ラベル装着装置
【課題】容器の胴部および底部を適切に覆うようにラベルを装着するラベル装着装置を提供すること。
【解決手段】ボトルBtに筒状のラベルLbを装着するボトルBtに被せられたラベルLbの上方へ規制するアッパープレート21、ボトルBtを相対的に昇降させる昇降ロッド4を具備する、アッパープレート21によりラベルLbの上方への移動を規制し昇降ロッド4によってボトルBtの底部Bt2がラベルLbの下端よりも上方に位置するように上昇させることにより、ラベルLbに胴部Bt1を覆う胴部被覆部Lb1、ボトルBtの底部Bt2よりも下方に延出する下方延出部Lb2を位置決め手段2と、ボトルBtを、胴部被覆部Lb1を介して保持するクランパ11と、クランパ11によって保持されたボトルBtに被せられたラベルLbに対して、下方延出部を熱収縮させることにより、ラベルBtに底部Bt2を覆う底部被覆部を生じさせるヒータ3と、を備える。
【解決手段】ボトルBtに筒状のラベルLbを装着するボトルBtに被せられたラベルLbの上方へ規制するアッパープレート21、ボトルBtを相対的に昇降させる昇降ロッド4を具備する、アッパープレート21によりラベルLbの上方への移動を規制し昇降ロッド4によってボトルBtの底部Bt2がラベルLbの下端よりも上方に位置するように上昇させることにより、ラベルLbに胴部Bt1を覆う胴部被覆部Lb1、ボトルBtの底部Bt2よりも下方に延出する下方延出部Lb2を位置決め手段2と、ボトルBtを、胴部被覆部Lb1を介して保持するクランパ11と、クランパ11によって保持されたボトルBtに被せられたラベルLbに対して、下方延出部を熱収縮させることにより、ラベルBtに底部Bt2を覆う底部被覆部を生じさせるヒータ3と、を備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、容器の胴部および底部を覆うようにラベルを装着するラベル装着装置に関する。
【背景技術】
【0002】
清涼飲料水をはじめとする飲料の容器として、たとえばポリエチレンテレフタレート(以下、PET)からなるボトルが広く用いられている。一般的に、ボトルには、内容物を示す印刷が施されたラベルが装着されている。このラベルは、内容表示のほかに、紫外線などを遮ることによって内容物が変質することを抑制する機能を果たす。
【0003】
図15は、従来のボトルの一例を示している(たとえば、特許文献1参照)。同図に示されたボトルBt’には、ラベルLb’が装着されている。ラベルLb’をボトルBt’に装着するには、たとえば筒状のラベル材料をボトルBt’に被せた後に、このラベル材料を熱収縮させることによってボトルBt’に密着させる。ラベルLb’は、ボトルBt’の首部から胴部の下方部分にわたる領域に装着されている。さらに、ボトルBt’の底部は、塗装膜Ptによって覆われている。塗装膜Ptは、ボトルBt’の底部から胴部の下方部分にわたる領域に設けられており、ラベルLb’の下端と重なっている。ラベルLb’および塗装膜Ptは、いずれも紫外線を遮断する材料からなる。ラベルLb’および塗装膜Ptによって紫外線が遮断されることにより、ボトルBt’の内容物の変質が抑制されている。
【0004】
しかしながら、このようなボトルBt’を製造するには、ボトルBt’の底部に塗料を塗布することによって塗装膜Ptを形成した後に、ラベルLb’を装着する必要がある。塗装膜Ptの塗装作業とラベルLb’の装着作業とは、作業内容が著しく異なるため、ボトルBt’の製造効率が低下してしまう。また、ラベルLb’に比べて、塗装膜Ptは、傷つきやすい。ボトルBt’の流通段階においては、ボトルBt’を収容するケースとこすれ合うことにより、塗装膜Ptが傷つき、さらには剥げてしまうおそれがあった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2002−68202号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記した事情のもとで考え出されたものであって、容器の胴部および底部を適切に覆うようにラベルを装着することが可能なラベル装着装置を提供することをその課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明によって提供されるラベル装着装置は、容器に筒状のラベルを装着するラベル装着装置であって、上記容器に被せられた上記ラベルの上方への移動を規制するラベル上方規制手段、および上記ラベルに対して上記容器を相対的に昇降させる容器昇降手段を具備するとともに、上記ラベル上方規制手段によって上記ラベルの上方への移動を規制した状態で上記容器昇降手段によって上記容器の底部が上記ラベルの下端よりも上方に位置するように上記容器を上昇させることにより、上記ラベルに上記容器の胴部を覆う胴部被覆部および上記容器の底部よりも下方に延出する下方延出部を生じさせるラベル位置決め手段と、上記容器を、上記ラベルの上記胴部被覆部を介して保持する容器保持手段と、上記容器保持手段によって保持された上記容器に被せられた上記ラベルの上記下方延出部を熱収縮させることにより、上記ラベルに上記容器の底部を覆う底部被覆部を形成する加熱手段と、を備えることを特徴としている。
【0008】
このような構成によれば、上記下方延出部を熱収縮させることにより、上記底部被覆部を形成するため、たとえば塗装によって上記底部を覆う塗装膜を形成する場合と比べて、上記容器をより効率よく紫外線が遮蔽された状態に仕上げることが可能である。また、上記容器保持手段によって上記胴部被覆部を介して上記容器を保持した状態で上記底部被覆部を形成することにより、いまだ高温状態のため比較的やわらかい状態の上記底部被覆部を、いずれの部位にも接触しない状態で冷却させることが可能である。これは、上記底部被覆部が不当に傷つくことを防止するのに適している。また、上記ラベルの下方部分に上記下方延出部を構成するのに十分な長さの部位を再現性良く生じさせることが可能である。
【0009】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記ラベル位置決め手段は、上記ラベルの下方への移動を規制するラベル下方規制手段をさらに具備しているとともに、上記ラベル上方規制手段によって上記ラベルの上方への移動を規制した状態で上記容器昇降手段によって上昇させた後に、上記ラベル下方規制手段によって上記ラベルの下方への移動を規制した状態で、上記容器昇降手段によって上記容器の底部が上記ラベルの下端よりも上方に位置するように上記容器を下降させる。このような構成によれば、上記下方延出部をより正確な長さに仕上げることが可能である。これは、過不足無く上記底部を覆うように上記底部被覆部を形成するのに好適である。
【0010】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記ラベルを上記容器保持手段によって保持した状態で、上記底部被覆部を上記容器の底部に対して押し付ける底部押し付け手段をさらに備える。このような構成によれば、上記底部被覆部が不当に下方に突出した形状となってしまうことを回避することができる。
【0011】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記容器の底部中央には、凹部が設けられており、上記底部押し付け手段には、上記底部被覆部の一部を上記凹部に押し込む凸部が形成されている。このような構成によれば、上記凹部を有する上記底部にその全体が密着するように上記底部被覆部を形成することができる。
