説明

ラベル貼付装置

【課題】 コンベア本体を容易に着脱でき、コンベア本体の清掃等を容易に行うことができる搬送手段を備えたラベル貼付装置を提供すること。
【解決手段】 ラベル貼付対象の商品Wを搬送する搬送手段Bと、前記搬送手段で搬送される移動中の商品にラベルLを貼付するラベル貼付手段Cとを備えたラベル貼付装置において、前記搬送手段Bはラベル貼付対象の商品の重量を計量し搬送する計量コンベアB1と、前記計量コンベアで計量を完了した商品をラベル貼付手段に向けて搬送する搬送コンベアB2と、を備え、前記計量コンベア及び搬送コンベアは、それぞれ無端回動するベ
ルトを備えたコンベア本体1,8が架台2,9に対して着脱分離可能に構成され、更に前記計量コンベアと搬送コンベアの何れか一方或いは両方を磁力を利用した非接触型の動力伝達機構で駆動し、前記ラベル貼付手段Cは前記搬送コンベアB2によって搬送される商品WにラベルLを貼付し得るよう配置され、前記計量コンベアの計量値に基づいてラベルの貼付/非貼付を制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はラベル貼付装置に関し、更に詳しくはラベル貼付対象の商品を搬送しながら、該商品にラベルを貼付するラベル貼付装置に関する。
【背景技術】
【0002】
スーパーマーケットやコンビニエンスストアー等で販売される加工食品、例えば商品「おにぎり」へのラベル貼付は、製造されたおにぎりをフィルム等で包装し、その包装済みの商品をコンベアで搬送し、搬送移動中の商品にラベル貼付手段でラベルを貼付する。
ところで、食品工場等で製造される商品は、規定の重量に満たない不良品が混在することがあるため、ラベル貼付装置の手前或いはラベル貼付装置の後に重量を検査する計量装置(例えば、計量コンベア)を接続し、重量が許容範囲内であるか否かを判定し、不良品(重量不足)は出荷しないようにしている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
しかし、上記商品を搬送するコンベアの駆動方式は一般的にベルト(平ベルト、Vベルト、歯付ベルト、丸ベルト等)を掛け回し動力を伝達する方式であり、商品の搬送を繰り返す毎に駆動ベルト周辺にベルトが擦れ摩耗した粉塵(カス)が溜まり、その溜まった粉塵(カス)が風等により舞い散り搬送中の商品に付着することがある。前記のように粉塵(カス)が商品に付着することは食品を取り扱う工場では許されないことである。この問題を回避する為に、非接触型の動力伝達(マグネットによる動力伝達構造)によりコンベアを着脱可能としたものも考案されているが、駆動伝達部(マグネット)は衝撃に弱く、コンベアの着脱の際に駆動伝達部(マグネット)が衝突(衝撃)により破傷又は破損しやすいという欠点があった。尚、歯車を用いて動力を伝達するコンベヤにおいては、動力伝達動作を行なう歯車同士の噛み合いにより発塵が発生するという問題があった。
又、前記食品工場では、包装不良等により搬送途中に商品が崩れ、搬送コンベアの表面を汚す、或いはラベル貼付時に貼付不良により商品から剥離したラベルが搬送コンベアのベルト表面に付着し、ベルト表面が粘着部材で汚れるといった問題が生じることが多く、それに伴い清掃を行なわなければならない事態が発生する。
【0004】
上記した問題が生じた時、作業員は作業場(搬送コンベア、ラベル貼付手段等)を常に清潔な状態に保つ必要があるため清掃を行なわなければならない。しかしながら、従来のラベル貼付手段に商品を搬送する多くの搬送コンベアは、清掃のためにベルトを掛け回したコンベア本体部分をフレームから取り外すことを前提として製作されていないため、直ぐに対応することは困難であり、また着脱容易である非接触による動力伝達(マグネットによる動力伝達構造)を用いてコンベアを着脱可能にしたものであっても、駆動伝達部(マグネット)を衝突させやすい構造である為に駆動伝達部(マグネット)を衝突(衝撃)により破傷又は破損してしまうことが多かった。このような問題が発生した場合、工場は作業自体を停止(生産ストップ)せざるを得ない状態となり、食品工場としては商品を供給できないという死活問題とも言える大きな問題が生じてしまうことになる。
【0005】
又、従来は、別途購入した計量コンベアをラベル貼付装置の搬送コンベアに連設配置する場合、ラベル貼付装置と同期連動させる為に、別途センサや信号線等を引き回しする必要があり、その取り付けや調整が微細であり面倒であった。
更に、別途購入した計量コンベアを組み付けた場合、搬送方向の長さが必要以上に長いコンベアとなってしまう為、搬送方向の長さ(機長)が短く且つ搬送コンベア及びラベル貼付手段と簡単に連動でき取り付け取り外し自在の物が望まれていた。
そして、ラベル貼付装置に前記計量装置(計量コンベア)を接続配置する場合、該計量装置はラベル貼付手段の位置より上流側又は下流側の搬送コンベアに接続配置される。それにより、計量装置の設置面積が余分に必要となり、既存の作業領域を狭くするという問題が生じる。その結果、作業員の作業効率が低下するという問題が発生する。
【0006】
【特許文献1】特開2002−337826号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は上記した従来の技術が有する問題点に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、コンベアを破損させることなく容易に着脱でき、粉塵等の発生を最小限に止め、コンベア本体の清掃等を容易に行うことができる搬送手段を備えたラベル貼付装置を提供することにある。
