説明

ライナレス両面感圧接着剤フォームテープ

本発明は、両面感圧接着剤フォームテープに関する。特定の実施形態では、フォームテープは、剥離ライナの使用を必要としない。剥離ライナをなくすことによって、テープのコストが削減され、電子ビーム線への暴露による通常のテープ製造中のライナへの損傷に関連する問題も回避される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、接着テープ、さらに具体的には感圧接着剤テープに関する。特に、本発明は、両面感圧接着剤テープに関する。
【背景技術】
【0002】
感圧接着剤(PSA)組成物は、広範囲の用途で使用される。多くの用途は、荷重を高温、通常は70℃を超える範囲で支持するために感圧接着剤を必要とし、そのため、高い凝集力のPSAを必要とする。凝集力を高温で増大させる標準的な方法は、熱輻射、紫外線(UV)、γ線、電子ビーム(EB)線などの照射方法を使用してPSAを化学的に架橋することである。これらの方法は凝集力を改善するが、しばしばPSAの剥離強さを含めて他の特性に悪影響を与える。
【0003】
PSA組成物は、テープとして、特に2個の物品をともに付着させるために使用する両面テープとして使用されてきた。このような両面PSAテープは、例えば自動車製造、多数の消費者製品、建築、ならびに多数の品目の維持および修理に有用である。大部分の通常の両面PSAテープでは、通常は、テープの少なくとも片面が、両面が粘着し合うのを防ぐための剥離ライナで被覆されていることが必要である。このような剥離ライナは機能的であるが、使用に時間がかかり、PSAテープに費用が追加され、その用途に無駄が加わるという不利な点がある。
【0004】
特定の用途では、フォームで作製されたテープは、基材によりよく適合し、それによってより良好な接着力、およびより高い定着力を得ることができるので、フォームとなったPSAが望ましい。フォームのPSAテープは、普通ならPSAを接触させるのに十分な表面を提供するはずのない不規則に造形された表面に特に望ましい。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、照射を必要とせず、片面または両面の大部分に剥離ライナを使用することなく生成できることが有利であり、異形表面への接着を改善するためのフォームを含む改善されたPSAテープに対して必要性がある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、両面感圧接着剤フォームテープに関する。特定の実施形態では、フォームテープは、剥離ライナの使用を必要としない。剥離ライナをなくすことによって、テープのコストが削減され、電子ビーム線への暴露による通常のテープ製造中のライナへの損傷に関連する問題も回避される。両面感圧接着剤フォームテープを代替の実施方式で電子ビーム線処理することができるが、テープは、接着剤を硬化するために電子ビーム線処理せずに特定の実施方式によって生成する。
【0007】
本発明の第1の態様では、フォームテープは、イオン架橋ポリマー網状構造(ICPN)を形成するために少なくとも1種の酸性モノマーから誘導された酸性ポリマーおよび少なくとも1種の塩基性モノマーから誘導された塩基性ポリマーを含むフォームコアを含む。第1の感圧接着剤をフォームコアの片面に塗布し、第2の感圧接着剤をフォームコアの第2表面に塗布する。一実施形態では、第1および第2の感圧接着剤は、実質的に互いに付着しない、すなわち2つの感圧接着剤を互いに接触させると、フォームの凝集破壊、またはフォームからの第1または第2の感圧接着剤の離層を引き起こすことなく分離することができる。
【0008】
ICPNの酸性モノマーは、例えばエチレン性不飽和カルボン酸、エチレン性不飽和スルホン酸、エチレン性不飽和ホスホン酸、およびその混合物とすることができる。いくつかの実施方式では、塩基性モノマーは、N,N−ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド(DMAPMAm)、N,N−ジエチルアミノプロピルメタクリルアミド(DEAPMAm)、アクリル酸N,N−ジメチルアミノエチル(DMAA)、アクリル酸N,N−ジエチルアミノエチル(DEAEA)、アクリル酸N,N−ジメチルアミノプロピル(DMAPA)、アクリル酸N,N−ジエチルアミノプロピル(DEAPA)、メタクリル酸N,N−ジメチルアミノエチル(DMAEMA)、メタクリル酸N,N−ジエチルアミノエチル(DEAEMA)、N,N−ジメチルアミノエチルアクリルアミド(DMAEAm)、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリルアミド(DMAEMAm)、N,N−ジエチルアミノエチルアクリルアミド(DEAEAm)、N,N−ジエチルアミノエチルメタクリルアミド(DEAEMAm)、4−(N,N−ジメチルアミノ)−スチレン(DMAS)、4−(N,N−ジエチルアミノ)−スチレン(DEAS)、N,N−ジメチルアミノエチルビニルエーテル(DMAEVE)、N,N−ジエチルアミノエチルビニルエーテル(DEAEVE)、ビニルピリジン、ビニルイミダゾール、およびその混合物からなる群から選択される。
【0009】
様々な感圧接着剤を本発明に使用することができる。いくつかの実施方式では、第1の感圧接着剤は、アクリル酸を含み、第2の感圧接着剤は、アクリル酸およびアクリロニトリルを含む。これら2種の感圧接着剤は、互いには付着しないが、ICPN含有フォームコアには容易に付着するように選択することができる。
【0010】
本発明は、第1または第2の対向する表面を有するフォームコアを含む両面フォームテープであって、アクリル酸を含む第1の感圧接着剤がフォームコアの第1表面に塗布され、アクリル酸およびアクリロニトリルを含む第2の感圧接着剤がフォームコアの第2表面に塗布される両面フォームテープも対象としている。第1および第2の感圧接着剤は、実質的に互いに付着せず、フォームコアは、第1の感圧接着剤および第2の感圧接着剤に結合するように設計されている。
【0011】
