説明

ラテライト鉱石の促進酸浸出方法

本発明は、含ニッケルラテライト鉱石からニッケルおよびコバルトを回収する方法であって、(a)含ニッケルラテライト鉱石を提供し、かつその鉱石をその低マグネシウム褐鉄鉱部分、および高マグネシウムサプロライト部分に選別するステップと、(b)一次高圧浸出ステップにおいて褐鉄鉱部分を酸溶液中で処理して、一次浸出スラリーを生成させるステップと、(c)一次浸出スラリーにサプロライト部分を添加して、針鉄鉱および/または赤鉄鉱としての鉄の沈殿を開始させる一方、同時に鉄の沈殿からさらなる酸を放出して、二次常圧浸出ステップを遂行し、二次浸出スラリーを生成させるステップとを含む方法であり、この場合鉱石スラリーおよび/または酸溶液を調製するのに使用されるすべての水が、ジャロサイト形成を実質的に防止するイオン組成物を有する方法を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、含ニッケルラテライト鉱石の「褐鉄鉱」部分および「サプロライト」部分を共に逐次的な形で湿式製錬処理することにより鉱石から浸出させて、ニッケルおよびコバルトを共に回収する方法に関する。特に本発明は、ジャロサイトとして鉄が沈殿することを実質的に防止する媒質中において、ラテライトの褐鉄鉱鉱石部分の高圧酸浸出を、鉱石のサプロライト部分の常圧酸浸出と組み合わせる方法であって、またニッケルおよびコバルトを回収する一方、鉄を、固体の針鉄鉱および/または赤鉄鉱として廃棄する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ラテライト鉱体は酸化鉱石であり、またラテライト鉱体は一般に、褐鉄鉱上部層(鉱石プロファイルの)とサプロライト下部層とからなる。地質学的研究により、褐鉄鉱上部層中の主なニッケル含有鉱物は低マグネシウム含量褐鉄鉱であり、また主なコバルト鉱物はアスボランであることが示されている。下部サプロライト層中の主なニッケル含有鉱物は、高マグネシウム含有種である蛇紋石、緑泥石、スメクタイトおよびノントロナイトである。サプロライト層のコバルト含量は無視できる。一般に上部および下部ラテライト鉱石層間に明確な境界が存在しない点に、また場合によって中間層がしばしば遷移帯(transition zone)と呼ばれる点に注目しなければならない。
【0003】
ラテライト鉱体の賢明な、費用対効果の大きい処理を確立するためには、環境に被害を及ぼす物質を廃棄することなく、簡素な単一方法として金属有価物を最大限に回収する形で、ニッケルおよびコバルトを含有するすべての鉱物タイプを処理すべきである。この点において、環境問題に関して主に考慮すべきことは、廃棄される鉱石尾鉱に含有される鉄化合物の性質である。費用対効果の大きい、高い金属回収性に関して主に考慮すべきことは、浸出過程において使用される酸の量、したがって費用である。
【0004】
オートクレーブ内における加圧処理か、または常圧および高温における浸出かのいずれかによるラテライト鉱石固体の酸浸出によって、酸性排出物がもたらされ、金属有価物を回収することができるまでにこれを部分的に中和しなければならない。オートクレーブ温浸に用いられる高温、通常およそ250℃〜275℃において、重硫酸塩イオン(HSO4)および単一プロトン(H)が生成するため金属を溶解する酸消費量は2倍または3倍となる。これを、下記の式に例示している:
MeO+2H2SO4→Me(HSO4)2+H2O
Me2O3+6H2SO4→2Me(HSO4)3+3H2O
【0005】
スラリーを冷却すると重硫酸塩の硫酸塩イオンへの逆反応が起こって、さらなるプロトンを放出し、したがって冷却されたスラリーは不可避的に過剰の酸を含有し、それが中和されなければならない。
【0006】
米国特許第4548794号(Californian Nickel Corporation)は、褐鉄鉱を加圧浸出した材料の酸性度を中和するための、鉱石のサプロライト部分の使用を記載している。しかし中和温度が高く、またニッケルおよびコバルト回収率が低かった。
【0007】
米国特許第6379636号(BHP-Billiton)は、褐鉄鉱の加圧酸浸出に続くサプロライトの常圧浸出を含む方法であって、選択されたアルカリ金属イオンと結合させたオートクレーブ排出スラリーを使用して、ジャロサイトM(Fe3(SO4)2(OH)6)(ここで、M=Na、K、またはNH4)を生成させ、その形態で鉄が尾鉱ダムに排出される方法を記載している。
【0008】
しかし、1モルの第二鉄を溶解させるのに要する1.5モルの硫酸に対して、ジャロサイトが沈殿する間に、サプロライト部分からの浸出を助ける硫酸が1モルしか放出されないことが知られているように、ジャロサイトとして鉄が放出されると、結果的に高い酸消費量につながる。ジャロサイトは安定な化合物ではなく、それが風化されるとゆっくり酸を放出し、この酸が負の環境的影響を有する恐れがある。
