100は、コピー、ファックス、プリンタなどの複数の機能を備えた装置であって、LAN(Local Area Network)などのローカルネットワークによりライセンス管理装置200に接続されている。図1では、3台の複合機100a、100b、100cがネットワークに接続されているが、これに限定されることなく、1台、2台、または4台以上の複合機を接続した構成としてもよい。複合機100は、ライセンス管理装置200から、ソフトウェアコンポーネントおよびライセンスとともにインストール要求を受信すると、インストール要求で指定されたソフトウェアのインストールを実行するアプリインストール制御部を備えている。
【0023】
次に、ライセンス管理装置200の詳細について説明する。図2は、ライセンス管理装置200の機能的構成を示すブロック図である。図2に示すように、ライセンス管理装置200は、実績記憶部221と、判断情報記憶部222と、状態記憶部223と、通信部201と、更新部202と、判断部203と、選択部204と、回収部205と、割当部206と、配布部207と、を備えている。
【0024】
実績記憶部221は、ソフトウェアのライセンスを複合機100から回収した実績を表す実績情報を記憶する。図3は、実績記憶部221に記憶される実績情報のデータ構造の一例を示す図である。図3に示すように、実績情報は、回収No.と、機器IDと、ユーザIDと、回収時機器状態と、利用時間帯と、回収結果と、を含んでいる。
【0025】
回収No.は、実績情報を識別する識別情報である。機器IDは、ライセンスの割り当ておよび回収の対象となる機器(複合機)を識別する識別情報である。ユーザIDは、複合機100のユーザを識別する識別情報である。回収時機器状態は、ライセンスを回収したときの複合機100の動作状態を表す。
【0026】
図3に示すように、動作状態には、例えば、省エネ、電源OFF、用紙ジャム、SCエラー、およびカバーオープンが含まれる。なお、動作状態はこれに限られるものではなく、複合機100が検出してライセンス管理装置200に通知可能な状態を表すものであればあらゆる動作状態を適用できる。例えば、指定されたジョブの状態(「ジョブ動作中」等)を動作状態としてもよい。
【0027】
また、複合機100は、このような動作状態の変更を検知して変更された動作状態をライセンス管理装置200に通知する機能を備えている。これにより、ライセンス管理装置200は、自身の管理する機器全ての機器状態をリアルタイムに把握することが可能である。
【0028】
利用時間帯は、ライセンスを回収した複合機100が利用されていた時間帯を表す。利用時間帯の指定方法は図3の例に限られるものではない。例えば、24時間を4等分した「午前1(0:00〜6:00)」、「午前2(6:00〜12:00)」、「午後1(12:00〜18:00)」、および「午後2(18:00〜24:00)」のいずれかを指定するように構成してもよい。
【0029】
回収結果は、ライセンスを回収した後に、ライセンスを回収した複合機100から所定期間内に再度ライセンスの取得要求を受信したか否かを表す情報である。図3では、取得要求を再受信した場合に「NG」、取得要求を再受信していない場合に「OK」を回収結果として設定する例が示されている。
【0030】
図3の例では、回収No.=1,2,4,5,7のレコードが、回収結果に問題がなかったことを表している。また、回収No.=3,8のレコードが、ライセンスを回収した後に再度ライセンスの取得要求が発生したこと(実際には利用中であった場合等)を表している。これらのレコードが多数蓄積されることにより、より最適な回収先を選択することが可能となる。すなわち、学習効果が得られる。
【0031】
図2に戻り、判断情報記憶部222は、選択部204がライセンスを回収する複合機100を選択するときに参照する判断情報を記憶する。図4は、判断情報記憶部222に記憶される判断情報のデータ構造の一例を示す図である。図4に示すように、判断情報は、回収優先度と、機器IDと、ユーザIDと、回収時機器状態と、回収成功率と、を含んでいる。
【0032】
機器ID、ユーザID、および回収時機器状態は、図3と同様である。なお、図4の例では、判断情報に利用時間帯が含まれていない。これは、利用時間帯は、ライセンスを回収する複合機100を選択するときの判断基準としないことを意味している。以下では、判断基準とする情報を判断基準項目という。判断基準項目は、予め定められた項目を用いてもよいし、複数の項目からユーザ等により指定された項目を設定するように構成してもよい。
【0033】
なお、画像形成装置の利用状態を表す情報であればあらゆる情報を判断基準項目に含めることができる。例えば、利用時間帯を判断基準項目に含めるように構成してもよい。判断基準項目は、例えばユーザ等により事前に設定可能とし、設定された判断基準項目を記憶部等に保存する。更新部202は、このようにして保存された情報を参照して、実績情報から判断情報を作成して判断情報記憶部222に保存する。以下では、機器ID、ユーザID、および回収時機器状態を、ライセンスを回収する複合機100を選択するときの判断基準項目とする場合を例に説明する。
