説明

ラベル貼付補助プログラムと記録媒体

【課題】ラベルプリンターで印刷されたラベルの貼付を手作業で行う際に、そのラベルが貼付対象物の表面上の所望の位置に貼り付けられるための補助を行うことが可能なラベル貼付補助プログラムと記録媒体を提供すること。
【解決手段】本プログラムが実行された携帯情報端末は、ラベルプリンターにラベルを印刷させ、その印刷させたラベルの幅・長さを印刷ラベル情報として記憶し、その印刷されたラベルが表面上にある貼付対象物の撮影画像を取得し(S201)、その撮像画像からラベルを検出するとともに(S203)、その撮影画像から直線を特定してハイライトによる強調表示をし(S204)、その検出されたラベルがその特定された直線に対して特定位置関係になるまでの変位量をその印刷ラベル情報に基づいて算出し(S206,S207)、その算出された変位量を出力する(S208)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ラベルプリンターで作成されたラベルの貼付作業を補助するためのラベル貼付補助プログラムと記録媒体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ラベルの貼付作業を補助するためのラベル貼付補助プログラムとしては、例えば、下記特許文献1に記載された技術がある。その技術は、商品にラベルを貼付するラベル貼付装置であって、ラベルの貼付位置を設定するための設定手段と、その設定手段により設定されたラベルの貼付位置を記憶する記憶手段と、その記憶手段に記憶されたラベルの貼付位置に基づいて商品に第1のラベルを貼付する貼付手段とを備えている。
【0003】
その自動計量包装値付装置を具体的に説明すると、作業者は、実際の商品の幅および高さに基づいて、トレイ画像の幅および高さを設定する。なお、トレイ画像の幅および高さの複数の組み合わせを予め登録しておき、その中から作業者が選択してもよい。作業者は、トレイ画像の幅および高さを設定した後、決定キーを押下する。続いて、ラベル位置設定画面には、トレイ画像に重なるように商品ラベルの画像(商品ラベル画像と呼ぶ)が表示される。また、ラベル位置設定画面には、決定キーおよび戻るキーが表示される。作業者は、入力部を操作することにより、商品ラベル画像をトレイ画像上の所望の位置に移動させる。次いで、作業者が決定キーを押下する。それにより、ラベル位置設定画面における商品ラベル画像の位置に対応するように、商品ラベルの貼付位置が算出される。
【0004】
この場合、商品ラベルの貼付位置は絶対座標で表される。具体的には、貼付部には水平面上での共通の原点が予め定められている。貼付部の原点は、例えばX方向における左端およびY方向における最も手前の位置に定められる。絶対座標は、この原点からX方向およびY方向への距離で表される。算出された商品ラベルの貼付位置の絶対座標は外部記憶装置に記憶される。なお、予め商品ラベルの貼付位置の絶対座標を外部記憶装置に記憶させておいてもよい。
【0005】
そして、CPUは、外部記憶装置に記憶された商品ラベルの貼付位置を示す絶対座標および商品押し出し部のプッシャの現在位置からプッシャのY方向における移動距離を算出し、算出された移動距離に基づいてプッシャを制御する。また、CPUは、外部記憶装置に記憶された商品ラベルの貼付位置を示す絶対座標および貼付部の吸着ヘッドの現在位置から吸着ヘッドのX方向における移動距離を算出し、算出された移動距離に基づいて駆動部を制御する。それにより、絶対座標で表される商品の位置に商品ラベルが貼付される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2008−213846号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、事務用のラベルプリンターで印刷されたラベルの貼付作業については、上記特許文献1に記載された技術のようにオートメーションで行われるケースは殆ど無く、手作業で行われるケースが通常であった。そのため、事務用のラベルプリンターで印刷されたラベルを貼付対象物の表面上で所望の位置に貼付させる際には、貼付対象物の表面上のラベルが所望の位置(例えば、貼付対象物の表面上の真ん中の位置、貼付対象物の表面上の基準となる線)上にあるか否かを目視で確認することが行われていた。
【0008】
そこで、本発明は、上述した点を鑑みてなされたものであり、ラベルプリンターで印刷されたラベルの貼付を手作業で行う際に、そのラベルが貼付対象物の表面上の所望の位置に貼り付けられるための補助を行うことが可能なラベル貼付補助プログラムと記録媒体を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この課題を解決するためになされた請求項1に係る発明は、ラベルプリンターと通信可能なカメラ付携帯情報端末に以下(1)〜(6)の各処理を実行させるためのラベル貼付補助プログラムであって、前記カメラ付携帯情報端末は、前記ラベル貼付補助プログラムを実行すると、(1)前記ラベルプリンターにラベルを印刷させ、(2)前記ラベルの幅・長さを印刷ラベル情報として記憶し、(3)前記ラベルが表面上にある貼付対象物の撮影画像を第1取得画像として取得し、(4)前記第1取得画像からラベルを検出するとともに、前記第1取得画像から基準線を特定して強調表示し、(5)前記第1取得画像から検出されたラベルが前記基準線に対して特定位置関係になるまでの変位量を前記印刷ラベル情報に基づいて算出し、(6)前記算出された変位量を出力すること、を特徴とする。