【0009】
米国特許第6391089号(Curlook)は、酸性オートクレーブ排出溶液が鉱石供給物調製段階に再循環され、こうして酸消費量の著しい低減をもたらした浸出方法を記載している。しかし、溶解されたマグネシウムが再循環される点と、オートクレーブ浸出温度において重硫酸マグネシウムMg(HSO4)2が形成するために過剰の硫酸が必要とされる点とに関する厄介な問題が存在する。
【特許文献1】米国特許第4,548,794号
【特許文献2】米国特許第6,379,636号
【特許文献3】米国特許第6,391,089号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
したがって、消費される酸1モル当り高い金属回収率を全鉱体から得る利益と、環境的に許容できる固体廃棄物を排出する利益とを組み合わせている方法が、最も望ましいものである。
【0011】
本発明は、従来技術に関連した問題点を克服する、または最小限とする方法を提供することを目的とする。
【0012】
本明細書において、資料、行動、材料、装置、物品などについての考察は、単に本発明の文脈を提供する目的で含まれている。任意のまたはすべてのこれらの事柄は、本出願の優先日以前に存在していたために従来技術基盤の一部を構成し、または本発明に関連する分野における共通の一般知識であったと暗示されまたは意味されるものではない。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は、含ニッケルラテライト鉱石の褐鉄鉱部分およびサプロライト部分を共に順次的な形で湿式製錬処理することにより鉱石から浸出させて、ニッケルおよびコバルトを回収する方法であって、その一方で鉄を、針鉄鉱、赤鉄鉱、および/または任意の他の形態の低硫酸塩鉄酸化物もしくは水酸化物のいずれかとして廃棄する方法に関する。
【0014】
本発明における方法の一部を構成するスラリーおよび/または酸溶液を形成するのに使用するすべての水または他の媒質は、ジャロサイトとして鉄が沈殿することを実質的に防止するイオン組成物を有する。すなわち、本方法で使用される水は、ナトリウムイオン、カリウムイオン、およびアンモニアイオンを実質的に含まないイオン組成物を有するべきである。特に、ジャロサイトの成分であるのがこれらのイオンである。このようなイオンが存在しないことにより、ジャロサイト生成が防止され、針鉄鉱および/または赤鉄鉱としての鉄の沈殿を導く。便宜上、本発明者らは針鉄鉱および/または赤鉄鉱としての鉄の廃棄について、本明細書においてまた特許請求の範囲において言及しているが、この鉄は、1種または複数の他の形態の低硫酸塩鉄酸化物もしくは水酸化物として廃棄できる。
【0015】
したがって、本発明は、含ニッケルラテライト鉱石からニッケルおよびコバルトを回収する方法であって、
(a)含ニッケルラテライト鉱石を提供し、かつその鉱石をその低マグネシウム褐鉄鉱部分、および高マグネシウムサプロライト部分に選別するステップと、
(b)一次高圧浸出ステップにおいて褐鉄鉱部分を酸で処理して、一次浸出スラリーを生成させるステップと、
(c)一次浸出スラリーにサプロライト部分を添加して、針鉄鉱および/または赤鉄鉱としての鉄の沈殿を開始させる一方、同時に鉄の沈殿からさらなる酸を放出して、二次常圧浸出ステップを遂行し、二次浸出スラリーを生成させるステップと、
を含み、鉱石スラリーおよび/または酸溶液を調製するのに使用されるすべての水が、ジャロサイト形成を実質的に防止するイオン組成物を有する方法に属する。
【0016】
本発明の方法で処理される褐鉄鉱およびサプロライト鉱石部分は共に、浸出工程にかける前に水と混ぜ合わせることにより、スラリーとして最初に調製するのが最も好ましい。褐鉄鉱およびサプロライト部分スラリーの両方の固体含量は、20重量%〜40重量%の間にあることが好ましい。浸出ステップ向けのすべての鉱石スラリーおよび酸溶液は、低レベルのアルカリ金属イオン、ナトリウム、カリウムおよびアンモニアを含有する水で調製する。微小レベルのナトリウム、カリウムおよびアンモニアイオンが許容できるが、ジャロサイトとしての鉄の沈殿を防止するように、あるいは最低、ジャロサイトとしてほんのわずかなレベルの沈殿でしかないように、存在レベルは十分に低くすべきである。ナトリウムイオン、カリウムイオン、またはアンモニアイオンのいずれかが、ジャロサイトの成分となる。
【0017】