【0034】
回収成功率は、対応する判断基準項目(機器ID、ユーザID、および回収時機器状態)と同一の判断基準項目を含む実績情報の総数に対する、対応する判断基準項目と同一の判断基準項目を含む実績情報のうち回収結果が「OK」である実績情報の個数の割合を表す。
【0035】
回収優先度は、ライセンスを回収する複合機100として選択するときに優先する度合いを表す値である。回収優先度は、回収成功率の高い順に高い優先度が割り当てられる。回収成功率が同率の場合は、回収結果の総数が多いレコードが優先される。
【0036】
図4の例では、現在複合機100a、100bがソフトウェア(例えばコピーアプリケーション)を起動しており、図3のような実績情報をもとに、判断基準項目の一致度、回収成功率などを判断して複合機100aのほうが回収の成功可能性が高いことが示されている。
【0037】
図2に戻り、状態記憶部223は、ライセンス利用中の複合機100の現在の利用状態を記憶する。図5は、状態記憶部223に記憶される利用状態のデータ構造の一例を示す図である。図5に示すように、利用状態は、利用状態を識別する識別情報であるNo.と、機器IDと、ユーザIDと、現在の複合機100の動作状態を表す現在機器状態と、利用時間帯と、を含んでいる。
【0038】
なお、図3〜図5は、ある特定のソフトウェア(例えばコピーアプリケーション)に対する実績情報、判断情報、および利用状態の例を示している。複数のソフトウェアが利用される場合には、ソフトウェアごとに図3〜図5のような情報がそれぞれ記憶される。
【0039】
図2に戻り、通信部201は、ソフトウェア配布サーバ400、ライセンス発行サーバ300、および複合機100などの外部装置との間で各種データを送受信する。例えば、通信部201は、複合機100からライセンスの取得要求を受信する受信部として機能する。
【0040】
更新部202は、上記各記憶部の情報の作成および更新を行う。例えば、更新部202は、ライセンスが回収された後に、対応する実績情報を作成して実績記憶部221に保存する。また、更新部202は、実績情報を用いて回収成功率等を算出し、回収成功率を含む判断情報を作成して判断情報記憶部222に保存する。
【0041】
判断部203は、取得要求を送信した複合機100に対して割り当てるライセンスが不足しているか否か判断する。判断部203は、例えば、ライセンス管理装置200が管理する(割り当て可能な)ライセンスの総数、および、現在複合機100に割り当てているライセンスの個数などを記憶する記憶部(図示せず)を参照することにより、ライセンスが不足しているかを判断する。
【0042】
選択部204は、ライセンスが不足していると判断された場合に、現在ライセンスが割り当てられている複合機100のうち、ライセンスを回収すべき複合機100を選択する。例えば、選択部204は、状態記憶部223に記憶されているライセンス利用中の複合機100の利用状態と、判断情報記憶部222に記憶されている判断情報内の対応する項目を照合し、一致する判断情報の回収優先度が最も高い複合機100を選択する。なお、項目(判断基準項目)は、完全に一致する必要はなく、例えば項目間の類似度が所定の閾値以上のものを用いるように構成してもよい。
【0043】
回収部205は、選択された複合機100からライセンスを回収する。割当部206は、ライセンスの取得要求を送信した複合機100に対してライセンスを割り当てる。ライセンスが不足していた場合には、割当部206は、回収部205により回収されたライセンスを割り当てる。
【0044】
配布部207は、複合機100からソフトウェアの配布要求を受けたときに、要求されたソフトウェアを複合機100に配布する。配布部207は、ライセンス管理装置200内に保存されているソフトウェア、または、ソフトウェア配布サーバ400からダウンロードしたソフトウェアを配布要求元の複合機100に配布する。
【0045】
次に、このように構成された第1の実施の形態にかかるライセンス管理システムによるライセンス回収・割当処理の一例について図6を用いて説明する。図6は、第1の実施の形態におけるライセンス回収・割当処理の全体の流れを示すフローチャートである。
【0046】
図6は、次のような状況でのライセンス回収・割当処理を表している。
(1)ライセンス管理装置200で管理されている全てのライセンスが複合機100に割り当て済みで、ライセンスが枯渇している。
(2)ライセンス未割り当ての複合機100aからライセンスの取得要求を受信し、ライセンス割り当て済みの複合機100bからライセンスを回収し、複合機100aへ再割り当てを行う。
【0047】