【0010】
また、請求項2に係る発明は、請求項1に記載するラベル貼付補助プログラムであって、前記(4)の処理が実行された際に強調表示された基準線が1本の場合には、前記検出されたラベルの回転量が前記(5)の処理が実行された際の変位量として算出されること、を特徴とする。
【0011】
また、請求項3に係る発明は、請求項1に記載するラベル貼付補助プログラムであって、前記(4)の処理が実行された際に強調表示された基準線が2本の場合には、前記検出されたラベルの回転量と前記検出されたラベルの移動量が前記(5)の処理が実行された際の変位量として算出されること、を特徴とする。
【0012】
また、請求項4に係る発明は、請求項1乃至請求項3のいずれか一つに記載するラベル貼付補助プログラムであって、前記カメラ付携帯情報端末は、前記ラベル貼付補助プログラムを実行すると、(7)前記ラベルが表面上にある貼付対象物の撮影画像を第2取得画像として取得し、(8)前記第2取得画像からラベルを検出するとともに、前記基準線を前記第2取得画像から特定し、(9)前記第2取得画像から検出されたラベルの前記基準線に対する位置を前記印刷ラベル情報に基づいて算出し、前記算出された位置が特定位置関係にあると判定すれば、ラベル移動完了の旨を出力すること、を特徴とする。
【0013】
また、請求項5に係る発明は、請求項1乃至請求項4のいずれか一つに記載するラベル貼付補助プログラムを記録した記録媒体であって、カメラ付携帯情報端末に読み取り可能であること、を特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
すなわち、請求項1に係る発明のラベル貼付補助プログラムがカメラ付携帯情報端末で実行されると、カメラ付携帯情報端末は、以下(1)〜(6)の各処理を実行し、つまり、(1)ラベルプリンターにラベルを印刷させ、(2)その印刷させたラベルの幅・長さを印刷ラベル情報として記憶し、(3)その印刷されたラベルが表面上にある貼付対象物の撮影画像を第1取得画像として取得し、(4)その取得された第1取得画像からラベルを検出するとともに、その取得された第1取得画像から基準線を特定して強調表示し、(5)その検出されたラベルがその特定された基準線に対して特定位置関係になるまでの変位量をその記憶された印刷ラベル情報に基づいて算出し、(6)その算出された変位量を出力するので、その取得された第1取得画像に示された状態にあるラベルがその出力された変位量にガイドされて移動させられると、その移動させられたラベルがその特定された基準線に対して特定位置関係になる。よって、請求項1に係る発明のラベル貼付補助プログラムは、カメラ付携帯情報端末で実行されることで、ラベルプリンターで印刷されたラベルの貼付を手作業で行う際に、そのラベルが貼付対象物の表面上の所望の位置に貼り付けられるための補助を行うことができる。
【0015】
特に、請求項1に係る発明のラベル貼付補助プログラムにおいて、カメラ付携帯情報端末は、その検出されたラベルがその特定された基準線に対して特定位置関係になるまでの変位量を算出する際に、その記憶された印刷ラベル情報を利用することで、その取得された第1取得画像の拡張・縮小比率を求めることができるので、その算出・出力された変位量を原寸で求めることができる。
【0016】
さらに、請求項2に係る発明のラベル貼付補助プログラムがカメラ付携帯情報端末で実行されると、カメラ付携帯情報端末は、その(4)の処理が実行された際に強調表示された基準線が1本の場合には、その(4)の処理で検出されたラベルについての回転量をその(5)の処理が実行された際の変位量として算出する。よって、請求項2に係る発明のラベル貼付補助プログラムは、その取得された第1取得画像に示された状態にあるラベルがその算出・出力された変位量にガイドされて移動させられることを、人間の自然な動きをもって実現させることができる。
【0017】
さらに、請求項3に係る発明のラベル貼付補助プログラムがカメラ付携帯情報端末で実行されると、カメラ付携帯情報端末は、その(4)の処理が実行された際に強調表示された基準線が2本の場合には、その(4)の処理で検出されたラベルについての回転量とその(4)の処理で検出されたラベルについての移動量をその(5)の処理が実行された際の変位量として算出する。よって、請求項3に係る発明のラベル貼付補助プログラムは、その取得された第1取得画像に示された状態にあるラベルがその算出・出力された変位量にガイドされて移動させられることを、人間の自然な動きをもって実現させることができる。
【0018】
さらに、請求項4に係る発明のラベル貼付補助プログラムがカメラ付携帯情報端末で実行されると、カメラ付携帯情報端末は、それらの(1)〜(6)の各処理を実行した後に、以下(7)〜(9)の各処理を実行し、(7)その算出・出力された変位量に基づいて移動させられたラベルが表面上にある貼付対象物の撮影画像を第2取得画像として取得し、(8)その取得された第2取得画像からラベルを検出するとともに、その取得された第2取得画像からその基準線を特定し、(9)その検出されたラベルのその特定された基準線に対する位置をその記憶された印刷ラベル情報に基づいて算出し、その算出された位置が特定位置関係にあると判定すれば、ラベル移動完了の旨を出力するので、その取得された第2取得画像に示された状態にあるラベルの位置がその特定された基準線に対して特定位置関係にあると、つまり、その取得された第1取得画像に示された状態にあるラベルがその出力された変位量にガイドされて移動させられたときに、その移動させられたラベルの位置がその特定された基準線に対して特定位置関係にあるときの状態がその第2取得画像として取得されると、ラベル移動完了の旨が出力される。よって、請求項4に係る発明のラベル貼付補助プログラムは、カメラ付携帯情報端末で実行されることで、ラベルプリンターで印刷されたラベルの貼付を手作業で行う際に、そのラベルが貼付対象物の表面上の所望の位置に移動させられたことを、ラベル移動完了の旨の出力によって知らせることができる。