サプロライト部分は、一次浸出スラリーに直接添加できるか、あるいはサプロライト部分を硫酸と一緒に常圧浸出にかけることによる予備浸出ステップを受けることができるかのいずれかである。得られた予備浸出スラリーは、次いで一次浸出スラリーと混ぜ合わせて、二次常圧浸出ステップ、ならびに針鉄鉱および/または赤鉄鉱としての鉄の沈殿を開始させる。任意の遷移帯ラテライト鉱石材料は、一次加圧浸出ステップの褐鉄鉱部分と共に処理できるか、サプロライト部分と共に処理できるか、あるいは実際に別個に浸出し、得られた浸出スラリーを一次浸出スラリーと混ぜ合わせ得るかのいずれかである。
【0018】
本方法がまた、
(d)二次常圧浸出スラリーを部分的に中和してpHをおよそ1.5〜2.5まで上げ、針鉄鉱および/または赤鉄鉱としての鉄の沈殿を実質的に完了させるステップ、および、
(e)pHをおよそ2.5〜4.5まで上げて、他の不純物を沈殿させるステップ、
も含むことが最も好ましい。
【0019】
次いで、二次浸出スラリーから既成の技術によりニッケルおよびコバルトを回収できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
本浸出方法は、一次浸出スラリーを生成させる一次加圧浸出過程において、ラテライトまたは酸化鉱石の褐鉄鉱部分スラリーを加圧酸浸出させることから開始される。このステップは、温度230℃〜270℃、および圧力40〜50バールにおいてオートクレーブ内で行われることが好ましい。使用される酸は、濃硫酸が好ましい。
【0021】
この浸出ステップ用のすべての鉱石スラリーおよび酸溶液は、低レベルのアルカリ金属イオン、ナトリウム、カリウム、およびアンモニアを含有する水で調製する。微小レベルのナトリウム、カリウム、およびアンモニアイオンが許容できるが、ジャロサイトとしての鉄の沈殿を防止するように、あるいは最低、ジャロサイトとしてほんのわずかなレベルの沈殿でしかないように、存在レベルは十分に低くすべきである。
【0022】
褐鉄鉱部分それ自体は、一般に15%以上の鉄、および6%以下のマグネシウムを含有し、本明細書において低マグネシウム含量褐鉄鉱部分とも呼んでいる。世界中にわたる主要なラテライトニッケル鉱床は、鉄が15%〜40%の範囲にある鉄含量を有する褐鉄鉱成分を有し、また針鉄鉱、赤鉄鉱、ノントロナイト、および緑泥石などの鉱物を含む。
【0023】
一次加圧酸浸出ステップの後には、一般に、二次常圧酸浸出ステップにおけるサプロライト部分の浸出が続く。サプロライト部分は、一般に25%以下の鉄、および6%以上のマグネシウムを含有する。これを、本明細書において高マグネシウム含量部分とも呼ぶ。サプロライト部分は最初にスラリーとして形成して、一次加圧浸出ステップからの一次浸出スラリーに直接添加でき、あるいは酸を添加することにより、予備常圧浸出ステップにかけて、予備浸出スラリーを生成することができる。次いでこの予備浸出スラリーを、一次浸出スラリーと混ぜ合わせる。ジャロサイト生成をもたらさない二酸化硫黄ガスの、または亜硫酸リチウム溶液などの亜硫酸塩/重亜硫酸塩溶液の添加によって、酸化/還元電位(ORP)を制御することが好ましい。
【0024】
一次浸出スラリーへのサプロライト部分かまたは予備浸出スラリーかのいずれかの添加によって針鉄鉱および/または赤鉄鉱としての鉄の沈殿が開始され、それは同時に、鉄が沈殿する結果としてより高濃度の酸を放出させる。これにより、二次常圧浸出ステップが開始され、二次浸出スラリーが生成される。二次常圧浸出ステップは、高温で、好ましくは約80℃〜105℃の範囲で行われる。褐鉄鉱部分の一次加圧酸浸出のオートクレーブから排出された酸は、サプロライト部分の二次常圧浸出を助けるためにも使用される。
【0025】
一実施形態において、サプロライト部分を一次浸出スラリーに直接添加して、針鉄鉱および/または赤鉄鉱としての鉄の沈殿を開始させる。鉄の沈殿により同時に酸が放出され、それが二次常圧浸出過程を開始するのを助ける。この段階で、鉄が沈殿される間に形成する酸を補うため追加の硫酸を添加してもよい。
【0026】
さらなる実施形態において、サプロライト部分は、一次浸出スラリーに添加する前に予備常圧浸出にかけることができる。次いで、サプロライト部分を別個に浸出させることから生成される予備スラリーを一次浸出スラリーと混ぜ合わせて、それにより、二次浸出ステップの常圧浸出条件下で鉄の沈殿を開始させることができる。
【0027】
サプロライト部分を一次浸出スラリーと混ぜ合わせると直ぐに、サプロライト部分の常圧浸出により、赤鉄鉱および/または針鉄鉱としての鉄の沈殿が開始され、そして廃棄される。鉱石スラリーおよび酸溶液を調製するのに使用した水中に低レベルのナトリウム、カリウム、およびアンモニアイオンしか存在しないので、廃棄される鉄は、実質的にジャロサイトを含まないであろう。鉄の沈殿によって放出される酸は、全鉱体からのサプロライト部分の浸出と、ニッケルおよびコバルトの回収とを遂行するため、オートクレーブ排出物中に存在する遊離酸、および追加の添加酸(存在する場合)と混ぜ合わされる。