【0012】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記容器保持手段は、回転軸を中心とした円周上に一定間隔で取り付けられた複数のクランパを具備しており、上記容器昇降手段は、各々が上記各クランパの下方に位置にする複数の昇降ロッドを具備しており、上記容器保持手段および上記容器昇降手段を回転させる回転駆動手段をさらに備えており、上記回転駆動手段による上記容器保持手段および上記容器昇降手段の回転に伴って、上記ラベルが被せられた容器が上記容器保持手段に受け渡される受け渡し位置において、上記クランパが上記容器を保持し、上記受け渡し位置に対して回転方向前方の位置において、上記昇降ロッドが上昇することにより上記容器を支持し、かつ上記クランパが開放し、上記容器の上方に位置する上記ラベル上方規制手段にむけて上記昇降ロッドが上昇することにより、上記ラベルに対して上記容器を相対的に上昇させ、上記容器の下方に上記ラベル下方規制手段が位置する状態で、上記容器の底部が上記ラベルの下端よりも上方に位置するように上記昇降ロッドが下降することにより、上記ラベルに上記下方延出部を生じさせ、上記クランパによって上記ラベルの上記胴部被覆部を介して上記容器を保持し、かつ上記容器昇降手段が下降した状態で、上記円周に沿って配置された上記加熱手段によって上記下方延出部を熱収縮させることにより、上記底部被覆部を形成する。このような構成によれば、上記ラベル装着装置を比較的コンパクトな領域に設置可能であるとともに、ラベル装着作業を効率よく行うことができる。
【0013】
本発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行う詳細な説明によって、より明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明にかかるラベル装着装置の一例を示す概略平面図である。
【図2】図1のラベル装着装置における工程s1を示す要部断面図である。
【図3】図1のラベル装着装置における工程s2を示す要部断面図である。
【図4】図1のラベル装着装置における工程s3を示す要部断面図である。
【図5】図1のラベル装着装置における工程s4を示す要部断面図である。
【図6】図1のラベル装着装置における工程s5を示す要部断面図である。
【図7】図1のラベル装着装置における工程s6を示す要部断面図である。
【図8】図1のラベル装着装置における工程s7を示す要部断面図である。
【図9】図1のラベル装着装置における工程s8を示す要部断面図である。
【図10】図1のラベル装着装置における工程s9を示す要部断面図である。
【図11】図1のラベル装着装置における工程s10を示す要部断面図である。
【図12】本発明にかかるラベル装着装置の変形例における工程s8を示す要部断面図である。
【図13】本発明にかかるラベル装着装置の変形例における工程s9を示す要部断面図である。
【図14】本発明にかかるラベル装着装置の変形例における工程s10を示す要部断面図である。
【図15】従来の容器の一例を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の好ましい実施の形態につき、図面を参照して具体的に説明する。
【0016】
図1は、本発明にかかるラベル装着装置の一例を示している。本実施形態のラベル装着装置Aは、ボトルクランパホイール1、ラベル位置決め手段2、ヒータ3、昇降ロッド4、入り側スターホイール51、スクリューコンベア52、ベルトコンベア53、出側ボトルクランパホイール6、およびベルトコンベア71を備えている。ラベル装着装置Aは、図2に示すように、ラベルLbが被せられたボトルBtに対してラベルLbの位置決めするとともに、ラベルLbを熱収縮させることにより、ラベルLbを装着する装置である。ラベル装着装置Aの処理能力は、ラベルLbを装着可能なボトルBtの本数が1分間あたりたとえば720本程度である。なお、図1においては、ラベル位置決め手段2および昇降ロッド4を理解の便宜上省略している。
【0017】
図1において、スクリューコンベア52およびベルトコンベア53は、図中左方から順次送られてくる複数のボトルBtを軌道P1に沿ってスターホイール51へと送り込む。これらのボトルBtには、図2に示す状態でラベルLbが被せられている。ベルトコンベア53には、ボトルBtの底部Bt2が接しており、ラベルLbは、ベルトコンベア53から若干離れた状態とされている。
【0018】
スターホイール51は、軌道P1に沿ってスクリューコンベア52およびベルトコンベア53から送られてくる複数のボトルBtを、軌道中心O1を中心とする円形の軌道P2に沿って移動させるためのものである。
【0019】
ボトルクランパホイール1は、スターホイール51から送られてくる複数のボトルBtを、軌道中心O2を中心とする円形の軌道P3に沿って送るためのものである。ボトルクランパホイール1は、複数のクランパ11を備えている。複数のクランパ11は、軌道P3に沿って円形に配置されており、軌道中心O2を中心として回転移動自在とされている。各クランパ11は、ボトルBtを挟むことにより保持可能とされている。
【0020】
スターホイール51から送られたボトルBtは、ボトルクランパホイール1の回転にともない工程s1〜s10を経て、出側ボトルクランパホイール6へと送り出される。以下に、工程s1〜s10およびそれぞれに関連するラベル装着装置Aの構成を順に説明する。
【0021】
ラベル装着装置Aに送られてくるボトルBtは、たとえば以下のような構成のラベル嵌挿装置によってラベルLbが被せられる。このラベル嵌挿装置は、複数のボトル保持具が一定間隔で取り付けられた回転送り台を備えており、いわゆるロータリー型ラベラーと呼ばれる。
【0022】
このラベル嵌挿装置は、上記ボトル保持具ごとに、シート状に折りたたまれた筒状のラベルLbを開口するラベル開口装置と、このラベル開口装置によって開口されたラベルLbをボトルに嵌挿するラベル嵌挿手段を備えている。上記ラベル開口装置は、シート状に折りたたまれたラベルLbの両面をそれぞれ吸引して離間させることにより予備的に開いた状態に保持するラベル保持手段と、予備的に開かれたラベルLbを所定状態に開口するラベル開口手段とを有する。
【0023】
上記ラベル開口手段は、上記ラベル保持手段の直上で昇降する支持部材と、予備的に開かれたラベルLbに上方から挿入されるラベル開口機構部と、上記支持部材に沿って昇降することにより上記ラベル開口機構部の開口操作を行う操作棒を備える。上記ラベル開口機構部は、下端が開閉可能な開閉杆を有している。この開閉杆を上記ラベルLbに挿入した後に、開状態とすることにより、ラベルLbを所定状態に開口する。このラベルLbをボトルBtに向けて上記開閉杆から押し下げることにより、ラベルLbがボトルBtに嵌挿される。
【0024】
このように、円形ラベラーは、ボトルBtを円形軌道に沿って移動させながらラベルLbを嵌挿するものであるが、たとえばボトルBtを直線軌道に沿って移動させながらラベルLbを嵌挿する、いわゆる直線型ラベラーを用いてもよい。
【0025】
スターホイール51から送られたボトルBtは、まず工程s1に移される。図2に示すように、スターホイール51から送られたボトルBtは、たとえばPETからなり、ラベルLbが被せられている。ラベルLbは、その下端がボトルBtの底部Bt2と同じか若干上側に位置するようにボトルBtに被せられており、ボトルBtの胴部Bt1を覆う胴部被覆部Lb1を有している。クランパ11は、胴部被覆部Lb1を介してボトルBtの胴部Bt1を挟んでいる。これにより、ボトルBtは、クランパ11によって保持されている。
【0026】
各クランパ11の下方には、クランパ11とともに軌道P3に沿って回転移動自在とされた昇降ロッド4が配置されている。昇降ロッド4は、カムピン43を有している。カムピン43は、図1における軌道P3にそって配置されたカム溝(図示略)に嵌合している。昇降ロッド4は、軌道P3に沿った回転移動をする間、上記カム溝の形状に応じた昇降移動を行う。昇降ロッド4は、工程s1〜s6においては、本発明で言う容器昇降手段として機能し、ラベル位置決め手段2を構成する一要素である。また、昇降ロッド4は、工程s9においては、本発明で言う底部押し付け手段として機能する。