又、他の目的は、計量装置を備えた搬送手段を有するラベル貼付装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成する為に本発明のラベル貼付装置は、ラベル貼付対象の商品を搬送する搬送手段と、前記搬送手段で搬送される移動中の商品にラベルを貼付するラベル貼付手段とを備えたラベル貼付装置において、前記搬送手段はラベル貼付対象の商品の重量を計量し搬送する計量コンベアと、前記計量コンベアで計量を完了した商品をラベル貼付手段に向けて搬送する搬送コンベアと、を備え、前記計量コンベア及び搬送コンベアは、それぞれ無端回動するベルトを備えたコンベア本体が架台に対して着脱分離可能に構成され、更に前記計量コンベアと搬送コンベアの何れか一方或いは両方を磁力を利用した非接触型の動力伝達機構で駆動し、前記ラベル貼付手段は前記搬送コンベアによって搬送される商品にラベルを貼付し得るよう配置され、前記計量コンベアの計量値に基づいてラベルの貼付/非貼付が制御されることを特徴とする(請求項1)。
前記ラベル貼付手段は、印字機能を備え、ラベルに所定事項を印字して発行するもの、或いは予め所定事項が印字されたラベルロール紙を用いる印字機能を備えないもの、の何れでもよい。
又、前記ラベル貼付手段が使用するラベルロール紙は、ラベルが帯状台紙に剥離可能に貼付され台紙付きのラベルロール紙限らず、台紙レスのラベルロール紙でもよい。
前記計量コンベアは、商品を搬送しながら重量を計量するもので、その構成として例えば、コンベア本体を載架する架台を起歪体に取り付けるロードセル式が挙げられる。
【0009】
上記手段によれば、計量コンベアと搬送コンベアの何れか一方或いは両方を磁力を利用した非接触型の動力伝達機構で駆動するようにしたので、コンベア駆動時にベルトの擦れにより発生する粉塵(カス)の発生を最小限に止めることができ、また、歯車駆動を用いた時の発塵を無くすことができる。更に、ラベル貼付対象の商品をラベル貼付手段に向けて搬送する搬送手段が計量コンベアと搬送コンベアとで構成されていることで、従来のようにラベル貼付対象の商品の重量を計測する計量装置を別途接続配置する必要がなく、ラベル貼付装置のみで完了できる。そして、その搬送手段を構成する計量コンベアと搬送コンベアは、それぞれ無端回動するベルトを備えたコンベア本体と、該コンベア本体を載架する架台とに分離できる為、仮にベルト表面が汚れた場合でも簡単に清掃することができる。
【0010】
前記搬送手段を構成する計量コンベアと搬送コンベアの何れか一方の駆動方式は、ベルト伝達、歯車伝達等の一般的な接触型の動力伝達でもよいが、前記搬送コンベアは磁力を利用した非接触型の動力伝達機構で駆動し、前記計量コンベアは接触型の動力伝達機構で駆動するようにすることで、従来のようなコンベア駆動時に駆動ベルトの擦れにより発生する粉塵(カス)の発生を最小限に止めることができ、また、歯車駆動を用いた時の発塵を無くすことができる。更に、前記計量コンベアと搬送コンベアの両方を非接触型の動力伝達機構にすれば、駆動ベルトの擦れにより発生する粉塵(カス)の発生を更に少なくすることができ、また、歯車駆動を用いた時の発塵を無くすことができる。
前記非接触型の動力伝達機構としては、磁力の吸引と反発を利用して動力を伝達させる方式が挙げられる。
前記接触型の動力伝達機構としては、ベルト方式、歯車方式等が挙げられる。
【0011】
前記計量コンベアと搬送コンベアの両方或いは何れか一方における非接触型の動力伝達機構は、例えば、コンベア本体における一方のテールローラの軸端に固着した従動マグネットリングと、前記コンベア本体を載架する架台上に設置した駆動シャフトに固着した駆動マグネットリングとで構成し、コンベア本体と、コンベア本体を載架する架台とに亘って凹凸の係脱手段を互いにガイドとなるように配設し、且つ前記係脱手段はコンベア本体を架台に載架する時、前記動力伝達機構におけるコンベア本体側の従動マグネットリングと架台側に設置した駆動マグネットリングとの近接が最後となるように構成する(請求項2)。
前記従動マグネットリングと駆動マグネットリングは、外周面にN極とS極とが交互に着磁され、更にそのS極とN極の着磁帯は軸芯と所定の角度で交差する螺旋状に形成されている。そして、その従動マグネットリングと駆動マグネットリングは軸芯を略直角に交差させて配置すると共に、両マグネットリングの外周面同士は所定の隙間をおいて配置される。尚、計量コンベアでは、周知慣用技術であるデジタルフィルタリング(移動平均法等)により振動ノイズをキャンセルする方式を用いることで、磁力の吸引と反発による振動ノイズの影響を受けることなく正しい計量データを得ることができる。又、計量部からの出力をアナログフィルタを通してデジタル化するか、あるいは、デジタル変換後にデジタルフィルタを通した後に計量データとする等の周知慣用技術を用いた対策を採用するようにしてもよい。また、上記に示した駆動及び従動マグネットリングに限らず、例えば、駆動と従動のマグネットリング面のN極とS極の着磁が平行するよう配置させて動力を伝達する方式でもよい。この方式を用いることにより振動が少ないので計量コンベアに用いることができる。又、リニアモータ方式等、他の非接触型の動力伝達方式を用いてもよい。
【0012】
又、コンベア本体を架台に載架する凹凸の係脱手段は、コンベア本体の側板の外側面に係止ピンを固着突設し、他方、架台側に前記係止ピンが嵌合係止する係合溝を形成する形態、或いは、コンベア本体の側板に係合溝を、架台側に係止ピンを形成する逆の形態でもよい。
更にコンベア本体を架台に載架する時、前記動力伝達機構におけるコンベア本体側の従動マグネットリングと架台側に設置した駆動マグネットリングとの近接が最後となる構成とは、前記係脱手段を構成する係合溝(凹部)と係止ピン(凸部)との嵌合でコンベア本体を架台に載架定着する時、コンベア本体の両側板と架台側とが互いにガイドの役目を果たし横にズレることなく、前記架台側の駆動マグネットリングに対して従動マグネットリングの近接対応が最後の段階で確立される係止手順を意味する。