【0028】
最終的に廃棄される尾鉱固体は、針鉄鉱および/または赤鉄鉱として鉄を含有しており、許容できる環境排出物である。この系には添加されたアルカリ金属イオンも、または添加されたアンモニウム化学種も実質的に存在せず、したがって存在する第二鉄イオンによりジャロサイトが形成される可能性は排除される。
【0029】
加圧浸出からのオートクレーブ排出物は、高い遊離酸性度を含み、一実施形態において大気圧、およびその酸の沸点未満の温度でサプロライト部分と接触する。すなわち、オートクレーブ排出物の温度は約80℃〜105℃である。追加の硫酸を添加できる。pH範囲約1.5〜2.5、および酸性度0〜10g/l H2SO4において、サプロライトから溶解した第二鉄イオン、およびオートクレーブ排出スラリー中に残留している残留第二鉄イオンは赤鉄鉱および/または針鉄鉱として沈殿される。この沈殿の間に放出される酸はその場で使用されて、サプロライトをより多く浸出させる。形成した赤鉄鉱および/または針鉄鉱は、新たな濃縮「種」材料の供給源として使用されて、大気圧および約80℃〜105℃の温度範囲において赤鉄鉱および/または針鉄鉱の沈殿を促進させる。赤鉄鉱および/または針鉄鉱が急速に沈殿することにより、必要な容器の大きさ、および運転費が節減される。
【0030】
二次浸出ステップから得られた二次浸出スラリーは、塩基の添加により部分的に中和されることが好ましく、この塩基は、pHをおよそ1.5〜2.5まで上げるために通常炭酸カルシウムもしくは水酸化カルシウムスラリー、または炭酸マグネシウムもしくは酸化マグネシウムスラリーから選択できる。このpHで、針鉄鉱および/または赤鉄鉱としての鉄の沈殿が実質的に完了する。pHをおよそ2.5〜4.5までさらに上げることにより、クロム、銅、およびアルミニウムなどのさらなる不純物も沈殿できる。二次浸出スラリーのpHを上げるのに使用するスラリーは、ジャロサイト生成を防止するため、低レベルのアルカリ金属イオン、ナトリウム、カリウム、およびアンモニアを有する水で調製する。
【0031】
全鉱石がある含量の、中間レベルのマグネシウム含量を含む遷移帯鉱石を有する可能性もある。一般に、鉱体において褐鉄鉱部分とサプロライト部分との間に見出される遷移帯は、約5%〜7%のマグネシウム含量を有するであろう。この中間マグネシウム含量鉱石は、褐鉄鉱またはサプロライト部分のいずれかと共に処理できる。すなわちこの鉱石は、褐鉄鉱部分と共にオートクレーブ内の最初の加圧浸出にかけることができ、あるいは一次浸出スラリーに直接添加するか、またはサプロライト部分と共に予備常圧浸出ステップにかけるかのいずれかによって、サプロライト部分と共に処理できる。さらなる実施形態において、この中間マグネシウム含量部分は大気圧条件下において別個に浸出させ、得られた浸出スラリーを二次浸出ステップにおいて一次浸出スラリーに混ぜ合わせてもよい。
【0032】
本発明の最も好ましい形態において、プロセス中にラテライトまたは酸化鉱石からニッケルおよびコバルトが回収され、それによって溶解された鉄が針鉄鉱および/または赤鉄鉱として沈殿して、本浸出方法向けに高レベルの利用可能な酸が得られる。溶解したニッケルおよびコバルトを含有する二次浸出スラリーは、既成の固/液分離技術に続いて、さらなる液体の処理にかけられて、ニッケルおよびコバルトを回収できる。針鉄鉱および/または赤鉄鉱の形態における固体の鉄は、廃棄される。
【0033】
針鉄鉱および/または赤鉄鉱として鉄を廃棄すると、実質的にジャロサイトを含まないことにより、それぞれが比較的安定な化合物であり、したがってそれが風化される場合の酸の放出が減りまたはなくなるので、環境上の利益がもたらされる。さらに、利用可能なレベルの酸がその場で生成され、酸を添加する必要性が低減されて、経済的利益がもたらされる。
【0034】
図1から図5は、本発明の方法の好ましいフローシートを示す図である。図面は本発明の好ましい実施形態を例示するものであり、本発明の範囲がそれらに限定されると考えるべきではないことを理解されたい。
【0035】
それぞれの図において、最初に鉱石全体を鉱石選別にかけて、低マグネシウム含量ラテライト鉱石(褐鉄鉱)を高マグネシウム含量鉱石(サプロライト)から分離する。これは一般に選択的採鉱、または採鉱後分級によって達成される。一般に褐鉄鉱部分とサプロライト部分の間の遷移帯に見出される中間マグネシウム含量鉱石は、例示しているように褐鉄鉱部分またはサプロライト部分のいずれかと共に処理でき、あるいは別個に処理できる。各図において、この鉱石は「中間Mgラテライト」として図示している。