【0027】
各クランパ11の上方には、アッパープレート21が配置されている。アッパープレート21は、ラベルLbの直径よりも若干大きいサイズとされている。アッパープレート21には、開口21aが形成されている。開口21aは、ボトルBtのキャップ部分を通過させることが可能な程度の開口サイズとされている。アッパープレート21は、本発明で言うラベル上方規制手段の一例であり、ラベル位置決め手段2を構成する一要素である。
【0028】
次いで、工程s2においては、図3に示すように、昇降ロッド4が上昇する。昇降ロッド4の上端部分には、凸部41および鍔部42が形成されている。凸部41は、昇降ロッド4の先端に位置しており、ボトルBtの凹部Bt3に入り込むサイズとされている。鍔部42は、凸部41から下方に若干退避した位置に設けられており、ボトルBtの凹部Bt3の直径よりも外径が大であるリング状とされている。
【0029】
昇降ロッド4が上昇すると、凸部41が凹部Bt3へと入り込むとともに、鍔部42が底部Bt2に接する。昇降ロッド4の上昇に引き続き、クランパ11が開く。これにより、ボトルBtは、昇降ロッド4によって支えられた状態となる。
【0030】
次いで、工程s3においては、図4に示すように、昇降ロッド4がさらに上昇する。これにより、ボトルBtとこのボトルBtに被せられたラベルLbとが上昇する。この上昇においては、まず、ラベルLbの上端がアッパープレート21に当接する。ラベルLbは、ボトルBtに被せられているだけであり、ボトルBtに接着などによって固定されてはいない。このため、さらに昇降ロッド4が上昇すると、ラベルLbがアッパープレート21によって上昇移動を規制された状態でボトルBtのみが上昇する。本実施形態においては、ボトルBtのキャップ部分上端がアッパープレート21の開口21aを通過する程度まで昇降ロッド4を上昇させている。
【0031】
次いで、工程s4においては、図5に示すように、ボトムプレート22が現れる。ボトムプレート22は、工程s4〜s6で用いられるものであり、クランパ11の下方に位置している。ボトムプレート22には、開口22aが設けられている。開口22aは、昇降ロッド4とボトムプレート22との干渉を回避するためのものであり、昇降ロッド4の本体部分が通過可能な開口サイズとされている。ボトムプレート22は、本発明で言うラベル下方規制手段の一例であり、ラベル位置決め手段2を構成する一要素である。
【0032】
次いで、工程s5においては、図6に示すように、昇降ロッド4が下降する。この下降により、ボトルBtとラベルLbとが一緒に下降し始める。そして、ラベルLbは、その下端がボトムプレート22に当接した位置で、下方への移動が規制された状態となる。ボトルBtは、まずキャップ部分が開口21aから抜け出し、ラベルLbの下方移動が規制された状態で、昇降ロッド4の下降にともなってさらに所定位置まで下降する。本実施形態においては、この所定位置は、ボトルBtの上端とラベルLbの上端とがほぼ同じ高さになる位置である。この状態において、ラベルLbは、ボトルBtの胴部Bt1を覆う胴部被覆部Lb1と、この胴部被覆部Lb1よりも下方に位置し、ボトルBtの底部Bt2から下方に延出する下方延出部Lb2とが形成された格好となる。
【0033】
次いで、工程s6においては、図7に示すように、クランパ11が閉状態となる。これにより、ボトルBtは、ラベルLbの胴部被覆部Lb1を介してクランパ11に保持される。
【0034】
次いで、工程s7においては、図8に示すように、ボトルBtに対して下方寄りの位置にヒータ3が配置された領域にボトルBtが送られる。昇降ロッド4は、ヒータ3を回避する程度の高さまで下降する。ヒータ3は、工程s7から工程s8がなされる領域に設けられており、図1に示すようにたとえば円弧形状とされている。ヒータ3は、ラベルLbの下方延出部Lb2に対してたとえば輻射によって熱を与えるためのものである。なお、本実施形態においては、ヒータ3からの輻射熱は、そのほとんどが下方延出部Lb2に向けられている。このため、下方延出部Lb2よりも上方の胴部被覆部Lb1などは、ほとんど加熱されず、熱収縮しない。
【0035】
この工程s7から工程s8にかけて、ヒータ3によるラベルLbの下方延出部Lb2への加熱が継続される。本実施形態においては、この加熱時間は、1.5〜2.0秒程度である。これにより、下方延出部Lb2が徐々に熱収縮することとなり、工程s8においては、図9に示すように、ラベルLbには、底部被覆部Lb3が形成される。底部被覆部Lb3は、ボトルBtの底部Bt2を密着するように覆っている。ただし、この状態においては、底部被覆部Lb3と凹部Bt3との間には空間が残されている。また、底部被覆部Lb3は、残余部Lb3aを有している。残余部Lb3aは、下方延出部Lb2のうち底部Bt2を覆うのに必要な部分以外の余裕部分が熱収縮することにより形成されたものであり、下方に向かって垂れ下がっている。
【0036】
工程s8を経ると、ボトルBtは、ヒータ3が設置されていない領域に送られる。この領域に送られたばかりの時点においては、ヒータ3からの輻射熱を直接受けてはいないものの、ラベルLbの底部被覆部Lb3、特に残余部Lb3aは、いまだ高温であり比較的やわらかいままである。この状態で、工程s9においては、図10に示すように、昇降ロッド4の凸部41がボトルBtの凹部Bt3に進入する位置まで昇降ロッド4が上昇する。これにより、比較的やわらかい状態の残余部Lb3aであった部分は、凹部Bt3に沿って密着させられる。この結果、底部被覆部Lb3は、凹部Bt3を有する底部Bt2に完全に沿った形状とされる。
【0037】
そして、工程s10においては、図1に示すように、ボトルBtは、ボトルクランパホイール1と出側ボトルクランパホイール6とが近接する位置に送られる。出側ボトルクランパホイール6は、複数のクランパ61を備えている。図11に示すように、本実施形態においては、各クランパ61は、各クランパ11の上方に位置するように配置されている。工程s10においては、クランパ61が閉状態となる。これに引き続き、クランパ11が開状態となるとともに、昇降ロッド4が下降する。これにより、ボトルBtは、ラベルLbの胴部被覆部Lb1を介してクランパ61に保持される。この結果、ボトルBtは、ボトルクランパホイール1から出側ボトルクランパホイール6に受け渡される。
【0038】
図1に示すように、出側ボトルクランパホイール6は、複数のクランパ61が円形に配置されており、軌道中心O3を中心とする円形の軌道P4に沿ってボトルBtを順次送り出す。軌道P4に沿って送られてきたボトルBtは、ベルトコンベア71に受け渡される。出側ボトルクランパホイール6によって運搬される間に、ラベルLbの底部被覆部Lb3は、自然冷却、あるいは図示しない送風手段によって冷却される。このため、ボトルBtがベルトコンベア71に受け渡されるときには、ラベルLbの底部被覆部Lb3は、容易には傷つきが生じない程度に硬化している。ベルトコンベア71は、軌道P5に沿ってボトルBtを順次図中右方向へと送り出す。軌道P5に沿ってボトルBtを送る手段として、ベルトコンベア71に加えて図示しないスクリューコンベアを併用してもよい。
【0039】
ベルトコンベア71によって軌道P5に沿って送り出された後は、ラベルLbの胴部被覆部Lb1およびこれよりも上方部分を、たとえば高温蒸気に曝すことによって熱収縮させる。これにより、ラベルLb全体がボトルBtに密着することとなり、ラベルLbの装着作業が完了する。
【0040】
次に、ラベル装着装置Aの作用について説明する。
【0041】