【0013】
上記手段によれば、搬送コンベアにおけるコンベア本体の駆動方式を、磁力の吸引と反発作用を利用した非接触型の動力伝達機構としたことで、架台側の駆動源(駆動マグネットリング)からコンベア本体側の従動側(従動マグネットリング)への動力伝達に関する機械的な繋がりはなく、従って架台に対するコンベア本体の着脱を簡単に構成することができる。しかも、架台に対してコンベア本体を載架する凹凸の係脱手段は、コンベア本体の両側板と架台側とが互いにガイドの役目を果たすように配設し、コンベア本体側の従動マグネットリングと架台側に設置した駆動マグネットリングとの近接が最後となるように構成したことで、コンベア本体を架台に載架する時、前記コンベア本体の両側板と架台側とが互いにガイドの役目を果たすように配設されているのでマグネットリングが横にズレることなく、駆動マグネットリングと従動マグネットリングとが吸引しあって吸着衝突するのを防止できる。それにより、マグネットリングの損傷、破損を防止することができ、長期に亘って安定した機能を維持することができる。
【0014】
また、前記搬送コンベアを非接触型の動力伝達機構、計量コンベアは接触型の動力伝達機構とし、その計量コンベアにおける接触型の動力伝達機構は、例えば、コンベア本体における一方のテールローラの軸端に固着した従動プーリと、前記コンベア本体を載架する架台側に設置され且つ動力を伝達する伝達ベルトが連結された駆動源とで構成し、コンベア本体と、コンベア本体を載架する架台とに亘って凹凸の係脱手段を配設し、且つ前記係脱手段はコンベア本体を架台に載架する時、前記動力伝達機構におけるコンベア本体側の従動プーリを、架台側の伝達ベルトに対して最初に係着するよう構成する(請求項3)。
前記駆動源から従動プーリに動力を伝達する伝達ベルトの形態は、歯付ベルト、平ベルト、Vベルト等、何れでもよいが、歯付ベルトとした場合は動力伝達のロス(スリップ)が少なく、確実に動力を伝達することができる。
又、コンベア本体を載架する架台は、例えばロードセル式計量器における起歪体に取り付けられている。
【0015】
コンベア本体を架台に載架する凹凸の係脱手段は、前記搬送コンベアと同様、コンベア本体の側板の外側面に係止ピンを固着突設し、他方、架台側に前記係止ピンが嵌合係止する係合溝を形成する形態、或いは、コンベア本体の側板に係合溝を、架台側に係止ピンを形成する逆の形態でもよい。
更に、コンベア本体を架台に載架する時、前記動力伝達機構におけるコンベア本体側の従動プーリを、架台側の伝達ベルトに対して最初に係着するよう構成するとは、前記係脱手段を構成する係合溝(凹部)と係止ピン(凸部)との嵌合でコンベア本体を架台に載架定着する時、前記架台側の駆動源に連結された伝達ベルトの内側に従動プーリを最初に嵌入して係着する、即ち従動プーリの外周に伝達ベルトを巻き付ける作業を最初に確立し、最後にコンベア本体を架台に水平に載架する係止手順を意味する。
【0016】
上記手段によれば、非伸縮性のベルトに対してコンベア本体側の従動プーリを最初に係着する組立手順としたことで、非伸縮性の伝達ベルトと従動プーリとの係脱を確実に行うことができる。それにより、接触型の動力伝達機構を備えた計量コンベアにおいても、コンベア本体を架台から容易に着脱することができる。
【0017】
又、前記ラベル貼付装置は、搬送手段に計量コンベアを備えるため、その計量コンベアによる計量値で後段に配置したラベル貼付手段の動作(貼付/非貼付)を制御するようにしてもよい。具体的には、前記ラベル貼付対象の商品の情報を記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶された情報を読み出す読み出し手段と、前記読み出された商品毎の許容する重量範囲を記憶する許容量記憶手段と、前記計量コンベアで検出した重量と、前記読み出した商品と対応する前記許容重量記憶手段で記憶された重量範囲に基づいて、前記ラベル貼付手段によるラベル貼付動作有り無し、を制御するラベル貼付制御手段と、を備えた構成とする(請求項4)。
前記許容重量とは、ある重量に対し許容し得る上限値と許容し得る下限値を意味するが、重量が規定重量よりオーバーしても価格が変わらなければ、顧客は不満を口にしない。しかし、重量が規定重量より少なく、価格が同じであれば当然問題視される。従って、一般的には下限値のみを設定する。
【0018】
上記手段によれば、搬送手段で搬送される商品の重量が計量コンベアで計量され、その計量値が、予め設定された商品毎の許容重量範囲(例えば、許容下限値)より少ない場合は、ラベル貼付手段によるラベルの貼付が行なわれない。従って、重量不足(又は重量の過不足)の不良商品にラベルを無駄に貼付するのを解消することができる。そして、不良商品にはラベルが貼付されていないため、目視による不良品の選別が容易となるので不良商品の出荷を防止できる。
【0019】
又、前記計量コンベアの搬送方向上流側に、ラベル貼付対象の商品を搬入する搬入コンベアを連設配置してもよい(請求項5)。
前記搬入コンベアは、前記搬送コンベアと同様、コンベア本体を架台に対して着脱し得る構成、及び非接触型の動力伝達機構としてもよい。
【0020】
上記手段によれば、搬入コンベアを介して製造ライン等に簡単に連設配置することができる。
【発明の効果】
【0021】
本発明のラベル貼付装置は請求項1記載の構成により、従来のようにラベル貼付対象の商品の重量を計測する計量装置を別途接続配置する必要がなく、ラベル貼付装置のみで完了できる。そして、その搬送手段を構成する計量コンベアと搬送コンベアは、それぞれ無端回動するベルトを備えたコンベア本体と、該コンベア本体を載架する架台とに分離できる為、仮にベルト表面が汚れた場合でも簡単に清掃することができる。