【0036】
やはりそれぞれの図において、浸出工程に使用されるすべてのスラリーおよび酸溶液は、低レベルのアルカリ金属イオンを含有する水を使用して調製している。
【0037】
図1では、加圧浸出段階(5)において低Mgラテライト部分(褐鉄鉱)(1)を、およそ250℃および圧力45バールで中間Mgラテライト(7)と共に硫酸(3)で処理する。鉱石の高Mgラテライト部分(9)(サプロライト)は、予備常圧浸出(11)において酸の沸点未満の温度で硫酸(3)により処理する。この浸出ステップの温度は約80℃〜105℃が好ましい。添加される酸の量は、予め測定されたサプロライトの性質、および処理される褐鉄鉱対サプロライトの所望比率から計算している。この実施形態のこの特徴により、高い金属回収率を維持しながら、処理される褐鉄鉱およびサプロライトの比率を変化させることが可能になる。二次段階常圧浸出ステップ(17)では、高Mgサプロライト常圧浸出スラリー(13)を、加圧浸出段階のオートクレーブ排出物(15)に添加する。
【0038】
二次浸出ステップには、同時的な、サプロライトの追加的浸出と、針鉄鉱および/または赤鉄鉱としての鉄の沈殿とが含まれる。サプロライト浸出スラリーを導入すると、針鉄鉱および/または赤鉄鉱としての鉄の沈殿が通常起こり、より多く酸を放出してさらなる浸出を助けるであろう。サプロライトは一般に針鉄鉱としていくらかの鉄を含有し、それが反応を促進する「種」材料として機能するが、反応をさらに促進するため、より高濃度の針鉄鉱および/または赤鉄鉱を含有する「種」を添加して、沈殿過程を助け、また浸出を増大させることができる。
【0039】
二次浸出の過程が完了したと思われる場合、スラリーの古典的な固/液分離を達成でき(21)、それに続いて、さらなるリカー処理の後ニッケルおよびコバルトの回収(23)を、また十分にpH調節した後、廃石(19)への針鉄鉱および/または赤鉄鉱の廃棄を達成できる。
【0040】
図2において記述している第2の実施形態では、加圧浸出ステージ(5)において低Mg褐鉄鉱部分(1)を、中間Mgラテライト部分(7)と共におよそ250℃および圧力45バールで硫酸(3)により処理する。常圧浸出ステップ(16)において、鉱石の高Mg部分(9)を、オートクレーブ排出スラリーに直接添加する。必要な場合、第2の浸出段階に追加の硫酸(3)を添加できる。
【0041】
常圧浸出段階(16)には、同時的な、サプロライトの浸出と、針鉄鉱および/または赤鉄鉱としての鉄の沈殿とが含まれる。一次浸出スラリーに添加する高Mgサプロライト鉱石の用量は、一次加圧浸出ステップから残留している遊離酸、針鉄鉱および/または赤鉄鉱として鉄が沈殿する間に放出される酸、ならびにNi、Co、Fe、Mn、Mgおよび他のイオンの所与の実収率における高Mgサプロライト部分の酸消費量によって決まる。
【0042】
常圧浸出の過程が完了したと思われる場合、スラリーの古典的な固/液分離を達成でき(21)、それに続いて、さらなるリカー処理の後ニッケルおよびコバルトの回収(23)を、また十分にpH調節した後、尾鉱への針鉄鉱および/または赤鉄鉱の廃棄(19)を達成できる。
【0043】
図3は、図2について記述している方法の変形形態であり、低Mg褐鉄鉱部分(1)だけが加圧酸浸出(4)にかけられ、一方鉱石の中間Mgラテライト(7)部分と、高Mgサプロライト(9)部分とが直接、二次浸出段階(18)に行くことが可能である。二次浸出段階に直接、さらなる硫酸(3)を添加できる。
【0044】
図4はさらなる修正形態であり、この場合鉱石の低Mg褐鉄鉱部分(1)が加圧酸浸出(4)にかけられるが、一方中間Mg含量鉱石は、沸点未満の温度(80℃〜105℃)の酸(3)で予備常圧浸出(6)にかけられる。高Mgサプロライト部分(9)は、高圧浸出スラリー、および中間Mgラテライト鉱石の予備常圧浸出からのスラリーと組み合わせて、二次常圧浸出過程(20)に向けられる。
【0045】
図5は、低Mg褐鉄鉱部分(1)が、オートクレーブ内で硫酸(3)の添加に続いて高圧酸浸出(4)にかけられるが、一方中間Mgラテライト(7)部分および高Mgサプロライト(9)部分の両方が高温で硫酸(3)により予備常圧浸出(12)に処理される方法の概略を示す。高圧および常圧浸出からの排出物は、二次常圧浸出(24)において混ぜ合わされる。溶液中のニッケルおよびコバルトは、スラリーの固/液分離(21)に続く液体のさらなる処理(23)、ならびに固体の形の針鉄鉱および/または赤鉄鉱として鉄を除去することによって回収している。
【0046】
(実施例)
(実施例1:鉱石処理、化学分析、および鉱物学的調査)