本発明のさらに別の態様は、第1または第2の対向する表面を有するフォームコアを含む両面フォームテープであって、フォームコアが少なくとも1種の酸性モノマーを含むモノマーの第1群から誘導された酸性コポリマー、および少なくとも1種の塩基性モノマーを含むモノマーの第2群から誘導された塩基性コポリマーを含む両面フォームテープを対象としている。アクリル酸を含む第1の感圧接着剤は、フォームコアの第1表面に塗布し、アクリル酸およびアクリロニトリルを含む第2の感圧接着剤は、フォームコアの第2表面に塗布する。さらに、第1および第2の感圧接着剤は、実質的に互いに付着しない。
【0012】
本発明の他の特徴および利点は、以下の本発明の詳細な説明、および特許請求の範囲から明らかになるであろう。上記のこの開示の原理の要約は、この開示の例示されたそれぞれの実施形態、またはあらゆる実施方式を記述するためではない。
【0013】
本発明の他の態様および利点は、以下の詳細な説明を読み、図面を参照すれば明らかになるであろう。
【0014】
本発明は、様々な修正形態および代替形態が可能であるが、その具体例は、図面中の例として示し、詳述する。しかし、本発明を記載した特定の実施形態に限定するものではないことを理解されたい。一方、本発明は添付の特許請求の範囲によって定義される本発明の精神および範囲内に含まれる修正形態、等価形態、および代替形態をすべて包含するものとする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明は、両面感圧接着剤フォームテープを対象とする。特定の実施形態では、望むなら、ライナを使用することができるが、フォームテープは、剥離ライナの使用を必要としない。ライナをなくすことは、テープのコストを削減し、通常のテープ製造中のライナへの損傷に関連する問題も回避する。両面感圧接着剤フォームテープを代替の実施方式で電子ビーム線処理することができるが、テープは、接着剤を硬化するために電子ビーム線処理せずに特定の実施方式によって生成する。
【0016】
両面感圧接着剤テープの特定の成分を、本発明に従って生成されるフォームコア、接着テープを形成するために使用する接着剤、さらに接着テープの例の考察を含めてより詳細に記載する。
【0017】
I.フォームコア
本発明に従って作製される両面テープのフォームコアは、通常はイオン架橋ポリマー網状構造を形成する少なくとも1種の酸性ポリマーと少なくとも1種の塩基性ポリマーのブレンドを含む。熱可逆的な化学架橋によって、酸性ポリマーと塩基性ポリマーとのポリマーイオン架橋の網状構造の一部分が形成され、フォームコアを形成する組成物を容易にホットメルト処理することが可能になるが、架橋剤を含有するフォームを塗布し冷却した後に、改善された凝集力がもたらされる。
【0018】
酸性ポリマーは、一般に少なくとも1種の酸性モノマーから誘導される。いくつかの実施方式では、酸性モノマーは、エチレン性不飽和カルボン酸、エチレン性不飽和スルホン酸、エチレン性不飽和ホスホン酸、およびその混合物から選択される。適切な酸性モノマーには、例えばエチレン性不飽和カルボン酸が含まれる。さらに強酸が所望の場合、特に好ましい酸性モノマーには、エチレン性不飽和スルホン酸、およびエチレン性不飽和ホスホン酸が含まれる。
【0019】
いくつかの実施方式では、酸性ポリマーは、酸性(メタ)アクリレートコポリマーである。この酸性(メタ)アクリレートコポリマーは、少なくとも1種の酸性モノマー、ならびに式(I)のものなど、アルキル基が約1〜約20個の炭素原子、好ましくは約1〜約18個の炭素原子を含む第3級でないアルキルアルコールの1官能性不飽和(メタ)アクリル酸エステル、およびその混合物からなる群から選択される少なくとも1種の(メタ)アクリレートモノマーから誘導される。
【化1】

式中、R1は、HまたはCH3であり、後者は(メタ)アクリレートモノマーがメタクリレートモノマーの場合に対応し、R2は、線状、分枝状、芳香族、または環状炭化水素基である。
【0020】
塩基性ポリマーは、一般に少なくとも1種の塩基性モノマーから誘導される。適切な塩基性モノマーには、例えば式(II)のものなど、非求核アミン官能基を有する性モノマーが含まれる。
【化2】

式中、
aは、0または1であり、
Rは、H−およびCH3−から選択され、
Xは、−O−および−NH−から選択され、
Yは、入手の容易さのため好ましくは約1〜約5個の炭素原子を含む2価のリンキング基であり、
Amは、以下の基などの第3級アミン断片であり、
【化3】

ただし、R1およびR2は、アルキル、アリール、シクロアルキル、およびアレニル基から選択される。上記の基中のR1とR2は、ヘテロ環を形成してもよい。あるいは、Amは、置換または非置換のピリジニルまたはイミダゾリルとすることができる。すべての実施形態では、Y、R1、およびR2は、O、S、Nなどのヘテロ原子を含むこともできる。
【0021】
塩基性モノマーには、N,N−ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド(DMAPMAm);N,N−ジエチルアミノプロピルメタクリルアミド(DEAPMAm);アクリル酸N,N−ジメチルアミノエチル(DMAEA);アクリル酸N,N−ジエチルアミノエチル(DEAEA);アクリル酸N,N−ジメチルアミノプロピル(DMAPA);アクリル酸N,N−ジエチルアミノプロピル(DEAPA);メタクリル酸N,N−ジメチルアミノエチル(DMAEMA);メタクリル酸N,N−ジエチルアミノエチル(DEAEMA);N,N−ジメチルアミノエチルアクリルアミド(DMAEAm);N,N−ジメチルアミノエチルメタクリルアミド(DMAEMAm);N,N−ジエチルアミノエチルアクリルアミド(DEAEAm);N,N−ジエチルアミノエチルメタクリルアミド(DEAEMAm);N,N−ジメチルアミノエチルビニルエーテル(DMAEVE);N,N−ジエチルアミノエチルビニルエーテル(DEAEVE);およびその混合物が含まれるが、これらに限定されない。他の有用な塩基性モノマーには、ビニルピリジン、ビニルイミダゾール、第3級アミノ官能基を有するスチレン(例えば、4−(N,N−ジメチルアミノ)−スチレン(DMAS)、4−(N,N−ジエチルアミノ)−スチレン(DEAS)、およびその混合物が含まれる。