本実施形態によれば、ラベルLbのうちボトルBtの底部Bt2から延出する下方延出部Lb2を熱収縮させることにより、底部Bt2を覆う底部被覆部Lb3を形成する。このため、たとえば塗装によって底部Bt2を覆う塗装膜を形成する場合と比べて、ボトルBtをより効率よく紫外線が遮蔽された状態に仕上げることが可能である。また、クランパ11によって胴部被覆部Lb1を介してボトルBtを保持した状態で底部被覆部Lb3を形成する。これにより、いまだ高温状態のため比較的やわらかい状態の底部被覆部Lb3を、いずれの部位にも接触しない状態で冷却させることが可能である。これは、底部被覆部Lb3が不当に傷つくことを防止するのに適している。
【0042】
下方延出部Lb2を熱収縮することによって生じた残余部Lb3aは、昇降ロッド4の凸部41によってボトルBtの底部Bt2の凹部Bt3に押し込まれる。これにより、底部被覆部Lb3は、ボトルBtの底部Bt2に密着する格好となり、ラベルLbには、底部Bt2よりも下方に突出する部分がほとんど生じない。これにより、ボトルBtを、水平面に安定して置くことが可能な形状とすることができる。
【0043】
ラベル位置決め手段2を用いた工程s3においては、アッパープレート21によってラベルLbの上方移動を規制した状態で、昇降ロッド4によってボトルBtを所定位置まで上昇させる。これにより、ラベルLbの下方部分に下方延出部Lb2を構成するのに十分な長さの部位を再現性良く生じさせることが可能である。
【0044】
さらに、工程s3においてボトルBtをラベルLbに対して十分に上昇させることにより、ラベルLbにボトルBtの底部Bt2から下方に延出する部分を若干余分に形成している。そして、工程s5においては、ボトムプレート22によってラベルLbの下方移動を規制した状態で、ボトルBtを所定位置まで下降させている。これにより、下方延出部Lb2をより正確な長さに仕上げることが可能である。これは、過不足無く底部Bt2を覆うように底部被覆部Lb3を形成するのに好適である。
【0045】
図12〜図14は、ラベル装着装置Aの変形例を示している。なお、これらの図において、上記実施形態と同一または類似の要素には、上記実施形態と同一の符号を付している。この変形例においては、工程s8〜s10において底部押し付け手段として用いられる昇降ロッド4の構成が、上述した実施形態と異なっている。すなわち、昇降ロッド4には、その先端部分に円板部44が形成されている。円板部44は、その上面が平らな面とされており、内部にヒータ45が組み込まれている。ヒータ45は、下方延出部Lb2を軟化させることが可能な程度に円板部44を加熱するためのものである。
【0046】
図12に示すように、工程s8においてボトルBtの下方に昇降ロッド4が位置している。これより前の工程s1〜s7においては、上述した実施形態で述べた構成の昇降ロッド4を用いてもよい。次いで、図13に示すように、工程s9においては、昇降ロッド4が上昇することにより、残余部Lb3aが円板部44によって底部Bt2に押し付けられる。円板部44はヒータ45によって加熱されているため、残余部Lb3aは軟化する。これにより、残余部Lb3aであった部分は凹部Bt3内に押し込められる。そして、図14に示すように、工程s10においては、昇降ロッド4が下降する。これにより、底部被覆部Lb3が完成する。この変形例における底部被覆部Lb3は、その一部が凹部Bt3内に進入しているとともに、その下面が平坦な面とされた形状となる。
【0047】
このような変形例によっても、ボトルBtの胴部Bt1および底部Bt2を適切に覆うようにラベルLbを装着することができる。また、たとえば残余部Lb3aが形成された工程s8から工程s9までに比較的長い時間を要することにより残余部Lb3aが硬化してしまう場合であっても、ヒータ45を内蔵した円板部44によって残余部Lb3aを軟化させつつ凹部Bt3へと適切に押し込むことができる。
【0048】
本発明に係るラベル装着装置は、上述した実施形態に限定されるものではない。本発明に係るラベル装着装置の各部の具体的な構成は、種々に設計変更自在である。
【符号の説明】
【0049】
Bt ボトル(容器)
Bt1 胴部
Bt2 底部
Bt3 凹部
Lb ラベル
Lb1 胴部被覆部
Lb2 下方延出部
Lb3 底部被覆部
O1,O2,O3 軌道中心
P1,P2,P3,P4,P5 軌道
A ラベル装着装置
1 ボトルクランパホイール(容器保持手段)
11 クランパ
2 ラベル位置決め手段
21 アッパープレート(ラベル上方規制手段)
21a 開口
22 ボトムプレート(ラベル下方規制手段)
22a 開口
3 ヒータ(加熱手段)
4 昇降ロッド(容器昇降手段、底部押し付け手段)
41 凸部
42 鍔部
43 カムピン
44 円板部
45 ヒータ
51 入り側スターホイール
52 スクリューコンベア
53 ベルトコンベア
6 出側ボトルクランパホイール
61 クランパ
71 ベルトコンベア
【技術分野】
【0001】
本発明は、容器の胴部および底部を覆うようにラベルを装着するラベル装着装置に関する。
【背景技術】
【0002】
清涼飲料水をはじめとする飲料の容器として、たとえばポリエチレンテレフタレート(以下、PET)からなるボトルが広く用いられている。一般的に、ボトルには、内容物を示す印刷が施されたラベルが装着されている。このラベルは、内容表示のほかに、紫外線などを遮ることによって内容物が変質することを抑制する機能を果たす。
【0003】
図15は、従来のボトルの一例を示している(たとえば、特許文献1参照)。同図に示されたボトルBt’には、ラベルLb’が装着されている。ラベルLb’をボトルBt’に装着するには、たとえば筒状のラベル材料をボトルBt’に被せた後に、このラベル材料を熱収縮させることによってボトルBt’に密着させる。ラベルLb’は、ボトルBt’の首部から胴部の下方部分にわたる領域に装着されている。さらに、ボトルBt’の底部は、塗装膜Ptによって覆われている。塗装膜Ptは、ボトルBt’の底部から胴部の下方部分にわたる領域に設けられており、ラベルLb’の下端と重なっている。ラベルLb’および塗装膜Ptは、いずれも紫外線を遮断する材料からなる。ラベルLb’および塗装膜Ptによって紫外線が遮断されることにより、ボトルBt’の内容物の変質が抑制されている。
【0004】
しかしながら、このようなボトルBt’を製造するには、ボトルBt’の底部に塗料を塗布することによって塗装膜Ptを形成した後に、ラベルLb’を装着する必要がある。塗装膜Ptの塗装作業とラベルLb’の装着作業とは、作業内容が著しく異なるため、ボトルBt’の製造効率が低下してしまう。また、ラベルLb’に比べて、塗装膜Ptは、傷つきやすい。ボトルBt’の流通段階においては、ボトルBt’を収容するケースとこすれ合うことにより、塗装膜Ptが傷つき、さらには剥げてしまうおそれがあった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2002−68202号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記した事情のもとで考え出されたものであって、容器の胴部および底部を適切に覆うようにラベルを装着することが可能なラベル装着装置を提供することをその課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明によって提供されるラベル装着装置は、容器に筒状のラベルを装着するラベル装着装置であって、上記容器に被せられた上記ラベルの上方への移動を規制するラベル上方規制手段、および上記ラベルに対して上記容器を相対的に昇降させる容器昇降手段を具備するとともに、上記ラベル上方規制手段によって上記ラベルの上方への移動を規制した状態で上記容器昇降手段によって上記容器の底部が上記ラベルの下端よりも上方に位置するように上記容器を上昇させることにより、上記ラベルに上記容器の胴部を覆う胴部被覆部および上記容器の底部よりも下方に延出する下方延出部を生じさせるラベル位置決め手段と、上記容器を、上記ラベルの上記胴部被覆部を介して保持する容器保持手段と、上記容器保持手段によって保持された上記容器に被せられた上記ラベルの上記下方延出部を熱収縮させることにより、上記ラベルに上記容器の底部を覆う底部被覆部を形成する加熱手段と、を備えることを特徴としている。