3種類の褐鉄鉱鉱石試料は水道水中で2時間撹拌し、1mm篩にかけた。大きすぎる材料を、低Na、K、およびNH4イオンの水と共にロッドミル内で1mm未満まで微粉砕した。2種類のサプロライト試料は、低Na、K、およびNH4イオンの水と共にロッドミル内でP80<75μmおよびP100<650μmまで微粉砕した。褐鉄鉱およびサプロライトのスラリーを、それぞれ固体濃度30重量%および25重量%に調整した。鉱石のSGおよび実PSD(粒度分布)をMalvern Instrumentにより測定した。それらを表1に示している。
【0047】
【表1】

【0048】
鉱石試料の化学分析結果を表2に掲げている。
【0049】
【表2】

【0050】
鉱石試料の鉱物学的調査の結果を、表3に簡潔に要約している。
【0051】
【表3】

【0052】
(実施例2:逐次的な4.9%のMgを含有する褐鉄鉱1の加圧浸出とサプロライト2の常圧浸出)
914gの30.3重量%褐鉄鉱1スラリー(実施例1に示した)と、118gの98%H2SO4とを2リットルのチタン製オートクレーブに加えた。撹拌したオートクレーブ内において、加圧浸出を250℃および48バールで1時間(加熱立上げ時間を除く)継続した。同時に、1101gの25.2重量%サプロライト2スラリー(実施例1に示した)と、159gの98%H2SO4とを3リットルの撹拌しているガラス製反応器内で混ぜ合わせ、95°〜104℃および大気圧で30分間浸出させた。酸を添加する前にサプロライトを60℃まで加熱した。褐鉄鉱の加圧浸出、およびサプロライトの常圧浸出両方の最終溶液酸性度は、それぞれ38.3g/Lおよび15.7g/Lであった。加圧浸出スラリーがまだ熱い(〜90℃)間にガラス製反応器中に移し、サプロライト浸出スラリーと混合して、常圧浸出および鉄沈殿を温度95°〜104℃でさらに9.5時間継続した。ジャロサイト生成の原因とならない重硫酸リチウム溶液を添加することにより、ORPを523〜605mV(AgClプローブに対して)の範囲内に制御した。この常圧浸出後における溶液中のニッケルおよび鉄濃度は、それぞれ4.0および3.2g/Lであった。反応器に石灰石スラリー(20重量%、また低Na、K、およびNH4イオンの水で調製した)を添加して、pH2に到達させ、温度85°〜100℃で1時間保持し、鉄の沈殿を完了させた。石灰石添加段階後の溶液中の最終ニッケルおよび鉄濃度は、それぞれ4.1g/Lおよび0.35g/Lであった。
【0053】
表4は、重要な運転条件、ならびにニッケルおよびコバルトの全体実収率を例示している。XRD/SEM/EDSを使用した最終残渣の鉱物学的調査により、鉄の沈殿の主要相および副次相は、それぞれ赤鉄鉱および針鉄鉱であることが示された。最終残渣中に、ジャロサイトはまったく見出されなかった。
【0054】
【表4】

【0055】
(実施例3:逐次的な2.7%のMgを含有する褐鉄鉱2の加圧浸出とサプロライト2の常圧浸出)
914gの30.5重量%褐鉄鉱2スラリー(実施例1に示した)と、104gの98%H2SO4とを2リットルの撹拌したチタン製オートクレーブ内で混ぜ合わせた。オートクレーブ内において、加圧浸出を250℃および48バールで1時間(加熱立上げ時間を除く)継続した。同時に、1101gの25.2重量%サプロライト2スラリー(実施例1に示した)と、181gの98%H2SO4とを3リットルの撹拌しているガラス製反応器内で混ぜ合わせ、95°〜104℃および大気圧で30分間浸出させた。酸を添加する前にサプロライトを60℃まで加熱した。褐鉄鉱の加圧浸出、およびサプロライトの常圧浸出両方の最終溶液酸性度は、それぞれ46.1g/Lおよび22.6g/Lであった。加圧浸出スラリーがまだ熱い(〜90℃)間にガラス製反応器中に移し、サプロライト浸出スラリーと混合して、常圧溶出および鉄沈殿を温度95°〜104℃でさらに9.5時間継続した。ジャロサイト生成の原因とならない重硫酸リチウム溶液を添加することにより、ORPを552〜621mV(AgClプローブに対して)の範囲内に制御した。常圧浸出後における溶液中のニッケルおよび鉄濃度は、それぞれ4.9および8.4g/Lであった。鉄の沈殿を完了させるため、石灰石スラリー(20重量%、また低Na、K、およびNH4イオンの水で調製した)を添加した。温度85°〜100℃で1時間にわたって目標pH2まで、このスラリーを反応器中にゆっくり添加した。石灰石添加段階後の最終ニッケルおよび鉄濃度は、それぞれ4.3g/Lおよび0.48g/Lであった。
【0056】
表5は、重要な運転条件、ならびにニッケルおよびコバルトの全体実収率を例示している。XRD/SEM/EDSを使用した最終残渣の鉱物学的調査により、鉄の沈殿の主要相および副次相は、それぞれ赤鉄鉱および針鉄鉱であることが示された。最終残渣中に、ジャロサイトはまったく見出されなかった。