【0022】
いくつかの実施方式では、塩基性ポリマーは、少なくとも1種の塩基性モノマーおよび少なくとも1種の非塩基性共重合性モノマーから誘導されるコポリマーである。塩基性コポリマーがその塩基性を保持している(すなわち、それが酸で依然として滴定できる)限り、他のモノマーを、塩基性モノマー(例えば、酸性モノマー、ビニルモノマー、および(メタ)アクリレートモノマー)と共重合することができる。通常は、共重合性モノマーは、酸性モノマーを本質的に含まない(すなわち、共重合性モノマーは、約5質量%以下しか酸性モノマーを含まないが、最も好ましくは、共重合性モノマーは、酸性モノマーを含まない)。
【0023】
塩基性コポリマーは、例えば塩基性(メタ)アクリレートコポリマーとすることができる。この実施形態では、塩基性(メタ)アクリレートコポリマーは、式1の少なくとも1種のモノマーから誘導される。一実施形態では、フォーム組成物は、少なくとも1種の酸性モノマーを含むモノマーの第1群から誘導された酸性コポリマーと、式(II)で記述されるものなど、少なくとも1種の塩基性モノマーを含むモノマーの第2群から誘導された塩基性コポリマーとのブレンドを含み、モノマーの第1群および第2群の少なくとも1群が、約15質量%を超える酸性または塩基性モノマーをそれぞれ含む。すなわち、それぞれのモノマーの全量に対して、酸性コポリマーは、少なくとも15質量%の酸性モノマーから誘導され、かつ/または塩基性コポリマーは、少なくとも15質量%の塩基性モノマーから誘導される。特定の実施形態では、モノマーの第1群および第2群の少なくとも1群が、それぞれの酸性または塩基性モノマーを少なくとも約25質量%、より好ましくは少なくとも約35質量%、さらにより好ましくは少なくとも約50質量%、最も好ましくは少なくとも約60質量%含む。酸性コポリマーおよび塩基性コポリマーはそれぞれ、アルキル(メタ)アクリレートモノマーなど少なくとも1種の(メタ)アクリレートモノマーを含むモノマーから誘導されることが有利である。より多くの量を使用することができるが、いくつかの実施形態では、酸性コポリマーと塩基性コポリマーの一方が、ブレンドの最高約5質量%、通常はブレンドの約0.5%〜約5質量%を構成しさえすればよいことは有利である。
【0024】
別の実施形態では、フォーム組成物は、酸性ホモポリマーと、少なくとも1種の塩基性モノマーを含むモノマーの群から誘導される塩基性コポリマーとのブレンドを含む。この実施形態の特定の変形では、モノマーの群は、少なくとも約15質量%の塩基性モノマーを含むが、より少ない量を使用することもできる。より多い量を使用することができるが、意図された用途に適した凝集力を有するフォームコアを実現するために、酸性ホモポリマーは、ブレンドの約5質量%まで、最も典型的にはブレンドの約0.5質量%〜約5質量%というわずかしか構成する必要がないことは有利である。
【0025】
さらに別の実施形態では、フォーム組成物は、エチレン性不飽和スルホン酸、エチレン性不飽和ホスホン酸、およびその混合物からなる群から選択される少なくとも1種のモノマーを含むモノマーから誘導される酸性コポリマー、少なくとも1種の非酸性共重合性モノマー;ならびに塩基性ホモポリマーのブレンドを含む。
【0026】
ICPN組成物に適した一ポリマーには、40/60 2−エチルヘキシルアクリレート/ジメチルアミノエチルメタクリレート(2EHA/DMAEMA)のコポリマーが含まれる。他の適切な比としては、例えば2−エチルヘキシルアクリレートとジメチルアミノエチルメタクリレートの比30/70、および20/80がある。他の適切なポリマーは、国際公開第99/42536号パンフレットに記載されている。
【0027】
フォームコアは、フォームを形成するための複数の発泡ポリマーミクロスフェアを含むことができる。フォームは、ポリマーミクロスフェアまたは非ポリマーミクロスフェア(例えば、ガラスミクロスフェア)とすることができる1種または複数の非発泡性ミクロスフェアを含むこともできる。発泡性ミクロスフェアは、通常は、柔軟な熱可塑性ポリマーシェル、ならびに液体、および/または加熱すると膨張する気体を含むコアを特徴とする。コア材料は、一般にポリマーシェルの軟化温度より低い沸点を有する有機物質である。適切なコア材料の例には、プロパン、ブタン、ペンタン、イソブタン、ネオペンタン、およびその組合せが含まれるが、これらに限定されない。好ましいコア材料は、空気以外の加熱すると膨張する材料である。本発明での使用に適したミクロスフェアは、通常は活性化温度が、コポリマー、およびポリアリーレンオキシドポリマーを溶融混合するのに必要とされる温度より低い。したがって、活性化温度は、一般に200℃未満、より典型的には170℃未満である。
【0028】
ミクロスフェアのポリマーシェル用の熱可塑性樹脂の選択は、フォームの機械的諸特性に影響を及ぼす。したがって、ミクロスフェアを適切に選択する、または様々なタイプのミクロスフェアの混合物を使用することによって、フォームの特性を調整することができる。例えば、アクリロニトリル含有樹脂は、高い引張および凝集力が望まれる場合、特にアクリロニトリル含有量が樹脂の少なくとも50質量%、より好ましくは少なくとも60質量%、さらにより好ましくは少なくとも70質量%である場合に有用である。一般に、アクリロニトリル含有量が上昇するにつれて、引張と凝集力はともに増大する。場合によっては、フォームがマトリックスより低い密度を有するとしても、ポリマーマトリックス単独より高い引張および凝集力を有するフォームを調製することができる。これによって、高強度低密度の物品の調製の可能性がもたらされる。
【0029】
発泡性ミクロスフェアの量は、フォームテープの所望の特性に応じて選択することができる。より高いミクロスフェア濃度は、一般にフォームの密度がより低くなる。ミクロスフェアの量は、一般に(ポリマー混合物100部に対して)約0.1質量部〜約50質量部、より典型的には約0.5質量部〜約20質量部である。