そして、計量コンベアと搬送コンベアの何れか一方或いは両方を、磁力を利用した非接触型の動力伝達機構で駆動するようにしたので、コンベア駆動時にベルトの擦れにより発生する粉塵(カス)の発生を最小限に止め、また、歯車駆動を用いた時の発塵を無くすことができる。
【0022】
又、請求項2記載の構成により、架台に対するコンベア本体の着脱を簡単に構成することができる。しかも、コンベア本体を架台に載架する時、コンベア本体の両側板と架台側とが互いにガイドの役目を果たし横にズレることなく、駆動マグネットリングと従動マグネットリングとが吸引しあって吸着衝突するのを防止できる。それにより、マグネットリングの損傷、破損を防止することができ、長期に亘って安定した機能を維持することができる。
更に、請求項3記載の構成により、接触型の動力伝達機構を備えた計量コンベアにおいても、伝達ベルトと従動プーリとの係脱を確実に行うことができ、コンベア本体を架台から容易に着脱することができる。
【0023】
また、請求項4記載の構成により、重量不足(又は重量の過不足)の不良商品にラベルを無駄に貼付するのを解消することができる。そして、不良商品にはラベルが貼付されていないため、不良商品の出荷を防止できる。
更に、請求項5記載の構成により、製造ライン等に簡単に連設配置することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、本発明に係るラベル貼付装置の実施の形態の一例を図面に基づき説明する。
図1はラベル貼付装置Aの全体を示す概略図で、ラベル貼付対象の商品Wを搬送する搬送手段Bと、前記搬送手段Bで搬送される移動中の商品WにラベルLを貼付するラベル貼付手段Cとで構成されている。
【0025】
前記搬送手段Bは、ラベル貼付対象の商品Wの重量を計量し搬送する計量コンベアB1と、前記計量コンベアB1で計量を完了した商品を下流側のラベル貼付手段Cに向けて搬送する搬送コンベアB2とで構成され、該搬送コンベアB2の搬送路の側部にラベル貼付手段Cが配置され、前記計量コンベアB1の上流側には搬入コンベアDが連設配置されている。
【0026】
計量コンベアB1は、無端回動するベルトを備えたコンベア本体1と、そのコンベア本体1を着脱可能に載架する架台2と、前記コンベア本体1のベルトを駆動回転する接触型の動力伝達機構3とで構成されている。
前記コンベア本体1は、前後一対の側板1a,1b間に一対のテールローラ1c,1dが前記側板1a,1bの長手方向(機長方向)の両側部に回転可能に軸支され、そのテールローラ1c,1dに亘って無端状のベルト1eが巻回取り付けられ、更に一方のテールローラ1dの軸端は側板1aを貫通して外方に突出され、その突出端部に動力伝達機構3を構成する従動プーリ3cが一体回転するように固着されている。
【0027】
又、前記コンベア本体1の側板1a,1bの外側面には該コンベア本体1を架台2に対して着脱可能に載架する凹凸の係脱手段4の一方部材、係止ピン(凸部材)4a、4a’が外方に向けて水平に固着突設されている。そして、前記係止ピン4a,4a’は、コンベア本体1を架台2に水平に載架し得るよう機長方向に沿った両側部に固着されている。
【0028】
前記架台2は、前記コンベア本体1の側板1a,1bの間隔より僅か広い間隔をおいて対向する一対の支持板2a,2b間に、前記コンベア本体1のベルト1eの復路側を押圧して該ベルト1eを緊張状態とする押えローラ2cが2本、所定間隔をおいて回転自在に軸支されて構成されている。
【0029】
又、前記支持板2a,2bには前記コンベア本体1を着脱可能に載架する凹凸の係脱手段4の他方部材、係合溝(凹部材)4b,4b’が、該支持板2a,2bの上端側より垂直下方(縦)に向かって所定深さ切欠き形成されている。そして、前記係合溝4b,4b’のうち、コンベア本体1の従動プーリ3aに近い側を係止する係合溝4b’は、垂直溝の最低部から前方(図面では右方向)に向けて水平溝が連続形成された略L字型に形成され、それにより架台2に載架するコンベア本体1の従動プーリ3c部分を動力伝達機構3の伝達ベルト3dに対して最初にセットし得るように構成されている。
【0030】
更に、前記架台2を構成する支持板2a,2bは、基台5上に載置固定したロードセル6に連結され、それによりコンベア本体1のベルト1eで商品Wを搬送しながら、該商品Wの重量を計測し得るように構成されている。
【0031】
前記コンベア本体1のベルト1eを駆動回転する動力伝達機構3は、モータ3a、該モータ又は減速機の出力軸に固着した駆動プーリ3b、前記コンベア本体1の一方のテールローラ1cに固着した従動プーリ3c、及び前記駆動プーリ3bの回転を従動プーリ3cに伝達する伝達ベルト3dとで構成されている。そして、前記架台2に対して載架するコンベア本体1は、該コンベア本体1の係止ピン4a’を架台2側の係合溝4b’に嵌入係合することで従動プーリ3cを前記伝達ベルト3d内に嵌入でき、コンベア本体1のもう一方の係止ピン4aを架台2側の対応する係合溝4bに嵌入することで従動プーリ3cと伝達ベルト3dとの係合を確立することができる。尚、コンベア本体1を架台2に載架し、動力伝達機構3の係合を確立した場合、その状態を保持する為に架台2の支持板2aとコンベア本体1の側板1aとがバックルタイプの止め金具7で連結固定されている。
【0032】
搬送コンベアB2は、無端回動するベルトを備えたコンベア本体8と、そのコンベア本体8を着脱可能に載架する架台9と、前記コンベア本体8のベルトを駆動回転する非接触型の動力伝達機構10とで構成されている。
