説明

ライン長さ測定装置、検出装置およびビデオ信号送信装置

【課題】ビデオ信号を伝送するのに用いる伝送ラインのライン長さを測定し、伝送ラインが少なくとも三本のサブラインを有するライン長さ測定装置を提供する。
【解決手段】ライン長さ測定装置100は、信号合成回路102、信号変換回路106およびライン長さ計算回路108を少なくとも備える。ビデオ信号の垂直同期信号が有効なとき、信号合成回路102には電気信号がサブラインの一つへ重ねて入力される。信号変換回路206はサブラインにより伝送された後の電気信号を数値へ変換する。ライン長さ計算回路108は、数値を基にして伝送ライン104のライン長さを算出する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ライン長さ測定装置に関し、特にアナログ信号伝送ラインのライン長さを測定する装置に関する。
【背景技術】
【0002】
情報技術の急速な発達に伴い、コンピュータおよびその周辺機器は大変普及してきている。コンピュータのユーザは、一般にマウスおよびキイボードなどの入力周辺装置を使用してコンピュータを操作する。コンピュータのユーザは、モニターやスピーカーなどの出力周辺装置を通してコンピュータの状態をモニターによる表示或いは音声指示により常に把握することができる。
【0003】
表示スクリーンは一般に、例えば赤色、緑色、青色である三種類のカラー信号を使用することにより、カラー変化を処理する。そして全てのカラー変化は、これら三種類のカラー信号を重ねることにより発生させることができる。また、一般の表示スクリーンはアナログ出力であるため、電圧の制御方式により映像画面のカラーを調整して、各画素に連続階調を表示させて、真に迫った鮮やかな画質を再現することができる。
【0004】
パーソナルコンピュータは、ビデオディスプレイカードを利用してビデオ信号をネットワーク伝送ラインにより表示スクリーン上に出力するとき、ビデオ信号にはネットワーク伝送ラインのインピーダンスマッチングに合わせて信号が減衰する現象が発生する。もしビデオ信号の補正を行わない場合、表示スクリーン上の画面はぼやけてはっきりとしなくなる。反対に、ビデオ信号に対して過度の補正をおこなった場合、表示スクリーン上に激しい現象が起き、表示スクリーンの使用期間は短くなってしまう。
【0005】
伝送ラインが10メートルを超える場合、ビデオ信号は大幅に減衰して、表示スクリーンの画像品質が劣化し、表示スクリーン上の操作画面の識別ができなくなった。また、例えばシールドツイストペア(Shielding Twisted Pair:STP )ラインまたはフォイルツイストペア(Foil Twisted Pair:FTP)ラインなどといった、異なった形式の伝送ラインは、周波数応答も異なり、ビデオ信号が伝送される際、ビデオ信号が伝送ラインの違いにより異なったレベルの信号減衰または変形を発生させる。これらの原因は、実際に応用する際、固定方式により異なる長さや種類の伝送ラインに発生した信号減衰或いは変形の状況を補正する簡単な信号補正装置を使用することが困難であるためである。
【0006】
従来技術では、高速データストリームの発信と返信される時間差から伝送ラインのライン長さを算出する方法が提供されていた。しかし、この方法はコストが非常に高い上、実施も容易でなかった。また、従来技術は測定用の電子信号を時間ごとに伝送ライン中のUARTサブライン上に重ねて入力するさらに別の方法が提供されていた。このUARTサブラインは、主にキイボードやマウスなどへの電気信号の伝送に使用された。しかしこの方法では、先ずUARTサブライン中のその他の信号通信を停止させなければ伝送ラインのライン長さを測定することができなかった。また、もし継続してUSBインターフェイスのキイボードやマウスなどを使用するときなど、通信が非常に混んでいる場合、この方法では信号通信の帯域幅が大幅に低下するとともに、電気信号が遅延する問題も発生した。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の第1の目的は、コストが低く回路が簡単で、他の信号補正装置と合わせて使用して、ライン長さにより減衰した信号を補正するライン長さ測定装置を提供することにある。
