説明

ラジカル重合性樹脂組成物

【課題】 ラジカル重合し硬化する時に発生するホルムアルデヒドの捕捉機能を有し、樹脂との相溶性がよいホルムアルデヒド捕捉剤を含み、かつ塗膜、成形物の硬化阻害等のないラジカル重合性樹脂組成物を提供する。
【解決手段】 1分子中に2個以上のエチレン性不飽和二重結合を有する樹脂(A)と、エチレン性不飽和二重結合を有する単量体(B)と、ホルムアルデヒド捕捉剤としてのアセトアセトキシエチルメタクリレート、アセチルアセトンの化合物(C)を含有してなるラジカル重合性樹脂組成物に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ホルムアルデヒド捕捉機能を有するラジカル重合性樹脂組成物に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ラジカル重合性樹脂は、硬化が速く、作業時間・施工時間を短くすることが可能である。そして、その硬化物は耐薬品性が良好で、美麗な仕上がりを与えるため、ライニング材、木工用塗料、成型物、シーリング材、接着剤等に用いられている。そして、かかるラジカル重合性樹脂を重合し硬化させるラジカルは、重合性不飽和二重結合を有する重合性不飽和樹脂と重合性不飽和単量体とを反応させ硬化物を与える一方、ホルムアルデヒドを発生させることが知られている(例えば非特許文献1参照)。
【0003】
ホルムアルデヒドは、シックハウス等環境問題の原因物質とされ、その放散量が建築基準法により規制される。
この規制に対して、(1)ホルムアルデヒドの放散量がある値より減少するまで硬化後の養生時間を長くする方法、(2)尿素、アミン化合物等の塩基性求核基を有する化合物によりホルムアルデヒドを補足する方法、(3)乾燥した酸の条件下での、アルコールによるアセタール化によりホルムアルデヒドを補足する方法等が提案されているが、(1)については、JIS K 5970による養生期間7日以内では、ホルムアルデヒドの放散量が規制対象外まで低下しきれず、(2)及び(3)については、樹脂の硬化性に悪影響を及ぼしたり、樹脂との相溶性が悪かったり、さらにホルムアルデヒド捕捉機能が劣るなど、未だ満足できるものが得られていなかった。
【0004】
【非特許文献1】Stanford Research Institute Volume1 Number 7 July,1968; Frank R. Mayo
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、ラジカル重合し硬化する時に発生するホルムアルデヒドの捕捉機能を有し、樹脂との相溶性がよいホルムアルデヒド捕捉剤を含み、かつ塗膜、成形物の硬化阻害等のないラジカル重合性樹脂組成物を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、これらの課題について鋭意研究の結果、ホルムアルデヒド捕捉機能を有する化合物の中でも、他のホルムアルデヒド捕捉剤が硬化性を阻害する等の問題点があるにもかかわらず、特定の構造を有する化合物を用いると上記問題が発生しないことを発見することにより、本発明を完成するに至ったものである。
【0007】
即ち、本発明は、エポキシメタクリレート樹脂又はポリエステルメタクリレート樹脂と、空乾性を有する不飽和ポリエステル樹脂とを含む1分子中に2個以上のエチレン性不飽和二重結合を有する樹脂(A)と、エチレン性不飽和二重結合を有する単量体(B)と、ホルムアルデヒド捕捉剤(C)としてアセトアセトキシエチルメタクリレート、アセチルアセトンのいずれかを含有し、硬化促進剤を0.5〜1重量部含有してなる被覆材用ラジカル重合性樹脂組成物を提供するものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明のラジカル重合性樹脂組成物は、特定のホルムアルデヒド捕捉剤を含むため、硬化時に発生するホルムアルデヒドを効率よく捕捉し、かつ上記ホルムアルデヒド捕捉剤が樹脂との相溶性もよく、塗膜、成形物の硬化を阻害しないので、ラジカル重合・硬化を伴う各種の被覆材に有用である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
次に本発明を詳細に説明する。
【0010】
本発明に使用する1分子中に2個以上のエチレン性不飽和二重結合を有する樹脂(A)としては、例えば、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、重合性単量体を含むアクリル樹脂等が挙げられる。これらの樹脂の数平均分子量は1000より大きいものであり、樹脂硬化物の物性の点で、1000〜5000のものが好ましい。これらの樹脂は単独で使用しても良いし、必要に応じ2種以上併用しても良い。そのうちでも、不飽和ポリエステル樹脂が、硬化性、乾燥性、塗膜物性の面で、特に好ましい。