まず、複合機100aは、ライセンス管理装置200に対して、ライセンスの取得要求を通知する(ステップS101)。図6には図示していないが、この後判断部203は、割り当てるライセンスが不足しているか否か判断する。この例では不足していると判断されるため、ライセンスを回収する複合機100を選択するために以下の処理が実行される。なお、ライセンスが不足していないと判断された場合は、割当部206は、ライセンスの取得要求を送信した複合機100に対してライセンスを割り当てる(図6には図示せず)。
【0048】
まず、ライセンス管理装置200の更新部202は、事前に設定された判断基準項目の情報を記憶部等(図示せず)から読み取る(ステップS102)。更新部202は、実績記憶部221と状態記憶部223とを参照して、判断情報記憶部222に記憶する判断情報を作成する(ステップS103)。判断情報作成処理の詳細については後述する。
【0049】
次に、選択部204が、判断情報記憶部222を参照し、回収優先度が最も高い複合機100をライセンス回収先の機器として決定する(ステップS104)。選択部204は、ライセンス回収先の複合機100が存在するか否かを判断する(ステップS105)。存在しない場合(ステップS105:No)、ライセンスの回収が不可能であるため、通信部201が、複合機100aに対してライセンスの取得に失敗した旨を通知する(ステップS106)。通知を受けた複合機100aは、例えばライセンスの取得に失敗した旨を表示装置等に表示する(ステップS107)。
【0050】
ライセンス回収先の複合機100が存在する場合(ステップS105:Yes)、回収部205は、回収先の複合機100(この例では複合機100b)からライセンスを回収する。複合機100bは、回収されるライセンスを無効化するライセンス無効化処理を実行する(ステップS108)。
【0051】
この後、更新部202は、回収先の複合機100bからの回収結果を判定するため、予め定められた計測期間だけ回収先の複合機100bを監視する処理を開始する(ステップS109)。また、割当部206は、複合機100bから回収したライセンスを複合機100aに割り当てる(ステップS110)。
【0052】
複合機100aは、割り当てられたライセンスのプラグイン(ソフトウェア)がインストール済みか否かを判断する(ステップS111)。プラグインが未導入状態であれば(ステップS111:No)、複合機100aは、ライセンス管理装置200へプラグインを要求する(ステップS112)。
【0053】
ライセンス管理装置200の配布部207は、要求されたプラグインがダウンロード済みか否かを判断する(ステップS113)。ダウンロード済みでない場合(ステップS113:No)、配布部207は、ソフトウェア配布サーバ400に当該プラグインの送信を要求する。ソフトウェア配布サーバ400は、要求されたプラグインをライセンス管理装置200に送信する(ステップS114)。
【0054】
要求されたプラグインがダウンロード済みの場合(ステップS113:Yes)、配布部207は、ダウンロード済みのプラグインを複合機100aに配布する(ステップS115)。また、ダウンロード済みでなかった場合は、ステップS114で送信されたプラグインを複合機100aに配布する。
【0055】
複合機100aは、配布されたプラグインをインストールする(ステップS116)。ステップS111でプラグインがインストール済みであると判断された場合(ステップS111:Yes)、または、ステップS116でプラグインをインストールした後、インストールされたプラグインのライセンスを有効化するライセンス有効化処理を実行する(ステップS117)。複合機100aは、ライセンスが有効化された旨を表示装置等に表示する(ステップS118)。
【0056】
次に、ライセンス回収結果を判定する結果判定処理の一例について図7を用いて説明する。図7は、第1の実施の形態における結果判定処理の全体の流れを示すフローチャートである。
【0057】
ライセンス管理装置200の更新部202は、計測期間の終了を検知すると(ステップS201)、計測期間の計測を停止する(ステップS202)。この場合は、更新部202は、回収結果「OK」のレコードを実績記憶部221へ追加する(ステップS203)。
【0058】
回収先の複合機100bが、回収したライセンスに対して再度ライセンスの取得要求を送信した場合(ステップS204)、ライセンス管理装置200は、回収結果を判定するための計測期間内か否かを判断する(ステップS205)。計測期間内の場合(ステップS205:Yes)、ライセンス管理装置200の更新部202は、計測期間の計測を停止する(ステップS202)。また、この場合は、更新部202は、回収結果「NG」のレコードを実績記憶部221へ追加する(ステップS203)。計測期間外の場合は(ステップS205:No)、ライセンス管理装置200は、新規のライセンス要求であると判断し、図7のステップS102以降の処理を実行する。