本発明の第2の目的は、コンピュータスイッチ装置に設けて、コンピュータスイッチ装置の様々な長さや種類を有する伝送ラインのライン長さを計測するのに用い、その後に行うビデオ信号補正の基にするライン長さ測定装置を提供することにある。
本発明の第3の目的は、伝送ラインのライン長さを測定するとき、その他の信号の通信帯域幅を占用せず、方法が簡単でその他の信号補正方法と合わせて使用することが容易なライン長さ測定方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述の目的を達成するために、本発明はビデオ信号を伝送するのに用いる伝送ラインのライン長さを測定し、伝送ラインが少なくとも三本のサブラインを有するライン長さ測定装置を提供する。そしてライン長さ測定装置は、信号合成回路、信号変換回路およびライン長さ計算回路を少なくとも備える。ビデオ信号の垂直同期信号が有効なとき、信号合成回路には電気信号がサブラインの一つへ重ねて入力される。信号変換回路はサブラインにより伝送された後の電気信号を数値へ変換する。ライン長さ計算回路は、その数値を基にして伝送ラインのライン長さを算出する。
【0009】
また、本発明はビデオ信号を伝送する伝送ラインのライン長さを測定する、ライン長さ測定方法を提供する。ビデオ信号の垂直同期信号が有効なとき、電気信号をビデオ信号の三つのカラー信号中の一つへ重ねて入力する。続いて、伝送ラインにより伝送された後の電気信号を数値へ変換する。その後、この数値を基にして伝送ラインのライン長さを算出する。
【0010】
本発明の好適な一実施例によると、垂直同期信号およびビデオ信号の水平同期信号がそれぞれカラー信号中の二つへ重ねて入力されると、この電気信号は残りのもう一つのカラー信号中へ重ねて入力される。この電気信号は標準方形波信号で、その周波数は約400万〜1200万ヘルツ(Hz)の範囲内であり、好適には約800万ヘルツ(Hz)である。
【0011】
電気信号はカラー信号へ重ねて入力された後、先ず差動信号へ転換されてから伝送ラインにより伝送され、伝送された後の差動信号を単線信号へ変換してから数値に変換する。続いて、数値を変換するとき、先ず伝送ラインにより伝送された後の電気信号を濾波して直流信号にする。その後、直流信号の直流レベルを調整してから、すでに調整された直流レベルの直流信号を数値へ変換する。
【0012】
また、上述のステップにより、標準電圧と直流信号の直流レベルとを比較して直流レベルを調整する。直流信号の直流レベルと標準電圧の差値とが大きくなるほど、直流信号の出力電圧が高まる。直流信号の直流レベルと標準電圧の差値が小さくなるほど、直流信号の出力電圧は低くなる。
【0013】
また、好適な実施例は既に重ねて入力された垂直同期信号のカラー信号中から垂直同期信号を抽出し、抽出された垂直同期信号が有効なとき、伝送ラインのライン長さを計算する。三つのカラー信号には赤色カラー信号、緑色カラー信号および青色カラー信号が含まれる。本発明のもう一つの好適な実施例によると、三つのカラー信号には輝度カラー信号、色度信号および色差カラー信号が含まれる。
【発明の効果】
【0014】
この好適な実施例は、垂直同期信号が有効なとき、標準方形波信号をもう一つの重なっていない水平または垂直同期信号のカラー信号中へ重ねて入力し、この標準方形波信号が伝送ラインにより伝送された後の減衰レベルをもとに、伝送ラインのライン長さを計算する。垂直同期信号が有効なとき、他に重ねて入力された電気信号は表示器上に何も現れないため、ユーザに不便性を全く与えない。
【0015】
また、この好適な実施例では、伝送ライン中でもともと使用していない帯域幅を十分に利用することにより、UARTサブラインを占用して、通信帯域幅を低下させて信号が遅延する問題点を改善することができる。また、この好適な実施例で使用する電子素子構造は簡単でコストが安いため、実施や使用がより簡単で、もう一つの信号補正装置を合わせて使用し、伝送ラインのライン長さにより減衰したアナログ信号を有効かつ正確に補正することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