【0019】
また、請求項1乃至請求項4のいずれか一つに係る発明のラベル貼付補助プログラムは、請求項5に係る発明の記憶媒体を介して、カメラ付携帯情報端末に読み取られることが可能である。よって、請求項5に係る発明の記憶媒体は、ラベルプリンターで印刷されたラベルの貼付作業とは縁遠いカメラ付携帯情報端末に対して、請求項1乃至請求項4のいずれか一つに係る発明のラベル貼付補助プログラム、つまり、ラベルプリンターで印刷されたラベルの貼付を手作業で行う際に、そのラベルが貼付対象物の表面上の所望の位置に貼り付けられるための補助を行うためのソフトウエアを容易に追加させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の一実施形態に係るラベル貼付補助プログラムの実行対象であるラベル貼付システムの一例を表した図である。
【図2】ラベルを表面上に仮置きした貼付対象物が携帯情報端末のフロントカメラ等で撮影されることによって取得された画像の一例を表した図である。
【図3】同ラベル貼付補助プログラムが表されたフローチャート図である。
【図4】同ラベル貼付補助プログラムが表されたフローチャート図である。
【図5】同ラベル貼付補助プログラムが表されたフローチャート図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
[1.本発明の概要]
以下、本発明の実施の形態を図面を参照にして説明する。図1は、本発明の一実施形態に係るラベル貼付補助プログラムの実行対象であるラベル貼付システム1の一例を表した図である。図1に表されたように、ラベル貼付システム1は、ラベルプリンター10と、携帯情報端末20と、貼付対象物30とを有する。
【0022】
ラベルプリンター10は、テープ状の印字媒体に対して印刷・カットを行うことにより、ラベル11を作成するものである。ラベルプリンター10は、携帯情報端末20が無線Aで発信した命令に基づいて、ラベル11を作成することができる。すなわち、ラベルプリンター10は、携帯情報端末20と無線通信可能な機能を有するものである。
【0023】
携帯情報端末20は、携帯電話機やスマートフォン等であって、フロントカメラ21とタッチスクリーン付ディスプレイ22とを有する。さらに、携帯情報端末20では、タッチスクリーン付ディスプレイ22にアイコン23が表示される。アイコン23にユーザーがタッチすれば、本実施形態に係るラベル貼付補助プログラムが実行される。尚、図示しないが、携帯情報端末20は、内蔵スピーカーを有し、また、携帯情報端末20の裏側には、メインカメラやフラッシュや等が設けられている。
【0024】
貼付対象物30は、ラベルプリンター10によって作成されたラベル11が貼り付けられる対象物である。図1では、貼付対象物30の一例として、ノートが表されている。
【0025】
携帯情報端末20において、アイコン23がユーザーによってタッチされることにより、本実施形態に係るラベル貼付補助プログラムが実行されると、ラベルプリンター10でテープ状の印字媒体に印刷される内容をユーザーが編集することができる。尚、編集済みの印刷内容や他の機器から受信した印刷内容を読み出してもよい。そして、携帯情報端末20は、その印刷内容のラベル11を作成させる命令を無線Aでラベルプリンター10に送信する。このとき、携帯情報端末20は、その命令によって作成されるラベル11の幅・長さ等を印刷ラベル情報として記憶する。
【0026】
その送信された命令をラベルプリンター10が受信すると、ラベルプリンター10は、その受信された命令に基づいてラベル11を作成する。
【0027】
その作成されたラベル11は、ユーザーによって、貼付対象物30の表面上の所望の位置に貼り付けられる。そのために、ユーザーは、その作成されたラベル11を、貼付対象物30の表面上(の所望の位置近傍)に仮置きする(矢印B参照)。
【0028】
さらに、そのラベル11が表面上に仮置きされた貼付対象物30は、ユーザーによって、携帯情報端末20のフロントカメラ21等で撮影され(矢印C参照)、その撮影された画像が携帯情報端末20に取得される。図2は、ラベル11を表面上に仮置きした貼付対象物30が携帯情報端末20(上記図1参照)のフロントカメラ21(上記図1参照)等で撮影されることによって取得された画像24の一例を表した図である。その画像24は、携帯情報端末20(上記図1参照)のタッチスクリーン付ディスプレイ22に表示される。
【0029】
携帯情報端末20は、その画像24をタッチスクリーン付ディスプレイ22に表示させると、その画像24に対して、下記(1)〜(7)の動作を行う。すなわち、携帯情報端末20は、
(1)ラベル11を抽出する。その抽出には、通常の画像処理技術が使用され、例えば、コントラストの変化が長方形(又は正方形)になっている領域が、ラベル11として抽出される。
(2)直線L1乃至L8を抽出する。その抽出には、通常の画像処理技術が使用され、例えば、上記(1)で抽出されたラベル11の周囲に存在する直線が抽出される。