【0030】
発泡性ミクロスフェアと二者択一的にまたは一緒に、化学的発泡剤および物理的発泡剤を含めて、発泡剤の使用によって、本発明の感圧接着剤テープをフォームに形成することができる。フォームを形成するために発泡性ミクロスフェアの代わりに発泡剤を使用すると、得られるフォームが、加圧下で非可逆的破壊をより受けやすくなる傾向にある。この特徴は、異形表面への適合が望まれるいくつかの用途で望ましい可能性がある。
【0031】
本発明に有用な物理的発泡剤には、フォームがダイを出る温度および圧力で蒸気である、自然に発生する様々な大気中材料が含まれる。物理的発泡剤を、気体または液体、好ましくは液体であるポリマー材料に導入することができ、超臨界状態で導入することができる。適切な物理的発泡剤には、例えば二酸化炭素、窒素、SF6、亜酸化窒素、C26などの過フッ素化流体、アルゴン、ヘリウム;キセノンなどの貴ガス、空気(窒素と酸素のブレンド)、およびこれらの材料のブレンドが含まれる。
【0032】
化学的発泡剤は、溶融混合物に添加することもできる。適切な化学的発泡剤には、例えば重炭酸ナトリウムとクエン酸のブレンド、ジニトロソペンタメチレンテトラミン、p−トルエンスルホニルヒドラジド、4−4′−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)、アゾジカルボンアミド(1,1′−アゾビスホルムアミド)、p−トルエンスルホニルセミカルバジド、5−フェニルテトラゾール、5−フェニルテトラゾール類似体、ジイソプロピルヒドラゾジカルボキシラート、5−フェニル−3,6−ジヒドロ−1,3,4−オキサジアジン−2−オン、および水素化ホウ素ナトリウムが含まれる。
【0033】
II.感圧接着剤
両面感圧テープは、通常はテープの両側に異なる感圧接着剤を含む。本発明に有用な感圧接着剤組成物(本明細書では、第1PSA(PSA−1)、および第2PSA(PSA−2)と呼ぶ)は、溶液、乳濁液、または分散液の形、あるいは無溶媒接着剤組成物とすることができる。第1PSAには、アクリロニトリルまたはメタクリロニトリルを含まないアクリレートおよびメタクリレートポリマーまたはコポリマーが含まれる。このようなポリマーは、アルキル基が1〜20個の炭素原子(例えば、3〜18個の炭素原子)を有する第3級でないアルキルアルコールの1種または複数のアクリル酸またはメタクリル酸エステルモノマー50〜100質量部を重合することによって形成することができる。適切なアクリレートモノマーには、例えばアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸イソオクチル、アクリル酸オクタデシル、アクリル酸ノニル、アクリル酸デシル、アクリル酸イソボルニル、およびアクリル酸ドデシルが含まれる。芳香族アクリレート、例えばアクリル酸ベンジル、およびアクリル酸シクロベンジルも有用である。場合によっては、1種または複数のモノエチレン性不飽和コモノマーを、アクリレートまたはメタクリレートモノマーと重合してもよい。コモノマーの具体的な量は、ポリマーの所望の特性に応じて選択する。有用なコモノマーの一群には、ホモポリマーガラス転移温度がアクリレートホモポリマーのガラス転移温度より高いものが含まれる。この群に包含される適切なコモノマーの例には、アクリル酸、アクリルアミド、メタクリルアミド;N,N−ジメチルアクリルアミドなどの置換アクリルアミド、イタコン酸、メタクリル酸、酢酸ビニル、N−ビニルピロリドン、アクリル酸イソボルニル、シアノアクリル酸エチル、N−ビニルカプロラクタム、無水マレイン酸、ヒドロキシアルキルアクリレート、(メタ)アクリル酸N,N−ジメチルアミノエチル、N,N−ジエチルアクリルアミド、β−カルボキシエチルアクリレート;ネオデカン酸、ネオノナン酸、ネオペンタン酸、2−エチルヘキサン酸、またはプロピオン酸のビニルエステル(例えば、米国コネチカット州ダンベリーのユニオンカーバイド(Union Carbide Corp. of Danbury, CT)から登録名「Vynates」で市販)、塩化ビニリデン、スチレン、ビニルトルエン、およびアルキルビニルエーテルが含まれるが、これらに限定されない。
【0034】
アクリレートまたはメタクリレートモノマーと重合できるモノエチレン性不飽和コモノマーの第2群には、ホモポリマーガラス転移温度がアクリレートホモポリマーのガラス転移温度より低いものが含まれる。このクラスに包含される適切なコモノマーの例には、アクリル酸エチルオキシエトキシエチル(Tg=−71℃)、およびメトキシポリエチレングリコール400アクリレート(Tg=−65℃;新中村化学工業株式会社(Shin Nakamura Chemical Co., Ltd.)から登録名「NKエステルAM−90G」で市販)が含まれる。[例えば、ウルリヒ(Ulrich)、米国特許第2,884,126号明細書;マルテンス(Martens)、米国特許第4,181,752号明細書;ハマーズ(Hamer)、米国特許第6,294,249号明細書;エリス(Ellis)、米国特許第5,753,768号明細書を参照のこと]。
【0035】
第2PSAは、アクリロニトリルまたはメタクリロニトリルを含むアクリレートおよびメタクリレートコポリマーを含むことができる。このようなポリマーは、アルキル基が1〜20個の炭素原子(例えば、3〜18個の炭素原子)を有する第3級でないアルキルアルコールの1種または複数のアクリル酸またはメタクリル酸エステルモノマー50〜100質量部を重合することによって形成することができる。適切なアクリレートモノマーには、例えばアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸イソオクチル、アクリル酸オクタデシル、アクリル酸ノニル、アクリル酸デシル、アクリル酸イソボルニル、およびアクリル酸ドデシルが含まれる。芳香族アクリレート、例えばアクリル酸ベンジル、およびアクリル酸シクロベンジルも有用である。場合によっては、1種または複数のモノエチレン性不飽和コモノマーを、アクリレートまたはメタクリレートモノマーと重合してもよい。