【0059】
次に、複合機100の機器状態を通知する状態通知処理の一例について図8を用いて説明する。図8は、第1の実施の形態における状態通知処理の全体の流れを示すフローチャートである。
【0060】
複合機100aは、機器状態の変更を検知すると(ステップS301)、変更後の機器状態をライセンス管理装置200に通知する(ステップS302)。ライセンス管理装置200は、通知に応じて、状態記憶部223の複合機100aの機器状態を更新する(ステップS303)。
【0061】
同様に、複合機100bは、機器状態の変更を検知すると(ステップS304)、変更後の機器状態をライセンス管理装置200に通知する(ステップS305)。ライセンス管理装置200は、通知に応じて、状態記憶部223の複合機100bの機器状態を更新する(ステップS306)。
【0062】
次に、ライセンス回収先の選択処理の具体例について図9を用いて説明する。この例では、複合機100a、100bにライセンスが割り当て済みであり、これらの複合機100から通知された機器状態901、902から、利用状態903が作成され、状態記憶部223に記憶されているものとする。また、図9に示すような実績情報904が、実績記憶部221に記憶されているものとする。
【0063】
そして、この状態で、複合機100cがライセンスの取得要求をライセンス管理装置200に送信したとする(1)。取得要求が受信されると、ライセンス管理装置200の更新部202は、利用状態903および実績情報904から、判断情報905を作成して判断情報記憶部222に保存する(2)。
【0064】
具体的には、更新部202は、ライセンス利用中の複合機100、すなわち、状態記憶部223に利用状態903が記憶されている複合機100(図9の例では、複合機100a、100b)のみを対象として、実績情報904を集計する。また、更新部202は、実績情報904のうち、指定された判断基準項目のみに絞って情報を集計し、判断情報905を作成する。図9の例では、機器ID、ユーザID、および回収時機器状態の3項目が判断基準項目として選択されている。利用時間帯は除外されているため、更新部202は、この3項目のみでの回収結果の集計を行い、回収成功率を算出する。
【0065】
この後、選択部204が、判断情報905と利用状態903とを照合し、ライセンスを回収する機器(複合機100)を選択する(3)。図9の例では、利用状態903から、ライセンス回収対象の候補として複合機100a、100bが存在することが分かる。選択部204は、判断情報905を回収優先度が高いレコードから順に走査し、利用状態903のレコードと判断基準項目が一致するレコードを探索する。図9の例では回収優先度2のレコードが複合機100aのユーザIDおよび現在の機器状態と合致する。このため、ライセンス回収先の機器として複合機100aが選択される。
【0066】
回収部205は、選択された複合機100aからライセンスを回収し(4)、ライセンスを要求した複合機100cに割り当てる(5)。
【0067】
これまでは、ライセンス管理装置200の実績記憶部221に蓄積した実績情報を用いて回収先を判定する例について説明した。しかし、学習サンプル(実績記憶部221のレコード)が少ない場合は、最適なライセンス回収先を選択することが困難となる可能性がある。このため、学習サンプルの代わりに、一般的な統計データを用いることが考えられる。このような統計データ(統計情報)は、ある特定のユーザ環境に固有の情報ではないが、同様の機器を利用する環境での一般的な傾向を表す情報として、回収先の判断に寄与すると考えられる。
【0068】
統計情報サーバ500は、例えばユーザサイトごとに設置された各ライセンス管理装置200から実績情報を定期的に収集し、収集した実績情報の統計情報を算出する機能を備える。また、統計情報サーバ500は、ライセンス管理装置200からの要求に応じて、算出した統計情報を送信する機能を備える。統計情報は、例えば実績情報から判断情報を作成する方法と同様に、収集した実績情報のうち利用状態が共通するレコードを集計し、回収成功率を求めることにより算出する。
【0069】
次に、統計情報サーバ500が記憶する統計情報を用いた場合のライセンス回収先の選択処理の一例について説明する。図10は、統計情報を用いた場合のライセンス回収先の選択処理の全体の流れを示すフローチャートである。図10の処理は、例えば、判断情報の更新タイミング(図6のステップS102など)に実行される。
【0070】
ライセンス管理装置200の更新部202は、判断情報の更新タイミングを検知したら(ステップS401)、統計情報を用いるか否かを判断する(ステップS402)。更新部202は、例えば、実績記憶部221のレコード数が所定の閾値より小さい場合に、統計情報を用いると判断する。
【0071】