図1は、本発明の好適な一実施例を示す。ライン長さ測定装置100を用いてビデオ信号を伝送する伝送ライン104のライン長さを測定する。伝送ライン104は、各々のサブラインがビデオ信号に含まれる、例えば赤色(R)、緑色(G)、青色(B)のカラー信号、或いは輝度(Y)、色度(U)、色差(V)のカラー信号などといった三つのカラー信号を伝送する三本のサブラインを少なくとも有する。ビデオ信号は、一般的に三つのカラー信号以外に、水平同期信号(H)および垂直同期信号(V)をさらに含む。
【0017】
上述の三つのカラー信号はアナログ信号であり、水平同期信号および垂直同期信号はデジタル信号である。アナログ信号は長距離で伝送されるときに、信号の減衰が発生するため、信号自体の変形および歪みが発生するが、デジタル信号ではこのような問題は発生しない。
【0018】
このライン長さ測定装置100は、信号合成回路102、信号変換回路106およびライン長さ計算回路108を少なくとも備える。ビデオ信号は、先ず信号合成回路102中へ入力される。ビデオ信号の垂直同期信号が有効なとき、信号合成回路102には標準方形波信号などの電気信号がある一つのカラー信号中に重ねられて入力される。垂直同期信号が有効なとき、表示器はビデオ信号を全く出力しない。つまり、垂直同期信号が有効なとき、別に重ねて入力された電気信号は表示器の画面に全く表示されないため、ユーザに不便性を全く与えない。
【0019】
伝送ライン104により伝送された後、信号変換回路106は伝送された電気信号を数値に変換し、例えばアナログ−デジタル変換回路によりアナログ信号とデータとの間で変換をおこなう。その後、ライン長さ計算回路108は、この数値を基にして伝送ライン104のライン長さを計算し、後続するその他の信号補正装置が異なる長さや種類の伝送ライン104の信号減衰を補正する。
【0020】
図2は図1の好適な一実施例を示し、図1と合わせてこの好適な実施例を説明する。コンピュータに設けられたビデオディスプレイカードなどの画像出力装置212は、伝送ライン204によりビデオ信号を表示器242へ出力する。このビデオ信号は、赤色カラー信号(R)、緑色カラー信号(G)、青色カラー信号(B)、水平同期信号(H)および垂直同期信号(V)を有する。各伝送ライン204は赤色カラー信号(R)、緑色カラー信号(G)、青色カラー信号(B)を伝送する三本のサブラインを備える。水平同期信号(H)および垂直同期信号(V)はそれぞれ上述した三つのカラー信号中の任意の二つに重ねて入力される。
【0021】
ビデオ信号の周波数は理論上、約6600万ヘルツに達するはずであるが、大部分のビデオ信号の周波数は、約400万〜1200万ヘルツ(Hz)の範囲の信号減衰レベルであり、伝送ライン204の周波数応答および信号自体の周波数と関連する。そのため、この好適な実施例では8MHz信号発生器214を使用し、周波数が約800万ヘルツ(Hz)の標準方形波信号を生成して伝送ライン204のライン長さを測定する。
【0022】
垂直同期信号が有効なとき、信号合成回路210は、上記8MHzの標準方形波信号を水平或いは垂直の同期信号によって圧縮されることなく、カラー信号中へ圧縮する。いいかえれば、三つのカラー信号が伝送ラインにより伝送されるとき、上記三つのカラー信号は、水平同期信号、垂直同期信号および8MHz標準方形波信号とは別個に圧縮される。この好適な一実施例では、異なるカラー信号と水平、垂直同期信号および標準方形波信号が重ねられて入力されるときの組合方式を限定せず、如何なる組合せもこの好適な一実施例中に適用することができる。
【0023】
また、入力されたビデオ信号中で、例えばSUNシステムのビデオ信号など、垂直同期信号および水平同期信号を合成する状況がおきる場合、先ず垂直同期信号および水平同期信号を分解してから、カラー信号中へそれぞれ重ねて入力される。