【0011】
かかる不飽和ポリエステル樹脂は、α,β−不飽和二塩基酸を含む二塩基酸類と多価アルコール類とから得られるものであるが、そのうちでも、空乾性付与型の不飽和ポリエステル樹脂が、塗膜の乾燥性の面で、特に好ましい。
【0012】
かかる空乾性付与型の不飽和ポリエステル樹脂としては、(1)二塩基酸成分として環状脂肪族不飽和多塩基酸及びその誘導体を含有する化合物を用いたもの、(2)多価アルコール成分としてアリルエーテル基を有するヒドロキ化合物を用いたもの、(3)ジシクロペンタジエン系化合物を用いたもの、(4)乾性油としてアマニ油及び桐油を用いたもの等が挙げられる。これらのうちでも、(1)二塩基酸成分として環状脂肪族不飽和多塩基酸及びその誘導体を用いたものが、塗膜の乾燥性の面で特に好ましい。
【0013】
前記環状脂肪族不飽和多塩基酸及びその誘導体としては、例えばテトラヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、エンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸、α−テルピネン・無水マレイン酸付加物、トランス−ピペリレン・無水マレイン酸付加物等が挙げられる。これらのうちでも、空乾性付与の点でメチルテトラヒドロ無水フタル酸が好ましい。
【0014】
また前記アリルエーテル基を有するヒドロキシ化合物としては、公知慣用のものが使用できるが、そのうちでも代表的なものとしては、例えばエチレングリコールモノアリルエーテル、ジエチレングリコールモノアリルエーテル、トリエチレングリコールモノアリルエーテル、ポリエチレングリコールモノアリルエーテル、プロピレングリコールモノアリルエーテル、ジプロピレングリコールモノアリルエーテル、トリプロピレングリコールモノアリルエーテル、ポリプロピレングリコールモノアリルエーテル、1,2−ブチレングリコールモノアリルエーテル、1,3−ブチレングリコールモノアリルエーテル、ヘキシレングリコールモノアリルエーテル、オクチレングリコールモノアリルエーテル、トリメチロールプロパンジアリルエーテル、グリセリンジアリルエーテル、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル等の多価アルコール類のアリルエーテル化合物が挙げられる。
【0015】
本発明に使用する不飽和ポリエステル樹脂の二塩基酸成分であるα,β−不飽和二塩基酸としては、例えばマレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、無水イタコン酸等を挙げることができる。また、二塩基酸成分である飽和二塩基酸としては、例えば、フタル酸、無水フタル酸、ハロゲン化無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、ヘキサヒドロイソフタル酸、コハク酸、マロン酸、グルタル酸、アジピン酸、セバシン酸、1,12−ドデカン2酸,2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、2,3−ナフタレンジカルボン酸、2,3−ナフタレンジカルボン酸無水物、4,4’−ビフェニルジカルボン酸、またこれらのジアルキルエステル等を挙げることができる。
【0016】
本発明に使用する不飽和ポリエステル樹脂の多価アルコ−ル成分としては、例えば、エチレングリコ−ル、ジエチレングリコ−ル、トリエチレングリコ−ル、ポリエチレングリコ−ル、プロピレングリコ−ル、ジプロピレングリコ−ル、ポリプロピレングリコ−ル、2−メチル−1,3−プロパンジオ−ル、1,3−ブタンジオ−ル、ネオペンチルグリコ−ル、水素化ビスフェノ−ルA、1,4−ブタンジオ−ル、ビスフェノ−ルAとプロピレンオキシドまたはエチレンオキシドの付加物、1,2,3,4−テトラヒドロキシブタン、グリセリン、トリメチロ−ルプロパン、1,3−プロパンジオ−ル、1,2−シクロヘキサングリコ−ル、1,3−シクロヘキサングリコ−ル、1,4−シクロヘキサングリコ−ル、1,4−シクロヘキサンジメタノ−ル、パラキシレングリコ−ル、ビシクロヘキシル−4,4’−ジオ−ル、2,6−デカリングリコ−ル、2,7−デカリングリコ−ル等を挙げることができる。
【0017】
前記1分子中に2個以上のエチレン性不飽和二重結合を有する樹脂(A)の一つであるエポキシ(メタ)アクリレートは、通常1分子中に2個以上の(メタ)アクリロイル基を有するもので、エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸とをエステル化触媒の存在下で反応して得られるものである。