コモノマーの具体的な量は、ポリマーの所望の特性に応じて選択する。有用なコモノマーの一群には、ホモポリマーガラス転移温度がアクリレートホモポリマーのガラス転移温度より高いものが含まれる。この群に包含される適切なコモノマーの例には、アクリル酸、アクリルアミド、メタクリルアミド;N,N−ジメチルアクリルアミドなどの置換アクリルアミド、イタコン酸、メタクリル酸、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、酢酸ビニル、N−ビニルピロリドン、アクリル酸イソボルニル、シアノアクリル酸エチル、N−ビニルカプロラクタム、無水マレイン酸、ヒドロキシアルキルアクリレート、(メタ)アクリル酸N,N−ジメチルアミノエチル、N,N−ジエチルアクリルアミド、β−カルボキシエチルアクリレート;ネオデカン酸、ネオノナン酸、ネオペンタン酸、2−エチルヘキサン酸、またはプロピオン酸のビニルエステル(例えば、米国コネチカット州ダンベリーのユニオンカーバイド(Union Carbide Corp. of Danbury, CT)から登録名「Vynates」で市販)、塩化ビニリデン、スチレン、ビニルトルエン、およびアルキルビニルエーテルが含まれるが、これらに限定されない。
【0036】
アクリレートまたはメタクリレートモノマーと重合できるモノエチレン性不飽和コモノマーの第2群には、ホモポリマーガラス転移温度がアクリレートホモポリマーのガラス転移温度より低いものが含まれる。このクラスに包含される適切なコモノマーの例には、アクリル酸エチルオキシエトキシエチル(Tg=−71℃)、およびメトキシポリエチレングリコール400アクリレート(Tg=−65℃;新中村化学工業株式会社(Shin Nakamura Chemical Co., Ltd.)から登録名「NKエステルAM−90G」で市販)が含まれる。[例えば、ウルリヒ(Ulrich)、米国特許第3,008,850号明細書;マルテンス(Martens)、米国特許第4,181,752号明細書;ハマーズ(Hamer)、米国特許第6,294,249号明細書;エリス(Ellis)、米国特許第5,753,768号明細書を参照のこと]。
【0037】
III.他の追加の材料
追加の材料を添加して、感圧接着剤フォームの特性を向上させることができる。これらには、例えばフォームを剛性化することができる比較的に高いモジュラスのポリマーが含まれる。適切なポリマーには、例えばポリアミドやポリエステルなどの半結晶質ポリマー、および物品、例えば可塑化ポリ塩化ビニルの柔軟性を向上することができる比較的に低いモジュラスのポリマー組成物が含まれる。比較的に不混和性のポリマー組成物は、繊維質網状構造を形成するように働いて、さらに不混和性相が延伸力の下に伸びる場合に物品の凝集力を強化することができる。繊維様補強網状構造を含むこのような構造の例は、国際公開第97/23577号パンフレット、「ブレンド型感圧接着剤(Blended Pressure−Sensitive Adhesives)」に開示されている。
【0038】
この発泡感圧接着剤は、ミクロスフェアに加えて作用物質を含むことができ、その選択は、物品の意図された用途に適した特性によって決まる。適切な添加剤の例には、粘着付与剤(例えば、エステルガム、テルペン、フェノール、脂肪族合成炭化水素樹脂、芳香族合成炭化水素樹脂、または脂肪族および芳香族の合成炭化水素樹脂の混合物)、可塑剤、オイル、顔料、染料、非発泡性ポリマーまたはガラスのミクロスフェア、補強剤、疎水性または親水性のシリカ、炭酸カルシウム、強化剤、難燃剤、酸化防止剤;ポリエステル、ナイロン、ポリプロピレンなどの微粉砕ポリマー粒子、安定化剤、およびその組合せが含まれるが、これらに限定されない。これらの添加剤は、所望の目標とする特性を得るのに十分な量を含む。
【0039】
次に、本発明を以下の実施例によってさらに具体的に説明するが、これらは決して限定的であることを意図するものではない。
【実施例】
【0040】
A.試験方法
密度
本発明のフォームの密度は、以下の手順を使用して測定した。フォームの試料を13mm×25mm片に切断し、メトラー(Mettler)高精密天びんで計量し、次いで水中に入れた。変位した質量を測定した。水温は、約25℃であった。水の密度1g/cm3を使用して、変位した水の質量を水の密度で割ると、試料の体積が得られる。次いで、試料の質量を試料の体積で割って、試料の密度を生成する。2個の複製を測定し、合わせて平均を求めた。
【0041】
静的せん断
標準アルミニウムパネルへの本発明のテープの結合強さ(せん断様式)は、以下の手順を使用して測定した。片面に剥離ライナを有し、もう一方の面に接着剤を露出させたテープの1.3cm(0.5インチ)幅片を、厚さ0.127mmのアルミニウム箔の1.6cm幅細片(細片)に付着させた。次いで、剥離ライナを非付着側から除去し、次いでテープの1.3cm×2.5cmの部分がパネルにしっかりと接触するように2kg(4.5lb)硬質ゴムローラに4回通過させて、テープを清浄で硬質の陽極酸化アルミニウムパネルに付着させた。テープの非付着端部分は、パネルを越えて延びた。次いで、パネルを一定の温度および湿度のチャンバ(22℃;相対湿度50%)に吊るした。剥離様式の破壊を防ぐためにパネルを垂直線から2度に配置した。次いで、1000グラムの重りをテープ試料の非付着端部から吊るし、重りが落下するのに必要とされた時間を分単位で記録した。10,000分以内で破壊がまったく起こらなかった場合、試験を中断し、結果をその時間が実際には10,000+分と記録した。テープが10,000分よりも前に落下した場合、時間を記録し、破壊のモードを、接着剤内の凝集破壊、あるいは接着剤がパネルからきれいに引っ張られる場合、接着破壊と記した。実施例はすべて、接着破壊を示した。3個の複製を測定し、合わせて平均を求めた。
【0042】
接着剤定着