統計情報を用いると判断した場合(ステップS402:Yes)、更新部202は、統計情報の取得要求を統計情報サーバ500に送信する(ステップS403)。統計情報サーバ500は、保持している統計情報をライセンス管理装置200に送信する(ステップS404)。ライセンス管理装置200の更新部202は、受け取った統計情報を元に、判断基準項目以外の情報を除外するなどしてユーザ環境に沿った判断情報を作成する(ステップS405)。なお、統計情報を用いないと判断した場合は(ステップS402:No)、更新部202は、図6で説明した方法により判断情報を作成する。
【0072】
選択部204は、このようにして作成された判断情報を参照して、図6で説明した方法によりライセンス回収先を選択する(ステップS406)。
【0073】
次に、実績情報を集計する集計処理の一例について図11を用いて説明する。図11は、第1の実施の形態における集計処理の全体の流れを示すフローチャートである。
【0074】
ライセンス管理装置200は、実績情報を通知するタイミング(例えば一定期間が経過するごとのタイミング)を検知すると(ステップS501)、記憶している実績情報を統計情報サーバ500に送信する(ステップS502)。なお、図11では1つのライセンス管理装置200のみを記載しているが、例えばユーザサイトごとの複数のライセンス管理装置200が、このようにして統計情報を統計情報サーバ500に送信する。
【0075】
統計情報サーバ500は、各ライセンス管理装置200から受信した実績情報を内部の記憶部等に蓄積する(ステップS503)。そして、統計情報の算出タイミング(例えば一定期間が経過するごとのタイミング)を検知すると(ステップS504)、統計情報サーバ500は、蓄積した実績情報を記憶部等から読み込む(ステップS505)。そして、統計情報サーバ500は、実績情報を集計して統計情報を算出し(ステップS506)、記憶部等に保存しておく。
【0076】
次に、ライセンス管理装置200のハードウェア構成について図12を用いて説明する。図12は、ライセンス管理装置200のハードウェア構成を示す説明図である。
【0077】
ライセンス管理装置200は、CPU(Central Processing Unit)11などの制御装置と、ROM(Read Only Memory)12やRAM(Random Access Memory)13などの記憶装置と、ネットワークに接続して通信を行う通信I/F14と、各部を接続するバス15を備えている。
【0078】
ライセンス管理装置200で実行されるプログラムは、ROM12等に予め組み込まれて提供される。
【0079】
ライセンス管理装置200で実行されるプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM(Compact Disk Read Only Memory)、フレキシブルディスク(FD)、CD−R(Compact Disk Recordable)、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録してコンピュータ・プログラム・プロダクトとして提供されるように構成してもよい。
【0080】
さらに、ライセンス管理装置200で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよい。また、ライセンス管理装置200で実行されるプログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成してもよい。
【0081】
ライセンス管理装置200で実行されるプログラムは、コンピュータを上述したライセンス管理装置の各部(通信部、更新部、判断部、選択部、回収部、割当部、配布部)として機能させうる。このコンピュータは、CPU51がコンピュータ読取可能な記憶媒体からプログラムを主記憶装置上に読み出して実行することができる。
【0082】
次に、複合機100のハードウェア構成について図13を用いて説明する。図13は、複合機100のハードウェア構成を示すブロック図である。図13に示すように、この複合機100は、コントローラ110とエンジン部160とをPCI(Peripheral Component Interconnect)バスで接続した構成となる。コントローラ110は、複合機100全体の制御と描画、通信、操作部119からの入力を制御するコントローラである。エンジン部160には、PCIバスに接続可能なプリンタエンジン、スキャナエンジンなどが含まれる。プリンタエンジンは、たとえば白黒プロッタ、1ドラムカラープロッタ、4ドラムカラープロッタ、スキャナまたはファックスユニットなどである。なお、このエンジン部160には、プロッタなどのいわゆるエンジン部分に加えて、誤差拡散やガンマ変換などの画像処理部分が含まれる。
【0083】