【0018】
エポキシ樹脂は、例えばビスフェノールタイプエポキシ樹脂、ノボラックタイプのエポキシ樹脂等が挙げられる。前記エポキシ(メタ)アクリレートに使用するエポキシ樹脂は、これらのエポキシ樹脂のいずれか単独、または両者を混合したものなどである。かかるエポキシ樹脂の平均エポキシ当量は150から450の範囲のものであることが好ましい。
【0019】
前記ビスフェノールタイプのエポキシ樹脂としては、例えばエピクロルヒドリンとビスフェノールA若しくはビスフェノールFとの反応により得られる実質的に1分子中に2個以上のエポキシ基を有するグリシジルエーテル型のエポキシ樹脂、メチルエピクロルヒドリンとビスフェノールA若しくはビスフェノールFとの反応により得られるメチルグリシジルエーテル型のエポキシ樹脂、あるいはビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物とエピクロルヒドリン若しくはメチルエピクロルヒドリンとから得られるエポキシ樹脂などが挙げられる。
また、上記ノボラックタイプのエポキシ樹脂として代表的なものは、フェノールノボラック又はクレゾールノボラックと、エピクロルヒドリン又はメチルエピクロルヒドリンとの反応により得られるエポキシ樹脂などがある。
【0020】
前記エポキシ(メタ)アクリレートの製造に使用する(メタ)アクリル酸以外にも、その他の不飽和一塩基酸を用いることができる。かかる不飽和一塩基酸としては、例えば桂皮酸、クロトン酸、マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノプロピル、マレイン酸モノ(2−エチルヘキシル)あるいはソルビン酸などが挙げられる。前記エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸との反応は、好ましくは60〜140℃、特に好ましくは80〜120℃の温度においてエステル化触媒を用いて行われる。
【0021】
前記のエステル化触媒としては、例えばトリエチルアミン、N,N−ジメチルベンジルアミン、N,N−ジメチルアニリン若しくはジアザビシクロオクタンなどの如き三級アミン、トリフェニルホスフィンあるいはジエチルアミン塩酸塩などの如き公知の触媒を挙げることができる。
【0022】
前記のウレタン(メタ)アクリレートは、通常ポリオール、ポリイソシアネートおよび1分子に1個以上の水酸基を有する(メタ)アクリレートを反応させることにより得られるものであり、1分子中に2個以上の(メタ)アクリロイル基を有するものである。
【0023】
前記ポリオールとしては、例えばポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリカ−ボネ−トポリオール、ポリブタジエンポリオール等が挙げられる。またポリオールの数平均分子量は200〜3000のものが好ましく、特に好ましくは400〜2000のものである。
【0024】
前記ポリエーテルポリオールは、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等のポリアルキレンオキサイドの他に、ビスフェノールA及びビスフェノールFに上記アルキレンオキサイドを付加させたポリオールも含む。
【0025】
ポリエステルポリオールとは、飽和二塩基酸類と多価アルコール類の縮合重合体又はポリカプロラクトンの様に環状エステル化合物の開環重合体を意味する。 ここで使用する二塩基酸類としては、例えばフタル酸、無水フタル酸、ハロゲン化無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、テトラヒドロフタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、ヘキサヒドロイソフタル酸、コハク酸、マロン酸、グルタル酸、アジピン酸、セバシン酸、1,12−ドデカンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、2,3−ナフタレンジカルボン酸、2,3−ナフタレンジカルボン酸無水物、4,4’−ビフェニルジカルボン酸、またこれらのジアルキルエステル等を挙げることができる。
【0026】