【0024】
既にその他のデジタル信号へ重ねて入力されたカラー信号は、伝送ライン204により伝送された後、信号受信回路216により受信される。その後、その他のデジタル信号へ重ねて入力されたカラー信号は、カラー信号回復回路222により、その他のデジタル信号を含まない三つのカラー信号へ回復する。しかし、伝送ライン204により伝送された後、これらアナログのカラー信号には多かれ少なかれ信号の減衰または変形が発生して、表示器242の画面に歪みが発生した。
【0025】
水平及び垂直同期信号抽出回路232は、それぞれその他のデジタル信号のカラー信号へ重ねて入力され、水平同期信号および垂直同期信号を抽出する。8MHz信号抽出回路234は、自らをその他のデジタル信号へ重ねて入力するカラー信号が8MHzの標準方形波信号を抽出する。好適な本実施例中において、水平及び垂直同期信号抽出回路232および8MHz信号デコーダ回路234は、実際上三つのサブラインである三つの信号抽出回路へ各々接続され、各々が対応して水平同期信号、垂直同期信号および標準方形波信号を抽出する。
【0026】
伝送ライン204により伝送された8MHzの標準方形波信号は、信号変換回路206により電圧値などのデータに変換される。その後、中央処理装置208はこのデータの大きさにより伝送ライン204の長さを算出するとともに、カラー信号補正回路224を使用して上述の信号減衰または変形の状況が発生するカラー信号を補正する。水平同期信号、垂直同期信号および補正後のカラー信号は、画像信号出力ポート240により表示器242へ出力され、正確で歪んでいない映像画面を表示する。
【0027】
図3は、図2の好適な実施例中の8MHz信号発生器214および信号合成回路210の詳細な回路図を示す。分周素子302は、16MHzの標準方形波信号を2で除法するとともに、垂直同期信号が有効なときだけ8MHzの標準方形波信号を出力する。その後、差動回路304を使用して8MHzの標準方形波信号および垂直同期信号を重ねて入力するとともに、重ねて入力された後の信号を差動信号へ変換して、伝送ラインにより伝送する。
【0028】
また、好適な本実施例において、水平同期信号、垂直同期信号はもう一つの差動回路304を利用して、他の二カラー信号上へそれぞれ重ねて入力する。差動信号の伝送速度は比較的速いため、アナログのカラー信号にとり歪みが比較的少ない信号伝送方式である。
【0029】
図4は、図2の好適な実施例中の水平及び垂直同期信号抽出回路232の詳細図である。差動信号は長距離の伝送ライン204により伝送された後、普通の単線信号に変換される。この単線信号中において、カラー信号は正信号であり、重ねられて入力された水平または垂直の同期信号は負信号である。
【0030】
したがって、水平及び垂直同期信号抽出回路232中において、入力された単線信号が正のとき、トランジスタ402は通電されないがトランジスタ404は通電され、出力される信号は0に近い。つまり、信号は正のカラー信号であり外部に出力されないということである。また、入力される単線信号が負のとき、トランジスタ402は通電されるがトランジスタ404は通電されず、出力される信号は正である。つまり、この水平及び垂直同期信号抽出回路232は二つのトランジスタ402、404を利用して、単線信号中の負の信号を抽出し、水平または垂直の同期信号へ還元する。
【0031】
ここで注意しなければならないことは、好適な一実施例中では一つの水平及び垂直同期信号抽出回路232を使用して水平同期信号および垂直同期信号を抽出することである。また、抽出されて出力された水平または垂直の同期信号は正の信号である。そして、これは元々の負信号と反対の状況であるため、その後の信号処理工程中においては、悪い影響が発生しない。
【0032】