前記コンベア本体8は、前後一対の側板8a,8b間に一対のテールローラ8c,8dが前記側板8a,8bの長手方向(機長方向)の両側部に回転可能に軸支され、そのテールローラ8c,8dに亘って無端状のベルト8eが巻回取り付けられ、更に一方のテールローラ8cの軸端は側板8aを貫通して外方に突出され、その突出端部に動力伝達機構10を構成する従動マグネットリング10cが一体回転するように固着されている。
【0033】
又、前記コンベア本体8の側板8a,8bの外側面には該コンベア本体8を架台9に対して着脱可能に載架する凹凸の係脱手段11の一方部材、係止ピン(凸部材)11a、11a’が外方に向けて水平に固着突設されている。そして、前記係止ピン11a,11a’は、コンベア本体8を架台9に水平に載架し得るよう機長方向に沿った両側部に固着されている。
【0034】
前記架台9は、前記コンベア本体8の側板8a,8bの間隔より僅か広い間隔をおいて対向する一対の支持板9a,9b間に、前記コンベア本体8のベルト8eの復路側を押圧して該ベルト8eを緊張状態とする押えローラ9cが2本、所定間隔をおいて回転自在に軸支されて構成されている。そして、架台9は動力伝達機構10を装備する基台5にブラケット33を介して連結固定されている。これにより、架台9に載架するコンベア本体8の従動マグネットリング10cと動力伝達機構10の駆動マグネットリング10bとの対応関係がずれないようになっている。
【0035】
又、前記支持板9a,9bには前記コンベア本体8を着脱可能に載架する凹凸の係脱手段11の他方部材、係合溝(凹部材)11b,11b’が、該支持板9a,9bの上端側より垂直下方(縦)に向かって所定深さ切欠き形成されている。そして、前記係合溝11b,11b’のうち、コンベア本体8の従動マグネットリング10cから遠い側を係止する係合溝11b’は、垂直溝の最低部から前方(図面では右方向)に向けて水平溝が連続形成された略L字型に形成され、それにより架台9に載架するコンベア本体8の従動マグネットリング10c部分が動力伝達機構10の駆動マグネットリング10bに対して接近配置される段階が、コンベア本体8を架台9に載架する作業手順の最後に成立するように構成されている。
【0036】
前記非接触型の動力伝達機構10は、モータ等によって駆動回転する駆動軸10aと、その駆動軸10aの固着した駆動マグネットリング10b,10b’と、前記駆動マグネットリング10b,10b’と所定の間隔をおいて近接配置する従動マグネットリング10c,10c’とで構成され、前記駆動軸10b及びその駆動軸10bを駆動回転するモータ等10dの動力源は基台5に載置固定し、従動マグネットリング10cは前記コンベア本体8の一方のテールローラ8cの軸端に、従動マグネットリング10c’は搬入コンベアDに固定されている。
【0037】
前記駆動マグネットリング10b,10b’及び従動マグネットリング10c,10c’は、永久磁石を用いてリング形状に形成し、その周面にN極帯とS極帯とを軸方向に沿って螺旋状に着磁して構成されている。
そして、前記駆動マグネットリング10bと従動マグネットリング10cとは図4に示すように、駆動マグネットリング10bの軸芯(駆動軸)と従動マグネットリング10cの軸芯(テールローラ8cの軸)とを略直角に交差させて配置し、且つ駆動マグネットリング10bの外周面と従動マグネットリング10cの外周面とを所定の隙間をあけて接近配置することで、駆動マグネットリング10bの回転で従動マグネットリング10cが磁力の吸引と反発作用によって回転される。
【0038】
そして、前記架台9に対して載架するコンベア本体8は、該コンベア本体8の係止ピン11a’を架台9側の係合溝11b’に嵌入係合することで従動マグネットリング10cを動力伝達機構10の駆動マグネットリング10bから離間した位置に保持し、コンベア本体8のもう一方の係止ピン11aを架台9側の対応する係合溝11bに嵌入することで前記従動マグネットリング10cを駆動マグネットリング10bに対し所定の近接した位置(非接触状態で動力を伝達できる位置)に配置セットすることができる。尚、コンベア本体8を架台9に載架し、動力伝達機構10の伝達経路を確立した場合、その状態を保持する為に架台9の支持板9aとコンベア本体8の側板8aとがバックルタイプの止め金具12で連結固定されている。
【0039】
前記計量コンベアB1の上流側に連設される搬入コンベアDは、前記搬送コンベアB2と同様、非接触型の動力伝達機構で駆動するベルトコンベアで、無端回動するベルトを備えたコンベア本体13と、そのコンベア本体13を着脱可能に載架する架台14とで構成され、前記コンベア本体13のベルトは前記非接触型の動力伝達機構10によって駆動回転するよう構成されている。
前記コンベア本体13は、前後一対の側板13a,13b間に一対のテールローラ13c,13dが前記側板13a,13bの長手方向(機長方向)の両側部に回転可能に軸支され、そのテールローラ13c,13dに亘って無端状のベルト13eが巻回取り付けられ、更に一方のテールローラ13dの軸端は側板13aを貫通して外方に突出され、その突出端部に前記動力伝達機構10を構成する従動マグネットリング10c’が一体回転するように固着されている。
【0040】
又、前記コンベア本体13の側板13a,13bの外側面には該コンベア本体13を架台14に対して着脱可能に載架する凹凸の係脱手段15の一方部材、係止ピン(凸部材)15a、15a’が外方に向けて水平に固着突設されている。そして、前記係止ピン15a,15a’は、コンベア本体13を架台14に水平に載架し得るよう機長方向に沿った両側部に固着されている。
【0041】