また多価アルコール類としては、例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、水素化ビスフェノールA、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ビスフェノールAとプロピレンオキシドまたはエチレンオキシドの付加物、1,2,3,4−テトラヒドロキシブタン、グリセリン、トリメチロールプロパン、1,3−プロパンジオール、1,2−シクロヘキサングリコール、1,3−シクロヘキサングリコール、1,4−シクロヘキサングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、パラキシレングリコール、ビシクロヘキシル−4,4’−ジオール、2,6−デカリングリコール、2,7−デカリングリコール等を挙げることができる。
【0027】
前記ポリイソシアネートとしては、2,4−トリレンジイソシアネート及びその異性体または異性体の混合物(以下TDIという)、ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、トリジンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート等を挙げることができ、それらの単独または2種以上で使用することができる。上記ポリイソシアネートのうちジイソシアネート、特にTDIが好ましい。
【0028】
ウレタン(メタ)アクリレートに用いられる前記の1分子に1個以上の水酸基を有する(メタ)アクリレートとしては、たとえば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート等のモノ(メタ)アクリレート類、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌル酸ジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート等の多価(メタ)アクリレート類等を挙げることができる。
【0029】
ウレタン(メタ)アクリレートの製造方法としては、(1)先ずポリイソシアネートとポリオールを好ましくはNCO/OH=1.3〜2で反応させ、末端イソシアネート基を有する化合物を生成させ、次いでその化合物に一分子中に1個以上の水酸基を有する(メタ)アクリレート[以下水酸基含有(メタ)アクリレートという]をイソシアネート基に対して水酸基がほぼ等量になるように反応する方法と、(2)ポリイソシアネート化合物と水酸基含有(メタ)アクリレートをNCO/OH=2以上で反応させ、片末端にイソシアネート基を有する化合物を生成させ、次いでポリオールを加えて反応する方法等が挙げられる。
【0030】
前記の1分子中に2個以上のエチレン性不飽和二重結合を有する樹脂(A)の一つであるポリエステル(メタ)アクリレートとは、1分子中に2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する飽和ポリエステル樹脂もしくは不飽和ポリエステル樹脂をいい、飽和ポリエステル樹脂若しくは不飽和ポリエステル樹脂の末端に(メタ)アクリロイル基を有する化合物を反応させたものである。かかる樹脂の数平均分子量としては、好ましくは500〜5000、より好ましくは1000〜5000である。
【0031】
前記飽和ポリエステルは、飽和二塩基酸類と多価アルコール類との縮合反応で得られるものであり、また不飽和ポリエステルはα,β−不飽和二塩基酸を含む二塩基酸類と多価アルコール類との縮合反応で得られるものであり、末端に(メタ)アクリロイル基を有する化合物を導入するための官能基を有している。
【0032】
ここでいう飽和二塩基酸類としては、前記した飽和二塩基酸を挙げることができ、α,β−不飽和二塩基酸としては、前記した不飽和二塩基酸を使用することができる。
また多価アルコール類としては、前記のポリエステルポリオールに使用できる多価アルコールを用いることができる。
【0033】
ポリエステル(メタ)アクリレートに用いる(メタ)アクリロイル基を有する化合物としては、アクリル酸またはメタクリル酸のグリシジルエステル類等が挙げられる。具体的には、グリシジル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0034】
ここで使用する二塩基酸類とは、例えば、フタル酸、無水フタル酸、ハロゲン化無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、テトラヒドロフタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、ヘキサヒドロイソフタル酸、コハク酸、マロン酸、グルタル酸、アジピン酸、セバシン酸、1,12−ドデカンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、2,3−ナフタレンジカルボン酸、2,3−ナフタレンジカルボン酸無水物、4,4’−ビフェニルジカルボン酸、またこれらのジアルキルエステル等を挙げることができる。