コントローラ110は、CPU111と、ノースブリッジ(NB)113と、システムメモリ(MEM−P)112と、サウスブリッジ(SB)114と、ローカルメモリ(MEM−C)117と、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)116と、HDD118とを有し、NB113とASIC116との間をAGP(Accelerated Graphics Port)バス115で接続した構成となる。また、MEM−P112は、ROM(Read Only Memory)112aと、RAM112bとをさらに有する。
【0084】
CPU111は、複合機100の全体制御をおこなうものであり、NB113、MEM−P112およびSB114からなるチップセットを有し、このチップセットを介して他の機器と接続される。
【0085】
NB113は、CPU111とMEM−P112、SB114、AGPバス115とを接続するためのブリッジであり、MEM−P112に対する読み書きなどを制御するメモリコントローラと、PCIマスタおよびAGPターゲットとを有する。
【0086】
MEM−P112は、プログラムやデータの格納用メモリ、プログラムやデータの展開用メモリ、プリンタの描画用メモリなどとして用いるシステムメモリであり、ROM112aとRAM112bとからなる。ROM112aは、プログラムやデータの格納用メモリとして用いる読み出し専用のメモリであり、RAM112bは、プログラムやデータの展開用メモリ、プリンタの描画用メモリなどとして用いる書き込みおよび読み出し可能なメモリである。
【0087】
SB114は、NB113とPCIデバイス、周辺デバイスとを接続するためのブリッジである。このSB114は、PCIバスを介してNB113と接続されており、このPCIバスには、ネットワークI/Fなども接続される。
【0088】
ASIC116は、画像処理用のハードウェア要素を有する画像処理用途向けのIC(Integrated Circuit)であり、AGPバス115、PCIバス、HDD118およびMEM−C117をそれぞれ接続するブリッジの役割を有する。このASIC116は、PCIターゲットおよびAGPマスタと、ASIC116の中核をなすアービタ(ARB)と、MEM−C117を制御するメモリコントローラと、ハードウェアロジックなどにより画像データの回転などをおこなう複数のDMAC(Direct Memory Access Controller)と、エンジン部160との間でPCIバスを介したデータ転送をおこなうPCIユニットとからなる。このASIC116には、PCIバスを介してFCU(Fax Control Unit)30、USB(Universal Serial Bus)140、IEEE1394(the Institute of Electrical and Electronics Engineers 1394)インターフェース150が接続される。
【0089】
MEM−C117は、コピー用画像バッファ、符号バッファとして用いるローカルメモリであり、HDD118は、画像データの蓄積、プログラムの蓄積、フォントデータの蓄積、フォームの蓄積を行うためのストレージである。
【0090】
AGPバス115は、グラフィック処理を高速化するために提案されたグラフィックスアクセラレーターカード用のバスインターフェースであり、MEM−P112に高スループットで直接アクセスすることにより、グラフィックスアクセラレーターカードを高速にするものである。
【符号の説明】
【0091】
80 ネットワーク
90 ファイアウォール
100a、100b、100c 複合機
200 ライセンス管理装置
201 通信部
202 更新部
203 判断部
204 選択部
205 回収部
206 割当部
207 配布部
221 実績記憶部
222 判断情報記憶部
223 状態記憶部
300 ライセンス発行サーバ
400 ソフトウェア配布サーバ
500 統計情報サーバ
600 Webサーバ
【先行技術文献】
【特許文献】
【0092】
【特許文献1】特開2002−258962号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の画像形成装置にネットワークで接続されたライセンス管理装置であって、
アプリケーションのライセンスを前記画像形成装置から回収した実績を表す実績情報を記憶する実績記憶部と、
前記画像形成装置から前記ライセンスの取得要求を受信する受信部と、
割り当てる前記ライセンスが不足しているか否か判断する判断部と、
前記ライセンスが不足している場合に、前記ライセンスが割り当てられている前記画像形成装置から、前記ライセンスを回収する前記画像形成装置を前記実績情報に基づいて選択する選択部と、
選択された前記画像形成装置から前記ライセンスを回収する回収部と、
前記取得要求を送信した前記画像形成装置に前記ライセンスを割り当てる割当部と、
を備えることを特徴とするライセンス管理装置。
【請求項2】