フォームコアへの感圧接着剤層の結合強さは、以下の手順を使用して測定した。両面フォームテープを、23℃、湿度50%に48時間状態調節した。2.3キログラムの硬質ゴムローラを30.5cm/分で回転させて2回通過させて、陽極酸化アルミニウム箔の細片をフォームテープの両面の両側に積層し、続いて23℃、湿度50%で24時間状態調節した。アルミニウム細片をフォームテープから剥離角180度で剥離した。アルミニウム細片によって接着剤がフォームコアから引き離された場合、試験結果は、箔への接着剤の結合がフォームコアへの接着剤の結合より強かったことを示唆する不合格(FAIL)と記録した。フォームコアそれ自体が凝集破壊を被った場合、試験結果は、合格(PASS)と記録した。
【0043】
応力−歪特性
フォームコアの機械的特性は、ASTM D−638に従って、インストロン引張試験機(INS(登録商標)TRON Tensile Tester)(米国マサチューセッツ州カントンのインストロン(Instron Corp., Canton, MA))を使用して測定した。フォームコアを23℃、湿度50%で48時間状態調節した。細い試験区分の2.54cm×1.27cmの寸法のIV型ドッグボーン形状試験片をフォームコアから打ち抜いた。細い試験区間の試験片の厚さを測定し、記録した。試験片を引張試験機に搭載し、その区切り点までクロスヘッド速度25.4cm/分で伸ばした。最大応力および最大応力時の伸びを記録した。3個の複製を測定し、あわせて平均を求めた。
【0044】
実施例1
両面感圧接着剤テープは、まずアクリル酸イソオクチル90部、アクリル酸10部、2,2’ アゾビス(2,4−ジメチルペンタンニトリル)(VAZO 52、米国デラウェア州ウィルミントンのデュポン(Dupont, Wilmington, DE))0.006部、2,2’ アゾビス(シクロヘキサンカルボニトリル)(VAZO 88、米国デラウェア州ウィルミントンのデュポン(Dupont, Wilmington, DE))0.0028部、ジ−t−アミルパーオキサイド0.004部、四臭化炭素0.11部、酢酸エチル中固形分26%の4−アクリルオキシベンゾフェノン混合物0.75部、イルガノックス(IRGANOX)1010(テトラキス(メチレン(3,5 ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシヒドロシンナマート))メタン)(米国ニューヨーク州タリタウンのチバスペシャルティケミカルズ(Ciba Specialty Chemicals, Tarrytown, NY))0.097部のブレンドからなるフォームコア層を押出すことによって生成した。このコア材料を、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第5,753,768号明細書の実施例1に記載されているのと同様にして重合した。得られたブレンドは、固有粘度が約0.61デシリットル/グラム、Mwが2.7×105g/モル、Mnが1.5×104g/モルであった。このブレンドを、いくつかの順回転混練(forward kneading)、逆回転混練(reverse kneading)、および自掃式のスクリュー要素を装備した18mmの同方向回転二軸押出機で、さらに発泡性ミクロスフェア(F80D、米国ニューヨーク州バッファローのピアース−スティーブンス(Pierce−Stevens Co., Buffalo, NY))と混合した。スクリュー速度100RPMを用いると、流量は約2.3kg/hrになった。ホースおよびダイの温度を177℃に設定して、フラットバレルプロファイル107℃を使用した。177℃に設定したダイナテックグリッドメルター(Dynatec Gridmelter)を使用して、このアクリル組成物を軟化させ、次いで押出機の第1ゾーンに送り込んだ。67%フタル酸n−ブチルベンジル可塑剤(サンティサイザー(Santicizer)160、米国ニュージャージー州ブリッジポートのフェロ(Ferro Corp., Bridgeport, NJ))溶液中の2−エチルヘキシルアクリレート/ジメチルアミノエチルメタクリレート(2EHA/DMAEMA 40/60)(本明細書では、「PIC」と呼ぶ)のコポリマーを、ゼニス(Zenith)歯車ポンプを使用してアクリル組成物100部当たりPIC2部の比率で、押出機の第2ゾーンに計量供給した。発泡性ミクロスフェアを、Ktron T20フィーダーを使用して45g/時間の速度で、押出機の第4ゾーンに計量供給した。押出物は、177℃で操作された回転棒押出ダイを経由してポンプ輸送して、厚さ約635ミクロンのフォームを、7℃のチルロールに巻きつけられたシリコーン被覆紙ライナ上に約0.6〜0.9メートル/分の速度で流延した。(米国ペンシルベニア州フィラデルフィアのローム&ハース(Rohm & Haas Co., Philadelphia, PA))。
【0045】
次いで、フォームを2つの感圧接着剤:PSA−1およびPSA−2に積層する。フォームの両面にそのうちの1つが積層される。PSA−1は、95.5%のイソオクチルアクリレートと4.5%のアクリル酸のブレンドを、1.4%のトリトン(Triton)X−200および連鎖移動剤であるt−ドデシルメルカプタンで重合させたものである。重合した組成物を乾燥し、70%ヘプタン/30%イソプロピルアルコールのブレンドに、固形分22%に溶解した。PSA−2は、89.5%のイソオクチルアクリレート、10%のアクリロニトリル、および10.5%のアクリル酸のブレンドを、1.5%のドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(SIPONATE DS−10、米国ニュージャージー州クランベリーのローディア(Rhodia Inc., Cranberry, NJ))、および連鎖移動剤である四臭化炭素で重合させたものである。重合した組成物を乾燥し、60%ヘプタン/31%トルエン/9%イソプロピルアルコールのブレンドに、固形分25%に溶解した。2つのPSAはそれぞれ、シリコーン被覆紙ライナ上に溶液流延し、次いで乾燥して厚さ50ミクロンの接着剤を得た。次いで、フォームコアに、PSA−1を転写式塗布し、続いてフォームコアにPSA−2を転写式塗布し、両面塗布したフォームテープを得た。