又、多価アルコール類とは、例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、水素化ビスフェノールA、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ビスフェノールAとプロピレンオキシドまたはエチレンオキシドの付加物、1,2,3,4−テトラヒドロキシブタン、グリセリン、トリメチロールプロパン、1,3−プロパンジオール、1,2−シクロヘキサングリコール、1,3−シクロヘキサングリコール、1,4−シクロヘキサングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、パラキシレングリコール、ビシクロヘキシル−4,4’−ジオール、2,6−デカリングリコール、2,7−デカリングリコール等を挙げることができる。
【0035】
前記重合性単量体を含むアクリル樹脂は、(メタ)アクリル酸エステルを主たる成分とする重合性単量体を重合して得られものであり、未反応の重合性単量体を含む熱可塑性(メタ)アクリル重合体が挙げられる。
かかる重合性単量体としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル等が挙げられる。
【0036】
本発明に使用されるエチレン性不飽和二重結合を有する単量体(B)[以下重合性不飽和単量体(B)という]としては、例えばメタクリル酸メチル(以下MMAという)、アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸n−オクチル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸2−ハイドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ハイドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸β−エトキシエチル、(メタ)アクリル酸2−シアノエチル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリル、ポリカプロラクトン(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルモノ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルモノ(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシルカルビトール(メタ)アクリレート、スチレン等が挙げられる。
【0037】
また上記した重合性不飽和単量体(B)以外に、低臭性の目的で、アルキル基の炭素原子数が1〜4であるヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート及び/又はフェニル基を有する重合性単量体を単独又は2種以上を併用して用いることができる。
アルキル基の炭素原子数が1〜4であるヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートとしては、例えば2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0038】
フェニル基を有する重合性単量体としては、例えばフェニル基を有する分子量180以上のアクリロイル基を有するアクリル系単量体が好ましく用いられ、かかる単量体の具体例としてフェノールエチレンオキサイド(EO)変性アクリレート、ノニルフェニルカルビトールアクリレート、ノニルフェノールEO変性アクリレート、フェノキシプロピルアクリレート、ノニルフェノールPO変性アクリレート、アクリロイルオキシエチルフタレート、フェノールEO変性メタクリレート、ノニルフェニルカルビトールメタクリレート、ノニルフェノールEO変性メタクリレート、フェノキシプロピルメタクリレート、フェノールPO変性メタクリレート、ノニルフェノキシプロピルメタクリレート、ノニルフェノールPO変性メタクリレート、メタクリロイルオキシエチルフタレート等が挙げられる。
【0039】
さらには、重合性不飽和単量体(B)以外に、本発明のラジカル重合性樹脂組成物の硬化物の表面乾燥性を向上させるため、本発明の効果を損なわない範囲で各種の化合物を用いることができる。かかる化合物としては、例えばジシクロペンタジエン、ジシクロデカンまたはトリアジンの如き各種誘導体類、ジシクロペンテニルアクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレート、トリシクロデカニルアクリレート、トリシクロデカニルメタアクリレートまたはトリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌルアクリレート等が挙げられる。