【0057】
【表5】

【0058】
(実施例4:逐次的なMg 5.2%を含有する褐鉄鉱3の加圧浸出とサプロライト1の常圧浸出)
923gの29.9重量%褐鉄鉱3スラリー(実施例1に示した)と、114gの98%H2SO4とを2リットルのチタン製オートクレーブ内で混ぜ合わせた。オートクレーブ内において、加圧浸出を250℃および48バールで1時間(加熱立上げ時間を除く)継続した。同時に、1088gの24.7重量%サプロライト1スラリー(実施例1に示した)と、180gの98%H2SO4とを3リットルのガラス製反応器内で混ぜ合わせ、95°〜104℃および大気圧で30分間浸出させた。酸を添加する前にサプロライトを60℃まで加熱した。褐鉄鉱の加圧浸出、およびサプロライトの常圧浸出両方の最終溶液酸性度は、それぞれ36.3g/Lおよび16.7g/Lであった。加圧浸出スラリーを、まだ熱い(90℃)間にガラス製反応器中に移し、サプロライト浸出スラリーと混合して、常圧浸出および鉄沈殿を温度95°〜104℃でさらに9.5時間継続した。ジャロサイト生成の原因とならない重硫酸リチウム溶液を添加することにより、ORPを459〜576mV(AgClプローブに対して)の範囲内に制御した。常圧浸出段階後における溶液中のニッケルおよび鉄濃度は、それぞれ4.3および1.7g/Lであった。鉄の沈殿を完了させるため、85°〜100℃で1時間、目標のpH2まで反応器に石灰石スラリー(20重量%、また低Na、K、およびNH4イオンの水で調製した)を添加した。溶液中の最終ニッケルおよび鉄濃度は、それぞれ4.2g/Lおよび0.86g/Lであった。
【0059】
表6は、重要な運転条件、ならびにニッケルおよびコバルトの全体実収率を例示している。XRD/SEM/EDSを使用した最終残渣の鉱物学的調査により、鉄の沈殿の主要相および副次相は、それぞれ赤鉄鉱および針鉄鉱であることが示された。最終残渣中に、ジャロサイトはまったく見出されなかった。
【0060】
【表6】

【0061】
上記の記述は、本発明の好ましい実施形態を例示することを意図している。本発明の精神から逸脱することなく、依然として本発明の範囲内において、種々の修正および/または変更が実施できることを、当業者は理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】本発明の方法の好ましいフローシートを示す図である。
【図2】本発明の方法の好ましいフローシートを示す図である。
【図3】本発明の方法の好ましいフローシートを示す図である。
【図4】本発明の方法の好ましいフローシートを示す図である。
【図5】本発明の方法の好ましいフローシートを示す図である。
【符号の説明】
【0063】
ORP 酸化還元電位
PSD 粒度分布
SG 比重
XRD X線回折法
SEM 走査電子顕微鏡
EDS 電子分散X線分光法

【特許請求の範囲】
【請求項1】
含ニッケルラテライト鉱石からニッケルおよびコバルトを回収する方法であって、
(a)含ニッケルラテライト鉱石を提供し、かつその鉱石をその低マグネシウム褐鉄鉱部分、および高マグネシウムサプロライト部分に選別するステップと、
(b)一次高圧浸出ステップにおいて前記褐鉄鉱部分を酸で処理して、一次浸出スラリーを生成させるステップと、
(c)前記一次浸出スラリーに前記サプロライト部分を添加して、針鉄鉱および/または赤鉄鉱としての鉄の沈殿を開始させる一方、同時に前記鉄の沈殿からさらなる酸を放出して、二次常圧浸出ステップを遂行し、二次浸出スラリーを生成させるステップと、
を含み、前記鉱石スラリーおよび/または酸溶液を調製するのに使用されるすべての水が、ジャロサイト形成を実質的に防止するイオン組成物を有する方法。
【請求項2】
前記鉱石部分が、前記浸出工程にかけられる前にスラリーとして最初に調製される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記鉱石スラリーおよび/または酸溶液を調製するのに使用される水の前記イオン組成物が、低レベルのアルカリ金属イオン、ナトリウム、カリウムおよびアンモニアを含有する、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
(d)前記二次浸出スラリーを部分的に中和してpHをおよそ1.5〜2.5まで上げ、針鉄鉱および/または赤鉄鉱としての鉄の前記沈殿を実質的に完了させるステップと
(e)前記二次浸出スラリーのpHをおよそ2.5〜4.5まで上げて、他の不純物を沈殿させるステップと、