【0008】
このような構成によれば、上記下方延出部を熱収縮させることにより、上記底部被覆部を形成するため、たとえば塗装によって上記底部を覆う塗装膜を形成する場合と比べて、上記容器をより効率よく紫外線が遮蔽された状態に仕上げることが可能である。また、上記容器保持手段によって上記胴部被覆部を介して上記容器を保持した状態で上記底部被覆部を形成することにより、いまだ高温状態のため比較的やわらかい状態の上記底部被覆部を、いずれの部位にも接触しない状態で冷却させることが可能である。これは、上記底部被覆部が不当に傷つくことを防止するのに適している。また、上記ラベルの下方部分に上記下方延出部を構成するのに十分な長さの部位を再現性良く生じさせることが可能である。
【0009】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記ラベル位置決め手段は、上記ラベルの下方への移動を規制するラベル下方規制手段をさらに具備しているとともに、上記ラベル上方規制手段によって上記ラベルの上方への移動を規制した状態で上記容器昇降手段によって上昇させた後に、上記ラベル下方規制手段によって上記ラベルの下方への移動を規制した状態で、上記容器昇降手段によって上記容器の底部が上記ラベルの下端よりも上方に位置するように上記容器を下降させる。このような構成によれば、上記下方延出部をより正確な長さに仕上げることが可能である。これは、過不足無く上記底部を覆うように上記底部被覆部を形成するのに好適である。
【0010】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記ラベルを上記容器保持手段によって保持した状態で、上記底部被覆部を上記容器の底部に対して押し付ける底部押し付け手段をさらに備える。このような構成によれば、上記底部被覆部が不当に下方に突出した形状となってしまうことを回避することができる。
【0011】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記容器の底部中央には、凹部が設けられており、上記底部押し付け手段には、上記底部被覆部の一部を上記凹部に押し込む凸部が形成されている。このような構成によれば、上記凹部を有する上記底部にその全体が密着するように上記底部被覆部を形成することができる。
【0012】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記容器保持手段は、回転軸を中心とした円周上に一定間隔で取り付けられた複数のクランパを具備しており、上記容器昇降手段は、各々が上記各クランパの下方に位置にする複数の昇降ロッドを具備しており、上記容器保持手段および上記容器昇降手段を回転させる回転駆動手段をさらに備えており、上記回転駆動手段による上記容器保持手段および上記容器昇降手段の回転に伴って、上記ラベルが被せられた容器が上記容器保持手段に受け渡される受け渡し位置において、上記クランパが上記容器を保持し、上記受け渡し位置に対して回転方向前方の位置において、上記昇降ロッドが上昇することにより上記容器を支持し、かつ上記クランパが開放し、上記容器の上方に位置する上記ラベル上方規制手段にむけて上記昇降ロッドが上昇することにより、上記ラベルに対して上記容器を相対的に上昇させ、上記容器の下方に上記ラベル下方規制手段が位置する状態で、上記容器の底部が上記ラベルの下端よりも上方に位置するように上記昇降ロッドが下降することにより、上記ラベルに上記下方延出部を生じさせ、上記クランパによって上記ラベルの上記胴部被覆部を介して上記容器を保持し、かつ上記容器昇降手段が下降した状態で、上記円周に沿って配置された上記加熱手段によって上記下方延出部を熱収縮させることにより、上記底部被覆部を形成する。このような構成によれば、上記ラベル装着装置を比較的コンパクトな領域に設置可能であるとともに、ラベル装着作業を効率よく行うことができる。
【0013】
本発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行う詳細な説明によって、より明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明にかかるラベル装着装置の一例を示す概略平面図である。
【図2】図1のラベル装着装置における工程s1を示す要部断面図である。
【図3】図1のラベル装着装置における工程s2を示す要部断面図である。
【図4】図1のラベル装着装置における工程s3を示す要部断面図である。
【図5】図1のラベル装着装置における工程s4を示す要部断面図である。
【図6】図1のラベル装着装置における工程s5を示す要部断面図である。
【図7】図1のラベル装着装置における工程s6を示す要部断面図である。
【図8】図1のラベル装着装置における工程s7を示す要部断面図である。
【図9】図1のラベル装着装置における工程s8を示す要部断面図である。
【図10】図1のラベル装着装置における工程s9を示す要部断面図である。
【図11】図1のラベル装着装置における工程s10を示す要部断面図である。
【図12】本発明にかかるラベル装着装置の変形例における工程s8を示す要部断面図である。
【図13】本発明にかかるラベル装着装置の変形例における工程s9を示す要部断面図である。
【図14】本発明にかかるラベル装着装置の変形例における工程s10を示す要部断面図である。
【図15】従来の容器の一例を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の好ましい実施の形態につき、図面を参照して具体的に説明する。
【0016】
図1は、本発明にかかるラベル装着装置の一例を示している。本実施形態のラベル装着装置Aは、ボトルクランパホイール1、ラベル位置決め手段2、ヒータ3、昇降ロッド4、入り側スターホイール51、スクリューコンベア52、ベルトコンベア53、出側ボトルクランパホイール6、およびベルトコンベア71を備えている。ラベル装着装置Aは、図2に示すように、ラベルLbが被せられたボトルBtに対してラベルLbの位置決めするとともに、ラベルLbを熱収縮させることにより、ラベルLbを装着する装置である。ラベル装着装置Aの処理能力は、ラベルLbを装着可能なボトルBtの本数が1分間あたりたとえば720本程度である。なお、図1においては、ラベル位置決め手段2および昇降ロッド4を理解の便宜上省略している。
【0017】
図1において、スクリューコンベア52およびベルトコンベア53は、図中左方から順次送られてくる複数のボトルBtを軌道P1に沿ってスターホイール51へと送り込む。これらのボトルBtには、図2に示す状態でラベルLbが被せられている。ベルトコンベア53には、ボトルBtの底部Bt2が接しており、ラベルLbは、ベルトコンベア53から若干離れた状態とされている。
【0018】
スターホイール51は、軌道P1に沿ってスクリューコンベア52およびベルトコンベア53から送られてくる複数のボトルBtを、軌道中心O1を中心とする円形の軌道P2に沿って移動させるためのものである。
【0019】
ボトルクランパホイール1は、スターホイール51から送られてくる複数のボトルBtを、軌道中心O2を中心とする円形の軌道P3に沿って送るためのものである。ボトルクランパホイール1は、複数のクランパ11を備えている。複数のクランパ11は、軌道P3に沿って円形に配置されており、軌道中心O2を中心として回転移動自在とされている。各クランパ11は、ボトルBtを挟むことにより保持可能とされている。
【0020】