(3)上記(2)で抽出された直線L1乃至L8をハイライト表示する。
(4)上記(3)でハイライト表示された直線L1乃至L8の中からユーザーによって選択された1本又は2本の直線を基準線として扱う。その選択は、タッチスクリーン付ディスプレイ22を介して行われる。
(5)上記(4)で扱われた基準線が1本の場合には、上記(1)で抽出されたラベル11がその1本の基準線に対してちょうど平行な位置関係になるまでの変位量を算出・表示する。さらに、そのような位置関係にある仮想ラベルを表示する。
(6)上記(4)で扱われた基準線が2本の場合には、上記(1)で抽出されたラベル11がそれらの2本の基準線に対してちょうど真ん中の位置関係になるまでの変位量を算出・表示する。さらに、そのような位置関係にある仮想ラベルを表示する。
(7)上記(5)又は上記(6)の変位量を音声出力する。それらの変位量は、印刷ラベル情報に含まれているラベル11の幅・長さ等を利用して求めた実寸をもって、音声出力する。その音声出力では、例えば、「左側2mmずれています。」等の音声が、内蔵スピーカーから出力される。
尚、上記(5)〜(7)の各動作の一部しか行われない場合もある。
【0030】
従って、本実施形態に係るラベル貼付補助プログラムが携帯情報端末20で実行し、タッチスクリーン付ディスプレイ22に表示された仮想ラベルや内蔵スピーカーから音声出力されたアナウンス(例えば、「左側2mmずれています。」等)に従って貼付対象物30の表面上のラベル11が移動されれば、ユーザーは、貼付対象物30の表面上にある所望の位置にラベル11を貼り付けることが可能となる。
【0031】
[2.本発明のメイン動作]
そのためには、図3のフローチャートで表された制御プログラムが、本実施形態に係るラベル貼付補助プログラムとして、携帯情報端末20によって実行される。
【0032】
図3に表された制御プログラムでは、先ず、S101において、初期処理が行われる。その後は、S102に進む。S102では、ラベルの印刷を行うか否かが判定される。この判定は、タッチスクリーン付ディスプレイ22からの入力信号に基づく。ここで、ラベルの印刷を行わない場合(S102:NO)には、S107に進む。
【0033】
S107では、ラベル貼付補助を行うか否かが判定される。この判定は、タッチスクリーン付ディスプレイ22からの入力信号に基づく。ここで、ラベル貼付補助を行わない場合(S107:NO)には、S108に進む。S108では、その他の処理が行われる。その後は、後述するS106に進む
【0034】
これに対して、上記S102において、ラベルの印刷を行う場合(S102:YES)には、S103に進む。S103では、印刷処理が行われる。この処理を具体的に言えば、例えば、ラベルプリンター10でテープ状の印字媒体に印刷される内容がタッチスクリーン付ディスプレイ22上で編集され、あるいは、編集済みの印刷内容や他の機器から受信した印刷内容がタッチスクリーン付ディスプレイ22上で読み出され、その印刷内容のラベル11を作成させる命令が無線Aによってラベルプリンター10に送信される。その後は、S104に進む。尚、その命令を受信したラベルプリンター10においては、その受信命令に基づいたラベル11が作成される。
【0035】
S104では、印刷ラベル情報保存が行われる。この処理を具体的に言えば、上記S103の命令によって作成されるラベル11の幅・長さ等が印刷ラベル情報として記憶される。その後は、S105に進む。
【0036】
S105では、印刷したラベルを貼り付けるか否かが判定される。この判定は、タッチスクリーン付ディスプレイ22からの入力信号に基づく。ここで、印刷したラベルを貼り付ける場合(S105:YES)には、後述するS109の貼付補助処理が実行される。その後は、S106に進む。また、上記S107において、ラベル貼付補助を行う場合(S107:YES)にも、後述するS109の貼付補助処理が実行される。その後は、S106に進む。これに対して、印刷したラベルを貼り付けない場合(S106:NO)には、後述するS109の貼付補助処理が実行されることもなく、S106に進む。
【0037】
S106では、処理を完了するか否かが判定される。この判定は、タッチスクリーン付ディスプレイ22からの入力信号に基づく。ここで、処理を完了しない場合(S106:NO)には、上記S102に戻って、上記S102以降の処理が繰り返される。これに対して、処理を完了する場合(S106:YES)には、図3に表された制御プログラムが終了される。
【0038】
[3.本発明の貼付補助動作(その1)]
次に、図4を使用して、図3のS109の貼付補助処理について説明する。図4は、上記図3のS109の貼付補助処理の制御プログラムの一例が表されたフローチャート図である。尚、図4に表された制御プログラムが携帯情報端末20で実行されるときには、上記図1に表されたように、ラベル11が仮置きされた貼付対象物30が、ユーザーによって、携帯情報端末20のフロントカメラ21等で撮影され(矢印C参照)、その撮影された画像が携帯情報端末20に取得されている。
【0039】
図4に表された制御プログラムでは、先ず、S201において、画像ファイルが読み込まれる。この処理を具体的に言えば、ラベル11が表面上に仮置きされた貼付対象物30の撮影画像が読み込まれる。このとき、読み込まれた画像は、タッチスクリーン付ディスプレイ22に表示される。その後は、S202に進む。
【0040】