【0040】
本発明に使用するホルムアルデヒド捕捉剤としての一般式(1)で表される化合物(C)及び/又は一般式(2)で表される化合物(D)を用いることにより、ラジカル重合性樹脂組成物をラジカル重合させ硬化させる際、塗膜、成形物の硬化阻害等の問題がなく、効果的にホルムアルデヒド放散量を削減するものである。
【0041】
【化1】

(1)
(式中、R1及びR2は、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、ヒドロキシ基、アミノ基、アルコキシ基、カルボニル基を表す。)
【0042】
【化2】



(式中、R1及びR2は、アルキル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基を表す。)

一般式(1)で表される化合物(C)としては、例えばアセチルアセトン、N,N−ジメチルアセトアセテート、メチルアセトアセテート、エチルアセトアセテート、アセトアセトアニリド等が挙げられる。これらのうち、分子中にエチレン性不飽和結合を有するアセトアセトキシエチルメタクリレートが好ましい。
【0043】
また一般式(2)で表される化合物(D)としては、例えばアセチルアセトンパーオキサイド、メチルアセトアセテートパーオキサイド等が挙げられる。これらのうち、アセチルアセトンパーオキサイドが速硬化の点で好ましい。
【0044】
上記した1分子中に2個以上のエチレン性不飽和二重結合を有する樹脂(A)と、エチレン性不飽和二重結合を有する単量体(B)と一般式(1)で表される化合物(C)及び/又は一般式(2)で表される化合物(D)から成るラジカル重合性樹脂組成物には、通常硬化剤、すなわちラジカル重合開始剤、及び硬化促進剤、すなわちラジカル重合促進剤が添加される。
【0045】
かかる硬化剤としては、熱硬化剤や光硬化剤が挙げられる。熱硬化剤としては、有機過酸化物が挙げられ、例えばジアシルパーオキサイド系、パーオキシエステル系、ハイドロパーオキサイド系、ジアルキルパーオキサイド系、ケトンパーオキサイド系、パーオキシケタール系、アルキルパーエステル系、パーカーボネート系等、公知公用のものが挙げられる。熱硬化剤の添加量は、本発明の目的を達成することのできる範囲であれば特に限定されるものではないが、好ましくは本発明に用いられる樹脂の合計量100重量部に対して0.5〜5重量部であり、かかる範囲で使用することで可使時間、物性等の優れた樹脂組成物を得ることができる。
【0046】
かかる光硬化剤としては、例としてベンゾインアルキルエーテルのようなベンゾインエーテル系、ベンゾフェノン、ベンジル、メチルオルソベンゾイルベンゾエートなどのベンゾフェノン系、ベンジルジメチルケタール、2,2−ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、4−イソプロピル−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、1,1−ジクロロアセトフェノンなどのアセトフェノン系、2−クロロチオキサントン、2−メチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントンなどのチオキサントン系等が挙げられる。光硬化剤の添加量は、好ましくは本発明に用いられる樹脂の合計量100重量部に対して、0.1〜3重量部である。
【0047】
また、硬化促進剤としては、例えばナフテン酸コバルト、オクチル酸コバルト、オクチル酸亜鉛、オクチル酸バナジウム、ナフテン酸銅、ナフテン酸バリウム等金属石鹸類、バナジウムアセチルアセテート、コバルトアセチルアセテート、鉄アセチルアセトネート等の金属キレート類、アニリン、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジエチルアニリン、p−トルイジン、N,N−ジメチル−p−トルイジン、N,N−ビス(2-ヒドロキシエチル)−p−トルイジン、4-(N,N−ジメチルアミノ)ベンズアルデヒド、4−[N,N−ビス(2-ヒドロキシエチル)アミノ]ベンズアルデヒド、4−(N−メチル−N−ヒドロキシエチルアミノ)ベンズアルデヒド、N,N−ビス(2−ヒドロキシプロピル)−p−トルイジン、N−エチル−m−トルイジン、トリエタノールアミン、m−トルイジン、ジエチレントリアミン、ピリジン、フェニリモルホリン、ピペリジン、N,N−ビス(ヒドロキシエチル)アニリン、ジエタノールアニリン等のN,N−置換アニリン、N,N−置換−p−トルイジン、4-(N,N−置換アミノ)ベンズアルデヒド等のアミン類が挙げられる。これらの硬化促進剤のうち、アミン類、金属石鹸系類が好ましい。これらの硬化促進剤は、単独又は2種以上の組み合わせで使用しても良い。またこれらの硬化促進剤は、予め樹脂に添加しておいても良いし、使用時に添加しても良い。硬化促進剤の添加量は、本発明の目的を達成することのできる範囲であれば特に限定されるものではないが、好ましくは本発明に用いられる樹脂の合計量100重量部に対して0.1〜5重量部である。