スターホイール51から送られたボトルBtは、ボトルクランパホイール1の回転にともない工程s1〜s10を経て、出側ボトルクランパホイール6へと送り出される。以下に、工程s1〜s10およびそれぞれに関連するラベル装着装置Aの構成を順に説明する。
【0021】
ラベル装着装置Aに送られてくるボトルBtは、たとえば以下のような構成のラベル嵌挿装置によってラベルLbが被せられる。このラベル嵌挿装置は、複数のボトル保持具が一定間隔で取り付けられた回転送り台を備えており、いわゆるロータリー型ラベラーと呼ばれる。
【0022】
このラベル嵌挿装置は、上記ボトル保持具ごとに、シート状に折りたたまれた筒状のラベルLbを開口するラベル開口装置と、このラベル開口装置によって開口されたラベルLbをボトルに嵌挿するラベル嵌挿手段を備えている。上記ラベル開口装置は、シート状に折りたたまれたラベルLbの両面をそれぞれ吸引して離間させることにより予備的に開いた状態に保持するラベル保持手段と、予備的に開かれたラベルLbを所定状態に開口するラベル開口手段とを有する。
【0023】
上記ラベル開口手段は、上記ラベル保持手段の直上で昇降する支持部材と、予備的に開かれたラベルLbに上方から挿入されるラベル開口機構部と、上記支持部材に沿って昇降することにより上記ラベル開口機構部の開口操作を行う操作棒を備える。上記ラベル開口機構部は、下端が開閉可能な開閉杆を有している。この開閉杆を上記ラベルLbに挿入した後に、開状態とすることにより、ラベルLbを所定状態に開口する。このラベルLbをボトルBtに向けて上記開閉杆から押し下げることにより、ラベルLbがボトルBtに嵌挿される。
【0024】
このように、円形ラベラーは、ボトルBtを円形軌道に沿って移動させながらラベルLbを嵌挿するものであるが、たとえばボトルBtを直線軌道に沿って移動させながらラベルLbを嵌挿する、いわゆる直線型ラベラーを用いてもよい。
【0025】
スターホイール51から送られたボトルBtは、まず工程s1に移される。図2に示すように、スターホイール51から送られたボトルBtは、たとえばPETからなり、ラベルLbが被せられている。ラベルLbは、その下端がボトルBtの底部Bt2と同じか若干上側に位置するようにボトルBtに被せられており、ボトルBtの胴部Bt1を覆う胴部被覆部Lb1を有している。クランパ11は、胴部被覆部Lb1を介してボトルBtの胴部Bt1を挟んでいる。これにより、ボトルBtは、クランパ11によって保持されている。
【0026】
各クランパ11の下方には、クランパ11とともに軌道P3に沿って回転移動自在とされた昇降ロッド4が配置されている。昇降ロッド4は、カムピン43を有している。カムピン43は、図1における軌道P3にそって配置されたカム溝(図示略)に嵌合している。昇降ロッド4は、軌道P3に沿った回転移動をする間、上記カム溝の形状に応じた昇降移動を行う。昇降ロッド4は、工程s1〜s6においては、本発明で言う容器昇降手段として機能し、ラベル位置決め手段2を構成する一要素である。また、昇降ロッド4は、工程s9においては、本発明で言う底部押し付け手段として機能する。
【0027】
各クランパ11の上方には、アッパープレート21が配置されている。アッパープレート21は、ラベルLbの直径よりも若干大きいサイズとされている。アッパープレート21には、開口21aが形成されている。開口21aは、ボトルBtのキャップ部分を通過させることが可能な程度の開口サイズとされている。アッパープレート21は、本発明で言うラベル上方規制手段の一例であり、ラベル位置決め手段2を構成する一要素である。
【0028】
次いで、工程s2においては、図3に示すように、昇降ロッド4が上昇する。昇降ロッド4の上端部分には、凸部41および鍔部42が形成されている。凸部41は、昇降ロッド4の先端に位置しており、ボトルBtの凹部Bt3に入り込むサイズとされている。鍔部42は、凸部41から下方に若干退避した位置に設けられており、ボトルBtの凹部Bt3の直径よりも外径が大であるリング状とされている。
【0029】
昇降ロッド4が上昇すると、凸部41が凹部Bt3へと入り込むとともに、鍔部42が底部Bt2に接する。昇降ロッド4の上昇に引き続き、クランパ11が開く。これにより、ボトルBtは、昇降ロッド4によって支えられた状態となる。
【0030】
次いで、工程s3においては、図4に示すように、昇降ロッド4がさらに上昇する。これにより、ボトルBtとこのボトルBtに被せられたラベルLbとが上昇する。この上昇においては、まず、ラベルLbの上端がアッパープレート21に当接する。ラベルLbは、ボトルBtに被せられているだけであり、ボトルBtに接着などによって固定されてはいない。このため、さらに昇降ロッド4が上昇すると、ラベルLbがアッパープレート21によって上昇移動を規制された状態でボトルBtのみが上昇する。本実施形態においては、ボトルBtのキャップ部分上端がアッパープレート21の開口21aを通過する程度まで昇降ロッド4を上昇させている。
【0031】
次いで、工程s4においては、図5に示すように、ボトムプレート22が現れる。ボトムプレート22は、工程s4〜s6で用いられるものであり、クランパ11の下方に位置している。ボトムプレート22には、開口22aが設けられている。開口22aは、昇降ロッド4とボトムプレート22との干渉を回避するためのものであり、昇降ロッド4の本体部分が通過可能な開口サイズとされている。ボトムプレート22は、本発明で言うラベル下方規制手段の一例であり、ラベル位置決め手段2を構成する一要素である。
【0032】
次いで、工程s5においては、図6に示すように、昇降ロッド4が下降する。この下降により、ボトルBtとラベルLbとが一緒に下降し始める。そして、ラベルLbは、その下端がボトムプレート22に当接した位置で、下方への移動が規制された状態となる。ボトルBtは、まずキャップ部分が開口21aから抜け出し、ラベルLbの下方移動が規制された状態で、昇降ロッド4の下降にともなってさらに所定位置まで下降する。本実施形態においては、この所定位置は、ボトルBtの上端とラベルLbの上端とがほぼ同じ高さになる位置である。この状態において、ラベルLbは、ボトルBtの胴部Bt1を覆う胴部被覆部Lb1と、この胴部被覆部Lb1よりも下方に位置し、ボトルBtの底部Bt2から下方に延出する下方延出部Lb2とが形成された格好となる。
【0033】
次いで、工程s6においては、図7に示すように、クランパ11が閉状態となる。これにより、ボトルBtは、ラベルLbの胴部被覆部Lb1を介してクランパ11に保持される。
【0034】
次いで、工程s7においては、図8に示すように、ボトルBtに対して下方寄りの位置にヒータ3が配置された領域にボトルBtが送られる。昇降ロッド4は、ヒータ3を回避する程度の高さまで下降する。ヒータ3は、工程s7から工程s8がなされる領域に設けられており、図1に示すようにたとえば円弧形状とされている。ヒータ3は、ラベルLbの下方延出部Lb2に対してたとえば輻射によって熱を与えるためのものである。なお、本実施形態においては、ヒータ3からの輻射熱は、そのほとんどが下方延出部Lb2に向けられている。このため、下方延出部Lb2よりも上方の胴部被覆部Lb1などは、ほとんど加熱されず、熱収縮しない。
【0035】
この工程s7から工程s8にかけて、ヒータ3によるラベルLbの下方延出部Lb2への加熱が継続される。本実施形態においては、この加熱時間は、1.5〜2.0秒程度である。これにより、下方延出部Lb2が徐々に熱収縮することとなり、工程s8においては、図9に示すように、ラベルLbには、底部被覆部Lb3が形成される。底部被覆部Lb3は、ボトルBtの底部Bt2を密着するように覆っている。ただし、この状態においては、底部被覆部Lb3と凹部Bt3との間には空間が残されている。また、底部被覆部Lb3は、残余部Lb3aを有している。残余部Lb3aは、下方延出部Lb2のうち底部Bt2を覆うのに必要な部分以外の余裕部分が熱収縮することにより形成されたものであり、下方に向かって垂れ下がっている。