S202では、画像ファイルに紐づいた印刷ラベル情報が取り込まれる。この処理を具体的に言えば、上記図3のS103,S104の一連の処理で記憶された印刷ラベル情報の中から、上記S201で読み込まれた画像に関連する印刷ラベル情報が取り込まれる。その後は、S203に進む。
【0041】
S203では、ラベル部分が検出される。この検出を具体的に言えば、タッチスクリーン付ディスプレイ22に表示された画像において、コントラストが大きい部分が抽出され、その抽出された部分が長方形又は正方形になっている領域がラベル部分として検出される。その後は、S204に進む。
【0042】
尚、検出されたラベル部分が複数存在する場合には、タッチスクリーン付ディスプレイ22を介して、検出された複数のラベル部分の中からユーザーによって一つのラベル部分が選択されてもよいし、上記S202で取り込まれた印刷ラベル情報に基づいて一つのラベル部分が特定されてもよい。
【0043】
S204では、対象とする直線が選択される。その選択は、タッチスクリーン付ディスプレイ22からの入力信号に基づく。この処理を具体的に言えば、タッチスクリーン付ディスプレイ22に表示された画像において、例えば、上記S203で検出されたラベル部分の周辺で直線表示部分が抽出され、その抽出された直線表示部分がハイライトされることによって、1本又は2本の直線がユーザーに対して選択されることを促す。ここで、選択された1本又は2本の直線は、基準線として扱われる。その後は、S205に進む。
【0044】
S205では、ユーザーが選択した直線が1本か否かが判定される。ここで、ユーザーが選択した直線が1本である場合(S205:1本)には、S206に進む。S206では、ラベルの角度変更量が求められる。この処理を具体的に言えば、選択された1本の直線に対して抽出(且つ選択・特定)されたラベルが平行な位置関係になるために必要なそのラベルの回転角度量がラベルの角度変更量として求められる。尚、回転角度量を求めるための基準点には、そのラベルの中心点や、そのラベルの輪郭上の点(例えば、そのラベルの先頭端辺上の点)等があり、予め決定されていてもよいし、ユーザーに対してタッチスクリーン付ディスプレイ22を介して選択させてもよい。その後は、後述するS208に進む。
【0045】
これに対して、ユーザーが選択した直線が2本である場合(S205:2本)には、S207に進む。S207では、ラベルの位置移動量、角度変更量が求められる。この処理を具体的に言えば、選択された2本の直線に対して抽出(且つ選択・特定)されたラベルが真ん中の位置関係になるために必要なそのラベルの移動距離と回転角度量がラベルの位置移動量と角度変更量として求められる。ここで、上記S202で取り込まれた印刷ラベル情報には、タッチスクリーン付ディスプレイ22に表示された画像上のラベルの幅・長さ等が含まれているので、その印刷ラベル情報により、その画像の拡大・縮小率が求められることから、現実のラベルの位置移動量が求められる。尚、上記S206と同様にして、回転角度量を求めるための基準点には、そのラベルの中心点や、そのラベルの輪郭上の点(例えば、そのラベルの先頭端辺上の点)等があり、予め決定されていてもよいし、ユーザーに対してタッチスクリーン付ディスプレイ22を介して選択させてもよい。その後は、S208に進む。
【0046】
S208では、ラベルの移動アナウンスが行われる。この処理を具体的に言えば、上記S206で求められたラベルの角度変更量、又は上記S207で求められたラベルの位置移動量・角度変更量が、内蔵スピーカーから音声出力されると同時に、タッチスクリーン付ディスプレイ22に表示される。その後は、上記図3に戻って、上記S106に進む。
【0047】
[4.本発明の貼付補助動作(その2)]
次は、図5を使用して、図3のS109の貼付補助処理について説明する。図5は、上記図3のS109の貼付補助処理の制御プログラムの一例が表されたフローチャート図である。図5に表された制御プログラムでは、先ず、S301において、貼付したいラベルに紐づいた印刷ラベル情報が取り込まれる。この処理を具体的に言えば、例えば、上記図3のS103,S104の一連の処理で記憶された印刷ラベル情報が複数ある場合には、タッチスクリーン付ディスプレイ22を介して、ユーザーにより選択された印刷ラベル情報が取り込まれる。その後は、S302に進む。
【0048】
S302では、携帯情報端末20のカメラ越しに、ラベルを含む風景画像が取得される。この処理を具体的に言えば、上記S301の貼付したいラベルが表面上に仮置きされた貼付対象物30の風景画像が取得される。この取得された風景画像は、タッチスクリーン付ディスプレイ22に表示される。その後は、S303に進む。
【0049】
S303では、ラベル部分が検出される。この検出を具体的に言えば、タッチスクリーン付ディスプレイ22に表示された風景画像において、コントラストが大きい部分が抽出され、その抽出された部分が長方形又は正方形になっている領域がラベル部分として検出される。その後は、S304に進む。
【0050】
尚、検出されたラベル部分が複数存在する場合には、タッチスクリーン付ディスプレイ22を介して、検出された複数のラベル部分の中からユーザーによって一つのラベル部分が選択されてもよいし、上記S301で取り込まれた印刷ラベル情報に基づいて一つのラベル部分が特定されてもよい。
【0051】
S304では、風景画像内の直線が検出され、検出された直線がハイライト表示される。この処理を具体的に言えば、タッチスクリーン付ディスプレイ22に表示された風景画像において、例えば、上記S303で検出されたラベル部分の周辺で直線表示部分が抽出され、その抽出された直線表示部分がハイライト表示される。その後は、S305に進む。