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記二次浸出スラリーのpHを上げるために、炭酸カルシウムもしくは水酸化カルシウムスラリー、または炭酸マグネシウムもしくは酸化マグネシウムスラリーが使用される、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記二次浸出スラリーのpHを上げるために使用される前記スラリーを形成するのに使用される水が、低レベルのアルカリ金属イオン、ナトリウム、カリウムおよびアンモニアを含有する、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記低レベルのアルカリ金属イオンが、ほんのわずかなレベルのジャロサイトの沈殿しか生じないような、十分に少ないものである、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記褐鉄鉱部分が、15%以上の鉄、および6%以下のマグネシウムを含有する、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記サプロライト部分が、25%以下の鉄、および6%以上のマグネシウムを含有する、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記含ニッケルラテライト鉱石が、マグネシウム含量5%〜7%を有する遷移帯鉱石も含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
任意の遷移帯ラテライトまたは酸化鉱石材料が、前記一次加圧浸出ステップにおける前記褐鉄鉱部分と共に処理されるか、前記サプロライト部分と共に処理されるか、あるいは、常圧において別個に浸出され、得られたスラリーが前記二次常圧浸出ステップにおいて前記一次浸出スラリーと混ぜ合わされるかのいずれかとされる、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記褐鉄鉱部分が、温度230℃〜270℃、および圧力40〜50バールにおいてオートクレーブ内で加圧酸浸出にかけられる、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記サプロライト部分が、酸溶液を添加することにより最初に予備常圧浸出ステップにかけられて、予備浸出スラリーを生成し、次いでそれが、前記一次浸出スラリーと混ぜ合わされる、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記二次常圧浸出ステップが、約80℃〜105℃の範囲内で行われる、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記二次常圧浸出ステップの間、追加の硫酸が添加されて、鉄の沈殿の間に放出される前記酸を補う、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
前記加圧浸出からの排出物が高い遊離酸性度を含み、それが常圧および前記酸の沸点未満の温度で前記サプロライト部分浸出スラリーと接触する、請求項1に記載の方法。
【請求項17】
前記加圧浸出からの排出物の温度が、80℃〜105℃の範囲内にある、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
形成した前記赤鉄鉱および/または針鉄鉱が、常圧において前記赤鉄鉱および/または針鉄鉱の沈殿を促進する新たな濃縮種材料の供給源として使用される、請求項1に記載の方法。
【請求項19】
前記一次高圧浸出ステップにおいて使用される酸が、濃硫酸である、請求項1に記載の方法。
【請求項20】
前記二次浸出スラリーが溶解されたニッケルおよびコバルトを含有し、前記二次浸出スラリーが既成の固/液分離技術にかけられて、前記スラリーからニッケルおよびコバルトが回収される、請求項1に記載の方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公表番号】特表2008−530356(P2008−530356A)
【公表日】平成20年8月7日(2008.8.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−554392(P2007−554392)
【出願日】平成18年2月13日(2006.2.13)
【国際出願番号】PCT/AU2006/000186
【国際公開番号】WO2006/084335
【国際公開日】平成18年8月17日(2006.8.17)
【出願人】(507220073)ビーエイチピー・ビリトン・エスエスエム・テクノロジー・ピーティーワイ・リミテッド (4)
【Fターム(参考)】