【0036】
工程s8を経ると、ボトルBtは、ヒータ3が設置されていない領域に送られる。この領域に送られたばかりの時点においては、ヒータ3からの輻射熱を直接受けてはいないものの、ラベルLbの底部被覆部Lb3、特に残余部Lb3aは、いまだ高温であり比較的やわらかいままである。この状態で、工程s9においては、図10に示すように、昇降ロッド4の凸部41がボトルBtの凹部Bt3に進入する位置まで昇降ロッド4が上昇する。これにより、比較的やわらかい状態の残余部Lb3aであった部分は、凹部Bt3に沿って密着させられる。この結果、底部被覆部Lb3は、凹部Bt3を有する底部Bt2に完全に沿った形状とされる。
【0037】
そして、工程s10においては、図1に示すように、ボトルBtは、ボトルクランパホイール1と出側ボトルクランパホイール6とが近接する位置に送られる。出側ボトルクランパホイール6は、複数のクランパ61を備えている。図11に示すように、本実施形態においては、各クランパ61は、各クランパ11の上方に位置するように配置されている。工程s10においては、クランパ61が閉状態となる。これに引き続き、クランパ11が開状態となるとともに、昇降ロッド4が下降する。これにより、ボトルBtは、ラベルLbの胴部被覆部Lb1を介してクランパ61に保持される。この結果、ボトルBtは、ボトルクランパホイール1から出側ボトルクランパホイール6に受け渡される。
【0038】
図1に示すように、出側ボトルクランパホイール6は、複数のクランパ61が円形に配置されており、軌道中心O3を中心とする円形の軌道P4に沿ってボトルBtを順次送り出す。軌道P4に沿って送られてきたボトルBtは、ベルトコンベア71に受け渡される。出側ボトルクランパホイール6によって運搬される間に、ラベルLbの底部被覆部Lb3は、自然冷却、あるいは図示しない送風手段によって冷却される。このため、ボトルBtがベルトコンベア71に受け渡されるときには、ラベルLbの底部被覆部Lb3は、容易には傷つきが生じない程度に硬化している。ベルトコンベア71は、軌道P5に沿ってボトルBtを順次図中右方向へと送り出す。軌道P5に沿ってボトルBtを送る手段として、ベルトコンベア71に加えて図示しないスクリューコンベアを併用してもよい。
【0039】
ベルトコンベア71によって軌道P5に沿って送り出された後は、ラベルLbの胴部被覆部Lb1およびこれよりも上方部分を、たとえば高温蒸気に曝すことによって熱収縮させる。これにより、ラベルLb全体がボトルBtに密着することとなり、ラベルLbの装着作業が完了する。
【0040】
次に、ラベル装着装置Aの作用について説明する。
【0041】
本実施形態によれば、ラベルLbのうちボトルBtの底部Bt2から延出する下方延出部Lb2を熱収縮させることにより、底部Bt2を覆う底部被覆部Lb3を形成する。このため、たとえば塗装によって底部Bt2を覆う塗装膜を形成する場合と比べて、ボトルBtをより効率よく紫外線が遮蔽された状態に仕上げることが可能である。また、クランパ11によって胴部被覆部Lb1を介してボトルBtを保持した状態で底部被覆部Lb3を形成する。これにより、いまだ高温状態のため比較的やわらかい状態の底部被覆部Lb3を、いずれの部位にも接触しない状態で冷却させることが可能である。これは、底部被覆部Lb3が不当に傷つくことを防止するのに適している。
【0042】
下方延出部Lb2を熱収縮することによって生じた残余部Lb3aは、昇降ロッド4の凸部41によってボトルBtの底部Bt2の凹部Bt3に押し込まれる。これにより、底部被覆部Lb3は、ボトルBtの底部Bt2に密着する格好となり、ラベルLbには、底部Bt2よりも下方に突出する部分がほとんど生じない。これにより、ボトルBtを、水平面に安定して置くことが可能な形状とすることができる。
【0043】
ラベル位置決め手段2を用いた工程s3においては、アッパープレート21によってラベルLbの上方移動を規制した状態で、昇降ロッド4によってボトルBtを所定位置まで上昇させる。これにより、ラベルLbの下方部分に下方延出部Lb2を構成するのに十分な長さの部位を再現性良く生じさせることが可能である。
【0044】
さらに、工程s3においてボトルBtをラベルLbに対して十分に上昇させることにより、ラベルLbにボトルBtの底部Bt2から下方に延出する部分を若干余分に形成している。そして、工程s5においては、ボトムプレート22によってラベルLbの下方移動を規制した状態で、ボトルBtを所定位置まで下降させている。これにより、下方延出部Lb2をより正確な長さに仕上げることが可能である。これは、過不足無く底部Bt2を覆うように底部被覆部Lb3を形成するのに好適である。
【0045】
図12〜図14は、ラベル装着装置Aの変形例を示している。なお、これらの図において、上記実施形態と同一または類似の要素には、上記実施形態と同一の符号を付している。この変形例においては、工程s8〜s10において底部押し付け手段として用いられる昇降ロッド4の構成が、上述した実施形態と異なっている。すなわち、昇降ロッド4には、その先端部分に円板部44が形成されている。円板部44は、その上面が平らな面とされており、内部にヒータ45が組み込まれている。ヒータ45は、下方延出部Lb2を軟化させることが可能な程度に円板部44を加熱するためのものである。
【0046】
図12に示すように、工程s8においてボトルBtの下方に昇降ロッド4が位置している。これより前の工程s1〜s7においては、上述した実施形態で述べた構成の昇降ロッド4を用いてもよい。次いで、図13に示すように、工程s9においては、昇降ロッド4が上昇することにより、残余部Lb3aが円板部44によって底部Bt2に押し付けられる。円板部44はヒータ45によって加熱されているため、残余部Lb3aは軟化する。これにより、残余部Lb3aであった部分は凹部Bt3内に押し込められる。そして、図14に示すように、工程s10においては、昇降ロッド4が下降する。これにより、底部被覆部Lb3が完成する。この変形例における底部被覆部Lb3は、その一部が凹部Bt3内に進入しているとともに、その下面が平坦な面とされた形状となる。
【0047】
このような変形例によっても、ボトルBtの胴部Bt1および底部Bt2を適切に覆うようにラベルLbを装着することができる。また、たとえば残余部Lb3aが形成された工程s8から工程s9までに比較的長い時間を要することにより残余部Lb3aが硬化してしまう場合であっても、ヒータ45を内蔵した円板部44によって残余部Lb3aを軟化させつつ凹部Bt3へと適切に押し込むことができる。
【0048】
本発明に係るラベル装着装置は、上述した実施形態に限定されるものではない。本発明に係るラベル装着装置の各部の具体的な構成は、種々に設計変更自在である。
【符号の説明】
【0049】
Bt ボトル(容器)
Bt1 胴部
Bt2 底部
Bt3 凹部
Lb ラベル
Lb1 胴部被覆部
Lb2 下方延出部
Lb3 底部被覆部
O1,O2,O3 軌道中心
P1,P2,P3,P4,P5 軌道
A ラベル装着装置
1 ボトルクランパホイール(容器保持手段)
11 クランパ
2 ラベル位置決め手段
21 アッパープレート(ラベル上方規制手段)
21a 開口
22 ボトムプレート(ラベル下方規制手段)
22a 開口
3 ヒータ(加熱手段)
4 昇降ロッド(容器昇降手段、底部押し付け手段)
41 凸部
42 鍔部
43 カムピン
44 円板部
45 ヒータ
51 入り側スターホイール
52 スクリューコンベア
53 ベルトコンベア
6 出側ボトルクランパホイール
61 クランパ
71 ベルトコンベア
【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器に筒状のラベルを装着するラベル装着装置であって、