図5は図2の好適な実施例中の8MHz信号デコーダ回路234および信号変換回路206の詳細な回路図である。同様に、差動信号は長距離の伝送ライン204により伝送された後、普通の単線信号に変換される。単線信号が濾波回路502により濾波されると、直流信号に変わって、直流レベル変換回路504へ出力される。伝送ライン204が長くなるほど、直流信号の減衰は大きくなるため、その直流電流は小さくなる。反対に、伝送ライン204が短くなるほど、減衰が小さくなって直流電流はさらに大きくなる。
【0033】
直流レベル変換回路504は、増幅装置512、増幅装置514および増幅装置516を含み、増幅装置516はエミッタフォロワーである。PWR1は標準電圧であり、増幅装置512は分圧により0に調整する機能を提供する。増幅装置514の出力電圧は、直流信号の直流レベルと標準電圧の電圧差が増幅された電圧になり、直流レベルが変換される。増幅装置514は、伝送ライン204が最長のとき、増幅装置514が出力する電圧値は最大となる。
【0034】
直流信号は、直流レベル変換回路504により変換された後、8ビットのアナログ−デジタル変換回路522などのアナログ−デジタル変換回路へ入力される。アナログ−デジタル変換回路522は、直流信号の電圧を数値へ変換する。そして、この数値は本実施例中で唯一の中央処理装置208であるライン長さ計算回路に入力される。
【0035】
図2に示すように、標準方形波信号は垂直同期信号が有効なときだけ作用するため、垂直同期信号も一緒に中央処理装置208中へ入力される。中央処理装置208は垂直同期信号が有効なときだけ、この数値の計算処理をおこなう。中央処理装置208は、例えばルックアップ表などによるデータを基にして、伝送ライン204のライン長さを計算する。その後、カラー信号補正回路は、伝送ライン204のライン長さにより、カラー信号を増幅して調整し、周波数の補正を調整する等といった後続の信号補正処理を行う。
【0036】
本発明では好適な実施形態を前述の通り開示したが、これらは決して本発明を限定するものではなく、当該技術を熟知するものなら誰でも、本発明の主旨と領域を脱しない範囲内で各種の変動や潤色を加えることができる。従って本発明の保護の範囲は、特許請求の範囲で指定した内容を基準とする。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明の好適な一実施例を示すブロック図である。
【図2】図1の好適な実施例を示すブロック図である。
【図3】図2の好適な実施例の8MHz信号発生器および信号合成回路図である。
【図4】図2の好適な実施例における水平及び垂直同期信号抽出回路図である。
【図5】図2の好適な実施例における8MHz信号抽出回路図および信号変換回路図である。
【符号の説明】
【0038】
100 ライン長さ測定装置
102 信号合成回路
104 伝送ライン
106 信号変換回路
108 ライン長さ計算回路
204 伝送ライン
206 信号変換回路
208 中央処理装置
210 信号合成回路
212 画像出力装置
214 8MHz信号発生器
216 信号受信回路
222 カラー信号回復回路
224 カラー信号補正回路
232 水平及び垂直同期信号抽出回路
234 8MHz信号デコーダ回路
240 画像信号出力ポート
242 表示器
302 分周素子
304 差動回路
402、404 トランジスタ
502 濾波回路
504 直流レベル変換回路
512、514、516 増幅装置
522 アナログ−デジタル変換回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ビデオ信号を伝送するのに用いる伝送ラインのライン長さを測定するライン長さ測定装置であって、前記伝送ラインは少なくとも3対の伝送線を有し、
前記ビデオ信号の垂直同期信号が有効なときのみ、電気信号を1対の前記伝送線に重ねて入力する信号合成回路と、
前記1対の伝送線によって伝送された前記電気信号を伝送された後の前記電気信号の直流レベルに相当する数値に変換する信号変換回路と、
他の入力信号を用いることなく、前記数値にしたがって前記伝送ラインの長さを計算する伝送ライン長さ計算回路と、
を備えている伝送ライン長さ測定装置。
【請求項2】
請求項1に記載の伝送ライン長さ測定装置であって、