前記架台14は、前記コンベア本体13の側板13a,13bの間隔より僅か広い間隔をおいて対向する一対の支持板14a,14b間に、前記コンベア本体13のベルト13eの復路側を押圧して該ベルト13eを緊張状態とする押えローラ14cが2本、所定間隔をおいて回転自在に軸支されて構成されている。そして、この架台14も前記搬送コンベアB2の架台9と同様、動力伝達機構10が装備されている基台5にブラケット33’を介して連結固定されている。
【0042】
又、前記支持板14a,14bには前記コンベア本体13を着脱可能に載架する凹凸の係脱手段15の他方部材、係合溝(凹部材)15b,15b’が、該支持板14a,14bの上端側より垂直下方(縦)に向かって所定深さ切欠き形成されている。そして、前記係合溝15b,15b’のうち、コンベア本体13の従動マグネットリング10c’から遠い側を係止する係合溝15bは、垂直溝の最低部から後方(図面では左方向)に向けて水平溝が連続形成された略L字型に形成され、それにより架台14に載架するコンベア本体13の従動マグネットリング10c’部分が動力伝達機構10の駆動マグネットリング10b’に対して接近配置される段階が、コンベア本体13を架台14に載架する作業手順の最後に成立するように構成されている。
【0043】
ラベル貼付手段Cは、図5に示すように、帯状の台紙16’にラベルLが所定の間隔をおいて剥離可能に貼着されたロール巻きのラベルロール紙16を回転可能に保持する保持部17と、前記保持部17に保持されたラベルロール紙16から台紙を引っ張り出す繰出し部18と、前記繰出し部18の作動で引き出した台紙16’に貼着されているラベルLを台紙16’から剥離する剥離部19と、該剥離部19で剥離されたラベルLを搬送移動する商品Wに貼付する貼付部20と、前記繰出し部18の作動で該繰出し部18より下流側に引き出し移動させた空の台紙(ラベルが剥離された台紙)を巻き取る台紙巻取り部21と、前記繰出し部18から該台紙巻取り部21へ至る台紙移送路に制動力付与手段22が配置されて構成されている。
【0044】
前記保持部17から剥離部19に至る経路の途中には、前記繰出し部18の作動で引き出された台紙16’が蛇行するのを防止する蛇行防止手段23が配置されている。
前記蛇行防止手段23は、ラベルロール紙16のロール幅(台紙16’の幅)よりやや幅広く軸方向両側に鍔を有したローラ23aと、該ローラ23aを支持する揺動アーム23b、及び前記揺動アーム23bに支持されたローラ23aを台紙16’側に付勢するスプリング23cとで構成され、前記揺動アーム23bのローラ23aを支持した側と反対側が基板24に軸止されている。
【0045】
前記繰出し部18は、ラベルロール紙16からラベルLが貼着された台紙16’を引き出すもので、一対の駆動ローラ18aと従動押えローラ18bとで構成されている。そして、駆動ローラ18aの外周面にラベルLが剥離された台紙16’を巻回し、その台紙16’を前記駆動ローラ18aに圧接するように従動押えローラ18bが付勢されている。前記駆動ローラ18aはステッピングモータ(図示省略)によって台紙を引き出す方向にのみ駆動回転するように構成されている。
【0046】
前記剥離部19は、前記繰出し部18の作動で保持部17にセットされたラベルロール紙16から引き出される台紙16’を鋭角に折り曲げて移動させることで台紙16’からラベルLを剥離するもので、金属製平板又は樹脂製平板等で構成されている。そして、剥離部19で折り返した台紙16’は前記繰出し部18に案内し、繰出し部18の作動で該繰出し部18より下流側に送り出された台紙16’は台紙巻取り部21で巻き取られ、剥離されたラベルLは貼付部20によって商品Wに貼付される。
【0047】
前記貼付部20は、前記剥離部19で剥離されたラベルLを商品Wに貼付するもので、アーム20aの一側端に貼付ローラ20bが回転可能に支持され、そのアーム20aの長さ方向の中程が基板24に揺動可能に軸支され、更にアーム20aにおける貼付ローラ20bと反対側の側部には前記貼付ローラ20bを商品Wと当接する方向に付勢するスプリング20cが基板24とに亘って張設されている。尚、前記アーム20aにおける貼付ローラ20bと反対側の端部は基板24に開設した長孔25に嵌合係着され、アーム20aの揺動範囲が規制されている。
貼付部20によるラベルLの貼付は、図1及び図5に示すように、ラベル貼付手段Cに沿って配置した搬送コンベアB2上を商品Wが移動し、商品Wが前記貼付ローラ20bの外周面に当接しながら移動することで台紙16’から剥離されたラベルLの糊面先端側(最初に剥離された側)が商品Wと対向接触し、台紙の移動方向先端側から順次剥離されるラベルLは商品Wの移動により該商品Wの側面に接着されると共に貼付ローラ20bで押え付けられ、確実に貼付される。
【0048】
台紙巻取り部21は、前記繰出し部18の作動でラベルロール紙16から台紙16’がラベル1枚を剥離発行するに必要な長さが引き出され、同時にラベルLが剥離された台紙16’を該繰出し部18より下流側に送り出すが、その繰出し部18より下流側に送り出された台紙16’をロール状に巻き取るものである。具体的には、巻き芯21aをステッピングモータ(図示省略)等で駆動回転し、前記繰出し部18の作動で該繰出し部18より下流側に送り出された台紙16’を巻き取る。従って、台紙巻取り部21は前記繰出し部18と連動しながら間欠回転する。
【0049】
制動力付与手段22は、金属製軸杆22aの外周面に摩擦部を形成して構成されており、その金属製軸杆22aは軸芯を走行移動する台紙16’の表面と略平行となるように基板24上に鉛直に起立配置されている。
摩擦部は、金属製軸杆22aの外表面をローレット状に加工して、接触する台紙16’に摩擦抵抗が生じるように構成されている。
【0050】