【0048】
さらに硬化速度を調整するため、重合禁止剤などを使用することができる。
重合禁止剤としては、例えばトリハイドロベンゼン、トルハイドロキノン、14−ナフトキノン、パラベンゾキノン、ハイドロキノン、ベンゾキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、p−tert−ブチルカテコール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール等を挙げることができる。重合禁止剤の添加量は、本発明に用いられる樹脂に対して10〜1000ppm添加するのが好ましく、50〜200ppm添加するのがさらに好ましい。かかる範囲で使用することで貯蔵安定性、作業性、強度発現性の優れた樹脂組成物を得ることができる。
【0049】
さらに、本発明のラジカル重合性樹脂組成物には、各種添加剤、例えば、充填剤、紫外線吸収剤、顔料、増粘剤、低収縮化剤、老化防止剤、可塑剤、骨材、難燃剤、安定剤、繊維強化材等を添加することができる。
【0050】
かかる充填剤としては、例えば水硬性ケイ酸塩材料、炭酸カルシウム粉、クレー、アルミナ粉、硅石粉、タルク、硫酸バリウム、シリカパウダー、ガラス粉、ガラスビーズ、マイカ、水酸化アルミニウム、セルロース系、硅砂、川砂、寒水石、大理石屑、砕石等が挙げられる。これらのうち、硬化時の半透明性を考慮すると、好ましくは水酸化アルミニウム、ガラス粉および炭酸カルシウムである。
【0051】
繊維強化材としては、例えばガラス繊維、アミド、アラニド、ビニロン、ポリエステル、フェノール等の有機繊維、カーボン繊維、金属繊維、セラミック繊維あるいはこれらを組み合わせて用いられる。施工性、経済性を考慮した場合、好ましくはガラス繊維および有機繊維である。また、繊維の形態は平織り、朱子織り、不織布およびマット状等が挙げられる。
【0052】
上記した本発明のラジカル重合性樹脂組成物の用途としては、例えば床材、塗料、壁面被覆材、道路マーキング材、注入材、シール材、注型品、積層品、接着剤、ライニング材、波平板等の土木建築材料、被覆材、注形品、積層品、封止材、波板、化粧板、電気絶縁用基板、光通信ガラスファイバー用被覆材、生物医学材料、樹脂カプセルアンカー用材料等が挙げられる。
【実施例】
【0053】
以下本発明を実施例によって更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。また、本文に「部」とあるのは、重量部を示す。
【0054】
[参考例1]エポキシメタクリレート樹脂の合成
温度計、攪拌機、ガス導入口、及び還流冷却器を備えた5リットルの四つ口フラスコに、エピクロン830[大日本インキ化学工業(株)製エポキシ樹脂:エピクロルヒドリンとビスフェノールAの反応物:数平均分子量344]2970部、メタクリル酸1456部、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール1.55部、トリエチルアミン13.3部を仕込み、窒素/空気(流量比1/1)混合気流下90℃まで昇温し、2時間反応させた。次いで、反応温度を105℃まで昇温させ、30時間反応を続け、酸価8.87、エポキシ当量23900の2個のメタクリル基含有エポキシメタクリレート樹脂を得た。この樹脂を以下「EPMA」という。
【0055】
[参考例2]ウレタンメタクリレート樹脂の合成
温度計、攪拌機、不活性ガス導入口、及び還流冷却器を備えた5リットルの四つ口フラスコに、ポリプロピレングリコール(数平均分子量399.3)1597部、トリレンジイソシアネート1392部を仕込み、窒素雰囲気中80℃まで昇温し、2.5時間反応させ、NCO当量370になったところで、50℃まで冷却した後、窒素/空気(流量比1/1)混合気流下でトルハイドロキノン0.305部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート1100部を加え、90℃まで再度昇温させた。3時間反応させ、残存NCO量0.0644%の2個のメタクリル基含有ウレタンメタクリレート樹脂を得た。この樹脂を以下「UMA」という。