【0052】
S305では、直線の選択が完了したか否かが判定される。この選択・判定は、タッチスクリーン付ディスプレイ22からの入力信号に基づく。この選択では、上記S304のハイライト表示された直線表示部分の中から、1本又は2本の直線がユーザーによって選択される。尚、上記S304のハイライト表示は、ユーザーに対して直線を選択することを促す。また、ここで選択された1本又は2本の直線は、基準線として扱われる。その後は、S306に進む。
【0053】
S306では、ユーザーが選択した直線が1本か否かが判定される。ここで、ユーザーが選択した直線が1本である場合(S306:1本)には、S307に進む。S307では、ラベルの角度変更量が求められる。この処理を具体的に言えば、選択された1本の直線に対して抽出(且つ選択・特定)されたラベルが平行な位置関係になるために必要なそのラベルの回転角度量がラベルの角度変更量として求められる。尚、回転角度量を求めるための基準点には、そのラベルの中心点や、そのラベルの輪郭上の点(例えば、そのラベルの先頭端辺上の点)等があり、予め決定されていてもよいし、ユーザーに対してタッチスクリーン付ディスプレイ22を介して選択させてもよい。その後は、後述するS309に進む。
【0054】
これに対して、ユーザーが選択した直線が2本である場合(S306:2本)には、S308に進む。S308では、ラベルの位置移動量、角度変更量が求められる。この処理を具体的に言えば、選択された2本の直線に対して抽出(且つ選択・特定)されたラベルが真ん中の位置関係になるために必要なそのラベルの移動距離と回転角度量がラベルの位置移動量と角度変更量として求められる。ここで、上記S301で取り込まれた印刷ラベル情報には、タッチスクリーン付ディスプレイ22に表示された画像上のラベルの幅・長さ等が含まれているので、その印刷ラベル情報により、その画像の拡大・縮小率が求められることから、現実のラベルの位置移動量が求められる。尚、上記S307と同様にして、回転角度量を求めるための基準点には、そのラベルの中心点や、そのラベルの輪郭上の点(例えば、そのラベルの先頭端辺上の点)等があり、予め決定されていてもよいし、ユーザーに対してタッチスクリーン付ディスプレイ22を介して選択させてもよい。その後は、S309に進む。
【0055】
S309では、所望する位置が画像表示される。この処理を具体的に言えば、上記S307で求められたラベルの角度変更量、又は上記S308で求められたラベルの位置移動量・角度変更量で移動された際のラベルの所望位置(ユーザーが所望する位置)がタッチスクリーン付ディスプレイ22に表示される。その後は、S310に進む。尚、この処理において、上記S307で求められたラベルの角度変更量、又は上記S308で求められたラベルの位置移動量・角度変更量が、内蔵スピーカーから音声出力されてもよい。ユーザーは、この表示を見ながら、あるいは、この音声を聞きながら、貼付対象物30の表面上に仮置きされたラベルを所望位置に移動させる。
【0056】
S310では、携帯情報端末20のカメラ越しに、ラベルを含む風景画像が再び取得される。この処理を具体的に言えば、例えば、表面上のラベルが所望位置に移動させられたとする貼付対象物30の風景画像が取得される。この取得された風景画像は、タッチスクリーン付ディスプレイ22に表示される。その後は、S311に進む。
【0057】
S311では、所望する場所に移動できたか否かが判断される。この判断処理では、上記S310で取得された風景画像が画像処理されることによって、つまり、上述した各画像処理によって、ラベルが抽出されるとともに、所望位置が特定され、これらによって、ラベルが所望位置に移動させられたか否かが判断される。ここで、所望する場所に移動できなかった場合(S311:NO)には、上記S309に戻って、上記S309以降の処理が繰り返される。これに対して、所望する場所に移動できた場合(S311:YES)には、S312に進む。
【0058】
S312では、移動の完了が示される。この処理を具体的に言えば、ラベルが所望位置に移動させられた旨が内蔵スピーカーから出力されると同時に、タッチスクリーン付ディスプレイ22に表示される。その後は、上記図3に戻って、上記S106に進む。
【0059】
[5.まとめ]
すなわち、本実施の形態のラベル貼付補助プログラムが携帯情報端末20で実行されると、携帯情報端末20は、ラベルプリンター10にラベル11を印刷させ(S103)、その印刷させたラベル11の幅・長さを印刷ラベル情報として記憶し(S104)、その印刷されたラベル11が表面上にある貼付対象物30(本実施の形態では、ノート)の撮影画像・風景画像(第1取得画像)を取得し(S201,S302)、その取得された撮像画像・風景画像(第1取得画像)からラベル11を検出するとともに(S203,S303)、その取得された撮影画像・風景画像(第1取得画像)から直線L1乃至L8を特定してハイライトによる強調表示をし(S204,S304)、その検出されたラベル11がその特定された直線L1乃至L8に対して特定位置関係(本実施の形態では、直線L1乃至L8のうち、1本の基準線に対しては平行な位置関係又は2本の基準線に対しては真ん中の位置関係)になるまでの変位量(ラベル11の角度変更量又は/及び位置移動量)をS104で記憶された印刷ラベル情報に基づいて算出し(S206,S207,S307,S308)、その算出された変位量(ラベル11の角度変更量又は/及び位置移動量)を内蔵スピーカー又は/及びタッチスクリーン付ディスプレイ22に出力する(S208,S309)。