図7は上記したラベル貼付装置のブロック図で、搬入コンベア(搬送部)D、計量コンベア(計量部)B1、搬送コンベア(貼付部)B2の動作制御を行うCPU26と、制御を行なうプログラムを記憶するROM27と、少なくとも識別情報と品名とその商品が規格内の重量であるか否かの判定で使用する重量範囲を含む商品ファイルを記憶し、計量コンベアB1で計測された重量を一時的に記憶するRAM28と、補助記憶装置29、タッチパネル液晶表示部30、操作入力部31、通信部32等で構成されている。
【0051】
図8は前記RAMに記憶される商品ファイルの概要を示し、商品を識別する識別情報、商品名称、規格、単位、値段、区分、重量範囲等の項目で構成されており、前記計量コンベアB1で計量した重量値が重量範囲に設定された下限値と上限値の範囲内か否かが判定され、その判定に基づいてラベル貼付手段Cの動作(ラベル貼付/ラベル非貼付)が制御される。
【0052】
次に、ラベル貼付装置によるラベル貼付の動作を図9のフローチャートに基づいて説明する。
S100…商品の識別情報を操作入力部より入力する。
S101…入力された識別情報が、商品ファイルに登録されているか否かが判断され、登録されている場合(Yes)はS102に進み、登録されていない場合(No)はS100へ戻る。
S102…識別情報に設定されている重量範囲が読み出されてRAMの重量チェックエリアに一時的に設定される。
S103…操作入力部より当該識別情報の商品の作業個数を入力する。入力された作業個数はRAMの重量チェックエリアに記憶される。
S104…計量コンベアB1に、識別情報の商品が存在するか否かが判断され、商品が存在する場合(Yes)はS105に進み、商品が存在しない場合(No)は商品の存在が確認されるまで繰り返し実行される。
S105…搬入コンベアDから計量コンベアB1に商品Wが搬送されると、該計量コンベアB1は商品Wを下流側に接続された搬送コンベアB2に向かって搬送しながら該商品Wの重量を計測する。計測した重量値はRAMに記憶される。
【0053】
S106…計測した重量値が、RAMの重量チェックエリアに設定されている範囲重量内か否かが判断され、範囲重量内の場合(Yes)はS107で搬送コンベアB2の側部に配置したラベル貼付手段Cが作動して搬送中の商品WにラベルLが貼付されてS108へ進み、重量範囲外である場合(No)はS107(ラベル貼付)が行なわれずに搬送コンベアB2でS108へ進む。
S108…ラベルが貼付された商品の数が、先に入力された作業個数に到達しているかが判断され、作業完了の場合(Yes)はS109に進み、作業個数に到達していない場合(No)はS104に戻り作業個数に到達するまで重量計測、ラベル貼付が行なわれる。尚、作業個数に到達したか否かの判断は、入力記憶した作業個数からラベル貼付毎に「1」ずつ減算処理し、作業個数が「0」になったことで完了と判断する方法、又はラベル貼付毎に「1」ずつ加算し、その加算の合計値が入力記憶した作業個数と同数になった時、完了と判断する方法の何れでもよい。また、重量範囲外の商品はラベルを貼付されずに搬送コンベアB2でそのまま下流側に搬送される為、ラベル貼付手段Cより下流側で商品にラベルが貼付されているか否かを検知し、それによって作業個数完了を判断するようにしてもよい。
S109…他の商品に対するラベル貼付作業を行なう場合(Yes)はS100へ戻り、貼付作業がない場合(No)は終了する。
【0054】
上記ラベル貼付作業において、例えば包装不良などにより内容物が露出する等して計量コンベアB1、搬送コンベアB2、或いは搬入コンベアDのベルトが汚れた場合、前記各コンベアはベルトを備えたコンベア本体1,8,13が架台2,9,14に対して着脱可能に載架されているため、コンベア本体を架台から取り外して簡単に洗浄を行うことができる。
しかも、コンベア本体の取り外しは、架台に対してコンベア本体を連結固定する止め金具を外し、コンベア本体を架台より上方に引き上げることで簡単に分離でき、又、架台に対する取付も凹凸の係脱手段によってコンベア本体を斜めに傾けた状態で装着し、最終段階で水平にすることでコンベア本体の載架が完了する。特に、非接触の動力伝達機構10で駆動する搬送コンベアB2と搬入コンベアDにおける駆動マグネットリング10b,10b’と従動マグネットリング10c、10c’の近接対応は、傾斜状態のコンベア本体を水平状態にすることで確立される為、コンベア本体を着脱する際、コンベア本体側の従動マグネットリング10c、10c’が駆動マグネットリング10b,10b’に引き寄せられて衝突するのを防止できる。
また、非接触型の動力伝達機構10で駆動する搬送コンベアB2と搬入コンベアDは、該動力伝達機構10が装備固定される基台に搬送コンベアB2と搬入コンベアDの架台が固定されている為、駆動マグネットリング10b,10b’と従動マグネットリング10c、10c’の近接対応関係がずれることはなく、長期に亘って安定した動力伝達を維持できる。
【0055】
本発明のラベル貼付装置は図示した実施の形態に限定されず、本発明の要旨を変更しない範囲で変更可能である。
(1)本実施例で図示はしていないが、ラベル貼付手段の下流側にラベルに印字されたコード情報を読み取るスキャナを設け、このスキャナを用いてラベルが貼付され搬送される商品のコード情報を読み取り、その読み取った情報に基づいて不良品であるか否かの選別を自動で行なってもよい。尚、不良品の選別手段として、エアーを吹き付けて搬送手段より離脱させる手法を用いてもよい。この手法を用いることにより搬送手段の限られた機長内で不良品を選別することができるので、設置専有面積を余分に取らなくてすむ。
(2)本実施例では、搬送コンベアの側部に配置するラベル貼付手段として印字手段を備えない装置を説明したが、印字手段を備えた装置を用いてもよい。その場合、印字フォーマット等もRAMに記憶され、制御される。