上記容器に被せられた上記ラベルの上方への移動を規制するラベル上方規制手段、および上記ラベルに対して上記容器を相対的に昇降させる容器昇降手段を具備するとともに、上記ラベル上方規制手段によって上記ラベルの上方への移動を規制した状態で上記容器昇降手段によって上記容器の底部が上記ラベルの下端よりも上方に位置するように上記容器を上昇させることにより、上記ラベルに上記容器の胴部を覆う胴部被覆部および上記容器の底部よりも下方に延出する下方延出部を生じさせるラベル位置決め手段と、
上記容器を、上記ラベルの上記胴部被覆部を介して保持する容器保持手段と、
上記容器保持手段によって保持された上記容器に被せられた上記ラベルの上記下方延出部を熱収縮させることにより、上記ラベルに上記容器の底部を覆う底部被覆部を形成する加熱手段と、
を備えることを特徴とする、ラベル装着装置。
【請求項2】
上記ラベル位置決め手段は、上記ラベルの下方への移動を規制するラベル下方規制手段をさらに具備しているとともに、
上記ラベル上方規制手段によって上記ラベルの上方への移動を規制した状態で上記容器昇降手段によって上昇させた後に、上記ラベル下方規制手段によって上記ラベルの下方への移動を規制した状態で、上記容器昇降手段によって上記容器の底部が上記ラベルの下端よりも上方に位置するように上記容器を下降させる、請求項1に記載のラベル装着装置。
【請求項3】
上記ラベルを上記容器保持手段によって保持した状態で、上記底部被覆部を上記容器の底部に対して押し付ける底部押し付け手段をさらに備える、請求項1または2のいずれかに記載のラベル装着装置。
【請求項4】
上記容器の底部中央には、凹部が設けられており、
上記底部押し付け手段には、上記底部被覆部の一部を上記凹部に押し込む凸部が形成されている、請求項3に記載のラベル装着装置。
【請求項5】
上記容器保持手段は、回転軸を中心とした円周上に一定間隔で取り付けられた複数のクランパを具備しており、
上記容器昇降手段は、各々が上記各クランパの下方に位置にする複数の昇降ロッドを具備しており、
上記容器保持手段および上記容器昇降手段を回転させる回転駆動手段をさらに備えており、
上記回転駆動手段による上記容器保持手段および上記容器昇降手段の回転に伴って、
上記ラベルが被せられた容器が上記容器保持手段に受け渡される受け渡し位置において、上記クランパが上記容器を保持し、
上記受け渡し位置に対して回転方向前方の位置において、上記昇降ロッドが上昇することにより上記容器を支持し、かつ上記クランパが開放し、
上記容器の上方に位置する上記ラベル上方規制手段にむけて上記昇降ロッドが上昇することにより、上記ラベルに対して上記容器を相対的に上昇させ、
上記容器の下方に上記ラベル下方規制手段が位置する状態で、上記容器の底部が上記ラベルの下端よりも上方に位置するように上記昇降ロッドが下降することにより、上記ラベルに上記下方延出部を生じさせ、
上記クランパによって上記ラベルの上記胴部被覆部を介して上記容器を保持し、かつ上記容器昇降手段が下降した状態で、上記円周に沿って配置された上記加熱手段によって上記下方延出部を熱収縮させることにより、上記底部被覆部を形成する、
請求項2に記載のラベル装着装置。
【請求項1】
容器に筒状のラベルを装着するラベル装着装置であって、
上記容器に被せられた上記ラベルの上方への移動を規制するラベル上方規制手段、および上記ラベルに対して上記容器を相対的に昇降させる容器昇降手段を具備するとともに、上記ラベル上方規制手段によって上記ラベルの上方への移動を規制した状態で上記容器昇降手段によって上記容器の底部が上記ラベルの下端よりも上方に位置するように上記容器を上昇させることにより、上記ラベルに上記容器の胴部を覆う胴部被覆部および上記容器の底部よりも下方に延出する下方延出部を生じさせるラベル位置決め手段と、
上記容器を、上記ラベルの上記胴部被覆部を介して保持する容器保持手段と、
上記容器保持手段によって保持された上記容器に被せられた上記ラベルの上記下方延出部を熱収縮させることにより、上記ラベルに上記容器の底部を覆う底部被覆部を形成する加熱手段と、
を備えることを特徴とする、ラベル装着装置。
【請求項2】
上記ラベル位置決め手段は、上記ラベルの下方への移動を規制するラベル下方規制手段をさらに具備しているとともに、
上記ラベル上方規制手段によって上記ラベルの上方への移動を規制した状態で上記容器昇降手段によって上昇させた後に、上記ラベル下方規制手段によって上記ラベルの下方への移動を規制した状態で、上記容器昇降手段によって上記容器の底部が上記ラベルの下端よりも上方に位置するように上記容器を下降させる、請求項1に記載のラベル装着装置。
【請求項3】
上記ラベルを上記容器保持手段によって保持した状態で、上記底部被覆部を上記容器の底部に対して押し付ける底部押し付け手段をさらに備える、請求項1または2のいずれかに記載のラベル装着装置。
【請求項4】
上記容器の底部中央には、凹部が設けられており、
上記底部押し付け手段には、上記底部被覆部の一部を上記凹部に押し込む凸部が形成されている、請求項3に記載のラベル装着装置。
【請求項5】
上記容器保持手段は、回転軸を中心とした円周上に一定間隔で取り付けられた複数のクランパを具備しており、
上記容器昇降手段は、各々が上記各クランパの下方に位置にする複数の昇降ロッドを具備しており、
上記容器保持手段および上記容器昇降手段を回転させる回転駆動手段をさらに備えており、
上記回転駆動手段による上記容器保持手段および上記容器昇降手段の回転に伴って、
上記ラベルが被せられた容器が上記容器保持手段に受け渡される受け渡し位置において、上記クランパが上記容器を保持し、
上記受け渡し位置に対して回転方向前方の位置において、上記昇降ロッドが上昇することにより上記容器を支持し、かつ上記クランパが開放し、
上記容器の上方に位置する上記ラベル上方規制手段にむけて上記昇降ロッドが上昇することにより、上記ラベルに対して上記容器を相対的に上昇させ、
上記容器の下方に上記ラベル下方規制手段が位置する状態で、上記容器の底部が上記ラベルの下端よりも上方に位置するように上記昇降ロッドが下降することにより、上記ラベルに上記下方延出部を生じさせ、
上記クランパによって上記ラベルの上記胴部被覆部を介して上記容器を保持し、かつ上記容器昇降手段が下降した状態で、上記円周に沿って配置された上記加熱手段によって上記下方延出部を熱収縮させることにより、上記底部被覆部を形成する、
請求項2に記載のラベル装着装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
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【図4】
【図5】
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【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2011−162233(P2011−162233A)
【公開日】平成23年8月25日(2011.8.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−27160(P2010−27160)
【出願日】平成22年2月10日(2010.2.10)
【出願人】(000238005)株式会社フジシールインターナショナル (641)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年8月25日(2011.8.25)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年2月10日(2010.2.10)
【出願人】(000238005)株式会社フジシールインターナショナル (641)
【Fターム(参考)】
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