【0060】
従って、本実施の形態では、その取得された撮影画像・風景画像(第1取得画像)に示された状態にあるラベル11がその出力された変位量(ラベル11の角度変更量又は/及び位置移動量)にガイドされて移動させられると、その移動させられたラベル11がその特定された直線L1乃至L8に対して特定位置関係(本実施の形態では、直線L1乃至L8のうち、1本の基準線に対しては平行な位置関係又は2本の基準線に対しては真ん中の位置関係)になる。よって、本実施の形態のラベル貼付補助プログラムは、携帯情報端末20で実行されることで、ラベルプリンター10で印刷されたラベル11の貼付を手作業で行う際に、そのラベル11が貼付対象物30(本実施の形態では、ノート)の表面上の所望の位置に貼り付けられるための補助を行うことができる。
【0061】
特に、本実施の形態では、携帯情報端末20は、その検出されたラベル11がその特定された直線L1乃至L8に対して特定位置関係(本実施の形態では、直線L1乃至L8のうち、1本の基準線に対しては平行な位置関係又は2本の基準線に対しては真ん中の位置関係)になるまでの変位量(ラベル11の角度変更量又は/及び位置移動量)を算出する際に(S206,S207,S307,S308)、S104で記憶された印刷ラベル情報を利用することで、その取得された撮影画像・風景画像(第1取得画像)の拡張・縮小比率を求めることができるので、その算出・出力された変位量(ラベル11の角度変更量又は/及び位置移動量)を原寸で求めることができる。
【0062】
さらに、本実施の形態のラベル貼付補助プログラムが携帯情報端末20で実行されると、携帯情報端末20は、ハイライトで強調表示された直線L1乃至L8のうち、選択された基準線が1本の場合(S205:1本,S306:1本)には、その検出されたラベル11についての回転量(ラベル11の角度変更量)を変位量として算出する(S206,S307)。よって、本実施の形態では、その取得された撮影画像・風景画像(第1取得画像)に示された状態にあるラベル11がその算出・出力された変位量(ラベル11の角度変更量)にガイドされて移動させられることを、人間の自然な動きをもって実現させることができる。
【0063】
さらに、本実施の形態のラベル貼付補助プログラムが携帯情報端末20で実行されると、携帯情報端末20は、ハイライトで強調表示された直線L1乃至L8のうち、選択された基準線が2本の場合(S205:2本,S306:2本)には、その検出されたラベル11についての回転量(ラベル11の角度変更量及び位置移動量)を変位量として算出する(S207,S308)。よって、本実施の形態では、その取得された撮影画像・風景画像(第1取得画像)に示された状態にあるラベル11がその算出・出力された変位量(ラベル11の角度変更量及び位置移動量)にガイドされて移動させられることを、人間の自然な動きをもって実現させることができる。
【0064】
このようにして、本実施の形態のラベル貼付補助プログラムが携帯情報端末20で実行されると、携帯情報端末20は、ハイライトで強調表示された直線L1乃至L8のうち、選択された基準線が1本の場合(S205:1本,S306:1本)と、選択された基準線が2本の場合(S205:2本,S306:2本)とでは、ガイド内容(ラベル11の角度変更量又は/及び位置移動量)を変更させることができる。
【0065】
さらに、本実施の形態のラベル貼付補助プログラムが携帯情報端末20で実行されると、携帯情報端末20は、その算出・出力された変位量(ラベル11の角度変更量又は/及び位置移動量)に基づいて移動させられたラベル11が表面上にある貼付対象物30(本実施の形態では、ノート)の風景画像(第2取得画像)を取得し(S310)、その取得された風景画像(第2取得画像)からラベル11を検出するとともに(S311)、その取得された風景画像(第2取得画像)からユーザーによって選択された基準線を特定し(S311)、その検出されたラベル11のその特定された基準線に対する位置をS104で記憶された印刷ラベル情報に基づいて算出し(S311)、その算出された位置が特定位置関係(本実施の形態では、直線L1乃至L8のうち、1本の基準線に対しては平行な位置関係又は2本の基準に対しては真ん中の位置関係)にあると判定すれば(S311:YES)、ラベル移動完了の旨が内蔵スピーカーから出力されると同時に、タッチスクリーン付ディスプレイ22に表示される。(S312)。
【0066】
従って、本実施の形態では、その取得された風景画像(第2取得画像)に示された状態にあるラベル11の位置がその特定・選択された基準線に対して特定位置関係(本実施の形態では、直線L1乃至L8のうち、1本の基準線に対しては平行な位置関係又は2本の基準線に対しては真ん中の位置関係)にあると、つまり、その取得された風景画像(第1取得画像)に示された状態にあるラベル11がその出力された変位量(ラベル11の角度変更量又は/及び位置移動量)にガイドされて移動させられたときに、その移動させられたラベル11の位置がその特定・選択された基準線に対して特定位置関係(本実施の形態では、直線L1乃至L8のうち、1本の基準線に対しては平行な位置関係又は2本の基準線に対しては真ん中の位置関係)にあるときの状態がその風景画像(第2取得画像)として取得されると、ラベル移動完了の旨が内蔵スピーカーから出力されると同時に、タッチスクリーン付ディスプレイ22に表示される。よって、本実施の形態のラベル貼付補助プログラムは、携帯情報端末20で実行されることで、ラベルプリンター10で印刷されたラベル11の貼付を手作業で行う際に、そのラベル11が貼付対象物30(本実施の形態では、ノート)の表面上の所望の位置に移動させられたことを、内蔵スピーカー又はタッチスクリーン付ディスプレイ22を介したラベル移動完了の旨の出力によって知らせることができる。