(3)本実施例は、搬送される商品の側面にラベルを貼付する形態を説明したが、ラベルの貼付位置は側面に限らず、上面でもよい。
(4)本実施例では、コンベア本体を架台に載架する凹凸の係脱手段は、コンベア本体の側板の外側面に係止ピンを固着突設し、他方、架台側に前記係止ピンが嵌合係止する係合溝を複数形成する形態を採用しているが、これに限らず、コンベア本体を架台に載架する凹凸の係脱手段が一つで、他方は架台側に溝を設けず架台の上縁にコンベア本体の係止ピンが載置され、コンベア本体側の従動マグネットリングと架台側に設置した駆動マグネットリングとの近接が最後となるように構成し、コンベア本体を水平に保つ形態でもよい。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】本発明に係るラベル貼付装置の実施の一例を示す概略図で、(a)は平面図、(b)は正面図。
【図2】搬送コンベア部分の拡大図で、(a)はコンベア本体を架台に載架完了した状態の正面図、(b)はコンベア本体を架台に載架する最初の状態を示す正面図。
【図3】計量コンベア部分の拡大図で、(a)はコンベア本体を架台に載架完了した状態の正面図、(b)はコンベア本体を架台に載架する最初の状態を示す正面図。
【図4】非接触型の動力伝達機構部分を示す拡大斜視図。
【図5】ラベル貼付手段の概略を示す平面図。
【図6】ラベルロール紙の平面図。
【図7】ラベル貼付装置の電気ブロック図。
【図8】商品ファイルの構成を示す図。
【図9】ラベル貼付の動作を示すフローチャート図。
【符号の説明】
【0057】
A…ラベル貼付装置 B…搬送手段
B1…計量コンベア B2…搬送コンベア
C…ラベル貼付手段 D…搬入コンベア
W…商品 L…ラベル
1…計量コンベアのコンベア本体 2…計量コンベアの架台
3…接触型の動力伝達機構 4…凹凸の係脱手段
8…搬送コンベアのコンベア本体 9…搬送コンベアの架台
10…非接触型の動力伝達機構 11…凹凸の係脱手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ラベル貼付対象の商品を搬送する搬送手段と、前記搬送手段で搬送される移動中の商品にラベルを貼付するラベル貼付手段とを備えたラベル貼付装置において、
前記搬送手段はラベル貼付対象の商品の重量を計量し搬送する計量コンベアと、前記計量コンベアで計量を完了した商品をラベル貼付手段に向けて搬送する搬送コンベアと、を備え、
前記計量コンベア及び搬送コンベアは、それぞれ無端回動するベルトを備えたコンベア本体が架台に対して着脱分離可能に構成され、
更に、前記計量コンベアと搬送コンベアの何れか一方或いは両方を磁力を利用した非接触型の動力伝達機構で駆動し、前記ラベル貼付手段は前記搬送コンベアによって搬送される商品にラベルを貼付し得るよう配置され、前記計量コンベアの計量値に基づいてラベルの貼付/非貼付が制御されることを特徴とするラベル貼付装置。
【請求項2】
前記計量コンベアと搬送コンベアの両方或いは何れか一方における非接触型の動力伝達機構は、コンベア本体における一方のテールローラの軸端に固着した従動マグネットリングと、前記コンベア本体を載架する架台上に設置した駆動シャフトに固着した駆動マグネットリングとで構成し、コンベア本体と、コンベア本体を載架する架台とに亘って凹凸の係脱手段を配設し、且つ前記係脱手段はコンベア本体を架台に載架する時、前記動力伝達機構におけるコンベア本体側の従動マグネットリングと架台側に設置した駆動マグネットリングとの近接が最後となるように構成されていることを特徴とする請求項1記載のラベル貼付装置。
【請求項3】
前記搬送コンベアを非接触型の動力伝達機構、計量コンベアは接触型の動力伝達機構とし、その接触型の動力伝達機構は、コンベア本体における一方のテールローラの軸端に固着した従動プーリと、前記コンベア本体を載架する架台側に設置され且つ動力を伝達する伝達ベルトが連結された駆動源とで構成し、コンベア本体と、コンベア本体を載架する架台とに亘って凹凸の係脱手段を配設し、且つ前記係脱手段はコンベア本体を架台に載架する時、前記動力伝達機構におけるコンベア本体側の従動プーリを、架台側の伝達ベルトに対して最初に係着するよう構成されていることを特徴とする請求項1又は2記載のラベル貼付装置。
【請求項4】
前記ラベル貼付装置は、
前記ラベル貼付対象の商品の情報を記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶された情報を読み出す読み出し手段と、
前記読み出された商品毎の許容する重量範囲を記憶する許容量記憶手段と、
前記計量コンベアで検出した重量と、前記読み出した商品と対応する前記許容重量記憶手段で記憶された重量範囲に基づいて、前記ラベル貼付手段によるラベル貼付動作有り無し、を制御するラベル貼付制御手段と、
を備えたことを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項記載のラベル貼付装置。
【請求項5】
前記計量コンベアの搬送方向上流側に、ラベル貼付対象の商品を搬入する搬入コンベアが連設配置されていることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項記載のラベル貼付装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−6414(P2010−6414A)
【公開日】平成22年1月14日(2010.1.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−167305(P2008−167305)
【出願日】平成20年6月26日(2008.6.26)
【出願人】(000145068)株式会社寺岡精工 (317)
【Fターム(参考)】