前記垂直同期信号と水平同期信号とが別々に2対の前記伝送線に重ねて入力されるとき、前記信号合成回路は前記電気信号を残りの前記伝送線対に重ねて入力すること
を特徴とする伝送ライン長さ測定装置。
【請求項3】
請求項1に記載の伝送ライン長さ測定装置であって、
前記電気信号は矩形波信号であること
を特徴とする伝送ライン長さ測定装置。
【請求項4】
請求項1に記載の伝送ライン長さ測定装置であって、
前記電気信号の周波数領域が4MHzと12MHzの間であること
を特徴とする伝送ライン長さ測定装置。
【請求項5】
請求項1に記載の伝送ライン長さ測定装置であって、
前記信号変換回路は
前記伝送線対によって伝送された電気信号を濾波して直流信号にする濾波回路と、
前記直流信号の直流レベルを調整する直流レベル調整回路と、
前記調整された直流信号を前記数値に変換するアナログ・デジタル変換回路とを有すること
を特徴とする伝送ライン長さ測定装置。
【請求項6】
請求項1に記載の伝送ライン長さ測定装置であって、
前記信号合成回路は、さらに前記電気信号を微分信号に変換すること
を特徴とする伝送ライン長さ測定装置。
【請求項7】
ビデオ信号を伝送するのに用いる伝送ラインのライン長さを測定する伝送ライン長さ測定装置であって、前記ビデオ信号は3個のカラー信号と、水平同期信号と、垂直同期信号とを含み、前記伝送ラインは前記3個のカラー信号を別々に伝送するための、少なくとも3対の伝送線を有し、さらに前記垂直同期信号と水平同期信号とが別々に2個の前記カラー信号に重ねて入力される伝送ライン長さ測定装置であって、
矩形波信号が前記水平同期信号または前記垂直同期信号と合成されることなく、前記垂直同期信号が有効なとき、残りのカラー信号に重ねて入力され、前記矩形波信号が重ねて入力されたカラー信号を微分信号に変換する信号変換回路と、
前記伝送線対によって伝送される前記微分信号を回復して単線信号にする微分信号回復回路と、
前記単線信号を数値に変換する信号変換回路と、
前記数値にしたがって前記伝送線の長さを計算する伝送ライン長さ計算回路と、
を備えている伝送ライン長さ測定装置。
【請求項8】
請求項7に記載の伝送ライン長さ測定装置であって、
さらに、前記垂直同期信号が重ねて入力された前記カラー信号から前記垂直同期信号をデコードする信号デコーダ回路を有し、
前記デコードされた垂直同期信号が有効なとき、前記伝送ライン長さ計算回路が前記伝送ライン長さを計算すること
を特徴とする伝送ライン長さ測定装置。
【請求項9】
請求項7に記載の伝送ライン長さ測定装置であって、
前記矩形波信号の周波数領域が4MHzと12MHzの間であること
を特徴とする伝送ライン長さ測定装置。
【請求項10】
請求項7に記載の伝送ライン長さ測定装置であって、
前記信号変換回路は、
前記単線信号を濾波して直流信号にする濾波回路と、
前記直流信号の直流レベルを調整する直流レベル調整回路と、
前記調整された直流信号を前記数値に変換するアナログ・デジタル変換回路とを有すること
を特徴とする伝送ライン長さ測定装置。
【請求項11】
垂直同期信号と水平同期信号とを含むビデオ信号を伝送するための伝送ラインのパラメータを検出するための検出装置であって、前記伝送ラインは少なく3対の伝送線を有し、
前記伝送線の入力端に入力されるテスト信号を発生させる信号発生手段と、
前記伝送ラインの出力端に接続され、前記テスト信号から少なくとも一つの測定値を導くための測定手段と、
前記少なくとも一つの測定値から前記パラメータを決定する決定手段と、を有し、
前記前記垂直同期信号と前記水平同期信号の一つが有効なときのみ、前記信号発生手段は、前記垂直同期信号と前記水平同期信号のいずれとも異なる所定の信号を第1のカラー信号により重ねて入力して、前記テスト信号に含まれ、前記伝送ラインの伝送線対のうち第1の伝送線対に送られる第1合成信号を生成する手段を有し、
前記測定手段は、前記伝送線の対のうち前記第1の伝送線対と接続され、前記所定の信号を前記第1合成信号から抽出し、抽出した前記所定の信号を第1測定値に変換する検出装置。