【0067】
また、本実施の形態のラベル貼付補助プログラムは、メモリーカード等の記憶媒体を介して、携帯電話機やスマートフォン等である携帯情報端末20に読み取られることが可能である。よって、メモリーカード等の記憶媒体は、ラベルプリンター10で印刷されたラベル11の貼付作業とは縁遠い携帯情報端末20(携帯電話機やスマートフォン等)に対して、本実施の形態のラベル貼付補助プログラム、つまり、ラベルプリンター10で印刷されたラベル11の貼付を手作業で行う際に、そのラベル11が貼付対象物30(本実施の形態では、ノート)の表面上の所望の位置に貼り付けられるための補助を行うためのソフトウエアを容易に追加させることができる。
【0068】
[6.その他]
尚、本発明は上記実施形態に限定されるものでなく、その趣旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
例えば、本実施の形態における撮影画像・風景画像(第1取得画像)や風景画像(第2取得画像)について、それらが携帯情報端末20に取得される際に記憶されることなく、本実施の形態のラベル貼付補助プログラムが携帯情報端末20で実行されれば、上述したようなラベル貼付補助をリアルタイムでユーザーに対して提供することができる。もちろん、本実施の形態における撮影画像・風景画像(第1取得画像)や風景画像(第2取得画像)について、それらが携帯情報端末20に取得される際に記憶させながら、本実施の形態のラベル貼付補助プログラムが携帯情報端末20で実行されてもよい。
【0069】
また、本実施の形態における特定位置関係とは、直線L1乃至L8のうち、1本の基準線に対しては平行な位置関係、又は2本の基準線に対しては真ん中の位置関係であった。この点、基準線が3本以上の場合であってもよく、そのような場合には、例えば、3本以上の基準線に対する重心位置関係を、本実施の形態における特定位置関係としてもよい。
【0070】
また、本実施の形態のラベル貼付補助プログラムは、無線通信又は有線通信を介して、携帯情報端末20にダウンロードさせてもよい。
【0071】
また、本実施の形態のラベル貼付補助プログラムは、CD−ROMに記憶させておき、CD−ROMを読み取ることが可能な機器を介して、携帯情報端末20にダウンロードさせてもよい。
【符号の説明】
【0072】
10 ラベルプリンター
11 ラベル
20 携帯情報端末
21 フロントカメラ
22 スクリーン付ディスプレイ
24 画像
30 貼付対象物
L1〜L8 直線(基準線)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ラベルプリンターと通信可能なカメラ付携帯情報端末に以下(1)〜(6)の各処理を実行させるためのラベル貼付補助プログラムであって、
前記カメラ付携帯情報端末は、前記ラベル貼付補助プログラムを実行すると、
(1)前記ラベルプリンターにラベルを印刷させ、
(2)前記ラベルの幅・長さを印刷ラベル情報として記憶し、
(3)前記ラベルが表面上にある貼付対象物の撮影画像を第1取得画像として取得し、
(4)前記第1取得画像からラベルを検出するとともに、前記第1取得画像から基準線を特定して強調表示し、
(5)前記第1取得画像から検出されたラベルが前記基準線に対して特定位置関係になるまでの変位量を前記印刷ラベル情報に基づいて算出し、
(6)前記算出された変位量を出力すること、
を特徴とするラベル貼付補助プログラム。
【請求項2】
請求項1に記載するラベル貼付補助プログラムであって、
前記(4)の処理が実行された際に強調表示された基準線が1本の場合には、前記検出されたラベルの回転量が前記(5)の処理が実行された際の変位量として算出されること、を特徴とするラベル貼付補助プログラム。
【請求項3】
請求項1に記載するラベル貼付補助プログラムであって、
前記(4)の処理が実行された際に強調表示された基準線が2本の場合には、前記検出されたラベルの回転量と前記検出されたラベルの移動量が前記(5)の処理が実行された際の変位量として算出されること、を特徴とするラベル貼付補助プログラム。
【請求項4】
請求項1乃至請求項3のいずれか一つに記載するラベル貼付補助プログラムであって、
前記カメラ付携帯情報端末は、前記ラベル貼付補助プログラムを実行すると、
(7)前記ラベルが表面上にある貼付対象物の撮影画像を第2取得画像として取得し、
(8)前記第2取得画像からラベルを検出するとともに、前記基準線を前記第2取得画像から特定し、
(9)前記第2取得画像から検出されたラベルの前記基準線に対する位置を前記印刷ラベル情報に基づいて算出し、前記算出された位置が特定位置関係にあると判定すれば、ラベル移動完了の旨を出力すること、
を特徴とするラベル貼付補助プログラム。
【請求項5】
請求項1乃至請求項4のいずれか一つに記載するラベル貼付補助プログラムを記録したカメラ付携帯情報端末に読み取り可能な記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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