【0046】
実施例2
PICを、アクリル組成物100部当たりPIC4部の比率で押出機に計量供給して、フォームの架橋度および引張り強さを向上させた点以外は実施例1と同様にして、両面感圧接着剤テープを生成した。
【0047】
実施例3
PICを、アクリル組成物100部当たりPIC6部の比率で押出機に計量供給して、フォームの架橋度および引張り強さを向上させた点以外は実施例1と同様にして、両面感圧接着剤テープを生成した。
【0048】
比較例C1
PICを使用しなかった点以外は実施例1と同様にして、両面感圧接着剤テープを生成した。フォームは、引張り強さが比較的に低く、PSA−2への定着が不十分であった。
【0049】
【表1】

【0050】
上記の詳細な説明および実施例は、理解を明確にするためだけに記載したものである。それらによる不必要な制限はまったく無いことを理解されたい。本発明は、示され記述されたまさのその詳細に限定されるものではない。というのは、当業者に明らかな変形は、特許請求の範囲に定義される本発明に包含されるからである。
【0051】
本明細書に記載されている刊行物、特許、および特許用途はすべて、参考により本明細書に組み込まれる。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】様々な両面感圧テープの引張および伸びの特性を示すグラフである。特に、図1は、アミン含有ポリマー(本明細書では「PIC」と呼ぶ)を0%(C2)、2%(実施例1)、4%(実施例2)、および6%(実施例3)含むICPNフォーム試料の引張および伸びの特性を示す。さらに、3M マイクロフォーム(Microfoam)(登録商標)テープの試料を比較として示している。この図面は、フォーム中のPICのレベル(すなわち、ICPNのポリマーの比)を制御することによって、生成物の性能要件を満たすようにフォームの特性を改変できることを実証している。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1種の酸性モノマーを含むモノマーの第1群から誘導された酸性ポリマー、および少なくとも1種の塩基性モノマーを含むモノマーの第2群から誘導された塩基性ポリマーを含む、第1および第2の対向する表面を有するフォームコアと、
前記フォームコアの前記第1表面に塗布された第1の感圧接着剤と、
前記フォームコアの前記第2表面に塗布された第2の感圧接着剤と、
を含む両面フォームテープ。
【請求項2】
前記酸性ポリマーがホモポリマーであり、前記塩基性ポリマーがコポリマーである、請求項1に記載の両面フォームテープ。
【請求項3】
前記酸性ポリマーがコポリマーであり、前記塩基性ポリマーがホモポリマーである、請求項1に記載の両面フォームテープ。
【請求項4】
前記酸性ポリマーがコポリマーであり、前記塩基性ポリマーがコポリマーである、請求項1に記載の両面フォームテープ。
【請求項5】
前記第1および第2の感圧接着剤が実質的に互いに付着しない、請求項1に記載の両面フォームテープ。
【請求項6】
前記モノマーの第1群および第2群の少なくとも1群が、少なくとも1種の(メタ)アクリレートモノマーを含む、請求項1に記載の両面フォームテープ。
【請求項7】
前記モノマーの第1群および第2群のそれぞれが、少なくとも1種の(メタ)アクリレートモノマーを含む、請求項1に記載の両面フォームテープ。
【請求項8】
前記モノマーの第1群が、少なくとも1種の塩基性モノマーを含む、請求項1に記載の両面フォームテープ。
【請求項9】
前記モノマーの第2群が、少なくとも1種の酸性モノマーを含む、請求項1に記載の両面フォームテープ。
【請求項10】
前記モノマーの第1群が塩基性モノマーを本質的に含まない、請求項1に記載の両面フォームテープ。
【請求項11】
前記モノマーの第2群が酸性モノマーを本質的に含まない、請求項1に記載の両面フォームテープ。
【請求項12】
前記塩基性モノマーが、N,N−ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド(DMAPMAm)、N,N−ジエチルアミノプロピルメタクリルアミド(DEAPMAm)、アクリル酸N,N−ジメチルアミノエチル(DMAA)、アクリル酸N,N−ジエチルアミノエチル(DEAEA)、アクリル酸N,N−ジメチルアミノプロピル(DMAPA)、アクリル酸N,N−ジエチルアミノプロピル(DEAPA)、メタクリル酸N,N−ジメチルアミノエチル(DMAEMA)、メタクリル酸N,N−ジエチルアミノエチル(DEAEMA)、N,N−ジメチルアミノエチルアクリルアミド(DMAEAm)、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリルアミド(DMAEMAm)、N,N−ジエチルアミノエチルアクリルアミド(DEAEAm)、N,N−ジエチルアミノエチルメタクリルアミド(DEAEMAm)、4−(N,N−ジメチルアミノ)−スチレン(DMAS)、4−(N,N−ジエチルアミノ)−スチレン(DEAS)、N,N−ジメチルアミノエチルビニルエーテル(DMAEVE)、N,N−ジエチルアミノエチルビニルエーテル(DEAEVE)、ビニルピリジン、ビニルイミダゾール、およびその混合物からなる群から選択される、請求項1に記載の両面フォームテープ。
【請求項13】
前記酸性モノマーが、エチレン性不飽和カルボン酸、エチレン性不飽和スルホン酸、エチレン性不飽和ホスホン酸、およびその混合物からなる群から選択される、請求項1に記載の両面フォームテープ。
【請求項14】
前記モノマーの第1群および第2群の少なくとも1群が、ビニルモノマーを含む、請求項1に記載の両面フォームテープ。
【請求項15】
前記モノマーの第2群が、15質量%を超える塩基性モノマーを含む、請求項1に記載の両面フォームテープ。
【請求項16】
前記酸性コポリマーおよび前記塩基性コポリマーの一方が、ブレンドの約5質量%までを構成する、請求項4に記載の両面フォームテープ。
【請求項17】
前記第1の感圧接着剤がアクリル酸を含む、請求項1に記載の両面フォームテープ。