前記実績記憶部は、前記ライセンスを回収したときの前記画像形成装置の利用状態を表す回収時状態と、前記ライセンスを回収した前記画像形成装置から前記取得要求を再度受信したか否かを表す前記実績情報とを対応づけて記憶し、
前記選択部は、前記ライセンスが不足している場合に、前記ライセンスを回収する前記画像形成装置として、現在の利用状態と一致する前記回収時状態に対応づけられた前記実績情報の総数に対する、現在の利用状態と一致する前記回収時状態に対応づけられた前記実績情報のうち前記取得要求を再度受信したことを表す前記実績情報の個数の割合が小さい画像形成装置を優先して選択すること、
を特徴とする請求項1に記載のライセンス管理装置。
【請求項3】
前記利用状態は、前記画像形成装置の識別情報、前記画像形成装置の利用者の識別情報、および、前記画像形成装置の動作状態の少なくとも1つであること、
を特徴とする請求項2に記載のライセンス管理装置。
【請求項4】
前記回収時状態と前記割合とを対応づけた判断情報を記憶する判断情報記憶部をさらに備え、
前記選択部は、前記ライセンスが不足している場合に、前記ライセンスを回収する前記画像形成装置として、前記判断情報に含まれる前記回収時状態のうち、現在の利用状態と一致する前記回収時状態に対応づけられた前記割合が小さい画像形成装置を優先して選択すること、
を特徴とする請求項2に記載のライセンス管理装置。
【請求項5】
前記受信部は、さらに、前記判断情報を記憶する外部装置から前記判断情報を受信し、
前記判断情報記憶部は、受信された前記判断情報を記憶すること、
を特徴とする請求項4に記載のライセンス管理装置。
【請求項6】
複数の画像形成装置にネットワークで接続されたライセンス管理装置で実行されるライセンス管理方法であって、
ライセンス管理装置は、アプリケーションのライセンスを前記画像形成装置から回収した実績を表す実績情報を記憶する実績記憶部を備え、
受信部が、前記画像形成装置から前記ライセンスの取得要求を受信する受信ステップと、
判断部が、割り当てる前記ライセンスが不足しているか否か判断する判断ステップと、
選択部が、前記ライセンスが不足している場合に、前記ライセンスが割り当てられている前記画像形成装置から、前記ライセンスを回収する前記画像形成装置を前記実績情報に基づいて選択する選択ステップと、
回収部が、選択された前記画像形成装置から前記ライセンスを回収する回収ステップと、
割当部が、前記取得要求を送信した前記画像形成装置に前記ライセンスを割り当てる割当ステップと、
を含むことを特徴とするライセンス管理方法。
【請求項7】
複数の画像形成装置にネットワークで接続されたライセンス管理装置を、
アプリケーションのライセンスを前記画像形成装置から回収した実績を表す実績情報を記憶する実績記憶部と、
前記画像形成装置から前記ライセンスの取得要求を受信する受信部と、
割り当てる前記ライセンスが不足しているか否か判断する判断部と、
前記ライセンスが不足している場合に、前記ライセンスが割り当てられている前記画像形成装置から、前記ライセンスを回収する前記画像形成装置を前記実績情報に基づいて選択する選択部と、
選択された前記画像形成装置から前記ライセンスを回収する回収部と、
前記取得要求を送信した前記画像形成装置に前記ライセンスを割り当てる割当部と、
として機能させるためのプログラム。
【請求項8】
複数の画像形成装置と、前記画像形成装置のアプリケーションのライセンスを管理するライセンス管理装置とを含むライセンス管理システムであって、
前記画像形成装置は、
前記ライセンスの取得要求を前記ライセンス管理装置に送信する送信部を備え、
前記ライセンス管理装置は、
アプリケーションのライセンスを前記画像形成装置から回収した実績を表す実績情報を記憶する実績記憶部と、
前記画像形成装置から前記ライセンスの取得要求を受信する受信部と、
割り当てる前記ライセンスが不足しているか否か判断する判断部と、
前記ライセンスが不足している場合に、前記ライセンスが割り当てられている前記画像形成装置から、前記ライセンスを回収する前記画像形成装置を前記実績情報に基づいて選択する選択部と、
選択された前記画像形成装置から前記ライセンスを回収する回収部と、
前記取得要求を送信した前記画像形成装置に前記ライセンスを割り当てる割当部と、
を備えることを特徴とするライセンス管理システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2011−180905(P2011−180905A)
【公開日】平成23年9月15日(2011.9.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−45628(P2010−45628)
【出願日】平成22年3月2日(2010.3.2)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】