【0056】
[参考例3]空乾性を有する不飽和ポリエステル樹脂の合成
温度計、攪拌機、不活性ガス導入口、及び還流冷却器を備えた2リットルの四つ口フラスコに、ジエチレングリコール576部、無水フタル酸285部、無水マレイン酸81部、ピペリレン・無水マレイン酸付加物457部を公知の条件で加熱脱水縮合させて酸価10、空気乾燥性付与構成成分の含有量24モル%の空気乾燥性を有する不飽和ポリエステル樹脂を得た。この樹脂を以下「空乾性UPE」という。
【0057】
[参考例4]ポリエステルメタクリレートの合成
温度計、攪拌機、ガス導入口、及び還流冷却器を備えた2リットルの四つ口フラスコに、トリエチレングリコール465部、ジエチレングリコール175部、無水フタル酸740部を仕込み、窒素雰囲気中205℃まで昇温し12時間反応させ、ソリッド酸価27.4になったところで100℃まで冷却した。これにグリシジルメタクリレート87.0部を加え、130℃で1.5時間反応させて、ソリッド酸価0.80のものを得た。この重合体を以下「PEMA」とする。
【0058】
実施例1〜4及び比較例1〜7
化合物(C)、化合物(D)、重合性不飽和樹脂(A)、不飽和単量体(B)、硬化剤及び硬化促進剤を表−1、表−2及び表−3のように配合し、ラジカル重合性樹脂組成物を作製した。
このラジカル重合性樹脂組成物について、硬化性、ホルムアルデヒド放散量及び硬化塗膜の透明性を測定した。測定方法及び評価基準は以下のとおりである。この結果は表−1、表−2及び表−3に示す。
【0059】
<硬化性>
硬化性は、ゲルタイムと塗膜乾燥性により評価した。
ゲルタイムは、容量100mlのデスカップに各実施例及び比較例で得られたラジカル重合性樹脂を50g計量し、8%オクチル酸コバルトもしくは6%ナフテン酸コバルトを添加して所定温度に調整した後、カヤメックL[メチルエチルケトンパーオキサイド(化薬アクゾ製)]もしくはカドックスBCH−50[ベンゾイルパーオキサイド(化薬アクゾ製)]を混合添加した。これを25℃の恒温槽に浸漬し、ゲルが発生して糸切れ状態になるまでの時間をゲルタイムとした。
塗膜乾燥性は、ラジカル重合性樹脂、8%オクチル酸コバルトもしくは6%ナフテン酸コバルト、カヤメックLもしくはカドックスBCH−50を環境試験室にて、23℃に調整した後、混合した。混合した樹脂組成物をスレート板上に、厚み0.25mmのアプリケーターで塗布した。表面状態を指触にて確認し、指に樹脂が着かなくなるまでの時間を塗膜乾燥性とした。
【0060】
<ホルムアルデヒド放散量>
温度23℃、湿度50%の環境試験室内(4m×4m×2m)で、150mm×150mmのアルミニウム板2枚のそれぞれに、各実施例及び比較例で得られたラジカル重合性樹脂組成物を刷毛にて約1.0kg/m2の厚さになるように塗布し、試験片とした。
この試験片を用い、JIS K 5601−4−1デシケーター法により測定した。
【0061】
<硬化塗膜の透明性>
容量1000mlのデスカップに各実施例及び比較例で得られたラジカル重合性樹脂を250g計量し、8%オクチル酸コバルトもしくは6%ナフテン酸コバルトを添加後、カヤメックLもしくはカドックスBCH−50を混合添加した。これを3mm厚に注型し、試験片を作製した。
硬化塗膜の透明性は、目視によって行い、透明なものは、○とし、不透明もしくは濁りのあるものは、×とした。

















【0062】
【表1】

【0063】
【表2】














【0064】
【表3】

* ;尿素系のホルムアルデヒド捕捉剤
**;ヒドラジン系のホルムアルデヒド捕捉剤

【特許請求の範囲】
【請求項1】
エポキシメタクリレート樹脂又はポリエステルメタクリレート樹脂と、空乾性を有する不飽和ポリエステル樹脂とを含む1分子中に2個以上のエチレン性不飽和二重結合を有する樹脂(A)と、エチレン性不飽和二重結合を有する単量体(B)と、ホルムアルデヒド捕捉剤(C)としてアセトアセトキシエチルメタクリレート、アセチルアセトンのいずれかを含有し、硬化促進剤を0.5〜1重量部含有してなる被覆材用ラジカル重合性樹脂組成物。

【公開番号】特開2009−68016(P2009−68016A)
【公開日】平成21年4月2日(2009.4.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−278157(P2008−278157)
【出願日】平成20年10月29日(2008.10.29)
【分割の表示】特願2003−182575(P2003−182575)の分割
【原出願日】平成15年6月26日(2003.6.26)
【出願人】(000002886)DIC株式会社 (2,597)
【Fターム(参考)】