【請求項12】
請求項11に記載の検出装置であって、前記伝送ラインは長さを有し、検出される前記伝送ラインのは前記長さの関数であることを特徴とする検出装置。
【請求項13】
請求項11に記載の検出装置であって、所定の信号は周期的信号であることを特徴とする検出装置。
【請求項14】
請求項13に記載の検出装置であって、前記周期的信号は矩形波信号であることを特徴とする検出装置。
【請求項15】
請求項14に記載の検出装置であって、前記矩形波信号の周波数領域が4MHzと12MHzの間であることを特徴とする検出装置。
【請求項16】
請求項11に記載の検出装置であって、前記第1合成信号は微分信号であることを特徴とする検出装置。
【請求項17】
請求項11に記載の検出装置であって、
前記垂直同期信号が有効なとき、前記所定の信号を前記第1のカラー信号と合成し、
前記信号発生手段は、前記垂直同期信号が有効なとき、前記所定の信号を第2のカラー信号と合成し、前記テスト信号に含まれ、前記伝送ラインの伝送線対のうち第2の伝送線対に送られる、第2合成信号を発生させる手段をさらに有し、
前記測定手段は、前記伝送線対のうちの前記第2の伝送線対に接続され、前記所定の信号を前記第2合成信号から抽出し、抽出した前記所定の信号を第2測定値に変換する手段をさらに有すること
を特徴とする検出装置。
【請求項18】
請求項17に記載の検出装置であって、
前記信号発生手段は、前記垂直同期信号が有効なとき、前記所定の信号を第3のカラー信号と合成し、前記テスト信号に含まれ、前記伝送ラインの伝送線対のうち第3の伝送線対に送られる、第3合成信号を発生させる手段をさらに有し、
前記測定手段は、前記伝送線対のうちの前記第3の伝送線対に接続され、前記所定の信号を前記第3合成信号から抽出し、抽出した前記所定の信号を第3測定値に変換する手段をさらに有すること
を特徴とする検出装置。
【請求項19】
請求項11に記載の検出装置であって、
前記測定手段は、前記第1合成信号を濾波して直流信号とする手段と、
前記直流信号のレベルを調整する手段と、
前記レベル調整された直流信号を前記第1測定値に変換するA/D変換器とを有すること
を特徴とする検出装置。
【請求項20】
少なくとも3対の伝送線を有する伝送ラインによりビデオ信号を送信する装置であって、
前記ビデオ信号の垂直同期信号が有効なときのみ、電気信号を1対の前記伝送線に重ねて入力する信号合成回路と、
前記1対の伝送線によって伝送された前記電気信号を伝送された後の前記電気信号の直流レベルに相当する数値に変換する信号変換回路と、
他の入力信号を用いることなく前記数値にしたがってパラメータ信号を発生させる処理器と、
前記伝送ラインにより伝送された前記ビデオ信号を前記パラメータ信号にしたがって補償するビデオ信号補償器と
を有するビデオ信号送信装置。
【請求項21】
請求項20に記載のビデオ信号送信装置であって、
前記パラメータ信号は、前記伝送ラインの長さであることを特徴とするビデオ信号送信装置。
【請求項22】
請求項20に記載のビデオ信号送信装置であって、前記ビデオ信号補償器は前記ビデオ信号を増幅かつ調整することを特徴とするビデオ信号送信装置。
【請求項23】
請求項20に記載のビデオ信号送信装置であって、前記ビデオ信号補償器は、前記ビデオ信号の周波数補償を行うことを特徴とするビデオ信号送信装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2008−268220(P2008−268220A)
【公開日】平成20年11月6日(2008.11.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−118225(P2008−118225)
【出願日】平成20年4月30日(2008.4.30)
【分割の表示】特願2004−190131(P2004−190131)の分割
【原出願日】平成16年6月28日(2004.6.28)
【出願人】(502252839)宏正自動科技股▲ふん▼有限公司 (3)
【Fターム(参考)】