【請求項18】
前記第2の感圧接着剤がアクリル酸およびアクリロニトリルを含む、請求項1に記載の両面フォームテープ。
【請求項19】
第1または第2の対向する表面を有するフォームコアと、
アクリル酸を含む、前記フォームコアの前記第1表面に塗布された第1の感圧接着剤と、
アクリル酸およびアクリロニトリルを含む、前記フォームコアの前記第2表面に塗布された第2の感圧接着剤とを含み、
前記第1および第2の感圧接着剤が実質的に互いに付着せず、前記フォームコアが前記第1の感圧接着剤および前記第2の感圧接着剤に結合するように設計されている両面フォームテープ。
【請求項20】
前記フォームコアが、少なくとも1種の酸性モノマーを含むモノマーの第1群から誘導された酸性コポリマー、および少なくとも1種の塩基性モノマーを含むモノマーの第2群から誘導された塩基性コポリマーを含む、請求項16に記載の両面フォームテープ。
【請求項21】
前記モノマーの第1群および第2群の少なくとも1群が、ビニルモノマーを含む、請求項16に記載の両面フォームテープ。
【請求項22】
前記モノマーの第1群および第2群のそれぞれが、少なくとも1種の(メタ)アクリレートモノマーを含む、請求項16に記載の両面フォームテープ。
【請求項23】
前記酸性モノマーが、エチレン性不飽和カルボン酸、エチレン性不飽和スルホン酸、エチレン性不飽和ホスホン酸、およびその混合物からなる群から選択される、請求項17に記載の両面フォームテープ。
【請求項24】
前記塩基性モノマーが、N,N−ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド(DMAPMAm)、N,N−ジエチルアミノプロピルメタクリルアミド(DEAPMAm)、アクリル酸N,N−ジメチルアミノエチル(DMAA)、アクリル酸N,N−ジエチルアミノエチル(DEAEA)、アクリル酸N,N−ジメチルアミノプロピル(DMAPA)、アクリル酸N,N−ジエチルアミノプロピル(DEAPA)、メタクリル酸N,N−ジメチルアミノエチル(DMAEMA)、メタクリル酸N,N−ジエチルアミノエチル(DEAEMA)、N,N−ジメチルアミノエチルアクリルアミド(DMAEAm)、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリルアミド(DMAEMAm)、N,N−ジエチルアミノエチルアクリルアミド(DEAEAm)、N,N−ジエチルアミノエチルメタクリルアミド(DEAEMAm)、4−(N,N−ジメチルアミノ)−スチレン(DMAS)、4−(N,N−ジエチルアミノ)−スチレン(DEAS)、N,N−ジメチルアミノエチルビニルエーテル(DMAEVE)、N,N−ジエチルアミノエチルビニルエーテル(DEAEVE)、ビニルピリジン、ビニルイミダゾール、およびその混合物からなる群から選択される、請求項17に記載の両面フォームテープ。
【請求項25】
前記第1および第2の感圧接着剤が実質的に互いに付着しない、請求項17に記載の両面フォームテープ。
【請求項26】
少なくとも1種の酸性モノマーを含むモノマーの第1群から誘導された酸性コポリマー、および少なくとも1種の塩基性モノマーを含むモノマーの第2群から誘導された塩基性コポリマーを含む、第1または第2の対向する表面を有するフォームコアと、
アクリル酸を含む、前記フォームコアの前記第1表面に塗布された第1の感圧接着剤と、
アクリル酸およびアクリロニトリルを含む、前記フォームコアの前記第2表面に塗布された第2の感圧接着剤とを含み、
前記第1および第2の感圧接着剤が実質的に互いに付着しない両面フォームテープ。
【請求項27】
前記酸性モノマーが、エチレン性不飽和カルボン酸、エチレン性不飽和スルホン酸、エチレン性不飽和ホスホン酸、およびその混合物からなる群から選択される、請求項23に記載の両面フォームテープ。
【請求項28】
前記塩基性モノマーが、N,N−ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド(DMAPMAm)、N,N−ジエチルアミノプロピルメタクリルアミド(DEAPMAm)、アクリル酸N,N−ジメチルアミノエチル(DMAA)、アクリル酸N,N−ジエチルアミノエチル(DEAEA)、アクリル酸N,N−ジメチルアミノプロピル(DMAPA)、アクリル酸N,N−ジエチルアミノプロピル(DEAPA)、メタクリル酸N,N−ジメチルアミノエチル(DMAEMA)、メタクリル酸N,N−ジエチルアミノエチル(DEAEMA)、N,N−ジメチルアミノエチルアクリルアミド(DMAEAm)、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリルアミド(DMAEMAm)、N,N−ジエチルアミノエチルアクリルアミド(DEAEAm)、N,N−ジエチルアミノエチルメタクリルアミド(DEAEMAm)、4−(N,N−ジメチルアミノ)−スチレン(DMAS)、4−(N,N−ジエチルアミノ)−スチレン(DEAS)、N,N−ジメチルアミノエチルビニルエーテル(DMAEVE)、N,N−ジエチルアミノエチルビニルエーテル(DEAEVE)、ビニルピリジン、ビニルイミダゾール、およびその混合物からなる群から選択される、請求項23に記載の両面フォームテープ。

【図1】
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【公表番号】特表2007−521362(P2007−521362A)
【公表日】平成19年8月2日(2007.8.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−517101(P2006−517101)
【出願日】平成16年4月30日(2004.4.30)
【国際出願番号】PCT/US2004/013417
【国際公開番号】WO2005/000987
【国際公開日】平成17年1月6日(2005.1.6)
【出願人】(599056437)スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー (1,802)
【Fターム(参考)】